JP2001058811A - ケイ素の精製方法 - Google Patents

ケイ素の精製方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池級の高純度ケイ素を効率良く得る。
太陽電池材料用のケイ素を安価に製造する。 【解決手段】 処理槽2内にケイ素溶湯Sを入れる。内
部に軸方向に伸びる処理ガス通路9を有する垂直状回転
軸4と、回転軸4の下端に固定され、かつ溶湯攪拌用突
起10が形成されるとともに、処理ガス通路9に連なった
処理ガス吹出口15を有する円板状回転体5とからなる溶
湯攪拌兼気泡放出装置3を使用する。この溶湯攪拌兼気
泡放出装置3を、回転体5が処理槽2の底部に位置する
とともに、回転軸4の上部が溶湯S表面から上方に突出
するようにケイ素溶湯S中に浸漬する。処理ガス通路9
に処理ガスを供給するとともに垂直回転軸4を回転させ
ることによって、ケイ素溶湯Sを攪拌しつつ、ケイ素溶
湯S中に処理ガスを吹込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば太陽電
池材料用の高純度ケイ素を製造するのに用いられるケイ
素の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】将来予想
されているエネルギ危機に対して、太陽エネルギを最大
限に活用できる太陽電池の普及が期待されている。その
ため、太陽電池材料用の高純度ケイ素を安価にかつ大量
に供給することができる技術の開発が必須となってい
る。
【0003】ところで、半導体には11−nineとい
われる超高純度ケイ素が用いられているが、このような
超高純度ケイ素は、従来、いわゆるSiemens 法で生産さ
れている。この方法は高エネルギ使用と低収率のため、
生産された超高純度ケイ素は極めて高価になる。
【0004】これに対し、太陽電池材料用のケイ素に要
求される純度は6−nine程度であり、このような太
陽電池級の純度のケイ素を製造するための技術につい
て、既に研究開発が開始されている。その中で帯域溶融
法に代表される冶金学的手法によりケイ素中のほとんど
の不純物元素を偏析凝固の原理を利用して除去すること
ができるため、太陽電池材料用ケイ素を製造するための
技術には、一方向凝固を組み込むのが一般的となってい
る(日本金属学会誌、第61巻、第10号(199
7)、1094〜1100)。
【0005】ところが、ケイ素中に含まれるホウ素は、
その平衡偏析係数が0.8と1に近いために偏析凝固の
原理を利用しての除去は困難であり、化学的方法により
除去する技術がいくつか提案されている。この中でTh
eurerは「水素水蒸気処理によるケイ素からの脱ホ
ウ素法」の報告(Journal of metals、October 1956、p
p.1316〜1319 )において、ホウ素除去の工業技術の可
能性を示唆している。上記文献において、ケイ素溶湯中
に水蒸気を含有した水素ガスをバブリングする脱ホウ素
方法について述べられている。すなわち、Theure
rは、水蒸気を含有する水素ガス雰囲気中でケイ素を帯
域溶融することによりケイ素中のホウ素濃度が低下する
ことを見出だしている。そして、ホウ素除去のメカニズ
ムについては、帯域溶融部を囲む石英管の内面に凝縮し
た物質の化学分析によりホウ素の酸化が確認されたこと
から、溶融ケイ素の表面でのケイ素、ホウ素の酸化と酸
化生成物の蒸発によりホウ素除去が行われると考えられ
ている。また、Theurerは、この結果を基にし
て、るつぼ内に保持された溶湯表面に水蒸気を含有する
水素ガスを吹付けたり、溶湯内にこのようなガスを吹込
んでバブリング処理を行うことによりホウ素を除去する
ことが可能であると述べている。さらに、水蒸気を含有
するヘリウムのような不活性ガスを使っての実験を行っ
た結果、水蒸気を含有する水素ガスの方が効果的である
と述べている。
【0006】また、ケイ素溶湯中に水蒸気のような酸化
性ガスを吹込むと溶湯中の炭素の酸化除去に有効で、ア
ルゴンのような不活性ガスを吹込むと溶湯中の溶存酸素
の除去に有効であることも判明している。
【0007】そこで、本発明者等は、この方法の効果を
調べるために、種々の組成の水蒸気含有水素ガスを、耐
火材製チューブを用いてケイ素溶湯中に吹込んでみた。
その結果、ホウ素濃度の低下は確認されたが、ホウ素濃
度の低下速度は小さく、工業的には有効な方法ではない
ことが判明した。
【0008】この発明の目的は、上記実情に鑑みてなさ
れたものであって、太陽電池級の高純度ケイ素を効率良
く得ることができ、その結果太陽電池材料用のケイ素を
安価に製造することのできるケイ素の精製方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段と発明の効果】請求項1の
発明によるケイ素の精製方法は、処理槽内に入れられた
ケイ素溶湯を攪拌しつつ、ケイ素溶湯中に処理ガスを吹
込むことを特徴とするものである。
【0010】請求項1の発明によれば、ケイ素溶湯を攪
拌することにより、ケイ素溶湯中に吹込んだ処理ガスの
気泡がケイ素溶湯全体に分散させられるので、ケイ素溶
湯を攪拌しない場合に比べて、ケイ素溶湯中に含まれる
不純物の除去を短時間で行うことができる。したがっ
て、太陽電池級の高純度ケイ素を効率良く得ることがで
き、その結果太陽電池材料用のケイ素を安価に製造する
ことができる。
【0011】請求項2の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項1の発明において、内部に軸方向に伸びる処
理ガス通路を有する垂直状回転軸と、回転軸の下端に固
定状に設けられ、かつ溶湯攪拌用突起が形成されるとと
もに、処理ガス通路に連なった処理ガス吹出口を有する
円板状回転体とからなる溶湯攪拌兼気泡放出装置を使用
し、この溶湯攪拌兼気泡放出装置を、回転体が処理槽の
底部に位置するとともに、回転軸の上部が溶湯表面から
上方に突出するようにケイ素溶湯中に浸漬し、処理ガス
通路に処理ガスを供給するとともに垂直回転軸を回転さ
せることによって、ケイ素溶湯を攪拌しつつ、ケイ素溶
湯中に処理ガスを吹込むものである。
【0012】請求項3の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項2の発明において、垂直回転軸の表面部およ
び回転体の表面部を、炭化ケイ素または窒化ケイ素で形
成しておくものである。ケイ素のような1400℃を越
える高温の融液中で使用できる耐火材料のうち加工が容
易なものとしては、黒鉛が一般的であるが、処理ガスが
水蒸気を含有している場合、垂直回転軸および回転体を
黒鉛でつくると、水蒸気と黒鉛とが高温で反応して一酸
化炭素ガスが発生し、その結果ホウ素除去に必要な水蒸
気成分が減少するので、ホウ素除去効率が低下すること
がある。炭化ケイ素または窒化ケイ素はケイ素溶湯を汚
染したり、ケイ素溶湯とほとんど反応したりせず、しか
も黒鉛に比較すると水蒸気と反応しにくいので、垂直回
転軸の表面部および回転体の表面部を炭化ケイ素または
窒化ケイ素で形成しておくと、ホウ素除去効率の低下を
防止することができる。垂直回転軸および回転体の全体
を炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成した溶湯攪拌兼気
泡放出装置、あるいは黒鉛で形成した垂直回転軸の内外
両周面および回転体の全表面を炭化ケイ素または窒化ケ
イ素被覆層で覆った溶湯攪拌兼気泡放出装置が用いられ
るが、加工性を考慮すると、後者の方が好ましい。
【0013】請求項4の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項2の発明において、垂直回転軸の外周面部お
よび回転体の表面部を、炭化ケイ素または窒化ケイ素で
形成し、垂直回転軸の処理ガス通路内に石英またはアル
ミナからなる処理ガス供給管を配置しておくものであ
る。ケイ素のような1400℃を越える高温の融液中で
使用できる耐火材料のうち加工が容易なものとしては、
黒鉛が一般的であるが、処理ガスが水蒸気を含有してい
る場合、垂直回転軸および回転体を黒鉛でつくると、水
蒸気と黒鉛とが高温で反応して一酸化炭素ガスが発生
し、その結果ホウ素除去に必要な水蒸気成分が減少する
ので、ホウ素除去効率が低下することがある。請求項4
の発明のケイ素の精製方法の場合、石英またはアルミナ
は、黒鉛に比較すると水蒸気と反応しにくいので、請求
項3の発明と同様に、ホウ素除去効率の低下を防止する
ことができる。
【0014】請求項5の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項1の発明において、ローレンツ力によりケイ
素溶湯を攪拌しつつ、処理ガス吹込み管を用いてケイ素
溶湯中に処理ガスを吹込むものである。処理ガス吹込み
管としては、たとえば石英製のものが用いられる。請求
項5の発明のケイ素の精製方法によれば、ケイ素溶湯中
の不純物の除去効率は、請求項2の発明のケイ素の精製
方法に比べて若干低下するものの、工業化には問題はな
い。
【0015】請求項6の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項2〜5のいずれかの発明において、処理槽内
に邪魔板を配置しておくものである。この場合、処理槽
内のケイ素溶湯の攪拌が促進され、ケイ素溶湯中の不純
物の除去効率が一層向上する。
【0016】請求項7の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項1〜6のいずれかの発明において、処理ガス
として、不活性ガスを使用し、ケイ素溶湯中の酸素およ
び非金属介在物を除去するものである。不活性ガスとし
ては、アルゴン、ヘリウム等の周期表の不活性ガスの他
に窒素ガスのようなケイ素に対して比較的不活性なガス
が、単独であるいは2種以上混合して用いられる。不活
性ガスをケイ素溶湯中に吹込むと、ケイ素溶湯中の溶存
酸素が不活性ガス気泡中へ拡散蒸発するので、酸素を除
去することが可能になる。また、ケイ素溶湯中に分散し
ている炭化ケイ素粒子等の非金属介在物は、不活性ガス
の気泡に伴って浮上するので、これを除去することがで
きる。
【0017】請求項8の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項7の発明において、処理ガスが水蒸気を含有
しており、さらにケイ素溶湯中のホウ素および炭素を除
去するものである。水蒸気の含有量は、0.1〜5.0
vol %であることが好ましい。その理由は、下限値未満
であると反応速度が遅すぎるため、工業化に適さず、上
限値を越えると脱炭素、脱ホウ素の効率が劣るからであ
る。上限値を越えると脱炭素、脱ホウ素の効率が劣る理
由は、SiOからなる酸化皮膜が生成して脱炭素お
よび脱ホウ素の反応が阻害されるからであると考えられ
る。水蒸気を含有した不活性ガスをケイ素溶湯中に吹込
むと、ホウ素および炭素が酸化除去される。水蒸気を吹
込むと、ケイ素溶湯中の酸素濃度が増大するが、酸素は
不活性ガス気泡へ拡散蒸発中するので、酸素濃度の増大
を防止することが可能になる。
【0018】請求項9の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項8の発明において、処理ガスが、さらに水素
ガスを含有しているものである。この場合、処理ガス中
の水蒸気量を増大することができ、その結果脱ホウ素の
反応を促進するという効果がある。水素ガスの含有量
は、2vol %以上であることが好ましい。その理由は、
水素ガス量が多い程、処理ガス中の水蒸気含有量を増大
させることができ、その結果水蒸気による脱ホウ素効果
が向上するからである。すなわち、この場合の処理ガス
は、水蒸気0.1〜5.0vol %、および水素ガス2vo
l %以上を含み、残部不活性ガスからなるものである。
なお、水素ガス含有量の上限は、実験等により適宜選択
される。
【0019】請求項10の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項1〜6のいずれかの発明において、処理ガス
として、水蒸気を含有する水素ガスを使用し、ケイ素溶
湯中のホウ素および炭素を除去するものである。水蒸気
を含有する水素ガスを使用した場合は、水蒸気を含有し
た不活性ガスを用いる場合に比べて、水蒸気の含有量を
増大させることができ、その結果ホウ素および炭素の除
去効率が向上する。水蒸気の含有量は、0.1〜5.0
vol %であることが好ましい。その理由は、下限値未満
であると反応速度が遅すぎるため、工業化に適さず、上
限値を越えると脱炭素、脱ホウ素の効率が劣るからであ
る。上限値を越えると脱炭素、脱ホウ素の効率が劣る理
由は、SiOからなる酸化皮膜が生成して脱炭素お
よび脱ホウ素の反応が阻害されるからであると考えられ
る。また、水蒸気をケイ素溶湯中に吹込むことにより酸
素濃度が増大するが、この酸素は、たとえば次工程にお
いて不活性ガスをケイ素溶湯中に吹込むことにより除去
される。
【0020】請求項11の発明によるケイ素の精製方法
は、請求項8〜10のいずれかの発明において、ケイ素
溶湯を、大気に対して負圧の雰囲気中に保持しておくも
のである。水蒸気を含有した処理ガスをケイ素溶湯中に
吹込むと、ホウ素の酸化生成物が処理槽が配置されてい
る溶解炉の頂壁内面等に凝縮して溶湯内に落下し、ホウ
素がケイ素溶湯中に再混入することがある。ところが、
この溶解炉からガスを吸引することにより、ケイ素溶湯
を、大気に対して負圧の雰囲気中に保持しておくと、ホ
ウ素の酸化生成物の溶解炉の頂壁内面等への凝縮が防止
され、その結果ホウ素のケイ素溶湯中への再混入が防止
される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。なお、全図面を通じて同一物
および同一部分には同一符号を付して重複する説明を省
略する。
【0022】図1および図2はこの発明の方法を実施す
るのに用いられる装置の第1の具体例を示す。
【0023】図1および図2において、ケイ素の精製装
置は、密閉状溶解炉(1) と、溶解炉(1) 内に配置されか
つケイ素溶湯(S) を保持する処理槽(2) と、溶解炉(1)
の頂壁(1a)を貫通して配置されかつ下端が処理槽(2) 内
の底部に位置する垂直回転軸(4) および回転軸(4) の下
端に固定された円板状回転体(5) よりなる溶湯攪拌兼気
泡放出装置(3) とを備えている。
【0024】溶解炉(1) は耐火物により形成されてお
り、その内部における処理槽(2) の周囲の部分にヒータ
(6) が配置されている。溶解炉(1) の頂壁(1a)の中央部
に貫通穴(7) が形成され、この貫通穴(7) に回転軸(4)
が通されている。図示は省略したが、貫通穴(7) の内周
面と回転軸(4) の外周面との間は、適当なシール手段に
より密封されている。また、溶解炉(1) の頂壁(1a)には
溶解炉(1) 内の気体を吸引する排気管(8) が貫通状に固
定されており、この排気管(8) は図示しないガス吸引装
置に接続されている。
【0025】処理槽(2) としては、全体が黒鉛で形成さ
れたものや、全体が窒化ケイ素または炭化ケイ素で形成
されたものや、黒鉛で形成されかつその内面が窒化ケイ
素または炭化ケイ素からなる被覆層により被覆されたも
のが用いられる。
【0026】溶湯攪拌兼気泡放出装置(3) の回転軸(4)
の内部にはその軸方向に伸びる処理ガス通路(9) が貫通
状に形成されている。処理ガス通路(9) の上端は、図示
しないロータリジョイントを介して処理ガス供給装置に
接続されている。回転軸(4)としては、全体が黒鉛で形
成されたものや、全体が窒化ケイ素または炭化ケイ素で
形成されたものや、黒鉛で形成されかつその内外両周面
が窒化ケイ素または炭化ケイ素からなる被覆層により被
覆されたものが用いられる。なお、回転軸(4)は、図示
しない回転駆動装置によって回転させられるようになっ
ている。
【0027】溶湯攪拌兼気泡放出装置(3) の回転体(5)
の周面には周方向に所定間隔をおいて複数の溶湯攪拌用
突起(10)が形成されている。回転体(5) の頂面は中央部
から周縁部に向かって徐々に下方に傾斜したテーパ状と
なされ、その底面は中央部から周縁部に向かって徐々に
上方に傾斜したテーパ状となされている。回転体(5)の
頂面の水平面に対する傾斜角度と、底面の水平面に対す
る傾斜角度とはほぼ等しくなっていることが好ましい。
回転体(5) の頂面の中央部に凹所(11)が形成されてい
る。凹所(11)の内周面における上部にはめねじ部(12)が
形成されており、このめねじ部(12)に回転軸(4) 下端の
おねじ部(13)をねじ嵌めることによって回転体(5) が回
転軸(4) に固定されている。回転体(5) には、一端が凹
所(11)における回転軸(4) よりも下方の部分の内周面に
開口し、他端が各溶湯攪拌用突起(10)の先端面に開口し
た複数の貫通穴(14)が放射状に形成されており、各貫通
穴(14)の突起(10)先端面側の開口が処理ガス吹出口(15)
となされている。回転体(5)の底面の中央部に溶湯導入
用凹所(16)が形成されている。また、回転体(5) の底面
には、溶湯導入用凹所(16)から底面周縁に至り、端部が
周面における溶湯攪拌用突起(10)の先端面に開口した複
数の溝(17)が放射状に形成されている。各溝(17)の突起
(10)先端面への開口は処理ガス吹出口(15)の真下の位置
にある。回転体(5) としては、全体が黒鉛で形成された
ものや、全体が窒化ケイ素または炭化ケイ素で形成され
たものや、黒鉛で形成されかつその表面が窒化ケイ素ま
たは炭化ケイ素からなる被覆層により被覆されたものが
用いられる。
【0028】このような装置を使用し、垂直回転軸(4)
を回転駆動装置により高速回転させるとともに処理ガス
供給装置から処理ガス通路(9) に処理ガスを供給する。
処理ガスとしては、不活性ガス、水蒸気を含有する不活
性ガス、水蒸気および水素ガスを含有する不活性ガス、
あるいは水蒸気を含有する水素ガスが用いられる。処理
ガスが水蒸気を含有する場合、ガス吸引装置により排気
管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、これに
より溶解炉(1) 内を大気に対して負圧としておく。この
ようにしておくと、水蒸気を含有した処理ガスをケイ素
溶湯(S) 中に吹込むことにより生成するホウ素の酸化生
成物が、溶解炉(1) の頂壁(1a)内面に凝縮してケイ素溶
湯(S) 内に落下し、ホウ素がケイ素溶湯(S) 中に再混入
することを防止することができる。
【0029】処理ガスは、処理ガス通路(9) を通り、回
転体(5) の凹所(11)および貫通穴(14)を経て処理ガス吹
出口(15)からケイ素溶湯(S) 中に吹出される。吹出され
た処理ガスは、吹出口(15)の開口縁に当たって微細な気
泡状となる。一方、回転体(5) よりも上方のケイ素溶湯
(S) は、矢印Aで示すように回転体(5) のテーパ状頂面
に沿って流れる。回転体(5) よりも下方のケイ素溶湯
(S) は、溶湯導入用凹所(16)内から各溝(17)を通り、矢
印Bで示すように流れて溝(17)の突起(10)先端面への開
口から放出される。そして、矢印A、Bで示す2つの流
れは、回転体(5)の周縁から所定距離離れた位置で合流
し、さらに遠心方向に進む。処理ガス吹出口(15)から吹
出された微細な処理ガス気泡は、ケイ素溶湯(S) の矢印
A、Bで示す2つの流れに乗って遠心方向に進み、ケイ
素溶湯(S) 全体に分散させられる。また、攪拌用突起(1
0)の攪拌効果によっても、ケイ素溶湯(S) は回転体(5)
の回転方向と同方向に回転しつつ遠心方向に流れるの
で、処理ガス気泡はこの流れによってもケイ素溶湯(S)
全体に分散させれる。そして、処理ガス気泡により、ケ
イ素溶湯(S) 中の溶存酸素および非金属介在物や、ホウ
素や炭素が除去される。
【0030】図3はこの発明の方法の実施に用いられる
装置の第2の具体例を示す。
【0031】この具体例の場合、処理槽(2) の内周面
に、周方向に間隔をおいて上下方向に伸びる複数の邪魔
板(20)が固定状に設けられている。邪魔板(20)として
は、全体が黒鉛で形成されたものや、全体が窒化ケイ素
または炭化ケイ素で形成されたものや、黒鉛で形成され
かつその表面が窒化ケイ素または炭化ケイ素からなる被
覆層により被覆されたものが用いられる。その他の構成
は、第1の具体例の装置と同じである。
【0032】第2の具体例の装置を用いてのケイ素の精
製は、第1の具体例の場合と同様にして行われるが、邪
魔板(20)の働きにより処理槽(2) 内のケイ素溶湯(S) の
攪拌が促進され、ケイ素溶湯(S) 中の溶存酸素および非
金属介在物や、ホウ素や炭素の除去効率が一層向上す
る。
【0033】図4および図5はこの発明の方法の実施に
用いられる装置の第3の具体例を示す。
【0034】この具体例の場合、溶湯攪拌兼気泡放出装
置(3) を備えておらず、溶解炉(1)内におけるヒータ(6)
の周囲にヒータ(6) を囲むように回転磁界発生用コイ
ル(21)が配置され、溶解炉(1) の頂壁(1a)に複数の石英
製処理ガス吹込み管(22)が貫通状に固定されている。
【0035】回転磁界発生用コイル(21)は回転磁界発生
用3相交流変圧器(23)に接続されている。処理ガス吹込
み管(22)の下端は処理槽(2) 内の底部に位置している。
【0036】このような装置を使用し、変圧器(23)から
回転磁界発生用コイル(21)に3相交流電流を供給する
と、ケイ素溶湯(S) に渦電流が発生してローレンツ力が
作用する。その結果、ケイ素溶湯(S) が流動し、全体的
に攪拌される。これと同時に処理ガス吹込み管(22)を通
して、不活性ガス、水蒸気を含有する不活性ガス、水蒸
気および水素ガスを含有する不活性ガス、あるいは水蒸
気を含有する水素ガスからなる処理ガスをケイ素溶湯
(S) 中に吹込む。処理ガスが水蒸気を含有する場合、ガ
ス吸引装置により排気管(8) を通して溶解炉(1) 内から
ガスを吸引し、これにより溶解炉(1) 内を大気に対して
負圧としておく。このようにしておくと、水蒸気を含有
した処理ガスをケイ素溶湯(S) 中に吹込むことにより生
成するホウ素の酸化生成物が、溶解炉(1) の頂壁(1a)内
面に凝縮してケイ素溶湯(S) 内に落下し、ホウ素がケイ
素溶湯(S) 中に再混入することを防止することができ
る。
【0037】吹込まれた処理ガスは、気泡状態で処理ガ
ス吹込み管(22)の下端開口からケイ素溶湯(S) 中に放出
される。ケイ素溶湯(S) 中に放出された処理ガス気泡
は、ケイ素溶湯(S) がローレンツ力によって全体的に攪
拌されていることにより、ケイ素溶湯(S) 全体に分散さ
せれる。そして、処理ガス気泡により、ケイ素溶湯(S)
中の溶存酸素および非金属介在物や、ホウ素や炭素が除
去される。
【0038】図6はこの発明の方法の実施に用いられる
装置の第4の具体例を示す。
【0039】この具体例の場合、処理槽(2) の内周面
に、周方向に間隔をおいて上下方向に伸びる複数の邪魔
板(20)が固定状に設けられている。その他の構成は、第
3の具体例の装置と同じである。
【0040】第4の具体例の装置を用いてのケイ素の精
製は、第3の具体例の場合と同様にして行われるが、邪
魔板(20)の働きにより処理槽(2) 内のケイ素溶湯(S) の
攪拌が促進され、ケイ素溶湯(S) 中の溶存酸素および非
金属介在物や、ホウ素や炭素の除去効率が一層向上す
る。
【0041】以下、この発明の方法の具体的実施例を比
較例とともに説明する。なお、以下の説明において、
「ppm 」は重量基準とする。
【0042】実施例1 この実施例は、全体を黒鉛で形成した垂直回転軸(4) お
よび全体を黒鉛で形成した回転体(5) からなる溶湯攪拌
兼気泡放出装置(3) を備えた第1の具体例の装置を使用
して行ったものである。
【0043】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により
排気管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、こ
れにより溶解炉(1) 内を大気に対して負圧とした状態
で、垂直回転軸(4) を回転駆動装置により400rpm
で回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通
路(9) に、H3vol %および水蒸気2vol %を含
み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給し
た。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯
(S) 中のホウ素濃度を測定したところ、5ppm であっ
た。
【0044】実施例2 この実施例は、黒鉛で形成しその全表面を炭化ケイ素で
被覆した垂直回転軸(4) および黒鉛で形成しその全表面
を炭化ケイ素で被覆した回転体(5) からなる溶湯攪拌兼
気泡放出装置(3) を備えた第1の具体例の装置を使用し
て行ったものである。
【0045】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により
排気管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、こ
れにより溶解炉(1) 内を大気に対して負圧とした状態
で、垂直回転軸(4) を回転駆動装置により400rpm
で回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通
路(9) に、H3vol %および水蒸気2vol %を含
み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給し
た。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯
(S) 中のホウ素濃度を測定したところ、4ppm であっ
た。
【0046】実施例3 この実施例は、全体を窒化ケイ素で形成した垂直回転軸
(4) および全体を窒化ケイ素で形成した回転体(5) から
なる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3) を備えた第1の具体例
の装置を使用して行ったものである。
【0047】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により
排気管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、こ
れにより溶解炉(1) 内を大気に対して負圧とした状態
で、垂直回転軸(4) を回転駆動装置により400rpm
で回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通
路(9) に、H3vol %および水蒸気2vol %を含
み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給し
た。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯
(S) 中のホウ素濃度を測定したところ、4ppm であっ
た。
【0048】実施例4 この実施例は、全体を窒化ケイ素で形成した垂直回転軸
(4) および全体を窒化ケイ素で形成した回転体(5) から
なる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3) 、ならびに全体を窒化
ケイ素で形成した邪魔板(20)を備えた第2の具体例の装
置を使用して行ったものである。
【0049】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により
排気管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、こ
れにより溶解炉(1) 内を大気に対して負圧とした状態
で、垂直回転軸(4) を回転駆動装置により400rpm
で回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通
路(9) に、H3vol %および水蒸気2vol %を含
み、残部Arからなる処理ガスを1リットル/分供給し
た。このような処理を40分間続けた後のケイ素溶湯
(S) 中のホウ素濃度を測定したところ、3ppm であっ
た。
【0050】実施例5 この実施例は、全体を窒化ケイ素で形成した垂直回転軸
(4) および全体を窒化ケイ素で形成した回転体(5) から
なる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3) を備えた第1の具体例
の装置を使用して行ったものである。
【0051】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により
排気管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、こ
れにより溶解炉(1) 内を大気に対して負圧とした状態
で、垂直回転軸(4) を回転駆動装置により400rpm
で回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通
路(9) に、水蒸気2vol %を含み、残部水素ガスからな
る処理ガスを1リットル/分供給した。このような処理
を40分間続けた後のケイ素溶湯(S) 中のホウ素濃度を
測定したところ、2ppm であった。
【0052】実施例6 この実施例は、全体を窒化ケイ素で形成した垂直回転軸
(4) および全体を窒化ケイ素で形成した回転体(5) から
なる溶湯攪拌兼気泡放出装置(3) を備えた第1の具体例
の装置を使用して行ったものである。
【0053】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により
排気管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、こ
れにより溶解炉(1) 内を大気に対して負圧とした状態
で、垂直回転軸(4) を回転駆動装置により400rpm
で回転させるとともに処理ガス供給装置から処理ガス通
路(9) に、水蒸気2vol %を含み、残部Arからなる処
理ガスを1リットル/分供給した。このような処理を4
0分間続けた後のケイ素溶湯(S) 中のホウ素濃度を測定
したところ、5ppmであった。
【0054】実施例7 この実施例は、第3の具体例の装置を使用して行ったも
のである。
【0055】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により
排気管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、こ
れにより溶解炉(1) 内を大気に対して負圧とした状態
で、変圧器(23)からコイル(21)に3相交流電流を供給し
て4000ヘルステッドの大きさの回転磁界を発生させ
つつ、処理ガス吹込み管(22)からケイ素溶湯(S) 中に、
3vol %および水蒸気2vol %を含み、残部Ar
からなる処理ガスを1リットル/分吹込んだ。このよう
な処理を40分間続けた後のケイ素溶湯(S) 中のホウ素
濃度を測定したところ、5ppm であった。
【0056】実施例8 この実施例は全体を黒鉛で形成した邪魔板(20)を備えた
第4の具体例の装置を使用して行ったものである。
【0057】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、ガス吸引装置により
排気管(8) を通して溶解炉(1) 内からガスを吸引し、こ
れにより溶解炉(1) 内を大気に対して負圧とした状態
で、変圧器(23)からコイル(21)に3相交流電流を供給し
て4000ヘルステッドの大きさの回転磁界を発生させ
つつ、処理ガス吹込み管(22)からケイ素溶湯(S) 中に、
3vol %および水蒸気2vol %を含み、残部Ar
からなる処理ガスを1リットル/分吹込んだ。このよう
な処理を40分間続けた後のケイ素溶湯(S) 中のホウ素
濃度を測定したところ、4ppm であった。
【0058】比較例 この比較例は、ガス吸引装置、コイル(21)および変圧器
(23)を備えていない他は第3の具体例の装置と同様な装
置を用いて行ったものである。
【0059】ホウ素7ppm を含む2kgのケイ素溶湯
(S) を処理槽(2) 内に入れ、ヒータ(6) により1450
℃に加熱保持しておいた。そして、処理ガス吹込み管(2
2)からケイ素溶湯(S) 中に、H3vol %および水蒸
気2vol %を含み、残部Arからなる処理ガスを1リッ
トル/分吹込んだ。このような処理を2時間続けた後の
ケイ素溶湯(S) 中のホウ素濃度を測定したところ、5pp
m であった。
【0060】実施例1〜8および比較例の結果を表1に
まとめて示す。
【0061】
【表1】
【0062】上記実施例1〜8および比較例の結果から
明らかなように、この発明の方法によれば、比較例の方
法に比べて極めて短時間でケイ素溶湯中のホウ素を除去
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法の実施に用いる装置の第1の具
体例を示す垂直断面図である。
【図2】図1の一部を拡大して示す垂直断面図である。
【図3】この発明の方法の実施に用いる装置の第2の具
体例を示す垂直断面図である。
【図4】この発明の方法の実施に用いる装置の第3の具
体例を示す垂直断面図である。
【図5】図4の装置における回転磁界発生用コイル(21)
の配置を示す平面図である。
【図6】この発明の方法の実施に用いる装置の第4の具
体例を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
(2):処理槽 (3):溶湯攪拌兼気泡放出装置 (4):垂直回転軸 (5):回転体 (9):処理ガス通路 (10):溶湯攪拌用突起 (15):処理ガス吹出口 (20):邪魔板 (S):ケイ素溶湯
フロントページの続き Fターム(参考) 4G035 AB10 AE13 AE17 4G072 AA01 BB01 GG03 HH01 JJ01 JJ11 LL03 MM08 MM38 UU02 5F051 CB01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽内に入れられたケイ素溶湯を攪拌
    しつつ、ケイ素溶湯中に処理ガスを吹込むことを特徴と
    するケイ素の精製方法。
  2. 【請求項2】 内部に軸方向に伸びる処理ガス通路を有
    する垂直状回転軸と、回転軸の下端に固定状に設けら
    れ、かつ溶湯攪拌用突起が形成されるとともに、処理ガ
    ス通路に連なった処理ガス吹出口を有する円板状回転体
    とからなる溶湯攪拌兼気泡放出装置を使用し、この溶湯
    攪拌兼気泡放出装置を、回転体が処理槽の底部に位置す
    るとともに、回転軸の上部が溶湯表面から上方に突出す
    るようにケイ素溶湯中に浸漬し、処理ガス通路に処理ガ
    スを供給するとともに垂直回転軸を回転させることによ
    って、ケイ素溶湯を攪拌しつつ、ケイ素溶湯中に処理ガ
    スを吹込む請求項1記載のケイ素の精製方法。
  3. 【請求項3】 垂直回転軸の表面部および回転体の表面
    部を、炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成しておく請求
    項2記載のケイ素の精製方法。
  4. 【請求項4】 垂直回転軸の外周面部および回転体の表
    面部を、炭化ケイ素または窒化ケイ素で形成し、垂直回
    転軸の処理ガス通路内に石英またはアルミナからなる処
    理ガス供給管を配置しておく請求項2記載のケイ素の精
    製方法。
  5. 【請求項5】 ローレンツ力によりケイ素溶湯を攪拌し
    つつ、処理ガス吹き込み管を用いてケイ素溶湯中に処理
    ガスを吹込む請求項1記載のケイ素の精製方法。
  6. 【請求項6】 処理槽内に邪魔板を配置しておく請求項
    2〜5のいずれかに記載のケイ素の精製方法。
  7. 【請求項7】 処理ガスとして、不活性ガスを使用し、
    ケイ素溶湯中の酸素および非金属介在物を除去する請求
    項1〜6のいずれかに記載のケイ素の精製方法。
  8. 【請求項8】 処理ガスが水蒸気を含有しており、さら
    にケイ素溶湯中のホウ素および炭素を除去する請求項7
    記載のケイ素の精製方法。
  9. 【請求項9】 処理ガスが、さらに水素ガスを含有して
    いる請求項8記載のケイ素の精製方法。
  10. 【請求項10】 処理ガスとして、水蒸気を含有する水
    素ガスを使用し、ケイ素溶湯中のホウ素および炭素を除
    去する請求項1〜6のいずれかに記載のケイ素の精製方
    法。
  11. 【請求項11】 ケイ素溶湯を、大気に対して負圧の雰
    囲気中に保持しておく請求項8〜10のいずれかに記載
    のケイ素の精製方法。
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