JP2007157981A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光学素子上のカーボンが十分に除去され、かつ、カーボン除去動作が過度に行われて光学素子表面が酸化するのを防止ないし抑制する。
【解決手段】 光源からの光束を光学素子2を介してレチクルに照射し、該レチクルのパターンを露光対象物上に露光する露光装置において、光学素子上に付着した有機物を除去する手段13、4と、前記光学素子から放出される電子量の変化率から該有機物が除去されたことを検知する手段5、12と、前記検知手段からの信号に基づいて前記除去手段の動作を制御する手段9、11とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造等に用いられる露光装置に関し、特に縮小露光系を含む露光装置に関する。
従来、半導体メモリや論理回路などの微細な半導体素子を製造するための焼き付け(リソグラフィ)方法として、紫外線を用いた縮小投影露光が行われてきた。しかし半導体素子は急速に微細化しており、紫外光を用いたリソグラフィでは限界がある。50nmを下回るような非常に微細な回路パターンを効率よく焼き付けるために、紫外線よりも更に波長が短い極端紫外(Extreme Ultraviolet:EUV)光を用いた露光装置(以下、「EUV露光装置」という)が開発されている。
EUV露光装置では、ミラーなどの反射型光学素子(以下、光学素子という)をその光学系に使用している。EUV光の波長領域に対してはすべての物質が強い吸収を持つため、EUV光の通過する雰囲気は真空に排気されている。しかし、EUV露光装置内で用いられている部品およびレジストと呼ばれる感光性の高分子を塗布したウエハからわずかではあるが有機成分や水分が光学素子の設置されている空間に放出される。放出された有機成分や水分の一部は光学素子表面に吸着する。有機成分や水分が吸着した光学素子にEUVが照射されると、吸着した有機成分や水分が分解し、光学素子表面にカーボンが付着したり、光学素子の構成成分が酸化される(非特許文献1参照)。
光学素子表面に付着したカーボン層や光学素子表面の酸化層はEUVを吸収するため、光学素子表面のカーボン付着や酸化は光学素子の反射率低下を引き起こし、露光装置のスループットの低下という問題につながる。光学素子表面の酸化は非可逆反応であるため酸化層を酸化していない状態に戻すことは不可能であり、スループットを復帰させるには光学素子の交換しかない。そのため酸化層を形成させない露光装置または方法が望まれている。
一方、光学素子表面へ付着したカーボンの付着量が所定量を越えた場合には、付着したカーボンを除去してスループットを復帰させる方法がとられる。付着したカーボンの除去方法としては、光学素子が収納された容器内に酸素またはオゾンガスを導入し、酸素またはオゾンガス雰囲気中で光学素子に紫外光を照射する方法が特許文献1に開示されている。
特開2000−88999号公報 特表2005−519333号公報 特開平05−299401号公報 特開2001−244227号公報 特開2001―59901号公報 H.Meiling et.al,Proc.SPIE.Vol.4506,93(2001) M.Malinowski et.al,Proc.SPIE.Vol.4343,347(2001) J.Appl.Phys.、Vol.48、No.11、November 1977
酸素またはオゾンガス雰囲気中で光学素子に光を照射すると、光学素子表面に付着したカーボンは除去される。しかしながら、カーボンが除去された後も酸素またはオゾンガス雰囲気中で光学素子に光を照射した場合には光学素子表面が酸化されてしまうという問題がある。上述したように光学素子表面が酸化された場合にも、光学素子の反射率が低下し、露光装置のスループットが低下するという問題がある。
この問題に対する提案が、特許文献2に開示されている。これは、清浄な光学要素表面の光電子電流を予め測定した後、酸素含有雰囲気中のEUV照射暴露によりカーボンが付着した光学要素表面をクリーニングする際に光電子電流値を測定し、清浄な状態で測定された光電子電流値(しきい値)と比較することによりクリーニングを終了させる技術である。しかし、電流値を比較した場合にはしきい値を正確に設定することが困難である。特に、カーボンの除去が進行しているときは電流の変化が小さく、光学素子表面の酸化が始まると電流の変化が大きい場合には顕著となる。しきい値を低めに設定した場合にはカーボンが十分に除去されずにクリーニングが終了することがあり、しきい値を高くした場合にはクリーニングの終了が間に合わずに光学素子表面が酸化されてしまうことがある。
本発明は、光学素子上のカーボンが十分に除去され、かつ、カーボン除去動作が過度に行われて光学素子表面が酸化するのを回避する手段を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するための露光装置は、光源からの光束を光学素子を介してレチクルに照射し、該レチクルのパターンを露光対象物上に露光する露光装置である。そして、本発明は、前記光学素子上に付着した有機物を除去する手段と、前記光学素子から放出される電子量の変化率から該有機物が除去されたことを検知する手段と、前記検知手段からの信号に基づいて、前記除去手段の動作を制御する手段とを有することを特徴とする。
本発明では、EUVまたはUV光等の光束を光学素子に照射する時に光電効果により表面から放出される電子量の変化率にもとづく信号を検出することで該有機物が除去されたことを検知する。また、有機物を除去する手段と、該有機物が除去されたことを検知する手段と、有機物の除去手段の動作を制御する手段を連動させることにより、有機物のみが除去され光学素子表面が酸化することを回避できるようにしている。
本発明によれば、酸素または少なくとも酸素を含む雰囲気中で光学素子に光を照射することにより光学素子表面に付着したカーボンを除去する場合にも過度の光の照射を回避することができる。このため、光学素子表面を酸化させることなく光学素子表面に付着したカーボンを十分に除去することが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態において、前記検知手段は、光電効果により光学素子から電線を介してアースに流れる電流の変化に基づいて該光学素子上の有機物が除去されたことを検知する。あるいは、光電効果により光学素子から真空中に放出される光電子量の変化にもとづいて該光学素子上の有機物が除去されたことを検知する。
また、光学素子は、その表面にRu、Si、Pt、Nbから選ばれる少なくとも1種の元素を有している。
これらの実施形態は、光学素子表面が酸化された場合に光学素子表面の仕事関数が低下し、光学素子表面から放出される電子量が変化する現象を検知するもので、有機物除去過程の状況を検知することができる。
次に、本発明をさらに詳しく説明するために、発明の実態の形態を挙げて説明する。
有機物を除去する手段としては、大気中で有機物の付着した物質に紫外光を照射する手段が特許文献3などに開示されている。これは大気中の酸素から紫外光により生成された励起状態の酸素原子が有機物のカーボンと結合してCOや、COとなり、有機物を物質表面から除去するものである。また、紫外線照射をともなうオゾン暴露を減圧下で行う技術が特許文献4に開示されている。また、カーボンが付着した光学素子を設置した空間を真空に排気した後に水を導入し、該光学素子にEUVを照射する方法(非特許文献2参照)が開発されている。
有機物が除去されたことを検出する手段としては、有機物を除去する手段として光を用いる場合には、物質表面に光を照射した場合に光電効果により物質表面から放出される電子を検出する手段がある。放出される光電子の量は、図3に示すように、物質のEUV光照射領域の近傍に検出器8を設置して計測する。検出器としては、光電子増倍管やマイクロチャンネルプレート(MCP)などの光電子検出器が適用できる。また、物質表面から電子が放出された結果物質中に生成する正孔を電流として検出する手段がある。
物質表面に光を照射した場合に光電効果により物質表面から放出される電子のエネルギーE1は照射する光のエネルギーをhν、光電効果で電子を生成するためのエネルギーをE2、物質の仕事関数をWとすると式(1)で示される。
E1=hν−E2−W‥‥‥(1)
式(1)からhν>E2でかつ、hν−E2>Wであれば、物質表面から電子が放出される。
物質の価電子帯に帰属する電子は緩やかに原子核と結合しているため、式(1)に示されるE2の値は小さく、光電効果により原子核の束縛を受けない電子が生成される可能性は高い。また、EUVのエネルギー(おおよそ92eV)は物質の内殻の電子の結合エネルギーより高い場合があるので、内殻電子はEUV照射時の光電効果に寄与する。
ところで、EUVの波長領域を用いるリソグラフィ技術においては、EUVの反射率を高くするために真空の屈折率の差が大きい物質(重原子層)と小さい物質(軽原子層)の交互積層膜を基板に形成して用いている。タングステンと炭素の積層膜、モリブデンとシリコンの積層膜が知られている。また、積層膜に対する化学的、物理的侵害に対する保護キャッピング層としてダイヤモンド様炭素、ボロン、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、金などの材料が特許文献5に開示されている。これらの物質の仕事関数については非特許文献3に開示されており、おおよそ5.0eV程度である。
すなわち、式(1)でhν−E2>5.0eVであれば光電効果により生成した原子核の束縛を受けない電子は真空中に放出される。しかしすべての電子が真空中に放出されるわけではない。物質のごく表面で光電効果が起きた場合には、放出された電子は殆どエネルギーを失うことなく真空中に放出される。一方、物質の内部(表面からおよそ1nmより深い位置)で光電効果が起きた場合には、放出された電子は周囲の原子と非弾性衝突しエネルギーを急速に失い、真空中まで出て来ることは殆どない。物質表面に有機物が付着している場合、有機物のカーボンからは光電効果により電子が放出されるが、多層膜中で光電効果により生成した電子は、有機物を除去する手段により有機物の厚さがおおよそ1nm以下になるまではほとんど真空中には放出されない。
式(1)に示された物質の仕事関数Wは物質によって決まる他に、物質の化学状態によっても変化することが知られている。一般的には酸化状態の仕事関数は金属状態の仕事関数より小さい。
さて、光学素子の設置されている空間に酸素または少なくとも酸素を含む成分を導入して光を照射してカーボンを除去する工程で、光学素子表面が露出した後もさらに継続して光を照射すると、励起酸素原子と光学素子表面の物質が反応して光学素子表面が酸化されてしまう。その結果、光学素子材料の仕事関数は小さくなる。仕事関数Wが小さいほど、物質内で生成される原子核の束縛を受けない電子は物質表面で捕捉される割合が低下するため真空中に放出する電子量が増加する。また、式(1)では、Wが低下することによりE1が大きくなるため、酸化前に比較してより深い位置で生成された電子も光学素子の表面から真空中に放出されるようになる。すなわち、光学素子表面が酸化することにより放出電子量が増加することを検知することにより、光学素子表面の酸化を回避または抑制させることが可能となる。
有機物が除去されたことを検出する手段としては、光電効果により物質表面から放出される電子を検出する手段および、物質表面から電子が放出された結果物質中に生成する正孔を電流として検出する手段がある。但し、特に、放出される電子量または、電子が放出されることによる電流が増加し始める現象を検知するのが望ましい。
有機物を除去する手段の動作を制御する手段は、有機物を除去する手段における光の照射条件や、光学素子が設置されている空間へ酸素または少なくとも酸素を含む成分を導入する条件を制御する。または、有機物を除去する手段が動作している空間から光学素子を隔離することも有効である。これらの制御は、有機物が除去されたことを検出する手段において放出電子量または、電子が放出されることによる電流が増加する信号を検知して行われる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
図1に本発明の実施例1の構成を示した。チャンバ1内の光学素子2が設置されている空間3を真空排気装置14を用いて10−2Paまで排気した後排気を停止し、電磁弁11を開けて、空間3に酸素を導入する導入部4を介して供給部13から酸素を3000Paまで導入した。光学素子2としては、基板をSiとし、Mo4nmとSi3nmを交互に10対形成した後、Ru2nm形成したものを用いた。また、光学素子表面には2nmのカーボンをスパッタ法により形成した。該光学素子にEUVを照射する前の表面組成をX線光電子分光(XPS)で測定したところ、Cは35atom%、Oは35atom%であった。また、参照試料として光学素子表面にカーボンを形成しない試料表面組成を測定したところ、Cは15atom%、Oは45atom%であった。光学素子2は不図示のホルダ上に載せて板バネ10で固定した。板バネ10と電流計5および、電流計5と演算部12の入力端子を電気的に接続した。
演算部12では、電流計5で測定される電流Iを一定時間間隔△tで取り込み、所定の測定時間内でdI/△tを算出して制御装置9に送る。dI/△tが所定の値以上になると、制御装置9からの信号により酸素導入部の電磁弁11の駆動回路を閉じて酸素導入が停止するようにした。次に、制御装置9が機能しないように設定して、光学素子2と1mm離れて対向する位置に波長172nmの紫外光源6を設置し、20mW/cmの強度で紫外光を照射した。照射開始から2分間は電流が検知されなかったが、2分以降は電流が増加し始めた。当初電流が検知されなかったのは、波長172nmの紫外光のエネルギーが7eVであり、カーボンの価電子の束縛エネルギーである15eVに満たないために価電子帯から電子を引き抜けなかったためと考えられる。また、照射開始後2分経過以降で電流が検知されたのは、カーボンが除去され光学素子2が露出するにともないRuの価電子が光電効果で放出され、時間とともにRuの表面が酸化して、仕事関数が低下したためと考えられる。電流と紫外光照射時間の依存性を確認した後、光学素子を新たなものと交換し同様に紫外光を照射したところ、2分間照射した時点で電磁弁11が閉じて、酸素の導入が停止された。空間3を大気圧に戻した後、光学素子2を取り外してX線光電子分光(XPS)測定を行ったところ、Oは46atom%、Cは12atom%で、参照試料の表面組成とほぼ同程度であった。光学素子の表面酸化を回避して有機物が除去されることが本実施例で示された。
[実施例2]
図2に本発明の実施例2の構成を示した。実施例1の紫外光源6をEUV7に変えた以外は構成は同じである。チャンバ1内の光学素子2が設置されている空間3を真空排気装置14を用いて10−5Paまで排気した後、電磁弁11を開けて、空間3に酸素を導入する導入部4を介して供給部13から酸素を10−2Paまで導入した。光学素子2としては、基板をSiとし、Mo4nmとSi3nmを交互に10対形成した後、Ru2nm形成したものを用いた。また、光学素子表面には1nmのカーボンをスパッタ法により形成した。該光学素子にEUVを照射する前の表面組成をX線光電子分光(XPS)で測定したところ、Cは25atom%、Oは39atom%であった。また、参照試料として光学素子表面にカーボンを形成しない試料表面組成を測定したところ、Cは15atom%、Oは45atom%であった。次に、不図示のホルダ上に該光学素子を載せて板バネ10で固定した。板バネ10と電流計5および、電流計5と演算部12の入力端子を電気的に接続した。
演算部12では、電流計5で測定される電流Iを一定時間間隔△tで取り込み、所定の測定時間内でdI/△tを算出して制御装置9に送る。dI/△tが所定の値以上になると、制御装置9からの信号により酸素導入部の電磁弁11の駆動回路を閉じて酸素導入が停止するようにした。次に、制御装置9が機能しないように設定してEUV光源7から不図示の多層膜ミラーでEUV光を通過させて光学素子に照射した。照射強度は16mW/mmとした。照射開始から電流計5には電流が検出され、60分照射以降は電流が増加し始めた。これは、波長13.5nmのEUVのエネルギーが92eVであるために光電効果によりカーボンの価電子が放出される結果、カーボン層でも電流が検出されたものと考えられる。また、照射開始60分経過時点で電流が増加し始めたのは、カーボンが除去され光学素子2が露出するにともないRuの価電子が光電効果で放出されることによる。また、時間とともにRuの表面が酸化して、仕事関数が低下するために電流値が増加したと考えられる。電流とEUV照射時間の依存性を確認した後、光学素子を新たなものと交換し、制御装置9が機能するように設定して同様にEUV光を照射したところ、70分間照射した時点で電磁弁11が閉じて、酸素の導入が停止された。空間3を大気圧に戻した後光学素子2を取り外してX線光電子分光(XPS)測定を行ったところ、Oは47atom%、Cは12atom%で、参照試料の表面組成とほぼ同程度であった。光学素子の表面酸化を回避して有機物が除去されることが本実施例で示された。
[実施例3]
図3に本発明の実施例3の構成を示した。実施例2の電流計測による検出手段を、光電子増倍管による検出に変えた以外は、実施例2と同じ構成である。光電子増倍管8は光学素子2に対向する位置に設置し、光電子増倍管8の出力端子と演算部12の入力端子を接続した。演算部12では、光電子増倍管からの出力信号Iを一定時間間隔△tで取り込み、所定の測定時間内でのdI/△tを算出して制御装置9に送る。dI/△tが所定の値以上になると、制御装置9からの信号で酸素導入部の電磁弁11の電流を切断し酸素導入が停止するようにした。
まず、チャンバ1内の光学素子2が設置されている空間3を真空排気装置14を用いて10−4Paまで排気した後、空間3に酸素を導入する導入部4を介して供給部13から酸素を10−2Paまで導入した。光学素子2としては、基板をSiとし、Mo4nmとSi3nmを交互に10対形成した後、Ru2nm形成したものを用いた。また、光学素子表面には2nmのカーボンをスパッタ法により形成した。不図示のホルダ上に光学素子2を載せて不図示の板バネで固定し、EUV光源7から不図示の多層膜ミラーでEUV光を通過させて光学素子2に照射した。照射強度は16mW/mmとした。照射開始から光電子が検出され、60分照射時点で電磁弁11が閉じて、酸素の導入が停止された。空間3を大気圧に戻した後光学素子2を取り外してX線光電子分光(XPS)測定を行ったところ、Oは47atom%、Cは12atom%で、参照試料の表面組成とほぼ同程度であった。光学素子の表面酸化を回避して有機物が除去されることが本実施例で示された。
上述の実施例によれば、酸素または少なくとも酸素を含む雰囲気中で光学素子に光を照射することにより光学素子表面に付着したカーボンを除去する場合にも過度の光の照射を回避することができる。このため、光学素子表面を酸化させることなく光学素子表面に付着したカーボンを十分に除去することが可能となる。
[実施例4]
図4は、本発明の適用対象の1例として、反射型縮小投影光学系を用いた露光装置の構成を示す。図4の露光装置200は露光用の照明光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いる。また、露光装置200の像面は円弧状(リング状)の像面となり、マスクとウエハを縮小倍率比の速度比でスキャンすることにより、マスクの全面を露光する方式をとる。図4を参照するに、露光装置200は、EUV光源210、照明光学系220、反射型レチクル230、アライメント光学系240、投影光学系100、レチクルステージ250、ウエハステージ260、ウエハ270を有する。なお、EUV光は大気に対する透過率が低いため、少なくともEUV光が通る光路は真空雰囲気であることが好ましく、照明光学系220からウエハステージ260までを真空容器280に収納している。
本実施例におけるEUV光源210は、例えば、レーザプラズマ光源を使用する。あるいは放電プラズマ光源を用いる。レーザプラズマ光源210はターゲット供給装置211によって供給され真空容器280中に置かれたターゲット材213に高強度のパルスレーザ光をパルスレーザ211から集光レンズ214を介して照射し、高温のプラズマ215を発生させる。そして、これから放射される波長13.4nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材213は、金属薄膜、不活性ガス、液滴などが用いられ、ガスジェット等のターゲット供給装置212により真空容器内280に供給される。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザ211の繰り返し周波数は高い方が良く、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
放電プラズマ光源は真空容器中280に置かれた電極周辺にガスを放出し、電極にパルス電圧を印加し放電を起こし高温のプラズマを発生させ、これから放射される例えば波長13.4nm程度のEUV光を利用するものである。
照明光学系220はEUV光を伝播してマスクまたはレチクル(本実施例では両者を交換可能に使用する)230を照明する。図4において、照明光学系220は、第1乃至第3ミラー221、222および223と、オプティカルインテグレータ224と、アパーチャ225とを有する。第1ミラー221はプラズマ215からほぼ等方的に放射されるEUV光を集める。オプティカルインテグレータ224はレチクル230を均一に所定の開口数で照明するためのものである。また、それらのEUV光は第2乃至第3ミラー222乃至223によってレチクル230へリレーされる。アパーチャ225は照明光学系220のレチクル230と共役な位置に配置され、レチクル230面で照明される領域を円弧状に限定する。
なお、発光点と光学系の間には図示しないデブリ除去装置を配置しても良い。EUV光が発生する際に同時に生じるデブリはデブリ除去装置によって除去される。
反射型縮小投影光学系100は、レチクル230側から光を反射する順番に、第1のミラー110(凹面鏡)と、第2のミラー120(凸面鏡)と、第3のミラー130(凸面鏡)と、第4のミラー140(凹面鏡)と、第5のミラー150(凸面鏡)と、第6のミラー160(凹面鏡)をと有し、第3のミラー130が開口絞り部分に位置することを特徴としている。
レチクルステージ250とウエハステージ260は、縮小倍率に比例した速度比で同期して走査する機構をもつ。ここで、レチクル230またはウエハ270面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、レチクル230またはウエハ270面に垂直な方向をZとする。
レチクル230には所望のパターンが形成され、レチクルステージ250上の図示しないレチクルチャックに保持される。レチクルステージ250はX方向に移動する機構をもつ。また、X方向、Y方向、Z方向、および各軸の回りの回転方向に微動機構をもち、レチクル230の位置決めができるようになっている。レチクルステージ250の位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて位置と姿勢が制御される。なお、本実施形態ではレチクル230は反射型レチクルとして実現されているが、投影光学系100はレチクル230からの主光線の傾きを小さくすることができ、透過型レチクルまたは反射型レチクルのどちらでも適用可能である。
ウエハ270は、図示しないウエハチャックによってウエハステージ260に保持される。ウエハステージ260はレチクルステージ250と同様にX方向に移動する移動機構をもつ。また、X方向、Y方向、Z方向、および各軸の回りの回転方向に微動機構をもち、ウエハ270の位置決めができるようになっている。ウエハステージ260の位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて位置と姿勢が制御される。
アライメント検出光学系240によってレチクル230の位置と投影光学系100の光軸との位置関係、およびウエハ270の位置と投影光学系100の光軸との位置関係が計測される。この計測結果に基づいてレチクル230の投影像がウエハ270の所定の位置に一致するようにレチクルステージ250およびウエハステージ260の位置と角度が設定される。また、図示しないフォーカス検出光学系によってウエハ270面でZ方向のフォーカス位置が計測され、ウエハステージ260の位置および角度を制御することによって、露光中は常時ウエハ面を投影光学系100による結像位置に保つ。
ウエハ270上で1回のスキャン露光が終わると、ウエハステージ260はX、Y方向にステップ移動して次の走査露光開始位置に移動し、再びレチクルステージ250およびウエハステージ260が投影光学系の縮小倍率に比例した速度比でX方向に同期走査する。
このようにして、レチクル230の縮小投影像がウエハ270上に結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される。(ステップ・アンド・スキャン)。こうしてウエハ270全面にレチクル230の転写パターンが転写される。
また、EUV光がガスにより吸収されるのを防止するため、EUV光が照射される光学素子が置かれた空間に残留していた炭素を含む分子を付着させないために、EUV光が伝播する空間や光学素子が置かれた空間は、一定の圧力以下に保たれている必要がある。よって、光源や照明光学系220や投影光学系100の光学素子、レチクル230、ウエハ270などは真空容器280に入れられ真空度を満たすように排気される。
露光において、照明光学系220から射出されたEUV光はマスク230を照明し、マスク230面上のパターンをレジストを塗布したウエハ270等の被処理体W面上に結像する。本実施例において、像面は円弧状(リング状)の像面となり、マスクとウエハを縮小倍率比の速度比でスキャンすることにより、マスクの全面を露光することができる。
露光装置の光源部は、本実施例のみに限定されない。例えば、光源部はディスチャージ方式の一つであるZピンチ方式、プラズマ・フォーカス、キャピラリー・ディスチャージ、ホロウカソード・トリガードZピンチ等を使用しても良い。
[実施例5]
次に、図5および図6を参照して、上述の露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図6は、図5に示すステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置200によってマスクの回路パターンをウエハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
本発明の実施例1に係る構成図である。 本発明の実施例2に係る構成図である。 本発明の実施例3に係る構成図である。 本発明の実施例4に係る反射型縮小投影光学系を用いた露光装置の構成図である。 デバイスの製造を説明するためのフローチャートである。 図5に示すステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1‥チャンバ
2‥光学素子
3‥空間
4‥ガス導入部
5‥電流計
6‥紫外光源
7‥EUV光源
8‥光電子増倍管
9‥制御装置
10‥板バネ
11‥電磁弁
12‥演算部
13‥供給部
14‥真空排気装置

Claims (6)

  1. 光源からの光束を光学素子を介してレチクルに照射し、該レチクルのパターンを露光対象物上に露光する露光装置であって、
    光学素子上に付着した有機物を除去する手段と、 前記光学素子から放出される電子量の変化率から該有機物が除去されたことを検知する手段と、
    前記検知手段からの信号に基づいて前記除去手段の動作を制御する手段と
    を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記検知手段は、光電効果により前記光学素子から電線を介してアースに流れる電流の時間に対する変化率に基づいて該光学素子上の有機物が除去されたことを検知する請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記検知手段は、光電効果により前記光学素子から真空中に放出される電子量の時間に対する変化率にもとづいて該光学素子上の有機物が除去されたことを検知する請求項1に記載の露光装置。
  4. 前記光学素子は、その表面にRu、Si、Pt、Nbから選ばれる少なくとも1種の元素を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の露光装置。
  5. 前記露光装置は、EUV光を露光光として用いることを特徴とする露光装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、露光した前記基板を現像する工程とを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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