JP2000289327A - 高光沢タイプのジェット記録用紙及びその製造方法 - Google Patents
高光沢タイプのジェット記録用紙及びその製造方法Info
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Abstract
濃度及び印字部光沢のいずれにも優れ、高い画像品質を
実現する高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びそ
の製造方法を提供することにある。 【解決手段】 本発明に係る高光沢タイプのインクジェ
ット記録用紙は、支持体上に、少なくとも一層以上のイ
ンク受理層を形成し、そのインク受理層の上に強光沢を
発現する光沢発現層を形成してなる高光沢タイプのイン
クジェット記録用紙であって、該インク受理層が無機顔
料50〜95重量部と、空隙を有する有機顔料5〜50
重量部で、かつ顔料100重量部に対してバインダーが
15〜65重量部であるものである。
Description
ク吸収性、印字濃度及び印字部光沢のいずれにも優れ、
高い画像品質を実現する高光沢タイプのインクジェット
記録用紙及びその製造方法に関する。
少な液滴を種々の方法で吐き出させて記録用紙上に画像
を形成させるものであり、高速、低騒音、多色化が容易
等の特長を有することから、各種カラー画像等の記録方
式として種々の用途において急速に普及している。特
に、多色インクジェット方式による画像は、製版方式に
よる多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して遜
色のない記録を得ることが可能であり、画像処理のデジ
タル化と相まってフルカラー画像記録分野で広く使用さ
れつつある。
記録用紙には、インクの吸収性が大きい、インクの
弾きや滲み、並びに溢れが無い、印字ドットの濃度が
高い等が要求される。
としては、表面に強光沢仕上げを施したキャストコート
紙が知られており、このキャストコート紙の技術をイン
クジェット記録方式で使用される用紙に応用したものも
実用化されつつある。具体的には、支持体上にインク受
理層が積層され、このインク受理層の表面がキャスト処
理されてなる記録用紙が知られている。
がキャスト処理されてなる記録用紙は、キャスト処理時
に水分が支持体へ移動する際の空隙を有するためか、イ
ンクの浸透時にインクの染料がインク受理層の深部又は
支持体まで浸透し、インクの滲み、印字濃度及び印字部
光沢が低下するという欠点があった。
題を解決すべく鋭意検討を行った結果、支持体上に、少
なくとも1層以上のインク受理層およびそのインク受理
層の上に形成する光沢発現層を支持体側からこの順に積
層し、該光沢発現層が湿潤状態で加熱された鏡面ドラム
面に圧接することにより強光沢を発現する高光沢タイプ
のインクジェット記録用紙及びその製造方法にあって、
該インク受理層が無機顔料と空隙を有する有機顔料の混
合物を含有する事により、従来技術によるキャスト処理
されてなる高光沢タイプのインクジェット記録用紙にお
けるインクの滲み、印字濃度及び印字部光沢の低下を解
決できる事を見いだし本発明に達した。
ものであり、本発明の目的は、表面光沢度、インク吸収
性、印字濃度及び印字部光沢のいずれにも優れ、高い画
像品質を実現する高光沢タイプのインクジェット記録用
紙及びその製造方法を提供することにある。
めに、支持体上に、少なくとも1層以上のインク受理層
を形成し、そのインク受理層の上に強光沢を発現する光
沢発現層を形成してなる高光沢タイプのインクジェット
記録用紙であって、該インク受理層は無機顔料が50〜
95重量部と、空隙を有する有機顔料が5〜50重量部
で、かつ顔料100重量部に対してバインダーが15〜
65重量部である構成としたものである。
ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重
合物の混合物を使用し、ポリビニールアルコール及びエ
チレン・酢酸ビニル共重合物の比は、1:2〜1:10
の範囲であり、そのポリビニールアルコール及びエチレ
ン・酢酸ビニル共重合物の合計量を顔料100重量部に
対し15〜65重量部配合したものである。
に対しアクリルアマイド系カチオンポリマーを5〜45
重量部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸
化イオウ共重合物を5〜45重量部及び尿素・グリオキ
ザール・アクリルアミド重縮合物を1〜15重量部配合
したものである。
nm以下のコロイダルシリカとコロイダルシリカ100
重量部に対してバインダーが5〜50重量部であり、そ
の塗工量が2〜30g/m2となるものである。
限定されないが、インク吸収性が良好な多孔性の無機顔
料が好ましく、それらの無機顔料としては、焼成カオリ
ン、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アル
ミニウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、ケイソウ
土等が挙げられる。無機顔料の配合量が多くなるとイン
ク吸収性は良好になるが光沢が低下するために、無機顔
料の配合量は50〜95重量部とする必要がある。
る有機顔料は、その顔料に空隙を有していて、なおかつ
平均粒子径が25μm以下である事が好適である。有機
顔料の組成は特に限定されるものではないが、スチレ
ン、エチレン、塩化ビニル、ポリウレタン、アクリル、
酢酸ビニル、ポリカーボネート、ナイロン、などのポリ
マー微粒子及びこれらの共重合体などが挙げられる。耐
熱性等の観点からスチレン−アクリル共重合体が好適に
用いられる。平均粒子径は25μmを超えると表面の凹
凸が大きくなるため好ましくない。空隙を有する有機顔
料を使用することで、そのクッション性のためかキャス
ト処理における加圧時に光沢が発生しやすくなる。ま
た、無機顔料に比べて有機顔料は顔料自体が柔らかくさ
らに熱による変形も受けやすいために、光沢度が向上す
る効果も得られる。
適である。5重量部より少ないと上記改善効果が得られ
ない。また、50重量部を超えるとインク吸収性が低下
し、インクの滲みや溢れが生じる。
ニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の
比は1:2〜1:10の範囲であり、そのポリビニール
アルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重合物の合計量
を顔料100重量部に対し15〜65重量部配合してな
ることが好ましい。ポリビニルアルコールとエチレン・
酢酸ビニル共重合物の比において、ポリビニルアルコー
ルが1:2より多くなるとインク耐水性が不良になり、
1:10より少なくなるとインク吸収性が不良になる。
また、ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニ
ル共重合物の合計量が顔料100重量部に対し、15重
量部より少ないと塗工層の強度が弱く、塗工層の脱落、
粉落ちなどの問題が発生するため好ましくなく、65重
量部を超えると塗工性の悪化や顔料を被覆してしまうこ
とで顔料の特性を阻害するため好ましくない。
ルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合物の混合物に顔
料100重量部に対し、アクリルアマイド系カチオンポ
リマーを5〜45重量部、ジメチルジアリルアンモニウ
ムクロリド・二酸化イオウ共重合物を5〜45重量部及
び尿素・グリオキザール・アクリルアミド重縮合物を1
〜15重量部の範囲となるように添加する。
顔料をそのカチオン性によりカチオン活性させ、アニオ
ン性を有するインクジェット用インクをイオン結合によ
り定着させるのに効果があり、インクジェット用インク
の耐水性を改善する。
二酸化イオウ共重合物は、そのカチオン性により、アニ
オン性を有するインクジェット用インクの定着に寄与す
る。また、その疎水基の働きによりインクジェット用イ
ンクの滲みを改善する。
縮合物は、ポリビニールアルコールの耐水化剤として、
その架橋作用により、インクジェット用インクによるポ
リビニールアルコールの乾燥被膜の膨潤を押さえインク
ジェット用インク受理層の耐水性を改善する。
によって、インクジェットインクの受理を行い、インク
ジェットインクの滲み、印字濃度、耐水性を良好にす
る。
現層のコロイダルシリカとしては、平均粒子径200n
m以下のコロイダルシリカを使用する。コロイダルシリ
カの平均粒子径が200nmを超えると、光沢の発現を
阻害し光沢度の低下を生ずる。
ン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類,澱粉や酸化澱粉
等の各種澱粉類、ポリビニールアルコール、変性ポリビ
ニールアルコール、カルボキシメチルセルロースやメチ
ルセルロース等のセルロース誘導物、スチレン・ブタジ
エン共重合物、メチルメタクリレート・ブタジエン共重
合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合
体ラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合物等のビニ
ル系重合体ラテックス、ポリエステル、ポリウレタン等
の一般に塗工紙用として用いられている従来公知のバイ
ンダーが挙げられ、これらを単独、あるいは併用して用
いる事ができる。また、これらバインダーは、コロイダ
ルシリカ100重量部に対し、5〜50重量部配合して
なることが好ましい。これらバインダーがコロイダルシ
リカ100重量部に対し、5重量部より少ないと塗工層
の強度が弱く、塗工層の脱落、粉落ちなどの問題が発生
するため好ましくなく、50重量部を超えるとインクの
吸収を阻害するため好ましくない。
m2であり、5〜20g/m2であることがより好まし
い。光沢発現層の塗工量が2g/m2未満では強光沢が
発現せず、30g/m2を超えると光沢発現層でインク
の滲みや溢れが生じるため好ましくない。
塗工液には、必要に応じて分散剤、消泡剤、離型剤、P
H調整剤、潤滑剤、保水剤、増粘剤、界面活性剤、蛍光
増白剤、着色顔料、着色染料、流動改良剤などを適宜選
定して転化する事ができる。
た塗工液を一般の塗工方式、例えば、ブレードコータ
ー、ロールコーター、リバースロールコーター、エアー
ナイフーター、ダイコーター、バーコーター、グラビア
コーター、カーテンコーター、チャンプレックスコータ
ー、リップコーター等の各種公知公用の塗工方式により
乾燥塗工量が5〜50g/m2となるようにオンマシン
あるいはアフマシンコーターで単層あるいは多層塗工さ
れる。 塗工量が5g/m2より少ないとインク受理性
が不良になり、50g/m2を超えるとコスト高になっ
てしまうため好ましくない。
塗工液を乾燥塗工量で2〜30g/m2になるように塗
工し、該塗工層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ド
ラム面に圧接、乾燥することにより強光沢を発現させる
方法(キャスト方式)を用いる。用いられるキャスト方
式としては、ウェット法、リウェット法、ゲル化法等の
公知の方法を適宜使用すればよい。光沢発現層を得るた
めの塗工方式は特に限定されるものではなく、インク受
理層の塗工に例示されたものと同様なものが挙げられ
る。
中質紙等が使用できるが、塗工支持体としての塗工適性
を備えたものを使用することが好ましい。
より更に本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの
例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例の
重量部数はすべて固形分換算での数値で示すものとす
る。
−78A」)75重量部、空隙を有する有機顔料(ロー
ムアンドハース社製:商品名「ローペイクHP−91」
平均粒子径1.0μm)25重量部、ポリビニールアル
コール(クラレ社製:商品名「PVA−117」)12
重量部、エチレン・酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社
製:商品名「ポリゾール EVA AD−6」)40重
量部、アクリルアマイド系カチオンポリマー(住友化学
工業社製:商品名「スミレッズレジン 1001」)3
0重量部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二
酸化イオウ共重合物(荒川化学工業社製:商品名「KR
−850」)15重量部、尿素・グリオキザール・アク
リルアミド重縮合物(住友化学工業社製:商品名「スミ
レッズレジン 5004」)5重量部に水を加えて、十
分に撹拌混合して16重量%液の塗工液を得た。この塗
工液を坪量100g/m2の原紙の片面に、乾燥塗布量
が9g/m2となるように塗工、乾燥しインク受理層を
作成した。一方コロイダルシリカ(日本化学工業社製:
商品名「シリカドール40」粒子径10〜20nm)1
00重量部、カゼイン溶液10重量部、離型剤としてロ
ート油4重量部に水を加えて、十分に撹拌混合して10
重量%の塗工液を得た。この塗工液を上記のインク受理
層上に乾燥塗布量が5g/m2となるように塗工後、た
だちに表面温度が80℃の鏡面ドラム面に圧接、乾燥
後、離型させ、インクジェット記録用紙を得た。
液の乾燥塗工量を20g/m2となるように変更した以
外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得
た。
品名「ミズカシルP−78A」)90重量部、空隙を有
する有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ロー
ペイクHP−91」平均粒子径1.0μm)10重量部
に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同
じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
品名「ミズカシルP−78A」)50重量部、空隙を有
する有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ロー
ペイクHP−91」平均粒子径1.0μm)50重量部
に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同
じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
製:商品名「シリカドール40」粒子径10〜20n
m)100重量部、カゼイン溶液10重量部、離型剤と
してロート油4重量部に水を加えて、十分に攪拌混合し
た10重量%液をインク受理層上に乾燥塗布量が5g/
m2となるように塗工後に、ゲル化剤としてギ酸カルシ
ウム10%水溶液でゲル化処理し塗工層が湿潤状態にあ
る間に表面温度が100℃の鏡面ドラム面に圧接、乾燥
後、離型させ、光沢発現層を作成した以外は実施例1と
同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
製:商品名「シリカドール40粒子径10〜20nm」
100重量部、カゼイン溶液10重量部、離型剤として
ロート油4重量部に水を加えて、十分に攪拌混合した1
0重量%液をインク受理層上に乾燥塗布量が5g/m2
となるように塗工後に乾燥し、再湿潤液としてギ酸カル
シウム3%水溶液で再湿潤処理し、塗工層が湿潤状態に
ある間に表面温度が100℃の鏡面ドラム面に圧接、乾
燥後、離型させ、光沢発現層を作成した以外は実施例1
と同じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
品名「ミズカシルP−78A」)100重量部、空隙を
有する有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ロ
ーペイクHP−91」平均粒子径1.0μm)0重量部
に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同
じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
品名「ミズカシルP−78A」)0重量部、空隙を有す
る有機顔料(ロームアンドハース社製:商品名「ローペ
イクHP−91」平均粒子径1.0μm)100重量部
に変更してインク受理層を作成した以外は実施例1と同
じ方法でインクジェット記録用紙を得た。
製:商品名「PVA−117」)26重量部、エチレン
・酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリ
ゾール EVA AD−6」)26重量部に変更してイ
ンク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でイン
クジェット記録用紙を得た。
製:商品名「PVA−117」)4重量部、エチレン・
酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリゾ
ール EVA AD−6」)48重量部に変更してイン
ク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインク
ジェット記録用紙を得た。
製:商品名「PVA−117」)3重量部、エチレン・
酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリゾ
ール EVA AD−6」)10重量部に変更してイン
ク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でインク
ジェット記録用紙を得た。
製:商品名「PVA−117」)16重量部、エチレン
・酢酸ビニル共重合物(昭和高分子社製:商品名「ポリ
ゾール EVA AD−6」)54重量部に変更してイ
ンク受理層を作成した以外は実施例1と同じ方法でイン
クジェット記録用紙を得た。
ー(住友化学工業社製:商品名「スミレッズレジン 1
001」)を使用しないでインク受理層を作成した以外
は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得
た。
リド・二酸化イオウ共重合物(荒川化学工業社製:商品
名「KR−850」)を使用しないでインク受理層を作
成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録
用紙を得た。
ミド重縮合物(住友化学工業社製:商品名「スミレッズ
レジン 5004」)を使用しないでインク受理層を作
成した以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録
用紙を得た。
製:商品名「スノーテックスMP−3030」粒子径3
00nm)100重量部に変更して光沢発現層を作成し
た以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙
を得た。
して光沢発現層を作成した以外は実施例1と同じ方法で
インクジェット記録用紙を得た。
て光沢発現層を作成した以外は実施例1と同じ方法でイ
ンクジェット記録用紙を得た。
液の乾燥塗布量を40g/m2となるように変更した以
外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録用紙を得
た。 (以下余白)
インクジェット記録用紙について、表1〜表5にそれぞ
れの塗工液の処方等の条件を、表6にそれぞれの品質評
価結果を示す。なお、実施例及び比較例の品質評価の方
法は以下に示すとおりである。 (1)光沢度:JIS Z8742に準じて測定した。 (2)印字部光沢:セイコーエプソン(株)製インクジ
ェットプリンター(商品名:PM−700C)を用い
て、インクジェット記録を行い、印字部の光沢を目視で
評価した。 〇:白紙部と同等で良好である。 △:白紙部よりやや低下しているが実用上問題のないレ
ベルである。 ×:白紙部より著しく低下して実用的でない。 (3)インク滲み:セイコーエプソン(株)製インクジ
ェットプリンター(商品名:PM−700C)を用い
て、インクジェット記録を行い、印字部のインキ滲みを
目視で評価した。 ○:インク滲みが認められず良好である。 △:インク滲みが僅かに認められるが実用上問題のない
レベルである。 ×:インク滲みが著しく実用的でない。 (4)印字濃度:セイコーエプソン(株)製インクジェ
ットプリンター(商品名:PM−700C)を用いて、
インクジェット記録を行い、印字部のインク濃度を目視
で評価した。 ○:印字濃度が良好である。 △:印字濃度がやや薄いが実用上問題のないレベルであ
る。 ×:印字濃度が薄く実用的でない。 (5)耐水性:セイコーエプソン(株)製インクジェッ
トプリンター(商品名:PM−700C)を用いて、イ
ンクジェット記録を行い、その印字部を5分間水に浸漬
し、印字部の変化を目視で評価した。 ○:印字部が水に流されたり、滲んだりせず良好であ
る。 △:印字部がやや滲むが実用上問題のないレベルであ
る。 ×:印字部が水によって流され、印字濃度が薄くなり実
用的でない。 (6)塗工層強度:作成したインクジェット記録用紙及
びインクジェット記録紙作成過程での塗工層の脱落、粉
落ちを評価した。 ○:塗工層の脱落、粉落ちが発生せず良好である。 ×:塗工層の脱落、粉落ちが発生し実用的でない。
面光沢度、インク吸収性、印字濃度及び印字部光沢のい
ずれにも優れ、高い画像品質を実現する高光沢タイプの
インクジェット記録用紙を得ることができる。また本発
明の方法によれば、塗工層の脱落、粉落ちなどの問題が
解消され、インクの吸収が良好で、インクの滲みや溢れ
が生じず、光沢発現層を容易に強光沢に発現させること
ができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 支持体上に、少なくとも一層以上のイン
ク受理層を形成し、そのインク受理層の上に強光沢を発
現する光沢発現層を形成してなる高光沢タイプのインク
ジェット記録用紙であって、該インク受理層が無機顔料
50〜95重量部と、空隙を有する有機顔料5〜50重
量部で、かつ顔料100重量部に対してバインダーが1
5〜65重量部であることを特徴とする高光沢タイプの
インクジェット記録用紙。 - 【請求項2】 上記光沢発現層が平均粒子径200nm
以下のコロイダルシリカとコロイダルシリカ100重量
部に対してバインダーが5〜50重量部であることを特
徴とする請求項1記載の高光沢タイプのインクジェット
記録用紙。 - 【請求項3】 上記インク受理層の顔料100重量部に
対し、アクリルアマイド系カチオンポリマーを5〜45
重量部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸
化イオウ共重合物を5〜45重量部、尿素・グリオキザ
ール・アクリルアミド重縮合物を1〜15重量部配合し
てなる請求項1又は2記載の高光沢タイプのインクジェ
ット記録用紙。 - 【請求項4】 上記インク受理層のバインダーとして、
ポリビニールアルコール及びエチレン・酢酸ビニル共重
合物の混合物を使用し、ポリビニールアルコール及びエ
チレン・酢酸ビニル共重合物の比は1:2〜1:10の
範囲であり、そのポリビニールアルコール及びエチレン
・酢酸ビニル共重合物の合計量を顔料100重量部に対
し、15〜65重量部配合してなる請求項1、2又は3
記載の高光沢タイプのインクジェット記録用紙。 - 【請求項5】 上記光沢発現層の塗工量が2〜30g/
m2であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記
載の高光沢タイプのインクジェット記録用紙。 - 【請求項6】 無機顔料50〜95重量部、空隙を有す
る有機顔料5〜50重量部と、顔料100重量部に対し
バインダーが15〜65重量部と、顔料100重量部に
対しアクリルアマイド系カチオンポリマー5〜45重量
部、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イ
オウ共重合物5〜45重量部及び尿素・グリオキザール
・アクリルアミド重縮合物1〜15重量部とを含有する
塗工液を支持体に塗工、乾燥し少なくとも1層以上のイ
ンク受理層を形成した後、平均粒子径200nm以下の
コロイダルシリカと、コロイダルシリカ100重量部に
対し5〜50重量部のバインダーを含有する塗工液を上
記インク受理層上に乾燥塗布量が2〜30g/m2とな
るように塗工して光沢発現層を形成後、その光沢発現層
を湿潤状態下において加熱された鏡面ドラム面に圧接す
ることを特徴とする高光沢タイプのインクジェット記録
用紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10269999A JP4162324B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP10269999A JP4162324B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000289327A true JP2000289327A (ja) | 2000-10-17 |
JP4162324B2 JP4162324B2 (ja) | 2008-10-08 |
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ID=14334518
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10269999A Expired - Lifetime JP4162324B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 高光沢タイプのインクジェット記録用紙及びその製造方法 |
Country Status (1)
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