JP3895528B2 - インクジェット記録シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は支持体上にインク受理層を設けたインクジェット記録シートに関するものであり、さらに詳しくは支持体が非木材パルプを含有する紙であり、十分なインクジェット適性を持ち、かつ独特の絵画風風合いを持つインクジェット記録シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行なうものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があり、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装置として種々の用途において急速に普及している。また、多色インクジェット記録方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷に比較して遜色のない記録を得ることが可能である。さらに、作成部数が少なくて済む用途においては、安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
【0003】
このインクジェット記録方式で使用される記録シートとしては、通常の印刷や筆記に使われる上質紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面から努力がなされてきた。しかし、装置の高速化・高精細化あるいはフルカラー化などインクジェット記録装置の性能の向上や用途の拡大に伴い、記録シートに対してもより高度な特性が要求されるようになった。
【0004】
即ち、当該記録シートとしては、印字ドットの濃度が高く色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ周辺が滑らかでぼやけないことなどの高い画像再現性が要求される。
【0005】
インクジェット記録シートの形態としては、所謂、上質紙・ボンド紙等に代表される普通紙タイプと上質紙等の紙、合成紙、合成樹脂フィルム等の支持体面上にインク受理層を設けた塗工タイプに大別される。更に塗工タイプは、インクに溶解或は膨潤するポリマーを主体とする塗工層を設けたポリマータイプと、顔料、特に多孔性顔料を使って多孔性塗工層を設け、インクを吸収するようにした顔料塗工タイプに大別される。
【0006】
顔料塗工タイプには、1〜10g/m2程度の低塗工タイプ、10〜20g/m2程度の中塗工タイプ、20g/m2以上の高塗工タイプの各インクジェット記録シートがある。低塗工タイプでも下限の塗工量0.5〜5g/ m2の微塗工タイプは、外観的にも普通紙に近いものとなり、電子写真転写紙との兼用紙や、安価なマルチカラーインクジェット用紙として広く利用されるようになっている。また、中塗工タイプは、マット(無光沢)紙や光沢紙(キャストコート紙を含む)が開発され、フルカラー印刷が出来るインクジェット用紙として普及している。更に高塗工タイプでは、超微粒のアルミナ水和物や気相法シリカを使った速乾性で高光沢のフォトタイプ紙が開発され、従来銀塩写真の独壇場であった分野への応用も始まっている。
【0007】
一方、インクジェット記録方式による布帛への捺染は、染色見本等の作製に使用されている。しかし、捺染分野とは別に、布帛を支持体としたインクジェット記録シートを利用して絵画、特に油絵風絵画の複製を作製しようとすることも提案されている(特開平10−6700号公報)。しかし、現在のところインクジェット記録方式で印字を行うだけで絵画風風合いを持つ画像が得られるインクジェット記録シートはない。つまり、普通紙タイプでは、充分な色再現性が得られず、またフォトタイプを含めて顔料塗工タイプのインクジェット用紙では色再現性は満足できるものの、絵画風、特に水彩画風の風合いを得られるものではなかった。更にポリマータイプは、支持体の選択によっては絵画風風合いの得られるものがあるが、インクの乾燥速度が遅く、実用に耐えるものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、十分な色再現性、速乾性を維持しながら、絵画風特に水彩画風の風合いを持った画像を得ることができるインクジェット記録シートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上のような問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の発明に至った。
【0010】
すなわち、支持体の一方の面に少なくとも顔料を含有するインク受理層を設けたインクジェット記録シートにおいて、該支持体がコットンリンターパルプを含有する紙であり、該インクジェット記録シートの坪量が180g/m2以上であり、該インクジェット記録シートの密度が0.3g/cm 3 以上0.6g/cm 3 以下であることを特徴とするインクジェット記録シートである。
【0012】
インク受理層の顔料が気相法シリカであることは好ましい態様である。
【0013】
インク受理層の塗工量が5g/m2以上30g/m2以下であるとより好ましい態様である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、インクジェット記録方式による絵画風画像の発現を種々検討した結果、支持体上に顔料を含有するインク受理層を設け、その支持体として非木材パルプを含有する紙を用いて、その密度や坪量を最適化することによって、インクジェット印字後の画像が絵画風特に水彩画風を呈することを発見した。また、その風合いを保持したまま色再現性を向上させるには、気相法シリカを主顔料とするインク受理層を設けることが最適であることを見出した。
【0015】
本発明でいう、非木材パルプとしては、バガス、アバカ、サイザル、アシ、コットンリンター、ケナフ、エスパルト等の繊維を原料としたパルプが挙げられる。非木材パルプは、一般に繊維長が長く、繊維直径に対する繊維壁厚さが大きいため、木材パルプに比べて低密度化や剛直度の優れたシートを与える。中でも、ケナフ、バガス、コットンリンターを原料としたパルプは密度を低下させ、手触り等の質感を出すのに適している。特にコットンリンターパルプを使用すると質感の他に白色度や強度を保ち易いため好ましい。
【0016】
本発明で使用する非木材パルプは、クラフトパルプ、ソーダパルプ、サルファイトパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ、ケミメカニカルパルプ等を単独或は数種類併用して使用することができる。又、木材パルプを混合することも出来、その混合比率は非木材パルプ20%以上とすることが好ましい。非木材パルプが20%未満であると、非木材パルプの持つ独特の質感や風合いが発現し難いからである。より好ましくはその混合比率は非木材パルプ50%以上である。
【0017】
本発明では非木材パルプに填料を併用することも出来る。填料としては、タルク、クレー、二酸化チタン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、合成シリケート、プラスチックピグメント等の紙に通常使用しうる填料を単独または混合して用いることが出来る。さらに、機能性を付与する目的で、酸化第一鉄、酸化第二鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化亜鉛等の各種顔料を使用することも可能である。紙の保存性を保ためには、中性領域或はアルカリ領域で抄紙することが好ましく、アルカリ性の填料、特に軽質や重質の炭酸カルシウムを使うことは好ましい。
【0018】
本発明の非木材パルプを含有する紙には、通常抄紙で用いられる、染料、填料、サイズ剤、定着剤、乾燥紙力増強剤などを必要に応じて含有するものである。さらに、紙表面にサイズプレス等により、澱粉やポリビニルアルコールなどを塗布することも可能である。また、用途に応じて表面に塗工層を設けることも可能である。なお、その際の塗工装置としては、エアナイフコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーターなどが用いられる。
【0019】
本発明の非木材パルプを含有する紙は、円網抄紙機、長網抄紙機、ハイブリッド抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等で抄造することが出来、また、抄紙工程でクレープ仕上げをしたり型付けをすることは、より風合いを良好に出来るので好ましい。クレープ仕上とは、湿紙をプレスロールまたはドライヤーからはがすとき、ドクターなどを使ってチリメン状にしわをつけることを言う。
【0020】
本発明のインクジェット記録シートにおける、インク受理層に含有される顔料としては、従来公知の如何なるものも用いることができる。例えば、シリカ(コロイダルシリカ、非晶質シリカ)、アルミナ或はアルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、疑ベーマイト等)、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、ケイソウ土、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、水酸化マグネシウム等である。更にスチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等を併用する事は何ら差し支え無い。
【0021】
これら顔料の中でも、多孔性無機顔料が好ましく、合成非晶質シリカ、微粒炭酸マグネシウム、アルミナ水和物等が挙げられ、特に気相法による合成非晶質シリカの一次粒子径が100nm以下の無機顔料が好ましく使用できる。
【0022】
本発明で好ましく使用される合成非晶質シリカは、気相法により合成されたシリカ微粒子、中でも平均一次粒子径が3nm〜100nmの超微粒子状シリカが好ましい。特に好ましい一次粒子径は4nm〜50nmのものである。またこれらが連結した二次粒子としては、10nm〜200nm、より好ましくは15nm〜100nmにするのがよい。この気相法により合成された非晶性シリカ微粒子として市販されている製品としては、アエロジル(テグサ社)が該当する。
【0023】
インク受理層を塗工する上で、無機顔料と共にバインダーを含有することも出来る。バインダーとしては例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、シリル変性ポリビニルアルコール等;無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;或いはこれらの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性バインダー;ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系バインダーを挙げることができ、少なくとも1種以上で使用することができる。又、従来公知の染料を定着する目的として添加するカチオン性樹脂を併用することもできる。
【0024】
特に好ましいバインダーは完全または部分ケン化のポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコール等である。バインダーの総量は、目的とするインクジェット記録シートの特性に合わせて、適宜調整することが出来るが、一般には、顔料100重量%に対して、5〜60重量%である。
【0025】
本発明のインク受理層には、好ましく用いられる気相法シリカ及びバインダー以外に、気相法シリカの分散安定性を高め光沢性、インク吸収性を向上させるための分散安定剤、インクジェットインクの耐水性、耐光性、高湿にじみ性を向上させるためのカチオン性化合物、印字の際の親水性接着剤の膨潤によるインク受容層の空隙阻害を防止するための硬膜剤等が主に使用出来る。
【0026】
本発明における分散安定剤としては、従来から知られている無機及び有機分散安定剤が使用できる。有機分散安定剤では、各種アニオン、ノニオン、カチオン性分散安定剤が使用できるが、好ましくはカチオン性分散安定剤、更に好ましくはポリジアリルアミン誘導体が使用できる。ポリジアリルアミンの誘導体の具体的な例としては、特開昭60−83882号公報記載のSO2基を繰り返し単位 に含むもの、特開平1−9776号公報に記載されているアクリルアミドとの共重合体等が挙げられる。
【0027】
本発明に使用出来るポリジアリルアミン誘導体は、具体的には例えば、第一工業製薬(株)よりシャロールDC−902P、里田化工よりジェットフィックス110(株)センカよりユニセンスCP−101として市販されており、入手可能である。また、本発明に使用出来るポリジアリルアミン誘導体のカチオン性ポリマーの分子量は、気相法シリカの分散安定化の観点から10万以下が好ましく、2,000〜5万程度がより好ましい。
【0028】
本発明に用いられる分散安定剤の使用量は気相法シリカ100部に対して1〜10部、好ましくは2〜7部である。気相法シリカに対して分散安定剤の添加量が上記範囲より多すぎる場合はインク受容層のインク吸収性が低下し、少なすぎると塗液中での気相法シリカの分散安定性が低下し、結果としてインク受容層の乾燥後の皮膜透明性が低下する。
【0029】
気相法シリカを含有する塗布組成物の製造過程における上記分散安定剤の添加方法は、該分散安定剤の存在下で気相法シリカの分散を行ってもよいし、また気相法シリカの分散後に添加しても良い。但し、ポリビニルアルコール等の親水性接着剤の添加前に気相法シリカの分散液中に添加することが重要である。これによって、気相法シリカの分散安定性が向上する。尚、前述したとおり気相法シリカの分散には、高圧ホモジナイザー、ボールミル等の一般に知られている分散機を用いることができる。
【0030】
本発明においてインク受理層中に含有するカチオン性化合物としては、カチオン性のポリマーや無機のカチオン性化合物が挙げられる。カチオン性のポリマーでは、例えばジシアンジアミド誘導体、ポリアルキレンポリアミン誘導体、ポリアミン誘導体、ポリアリルアミン誘導体、アクリルアミン誘導体、ポリエチレンイミン誘導体、低分子多官能アミンとエピハロヒドリンなどのアミノ基に対しての多官能性化合物との反応生成物、ポリアミドエピクロロヒドリン誘導体等を少なくとも1種以上含有させることができる。具体的には、エピクロロヒドリン誘導体として、(株)センカ製よりパピオゲンの名で、里田化工よりジェットフィックスの名で入手可能である。
【0031】
このカチオン性ポリマーの分子量は特に制限はないが、気相法シリカ液中に混合する場合には、気相法シリカの分散性を悪化させないように10万以下であることが好ましい。また、本発明の気相法シリカと前記カチオン性ポリマーを併用することによって、更に画像のくすみが改善される。
【0032】
また、無機のカチオン性化合物としては、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネシウム、タングステン、モリブデンから選ばれる金属の水溶性塩が挙げられる。具体的には例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガン二水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和物、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、リンタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられる。
【0033】
本発明において、特に水溶性アルミニウム化合物が好ましく、例えば、塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アルミニウムミョウバン等が挙げられる。さらに、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物がある。特に塩基性ポリ水酸化アルミニウムが好ましい。
【0034】
これらのものは多木化学(株)よりポリ塩化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の名で、また、理研グリーンよりピュラケムWTの名で、また他のメーカーからも同様の目的をもって上市されており、各種グレードのものが容易に入手できる。本発明では、これらの市販品をそのままでも利用できるが、適宜pHを調節して用いることも可能である。
【0035】
これらのカチオン性化合物は、どのような方法でインク受理層中に含有させても良い。例えば、インク受理層を塗布した後に、適当な溶剤に溶解または分散し含浸または塗工する方法や、インク受理層塗工液中に含有させておく方法等がある。
【0036】
本発明に用いられるカチオン性化合物の使用量は顔料100部に対して0.5〜30部、好ましくは1〜15部である。顔料に対してカチオン性ポリマーの添加量が上記範囲より多すぎる場合はインク吸収性が低下し、少なすぎると記録シートの耐水性や高湿にじみ性が低下する。
【0037】
本発明において用いられる硬膜剤としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5トリアジン、米国特許第3,288,775号記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号、同2,983,611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ほう酸及びほう酸塩の如き無機硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができるが、特にほう酸及びほう酸塩が好ましい。硬膜剤の添加量はインク受理層中の水溶性ポリマー100gに対して0.01〜10gが好ましく、より好ましくは0.1〜5gである。
【0038】
本発明におけるインク受理層には、塗工層の脆弱性を改良するために各種油滴を含有させても良い。そのような油滴としては室温における水に対する溶解性が0.01重量%以下の疎水性高沸点有機溶媒(例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等)や重合体粒子(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の重合性モノマーを一種以上重合させた粒子)を含有させることができる。そのような油滴は、好ましくは親水性接着剤に対して10〜50重量%の範囲で用いることができる。
【0039】
本発明において、インク受理層には、界面活性剤を添加することができる。用いられる界面活性剤はアニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン系のいずれのタイプでもよく、また低分子のものでも高分子のものでもよい。1種もしくは2種以上界面活性剤をインク受理層塗液中に添加するが、2種以上の界面活性剤を組み合わせて使用する場合は、アニオン系のものとカチオン系のものとを組み合わせて用いることは好ましくない。界面活性剤の添加量はインク受容層を構成する接着剤100gに対して0.001〜5gが好ましく、より好ましくは0.01〜3gである。
【0040】
本発明において、インク受理層には、更に着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤、シランまたはチタンカップリング剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。
【0041】
さらに、その他の添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等をインク受理層中に適宜配合することもできる。
【0042】
インク受理層を塗工する方法としては、各種ブレードコータ、ロールコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、ロッドコータ、ゲートロールコータ、カーテンコータ、ショートドウェルコータ、グラビアコータ、フレキソグラビアコータ、サイズプレス等の各種装置をオンマシン或はオフマシンで用いることができる。又、塗工後には、マシンカレンダー、熱カレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダーを用いて仕上げても良い。
【0043】
本発明のインクジェット記録シートにおいて、インク受理層の塗工量は特に制限されることはないが、好ましくは5g/m2以上50g/m2以下で、更に好ましくは10g/m2以上40g/m2以下である。塗工量が5g/m2より少なくなるとインク吸収能が低下し滲みが発生するようになる。また、塗工量が50g/m2を超えるとインク受理層が厚く支持体表面を覆うため、インク受理層表面の立体感を損なったり、インク受理層の粉落ちが目立つようになり、やはり印字品位低下をもたらす。
【0044】
また、本発明のインクジェット記録シートにおいては、坪量180g/m2以上を必要とする。坪量が180g/m2に満たないと、質感や腰の強さが不足し、絵画風風合いが十分に伴わないからである。
【0045】
【実施例】
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例、及び比較例において「部」及び「%」は、特に明示しない限り重量部及び重量%を示す。
【0046】
<インク受理層液1の作製>
合成非晶質シリカ(ファンシールX37B、トクヤマ製)10部、ポリビニルアルコール(PVA117、クラレ製)130部、カチオン性染料定着剤(スミレーズレジン1001、住友化学工業製)20部を用い、これを調液し、固形分濃度15%とした。これをインク受理層液1とした。
【0047】
<インク受理層液2の作製>
水:エチルアルコール=20:1の分散媒に気相法シリカ100部(アエロジル380、日本アエロジル製、平均一次粒径7nm、BET法による比表面積380m2/g)とカチオンポリマー4部(シャロールDC902P、第一工業製薬製)及びカチオン性化合物4部(塩基性ポリ水酸化アルミニウム:商品名:ピュラケムWT、理研グリーン製)を添加して、高圧ホモジナイザーで分散した後、ほう酸6部、ポリビニルアルコール20部(PVA235、クラレ製、ケン化度88%、平均重合度3500)、界面活性剤0.3部(SWAM AM−2150、日本サーファクタント製)を添加して塗布液(合計の固形分濃度10%)を作った。これをインク受理層液2とした。
【0048】
<支持体A〜Eの作製>
バガスパルプをダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準濾水度で330mlの叩解バガスパルプを得た。一方広葉樹パルプ(LBKP)をダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準濾水度で330mlの叩解LBKPを得た。叩解バガスパルプ/叩解LBKPを100/0、80/20、50/50、20/80、0/100の割合で混合して各々A,B,C,D,Eの叩解パルプとした。各叩解パルプ100部に対し、両性澱粉(ケイト3210、王子ナショナル社製)を0.7部、及びアルキルケテンダイマーサイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)を0.1部添加し、長網抄紙機で坪量180g/m2に抄紙し、各々支持体A,B,C,D,Eを製造した。
【0049】
<支持体F,G,Hの作製>
コットンリンターパルプをダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準濾水度で330mlのパルプを得た。一方広葉樹パルプ(LBKP)をダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準濾水度で330mlの叩解LBKPを得た。叩解コットンリンターパルプ/叩解LBKPを50/50の割合で混合して叩解パルプとした。叩解パルプ100部に対し、両性澱粉(ケイト3210、王子ナショナル社製)を0.7部、及びアルキルケテンダイマーサイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)を0.1部添加し、長網抄紙機で坪量180g/m2(F),80g/m2(G),210g/m2(H)に各々抄紙し、支持体F,G,Hを製造した。
【0050】
<支持体Iの作製>
ケナフパルプをダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準濾水度で330mlのパルプを得た。一方広葉樹パルプ(LBKP)をダブルディスクリファイナーで叩解し、カナダ標準濾水度で330mlの叩解LBKPを得た。叩解ケナフパルプ/叩解LBKPを50/50の割合で混合して叩解パルプとした。叩解パルプ100部に対し、両性澱粉(ケイト3210、王子ナショナル社製)を0.7部、及びアルキルケテンダイマーサイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)を0.1部添加し、長網抄紙機で坪量180g/m2に抄紙し、支持体Iを製造した。
【0051】
参考例1
支持体Aを用い、インク受理層液1をワイヤーバーで乾燥後の塗工量が10g/m2となるように塗布、乾燥し参考例1の記録シートを得た。
【0052】
参考例2
参考例1において、支持体Aを支持体Bに代えた他は参考例1と同様にして、参考例2の記録シートを得た。
【0053】
参考例3
参考例1において、支持体Aを支持体Cに代えた他は参考例1と同様にして、参考例3の記録シートを得た。
【0054】
参考例4
参考例1において、支持体Aを支持体Dに代えた他は参考例1と同様にして、参考例4の記録シートを得た。
【0055】
比較例1
参考例1において、支持体Aを支持体Eに代えた他は参考例1と同様にして、比較例1の記録シートを得た。
【0056】
実施例1
参考例1において、支持体Aを支持体Fに代えた他は参考例1と同様にして、実施例1の記録シートを得た。
【0057】
比較例2
参考例1において、支持体Aを支持体Gに代えた他は参考例1と同様にして、比較例2の記録シートを得た。
【0058】
参考例5
参考例1において、支持体Aを支持体Iに代えた他は参考例1と同様にして、参考例5の記録シートを得た。
【0059】
参考例6
支持体Aを用い、インク受理層液2をワイヤーバーで乾燥後の塗工量が10g/m2となるように塗布、乾燥し参考例6の記録シートを得た。
【0060】
参考例7
参考例6において、支持体Aを支持体Bに代えた他は参考例6と同様にして、参考例7の記録シートを得た。
【0061】
参考例8
参考例6において、支持体Aを支持体Cに代えた他は参考例6と同様にして、参考例8の記録シートを得た。
【0062】
参考例9
参考例6において、支持体Aを支持体Dに代えた他は参考例6と同様にして、参考例9の記録シートを得た。
【0063】
比較例3
参考例6において、支持体Aを支持体Eに代えた他は参考例6と同様にして、比較例3の記録シートを得た。
【0064】
実施例2
参考例6において、支持体Aを支持体Fに代えた他は参考例6と同様にして、実施例2の記録シートを得た。
【0065】
比較例4
参考例6において、支持体Aを支持体Gに代えた他は参考例6と同様にして、比較例4の記録シートを得た。
【0066】
参考例10
参考例6において、支持体Aを支持体Iに代えた他は参考例6と同様にして、参考例10の記録シートを得た。
【0067】
実施例3〜5、参考例11、12
支持体Fを用い、インク受理層液2をワイヤーバーで乾燥後の塗工量が各々3、5、20、30、40g/m2となるように塗布、乾燥し各々実施例3、4、5、参考例11、12の記録シートを得た。
【0068】
参考例13
参考例4で得た記録シートにカレンダー処理(2回通し、線圧240kg/cm)を行い、参考例13の記録シートを得た。
【0069】
実施例6
参考例6において、支持体Aを支持体Hに代えた他は参考例6と同様にして、実施例6の記録シートを得た。
【0070】
〈試験方法〉
1)印字濃度
実施例及び比較例で作製した記録シートをA4判に断裁した後、インクジェットプリンター(HP製 DeskJet2500CP、UVインク)でブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色100%のベタ印字を行う。マクベスRD919で印字部の濃度を測定した。値は大きい方が印字濃度が高く印字性が良好であることを示す。
【0071】
2)風合い
実施例及び比較例で作製した記録シートをA0判に断裁した後、インクジェットプリンター(EPSON製PM870)で適当な風景の画像を印字し、触感や風合いを観察する。より水彩画に近い風合いを示すものを評価5として5段階で評価した。5が最も良く、3以上であれば絵画風風合いが良好である。
【0072】
3)吸収性解像度
吸収性解像度の評価は、インクジェット記録装置であるキャノン(株)製BJC−420Jを使い、シアンインク、マゼンタインクで重色の升目形パターンを印字し、この印字パターンと未印字部分の境界部分を下記の基準に従って、目視にて評価した。
◎:境界部分には滲みが認められない
○:境界部分には殆ど滲みが認められない
△:境界部分には滲みが認められる
×:境界部分に顕著に滲みが認められる
良好な吸収性解像度を示すのは、◎〜○の評価である。
【0073】
【表1】
【0074】
評価:表1より明らかなように、本発明のインクジェット記録シートである実施例1〜6は絵画風の良好な風合いを有し、インクジェット適性である色濃度と吸収性解像度において優れている。坪量が180g/m2に満たないと風合いが劣り(比較例2、4)、非木材パルプが入ってない(比較例1、3)と、やはり風合いが劣る。さらに、インク受理層中に気相法シリカを含有させる(実施例2〜6)ことで、よりインク受理層の透明性が向上するため、印字濃度がさらに向上する。また、密度が0.6g/cm3を超えるとやや風合いが低下している。インク受理層の塗工量は少な過ぎる(実施例3)と印字濃度と吸収性解像度が低下し、多すぎる(参考例12)と風合いが劣ってくる。
【0075】
【発明の効果】
本発明のインクジェット記録シートを用いて絵画を印字すれば、印字後に他の処理を施すことなく絵画風風合いを持つ画像を得ることができる。
Claims (3)
- 支持体の一方の面に少なくとも顔料を含有するインク受理層を設けたインクジェット記録シートにおいて、該支持体がコットンリンターパルプを含有する紙であり、該インクジェット記録シートの坪量が180g/m2以上であり、該インクジェット記録シートの密度が0.3g/cm 3 以上0.6g/cm 3 以下であることを特徴とするインクジェット記録シート。
- 該インク受理層中の顔料が気相法シリカであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録シート。
- 該インク受理層の塗工量が5g/m2以上30g/m2以下であることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録シート。
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