JP4047632B2 - 新聞印刷用インクジェット記録用紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録方式を利用した、新聞印刷用もしくは新聞印刷校正用インクジェット記録用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェットプリンターやプロッターの目ざましい進歩により、フルカラーでしかも高精細な画像が容易に得られるようになってきた。
【0003】
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙等の記録用紙に付着させ、画像・文字等の記録を行なうものである。インクジェットプリンターやプロッターはコンピューターにより作成した文字や各種図形等の画像情報のハードコピー作成装置として、種々の用途に於いて近年急速に普及している。特に多色インクジェット方式により形成されるカラー画像は製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較しても遜色のない記録を得ることが可能であり、更に作成部数が少ない用途に於いては、印刷技術や写真技術によるよりも安価で済むことから広く応用されつつある。
【0004】
さらに、用途の多様化に伴い、大判のポスターやPOPアート、製図用途に使用されることが多くなってきている。これら用途ではインクジェットの高鮮鋭性を活かせ、色彩性も優れていることから、良好な画像を得ることが可能であり、宣伝効果が大きいものとなる。これらへの適用はパーソナルコンピュータレベルで、鮮鋭性や色彩性といった画像再現性や色再現性に優れた画像を簡単に得ることが可能であるためであり、インクジェット記録用紙を多用する理由ともなっている。
【0005】
これらインクジェット記録装置の高性能化や用途の多様化により、インクジェット記録に対するニーズは高まっており、その結果記録装置或いは用紙に求められる特性も要求もかなり高度になってきている。例えば、大判ポスターやPOPアート、また写真画像を出力する用途の場合、その用途が屋内外の展示や個人の記録保存といったものであるため、従来以上に画像の耐候性、画像保存性が求められるようになっている。このような要望に対し、インク及び用紙の改良が進んでおり、従来よりはかなり良好な保存性が得られるようになってきている。しかしながら、特に耐光性に関しては未だ銀塩写真のレベルには到達しておらず、要求が満たされていないのが現状である。
【0006】
このような要求を満たすために、最近では顔料タイプのインクが使用されるようになってきている。顔料インクは光劣化も少なく、水によって再溶解しないため、染料タイプのインクよりも耐候性、画像保存性が向上することが知られている。しかし、インク中の色材顔料は染料と異なり媒体に不溶であるため、インク中の色材顔料を安定に分散させる必要があり、インク中の色材顔料の比率を容易に上げられない。また、染料インクのように着色効率が高くなく、鮮明な発色を得にくい。よって画像形成に使用されるインク量は染料インクに比べて多くなる傾向にあり、特にインク量の多い重色部間の境界滲み(ブリーディング)が発生する。
【0007】
そのため、用紙に対する要求も必然的に高まってきている。顔料インクの吸収性を向上させる方法として、支持体上に塗設するインク受理層を厚くすることが考えられる。この方法でインク吸収性は改善されるが、顔料インクが原紙方向に深く浸透するため、発色性が低下する。前述したように顔料インクの場合、染料インクと比較して鮮明な発色を得にくいため、インクが深く浸透すると発色性は著しく低下してしまう。さらにインク受理層を有しない用紙ではさらにその低下は著しい。
【0008】
発色性向上のために、インク定着剤と呼ばれるカチオン性ポリマーのみ使用することも考えられるが、顔料インクを用いて記録した画像と染料インクを用いて記録した画像が混在する画像では、染料インクの部分には有効であるが、文字などの顔料インクを用いて記録した画像においては十分な定着効果を得られず、良好な発色性及びブリーディングの向上を得ることは難しい。
【0009】
このように、染料インク及び顔料インクそれぞれに長短が存在するため、使用用途によりインクを選択し、さらに各インクによって適したインクジェット記録用紙を選択しなければならないのが現状である。そのため、画像を形成するにあたり、文字画像に耐候性が良好な顔料インクを用い、グラフィック画像に発色性が良好な染料インクを用いるといった染料インクと顔料インクの両方が用いられる場合あり、良好な発色性及びブリーディングが得られるインクジェット記録用紙が望まれている。
【0010】
近年、新聞発行においては、見やすい読みやすい新聞を目指し、文字の拡大化と共に紙面のカラーページ増化が著しい。これに伴い、新聞印刷用のカラー校正システムとして顔料インクによるインクジェット方式によるものが、コストや表現の近似性から導入されてきている。最近ではプリンターとカラーマネージメントシステムと一体化させた印刷色校正用専用機も上市されている。さらには新聞印刷に掛かるコストの低減を目指して、またユーザ個別の要望に応え随時紙面内容を変更してより細かな情報に対応して掲載するためにインクジェット方式を応用したオンデマンド印刷タイプの新聞発行システムの提案もなされている。これらに用いる材料としては現行の「新聞」と同等もしくは出来るだけ近似していることが求められる。これは現行の「新聞紙」のイメージが既に定着しているため、新聞としての価値観から同じ風合や質感が求められるためである。
【0011】
質感のなかでも色合いに関しては、新聞用紙は脱墨古紙パルプを含有していることもあり白さが低い特徴のある色合いを有していることで、既存のインクジェット記録用紙を新聞紙印刷用及びその校正用として利用するには明度、色度が大きく異なっていた。また支持体(原紙)上にインク受理層を設けるため、新聞用紙との質感の違いが大きな問題となっていた。さらに、印刷校正用として利用した場合には印刷仕上がりを再現するものではなかった。これは、既存のインクジェット用紙は、インク吸収性、色彩再現性などを要求されるため、インク受理層を支持体上に設け、使用する顔料や接着剤及び各種添加剤に工夫がなされており、顔料としては吸収性を得るために多孔性の合成顔料を使用することが多く、しかもインクジェット画像の色彩性を鮮明にするために、その色合いは独特の白さのものとなるためである。
【0012】
そこで、オフセット印刷用新聞用紙に直接水性インクを印字することも試みられているが、これらの用紙はもちろん水性インクの受理性能を有していないため、画像の滲みはひどく、また印字濃度も低く再現される。一方でインクジェットプリンター側での対応として、普通紙用にインク量を押さえて印字するモードも取り入れられているが、この場合にも印字濃度も低く再現され、実際のオフセット印刷の画像再現と大きく異なり昨今の新聞発行における画像高精細化に対応出来なかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、新聞紙の色調及び風合い、質感に近似し、かつ水性顔料インク及び水性染料インクを用いたインクジェット記録に適した新聞印刷用紙及びその校正用のインクジェット記録用紙を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、既存のインクジェット記録用紙をそのまま新聞紙印刷及びその校正用に利用すると印刷用紙との質感の違いが大きく適さないため、インクジェット記録用紙と対象となるオフセット印刷用新聞用紙との種々の物性について鋭意検討した結果、インクジェット記録に適したインク受理層を設けず、少なくとも色材顔料と水を含んでなる顔料インクを用いて記録した画像及び少なくとも着色染料と水を含んでなる染料インクを用いて記録した画像が混在する画像を得るための新聞印刷及びその校正用に適したインクジェット記録用紙を作製出来ることを見出した。
【0015】
即ち、少なくとも色材顔料と水を含んでなる顔料インクを用いて記録した画像及び少なくとも着色染料と水を含んでなる染料インクを用いて記録した画像が混在する画像を得るための新聞印刷もしくはその校正に用いるインクジェット記録用紙において、該インクジェット記録用紙の坪量(g/m2)が、対象とするオフセット印刷用新聞用紙の坪量に対して−10%〜+50%の範囲であり、対象とするオフセット印刷用新聞用紙との間の色差ΔE*が、下記数1により算出されるJIS―Z8730規定の色差でΔE*≦5の範囲であり、かつメカニカルパルプ及び/または脱墨古紙パルプを50%以上含有してなり、硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩を0.1g/m2〜3g/m2及びカチオン性化合物0.05g/m2〜2g/m2の範囲で塗工により付与されたことにより顔料インク及び染料インクの両方に適した新聞印刷用インクジェット記録用紙である。
【0016】
また、該インクジェット記録用紙の坪量が(g/m2)が、対象とするオフセット印刷用新聞用紙の坪量に対して―10%〜+50%の範囲であり、対象とするオフセット印刷用新聞用紙との間の色差ΔE*が、下記数2により算出されるJIS―Z8730規定の色差でΔE*≦5の範囲であればより効果的である。
【0017】
【数2】
ΔE*={(L1 *−L2 *2+(a1 *−a2 *2+(b1 *−b2 *20.5
1 *、L2 *、a1 *、a2 *、b1 *、b2 *は、JIS−Z8722で規定される測定方法に従い測定したJIS−Z8729で規定される下記指数を表す。
1 * :該インクジェット記録用紙の明度指数L*
2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の明度指数L*
1 * :該インクジェット記録用紙の知覚色度指数a*
2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の知覚色度指数a*
1 * :該インクジェット記録用紙の知覚色度指数b*
2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の知覚色度指数b*
【0020】
また、メカニカルパルプ及び/または脱墨古紙パルプを50%以上含有してなる原紙に、硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩を塗工により付与する製造方法を適用したものは、該水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物が原紙の表面付近に集中して存在するため、インクの定着効果が高く、発色性がより良好となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のインクジェット記録用紙を詳細に説明する。
【0022】
本発明のインクジェット記録用紙に於いて、対象とするオフセット印刷用新聞用紙とは、現在新聞に使用されている用紙を指し、例えばJIS P3001に規定されている新聞巻取紙や、「新聞印刷ハンドブック」(1997年、日本新聞協会発行)の163〜177ページに詳細に記載されている。新聞紙該インクジェット記録用紙表面と対象の新聞紙表面との色差(ΔE*)をΔE*≦5の範囲内になるようにするためには、メカニカルパルプと脱墨古紙パルプを単独もしくは混合して50%以上とし、必要に応じてその他の天然パルプの配合とし、さらに必要に応じて各種着色剤を添加することで達成される。
【0023】
本発明でいう画像は、写真画像等のグラフィック画像及び文字画像など、新聞に用いられている物を指す。
【0024】
本発明でいう色差は、JIS−Z8722、並びにJIS−Z8720で規定される色の測定方法及び測定光源に従って測定され、JIS−Z8729で規定される明度指数(L*)及び知覚色度指数(a*、b*)の値と、校正対象の印刷 用紙の明度指数(L*)及び知覚色度指数(a*、b*)の値から、JIS−Z8 730で規定される色差(ΔE*)を計算したものである。更に具体的には、測 定条件はD-n P、(JIS−Z8722中の6.3.2参照)、光源を標準 の光C(またはD65)を用いて行っている。
【0025】
本発明のインクジェット記録用紙に用いられるメカニカルパルプは、機械的に摩砕して作ったパルプを示し、具体例としては、TMP(サーモメカニカルパルプ)、PGW(プレッシャライズドグランドパルプ)、RGP(リファイナーグランドパルプ)、GP(グランドパルプ)、CGP(ケミカルグランドパルプ)等が挙げられる。
【0026】
また本発明のインクジェット記録用紙に用いられる脱墨古紙パルプは、原料となる古紙を、離解し印刷インキ等の着色成分を除去(脱墨)して再度パルプとしたものである。その原料となる古紙としては、(財)古紙再生促進センターの古紙標準品質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。さらに具体例としては、情報関連記録用紙である非塗工コンピュータ記録用紙、感熱紙、感圧紙などのプリンター記録用紙、およびPPC記録用紙などのOA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙などの塗工紙、あるいは上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートンなどの非塗工紙などの紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙などが使用されるが、印字、複写、印刷、非印刷を問わず特に限定されるものではない。
【0027】
本発明のインクジェット記録用紙には上記のパルプ以外にも、次の天然パルプ類も混合することが可能である。例えば、LBKP、NBKPなどの化学パルプ、またはケナフ、バガス、コットンなどの非木材パルプ等が挙げられる。
【0028】
本発明のインクジェット記録用紙の製造方法としては、上述のようなメカニカルパルプ及び/または脱墨古紙パルプを主成分として、その他天然パルプや公知の白色顔料、バインダー、サイズ剤、歩留向上剤、紙力増強剤、調色染料などの各種添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などの各種装置を用いて製造する。この抄紙段階で後述する硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を含有させるべく混合することも可能であ。より好ましくは、一旦このように原紙にした後に後述の如く硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を塗工して付与する。またさらには平坦化をコントロールするために、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー装置を用いて物理的形状の加工を施しても良いも良い。
【0029】
本発明のインクジェット記録用紙に用いられる着色剤としては、染料系着色剤および顔料系着色剤を使用可能であるが、記録用紙の色調の保存性の観点から顔料系着色剤を使用することが特に好ましい。
【0030】
添加される着色剤としては、例えば、アゾ化合物(ジチゾン、ホルマザン)、キノン系(ナフトキノン、アントラキノン、アクリドン、アントアントロン、インダントレン、ピレンジオン、ビオラントロン)、キノンイミン(アジン、オキサジン、チアジン)、インジゴ染料(インジルビン、オキシインジゴ、チオインジゴ)、硫化染料、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン(フルオラン、フルオレセイン、ローダミン)、フェロセン、フルオレノン、フルギド、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン(カロテン、マレイン酸誘導体、ピロラゾン、スチルベン、スチリル)、ポリメチン(シアニン、ピリジニウム、ピリリウム、キノリニウム、ローダニン)、キサンテン、アリザリン、アクリジン、アクリジノン、カルボスチリル、クマリン、ジフェニルアミン、キナクリドン、キノフタロン、フェノキサジン、フタロペリノン、ポルフィン、クロロフィル、フタロシアニン、クラウン化合物、スクアリリウム、チアフルバレン、チアゾール、ニトロ染料、ニトロソ染料、発色後のロイコ染料などの染料系着色剤、またはチタンブラック、チタニウムイエロー、群青、紺青、コバルト青、カーボンブラック、鉄黒、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化珪素、水酸化アルミニウム、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、染色レーキ、澱粉、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン樹脂などの合成樹脂粒子、シリコーン粒子などの顔料系着色剤およびスチルベン系、ジスチルベン系、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、イミダゾール系、ベンゾイミダゾール系、ピラゾリン系などの蛍光染料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
これらの着色剤は、単独あるいは2種類以上併用することもできる。また、染料と顔料の混合比率は、色むらが生じない限り、いかなる比率で用いても良い。
【0032】
更に、着色剤の濃度は所望の色合いが出せるものであれば、いかなる濃度で用いてもよいが、該インクジェット記録用紙中に添加する場合、パルプに対して通常0.001〜1重量%使用される。
【0033】
本発明のインクジェット記録用紙の坪量としては、対象とする新聞用紙の坪量−10%〜坪量+50%の範囲であるに入るように選択されることが好ましい。水性顔料インクで画像を印刷するとインクジェット記録用紙が多量のインク溶媒を含むことになり、印刷物の腰が無くなったり、コックリングを起こすなどしてオフセット印刷とは異なる印象を与える。インクジェット記録用紙を、新聞用紙との坪量差を少なくするか、むしろ厚めにしておくことが好ましい。
【0034】
本発明のインクジェット記録用紙におけるインクの発色の向上は、インクジェット記録用紙中に含有する硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物が、顔料インク中の色材顔料分散剤や染料インク中の着色染料に作用することで、これらインク中の色材成分を表面近傍に定着させ、インク溶媒分と濾別し、濾別された溶媒分が吸収されることにより達成される。従って水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物はインクジェット記録用紙の厚み方向の中央部よりも表面にあった方が発色性、印字濃度の向上が図られる。このため特に原紙に塗工により水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を付与した場合には、原紙表面近傍(即ち印字面)に水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を局在化させることが可能となり、より有効に効果を発揮する。
【0035】
本発明において適用される水溶性金属塩は、硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩である。2価以上の水溶性金属塩であれば特に問題なく使用できるが、これがNaやKといった1価金属塩の場合、顔料インクへの作用が低く、水溶性多価金属塩と同等の効果を引き出すためには多量に使用する必要があり、結果としてインクジェット記録用紙としての特性に影響をもたらすため現実的でない。
【0036】
また本発明において適用される水溶性多価金属塩は、2価以上の水溶性金属塩であれば、顔料インクへの作用が見られることを確認しているが、Pb塩やNi塩、Co塩等の毒性が強い金属塩に比べ、毒性が低く、取り扱いやすいMg、Zn、Al、Caから選ばれる少なくとも1種以上の塩であることが好ましい。これら多価金属塩は、単独で使用しても2種以上を併用してもかまわない。この場合、異なる金属塩同士でも良いし、同金属の硫酸塩と塩化物のような組合せでもかまわない。
【0037】
本発明に係るカチオン性化合物とは、水媒体中でカチオンに解離するものを云い、典型的なカチオン性基としては、1級、2級、3級アミノ基、4級アンモニウム塩等が挙げられる。このようなカチオン性化合物であればいかなるものも適用することができ、その種類は特に限定されるものではない。
【0038】
適用されるカチオン性化合物としては,モノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれも適用でき、ポリマーとしては、ポリアルキレンポリアミド;ポリアルキレンポリ尿素;ポリアミドポリ尿素;ポリアミノエポキシ樹脂;或いはこれらとアルデヒドとの反応生成物やアルキル化剤との反応生成物;エチレンイミンの開環重合物;カチオン性ビニルポリマーの単独重合物或いは他の重合性モノマーとの共重合物;N −ビニルアミド系モノマーの単独重合物或いは他の重合性モノマーとの共重合物;活性水素を有するポリマーに、アンモニア、1 級アミン、2 級アミンとホルムアルデヒドを反応させたマンニッヒ反応物;活性水素を有するポリマーとカチオン化剤との反応物;活性水素を有するポリマーとアンモニア、アミン類、エピハロヒドリンとの反応物;キチンを加水分解したキトサン;活性水素を有するポリマーと上述のポリマーのいずれかを、アルデヒド、エピハロヒドリン、ポリイソシアネート等の架橋剤を用いて反応させた共重合物等が例示できる。これらカチオン性化合物は単独または二種以上を組み合わせて用いても良い。
【0039】
上記の硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物の効果を良好に発現させるために必要とされる量については、該インクジェット記録用紙中或いは少なくとも片面に該水溶性多価金属塩を0.1〜3g/m2且つ該カチオン性化合物を0.05〜2g/m2含有することでインクに対する効果を安定して発現させることが出来ることを見いだした。さらに発色性を考慮すると該水溶性多価金属塩を0.3g/m2以上且つ該カチオン性化合物を0.1〜1.5g/m2付与することがより好ましい。ここで、該水溶性多価金属塩が0.1g/m2未満且つ該カチオン性化合物が0.05g/m2未満では、インクに対する効果が不十分になる場合があり、該水溶性多価金属塩が3g/m2より多く且つ該カチオン性化合物が2g/m2より多いとインクに対する効果が飽和するだけでなく、これらの相互作用により悪影響がある場合がある。
【0040】
本発明における、硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物の原紙への付与方法は、内添、塗工のいずれでも良いが内添では付与量の調整が困難であり、歩留まりが悪くなるし、該水溶性多価金属塩及び該カチオン性化合物が遍在することになる。上述の理由から該水溶性多価金属塩及び該カチオン性化合物の水溶液を塗工することによる付与方法が記録用紙表面に該水溶性多価金属塩及び該カチオン性化合物を局在化させることが出来、最も好ましい。塗工方法としては例えば、従来公知のエアナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、ロールコーター、ビルブレードコーター、ショートドエルブレードコーター、キャストコーター、インクラインドサイズプレス、トランスファーロールコーター、タブサイズ、ロッドコーター、シムサイザーなどの各種装置をオンマシン或いはオフマシンで用いることができる。もちろん両面に塗工することも可能であり、片面逐次あるいは両面同時でも良い。
【0041】
さらに、硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を原紙へ塗工あるいは含浸させる時に、該水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を含有する塗工液には、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール、またはシリル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス;あるいはこれらの各種共重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性共重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの重合体または共重合体樹脂ラテックス;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂ラテックス等の水性高分子バインダーを1種以上使用してしてもよい。
【0042】
また、硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を含有する塗工液には、前記の記録用紙の色相を調整する着色剤や、その他の添加剤として、界面活性剤、硬膜剤、可塑剤、増粘剤、流動性改良剤、粘度安定剤、pH調節剤、消泡剤、抑泡剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、サイズ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等を適宜配合することもできる。
【0043】
本発明でいう顔料インクとは、市販のインクジェットプリンターで用いられており、色材顔料、水性媒体、分散剤その他の添加剤からなる記録液体であり、添加剤に関しては、インクの目的である記録性に悪影響を及ぼさない範囲で適宜選択される。ブラックインクとして用いられる色材顔料としては、C.I.PigmentBlack7(カーボンブラック)等、シアンインクとして用いられる色材顔料としては、C.I.PigmentBlue1、C.I.PigmentBlue2、C.I.PigmentBlue15:3、C.I.PigmentBlue16等、マゼンタインクとして用いられる色材顔料としては、C.I.PigmentRed5、C.I.PigmentRed48:2、C.I.PigmentRed57:1、C.I.PigmentRed112、C.I.PigmentRed122等、イエローインクとして用いられる色材顔料としては、C.I.PigmentYellow1、C.I.PigmentYellow3、C.I.PigmentYellow13、C.I.PigmentYellow83等が代表例であるが、水性インクを形成し得る色材顔料であれば特に限定されない。
【0044】
本発明でいう染料インクとは、市販のインクジェットプリンターで用いられており、着色染料、液媒体、その他の添加剤からなる記録液体である。
【0045】
着色染料としては、例えば直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料或は食品用色素などの水溶性染料が挙げられる。
【0046】
インクの水性媒体としては、水および水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、 sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトンまたはケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類;グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル類などが挙げられる。
【0047】
分散剤は、色剤顔料自身がインクの水性媒体に分散可能で有ればよいが、ほとんどの色剤顔料は自己分散能を有さないため、一般的に分散剤が用いられる。
【0048】
その他の添加剤としては、例えば、PH調節剤、金属封鎖剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤、および防錆剤などが挙げられる。
【0049】
【実施例】
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。又、実施例に於いて示す「部」および「%」は、特に明示しない限り固形分あるいは実質成分の質量部及び質量%を示す。
【0050】
<基材1、2の作製>
サーモメカニカルパルプ43部、グランドパルプ10部、脱墨古紙パルプ40部、針葉樹クラフトパルプ7部の割合で混合して水中に離解し、硫酸バンドを対乾燥パルプあたり固形分として1%、さらに歩留まり向上剤(ハイモロック/ハイモ社製)を対乾燥パルプあたり固形分として0.02%添加して、固形分濃度が0.5%となるように希釈して基材の原料を調製し、坪量45g/m2で抄造し、基材1を得た。また、基材1の材料に加え、MgSO4を2g/m2 、ジアリルアミン塩酸塩共重合化合物(スミレーズレジン1001:住友化学社製)を0.3g/m2となるように内添して抄造したものを基材2として得た。
【0051】
<基材3の作製>
サーモメカニカルパルプ50部、脱墨古紙パルプ40部、針葉樹クラフトパルプ10部の割合で混合して水中に離解し、硫酸バンド0.5部、着色染料として乾燥パルプ10kgに対してアイゼンメチレンブルーBHコンク(保土ヶ谷化学工業)10mg、アイゼンメチルバイオレット(保土ヶ谷化学工業)100mg、カヤフェクトイエロー(日本化薬)2gを添加して、固形分濃度が0.5%となるように希釈して基材の原料を調製し、坪量45g/m2で抄造し、基材3を得た。
【0052】
<基材4の作製>
脱墨古紙パルプ60部、針葉樹クラフトパルプ40部の割合で混合して水中に離解し、硫酸バンド0.5部、着色染料として乾燥パルプ10kgに対してアイゼンメチルバイオレット(保土ヶ谷化学工業)200mg、カヤフェクトイエロー(日本化薬)2.5gを添加して、固形分濃度が0.5%となるように希釈して基材の原料を調製し、坪量50g/m2で抄造し、基材4を得た。このようにして得られた基材を以下に述べる実施例及び比較例に用いた。
【0053】
実施例1〜16、参考例1〜8及び比較例1〜7
上述した基材1〜4及び市販の古紙100%含有用紙(三菱製紙製PPC用紙Re100、坪量64g/m2、以下基材5と表記する)に、それぞれ表2及び表3に示す水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物(使用化合物は表1に記載)等を溶解した塗工液(固形分濃度5%水溶液)をエアナイフコータを用い、それぞれ表2及び表3に示す付与量で付与、乾燥して実施例1〜16、参考例1〜8及び比較例1〜5のインクジェット記録用紙を得た。比較例6、7の内容も表3に示す。
【0054】
実施例16
上述した基材1に表3に示す水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を水溶性多価金属塩/カチオン性化合物/市販酸化澱粉=1/0.15/0.8の割合で調整したサイズプレス液(8%水溶液)をインクラインドサイズプレスで表3に示す付与量で付与、乾燥して実施例16のインクジェット記録用紙を得た。
【0055】
【表1】
Figure 0004047632
【0056】
【表2】
Figure 0004047632
【0057】
【表3】
Figure 0004047632
【0058】
上記のようにして作製したインクジェット記録用紙について下記の評価方法に従って評価した。尚、対象とするオフセット印刷用新聞用紙として、朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞の朝刊各面それぞれの未印刷部分(余白部分)の平均を取って色差及び風合いの比較に用いた(平均坪量43g/m2)。
【0059】
<印字>
ブラックインクが顔料インクであり、シアン、マゼンタ、イエローの各インクが染料インクであるヒューレットパッカード社製インクジェットプリンター(deskjet990cxi/普通紙モード)を用い、作製したインクジェット記録用紙にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各単色及び、ブラックインクを除く他の3色インクでの2重色(レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(Bl))の計7色のベタパターンを、2cm×2cmで横一列に隣接して記録するという方法で、ベタ印字を行い、各色ベタパターン内にブラックインクで文字が存在するように印字し、これを以下の評価に用いた。
【0060】
1)吸収性
各色の2cm×2cm四方ベタ印字部及びブラックで印字した文字について、印字後24時間経過後に各色の境界の滲みとベタ印字部の印字むらについて、以下の基準で目視評価した。
◎:各色の境界の滲み及びベタ印字部の印字むらが全く見られない。
○:文字のわずかな滲みやベタ印字部の印字むらが見られるが実用上問題ない。
△:重色において文字あるいは各色間の境界の滲みもしくはベタ印字部の印字むらのどちらかが見られる。
×:単色においても文字あるいは各色間の境界の滲みもしくはベタ印字部の印字むらが見られる。
【0061】
2)色差
色差ΔE*は、下記数3により算出されるJIS―Z8730規定の色差であり、市販の色彩色差計(SpectroEye:GretagMacbeth社製)を使用して、得られた各インクジェット記録用紙の下記数3の各指数を測定し、算出して評価を行った。
【0062】
【数3】
ΔE*={(L1 *−L2 *2+(a1 *−a2 *2+(b1 *−b2 *20.5
1 *、L2 *、a1 *、a2 *、b1 *、b2 *は、JIS−Z8722で規定される測定方法に従い測定したJIS−Z8729で規定される下記指数を表す。
1 * :該インクジェット記録用紙の明度指数L*
2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の明度指数L*
1 * :該インクジェット記録用紙の知覚色度指数a*
2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の知覚色度指数a*
1 * :該インクジェット記録用紙の知覚色度指数b*
2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の知覚色度指数b*
【0063】
3)風合い評価
各記録用紙の白紙の手触り、風合い等を感覚的に評価した。尚、評価では、対象の新聞用紙との感覚的違いが極めて少ないものを○、感覚的にあまり違和感なく受け入れられるものを△、違いが感じられるものを×とした。
【0064】
4)裏抜け評価
各記録用紙の印字面の裏側のインク裏抜けを感覚的に評価した。尚、評価では、裏抜けが全く見られないものを◎、2重色のいずれか1つのみが裏抜けしているものを○、2重色のいずれも裏抜けがみられるものを△、すべての色において裏抜けが見られるものを×とした。
【0065】
結果を表4及び表5に示した。
【0066】
【表4】
Figure 0004047632
【0067】
【表5】
Figure 0004047632
【0068】
表4及び表5の結果から明らかなように、本発明で示される硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩及びカチオン性化合物を含有させた対象とするオフセット印刷用新聞用紙の色相、風合いに極めて近いインクジェット記録用紙は、インクの吸収性に優れた品質を示し、インクジェット方式を用いた新聞用紙およびその校正用紙として有効である。
【0069】
これらに反し、比較例1、2のように水溶性多価金属塩を使用しない場合や比較例3の様にカチオン性化合物を使用しない場合、さらに比較例4、5のように1価の水溶性金属塩を用いる場合には、吸収性や裏抜け性が劣り、比較例6、7のように、色差が大きい場合、見た目に色調が大きく異なり新聞用紙としての風合いとかけ離れ、好ましくない。
【0070】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明を実施することにより、新聞印刷用途において、少なくとも色材顔料と水を含んでなる顔料インクを用いて記録した画像及び少なくとも着色染料と水を含んでなる染料インクを用いて記録した画像が混在する画像においても、現行の新聞用紙と極めて近似した色調及び風合いで違和感なく、また顔料インク及び染料インクの両方の印字による滲みもない、発色の良い記録画像が得られ、現行と違和感のない新聞が得られるし、新聞印刷における校正用途に適用した場合には、構成対象となる新聞用紙と極めて近似させることが可能となる秀逸なる効果が得られる。

Claims (1)

  1. 少なくとも色材顔料と水を含んでなる顔料インクを用いて記録した画像及び少なくとも着色染料と水を含んでなる染料インクを用いて記録した画像が混在する画像を得るための新聞印刷もしくはその校正に用いるインクジェット記録用紙において、該インクジェット記録用紙の坪量(g/m2)が、対象とするオフセット印刷用新聞用紙の坪量に対して−10%〜+50%の範囲であり、対象とするオフセット印刷用新聞用紙との間の色差ΔE*が、下記数1により算出されるJIS―Z8730規定の色差でΔE*≦5の範囲であり、かつメカニカルパルプ及び/または脱墨古紙パルプを50%以上含有してなり、硫酸マグネシウム、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸鉄から選ばれる水溶性多価金属塩を0.1g/m2〜3g/m2及び該カチオン性化合物を0.05g/m2〜2g/m2の範囲で塗工により付与されたことを特徴とする新聞印刷用インクジェット記録用紙。
    Figure 0004047632
    1 *、L2 *、a1 *、a2 *、b1 *、b2 *は、JIS−Z8722で規定される測定方法に従い測定したJIS−Z8729で規定される下記指数を表す。
    1 * :該インクジェット記録用紙の明度指数L*
    2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の明度指数L*
    1 * :該インクジェット記録用紙の知覚色度指数a*
    2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の知覚色度指数a*
    1 * :該インクジェット記録用紙の知覚色度指数b*
    2 * :対象とするオフセット印刷用新聞用紙の知覚色度指数b*
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