JP4174970B2 - レーザ励起プラズマ光源、露光装置及びその製造方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、レーザ励起プラズマ光源及び露光装置に係り、更に詳しくは、ノズルから噴出されるエネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源、このレーザ励起プラズマ光源を露光光源として備える露光装置及びその製造方法、並びに前記露光装置を用いて半導体素子等のマイクロデバイスを製造するデバイス製造方法に関する。
背景技術
近年、半導体素子の製造のためのリソグラフィ工程において実用最小線幅(デバイスルール)100nm〜70nmの回路パターンを基板(ウエハ)に転写するための次次世代の露光装置として、波長5〜20nm、例えば波長13nm、11nm等のEUV(Extreme Ultraviolet)光を露光光として用いるEUV露光装置が開発されている。このEUV露光装置の露光光源としてレーザ励起プラズマ光源が第一候補に挙げられている。
レーザ励起プラズマ光源としては、従来、EUV光発生物質等のエネルギー線発生物質(以下、適宜「ターゲット」と呼ぶ)として銅テープ等を用い、このターゲットに高エネルギのレーザビームを集光照射してプラズマ状態に励起してEUV光等のエネルギー線を発生させるもの等が主として用いられていた。このレーザ励起プラズマ光源は、小型でありながら、アンジュレーターに匹敵するほどの輝度を持つため、X線分析装置、X線露光装置などのX線機器の光源として近年注目を集めている。
しかし、かかるレーザ励起プラズマ光源では、エネルギー線の他に、プラズマや、レーザビームが集光されるターゲットを構成する材料の破壊によってイオン、原子あるいは小片が放出され、これらの飛散粒子、いわゆるデブリがプラズマ近傍に配置されている光学素子(例えばレーザー光を集光するためのレンズや、プラズマから輻射(放射)されたエネルギ線、例えばX線を反射するための集光ミラーやプラズマから輻射されるX線を透過し可視光をカットするためのフィルタなど)に付着・堆積し、光学素子の性能(反射率や透過率)を低下させてしまう。従って、レーザ励起プラズマ光源を利用するに当たってはこの飛散粒子の低減が重要な課題となっていた。
近年、このような飛散粒子を大幅に低減するために、ターゲットとして常温で気体である物質(高密度のガス)、例えばキセノン(Xe)、クリプトン(Kr)、窒素、二酸化炭素などを用い、ノズルから噴出させたこれらのターゲットのガスまたはクラスターにレーザ光を照射するガスクラスタージェット方式のレーザ励起プラズマ光源(米国特許第5,577,092号)が提案されている。これによれば、ターゲットが常温で気体であるから、デブリとなって光学素子上に堆積することがないので、光学素子の性能を劣化させることはない。
また、レーザ励起プラズマ光源は、高真空度(10−9Torr程度)を必要とせず、レーザ光がターゲット上に到達する前に残留ガスにより気中放電したり、プラズマから発生したエネルギー線が被照射物体に到達する前に強い吸収を受けない程度の真空度であれば良い。具体的には数十Torr〜0.1Torr程度であれば良い。従って、ロータリーポンプなどの安価な真空排気装置で十分であるため、手軽に利用できる。
しかしながら、上述したガスクラスタージェット方式のレーザ励起プラズマ光源にあっては、ノズルから噴出されたガスは自由膨張により真空中で広がるため、ノズルからの距離が離れるに従って、急激にその密度が減少する。このため、プラズマから放出されるエネルギー線量を多くしようとすると、ガス(クラスター)密度の大きなノズル近傍(0.数mmから数mm)にプラズマを生成する必要がある。プラズマがノズル近傍に生成された場合、プラズマから放出された高速の原子、イオンあるいは電子がノズルやノズル近傍の部材に衝突し、これらを削り取る。削り取られた原子状あるいは小片状のノズルやノズル近傍部材(以下、これらを飛散粒子という)は周囲に飛散し、プラズマ近傍に配置されている光学素子に付着・堆積して、光学素子の性能を低下させてしまう。
このように、ガスクラスタージェット方式のレーザ励起プラズマ光源では、レーザ光からX線等のエネルギー線へのエネルギー変換効率を上げようとすると、プラズマをノズルにある程度近づけなくてはならず、そうするとノズルやノズル近傍部材からの飛散粒子が増えてしまう。このため、この方式によるレーザ励起プラズマ光源においては、エネルギー変換効率向上と飛散粒子低減とを両立させることは困難であった。
また、レーザ集光点からノズル先端部までの距離が最低数mmあったとしても、プラズマがあまりにも高温となるため、ノズル先端のガスジェット噴出部が侵食、破壊されて該ノズル先端部を形成する重金属が飛び散り、これが一種のデブリとなって集光ミラーなどに付着して反射率を損なうということが、最近になって確認されている。
上記と同様の現象は、米国特許5,577,091号や、米国特許第5,459,771号に開示される氷雪をターゲットにするレーザ励起プラズマ光源においても生じるものと推測される。
さらに、ロータリーポンプからはポンプに使用されているオイルが真空系に僅かながら逆流するため、長時間使用していると光学素子上に付着・堆積してしまい、次第に光学素子の性能(反射率、透過率、回折効率など)を低下させてしまう。これに対処するには、装置を分解し、光学素子を新しいものに交換するか、取り外して洗浄した後、もとの所に戻すかする必要があった。
また、上記のガスクラスタージェット方式のレーザ励起プラズマ光源を用いたEUV露光装置にあっては、上記のデブリの発生やオイルの逆流などにより集光ミラーの寿命が短くなり、集光ミラー交換等のメンテナンス作業をしばしば行わなければならず、その都度装置の運転を停止しなければならなくなる。
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、デブリの発生に起因する集光ミラー等の反射率低下を低減できるレーザ励起プラズマ光源を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、集光ミラー交換等のメンテナンス作業の頻度を低減して、デバイスの生産性を向上することができる露光装置を提供することにある。
発明の開示
本発明は、第1の観点からすると、エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、前記エネルギー線発生物質を噴出するとともに、その先端部の少なくとも表層の部分が、前記発生するエネルギー線の内、利用しようとする波長のエネルギー線の透過率が重金属より大きな特定物質を含む物質により形成されたノズルと;前記ノズルから噴出される前記エネルギー線発生物質にレーザ光を照射するレーザ光源とを備える第1のレーザ励起プラズマ光源である。
本明細書において、「特定物質を含む物質」とは、特定物質、特定物質を主たる成分とする化合物あるいは混合物の総称である。
これによれば、ノズルからエネルギー線発生物質が噴出され、この噴出されたエネルギー線発生物質にレーザ光が照射されると、エネルギー線発生物質がプラズマ状態に励起され、エネルギー線を発生する。このエネルギ線の発生の際に、ノズル先端部の少なくとも表層部分がプラズマの高温、あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により侵食される。しかし、ノズル先端部の少なくとも表層部分が、利用しようとする波長のエネルギー線の透過率が重金属より大きな特定物質を含む物質により形成されていることから、例えばプラズマの高温によりそのノズル先端部の温度が特定物質の融点より高くなり、ノズル先端部が侵食されて、その飛散粒子が近くの集光ミラーに付着したとしても、その飛散粒子(特定物質を含む物質)のエネルギー線の透過率は重金属より大きいため、集光ミラーの反射率低下の割合は従来の重金属製ノズルを用いる場合に比べて低減する。
本発明に係る第1のレーザ励起プラズマ光源では、前記利用しようとするエネルギー線は、波長5〜50nmのEUV光(極端紫外光)であっても良い。この場合、ノズル先端部の少なくとも表層部分を形成する前記特定物質は珪素(Si:珪素)又ベリリウム(Be)であることが望ましい。珪素は、重金属に比べてエネルギー線としてのEUV光の透過率が高く、0.5μm程度の厚みでも50%程度の透過率を有し、ベリリウムはこれと同等かそれ以上の透過率を有するので、これらが飛散粒子となって集光ミラー等に付着してもその反射率の低下は小さいからである。
本発明に係る第1のレーザ励起プラズマ光源では、前記ノズルの先端部を前記特定物質のみにより形成しても良く、あるいは前記ノズルの先端部を基材とその表面のコーティング層とにより形成し、このコーティング層として前記特定物質を用いても良い。後者の場合、例えば鉄Fe、チタンTi、タングステンWなどの金属や何らかの合金あるいはカーボン等に形成することが望ましく、中でもタングステンW等の高融点金属やカーボンにより形成することが望ましい。上記の金属等は珪素に比べて加工が容易なため、ノズルの作製が容易であり、また、上記のタングステンW等は耐熱性にも優れているからである。
本発明に係る第1のレーザ励起プラズマ光源では、エネルギー線発生物質として、水又は氷などを用いても良いが、前記エネルギー線発生物質がガス及びクラスターのいずれかであっても良い。これらをエネルギー線発生物質として用いれば、飛散粒子が大幅に低減するからである。この場合、エネルギー線発生物質としてキセノンガスを用いても良い。
本発明に係る第1のレーザ励起プラズマ光源では、前記ノズル及びその周辺部材を囲む真空容器を更に備えることができる。かかる場合には、ノズル近傍の光学素子の反射率の低下を低減することができるのに加え、真空容器外部に位置する集光ミラー等に前述した飛散粒子が付着するのを確実に防止することが可能になる。この場合、前記ノズル及び周辺部材の少なくとも1つの少なくとも表層部分が、前記特定物質を含む物質で形成されていても良い。周辺部材の表面は、ノズル先端部の表層部分と同様、プラズマの高温あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により侵食され易い(削り取られ易い)部分であるため、その飛散粒子が集光ミラーに付着した場合の反射率低下を抑制できる。
本発明に係る第1のレーザ励起プラズマ光源では、ノズル及びその周辺部材を囲む真空容器を備える場合、前記真空容器の一部及び内部のいずれかに設けられ、その反射面に多層膜が形成された少なくとも1つの多層膜ミラーを更に備え、前記特定物質が、前記多層膜に使用されている物質の中から選択された前記エネルギー線に対する透過率が高い物質であっても良い。
一般に、レーザ励起プラズマ光源で発生する短波長のエネルギー線、例えばX線用のミラー反射面に形成される多層膜は反射波長において複素屈折率の大きな物質と透過率の高い物質との組み合わせとなっている。これを考慮して本発明では、プラズマの高温あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により侵食され易い部分であるノズル先端部や周辺部材の少なくとも表層部分を形成する物質の主要成分である特定物質を、多層膜に使用されている物質の中から選択された、エネルギー線に対する透過率が高い物質としたものである。すなわち、かかる特定物質を含む物質が飛散粒子となり、集光ミラーその他の多層膜ミラーに付着しても、これらの飛散粒子の成分はその殆どがもともと多層膜を構成する成分であるから、集光ミラー等の多層膜ミラーの反射率の低下は僅かであり、エネルギー線の出力の強度低下は僅かとなる。
なお、真空容器内に、複数の多層膜ミラー等の光学素子があり、各光学素子毎に薄膜材料が異なる場合には、ノズルやノズル周辺部材の材質として適当なもので、使用する波長のエネルギ線に対して一番透過率の高い薄膜材料を選択することが好ましい。
この場合において、前記多層膜ミラーは、前記プラズマから輻射された前記エネルギビームが最初に入射する光学素子(以下、便宜上「第1光学素子」と呼ぶ)であっても良い。第1光学素子は、上記の飛散粒子の影響を最も受けやすい。本発明によれば、この第1光学素子の反射率の低下を上述した理由により抑制できるので、結果的に、エネルギー線の出力の強度低下を抑制することができる。
本発明は、第2の観点からすると、エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、前記エネルギー線発生物質を噴出するノズルと;前記ノズル及びその周辺部材を囲む真空容器と;前記ノズルから噴出される前記エネルギー線発生物質にレーザ光を照射するレーザ光源とを備え、前記エネルギー線がX線であり、前記ノズル先端部及び前記周辺部材の少なくとも表層の部分が、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、珪素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)の内少なくとも1種を含む物質により構成されていることを特徴とする第2のレーザ励起プラズマ光源である。
利用しようとするエネルギービームがX線であるレーザ励起プラズマ光源では、エネルギー線発生物質(以下、適宜「ターゲット」ともいう)としてクリプトン(Kr)やキセノン(Xe)が最もよく使用される。上記のベリリウム(Be)等の物質は、この場合、すなわちエネルギー線発生物質としてクリプトン(Kr)やキセノン(Xe)を用いる場合に発生する波長10〜13nm近辺のX線(正確には軟X線領域に属するEUV光)に対して高い透過率を有しているので、本第2のレーザ励起プラズマ光源の如く、プラズマの高温あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により侵食され易い部分であるノズル先端部及びその周辺部材の少なくとも表層の部分を上記のベリリウム(Be)等の各物質を含む物質により構成することにより、飛散粒子が集光ミラー等に付着した場合の反射率の低下を抑制することができる。
本発明は、第3の観点からすると、エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、前記エネルギー線発生物質を噴出するノズルと;前記ノズル及びその周辺部材を囲む真空容器と;前記ノズルから噴出される前記エネルギー線発生物質にレーザ光を照射するレーザ光源と;前記真空容器の一部及び内部のいずれかに設けられた少なくとも1つの光学素子と;前記光学素子の少なくとも1つに波長400nm以下の光を照射する第1の機構と;前記真空容器内の少なくとも前記光が照射されている光学素子の近傍に、酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む気体を導入する第2の機構とを備え、前記ノズル及び前記周辺部材の内、少なくともノズルの先端部の表層の部分が、炭素を含む物質により構成されていることを特徴とする第3のレーザ励起プラズマ光源である。
ここで、波長400nm以下の光には、紫外光、真空紫外光又はこれらよりも短波長の光が含まれる。また、「酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む気体」には、酸素を含む気体、オゾンを含む気体、両者を含む気体は勿論、酸素、オゾンそのものも含まれる。同様に、「炭素を含む物質」は、炭素を主たる成分とする化合物、混合物の他、炭素そのものも含む。
本発明によれば、ノズルからエネルギー線発生物質が噴出され、この噴出されたエネルギー線発生物質にレーザ光が照射されると、エネルギー線発生物質がプラズマ状態に励起され、エネルギー線を発生する。このエネルギー線の発生の際に、ノズル先端部の表層部分がプラズマの高温、あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により侵食され、その飛散粒子が真空容器内の集光ミラーその他の光学素子に付着する。第1の機構では真空容器の一部及び内部のいずれかに設けられた少なくとも1つの光学素子の少なくとも1つ(具体的には、飛散粒子を除去したい光学素子)に波長400nm以下の光を照射し、第2の機構では、真空容器内の少なくとも前記光が照射されている光学素子の近傍に、酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む気体を導入する。
この場合、プラズマの高温あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により最も侵食され易い部分であるノズル先端部の表層の部分が、炭素を含む物質により構成されているので、飛散粒子も炭素を含む物質により構成される。このため、上記の如く第1の機構により飛散粒子を除去したい光学素子に、波長400nm以下の光が照射され、第2の機構によりその光学素子の近傍または真空容器内全体に、酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む気体が導入されると、上記の光学素子表面に付着した飛散物質中の炭素が、酸素またはオゾンと反応し、一酸化炭素(CO)や炭酸ガス(CO2)となるので、飛散物質が除去される。ここで、波長400nm以下の光を照射するのは、酸素をラジカル化して反応し易くしたり、飛散物質中の化学結合にエネルギを与えて化学結合を切るためである。従って、飛散物質中に有機化合物が含まれていたり、真空ポンプから逆流したオイル等が光学素子に付着しているような場合には、特に有効である。この場合、化学結合の切れた炭素や水素は、ラジカル化された酸素やオゾンと反応し、一酸化炭素(CO)、炭酸ガス(CO2)、水(H2O)となって光学素子から除去される。従って、本第3のレーザ励起プラズマ光源によると、装置を分解して光学素子の交換や洗浄を行うことなく、短期間にエネルギー線の強度の回復を行うことができる。
本発明に係る第3のレーザ励起プラズマ光源では、前記第2の機構は、前記気体の導入の際に、前記真空容器内の圧力が百分の数Torr〜数十Torr程度となるように調整することとすることができる。かかる圧力の真空容器内では、プラズマから輻射されたエネルギー線の内、必要としている波長のエネルギー線が、例えば波長5〜15nmのX線(EUV光)である場合に、そのX線の減衰が十分小さく、上記波長400nm以下の光(紫外線)の減衰が十分小さくて十分な光量の紫外線が飛散物質を除去したい光学素子に到達し、かつ、これに付着した飛散物質中の炭素と反応を起こすのに十分な量の酸素(または紫外線によって酸素から生じたオゾン)分子がこれらの表面近傍に存在し得る。この場合、必要としている波長のエネルギー線の減衰が十分小さいので、例えば、上記の光学素子の表面の付着物の除去をレーザ光源からのレーザ光の照射を一旦停止した状態で行う場合であっても、速やかにレーザ光の照射を再開できる。
本発明に係る第3のレーザ励起プラズマ光源では、前記第1機構は、前記プラズマから輻射される前記エネルギー線が前記真空容器外部に出射されるのを遮ることなく、前記光学素子に対して前記光を照射可能に構成されていることが望ましい。かかる場合には、レーザ光源からのレーザ光の照射を停止することなく、上記の光学素子の表面の付着物の除去を行うことができるので、集光ミラー等の十分な反射率を長期間に渡り維持することができ、非常に長期間に渡り連続運転が可能になる。
本発明に係る第3のレーザ励起プラズマ光源では、前記第2の機構は、前記第1の機構により前記光が照射される光学素子に着脱自在に係合してその内部を実質的に密閉するカバーを有し、前記カバー内部の空間に前記気体を導入することとすることができる。これによれば、第2の機構により、カバーが第1の機構により前記光が照射される光学素子に装着され、カバー内部のみに酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む気体が供給され、カバーはその内部を実質的に密閉するので、カバーの外部の真空容器内には上記気体が漏れ出ることはなく、そのカバーの外部では第1の機構からの光が酸素等によって吸収されないので、より強力な光が上記光学素子に到達する。また、この場合、カバー内の圧力をカバーが無い場合の真空容器内の圧力より高くすることができ、上記光学素に付着した炭素系の付着・堆積物質の除去を、より短時間で行うことができる。
本発明に係る第3のレーザ励起プラズマ光源では、前記第1の機構によって前記光が照射される光学素子は、前記プラズマから輻射されたエネルギー線が最初に入射する光学素子、すなわち第1光学素子であっても良い。前述の如く、この第1光学素子は、最も飛散粒子の影響を受けやすい。本発明によれば、上述した理由により、この第1光学素子に付着・堆積した飛散粒子が分解されて除去されるので、効率的にエネルギー線の強度の低下を防止することができる。
本発明に係る第3のレーザ励起プラズマ光源では、前記炭素を含む物質は、ダイヤモンド及び高硬度の有機化合物のいずれかであっても良い。かかる場合には、プラズマから放出された原子、イオン、電子などによって削り取られるおそれがもっとも高いノズル先端の表層部分が、炭素のみでできており、しかも硬度が最も高い物質の一つであるダイヤモンド、又は高硬度の有機化合物で形成されていることから、そのノズル先端部が削り取られる速度は非常に小さく、飛散粒子量は非常に小さい。また、たとえ飛散粒子が光学素子上に堆積したとしても、上記の手段により光学素子上に付着・堆積した炭素は容易に除去することが可能である。上記の有機化合物としては、ケブラー(芳香族の一種)等、硬度が非常に高いものを用いることができる。勿論、ノズルの先端部以外の部分、あるいはその周辺部材を上記のダイヤモンド等で構成しても良い。
本発明に係る第3のレーザ励起プラズマ光源では、前記光学素子の少なくとも1つが、その反射面に多層膜が形成された多層膜ミラーである場合、前記炭素を含む物質は、前記多層膜に使用されている物質の中から選択された前記エネルギー線に対する透過率が高い物質と炭素との化合物及び混合物のいずれかであっても良い。かかる場合、飛散物質は多層膜に使用されている物質の中でエネルギー線に対する透過率の高い物質と炭素との化合物又は混合物となる。このうち、炭素は前述の如く、酸素等と反応して除去される。炭素以外の物質が残っても、それは多層膜に使用されている、利用しようとする波長のエネルギ線に対して透過率の高い物質であるので、これによるX線の減衰はわずかなものとなる。従って、長期間に渡って多層膜ミラーの十分な反射率を維持することができ、装置を分解して光学系の交換や洗浄を行うことなく、短期間にエネルギー線強度の回復を行うことができる。
本発明に係る第3のレーザ励起プラズマ光源では、前記第1の機構により前記光が照射される光学素子を加熱する加熱装置を更に備えることができる。かかる場合には、加熱装置により紫外光等が照射される光学素子を加熱することにより、炭素と酸素等のガスとの反応を早めることができる。
本発明に係る第2、第3のレーザ励起プラズマ光源では、エネルギー線発生物質として、水又は氷などを用いても良いが、前記エネルギー線発生物質がガス及びクラスターのいずれかであっても良い。これらをエネルギー線発生物質として用いれば、飛散粒子が大幅に低減するからである。
本発明は、第4の観点からすると、エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、前記エネルギー線発生物質を噴出するノズルと;前記エネルギー線を反射させる光学素子とを備え、前記ノズルの少なくとも表層部分を、前記光学素子の反射面に使用される特定物質で形成したことを特徴とする第4のレーザ励起プラズマ光源である。
これによれば、ノズルからエネルギー線発生物質が噴出され、この噴出されたエネルギー線発生物質にレーザ光が照射されると、エネルギー線発生物質がプラズマ状態に励起され、エネルギー線を発生する。このエネルギ線の発生の際に、ノズルの少なくとも表層部分、特にノズル先端部の表層部分がプラズマの高温、あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により侵食され、その飛散粒子がエネルギー線を反射させる光学素子に付着する。しかし、ノズル先端部の少なくとも表層部分が、その光学素子の反射面に使用される特定物質で形成されていることから、上記の飛散粒子も、上記の特定物質となる。このため、この飛散粒子が光学素子に付着してもその光学素子のエネルギー線に対する反射率は殆ど低下せず、エネルギー線の出力の強度低下は僅かとなる。
本発明に係る第4のレーザ励起プラズマ光源では、前記光学素子はその反射面に多層膜が形成されている場合、前記特定物質は、前記多層膜に使用される物質の中から選択されることが望ましい。かかる場合には、多層膜に使用される物質の中から選択される特定物質が飛散粒子となり、光学素子に付着しても、その飛散粒子の成分はもともと多層膜を構成する成分であるから、その反射面に多層膜が形成された光学素子の反射率の低下は僅かである。
本発明は、第5の観点からすると、エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、前記エネルギー線発生物質を噴出するノズルと;前記ノズルが収納される容器と;前記容器の一部又は内部に設けられる光学素子と;前記容器内の少なくとも前記光学素子の近傍に、酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む気体を導入して、前記光学素子に洗浄光を照射する光洗浄機構とを備えることを特徴とする第5のレーザ励起プラズマ光源である。
これによれば、ノズルからエネルギー線発生物質が噴出され、この噴出されたエネルギー線発生物質にレーザ光が照射されると、エネルギー線発生物質がプラズマ状態に励起され、エネルギー線を発生する。このエネルギー線の発生の際に、ノズル先端部の表層部分がプラズマの高温、あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により侵食され、その飛散粒子が容器内の光学素子に付着する。一方、光洗浄機構により、容器内の少なくともその光学素子の近傍に、酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む気体が導入され、前記光学素子に洗浄光が照射される。このため、その導入された気体中の酸素と洗浄光との光化学反応により生じたオゾン、又は前記気体中のオゾンの洗浄作用により光学素子に付着した飛散物質が除去される。また、洗浄光のエネルギにより飛散物質中の化学結合が切断される。
本発明に係る第5のレーザ励起プラズマ光源では、前記洗浄光はその波長が400nm程度以下であることが望ましい。かかる場合には、その洗浄光のエネルギにより酸素をラジカル化して反応し易くしたり、飛散物質中の化学結合にエネルギーを与えて化学結合を切ることができる。従って、飛散物質中に有機化合物が含まれていたり、真空ポンプから逆流したオイル等が光学素子に付着しているような場合には、特に有効である。
本発明に係る第5のレーザ励起プラズマ光源では、前記ノズルの少なくとも表層部分を、炭素を含む物質で形成することが望ましい。かかる場合には、プラズマの高温あるいはプラズマから発生した原子、イオン、電子などの衝突により最も侵食され易い部分であるノズル表層の部分が、炭素を含む物質により構成されているので、飛散粒子も炭素を含む物質により構成される。このため、上述した光洗浄の際に、光学素子表面に付着した飛散物質中の炭素が、酸素またはオゾンと反応し、一酸化炭素(CO)や炭酸ガス(CO2)となるので、簡単に飛散物質が除去される。
本発明は、第6の観点からすると、マスクと基板とを同期移動しつつ前記マスクに形成されたパターンを前記基板上に転写する露光装置であって、本発明に係るレーザ励起プラズマ光源と;前記レーザ励起プラズマ光源から出力される前記エネルギー線により前記マスクを照明する照明光学系と;前記マスクを保持するマスクステージと;前記マスクから出射される前記エネルギー線を前記基板に投射する投影光学系と;前記基板を保持する基板ステージと;前記マスクステージ及び前記基板ステージを駆動する駆動系とを備える露光装置である。
これによれば、照明光学系により本発明に係るレーザ励起プラズマ光源から出力される前記エネルギー線によりマスクが照明され、投影光学系によりマスクから出射されるエネルギー線が基板に投射される。この状態で、マスクと基板とが同期移動するように駆動系によりマスクステージ及び基板ステージが駆動され、マスクに形成されたパターンが基板上に投影され転写される。この場合、本発明に係るレーザ励起プラズマ光源の作用により、集光ミラーの反射率低下の割合が低減されるので、結果的にその集光ミラーの交換等のためのメンテナンス作業の頻度を低減することができ、これにより装置の運転停止時間を少なくしてデバイスの生産性を向上することができる。
本発明は、第7の観点からすると、リソグラフィ工程で用いられる露光装置の製造方法であって、本発明に係るレーザ励起プラズマ光源を提供する工程と;前記レーザ励起プラズマ光源から出力される前記エネルギー線により前記マスクを照明する照明光学系を提供する工程と;前記マスクを保持するマスクステージを提供する工程と;前記マスクから出射される前記エネルギー線を前記基板に投射する投影光学系を提供する工程と;前記基板を保持する基板ステージを提供する工程と;前記マスクステージ及び前記基板ステージを駆動する駆動系を提供する工程とを含む露光装置の製造方法である。
これによれば、上記本発明に係るレーザ励起プラズマ光源、照明系、投影光学系、基板ステージ、マスクステージ、及び駆動系並びにその他の様々な部品を機械的、光学的、及び電気的に組み合わせて調整することにより、本発明の露光装置を製造することができる。この場合、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型の露光装置を製造することができる。
また、リソグラフィ工程において、本発明の露光装置を用いて露光を行うことにより、レーザ励起プラズマ光源で発生するEUV光等の露光用照明光によりデバイスルール100nm〜70nm程度の微細パターンの高精度な転写が可能となる。また、集光ミラー等のメンテナンスのための装置のダウンタイムの削減により、装置の可動効率の向上が可能となる。従って、高集積度のマイクロデバイスを生産性良く製造することができる。従って、本発明は別の観点からすると、本発明の露光装置を用いるデバイス製造方法であるとも言える。
発明を実施するための最良の形態
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図1には、本発明に係るレーザ励起プラズマ光源を露光光源として備えた一実施形態に係る露光装置10の全体構成が概略的に示されている。この露光装置10では、後述するように、マスクとしてのレチクルRからの反射光束を基板としてのウエハW上に垂直に投射する投影光学系POが使用されているので、以下においては、この投影光学系POからウエハWへの照明光ELの投射方向を投影光学系POの光軸方向と呼ぶとともに、この光軸方向をZ軸方向、これに直交する面内で図1における紙面内の方向をY軸方向、紙面に直交する方向をX軸方向として説明するものとする。
この露光装置10は、マスクとしての反射型レチクルRに描画された回路パターンの一部の像を投影光学系POを介して基板としてのウエハW上に投影しつつ、レチクルRとウエハWとを投影光学系POに対して1次元方向(ここではY軸方向)に相対走査することによって、レチクルRの回路パターンの全体をウエハW上の複数のショット領域の各々にステップアンドスキャン方式で転写するものである。
露光装置10は、波長5〜15nmのEUV光(軟X線領域の光)ELをY方向に沿って水平に射出する光源装置12、この光源装置12からのEUV光ELを反射して所定の入射角θ(θはここでは約50mradとする)でレチクルRのパターン面(図1における下面)に入射するように折り曲げる折り返しミラーM(照明光学系の一部)、レチクルRを保持するレチクルステージRST、レチクルRのパターン面で反射されたEUV光ELをウエハWの被露光面に対して垂直に投射する反射光学系から成る投影光学系PO、ウエハWを保持するウエハステージWST等を備えている。
前記光源装置12は、図2に示されるようにレーザ励起プラズマ光源(以下、「光源」と略述する)16と照明光学系の一部(PRM、IM、30)とから構成される。光源16は、例えば半導体レーザ励起によるYAGレーザやエキシマレーザ等の高出力レーザ20と、この高出力レーザ20からのレーザ光Lを所定の集光点24に集光する集光レンズ22と、前記集光点24に向けてエネルギー線光発生物質、この場合EUV光発生物質(ターゲット)として高密度のキセノンガス(Xe)を高速で噴出するノズル23とを備えている。
図3には、ノズル23の先端部が断面図にて拡大して示されている。ノズル23の先端部は、重金属に比べてエネルギー線としてのEUV光の透過率が高い特定物質、ここでは0.5μm程度の厚みでも50%程度の透過率を有する珪素Siを加工して製作されている。
ここで、図2及び図3を参照しつつEUV光の発生のしくみについて簡単に説明すると、高出力レーザ20からのレーザ光Lが集光レンズ22によって集光点24に集光されるようになっている。該集光点24において、ノズル23から高速で噴出された高密度のキセノンガスにレーザ光Lが照射されると、このキセノンガスがレーザ光Lのエネルギで高温のプラズマ状態となって、低ポテンシャル状態に遷移する際にEUV光ELを放出する。
このようにして発生したEUV光ELは全方位に発散するため、これを集光する目的で、光源装置12内には図2に示される放物面鏡PRMが設けられており、この放物面鏡PRMによってEUV光ELは集光されて平行光束に変換されるようになっている。この放物面鏡PRMの内表面にはEUV光を反射するためのEUV光反射層が形成されており、その裏面には冷却装置26が取り付けられている。冷却装置26としては冷却液体を用いるものが冷却効率の点からは好ましいが、これに限定されるものではない。放物面鏡PRMの素材は熱伝導の点から金属が適している。
放物面鏡PRMの表面には、EUV光反射層として、ここではモリブデンMoと珪素Siを約6.5nmの周期で交互に約50ペア積層形成して成る多層膜がコーティングされており、波長約13nmのEUV光を70%程度反射するようになっている。この場合、モリブデンMoの酸化を防止する観点から最上層は珪素Siとなっている。
なお、波長11nmのEUV光を露光光ELとして用いる場合には、モリブデンMoとベリリウムBeを交互に積層した多層膜を使用すれば良い。また、この場合には、最上層に酸化防止膜として珪素Si層を形成することが望ましい。元来珪素Siは0.5μmほどの厚みでもEUV光を約50%も透過することが知られており、何らの不都合も生じない。
反射されない波長の光は多層膜等により吸収されて熱に変わるため、放物面鏡PRMの温度が上昇する。この放物面鏡PRMを冷却するために、前記冷却装置26が必要となるのである。放物面鏡PRMによって平行光に変換されたEUV光ELは、その光軸に垂直な断面形状が円形で、強度分布が一様な平行光である。
なお、光源16と同様のガスクラスタージェット方式のレーザ励起プラズマ光源については、米国特許第5,577,092号に詳細に開示されている。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令が許す限りにおいて、又、上記のノズルの材質に関連する部分を除き、上記米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
光源装置12内には、更に、上記の平行光に変換されたEUV光ELを反射して図1の折り返しミラーMの方向に向けて偏向する照明ミラーIMと、この照明ミラーIMのEUV光ELの進行方向後方側(図2における紙面右側)に配置された波長選択窓30とが設けられている。照明ミラーIMは、図2に示されるように、EUV光ELが照射される側の面が曲面とされ、その曲面の表面には、放物面鏡PRMの表面と同様の多層膜から成る反射層が形成され、この反射層で反射されたEUV光がレチクルR上でちょうど円弧状の細長いスリット状になるよう設計されている。
図2の紙面内上下方向が後述するレチクルRのパターン面を照明する円弧状の照明領域(リング状照明領域の一部を取り出したような形状の照明領域)の長手方向に直交する方向に対応し、レチクルRのパターン面が丁度焦点面となっている。この場合、EUV光ELの発光源が有限の大きさを持つため、レチクルRのパターン面が焦点面になっているといってもその焦点面上ではEUV光ELは1mmから10mm程度の幅を有する。従って、円弧状の照明領域を照明するのに細すぎるということは無い。照明ミラーIMの反射面の裏面側には、前述した冷却装置26と同様の冷却装置28が設けられている。
前記波長選択窓30は、ここでは、可視光をカットする目的で設けられ、珪素Siで形成されている。これは、多層膜から成るEUV反射膜は、EUV光近辺の波長に対してはかなり鋭い波長選択性を持ち、露光に用いる特定の波長のみを選択的に反射するが、可視光や紫外光なども同様に反射してしまう。これをレチクルRや投影光学系POに導いたりすると、余計なエネルギのためにレチクルRや投影光学系POを構成するミラーが発熱したり、最悪の場合にはウエハW上に不要な光が照射されて像の劣化を招くおそれもあるため、かかる事態の発生を防止しようとするものである。
図1に戻り、前記レチクルステージRSTは、XY平面に沿って配置された不図示のレチクルステージベース上に配置され、磁気浮上型2次元リニアアクチュエータによって前記レチクルステージベース上に浮上支持されている。このレチクルステージRSTは、上記磁気浮上型2次元リニアアクチュエータによってY方向に所定ストロークで駆動されるとともに、X方向及びθ方向(Z軸回りの回転方向)にも微小量駆動されるようになっている。また、このレチクルステージRSTは、上記磁気浮上型2次元リニアアクチュエータによってZ方向及びXY面に対する傾斜方向(X軸及びY軸回りの各回転方向)にも微小量だけ駆動可能に構成されている。
このレチクルステージRST(レチクルR)のZ方向の位置及び傾斜量は、不図示の位置検出系(例えば斜入射光式の焦点位置検出系、又は投影光学系POの鏡筒PPに固定されたレーザ干渉計等)によって計測されている。また、レチクルステージRSTのXY面内の位置及び回転量(ヨーイング量、ピッチング量、及びローリング量)は不図示のレーザ干渉計システムによって計測されている。
前記位置検出系及びレーザ干渉計システムの計測値は、不図示の主制御装置に供給され、該主制御装置によって磁気浮上型2次元リニアアクチュエータが制御され、レチクルステージRSTの6次元方向の位置及び姿勢制御が行われるようになっている。
レチクルステージRSTの下面に、不図示の静電チャック方式のレチクルホルダを介してレチクルRが吸着保持されている。このレチクルRの表面(パターン面)には、EUV光を反射する反射膜が形成されている。この反射膜は、上記放物面鏡PRM、照明ミラーIMと同様の多層膜である。また、この反射膜の上にEUV光を吸収する物質が一面に塗布され、その吸収膜をパターニングすることにより、反射膜と吸収膜とから回路パターンが形成されている。このように、レチクルRの表面に反射層が形成されるため、レチクルRそのものの素材は特に問わない。ここでは、レチクルRの素材としてシリコンウエハを用いている。これは、レチクルRの素材としてシリコンウエハを用いると、半導体デバイスなどの製造に用いられるパターン描画装置やレジスト塗布装置、エッチング装置などのプロセス装置などがそのまま使用できるからである。
前記投影光学系POは、物体面側が非テレセントリックで、かつ像面側がテレセントリックであるとともに、複数枚(例えば3〜8枚程度)の反射光学素子(ミラー)のみから成る反射光学系が使用されており、本実施形態ではその開口数が0.12、投影倍率が1/4であるものとする。従って、レチクルRによって反射され、レチクルRに描かれたパターン情報を含むEUV光ELは、投影光学系POによって4分の1に縮小されてウエハW上に投射される。
前記ウエハステージWSTは、XY平面に沿って配置されたウエハステージベース60上に配置され、磁気浮上型2次元リニアアクチュエータ62によって該ウエハステージベース60上に浮上支持されている。このウエハステージWSTは、前記磁気浮上型2次元リニアアクチュエータ62によってX方向及びY方向に所定ストロークで駆動されるとともに、θ方向(Z軸回りの回転方向)にも微小量駆動されるようになっている。また、このウエハステージWSTは、磁気浮上型2次元リニアアクチュエータ62によってZ方向及びXY面に対する傾斜方向(X軸及びY軸回りの各回転方向)にも微小量だけ駆動可能に構成されている。
ウエハステージWSTの上面には、静電チャック方式の不図示のウエハホルダが載置され、該ウエハホルダによってウエハWが吸着保持されている。このウエハステージWSTのXY面内の位置及び回転量(ヨーイング量、ピッチング量、及びローリング量)は、不図示のレーザ干渉計システムによって計測されるようになっている。また、鏡筒PPを基準とするウエハWのZ方向位置及び傾斜量は、投影光学系POに固定された斜入射光式のフォーカスセンサ14によって計測されるようになっている。このフォーカスセンサ14は、図1に示されるように、鏡筒PPを保持する不図示のコラムに固定され、ウエハW面に対し斜め方向から検出ビームFBを照射する送光系14aと、同じく不図示のコラムに固定され、ウエハW面で反射された検出ビームFBを受光する受光系14bとから構成される。このフォーカスセンサとしては、例えば特開平6−283403号公報及びこれに対応する米国特許第5,448,332号等に開示される多点焦点位置検出系が用いられている。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
前記フォーカスセンサ14及びレーザ干渉計システムの計測値は、不図示の主制御装置に供給され、該主制御装置によって磁気浮上型2次元リニアアクチュエータ62が制御され、ウエハステージWSTの6次元方向の位置及び姿勢制御が行われるようになっている。なお、Z制御は、フォーカスセンサ14のみでなく、前述したレチクル側の位置検出系の計測値を考慮して行われることは勿論である。
ウエハステージWST上面の一端部には、レチクルRに描画されたパターンが投影される位置と、後述するアライメント光学系ALGとの相対位置関係の計測(いわゆるベースライン計測)等を行うための空間像計測器FMが設けられている。この空間像計測器FMは、従来のDUV露光装置の基準マーク板に相当するものである。
さらに、本実施形態では、投影光学系POの側面に、図1に示されるように、アライメント光学系ALGが固定されている。このアライメント光学系ALGとしては、ブロードバンド光をウエハW上のアライメントマーク(または空間像計測器FM)に照射し、その反射光を受光して画像処理方式によりマーク検出を行う結像式アライメントセンサ、レーザ光をウエハ上の格子マークに2方向から照射して該格子マークから発生する回折光同士を干渉させ、その干渉光の位相に基づいて格子マークの位置を検出するLIA(Laser Interferometric Alignment)方式のアライメントセンサやAFM(原子間力顕微鏡)のような走査型プローブ顕微鏡等種々のものを用いることができる。
次に、上述のようにして構成された本実施形態の露光装置10による露光工程の動作について説明する。
まず、不図示のレチクル搬送系によりレチクルRが搬送され、ローディングポジションにあるレチクルステージRSTに吸着保持される。次いで、主制御装置により、ウエハステージWST及びレチクルステージRSTの位置が制御され、レチクルR上に描画された不図示のレチクルアライメントマークの投影像が空間像計測器FMを用いて検出され、レチクルパターン像の投影位置が求められる。すなわち、レチクルアライメントが行われる。
次に、主制御装置により、空間像検出器FMがアライメント光学系ALGの直下へ位置するように、ウエハステージWSTが移動され、アライメント光学系ALGの検出信号及びそのときの干渉計システムの計測値に基づいて、間接的にレチクルRのパターン像の結像位置とアライメント光学系ALGとの相対位置、すなわちベースライン量が求められる。
かかるベースライン計測が終了すると、主制御装置により、EGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等のウエハアライメントが行われ、ウエハW上の全てのショット領域の位置が求められる。なお、EGAについては、例えば特開昭61−44429号公報及びこれに対応する米国特許第4,780,617号等に詳細に開示されている。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令が許す限りにおいて、上記公報並び米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
そして、次のようにしてステップアンドスキャン方式の露光がEUV光ELを露光用照明光として行われる。すなわち、主制御装置では上で求めたウエハW上の各ショット領域の位置情報に従って、干渉計システムからの位置情報をモニタしつつ、ウエハステージWSTを第1ショット領域の走査開始位置に位置決めするとともに、レチクルステージRSTを走査開始位置に位置決めして、その第1ショット領域の走査露光を行う。この走査露光に際し、主制御装置ではレチクルステージRSTとウエハステージWSTとを相互に逆向きに駆動するとともに両者の速度比が投影光学系POの投影倍率にほぼ一致するように両ステージの速度を制御し、両ステージのかかる速度比の等速同期状態にて露光(レチクルパターンの転写)を行う。なお、ウエハWの移動方向に関する、第1ショット領域とレチクルパターンの転写像との倍率誤差などを補正するときは、レチクルステージRST及びウエハステージWSTの少なくとも一方の移動速度を調整して、レチクルRとウエハWとの速度比を投影光学系POの投影倍率と異ならせる。
こうして第1ショット領域の走査露光が終了すると、ウエハステージWSTを第2ショット領域の走査開始位置へ移動させるショット間のステッピング動作を行う。そして、その第2ショット領域の走査露光を上述と同様にして行う。以後、第3ショット領域以降も同様の動作を行う。
このようにして、ショット間のステッピング動作とショットの走査露光動作とが繰り返され、ステップアンドスキャン方式でウエハW上の全てのショット領域にレチクルRのパターンが転写される。
ここで、上記の走査露光中やアライメント中には、投影光学系POに一体的に取付けられたフォーカスセンサ(14a、14b)によってウエハW表面と投影光学系PO(その像面)との間隔、XY平面(像面)に対する傾斜が計測され、主制御装置によってウエハW表面と投影光学系POとの間隔、平行度が常に一定になるようにウエハステージWSTが制御される。また、主制御装置では、レチクル例の位置検出系の計測値に基づいて、露光中(レチクルパターンの転写中)の投影光学系POとレチクルRのパターン面との間隔が常に一定に保たれるように、レチクルRの投影光学系POの光軸方向(Z方向)の位置を調整しつつ、レチクルステージRSTと基板ステージWSTとをY軸方向に沿って同期移動させる。
以上説明したように、本実施形態の露光装置10によると、極めて短い波長のEUV光ELを露光光として用い、色収差のないオール反射の投影光学系POを介してレチクルRのパターンがウエハW上に転写されるので、レチクルR上の微細パターンをウエハW上の各ショット領域に高精度に転写することができる。具体的には、デバイスルール100nm〜70nm程度の微細パターンの高精度な転写が可能である。
また、本実施形態によると、光源16を構成するノズル23の先端部が珪素Siを加工して製作されていることから、ノズル23の先端部が高温プラズマによって侵食、破壊されて飛び散ったとしても、放物線面鏡PRM、照明ミラーIM等の表面には珪素Siの膜が形成されているため、そのノズル23の飛散粒子(デブリ)によってそれら放物面鏡PRM、照明ミラーIM等の反射率は殆ど低下しない。従って、放物線面鏡PRM、照明ミラーIM等の集光ミラーの交換等のメンテナンス作業の頻度を低減することができ、その分装置の停止時間を減少させることができ、結果的に装置稼働率の向上によりデバイスの生産性を向上させることができる。
なお、上記実施形態では、ノズル23そのものを珪素Siを加工して製作する場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、図4に示されるように、ノズル23’の先端部は、例えば鉄Fe、チタンTi、タングステンWなどの金属や何らかの合金あるいはカーボン等から成る基材25と、この基材25の表面に所定厚さでコーティングされた特定物質としての珪素Siのコーティング層とによって形成しても良い。かかる場合にも、上述した第1の実施形態と同等の効果を得られる他、金属等は珪素に比べて加工が容易なため、ノズルの作製が容易であるという利点もある。また、この場合、基材25は、タングステンW等の高融点金属やカーボンであることが、耐熱性に優れている点で好ましい。
上記実施形態及び図4の変形形態では、ノズル先端部の全体、あるいはその表層部分を形成する特定物質が珪素である場合について説明したが、これは、珪素がEUV光の透過率が非常に高い物質であり、ミラー反射膜の表面に用いる材料として好適であることから、これを考慮して反射膜の反射率を極力高く維持しようとの観点からこのようにしたものである。しかし、本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、特定物質として、ベリリウムを用いても良い。例えば、前述した波長13nmのEUV光の代わりに、波長11nmのEUV光を露光光として用いる場合には、前述の如く、モリブデンMoとベリリウムBeを交互に積層した多層膜を反射膜として用い、モリブデンの酸化防止のため多層膜の最上層はベリリウムとすることが望ましいので、かかる場合に特定物質をベリリウムとすると、特に有効である。なお、70nmL/Sパターン、又は50nm孤立パターンを転写するためには、波長13nm(代表的には波長13.4nm)のEUV光では開口数が0.1〜0.12程度の投影光学系が用いられ、波長11nm(代表的には波長11.5nm)のEUV光では開口数が0.08〜0.1程度の投影光学系が用いられる。なお、以下の各実施形態においても、波長13nmのEUV光としては、代表的には波長13.4nmのEUVが用いられる。
また、上記実施形態では、照明領域が円弧状である場合について説明したが、これに限らずEUV露光装置であっても、照明領域を矩形スリット状に規定することは可能である。但し、この場合には、投影光学系を構成するミラーの枚数を幾分増やす必要がある。
また、上記第1の実施形態では、エネルギー線発生物質(ターゲット)としてキセノンガスを用いる場合について説明したが、これに限らず、クリプトン、水、4弗化炭素、弗素、硫化水素、ジボラン、酸素、アルゴン等のガスをターゲットとして用いてもよい。
ところで、上記第1の実施形態では、上述の如く、光源部12内の放物面鏡PRM、照明ミラーIM等の表面の反射膜を構成する材料の一種である珪素Siを用いてノズル23を形成し、そのノズル23の飛散粒子(デブリ)が放物面鏡PRM、照明ミラーIM等に付着しても反射率の低下が僅かであることを利用して、それらの光学素子の反射率の低下を抑制してはいるが、非常に長時間連続運転の後には、上記デブリや真空排気装置からのオイルが放物面鏡PRM、照明ミラーIM等の表面に堆積して、その反射率が低下し、レチクルRに照射されるEUV光の強度が十分なものでなくなる。かかる場合には、装置の運転を停止し、光源(装置)を分解し、光学素子を新しいものに交換するか、取り外して洗浄した後、もとの所に戻すかする必要がある。
そこで、このような装置の分解を不要としてメンテナンス作業を効率化しようとの観点からなされたのが、次の第2の実施形態である。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態を図5に基づいて説明する。この第2の実施形態は、光源(レーザ励起プラズマ光源)以外の構成は、前述した第1の実施形態と同一であるから、以下においては、この第2の実施形態の光源について説明する。図5には、第2の実施形態に係るレーザ励起プラズマ光源70の概略的構成が示されている。
この光源70は、レーザ光源としての高出力レーザ20、ノズル104及びその周辺部材を囲む真空容器100、高出力レーザ20から真空容器100に向けて出射されるレーザ光Lの光路上に配置された集光レンズ102、真空容器100の内部にノズル104と一体化されて配置された前述した放物面鏡PRMと同様の多層膜放物面ミラー107、この多層膜放物面ミラー107を加熱するヒータ108、真空容器100の所定位置に固定された紫外線ランプ室111、真空容器100に配管を介してそれぞれ接続された酸素ガス供給用のバルブ116、排気バルブ120及び排気バルブ120が設けられた配管に接続された真空排気装置121等を備えている。
前記真空容器100は、集光レンズ102を通過したレーザ光Lの光路上にレーザ光導入窓103aが設けられ、また、集光レンズ102の集光点に関してレーザ光Lの光路とほぼ直交する方向に、後述するようにして発生したエネルギビームとしてのEUV光(軟X線領域に属するため、以下においては単に「X線」ともいう)ELの出射窓103bが設けられ、この出射窓103bの内側にX線透過可視光カットフィルタ(以下、「X線フィルタ」という)109が配置されている。このX線フィルタ109としては、厚さ0.5μmのSi薄膜上に厚さ0.3μmのMoを製膜したものを用いている。
この他、真空容器100内には、図5中に仮想線110a及び110bで示されるように傾斜角度が可変で、不図示の駆動系によりEUV光ELの光路上に出し入れされるアルミ(Al)ミラー110も収納されている。
前記多層膜放物面ミラー107は、その焦点位置が前記レーザ光Lの集光点とほぼ一致しており、多層膜放物面ミラー107の中央部分を貫通してノズル104が取り付けられている。多層膜放物面ミラー107の多層膜は、前述した放物面鏡PRMと同様に、モリブデン(Mo)と珪素(Si)が交互に積層されて形成され、反射されるEUV光の中心波長が13nmとなるように、多層膜の周期長(厚さ)が決定されている。また、ミラー全面にわたって反射されるEUV光の中心波長が13nmとなるように、多層膜の周期長(厚さ)をミラー上の各位置において変化させている。
ノズル104は、背圧50気圧でエネルギー線発生物質(ターゲット)としてクリプトンガス(Krガス)を噴出するパルスジェットノズルであり、ノズルが開いている時間は約500μsecである。また、本実施形態では、ノズル104の先端部分はダイヤモンドでできており、それに続くノズル104本体部分の表面はダイヤモンドによりコートされている。また、前記レーザ光の集光点、すなわち多層膜放物面ミラー107の焦点である後述するプラズマ発生位置とノズル104先端との距離は1mmとなっている。
前記紫外線ランプ室111内には、エキシマランプ112とこのエキシマランプ112で発生した紫外線を真空容器内部側に向けて反射するミラー113とが配置され、また、この紫外線ランプ室111のミラー113と反対側には、窓114が設けられている。また、この窓114の外側、すなわち真空容器100の内部側には、飛散粒子が窓114上に堆積するのを防止するためのシャッタ115が設けられている。通常、窓114はシャッタ115により覆われており、エキシマランプ112の照射時のみシャッタ115が開かれる。
次に、このようにして構成された光源70の動作を説明する。
まず、エネルギー線発生物質(ターゲット)であるクリプトン(Kr)ガスがフィードスルーを通して真空容器100内に導入され、ノズル104から真空容器100内に噴出される。このとき、Krガスは背圧50気圧でノズル104より真空中へ噴出されるので、断熱自由膨張により、急激にその温度が低下し、ファン・デル・ワールス力により原子同士が互いにくっつきあって、原子数が数十から数千個にも及ぶクラスター分子105が形成される。
ノズル104が開き、Krガスが真空中に噴出された後、数百μsec程度経過してから、ガス及びクラスター分子105集団上に、高出力レーザ20から集光レンズ102及び窓103aを介してレーザ光Lが集光照射され、これによりプラズマ106が生成し、EUV光ELその他のエネルギ線が全方位に放射される。このエネルギ線の内波長13nmのEUVが多層膜放物面ミラー107によって反射されほぼ平行光束となってX線フィルタ109を透過し、前述した照明ミラーIMに入射する。なお、このとき、Alミラー110は、多層膜放物面ミラー107によって反射されたEUV光ELの光路上から退避していることは勿論である。
なお、ガス及びクラスター分子105の数、密度はノズル104からの距離が離れるに従い急激に減少するので、X線量を多くしようとすると、レーザ光の集光照射位置、すなわちプラズマ発生位置は、できるだけノズル104に近い方がよい。このため、本実施形態では、両者の距離を1mmとしたものである。
ところで、この光源70をしばらく運転していると、先に述べたように、プラズマ106から放出された高速の原子、イオン、電子などがノズル104やノズル周辺部材に衝突し、これらを削り取り、削り取られた物質(この場合、炭素C)は周囲に飛散し、多層膜ミラー107やX線フィルタ109上に付着・堆積する。これらの光学素子上に堆積したこれらの物質はEUV光を吸収するため、ミラーの反射率やフィルタの透過率を低下させる。
そこで、本実施の形態では一定時間運転した後、あるいはX線光量モニターなどによりX線フィルタ109透過後のX線量を監視して、所定のX線量以下になったときに、一旦、光源の70の運転を中断する。その後、バルブ116を開けて酸素を真空容器100内に流入させる。バルブ116と排気側のバルブ120を調節し、真空容器100内の圧力が所定の圧力となるようする。ここで、所定の圧力とは、エキシマランプ112からの紫外線の減衰が十分小さくて十分な光量の紫外線が多層膜放物面ミラー107、またはX線フィルタ109に到達し、かつ、これらに付着した飛散物質中の炭素と反応を起こすのに十分な量の酸素(または紫外線の照射による光化学反応によって酸素から生じたオゾン)分子がこれらの表面近傍に存在するような圧力である。これは、紫外線の光路長、必要としている除去速度などにより大きく異なるが、例えば、百分の数Torr〜数十Torr程度である。ここで、上記のバルブ116、120の調整等は、不図示の制御系によって行われる。
次に、不図示の駆動系により、Alミラー110が、図5中に仮想線110aで示される位置に挿入される。
その後、不図示の制御系により、不図示のシャッタ駆動系を介してシャッタ115が開放され、紫外線ランプ室111内のエキシマランプ112が点灯される。これにより、エキシマランプ112から発せられた紫外線は窓114を透過後、Alミラー110により反射され、多層膜ミラー107を照明する。
このとき、多層膜ミラー107の周囲は酸素雰囲気になっているので、前述の如く、多層膜ミラー107の表面に付着した飛散物質(炭素)が、酸素と反応し、一酸化炭素(CO)や炭酸ガス(CO2)となり、多層膜ミラー107から除去され、多層膜ミラー107の反射率は初期の値に復活する。また、本実施形態では、多層膜ミラー107を、その裏面に取り付けられているヒーター108により加熱し、反応がより早く進行するようにしている。
一方、Alミラー110の傾斜角を変更し、図5中に仮想線110bで示される状態にすることにより、上記と同様に、X線フィルタ109に付着・堆積した炭素も除去することができ、X線フィルタ109の透過率も初期状態に戻すことができる。
また、レーザ光導入窓103aの真空側にも同様に炭素が堆積するが、この場合には、図5に示されるように、エキシマランプ118とミラー119とを設け、更に図5中に仮想線117で示される位置に別のAlミラーを挿入し、エキシマランプ118を点灯させて窓103aを照明すれば良い。なお、この場合において、光源70を露光装置以外の装置の光源として用いるような場合には、エキシマランプの周囲が大気となる場合があり、大気中ではエキシマランプ118の光が大気中の酸素に吸収されてしまうので、かかる場合には、エキシマランプ118と窓103の間は、部材により囲い、その中を窒素などでパージしたり、真空に排気する等の方策を採ればよい。
以上説明したように、本第2の実施形態に係る光源70によれば、長期間に渡る連続運転が可能になるとともに、X線フィルタ109透過後のEUV光の強度が所定の値以下になった場合に、光源70の発光を停止して、上記の各光学素子の光洗浄を装置を分解することなく行うことができ、速やかに各光学素子の透過率、反射率等を速やかに初期状態に戻すことができるので、メンテナンスのための装置のダウンタイムを少なくすることができる。また、光源70を露光光源とする走査型露光装置では、真空容器の存在により、上記の飛散物質が照明ミラーIMに付着するのを阻止できるので、照明ミラーIMのメンテナンスが殆ど不要になる。従って、この走査型露光装置では、上記第1の実施形態と同等の作用効果を得られる他、メンテナンス作業の効率化により、装置稼働率の一層の向上、ひいてはデバイスの生産性の一層の向上が可能になる。
なお、光源70を露光光源とする走査型露光装置では、X線フィルタ109が設けられているので、前述した波長選択窓30を必ずしも設ける必要はない。
《第3の実施形態》
次に、本発明の第3の実施形態を図6に基づいて説明する。ここで、前述した第2の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については、同一の符号を用いるとともにその説明を簡略にし若しくは省略するものとする。
この第3の実施形態も、上記第2の実施形態と同様、光源(レーザ励起プラズマ光源)以外の構成は、前述した第1の実施形態と同一であるから、以下においては、この第3の実施形態の光源について説明する。
図6には、第3の実施形態に係るレーザ励起プラズマ光源80の概略的構成が示されている。この光源80は、基本的には、前述した第2の実施形態の光源70とほぼ同様に構成されているが、以下の点において異なる。
すなわち、光源80では、前述したノズル104に代えてノズル104’が用いられ、前述した多層膜放物面ミラー107に代えて多層膜放物面ミラー107’が用いられ、紫外線ランプ室111の真空容器100に対する取付け位置及び配置が異なるととともに、シャッタ115が設けられていない点において異なる。
ノズル104’は、ノズル104と同様に、背圧50気圧でエネルギー線発生物質(ターゲット)としてクリプトンガス(Krガス)を噴出するパルスジェットノズルであり、ノズルが開いている時間は約500μsecであり、プラズマ発生位置とノズル104’先端との距離は1mmとなっている。しかし、ノズル104’は、ノズル104と異なり、その先端部分及びその周辺部がケブラー(有機化合物の一種)で作られている。このため、次に述べる多層膜放物面ミラー107’上に付着・堆積する飛散物質は有機物となる。
多層膜放物面ミラー107’は、反射面の形状が前述した多層膜放物面ミラー107と異なり、この反射面形状に応じた位置にノズル104’とは別に配置されている。また、この多層膜放物面ミラー107’の反射面には、モリブデン(Mo)と炭化珪素(SiC)から成る多層膜が形成され、反射されるEUV光の中心波長が13nmとなるように、多層膜の周期長(厚さ)が決定されている。前述したMo/Siの多層膜よりも、Mo/SiCの多層膜の方が耐熱性が高いので、その裏面に取り付けられたヒータ108により高い温度まで加熱することができ、後述する炭素と酸素又はオゾンとの反応をより促進することができるので都合が良い。
紫外線ランプ室111は、図6に示されるように、レーザ光L及びEUV光ELの光路を遮らない位置でかつ常時多層膜放物面ミラー107’に向けて紫外線を照射可能な方向に向けて、真空容器100に取り付けられている。
次に、この光源80の動作を簡単に説明する。
光源80では、光源70と同様に、ノズル104’から噴出されるガス状あるいはクラスター状のターゲット(この場合はKr)にレーザ光Lを集光し、プラズマ106を生成する。プラズマ106から輻射されたEUV光ELは多層膜放物面ミラー107’により反射され、多層膜の設計波長のEUV光のみがX線フィルター109を透過後、後段の照明ミラーIMへと導かれる。
このようなEUV光ELの発生動作の開始とほぼ同時に、不図示の制御系により紫外線ランプ室111内のエキシマランプ112が点灯され、紫外光は窓114を通して多層膜放物面ミラー107’上に照射される。また、このとき、制御系では、バルブ116を開けて真空容器100内に酸素ボンベより酸素ガスを流入させると同時にバルブ120を開けて真空排気装置121により内部のガスを排気させ、さらにバルブ116及び120を調節して真空容器100内が所定の圧力になるように調整している。ここで、所定の圧力とは、プラズマ106から輻射されたエネルギー線のうち必要としているエネルギー線(この場合には波長13nmのEUV光)の減衰が十分小さく、また、エキシマランプ112からの紫外線の減衰が十分小さくて十分な光量の紫外線が多層膜放物面ミラー207’上に到達し、多層膜放物面ミラー207’上の有機物と反応を起こすのに十分な量の酸素(または紫外線の照射による光化学反応によって酸素から生じたオゾン)分子が、多層膜放物面ミラー207’表面近傍に存在するような圧力である。これは、EUV光や紫外線の光路長、必要としている除去速度などにより大きく異なるが、例えば、百分の数Torr〜数十Torr程度である。
以上説明したように、本第3の実施形態によると、前述した第2の実施形態と同等の効果を得られる他、EUV光もレーザ光も遮らずに紫外線を照射し続けることができるので、EUV光の発生動作中も光学素子上の炭素を除去することができ、光源の運転効率を向上させることができ、第2の実施形態に比べても一層長期間に渡る連続運転が可能になる。従って、この光源80を露光光源として用いる走査型露光装置では、装置稼働率のより一層の向上、ひいてはデバイスの生産性のより一層の向上が可能になる。
なお、上記実施形態中においては、多層膜放物面ミラー107’に対する堆積物の除去法のみについて説明したが、上記と同様にして、X線フィルター109やレーザ光導入窓103aに対する炭素系堆積物の除去を行うことができることは勿論である。
《第4の実施形態》
次に、本発明の第4の実施形態を図7に基づいて説明する。ここで、前述した第2、第3の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については、同一の符号を用いるとともにその説明を簡略にし若しくは省略するものとする。
この第4の実施形態も、上記第2、第3の実施形態と同様、光源(レーザ励起プラズマ光源)以外の構成は、前述した第1の実施形態と同一であるから、以下においては、この第4の実施形態の光源について説明する。
図7には、第3の実施形態に係るレーザ励起プラズマ光源90の概略的構成が示されている。この光源90は、基本的には、前述した第2、第3の実施形態の光源70、80とほぼ同様に構成されているが、以下の点において異なる。
すなわち、光源90では、前述したノズル104、104’に代えてノズル204が用いられ、前述した多層膜放物面ミラー107、107’に代えて多層膜放物面ミラー207が用いられている点、及び真空容器110内の多層膜放物面ミラー207に着脱自在に係合してその内部を密閉するカバー125、このカバー125内部に連通する配管上に設けられた排気バルブ122、この排気バルブに配管を介して接続された真空排気装置123が更に設けられている。
前記ノズル204は、ノズル104等と同様に、背圧50気圧でエネルギー線発生物質(ターゲット)としてクリプトンガス(Krガス)を噴出するパルスジェットノズルであり、ノズルが開いている時間は約500μsecであり、プラズマ発生位置とノズル204先端との距離は1mmとなっている。但し、ノズル204は、ノズル104等と異なり、ノズル204の先端及びその周辺部はSiCで作られている。
多層膜放物面ミラー207は、反射面の形状が前述した多層膜放物面ミラー107等と異なり、この反射面形状に応じた位置にノズル204とは別に配置されている。また、この多層膜放物面ミラー207の反射面には、MoとSiから成る多層膜が形成され、反射されるEUV光の中心波長が13nmとなるように、多層膜の周期長(厚さ)が決定されている。
本第4の実施形態では、紫外線ランプ室111は、図7に示されるように、真空容器100のレーザ光L及びEUV光ELの光路を遮らない位置に多層膜放物面ミラー207に向けて紫外線を照射可能な方向に向けて取り付けられている。また、この場合、紫外線ランプ室111の窓114を開閉する前述したシャッタ115が設けられてる。
前記カバー125は、不図示の制御装置により不図示の駆動機構を介して多層膜放物面ミラー207に対して装着・離脱されるようになっている。このカバー125が多層膜放物面ミラー207に装着される際には、図7に示されるように、カバー125に接続された給気側の配管の端部が、バルブ116に接続された配管の真空容器100側の開口端に接続されるようになっている。このカバー125の内周面には、多層膜放物面ミラー207に装着された際に、カバー内部を密閉するためのOリング(又はガスケット)126が設けられている。カバー125は、通常(EUV光の発生時)は開放されている。また、カバー125には、窓127が設けられている。
このようにして構成された本第4の実施形態に係る光源90では、ノズル204から噴出されたKrガスに対するレーザ光Lの照射により、前述した第2、第3の実施形態と同様にして、プラズマ106が発生し、それにより発生したEUV光ELが照明ミラーIMに導かれる。このよりなEUV光ELの発生動作を長時間連続して行うと、ノズル204及びその周辺部材がプラズマにより削り取られ、多層膜放物面ミラー207上に珪素(Si)及び炭素(C)が堆積する。
そこで、不図示の制御系では、不図示のセンサを用いてEUV光ELの強度を監視することにより、多層膜放物面ミラー307の反射率の変動を監視する。そして、その反射率が低下してきたことが検出されたならば、ノズル204からのKrガスの噴出及びレーザ光ELの照射を中止する(光源90の運転を一旦停止する)。
次に制御系では、不図示の駆動系を介して多層膜放物面ミラー207にカバー125を装着し、その内部を密閉状態とすると同時に、カバー125に接続された給気側の配管の端部が、バルブ116に接続された配管の真空容器100側の開口端に接続する。図7には、このカバーの装着及び配管接続が完了した状態が示されている。
次に、制御系では、バルブ116を開けて酸素ガスをカバー125内に流入させるとともに、バルブ122を開け、真空排気装置123によりカバー125内を排気する。そして、制御系では、バルブ116と122とを調整することにより、カバー125内の圧力が所定の圧力となるように調整する。
その後、制御系では、シャッタ115を開け、紫外線ランプ室111内のエキシマランプ112を点灯する。これにより、エキシマランプ112からの紫外線は窓114、127を透過した後、多層膜放物面ミラー207に照射される。この場合、多層膜放物面ミラー207の反射面には、炭素(C)の他、珪素(Si)が付着しているが、珪素は波長13nmのEUV光(軟X線領域の光)に対しては透過率が高い(Siの吸収端は12.4nmである)ため、多少多層膜放物面ミラー207上に付着・堆積しても反射率はあまり下がらない。一方、多層膜放物面ミラー207に付着している炭素系の付着・堆積物質は、カバー125内の酸素と紫外線の作用により、前述と同様にして、多層膜放物面ミラー207から除去される。
以上説明したように、本第4の実施形態に係る光源90及びこれを露光用光源として備えた走査型露光装置によると、前述した第2の実施形態と同等の効果を得られる他、カバー125内部のみに酸素ガスを供給し、かつ、カバー125は密閉構造となっているので、カバー125外部の真空容器100内には酸素ガスが漏れ出ることはなく、そのカバー125外部の真空容器100内ではエキシマランプ112からの紫外光が酸素によって吸収されないので、より強力な紫外光が多層膜放物面ミラー207に到達する。また、カバー125内の圧力を第2および第3の実施形態に比べて高くすることができ、多層膜放物面ミラー207に付着した炭素系の付着・堆積物質を、より短時間で除去することができる。
なお、上記第4の実施形態では、カバー125の内部は密閉構造であるものとしたが、これは完全な密閉でなくても、概略密閉であっても良い。例えば、カバー125と多層膜放物面ミラー207の間に僅かな隙間があったとしても、そのコンダクタンスが十分小さければ、カバー125外部の真空容器100内に漏れだした酸素は真空排気装置121により排気できるので、真空容器100内の酸素分圧は高くはならず、それによる紫外光の吸収は非常に小さくなり、実用上問題のないレベルにすることができる。すなわち、カバー内は、実質的に密閉状態であれば良い。
また、上記第4の実施形態では、多層膜放物面ミラー207に対する堆積物の除去法のみを説明したが、同様な手法により、X線フィルター109やレーザ光導入窓103aに対する炭素系堆積物の除去を行うことができる。
また、上記第4の実施形態において、多層膜ミラーの最上層を他の層のSiの膜厚よりも十分薄くしても良い。このようにすると、飛散粒子のSiが堆積していき、多層膜の周期長分の厚さになるまで徐々に反射率が上昇していき、それを過ぎると次第に反射率が減少していく。従って、通常の周期長分の厚さでSiが最上層に形成されている場合よりも、より長時間反射率の低下を抑えることができる。もし、多層膜を構成するもう一方の物質が酸化などの影響を受けなければ、最上層のSiを取除いてもよい。このことはMo/Si多層膜の場合に限らず、多層膜ミラーに付着する飛散粒子が、多層膜を構成する物質のひとつであるならば、飛散粒子と同じ物質を多層膜の最上層としないか、又は必要最小限の厚さにすることにより、同様の効果が期待できる。
《第5の実施形態》
次に、本発明の第5の実施形態を図8に基づいて説明する。ここで、前述した第2の実施形態と同一の部分には同一の符号を用いるとともに、その説明を簡略にし若しくは省略するものとする。
この第5の実施形態も、上記第2の実施形態と同様、光源(レーザ励起プラズマ光源)以外の構成は、前述した第1の実施形態と同一であるから、以下においては、この第5の実施形態の光源について説明する。
図8には、第5の実施形態に係るレーザ励起プラズマ光源100の概略的構成が示されている。この光源100は、前述した第2の実施形態の光源70の構成を簡略化するとともに、ノズル104に代えてノズル204’が設けられている点に特徴を有する。
この第5の実施形態に係る光源100では、前述した光源70において、紫外線照射に関連する構成部材が省略されるとともに、多層膜放物面ミラー107裏面のヒータも省略されている。
前記ノズル204’は、ノズル104と同様に、背圧50気圧でエネルギー線発生物質(ターゲット)としてクリプトンガス(Krガス)を噴出するパルスジェットノズルであり、ノズルが開いている時間は約500μsecであり、プラズマ発生位置とノズル204’先端との距離は1mmとなっている。但し、ノズル204’は、ノズル104と異なり、その先端部分及びその周辺部が石英(SiO2)で作られている。
このようにして構成された光源100では、前述した光源70と同様にして、ノズル204’から噴出されるガス状あるいはクラスター状のターゲット(この場合はKr)にレーザ光Lが集光され、プラズマ106が生成される。プラズマ106から輻射されたEUV光は多層膜放物面ミラー107により反射され、多層膜放物面ミラー107の設計波長のEUV光のみがX線フィルタ109を透過後、後段の照明ミラーIMへと導かれる。
プラズマからの高速の原子、イオン、電子などによりノズル204’及びその周辺部材が削り取られ、多層膜放物面ミラー107やX線フィルタ109上に付着・堆積するが、プラズマからの高速粒子の衝撃により、ノズル204’やその周辺部材から放出される飛散粒子のほとんどは珪素(Si)と酸素(O)とにバラバラに分かれた状態となっている。このうち、酸素は多層膜放物面ミラー107やX線フィルタ109などの光学素子に到達する前に、酸素分子(酸素ガス)となり真空排気装置121により真空容器外に排気される。
残りの珪素(Si)は光学素子上に付着・堆積するが、Siは多層膜放物面ミラー107やX線フィルタ109の構成物質であり、しかも波長12.4nmに吸収端を持つため、多層膜放物面ミラー107の反射波長である波長13nmのEUV光の透過率が高い。従って、Siの飛散粒子が光学素子上に多少付着したとしても、反射率(または透過率)はあまり低下しない。従って、光源100は長時間の連続運転が可能となる。
以上説明したように、本第5の実施形態に係る光源100及びこれを露光光源とする走査型露光装置によると、前述した第2の実施形態と同等の効果を得られる他、図5と図8とを比べると明らかなように、光源の構成を簡略化できるという利点がある。また、石英(SiO2)は加工成形しやすいので、Si単体を用いてノズル先端部材や周辺部材を作るよりも容易に製作することができる。
なお、上記第5の実施形態では、ノズル先端部材や周辺部材の材料として石英を用いているが、これは一般的なガラスであっても良い(ガラスにはSiO2が多く含まれている)。また、SiO2に限らず、窒化珪素(Si3N4)であってもよい。窒化珪素の場合もSiO2と同様に一方の物質が常温でガスとなる元素であるから、同様に窒素ガスとなって真空容器外に排気される。また、Siの化合物に限らず、ジルコニウム(Zr)の化合物、例えば酸化ジルコニウム(ZrO2)を用いてもよい。Zrは波長13nm近傍において透過率が高いので、光学素子上に多少付着しても、反射率(又は透過率)の低下はあまりない。
なお、上記第2〜第5の実施形態では、真空容器あるいはカバー内に流入させるガスとして、酸素を用いているが、酸素を含むガス(例えば空気)やオゾンまたはオゾンを含むガスを用いても良い。また、紫外線光源としてエキシマランプを用いているが、水銀ランプであっても良いし、エキシマレーザ光源であってもよい。あるいは、レーザ生成プラズマからは、EUV光だけではなく紫外線も輻射されるので、これを紫外線源として用いても良い。このようにすると、別途紫外線源を設ける必要がないので装置構成を大幅に簡略化できる。また、酸素雰囲気中でプラズマを生成するだけで、EUV光の供給と、紫外線による炭素系堆積物の除去が同時にでき、レーザ励起プラズマ光源の運転を停止する必要がないので運転効率の点からも都合が良い。
また、上記第2〜第5の実施形態では、ノズルとしてパルスジェットノズルを用いる場合について説明したが、連続噴射ノズルであっても良い。また、上記第2〜第5の実施形態では、ターゲットとしてKrガスを用いる場合について説明したが、これに限らず、CO2やN2、Xeなど、他の物質を用いても良い。
なお、光源16、70、80、90、100のいずれか、複数のミラー等から構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み、光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージ、ウエハステージ、2次元リニアアクチュエータ等を露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、主制御装置等の制御系に対する各部の接続を行い、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより上記実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
なお、上記各実施形態では、本発明がガスジェットタイプのレーザ励起プラズマ光源について適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば、米国特許5,577,091号や米国特許5,459,771号のような水滴タイプ、すなわちターゲットを気体でなく、水又は氷とするレーザ励起プラズマ光源であっても全く同様に本発明を適用することができる。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令が許す限りにおいて、また、ノズルの材質に関連する部分を除き、上記各米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
また、上記各実施形態では、本発明に係るレーザ励起プラズマ光源が露光装置の露光光源(照明光源)として用いられた場合について説明したが、これに限らず、本発明に係るレーザ励起プラズマ光源は顕微鏡、分析装置等の光源として用いても良い。
《デバイス製造方法》
次に、上述した露光装置をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図9には、デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示されている。図9に示されるように、まず、ステップ301(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップ302(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ303(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップ304(ウエハ処理ステップ)において、ステップ301〜ステップ303で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップ305(デバイス組立ステップ)において、ステップ304で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップ305には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップ306(検査ステップ)において、ステップ305で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図10には、半導体デバイスの場合における、上記ステップ304の詳細なフロー例が示されている。図16において、ステップ311(酸化ステップ)においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ312(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ313(電極形成ステップ)においてはウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ314(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオンを打ち込む。以上のステップ311〜ステップ314それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ315(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップ316(露光ステップ)において、上で説明した露光装置及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップ317(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップ318(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップ319(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップ316)において前述した各実施形態の露光装置が用いられるので、波長13nmのEUV光によりレチクル(マスク)パターンのウエハ上への転写が行われ、デバイスルール100nm〜70nm程度の微細パターンの高精度な転写が可能となる。また、集光ミラー等のメンテナンスのための装置のダウンタイムの削減により、装置の可動効率の向上が可能となる。従って、高集積度のマイクロデバイスを生産性良く製造することができる。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明に係るレーザ励起プラズマ光源は、露光装置、顕微鏡、分析器などの光源に適している。また、本発明に係る露光装置は、集積回路等のマイクロデバイスを製造するリソグラフィ工程において、微細パターンをウエハ等の基板上に精度良く複数層重ねて形成するのに適している。また、本発明に係るデバイス製造方法は、微細なパターンを有するデバイスの製造に適している。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の実施形態の露光装置の構成を概略的に示す図である。
図2は、図1の光源装置の内部構成を示す図である。
図3は、図2の光源装置のEUV光の発生原理を説明するための図であって、ノズル先端部を破断して示す図である。
図4は、変形例のノズルの構成を示す断面図である。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る光源の概略構成を示す図である。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る光源の概略構成を示す図である。
図7は、本発明の第4の実施形態に係る光源の概略構成を示す図である。
図8は、本発明の第5の実施形態に係る光源の概略構成を示す図である。
図9は、本発明に係るデバイス製造方法の実施形態を説明するためのフローチャートである。
図10は、図9のステップ304における処理を示すフローチャートである。
Claims (27)
- エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、
前記エネルギー線発生物質を噴出するとともに、その先端部の少なくとも表層の部分が、前記発生するエネルギー線の内、利用しようとする波長のエネルギー線の透過率が重金属より大きな特定物質を含む物質により形成されたノズルと;
前記ノズルから噴出される前記エネルギー線発生物質にレーザ光を照射するレーザ光源とを備えるレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項1に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記利用しようとするエネルギー線は、波長5〜50nmのEUV光であることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項2に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記特定物質は珪素又はベリリウムであることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項1に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記ノズルの先端部が前記特定物質のみから成ることを特徴とする請求項1に記載のレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項1に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記ノズルの先端部の表層部分は、基材の表面に施された前記特定物質のコーティング層により形成されていることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項5に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記基材が高融点金属であることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項1に記載のレーザプラズマ光源において、
前記エネルギー線発生物質がガス及びクラスターのいずれかであることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項7に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記エネルギー線発生物質がキセノンガスであることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項1に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記ノズル及びその周辺部材を囲む真空容器を更に備えることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項9に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記ノズル及びその周辺部材の少なくとも表層部分が、前記特定物質を含む物質で形成されていることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項9に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記真空容器の一部及び内部のいずれかに設けられ、その反射面に多層膜が形成された少なくとも1つの多層膜ミラーを更に備え、
前記特定物質が、前記多層膜に使用されている物質の中から選択された前記エネルギー線に対する透過率が高い物質であることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項11に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記多層膜ミラーは、前記プラズマから輻射された前記エネルギビームが最初に入射する光学素子であることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、
前記エネルギー線発生物質を噴出するノズルと;
前記ノズル及びその周辺部材を囲む真空容器と;
前記ノズルから噴出される前記エネルギー線発生物質にレーザ光を照射するレーザ光源とを備え、
前記エネルギー線がX線であり、
前記ノズル先端部及び前記周辺部材の少なくとも表層の部分が、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、珪素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)の内少なくとも1種を含む物質により構成されていることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、
前記エネルギー線発生物質を噴出するノズルと;
前記ノズル及びその周辺部材を囲む真空容器と;
前記ノズルから噴出される前記エネルギー線発生物質にレーザ光を照射するレーザ光源と;
前記真空容器の一部及び内部のいずれかに設けられた少なくとも1つの光学素子と;
前記光学素子の少なくとも1つに波長400nm以下の光を照射する第1の機構と;
前記真空容器内の少なくとも前記光が照射されている光学素子の近傍に、酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む気体を導入する第2の機構とを備え、
前記ノズル及び前記周辺部材の内、少なくともノズルの先端部の表層の部分が、炭素を含む物質により構成されていることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項14に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記第2の機構は、前記気体の導入の際に、前記真空容器内の圧力が百分の数Torr〜数十Torr程度となるように調整することを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項14に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記第1の機構は、前記プラズマから輻射される前記エネルギー線が前記真空容器外部に出射されるのを遮ることなく、前記光学素子に対して前記光を照射可能に構成されていることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項14に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記第2の機構は、前記第1の機構により前記光が照射される光学素子に着脱自在に係合してその内部を実質的に密閉するカバーを有し、前記カバー内部の空間に前記気体を導入することを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項14に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記第1の機構によって前記光が照射される光学素子は、前記プラズマから輻射されたエネルギー線が最初に入射する光学素子であることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項14に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記炭素を含む物質は、ダイヤモンド及び高硬度の有機化合物のいずれかであることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項14に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記光学素子の少なくとも1つは、その反射面に多層膜が形成された多層膜ミラーであり、
前記炭素を含む物質は、前記多層膜に使用されている物質の中から選択された前記エネルギー線に対する透過率が高い物質と炭素との化合物及び混合物のいずれかであることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項14〜20のいずれか一項に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記第1の機構により前記光が照射される光学素子を加熱する加熱装置を更に備えることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項9〜20のいずれか一項に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記エネルギー線発生物質は、ガス及びクラスターのいずれかであることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - エネルギー線発生物質にレーザ光を照射してプラズマ状態に励起してエネルギー線を発生させるレーザ励起プラズマ光源であって、
前記エネルギー線発生物質を噴出するノズルと;
前記エネルギー線を反射させる光学素子と;
前記ノズルから噴出される前記エネルギー線発生物質にレーザ光を照射するレーザ光源と;を備え、
前記ノズルの少なくとも表層部分を、前記光学素子の反射面に使用される特定物質で形成したことを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - 請求項23に記載のレーザ励起プラズマ光源において、
前記光学素子はその反射面に多層膜が形成され、前記特定物質は、前記多層膜に使用される物質の中から選択されることを特徴とするレーザ励起プラズマ光源。 - マスクと基板とを同期移動しつつ前記マスクに形成されたパターンを前記基板上に転写する露光装置であって、
請求項1〜24のいずれか一項に記載のレーザ励起プラズマ光源と;
前記レーザ励起プラズマ光源から出力される前記エネルギー線により前記マスクを照明する照明光学系と;
前記マスクを保持するマスクステージと;
前記マスクから出射される前記エネルギー線を前記基板に投射する投影光学系と;
前記基板を保持する基板ステージと;
前記マスクステージ及び前記基板ステージを駆動する駆動系とを備える露光装置。 - リソグラフィ工程で用いられる露光装置の製造方法であって、
請求項1〜24のいずれか一項に記載のレーザ励起プラズマ光源を提供する工程と;
前記レーザ励起プラズマ光源から出力される前記エネルギー線により前記マスクを照明する照明光学系を提供する工程と;
前記マスクを保持するマスクステージを提供する工程と;
前記マスクから出射される前記エネルギー線を前記基板に投射する投影光学系を提供する工程と;
前記基板を保持する基板ステージを提供する工程と;
前記マスクステージ及び前記基板ステージを駆動する駆動系を提供する工程とを含む露光装置の製造方法。 - リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法において、
前記リソグラフィ工程において、請求項25に記載の露光装置を用いて露光を行うことを特徴とするデバイス製造方法。
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