JP2007157981A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光源からの光束を光学素子2を介してレチクルに照射し、該レチクルのパターンを露光対象物上に露光する露光装置において、光学素子上に付着した有機物を除去する手段13、4と、前記光学素子から放出される電子量の変化率から該有機物が除去されたことを検知する手段5、12と、前記検知手段からの信号に基づいて前記除去手段の動作を制御する手段9、11とを設ける。
【選択図】図1
Description
この問題に対する提案が、特許文献2に開示されている。これは、清浄な光学要素表面の光電子電流を予め測定した後、酸素含有雰囲気中のEUV照射暴露によりカーボンが付着した光学要素表面をクリーニングする際に光電子電流値を測定し、清浄な状態で測定された光電子電流値(しきい値)と比較することによりクリーニングを終了させる技術である。しかし、電流値を比較した場合にはしきい値を正確に設定することが困難である。特に、カーボンの除去が進行しているときは電流の変化が小さく、光学素子表面の酸化が始まると電流の変化が大きい場合には顕著となる。しきい値を低めに設定した場合にはカーボンが十分に除去されずにクリーニングが終了することがあり、しきい値を高くした場合にはクリーニングの終了が間に合わずに光学素子表面が酸化されてしまうことがある。
本発明は、光学素子上のカーボンが十分に除去され、かつ、カーボン除去動作が過度に行われて光学素子表面が酸化するのを回避する手段を提供することを課題とする。
また、光学素子は、その表面にRu、Si、Pt、Nbから選ばれる少なくとも1種の元素を有している。
有機物を除去する手段としては、大気中で有機物の付着した物質に紫外光を照射する手段が特許文献3などに開示されている。これは大気中の酸素から紫外光により生成された励起状態の酸素原子が有機物のカーボンと結合してCOや、CO2となり、有機物を物質表面から除去するものである。また、紫外線照射をともなうオゾン暴露を減圧下で行う技術が特許文献4に開示されている。また、カーボンが付着した光学素子を設置した空間を真空に排気した後に水を導入し、該光学素子にEUVを照射する方法(非特許文献2参照)が開発されている。
E1=hν−E2−W‥‥‥(1)
式(1)からhν>E2でかつ、hν−E2>Wであれば、物質表面から電子が放出される。
[実施例1]
図1に本発明の実施例1の構成を示した。チャンバ1内の光学素子2が設置されている空間3を真空排気装置14を用いて10−2Paまで排気した後排気を停止し、電磁弁11を開けて、空間3に酸素を導入する導入部4を介して供給部13から酸素を3000Paまで導入した。光学素子2としては、基板をSiとし、Mo4nmとSi3nmを交互に10対形成した後、Ru2nm形成したものを用いた。また、光学素子表面には2nmのカーボンをスパッタ法により形成した。該光学素子にEUVを照射する前の表面組成をX線光電子分光(XPS)で測定したところ、Cは35atom%、Oは35atom%であった。また、参照試料として光学素子表面にカーボンを形成しない試料表面組成を測定したところ、Cは15atom%、Oは45atom%であった。光学素子2は不図示のホルダ上に載せて板バネ10で固定した。板バネ10と電流計5および、電流計5と演算部12の入力端子を電気的に接続した。
図2に本発明の実施例2の構成を示した。実施例1の紫外光源6をEUV7に変えた以外は構成は同じである。チャンバ1内の光学素子2が設置されている空間3を真空排気装置14を用いて10−5Paまで排気した後、電磁弁11を開けて、空間3に酸素を導入する導入部4を介して供給部13から酸素を10−2Paまで導入した。光学素子2としては、基板をSiとし、Mo4nmとSi3nmを交互に10対形成した後、Ru2nm形成したものを用いた。また、光学素子表面には1nmのカーボンをスパッタ法により形成した。該光学素子にEUVを照射する前の表面組成をX線光電子分光(XPS)で測定したところ、Cは25atom%、Oは39atom%であった。また、参照試料として光学素子表面にカーボンを形成しない試料表面組成を測定したところ、Cは15atom%、Oは45atom%であった。次に、不図示のホルダ上に該光学素子を載せて板バネ10で固定した。板バネ10と電流計5および、電流計5と演算部12の入力端子を電気的に接続した。
図3に本発明の実施例3の構成を示した。実施例2の電流計測による検出手段を、光電子増倍管による検出に変えた以外は、実施例2と同じ構成である。光電子増倍管8は光学素子2に対向する位置に設置し、光電子増倍管8の出力端子と演算部12の入力端子を接続した。演算部12では、光電子増倍管からの出力信号Iを一定時間間隔△tで取り込み、所定の測定時間内でのdI/△tを算出して制御装置9に送る。dI/△tが所定の値以上になると、制御装置9からの信号で酸素導入部の電磁弁11の電流を切断し酸素導入が停止するようにした。
まず、チャンバ1内の光学素子2が設置されている空間3を真空排気装置14を用いて10−4Paまで排気した後、空間3に酸素を導入する導入部4を介して供給部13から酸素を10−2Paまで導入した。光学素子2としては、基板をSiとし、Mo4nmとSi3nmを交互に10対形成した後、Ru2nm形成したものを用いた。また、光学素子表面には2nmのカーボンをスパッタ法により形成した。不図示のホルダ上に光学素子2を載せて不図示の板バネで固定し、EUV光源7から不図示の多層膜ミラーでEUV光を通過させて光学素子2に照射した。照射強度は16mW/mm2とした。照射開始から光電子が検出され、60分照射時点で電磁弁11が閉じて、酸素の導入が停止された。空間3を大気圧に戻した後光学素子2を取り外してX線光電子分光(XPS)測定を行ったところ、Oは47atom%、Cは12atom%で、参照試料の表面組成とほぼ同程度であった。光学素子の表面酸化を回避して有機物が除去されることが本実施例で示された。
図4は、本発明の適用対象の1例として、反射型縮小投影光学系を用いた露光装置の構成を示す。図4の露光装置200は露光用の照明光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いる。また、露光装置200の像面は円弧状(リング状)の像面となり、マスクとウエハを縮小倍率比の速度比でスキャンすることにより、マスクの全面を露光する方式をとる。図4を参照するに、露光装置200は、EUV光源210、照明光学系220、反射型レチクル230、アライメント光学系240、投影光学系100、レチクルステージ250、ウエハステージ260、ウエハ270を有する。なお、EUV光は大気に対する透過率が低いため、少なくともEUV光が通る光路は真空雰囲気であることが好ましく、照明光学系220からウエハステージ260までを真空容器280に収納している。
放電プラズマ光源は真空容器中280に置かれた電極周辺にガスを放出し、電極にパルス電圧を印加し放電を起こし高温のプラズマを発生させ、これから放射される例えば波長13.4nm程度のEUV光を利用するものである。
なお、発光点と光学系の間には図示しないデブリ除去装置を配置しても良い。EUV光が発生する際に同時に生じるデブリはデブリ除去装置によって除去される。
レチクルステージ250とウエハステージ260は、縮小倍率に比例した速度比で同期して走査する機構をもつ。ここで、レチクル230またはウエハ270面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、レチクル230またはウエハ270面に垂直な方向をZとする。
アライメント検出光学系240によってレチクル230の位置と投影光学系100の光軸との位置関係、およびウエハ270の位置と投影光学系100の光軸との位置関係が計測される。この計測結果に基づいてレチクル230の投影像がウエハ270の所定の位置に一致するようにレチクルステージ250およびウエハステージ260の位置と角度が設定される。また、図示しないフォーカス検出光学系によってウエハ270面でZ方向のフォーカス位置が計測され、ウエハステージ260の位置および角度を制御することによって、露光中は常時ウエハ面を投影光学系100による結像位置に保つ。
このようにして、レチクル230の縮小投影像がウエハ270上に結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される。(ステップ・アンド・スキャン)。こうしてウエハ270全面にレチクル230の転写パターンが転写される。
露光装置の光源部は、本実施例のみに限定されない。例えば、光源部はディスチャージ方式の一つであるZピンチ方式、プラズマ・フォーカス、キャピラリー・ディスチャージ、ホロウカソード・トリガードZピンチ等を使用しても良い。
次に、図5および図6を参照して、上述の露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
2‥光学素子
3‥空間
4‥ガス導入部
5‥電流計
6‥紫外光源
7‥EUV光源
8‥光電子増倍管
9‥制御装置
10‥板バネ
11‥電磁弁
12‥演算部
13‥供給部
14‥真空排気装置
Claims (6)
- 光源からの光束を光学素子を介してレチクルに照射し、該レチクルのパターンを露光対象物上に露光する露光装置であって、
光学素子上に付着した有機物を除去する手段と、 前記光学素子から放出される電子量の変化率から該有機物が除去されたことを検知する手段と、
前記検知手段からの信号に基づいて前記除去手段の動作を制御する手段と
を有することを特徴とする露光装置。 - 前記検知手段は、光電効果により前記光学素子から電線を介してアースに流れる電流の時間に対する変化率に基づいて該光学素子上の有機物が除去されたことを検知する請求項1に記載の露光装置。
- 前記検知手段は、光電効果により前記光学素子から真空中に放出される電子量の時間に対する変化率にもとづいて該光学素子上の有機物が除去されたことを検知する請求項1に記載の露光装置。
- 前記光学素子は、その表面にRu、Si、Pt、Nbから選ばれる少なくとも1種の元素を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の露光装置。
- 前記露光装置は、EUV光を露光光として用いることを特徴とする露光装置。
- 請求項1〜5のいずれか1つに記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、露光した前記基板を現像する工程とを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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JP2011524643A (ja) * | 2008-06-19 | 2011-09-01 | カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー | マイクロリソグラフィー用光学素子の粒子洗浄 |
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2005
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