JP4162876B2 - レーザ装置 - Google Patents

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JP4162876B2 JP2001230281A JP2001230281A JP4162876B2 JP 4162876 B2 JP4162876 B2 JP 4162876B2 JP 2001230281 A JP2001230281 A JP 2001230281A JP 2001230281 A JP2001230281 A JP 2001230281A JP 4162876 B2 JP4162876 B2 JP 4162876B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種加工に使用されるレーザ光を発生するパルスレーザ発振器および基本波を波長変換するための波長変換素子、レーザ装置の光制御方法に関係したレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザ装置の安定性及び加工品質の向上を図る手段として、レーザ光の平均出力或いはピーク出力を観測し、観測値を基にレーザ装置の出力指令を変化させる方法が用いられてきた。体レーザを用いたレーザ加工において、近年プリント基板のビアホールの穴あけ、フィルム・金属の切断、マーキング等の微細加工を必要とする分野において、レーザ光が用いられるようになり、レーザ加工の応用範囲が広がりつつある。レーザ加工の拡がりと共にレーザ装置に対する安定性及び加工に対する信頼性へのさらなる要求及び加工品質の向上が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このレーザ加工装置において、さらなる加工安定性の向上及び微細加工時に生じる熱影響を緩和する加工工法の実現が要求されている。
【0004】
特に、レーザ加工装置の経時変化、環境変化に対する出力、ビーム品質の安定化が要求されている。
【0005】
したがって、この発明の目的は、レーザ加工装置において従来行われてきたレーザ出力の観測による加工品質安定化だけでなく、レーザ発振光の時間的或いは環境的な変化によって生じるレーザ発振の時間的な不安定性、加工品質の低下を防止する手段を付加することによって、レーザ光を用いた装置に経時変化、環境変化が生じても出力、ビーム品質が安定した加工信頼性の高いレーザ装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明の請求項1記載のレーザ装置は、パルス光を発生させるための音響光学Qスイッチング素子がレーザ媒質と光共振器の間に配置され、前記パルス光を発生させるための音響光学Qスイッチング素子に印加するRF電源の供給電力波形を制御する機能が付加されたQスイッチングパルス固体レーザ発振器と、
前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器からのレーザ光を分割するビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタで分割されたレーザ光をそれぞれ反射する2つの全反射鏡と、
前記2つの全反射鏡で反射されたレーザ光を合成する合成鏡とを備え、
前記パルス光を発生させるための音響光学Qスイッチング素子とは別のQスイッチ素子を前記ビームスプリッタと前記2つの全反射鏡の一方との間に配置し、
前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器から出力されたレーザ光を分離合成する時、異なった経路を伝搬したパルスレーザ光のピーク位置のずれをレーザ発振器設定パルス幅の20%以内とする。
また、この発明の請求項2記載のレーザ装置は、パルス光を発生させるための電気光学Qスイッチング素子がレーザ媒質と光共振器の間に配置され、前記パルス光を発生させるための電気光学Qスイッチング素子に印加する電界波形を制御する機能が付加されたQスイッチングパルス固体レーザ発振器と、
前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器からのレーザ光を分割するビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタで分割されたレーザ光をそれぞれ反射する2つの全反射鏡と、
前記2つの全反射鏡で反射されたレーザ光を合成する合成鏡とを備え、
前記パルス光を発生させるための電気光学Qスイッチング素子とは別のQスイッチ素子を前記ビームスプリッタと前記2つの全反射鏡の一方との間に配置し、
前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器から出力されたレーザ光を分離合成する時、異なった経路を伝搬したパルスレーザ光のピーク位置のずれをレーザ発振器設定パルス幅の20%以内とする。
【0029】
請求項1、2記載のレーザ装置によれば、レーザ発振器から出力されたレーザ光を分割し、分割されたレーザ光をQスイッチング素子によってレーザ光の通過を制御する事によって、最終的に合成されたレーザ光の時間的な強度分布を変化させることによってレーザ加工の精度及び応用範囲を向上させることができるレーザ装置を提供するという作用が得られる。
【0030】
また、レーザ光の発振タイミングと外部に設けたQスイッチング素子を連携することによって合成されたレーザ光の時間的な強度分布を精度良く変化させることができるレーザ装置を提供するという効果が得られる。
【0033】
以上のようにレーザ発振器の内部あるいは外部にQスイッチング素子を配することにより、Qスイッチング素子の動作制御を行うことにより、レーザ発振器からの出力波形を高速に制御すること可能な構成となる。
【0034】
請求項3記載のレーザ装置は、請求項1または2記載のレーザ装置において、別のQスイッチ素子が音響光学素子である
【0035】
請求項4記載のレーザ装置は、請求項1または2記載のレーザ装置において、別のQスイッチ素子が電気光学素子である
【0037】
請求項5記載のレーザ装置は、請求項1または2記載のレーザ装置において、レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長が、400nm以下である
【0058】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態を図1に基づいて説明する。図1は、この発明の第1の実施の形態における受光センサを有するレーザ装置を示す構成図を示す。このレーザ装置は、固体レーザ発振器により被加工物にレーザ光を照射する構成において、被加工物に照射するレーザ光の一部を分離する光学素子と、分離されたレーザ光の強度分布を測定する受光センサとを備えている。図1において、1は、レーザ発振器、2は、レーザ電源、20は、レーザ発振器から出力されたレーザ光を分割する光学素子であるビームスリッタ、3は、分離されたレーザ光の一方のレーザ光強度を測定するための受光センサである。
【0059】
この実施の形態によれば、レーザ装置の出力フィードバック以外にレーザ発振器1から出力されたレーザ光の一部をビームスリッタ20によって強度分布測定に必要な出力のみを被加工物4に照射されるレーザ光の一部から分離し受光センサ3へ入力することによって、レーザ光の加工性能にとって重要なパラメータであるレーザ光の空間的な強度分布及び時間的な強度分布変化を測定することにより、被加工物4に設定されたレーザ出力で、設定されたビーム形状のレーザ光が入射されたかを判断することが可能となる。
【0060】
この発明の第2の実施の形態を図2に基づいて説明する。図2は、この発明の第2の実施の形態における受光センサを有する第二高調波発生レーザ装置の構成図を示す。このレーザ装置は、体レーザ発振器と波長変換素子である非線形結晶により第二高調波のレーザ光を発生させ、このレーザ光を被加工物に照射する構成において、非線形結晶を通過し高調波変換されなかった基本波のレーザ光の強度分布を測定する受光センサを備えている。図2において、1は、レーザ発振器、2は、レーザ電源、5は、高調波を発生させるためのBBO、LBO、CLBO等の非線形結晶6にレーザ発振器1から出力された基本波であるレーザ光を効率よく集光するための集光レンズ、19は非線形結晶6によって発生したレーザ光を反射し、レーザ発振器1から出力され非線形結晶6を通過し高調波変換されなかった基本波を透過するダイクロイックミラー、3は、ダイクロイックミラー19を通過したレーザ光強度を測定するための受光センサである。
【0061】
この実施の形態によれば、レーザ装置の出力フィードバック以外にレーザ発振器1から出力されたレーザ光の内非線形結晶6によって変換されなかった基本波をダイクロイックミラー19によって分離し、受光センサ3に入射させることによって、レーザ光の加工性能にとって重要なパラメータであるレーザ光の空間的な強度分布及び時間的な強度分布変化を測定するができる。非線形結晶6に入射する基本波光と非線形結晶6によって変換される高調波光は、波長及び出力以外は相関関係があり、レーザ発振器1から出力されるレーザ光によって非線形結晶変換される高調波出力も予測出来、基本波のレーザ光の強度分布を受光センサによって測定することによって、被加工物4に設定された高調波レーザ出力とビーム形状が入射されたかを判断することが可能となる。
【0062】
なお、以上の説明では、受光センサ3に入射させるレーザ光を基本波としたが、非線形結晶6によって変換されたレーザ光の一部をダイクロイックミラー19の代わりにビームスリッタを用いて分離し、変換光を受光させても同様の効果が得られる。
【0063】
この発明の第3の実施の形態を図3に基づいて説明する。図3は、この発明の第3の実施の形態における受光センサを有する和周波発生レーザ装置の構成図を示す。このレーザ装置は、体レーザ発振器と波長変換素子である複数の非線形結晶により和周波のレーザ光を発生させ、このレーザ光を被加工物に照射する構成において、複数の非線形結晶を通過し高調波変換されなかった基本波および第二高調波の少なくとも一方のレーザ光の強度分布を測定する受光センサを備えている。図3において、1は、レーザ発振器、2は、レーザ電源、7は、第二高調波を発生させるためのKTP、LBO等の第一の非線形結晶8にレーザ発振器1から出力された基本波であるレーザ光を効率よく変換させるための第一の集光レンズ、9は、和周波により第三高調波を発生させるためのLBO、BBO、CLBO等の第二の非線形結晶10にレーザ光を効率よく変換させるための第二の集光レンズ、19は、第三高調波光を反射し、基本波光及び第二高調波光の両方或いはどちらか一方を透過するダイクロイックミラー、3は、ダイクロイックミラー19を通過したレーザ光強度を測定するための受光センサである。
【0064】
この実施の形態によれば、レーザ装置の出力フィードバック以外にレーザ発振器1から出力されたレーザ光の内非線形結晶によって変換されなかった基本波或いは第二高調波をダイクロイックミラー19によって分離し、受光センサ3に入射させることによって、レーザ光の加工性能にとって重要なパラメータであるレーザ光の空間的な強度分布及び時間的な強度分布変化を測定するができる。第二の非線形結晶10に入射する基本波或いは第二高調波光と第二の非線形結晶10によって変換された第三高調波光は、相関関係があり、基本波或いは第二高調波のレーザ光の強度分布を受光センサ3によって測定することによって、被加工物4に設定された高調波レーザ出力とビーム形状が入射されたかを判断することが可能となる。
【0065】
なお、以上の説明では、受光センサ3に入射させるレーザ光を基本波としたが、非線形結晶によって変換されたレーザ光の一部をダイクロイックミラー19の代わりにビームスリッタを用いて分離し、変換光を受光させても同様の効果が得られる。また、第二の非線形結晶10を第四高調波発生が可能な結晶に置き換えても同様の効果が得られる。
【0066】
この発明の第4の実施の形態を説明する。この実施の形態では、上記実施の形態において、受光センサがCCD素子あるいは複数のフォトダイオードで構成されたフォトセンサである。このように、受光センサにCCD素子等を用いることにより、素子の画素数を最適な値にすることにより、より正確なレーザ光強度分布の変動を測定することが可能となり、レーザ発振器の光学的なダメージ等を検出可能となる効果が得られる。
【0067】
この発明の第5の実施の形態を図4に基づいて説明する。図5は、この発明の第5の実施の形態における非線形結晶照射位置を自動的に移動するレーザ装置の構成図である。このレーザ装置は、受光センサからの信号および体レーザ発振器からの出力信号を受け、非線形結晶の基本波を受光する位置を自動的に変化させる演算回路を備えた。図4において、10は非線形結晶に入射させる基本波を発生するレーザ装置、5は非線形結晶6において最適な波長変換を行うために基本波を非線形結晶6に集光するための集光レンズ、11は、非線形結晶6に照射される基本波のレーザ光の照射点を変化させるための可動結晶ホルダ、19は非線形結晶6によって発生したレーザ光を反射し、レーザ発振器1から出力され非線形結晶6を通過し高調波変換されなかった基本波を透過するダイクロイックミラー、3はダイクロイックミラー19を通過したレーザ光強度を測定するための受光センサ、12は受光センサからの信号及びレーザ発振器1からの出力信号を受け、レーザ出力低下およびレーザ強度分布が変化した場合に自動的に非線形結晶の位置を変化させるための結晶ホルダ制御演算回路である。
【0068】
この実施の形態によれば、非線形結晶6はレーザ光を長時間照射することによってダメージを受けレーザ出力の低下やレーザ光の強度分布変化を生じるが本機能により設定した加工特性が得られなくなる前に事前に非線形結晶6に入射する基本波の位置を結晶内において変化させることにより、安定レーザ光が得られるという効果を有する。
【0069】
この発明の第6の実施の形態を図5に基づいて説明する。図5は、この発明の第6の実施の形態における励起用半導体レーザの出力調整機能を有するレーザ装置の構成図である。このレーザ装置は、体レーザ発振器は複数の半導体レーザ素子によってレーザ媒質を励起する構成であり、受光センサからの信号により、個々の半導体レーザ素子への供給電流量を制御する演算回路を設けた。図5において、14は受光センサ3からの信号を基に個々のレーザ媒質励起用半導体レーザへの供給電流を制御するための演算回路、13は、レーザ発振器1に供給する半導体レーザ駆動電源である。
【0070】
この実施の形態によれば、半導体励起の体レーザにおいて励起光の強度バランスによりレーザ光の空間的強度分布が変化することを利用して、受光センサ3からの信号をもとに半導体レーザへの供給電流量を変化させることによってレーザ光強度を一定の範囲内に保持或いは任意の強度分布に調整する。
【0071】
この発明の第7の実施の形態を図6に基づいて説明する。図6は、この発明の第7の実施の形態における励起用レーザ光をレーザ媒質に集光するコリメートレンズの焦点位置を可変する機能を有するレーザ装置の構成図である。このレーザ装置では、体レーザ発振器は半導体レーザ素子と半導体レーザ素子を最適なビーム径に変換するコリメートレンズとを備え、半導体レーザ素子によってレーザ媒質を励起する構成であり、受光センサから信号により、コリメートレンズの駆動を制御する演算回路を設けた。図6において、16は励起用半導体レーザ、17は半導体レーザからの励起光をレーザ媒質に最適なビーム径で照射するためのコリメータレンズ、18は、2枚以上の光レンズで構成されるコリメータレンズ17内のレンズ距離を変化或いは、コリメータレンズ17の位置を変化させるためのレンズ駆動制御装置、15は受光センサ3の信号を基にコリメータレンズ17を制御するための演算回路である。
【0072】
この実施の形態によれば、コリメータレンズ17内のレンズ構成位置を変化させる事によってコリメータレンズ17の焦点距離を変化させる或いはコリメータレンズ17の位置を変化させることによって、レーザ媒質であるYAG、YLF、YVO4 等のレーザ媒質への励起光照射強度を変化させることによってレーザ媒質ないの励起状態を変化させることにより、レーザ発振器から出力されるレーザ光の空間的強度分布が変化する事を利用して、受光センサ3からの信号をもとにコリメータレンズ17の状態を変化させることによってレーザ光強度を一定の範囲内に保持或いは任意の強度分布に調整する。
【0073】
この発明の第8の実施の形態を図7に基づいて説明する。図7は、この発明の第8の実施の形態における非線形結晶素子の概念図である。この波長変換素子は、波長変換の基本波となるレーザビームの波長を変換する非線形結晶として異なった結晶カット角を有する二つのLBO結晶を備え、波長変換される基本波が入射する第一の結晶は、第二高調波発生が可能な非臨界位相整合が最適となるようにカットされ、第二の結晶は、第一の結晶を通過した基本波と第二高調波によって和周波の発生に最適な位相角にカットされ、第一の結晶の出射面と第二の結晶の入射面がオプティカルコンタクトにより接合される。図7において、30は波長変換される基本波が入射するLBO等の非臨界位相整合が可能な第一の非線形結晶、31は前記第一の非線形結晶30を通過した基本波と第二高調波によって和周波の発生に最適な位相角にカットされたLBO、CLBO、BBO等の第二の非線形結晶であり、32は、第一の非線形結晶30の出射面と第二の非線形結晶31のレーザ光入射をオプティカルコンタクトされる接合部である。
【0074】
この実施の形態によれば、レーザ発振器から出力されたレーザ光は、第一の非線形結晶30に入射し、第二高調波を発生する。第一の非線形結晶30内で発生した第二高調波と第一の非線形結晶30内部で変換されずに通過した基本波が、第二の非線形結晶31に入射することによって、第二の非線形結晶31内部において第三高調波が発生する。非線形結晶を用いた高調波発生において高調波への変換効率は、非線形結晶の温度及び入射レーザ光の角度によって変動するため、二つの非線形結晶を物理的に結合することによって一括に結晶温度を管理することによって、個々の非線形結晶の温度変動によって生じる高調波レーザ光の出力変動を抑制し、かつ、第一の非線形結晶30と第二の非線形結晶31を光学的に結合する場合に生じる結晶間の温度、振動に対するずれを防止することができる。
【0075】
この発明の第9の実施の形態を説明する。図7に示す第8の実施の形態において、第二の非線形結晶31を第四高調波発生に最適な位相整合となるように結晶をカットし同様に第一の非線形結晶30とオプティカルコンタクトすることによって、二つの非線形結晶を物理的に結合することによって一括に結晶温度を管理することによって、個々の非線形結晶の温度変動によって生じる高調波レーザ光の出力変動を抑制し、かつ、第一の非線形結晶30と第二の非線形結晶31を光学的に結合する場合に生じる結晶間の温度、振動に対するずれを防止することができる。
【0076】
この発明の第10の実施の形態を図8に基づいて説明する。図8は、この発明の第10の実施の形態における偏光光学素子を有する非線形結晶素子の概念図である。この波長変換素子は、第一の結晶と第二の結晶の接合面に吸湿性の少ない材料からなる平板状の偏光光学素子を挿入した。図8において、33は第一の非線形結晶と第二の非線形結晶の間に挿入された偏光素子、34は、第一の非線形結晶の出射面と偏光光学素子及び第二の非線形結晶のレーザ光入射面をオプティカルコンタクトされる接合部である。
【0077】
この実施の形態によれば、レーザ発振器から出力された偏光レーザ光は、TypeI非臨界位相整合が可能なように結晶をカットされた第一の非線形結晶30に入射し、第二高調波を発生する。この時第一の非線形結晶30と第二の非線形結晶31の間に挟まれた偏光光学素子33によって基本波と直交した偏光成分を有する第一の非線形結晶30内で発生した第二高調波のみが第二の非線形結晶に入射することによって、第二の非線形結晶31内部において第四高調波が発生する。この時、第一の非線形結晶30内において変換されなかった基本波は、第一の非線形結晶30と第二の非線形結晶31の間に挟まれ両非線形結晶とオプティカルコンタクトされた偏光光学素子33によって第二の非線形結晶31への入射を制限される。非線形結晶を用いた高調波発生において高調波への変換効率は、非線形結晶の温度及び入射レーザ光の角度によって変動するため、二つの非線形結晶を物理的に結合することによって、一括に結晶温度を管理することが可能となり、個々の非線形結晶の温度変動によって生じる高調波レーザ光の出力変動を抑制し、かつ、第一の非線形結晶30と第二の非線形結晶31を光学的に結合する場合に生じる結晶間の温度、振動に対するずれを防止することができる。また、第二の非線形結晶内部に高調波発生に不必要な波長のレーザ光の入射を抑制することによって安定した高調波発生を可能とする。
【0078】
この発明の第11の実施の形態を図9に基づいて説明する。図9は、この発明の第11の実施の形態におけるレーザ光を時間的に強度変化させる機能を有するレーザ装置の構成図である。このレーザ発振器は、音響光学Qスイッチング素子を用いてパルス光を発生させる構成において、音響光学Qスイッチング素子に印加するRF電源の供給電力波形を制御する機能を付加した。または、電気光学Qスイッチング素子を用いてパルス光を発生させる構成において、電気光学Qスイッチング素子に印加する電界波形を制御する機能を付加した。図9において、40は励起用半導体レーザ、41は前記半導体レーザ40の光をレーザ媒質43に最適な条件で照射するための励起光集光レンズ、42は光共振器を形成する全反射鏡で励起光を透過させ、レーザ光の波長に対しては全反射するコーティングが光共振器側面になされている。46は光共振器を形成する出力鏡であり、発生したレーザ光の一部を透過し、一部を光共振器内部に戻す様なコーティングが施されている。44はレーザ発振器の出力鏡を偏光させるために共振器内部に配された偏光素子、45はレーザ発振器をパルス発振させるために光の通過を制御する音響光学素子或いは電気光学素子を用いたQスイッチング素子、47はダンパ、48は前記Qスイッチング素子45を制御するためのQスイッチング素子駆動電源である。
【0079】
この構成において、レーザ光のパルス波形は、Qスイッチング素子45を通過するレーザ光の強度或いはQスイッチング素子45を通過するレーザ光の時間によって決まる。Qスイッチング素子45の特性は、音響光学素子では印加するRF電力の強度、電気光学素子では、印可する電圧強度によって素子を通過するレーザ光の偏光角が変化するためレーザ発振器内部に偏光素子44を有するレーザ発振器においては印加電圧を変化させることにより、レーザ共振器内部を往復するレーザ光の強度が変化するため等価的にQスイッチング素子45を通過するレーザ光が変化することを用いて、Qスイッチング素子45を駆動するQスイッチング素子素子駆動電源48からのQスイッチング素子45へのRF電力供給波形或いは電圧波形を任意制御することにより、1パルス内におけるレーザ発振器から出力されるレーザ光の強度分布を任意に変化させることが可能となる。
【0080】
また、レーザ発振器の外部にQスイッチング素子を設け、同様にQスイッチング素子への供給電力形態を制御しても同様の働きを実現できることはいうまでもない。
【0081】
この発明の第12の実施の形態を図10および図11に基づいて説明する。図10は、この発明の第12の実施の形態におけるレーザ光を時間的に強度変化させる機能を有するレーザ装置の構成図である。このレーザ装置は、Qスイッチングパルス固体レーザ発振器と、レーザ光を分割する第1の光学鏡と、分割されたレーザ光を合成する第2の光学鏡とを備え、分割されたレーザ光の少なくとも一方の経路の第1の光学鏡と第2の光学鏡の間にQスイッチング素子を配置した。また、パルス発振指令から任意の時間経過後にQスイッチング素子を動作させるための制御回路を設けた。図10において、51はレーザ発振器であり、内部に主要構成品として、40は励起用半導体レーザ、41は前記半導体レーザ40の光をレーザ媒質43に最適な条件で照射するための励起光集光レンズ、42は光共振器を形成する全反射鏡で励起光を透過させ、レーザ光の波長に対しては全反射するコーティングが光共振器側面になされている。46は光共振器を形成する出力鏡であり、発生したレーザ光の一部を透過し、一部を光共振器内部に戻す様なコーティングが施されている。45はレーザ発振器をパルス発振させる働きをするために光の通過を制御するQスイッチング素子、48は前記Qスイッチング素子45を動作させるためのQスイッチング素子駆動電源である。20はレーザ発振器から出力されたレーザ光を分割するためのビームスリッタ、49はレーザ発振器の外部に設けられたレーザ光の通過を制御するためのQスイッチング素子、50は、前記Qスイッチング素子49を動作させるためのQスイッチング素子駆動電源である。53はレーザ光を反射する全反射鏡、55はレーザ光を合成するための合成鏡である。
【0082】
図11は、レーザ光を分割合成する場合におけるパルス波形の合成光の一例を表す図である。63は、ビームスリッタ20によって反射されたレーザ光の光波形1であり、64は、前記ビームスリッタ20を通過し、レーザ共振器外部に設けたレーザ発振器からのレーザ出力からΔt後にQスイッチング素子49により遅延されたレーザ光の光波形2である。
【0083】
以上の構成とすることによって、一つのQスイッチング素子では不可能であったパルス強度の高速制御が容易に実現することが可能となり、特に微細加工時に生じる加工物の熱影響を抑制する可能なレーザ装置を実現する。
【0084】
この発明の第13の実施の形態を図12および図13に基づいて説明する。図12は、この発明の第13の実施の形態におけるレーザ光を時間的に強度変化させる機能を有するレーザ装置の構成図である。このレーザ装置は、Qスイッチングパルス固体レーザ発振器と、レーザ光を分割する一枚以上の第1の光学鏡と、分割されたレーザ光を合成する一枚以上の第2の光学鏡と、分割されたレーザ光の光軸上に非線形結晶とを備え、分割されたレーザ光の少なくとも一方の経路の第1の光学鏡と非線形結晶の間にQスイッチング素子を配置した。また、パルス発振指令から任意の時間経過後にQスイッチング素子を動作させるための制御回路を設けた。図12において、51はレーザ発振器であり、内部に主要構成品として、40は励起用半導体レーザ、41は前記半導体レーザ40の光をレーザ媒質43に最適な条件で照射するための励起光集光レンズ、42は光共振器を形成する全反射鏡で励起光を透過させ、レーザ光の波長に対しては全反射するコーティングが光共振器側面になされている。46は光共振器を形成する出力鏡であり、発生したレーザ光の一部を透過し、一部を光共振器内部に戻す様なコーティングが施されている。45はレーザ発振器をパルス発振させる働きをするために光の通過を制御するQスイッチング素子、48は前記Qスイッチング素子48を動作させるためのQスイッチング素子駆動電源1である。20はレーザ発振器から出力されたレーザ光を分割するためのビームスリッタ、49はレーザ発振器の外部に設けられたレーザ光の通過を制御するためのQスイッチング素子、50は、前記Qスイッチング素子49を動作させるためのQスイッチング素子駆動電源である。53はレーザ光を反射する全反射鏡、55はレーザ光を合成するための合成鏡、56は第一の非線形結晶58にレーザ発振器51からのレーザ光を集光するための集光レンズ、57は、第二の非線形結晶59にレーザ発振器51からのレーザ光を集光するための集光レンズである。
【0085】
この構成において、一つのQスイッチング素子では不可能であったパルス強度の高速制御が容易に実現することが可能となり、特に微細加工時に生じる加工物の熱影響を抑制する可能なレーザ装置を実現する。
【0086】
図13は、高調波発生装置62の構成図であり、60は、レーザ発振器からの基本波であるレーザ光を透過し、非線形結晶6によって発生する高調波光に対しては全反射する様にコーティングが施された外部共振器鏡、61は、非線形結晶6によって発生した高調波光を透過し、レーザ発振器から出力された基本波光に対しては全反射する様なコーティングを施された外部共振器鏡であり、前記第一の非線形結晶58及び第二の非線形結晶59の代わりに前記高調波発生装置62を用いることによって、基本波のレーザ光を効率良く変換する事によって高効率なレーザ装置を実現する。
【0087】
なお、レーザ発振器から出力されたレーザ光を分離合成する時、異なった経路を伝搬したパルスレーザ光のピーク位置のずれをレーザ発振器設定パルス幅の20%以内としてもよい。また、レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長が、400nm以下としてもよい。
【0088】
この発明の第14の実施の形態を図14に基づいて説明する。図14は、この発明の第14の実施の形態における非線形結晶ユニットの断面図である。この波長変換装置は、レーザ発振器から出力されるレーザ光を基本波として非線形結晶である高調波発生素子を用いて波長変換を行う構成において、第二高調波を発生する高調波発生素子と、第二高調波を入射させることにより第四高調波を発生させる別の高調波発生素子とを有し、二つの高調波発生素子が同一の非線形結晶ユニットにより温度管理される。図14において、69は、入射するレーザ光を基本波として第二高調波を発生する非線形結晶である高調波発生結晶、70は、整形光学素子71によって第四高調波発生に最適なビーム形状にされた前記高調波発生結晶69によって発生した第二高調波を第四高調波に変換するための高調波発生結晶、82は、前記高調波発生結晶69を保持断熱するための非線形結晶ユニットホルダ、68は、前記高調波発生結晶70を保持断熱するための非線形結晶ユニットホルダ、83は、前記整形光学素子71を保持すると共に周りからの熱影響を遮断するための断熱材からなる整形光学素子ホルダ、67は、前記高調波発生結晶69,70の温度を一定に保持するための温調ヒータ、66は、非線形結晶ユニットを熱的に遮断するための断熱材、65は、非線形結晶ユニットをレーザ装置等に取り付けるための非線形結晶ユニットベースである。
【0089】
この構成において、温調ヒータの設定温度を一定に制御することによって、前記非線形結晶ユニットホルダ82,69の熱伝導率を各々の非線形結晶に合わせて最適な材料を選択する事によって、高調波発生素子69,70が異なった最適温度を必要とする場合においても、一つの温調ヒータによって両高調波発生素子の温度を最適な値に保持することが可能となり、また、複数の非線形結晶を用いる場合に生じる振動等の外乱に対してもユニット化することによって安定した波長変換を実現できる波長変換装置を実現する。
【0090】
なお、個々の非線形結晶ユニットホルダを同一の材質し、厚みを変化させることによって結晶への熱伝導を変化させる、或いは、異なった材料を積層した構成によって非線形ユニットホルダを形成しても同様の効果が得られることは明白である。
【0091】
この発明の第15の実施の形態を説明する。この波長変換装置は、レーザ発振器から出力されるレーザ光を基本波として非線形結晶である高調波発生素子を用いて波長変換を行う構成において、第二高調波を発生する高調波発生素子と、基本波と第二高調波を入射させることにより和周波発生により第三高調波を発生させる別の高調波発生素子とを有し、二つの高調波発生素子が同一の非線形結晶ユニットにより温度管理される。この場合、図14の構成において、69は、入射するレーザ光を御基本波として第二高調波を発生する非線形結晶である高調波発生結晶、70は、整形光学素子71によって和周波発生に最適なビーム形状にされた前記高調波発生結晶69によって発生した第二高調波と基本波によって第三高調波に変換するための高調波発生結晶、82は、前記高調波発生結晶69を保持断熱するための非線形結晶ユニットホルダ、68は、前記高調波発生結晶70を保持断熱するための非線形結晶ユニットホルダ、83は、前記整形光学素子71を保持すると共に周りからの熱影響を遮断するための断熱材からなる整形光学素子ホルダ、67は、前記高調波発生結晶69,70の温度を一定に保持するための温調ヒータ、66は、非線形結晶ユニットを熱的に遮断するための断熱材、65は、非線形結晶ユニットをレーザ装置等に取り付けるための非線形結晶ユニットベースである。
【0092】
この構成において、温調ヒータの設定温度を一定に制御することによって、前記非線形結晶ユニットホルダ82,68の熱伝導率を各々の非線形結晶に合わせて最適な材料を選択する事によって、高調波発生素子69,70が異なった最適温度を必要とする場合においても、一つの温調ヒータによって両高調波発生素子の温度を最適な値に保持することが可能となり、また、複数の非線形結晶を用いる場合に生じる振動等の外乱に対してもユニット化することによって安定した波長変換を実現できる波長変換装置を実現する。
【0093】
なお、個々の非線形結晶ユニットホルダを同一の材質し、厚みを変化させることによって結晶への熱伝導を変化させる、或いは、異なった材料を積層した構成によって非線形ユニットホルダを形成しても同様の効果が得られることは明白である。
【0094】
また、第14および15の実施の形態において、一方の高調波発生素子が、LBO結晶(LiB3 5 )結晶、他方の高調波発生素子がLBO結晶あるいはGdYCOB結晶(GdCa4 O(BO3 3 (GdCOB)とYCa4 O(BO3 3 (YCOB)の個融体)であってもよく、一方の高調波発生素子が、LBO結晶(LiB3 5 )結晶、他方の高調波発生素子がBBO結晶(β−BaB2 4 )あるいはCLBO結晶(CsLiB6 10)であってもよい。
【0095】
この発明の第16の実施の形態を説明する。図14の形態において、高調波発生素子69としてLiB3 5 結晶を使用し、TypeI位相整合を前記LiB3 5 結晶の温度をおよそ148℃によって非臨界位相整合を実現可能なLiB3 5 結晶を使用し、高調波発生素子70としてCsLiB6 10結晶を使用する構成とする。
【0096】
この発明の第17の実施の形態を説明する。図14の形態において、高調波発生素子69としてLiB3 5 結晶を使用し、TypeI位相整合を前記LiB3 5 結晶の温度をおよそ150℃によって非臨界位相整合を実現可能なLiB3 5 結晶を使用し、高調波発生素子70としてGdCa4 O(BO3 3 (GdCOB)結晶とYCa4 O(BO3 3 (YCOB)結晶の比率をおよそ150℃において基本波と第二高調波による和周波発生によって第三高調波が非臨界位相整合可能な様に制作したGdYCOB結晶を使用する構成とする。
【0097】
この発明の第18の実施の形態を図15に基づいて説明する。図15はこの発明の第18の実施の形態における出力補正波長変換装置の構成図であり、(a)、(b)は電気光学素子73の配置場所を変えた場合の構成上の相違を表す図である。この波長変換装置は、高調波発生素子である非線形結晶を用いたレーザ発振器から出力される直線偏光された基本波であるレーザ光を波長変換する構成において、非線形結晶に入射するレーザ光の偏光角を変化させる電気光学素子と、変換された高調波レーザ光の出力を測定するパワーメータと、パワーメータの出力値を検出して電気光学素子に印加する電圧を変化させる出力制御回路とを備えた。図15において、73は電気光学素子、75は第一の整形光学素子、77は、第一の非線形素子、76は第二の整形光学素子、78は、第二の非線形素子、79は、波長変換されなかった不必要なレーザ光を分離するための波長選択光学素子、47は不必要なレーザ光を吸収させるダンパ、20は、レーザ光の一部を出力測定のために分離するビームスリッタ、80は分離されたレーザ光の出力を測定するためのパワーメータ、74は前記パワーメータからの信号から変換されたレーザ光の出力を計算し、設定された出力になるようにEOM駆動電源72に指令を出す出力制御回路、前記EOM駆動電源72は、前記出力制御回路からの信号をもとに電気光学素子73に印加する電圧を変化させることによって、第一或いは第二の非線形素子77,78の変換率を変化させることによって、最終的に取り出す高調波レーザ光の出力が一定となるようにする。ω1は基本波、ω2は第2高調波、ω3は第3高調波、ω4は第4高調波である。
【0098】
図15に示す構成の波長変換装置を有するレーザ装置としてもよい。
【0099】
また、パルスレーザ発振器を用いたPWB加工により少なくとも一つの穴加工を行う際に、複数のパルス光を照射することによって穴加工を行うレーザ加工方法において、前記実施の形態を用いることにより、パルス光のピーク出力を徐々に強くすることにより穴加工を行うことができる。この場合、パルスレーザ発振器が、炭酸ガスレーザ発振器、体レーザ発振器である。
【0116】
請求項1、2では、レーザ発振器から出力されたレーザ光を分割し、分割されたレーザ光をQスイッチング素子によってレーザ光の通過を制御する事によって、最終的に合成されたレーザ光の時間的な強度分布を変化させることによってレーザ加工の精度及び応用範囲を向上させることができるレーザ装置を提供するという効果が得られる。
【0117】
また、パルス発振指令から任意の時間経過後にQスイッチング素子を動作させるための制御回路を設けたので、レーザ光の発振タイミングと外部に設けたQスイッチング素子を連携することによって合成されたレーザ光の時間的な強度分布を精度良く変化させることができるレーザ装置を提供するという効果が得られる。
【0119】
以上のようにレーザ発振器の内部あるいは外部にQスイッチング素子を配することにより、Qスイッチング素子の動作制御を行うことにより、レーザ発振器からの出力波形を高速に制御すること可能な構成となる。
【0120】
また、パルス発振指令から任意の時間経過後にQスイッチング素子を動作させるための制御回路を設けたので、レーザ光の発振タイミングと外部に設けたQスイッチング素子を連携することによって合成されたレーザ光の時間的な強度分布を精度良く、高速に変化させることができるレーザ装置を提供するという効果が得られる。この場合、微細加工時に生じる熱影響によるレーザ加工の精度を緩和するためのレーザ装置を提供することにより、熱影響による歪みの少ないレーザ加工装置を提供するという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による受光センサを有するレーザ装置を示す構成図である。
【図2】この発明の第2の実施の形態による受光センサを有する第二高調波発生レーザ装置の構成図である。
【図3】この発明の第3の実施の形態による受光センサを有する和周波発生レーザ装置の構成図である。
【図4】この発明の第5の実施の形態による非線形結晶照射位置を自動的に移動するレーザ装置の構成図である。
【図5】この発明の第6の実施の形態による励起用半導体レーザの出力調整機能を有するレーザ装置の構成図である。
【図6】この発明の第7の実施の形態による励起用レーザ光をレーザ媒質に集光するコリメートレンズの焦点位置を可変する機能を有するレーザ装置の構成図である。
【図7】この発明の第8の実施の形態による非線形結晶素子の概要図である。
【図8】この発明の第10の実施の形態による非線形結晶素子の概要図である。
【図9】この発明の第11の実施の形態によるレーザ光を時間的に強度変化させる機能を有するレーザ装置の構成図である。
【図10】この発明の第12の実施の形態によるレーザ光を時間的に強度変化させる機能を有するレーザ装置の構成図である。
【図11】レーザ光を分割合成する場合のパルス波形の合成例を表す図である。
【図12】この発明の第13の実施の形態によるレーザ光を時間的に強度変化させる機能を有するレーザ装置の構成図である。
【図13】この発明の第13の実施の形態による高調波発生装置の構成図である。
【図14】この発明の第14の実施の形態による非線形結晶ユニットの断面図である。
【図15】この発明の第18の実施の形態による出力補正波長変換装置の構成図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器
2 レーザ電源
3 受光センサ
4 被加工物
5 集光レンズ
6 非線形結晶
7 第一の集光レンズ
8 第一の非線形結晶
9 第二の集光レンズ
10 第二の非線形結晶
11 可動結晶ホルダ
12 結晶ホルダ制御演算回路
13 半導体レーザ駆動電源
14 演算装置
15 演算装置
16 励起用半導体レーザ
17 コリメータレンズ
18 レンズ駆動制御装置
19 ダイクロイックミラー
20 ビームスリッタ
30 第一の非線形結晶
31 第二の非線形結晶
32 オプティカルコンタクト
33 偏光素子
34 オプティカルコンタクト
40 励起用半導体レーザ
41 励起光集光レンズ
42 全反射鏡
43 レーザ媒質
44 偏光素子
45 Qスイッチング素子
46 出力鏡
47 ダンパ
48 Qスイッチング素子駆動電源
49 Qスイッチング素子
50 Qスイッチング素子駆動電源
51 Qスイッチングパルスレーザ発振器
53 全反射鏡
55 合成鏡
56 集光レンズ
57 集光レンズ
58 第一の非線形結晶
59 第二の非線形結晶
60 外部共振器鏡
61 外部共振器鏡
62 高調波発生装置
63 光波形
64 光波形
65 非線形結晶ユニットベース
66 断熱材
67 温調ヒータ
68 非線形結晶ユニットホルダ
69 高調波発生結晶
70 高調波発生結晶
71 整形光学素子
72 EOM駆動電源
73 電気光学素子
74 出力制御回路
75 第一の整形光学素子
76 第二の整形光学素子
77 第一の非線形素子
78 第二の非線形素子
79 波長選択光学素子
80 パワーメータ
81 ビームスリッタ
82 非線形結晶ユニットホルダ
83 整形光学素子ホルダ

Claims (5)

  1. パルス光を発生させるための音響光学Qスイッチング素子がレーザ媒質と光共振器の間に配置され、前記パルス光を発生させるための音響光学Qスイッチング素子に印加するRF電源の供給電力波形を制御する機能が付加されたQスイッチングパルス固体レーザ発振器と、
    前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器からのレーザ光を分割するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタで分割されたレーザ光をそれぞれ反射する2つの全反射鏡と、
    前記2つの全反射鏡で反射されたレーザ光を合成する合成鏡とを備え、
    前記パルス光を発生させるための音響光学Qスイッチング素子とは別のQスイッチ素子を前記ビームスプリッタと前記2つの全反射鏡の一方との間に配置し、
    前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器から出力されたレーザ光を分離合成する時、異なった経路を伝搬したパルスレーザ光のピーク位置のずれをレーザ発振器設定パルス幅の20%以内とするレーザ装置。
  2. パルス光を発生させるための電気光学Qスイッチング素子がレーザ媒質と光共振器の間に配置され、前記パルス光を発生させるための電気光学Qスイッチング素子に印加する電界波形を制御する機能が付加されたQスイッチングパルス固体レーザ発振器と、
    前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器からのレーザ光を分割するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタで分割されたレーザ光をそれぞれ反射する2つの全反射鏡と、
    前記2つの全反射鏡で反射されたレーザ光を合成する合成鏡とを備え、
    前記パルス光を発生させるための電気光学Qスイッチング素子とは別のQスイッチ素子を前記ビームスプリッタと前記2つの全反射鏡の一方との間に配置し、
    前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器から出力されたレーザ光を分離合成する時、異なった経路を伝搬したパルスレーザ光のピーク位置のずれをレーザ発振器設定パルス幅の20%以内とするレーザ装置。
  3. 前記別のQスイッチ素子が音響光学素子である請求項1または2記載のレーザ装置。
  4. 前記別のQスイッチ素子が電気光学素子である請求項1または2記載のレーザ装置。
  5. 前記Qスイッチングパルス固体レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長が、400nm以下である請求項1または2記載のレーザ装置。
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