JP4264166B2 - ケイ素の精製方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば太陽電池材料用の高純度ケイ素を製造するのに用いられるケイ素の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
将来予想されているエネルギ危機に対して、太陽エネルギを最大限に活用できる太陽電池の普及が期待されている。そのため、太陽電池材料用の高純度ケイ素を安価にかつ大量に供給することができる技術の開発が必須となっている。
【0003】
ところで、半導体には11−nineといわれる超高純度ケイ素が用いられているが、このような超高純度ケイ素は、従来、いわゆるSiemens 法で生産されている。この方法は高エネルギ使用と低収率のため、生産された超高純度ケイ素は極めて高価になる。
【0004】
これに対し、太陽電池材料用のケイ素に要求される純度は6−nine程度であり、このような太陽電池級の純度のケイ素を製造するための技術について、既に研究開発が開始されている。その中で帯域溶融法に代表される冶金学的手法によりケイ素中のほとんどの不純物元素を偏析凝固の原理を利用して除去することができるため、太陽電池材料用ケイ素を製造するための技術には、一方向凝固を組み込むのが一般的となっている(日本金属学会誌、第61巻、第10号(1997)、1094〜1100)。
【0005】
ところが、ケイ素中に含まれるホウ素は、その平衡偏析係数が0.8と1に近いために偏析凝固の原理を利用しての除去は困難であり、化学的方法により除去する技術がいくつか提案されている。この中でTheurerは「水素水蒸気処理によるケイ素からの脱ホウ素法」の報告(Journal of metals、October 1956、pp.1316〜1319 )において、ホウ素除去の工業技術の可能性を示唆している。上記文献において、ケイ素溶湯中に水蒸気を含有した水素ガスをバブリングする脱ホウ素方法について述べられている。すなわち、Theurerは、水蒸気を含有する水素ガス雰囲気中でケイ素を帯域溶融することによりケイ素中のホウ素濃度が低下することを見出だしている。そして、ホウ素除去のメカニズムについては、帯域溶融部を囲む石英管の内面に凝縮した物質の化学分析によりホウ素の酸化が確認されたことから、溶融ケイ素の表面でのケイ素、ホウ素の酸化と酸化生成物の蒸発によりホウ素除去が行われると考えられている。また、Theurerは、この結果を基にして、るつぼ内に保持された溶湯表面に水蒸気を含有する水素ガスを吹付けたり、溶湯内にこのようなガスを吹込んでバブリング処理を行うことによりホウ素を除去することが可能であると述べている。さらに、水蒸気を含有するヘリウムのような不活性ガスを使っての実験を行った結果、水蒸気を含有する水素ガスの方が効果的であると述べている。
【0006】
また、ケイ素溶湯中に水蒸気のような酸化性ガスを吹込むと溶湯中の炭素の酸化除去に有効で、アルゴンのような不活性ガスを吹込むと溶湯中の溶存酸素の除去に有効であることも判明している。
【0007】
そこで、本発明者等は、この方法の効果を調べるために、種々の組成の水蒸気含有水素ガスを、耐火材製チューブを用いてケイ素溶湯中に吹込んでみた。その結果、ホウ素濃度の低下は確認されたが、ホウ素濃度の低下速度は小さく、工業的には有効な方法ではないことが判明した。
【0008】
この発明の目的は、上記実情に鑑みてなされたものであって、太陽電池級の高純度ケイ素を効率良く得ることができ、その結果太陽電池材料用のケイ素を安価に製造することのできるケイ素の精製方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
請求項1の発明によるケイ素の精製方法は、内部に軸方向に伸びる処理ガス通路を有する垂直状回転軸と、回転軸の下端に固定状に設けられ、かつ溶湯攪拌用突起が形成されるとともに、処理ガス通路に連なった処理ガス吹出口を有する円板状回転体とからなる溶湯攪拌兼気泡放出装置を使用し、この溶湯攪拌兼気泡放出装置を、回転体が処理槽の底部に位置するとともに、回転軸の上部が溶湯表面から上方に突出するように処理槽内に入れられたケイ素溶湯中に浸漬し、処理ガス通路に処理ガスを供給するとともに垂直回転軸を回転させることによって、ケイ素溶湯を攪拌しつつ、ケイ素溶湯中に処理ガスを吹込むことを特徴とするものである。
【0010】
請求項1の発明によれば、ケイ素溶湯を攪拌することにより、ケイ素溶湯中に吹込んだ処理ガスの気泡がケイ素溶湯全体に分散させられるので、ケイ素溶湯を攪拌しない場合に比べて、ケイ素溶湯中に含まれる不純物の除去を短時間で行うことができる。したがって、太陽電池級の高純度ケイ素を効率良く得ることができ、その結果太陽電池材料用のケイ素を安価に製造することができる。
【0011】
請求項2の発明によるケイ素の精製方法は、請求項1の発明において、垂直回転軸の表面部および回転体の表面部を、炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成しておくものである。ケイ素のような1400℃を越える高温の融液中で使用できる耐火材料のうち加工が容易なものとしては、黒鉛が一般的であるが、処理ガスが水蒸気を含有している場合、垂直回転軸および回転体を黒鉛でつくると、水蒸気と黒鉛とが高温で反応して一酸化炭素ガスが発生し、その結果ホウ素除去に必要な水蒸気成分が減少するので、ホウ素除去効率が低下することがある。炭化ケイ素または窒化ケイ素はケイ素溶湯を汚染したり、ケイ素溶湯とほとんど反応したりせず、しかも黒鉛に比較すると水蒸気と反応しにくいので、垂直回転軸の表面部および回転体の表面部を炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成しておくと、ホウ素除去効率の低下を防止することができる。垂直回転軸および回転体の全体を炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成した溶湯攪拌兼気泡放出装置、あるいは黒鉛で形成した垂直回転軸の内外両周面および回転体の全表面を炭化ケイ素または窒化ケイ素被覆層で覆った溶湯攪拌兼気泡放出装置が用いられるが、加工性を考慮すると、後者の方が好ましい。
【0012】
請求項3の発明によるケイ素の精製方法は、請求項1の発明において、垂直回転軸の外周面部および回転体の表面部を、炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成し、垂直回転軸の処理ガス通路内に石英またはアルミナからなる処理ガス供給管を配置しておくものである。ケイ素のような1400℃を越える高温の融液中で使用できる耐火材料のうち加工が容易なものとしては、黒鉛が一般的であるが、処理ガスが水蒸気を含有している場合、垂直回転軸および回転体を黒鉛でつくると、水蒸気と黒鉛とが高温で反応して一酸化炭素ガスが発生し、その結果ホウ素除去に必要な水蒸気成分が減少するので、ホウ素除去効率が低下することがある。請求項4の発明のケイ素の精製方法の場合、石英またはアルミナは、黒鉛に比較すると水蒸気と反応しにくいので、請求項2の発明と同様に、ホウ素除去効率の低下を防止することができる
【0013】
請求項4の発明によるケイ素の精製方法は、請求項1〜3のいずれかの発明において、処理槽内に邪魔板を配置しておくものである。この場合、処理槽内のケイ素溶湯の攪拌が促進され、ケイ素溶湯中の不純物の除去効率が一層向上する。
【0014】
請求項5の発明によるケイ素の精製方法は、請求項1〜4のいずれかの発明において、処理ガスとして、不活性ガスを使用し、ケイ素溶湯中の酸素および非金属介在物を除去するものである。不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム等の周期表の不活性ガスの他に窒素ガスのようなケイ素に対して比較的不活性なガスが、単独であるいは2種以上混合して用いられる。不活性ガスをケイ素溶湯中に吹込むと、ケイ素溶湯中の溶存酸素が不活性ガス気泡中へ拡散蒸発するので、酸素を除去することが可能になる。また、ケイ素溶湯中に分散している炭化ケイ素粒子等の非金属介在物は、不活性ガスの気泡に伴って浮上するので、これを除去することができる。
【0015】
請求項6の発明によるケイ素の精製方法は、請求項5の発明において、処理ガスが水蒸気を含有しており、さらにケイ素溶湯中のホウ素および炭素を除去するものである。水蒸気の含有量は、0.1〜5.0vol %であることが好ましい。その理由は、下限値未満であると反応速度が遅すぎるため、工業化に適さず、上限値を越えると脱炭素、脱ホウ素の効率が劣るからである。上限値を越えると脱炭素、脱ホウ素の効率が劣る理由は、SiOからなる酸化皮膜が生成して脱炭素および脱ホウ素の反応が阻害されるからであると考えられる。水蒸気を含有した不活性ガスをケイ素溶湯中に吹込むと、ホウ素および炭素が酸化除去される。水蒸気を吹込むと、ケイ素溶湯中の酸素濃度が増大するが、酸素は不活性ガス気泡へ拡散蒸発中するので、酸素濃度の増大を防止することが可能になる。
【0016】
請求項7の発明によるケイ素の精製方法は、請求項6の発明において、処理ガスが、さらに水素ガスを含有しているものである。この場合、処理ガス中の水蒸気量を増大することができ、その結果脱ホウ素の反応を促進するという効果がある。水素ガスの含有量は、2vol %以上であることが好ましい。その理由は、水素ガス量が多い程、処理ガス中の水蒸気含有量を増大させることができ、その結果水蒸気による脱ホウ素効果が向上するからである。すなわち、この場合の処理ガスは、水蒸気0.1〜5.0vol %、および水素ガス2vol %以上を含み、残部不活性ガスからなるものである。なお、水素ガス含有量の上限は、実験等により適宜選択される。
【0017】
請求項8の発明によるケイ素の精製方法は、請求項1〜4のいずれかの発明において、処理ガスとして、水蒸気を含有する水素ガスを使用し、ケイ素溶湯中のホウ素および炭素を除去するものである。水蒸気を含有する水素ガスを使用した場合は、水蒸気を含有した不活性ガスを用いる場合に比べて、水蒸気の含有量を増大させることができ、その結果ホウ素および炭素の除去効率が向上する。水蒸気の含有量は、0.1〜5.0vol %であることが好ましい。その理由は、下限値未満であると反応速度が遅すぎるため、工業化に適さず、上限値を越えると脱炭素、脱ホウ素の効率が劣るからである。上限値を越えると脱炭素、脱ホウ素の効率が劣る理由は、SiOからなる酸化皮膜が生成して脱炭素および脱ホウ素の反応が阻害されるからであると考えられる。また、水蒸気をケイ素溶湯中に吹込むことにより酸素濃度が増大するが、この酸素は、たとえば次工程において不活性ガスをケイ素溶湯中に吹込むことにより除去される。
【0018】
請求項9の発明によるケイ素の精製方法は、請求項6〜8のいずれかの発明において、ケイ素溶湯を、大気に対して負圧の雰囲気中に保持しておくものである。水蒸気を含有した処理ガスをケイ素溶湯中に吹込むと、ホウ素の酸化生成物が処理槽が配置されている溶解炉の頂壁内面等に凝縮して溶湯内に落下し、ホウ素がケイ素溶湯中に再混入することがある。ところが、この溶解炉からガスを吸引することにより、ケイ素溶湯を、大気に対して負圧の雰囲気中に保持しておくと、ホウ素の酸化生成物の溶解炉の頂壁内面等への凝縮が防止され、その結果ホウ素のケイ素溶湯中への再混入が防止される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、全図面を通じて同一物および同一部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0020】
図1および図2はこの発明の方法を実施するのに用いられる装置の第1の具体例を示す。
【0021】
図1および図2において、ケイ素の精製装置は、密閉状溶解炉(1)と、溶解炉(1)内に配置されかつケイ素溶湯(S)を保持する処理槽(2)と、溶解炉(1)の頂壁(1a)を貫通して配置されかつ下端が処理槽(2)内の底部に位置する垂直回転軸(4)および回転軸(4)の下端に固定された円板状回転体(5)よりなる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)とを備えている。
【0022】
溶解炉(1)は耐火物により形成されており、その内部における処理槽(2)の周囲の部分にヒータ(6)が配置されている。溶解炉(1)の頂壁(1a)の中央部に貫通穴(7)が形成され、この貫通穴(7)に回転軸(4)が通されている。図示は省略したが、貫通穴(7)の内周面と回転軸(4)の外周面との間は、適当なシール手段により密封されている。また、溶解炉(1)の頂壁(1a)には溶解炉(1)内の気体を吸引する排気管(8)が貫通状に固定されており、この排気管(8)は図示しないガス吸引装置に接続されている。
【0023】
処理槽(2)としては、全体が黒鉛で形成されたものや、全体が窒化ケイ素または炭化ケイ素で形成されたものや、黒鉛で形成されかつその内面が窒化ケイ素または炭化ケイ素からなる被覆層により被覆されたものが用いられる。
【0024】
溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)の回転軸(4)の内部にはその軸方向に伸びる処理ガス通路(9)が貫通状に形成されている。処理ガス通路(9)の上端は、図示しないロータリジョイントを介して処理ガス供給装置に接続されている。回転軸(4)としては、全体が黒鉛で形成されたものや、全体が窒化ケイ素または炭化ケイ素で形成されたものや、黒鉛で形成されかつその内外両周面が窒化ケイ素または炭化ケイ素からなる被覆層により被覆されたものが用いられる。なお、回転軸(4)は、図示しない回転駆動装置によって回転させられるようになっている。
【0025】
溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)の回転体(5)の周面には周方向に所定間隔をおいて複数の溶湯攪拌用突起(10)が形成されている。回転体(5)の頂面は中央部から周縁部に向かって徐々に下方に傾斜したテーパ状となされ、その底面は中央部から周縁部に向かって徐々に上方に傾斜したテーパ状となされている。回転体(5)の頂面の水平面に対する傾斜角度と、底面の水平面に対する傾斜角度とはほぼ等しくなっていることが好ましい。回転体(5)の頂面の中央部に凹所(11)が形成されている。凹所(11)の内周面における上部にはめねじ部(12)が形成されており、このめねじ部(12)に回転軸(4)下端のおねじ部(13)をねじ嵌めることによって回転体(5)が回転軸(4)に固定されている。回転体(5)には、一端が凹所(11)における回転軸(4)よりも下方の部分の内周面に開口し、他端が各溶湯攪拌用突起(10)の先端面に開口した複数の貫通穴(14)が放射状に形成されており、各貫通穴(14)の突起(10)先端面側の開口が処理ガス吹出口(15)となされている。回転体(5)の底面の中央部に溶湯導入用凹所(16)が形成されている。また、回転体(5)の底面には、溶湯導入用凹所(16)から底面周縁に至り、端部が周面における溶湯攪拌用突起(10)の先端面に開口した複数の溝(17)が放射状に形成されている。各溝(17)の突起(10)先端面への開口は処理ガス吹出口(15)の真下の位置にある。回転体(5)としては、全体が黒鉛で形成されたものや、全体が窒化ケイ素または炭化ケイ素で形成されたものや、黒鉛で形成されかつその表面が窒化ケイ素または炭化ケイ素からなる被覆層により被覆されたものが用いられる。
【0026】
このような装置を使用し、垂直回転軸(4)を回転駆動装置により高速回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通路(9)に処理ガスを供給する。処理ガスとしては、不活性ガス、水蒸気を含有する不活性ガス、水蒸気および水素ガスを含有する不活性ガス、あるいは水蒸気を含有する水素ガスが用いられる。処理ガスが水蒸気を含有する場合、ガス吸引装置により排気管(8)を通して溶解炉(1)内からガスを吸引し、これにより溶解炉(1)内を大気に対して負圧としておく。このようにしておくと、水蒸気を含有した処理ガスをケイ素溶湯(S)中に吹込むことにより生成するホウ素の酸化生成物が、溶解炉(1)の頂壁(1a)内面に凝縮してケイ素溶湯(S)内に落下し、ホウ素がケイ素溶湯(S)中に再混入することを防止することができる。
【0027】
処理ガスは、処理ガス通路(9)を通り、回転体(5)の凹所(11)および貫通穴(14)を経て処理ガス吹出口(15)からケイ素溶湯(S)中に吹出される。吹出された処理ガスは、吹出口(15)の開口縁に当たって微細な気泡状となる。一方、回転体(5)よりも上方のケイ素溶湯(S)は、矢印Aで示すように回転体(5)のテーパ状頂面に沿って流れる。回転体(5)よりも下方のケイ素溶湯(S)は、溶湯導入用凹所(16)内から各溝(17)を通り、矢印Bで示すように流れて溝(17)の突起(10)先端面への開口から放出される。そして、矢印A、Bで示す2つの流れは、回転体(5)の周縁から所定距離離れた位置で合流し、さらに遠心方向に進む。処理ガス吹出口(15)から吹出された微細な処理ガス気泡は、ケイ素溶湯(S)の矢印A、Bで示す2つの流れに乗って遠心方向に進み、ケイ素溶湯(S)全体に分散させられる。また、攪拌用突起(10)の攪拌効果によっても、ケイ素溶湯(S)は回転体(5)の回転方向と同方向に回転しつつ遠心方向に流れるので、処理ガス気泡はこの流れによってもケイ素溶湯(S)全体に分散させれる。そして、処理ガス気泡により、ケイ素溶湯(S)中の溶存酸素および非金属介在物や、ホウ素や炭素が除去される。
【0028】
図3はこの発明の方法の実施に用いられる装置の第2の具体例を示す。
【0029】
この具体例の場合、処理槽(2)の内周面に、周方向に間隔をおいて上下方向に伸びる複数の邪魔板(20)が固定状に設けられている。邪魔板(20)としては、全体が黒鉛で形成されたものや、全体が窒化ケイ素または炭化ケイ素で形成されたものや、黒鉛で形成されかつその表面が窒化ケイ素または炭化ケイ素からなる被覆層により被覆されたものが用いられる。その他の構成は、第1の具体例の装置と同じである。
【0030】
第2の具体例の装置を用いてのケイ素の精製は、第1の具体例の場合と同様にして行われるが、邪魔板(20)の働きにより処理槽(2)内のケイ素溶湯(S)の攪拌が促進され、ケイ素溶湯(S)中の溶存酸素および非金属介在物や、ホウ素や炭素の除去効率が一層向上する
【0031】
以下、この発明の方法の具体的実施例を比較例とともに説明する。なお、以下の説明において、「ppm 」は重量基準とする。
【0032】
実施例1
この実施例は、全体を黒鉛で形成した垂直回転軸(4)および全体を黒鉛で形成した回転体(5)からなる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)を備えた第1の具体例の装置を使用して行ったものである。
【0033】
ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯(S)を処理槽(2)内に入れ、ヒータ(6)により1450℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により排気管(8)を通して溶解炉(1)内からガスを吸引し、これにより溶解炉(1)内を大気に対して負圧とした状態で、垂直回転軸(4)を回転駆動装置により400rpmで回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通路(9)に、H3vol %および水蒸気2vol %を含み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給した。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯(S)中のホウ素濃度を測定したところ、5ppm であった。
【0034】
実施例2
この実施例は、黒鉛で形成しその全表面を炭化ケイ素で被覆した垂直回転軸(4)および黒鉛で形成しその全表面を炭化ケイ素で被覆した回転体(5)からなる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)を備えた第1の具体例の装置を使用して行ったものである。
【0035】
ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯(S)を処理槽(2)内に入れ、ヒータ(6)により1450℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により排気管(8)を通して溶解炉(1)内からガスを吸引し、これにより溶解炉(1)内を大気に対して負圧とした状態で、垂直回転軸(4)を回転駆動装置により400rpmで回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通路(9)に、H3vol %および水蒸気2vol %を含み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給した。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯(S)中のホウ素濃度を測定したところ、4ppm であった。
【0036】
実施例3
この実施例は、全体を窒化ケイ素で形成した垂直回転軸(4)および全体を窒化ケイ素で形成した回転体(5)からなる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)を備えた第1の具体例の装置を使用して行ったものである。
【0037】
ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯(S)を処理槽(2)内に入れ、ヒータ(6)により1450℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により排気管(8)を通して溶解炉(1)内からガスを吸引し、これにより溶解炉(1)内を大気に対して負圧とした状態で、垂直回転軸(4)を回転駆動装置により400rpmで回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通路(9)に、H3vol %および水蒸気2vol %を含み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給した。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯(S)中のホウ素濃度を測定したところ、4ppm であった。
【0038】
実施例4
この実施例は、全体を窒化ケイ素で形成した垂直回転軸(4)および全体を窒化ケイ素で形成した回転体(5)からなる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)、ならびに全体を窒化ケイ素で形成した邪魔板(20)を備えた第2の具体例の装置を使用して行ったものである。
【0039】
ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯(S)を処理槽(2)内に入れ、ヒータ(6)により1450℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により排気管(8)を通して溶解炉(1)内からガスを吸引し、これにより溶解炉(1)内を大気に対して負圧とした状態で、垂直回転軸(4)を回転駆動装置により400rpmで回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通路(9)に、H3vol %および水蒸気2vol %を含み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給した。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯(S)中のホウ素濃度を測定したところ、3ppm であった。
【0040】
実施例5
この実施例は、全体を窒化ケイ素で形成した垂直回転軸(4)および全体を窒化ケイ素で形成した回転体(5)からなる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)を備えた第1の具体例の装置を使用して行ったものである。
【0041】
ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯(S)を処理槽(2)内に入れ、ヒータ(6)により1450℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により排気管(8)を通して溶解炉(1)内からガスを吸引し、これにより溶解炉(1)内を大気に対して負圧とした状態で、垂直回転軸(4)を回転駆動装置により400rpmで回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通路(9)に、水蒸気2vol %を含み、残部水素ガスからなる処理ガスを1リットル/分供給した。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯(S)中のホウ素濃度を測定したところ、2ppm であった。
【0042】
実施例6
この実施例は、全体を窒化ケイ素で形成した垂直回転軸(4)および全体を窒化ケイ素で形成した回転体(5)からなる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3)を備えた第1の具体例の装置を使用して行ったものである。
【0043】
ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯(S)を処理槽(2)内に入れ、ヒータ(6)により1450℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により排気管(8)を通して溶解炉(1)内からガスを吸引し、これにより溶解炉(1)内を大気に対して負圧とした状態で、垂直回転軸(4)を回転駆動装置により400rpmで回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通路(9)に、水蒸気2vol %を含み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給した。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯(S)中のホウ素濃度を測定したところ、5ppm であった
【0044】
比較
この比較例は、ガス吸引装置、コイル(21)および変圧器(23)を備えていない他は第3の具体例の装置と同様な装置を用いて行ったものである。
【0045】
ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯(S)を処理槽(2)内に入れ、ヒータ(6)により1450℃に加熱保持しておいた。そして、処理ガス吹込み管(22)からケイ素溶湯(S)中に、H3vol %および水蒸気2vol %を含み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分吹込んだ。このような処理を2時間続けた後のケイ素溶湯(S)中のホウ素濃度を測定したところ、5ppm であった。
【0046】
実施例1〜6および比較例の結果を表1にまとめて示す。
【0047】
【表1】
Figure 0004264166
【0048】
上記実施例1〜6および比較例の結果から明らかなように、この発明の方法によれば、比較例の方法に比べて極めて短時間でケイ素溶湯中のホウ素を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の方法の実施に用いる装置の第1の具体例を示す垂直断面図である。
【図2】 図1の一部を拡大して示す垂直断面図である。
【図3】 この発明の方法の実施に用いる装置の第2の具体例を示す垂直断面図である
【符号の説明】
(2):処理槽
(3):溶湯攪拌兼気泡放出装置
(4):垂直回転軸
(5):回転体
(9):処理ガス通路
(10):溶湯攪拌用突起
(15):処理ガス吹出口
(20):邪魔板
(S):ケイ素溶湯

Claims (9)

  1. 内部に軸方向に伸びる処理ガス通路を有する垂直状回転軸と、回転軸の下端に固定状に設けられ、かつ溶湯攪拌用突起が形成されるとともに、処理ガス通路に連なった処理ガス吹出口を有する円板状回転体とからなる溶湯攪拌兼気泡放出装置を使用し、この溶湯攪拌兼気泡放出装置を、回転体が処理槽の底部に位置するとともに、回転軸の上部が溶湯表面から上方に突出するように処理槽内に入れられたケイ素溶湯中に浸漬し、処理ガス通路に処理ガスを供給するとともに垂直回転軸を回転させることによって、ケイ素溶湯を攪拌しつつ、ケイ素溶湯中に処理ガスを吹込むことを特徴とするケイ素の精製方法。
  2. 垂直回転軸の表面部および回転体の表面部を、炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成しておく請求項1記載のケイ素の精製方法。
  3. 垂直回転軸の外周面部および回転体の表面部を、炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成し、垂直回転軸の処理ガス通路内に石英またはアルミナからなる処理ガス供給管を配置しておく請求項1記載のケイ素の精製方法。
  4. 処理槽内に邪魔板を配置しておく請求項1〜3のいずれかに記載のケイ素の精製方法。
  5. 処理ガスとして、不活性ガスを使用し、ケイ素溶湯中の酸素および非金属介在物を除去する請求項1〜4のいずれかに記載のケイ素の精製方法。
  6. 処理ガスが水蒸気を含有しており、さらにケイ素溶湯中のホウ素および炭素を除去する請求項5記載のケイ素の精製方法。
  7. 処理ガスが、さらに水素ガスを含有している請求項6記載のケイ素の精製方法。
  8. 処理ガスとして、水蒸気を含有する水素ガスを使用し、ケイ素溶湯中のホウ素および炭素を除去する請求項1〜4のいずれかに記載のケイ素の精製方法。
  9. ケイ素溶湯を、大気に対して負圧の雰囲気中に保持しておく請求項6〜8のいずれかに記載のケイ素の精製方法。
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