JP4115432B2 - 金属の精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に金属または半導体材料などの金属の精製方法に関するものであり、より特定的には、太陽電池用シリコン原料の製造方法に関する。
鉄、アルミニウム、銅、シリコン等の金属または半導体材料元素は、一般的には単体で自然界に存在することは非常に稀であり、大部分が酸化物等の化合物として存在している。そのため、構造材料や導電性材料、または半導体材料といった用途にそれら金属または半導体材料元素を用いるには、多くの場合、酸化物等を還元して金属または半導体材料元素単体の形態とする必要がある。
また、酸化物等を還元したままでは、前述した用途に用いるには所望する金属または半導体材料元素以外の不純物量が適切でないことが多く、不純物量を調整すること、多くの場合は低減することが一般的に行われる。このような不純物を低減する工程を精製という。
ここで、精製とは、不純物を別の形態として金属または半導体材料元素単体から取り出すことであり、母体となる金属または半導体材料、または不純物元素の物理化学的特性に応じて、適切な物理化学的手法を施すことで、その目的を達成する。
たとえば、一般的な電線材料の一つである銅の場合には、平衡状態における固体金属または半導体材料中での不純物濃度と溶融金属または半導体材料中でのそれとの比、いわゆる不純物の偏析係数が一般的に小さいことを利用して、平衡状態に近くなるような遅い速度で凝固させることで、固体銅中の不純物濃度を低減する、いわゆる一方向凝固法により高純度化を行い、低い電気抵抗値を有する電線材料としている。
半導体材料として最も一般的に用いられているシリコンの場合は、珪石を還元して得られる純度98%以上の金属シリコンを、シラン(SiH)またはトリクロルシラン(SiHCl)といったガスに変換し、さらにそれらのガスをベルジャー炉内で水素還元することで、純度11Nの多結晶シリコンを得ている。このようにして得られた多結晶シリコンを単結晶成長させることでLSI等の電子デバイス向けに用いられるシリコンウェハとしている。電子デバイス用途に用いる要求を満たすためには、非常に複雑な製造工程および厳密な製造工程管理が必要とされるため、その製造コストは必然的に高くならざるを得ない。
一方、化石燃料資源の枯渇や地球温暖化といったエネルギー・環境問題に関する意識の高まりから、近年急速に需要が伸びている太陽電池用原料としてのシリコンの場合は、太陽電池として要求される性能を発揮するために要求される純度が6N程度であり、これまで太陽電池用原料として使用されてきた電子デバイス用シリコンの規格外品は、純度の観点からすれば太陽電池用原料として過剰な品質である。
これまでは電子デバイス用規格外品の発生量が太陽電池の需要に勝っていたが、近い将来、太陽電池の需要が電子デバイス用規格外品の発生量を上回ると予測されており、太陽電池用原料としてのシリコンの安価な製造技術の確立が強く求められており、凝固偏析等を利用した冶金学的手法により前述した純度98%程度の金属シリコンを精製する手法が、近年注目されている。
金属シリコン中に存在する重金属または半導体材料不純物元素として、比較的多く含まれるものには、鉄、アルミニウム、チタン等がある。金属シリコン中不純物含有量の代表的な値として、鉄は100〜5000ppmw、アルミニウムは100〜2000ppmw、チタンは1〜10ppmwである。
シリコン中の重金属元素は先述した偏析係数が小さいことが知られている。例えば、平成9年度太陽電池原料組合成果報告書に記載されている偏析係数の値は、鉄は6.4×10−6、アルミニウムは2.8×10−3、チタンは7.37×10−6である。いずれの不純物も前述した一方向凝固法に代表される凝固偏析を利用した精製を2ないし3回行うことで、太陽電池用原料として求められる不純物濃度0.1ppmw以下とすることが可能である。
凝固偏析法には、多数の不純物元素を同時に処理することができるという利点があるが、前述したように、一方向凝固法は、鋳型に注入した溶融金属または半導体材料を平衡状態に近くなるような遅い速度で凝固させるものであるため、処理速度は非常に遅い。
また、得られた凝固塊のうち、凝固初期の部分は凝固処理前よりも不純物濃度が少ない(以下、精製部とする)が、凝固後期の部分では凝固処理前よりも不純物濃度が大きい部分(以下、不純物濃縮部とする)が存在する。不純物濃縮部の割合は、凝固処理前の不純物濃度、凝固速度、溶融金属または半導体材料の攪拌度合等によって様々であるが、凝固塊全体に対して概ね20〜50%を占める。つまり、凝固処理を2ないし3回行うためには、相当量の不純物濃縮部を切断して排除する必要がある。
さらに、精製部を再び溶解炉に装入して溶解するために、細かく砕く工程が別途必要である。このような切断、粉砕作業を行うためには、凝固塊が常温近くに冷却されるまで、数時間ないしは数十時間もの間待たなければならない。すなわち、一方向凝固法を複数回行うことは、歩留およびスループットの点で非常に大きな問題を有している。
前述した偏析係数の値(鉄は6.4×10−6、アルミニウムは2.8×10−3、チタンは7.37×10−6)は、ほぼ平衡状態にある非常に遅い凝固速度の場合の値であり、平衡偏析係数と呼ばれる。一方、実際の凝固偏析処理における偏析係数は、平衡偏析係数よりも大きくなる。凝固速度を速くすると、偏析係数は平衡偏析係数よりも大きくなる。この場合の偏析係数は実効偏析係数と呼ばれ、実効偏析係数keと平衡偏析係数koとは、以下に示す式(1)で関係付けられる。
ke=ko/{ko+(1−ko)e−[Rδ/D]}・・・(1)
式(1)より、実効偏析係数は凝固速度R、不純物濃縮層厚さδ、不純物の拡散係数Dにより決定されることが分かる。不純物濃縮層とは、溶融金属または半導体材料が凝固する際に、不純物が溶融金属または半導体材料部に吐き出されて凝固界面近傍に不純物が濃縮される部分であり、不純物濃縮層厚さδとは実際の不純物濃縮層の厚さではなく、数式で取り扱うための仮想的な厚さのことを意味している。工業的観点からは凝固速度を速くしつつ実効偏析係数を小さくすることが望まれ、不純物濃縮層厚さを薄くすることが有効である。
凝固偏析を利用した精製方法として、溶融ケイ素中に回転冷却体を浸漬し、回転冷却体の外周面に高純度ケイ素を晶出させる方法が、下記特許文献1に開示されている。該方法の特徴は、冷却体の回転により溶融金属または半導体材料を攪拌して不純物濃縮層を分散させることで、偏析係数を小さく保ちつつ凝固速度を速くできることである。
しかしながら、下記特許文献1には精製処理を1回行う方法のみ開示されているにすぎない。先述したように、金属シリコン中の重金属不純物濃度を太陽電池用原料として求められる不純物濃度0.1ppmw以下とするためには、凝固偏析を利用した精製を2ないし3回行う必要がある。従って、該方法を用いて太陽電池用原料を製造するためには、精製処理を連続して行う方法を新たに考案する必要がある。
一方、太陽電池として使用することを考えれば、シリコン中の不純物のうち、その含有量を最も厳格に制御されるべきは、シリコンの導電型を決定する元素であり、代表的なものとしてはリンおよびボロンである。ところが、これらの元素の偏析係数は、それぞれ0.35、0.8程度と非常に大きいため、凝固偏析を利用した精製方法はほとんど効果がないと考えられている。
例えば、リンの場合、金属シリコン中含有量の代表的な値は30〜50ppmwである。これを太陽電池用原料として求められる濃度0.1ppmw以下とするためには、凝固偏析処理を非常に多くの回数行う必要があり、リン除去を目的として凝固偏析処理を工業的に利用するのは非常に困難であると考えられている。
そのため、凝固偏析とは異なる原理を利用したリン除去方法として、例えば、下記特許文献2には10Pa以下の減圧下で金属シリコンを溶解する方法、下記特許文献3には減圧下で電子ビームを溶融した金属シリコン表面に照射する方法が、それぞれ開示されている。これらはリンの蒸気圧が比較的大きく、真空とすることでリンの蒸発速度を速くするものであるが、高温の溶融シリコンを真空下で大量に処理するためには、真空排気設備の大型化、使用可能な炉内部材の限定等の問題があり、実用化に至っていない。
2002年日本金属学会秋季講演大会(2002年11月3日)において、シリコン中のカルシウム濃度を0原子%、5原子%(7質量%)、10原子%(14質量%)とした場合、リンの平衡分配係数はそれぞれ0.35、0.17,0.08となることが報告された。
これによると、リン濃度30ppmwの金属シリコンに対して凝固偏析処理を3回行うことで、カルシウム濃度が0質量%、7質量%、14質量%の場合、リン濃度はそれぞれ1.3ppmw、0.15ppmw、0.015ppmwになると試算される。つまり、シリコンに14質量%あるいはさらに高い濃度となるようにカルシウムを添加することで、鉄やアルミニウム等の重金属不純物元素を除去する場合と同様に、2ないしは3回の凝固偏析処理によって太陽電池用原料としての要求仕様であるリン濃度0.1ppmw以下を実現できる可能性が見出された。
溶融シリコンにカルシウムを添加するシリコンの精製方法として、1〜10質量%あるいは0.3〜0.95質量%のカルシウムを添加した金属シリコンを凝固させた後、2回の酸浸出処理を行う方法が、下記特許文献4および下記特許文献5に開示されている。
下記特許文献4にはリンの除去効果に関する記載がないが、特許文献5によると、リン濃度の変化は最大でも52ppmwから16ppmw(実効分配係数0.31)であり、該方法によるリンの除去効果は小さい。これは酸浸出を効率よく行うために凝固塊を破砕する際に、破砕塊表面に現れる粒界面積が十分ではなく、粒界に偏析しているリンが十分除去できないためであると思われ、酸浸出法によるリン除去の困難さを示していると言える。
特公平7−53569号公報 特許第2905353号公報 特許第3140300号公報 米国特許第4539194号公報 特表2003−516295号公報
本発明の目的は、種々の金属または半導体材料、より特定的には金属シリコンが含有する不純物元素を非常に効率よくかつ安価なプロセスで除去する金属の精製方法を提供することにある。
本発明の1つの局面に従えば、不純物を含有する第1の溶融金属を第1の坩堝中に保持する第1の工程と、第1の坩堝中に保持される第1の溶融金属に第1の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第1の精製金属を晶出させる第2の工程と、第1の精製金属が晶出した第1の冷却体を第1の溶融金属から取り出す第3の工程と、第1の工程における第1の金属よりも不純物濃度の小さい第2の溶融金属を坩堝中に保持する第4の工程と、第2の工程において晶出させた第1の精製金属を溶解し、第4の工程において保持される第2の溶融金属とともに、第2の坩堝中に保持する第5の工程と、第5の工程において保持する第2の溶融金属中に第2の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第2の精製金属を晶出させる第6の工程と、第6の工程において第2の金属を晶出させた第2の冷却体を第2の溶融金属から取り出す第7の工程とを包含し、第1〜第5の工程において、晶出した第1の精製金属と同量の、不純物を含有する金属を第1の坩堝に添加し溶解して、第1〜第5の工程を複数回繰り返しつつ、第6および第7の工程を複数回行ない、該金属はシリコンであって、該不純物はシリコン中で凝固偏析を生じる元素である金属の精製方法が提供される。
好ましくは、第4の工程における坩堝は第5の工程における第2の坩堝である。
好ましくは、第(m−1)の工程の後、第(m−4)の工程における溶融金属よりも不純物濃度の小さい第nの溶融金属を坩堝中に保持する第mの工程と、第(m−)の工程において晶出させた第(n−1)の精製金属を溶解し、第mの工程において保持される第nの溶融金属とともに、第nの坩堝中に保持する第(m+1)の工程と、第(m+1)の工程において保持する溶融金属中に第nの冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第nの精製金属を晶出させる第(m+2)の工程と、第(m2)の工程において第nの精製金属を晶出させた第nの冷却体を第nの溶融金属から取り出す第(m+3)の工程と、をさらに包含し、第m〜第(m+3)の工程を複数回さらに行なう金属の精製方法であって、m=4(n−1)であり、nは3以上の自然数である。
好ましくは、第5の工程の後、表面に晶出した第1の精製金属を溶解した後の第1の冷却体を、第2の工程において第1の冷却体として再び用いる。
好ましくは、第7の工程の後、表面に晶出した第2の精製金属を溶解した後の第2の冷却体を、第6の工程において第2の冷却体として再び用いる。
好ましくは、第(m+3)の工程の後、表面に晶出した第nの精製金属を溶解した後の第nの冷却体を、第(m+2)の工程において第nの冷却体として再び用いる。
好ましくは、所定の回数において第2の溶融金属を、第1の溶融金属として用いる。
好ましくは、所定の回数において第nの溶融金属を、第(n−1)の溶融金属として用いる。
好ましくは、不純物はリンであり、nは5ないし6であり、第1〜第3の溶融金属中にカルシウムを添加する。
本発明の金属の精製方法によれば、凝固偏析を利用し、高効率で、歩留およびスループットを向上し、かつ製造コストも低減した、金属または半導体材料などの金属の精製方法を提供することができる。
本発明の金属の精製方法は、不純物を含有する第1の溶融金属を第1の坩堝中に保持する第1の工程と、第1の坩堝中に保持される第1の溶融金属に第1の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第1の精製金属を晶出させる第2の工程と、第1の精製金属が晶出した第1の冷却体を第1の溶融金属から取り出す第3の工程と、第1の工程における第1の金属よりも不純物濃度の小さい第2の溶融金属を坩堝中に保持する第4の工程と、第2の工程において晶出させた第1の精製金属を溶解し、第4の工程において保持される第2の溶融金属とともに、第2の坩堝中に保持する第5の工程と、第5の工程において保持する第2の溶融金属中に第2の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第2の精製金属を晶出させる第6の工程と、第6の工程において第2の金属を晶出させた第2の冷却体を第2の溶融金属から取り出す第7の工程とを包含し、第1〜第5の工程において、晶出した第1の精製金属と同量の、不純物を含有する金属を第1の坩堝に添加し溶解して、第1〜第5の工程を複数回繰り返しつつ、第6および第7の工程を複数回行なう
これにより、凝固偏析を利用して連続的に精製を行うことが可能となり、不純物濃度を高効率で低減でき、プロセスのコストも低減できる。
以下、本発明を容易に理解するために、金属として半導体材料であるシリコンを用い、不純物として鉄、アルミニウムおよびリンを含有する場合の金属の精製方法を、図を用いて詳細に説明する。しかしながら、本発明は、この例に限定されるわけではなく、凝固偏析現象を利用可能なものであれば、すべての例について適用可能であることは当業者に容易に理解される。
図1は本発明に適用可能な装置の概略断面図である。図1において、溶解炉11は、シリコンを保持する黒鉛製の坩堝21、断熱材31、電磁誘導加熱装置41、昇降機構による上下動が可能であり、内部に冷却流体往路51および冷却流体還路61を有する軸71、および軸71の下端に取り付けられた冷却流体還路61と連通する冷却体81を具備する。なお、図中の矢印は軸71が回転可能であることを示している。坩堝21中には溶融シリコン101が保持されている。さらに必要に応じて、溶解炉11と同様の構成を有する溶解炉1z(z=2、3・・・)が設置される。この場合、溶解炉1zには坩堝2zが設置されることになる。また、図1において、冷却体81の表面には精製シリコン111が晶出した状態を示している。
<第1の工程>
本発明において第1の工程は、不純物を含有する第1の溶融金属(シリコン)を第1の坩堝中に保持する工程である。具体的には、溶解炉11において、坩堝21の上方に備えられた金属シリコン装入機91より、金属シリコン塊を所望の量だけ坩堝21内に装入する。電磁誘導加熱装置41により坩堝21を加熱することで、坩堝21内に装入した金属シリコンの温度をシリコンの融点1412℃以上、具体的には1412℃〜1600℃の範囲まで上昇させて、金属シリコンを溶融状態に保持する。
<第2の工程>
本発明において第2の工程は、第1の坩堝中に保持される第1の溶融金属(シリコン)に第1の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第1の精製金属(シリコン)を晶出させる工程である。具体的に図2を用いて説明する。
図2は本発明に適用可能な図1の装置のうち、軸71および冷却体81の拡大断面図である。なお、図中の矢印は冷却流体の流れ方向を示している。
軸71の上部には、回転駆動機構が取り付けられており、冷却体81を溶融シリコンに浸漬させつつ軸71を回転させることができる。軸71を回転させつつ下降させて、冷却体81を溶融シリコンに浸漬する。
冷却流体往路51の下端部には孔が設けられた冷却流体吹出し部511があり、冷却流体往路51から導入された冷却流体は、冷却流体吹出し部511から吹き出て、冷却体81の内周面に衝突する。その際に、冷却流体は冷却体81の内周面から熱を吸収し、その後、冷却流体還路61を通って外部へ排出される。
冷却流体が継続して導入されている間、冷却体81の内周面で熱を吸収し続ける結果、冷却体81の外周面から内周面へ向かう方向に熱流が生じ、冷却体81の表面温度がシリコンの融点1412℃以下まで下げられることにより、冷却体81の表面近傍に存在する溶融シリコンが凝固し、精製シリコン(第1の精製金属)が晶出する。なお、冷却流体は、代表的には窒素またはアルゴン等の不活性ガスであるが、これらに限定されるものではない。
凝固速度を適切な範囲に制御することで、溶融シリコンが晶出する際に、元の金属シリコンが含有する不純物が溶融シリコン側に排出される。その結果、冷却体81の表面に晶出した凝固塊(以下、精製シリコンとする)に含まれる不純物濃度は、元の金属シリコン中の不純物濃度よりも減少する。冷却流体を所定の時間だけ導入して、溶融シリコンの凝固を継続させることで、晶出した第1の精製金属として、所望量の精製シリコン(以後、第1の精製シリコンとする)を得る。この工程が第2の工程である。
第2の工程において、軸71を回転させて溶融シリコンに速い流れを生じさせることで、冷却体81の表面に晶出した精製シリコンと溶融シリコンとの界面近傍に形成される不純物濃縮層を分散させることを可能としている。この際、邪魔板を溶融シリコンに浸漬すれば、溶融シリコンに生じる流れが乱れて不純物濃縮層を分散させる効果が向上するので、不純物の実効偏析係数をより小さくする効果がある。
なお、冷却体81は上端部より下端部の径が小さいテーパー形状をしているが、所望する純度の精製シリコンが晶出するものであれば、その形状が限定されるものではない。
<第3の工程>
本発明において第3の工程は、第1の精製金属(シリコン)が晶出した第1の冷却体を第1の溶融金属から取り出す工程である。具体的には、第2の工程において所望量の第1の精製シリコンが晶出した後、軸71を上昇させて溶融シリコンに浸漬していた冷却体81を取り出す工程である。
<第4の工程>
本発明において第4の工程は、第1の工程における第1の溶融金属(シリコン)よりも不純物濃度の小さい第2の溶融金属(シリコン)を坩堝中に保持する工程である。具体的には、先述した通り、鉄やアルミニウムといった重金属不純物濃度を太陽電池用原料シリコンとしての要求値である0.1ppmw以下とするためには、凝固偏析処理を2ないし3回行う必要があるため、第3の工程において取り出された第1の精製シリコンを溶解し、再度、凝固偏析処理を行う必要がある。そのため、第1の工程において使用した金属シリコンよりも重金属不純物濃度が小さい溶融シリコン(第2の溶融金属)を、溶解炉12に付帯する坩堝22に保持しておく。
なお、溶解炉12は溶解炉11と同様の凝固偏析処理可能な構成を有するが、第4の工程の役割を果たすことに限定すれば、必ずしも凝固偏析処理可能な構成を有する必要はない。すなわち、溶融シリコンを保持するための坩堝および加熱装置が備わっていればよい。
<第5の工程>
本発明において第5の工程は、第2の工程において晶出させた第1の精製金属(シリコン)を溶解し、第4の工程において保持される第2の溶融金属(シリコン)とともに、第2)の坩堝中に保持する工程である。
具体的には、第3の工程において取り出した軸71を、坩堝22の上方まで移動した後、軸71を下降させて第1の精製シリコンが晶出している冷却体81を、溶解炉12に付帯する坩堝22内に保持されている、第1の工程において使用した金属シリコンよりも不純物濃度が小さい溶融シリコン(第2の溶融金属)中に浸漬することで、第1の精製シリコンを溶解する。
第5の工程において溶融シリコンを保持する坩堝は、必ずしも溶解炉12に付帯する坩堝22でなくてよい。例えば、坩堝と加熱装置のみを付帯する溶解炉を別に用意し、該溶解炉中に第1の工程において使用した金属シリコンよりも不純物濃度が小さい溶融シリコンを保持しておき、必要に応じて溶解炉12に付帯する坩堝22に溶融シリコンを注ぎ入れることでも、目的を達し得る。
なお、本説明においては、溶融シリコンに浸漬させて第1の精製シリコンを溶解しているが、溶解方法は特に限定されるものではない。例えば、加熱装置を別途設けて第1の精製シリコンを加熱することで溶解してもよい。
<第6の工程>
本発明において第6の工程は、第5の工程において保持する第2の溶融金属中に第2の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第2の精製金属を晶出させる工程である。
具体的には、第1の精製シリコンが完全に溶解した後、軸71を上昇させ、再び溶解炉11に付帯する坩堝21の上方まで移動させる。その後、溶解炉12に付帯する軸72を下降させ、冷却体82を坩堝22内に保持される溶融シリコンに浸漬させて、冷却流体を冷却流体往路42から導入することで、冷却体82の表面に第2の精製シリコン(第2の精製金属)を晶出させる。
<第7の工程>
本発明において第7の工程は、第6の工程において第2の精製金属を晶出させた第2の冷却体を第2の溶融金属から取り出す工程である。具体的には、第6の工程において所望量の第2の精製シリコンが晶出した後、軸72を上昇させて溶融シリコンに浸漬していた冷却体82を取り出す。
以上、第1〜第7の工程を経て得られる第2の精製シリコンは、2回の凝固偏析処理が施されており、鉄、アルミニウムおよびその他の重金属不純物濃度は、太陽電池用原料としての要求仕様である0.1ppmw以下とすることができる。
本発明において、溶解炉11においては、上記第1〜第5の工程を複数回行うことで、第1の精製シリコンが継続して製造される。この場合、第5の工程後、第1の精製シリコンを溶解させた後の軸71を、再び第1の工程で用いた坩堝21に浸漬して冷却体81の表面に金属シリコンを晶出させることになる。なお、第1〜第5の工程において、晶出した第1の精製シリコンと同量の金属シリコンを坩堝21に添加して溶解し、第3の精製シリコンを製造する際に、つまり、軸71を再び坩堝21に浸漬する際に、保持する溶融シリコンの量を一定に保つようにする。
また、本発明において、溶解炉12においては、上記第6〜7の工程を複数回行うことで、第2の精製シリコンが継続して製造される。この場合、第7の工程後、第2の精製シリコンを溶解させた後の軸72を、再び第6の工程で用いた坩堝22に浸漬して冷却体82の表面に精製シリコンを晶出させることになる。
このようにして、太陽電池用原料としての要求仕様である重金属不純物濃度0.1ppmw以下を満たす精製シリコンが、連続して製造される。
なお、金属シリコン中の重金属不純物元素濃度によっては、凝固偏析処理が3以上の回数が必要となることもありえる。その場合は、第(m−1)の工程の後、第(m−4)の工程における溶融金属よりも不純物濃度の小さい第nの溶融金属を坩堝中に保持する第mの工程と、第(m−)の工程において晶出させた第(n−1)の精製金属を溶解し、第mの工程において保持される第nの溶融金属とともに、第nの坩堝中に保持する第(m+1)の工程と、第(m+1)の工程において保持する溶融金属中に第nの冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第nの精製金属を晶出させる第(m+2)の工程と、第(m2)の工程において第nの精製金属を晶出させた第nの冷却体を第nの溶融金属から取り出す第(m+3)の工程と、をさらに行うことが好ましい。ただし、m=4(n−1)であり、nは3以上の自然数である。
たとえば、m=8、n=3の場合、第2の金属よりも不純物濃度の小さい第3の溶融金属を第3の坩堝中に保持する第8の工程と、第2の精製金属を溶解し、上記第3の溶融金属とともに、第3の坩堝中に保持する第9の工程と、第3の溶融金属中に第3の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第3の精製金属を晶出させる第10の工程と、第3の精製金属を晶出させた第3の冷却体を第3の溶融金属から取り出す第11の工程とをさらに行う。これにより、凝固偏析処理を3回行うことになる。
さらに具体的には、溶解炉11および12と同様の構成を有する溶解炉13をさらに設置し、第1〜第7の工程を行った後、さらに、溶解炉12で行う第4〜第7の工程と同様の動作を、溶解炉13において行うことで、太陽電池用原料としての要求仕様である重金属不純物濃度0.1ppmw以下を満たす精製シリコンが製造される。
ただし、溶解炉13に付帯する坩堝23中に保持される溶融シリコン中の重金属不純物濃度は、溶解炉12に付帯する坩堝22中に保持される溶融シリコン中の重金属不純物濃度よりも小さく、第2の精製シリコンが溶解されて、坩堝23中に保持されるものである。
また、凝固偏析処理が4,5,6・・・回必要となることもありえる。その場合は、上記と同様に、n=4,5・・・として、順次それぞれの工程を再び行うことにより所望の回数の凝固偏析処理を行うことになる。
また、本発明において、溶解炉1nにおいては、上記第(m+2)〜第(m+3)の工程を複数回行うことで、第nの精製シリコンが継続して製造される。この場合、第(m+3)の工程後、第nの精製シリコンを溶解させた後の軸7nを、再び第(m+2)の工程で用いた坩堝2nに浸漬して冷却体8nの表面に精製シリコンを晶出させることになる。
本発明において、第1の精製シリコンの晶出を継続していくと、坩堝21中に保持される溶融シリコン中の不純物濃度は、処理開始前の金属シリコン中の不純物濃度から増加していく。同様にして、第2の精製シリコンの晶出を継続していくと、坩堝22中に保持される溶融シリコン中の不純物濃度は、処理開始前の溶融シリコン中の不純物濃度から増加していく。
坩堝22中に保持される溶融シリコン中の不純物濃度が、処理開始前に坩堝21に保持される金属シリコン中の不純物濃度を越えないよう、事前に設定した回数だけ精製シリコンを引き上げた時点で、精製シリコンの晶出を停止する。停止した後、坩堝21中の溶融シリコンを坩堝21の外へ排出した後、坩堝22中の溶融シリコン全量を坩堝21中へ注ぎ入れる。再び第1〜第5の工程を坩堝33の容量を越えない回数だけ繰り返すことで、第1のシリコンよりも不純物濃度の小さい第2のシリコンを坩堝22中に蓄えることができる。その後、第1〜第7の工程を繰り返し行うことで、再び第2の精製シリコンを連続して製造できる。
このようにすることにより、坩堝22中に保持される溶融シリコン中の不純物濃度が、処理開始前に坩堝21に保持される金属シリコン中の不純物濃度を越えないようにすることができる。これにより、坩堝22に保持される溶融シリコンを直ちに廃棄することなく、第1〜第3の工程において、続いて精製シリコンの製造に利用できるので、歩留を飛躍的に向上できる。
従来の一方向凝固法では、精製部だけでなく不純物濃縮部も凝固させてしまうため、凝固偏析処理2回目の凝固塊における不純物濃縮部を、凝固偏析処理1回目の原料として利用しようとすると、坩堝に装入するための不純物濃縮部を破砕する工程、固体の不純物濃縮部を溶解する工程が加わるため、設備投資の増大、スループットの低下、エネルギー投入量の増大といった問題が生じるが、本発明の方法では不純物濃縮部を液体で取り扱うため、不純物濃縮部の破砕および再溶解工程が不要となり、上記問題を解決できる。
本発明において、偏析係数を小さくするための材料としてのカルシウムを溶融金属中に添加して、凝固偏析により所望の不純物除去効果、たとえばリン除去効果を奏するためには、凝固塊中にリン偏析部を残存させないことが必用であり、上述した一方向凝固法または上記特許文献1に開示されている溶融ケイ素中に回転冷却体を浸漬し、回転冷却体の外周面に高純度ケイ素を晶出させる方法のような、凝固界面を平滑に保ちながら凝固界面を成長させる方法を採用することが好ましい。また、カルシウム以外に、凝固偏析により不純物を除去できる材料としては、鉄、アルミニウム、チタン等を挙げることができる。
なお、偏析係数を小さくするために添加した14質量%程度のカルシウムも、太陽電池用原料としての要求仕様である0.1ppmw以下とする必要があるため、カルシウム除去を目的とする凝固偏析処理が別途必要である。本発明者らは、事前に凝固偏析処理によるカルシウム除去効果を実験的に検討し、2ないし3回の凝固偏析処理でカルシウム濃度を14質量%から0.1ppmw以下とできることを明らかにした。すなわち、リン除去のために3回、カルシウム除去のために2ないし3回、計5ないし6回の凝固偏析処理を行うことで、太陽電池用原料としての要求仕様であるリン濃度0.1ppmw以下、カルシウム濃度0.1ppmw以下を実現できることを見出した。
先述したように、鉄やアルミニウム等の重金属不純物は、2ないし3回の凝固偏析処理で0.1ppmw以下にできるので、カルシウムを添加して3回、さらにカルシウムを添加せずに2ないし3回の凝固偏析処理を行うことで、リン、カルシウムだけでなく、その他の重金属不純物元素を、太陽電池用原料としての要求仕様である0.1ppmw以下とできることがわかる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されることを意図しない。
(実施例1)
本発明の方法により、図1に示す装置を用いて、金属シリコンを精製した。まず、金属シリコン(中国産)24kgを黒鉛製の坩堝21に装入し、溶解炉11の内部を1気圧のアルゴンガス雰囲気として、電磁誘導加熱装置41により坩堝21を加熱することにより、金属シリコンを溶融して、1550℃で保持した。
次いで、軸71を毎分600回転で回転させつつ下降させ、冷却流体として窒素ガスを冷却流体往路51から毎分7600リットルで導入しつつ、冷却体81を溶融シリコンに浸漬すると、冷却体81の表面に第1の精製シリコンが晶出した。
その後、窒素ガスを10分間導入した後、軸71を上昇させて、冷却体81を溶融シリコンから取り出した。そして、窒素ガスの導入を停止した。事前に同条件における第1の精製シリコン重量を測定したところ、3kgであった。その後、金属シリコン3kgが坩堝21内へ装入され、溶解される。
溶解炉11に近接して設置された溶解炉12に付帯している坩堝22内に、溶解炉11において上記の方法を7回繰り返して得られた第1の精製シリコン21kgを溶解し、これを保持した。この際、坩堝22から約20gの溶融シリコンを採取した石英製の吸引管を、すぐさま水中に浸漬して急速に凝固させたものを不純物濃度分析用試料とし、ICP発光分析法により鉄、アルミニウム、カルシウム、リン濃度を測定したところ、それぞれ7.0ppmw、8.9ppmw、2.3ppmw、15ppmwであった。
上記の第1の精製シリコンの製造方法について、溶解炉11から取り出した軸71を溶解炉12の直上へ移動させた後、軸71を下降させ、冷却体81を坩堝22内に保持されている溶融シリコン中に浸漬すると、冷却体81の表面に晶出している第1の精製シリコンが溶解する。そして、軸71を上昇させ、再び溶解炉11の直上へ移動する。その後は、溶解炉11において上記と同一の条件・手法により、第1の精製シリコン製造を繰り返し行う。
次いで、溶解炉12に付帯している軸72を毎分600回転で回転させつつ下降させ、冷却流体として窒素ガスを冷却流体往路42から毎分7600リットルで導入しつつ、冷却体82を溶融シリコンに浸漬すると、冷却体82の表面に第2の精製シリコンが晶出した。
その後、窒素ガスを10分間導入した後、軸72を上昇させて、冷却体82を溶融シリコンから取り出した。そして、窒素ガスの導入を停止した。この場合の第2の精製シリコン重量を測定したところ、第1の精製シリコンと同様に3kgであった。
上記と同一の条件・手法により、第2の精製シリコン製造を50回繰り返し行うことで、第2の精製シリコン150kgを製造した。第2の精製シリコン150kgを再度溶解し、石英製の吸引管を用いて上記と同様の手順で採取した不純物濃度分析用試料中の不純物濃度を測定したところ、鉄、カルシウムは検出されなかった。すなわち、鉄およびカルシウム濃度は0.05ppmw未満となった。アルミニウム濃度は、0.09ppmwであった。いずれの元素も、太陽電池用シリコン原料として要求される0.1ppmw未満とすることができた。
本実施例1の手順によると、第2の精製シリコン150kgを得るために、処理開始前に溶解される24kgの金属シリコンに加えて、1回あたり3kgの金属シリコンを56回装入するので、計192kgの金属シリコンが使用される。すなわち、シリコンの歩留は78%であった。
(実施例2)
実施例1において第1の精製シリコンの製造を57回行った後の、坩堝21内にある溶融シリコン21kg中の鉄、アルミニウム、カルシウム濃度は、それぞれ12000ppmw、3900ppmw、150ppmwとなっていた。そこで、溶解炉11を傾けて、溶解炉11の近傍に配置した排出シリコン受容器中に、坩堝21内にある溶融シリコン21kgを全量排出した。
一方、実施例1において第2の精製シリコン製造を50回行った後の、坩堝22内にある溶融シリコン21kg中の鉄、アルミニウム、カルシウム濃度は、それぞれ140ppmw、170ppmw、9ppmwとなっていた。続いて、溶解炉12を上昇させ、溶解炉11に付帯している坩堝21中に、坩堝22内にある溶融シリコン21kgを全量移した。
金属シリコン3kgを坩堝21に装入し、溶解した後、実施例1と同様の手順で第2の精製シリコン150kgを製造した。実施例1と同様の手順で第2の精製シリコン150kg中の不純物濃度を測定したところ、鉄、アルミニウム、カルシウムいずれの元素も検出されなかった。すなわち、いずれの元素も0.05ppmw未満となり、太陽電池用シリコン原料として要求される0.1ppmw未満とすることができた。
本実施例2の手順によると、第2の精製シリコン150kgを得るために、1回あたり3kgの金属シリコンを57回装入するので、171kgの金属シリコンが使用される。すなわち、シリコンの歩留は88%になる。実施例1と併せれば、第2の精製シリコン300kgを得るために、363kgの金属シリコンが使用される。すなわち、シリコンの歩留は78%から83%へ向上した。
(実施例3)
実施例2で第1の精製シリコン製造を57回行った後の、坩堝21内にある溶融シリコン21kg中の鉄、アルミニウム、カルシウム濃度は、それぞれ1000ppmw、1200ppmw、63ppmwとなっていた。一方、実施例2で第2の精製シリコン製造を50回行った後の、坩堝22内にある溶融シリコン21kg中の鉄、アルミニウム、カルシウム濃度は、それぞれ13ppmw、59ppmw、4ppmwとなっていた。坩堝21内の溶融シリコンを排出し、坩堝22内の溶融シリコンを全て坩堝21に移した。
金属シリコン3kgを坩堝21に装入、溶解した後、実施例1と同様の手順で第2の精製シリコン150kgを製造した。実施例1と同様の手順で第2の精製シリコン150kg中の不純物濃度を測定したところ、鉄、アルミニウム、カルシウムいずれの元素も検出されなかった。すなわち、いずれの元素も0.05ppmw未満となり、太陽電池用シリコン原料として要求される0.1ppmw未満とすることができた。
本例の手順によると、シリコンの歩留は実施例2と同様の88%になる。実施例1および2と併せれば、第2の精製シリコン450kgを得るために、534kgの金属シリコンが使用される。すなわち、シリコンの歩留は78%から84%へ向上した。
(実施例4)
本実施例4では、溶解炉11、12に加え、溶解炉11と同様の構成から成る溶解炉13が並んで設置された装置を用いてシリコンを精製した。溶解炉11に、実施例1と同様に金属シリコン24kgを溶解し、これを保持した。この際、金属シリコンの他に金属カルシウム20kgを装入し、溶解した。
この際、坩堝21から約20gの溶融シリコンを採取した石英製の吸引管を、すぐさま水中に浸漬して急速に凝固させたものを不純物濃度分析用試料とし、ICP発光分析法によりカルシウム濃度を測定したところ、17質量%であった。金属カルシウム溶解時に相当量が揮発するため、金属カルシウムの装入量から計算されるカルシウム濃度(45質量%)よりも、カルシウム濃度は小さかった。
続いて、実施例1と同様の手順を行った後、溶解炉12に付帯する坩堝22中に第1の精製シリコン21kgを保持した。この際、坩堝22から約20gの溶融シリコンを採取した石英製の吸引管を、すぐさま水中に浸漬して急速に凝固させたものを不純物濃度分析用試料とし、ICP発光分析法によりリン、カルシウム濃度を測定したところ、それぞれ1.5ppmw、1200ppmwであった。
坩堝22中に金属カルシウム16kgを装入し、溶解した後、再度不純物濃度分析用試料を採取して、ICP発光分析法によりカルシウム濃度を測定したところ、15質量%であった。金属カルシウム溶解時に相当量が揮発するため、金属カルシウムの装入量から計算されるカルシウム濃度(42質量%)よりも、カルシウム濃度は小さかった。
続いて、実施例1と同様の手順により、溶解炉12に付帯する坩堝22中に保持される溶融シリコンから1回あたり3kgの第2の精製シリコンを7回引き上げ、溶解炉13に付帯する坩堝23中に第2の精製シリコン21kgを溶解し、保持した。この際、坩堝22から約20gの溶融シリコンを採取した石英製の吸引管を、すぐさま水中に浸漬して急速に凝固させたものを不純物濃度分析用試料とし、ICP発光分析法によりリン、カルシウム濃度を測定したところ、それぞれ1.5ppmw、1200ppmwであった。
なお、この間も併行して溶解炉11に付帯する坩堝21中に保持される溶融シリコンから1回あたり3kgの第1の精製シリコンが引き上げられ、溶解炉12に付帯する坩堝22中に溶解し、保持した。そして、坩堝21中に保持される溶融シリコンには金属シリコンを3kgずつ装入し、溶解した。
坩堝23中に金属カルシウム14kgを装入し、溶解した後、再度不純物濃度分析用試料を採取して、ICP発光分析法によりカルシウム濃度を測定したところ、13質量%であった。金属カルシウム溶解時に相当量が揮発するため、金属カルシウムの装入量から計算されるカルシウム濃度(40質量%)よりも、カルシウム濃度は小さかった。
続いて、併行して溶解炉11に付帯する坩堝21中に保持される溶融シリコンから1回あたり3kgの第1の精製シリコンを引き上げ、溶解炉12に付帯する坩堝22中に溶解および保持し、坩堝21中に保持される溶融シリコンには金属シリコンを3kgずつ装入し、溶解した。
さらに、溶解炉12に付帯する坩堝22中に保持される溶融シリコンから1回あたり3kgの第2の精製シリコンを引き上げ、溶解炉13に付帯する坩堝23中に溶解および保持した。
さらに、溶解炉13に付帯する坩堝23中に保持される溶融シリコンから1回あたり3kgの第3の精製シリコンを引き上げた。上記作業を50回繰り返すことにより、第3の精製シリコン150kgを引き上げた。
実施例1と同様の手順で第3の精製シリコン150kg中の不純物濃度を測定したところ、リンは検出されなかった。すなわち、第3の精製シリコン中リン濃度は0.05ppmw未満となり、太陽電池用シリコン原料として要求される0.1ppmw未満とすることができた。
(実施例5)
本実施例では、溶解炉11、12、13に加え、溶解炉11と同様の構成から成る溶解炉14、15が並んで設置される。
実施例4において、溶解炉13に付帯する坩堝23中に保持される溶融シリコンから1回あたり3kgの第3の精製シリコンを7回引き上げ、溶解炉14に付帯する坩堝24中に第3の精製シリコン21kgを溶解および保持した。この際、坩堝24から約20gの溶融シリコンを採取した石英製の吸引管を、すぐさま水中に浸漬して急速に凝固させたものを不純物濃度分析用試料とし、ICP発光分析法によりカルシウム濃度を測定したところ、900ppmwであった。
カルシウムを添加しないこと以外は実施例4と同様にして、溶解炉14に付帯する坩堝24に保持される溶融シリコンから1回あたり3kgの第4の精製シリコンを引き上げ、溶解炉15に付帯する坩堝25中に溶解および保持した。さらに、溶解炉15に付帯する坩堝25に保持される溶融シリコンから1回あたり3kgの第5の精製シリコンを引き上げた。上記作業を50回繰り返すことにより、第5の精製シリコン150kgを引き上げた。
実施例1と同様の手順で第5の精製シリコン150kg中のカルシウム濃度を測定したところ、検出されなかった。併せて、鉄、アルミニウム、リン濃度を測定したところ、いずれの元素も検出されなかった。すなわち、第5の精製シリコン中不純物濃度は0.05ppmw未満となり、太陽電池用シリコン原料として要求される0.1ppmw未満とすることができた。
(実施例6)
実施例5で第5の精製シリコン150kgを製造した後の、坩堝21、22、23、24、25内にある溶融シリコン21kg中の鉄、アルミニウム、カルシウム、リン濃度を表1に示す。
Figure 0004115432
溶解炉11を傾けて、溶解炉11の近傍に配置した排出シリコン受容器中に、坩堝21内にある溶融シリコン21kgを全量排出した。続いて、溶解炉12を上昇させ、溶解炉11に付帯している坩堝21中に、坩堝22内にある溶融シリコン21kgを移した。同様にして、坩堝23から坩堝22、坩堝24から坩堝23、坩堝25から坩堝24へ、それぞれ溶融シリコン21kgを移した。
坩堝23中の溶融シリコン中カルシウム濃度が13質量%になるように、実施例4で行ったように、坩堝23中の溶融シリコン21kgに金属カルシウム140gを装入、溶解した。その後、実施例5と同様にして、第5の精製シリコン150kgを製造した。この第5の精製シリコン150kg中の鉄、アルミニウム、カルシウム、リン濃度をICP発光分析法により測定すると、いずれの元素も検出されなかった。すなわち、第5の精製シリコン中不純物濃度は0.05ppmw未満となり、太陽電池用シリコン原料として要求される0.1ppmw未満とすることができた。
本実施例の手順によると、シリコンの歩留は実施例2と同様の88%になる。実施例2および3と同様に、本例の手順を繰り返すことで、シリコンの歩留は78%から88%へ近づけることができる。
本発明に適用可能な装置の概略断面図である。 本発明に適用可能な図1の装置のうち、軸および冷却体の拡大断面図である。
符号の説明
11,12,13,14,15 溶解炉、21,22,23,24,25 坩堝、31,32,33,34,35 電磁誘導加熱装置、41,42,43,44,45 断熱材、51,52,53,54,55 冷却流体往路、511,521,531,541,551 冷却流体吹き出し部、61,62,63,64,65 冷却流体還路、71,72,73,74,75 軸、81,82,83,84,85 冷却体、91 原料シリコン装入機、101,102,103,104,105 溶融シリコン、111,112,113,114,115 精製シリコン。

Claims (9)

  1. 不純物を含有する第1の溶融金属を第1の坩堝中に保持する第1の工程と、
    第1の坩堝中に保持される第1の溶融金属に第1の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第1の精製金属を晶出させる第2の工程と、
    第1の精製金属が晶出した第1の冷却体を第1の溶融金属から取り出す第3の工程と、
    第1の工程における第1の金属よりも不純物濃度の小さい第2の溶融金属を坩堝中に保持する第4の工程と、
    第2の工程において晶出させた第1の精製金属を溶解し、第4の工程において保持される第2の溶融金属とともに、第2の坩堝中に保持する第5の工程と、
    第5の工程において保持する第2の溶融金属中に第2の冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第2の精製金属を晶出させる第6の工程と、
    第6の工程において第2の金属を晶出させた第2の冷却体を第2の溶融金属から取り出す第7の工程とを包含し、
    第1〜第5の工程において、晶出した第1の精製金属と同量の、不純物を含有する金属を第1の坩堝に添加し溶解して、第1〜第5の工程を複数回繰り返しつつ、第6および第7の工程を複数回行ない、
    前記金属はシリコンであって、前記不純物はシリコン中で凝固偏析を生じ得る元素であることを特徴とする金属の精製方法。
  2. 第4の工程における坩堝は第5の工程における第2の坩堝であることを特徴とする、請求項1に記載の金属の精製方法。
  3. 第5の工程の後、表面に晶出した第1の精製金属を溶解した後の第1の冷却体を、第2の工程において第1の冷却体として再び用いることを特徴とする、請求項1または2に記載の金属の精製方法。
  4. 第7の工程の後、表面に晶出した第2の精製金属を溶解した後の第2の冷却体を、第6の工程において第2の冷却体として再び用いることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の金属の精製方法。
  5. 所定の回数において第2の溶融金属を、第1の溶融金属として用いることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の金属の精製方法。
  6. 第(m−1)の工程の後、第(m−4)の工程における溶融金属よりも不純物濃度の小さい第nの溶融金属を坩堝中に保持する第mの工程と、
    第(m−)の工程において晶出させた第(n−1)の精製金属を溶解し、第mの工程において保持される第nの溶融金属とともに、第nの坩堝中に保持する第(m+1)の工程と、
    第(m+1)の工程において保持する溶融金属中に第nの冷却体を、該冷却体内部に冷却流体を流しつつ浸漬し、該冷却体表面に第nの精製金属を晶出させる第(m+2)の工程と、
    第(m2)の工程において第nの精製金属を晶出させた第nの冷却体を第nの溶融金属から取り出す第(m+3)の工程と、をさらに包含し、
    第m〜第(m+3)の工程を複数回さらに行なう金属の精製方法であって、
    m=4(n−1)であり、nは3以上の自然数であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の金属の精製方法。
  7. 第(m+3)の工程の後、表面に晶出した第nの精製金属を溶解した後の第nの冷却体を、第(m+2)の工程において第nの冷却体として再び用いることを特徴とする、請求項に記載の金属の精製方法。
  8. 所定の回数において第nの溶融金属を、第(n−1)の溶融金属として用いることを特徴とする、請求項6または7に記載の金属の精製方法。
  9. 前記不純物はリンであり、nは5ないし6であり、第1〜第3の溶融金属中にカルシウムを添加することを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載の金属の精製方法。
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