JP4162324B2 - 高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びその製造方法 - Google Patents

高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面光沢度、インク吸収性、印字濃度及び印字部光沢のいずれにも優れ、高い画像品質を実現する高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、インクの微少な液滴を種々の方法で吐き出させて記録用紙上に画像を形成させるものであり、高速、低騒音、多色化が容易等の特長を有することから、各種カラー画像等の記録方式として種々の用途において急速に普及している。特に、多色インクジェット方式による画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して遜色のない記録を得ることが可能であり、画像処理のデジタル化と相まってフルカラー画像記録分野で広く使用されつつある。
【0003】
このインクジェット記録方式で使用される記録用紙には、▲1▼インクの吸収性が大きい、▲2▼インクの弾きや滲み、並びに溢れが無い、▲3▼印字ドットの濃度が高い等が要求される。
【0004】
一方、従来より表面光沢度の高い記録媒体としては、表面に強光沢仕上げを施したキャストコート紙が知られており、このキャストコート紙の技術をインクジェット記録方式で使用される用紙に応用したものも実用化されつつある。具体的には、支持体上にインク受理層が積層され、このインク受理層の表面がキャスト処理されてなる記録用紙が知られている。
【0005】
しかしながら、従来のインク受理層の表面がキャスト処理されてなる記録用紙は、キャスト処理時に水分が支持体へ移動する際の空隙を有するためか、インクの浸透時にインクの染料がインク受理層の深部又は支持体まで浸透し、インクの滲み、印字濃度及び印字部光沢が低下するという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、支持体上に、少なくとも1層以上のインク受理層およびそのインク受理層の上に形成する光沢発現層を支持体側からこの順に積層し、該光沢発現層が湿潤状態で加熱された鏡面ドラム面に圧接することにより強光沢を発現する高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びその製造方法にあって、該インク受理層が無機顔料と中空球状構造を有する有機顔料の混合物を含有する事により、従来技術によるキャスト処理されてなる高光沢タイプのインクジェット記録用紙におけるインクの滲み、印字濃度、耐水性及び印字部光沢の低下を解決できる事を見いだし本発明に達した。
【0007】
本発明は、かかる事情に基づいてなされたものであり、本発明の目的は、表面光沢度、インク吸収性、印字濃度、耐水性及び印字部光沢のいずれにも優れ、高い画像品質を実現する高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、支持体上に、少なくとも一層以上のインク受理層を形成し、そのインク受理層の上に強光沢を発現する光沢発現層を形成してなる高光沢タイプのインクジェット記録用紙であって、該インク受理層が無機顔料50〜95重量部と、中空球状構造を有する有機顔料5〜50重量部で、かつ、顔料100重量部に対してバインダーが15〜65重量部であるとともに、上記光沢発現層が平均粒子径200nm以下のコロイダルシリカとコロイダルシリカ100重量部に対してバインダーが5〜50量部重であり、かつ、上記インク受理層の顔料100重量部に対し、アクリルアマイド系カチオンポリマーを5〜45重量部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イオウ共重合物を5〜45重量部、尿素・グリオキザール・アクリルアミド重縮合物を1〜15重量部配合し、更に、上記インク受理層のバインダーとして、ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の混合物を使用し、ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の比は、1:2〜1:10の範囲であり、そのポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の合計量を顔料100重量部に対し15〜65重量部配合し、かつ、上記光沢発現層の塗工量が2〜30g/mあり、その光沢発現層の光沢を発現させる方法がキャスト方式であることを特徴とする高光沢タイプのインクジェット記録用紙である。
【0012】
本発明のインク受理層に用いる無機顔料は限定されないが、インク吸収性が良好な多孔性の無機顔料が好ましく、それらの無機顔料としては、焼成カオリン、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、ケイソウ土等が挙げられる。無機顔料の配合量が多くなるとインク吸収性は良好になるが光沢が低下するために、無機顔料の配合量は50〜95重量部とする必要がある。
【0013】
本発明のインク受理層に用いる中空球状構造を有する有機顔料は、その顔料に中空球状構造を有していて、なおかつ平均粒子径が25μm以下である事が好適である。有機顔料の組成は特に限定されるものではないが、スチレン、エチレン、塩化ビニル、ポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、ポリカーボネート、ナイロン、などのポリマー微粒子及びこれらの共重合体などが挙げられる。耐熱性等の観点からスチレン−アクリル共重合体が好適に用いられる。平均粒子径は25μmを超えると表面の凹凸が大きくなるため好ましくない。中空球状構造を有する有機顔料を使用することで、そのクッション性のためかキャスト処理における加圧時に光沢が発生しやすくなる。また、無機顔料に比べて有機顔料は顔料自体が柔らかくさらに熱による変形も受けやすいために、光沢度が向上する効果も得られる。
【0014】
有機顔料の配合量は、5〜50重量部が好適である。5重量部より少ないと上記改善効果が得られない。また、50重量部を超えるとインク吸収性が低下し、インクの滲みや溢れが生じる。
【0015】
インク受理層のバインダーとして、ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の比は1:2〜1:10の範囲であり、そのポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の合計量を顔料100重量部に対し15〜65重量部配合してなることが好ましい。ポリビニールアルコールとエチレン・酢酸ビニル共重合物の比において、ポリビニールアルコールが1:2より多くなるとインク耐水性が不良になり、1:10より少なくなるとインク吸収性が不良になる。また、ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の合計量が顔料100重量部に対し、15重量部より少ないと塗工層の強度が弱く、塗工層の脱落、粉落ちなどの問題が発生するため好ましくなく、65重量部を超えると塗工性の悪化や顔料を被覆してしまうことで顔料の特性を阻害するため好ましくない。
【0016】
前記インク受理層の顔料、ポリビニールアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合物の混合物に顔料100重量部に対し、アクリルアマイド系カチオンポリマーを5〜45重量部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イオウ共重合物を5〜45重量部及び尿素・グリオキザール・アクリルアミド重縮合物を1〜15重量部の範囲となるように添加する。
【0017】
アクリルアマイド系カチオンポリマーは、顔料をそのカチオン性によりカチオン活性させ、アニオン性を有するインクジェット用インクをイオン結合により定着させるのに効果があり、インクジェット用インクの耐水性を改善する。
【0018】
ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イオウ共重合物は、そのカチオン性により、アニオン性を有するインクジェット用インクの定着に寄与する。また、その疎水基の働きによりインクジェット用インクの滲みを改善する。
【0019】
尿素・グリオキザール・アクリルアミド重縮合物は、ポリビニールアルコールの耐水化剤として、その架橋作用により、インクジェット用インクによるポリビニールアルコールの乾燥被膜の膨潤を押さえインクジェット用インク受理層の耐水性を改善する。
【0020】
上述したようなインク受理層を設けることによって、インクジェットインクの受理を行い、インクジェットインクの滲み、印字濃度、耐水性を良好にする。
【0021】
次に光沢発現層について説明する。
光沢発現層のコロイダルシリカとしては、平均粒子径200nm以下のコロイダルシリカを使用する。コロイダルシリカの平均粒子径が200nmを超えると、光沢の発現を阻害し光沢度の低下を生ずる。
【0022】
光沢発現層のバインダーとしては、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類,澱粉や酸化澱粉等の各種澱粉類、ポリビニールアルコール、変性ポリビニールアルコール、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導物、スチレン・ブタジエン共重合物、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合物等のビニル系重合体ラテックス、ポリエステル、ポリウレタン等の一般に塗工紙用として用いられている従来公知のバインダーが挙げられ、これらを単独、あるいは併用して用いる事ができる。また、これらバインダーは、コロイダルシリカ100重量部に対し、5〜50重量部配合してなることが好ましい。これらバインダーがコロイダルシリカ100重量部に対し、5重量部より少ないと塗工層の強度が弱く、塗工層の脱落、粉落ちなどの問題が発生するため好ましくなく、50重量部を超えるとインクの吸収を阻害するため好ましくない。
【0023】
また、光沢発現層の塗工量は2〜30g/mであり、5〜20g/mであることがより好ましい。光沢発現層の塗工量が2g/m未満では強光沢が発現せず、30g/mを超えると光沢発現層でインクの滲みや溢れが生じるため好ましくない。
【0024】
前記インク受理層及び光沢発現層に用いる塗工液には、必要に応じて分散剤、
消泡剤、離型剤、PH調整剤、潤滑剤、保水剤、増粘剤、界面活性剤、蛍光増白剤、着色顔料、着色染料、流動改良剤などを適宜選定して転化する事ができる。
【0025】
インク受理層は、このようにして調整された塗工液を一般の塗工方式、例えば、ブレードコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、エアーナイフーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、チャンプレックスコーター、リップコーター等の各種公知公用の塗工方式により乾燥塗工量が5〜50g/mとなるようにオンマシンあるいはアフマシンコーターで単層あるいは多層塗工される。 塗工量が5g/mより少ないとインク受理性が不良になり、50g/mを超えるとコスト高になってしまうため好ましくない。
【0026】
光沢発現層を設ける方法としては、前記の塗工液を乾燥塗工量で2〜30g/mになるように塗工し、該塗工層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ドラム面に圧接、乾燥することにより強光沢を発現させる方法(キャスト方式)を用いる。
用いられるキャスト方式としては、ウェット法、リウェット法、ゲル化法等の公知の方法を適宜使用すればよい。光沢発現層を得るための塗工方式は特に限定されるものではなく、インク受理層の塗工に例示されたものと同様なものが挙げられる。
【0027】
支持体としては、酸性及び中性の上質紙や中質紙等が使用できるが、塗工支持体としての塗工適性を備えたものを使用することが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明を以下の実施例、比較例により更に本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、実施例、比較例の重量部数はすべて固形分換算での数値で示すものとする。
【0029】
実施例1
合成シリカ(水沢化学工業社製:商品名「ミズカシルP−78A」)75重量部、中空球状構造を有する有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ローペイクHP−91」平均粒子径1.0μm)25重量部、ポリビニールアルコール(クラレ社製:商品名「PVA−117」)12重量部、エチレン・酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリゾール EVA AD−6」)40重量部、アクリルアマイド系カチオンポリマー(住友化学工業社製:商品名「スミレッズレジン 1001」)30重量部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イオウ共重合物(荒川化学工業社製:商品名「KR−850」)15重量部、尿素・グリオキザール・アクリルアミド重縮合物(住友化学工業社製:商品名「スミレッズレジン 5004」)5重量部に水を加えて、十分に撹拌混合して16重量%液の塗工液を得た。この塗工液を坪量100g/mの原紙の片面に、乾燥塗布量が9g/mとなるように塗工、乾燥しインク受理層を作成した。一方コロイダルシリカ(日本化学工業社製:商品名「シリカドール40」粒子径10〜20nm)100重量部、カゼイン溶液10重量部、離型剤としてロート油4重量部に水を加えて、十分に撹拌混合して10重量%の塗工液を得た。この塗工液を上記のインク受理層上に乾燥塗布量が5g/mとなるように塗工後、ただちに表面温度が80℃の鏡面ドラム面に圧接、乾燥後、離型させ、インクジェット記録用紙を得た。
【0030】
実施例2
実施例1において、インク受理層上への光沢発現層塗工液の乾燥塗工量を20g/mとなるように変更した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0031】
実施例3
実施例1において、合成シリカ(水沢化学工業社製:商品名「ミズカシルP−78A」)90重量部、中空球状構造を有する有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ローペイクHP−91」平均粒子径1.0μm)10重量部に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0032】
実施例4
実施例1において、合成シリカ(水沢化学工業社製:商品名「ミズカシルP−78A」)50重量部、中空球状構造を有する有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ローペイクHP−91」平均粒子径1.0μm)50重量部に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0033】
実施例5
実施例1において、コロイダルシリカ(日本化学工業社製:商品名「シリカドール40」粒子径10〜20nm)100重量部、カゼイン溶液10重量部、離型剤としてロート油4重量部に水を加えて、十分に攪拌混合した10重量%液をインク受理層上に乾燥塗布量が5g/mとなるように塗工後に、ゲル化剤としてギ酸カルシウム10%水溶液でゲル化処理し塗工層が湿潤状態にある間に表面温度が100℃の鏡面ドラム面に圧接、乾燥後、離型させ、光沢発現層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0034】
実施例6
実施例1において、コロイダルシリカ(日本化学工業社製:商品名「シリカドール40粒子径10〜20nm」100重量部、カゼイン溶液10重量部、離型剤としてロート油4重量部に水を加えて、十分に攪拌混合した10重量%液をインク受理層上に乾燥塗布量が5g/mとなるように塗工後に乾燥し、再湿潤液としてギ酸カルシウム3%水溶液で再湿潤処理し、塗工層が湿潤状態にある間に表面温度が100℃の鏡面ドラム面に圧接、乾燥後、離型させ、光沢発現層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0035】
比較例1
実施例1において、合成シリカ(水沢化学工業社製:商品名「ミズカシルP−78A」)100重量部、中空球状構造を有する有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ローペイクHP−91」平均粒子径1.0μm)0重量部に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0036】
比較例2
実施例1において、合成シリカ(水沢化学工業社製:商品名「ミズカシルP−78A」)0重量部、中空球状構造を有する有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ローペイクHP−91」平均粒子径1.0μm)100重量部に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0037】
比較例3
実施例1において、ポリビニールアルコール(クラレ社製:商品名「PVA−117」)26重量部、エチレン・酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリゾール EVA AD−6」)26重量部に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0038】
比較例4
実施例1において、ポリビニールアルコール(クラレ社製:商品名「PVA−117」)4重量部、エチレン・酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリゾール EVA AD−6」)48重量部に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0039】
比較例5
実施例1において、ポリビニールアルコール(クラレ社製:商品名「PVA−117」)3重量部、エチレン・酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリゾール EVA AD−6」)10重量部に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0040】
比較例6
実施例1において、ポリビニールアルコール(クラレ社製:商品名「PVA−117」)16重量部、エチレン・酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリゾール EVA AD−6」)54重量部に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0041】
比較例7
実施例1において、アクリルアマイド系カチオンポリマー(住友化学工業社製:商品名「スミレッズレジン 1001」)を使用しないでインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0042】
比較例8
実施例1において、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イオウ共重合物(荒川化学工業社製:商品名「KR−850」)を使用しないでインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0043】
比較例9
実施例1において、尿素・グリオキザール・アクリルアミド重縮合物(住友化学工業社製:商品名「スミレッズレジン 5004」)を使用しないでインク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0044】
比較例10
実施例1において、コロイダルシリカ(日産化学工業社製:商品名「スノーテックスMP−3030」粒子径300nm)100重量部に変更して光沢発現層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0045】
比較例11
実施例1において、カゼイン溶液を2.5重量部に変更して光沢発現層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0046】
比較例12
実施例1において、カゼイン溶液を60重量部に変更して光沢発現層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
【0047】
比較例13
実施例1において、インク受理層上への光沢発現層塗工液の乾燥塗布量を40g/mとなるように変更した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
(以下余白)
【0048】
【表1】
Figure 0004162324
【0049】
【表2】
Figure 0004162324
【0050】
【表3】
Figure 0004162324
【0051】
【表4】
Figure 0004162324
【0052】
【表5】
Figure 0004162324
【0053】
【表6】
Figure 0004162324
【0054】
以上の実施例及び比較例において得られたインクジェット記録用紙について、表1〜表5にそれぞれの塗工液の処方等の条件を、表6にそれぞれの品質評価結果を示す。
なお、実施例及び比較例の品質評価の方法は以下に示すとおりである。
(1)光沢度:JIS Z8742に準じて測定した。
(2)印字部光沢:セイコーエプソン(株)製インクジェットプリンター(商品名:PM−700C)を用いて、インクジェット記録を行い、印字部の光沢を目視で評価した。
〇:白紙部と同等で良好である。
△:白紙部よりやや低下しているが実用上問題のないレベルである。
×:白紙部より著しく低下して実用的でない。
(3)インク滲み:セイコーエプソン(株)製インクジェットプリンター(商品名:PM−700C)を用いて、インクジェット記録を行い、印字部のインキ滲みを目視で評価した。
○:インク滲みが認められず良好である。
△:インク滲みが僅かに認められるが実用上問題のないレベルである。
×:インク滲みが著しく実用的でない。
(4)印字濃度:セイコーエプソン(株)製インクジェットプリンター(商品名:PM−700C)を用いて、インクジェット記録を行い、印字部のインク濃度を目視で評価した。
○:印字濃度が良好である。
△:印字濃度がやや薄いが実用上問題のないレベルである。
×:印字濃度が薄く実用的でない。
(5)耐水性:セイコーエプソン(株)製インクジェットプリンター(商品名:PM−700C)を用いて、インクジェット記録を行い、その印字部を5分間水に浸漬し、印字部の変化を目視で評価した。
○:印字部が水に流されたり、滲んだりせず良好である。
△:印字部がやや滲むが実用上問題のないレベルである。
×:印字部が水によって流され、印字濃度が薄くなり実用的でない。
(6)塗工層強度:作成したインクジェット記録用紙及びインクジェット記録紙作成過程での塗工層の脱落、粉落ちを評価した。
○:塗工層の脱落、粉落ちが発生せず良好である。
×:塗工層の脱落、粉落ちが発生し実用的でない。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したごとく、本発明により、表面光沢度、インク吸収性、印字濃度、耐水性及び印字部光沢のいずれにも優れ、高い画像品質を実現する高光沢タイプのインクジェット記録用紙を得ることができる。また本発明の方法によれば、塗工層の脱落、粉落ちなどの問題が解消され、インクの吸収が良好で、インクの滲みや溢れが生じず、光沢発現層を容易に強光沢に発現させることができる。

Claims (2)

  1. 支持体上に、少なくとも一層以上のインク受理層を形成し、そのインク受理層の上に強光沢を発現する光沢発現層を形成してなる高光沢タイプのインクジェット記録用紙であって、該インク受理層が無機顔料50〜95重量部と、中空球状構造を有する有機顔料5〜50重量部で、かつ、顔料100重量部に対してバインダーが15〜65重量部であるとともに、上記光沢発現層が平均粒子径200nm以下のコロイダルシリカとコロイダルシリカ100重量部に対してバインダーが5〜50量部重であり、かつ、上記インク受理層の顔料100重量部に対し、アクリルアマイド系カチオンポリマーを5〜45重量部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イオウ共重合物を5〜45重量部、尿素・グリオキザール・アクリルアミド重縮合物を1〜15重量部配合し、更に、上記インク受理層のバインダーとして、ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の混合物を使用し、ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の比は、1:2〜1:10の範囲であり、そのポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の合計量を顔料100重量部に対し15〜65重量部配合し、かつ、上記光沢発現層の塗工量が2〜30g/mあり、その光沢発現層の光沢を発現させる方法がキャスト方式であることを特徴とする高光沢タイプのインクジェット記録用紙。
  2. 無機顔料50〜95重量部、中空球状構造を有する有機顔料5〜50重量部と、顔料100重量部に対しバインダーとしてポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の混合物を使用し、該ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の比は、1 : 2〜1 : 10の範囲であり、該ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の合計量が15〜65重量部と、顔料100重量部に対しアクリルアマイド系カチオンポリマー5〜45重量部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イオウ共重合物5〜45重量部及び尿素・グリオキザール・アクリルアミド重縮合物1〜15重量部とを含有する塗工液を支持体に塗工、乾燥し少なくとも1層以上のインク受理層を形成した後、平均粒子径200nm以下のコロイダルシリカと、コロイダルシリカ100重量部に対し5〜50重量部のバインダーを含有する塗工液を上記インク受理層上に乾燥塗布量が2〜30g/mとなるように塗工して光沢発現層を形成後、その光沢発現層を湿潤状態下において加熱された鏡面ドラム面に圧接、乾燥させるキャスト方式を用いて光沢を発現させたことを特徴とする高光沢タイプのインクジェット記録用紙の製造方法。
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