JP4169825B2 - ブランク取り扱い装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、包装ユニット、特に折り曲げタレットに関連して、特に煙草のパックを製造するために、材料ウエブから次々に切断されるブランクの製造および移送装置に関する。前記装置は、ブランクが材料ウエブから次々に切断された後、吸着作用を受けるブランクコンベヤー、特に、材料ウエブを保持するための吸着ボアを備える（連続）回転移送ロールと向き合って載置される。
【０００２】
【従来の技術】
包装技術、特に、紙、フィルムなどから作られる薄壁のブランクは、連続材料ウエブから切断されることによって、包装機の区域において製造され、包装工程、すなわち、特に、折り曲げタレットに供給される。材料ウエブから切断されたブランクは、吸気作用を受ける移送部材に移送され、特に、吸気ボアを備える移送ロールの周面に配置される。通常は、材料ウエブが移送ロールに供給されて、ブランクの大部分が移送ロールの周面にこれと向き合って接した時に、ブランクが切断される。
【０００３】
材料ウエブからの切断作業が行われる間に、材料ウエブまたはブランクを移送することは、様々な問題点を発生する。移送部材によって、材料ウエブまたはブランクに及ぼされる剪断力は、不正確な切断の切れ目および／または吸着コンベヤー面におけるブランクの歪曲配置を生じる結果となる。この場合、通常は、吸着コンベヤーまたは移送ロールと向き合って接する材料ウエブまたはブランクにスリップが生じる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、ブランクが吸着コンベヤーによって同時に移送される間に行われる、ブランクが材料ウエブから切断される作業を改善することであり、特に、この作業を、切断および／またはブランクの配置の実行に関連してもっと信頼できるように構成することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、この発明の装置は、ブランクコンベヤー、特に、移送ロールまたはその吸着ボアが負圧源、特に、真空ポンプに接続される点、および、負圧源または真空ポンプの吸着力、特に、吸着コンベヤーと材料ウエブの間の保持力または吸着力がブランクコンベヤー、特に移送ロールの速度にしたがって、特に、比較的小さなサイクル速度または回転速度においては、比較的小さな保持力または吸着力が材料ウエブまたはブランクに作用し、比較的大きなサイキュ速度または回転速度においては、比較的大きな保持力または吸着力が材料ウエブまたはブランクに作用するように調節できる点に特徴を有する。
【０００６】
この発明は、移送が継続する間に、ブランクの正確な切断と正確な配置を実行するためには、吸着コンベヤーの区域または移送ロールの区域において材料ウエブまたはブランクに作用する吸着力が重要であるという所見に基礎を置く。発明のこの所見は、吸着コンベヤーが比較的小さな移送速度である場合は、すなわち移送ロールの回転速度が比較的小さい場合は、比較的小さい吸着力が用意されるべきであり、サイクル速度または回転速度が比較的大きい場合は、したがって、大きな吸着力が用意されるべきであることを示す。したがって、この発明によれば、吸着コンベヤーまたは移送ロールに作用する吸着力が包装機の作業の状態によって制御される。
【０００７】
この発明の有利な模範具体例によれば、吸着コンベヤーが、吸着ボアを備え回転駆動される移送ロールを有する。
【０００８】
材料ウエブまたはブランクは、前記移送ロールの周面とスリップを生じて対向接触する。移送ロールまたは周面に分布する吸着孔は、負圧ユニット、正確には好ましくは（商業的に入手し得る）真空ポンプを介して吸着力の作用を受ける。この発明によれば、前記真空ポンプの容量は、包装機または移送ロールの回転速度にしたがって制御される。
【０００９】
この発明の別の提案によれば、真空ポンプが、真空ポンプ内で負圧に変換された圧縮空気手段によって負圧が発生するように設計される。そのような真空ポンプの場合は、負圧が、この発明によって、供給される圧縮空気を規制することによって、特に、真空ポンプに至る圧縮空気のライン内にある１つの（電気的）圧力制御弁の援用によって変換される。真空ポンプを作動させるために使用される圧縮空気を援用して負圧を規制するというアイデアは基本的に重要である。
【００１０】
発明の別の細部は、添付図面に図示する模範具体例を参照しつつ詳しく説明する。
【００１１】
【発明の実施の形態】
図１は、考えられるブランク１０を取り扱うための好ましい模範具体例を示す。前記のブランクとは、（図示しない）煙草グループを包装するのに役立つ紙または錫箔製のブランクによって構成される。ブランク１０は、包装材の連続ウエブ１１から次々に切断される。材料ウエブ１１は、（図示しない）リールから引き出される。
【００１２】
ブランク１０を材料ウエブ１１から切断する目的で、材料ウエブ１１が一組の供給ローラー１２、１３によってブランクユニット１４に供給される。供給ローラー１２、１３は、移送速度に関して、正確には包装機の作動速度にしたがって制御される。
【００１３】
材料ウエブ１１は、供給ローラー１２、１３によって切断ユニット１５に送られる。ブランク１０は、材料ウエブ１１の移送が継続する間に、前記切断ユニットの区域において、材料ウエブ１１から切断される。この目的で、切断ユニットは、回転カッター１７と固定係合カッター１８を備えるカッターローラー１６を有する。
【００１４】
ブランク１０は、ブランクコンベヤーすなわち移送ロール１９によって受け取られる。移送ロール１９は、周面に開口する径方向を向く複数個のボア２０を備える周面に沿って設けられる。したがって、ブランク１０は、吸気または負圧によって移送ロール１９のシリンダー状周面に保持される。好ましくは矢印２１の方向に連続して回転駆動される移送ロール１９は、ブランク１０を中間ロール２２に移送する。
【００１５】
中間ロール２２は、ブランク１０を折り曲げユニットすなわち折り曲げタレット２３に移送する。折り曲げタレットのうち、図１は周面の小部分のみを単純化して示す。
【００１６】
現行具体例において、折り曲げユニットまたは折り曲げタレット２３は、ソフトカートンタイプの煙草パックの製造用に設計される。この目的で、折り曲げタレット２３の周面は、ブランク１０を受け取るための特別なマウント、すなわち中空体として設計された折り曲げマンドレル２４を備える。ブランク１０は、供給部材２５によって、次々に、連続移動によって後方に向かって走行する折り曲げユニット２３または折り曲げマンドレル２４に移送される。この目的で、供給部材２５は、横方向またはオフセット態様で設けられた吸着ディスク２６と軸に平行な態様で指向される吸着フィンガー２７を有する。吸着ディスクと吸着フィンガーは、ブランクをグリップする。移送方向前方に位置するブランク１０の横断方向境界区域は、吸着フィンガー２７と向き合って接する。ブランク１０の横方向境界区域は回転する吸着ディスク２６によって保持される。ブランク１０は、折り曲げマンドレル２４の移動経路の区域内で一部が中空のシリンダー状体として待機し、前記折り曲げマンドレルによって次々に連行される。
【００１７】
このように設計され、関連する部材を備えたブランクユニット１４および／または折り曲げタレット２３は、構造と作用においてDE 196 44079.3号と対応する。
【００１８】
ブランクユニット１４は、材料ウエブ１１が、きゅきゅうローラー１２、１３によって移送ロール１９と、転向ローラーとして機能するカッターローラー１６の周面に載置されるように作動する。切断ユニット１５は、材料ウエブ１１の前端部区域が、移送ロール１９の周面とすでに向き合って接しており、ブランク１０を製造するために切断が行われるときは、吸着ボア２０または負圧によってこの周面に保持されているように作動する。その移送速度は、材料ウエブ１１が移送ロール１９の周面でスリップを生じて接するように互いに調整される。したがって、移送ロール１９は、材料ウエブ１１の移送速度よりも大きな周速度で駆動される。ブランク１０が切断され終わると、ブランク１０は移送ロール１９の周速度まで加速される。吸着ボア２０によって材料ウエブ１１に及ぼされる負圧は、前記ブランクが移送ロール１９の周面でスリップを生じて接することを可能にする。
【００１９】
移送ロール１９は、溝とチャンネルのシステムを備えるように設計され、吸着ボア２０の区域において負圧を発生するための前記システムの構造と作用は公知のものである。（図示しない）スピンドルまたはシャフトの区域において、移送ロール１９がライン２８を介して負圧源と接続される。
【００２０】
図２は、負圧ユニット用の有利な模範具体例を概略的に示す。この具体例は、既知の真空ポンプ２９を必須要件として有する。この真空ポンプは、（吸引）ライン２８を介して移送ロール１９に接続される。真空ポンプ２９は、ハウジング３０内に設けられる。ライン２８がハウジング３０の上部と隣接する。ハウジング３０の上部には同様に音響ダンーパー３１が設けられる。負圧のためのディスプレーユニット３２がハウジング３０の真下に配設される。その相対的配置は、ハウジング３０が、直立する態様で設けられるので、上記の諸部材が横になって設けられるように選択される。
【００２１】
真空ポンプ２９は、特定の（知られた）原理によって作動する。真空は圧縮空気の援用によって発生する。圧縮空気が真空ポンプ２９に供給され、圧縮空気ライン３３を経てハウジング３０内に導入される。圧縮空気ライン３３は、包装機の中央圧縮空気システムに接続される。この場合は圧縮空気ライン３３が、中央ライン３４と接続する。例えば６バール(bar) の大きさの中央圧縮空気システムの圧力が前記の中央ライン内に充満する。
【００２２】
真空ポンプ２９には、圧縮空気ライン３３を介して（僅かに）減圧された圧力が供給される。この目的で、すでに知られた設計の圧力調整弁３５がラインシステム内で調整される。前記の弁は、電気的に付勢される。図２は、圧力調整弁３５の側における電気ラインの接続部３６を示す。
【００２３】
１つの特徴は、材料ウエブ１１とブランク１０とを移送ロール１９の周面に保持するための保持または吸着力が、正確には、吸着ボア２０の負圧によって、変更できる点である。特定すれば、この負圧すなわち保持力が、任意の時期のブランクユニット１４のそれぞれの作動状態に適合される。前記ユニットの作動状態は、包装機の作動に適合される。吸着ボア２０の区域において真空度を制御するためのベースは包装機の作動速度または回転速度である。これは、パックの内容物の供給によって、すなわち煙草および／または包装材料の供給によって好ましく制御される。煙草を供給されるぜんきの機械にしたがって制御される包装機の具体例はは、DE 196 35 598.2 号の主題を形成する。この場合は、煙草貯蔵庫の内容物がモニターされ、包装機の速度が、これに同調される。
【００２４】
吸着空気を、吸着ボア２０の区域において制御する理由は、特に、切断が行われる間、移送ロール１９の区域において材料ウエブ１１および／またはブランク１０を正確に案内するためである。移送ンロール１９と向かい合って接する材料ウエブ１１の区域における不整合な剪断力は、ブランク１０の不正確な切断と傾斜配置という結果を生じる。この目的で、吸着ボア２０の吸着力が移送ロール１９の回転速度、すなわち移送ロール１９の周速度に整合される。特定すれば、移送ロールの周面における比較的顕著な真空状態によって、比較的大きな速度で比較的大きな保持力が発生する。比較的小さな回転速度においては、真空ポンプ２９の対応する制御によって吸着力が減少する。最善の結果が経験によって有利に決定される。
【００２５】
別の特徴は、ライン２８内において真空ポンプ２９によってもたらされる負圧または真空度を真空ポンプ２９の出口において制御する手段である。真空ポンプ２９の容量は間接的に、すなわち、圧縮空気の供給を介して制御される。圧縮空気ライン３３内の圧力制御弁３５がこの目的に使用される。真空ポンプ２９への圧縮空気の供給は電気的制御ライン（接続部３６）によって制御される。圧力制御弁３５は、電気的制御ラインにおける電圧の変化が圧縮空気ライン３３において対応する圧力の減少を起こすように好ましく作動する。例えば、１０ボルトにおいては圧力が２バールであり、５ボルトでは、１バールである。対応する制御データは、包装機または包装機の作動状態または移送ロール１９の回転速度によって引き継がれる。
【００２６】
材料ウエブとブランクを移送する目的で負圧を制御することは、その他の（エンドレスな）移送部材の場合にも、例えば吸着ベルトの場合にも使用されるであろう。同様にして、他の接続部において使用される空気圧を介して真空ポンプの上記制御を行うことも可能である。
【００２７】
包装機の作動速度または回転速度と、吸着ボア２０の区域における吸着圧力に関する移送ロール１９の回転速度との相互関係は、図３のダイヤグラムから知ることができる。このダイヤグラムにおいて、包装機の起こり得る回転速度または作業速度が横軸３７にプロットされる。縦軸３８は、吸着ボア２０における吸着又は保持力を（間接的に）示す。縦軸は、圧縮空気ライン３３における実際の圧力を示し、前記の圧力は、圧力制御弁３５によって調節される。しかしながら、移送ロール１９における同様な吸着力または保持力はこれから知ることができる。縦軸３８の数値はプラスの圧力を特定する。相互の関係が曲線３９から読み取れる。
【図面の簡単な説明】
【図１】包装機の一部としてのブランクユニットの１具体例の概略的側面図。
【図２】負圧ユニットの１具体例の概略的側面図。
【図３】包装機の回転速度と真空ポンプを作動する圧縮空気との相互関係を図示するダイヤグラム。
【符号の説明】
１０…ブランク，１１…材料ウエブ，１９…移送ロール，２０…吸着ボア，２３…折り曲げタレット，２９…真空ポンプ，３３…圧縮空気ライン，３４…中央ライン，３５…圧力調整弁。

Claims (4)

1. 材料ウエブが、包装ユニットである折り曲げタレット (23) に関連して、シガレットパックを製造するために、連続して移送される間に、材料ウエブ (11) からブランクを切断し、移送する装置であって、
   ブランク (10) は、材料ウエブ (11) から切断される間は、材料ウエブ (11) を保持するための吸着ボア (20) の吸着力が弱められ、移送ロール（ 19 ）の回転速度も低下されて、移送ロール（ 19 ）の吸着面は前記ブランク（ 10 ）と接触はするが移送することなく、ブランク面をスリップし、ブランクが材料ウエブ (11) から切断された後は、前記吸着力が強められ、移送ロール（ 19 ）の回転速度も回復され、連続回転する移送ロール (19) の面と向き合って接触した状態で移動する、
   以下の（ a ）（ b ）を特徴とする装置。
   （ a ）移送ロール (19) の吸着ボア (20) が負圧源である真空ポンプ (29) に接続される点、および、
   （ b ）前記真空ポンプ (29) の吸着力は、ブランク (10) を材料ウエブ (11) から正確に切断するために、移送ロール (19) の移送速度にしたがって変更されることができ、前記移送速度が比較的小さい回転速度である場合は、ブランク (10) に小さい吸着力が作用し、大きい回転速度である場合は、ブランク (10) に大きい吸着力が作用するように変更される
2. 真空ポンプ(29)が、圧縮空気によって作動される点、および真空ポンプ(29)への圧縮空気の供給が、真空ポンプ(29)の吸着力を変化させる目的で制御される点を特徴とする請求項１記載の装置。
3. 真空ポンプ(29)が、圧縮空気ライン(33)を介して圧縮空気の供給を受ける点、および、圧縮空気の圧力を制御態様で変化させる部材、すなわち、電気的に制御される圧力制御弁(35)が、圧縮空気ライン(33)内に設けられる点を特徴とする請求項１または２記載の装置。
4. 真空ポンプ (29) が、圧縮空気ライン (33) を介して、包装機の中央圧縮空気システムに接続する点、および、圧力制御弁(35)が、中央ライン(34)と圧縮空気ライン(33)の間に設けられる点を特徴とする請求項１〜３のいずれか１記載の装置。

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