JP2003002629A - 溶融シリコンの精製方法および溶融シリコン精製装置 - Google Patents

溶融シリコンの精製方法および溶融シリコン精製装置

Info

Publication number
JP2003002629A
JP2003002629A JP2001187603A JP2001187603A JP2003002629A JP 2003002629 A JP2003002629 A JP 2003002629A JP 2001187603 A JP2001187603 A JP 2001187603A JP 2001187603 A JP2001187603 A JP 2001187603A JP 2003002629 A JP2003002629 A JP 2003002629A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten silicon
refining
silicon
liquid surface
molten
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001187603A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4953522B2 (ja
Inventor
Yoshitatsu Otsuka
良達 大塚
Toshiaki Fukuyama
稔章 福山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2001187603A priority Critical patent/JP4953522B2/ja
Publication of JP2003002629A publication Critical patent/JP2003002629A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4953522B2 publication Critical patent/JP4953522B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボロンを効率よく除去することのできる溶融
シリコンの精製方法と、そのような精製に用いられる溶
融シリコン精製装置を提供する。 【解決手段】 溶解炉20には、溶融シリコンを攪拌し
溶融シリコン中に微細な処理ガスの気泡を分散させるた
めの吹出し口19を有する回転ノズル8が取付けられ、
処理ガス導入路7が設けられた回転軸6が取付けられて
いる。回転軸6は外管9に挿通され、外管9と回転軸6
との間には溶融シリコン表面に吹き付けるための処理ガ
スが送込まれる。その外管9には、処理ガス吹出し口1
1から吹出した処理ガスを溶融シリコンの表面に沿って
流すための円板状の覆い10が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶融シリコンの精製
方法および溶融シリコン精製装置に関し、特に、太陽電
池に使用される高純度シリコンを製造するための溶融シ
リコンの精製方法とそれに用いられる溶融シリコン精製
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】太陽電池に使用される半導体シリコンに
おいては、コンピュータなどに組み込まれているLSI
などに使用される半導体シリコン程度の高純度シリコン
は必要とされないことがわかっている。そのため、高価
なeleven nineと称される超高純度シリコン(SEG-Si)
に代わる安価なsix nine程度の高純度シリコン(SOG-S
i)の製法が待望されている。
【0003】超高純度シリコンの代表的な製法であるSi
emens法では、まず、99%純度の金属シリコン(MG-S
i)を原料としてトリクロロシランガスを作る。そのト
リクロロシランガスを蒸留精製により純度の高いガスに
精製した後、水素ガスを使った還元析出処理により、極
めて高純度のシリコンを製造する。
【0004】一方、より安価な高純度シリコンを製造す
るために、1980年前後から金属シリコンを原料とし
た種々の精製技術開発が取り組まれてきている。その基
本は金属シリコンを溶融し、凝固させるときの金属シリ
コンに含まれる重金属不純物元素(Fe,Ti,Al,Ni,Cuな
ど)の固液分配係数が極めて小さい(平衡分配係数で
は、たとえばFeは0.00024、Alは0.001
8)ことを利用して、ゆっくりとした一方向凝固を実施
し、凝固終端部の不純物濃化層を切断除去するという操
作を数回繰返して、重金属不純物を0.1ppm以下の
濃度レベルに達するまで除去することにある。
【0005】ところが、金属シリコンに含まれる不純物
のうち、ボロン(B)とリン(P)については、平衡分
配係数がそれぞれ0.8と0.35とであり、一方向凝
固操作によっては、これらの不純物を0.1ppm以下
のレベルに達するまで除去することができない。そのた
め、それぞれの元素を個別に除去するための技術開発が
なされてきた。
【0006】ボロンについては、溶融シリコンを水蒸気
を含有した水素ガスと反応させることにより、シリコン
中のボロンが減少することがTheuererの実験結
果(Journal of metals, October 1956,pp1316)によっ
て示されており、これをもとにいくつかの技術開発がな
されている。
【0007】たとえば、USP4,097,584、US
P5,972,107および特開平4−193706号公
報では、水素と水蒸気を含む不活性ガスをシリコン溶湯
中に吹込んでボロンを除去する方法が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法のいずれもは工業化されるに至っていない。その
原因はボロンの減少速度が遅いために、溶融シリコンを
処理して太陽電池用シリコンに必要な低濃度のボロンに
達するまでの処理時間が長すぎることである。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、1つの目的は、ボロンを効率よく除去
することのできる溶融シリコンの精製方法を提供するこ
とであり、他の目的は、そのような精製に用いられる溶
融シリコン精製装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの局面にお
ける溶融シリコンの精製方法の一のものは、処理槽内に
溶融シリコンを収容して溶融シリコンを精製するための
精製処理工程を備えた溶融シリコンの精製方法であっ
て、その精製処理工程では、水蒸気を含有する所定の不
活性ガスを溶融シリコンの液面上に吹付けるとともに、
所定の不活性ガスを溶融シリコン中に送込みながら溶融
シリコンが攪拌される。
【0011】その溶融シリコンは攪拌部材を用いて攪拌
されることが好ましい。また、精製処理工程では、溶融
シリコンの表面に形成される酸化皮膜を除去しながら精
製処理が行われることが好ましい。
【0012】本発明に係る溶融シリコンの精製方法の他
のものは、処理槽内に溶融シリコンを収容して溶融シリ
コンを精製するための精製処理工程を備えた溶融シリコ
ンの精製方法であって、その精製処理工程では、水蒸気
を含有する所定の不活性ガスを溶融シリコンの液面上に
吹付けるとともに、溶融シリコンを攪拌しながら溶融シ
リコンの表面に形成される酸化皮膜が除去される。
【0013】その精製処理工程では、溶融シリコンは攪
拌部材を用いて攪拌されることが好ましい。
【0014】さらに、不活性ガスは水素を含むことが好
ましい。本発明の他の局面における溶融シリコンの精製
装置の一のものは、溶融シリコンを収容する処理槽と、
その溶融シリコンに浸漬され、溶融シリコン中に水蒸気
を含む所定の不活性ガスを送り込むためのノズルを含む
配管部と、溶融シリコンの液面に向けて前記所定のガス
を吹付けるための吹出し部とを備えている。
【0015】その配管部は溶融シリコンの液面上方から
溶融シリコンに向かって配設され、吹出し部は、配管部
が挿通され、溶融シリコンの液面上に開口端を有する吹
出し用配管と、吹出し用配管の開口端から溶融シリコン
の液面上を覆うように形成された覆い部とを含んでいる
ことが好ましい。
【0016】また、配管部は回転可能であり、配管部は
溶融シリコンを攪拌するための第1攪拌部を有している
ことが好ましい。
【0017】さらに、溶融シリコンに浸漬され、溶融シ
リコンを攪拌するための第2の攪拌部を備えていること
が好ましい。
【0018】また、吹出し用配管および覆い部は回転可
能であり、第2の攪拌部は覆い部から溶融シリコンの液
面に向かって配設されていることが好ましい。
【0019】さらに、溶融シリコンの液面に形成される
酸化皮膜を除去するための皮膜除去部を備えていること
が好ましい。
【0020】本発明に係る溶融シリコン精製装置の他の
ものは、溶融シリコンを収容する処理槽と、溶融シリコ
ンに浸漬され、溶融シリコンを攪拌するための攪拌部
と、溶融シリコンの液面に向けて所定のガスを吹付ける
ための吹出し部と、溶融シリコンの液面に形成される酸
化皮膜を除去するための皮膜除去部とを備えている。
【0021】その攪拌部は、溶融シリコンの液面上方か
ら溶融シリコンに向かって配設され、回転可能な軸部
と、軸部に取付けられた攪拌本体とを含み、吹出し部
は、軸部が挿通され、溶融シリコンの液面上に開口端を
有する吹出し用配管と、吹出し用配管の開口端から溶融
シリコンの液面上を覆うように形成された覆い部とを含
んでいることが好ましい。
【0022】さらに、皮膜除去部は軸部に取付けられて
いることが好ましい。以下、具体的に手段について説明
する。まず、Theuererによると、水蒸気を含有
した水素ガスとボロンを含有した溶融シリコンとの反応
処理におけるシリコン中のボロン濃度の減少に関して、
初期のボロン濃度をB0とし、時間t分の処理後のボロ
ン濃度をBとすると、次の関係が成立するとされてい
る。
【0023】log(B/B0)=−0.013・(A/
V)・t・(P)0.5 ここで、pは水蒸気分圧(mmHg)、Aは処理ガス
(水素ガス)と溶融シリコンとの接触面積(cm2)V
は溶融シリコンの体積(cm3)を表す。
【0024】この式によれば、ボロンの濃度の減少速度
を大きくするには、処理ガスの水蒸気分圧pを大きく
し、処理ガスと溶融シリコンとの接触面積Aを大きくす
ることが効果的であるとされる。
【0025】一定容量の溶融シリコンと処理ガスとの接
触面積を大きくするためには、回転ノズルを用いて、処
理ガスを溶融シリコン中に吹込むバブリング法により気
泡サイズを微細にすることが効果的である。
【0026】その際に、溶融シリコンの自由表面におけ
る気液反応を積極的に活用することがさらにボロンの除
去を促進させる。そのためには、雰囲気のガスを処理ガ
スと同一にするために雰囲気中に一定量の処理ガスを供
給すればよいことが考えられる。
【0027】そして、この考え方により各種の実験を行
った結果、雰囲気中に吹込む処理ガスとしては、溶融シ
リコンの表面に吹き付けることが最も効果的であること
が見出された。すなわち、溶融シリコンの表面に存在す
る未反応の処理ガスを強制的に循環させ、バブリングに
よって溶融シリコンの表面から放出される反応後のガス
を吹き払うことによって初めてバブリングによるボロン
の除去効果に加えて、シリコンの溶融表面からのボロン
の除去効果が得られることがわかった。
【0028】これにより、本発明では、従来の水蒸気を
含有したガスによる溶融シリコンの精製方法と比べて、
溶融シリコンの自由表面における気液反応の促進により
ボロンの除去速度を高めることを可能にした。
【0029】また、バブリングによる溶融シリコンの融
液の飛びはねを避けて自由表面のみを気液反応面にする
ときには、融液の高さを低くして自由表面の面積を大き
くすることがボロンの除去速度を大きくするのに有効で
ある。
【0030】処理ガスの水蒸気分圧を大きくしてボロン
の除去速度を大きくすることも必要である。ところが、
Theuererの報告によれば、9.8mmHg以上
の水蒸気分圧では、気液反応面にシリコン酸化皮膜(S
iO2)の成長が顕著になることが示されており、この
シリコン酸化皮膜は気液反応を妨げることになる。
【0031】シリコン融液の自由表面では時間とともに
シリコン酸化皮膜が成長するために、特に水蒸気分圧の
大きい処理ガスを使用するときには、自由表面における
ボロンの除去反応を活用することができなくなる。
【0032】本発明では、処理ガスの水蒸気分圧を大き
くしたときに、溶融シリコンの自由表面における気液反
応を継続するために、回転軸に取付けた液面酸化皮膜剥
ぎ取り棒(scalper)を使って、断続的に表面酸化皮膜
を剥ぎ取ることにより従来の蒸気を含有したガスによる
溶融シリコンの精製方法に比べて、ボロンの除去速度の
向上を図ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】まず、本実施の形態に係る溶融シ
リコンの精製方法に用いられる精製装置について説明す
る。図1は第1の溶融シリコンの精製装置を示す。図1
に示すように、溶融シリコンの精製装置は、電磁誘導加
熱機4によるシリコンの溶解炉20を備えている。その
溶解炉20には、溶融シリコンを攪拌し溶融シリコン中
に微細な処理ガスの気泡を分散させるための吹出し口1
9を有する回転ノズル8が取付けられ、処理ガス導入路
7が設けられた回転軸6が取付けられている。
【0034】また、回転軸6は外管9に挿通され、外管
9と回転軸6との間には溶融シリコン表面に吹き付ける
ための処理ガスが送込まれる。その外管9には、処理ガ
ス吹出し口11から吹出した処理ガスを溶融シリコンの
表面に沿って流すための円板状の覆い10が設けられて
いる。そして、溶解炉20には、処理済のガスを排出す
るための排出管13が設けられている。溶融シリコンを
攪拌する回転軸6と、覆い10が取付けられた外管6は
上下に昇降する。
【0035】溶解炉20は、炉殻5の内側にアルミナの
ような耐火材3の内側に黒鉛製の保護坩堝1が設けられ
ている。さらにその内側にはシリカ坩堝2が設けられて
いる。シリカ坩堝2に入れられた原料シリコンは、不活
性ガスの雰囲気中で高周波電磁誘導により黒鉛の保護坩
堝1が加熱されることで、その温度が上昇し、最終的に
溶解して溶融シリコン14となって所定の精製処理温度
に保持される。なお、溶解炉20の上部には天井板12
が配設されている。
【0036】次に、図2は第2の溶融シリコンの精製装
置を示す。図2に示すように、この溶融シリコンの精製
装置では、円板状の覆い10に溶融シリコン14の攪拌
効果を高めるためのバッフル板15が取付けられてい
る。なお、これ以外の構成については図1に示す溶融シ
リコンの精製装置の同様なので、同一部材には同一符号
を付しその説明を省略する。
【0037】次に、図3〜5は第3の溶融シリコンの精
製装置を示す。図3〜5に示すように、この溶融シリコ
ンの精製装置では、シャフト17に溶融シリコンの表面
の酸化皮膜を周期的に除去するための液面酸化皮膜剥ぎ
取り棒(液面スカルパー)18が取付けられている。ま
た、溶融シリコンを効率的に攪拌するための羽根車16
が取付けられている。シャフト17と外管9は一体化さ
れており、上下に昇降する。
【0038】また、上述した精製装置と同様に、溶解炉
20はアルミナのような耐火材3の内側に黒鉛製の保護
坩堝1が設けられている。さらにその内側にはシリカ坩
堝2が設けられている。シリカ坩堝2に入れられた原料
シリコンは、不活性ガスの雰囲気中で高周波電磁誘導に
より黒鉛の保護坩堝1が加熱されることで、その温度が
上昇し、最終的に溶解して溶融シリコン14となって所
定の精製処理温度に保持される。
【0039】シリコン精製のための処理ガスは、シャフ
ト17と外管9との隙間を通って処理ガス噴出し口11
を経て溶融シリコン14の液面に吹きつけられる。液面
スカルパー18は、水蒸気を含む処理ガスと溶融シリコ
ンとの反応により生成する酸化皮膜を半回転ごとに除去
し、新たな処理ガスと溶融シリコンの反応面を作り出す
ことにより、酸化皮膜の成長による反応抑止作用を取り
除く。
【0040】次に、図6〜8は第4の溶融シリコンの精
製装置を示す。図6〜8に示すように、この溶融シリコ
ンの精製装置では、溶解炉20には、溶融シリコン14
を攪拌し溶融シリコン14中に微細な処理ガスの気泡を
分散させるための吹出し口19を有する回転ノズル8が
取付けられ、処理ガス導入路7が設けられた回転軸6が
取付けられている。
【0041】また、回転軸6には溶融シリコン14の表
面の酸化皮膜を周期的に除去するための液面スカルパー
18が取付けられている。これ以外の構成については、
第1の溶融シリコンの精製装置と同様である。
【0042】処理ガスは溶融シリコン14の液面に吹付
けられるとともに、処理ガス導入路7を通って回転ノズ
ル8から溶融シリコン14中に送込まれる。この溶融シ
リコンの精製装置では、シリコンの溶湯面における処理
ガスとシリコン溶湯との反応による精製効果に、シリコ
ン溶湯中に分散された処理ガスの気泡の表面における反
応による精製効果が加わることになる。
【0043】次に、図9、10は第5の溶融シリコンの
精製装置を示す。図9、10に示すように、この溶融シ
リコンの精製装置では、特に、溶融シリコンの攪拌効果
を高めるためのバッフル板15が取付けられている。こ
れ以外の構成については第4の溶融シリコンの精製装置
と同様である。
【0044】なお、上述した溶融シリコンの精製装置で
は、溶融シリコンの湯面における反応のために処理ガス
を吹付ける方法は図示された形態に限られるものではな
く、たとえば、天井板12からシリコンの湯面に向けて
処理ガス導入配管を配設することも可能である。
【0045】
【実施例】実施例1 図1に示す溶融シリコンの精製装置を用いてシリコンの
精製を行った。まず、シリカ坩堝2に9ppmのボロン
(B)を添加した高純度シリコン(SEG-Si)を2kg入
れた。装置内をアルゴンガスの雰囲気にして電磁誘導コ
イル4により黒鉛の保護坩堝1を加熱することによりシ
リコンを溶解させて、温度を1450℃に保持した。
【0046】アルゴン(Ar)、4%水素(H2)およ
び5%H2Oを含んだ処理ガスを、吹出し口11より流
速20L/minにて吹出し、また、回転ノズルの吹出
し口19より流速1L/minにて吹出しながら、外管
9を図1に示す位置にまで下降させた。回転ノズルを4
00rpmにて回転し、精製処理を4時間続けた。精製
後のシリコンのボロン濃度を分析すると3ppmであっ
た。
【0047】比較のため、吹出し口11より処理ガスを
吹出させないようにした他は、上述した条件と同一の条
件にて同様の精製処理を行った。この場合の精製後のシ
リコンのボロン濃度を分析すると4ppmであり、本精
製方法により不純物の除去効果が改善されていることが
確認された。
【0048】実施例2 図2に示す溶融シリコンの精製装置を用いてシリコンの
精製を行った。まず、シリカ坩堝2に9ppmのボロン
(B)を添加した高純度シリコン(SEG-Si)を2kg入
れた。装置内をアルゴンガスの雰囲気にして電磁誘導コ
イル4により黒鉛の保護坩堝1を加熱することによりシ
リコンを溶解させて、温度を1450℃に保持した。
【0049】アルゴン(Ar)、4%水素(H2)およ
び5%H2Oを含んだ処理ガスを、吹出し口11より流
速20L/minにて吹出し、また、回転ノズルの吹出
し口19より流速1L/minにて吹出しながら、バッ
フル板15が取付けられた外管9を図2に示す位置にま
で下降させた。回転ノズルを400rpmにて回転し、
精製処理を4時間続けた。精製後のシリコンのボロン濃
度を分析すると2ppmであった。
【0050】バッフル板15により溶融シリコンの攪拌
が効率的に行われて、実施例1の場合よりも不純物の除
去効果がさらに向上することが確認された。
【0051】実施例3 図3〜5に示す溶融シリコンの精製装置を用いてシリコ
ンの精製を行った。まず、シリカ坩堝2に8ppmのボ
ロン(B)を添加した高純度シリコン(SEG-Si)を2k
g入れた。装置内をアルゴンガスの雰囲気にして電磁誘
導コイル4により黒鉛の保護坩堝1を加熱することによ
りシリコンを溶解させて、温度を1450℃に保持し
た。
【0052】アルゴン(Ar)、4%水素(H2)およ
び10%H2Oを含んだ処理ガスを、吹出し口11より
流速5L/minにて吹出し、回転軸17および外管9
を天井部分から図3に示す位置にまで下降させた。回転
軸17には羽根車16と液面スカルパー18が取付けら
れている。その羽根車16を100rpmにて回転させ
るとともに、液面スカルパー18により溶融シリコンの
表面に形成される酸化皮膜の除去を行いながら、精製処
理を5時間続けた。精製後のシリコンのボロン濃度を分
析すると4ppmであった。
【0053】比較のため、回転軸17に液面スカルパー
を取付けないようにした他は、上述した条件と同一の条
件にて同様の精製処理を行った。この場合の精製後のシ
リコンのボロン濃度を分析すると6ppmであり、液面
スカルパー18によって不純物の除去効果が改善されて
いることが確認された。
【0054】実施例4 図6〜8に示す溶融シリコンの精製装置を用いてシリコ
ンの精製を行った。まず、シリカ坩堝2に8ppmのボ
ロン(B)を添加した高純度シリコン(SEG-Si)を2k
g入れた。装置内をアルゴンガスの雰囲気にして電磁誘
導コイル4により黒鉛の保護坩堝1を加熱することによ
りシリコンを溶融した。
【0055】アルゴン(Ar)、4%水素(H2)およ
び10%H2Oを含んだ処理ガスを、吹出し口11より
流速5L/minにて吹出し、また、回転ノズル8の吹
出し口19より流速1L/minにて吹出しながら、回
転軸6と外管9を図6に示す位置にまで下降させた。
【0056】回転軸6には回転ノズル8と液面スカルパ
ー18が取付けられている。外管9にはバッフル板10
が取付けられている。回転ノズル8を100rpmにて
回転し、精製処理を5時間続けた。精製後のシリコンの
ボロン濃度を分析すると2ppmであった。
【0057】比較のため、回転軸6に液面スカルパーを
取付けないようにした他は、上述した条件と同一の条件
にて同様の精製処理を行った。この場合の精製後のシリ
コンのボロン濃度を分析すると4ppmであり、液面ス
カルパーによって不純物の除去効果が改善されているこ
とが確認された。
【0058】実施例5 図9、10に示す溶融シリコンの精製装置を用いてシリ
コンの精製を行った。まず、シリカ坩堝2に8ppmの
ボロン(B)を添加した高純度シリコン(SEG-Si)を2
kg入れた。装置内をアルゴンガスの雰囲気にして電磁
誘導コイル4により黒鉛の保護坩堝1を加熱することに
よりシリコンを溶融した。
【0059】アルゴン(Ar)、4%水素(H2)およ
び10%H2Oを含んだ処理ガスを、吹出し口11より
流速5L/minにて吹出し、また、回転ノズル8の吹
出し口19より流速1L/minにて吹出しながら、回
転軸6と外管9を図9に示す位置にまで下降させた。さ
らに、シリカ坩堝2の側壁面の近傍にバッフル板15を
溶融シリコンに浸漬させた。
【0060】回転軸6には回転ノズル8と液面スカルパ
ー18が取付けられている。回転ノズル8を150rp
mにて回転し、精製処理を5時間続けた。精製後のシリ
コンのボロン濃度を分析すると1ppmであった。
【0061】バッフル板15により溶融シリコンの攪拌
が効率的に行われて、実施例4の場合よりも不純物の除
去効果がさらに向上することが確認された。
【0062】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって、制限的なものではないと考
えられるべきである。本発明は上記の説明ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【0063】
【発明の効果】本発明に係る溶融シリコンの精製方法お
よび溶融シリコン精製装置によれば、溶融シリコンの液
面に処理ガスを吹付けることで、溶融シリコンの表面か
らボロンを効果的に除去することができる。
【0064】また、溶融シリコンの表面に形成される酸
化皮膜を断続的に除去することで、溶融シリコンの液面
における気液反応を継続させることができ、効果的にボ
ロンを除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る溶融シリコンの精製
装置の一断面図である。
【図2】 本発明の実施例2に係る溶融シリコンの精製
装置の一断面図である。
【図3】 本発明の実施例3に係る溶融シリコンの精製
装置の一断面図である。
【図4】 同実施例において、図3に示す精製装置の回
転軸部分の一側面図である。
【図5】 同実施の形態において、図3に示す精製装置
の液面スカルパーを含む部分の一上面図である。
【図6】 本発明の実施例4に係る溶融シリコンの精製
装置の一断面図である。
【図7】 同実施例において、図6に示す精製装置の回
転軸部分の一側面図である。
【図8】 同実施の形態において、図6に示す精製装置
の液面スカルパーを含む部分の一上面図である。
【図9】 本発明の実施例5に係る溶融シリコンの精製
装置の一断面図である。
【図10】 同実施の形態において、図9に示す精製装
置の液面スカルパーを含む部分の一上面図である。
【符号の説明】
1 保護坩堝、2 シリカ坩堝、3 耐火材、4 電磁
誘導コイル、5 炉殻、6 回転軸、7 処理ガス通
路、8 回転ノズル、9 外管、10 覆い、11 吹
出し口、12 天井板、13 排出管、14 溶融シリ
コン、15 バッフル板、16 羽根車、17 シャフ
ト、18 液面スカルパー、19 吹出し口、20 溶
解炉。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽内に溶融シリコンを収容して溶融
    シリコンを精製するための精製処理工程を備えた溶融シ
    リコンの精製方法であって、 前記精製処理工程では、水蒸気を含有する所定の不活性
    ガスを前記溶融シリコンの液面上に吹付けるとともに、
    前記所定の不活性ガスを前記溶融シリコン中に送込みな
    がら前記溶融シリコンが攪拌される、溶融シリコンの精
    製方法。
  2. 【請求項2】 前記溶融シリコンは攪拌部材を用いて攪
    拌される、請求項1記載の溶融シリコンの精製方法。
  3. 【請求項3】 前記精製処理工程では、前記溶融シリコ
    ンの表面に形成される酸化皮膜を除去しながら精製処理
    が行われる、請求項1または2に記載の溶融シリコンの
    精製方法。
  4. 【請求項4】 処理槽内に溶融シリコンを収容して溶融
    シリコンを精製するための精製処理工程を備えた溶融シ
    リコンの精製方法であって、 前記精製処理工程では、水蒸気を含有する所定の不活性
    ガスを前記溶融シリコンの液面上に吹付けるとともに、
    前記溶融シリコンを攪拌しながら前記溶融シリコンの表
    面に形成される酸化皮膜が除去される、溶融シリコンの
    精製方法。
  5. 【請求項5】 前記精製処理工程では、前記溶融シリコ
    ンは攪拌部材を用いて攪拌される、請求項4記載の溶融
    シリコンの精製方法。
  6. 【請求項6】 前記不活性ガスは水素を含む、請求項1
    〜5のいずれかに記載の溶融シリコンの生成方法。
  7. 【請求項7】 溶融シリコンを収容する処理槽と、 前記溶融シリコンに浸漬され、前記溶融シリコン中に水
    蒸気を含む所定の不活性ガスを送り込むためのノズルを
    含む配管部と、 前記溶融シリコンの液面に向けて前記所定のガスを吹付
    けるための吹出し部とを備えた、溶融シリコン精製装
    置。
  8. 【請求項8】 前記配管部は前記溶融シリコンの液面上
    方から前記溶融シリコンに向かって配設され、 前記吹出し部は、 前記配管部が挿通され、前記溶融シリコンの液面上に開
    口端を有する吹出し用配管と、 前記吹出し用配管の前記開口端から前記溶融シリコンの
    液面上を覆うように形成された覆い部とを含む、請求項
    7記載の溶融シリコン精製装置。
  9. 【請求項9】 前記配管部は回転可能であり、 前記配管部は前記溶融シリコンを攪拌するための第1攪
    拌部を有する、請求項7または8に記載の溶融シリコン
    精製装置。
  10. 【請求項10】 前記溶融シリコンに浸漬され、前記溶
    融シリコンを攪拌するための第2の攪拌部を備えた、請
    求項7〜9のいずれかに記載の溶融シリコン精製装置。
  11. 【請求項11】 前記吹出し用配管および前記覆い部は
    回転可能であり、 前記第2の攪拌部は前記覆い部から前記溶融シリコンの
    液面に向かって配設されている、請求項10記載の溶融
    シリコン精製装置。
  12. 【請求項12】 前記溶融シリコンの液面に形成される
    酸化皮膜を除去するための皮膜除去部を備えた、請求項
    8〜11のいずれかに記載の溶融シリコン精製装置。
  13. 【請求項13】 溶融シリコンを収容する処理槽と、 前記溶融シリコンに浸漬され、前記溶融シリコンを攪拌
    するための攪拌部と、 前記溶融シリコンの液面に向けて前記所定のガスを吹付
    けるための吹出し部と前記溶融シリコンの液面に形成さ
    れる酸化皮膜を除去するための皮膜除去部とを備えた、
    溶融シリコン精製装置。
  14. 【請求項14】 前記攪拌部は前記溶融シリコンの液面
    上方から前記溶融シリコンに向かって配設され、回転可
    能な軸部と、 前記軸部に取付けられた攪拌本体とを含み、 前記吹出し部は、 前記軸部が挿通され、前記溶融シリコンの液面上に開口
    端を有する吹出し用配管と、 前記吹出し用配管の前記開口端から前記溶融シリコンの
    液面上を覆うように形成された覆い部とを含み、 前記皮膜除去部は前記軸部に取付けられた、請求項13
    記載の溶融シリコン精製装置。
JP2001187603A 2001-06-21 2001-06-21 溶融シリコンの精製方法および溶融シリコン精製装置 Expired - Fee Related JP4953522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001187603A JP4953522B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 溶融シリコンの精製方法および溶融シリコン精製装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001187603A JP4953522B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 溶融シリコンの精製方法および溶融シリコン精製装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003002629A true JP2003002629A (ja) 2003-01-08
JP4953522B2 JP4953522B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=19026870

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001187603A Expired - Fee Related JP4953522B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 溶融シリコンの精製方法および溶融シリコン精製装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4953522B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007191342A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Nippon Steel Materials Co Ltd シリコンの精製装置及び精製方法
KR100994810B1 (ko) * 2008-04-25 2010-11-17 주식회사 이노베이션실리콘 야금학적 실리콘 정제 장치 및 그 방법
CN103058197A (zh) * 2011-10-24 2013-04-24 孙文彬 真空循环精炼太阳能级多晶硅设备及太阳能级多晶硅提炼方法
JP2013209280A (ja) * 2012-02-28 2013-10-10 Mitsubishi Materials Corp 鋳造装置及び鋳造方法
US9783426B2 (en) 2015-10-09 2017-10-10 Milwaukee Silicon Llc Purified silicon, devices and systems for producing same

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04193706A (ja) * 1990-11-28 1992-07-13 Kawasaki Steel Corp シリコンの精製方法
JP2001010810A (ja) * 1999-04-30 2001-01-16 Mitsubishi Materials Corp 結晶シリコンの製造方法
JP2001058811A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Showa Alum Corp ケイ素の精製方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04193706A (ja) * 1990-11-28 1992-07-13 Kawasaki Steel Corp シリコンの精製方法
JP2001010810A (ja) * 1999-04-30 2001-01-16 Mitsubishi Materials Corp 結晶シリコンの製造方法
JP2001058811A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Showa Alum Corp ケイ素の精製方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007191342A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Nippon Steel Materials Co Ltd シリコンの精製装置及び精製方法
KR100994810B1 (ko) * 2008-04-25 2010-11-17 주식회사 이노베이션실리콘 야금학적 실리콘 정제 장치 및 그 방법
CN103058197A (zh) * 2011-10-24 2013-04-24 孙文彬 真空循环精炼太阳能级多晶硅设备及太阳能级多晶硅提炼方法
EP2586745A1 (en) * 2011-10-24 2013-05-01 Wen-Pin Sun A vacuum recycling apparatus and method for refining solar grade polysilicon
TWI477667B (zh) * 2011-10-24 2015-03-21 Wen Pin Sun 真空循環精煉太陽能級多晶矽設備及太陽能級多晶矽提煉方法
JP2013209280A (ja) * 2012-02-28 2013-10-10 Mitsubishi Materials Corp 鋳造装置及び鋳造方法
US9783426B2 (en) 2015-10-09 2017-10-10 Milwaukee Silicon Llc Purified silicon, devices and systems for producing same
US9802827B2 (en) 2015-10-09 2017-10-31 Milwaukee Silicon, Llc Purified silicon, devices and systems for producing same
US10093546B2 (en) 2015-10-09 2018-10-09 Milwaukee Silicon Llc Purified silicon, devices and systems for producing same

Also Published As

Publication number Publication date
JP4953522B2 (ja) 2012-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI443237B (zh) 加工矽粉以獲得矽結晶之方法
JP4159994B2 (ja) シリコンの精製方法、シリコン精製用スラグおよび精製されたシリコン
US8287645B2 (en) Production process for high purity polycrystal silicon and production apparatus for the same
JP2006188412A (ja) 合成シリカ粉末の処理方法及びそれで処理した合成シリカ粉末
JP6159344B2 (ja) シリコンを精製するための方法
JP4115432B2 (ja) 金属の精製方法
JP2002029726A (ja) シリコン生成用反応装置
SE1150277A1 (sv) Förfarande och system för framställning av kisel och kiselkarbid
US4242175A (en) Silicon refining process
CN106086462B (zh) 一种适用上引法制备无氧铜杆的熔体联合净化方法
JP2003002629A (ja) 溶融シリコンの精製方法および溶融シリコン精製装置
JP4692324B2 (ja) 高純度多結晶シリコンの製造装置
JP2001058811A (ja) ケイ素の精製方法
JP2008037735A (ja) シリコン製造装置
KR20080100337A (ko) 태양전지용으로 적절한 실리콘의 제조방법
JP2009208995A (ja) シリコンの製造装置
JPH05262512A (ja) シリコンの精製方法
JP2003054933A (ja) シリコン生成用反応装置
JP2003213345A (ja) 金属の精製方法
JP4099322B2 (ja) シリコンの製造方法
JP2002201017A (ja) シリコン溶湯の精製方法
JP5275213B2 (ja) 分離回収装置及び分離回収方法
JP2003020216A (ja) シリコンの製造方法
JPH06115922A (ja) シリコン精製方法
KR900007075B1 (ko) 규소의 정제방법 및 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100602

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees