JP2006049506A - 半導体レーザ励起固体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ励起固体レーザ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 変調可能な半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供する。
【解決手段】 半導体レーザにより励起されるとレーザ光を出射する固体レーザ装置の共振器と、レーザ光の入射面が共振器から出射されるレーザ光のビーム径よりも大きな面積を有し、共振器から出射されるレーザ光を変調するための面型変調器15とを集積化したことにより、小型で高効率化を達成する変調可能な半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供することが可能になった。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体レーザ装置に関し、特に、光ピックアップ装置やレーザプリンタ、レーザスキャンディスプレイなどに使用される変調動作を可能にした半導体レーザ励起固体レーザ装置に関する。
近年、レーザ光を利用した装置として、光ディスク装置やレーザプリンタ、レーザ計測器などの製品が実用化されている。また、将来的な実用化を目指し、レーザディスプレイ等も開発、検討が進められている。上記の様な応用に対しては、レーザ光源の短波長化の要求や、三原色(赤、青、緑色)光源などの要求がある。これらの要求に対しては、半導体レーザ素子の開発や波長変換レーザの開発が進められている。特に、高出力(10W程度)のレーザ光源を必要とする応用に対しては、固体レーザを用いた波長変換光源が適しており、様々な研究機関が開発に取り組んでいる。
しかしながら、固体レーザ光源は励起用の半導体レーザを変調することでの変調は困難であり、光変調を必要とする装置へ利用する際には、光学系を介して外部光変調器と組み合わせる必要がある。その為、装置全体の効率や光学系の大型化は避けられず、部品点数も増加してしまい、小型で安価な装置を構成することが出来ないのが現状である。
ここで、固体レーザ装置と外部変調器との組合せに関する従来例では、一枚の基板上にレーザ装置と変調器とをアセンブリした構成で、光学系の位置関係がずれないように工夫をした装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この構成では、レーザ装置と変調器とをそれぞれ用意し、アセンブリしているため、装置全体の小型化が出来ない。また、変調器として導波路型の素子を利用している為、出力に関しても限界がある。
また、第2の従来例として、一枚の基板上にレーザ装置と変調器とをアセンブリした構成で、光学系の位置関係がずれないように工夫をした装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
第2の従来例の構成では、バルク型のAOM(Acoust Optic Modulator)を利用している為、ある程度の高出力には対応出来るが、レーザ装置と変調器をそれぞれ用意しアセンブリしているため装置全体の小型化が出来ない。
このように、小型で部品点数が少なく、変調可能な出力の高い固体レーザ装置は実現されておらず、開発、実用化が期待されている。
特開平8−32160号公報 特開2000−314844号公報
本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、変調可能な半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供することを目的とする。より具体的には、第1に、レーザ共振器と面型変調器を集積することにより、小型で変調可能な半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供することを目的としている。
第2に、面型変調器の材料として、フォトニック結晶を利用することによる変調素子の小型化と高効率化を達成することにより、半導体レーザ励起固体レーザ装置の小型化と高効率化を目的としている。
第3に、面型変調器の動作を外部よりエネルギを加えることで動作させることにより、レーザ出力や変調器動作の機械的な安定性を向上することによる半導体レーザ励起固体レーザ装置に対する変調の安定動作を目的としている。
第4に、面型変調器の動作を電圧で動作させることにより、高速の動作を達成することによる半導体レーザ励起固体レーザ装置に対する、高速動作を目的としている。
第5に、面型変調器の動作を光、もしくはレーザ光で動作させることにより、さらに高速の動作を達成することによる半導体レーザ励起固体レーザ装置に対する、さらなる高速動作を目的としている。
第6に、固体レーザ装置部分を、波長変換固体レーザ装置にすることにより、レーザ波長領域を拡大し、これにより、半導体レーザ励起固体レーザ装置に対する波長領域の拡大を目的としている。
第7に、固体レーザ装置の非線形光学結晶に、人工的に分極反転構造を作製した結晶を採用することにより、波長変換動作が安定することと、結晶の安定な作製が可能になることによる半導体レーザ励起固体レーザ装置に対する出力の安定化と低コスト化を目的としている。
第8に、固体レーザ装置の高効率な波長変換が可能な第2高調波発生を利用することによる半導体レーザ励起固体レーザ装置に対して、高効率な動作を目的としている。
第9に、固体レーザ装置の安定な動作状況である連続発振を使用し、変調動作をすることにより半導体レーザ励起固体レーザ装置における、出力の安定動作を目的としている。
第10に、1つのパッケージよりレーザ出力が得られることで、小型化と様々な応用への展開が可能なサイズとし、これにより、半導体レーザ励起固体レーザ装置における装置の小型化と応用展開性の拡大を目的にしている。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、半導体レーザにより励起されるとレーザ光を出射する固体レーザ装置の共振器と、該レーザ光の入射面が前記共振器から出射されるレーザ光のビーム径よりも大きな面積を有し、前記共振器から出射されるレーザ光を変調するための面型変調器とを集積化した半導体レーザ励起固体レーザ装置であることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記面型変調器は、フォトニック結晶を使用していることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記面型変調器は、フォトニック結晶に対して、外部よりエネルギを印加することにより動作を行うことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記面型変調器の動作のために印加するエネルギは、電気エネルギであることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記面型変調器の動作のために印加するエネルギは、光エネルギーであることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、固体レーザ装置部分は、励起用半導体レーザと、集光用光学系系と、レーザ共振器とで構成され、非線形光学結晶を用いた波長変換手段により波長変換を行う固体レーザ装置であることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記波長変換手段に使用する非線形光学結晶は、分極反転構造を採用した非線形光学結晶であることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記波長変換手段は、高調波を発生する構成を有し、レーザ基本波の複数倍波長を出力することが出来る固体レーザ装置であることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1から8までのいずれか1項に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記固体レーザ装置は、連続発振していることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1から9までのいずれか1項に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、各部材が一つのパッケージ内に格納されていることを特徴とする。
本発明によれば、半導体レーザにより励起されるとレーザ光を出射する固体レーザ装置の共振器と、該レーザ光の入射面が前記共振器から出射されるレーザ光のビーム径よりも大きな面積を有し、前記共振器から出射されるレーザ光を変調するための面型変調器とを集積化したことにより、小型で高効率化を達成する変調可能な半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供することが可能になった。
また、レーザ出力や変調器動作の機械的な安定性を向上すること、応用展開性を拡大することが可能となる。
以下、本発明の構成、動作について説明する。
請求項1では、半導体レーザにより励起されるとレーザ光を出射する固体レーザ装置の共振器と、固体レーザより出射されるビーム径よりも大きな断面積を持ち、固体レーザより出射されるレーザ光を変調するための面型変調器とを集積化した構成としている。その動作は、固体レーザ装置の共振器の出力面より出力されたレーザ光を集積された変調器によって変調し、レーザ光をパルス列や強度変化を持たせた出力として、放出するものである。
請求項2では、請求項1記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、面型変調器が、フォトニック結晶を用いている構成としている。その動作は、請求項1と同様である。
請求項3では、請求項2記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、面型変調器の動作を、フォトニック結晶に対して、外部よりエネルギを印加する構成としている。その動作は、請求項1と同様であるが、変調器部分へのエネルギ印加によって、変調されたレーザ光出力が得られる動作となる。
請求項4dは、請求項3記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、面型変調器の動作のための印加エネルギが、電気エネルギである構成としている。その動作は、請求項1と同様であるが、変調器部分への電圧印加によって、変調されたレーザ光出力が得られる動作となる。
請求項5では、請求項3記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、面型変調器の動作のための印加エネルギは、光エネルギ、もしくはレーザ光エネルギである構成としている。その動作は、請求項1と同様であるが、変調器部分への光照射、もしくはレーザ光照射によって、変調されたレーザ光出力が得られる動作となる。
請求項6では、請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、固体レーザ装置部分は、励起用半導体レーザと、集光用光学系系と、レーザ共振器とで構成され、非線形光学結晶を用いた波長変換手段により波長変換を行う固体レーザ装置で構成している。その動作は、請求項1と同様であるが、出力レーザ光の波長が波長変換されたレーザ光である動作となる。
請求項7では、請求項6記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、波長変換固体レーザ装置に使用する、非線形光学結晶は、分極反転構造を採用した、非線形光学結晶で構成している。その動作は、請求項6と同様である。
請求項8では、請求項6または7記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、波長変換は、高調波を発生する構成であり、レーザ基本波の複数倍波長を出力することが出来る固体レーザ装置で構成している。その動作は、請求項6と同様であるが、出力レーザ光の波長が、レーザ結晶から決まるレーザ基本波長の複数倍波長のレーザ光である動作となる。
請求項9では、請求項1から8のいずれか1項記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、固体レーザ装置は、連続発振している構成としている。その動作は、請求項1から8までの構成と同様であるが、連続発振出力しているレーザ出力に対し、変調器によって変調されたレーザ出力を得る動作となる。
請求項10は、請求項1から9のいずれか1項記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、各部材は一つのパッケージ内に格納されている構成としている。その動作は、請求項1から9までの動作と同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を、図1を用いて説明する。
図1は本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置の第1実施形態の構成を示す概略斜視図である。
尚、第1実施形態は、請求項1から4、6から9に対する実施の形態である。
図1に示した半導体レーザ励起固体レーザ装置は、励起用半導体レーザ11、半導体レーザ光の集光用光学系12、レーザ結晶13、非線形光学結晶14、及び面型変調器15により構成されている。
励起用半導体レーザ11は、例えば波長が808nmで、出力が1Wの半導体レーザである。集光光学系12は、レーザ結晶13に集光できるもの(例えば、両凸レンズ、平凸レンズ、凸メニスカスレンズもしくは分布屈折率レンズ)を利用した。
レーザ結晶13は、Nd:YVO4結晶であり、Nd濃度は2wt%であり、厚みは0.5mmであり、外形は2mm×2mmとなっている。
レーザ結晶13の励起用半導体レーザ11側の端面には、誘電体によるコーティングが施してあり、励起用の半導体レーザ光に対しては透過率を高く、レーザ基本波(1064nm)とレーザ第2高調波(波長532nmの二倍波)に対しては反射率を高く設定している(例えば、99.5%)。
非線形光学結晶14は分極反転構造に作製したMgO:LiNbO3結晶を用いており、分極反転のピッチは約7μmとしている。その非線形光学結晶14の厚みは2mmであり、断面は2mm×2mmであるとしている。非線形光学結晶14の面型変調器15側の端面には、誘電体によるコーティングが施してあり、レーザ基本波(1064nm)に対しては反射率を高く(約、99.5%)し、レーザ第2高調波(波長532nmの2倍波)に対しては反射率を低く(約0.5%)設定している。面型変調器15は例えば、1次元のフォトニック結晶を採用している。フォトニック結晶は、ここでは、石英とLiNbO3との多層膜構造としており、フォトニック結晶の表面には、電極としてITO(indium-tin-oxide)膜を形成している。また、フォトニック結晶自体は数μm程度の厚さしかない為、フォトニック結晶の両面に石英ガラスを形成し、厚みを保っている。
面型変調器15の厚みは約1mmとしており、断面は2mm×2mmとしている。面型変調器15の両面には誘電体によるコーティングが施してあり、レーザ第2高調波(波長532nmの2倍波)に対しては反射率を低く(約0.5%)設定している。ここで、レーザ結晶13と非線形光学結晶14とはオプティカルボンディングにより接合されている。また、非線形光学結晶13及び面型変調器15に関しては、金属半田を用いて接合している。金属半田に関しては、光路を妨げないように外周のみの構成としている。この様に構成することによって、レーザ結晶13及び非線形光学結晶14からなるレーザ共振器と、面型変調器15とを集積している。なお、図中17は直流電源、18は信号源を示す。
第1実施形態の動作について説明する。
励起用半導体レーザ11より出力されたレーザ光は、集光用光学系12を介し、レーザ結晶13に照射される。レーザ結晶13に照射された半導体レーザ光により、レーザ結晶13中のNdイオンが励起され、レーザ結晶13と非線形光学結晶14とで形成された集積体の両端面をミラー面とするレーザ共振器によって、レーザ基本波(波長1064nm)がレーザ発振する。
ここで、先に述べたように、レーザ共振器としては、レーザ基本波に対して共振器内部に閉じ込める構成となっているため、レーザ基本波はほぼ出力されない。しかし、共振器内部に非線形光学結晶14を配置し、レーザ基本波に対して、第2高調波への変換が可能な構成としている為、共振器内部のレーザ基本波は第2高調波(レーザ2倍波)へ変換され、非線形光学結晶14の面型変調器15側の端面より出力される。ここで、励起用半導体レーザ11からのレーザ光は連続発振により照射している為、第2高調波(レーザ2倍波)の出力も連続発振出力となる。
レーザ共振器から出力された第2高調波(レーザ2倍波)は、面型変調器15へと入射し、変調を受け矢印16方向に変調レーザ光が出射する。変調動作は、電源17から面型変調器15への電圧印加によって行われる。その結果、矢印16方向に変調レーザ光が出射される。
ここで、フォトニック結晶は、屈折率の異なる材料を波長以下のサイズで周期構造を作ることにより、フォトニックバンドを形成してある結晶である。このフォトニック結晶へ、電圧を印加することにより、電気光学効果を持つ材料(ここではLiNbO3)部分の屈折率が変化し、フォトニック結晶のフォトニックバンドが変化する。
具体的にはある波長(ここではレーザ2倍波)に対する透過率が変化することになる。本実施例の変調の動作は、電圧印加による透過率変化を利用することによる動作を行う。これにより、強度変調やパルス変調が可能になった。
ここで、第1実施形態では、レーザ共振器と面型変調器15とを集積し形成することにより、変調可能な固体レーザ装置を小型に形成することが出来た(請求項1)。また、面型変調器15にフォトニック結晶を使用することにより、従来のバルク型の変調器や導波路型の変調器などと比較し、フォトニックバンドギャップを利用することが可能になり、変調素子部分の小型化と高効率化とを行うことが出来た(請求項2)。
また、面型変調器15の動作に対しては、外部よりのエネルギの印加(請求項3)として、電圧印加(請求項4)により動作させることにより、変調動作に対して、可動部が無く、安定な動作を行うことが可能であり、且つ電圧動作であるため、高速な動作も可能になっている。また、固体レーザ装置部分を波長変換固体レーザとすることにより、短波長化を実現し、波長領域を拡大している(請求項6)。
また、非線形光学結晶14を分極反転構造のLiNbO3基板を使用することにより、結晶方位を使用する位相整合方式に比べて、機械的なパターンによる位相整合方式であるため、安定に動作を行うことが出来、また非線形光学結晶14が安価に量産可能なため、低コスト化も可能になった(請求項7)。また、波長変換が第2高調波発生を利用し、高効率な波長変換が可能なため、全体の効率が増加した(請求項8)。また、固体レーザ装置の部分(励起用半導体レーザ11、集光用光学系素子12、レーザ結晶13及び非線形光学結晶14)は、連続発振動作をしているため、面型変調器15のみで出力調整が可能となる。また、連続発振は出力が安定な動作が可能になる為、固体レーザ装置全体の動作が安定化した(請求項9)。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を、図2を用いて説明する。
図2は本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置の第2実施形態の構成を示す概略斜視図である。
本実施形態は、請求項1から3、5から9に対する実施形態である。第2実施形態の半導体レーザ励起固体レーザ装置を図2に示す。
半導体レーザ励起固体レーザ装置は、励起用半導体レーザ21、半導体レーザ光の集光用光学系22、レーザ結晶23、非線形光学結晶24及び面型変調器25により構成されている。
励起用半導体レーザは波長808nm、出力1Wの半導体レーザである。集光用光学系22はレーザ結晶23に集光できるものを利用した。レーザ結晶23はNd:YVO4結晶であり、Nd濃度は2wt%、その厚み0.5mm、外形は2mm×2mmとなっている。レーザ結晶23の励起用半導体レーザ11側の端面には、誘電体によるコーティングが施してあり、励起用の半導体レーザ光に対しては透過率を高くし、レーザ基本波(1064nm)とレーザ第2高調波(波長532nmの二倍波)に対しては反射率を高く設定している。非線形光学結晶24は分極反転構造を作製したMgO:LiNbO3結晶を用いており、分極反転のピッチは約7μmとしている。その非線形光学結晶24の厚みは2mmであり、断面は2mm×2mmとしている。非線形光学結晶24の面型変調器15側の端面には、誘電体によるコーティングが施してあり、レーザ基本波(1064nm)に対しては反射率を高く、レーザ2倍波(532nm)に対しては反射率を低く設定している。面型変調器25は1次元のフォトニック結晶を採用している。ここでは、面変調器25は、石英とLiNbO3との多層膜構造としており、フォトニック結晶の一部に欠陥を導入(周期からずれた層を形成)した構成としている。
また、フォトニック結晶自体は数μm程度の厚さしかない為、フォトニック結晶の両面に石英ガラスを形成することで厚みを保っている。面型変調器15の厚みは約1mmとしており、断面は2mm×2mmとしている。面型変調器15の両面には誘電体によるコーティングが施してあり、レーザ第2高調波(2倍波波長532nmの2倍波)に対しては反射率を低く設定している。ここで、レーザ結晶23と非線形光学結晶24とはオプティカルボンディングにより接合されている。また、非線形光学結晶24と面型変調器25に関しては、金属半田を用いて接合している。金属半田に関しては、光路を妨げないように外周のみの構成としている。この様に構成することによって、レーザ共振器と面型変調器25とを集積している。
第2実施形態の動作について説明する。
励起用半導体レーザ21より出力されたレーザ光は、集光光学系22を介し、レーザ結晶23に照射される。レーザ結晶23に照射された半導体レーザ光により、レーザ結晶23中のNdイオンが励起され、レーザ結晶23と非線形光学結晶24とで形成されたレーザ共振器によって、レーザ基本波(1064nm)がレーザ発振する。
ここで、先に述べたように、レーザ共振器としては、レーザ基本波に対して共振器内部に閉じ込める構成となっているため、レーザ基本波はほぼ出力されない。しかし、共振器内部に非線形光学結晶24を配置し、レーザ基本波に対して、第2高調波への変換が可能な構成としている為、共振器内部のレーザ基本波は第2高調波(レーザ2倍波)へ変換され、非線形光学結晶24の面型変調器25側の端面より出力される。ここで、励起用半導体レーザ21からのレーザ光は連続発振により照射している為、レーザ第2高調波(2倍波)の出力も連続発振出力となる。レーザ共振器から出力された第2高調波(レーザ2倍波)は、面型変調器24へと入射し、変調を受け、矢印26方向にレーザ変調光が出射する。
変調動作は、変調器への矢印27で示すレーザ光の照射によって行われる。フォトニック結晶は、屈折率の異なる材料を波長以下のサイズで周期構造を作ることにより、フォトニックバンドを形成してある結晶である。このフォトニック結晶へ、周期構造からずれた層を導入し、欠陥層を導入しておく。フォトニック結晶においては、欠陥導入部分にレーザ光が大きく閉じ込められる為、3次の非線形効果により、屈折率が変化する。これにより、フォトニックバンドが変化することにより、具体的にはある波長(ここではレーザ2倍波)に対する透過率が変化することになる。本実施例の変調の動作は、レーザ光照射による、透過率変化を利用することによる動作を行う。これにより、強度変調やパルス変調が可能になった。
ここで、第2実施形態では、レーザ共振器と面型変調器25とを集積し形成することにより、変調可能な固体レーザ装置を小型に形成することが出来た(請求項1)。また、面型変調器25にフォトニック結晶を使用することにより、従来のバルク型の変調器や導波路型の変調器などと比較し、フォトニックバンドギャップを利用することが可能になり、変調素子部分の小型化と高効率化を行うことが出来た(請求項2)。また、面型変調器25の動作に対しては、外部よりのエネルギの印加(請求項3)として、レーザ光(請求項5)により動作させることにより、変調動作に対して、可動部が無く、安定な動作を行うことが可能であり、且つ光動作であるため、高速な動作も可能になっている。
また、固体レーザ装置部分を波長変換固体レーザとすることにより、短波長化を実現し、波長領域を拡大している(請求項6)。また、非線形光学結晶24を分極反転構造のLiNbO3基板を使用することにより、結晶方位を使用する位相整合方式に比べて、機械的なパターンによる位相整合方式なため、安定に動作を行うことが出来、また結晶が案化に量産可能なため、低コスト化も可能になった(請求項7)。また、波長変換が第2高調波発生を利用し、高効率な波長変換が可能なため、全体の効率が増加した(請求項8)。また、固体レーザ装置の部分は、連続発振動作をしているため、面型変調器15のみで出力調整が可能となる。また、連続発振は出力が安定な動作が可能になる為、固体レーザ装置全体の動作が安定化した(請求項9)。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を、図3を用いて説明する。
第3実施形態は、請求項10に対する実施例である。第3実施形態の半導体レーザ励起固体レーザ装置を図3に示す。
半導体レーザ励起固体レーザ装置は、励起用半導体レーザ31、レーザ結晶33、非線形光学結晶34、面型変調器35、サブマウント37、図示しないが、全体を保護するキャップにより構成されている。矢印36はレーザ変調光の出射方向を示す。本実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態のレーザ装置の構成は同様であるので、説明は省略するが、半導体レーザ光を集光する光学系は、簡略化の為用いていない。また、サブマウント37は、半導体レーザ光がレーザ結晶33の中心部分を照射出来るように、図3の様な段差を持った構成としており、且つ、段差部分が半導体レーザ光をカットしない様に、斜めの段差を設けている。また、レーザ結晶33の配置部分には、突合せにより位置を決定できるような構成を取っている。
第3実施形態の動作に関しては、第1実施形態及び第2実施形態と同様であるので、ここでは省略する。ここで、固体レーザ装置を、一体のサブマウント37に実装し、一つのパッケージ内に格納している(請求項10)。これにより、装置の小型化が達成できた。また、装置が小型化になることにより、レーザを使用する光学系、装置への応用範囲が広がり、展開性が拡大した。
ここで、本発明の実施形態においては三例示したが、本発明はこれに限定するものではない。たとえば、励起用半導体レーザ光用の集光光学系は、単レンズを実施形態に示しているが、複数枚のレンズやマイクロレンズを使用しても良い。また、レーザ結晶33、非線形光学結晶34、面型変調器35の材料は、実施形態に示した材料以外のものも使用できる。また、励起用の半導体レーザ31の励起方向をレーザ出射方向と同一方向に示しているが、それに限らず、垂直方向や反対方向からの励起でも構成できる。また、固体レーザ装置の波長としても、他の波長で構成することも可能である。
本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置の第1実施形態の構成を示す概略斜視図である。 本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置の第2実施形態の構成を示す概略斜視図である。 本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置の第3実施形態の構成を示す概略斜視図である。
符号の説明
11 励起用半導体レーザ
12 集光用光学系
13 レーザ結晶
14 非線形光学結晶
15 面型変調器
17 直流電源
18 信号源
21 励起用半導体レーザ
22 半導体レーザ光の集光用光学系
23 レーザ結晶
24 非線形光学結晶
25 面型変調器
27 レーザ光
31 励起用半導体レーザ
33 レーザ結晶
34 非線形光学結晶
35 面型変調器
37 サブマウント

Claims (10)

  1. 半導体レーザにより励起されるとレーザ光を出射する固体レーザ装置の共振器と、該レーザ光の入射面が前記共振器から出射されるレーザ光のビーム径よりも大きな面積を有し、前記共振器から出射されるレーザ光を変調するための面型変調器とを集積化したことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  2. 請求項1記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記面型変調器は、フォトニック結晶を使用していることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  3. 請求項2記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記面型変調器は、フォトニック結晶に対して、外部よりエネルギーを印加することにより動作を行うことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  4. 請求項3記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記面型変調器の動作のために印加するエネルギーは、電気エネルギーであることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  5. 請求項3記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記面型変調器の動作のために印加するエネルギーは、光エネルギーであることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、固体レーザ装置部分は、励起用半導体レーザと、集積用光学系と、レーザ共振器とで構成され、非線形光学結晶を用いた波長変換手段により波長変換を行う固体レーザ装置であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  7. 請求項6記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記波長変換手段に使用する非線形光学結晶は、分極反転構造を採用した非線形光学結晶であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  8. 請求項6または7に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記波長変換手段は、高調波を発生する構成を有し、レーザ基本波の複数倍波長を出力することが出来る固体レーザ装置であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記固体レーザ装置は、連続発振していることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  10. 請求項1から9までのいずれか1項に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、各部材が一つのパッケージ内に格納されていることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
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