JP2002160446A - インクジェットインク受容層形成用インクおよびそれを用いた記録用シート - Google Patents

インクジェットインク受容層形成用インクおよびそれを用いた記録用シート

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JP2002160446A
JP2002160446A JP2000361739A JP2000361739A JP2002160446A JP 2002160446 A JP2002160446 A JP 2002160446A JP 2000361739 A JP2000361739 A JP 2000361739A JP 2000361739 A JP2000361739 A JP 2000361739A JP 2002160446 A JP2002160446 A JP 2002160446A
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Mitsuru Kawazome
満 河染
Akio Sasaki
章夫 佐々木
Akira Hirasawa
朗 平澤
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材に印字したインクの耐水性に優れ、印字
画像の滲みが起こらず、印字の印字品質が高く、かつ、
印刷インク適性に優れるため基材の必要な箇所に容易に
インクジェットインク受容層を形成できる安価なインク
の提供。 【解決手段】 親水性を有するアクリル系光硬化性成分
を主成分として含むビヒクルに対して、カチオン性樹脂
溶液および多孔質微粒子を配合したインクを用いる。好
ましくは前記ビヒクル100質量部に対して、カチオン
性樹脂溶液中の樹脂分として5〜30質量部および多孔
質微粒子10〜70質量部配合したインクを用いて基材
の少なくとも一方の面の所定部にインクジェットインク
受容層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットイ
ンク受容層形成用インクおよびそれを用いた記録用シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットインクを使用する
インクジェットプリンタはカラー化が容易で、安価であ
り、高解像度が可能である、保存性に優れているなどの
多くの優れた点を持っているが、上質紙に印字するとイ
ンクジェット印字が滲んだり、インクの吸収性が劣り印
字したインクが用紙表面に残るため連続的に印字された
場合などにガイドロールを汚したり印字画像の汚れが発
生する上、耐水性に劣る問題があった。特に情報産業分
野で使用する場合、インクジェット印字されたバーコー
ドなどが滲んで読み取り難くなったり、インクジェット
印字された郵便物などが野外にて雨に曝されたり、ある
いは誤って水が掛かってしまった場合などには、溶けて
印字内容が見えなくなる問題があった。
【0003】インクジェットインク受容層を形成した用
紙(インクジェット用紙)やフィルム(OHPフィル
ム)などが考案されている(特開平6−183135号
公報、特開平6−297830号公報、特公平8−22
608号公報、特開平8−72390号公報、特開平8
−291496号公報など)。しかし、これらはインク
吸収性は改善されるが、基材の全面にインクジェットイ
ンク受容層を設けるためコスト高になる問題があるとと
もに、H液へ影響をあたえるためオフセット印刷に向か
ないという問題があった。
【0004】一方、インクジェットインクとして、耐水
性のある顔料タイプのインクが上市されているが、プリ
ンタヘッドの目ずまりやプリンタヘッドの耐久性が落ち
るなどプリンタヘッドへの影響がある上、印字濃度が薄
い、カラー化がしにくいという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、従来の問題を解決し、インクジェットインクの耐水
性を改善し、かつ印字画像の滲みが起こらないようにし
てインクジェット印字の印字品質を向上できるインクジ
ェットインク受容層形成用インクであって、印刷インク
適性に優れるため印刷機で基材の必要な所定の箇所に容
易にインクジェットインク受容層を形成できる、インク
ジェットインク受容層形成用インクを提供することであ
り、本発明の第2の目的は、そのようなインクを用いて
基材の所定部に形成されたインクジェットインク受容層
を有する記録用シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、親水性を有するアク
リル系光硬化性成分を主成分として含むビヒクルに対し
て、カチオン性樹脂溶液および多孔質微粒子を配合した
インクジェットインク受容層形成用インクを用いること
により解決できることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0007】すなわち、本発明の請求項1記載のインク
ジェットインク受容層形成用インクは、親水性を有する
アクリル系光硬化性成分を主成分として含むビヒクルに
対して、カチオン性樹脂溶液および多孔質微粒子を配合
したことを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2記載のインクジェットイ
ンク受容層形成用インクは、請求項1記載のインクジェ
ットインク受容層形成用インクにおいて、親水性を有す
るアクリル系光硬化性成分を主成分として含むビヒクル
100質量部に対して、カチオン性樹脂溶液中の樹脂分
として5〜30質量部および多孔質微粒子10〜70質
量部配合したことを特徴とする。
【0009】本発明においては、親水性を有するアクリ
ル系光硬化性成分を主成分として含むビヒクルに対して
カチオン性樹脂溶液および多孔質微粒子を配合したイン
クジェットインク受容層形成用インクを用いることによ
り、基材に形成されたインクジェットインク受容層への
インクジェットインク吸収性が優れ、印字画像の滲みが
起こらなくすることができ、さらに、印字したインクジ
ェットインクの耐水性を改善することができる。また、
このインクジェットインク受容層形成用インクは、印刷
インク適性に優れるため、基材の必要な所定の箇所に容
易にインクジェットインク受容層を形成できるのでコス
トダウンを計ることができる上、オフセット印刷に影響
を与えない。
【0010】本発明の請求項3は、基材の少なくとも一
方の面の所定部に請求項1あるいは請求項2記載のイン
クジェットインク受容層形成用インクを用いて形成され
たインクジェットインク受容層を有してなる記録用シー
トである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる親水性を有するアクリル系光硬化性成分
とは、常温の水によく溶解し放置しても分離したり沈殿
を生じたりないアクリル系光硬化性成分であって、公知
の親水性を有するアクリル系光重合性モノマーおよび/
または親水性を有するアクリル系光重合性オリゴマーか
ら任意に選んで用いることができる。アクリル系光重合
性モノマーとしては、具体的には、例えばエチレングリ
コール単位を分子内にもつポリエチレングリコール(n
は3以上であり、およそ14以下)ジアクリレート、ト
リメチロールプロパンEO変性(nは3以上であり、お
よそ14以下)トリアクリレート、フェノールEO変性
(nは3以上であり、およそ14以下)変性アクリレー
トや、水酸基を分子内にもつ2−ヒドロキシエチルアク
リレート(HEA)、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、フタル酸モノヒドロキシ
エチルアクリレートなどを挙げることができる。これら
の光重合性モノマーは単独で用いてもよいし2種以上組
み合わせて用いてもよい。
【0012】エチレングリコール単位を分子内にもつア
クリル系光硬化性成分の場合、ポリエチレングリコール
単位は、nは3以上であり、nが3未満であると親水性
が劣るので好ましくない。nの上限は特に限定されない
が、入手可能な市販品の場合はおよそ14以下である。
【0013】本発明で用いる光重合開始剤は、従来公知
のもので良く、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−
メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプ
ロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ
−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−
トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド−ビス
(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォ
スフィンオキサイドなどが挙げられる。これらの光重合
開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。その含有量は、通常アクリ
ル系光硬化性成分100質量部当り、5〜15質量部の
範囲で選ばれるのが好ましい。
【0014】本発明で用いるカチオン性樹脂溶液として
は、具体的には、例えば、粉末状あるいは液状である1
級〜3級アミンまたは4級アンモニウム塩のオリゴマ
ー、ポリマーからなるカチオン性樹脂を各種アルコール
類、ジエチレングリコールなどの溶媒に溶解したもの、
水溶液あるいは水分散液の形態の1級〜3級アミンまた
は4級アンモニウム塩のオリゴマー、ポリマーからなる
カチオン性樹脂溶液などを挙げることができる。粉末状
あるいは液状のカチオン性樹脂は、前記アクリル系光硬
化性成分に直接添加しても溶解しないので、これらのカ
チオン性樹脂を使用する際はこれらを溶解するジエチレ
ングリコールのような溶媒に溶解してカチオン性樹脂溶
液として使用する。
【0015】特に好ましいカチオン性樹脂の例として、
具体的には、例えば、ジメチルアミン・エピクロルヒド
リン重縮合物、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合
物、ポリビニルアミン共重合物などあるいはこれらの2
種以上の混合物などを挙げることができる。本発明にお
けるカチオン性樹脂としては市販のものを好適に利用で
きる。
【0016】市販のカチオン性樹脂の具体例としては、
例えば、粉末状のものでは、三洋化成工業(株)製ポリ
アミン系のサンフィクス555、サンフィクス555
C、サンフィクス555NK、サンフィクス555U
S、第一工業製薬(株)製のレオックスAS(特殊カチ
オン樹脂)、シャロールDM−254P(メタクリル酸
エステルクロライド4級塩ポリマー)、シャロールDM
−283P(メタクリル酸エステルクロライド4級塩ポ
リマー)、日東紡績(株)製のPAA−HCI−3S
(ポリアリルアミン塩酸塩)、PAA−HCI−10S
(ポリアリルアミン塩酸塩)などを挙げることができ、
液状のものでは、日本触媒(株)製のエポミンSP−0
12(ポリエチレンイミン)、エポミンSP−110
(ポリエチレンイミン)、エポミンSP−200(ポリ
エチレンイミン)などを挙げることができる。
【0017】市販の水溶液あるいは水分散液の形態のカ
チオン性樹脂の具体例としては、例えば、水溶液として
は、三洋化成工業(株)製サンフィックスPRO−10
0(ポリアミン系水溶液)、サンフィックス70(ジシ
アンジアミド系水溶液)、第一工業製薬(株)製カチオ
ーゲンL(4級アンモニウム塩水溶液)、シャロールD
C−303P(ポリジメチルジアリルアンモニウムクロ
ライド水溶液)、シャロールDC−902P(ポリジメ
チルジアリルアンモニウムクロライド水溶液)、日本触
媒(株)製エポミンP−1000(ポリエチレンイミ
ン)、日東紡績(株)製PAA−HCI−3L(ポリア
リルアミン塩酸塩)、PAA−HCI−10L(ポリア
リルアミン塩酸塩)などを挙げることができる。また、
水分散液としては、三洋化成工業(株)製サンスタット
1200(4級アンモニウム塩型)、日華化学(株)製
ニッカシリコンAMZ(アミノ変性シリコンエマルジョ
ン)、ニッカシリコンAM−202(アミノ変性シリコ
ンエマルジョン)、ニッカシリコンAMZ−3(アミノ
変性シリコンエマルジョン)などを挙げることができ
る。
【0018】本発明において、カチオン性樹脂溶液の配
合量は特に限定されるものではないが、好ましくは親水
性を有するアクリル系光硬化性成分を主成分として含む
ビヒクル100質量部に対して、カチオン性樹脂溶液中
の樹脂分として5〜30質量部配合することが望まし
い。5質量部未満では、印字したインクジェットインク
の耐水性を改善することができない恐れがあり、30質
量部を超えるとビヒクルの光硬化性が損なわれる恐れが
あり、いずれも好ましくない。
【0019】本発明で用いる多孔質微粒子は無機系多孔
質微粒子でも、有機系多孔質微粒子でも、あるいは両者
の混合物でもよく、特に限定されるものではない。中で
も無機系多孔質微粒子は好ましく使用できる。
【0020】本発明で用いる無機系多孔質微粒子の具体
例としては、例えば、シリカ微粒子では、ミズカシルP
−526、P−801、P−527、P−603、P8
32、P−73、P−78A、P−78F、P−87、
P−705、P−707、P−707D(水沢化学社
製)、Nipsil E200、E220、SS−10
F、SS−15F、SS−50(日本シリカ工業社
製)、SYLYSIA730、310(富士シリシア化
学社製)など、炭酸カルシウム微粒子では、Brill
iant−15、Brilliant−S15、Uni
bur−70、PZ、PX、ツネックスE、Vigot
−10、Vigoto−15、Unifant−15F
R、Brilliant−1500、ホモカルD、ゲル
トン50(白石工業社製)などを、スルホ・アルミン酸
カルシウム微粒子では、サチンホワイトSW、SW−
B、SW−BL((白石工業社製)などを、アルミナ微
粒子では、AL−41G、AL−41、AL−42、A
L−43、AL−44、AL−41E、AL−42E、
AL−M41、AL−M42、AL−M43、AL−M
44、AL−S43、AM−21、AM−22、AM−
25、AM−27(住友化学社製)、酸化アルミニウム
C(日本アエロジル社製)などを、二酸化チタン微粒子
では二酸化チタンT805、P25(日本アエロジル社
製)などを挙げることができる。これらは、単独で用い
てもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0021】本発明で用いる多孔質微粒子の配合量は特
に限定されるものではないが、好ましくはアクリル系光
硬化性成分を主成分として含むビヒクル100質量部に
対して、多孔質微粒子を10〜70質量部、より好まし
くは20〜60質量部配合することが望ましい。10質
量部未満では耐水性や印字画像の滲みを改善できない恐
れがあり、またインクの吸収性が劣り印字したインクが
用紙表面に残るため連続的に印字された場合などにガイ
ドロールを汚したり印字画像の汚れが発生する恐れがあ
り、70質量部を超えると粘度が高くなり印刷インク適
性が低下する恐れがあるので、いずれも好ましくない。
【0022】本発明のインクジェットインク受容層形成
用インクには、さらに、所望に応じて慣用されている添
加成分、例えば、反応性希釈剤、粘着付与剤、粘度調整
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、pH調節剤、消泡剤、
各種安定剤、着色剤、滑剤、増感剤などを含有させるこ
ともできる。
【0023】本発明のインクジェットインク受容層形成
用インクは、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフ
コーター、バーコーターなどの塗工手段により基材の少
なくとも一方の面の所定部に塗工し、必要に応じて乾燥
して、インクジェットインク受容層を有する記録用シー
トを形成することができる。
【0024】本発明で用いる基材としては、通常の紙、
コート紙、アート紙、それにオーバーコート層(保護
層)をもつ用紙やフィルム、プロセスカラー印刷を施し
たパンフレットやカタログ、書類などの他に、合成紙、
あるいはポリエチレン、透明性を有するポリエチレンテ
レフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの合成
フィルムを用いることもできる。これらの合成フィルム
を用いる場合には基材の表面をマット処理、コロナ処理
などの表面処理を施すのが好ましい。また、基材面への
塗工量は、特に限定されないが、例えば1〜30g/m
2 、好ましくは3〜20g/m2 、さらに好ましくは5
〜15g/m2 とする。
【0025】本発明において用いるインクジェットイン
クとしては、たとえば特開平7−228808号公報、
同7−228809号公報に記載のものを用いることが
できる。特に、アントラキノン系、ベンゾキノン系、ナ
フトキシキノン系、キサンテン系、トリフェニルメタン
系、キノリン系、インジゴイド系、アジン系、オキサジ
ン系、チアジン系およびメチン系染料からなる群から選
ばれた少なくとも1種のアニオン性インクが好適に用い
られる。これらの具体例については特開平7−2288
09号公報の段落番号0015に例示されている。この
インクに使用する媒体としては、水と水溶性有機溶媒と
の混合溶媒を用いることができる。このほかに、pH調
整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤などを含有させるこ
とができる。
【0026】図1は、本発明の記録用シートの一実施形
態を説明する説明図である。図1において、本発明の記
録用シート1は、本発明のインクジェットインク受容層
形成用インクを使用して基材2の上面の所定の箇所にイ
ンクジェットインク受容層3が形成してある。4は、イ
ンクジェットインク受容層3の上に図示しないインクジ
ェットプリンタで印字された印字である。
【0027】
【実施例】以下実施例および比較例により本発明を更に
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約さ
れるものではない。 (実施例1)親水性の高いアクリル系光重合性モノマー
であるポリエチレングリコールジアクリレート(n=1
3〜14)〈商品名:アロニックスM−260(東亜合
成化学社製)〉92質量部と光重合開始剤〈商品名:V
ICURE55(アクゾノーベル社製)〉を8質量部を
混合する。得られたビヒクル液100質量部に多孔質微
粒子としてアルミナ微粒子〈商品名:酸化アルミニウム
C(日本アエロジル社製)〉30質量部を混練する。こ
の混練品にポリアミン型カチオン性樹脂〈商品名:サン
フィックス555(三洋化成社製)〉をジエチレングリ
コールに40質量%濃度に溶解させた溶液を25質量部
と、さらに添加剤としてメチルハイドロキノン(安定
剤)を0.1質量部加えて三本ロールミルを使用して混
練し、本発明のインクジェットインク受容層形成用イン
クを調製した。このようにして得られた本発明のインク
ジェットインク受容層形成用インクを樹脂凸版を使用し
て上質紙(70kg連量)上に1.0g/m2 になるよ
うにドライオフセット印刷を行い、インクジェットイン
ク受容層を有するる本発明の記録用シートを作った。得
られた本発明の記録用シートのインクジェットインク受
容層にサイテックス社インクジェットプリンタで印字
(黒、赤、青および緑染料インクを使用した)を行った
あと、下記の評価方法により耐水性および印字品質の評
価を行った。評価結果を表1に示す。
【0028】(評価方法) 〈耐水性〉印字箇所を一定時間流水で洗い流すか、印字
箇所に水滴を一定時間滴下したのち、拭き取ってインク
の状態を目視により判定する。印字が完全に残っている
ものを◎、印字がほぼ完全に残っているものを○、印字
が少し薄くなってきているものを△、印字が薄くなって
いるものを×と判定した。
【0029】〈STIグレード(%)(印字品質)〉イ
ンクジェットプリンタにてバーコードを印字し、その読
み取り品質をバーコードテスタ(LASER CHEK
II)にて、STIグレード(%)を測定することに
より評価した。なお、一般的にはSTIグレードで50
%以上が標準的な良好品質と評価することができる。
【0030】(実施例2)実施例1で使用したジエチレ
ングリコールに溶解したカチオン性樹脂溶液を37.5
質量部に変更した以外は実施例1と同様にして本発明の
インクジェットインク受容層形成用インクを調製した
後、このインクを用いてインクジェットインク受容層を
有する本発明の記録用シートを作り、耐水性および印字
品質の評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0031】(実施例3)実施例1で使用したジエチレ
ングリコールに溶解したカチオン性樹脂溶液を12.5
質量部に変更した以外は実施例1と同様にして本発明の
インクジェットインク受容層形成用インクを調製した
後、このインクを用いてインクジェットインク受容層を
有する本発明の記録用シートを作り、耐水性および印字
品質の評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0032】(実施例4)実施例1で使用したアルミナ
微粒子を合成シリカ微粒子〈商品名:SYLOSHER
E C−1504(富士シリシア化学社製)〉20質量
部に変更した以外は実施例1と同様にして本発明のイン
クジェットインク受容層形成用インクを調製した後、こ
のインクを用いてインクジェットインク受容層を有する
本発明の記録用シートを作り、耐水性および印字品質の
評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0033】(実施例5)実施例1で使用したアルミナ
微粒子を炭酸カルシウム微粒子〈商品名:ソフトン10
00(備北粉化工業社製)〉に変更した以外は実施例1
と同様にして本発明のインクジェットインク受容層形成
用インクを調製した後、このインクを用いてインクジェ
ットインク受容層を有する本発明の記録用シートを作
り、耐水性および印字品質の評価を行った。評価結果を
表1に示す。
【0034】(比較例1)実施例1で使用したポリエチ
レングリコールジアクリレート(n=13〜14)をト
リメチロールプロパンPO変性(n=1)トリアクリレ
ートに変更した以外は実施例1と同様にして比較のため
のインクジェットインク受容層形成用インクを調製した
後、このインクを用いてインクジェットインク受容層を
有する記録用シートを作り、耐水性および印字品質の評
価を行った。評価結果を表1に示す。
【0035】(比較例2)実施例2で使用したポリエチ
レングリコールジアクリレート(n=13〜14)をト
リメチロールプロパンPO変性(n=1)トリアクリレ
ートに変更した以外は実施例1と同様にして比較のため
のインクジェットインク受容層形成用インクを調製した
後、このインクを用いてインクジェットインク受容層を
有する記録用シートを作り、耐水性および印字品質の評
価を行った。評価結果を表1に示す。
【0036】(比較例3)実施例1で使用したジエチレ
ングリコールに溶解したカチオン性樹脂溶液を使用せず
に実施例1と同様にして比較のためのインクジェットイ
ンク受容層形成用インクを調製した後、このインクを用
いてインクジェットインク受容層を有する記録用シート
を作り、耐水性および印字品質の評価を行った。
【0037】(比較例4)ロジン変性フェノール樹脂ワ
ニス76質量部とアマニ油ワニス14質量部を混合し、
木ロウ(バルチミン酸グリセリド)7質量部とドライヤ
ー3質量部を混合したワニスに多孔質微粒子のアルミナ
微粒子〈商品名:酸化アルミニウムC(日本アエロジル
社製)〉32質量部を混合した。これにポリアミン型カ
チオン性樹脂〈商品名:サンフィックス555(三洋化
成社製)〉をジエチレングリコールに40質量%濃度に
溶解させた溶液を25質量部加えた後、三本ロールミル
を使用して混練し、比較のためのインクジェットインク
受容層形成用インクを得た。得られたインクを用いて樹
脂凸版を使用して上質紙(70kg連量)上に1.0g
/m2 になるようにドライオフセット印刷を行って比較
のための記録用シートを作った。得られた記録用シート
のインクジェットインク受容層にサイテックス社インク
ジェットプリンタで印字(黒、赤、青および緑染料イン
ク)を行った後、実施例1と同様にして、耐水性および
印字品質の評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例1〜5のインクジェットインク受容
層形成用インクは、印刷インク適性に優れる上、表1か
ら、インクジェットプリンタで印字(黒、赤、青および
緑染料インク)した印字の耐水性および印字品質(ST
Iグレード)に優れていることが判る。それに対して、
表1から、比較例1〜4のインクジェットインク受容層
形成用インクは、一部耐水性のよいものがあるが、印字
品質(STIグレード)に劣ることが判る。
【0040】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のインクジェット
インク受容層形成用インクは、従来のインクジェットイ
ンク受容層形成用インクの諸問題を解決し、基材(通常
の紙、コート紙、アート紙、それにオーバーコート層
(保護層)をもつ用紙やフィルム、プロセスカラー印刷
を施したパンフレットやカタログ、書類など)に形成し
たインクジェットインク受容層に印字したインクジェッ
トインクの耐水性に優れ、印字画像の滲みが起こらず、
印字の印字品質が高く、かつ、印刷インク適性に優れる
ため基材の必要な所定の箇所にのみ容易にインクジェッ
トインク受容層を形成できるのでコストダウンを計るこ
とができる上、オフセット印刷に影響を与えないという
顕著な効果を奏する。
【0041】本発明の請求項2記載のインクジェットイ
ンク受容層形成用インクは、請求項1記載のインクにお
いて、親水性を有するアクリル系光硬化性成分を主成分
として含むビヒクル100質量部に対して、カチオン性
樹脂溶液中の樹脂分として5〜30質量部および多孔質
微粒子10〜70質量部を配合したので、請求項1記載
のインクと同じ効果を奏する上、確実に耐水性や印字画
像の滲みを改善でき、連続的に印字された場合でもガイ
ドロールを汚したり印字画像の汚れが発生することがな
く、印刷インク適性にも優れているという顕著な効果を
奏する。
【0042】本発明の請求項3記載の記録用シートは、
基材の少なくとも一方の面の所定部に形成したインクジ
ェットインク受容層へ印字したインクジェットインクの
耐水性に優れ、かつ印字画像の滲みが起こらず、印字の
印字品質が高いという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録用シートの一実施形態を説明する
説明図である。
【符号の説明】
1 本発明の記録用シート 2 基材 3 インクジェットインク受容層 4 印字
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平澤 朗 東京都千代田区神田駿河台1丁目6番地ト ッパン・フォームズ株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA15 BA33 BA34 BA35 4J039 AD10 AD12 AD21 AD23 AE09 BA13 BA16 BA21 BE27 EA42 EA47 FA02 GA24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性を有するアクリル系光硬化性成分
    を主成分として含むビヒクルに対して、カチオン性樹脂
    溶液および多孔質微粒子を配合したことを特徴とするイ
    ンクジェットインク受容層形成用インク。
  2. 【請求項2】 親水性を有するアクリル系光硬化性成分
    を主成分として含むビヒクル100質量部に対して、カ
    チオン性樹脂溶液中の樹脂分として5〜30質量部およ
    び多孔質微粒子10〜70質量部配合したことを特徴と
    する請求項1記載のインクジェットインク受容層形成用
    インク。
  3. 【請求項3】 基材の少なくとも一方の面の所定部に請
    求項1あるいは請求項2記載のインクジェットインク受
    容層形成用インクを用いて形成されたインクジェットイ
    ンク受容層を有してなる記録用シート。
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