JP4159994B2 - シリコンの精製方法、シリコン精製用スラグおよび精製されたシリコン - Google Patents
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Description
本発明は、一般にシリコンの精製方法に関するものであり、より特定的には、太陽電池用シリコン原料の製造方法に関する。
背景技術
鉄、アルミニウム、銅、シリコンなどの金属元素は、一般的には単体で自然界に存在することは非常に稀であり、大部分が酸化物などの化合物として存在している。そのため、構造材料や導電性材料、あるいは半導体材料といった用途に、それら金属元素を用いるには、多くの場合、酸化物などを還元して金属元素単体の形態とする必要がある。
また、酸化物などを還元したままでは、前述した用途に用いるには、所望する金属元素単体以外の不純物量が適切でないことが多く、不純物量を調整し、多くの場合は低減することが一般的に行なわれる。このような不純物を低減する工程を精製という。
精製とは、不純物を別の形態として金属元素単体から取出すことであり、母体となる金属、または不純物元素の物理化学的特性に応じて、適切な物理化学的手法を施すことで、その目的を達成する。たとえば、構造用材料として最も一般的に用いられている鉄鋼材料を例にとると、靭性を著しく損なう不純物であるリン、硫黄などは、高炉から取出した銑鉄にスラグと呼ばれる溶融酸化物を接触させて、スラグ中にそれらの不純物を取込むことで、銑鉄中のリンおよび硫黄の含有量を低減している。
また、鉄鋼材料の機械強度を基本的に決定する不純物元素である炭素については、溶鋼中に酸素ガスを吹き込み、溶鋼中の炭素を酸化して二酸化炭素ガスとして排出することで、鋼中の炭素量の調整を行なっている。
また、一般的な電線材料の1つである銅の場合には、平衡状態における固体金属中での不純物濃度と溶融金属中でのそれとの比、いわゆる不純物の偏析係数が一般的に小さいことを利用して、平衡状態に近くなるような遅い速度で凝固させることで、固体銅中の不純物濃度を低減する、いわゆる一方向凝固法により高純度化を行ない、低い電気抵抗値を有する電線材料としている。
半導体材料として最も一般的に用いられているシリコンの場合は、珪石を還元して得られる純度98%以上の金属シリコンを、シラン(SiH4)あるいはトリクロロシラン(SiHCl3)といったガスに変換し、さらにそれらのガスをベルジャ炉内で水素還元することで、純度11Nの多結晶シリコンを得ている。
このようにして得られた多結晶シリコンを単結晶成長させることで、LSIなどの電子デバイス向けに用いられるシリコンウェハとしている。電子デバイスに用いる要求を満たすためには、非常に複雑な製造工程および厳格な製造工程管理が必要とされるため、その製造コストは必然的に高くならざるを得ない。
一方、化石燃料資源の枯渇や地球温暖化といったエネルギ・環境問題に関する意識の高まりから、近年急速に需要が伸びている太陽電池用原料としてのシリコンの場合は、太陽電池として要求される性能を発揮するために要求される純度が6N程度であり、これまで太陽電池用原料として使用されてきた電子デバイス用シリコンの規格外品は、純度の観点からすれば、太陽電池用原料としては過剰な品質である。
これまでは、電子デバイス用規格外品の発生量が太陽電池の需要に勝っていたが、近い将来、太陽電池の需要が電子デバイス用規格外品の発生量を上回るのは確実視されており、太陽電池用原料としてのシリコンの安価な製造技術の確立が強く求められている。その手段として、前述した純度98%程度の金属シリコンを酸化還元反応や凝固偏析を利用した冶金学的手法により精製する手法が、近年注目されている。
太陽電池として使用するシリコン中の不純物のうち、その含有量を最も厳格に制御されるべきは、シリコンの導電型を決定する元素であり、代表的なものとしては、リンおよびボロンである。ところが、これらの元素の偏析係数は、それぞれ0.35、0.8程度と非常に大きいため、前述した一方向凝固法に代表される凝固偏析を利用した精製方法はほとんど効果がないことが知られている。
リンに関しては、蒸気圧が高い特性を利用して、たとえば特許第2905353号公報に開示されているような、溶融シリコンを減圧下で保持してリンを気相中に放出する方法がある。一方、ボロンに関しては、特許第3205352号公報に開示されているような、アルゴンまたは、アルゴンに水素を添加したガスに水蒸気ガス、さらにはシリカ粉末を含んだ混合ガスのプラズマを、溶融シリコン表面に照射する方法や、米国特許5972107号公報に開示されているような、水素と酸素を燃焼させ、かつシリカ粉末を投入するトーチを溶融シリコンに浸漬する方法がある。
また、特開2001−58811号公報には、回転する翼車やローレンツ力を用いてシリコンの溶湯を攪拌しつつ、水蒸気を含有させたアルゴンなどの処理ガスを吹き込む方法が開示されている。さらには、特許第2851257号公報に開示されているような、溶融シリコン中にスラグを連続的に投入する方法がある。いずれの方法も原理としては、酸化反応によりボロンを酸化物の形態として溶融シリコンから除去するものである。
冶金学的手法によるシリコンの精製方法には上述したようなものが挙げられるが、いずれもコストの問題から商業的に成立していないのが現状である。ボロン除去を一例にとると、特許第3205352号公報に開示されているプラズマを溶融シリコン表面に照射する方法や、米国特許5972107号公報に開示されているトーチを溶融シリコンに浸漬する方法は、反応部位が局所的なものとなってしまうために、得られるスループットに制限があることと、装置自体が高額なものになってしまう問題がある。
特許第2851257号公報に開示されている溶融シリコン中に、CaOおよびSiO2を主成分とするスラグを投入する方法は、シリコン中のボロン量に対するスラグ中に取込まれるボロン量の比、いわゆる分配係数が2〜3程度であり、元々ボロンを10ppm〜50ppm程度含有している金属シリコンを原料とした場合、ボロン濃度を太陽電池用として要求される0.3ppm程度とするためには、シリコン量の数倍ものスラグを必要とすることとなり、商業目的としては現実的なものではない。
特開2001−58811号公報に開示されている、回転する翼車やローレンツ力を用いてシリコンの溶湯を攪拌しつつ、水蒸気を含有させたアルゴンなどの処理ガスを吹き込む方法は、装置が簡便であるため、装置コストの低減に期待が持てるが、反応速度が飛躍的に向上したものではなく、未だ商業化への見通しは立っていない。
発明の開示
本発明の主要な目的は、シリコンなどの金属が含有する不純物元素を非常に効率よく、かつ安価なプロセスで精製する方法を提供することにある。かかる目的を達成するため、本発明のシリコンの精製方法は、不純物を含有するシリコンおよびSiO2を45質量%以上含むスラグを溶融状態に保持し、水蒸気、酸素ガス、酸素を含有するガスおよびハロゲン系ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む処理ガスを溶融シリコン中に吹き込み、攪拌することを特徴とする。
本発明においては、処理ガスは、水蒸気、酸素ガス、酸素を含有するガスおよびハロゲン系ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を2体積%以上含む態様が好ましい。また、溶融シリコン中に浸漬させた攪拌部を回転させる態様、攪拌部に処理ガス吹出口を設け、処理ガス吹出口から処理ガスを溶融シリコン中に吹き込む態様が好適である。
不純物には、ボロンまたは炭素のいずれか1つを含んでいてもよく、スラグはSiO2を60質量%以上含み、アルカリ金属系酸化物を含むものが好ましい。アルカリ金属系酸化物としては酸化リチウムが好適である。溶融スラグは精製処理中に添加するのが好ましく、主としてSiO2からなる固形のスラグを精製処理中に添加する態様が好ましい。
本発明のシリコン精製用スラグは、SiO2を45質量%以上含むことを特徴とし、アルカリ金属系酸化物を含むものが好適である。また、アルカリ金属の炭酸塩と、アルカリ金属の炭酸水素塩と、アルカリ金属の珪酸塩とからなる群より選ばれる少なくとも1つを含むものが好ましい。本発明のシリコンは、このスラグにより精製されたものであり、上述の精製方法により製造されたことを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態
本発明の実施の形態を、溶融シリコンからボロンを除去する方法について説明する。しかしながら、本発明の効果は、酸化反応の促進であることから、除去される不純物元素はボロンに限定されるものではない。酸化反応により除去される不純物元素のうち代表的なものとしては、炭素も挙げられる。
本発明の効果を明確に示すため、純度11Nの半導体級シリコン中に、ボロンを65ppm含有しているスクラップシリコンを、重量比でおよそ8:1で混合した。その結果、ボロンを約7ppm含有するシリコンが得られ、これを精製対象である原料シリコンとした。
なお、原料シリコンとしては、半導体級シリコンとボロン含有スクラップシリコンの混合物を用いたが、ボロン以外の元素を含有している原料、たとえば工業的によく利用されている純度98%程度の金属シリコンであっても、本発明の効果を実現することは言うまでもない。
原料シリコンのほかに、酸化ケイ素(SiO2)と酸化カルシウム(CaO)とを混合したものを、スラグ材料として、同時に精製炉である坩堝に装入する。たとえば、Advanced Physical Chemistry for Process Metallurgy(Nobuo Sano et al.,ACADEMIC PRESS,p109,1997)に記載のSiO2−CaOの2元系状態図からわかるように、シリコンの融点1414℃よりわずかに高い1460℃以上で、酸化ケイ素と酸化カルシウムとの混合物であるスラグを溶融状態にできる。
粉末の酸化ケイ素が酸化剤として有用であることは、たとえば、前述の特許第3205352号公報や米国特許5972107号公報に開示されている。しかし、粉末の酸化ケイ素は、溶融シリコンとの濡れ性が悪く、多量に導入することができないため、精製処理速度が制限されてしまう。そこで、酸化ケイ素は、粉末ではなく溶融スラグとして添加することにより、精製処理に必要となる酸化剤を多量に導入することが可能となる。
溶融スラグが溶融シリコン中に分散されるように攪拌することで、溶融スラグの消費量を抑制しつつ、酸化剤としての機能を十分に引出し、ボロン除去速度を飛躍的に増大するに至った。ただし、スラグ全量が溶融している必要はなく、その一部が固体状態であってもほぼ同様の効果が得られる。
なお、SiO2−CaO系溶融スラグとして、たとえば、前述の特許第2851257号公報に開示されているCaOを主たる成分とするスラグを使用した場合は、酸化剤としての機能が弱いため、必要なスラグ消費量が増大する。したがって、強い酸化剤としての機能を有する酸化ケイ素を主たる成分とするスラグ、具体的には酸化ケイ素を45質量%以上含むスラグを使用する方が、シリコン精製用スラグとして、より好ましい。また、酸化ケイ素を60質量%以上含むスラグが特に好ましい。
本発明におけるスラグ材料の配合量は、スラグ材料の成分および原料シリコンにおける不純物などによっても異なるが、一般には、原料シリコンに対して、スラグ材料を5質量%〜50質量%配合することが好ましく、10質量%〜30質量%配合することがより好ましい。
ところで、後で比較例2に示すが、電磁誘導加熱によりシリコンとスラグとを完全に溶融させた後、通常のガス吹き込み法により処理ガスを吹き込んだところ、溶融シリコンは攪拌されるものの、溶融スラグは坩堝底部に沈降したままであり、ボロン除去速度も十分なものではなかった。この事実は、通常のガス吹き込みでは、溶融シリコン中に溶融スラグを分散することが困難であることを意味する。SiO2−CaO系溶融スラグの粘度は1Pa・s程度であり、溶融シリコンの粘度0.001Pa・sと比較して、圧倒的に大きいことが要因として考えられる。
溶融スラグが、溶融シリコン中に分散する状態を実現する装置の構成の1例を図1に示す。溶解炉1の壁はステンレス製であり、原料シリコンおよびスラグ材料を装入する黒鉛製の坩堝2、電磁誘導加熱装置3、軸5、および軸5の下部に設置された攪拌部6を、溶解炉1の内部に備える。
軸5の上部には、回転駆動機構(図示していない。)が取付けられており、攪拌部6を溶融シリコンに浸漬させつつ、軸5を回転させて、溶融シリコンに速い流れを生じさせ、溶融シリコンと溶融スラグとの接触部で発生する大きな剪断力により、粘度の高い溶融スラグを微細化して、溶融シリコン中に分散させることを可能としている。なお、攪拌部6は、翼車形状をしているが、溶融スラグを分散できるものであれば、形状は限定されるものではない。
軸5が溶解炉1の壁を貫通する部分には、溶解炉1の内部の密閉性を確保するとともに、軸5を回転可能とするために、シール機構を設けている。軸5の上端には、処理時に攪拌部6を坩堝2内の溶融シリコンに浸漬させ、処理前後に攪拌部6を溶融シリコンから離脱するための昇降機構(図示していない。)を備えている。
軸5は、その内部に処理ガス導入通路4を備えている。また、攪拌部6は、処理ガス導入通路4と連通した処理ガス吹出口7を備えている。なお、軸5には、処理ガス導入通路4、攪拌部6には処理ガス吹出口7が備わっているが、これらを同時に備える必要はなく、軸5および攪拌部6と、処理ガス導入機構などとを別々に備えていてもよい。
軸5の回転とともに、水蒸気を含有した処理ガスを溶融シリコン中に吹き込むことで、ボロン除去速度をより増大できる。処理ガス中の水蒸気量は、簡便な加湿装置を用いて制御できる。たとえば、ガス露点を代表的には20℃〜90℃とすることにより、体積比でおよそ2%〜70%の範囲内で、水蒸気量を容易に制御できる。この処理ガス中には、水素ガスを適宜添加してもよい。
処理ガスは、水蒸気含有ガスに限定されることはなく、たとえば、酸素ガスであってよいのはもちろん、一酸化炭素ガスなどの酸素を含有するガスであってもよい。さらに、広義の酸化反応を考えれば、塩化水素などのハロゲン系ガスなどであっても、同様の効果が期待される。また、キャリアガスは、シリコンとの反応性が小さいガス、たとえば、アルゴンなどの不活性ガスが特に好ましく、窒素なども使用できる。
つぎに、ボロンの除去処理を行なう手順について説明する。溶解炉1の内部をアルゴンなどの不活性ガス雰囲気として、電磁誘導加熱装置3により坩堝2を加熱することで、坩堝2からの伝熱により、原料シリコンおよびスラグの温度が上昇し、ついには溶融する。そのようにしてできた融液を、所定の処理温度に保持する。この段階では、溶融シリコンと溶融スラグは完全に分離している。この際、処理前のボロン含有量を測定するため、溶融スラグが混入しないように、溶融シリコン数gを採取しておく。
処理ガスを、処理ガス導入通路4を通じて、攪拌部6の処理ガス吹出口7から噴出しつつ、昇降機構により、軸5を下降させ、攪拌部6を溶融シリコンに浸漬させる。この際、処理ガス導入圧力は1気圧より大きく、たとえば、0.15〜0.3MPaの範囲とすることで、粘度の高い溶融スラグが混合した場合でも処理ガスの噴出を安定して継続できる。
溶融シリコンの下方、好ましくは溶融スラグと溶融シリコンとの界面付近へ攪拌部6を下降させた後、回転駆動機構により軸5を回転させる。軸5の回転により、処理ガス吹出口7から噴出される処理ガスの気泡および溶融スラグが微細化され、かつ分散される。また、処理ガス、溶融スラグ、および溶融シリコンの3相が非常に効率よく混合されることとなり、各相間の接触面積が著しく増大する。そのような状態となると、処理ガス中の水蒸気、および溶融スラグから供給される酸素により、溶融シリコン中のボロンの酸化反応が著しく促進される。
溶融スラグへ取込まれたB2O3などのボロン酸化物が、処理ガス中の水蒸気と反応することにより、たとえば、HBO2といったボロン含有ガスとして反応系外へ放出され、精製処理が継続できたものと考えられる。
酸化反応が著しく促進されるため、酸化剤として機能するスラグ中の酸化ケイ素の消費も促進される。したがって、精製処理中に酸化ケイ素を主たる成分とする溶融スラグ、または酸化ケイ素を主たる成分とする粉末を添加することは、精製処理に要する時間を短縮するために有効である。前述の特許第2851257号公報に開示されている手法も、精製処理中にスラグを添加する方法であるが、本発明の方法は、処理時間が著しく短縮されるので、精製処理に必要なスラグ量は格段に抑制できる。
なお、本発明の効果の発現は、SiO2−CaOの2元系スラグに限定されるものでないことは言うまでもない。たとえば、融点や粘度を調整するなど、種々の目的を達成するために、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化バリウム(BaO)、フッ化カルシウム(CaF2)など、鉄鋼などの精錬分野で一般的に用いられている添加剤を適宜添加してもよい。本発明においては、スラグの酸化剤としての効果を大きく損なうことなく、融点または粘度を低減することが好ましい。
そのためには、酸化カルシウムの一部または全部を、酸化リチウムまたは酸化ナトリウム(Na2O)などのアルカリ金属系酸化物に置き換えることが好ましい。アルカリ金属系酸化物の好ましい添加量は、スラグに対して1質量%〜20質量%であり、3質量%〜10質量%がより好ましい。1質量%より少ないと、融点または粘度を十分に低減することが難しい。一方、20質量%より多いと、スラグの酸化剤としての効果が不十分になりやすい。
スラグ中にアルカリ金属系酸化物を添加するために、スラグの原材料として、アルカリ金属系酸化物を使用してもよいが、アルカリ金属系酸化物は水と反応して水酸化物に変化すると、強アルカリ性を呈するので、取扱いに注意が必要となる。したがって、スラグの原材料として使用するには、取扱いが容易な物質が望ましい。そのようなスラグの原材料としては、アルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩または珪酸塩が挙げられる。たとえば、スラグの原材料として、SiO2のほかに、Li2CO3、LiHCO3またはLi2SiO4を添加することで、SiO2を含むスラグにLi2Oを添加したのと同様の効果が得られる。また、Na2Oを添加する場合には、スラグの原材料として、Na2CO3、NaHCO3またはNa2SiO4を使用することが好ましい。
アルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩または珪酸塩の好ましい添加量は、スラグに対して2質量%〜60質量%であり、5質量%〜30質量%がより好ましい。2質量%より少ないと、融点または粘度を十分に低減することが難しい。一方、60質量%より多いと、スラグの酸化剤としての効果が不十分になりやすい。
所定の時間だけ処理を行なった後、溶融シリコンの表面から十分上方に攪拌部6が位置するまで、昇降機構により軸5を上昇させる。数分間静置し、溶融シリコンと溶融スラグを十分に分離させた後、溶融スラグが混入しないようにして、処理後のボロン含有量を測定するために、溶融シリコンを数g程度取出す。ボロン含有量の測定はICP発光分析法により行なった。
本発明のシリコンは、このようなスラグにより精製されたものであり、また、上述の精製方法により製造されたことを特徴とする。太陽電池用として用いられる純度6N程度のシリコンを効率よく、かつ安価に製造することができる。
参考例1
本実施例では、酸化ケイ素粉末と酸化カルシウム粉末を重量比65:35で混合したものを、スラグ材料として使用した。つぎに、ボロン濃度を7ppmに調整した原料シリコンと、スラグ材料とを、重量比4:1で配合したもの1kgを、坩堝2に装入した。つづいて、溶解炉1の内部を、1気圧のアルゴンガス雰囲気とした後、電磁誘導加熱装置3により坩堝2を加熱することにより、原料シリコンおよびスラグ材料を溶融してから、1550℃に保持した。
溶融スラグは、溶融シリコンに対して比重が大きいので、坩堝2の底部に沈殿していた。攪拌部6の処理ガス吹出口7が、溶融スラグと溶融シリコンとの界面付近に達するまで昇降機構により軸5を下降させた。処理ガスを用いずに、軸5を400rpmで回転させると、坩堝2内が撹拌され、溶融スラグが溶融シリコン中に分散した。2時間の処理を行った後、処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.0ppm、処理後は1.6ppmであった。
参考例2
アルゴンガスを、攪拌部6の処理ガス吹出口7から流速1L/minで吹き出しつつ、軸5を400rpmで回転させること以外は、参考例1と同様の条件で、2時間の処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.4ppm、処理後は1.3ppmであった。
実施例1
アルゴンガス中の水蒸気含有率を30%とした処理ガスを、攪拌部6の処理ガス吹出口7から流速1L/minで吹き出しつつ、軸5を400rpmで回転させること以外は、参考例1と同様の条件で、2時間の処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.4ppm、処理後は0.8ppmであった。
実施例2
ボロン濃度を7ppmに調整した原料シリコンと、スラグ材料とを、重量比9:1で配合し、処理ガスを吹出口7から流速3L/minで吹き出しつつ、軸5を600rpmで回転させること以外は、実施例1と同様にして2時間の処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.2ppm、処理後は0.6ppmであった。
実施例3
酸化ケイ素粉末と酸化カルシウム粉末を重量比45:55で混合したものを、スラグ材料として使用すること以外は、実施例1と同様にして、2時間の処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.8ppm、処理後は1.8ppmであった。
実施例4
酸化ケイ素、酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよび酸化リチウムのそれぞれの粉末を、重量比70:10:10:10で混合したものを、スラグ材料として使用すること以外は、実施例1と同様の条件で、2時間の処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.3ppm、処理後は0.5ppmであった。
比較例1
スラグ材料を入れないこと以外は、実施例1と同様の条件で、2時間の処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.4ppm、処理後は4.4ppmであった。
比較例2
軸5を回転させず、撹拌しないこと以外は、実施例1と同様の条件で、2時間の処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.5ppm、処理後は3.6ppmであった。
実施例5
処理開始1時間後に、酸化ケイ素粉末と酸化カルシウム粉末を重量比65:35で混合したスラグ材料100gを、坩堝2中に追加装入すること以外は、実施例2と同様の条件で、2時間の処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.6ppm、処理後は0.3ppmであった。
なお、本発明の適用は、本実施例に限定されるものではなく、たとえば、スラグ材料の添加量、処理ガス流量および軸の回転数などは、処理を行なう原料シリコンの量、あるいは坩堝形状などにより、最適な状態となるよう適宜選択されるべきものである。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
産業上の利用可能性
本発明によれば、従来技術と比較して非常に少ない量のスラグを添加することにより、溶融シリコンからボロンを除去する能力が飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の精製方法の実施に用いられる装置の概念図である。
Claims (10)
- 不純物を含有するシリコンおよびSiO2を45質量%以上含むスラグを溶融状態に保持し、水蒸気、酸素ガス、酸素を含有するガスおよびハロゲン系ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む処理ガスを溶融シリコン中に吹き込み、攪拌することを特徴とするシリコンの精製方法。
- 前記処理ガスは、水蒸気、酸素ガス、酸素を含有するガスおよびハロゲン系ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を2体積%以上含む請求項1に記載のシリコンの精製方法。
- 溶融シリコン中に浸漬させた攪拌部(6)を回転させる請求項1に記載のシリコンの精製方法。
- 前記攪拌部(6)に処理ガス吹出口(7)が設けられており、該処理ガス吹出口(7)から処理ガスを溶融シリコン中に吹き込む請求項3に記載のシリコンの精製方法。
- 前記不純物は、ボロンまたは炭素のいずれか1つを含む請求項1に記載のシリコンの精製方法。
- 前記スラグは、SiO2を60質量%以上含む請求項1に記載のシリコンの精製方法。
- 前記スラグは、アルカリ金属系酸化物を含む請求項1に記載のシリコンの精製方法。
- 前記スラグは、酸化リチウムを含む請求項7に記載のシリコンの精製方法。
- 前記溶融スラグを精製処理中に添加する請求項1に記載のシリコンの精製方法。
- 主としてSiO2からなる固形のスラグを精製処理中に添加する請求項1に記載のシリコンの精製方法。
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