JP2008170582A - 非線形光学結晶、レーザ装置、光源装置、光走査装置、画像形成装置、表示装置及び分析装置 - Google Patents

非線形光学結晶、レーザ装置、光源装置、光走査装置、画像形成装置、表示装置及び分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高パワーの波長変換されたレーザ光を出力する。
【解決手段】波長1063nmの光を出力するレーザ光源101と、レーザ光源101からの光の光路上に配置された厚さが1mm、幅が1mm、及び分極反転周期が6.9μmのPPMgLNからなる非線形光学結晶103とを備える。これにより、非線形光学結晶103がダメージを受けることなく、レーザ光源101から高いパワーの光を非線形光学結晶103に入射することができる。従って、非線形光学結晶103では、高パワーのレーザ光を波長変換することが可能となり、その結果、レーザ装置100は、単純な構成で高パワーの第2高調波を出力することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、非線形光学結晶、レーザ装置、光源装置、光走査装置、画像形成装置、表示装置及び分析装置に係り、さらに詳しくは、マグネシウムが添加されたニオブ酸リチウム結晶からなり、周期的な分極反転構造を有する非線形光学結晶、該非線形光学結晶を有するレーザ装置、前記非線形光学結晶及びレーザ装置を有する光源装置、前記レーザ装置を有する光走査装置、画像形成装置、表示装置及び分析装置に関する。
近年、小型・軽量、安価な半導体レーザが普及し、レーザ光を利用した装置として、レーザプリンタやレーザ計測器などが実用化されている。また、将来の実用化を目指し、レーザディスプレイ等も開発、検討が進められている。
しかしながら、波長0.5〜0.6μmの緑色、黄緑色、及び黄色領域の波長帯と、波長2〜5μmの中赤外領域の波長帯とにおいては、半導体レーザは実用化されていない。そこで、非線形光学結晶を用いて波長変換を行うことが考案された。
例えば、特許文献1には、和周波混合によってナトリウムD線に相当する波長589.3±2nmのレーザ光を出力するレーザ光源、和周波混合によって黄色領域に相当する波長546.1±5.0nmのレーザ光を出力するレーザ光源、和周波混合によって黄色領域に相当する波長560.0±5.0nmのレーザ光を出力するレーザ光源、和周波混合によって黄色領域に相当する波長585.0±5.0nmのレーザ光を出力するレーザ光源、及び周波混合によって波長3.1〜2.0μmのレーザ光を出力するレーザ光源が開示されている。
国際公開第2005/012996号パンフレット
しかしながら、特許文献1に開示されているレーザ光源は、非線形光学結晶の分極反転構造の各ドメインにおける分極方向の長さ(以下では、便宜上「非線形光学結晶の厚さ」ともいう)が小さいため、高パワーのレーザ光を出力するのは困難であった。
本発明はかかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、高パワーのレーザ光を波長変換することができる非線形光学結晶を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、単純な構成で高パワーのレーザ光を出力することができるレーザ装置及び光源装置を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、被走査面上を高速で走査することができる光走査装置を提供することにある。
また、本発明の第4の目的は、高速で画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の第5の目的は、表示品質に優れた情報の表示ができる表示装置を提供することにある。
また、本発明の第6の目的は、高い分解能で分析することができる分析装置を提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、マグネシウムが添加されたニオブ酸リチウム結晶からなり、周期的な分極反転構造を有する非線形光学結晶において、前記分極反転構造の各ドメインにおける分極方向の長さが少なくとも1mmであることを特徴とする非線形光学結晶である。
これによれば、分極反転構造の各ドメインにおける分極方向の長さが少なくとも1mmであるため、ダメージを受けることなく高いパワーの光を入射することができる。従って、高パワーのレーザ光を波長変換することが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、少なくとも1つのレーザ光源と;前記少なくとも1つのレーザ光源からの光の光路上に配置された本発明の非線形光学結晶と;を備えるレーザ装置である。
これによれば、本発明の非線形光学結晶を備えているため、単純な構成で高パワーのレーザ光を出力することが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、波長1064nmの光を波長変換し、第2高調波を生成する本発明の第1のレーザ装置と;波長1064nmの光を波長変換し、波長2416nmの光及び波長1912nmの光を生成する本発明の第2のレーザ装置と;前記第1のレーザ装置からの前記第2高調波と前記第2のレーザ装置からの前記波長2416nmの光の和周波を生成する本発明の非線形光学結晶と;を備える光源装置である。
これによれば、本発明のレーザ装置及び非線形光学結晶を備えているため、単純な構成で高パワーのレーザ光を出力することが可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、光によって被走査面上を走査する光走査装置であって、少なくとも1つの本発明のレーザ装置を有する光源ユニットと;前記光源ユニットからの光を偏向する偏向器と;前記偏光器で偏向された光を被走査面上に集光する光学系と;を備える光走査装置である。
これによれば、光源ユニットが本発明のレーザ装置を備えているため、被走査面上を高速で走査することが可能となる。
本発明は、第5の観点からすると、光を走査して画像を形成する画像形成装置であって、少なくとも1つの走査対象物と;前記少なくとも1つの走査対象物を走査する少なくとも1つの本発明の光走査装置と;を備える画像形成装置である。
これによれば、本発明の光走査装置を備えているため、高速で画像を形成することが可能となる。
本発明は、第6の観点からすると、媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、少なくとも1つの本発明のレーザ装置を有し、画像情報に応じて前記媒体を露光する露光装置を備える画像形成装置である。
これによれば、露光装置が本発明のレーザ装置を有しているため、高速で画像を形成することが可能となる。
本発明は、第7の観点からすると、光を用いて情報をスクリーンに表示する表示装置であって、少なくとも1つの本発明のレーザ装置を有する光源ユニットと;前記光源ユニットからの光を前記スクリーンに導く光学系と;を備える表示装置である。
これによれば、光源ユニットが本発明のレーザ装置を備えているため、表示品質に優れた情報の表示が可能となる。
本発明は、第8の観点からすると、光を用いて気体を分析する分析装置であって、本発明のレーザ装置を有する光源ユニットと;前記光源ユニットから出力され、分析対象の気体を介した光を受光する光検出器と;を備える分析装置である。
これによれば、光源ユニットが本発明のレーザ装置を備えているため、高い分解能で分析することが可能となる。
《レーザ装置》
以下、本発明のレーザ装置の第1〜第4の実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。なお、本明細書では、レーザ発振方向をZ軸方向とし、Z軸方向に垂直な面内における互いに直交する2つの方向をX軸方向及びY軸方向として説明する。
『第1の実施形態』
図1には、第1の実施形態に係るレーザ装置100の概略構成が示されている。
このレーザ装置100は、レーザ光源101、コリメートレンズ102、非線形光学素子103、及びフィルタ104などを備えている。
レーザ光源101は、一例として図2(A)及び図2(B)に示されるように、いわゆる側面励起型で半導体レーザ励起の固体レーザ110を有している。この固体レーザ110は、2つの励起用の半導体レーザアレイ素子(LDa、LDb)、2つの光学系(20a、20b)、固体レーザ結晶10、出力ミラー40、及びヒートシンク30を備えている。
2つの励起用の半導体レーザアレイ素子(LDa、LDb)は、互いにY軸方向に対向して配置され、いずれも出力40Wで波長808nmの励起用レーザ光を発光する。ここでは、半導体レーザアレイ素子LDaは+Y方向に励起用レーザ光を発光し、半導体レーザアレイ素子LDbは−Y方向に励起用レーザ光を発光するものとする。
光学系20aは、半導体レーザアレイ素子LDaの+Y側に配置され、半導体レーザアレイ素子LDaからの励起用レーザ光を集光する。また、光学系20bは、半導体レーザアレイ素子LDbの−Y側に配置され、半導体レーザアレイ素子LDbからの励起用レーザ光を集光する。
固体レーザ結晶10は、光学系20aの+Y側であり、かつ光学系20bの−Y側に配置されている。この固体レーザ結晶10は、一例としてディスク状(もしくはチップ状)のガドリニウムバナデイト(GdVO)の一軸性単結晶であり、励起用レーザ光によって励起される添加物(発光中心)としてネオジウム(Nd)が添加されているコア部と、レーザ発振にほとんど寄与しないクラッド部とから構成されている。なお、GdVO結晶全体にネオジウムが添加されていても良い。
出力ミラー40は、固体レーザ結晶10の+Z側に配置されている。そして、固体レーザ結晶10の−Z側の端面と出力ミラー40とによって共振器が形成されるように設定されている。
半導体レーザアレイ素子LDaからの励起用レーザ光は、光学系20aを通過後、固体レーザ結晶10にその側面より入射する。また、半導体レーザアレイ素子LDbからの励起用レーザ光は、光学系20bを通過後、固体レーザ結晶10にその側面より入射する。
固体レーザ結晶10中のNdは、各励起用レーザ光により励起され、共振器により、波長1063nmのレーザ発振に至る。そして、出力ミラー40を透過した波長1063nmのレーザ光が、レーザ光源101から+Z方向に出力される。
コリメートレンズ102は、レーザ光源101の+Z側に配置され、レーザ光源101からの光を略平行光とする。
前記非線形光学素子103は、コリメートレンズ102の+Z側に配置され、コリメートレンズ102を介したレーザ光源101からの光の波長変換を行う。この非線形光学素子103には、酸化マグネシウム(MgO)が添加されているニオブ酸リチウム(LiNbO)結晶、いわゆるMgO:LiNbO結晶が用いられている。
なお、本第1の実施形態で用いられるMgO:LiNbO結晶は、一致溶融組成(congruent melt composition)のニオブ酸リチウムに5モル%のMgOが添加され、溶融引き上げ法により育成されたものである。すなわち、いわゆる一致溶融型のMgO:LiNbO結晶である。
このMgO:LiNbO結晶は、厚さ(Y軸方向の長さ)が1mm、幅(X軸方向の長さ)が1mm、長さ(Z軸方向の長さ)が30mmであり、一例として図3(A)及び図3(B)に示されるように、長さ方向に周期的な分極反転構造を有している。なお、図3(A)及び図3(B)における符号103a及び103bは、自発分極の向きが互いに反対の領域(ドメイン)を示している。ここでは、分極方向はY軸方向である。このように、周期的な分極反転構造を有するMgO:LiNbO結晶は、「PPMgLN」とも呼ばれている。
本第1の実施形態では、非線形光学素子103は、レーザ光源101からの光を波長変換し、第2高調波を生成するように設定されている。すなわち、非線形光学素子103は、第2高調波発生器(Second Harmonic Generation:SHG)である。
そして、非線形光学素子103は、次の(1)式と(2)式とがいずれも満足されるように、その分極反転周期が設定されている。ここで、λは入射光の波長、λは第2高調波の波長、nは波長λの光に対する屈折率、nは波長λの光に対する屈折率、Λは分極反転周期である。なお、PPMgLNにおける25℃での第2高調波の波長λと分極反転周期Λとの関係が図4に示されている。
λ=2λ ……(1)
2πn/λ=2πn/λ−2π/Λ ……(2)
本第1の実施形態では、入射光の波長λは1063nm、第2高調波の波長λは531.5nmであり、分極反転周期Λは6.95μmである。
図1に戻り、フィルタ104は、非線形光学素子103の+Z側に配置され、非線形光学素子103からの第2高調波と波長変換されずに非線形光学素子103を透過した光とを分離する。ここでは、一例として、フィルタ104は、波長1063nmの光を−Y方向に反射し、波長531.5nmの光を透過させる。
従って、フィルタ104を透過した波長531.5nmの緑色の光が、レーザ装置100から出力される。
以上説明したように、本第1の実施形態に係るレーザ装置100によると、波長1063nmの光を出力するレーザ光源101と、レーザ光源101からの光の光路上に配置された厚さが1mm、幅が1mm、及び分極反転周期が6.9μmのPPMgLNからなる非線形光学結晶103とを備えている。
これにより、非線形光学結晶103への入射光のパワー密度を下げることができ、非線形光学結晶103がダメージを受けることなく、レーザ光源101から高いパワーの光を非線形光学結晶103に入射することができる。従って、非線形光学結晶103は、高パワーのレーザ光を波長変換することが可能となる。その結果、レーザ装置100は、単純な構成で高パワーの第2高調波を出力することが可能となる。
なお、上記第1の実施形態では、レーザ光源101から波長1063nmの光が出力される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、前記レーザ光源101に代えて、波長1346nmの光を出力するレーザ光源を用い、分極反転周期を13.6μmにすると、レーザ装置100から673nmの赤色の光を高パワーで出力することができる。
また、前記レーザ光源101に代えて、波長912nmの光を出力するレーザ光源を用い、分極反転周期を4.2μmにすると、レーザ装置100から456nmの青色の光を高パワーで出力することができる。
ところで、前記固体レーザ110における共振器の特性を変更することにより、前記固体レーザ110と同様な構成で、波長912nmの光、及び波長1346nmの光を出力することが可能である。
さらに、前記固体レーザ110に代えて、波長808nmの光を出力する半導体レーザを用い、分極反転周期を2.8μmにすると、レーザ装置100から404nmの赤紫色の光を高パワーで出力することができる。
要するに、上記(1)式と(2)式が満足されれば、レーザ装置100から所望の波長の第2高調波を高パワーで出力することができる。例えば、分極反転周期を2μm〜14μmにすると、レーザ装置100から400nm〜675nmの第2高調波を高パワーで出力することができる。
また、上記第1の実施形態において、固体レーザ結晶として、前記Nd:GdVO結晶に代えて、Nd:YAG結晶、Nd:YVO結晶を用いても良い。
また、一例として図5に示されるように、レーザ光源101の温度を制御する温度コントローラ105、及び非線形光学結晶103の温度を制御する温度コントローラ106を更に設けても良い。そして、レーザ光源101の温度及び非線形光学結晶103の温度の少なくとも一方の温度を変化させて、レーザ装置100から出力される光の波長を可変とすることができる。
『第2の実施形態』
図6には、第2の実施形態に係るレーザ装置200の概略構成が示されている。
このレーザ装置200は、2つのレーザ光源(201a、201b)、2つのコリメートレンズ(202a、202b)、非線形光学素子203、フィルタ204、反射ミラー205、及び合波器206などを備えている。
レーザ光源201aは、波長1064nmの光を+Z方向に出力する。
レーザ光源201bは、レーザ光源201aの+Y側に配置され、波長800nmの光を+Z方向に出力する。
コリメートレンズ202aは、レーザ光源201aの+Z側に配置され、レーザ光源201aからの光を略平行光とする。
コリメートレンズ202bは、レーザ光源201bの+Z側に配置され、レーザ光源201bからの光を略平行光とする。
反射ミラー205は、コリメートレンズ202bの+Z側に配置され、コリメートレンズ202bを介したレーザ光源201bからの光の光路を−Y方向に折り曲げる。
合波器206は、コリメートレンズ202aの+Z側で、かつ反射ミラー205の−Y側に配置され、コリメートレンズ202aを介したレーザ光源201aからの光と反射ミラー205でその光路が折り曲げられたレーザ光源201bからの光とを合波する。
非線形光学素子203は、合波器206の+Z側に配置され、合波器206で合波された光の波長変換を行う。この非線形光学素子203は、分極反転周期のみが前記非線形光学素子103と異なるPPMgLNである。
本第2の実施形態では、非線形光学素子203は、レーザ光源201aからの光とレーザ光源201bからの光の和周波を生成するように設定されている。すなわち、非線形光学素子203は、和周波発生器(Sum Frequency Generation:SFG)である。
そして、非線形光学素子203は、次の(3)式と(4)式とがいずれも満足されるように、その分極反転周期が設定されている。ここで、λ及びλはそれぞれ入射光の波長、λは和周波の波長、nは波長λの光に対する屈折率、nは波長λの光に対する屈折率、nは波長λの光に対する屈折率、Λは分極反転周期である。
1/λ+1/λ=1/λ ……(3)
2πn/λ+2πn/λ=2πn/λ−2π/Λ ……(4)
本第2の実施形態では、入射光の波長λは1064nm、波長λは800nm、和周波の波長λは457nmであり、分極反転周期Λは4.3μmである。
フィルタ204は、非線形光学素子203の+Z側に配置され、非線形光学素子203からの和周波と波長変換されずに非線形光学素子203を透過した光とを分離する。ここでは、一例として、フィルタ204は、波長1064nmの光及び波長800nmの光を−Y方向に反射し、波長457nmの光を透過させる。
従って、フィルタ204を透過した波長457nmの青色の光が、レーザ装置200から出力される。
以上説明したように、本第2の実施形態に係るレーザ装置200によると、波長1064nmの光を出力するレーザ光源201aと、波長800nmの光を出力するレーザ光源201bと、各レーザ光源からの光の合波の光路上に配置された厚さが1mm、幅が1mm、及び分極反転周期が4.3μmのPPMgLNからなる非線形光学結晶203とを備えている。
これにより、非線形光学結晶203への入射光のパワー密度を下げることができ、非線形光学結晶203がダメージを受けることなく、各レーザ光源から高いパワーの光を非線形光学結晶203に入射することができる。従って、非線形光学結晶203は、高パワーのレーザ光を波長変換することが可能となる。その結果、レーザ装置200は、単純な構成で高パワーの和周波を出力することが可能となる。
なお、上記第2の実施形態では、和周波の波長が457nmの場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、前記レーザ光源201bに代えて、波長1588nmの光を出力するレーザ光源を用い、分極反転周期を12.3μmにすると、レーザ装置200から637nmの赤色の光を高パワーで出力することができる。
また、前記レーザ光源201bに代えて、波長1320nmの光を出力するレーザ光源を用い、分極反転周期を9.5μmにすると、レーザ装置200から589nmの黄色領域の光を高パワーで出力することができる。
また、前記レーザ光源201aに代えて、波長1530nmの光を出力するレーザ光源を用い、前記レーザ光源201bに代えて、波長1600nmの光を出力するレーザ光源を用い、分極反転周期を19.9μmにすると、レーザ装置200から波長788nmの光を高パワーで出力することができる。
また、前記レーザ光源201aに代えて、波長931nmの光を出力するレーザ光源を用い、前記レーザ光源201bに代えて、波長1320nmの光を出力するレーザ光源を用い、分極反転周期を7.7μmにすると、レーザ装置200から水銀のe線に相当する波長546nmの光を高パワーで出力することができる。
要するに、上記(3)式と(4)式が満足されれば、レーザ装置200から所望の波長の和周波を高パワーで出力することができる。
また、各レーザ光源の少なくとも一方の温度、及び非線形光学結晶203の温度の少なくとも一方を変化させて、レーザ装置200から出力される光の波長を可変とすることができる。
『第3の実施形態』
図7には、第3の実施形態に係るレーザ装置300の概略構成が示されている。
このレーザ装置300は、2つのレーザ光源(301a、301b)、2つのコリメートレンズ(302a、302b)、非線形光学素子303、フィルタ304、反射ミラー305、及び合波器306などを備えている。
レーザ光源301aは、波長910nmの光を+Z方向に出力する。
レーザ光源301bは、レーザ光源301aの+Y側に配置され、波長1300nmの光を+Z方向に出力する。
コリメートレンズ302aは、レーザ光源301aの+Z側に配置され、レーザ光源301aからの光を略平行光とする。
コリメートレンズ302bは、レーザ光源301bの+Z側に配置され、レーザ光源301bからの光を略平行光とする。
反射ミラー305は、コリメートレンズ302bの+Z側に配置され、コリメートレンズ302bを介したレーザ光源301bからの光の光路を−Y方向に折り曲げる。
合波器306は、コリメートレンズ302aの+Z側で、かつ反射ミラー305の−Y側に配置され、コリメートレンズ302aを介したレーザ光源301aからの光と反射ミラー305でその光路が折り曲げられたレーザ光源301bからの光とを合波する。
非線形光学素子303は、合波器306の+Z側に配置され、合波器306で合波された光の波長変換を行う。この非線形光学素子303は、分極反転周期のみが前記非線形光学素子103と異なるPPMgLNである。
本第3の実施形態では、非線形光学素子303は、レーザ光源301aからの光とレーザ光源301bからの光の差周波を生成するように設定されている。すなわち、非線形光学素子303は、差周波発生器(Difference Frequency Generation:DFG)である。
そして、非線形光学素子303は、次の(5)式と(6)式とがいずれも満足されるように、その分極反転周期が設定されている。ここで、λ及びλはそれぞれ入射光の波長、λは差周波の波長、nは波長λの光に対する屈折率、nは波長λの光に対する屈折率、nは波長λの光に対する屈折率、Λは分極反転周期である。
1/λ−1/λ=1/λ ……(5)
2πn/λ−2πn/λ=2πn/λ−2π/Λ ……(6)
本第3の実施形態では、入射光の波長λは910nm、波長λは1300nm、差周波の波長λは3100nmであり、分極反転周期Λは26μmである。
フィルタ304は、非線形光学素子303の+Z側に配置され、非線形光学素子303からの差周波と波長変換されずに非線形光学素子303を透過した光とを分離する。ここでは、一例として、フィルタ304は、波長910nmの光及び波長1300nmの光を−Y方向に反射し、波長3100nmの光を透過させる。
従って、フィルタ304を透過した波長3100nmの中赤外光が、レーザ装置300から出力される。
以上説明したように、本第3の実施形態に係るレーザ装置300によると、波長910nmの光を出力するレーザ光源301aと、波長1300nmの光を出力するレーザ光源301bと、各レーザ光源からの光の合波の光路上に配置された厚さが1mm、幅が1mm、及び分極反転周期が26μmのPPMgLNからなる非線形光学結晶303とを備えている。
これにより、非線形光学結晶303への入射光のパワー密度を下げることができ、非線形光学結晶303がダメージを受けることなく、各レーザ光源から高いパワーの光を非線形光学結晶303に入射することができる。従って、非線形光学結晶303は、高パワーのレーザ光を波長変換することが可能となる。その結果、レーザ装置300は、単純な構成で高パワーの差周波を出力することが可能となる。
なお、上記第3の実施形態では、差周波の波長が3100nmの場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、前記レーザ光源301bに代えて、波長1680nmのレーザ光を出力するレーザ光源を用いると、レーザ装置300から波長2000nmの光を高パワーで出力することができる。
要するに、上記(5)式と(6)式が満足されれば、レーザ装置300から所望の波長の差周波を高パワーで出力することができる。
また、各レーザ光源の少なくとも一方の温度、及び非線形光学結晶303の温度の少なくとも一方を変化させて、レーザ装置300から出力される光の波長を可変とすることができる。
『第4の実施形態』
図8には、本発明の第4の実施形態に係るレーザ装置400の概略構成が示されている。
このレーザ装置400は、レーザ光源401、コリメートレンズ402、非線形光学素子403、及びフィルタ404などを備えている。
レーザ光源401は、波長1064nmのレーザ光を+Z方向に出力する。
コリメートレンズ402は、レーザ光源401の+Z側に配置され、レーザ光源401からの光を略平行光とする。
非線形光学素子403は、コリメートレンズ402の+Z側に配置され、コリメートレンズ402を介した光の波長変換を行う。この非線形光学素子403は、分極反転周期のみが前記非線形光学素子103と異なるPPMgLNである。
本第4の実施形態では、非線形光学素子403は、レーザ光源401からの光を光パラメトリック変換するように設定されている。すなわち、非線形光学素子403は、光パラメトリック発生器(Optical Parametric Generation:OPG)である。
そして、非線形光学素子403は、次の(7)式と(8)式とがいずれも満足されるように、その分極反転周期が設定されている。ここで、λは入射光(ポンプ光)の波長、λ及びλはそれぞれ光パラメトリック変換によって発生する光(シグナル光、アイドラ光)の波長、nは波長λのポンプ光に対する屈折率、nは波長λのシグナル光に対する屈折率、nは波長λのアイドラ光に対する屈折率、Λは分極反転周期である。なお、一例として、入射光の波長λが1064nmのときに、PPMgLNにおける25℃での光パラメトリック変換によって発生するシグナル光LBsの波長λ及びアイドラ光LBiの波長λと分極反転周期Λとの関係が図9に示されている。
1/λ=1/λ+1/λ ……(7)
2πn/λ=2πn/λ+2πn/λ+2π/Λ ……(8)
本第4の実施形態では、入射光の波長λは1064nm、シグナル光の波長λは1550nm、アイドラ光の波長λは3393nmであり、分極反転周期Λは30μmである。
フィルタ404は、非線形光学素子403の+Z側に配置され、非線形光学素子403からのアイドラ光と波長変換されずに非線形光学素子403を透過した光及び非線形光学素子403からのシグナル光とを分離する。ここでは、一例として、フィルタ404は、波長1064nmの光及び波長1550nmの光を−Y方向に反射し、波長3393nmの光を透過させる。
従って、フィルタ404を透過した波長3393nmの中赤外光が、レーザ装置400から出力される。
以上説明したように、本第4の実施形態に係るレーザ装置400によると、波長1064nmの光を出力するレーザ光源401と、レーザ光源401からの光の光路上に配置された厚さが1mm、幅が1mm、及び分極反転周期が30μmのPPMgLNからなる非線形光学結晶403とを備えている。
これにより、非線形光学結晶403への入射光のパワー密度を下げることができ、非線形光学結晶403がダメージを受けることなく、レーザ光源401から高いパワーの光を非線形光学結晶403に入射することができる。従って、非線形光学結晶403では、高パワーのレーザ光を波長変換することが可能となる。その結果、レーザ装置400は、単純な構成で高パワーのアイドラ光を出力することが可能となる。
なお、上記第4の実施形態では、レーザ装置400がアイドラ光を出力する場合について説明したが、前記フィルタ404に代えて、波長1064nmの光及び波長3393nmの光を−Y方向に反射し、波長1550nmの光を透過させるフィルタを用いることにより、レーザ装置400は、単純な構成でシグナル光を高パワーで出力することができる。
また、上記第4の実施形態において、一例として図10に示されるように、前記フィルタ404の−Y側に、波長1550nmの光を+Z方向に反射し、波長1064nmの光を透過させるフィルタ405を更に設けることにより、レーザ装置400は、単純な構成で高パワーのアイドラ光及びシグナル光をそれぞれ個別に出力することが可能となる。
また、上記第4の実施形態では、シグナル光の波長λが1550nm、アイドラ光の波長λが3393nmの場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、分極反転周期Λを27μmとすることにより、シグナル光の波長λを1410nm、アイドラ光の波長λを4335nmとすることができる。また、分極反転周期Λを31μmとすることにより、シグナル光の波長λを2128nm、アイドラ光の波長λを2128nmとすることができる。
要するに、上記(7)式と(8)式が満足されれば、レーザ装置400から所望の波長のシグナル光及びアイドラ光の少なくとも一方を高パワーで出力することができる。
また、一例として図11に示されるように、分極反転周期Λが一定であっても、非線形光学結晶403の温度Tが変化すると、シグナル光LBsの波長λ及びアイドラ光LBiの波長λはいずれも変化する。そこで、一例として図12に示されるように、非線形光学結晶403の温度を制御する温度コントローラ406を更に設けると、レーザ装置400から出力される光の波長を可変とすることができる。
また、レーザ光源401の温度を変化させて、レーザ装置400から出力される光の波長を可変とすることも可能である。
なお、上記第4の実施形態において、レーザ光源401からパルス光を射出しても良い。この場合に、非線形光学結晶403を、光パラメトリック発振器(Optical Parametric Oscillation:OPO)とすることができる。
また、上記第1〜4の各実施形態では、安価な一致溶融型のMgO:LiNbO結晶を用いているため、低コスト化を図ることができる。
また、上記第1〜4の各実施形態では、非線形光学結晶として、マグネシウムが添加されたLiNbO結晶を用いているため、常温でのフォトリフダメージを抑制することができる。
また、上記第1〜4の各実施形態で用いられた非線形光学結晶は、その厚さ及び幅がそれぞれ1mmと従来よりも大きいため、上記以外にも多くの利点を有している(図13参照)。
(利点1:評価項目B)
ビームを通しやすくなるため、各構成部材の光軸調整(アライメント)が容易となる。
(利点2:評価項目C)
一例として図14(A)に示されるように、非線形光学結晶の多段化が容易となる。従来は、一例として図14(B)に示されるように、各非線形光学結晶に入射する光のビーム径を絞るためのレンズを複数個必要としていた。従って、非線形光学結晶が多段化されるレーザ装置を大幅に小型化することが可能となる。さらに、この場合には、部品点数が減少するため、低コスト化を図ることができる。
(利点3:評価項目D)
ビームが部分的に蹴られるのを防ぐことができるため、ビーム形状の劣化を防ぐことができる。
(利点4:評価項目E)
共振器に組み込む場合に、入射する光のビーム径を大きくすることができるため、高出力化に有利である。
(利点5:評価項目F)
PPMgLN自体の端面を利用して共振器に加工する場合に、加工が容易となる。
(利点6:評価項目G)
バルク型のPPMgLNでブリュースター角を利用して入射端面及び反射端面での反射を防止する場合に、z軸に対して角度を持たせることができるため、各端面での反射防止に有利である。
(利点7:評価項目H)
一例として図15(A)及び図15(B)に示されるように、非線形光学結晶を回動して、非線形光学結晶に対する入射光LBの入射角θを変更させると、透過する光に対する実質的な分極反転周期が変更する。これにより、例えば、OPO、OPGのときに、レーザ装置から出力される光の波長を可変とすることが可能となる。そこで、非線形光学結晶の回転角を調整して、レーザ装置から出力される光の波長を連続的に変化させることも可能となる。
なお、上記第1〜4の各実施形態では、非線形光学結晶の厚さ及び幅がそれぞれ1mmの場合について説明したが、これに限らず、例えば、非線形光学結晶の厚さ及び幅がそれぞれ1.5mmであっても良い。この場合には、非線形光学結晶の光軸調整が更に容易となる。要するに、非線形光学結晶の厚さ及び幅がそれぞれ少なくとも1mmであれば良い。但し、非線形光学結晶の厚さあるいは幅が2mmを超えると、(1)焦電効果により発生する電圧が大きくなり、温度変化や衝撃で基板が破損しやすい、(2)焦電効果の影響もあり、研磨加工が難しく、製造コストが高くなる、(3)分極反転に必要な電界強度が大きくなり、均一な分極反転が難しくなる、などの理由から実用的ではない。
《光源装置》
次に、本発明の一実施形態に係る光源装置500について図16を用いて説明する。
この光源装置500は、レーザ装置501a、レーザ装置501b、非線形光学素子503、フィルタ504、反射ミラー505、及び合波器506などを備えている。
レーザ装置501aは、前記レーザ装置100と同様な構成を有し、波長1064nmの光の第2高調波である波長532nmの光を+Z方向に出力する。
レーザ装置501bは、前記レーザ装置400と同様な構成を有し、レーザ装置501aの+Y側に配置され、波長1064nmの光の光パラメトリック変換によるアイドラ光である波長2416nmの光を+Z方向に出力する。
反射ミラー505は、レーザ装置501bの+Z側に配置され、レーザ装置501bからの光の光路を−Y方向に折り曲げる。
合波器506は、レーザ装置501aの+Z側で、かつ反射ミラー505の−Y側に配置され、レーザ装置501aからの光と反射ミラー505でその光路が折り曲げられたレーザ装置501bからの光とを合波する。
非線形光学素子503は、合波器506の+Z側に配置され、合波器506で合波された光の波長変換を行う。この非線形光学素子503は、分極反転周期のみが前記非線形光学素子103と異なるPPMgLNである。
ここでは、非線形光学素子503は、レーザ装置501aからの光とレーザ装置501bからの光の和周波を生成するように設定されている。すなわち、非線形光学素子503は和周波発生器である。
そして、非線形光学素子503は、上記(3)式と(4)式とがいずれも満足されるように、その分極反転周期が設定されている。ここでは、入射光の波長λは532nm、波長λは2416nm、和周波の波長λは436nmであり、分極反転周期Λは5.5μmである。
フィルタ504は、非線形光学素子503の+Z側に配置され、非線形光学素子503からの和周波と波長変換されずに非線形光学素子503を透過した光とを分離する。ここでは、一例として、フィルタ504は、波長532nmの光及び波長2416nmの光を+Y方向に反射し、波長436nmの光を透過させる。
従って、フィルタ504を透過した水銀のg線に相当する波長436nmの光が、光源装置500から出力される。
以上説明したように、本実施形態に係る光源装置500によると、波長532nmの光を出力するレーザ装置501aと、波長2416nmの光を出力するレーザ装置501bと、各レーザ装置からの光の合波の光路上に配置された厚さが1mm、幅が1mm、分極反転周期が5.5μmのPPMgLNからなる非線形光学結晶503とを備えている。
これにより、非線形光学結晶503への入射光のパワー密度を下げることができ、非線形光学結晶503がダメージを受けることなく、各レーザ装置から高いパワーの光を非線形光学結晶503に入射することができる。従って、非線形光学結晶503では、高パワーのレーザ光を波長変換することが可能となる。その結果、光源装置500は、単純な構成で波長436nmの光を高パワーで出力することが可能となる。
また、非線形光学結晶503の厚さ及び幅がそれぞれ1mmと従来よりも大きいため、上記レーザ装置の利点と同様な利点を有している。
また、上記実施形態では、光源装置として、波長436nmの光を出力する光源装置について説明したが、これに限定されるものではなく、少なくとも1つのレーザ装置と少なくとも1つの非線形光学結晶とを適切に組み合わせることにより、単純な構成で種々の波長の光を高パワーで出力することが可能となる。
《光吸収分析装置》
次に、本発明の一実施形態に係る分析装置としての光吸収分析装置600について図17を用いて説明する。
この光吸収分析装置600は、メタン、NO、NO、CO、及びCOの濃度を検出できる分析装置であり、光源装置601、3個の集光レンズ(602、610、611)、光ファイバ603、ガスセル604、ガス導入管605、ガス排気管606、検出器607、2個のポンプ(608、609)などを有している。
さらに、光源装置601は、2個のレーザ装置(621、622)、非線形光学素子623、フィルタ624、反射ミラー625、及び合波器626などを備えている。
レーザ装置621は、前記レーザ装置100と同様な構成を有し、波長910nmの光を+Z方向に出力する。
レーザ装置622は、前記レーザ装置400と同様な構成を有し、レーザ装置621の+Y側に配置され、波長1140nm〜1670nmの光を+Z方向に出力する。
反射ミラー625は、レーザ装置622の+Z側に配置され、レーザ装置622からの光の光路を−Y方向に折り曲げる。
合波器626は、レーザ装置621の+Z側で、かつ反射ミラー625の−Y側に配置され、レーザ装置621からの光と反射ミラー625でその光路が折り曲げられたレーザ装置622からの光とを合波する。
非線形光学素子623は、合波器626の+Z側に配置され、合波器626で合波された光の波長変換を行う。この非線形光学素子623は、分極反転周期のみが前記非線形光学素子103と異なるPPMgLNである。
ここでは、非線形光学素子623は、レーザ装置621からの光とレーザ装置622からの光の差周波を生成するように設定されている。すなわち、非線形光学素子623は、差周波発生器である。
そして、非線形光学素子623は、上記(5)式と(6)式とがいずれも満足されるように、その分極反転周期が設定されている。ここでは、入射光の波長λは910nm、波長λは1140nm〜1670nm、差周波の波長λは4500nm〜2000nmであり、分極反転周期Λは26μmである。
フィルタ624は、非線形光学素子623の+Z側に配置され、非線形光学素子623からの差周波と波長変換されずに非線形光学素子623を透過した光とを分離する。ここでは、一例として、フィルタ624は、波長910nmの光及び波長1140nm〜1670nmの光を+Y方向に反射し、波長4500nm〜2000nmの光を透過させる。
従って、フィルタ624を透過した波長4500nm〜2000nmの光が、光源装置601から出力される。
分析対象の気体は、ポンプ608によってガス導入管605からガスセル604内に導入される。
光源装置601からの光は、集光レンズ602、光ファイバ603、及び集光レンズ610を介してガスセル604内の分析対象の気体に照射される。
分析対象の気体を介した光は、集光レンズ611を介して検出器607で受光される。その受光結果は、不図示の制御装置に出力される。
分析が終了すると、分析対象の気体はポンプ609によってガスセル604内からガス排気管606を介して外部に排出される。
以上説明したように、本実施形態に係る光吸収分析装置600によると、光源装置601から高パワーの光を出力することができるため、高い分解能で分析することが可能となる。
なお、上記実施形態では、レーザ装置622から出力される光の波長を可変とする場合について説明したが、これに限らず、レーザ装置622から出力される光の波長を固定とし、光源装置601から波長4500nm〜2000nmの光が出力されるように、前記非線形光学素子623の温度を変化させても良い。この場合には、非線形光学素子623の温度を制御するための温度コントローラが必要となる。
また、レーザ装置622から出力される光の波長を固定とし、光源装置601から波長4500nm〜2000nmの光が出力されるように、前記非線形光学素子623を回動させても良い。この場合には、非線形光学素子623を回動するための駆動機構が必要となる。
《2波長差分吸収ライダ》
次に、本発明の一実施形態に係る2波長差分吸収ライダ700について図18を用いて説明する。
この2波長差分吸収ライダ700は、メタン、NO、NO、CO、及びCOの濃度を検出できる装置であり、光源装置701及び検出器702などを有している。
光源装置701は、前記光源装置601と同様な構成を有し、波長4500nm〜2000nmの光を出力することができる。この光源装置701からの光は、検出対象の気体710に照射される。
検出器702は、光源装置701の近傍に配置され、検出対象の気体710で散乱された光の一部が入射する。この検出器702内には受光器703が設けられ、検出器702に入射した光を受光する。その受光結果は、不図示の制御装置に出力される。
以上説明したように、本実施形態に係る2波長差分吸収ライダ700によると、光源装置701から高パワーの光を出力することができるため、高い検出感度を実現することが可能となる。
《レーザプリンタ》
図19には、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングブレード1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、及び排紙トレイ1043などを備えている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングブレード1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に関して、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングブレード1035の順に配置されている。
感光体ドラム1030の表面には、感光層が形成されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面に、上位装置(例えばパソコン)からの画像情報に基づいて変調された光を照射する。これにより、感光体ドラム1030の表面では、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム1030の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。ところで、感光体ドラム901の長手方向(回転軸に沿った方向)は「主走査方向」と呼ばれている。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着された潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、該給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚づつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。該レジストローラ対1039は、転写ローラ911の近傍に配置され、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、該記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面上のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
この定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングブレード1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031の位置に戻る。
《光走査装置》
次に、前記光走査装置1010の構成及び作用について図20を用いて説明する。
この光走査装置1010は、光源ユニット1011、カップリングレンズ1012、変調器1013、シリンドリカルレンズ1014、ポリゴンミラー1015、fθレンズ1016、トロイダルレンズ1017及び上記各部を統括的に制御する不図示の制御装置を備えている。
光源ユニット1011は、レーザ光源と厚さ及び幅がそれぞれ少なくとも1mmのPPMgLN結晶とを有し、波長変換された光を出力するレーザ装置を含んでいる。なお、光源ユニット1011からは、感光体ドラム1030の感光特性に応じた波長の光が出力される。
カップリングレンズ1012は、光源ユニット1011からの光を略平行光とする。
変調器1013は、カップリングレンズ12を介した光を変調する。
シリンドリカルレンズ1014は、変調器1013を介した光を副走査方向に関してポリゴンミラー1015の偏向面近傍に集光する。
ポリゴンミラー1015は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には6面の偏向面が形成されている。そして、不図示の回転機構により、一定の角速度で回転している。従って、シリンドリカルレンズ1014によって集光された光は、ポリゴンミラー1015の回転により一定の角速度で偏向される。
fθレンズ1016は、ポリゴンミラー1015からの光の入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー1015により一定の角速度で偏向される光の像面を、主走査方向に対して等速移動させる。
トロイダルレンズ1017は、fθレンズ1016を介した光を感光体ドラム1030の表面上に結像する。
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置1010によると、光源ユニット1011は、高パワーの光を出力することができるレーザ装置を含んでいる。従って、感光体ドラム1030の表面上を高速で走査することが可能となる。
また、本実施形態に係るレーザプリンタ1000によると、感光体ドラム1030の表面上を高速で走査することができる光走査装置1010を備えているため、結果として、画像を高速で形成することが可能となる。
なお、上記実施形態に係る光走査装置1010において、前記光源ユニット1011は、レーザ装置を複数含んでいても良い。この場合には、同時に複数の走査を行うことができ、その結果、レーザプリンタ1000では更に高速に画像を形成することができる。
また、上記実施形態において、前記ポリゴンミラー1015に代えて、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーを用いても良い。この場合には、MEMSミラーの偏向角度を制御することにより、光の偏向方向を制御することとなる。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、前記光走査装置1010を備える画像形成装置であれば、画像を高速で形成することが可能となる。
例えば、前記光走査装置1010を備え、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。いずれも画像を高速で形成することが可能となる。
また、一例として図21に示されるように、画像形成装置として、カラー画像に対応し、複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。このタンデムカラー機は、ブラック(K)用の感光体ドラムK1、帯電器K2、現像器K4、クリーニング手段K5、及び転写用帯電手段K6と、シアン(C)用の感光体ドラムC1、帯電器C2、現像器C4、クリーニング手段C5、及び転写用帯電手段C6と、マゼンダ(M)用の感光体ドラムM1、帯電器M2、現像器M4、クリーニング手段M5、及び転写用帯電手段M6と、イエロー(Y)用の感光体ドラムY1、帯電器Y2、現像器Y4、クリーニング手段Y5、及び転写用帯電手段Y6と、光走査装置1010と、転写ベルト1080と、定着手段1081などを備えている。
この場合には、光走査装置1010は、ブラック用のレーザ装置、シアン用のレーザ装置、マゼンダ用のレーザ装置、イエロー用のレーザ装置を備えている。そして、各レーザ装置は、いずれもレーザ光源と厚さ及び幅がそれぞれ少なくとも1mmのPPMgLN結晶とを有し、波長変換された光を出力するレーザ装置である。
そして、ブラック用のレーザ装置からの光束は感光体ドラムK1に照射され、シアン用のレーザ装置からの光束は感光体ドラムC1に照射され、マゼンダ用のレーザ装置からの光束は感光体ドラムM1に照射され、イエロー用のレーザ装置からの光束は感光体ドラムY1に照射されるようになっている。なお、色毎に光走査装置1010を備えていても良い。
各感光体ドラムは、図21中の矢印の方向に回転し、回転順にそれぞれ帯電器、現像器、転写用帯電手段、クリーニング手段が配置されている。各帯電器は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電器によって帯電された感光体ドラム表面に光走査装置1010により光束が照射され、感光体ドラムに静電潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像器により感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写用帯電手段により、記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着手段1081により記録紙に画像が定着される。
また、前記光走査装置1010を備え、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、一例として図22に示されるように、書き換え可能な記録紙に対応した多色画像形成装置1100であっても良い。この多色画像形成装置1100は、露光装置1101、複数の搬送ローラ対(1102、1105、1107)、紫外線照射器1103、加熱器1104、加熱器1106などを備えている。
露光装置1101は、赤色に対応したレーザ装置、緑色に対応したレーザ装置、青色に対応したレーザ装置を含み、各レーザ装置は、いずれもレーザ光源と厚さ及び幅がそれぞれ少なくとも1mmのPPMgLN結晶とを有し、波長変換された光を出力する。
なお、露光装置1101は、前記光走査装置1010と同様に、書き換え可能な記録紙上を各レーザ装置からの光で走査しても良いし、液晶パネル等を介して書き換え可能な記録紙に各レーザ装置からの光を照射しても良い。
多色画像形成装置1100の一般的なことについては、例えば特開2003−312064号公報に開示されている。
《表示装置》
図23には、本発明の一実施形態に係る表示装置としてのレーザ・ディスプレイ装置2000の概略構成が示されている。
このレーザ・ディスプレイ装置2000は、光源ユニット2001と、光源ユニット2001からのレーザ光をスクリーン2010に向けて照射するためのミラーを含む光学系2003と、前記光源ユニット2001及び前記光学系2003を制御する制御装置2005とを備えている。
光源ユニット2001は、赤色の光を出力するレーザ装置R、緑色の光を出力するレーザ装置G、青色の光を出力するレーザ装置Bを含んでいる。各レーザ装置は、いずれもレーザ光源と厚さ及び幅がそれぞれ少なくとも1mmのPPMgLN結晶とを有し、波長変換された光を出力する。
このように、本実施形態に係るレーザ・ディスプレイ装置2000は、光源ユニット2001の各レーザ装置が、厚さ及び幅がそれぞれ1mmのPPMgLN結晶を有し、高パワーの光を出力することができるため、スクリーン2010上に絵や文字を高品質で表示することが可能となる。
なお、空間を貫くレーザ光によって映像表現を行うレーザ・ディスプレイ装置であっても、前記光源ユニット2001を備えるレーザ・ディスプレイ装置であれば、高品質で表現することが可能となる。
また、図24には、透過型液晶パネルを用いたプロジェクタ2100の概略構成が示されている。
このプロジェクタ2100は、レーザ光源と厚さ及び幅がそれぞれ少なくとも1mmのPPMgLN結晶とを有し、波長変換された緑色の光を出力する光源装置2101、コリメート光学系2102、インテグレータ光学系2103、液晶パネル2104、投影レンズ2105などを備えている。
光源装置2101から出力された光は、コリメート光学系2102及びインテグレータ光学系2103を介して液晶パネル2104に入射する。
液晶パネル2104に入射した光は、表示情報に応じて変調され、投影レンズ2105でスクリーン2110上に拡大投影される。
この場合にも、光源装置2101から高パワーの光が出力されるため、情報を高品質でスクリーン2110上に表示することが可能となる。
なお、反射型液晶パネルを用いたプロジェクタであっても良い。
以上説明したように、本発明の非線形光学結晶によれば、高パワーのレーザ光を波長変換するのに適している。また、本発明のレーザ装置によれば、単純な構成で高パワーのレーザ光を出力するのに適している。また、本発明の光源装置によれば、単純な構成で高パワーのレーザ光を出力するのに適している。また、本発明の光走査装置によれば、被走査面上を高速で走査するのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、高速で画像を形成するのに適している。また、本発明の表示装置によれば、表示品質に優れた情報を表示するのに適している。また、本発明の分析装置によれば、高い分解能で分析するのに適している。
本発明の第1の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 図2(A)及び図2(B)は、それぞれ図1におけるレーザ光源を説明するための図である。 図3(A)及び図3(B)は、それぞれ図1における非線形光学結晶を説明するための図である。 PPMgLNの分極反転周期と第2高調波との関係(25℃)を説明するための図である。 図1のレーザ装置の変形例を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係るレーザ装置を説明するための図である。 分極反転周期と光パラメトリック変換によって発生するシグナル光及びアイドル光の波長との関係を説明するための図である。 図8のレーザ装置の変形例1を説明するための図である。 光パラメトリック変換の温度依存性を説明するための図である。 図8のレーザ装置の変形例2を説明するための図である。 厚い非線形光学結晶を用いる利点を説明するための図である。 図14(A)及び図14(B)は、それぞれ非線形光学結晶の多段化を説明するための図である。 図15(A)及び図15(B)は、それぞれ非線形光学結晶の回動による、分極反転周期の実質的な変更を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る光源装置を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る光吸収分析装置を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る2波長差分吸収ライダを説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を説明するための図である。 図19のレーザプリンタにおける光走査装置の概略構成を説明するための図である。 タンデムカラー機の概略構成を説明するための図である。 書き換え可能な記録紙に対応した多色画像形成装置の概略構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るレーザ・ディスプレイ装置を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るプロジェクタを説明するための図である。
符号の説明
100…レーザ装置、101…レーザ光源、103…非線形光学結晶、105…温度コントローラ(光源温度制御装置)、106…温度コントローラ(結晶温度制御装置)、200…レーザ装置、201a、201b…レーザ光源、203…非線形光学結晶、300…レーザ装置、301a、301b…レーザ光源、303…非線形光学結晶、400…レーザ装置、401…レーザ光源、403…非線形光学結晶、500…光源装置、600…光吸収分析装置(分析装置)、601…光源装置(光源ユニット)、700…2波長差分吸収ライダ(分析装置)、701…光源装置(光源ユニット)、1000…レーザプリンタ(画像形成装置)、1010…光走査装置、1011…光源ユニット、1100…多色画像形成装置(画像形成装置)、1101…露光装置、2000…レーザ・ディスプレイ装置(表示装置)、2001…光源ユニット、2100…プロジェクタ(表示装置)、2101…光源装置(光源ユニット)。

Claims (23)

  1. マグネシウムが添加されたニオブ酸リチウム結晶からなり、周期的な分極反転構造を有する非線形光学結晶において、
    前記分極反転構造の各ドメインにおける分極方向の長さが少なくとも1mmであることを特徴とする非線形光学結晶。
  2. 前記分極反転構造の周期は2μm〜14μmであることを特徴とする請求項1に記載の非線形光学結晶。
  3. 前記ニオブ酸リチウム結晶は、酸化マグネシウムが5モル%以上添加されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の非線形光学結晶。
  4. 前記ニオブ酸リチウム結晶は、一致溶融組成の結晶であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非線形光学結晶。
  5. 前記分極方向及び前記分極反転構造の周期方向のいずれに対しても直交する方向の長さが少なくとも1mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の非線形光学結晶。
  6. 少なくとも1つのレーザ光源と;
    前記少なくとも1つのレーザ光源からの光の光路上に配置された請求項1〜5のいずれか一項に記載の非線形光学結晶と;を備えるレーザ装置。
  7. 前記少なくとも1つのレーザ光源の温度を制御する光源温度制御装置を更に備えることを特徴とする請求項6に記載のレーザ装置。
  8. 前記非線形光学結晶の温度を制御する結晶温度制御装置を更に備えることを特徴とする請求項6又は7に記載のレーザ装置。
  9. 前記少なくとも1つのレーザ光源は、波長λのレーザ光を発するレーザ光源を含み、
    前記非線形光学結晶は、前記波長λのレーザ光を波長変換し、波長λの第2高調波を生成することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  10. 前記非線形光学結晶は、前記波長λのレーザ光に対する屈折率n、前記波長λのレーザ光に対する屈折率n、及び前記非線形光学結晶の分極反転周期Λを用いて、2πn/λ=2πn/λ−2π/Λ、の関係を満たすことを特徴とする請求項9に記載のレーザ装置。
  11. 前記少なくとも1つのレーザ光源は、第1のレーザ光を発するレーザ光源、及び第2のレーザ光を発するレーザ光源を含み、
    前記非線形光学結晶は、前記第1のレーザ光と第2のレーザ光の和周波を生成することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  12. 前記非線形光学結晶は、前記第1のレーザ光の波長λ、前記第2のレーザ光の波長λ、前記和周波の波長λ、前記非線形光学結晶の前記第1のレーザ光に対する屈折率n、前記非線形光学結晶の前記第2のレーザ光に対する屈折率n、前記非線形光学結晶の前記第3のレーザ光に対する屈折率n、及び前記非線形光学結晶の分極反転周期Λを用いて、2πn/λ+2πn/λ=2πn/λ−2π/Λ、の関係を満たすことを特徴とする請求項11に記載のレーザ装置。
  13. 前記少なくとも1つのレーザ光源は、第1のレーザ光を発するレーザ光源、及び第2のレーザ光を発するレーザ光源を含み、
    前記非線形光学結晶は、前記第1のレーザ光と第2のレーザ光の差周波を生成することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  14. 前記非線形光学結晶は、前記第1のレーザ光の波長λ、前記第2のレーザ光の波長λ、前記和周波の波長λ、前記非線形光学結晶の前記第1のレーザ光に対する屈折率n、前記非線形光学結晶の前記第2のレーザ光に対する屈折率n、前記非線形光学結晶の前記第3のレーザ光に対する屈折率n、及び前記非線形光学結晶の分極反転周期Λを用いて、2πn/λ−2πn/λ=2πn/λ−2π/Λ、の関係を満たすことを特徴とする請求項13に記載のレーザ装置。
  15. 前記少なくとも1つのレーザ光源は、波長λのレーザ光を発するレーザ光源を含み、
    前記非線形光学結晶は、前記波長λのレーザ光を光パラメトリック変換し、波長λのレーザ光と波長λのレーザ光を生成することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  16. 前記非線形光学結晶は、前記非線形光学結晶の前記波長λのレーザ光に対する屈折率n、前記非線形光学結晶の前記波長λのレーザ光に対する屈折率n、前記非線形光学結晶の前記波長λのレーザ光に対する屈折率n、及び前記非線形光学結晶の分極反転周期Λを用いて、2πn/λ=2πn/λ+2πn/λ+2π/Λ、の関係を満たすことを特徴とする請求項15に記載のレーザ装置。
  17. 波長1064nmの光を波長変換し、第2高調波を生成する請求項8又は9に記載の第1のレーザ装置と;
    波長1064nmの光を波長変換し、波長2416nmの光及び波長1912nmの光を生成する請求項15又は16に記載の第2のレーザ装置と;
    前記第1のレーザ装置からの前記第2高調波と前記第2のレーザ装置からの前記波長2416nmの光の和周波を生成する請求項1〜5のいずれか一項に記載の非線形光学結晶と;を備える光源装置。
  18. 光によって被走査面上を走査する光走査装置であって、
    少なくとも1つの請求項6〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置を有する光源ユニットと;
    前記光源ユニットからの光を偏向する偏向器と;
    前記偏光器で偏向された光を被走査面上に集光する光学系と;を備える光走査装置。
  19. 光を走査して画像を形成する画像形成装置であって、
    少なくとも1つの走査対象物と;
    前記少なくとも1つの走査対象物を走査する少なくとも1つの請求項18に記載の光走査装置と;を備える画像形成装置。
  20. 画像表示媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、
    少なくとも1つの請求項6〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置を有し、画像情報に応じて前記画像表示媒体を露光する露光装置を備える画像形成装置。
  21. 光を用いて情報をスクリーンに表示する表示装置であって、
    少なくとも1つの請求項6〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置を有する光源ユニットと;
    前記光源ユニットからの光を前記スクリーンに導く光学系と;を備える表示装置。
  22. 光を用いて気体を分析する分析装置であって、
    請求項6〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置を有する光源ユニットと;
    前記光源ユニットから出力され、分析対象の気体を介した光を受光する光検出器と;を備える分析装置。
  23. 前記分析対象の気体は、メタン、NO、NO、CO及びCOのうちの少なくともいずれかを含み、
    前記光源ユニットから出力される光の波長は、2.0μm〜4.5μmの間で可変であることを特徴とする請求項22に記載の分析装置。
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