JP5072015B2 - レーザ装置、光走査装置、画像形成装置及び表示装置 - Google Patents

レーザ装置、光走査装置、画像形成装置及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、ーザ装置、光走査装置、画像形成装置及び表示装置に係り、さらに詳しくは、波長変換されたレーザ光を出力するレーザ装置、該レーザ装置を有する光走査装置、該光走査装置を備える画像形成装置及び前記レーザ装置を備える表示装置に関する。
近年、レーザ光を利用した装置として、レーザプリンタやレーザ計測器などが実用化されている。また、将来の実用化を目指し、レーザディスプレイ等も開発、検討が進められている。これらのレーザ光を利用した装置では、レーザ光源の短波長化の要求や、三原色(赤色、青色、緑色)光源などの要求があり、半導体レーザ素子の開発や波長変換レーザの開発が進められている。
赤色の光を出力するレーザ光源としては、半導体レーザが用いられている。
また、緑色及び青色の可視光を得るためのレーザ光源としては、赤外光を発光するレーザと、該レーザからの赤外光を波長変換して第2高調波(SH波:Second Harmonic波)を出力するSHG(Second Harmonic Generation)素子とを備えるレーザ発生装置が用いられている。特に、高出力(10W程度)のレーザ光源を必要とする用途に対しては、固体レーザを用いたレーザ発生装置が適しており、様々な研究機関が研究・開発に取り組んでいる。
SHG素子としては、いわゆるバルク型に比べて、高効率の波長変換が可能となる疑似位相整合(QPM:Quasi-Phase Matching)の技術を生かした素子が多く開発されている。
このSHG素子では、疑似位相整合を行わせることにより、SHG素子内部での第2高調波同士の打ち消し合いが抑えられて変換効率が高まる結果、SHG素子からは高強度の緑色レーザ光及び青色レーザ光が出力されることとなる。この疑似位相整合の構成を伴ったSHG素子の代表的なものとして、光導波路型の周期分極反転リチウムナイオベート(PPLN:Periodically-poled LiNbO3)素子が挙げられる。
しかしながら、固体レーザを用いたレーザ発生装置では、固体レーザを励起するための半導体レーザを変調することでの高速変調は困難であり、光変調を必要とする装置へ利用する際には、光学系を介して外部の光変調器と組み合わせる必要があった。
例えば、特許文献1には、レーザ光を射出するレーザ光源と、レーザ光源から射出されたレーザ光の強度を変調する光変調手段と、レーザ光源と光変調手段とを一体化するように載置する基板と、レーザ光源の温度を制御する温度制御手段とを有するレーザ装置が開示されている。
また、特許文献2には、レーザ光源から発するレーザビームを、光学素子の一つとして設けている外部変調器によって記録媒体に記録する画像に応じて変調した後、主走査偏向手段によって主走査方向に偏向して記録媒体を走査露光する走査光学系が開示されている。この走査光学系は、外部変調器としてバルク型の音響光学変調素子(AOM:Acousto-Optic Modulator)を用いている。AOMは、レーザ光を透過させる音響光学媒質を有し、レーザ光の透過中に音響光学媒質に対して超音波を加えることで、超音波光学効果にて回折を生じさせるものである。これにより、レーザ光の強度を、加える超音波の強度などで変調させることが可能となる。
また、特許文献3には、所定波長のレーザ光を発する半導体レーザと、該半導体レーザが発する光が入力され、この入力光の波長を所定の波長に変換して出力する波長変換素子とを備えるレーザ装置が開示されている。
また、特許文献4には、非線形光学結晶からなる基板の主面に一方向への光導波路が形成されるとともに、光導波路において基板の厚み方向への分極構造が光導波路方向に周期的にかつ交互に逆極性に形成されてなり、かつ光導波路へ入射された赤外光の一部を第2高調波に変換する第1、第2の波長変換部がそれぞれ形成され、さらに第1、第2の波長変換部の間に光導波路を挟んで対向配置された一対の電極を有する第1の位相調整部が形成されている光強度変調素子と、第1の波長変換部の光導波路に赤外光を射出するレーザ光源とを備えた強度変調光発生器が開示されている。
また、特許文献5には、レーザダイオード、レーザダイオードに変調電圧を課電し得る電源、及びモードホップしない注入電流領域内でレーザダイオードから発振されたレーザ光の変動波長範囲内における一部の波長光のみと位相整合し得る位相整合許容波長幅を有する波長変換手段からなる第二高調波の発生装置が開示されている。
特開平8−32160号公報 特開2000−314844号公報 特開2005−49416号公報 特開2006−30542号公報 特開平11−40876号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているレーザ装置は、レーザ光源と光変調手段とをそれぞれ個別に用意し、それらを同一基板上に配置(アセンブリ)しているため、小型化が困難であった。また、光変調手段として導波路型の素子を利用しているため、出力に関して限界があった。
また、特許文献2に開示されている走査光学系では、光強度を変調するのに用いられているAOMが、光の回折を利用する方法であることから、(1)十分な強度変調を行う、(2)回折光を元の光と区別して取り出す、ためには、光学長を長く取る必要があった。また、レーザ光源と変調器とをそれぞれ個別に用意し、それらを配置(アセンブリ)する必要もあった。さらに、AOM自体の小型化も困難であった。
また、特許文献3に開示されているレーザ装置では、波長変換素子として光導波路型の素子を利用しているため、高出力に関して限界があった。
また、特許文献4に開示されている強度変調光発生器は、光強度変調素子として光導波路型の素子を利用しているため、高出力に関して限界があった。
また、特許文献5に開示されている発生装置では、高出力(10W程度)での高速変調が困難であった。
このように、小型で部品点数が少なく、高出力で変調可能な固体レーザを用いたレーザ発生装置は実現されておらず、開発、実用化が期待されている。
また、本発明の第の目的は、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することができるレーザ装置を提供することにある。
また、本発明の第の目的は、大型化及び高コスト化を招くことなく、被走査面上を高速で走査することができる光走査装置を提供することにある。
また、本発明の第の目的は、大型化及び高コスト化を招くことなく、高速で画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の第の目的は、大型化及び高コスト化を招くことなく、高速で情報の表示ができる表示装置を提供することにある。
これによれば、レーザ光の変調情報に応じて、非線形光学素子に対するレーザ光の入射条件が変更されるため、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することが可能となる。
本発明は、第の観点からすると、レーザ光源と;前記レーザ光源からのレーザ光の光路上に配置され、入射条件に応じた変換効率で前記レーザ光の波長を変換する非線形光学素子と;前記非線形光学素子を駆動して、前記非線形光学素子に対する前記レーザ光の入射条件を変更する駆動機構と;を備え、前記入射条件は、前記レーザ光の入射角、入射位置及び偏光方向の少なくとも一つを含み、前記非線形光学素子は、前記レーザ光の入射条件によって分極反転比率が異なる周期的な分極反転構造を有するレーザ装置である。
これによれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することが可能となる。
本発明は、第の観点からすると、光束によって被走査面上を走査する光走査装置であって、少なくとも1つの本発明のレーザ装置を有する光源ユニットと;前記レーザ装置の駆動機構を制御する駆動制御装置と;前記光源ユニットからの光束を偏向する偏向器と;前記偏光器で偏向された光束を被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置である。
これによれば、少なくとも1つの本発明のレーザ装置を備えているため、結果として、大型化及び高コスト化を招くことなく、被走査面上を高速で走査することが可能となる。
本発明は、第の観点からすると、少なくとも1つの像担持体と;前記少なくとも1つの像担持体を画像情報が含まれる光束によって走査する少なくとも1つの本発明の光走査装置と;を備える画像形成装置である。
これによれば、少なくとも1つの本発明のレーザ装置を備えているため、結果として、大型化及び高コスト化を招くことなく、高速で画像を形成することが可能となる。
本発明は、第の観点からすると、レーザ光を用いて情報を表示する表示装置であって、少なくとも1つの本発明のレーザ装置を有する光源ユニットと;前記レーザ装置の駆動機構を制御する駆動制御装置と;を備えることを特徴とする表示装置である。
これによれば、少なくとも1つの本発明のレーザ装置を備えているため、結果として、大型化及び高コスト化を招くことなく、高速で情報を表示することが可能となる。
《レーザ装置》
『第1の実施形態』
以下、本発明のレーザ装置の第1の実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1には、本発明の第1の実施形態に係るレーザ装置100の概略構成が示されている。
このレーザ装置100は、いわゆる端面励起型の半導体レーザ励起固体レーザ装置であり、励起用の半導体レーザ111、集光光学系112、固体レーザ結晶113、非線形光学結晶114、駆動機構115、及びフィルタ116を備えている。なお、本明細書では、固体レーザ結晶113でのレーザ発振方向をZ軸の+方向とし、Z軸に垂直な面内における互いに直交する2つの軸をX軸及びY軸として説明する。
半導体レーザ111は、一例として、出力10Wで波長808nmの励起用レーザ光を発光することが可能である。ここでは、励起用レーザ光は、+Z方向に射出されるものとする。
集光光学系112は、半導体レーザ111の+Z側に配置され、半導体レーザ111からの励起用レーザ光を集光する。集光光学系112としては、両凸レンズ、平凸レンズ、凸メニスカスレンズもしくは分布屈折率レンズなどを用いることができる。
固体レーザ結晶113は、集光光学系112の+Z側に配置されている。この固体レーザ結晶113は、励起用レーザ光によって励起される添加物(発光中心)としてネオジウム(Nd)が添加されているYVO結晶(Nd:YVO結晶)である。ここでは、一例として、固体レーザ結晶113におけるNd濃度は2wt%である。また、固体レーザ結晶113の形状は、Z軸方向の長さ(厚さ)が0.5mm、X軸方向の長さが2mm、Y軸方向の長さが2mm、のチップ状である。
固体レーザ結晶113の−Z側の端面(以下では、便宜上「A面」ともいう)には、励起用レーザ光に対しては透過率が高く、波長が1064nmの光(以下では、便宜上「レーザ基本波」ともいう)に対しては反射率が高く(例えば、99.5%)なるように、誘電体によるコーティングが施されている。
固体レーザ結晶113の+Z側の端面(以下では、便宜上「B面」ともいう)には、励起用レーザ光に対しては反射率が高く、レーザ基本波に対しては反射率がA面よりも若干低く(例えば、95%)なるように、誘電体によるコーティングが施されている。
すなわち、固体レーザ結晶113の2つの端面間でレーザ共振器が構成される、いわゆるマイクロチップ型レーザ構成としている。
非線形光学結晶114は、固体レーザ結晶113の+Z側に配置され、レーザ基本波の波長変換を行う。この非線形光学結晶114は、3辺の長さが、それぞれ12mm(厚さ)、5mm(幅)、1mm(高さ)の板状結晶であり、厚さ方向に周期的な分極反転構造を有するMgO:LiNbO結晶(いわゆる「PPMgLN」)である。なお、「MgO:LiNbO結晶」は、MgOが添加されたLiNbO結晶を意味する。
この非線形光学結晶114は、一例として図2(A)及び図2(B)に示されるように、基準姿勢として、厚さ方向がZ軸方向、幅方向がY軸方向、高さ方向がX軸方向とそれぞれ一致するように配置されている。なお、図2(A)及び図2(B)における符号114a及び114bは、自発分極の方向が互いに反対の領域(ドメイン)を示している。
ここでは、一例として、厚さ方向に関する周期的な分極反転構造における分極反転周期は6.95μm(以下では、便宜上「基本周期Λ1」ともいう)である。
また、本明細書では、自発分極の方向を反転させた領域(ここでは、領域114a)の厚さと自発分極の方向を反転させなかった領域(ここでは、領域114b)の厚さの比率を「分極反転比率」といい、デューティ比であらわすものとする。ここでは、非線形光学結晶114における分極反転比率は、ほぼデューティ比0.5である。すなわち、「領域114aの厚さ」:「領域114bの厚さ」は、ほぼ1:1である。
非線形光学結晶114の−Z側の端面には、レーザ基本波に対して反射率が低く(例えば、約0.5%)なるように、誘電体によるコーティングが施されている。
非線形光学結晶114の+Z側の端面には、レーザ基本波の第2高調波(ここでは、波長が532nmの光)に対して反射率が低くなるように、誘電体によるコーティングが施されている。
また、図2(A)に示されるように、非線形光学結晶114の両端面は、YZ断面の形状が曲面となっている。この曲面の形状は、図3に示されるように、YZ平面内で非線形光学結晶114の中心Pcをその中心とする円を描いたときの円弧の一部である。そこで、YZ平面内において、非線形光学結晶114に対するレーザ基本波の入射角が変化しても、レーザ基本波の入射効率はほとんど変化しない。なお、「非線形光学結晶114に対するレーザ基本波の入射角」とは非線形光学結晶114の厚さ方向に対するレーザ基本波の傾斜角をいう。
ここでは、非線形光学結晶114は、前記基準姿勢のときに第2高調波への変換効率が最大となるように設計されている。
駆動機構115は、一例として図4及び図5に示されるように、非線形光学結晶114が保持されるステージ115aと、外部からの駆動信号に応じてステージ115aの−Y側の面の+Z側端部にY軸方向の力を加えるアクチュエータ115bと、外部からの駆動信号に応じてステージ115aの+Y側の面の−Z側端部にY軸方向の力を加えるアクチュエータ115cとを有している。
各アクチュエータは、それぞれ外部からの駆動信号に応じてY軸方向の長さが変化する圧電素子Paを有している。従って、各アクチュエータによって互いに反対方向の力がステージ115aに加わると、ステージ115aはYZ面内で回動することとなる。なお、ステージ115aが回動すると、非線形光学結晶114は、Pcを通りX軸方向に延びる軸回りに回動するように保持されている。
従って、外部からの駆動信号に応じて、非線形光学結晶114がXY面内で回動することとなり、一例として図6(A)及び図6(B)に示されるように、非線形光学結晶114に対するレーザ基本波LBの入射角が変化する。
フィルタ116は、非線形光学結晶114の+Z側に配置され、非線形光学結晶114で生成された第2高調波(ここでは、波長532nmの光)以外はカットする。フィルタ116を透過した光がレーザ装置100の出力となる。
次に、上記のように構成されるレーザ装置100の動作について簡単に説明する。
半導体レーザ111からの励起用レーザ光は、集光光学系112を介して固体レーザ結晶113に照射される。固体レーザ結晶113では、励起用レーザ光によりNdイオンが励起され、固体レーザ結晶113の両端面による共振器によって、レーザ基本波がレーザ発振する。
レーザ基本波は、非線形光学結晶114により波長変換され、波長変換によって生成された第2高調波はフィルター116を透過する。なお、波長変換されなかったレーザ基本波も非線形光学結晶114から出力されるが、フィルター116によりカットされる。
ここでは、半導体レーザ111からの励起用レーザ光は連続しており、固体レーザ結晶113からレーザ基本波が連続して出力される。
ところで、図6(A)及び図6(B)からも分かるように、非線形光学結晶114が回動すると、レーザ基本波に対する分極反転周期も変化する。以下では、非線形光学結晶114の基本姿勢からの回転角をθ(°)とし、レーザ基本波に対する分極反転周期の基本周期Λ1からの変化量をΛs(μm)とする。図7には、非線形光学結晶114における回転角θと分極反転周期の変化量Λsとの関係が示されている。このように、駆動機構115により、非線形光学結晶114が基準姿勢から回動すると、レーザ基本波に対する分極反転周期は、基本周期Λ1よりも長くなる。
また、周期的な分極反転構造を有する非線形光学結晶では、分極反転周期は、第2高調波への変換効率に影響する。図8には、分極反転周期の変化量Λsと第2高調波への変換効率ηsとの関係が示されている。なお、図8では、変換効率ηsは最大値を1としている。
そして、図7と図8とから、図9に示されるように、非線形光学結晶114における、回転角θと変換効率ηsとの関係が得られる。
すなわち、回転角θに応じて、非線形光学結晶114から出力される第2高調波の光強度が変化する。
このように、非線形光学結晶114では、波長変換と光変調とを行うことが可能となる。なお、光変調としては、光強度変調、パルス幅変調、及びパルス周期変調の少なくともいずれかを任意に行うことができる。
以上説明したように、本第1の実施形態に係るレーザ装置100によると、励起用の半導体レーザ111と、該半導体レーザ111によって励起され、レーザ基本波を発振する固体レーザ結晶113と、固体レーザ結晶113からのレーザ基本波の光路上に配置され、周期的な分極反転構造を有し、レーザ基本波の入射角に応じた変換効率でレーザ基本波の第2高調波を生成する非線形光学結晶114と、非線形光学結晶114を駆動してレーザ基本波の入射角を変更する駆動機構115とを備えている。これにより、変調された第2高調波を非線形光学結晶114から出力することが可能である。従って、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することができる。
また、非線形光学結晶114の両端面の形状は、YZ平面内で非線形光学結晶114の中心Pcをその中心とする円を描いたときの円弧の一部である。これにより、非線形光学結晶114の出力を安定化することができる。
なお、YZ平面内において、非線形光学結晶114に対するレーザ基本波の入射角が変化したときに、その変化に応じて、レーザ基本波の入射効率を変化させる必要がある場合には、非線形光学結晶114におけるレーザ基本波の入射面を平面としても良い。
『第2の実施形態』
次に、本発明のレーザ装置の第2の実施形態を図10〜図14に基づいて説明する。図10には、本発明の第2の実施形態に係るレーザ装置200の概略構成が示されている。なお、第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
このレーザ装置200は、いわゆる端面励起型の半導体レーザ励起固体レーザ装置であり、励起用のファイバ結合型レーザダイオード211、集光光学系112、固体レーザ結晶113、非線形光学結晶214、駆動機構215、ミラー216及び受光器217を備えている。
ファイバ結合型レーザダイオード211は、一例として、出力100Wで波長808nmの励起用レーザ光を射出することが可能である。ここでは、励起用レーザ光は+Z方向に射出されるものとする。
非線形光学結晶214は、3辺の長さが、それぞれ10mm(厚さ)、5mm(幅)、1mm(高さ)の板状結晶である。この非線形光学結晶214は、固体レーザ結晶113の+Z側であって、厚さ方向がZ軸方向、幅方向がY軸方向、高さ方向がX軸方向とそれぞれ一致するように配置されている。
非線形光学結晶214は、レーザ基本波に対して周期的な分極反転構造を有するMgO:LiNbO結晶である。ここでは、一例として図11に示されるように、自発分極の方向が互いに反対である2つの領域(214a、214b)が、YZ断面において、−Y側に向かって、Z軸方向の長さが徐々に長くなるように、いわゆる扇状に配置されている。すなわち、非線形光学結晶214では、周期的な分極反転構造における分極反転周期は、レーザ基本波の入射位置によって異なる。
なお、非線形光学結晶214における分極反転比率は、レーザ基本波の入射位置によらずにほぼ一定(ほぼデューティ比0.5)である。
ここでは、非線形光学結晶214の中心を通るZ軸に平行な直線上では、分極反転周期が6.95μm(基本周期Λ1)となるように設定されている。従って、非線形光学結晶214の中心よりも+Y側では、分極反転周期は6.95μmよりも小さくなり、非線形光学結晶214の中心よりも−Y側では、分極反転周期は6.95μmよりも大きくなる。なお、非線形光学結晶214の中心のY座標をPsとする(図11参照)。
非線形光学結晶214の−Z側の端面には、レーザ基本波に対して反射率が低く(例えば、約0.5%)なるように、誘電体によるコーティングが施されている。
非線形光学結晶214の+Z側の端面には、レーザ基本波の第2高調波(ここでは、波長が532nmの光)に対して反射率が低くなるように、誘電体によるコーティングが施されている。
駆動機構215は、一例として図12及び図13に示されるように、非線形光学結晶214が保持されるステージ215aと、外部からの駆動信号に応じてステージ115aの+Y側の面の+Z側端部にY軸方向の力を加えるアクチュエータ215bと、外部からの駆動信号に応じてステージ115aの+Y側の面の−Z側端部にY軸方向の力を加えるアクチュエータ215cとを有している。
各アクチュエータは、それぞれ外部からの駆動信号に応じてY軸方向の長さが変化する圧電素子Paを有している。従って、各アクチュエータによって互いに同じ方向の同じ大きさ力がステージ215aに加わると、ステージ215aはY軸方向に移動することとなる。
従って、外部からの駆動信号に応じて、非線形光学結晶214がY軸方向に移動することとなり、一例として図14(A)及び図14(B)に示されるように、非線形光学結晶214に対するレーザ基本波LBの入射位置が変化する。ここでは、Y軸方向に関するレーザ基本波の入射位置のPsからのずれ量(Dpとする)は、レーザ基本波の入射位置がPsよりも+Y側にあるときをプラス、レーザ基本波の入射位置がPsよりも−Y側にあるときをマイナスとする。
ミラー216は、非線形光学結晶214の+Z側に配置され、非線形光学結晶214の出力に含まれるレーザ基本波を+Y方向に反射し、非線形光学結晶214の出力に含まれる第2高調波をそのまま透過させる。このミラー216を透過した光がレーザ装置200の出力となる。
受光器217は、ミラー216の+Y側に配置され、ミラー216で反射されたレーザ基本波を受光し、受光光量に応じた電気信号を出力する。
次に、上記のように構成されるレーザ装置200の動作について簡単に説明する。
ファイバ結合型レーザダイオード211からの励起用レーザ光は、集光光学系112を介して固体レーザ結晶113に照射される。固体レーザ結晶113では、励起用レーザ光によりNdイオンが励起され、固体レーザ結晶113の両端面による共振器によって、レーザ基本波がレーザ発振する。
レーザ基本波は、非線形光学結晶214により波長変換され、波長変換によって生成された第2高調波はミラー216を透過する。なお、波長変換されなかったレーザ基本波も非線形光学結晶214から出力されるが、ミラー216で反射される。すなわち、ミラー216により第2高調波のみが取り出される。
ここでは、ファイバ結合型レーザダイオード211からの励起用レーザ光は連続しており、固体レーザ結晶113からレーザ基本波が連続して出力される。
ところで、駆動機構215により、非線形光学結晶214がY軸方向に移動すると、ずれ量Dpに応じてレーザ基本波に対する分極反転周期が変化する。
第1の実施形態で説明したように、分極反転周期が変化すると第2高調波への変換効率は変化する。従って、ずれ量Dpに応じて非線形光学結晶214での第2高調波への変換効率が変化する。
すなわち、ずれ量Dpに応じて、非線形光学結晶214から出力される第2高調波の光強度が変化する。
このように、非線形光学結晶214において、波長変換と光変調とを行うことが可能となる。なお、光変調としては、光強度変調、パルス幅変調、及びパルス周期変調の少なくともいずれかを任意に行うことができる。
以上説明したように、本第2の実施形態に係るレーザ装置200によると、励起用のファイバ結合型レーザダイオード211と、該ファイバ結合型レーザダイオード211によって励起され、レーザ基本波を発振する固体レーザ結晶113と、固体レーザ結晶113からのレーザ基本波の光路上に配置され、周期的な分極反転構造を有し、レーザ基本波の入射位置に応じた変換効率でレーザ基本波の第2高調波を生成する非線形光学結晶214と、非線形光学結晶214を駆動してレーザ基本波の入射位置を変更する駆動機構215とを備えている。これにより、変調された第2高調波を非線形光学結晶214から出力することが可能である。従って、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することができる。
また、非線形光学結晶214の出力に含まれるレーザ基本波を受光する受光器217を備えているため、受光器217の出力信号をモニターし、その結果をフィードバックさせることにより、第2高調波の出力の安定性を向上させることが可能となる。
『第3の実施形態』
次に、本発明のレーザ装置の第3の実施形態を図15〜図20に基づいて説明する。図15には、本発明の第3の実施形態に係るレーザ装置300の概略構成が示されている。なお、第1及び第2の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
このレーザ装置300は、いわゆる端面励起型の半導体レーザ励起固体レーザ装置であり、励起用のファイバ結合型レーザダイオード211、集光光学系112、固体レーザ結晶113、非線形光学結晶314、駆動機構315、ミラー216及び受光器217を備えている。
非線形光学結晶314は、3辺の長さが、それぞれ10mm(厚さ)、5mm(幅)、1mm(高さ)の板状結晶である。この非線形光学結晶314は、固体レーザ結晶113の+Z側であって、厚さ方向がZ軸方向、幅方向がY軸方向、高さ方向がX軸方向とそれぞれ一致するように配置されている。
非線形光学結晶314は、レーザ基本波に対して周期的な分極反転構造を有するMgO:LiNbO結晶である。ここでは、一例として図16に示されるように、自発分極の方向が互いに反対である2つの領域(314a、314b)が、XZ断面において互いに反対形状のくさび状に配置されている。すなわち、非線形光学結晶314では、周期的な分極反転構造における分極反転周期は、レーザ基本波に対して一定であるが、周期的な分極反転構造における分極反転比率は、レーザ基本波の入射位置によって異なる。
なお、分極反転周期は、6.95μm(基本周期Λ1)となるように設定されている。
また、非線形光学結晶314の中心を通るZ軸に平行な直線上では、分極反転比率がデューティ比0.5となるように設定されている。従って、非線形光学結晶314の中心よりも+X側では、デューティ比が0.5よりも大きくなり、非線形光学結晶314の中心よりも−X側では、デューティ比が0.5よりも小さくなる。なお、非線形光学結晶314の中心のY座標をPtとする(図16参照)。
非線形光学結晶314の−Z側の端面には、レーザ基本波に対して反射率が低く(例えば、約0.5%)なるように、誘電体によるコーティングが施されている。
非線形光学結晶314の+Z側の端面には、レーザ基本波の第2高調波(ここでは、波長が532nmの光)に対して反射率が低くなるように、誘電体によるコーティングが施されている。
駆動機構315は、一例として図17(A)〜図18に示されるように、非線形光学結晶314が保持されるステージ315aと、それぞれステージ315aの−X側の四隅に配置され、外部からの駆動信号に応じてステージ315aにX軸方向の力を加える4つのアクチュエータ(315b、315c、315d、315e)を有している。
各アクチュエータは、それぞれ外部からの駆動信号に応じてX軸方向の長さが変化する圧電素子Paを有している。従って、各アクチュエータによって互いに同じ方向の同じ大きさ力がステージ315aに加わると、ステージ315aはX軸方向に移動することとなる。
従って、外部からの駆動信号に応じて、非線形光学結晶314がX軸方向に移動することとなり、一例として図19(A)及び図19(B)に示されるように、非線形光学結晶314に対するレーザ基本波LBの入射位置が変化する。ここでは、X軸方向に関するレーザ基本波LBの入射位置のPtからのずれ量(Dtとする)は、レーザ基本波の入射位置がPtよりも+X側にあるときをプラス、レーザ基本波の入射位置がPtよりも−X側にあるときをマイナスとする。
次に、上記のように構成されるレーザ装置300の動作について簡単に説明する。
ファイバ結合型レーザダイオード211からの励起用レーザ光は、集光光学系112を介して固体レーザ結晶113に照射される。固体レーザ結晶113では、励起用レーザ光によりNdイオンが励起され、固体レーザ結晶113の両端面による共振器によって、レーザ基本波がレーザ発振する。
レーザ基本波は、非線形光学結晶314により波長変換され、波長変換によって生成された第2高調波はミラー216を透過する。なお、波長変換されなかったレーザ基本波も非線形光学結晶214から出力されるが、ミラー216で反射される。すなわち、ミラー216により第2高調波のみが取り出される。
ここでは、ファイバ結合型レーザダイオード211からの励起用レーザ光は連続しており、固体レーザ結晶113からレーザ基本波が連続して出力される。
ところで、駆動機構315により、非線形光学結晶314がX軸方向に移動すると、ずれ量Dtに応じてレーザ基本波に対する分極反転構造のデューティ比(Rdとする)が変化する。
そして、図20に示されるように、分極反転構造のデューティ比Rdが変化すると、非線形光学結晶314での第2高調波への変換効率ηsも変化する。
すなわち、ずれ量Dtに応じて、非線形光学結晶314から出力される第2高調波の光強度が変化する。
このように、非線形光学結晶314において、波長変換と光変調とを行うことが可能となる。なお、光変調としては、光強度変調、パルス幅変調、及びパルス周期変調の少なくともいずれかを任意に行うことができる。
以上説明したように、本第3の実施形態に係るレーザ装置300によると、励起用のファイバ結合型レーザダイオード211と、該ファイバ結合型レーザダイオード211によって励起され、レーザ基本波を発振する固体レーザ結晶113と、固体レーザ結晶113からのレーザ基本波の光路上に配置され、周期的な分極反転構造を有し、レーザ基本波の入射位置に応じた変換効率でレーザ基本波の第2高調波を生成する非線形光学結晶314と、非線形光学結晶314を駆動してレーザ基本波の入射位置を変更する駆動機構315とを備えている。これにより、変調された第2高調波を非線形光学結晶314から出力することが可能である。従って、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することができる。
また、非線形光学結晶314の出力に含まれるレーザ基本波を受光する受光器217を備えているため、受光器217の出力信号をモニターし、その結果をフィードバックさせることにより、第2高調波の出力の安定性を向上させることが可能となる。
なお、上記第1〜第3の実施形態では、圧電素子を利用した駆動機構を用いる場合について説明したが、要求される変調速度がそれほど高速でない場合には、電磁力を利用した駆動機構、超音波を利用した駆動機構を用いても良い。
『第4の実施形態』
次に、本発明のレーザ装置の第4の実施形態を図21〜図23に基づいて説明する。図21には、本発明の第4の実施形態に係るレーザ装置400の概略構成が示されている。なお、第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
このレーザ装置400は、いわゆる端面励起型の半導体レーザ励起固体レーザ装置であり、励起用の半導体レーザ111、集光光学系112、固体レーザ結晶113、非線形光学結晶114、駆動機構415、及びフィルタ116を備えている。なお、非線形光学結晶114の両端面は、第1の実施形態とは異なり、いずれも平面である。
駆動機構415は、一例として図22に示されるように、非線形光学結晶114が収容される鏡筒415aと、外部からの駆動信号に応じて回転駆動するモータ415bと、鏡筒415aとモータ415bとに巻回され、モータ415bの回転駆動に応じて鏡筒415aをXY面内で回動させる金属ベルト415cと、鏡筒415aの移動を抑制する複数の固定コロ415dなどを有している。
ところで、一例として図23に示されるように、駆動機構415により非線形光学結晶114がXY面内で回動すると、非線形光学結晶114に対するレーザ基本波の偏光方向が変化するため、回転角αに応じて非線形光学結晶114での第2高調波への変換効率ηsが変化する。
すなわち、非線形光学結晶114の回転角αに応じて、非線形光学結晶114から出力される第2高調波の光強度が変化する。
このように、非線形光学結晶114では、波長変換と光変調とを行うことが可能となる。なお、光変調としては、光強度変調、パルス幅変調、及びパルス周期変調の少なくともいずれかを任意に行うことができる。
以上説明したように、本第4の実施形態に係るレーザ装置400によると、励起用の半導体レーザ111と、該半導体レーザ111によって励起され、レーザ基本波を発振する固体レーザ結晶113と、固体レーザ結晶113からのレーザ基本波の光路上に配置され、周期的な分極反転構造を有し、レーザ基本波の偏光方向に応じた変換効率でレーザ基本波の第2高調波を生成する非線形光学結晶114と、非線形光学結晶114を駆動してレーザ基本波の入射角を変更する駆動機構415とを備えている。これにより、変調された第2高調波を非線形光学結晶114から出力することが可能である。従って、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することができる。
『第5の実施形態』
次に、本発明のレーザ装置の第5の実施形態を図24及び図25に基づいて説明する。図24には、本発明の第5の実施形態に係るレーザ装置500の概略構成が示されている。なお、第1〜第4の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
このレーザ装置500は、いわゆる側面励起型の半導体レーザ励起固体レーザ装置であり、2つの励起用の半導体レーザアレイ(511a、511b)、2つの集光光学系(512a、512b)、固体レーザ結晶513、非線形光学結晶514、駆動機構515、ミラー216及び受光器217を備えている。
半導体レーザアレイ511aは、出力50Wで波長808nmの励起用レーザ光を発光することが可能である。ここでは、半導体レーザアレイ511bは、+Y方向に励起用レーザ光を射出するものとする。
半導体レーザアレイ511bは、出力50Wで波長808nmの励起用レーザ光を発光することが可能である。ここでは、半導体レーザアレイ511bは、−Y方向に励起用レーザ光を射出するものとする。
集光光学系512aは、半導体レーザアレイ511aの+Y側に配置され、半導体レーザアレイ511aからの励起用レーザ光を集光する。
集光光学系512bは、半導体レーザアレイ511bの−Y側に配置され、半導体レーザアレイ511bからの励起用レーザ光を集光する。
固体レーザ結晶513は、集光光学系512aの+Y側であり、かつ集光光学系512bの−Y側に配置されている。
この固体レーザ結晶513は、一例として、チップ状のイットリウムバナデイト(YVO)の一軸性単結晶であり、例えば図25に示されるように、励起用レーザ光によって励起される添加物(発光中心)としてネオジウム(Nd)が添加されているコア部513aと、レーザ発振にほとんど寄与しないクラッド部513bとから構成されている。
コア部513aの中心部分がNdのドープ量が多い構成となっている。ここでは、Ndのドープ量の最大値は0.5at.%としている。
また、固体レーザ結晶513の形状は、Z軸方向の長さ(厚さ)が0.5mm、Y軸方向の長さが5mm、Y軸方向の長さが5mm、のチップ状である。
固体レーザ結晶513の−Z側の端面(A面)には、励起用レーザ光に対しては透過率が高く、レーザ基本波に対しては反射率が高く(例えば、99.5%)なるように、誘電体によるコーティングが施されている。
固体レーザ結晶513の+Z側の端面(B面)には、励起用レーザ光に対しては反射率が高く、レーザ基本波に対しては反射率がA面よりも若干低く(例えば、95%)なるように、誘電体によるコーティングが施されている。
すなわち、固体レーザ結晶513の2つの端面間でレーザ共振器が構成される、いわゆるマイクロチップ型レーザ構成としている。
非線形光学結晶514としては、前記非線形光学結晶114、非線形光学結晶214、及び非線形光学結晶314のいずれかが用いられる。
従って、非線形光学結晶514として前記非線形光学結晶114が用いられるときは、前記駆動機構115あるいは駆動機構415が駆動機構515として用いられる。また、非線形光学結晶514として前記非線形光学結晶214が用いられるときは、前記駆動機構215が駆動機構515として用いられる。さらに、非線形光学結晶514として前記非線形光学結晶314が用いられるときは、前記駆動機構315が駆動機構515として用いられる。
次に、上記のように構成されるレーザ装置500の動作について簡単に説明する。
半導体レーザアレイ511aからの励起用レーザ光は、集光光学系512aを介して固体レーザ結晶513に側面より入射する。また、半導体レーザアレイ511bからの励起用レーザ光は、集光光学系512bを介して固体レーザ結晶513に側面より入射する。
固体レーザ結晶513におけるコア部513a中のNdは、各励起用レーザ光により励起され、固体レーザ結晶513の両端面によって形成される共振器により、レーザ基本波のレーザ発振に至る。そして、固体レーザ結晶513のB面を透過したレーザ基本波が出力される。
レーザ基本波は、非線形光学結晶514により波長変換され、波長変換によって生成された第2高調波はミラー216を透過する。なお、波長変換されなかったレーザ基本波も非線形光学結晶514から出力されるが、ミラー216で反射される。すなわち、ミラー216により第2高調波のみが取り出される。
この場合に、駆動機構515により非線形光学結晶514が回動あるいは移動すると、非線形光学結晶514に対するレーザ基本波の入射角、入射位置あるいは偏光方向が変化するため、非線形光学結晶514での第2高調波への変換効率が変化し、非線形光学結晶514から出力される第2高調波の光強度が変化する。
このように、非線形光学結晶514では、波長変換と光変調とを行うことが可能となる。なお、光変調としては、光強度変調、パルス幅変調、及びパルス周期変調の少なくともいずれかを任意に行うことができる。
以上説明したように、本第5の実施形態に係るレーザ装置500によると、2つの励起用の半導体レーザアレイ(511a、511b)と、各半導体レーザアレイによって励起され、レーザ基本波を発振する固体レーザ結晶513と、固体レーザ結晶513からのレーザ基本波の光路上に配置され、周期的な分極反転構造を有し、レーザ基本波の入射角、入射位置あるいは偏光方向に応じた変換効率でレーザ基本波の第2高調波を生成する非線形光学結晶514と、非線形光学結晶514を駆動してレーザ基本波の入射角、入射位置あるいは偏光方向を変更する駆動機構515とを備えている。これにより、変調された第2高調波を非線形光学結晶514から出力することが可能である。従って、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することができる。
また、非線形光学結晶514の出力に含まれるレーザ基本波を受光する受光器217を備えているため、受光器217の出力信号をモニターし、その結果をフィードバックさせることにより、第2高調波の出力の安定性を向上させることが可能となる。
なお、上記各実施形態において、集光光学系として、単レンズあるいは複数枚のレンズを使用しても良い。特に、マイクロレンズを使用することにより、更なる小型化が可能となる。
また、上記各実施形態では、固体レーザ結晶としてNd:GdVO結晶を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、固体レーザ結晶として、Nd:YAG結晶、Yb:YAG結晶、Nd:ASL(Strontium−Lanthanum−Aluminate)結晶、Nd:LSB(Lanthanum−Scandium−Borate)結晶等が用いられる場合であっても、同様にして、非線形光学結晶で、波長変換と光変調とを行うことができる。
また、上記各実施形態では、非線形光学結晶としてPPMgLNを用いる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、非線形光学結晶として、PPLN(periodically poled LiNbO)、PPMgSLN(periodically poled stoichiometric MgO:LiNbO)、PPKTP(periodically poled KTiPO)等が用いられる場合であっても、同様にして、非線形光学結晶で、波長変換と光変調とを行うことができる。
また、紫外光を出力する場合には、PPLT(periodically poled LiTaO)、PPMgLT(periodically poled MgO:LiTaO)、PPMgSLT(periodically poled stoichiometric MgO:LiTaO)等が用いられるが、この場合であっても、同様にして、非線形光学結晶で、波長変換と光変調とを行うことができる。
また、上記各実施形態では、レーザ装置が第2高調波を出力する場合について説明したが、これに限らず、高次の高調波、例えば第3高調波を出力するレーザ装置であっても、同様にして、非線形光学結晶で、波長変換と光変調とを行うことができる。
また、上記各実施形態では、レーザ装置がレーザ基本波よりも波長が短い光を出力する場合について説明したが、これに限らず、例えば光パラメトリック発生器(OPG)のように、レーザ基本波よりも波長が長い光を出力する場合であっても、同様にして、非線形光学結晶で、波長変換と光変調とを行うことができる。
また、固体レーザ結晶及び非線形光学結晶の大きさは、上記各実施形態で示した大きさに限定されるものではない。
また、上記各実施形態では、レーザ装置から出力される光の波長が532nm(緑色レーザ光)の場合について説明したが、これに限らず、例えば、波長が456nmの光(青色レーザ光)、あるいは波長が670nmの光(赤色レーザ光)が出力されるレーザ装置であっても良い。
また、上記各実施形態では、非線形光学結晶が周期的な分極反転構造を有する場合について説明したが、周期的な分極反転構造を有さない非線形光学結晶に対しても、該非線形光学結晶を回動あるいは移動させることにより、程度に違いはあるが光変調作用を行わせることが可能である。従って、要求される光変調の内容(程度)に応じて、非線形光学結晶を選択することができる。
また、上記各実施形態では、いずれも、第2高調波を10Wで出力することが可能である。
《レーザプリンタ》
図26には、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングブレード1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、及び排紙トレイ1043などを備えている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングブレード1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に関して、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングブレード1035の順に配置されている。
感光体ドラム1030の表面には、感光層が形成されている。ここでは、感光体ドラム1030は、図26における面内で時計回り(矢印方向)に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面に、上位装置(例えばパソコン)からの画像情報に基づいて変調された光を照射する。これにより、感光体ドラム1030の表面では、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム1030の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。ところで、感光体ドラム901の長手方向(回転軸に沿った方向)は「主走査方向」と呼ばれている。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着された潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、該給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚づつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。該レジストローラ対1039は、転写ローラ911の近傍に配置され、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、該記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面上のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
この定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングブレード1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。なお、除去された残留トナーは、再度利用されるようになっている。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031の位置に戻る。
《光走査装置》
次に、前記光走査装置1010の構成及び作用について図27を用いて説明する。
この光走査装置1010は、前記レーザ装置100、200、300、400及び500のうちのいずれかのレーザ装置を含む光源ユニット1011、カップリングレンズ1012、開口板1013、シリンドリカルレンズ1014、ポリゴンミラー1015、fθレンズ1016、トロイダルレンズ1017及び上記各部を統括的に制御する主制御装置1018を備えている。
前記主制御装置1018は、上位装置からの画像情報に基づいて、光源ユニット1011のレーザ装置における駆動機構のアクチュエータを駆動する駆動信号を生成し、光源ユニット1011に出力する。これにより、上位装置からの画像情報に応じて変調された光が光源ユニット1011から射出される。
前記カップリングレンズ1012は、光源ユニット1011から射出された光束を略平行光に整形する。
前記開口板1013は、開口部を有し、カップリングレンズ1012を介した光束のビーム径を規定する。
前記シリンドリカルレンズ1014は、開口板1013の開口部を通過した光束を副走査方向に関してポリゴンミラー1015の偏向面近傍に集光する。
前記ポリゴンミラー1015は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には6面の偏向面が形成されている。そして、不図示の回転機構により、図27に示される矢印の方向に一定の角速度で回転されている。従って、光源ユニット1011から射出され、シリンドリカルレンズ1014によってポリゴンミラー1015の偏向面近傍に集光された光束は、ポリゴンミラー1015の回転により一定の角速度で偏向される。
前記fθレンズ1016は、ポリゴンミラー1015からの光束の入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー1015により一定の角速度で偏向される光束の像面を、主走査方向に対して等速移動させる。
前記トロイダルレンズ1017は、fθレンズ1016を介した光束を感光体ドラム1030の表面上に結像する。
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置1010によると、光源ユニット1011は、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力することができるレーザ装置を含んでいるため、変調器を個別に設ける必要がない。従って、大型化及び高コスト化を招くことなく、感光体ドラム1030の表面上を高速で走査することが可能となる。
また、本実施形態に係るレーザプリンタ1000によると、大型化及び高コスト化を招くことなく、感光体ドラム1030の表面上を高速で走査することができる光走査装置1010を備えているため、結果として、大型化及び高コスト化を招くことなく、画像を高速で形成することが可能となる。
なお、上記実施形態に係る光走査装置1010において、前記光源ユニット1011は、前記レーザ装置100、200、300、400及び500のうちのいずれかのレーザ装置を複数含んでいても良い。この場合には、同時に複数の走査を行うことができ、その結果、レーザプリンタ1000では更に高速に画像を形成することができる。
また、上記実施形態において、前記ポリゴンミラー1015に代えて、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーを用いても良い。この場合には、MEMSミラーの偏向角度を制御することにより、光束の偏向方向を制御することとなる。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、前記光走査装置1010を備える画像形成装置であれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、画像を高速で形成することが可能となる。
また、前記光走査装置1010を備え、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、一例として図28に示されるように、画像形成装置として、カラー画像に対応し、複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。このタンデムカラー機は、ブラック(K)用の感光体ドラムK1、帯電器K2、現像器K4、クリーニング手段K5、及び転写用帯電手段K6と、シアン(C)用の感光体ドラムC1、帯電器C2、現像器C4、クリーニング手段C5、及び転写用帯電手段C6と、マゼンダ(M)用の感光体ドラムM1、帯電器M2、現像器M4、クリーニング手段M5、及び転写用帯電手段M6と、イエロー(Y)用の感光体ドラムY1、帯電器Y2、現像器Y4、クリーニング手段Y5、及び転写用帯電手段Y6と、光走査装置1010と、転写ベルト80と、定着手段30などを備えている。
この場合には、光走査装置1010は、ブラック用のレーザ装置、シアン用のレーザ装置、マゼンダ用のレーザ装置、イエロー用のレーザ装置を備えている。そして、各レーザ装置は、いずれも前記レーザ装置100、200、300、400及び500のうちのいずれかのレーザ装置である。
そして、ブラック用のレーザ装置からの光束は感光体ドラムK1に照射され、シアン用のレーザ装置からの光束は感光体ドラムC1に照射され、マゼンダ用のレーザ装置からの光束は感光体ドラムM1に照射され、イエロー用のレーザ装置からの光束は感光体ドラムY1に照射されるようになっている。なお、色毎に光走査装置1010を備えていても良い。
各感光体ドラムは、図28中の矢印の方向に回転し、回転順にそれぞれ帯電器、現像器、転写用帯電手段、クリーニング手段が配置されている。各帯電器は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電器によって帯電された感光体ドラム表面に光走査装置1010により光束が照射され、感光体ドラムに静電潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像器により感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写用帯電手段により、記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着手段30により記録紙に画像が定着される。
《表示装置》
図29には、本発明の一実施形態に係る表示装置としてのレーザ・ディスプレイ装置2000の概略構成が示されている。
このレーザ・ディスプレイ装置2000は、前記レーザ装置100、200、300、400及び500のうちのいずれかのレーザ装置を含む光源ユニット2001と、光源ユニット2001からのレーザ光をスクリーン2010に向けて照射するためのミラーを含む光学系2003と、前記光源ユニット2001及び前記光学系2003を制御する制御装置2005とを備えている。
制御装置2005は、表示情報に基づいて、光源ユニット2001のレーザ装置における駆動機構のアクチュエータを駆動する駆動信号を生成し、光源ユニット2001に出力する。これにより、表示情報に応じて変調されたレーザ光が光源ユニット2001から射出される。
このように、本実施形態に係るレーザ・ディスプレイ装置2000は、レーザ光の光源として、前記レーザ装置100、200、300、400及び500のうちのいずれかのレーザ装置を含んでいるため、大型化及び高コスト化を招くことなく、スクリーン2010上に絵や文字を高速で表示することが可能となる。
なお、空間を貫くレーザ光によって映像表現を行うレーザ・ディスプレイ装置であっても、前記光源ユニット2001を備えるレーザ・ディスプレイ装置であれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、高速で表現することが可能となる。
以上説明したように、本発明のレーザ装置によれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、高出力で変調可能なレーザ光を出力するのに適している。また、本発明の光走査装置によれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、被走査面上を高速で走査するのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、画像を高速で形成するのに適している。また、本発明の表示装置によれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、情報を高速で表示するのに適している。
本発明の第1の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 図2(A)及び図2(B)は、それぞれ図1における非線形光学結晶の分極反転構造を説明するための図である。 図1における非線形光学結晶の端面形状を説明するための図である。 図1における駆動機構の構成を説明するための図である。 図4の駆動機構の動作を説明するための図である。 図6(A)及び図6(B)は、それぞれ非線形光学結晶の回転角θを説明するための図である。 非線形光学結晶の回転角θと分極反転周期Λsとの関係を説明するための図である。 非線形光学結晶における分極反転周期Λsと第2高調波への変換効率ηsとの関係を説明するための図である。 非線形光学結晶の回転角θと第2高調波への変換効率ηsとの関係を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 図10における非線形光学結晶の分極反転構造を説明するための図である。 図10における駆動機構の構成を説明するための図である。 図12の駆動機構の動作を説明するための図である。 図14(A)及び図14(B)は、それぞれ非線形光学結晶に対するレーザ基本波の入射位置を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 図15における非線形光学結晶の分極反転構造を説明するための図である。 図17(A)及び図17(B)は、それぞれ図15における駆動機構の構成を説明するための図である。 図17の駆動機構の動作を説明するための図である。 図19(A)及び図19(B)は、それぞれ非線形光学結晶に対するレーザ基本波の入射位置を説明するための図である。 非線形光学結晶における分極反転比率(デューティ比Rd)と第2高調波への変換効率ηsとの関係を説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 図21における駆動機構の構成を説明するための図である。 非線形光学結晶の回転角αと第2高調波への変換効率ηsとの関係を説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 図24における固体レーザ結晶を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を説明するための図である。 図26における光走査装置の概略構成を説明するための図である。 タンデムカラー機の概略構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るレーザ・ディスプレイ装置を説明するための図である。
符号の説明
100…半導体レーザ励起固体レーザ装置(レーザ装置)、111…半導体レーザ(レーザ光源の一部)、113…固体レーザ結晶(レーザ光源の一部)、114…非線形光学結晶(非線形光学素子)、114a…自発分極領域(分極反転構造の一部)、114b…自発分極領域(分極反転構造の一部)、115…駆動機構、200…半導体レーザ励起固体レーザ装置(レーザ装置)、211…ファイバレーザ(レーザ光源の一部)、214…非線形光学結晶(非線形光学素子)、214a…自発分極領域(分極反転構造の一部)、214b…自発分極領域(分極反転構造の一部)、215…駆動機構、216…ミラー(モニタ装置の一部)、217…受光器(モニタ装置の一部)、300…半導体レーザ励起固体レーザ装置(レーザ装置)、314…非線形光学結晶(非線形光学素子)、314a…自発分極領域(分極反転構造の一部)、314b…自発分極領域(分極反転構造の一部)、315…駆動機構、400…半導体レーザ励起固体レーザ装置(レーザ装置)、415…駆動機構、500…半導体レーザ励起固体レーザ装置(レーザ装置)、511a…半導体レーザ(レーザ光源の一部)、511b…半導体レーザ(レーザ光源の一部)、513…固体レーザ結晶(レーザ光源の一部)、514…非線形光学結晶(非線形光学素子)、515…駆動機構、1000…レーザプリンタ(画像形成装置)、1010…光走査装置、1011…光源ユニット、1015…ポリゴンミラー(偏向器)、1016…fθレンズ(走査光学系の一部)、1017…トロイダルレンズ(走査光学系の一部)、1018…主制御装置(駆動制御装置)、1030…感光体ドラム(像担持体)、2000…レーザ・ディスプレイ装置(表示装置)、2001…光源ユニット、2005…制御装置(駆動制御装置)。

Claims (12)

  1. レーザ光源と;
    前記レーザ光源からのレーザ光の光路上に配置され、入射条件に応じた変換効率で前記レーザ光の波長を変換する非線形光学素子と;
    前記非線形光学素子を駆動して、前記非線形光学素子に対する前記レーザ光の入射条件を変更する駆動機構と;を備え、
    前記入射条件は、前記レーザ光の入射角、入射位置及び偏光方向の少なくとも一つを含み、
    前記非線形光学素子は、前記レーザ光の入射条件によって分極反転比率が異なる周期的な分極反転構造を有するレーザ装置。
  2. 前記非線形光学素子は、前記周期的な分極反転構造における分極反転周期が一定であることを特徴とする請求項に記載のレーザ装置。
  3. 前記レーザ光の入射条件は、前記レーザ光の入射位置を含み、
    前記駆動機構は、前記非線形光学素子に対する前記レーザ光の入射位置が変化するように前記非線形光学素子を移動する移動機構を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ装置。
  4. 前記レーザ光の入射条件は、前記レーザ光の入射角を含み、
    前記駆動機構は、前記非線形光学素子に対する前記レーザ光の入射角が変化するように前記非線形光学素子を回動する回動機構を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ装置。
  5. 前記レーザ光の入射条件は、前記レーザ光の偏光方向を含み、
    前記駆動機構は、前記非線形光学素子に対する前記レーザ光の偏光方向が変化するように前記非線形光学素子を回動する回動機構を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ装置。
  6. 前記非線形光学素子の入射面及び射出面の少なくとも一方は、前記非線形光学素子の回動方向が含まれる断面の形状が、回動の支点をその中心とする円の一部をなす円弧状を有することを特徴とする請求項4又は5に記載のレーザ装置。
  7. 前記非線形光学素子からのレーザ光の光路上に配置され、波長変換されずに前記非線形光学結晶を透過したレーザ光をモニタするモニタ装置を、更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  8. 前記レーザ光源は、連続したレーザ光を射出することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  9. 光束によって被走査面上を走査する光走査装置であって、
    少なくとも1つの請求項1〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置を有する光源ユニットと;
    前記レーザ装置の駆動機構を制御する駆動制御装置と;
    前記光源ユニットからの光束を偏向する偏向器と;
    前記偏光器で偏向された光束を被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置。
  10. 少なくとも1つの像担持体と;
    前記少なくとも1つの像担持体を画像情報が含まれる光束によって走査する少なくとも1つの請求項に記載の光走査装置と;を備える画像形成装置。
  11. 前記画像情報は、カラー画像情報であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. レーザ光を用いて情報を表示する表示装置であって、
    少なくとも1つの請求項1〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置を有する光源ユニットと;
    前記レーザ装置の駆動機構を制御する駆動制御装置と;を備えることを特徴とする表示装置。
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