JP6159344B2 - シリコンを精製するための方法 - Google Patents

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Description

優先権の主張
本出願は、2012年1月26日に出願された米国仮特許出願第61/591,073号に対する優先権の恩典を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
発明の背景
シリコンの精製は、多くの商業用および産業用プロセスにおいて重要な工程である。シリコンからの不純物の経済的な除去を達成し、結果としてその純度を高めることは、これらのプロセスの最適化における主要な目標である。しかしながら、シリコンから不純物を分離する効率的な方法は、特に大規模においては、しばしば、実現しにくくかつ用いることが困難である。
太陽電池は、現在、太陽光を電気エネルギーに変換するその能力を用いることによりエネルギー源として利用されている。シリコンは、そのような光電池においてほぼ半導体材料としてのみ使用されている。太陽電池を使用する上での現在の大きな制限は、シリコンを太陽電池の製造に使用することができる十分に高いグレード(例えば、太陽電池グレード)までシリコンを精製するコストと関係がある。現在のエネルギーの需要および供給の制限の観点から、冶金グレード(MG)シリコン(または、太陽電池グレードよりも不純物の多い任意の他のシリコン)を太陽電池の製造に使用することができる十分に高いグレードに精製する、よりコスト効率の高い方法を非常に必要としている。
精製シリコンを製造するためのいくつかの技術が知られている。これらの技術のほとんどは、シリコンが溶融溶液から凝固する間に、望ましくない不純物が溶融溶液中に残留する傾向があるという原理に基づいて行われる。例えば、フローティングゾーン技術は、単結晶インゴットを製造するために使用することができ、これは、固体材料において移動液体域を使用し、不純物を材料の端部へと移動させる。別の例では、単結晶インゴットを製造するためにCzochralski技術を使用することができ、これは、種晶を使用してそのインゴットを溶液の外にゆっくり取り出し、不純物をその溶液中に残しながらシリコンの単結晶柱の形成を可能にする。さらに別の例では、多結晶インゴットを製造するためにBridgeman技術または熱交換技術を使用することができ、これは、温度勾配を使用して、方向性凝固を生じさせる。
シリコンの結晶化は、望ましくない不純物を除去するために使用される1つの方法である。結晶化では、不純物を有するシリコンを溶媒に溶解させて、次に、その溶液から再び結晶化させることで、より純粋なシリコンを形成する。結晶化は、経済的な精製法でありうるが、いくつかの短所が純度の低下および効率の悪さをもたらしうる。例えば、アルミニウムなどの金属溶媒を使用してシリコンを結晶化するプロセスでは、有益なシリコン材料が不純物と共にアルミニウムの母液中に残る。シリコンを分別結晶する試行の繰り返しは、結果として、シリコンの損失を比例的に増加させうる。別の例では、シリコンは、アルミニウムからきれいに結晶化させることができず、むしろ最初に比較的純粋な所望の物質として結晶化され、次に、これらの結晶の上にアルミニウム形態などのシリコンと不純物の組み合わせが結晶化されうる。場合によって、この作用は、アルミニウム溶液からの結晶シリコンの収率を最大限に高めようとする状況下において顕著になりうる。他の事例では、シリコンおよびアルミニウムの系の特有の性質から、望ましくない物質が純粋な結晶上に析出する前に、結晶化を手際よく止めることは困難であるかまたは不可能である。たとえ望ましくない物質がシリコン結晶の表面に結晶化する前に結晶化を手際よく止めた場合であっても、シリコン結晶が母液から除去される場合に、シリコン結晶上に残っている溶融母液が凝固して、同様の悪影響をもたらす。
太陽電池用のシリコン結晶を製造するための種々の技術は、溶融製造段階の間にシリコンを収容するためにるつぼを用いる。しかしながら、標準的なるつぼの使用にはいくつかの欠点がある。残念ながら、ほとんどのるつぼは、例えば、溶融シリコンが凝固するにつれてその大きさまたは形状が変化するなどの理由から、一度使用すると壊れてしまう。単結晶インゴットを作製する方法は、高価で脆い材料である石英るつぼの使用を含みうる。多結晶インゴットを作製する方法は、概して、より大きいるつぼを使用するが、石英の費用が原因で、これらのるつぼは、しばしば、溶融石英または他の耐熱性材料などのより安価な材料から作製される。より安価な材料から作製されているにもかかわらず、溶融石英または他の耐熱物から作製される大きいるつぼは、依然として製造するには高コストであり、概して一回しか使用できない。るつぼが高価であることと耐用期間に制限があることが合わさって、シリコンの精製装置および方法の経済効率を制限している。
加えて、るつぼと接しているかまたはるつぼに最も近い材料は、凝固するにつれて、るつぼからまたはるつぼのコーティングから汚染されうる。この不純材料は、凝固が完了した後に、その固体材料からトリミングしてよい。その材料をより大きい形状に凝固することによって、プロセスの間、空気またはるつぼまたは他の汚染物に曝露されるその材料の表面積を最小限に抑えることができ、そのため、汚染によって不純になった材料からトリミングによって廃棄される材料を最小限に抑えることができる。別の例では、最終凝結材料は、しばしば、凝固した材料の表面に位置しうる最も高い汚染濃度を有し、かつ、これらの表面はまた、使用前に凝固した材料からしばしばトリミングされる。表面積と体積の比をより小さくすることによって、この廃棄される材料はより大きい形状を使用することで最小限に抑えられる。より大きいスケールの利点は、特に、得られたインゴットの目的の用途が高品質のインゴットを必要とする場合に、溶融材料からインゴットを形成するためにより大きなるつぼを使用することを推奨している。しかしながら、より大きいるつぼの使用は、より大きい加熱炉の購入が必要となり、莫大な費用を伴う恐れがある。
本発明は、シリコンの精製に関する。本発明は、シリコンを精製するための方法を提供する。本方法は、アルミニウムを含む溶融溶媒から出発物質シリコンを再結晶化して、最終再結晶化シリコン結晶を供給することを含む。本方法はまた、最終再結晶化シリコン結晶を酸性水溶液で洗浄して、最終酸洗浄シリコンを供給する工程も含む。本方法はまた、最終酸洗浄シリコンを指向的に凝固させて、最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程も含む。
本発明の態様は、所定のコストで、精製シリコン中のより少ない量の不純物およびより一貫した不純物濃度などの利益および利点を含む。本方法は、所定のコストでより一貫した品質の精製シリコンを提供することができ、これによって、本方法の生成物は他の方法の生成物よりも有益になりうる。本方法は、他の方法よりも効率的でありうる。別の利益は、同様のコストで製造された他の精製シリコン生成物よりも有益でありうるより高品質の生成物を生成するために使用することができる、精製シリコンの生成を含むことができる。本方法の態様は、他の方法によって提供されるものよりも全体的により高品質のシリコンブロックに分割することができる、より低コストで優れた品質のインゴットを提供することができる。太陽電池を製造するために使用される場合には、そのインゴットから得られるシリコンブロックは、より効率的な太陽電池をより低いコストで生産することができる。
結晶化工程で母液をリサイクルする態様において、本方法は、精製されるシリコンをより少ない量で廃棄することができ、かつアルミニウム溶媒をより効率的に使用することができる。酸洗浄工程では、プロセスを出ていく溶解または反応した不純物は、価値ある生成物として売却することができる。酸洗浄において、精製工程を通って水性酸および水を逆方向にリサイクルすることで、材料を節約し、コストを削減し、かつ廃棄物を減らすことができる。酸洗浄において最も弱い溶解性混合物から開始する溶解のカスケード工程を使用することによって、発熱化学反応または溶解を、他の方法においてよりも容易に制御することができる。るつぼおよび方法のいくつかの態様はまた、同様のるつぼおよび方法よりも、所定の加熱炉内でのブロックの単一バッチでさらなるブロックを生成することができる。一例として、方向性凝固装置の再利用性は、本方法が経済的により効率的なシリコンの精製方法を提供できることに役立ちうる。方向性凝固装置の再利用性は、廃棄物を減らすことに役立ち、かつ方向性凝固により大きいるつぼを使用するためのより経済的な方法を提供することができる。いくつかの態様において、この方向性凝固および方法は、全体として、スケーリングの経済性から利益を得ることができる。さらに、方向性凝固装置のいくつかの態様において存在する加熱器は、シリコンを加熱するため、シリコンの温度を維持するため、シリコンの冷却を制御するため、またはそれらの組み合わせのための簡便で効率的な方法を提供し、これは、温度勾配および対応するシリコンの方向性凝固に対して正確な制御を可能にする。
本発明は、シリコンを精製するための方法を提供する。本方法は、アルミニウムを含む溶融溶媒から出発物質シリコンを再結晶化して、最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程を含む。本方法は、最終再結晶化シリコン結晶を酸性水溶液で洗浄して、最終酸洗浄シリコンを供給する工程を含む。本方法はまた、最終酸洗浄シリコンを指向的に凝固させて、最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程も含む。
いくつかの態様において、シリコンを精製するための方法は、最終方向性凝固シリコン結晶をサンドブラスト処理またはアイスブラスト処理して、サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理した最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程をさらに含むことができる。サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理した最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度は、最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度より高い。
いくつかの態様において、シリコンを精製するための方法は、最終方向性凝固シリコン結晶の一部を除去して、トリミングした最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程をさらに含むことができる。トリミングした最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度は、最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度より高い。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、出発物質シリコンの再結晶化は、出発物質シリコンとアルミニウムを含む溶媒金属とを接触させる工程を含むことができる。接触は、第一の混合物を供給するのに十分でありうる。出発物質シリコンの再結晶化はまた、第一の混合物を溶融する工程を含むことができる。第一の混合物の溶融は、第一の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化はまた、第一の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却は、最終再結晶化シリコン結晶および母液を形成するのに十分でありうる。出発物質シリコンの再結晶化はまた、最終再結晶化シリコン結晶と母液とを分離する工程を含むことができる。分離は、最終再結晶化シリコン結晶を供給することができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、出発物質シリコンの再結晶化は、出発物質シリコンと第一の母液とを接触させる工程を含むことができる。接触は、第一の混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化はまた、第一の混合物を溶融する工程を含むことができる。溶融は、第一の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化はまた、第一の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却は、第一のシリコン結晶および第二の母液を形成するのに十分でありうる。再結晶化は、第一のシリコン結晶と第二の母液とを分離する工程を含むことができる。分離は、第一のシリコン結晶を供給することができる。再結晶化はまた、第一のシリコン結晶とアルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させる工程を含むことができる。接触は、第二の混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化はまた、第二の混合物を溶融する工程を含むことができる。溶融は、第二の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化はまた、第二の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却は、最終再結晶化シリコン結晶および第一の母液を形成するのに十分でありうる。出発物質シリコンの再結晶化はまた、最終再結晶化シリコン結晶と第一の母液とを分離する工程を含むことができる。分離は、最終再結晶化シリコン結晶を供給することができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、出発物質シリコンの再結晶化は、出発物質シリコンと第二の母液とを接触させる工程を含むことができる。接触は、第一の混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化は、第一の混合物を溶融する工程を含むことができる。溶融は、第一の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化は、第一の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却は、第一のシリコン結晶および第三の母液を形成することができる。再結晶化はまた、第一のシリコン結晶と第三の母液とを分離する工程を含むことができる。分離は、第一のシリコン結晶を供給することができる。再結晶化はまた、第一のシリコン結晶と第一の母液とを接触させる工程を含むことができる。接触は、第二の混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化はまた、第二の混合物を溶融する工程を含むことができる。溶融は、第二の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化はまた、第二の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却は、第二のシリコン結晶および第二の母液を形成することができる。再結晶化は、第二のシリコン結晶と第二の母液とを分離する工程を含むことができる。分離は、第二のシリコン結晶を供給することができる。再結晶化は、第二のシリコン結晶と、アルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させる工程を含むことができる。接触は、第三の混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化は、第三の混合物を溶融する工程を含むことができる。溶融は、第三の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。再結晶化は、第三の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却は、最終再結晶化シリコン結晶および第一の母液を形成することができる。出発物質シリコンの再結晶化はまた、最終再結晶化シリコン結晶と第一の母液とを分離する工程を含むことができる。分離は、最終再結晶化シリコン結晶を供給することができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終再結晶化シリコンの洗浄は、最終再結晶化シリコンが酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に、最終再結晶化シリコンと酸溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第一の混合物を供給することができる。洗浄はまた、第一の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、最終酸洗浄シリコンを供給することができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終再結晶化シリコンの洗浄は、最終再結晶化シリコンが酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に、最終再結晶化シリコンと酸溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第一の混合物を供給することができる。洗浄は、第一の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、酸洗浄シリコンおよび酸溶液を供給することができる。洗浄は、酸洗浄シリコンとすすぎ溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第四の混合物を供給することができる。洗浄は、第四の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、湿潤性の精製シリコンおよびすすぎ溶液を供給することができる。洗浄は、湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程を含むことができる。乾燥は、最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分でありうる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終再結晶化シリコンの洗浄は、第一の複合体が弱酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に、最終再結晶化シリコンと弱酸溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第一の混合物を供給することができる。洗浄は、第一の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、第三のシリコン−アルミニウム複合体および弱酸溶液を供給することができる。洗浄は、第三の複合体が強酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に、第三のシリコン−アルミニウム複合体と強酸溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第三の混合物を供給することができる。洗浄は、第三の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、第一のシリコンおよび強酸溶液を供給することができる。洗浄は、第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第四の混合物を供給することができる。洗浄は、第四の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、湿潤性の精製シリコンおよび第一のすすぎ溶液を供給することができる。洗浄は、湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程を含むことができる。乾燥は、最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分でありうる。いくつかの態様において、洗浄の方法は、第一の混合物を分離して、第二のシリコン−アルミニウム複合体および弱酸溶液を供給する工程;第二の複合体が中程度酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に第二のシリコン−アルミニウム複合体と中程度酸溶液とを混ぜ合わせて、第二の混合物を供給する工程;ならびに、第二の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および中程度酸溶液を供給する工程をさらに含むことができる。いくつかの態様において、洗浄の方法は、第四の混合物を分離して、第二のシリコンおよび第一のすすぎ溶液を供給する工程;第二のシリコンと第二のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第五の混合物を供給する工程;ならびに、第五の混合物を分離して、湿潤性のシリコンおよび第二のすすぎ溶液を供給する工程をさらに含むことができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終再結晶化シリコンの洗浄は、第一の複合体が弱HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に最終再結晶化シリコンと弱HCl溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第一の混合物を供給することができる。洗浄は、第一の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、第三のシリコン−アルミニウム複合体および弱HCl溶液を供給することができる。洗浄は、第三の複合体が強HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に第三のシリコン−アルミニウム複合体と強HCl溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第三の混合物を供給することができる。洗浄は、第三の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、第一のシリコンおよび強HCl溶液を供給することができる。洗浄は、第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第四の混合物を供給することができる。洗浄は、第四の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、湿潤性の精製シリコンおよび第一のすすぎ溶液を供給することができる。洗浄は、湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程を含むことができる。乾燥は、最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分でありうる。洗浄は、弱HCl溶液から弱HCl溶液の一部を除去して、弱HCl溶液のpHおよび比重を維持する工程を含むことができる。洗浄は、強HCl溶液の一部を弱HCl溶液に移して、弱HCl溶液のpH、弱HCl溶液の体積、中程度HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程を含むことができる。洗浄は、バルクHCl溶液の一部を強HCl溶液に添加して、強HCl溶液のpH、強HCl溶液の体積、強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程を含むことができる。洗浄は、第一のすすぎ溶液の一部を強HCl溶液に移して、強HCl溶液のpH、強HCl溶液の体積、強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程を含むことができる。洗浄はまた、新鮮な水を第二のすすぎ溶液に添加して、第二のすすぎ溶液の体積を維持する工程を含むことができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終再結晶化シリコンの洗浄は、第一の複合体が弱HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に最終再結晶化シリコンと弱HCl溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第一の混合物を供給することができる。洗浄は、第一の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、第二のシリコン−アルミニウム複合体および弱HCl溶液を供給することができる。洗浄は、第二の複合体が中程度HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に第二のシリコン−アルミニウム複合体と中程度HCl溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第二の混合物を供給することができる。洗浄は、第二の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、第三のシリコン−アルミニウム複合体および中程度HCl溶液を供給することができる。洗浄は、第三の複合体が強HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に第三のシリコン−アルミニウム複合体と強HCl溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第三の混合物を供給することができる。洗浄は、第三の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、第一のシリコンおよび強HCl溶液を供給することができる。洗浄は、第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第四の混合物を供給することができる。洗浄は、第四の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、第二のシリコンおよび第一のすすぎ溶液を供給することができる。洗浄は、第二のシリコンと第二のすすぎ溶液とを混ぜ合わせる工程を含むことができる。混ぜ合わせは、第五の混合物を供給することができる。洗浄は、第五の混合物を分離する工程を含むことができる。分離は、湿潤性の精製シリコンおよび第二のすすぎ溶液を供給することができる。洗浄は、湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程を含むことができる。洗浄は、最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分でありうる。洗浄は、弱HCl溶液から弱HCl溶液の一部を除去して、弱HCl溶液のpHおよび比重を維持する工程を含むことができる。洗浄は、中程度HCl溶液の一部を弱HCl溶液に移して、弱HCl溶液のpH、弱HCl溶液の体積、弱HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程を含むことができる。洗浄は、強HCl溶液の一部を中程度HCl溶液に移して、中程度HCl溶液のpH、中程度HCl溶液の体積、中程度HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程を含むことができる。洗浄は、バルクHCl溶液の一部を強HCl溶液に添加して、強HCl溶液のpH、強HCl溶液の体積、強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程を含むことができる。洗浄は、第一のすすぎ溶液の一部を強HCl溶液に移して、強HCl溶液のpH、強HCl溶液の体積、強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程を含むことができる。洗浄は、第二のすすぎ溶液の一部を第一のすすぎ溶液に移して、第一のすすぎ溶液の体積を維持する工程を含むことができる。洗浄はまた、新鮮な水を第二のすすぎ溶液に添加して、第二のすすぎ溶液の体積を維持する工程を含むことができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固は、最終方向性凝固シリコン結晶を供給するための、2つの連続した方向性凝固を含む。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固は、るつぼ内で、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含む。るつぼは、インゴットの生成のための内部を含むことができる。るつぼが生成することができるインゴットは、多様なブロックを含むことができる。るつぼはまた、凝固してインゴットを形成する溶融物質が生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致する、外部形状を含むことができる。いくつかの態様において、インゴットのブロックは、方形のるつぼ内の格子と比較するとコーナーブロックの割合に対して側部または中央のブロックの割合が増加している、格子を形成することができる。いくつかの態様において、るつぼの外周は、およそ8個の主な側部を含むことができ、8個の側部は、ほぼ等しい長さのほぼ対向する第一の側部の2セット、および、ほぼ等しい長さのほぼ対向する第二の側部の2セットを含み、第一の側部は、第二の側部と交互に並んでいる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固は、インゴットの生成のための内部を含むるつぼ内で、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含む。るつぼは、凝固してインゴットを形成する溶融物質が生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致する、外部形状を含むことができる。インゴットは、多様なブロックを含むことができる。インゴットに含まれる多様なブロックは、格子を形成することができる。加熱炉の内部形状と一致するるつぼの外部形状によって、方形のるつぼを使用して加熱炉から作製することができるブロックの数よりも多い数のブロックを作製することが可能である。加熱炉の内部形状は、ほぼ円形を含むことができる。るつぼの外周は、およそ8個の主な側部を含み、8個の側部は、ほぼ等しい長さのほぼ対向するより長い側部の2セット、および、ほぼ等しい長さのほぼ対向するより短い側部の2セットを含む。より長い側部は、より短い側部と交互に並ぶことができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固は、方向性凝固鋳型を含む装置内で、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含む。方向性凝固鋳型は、少なくとも1つの耐熱性材料を含むことができる。装置は、外側ジャケットを備えることができる。装置は、断熱層を備えることができる。断熱層は、方向性凝固鋳型と外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置することができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固は、方向性凝固装置を提供する工程を含むことができる。装置は、少なくとも1つの耐熱性材料を含む方向性凝固鋳型を備えることができる。装置は、外側ジャケットを備えることができる。装置はまた、方向性凝固鋳型と外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置される断熱層を備えることができる。方向性凝固は、最終酸洗浄シリコンを少なくとも部分的に溶融する工程を含むことができる。溶融は、第一の溶融シリコンを供給することができる。方向性凝固はまた、第一の溶融シリコンを方向性凝固鋳型内で指向的に凝固させる工程を含むことができる。方向性凝固は、第二のシリコンを供給することができる。いくつかの態様において、方向性凝固はまた、方向性凝固鋳型上に加熱器を位置付ける工程を含むことができる。位置付けは、加熱要素および誘導加熱器から選択される1つまたは複数の加熱部材を方向性凝固鋳型上に位置付けする工程を含むことができる。
シリコンを精製するための方法のいくつかの態様において、最終酸洗浄シリコンの方向性凝固は、方向性凝固装置を供給する工程を含むことができる。装置は、方向性凝固鋳型を備えることができる。方向性凝固鋳型は、耐熱性材料を含むことができる。方向性凝固鋳型は、上層を含むことができる。上層は、滑り面耐熱物を含むことができる。上層は、方向性凝固シリコンを鋳型から取り出す場合に損傷から方向性凝固鋳型の残部を保護するように構成することができる。方向性凝固鋳型は、外側ジャケットを含むことができる。外側ジャケットは、鋼を含むことができる。方向性凝固鋳型は、断熱層を含むことができる。断熱層は、断熱れんが、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの混合物を含むことができる。断熱層は、方向性凝固鋳型の側壁の1つまたは複数と外側ジャケットの側壁の1つまたは複数の間において少なくとも部分的に配置することができる。方向性凝固鋳型の側壁の1つまたは複数は、酸化アルミニウムを含むことができる。方向性凝固鋳型の底部は、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含むことができる。装置はまた、上部加熱器を備えることができる。上部加熱器は、1つまたは複数の加熱部材を含むことができる。加熱部材の各々は、加熱要素または誘導加熱器を含むことができる。加熱要素は、シリコンカーバイド、二ケイ化モリブデン、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含むことができる。上部加熱器は、断熱体を含むことができる。断熱体は、断熱れんが、耐熱物、耐熱物の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの組み合わせを含むことができる。上部加熱器は、外側ジャケットを含むことができる。外側ジャケットは、ステンレス鋼を含むことができる。断熱体は、1つまたは複数の加熱部材と上部加熱器外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置することができる。装置は、シリコンの方向性凝固に2回超使用されるように構成することができる。
以下に、本発明の基本的な諸特徴および種々の態様を列挙する。
[1]
アルミニウムを含む溶融溶媒から出発物質シリコンを再結晶化して、最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程;
該最終再結晶化シリコン結晶を酸性水溶液で洗浄して、最終酸洗浄シリコンを供給する工程;および
該最終酸洗浄シリコンを指向的に凝固させて、最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程
を含む、シリコンを精製するための方法。
[2]
前記最終方向性凝固シリコン結晶をサンドブラスト処理またはアイスブラスト処理して、サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理した最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程をさらに含み、該サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理した最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度が、該最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度より高い、[1]に記載の方法。
[3]
前記最終方向性凝固シリコン結晶の一部を除去して、トリミングした最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程をさらに含み、該トリミングした最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度が、該最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度より高い、[1]または[2]に記載の方法。
[4]
出発物質シリコンの前記再結晶化が、
第一の混合物を供給するのに十分に、該出発物質シリコンと前記アルミニウムを含む溶媒金属とを接触させる工程;
第一の溶融混合物を供給するのに十分に、該第一の混合物を溶融する工程;
前記最終再結晶化シリコン結晶および母液を形成するのに十分に、第一の溶融混合物を冷却する工程;ならびに
該最終再結晶化シリコン結晶と該母液とを分離して、該最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程
を含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の方法。
[5]
出発物質シリコンの前記再結晶化が、
第一の混合物を供給するのに十分に、該出発物質シリコンと第一の母液とを接触させる工程;
第一の溶融混合物を供給するのに十分に、該第一の混合物を溶融する工程;
第一のシリコン結晶および第二の母液を形成するのに十分に、該第一の溶融混合物を冷却する工程;
該第一のシリコン結晶と該第二の母液とを分離して、該第一のシリコン結晶を供給する工程;
第二の混合物を供給するのに十分に、該第一のシリコン結晶と前記アルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させる工程;
第二の溶融混合物を供給するのに十分に、該第二の混合物を溶融する工程;
前記最終再結晶化シリコン結晶および該第一の母液を形成するのに十分に、該第二の溶融混合物を冷却する工程;ならびに
該最終再結晶化シリコン結晶と該第一の母液とを分離して、該最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程
を含む、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の方法。
[6]
出発物質シリコンの前記再結晶化が、
第一の混合物を供給するのに十分に、該出発物質シリコンと第二の母液とを接触させる工程;
第一の溶融混合物を供給するのに十分に、該第一の混合物を溶融する工程;
該第一の溶融混合物を冷却して、第一のシリコン結晶および第三の母液を形成する工程;
該第一のシリコン結晶と該第三の母液とを分離して、該第一のシリコン結晶を供給する工程;
第二の混合物を供給するのに十分に、該第一のシリコン結晶と第一の母液とを接触させる工程;
第二の溶融混合物を供給するのに十分に、該第二の混合物を溶融する工程;
該第二の溶融混合物を冷却して、第二のシリコン結晶および該第二の母液を形成する工程;
該第二のシリコン結晶と該第二の母液とを分離して、該第二のシリコン結晶を供給する工程;
第三の混合物を供給するのに十分に、該第二のシリコン結晶と前記アルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させる工程;
第三の溶融混合物を供給するのに十分に、該第三の混合物を溶融する工程;
該第三の溶融混合物を冷却して、前記最終再結晶化シリコン結晶および該第一の母液を形成する工程;ならびに
該最終再結晶化シリコン結晶と該第一の母液とを分離して、該最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程
を含む、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の方法。
[7]
前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、
該最終再結晶化シリコンが酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該酸溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;および
該第一の混合物を分離して、前記最終酸洗浄シリコンを供給する工程
を含む、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の方法。
[8]
前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、
該最終再結晶化シリコンが酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該酸溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;
該第一の混合物を分離して、酸洗浄シリコンおよび該酸溶液を供給する工程;
該酸洗浄シリコンとすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第四の混合物を供給する工程;
該第四の混合物を分離して、湿潤性の精製シリコンおよび該すすぎ溶液を供給する工程;ならびに
前記最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分に、該湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程
を含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の方法。
[9]
前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、
第一の複合体が弱酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該弱酸溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;
該第一の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および該弱酸溶液を供給する工程;
該第三の複合体が強酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第三のシリコン−アルミニウム複合体と該強酸溶液とを混ぜ合わせて、第三の混合物を供給する工程;
該第三の混合物を分離して、第一のシリコンおよび該強酸溶液を供給する工程;
該第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第四の混合物を供給する工程;
該第四の混合物を分離して、湿潤性の精製シリコンおよび該第一のすすぎ溶液を供給する工程;ならびに
前記最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分に、該湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程
を含む、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の方法。
[10]
前記第一の混合物を分離して、第二のシリコン−アルミニウム複合体および前記弱酸溶液を供給する工程;
該第二の複合体が中程度酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第二のシリコン−アルミニウム複合体と該中程度酸溶液とを混ぜ合わせて、第二の混合物を供給する工程;ならびに
該第二の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および該中程度酸溶液を供給する工程
をさらに含む、[9]に記載の方法。
[11]
前記第四の混合物を分離して、第二のシリコンおよび前記第一のすすぎ溶液を供給する工程;
該第二のシリコンと第二のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第五の混合物を供給する工程;ならびに
該第五の混合物を分離して、前記湿潤性のシリコンおよび該第二のすすぎ溶液を供給する工程
をさらに含む、[9]または[10]に記載の方法。
[12]
前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、
前記第一の複合体が弱HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該弱HCl溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;
該第一の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および該弱HCl溶液を供給する工程;
該第三の複合体が強HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第三のシリコン−アルミニウム複合体と該強HCl溶液とを混ぜ合わせて、第三の混合物を供給する工程;
該第三の混合物を分離して、第一のシリコンおよび該強HCl溶液を供給する工程;
該第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第四の混合物を供給する工程;
該第四の混合物を分離して、湿潤性の精製シリコンおよび該第一のすすぎ溶液を供給する工程;
前記最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分に、該湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程;
該弱HCl溶液から該弱HCl溶液の一部を除去して、該弱HCl溶液のpHおよび比重を維持する工程;
強HCl溶液の一部を該弱HCl溶液に移して、該弱HCl溶液のpH、該弱HCl溶液の体積、前記中程度HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
バルクHCl溶液の一部を該強HCl溶液に添加して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
該第一のすすぎ溶液の一部を該強HCl溶液に移して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
新鮮な水を前記第二のすすぎ溶液に添加して、該第二のすすぎ溶液の体積を維持する工程
を含む、[1]〜[11]のいずれか一項に記載の方法。
[13]
前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、
前記第一の複合体が弱HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該弱HCl溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;
該第一の混合物を分離して、第二のシリコン−アルミニウム複合体および弱HCl溶液を供給する工程;
該第二の複合体が中程度HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第二のシリコン−アルミニウム複合体と該中程度HCl溶液とを混ぜ合わせて、第二の混合物を供給する工程;
該第二の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および中程度HCl溶液を供給する工程;
前記第三の複合体が強HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第三のシリコン−アルミニウム複合体と該強HCl溶液とを混ぜ合わせて、第三の混合物を供給する工程;
該第三の混合物を分離して、第一のシリコンおよび強HCl溶液を供給する工程;
該第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第四の混合物を供給する工程;
該第四の混合物を分離して、第二のシリコンおよび第一のすすぎ溶液を供給する工程;
該第二のシリコンと第二のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第五の混合物を供給する工程;
該第五の混合物を分離して、湿潤性の精製シリコンおよび第二のすすぎ溶液を供給する工程;
前記最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分に、該湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程;
該弱HCl溶液から該弱HCl溶液の一部を除去して、該弱HCl溶液のpHおよび比重を維持する工程;
中程度HCl溶液の一部を該弱HCl溶液に移して、該弱HCl溶液のpH、該弱HCl溶液の体積、該弱HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
強HCl溶液の一部を該中程度HCl溶液に移して、該中程度HCl溶液のpH、該中程度HCl溶液の体積、該中程度HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
バルクHCl溶液の一部を該強HCl溶液に添加して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
該第一のすすぎ溶液の一部を該強HCl溶液に移して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
該第二のすすぎ溶液の一部を該第一のすすぎ溶液に移して、該第一のすすぎ溶液の体積を維持する工程;
新鮮な水を該第二のすすぎ溶液に添加して、該第二のすすぎ溶液の体積を維持する工程
を含む、[1]〜[12]のいずれか一項に記載の方法。
[14]
前記最終酸洗浄シリコンの方向性凝固が、前記最終方向性凝固シリコン結晶を供給するための2つの連続した方向性凝固を含む、[1]〜[13]のいずれか一項に記載の方法。
[15]
前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、るつぼ内で該最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該るつぼが、
インゴットを生成するための内部であって、該インゴットが、多様なブロックを含む、内部;および
凝固して該インゴットを形成する溶融物質が生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致する、外部形状
を含む、[1]〜[14]のいずれか一項に記載の方法。
[16]
前記ブロックが格子を含み、方形のるつぼ内の格子と比較するとコーナーブロックの割合に対して側部または中央のブロックの割合が増加している、[15]に記載の方法。
[17]
前記るつぼの外周が、およそ8個の主な側部を含み、該8個の側部が、ほぼ等しい長さのほぼ対向する第一の側部の2セット、および、ほぼ等しい長さのほぼ対向する第二の側部の2セットを含み、該第一の側部が該第二の側部と交互に並んでいる、[15]または[16]に記載の方法。
[18]
前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、るつぼを使用して該最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該るつぼが、
インゴットの生成のための内部、
凝固して該インゴットを形成する溶融物質が生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致する、外部形状
を含み;
該インゴットが、多様なブロックを含み;
該多様なブロックが格子を含み;
該加熱炉の内部形状と一致する該外部形状によって、方形のるつぼを使用して該加熱炉から作製することができるブロックの数よりも多い数のブロックを作製することが可能であり;
該加熱炉の該内部形状が、ほぼ円形を含み;かつ
該るつぼの外周が、およそ8個の主な側部を含み、該8個の側部が、ほぼ等しい長さのほぼ対向するより長い側部の2セット、および、ほぼ等しい長さのほぼ対向するより短い側部の2セットを含み、該より長い側部が該より短い側部と交互に並んでいる、
[1]〜[17]のいずれか一項に記載の方法。
[19]
前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、装置内で該最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該装置が、
少なくとも1つの耐熱性材料を含む、方向性凝固鋳型;
外側ジャケット;および
該方向性凝固鋳型と該外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置された、断熱層
を備える、[1]〜[18]のいずれか一項に記載の方法。
[20]
前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、
少なくとも1つの耐熱性材料を含む、方向性凝固鋳型、
外側ジャケット、および
該方向性凝固鋳型と該外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置された、断熱層
を備える方向性凝固装置を供給する工程;
該最終酸洗浄シリコンを少なくとも部分的に溶融して、第一の溶融シリコンを供給する工程;ならびに
該第一の溶融シリコンを該方向性凝固鋳型内で指向的に凝固させて、第二のシリコンを供給する工程
を含む、[1]〜[19]のいずれか一項に記載の方法。
[21]
前記方向性凝固鋳型上に加熱器を位置付ける工程をさらに含み、位置付ける工程が、加熱要素および誘導加熱器から選択される1つまたは複数の加熱部材を該方向性凝固鋳型上に位置付ける工程を含む、[20]に記載の方法。
[22]
前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、装置を使用して該最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該装置が、
耐熱性材料、
滑り面耐熱物を含み、方向性凝固シリコンを前記方向性凝固鋳型から取り出す際の損傷から該鋳型の残部を保護するように配置されている、上層、
鋼を含む、外側ジャケット、
断熱れんが、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの混合物を含み、該方向性凝固鋳型の側壁の1つまたは複数と該外側ジャケットの側壁の1つまたは複数の間において少なくとも部分的に配置されている、断熱層
を含む方向性凝固鋳型であって、
該方向性凝固鋳型の側壁の1つまたは複数が酸化アルミニウムを含み、
該方向性凝固鋳型の底部が、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む、方向性凝固鋳型;ならびに
加熱部材の各々が加熱要素または誘導加熱器を含み、該加熱要素が、シリコンカーバイド、二ケイ化モリブデン、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む、1つまたは複数の該加熱部材、
断熱れんが、耐熱物、耐熱物の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの組み合わせを含む、断熱体、および
ステンレス鋼を含む、外側ジャケット
を備える上部加熱器であって、
該断熱体が、該1つまたは複数の加熱部材と上部加熱器外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置されている、上部加熱器
を備え、
該装置が、シリコンの該方向性凝固に2回超使用されるように構成されている、
[1]〜[21]のいずれか一項に記載の方法。
図面は、必ずしも一定の尺度で描かれているとは限らず、これらの図面において、同様の数字は、いくつかの図全体で実質的に類似の構成要素を記述する。異なる文字接尾語を伴う同様の数字は、実質的に類似の構成要素の異なる例を示す。図面は全般的に、限定としてではなく例示として本明細書において考察される様々な態様を説明する。
いくつかの態様による、シリコンを精製する方法のブロック流れ図を示す。 いくつかの態様による、一重パス再結晶化のブロック流れ図を示す。 いくつかの態様による、二重パス再結晶化のブロック流れ図を示す。 いくつかの態様による、三重パス再結晶化カスケードプロセスのブロック流れ図を示す。 いくつかの態様による、三重パス再結晶化カスケードプロセスの図を示す。 いくつかの態様による、三重パス再結晶化カスケードプロセスの図を示す。 いくつかの態様による、再結晶化カスケードプロセスの第一のパスの詳細を示す。 いくつかの態様による、三重パス再結晶化カスケードプロセスのブロック流れ図を示す。 いくつかの態様による、四重パス再結晶化カスケードプロセスの図を示す。 いくつかの態様による、酸洗浄工程の一般的な流れ図を示す。 いくつかの態様による、酸洗浄工程の流れ図を示す。 いくつかの態様による、酸洗浄工程における弱酸溶液の一部をいつ除去すべきかを記載する決定木を示す。 いくつかの態様による、酸洗浄工程の流れ図を示す。 いくつかの態様による、32ブロック156mm×156mmのるつぼの上面図を示す。 いくつかの態様による、るつぼ内の32ブロック156mm×156mmのインゴットの上面図を示す。 いくつかの態様による、るつぼ100の側面図を示す。 いくつかの態様による、シリコンの方向性凝固用の装置の鋳型、外側ジャケットおよび断熱層の断面図を示す。 いくつかの態様による、シリコンの方向性凝固用の装置の鋳型、外側ジャケットおよび断熱層の断面図を示す。 いくつかの態様による、シリコンの方向性凝固用の装置の加熱器の断面図を示す。 いくつかの態様による、鋳型の上部に位置付けられた加熱器を含む、シリコンの方向性凝固用の装置の3D投影を示す。 いくつかの態様による、シリコンの方向性凝固用の装置の加熱器の等角図を示す。 いくつかの態様による、シリコンの方向性凝固用の装置の鋳型の等角図を示す。 いくつかの態様による、本発明の装置および方法によって作製されたシリコンインゴットを示す。
発明の詳細な説明
開示される主題の特定の請求項についてここで詳細に参照するが、その実施例は、添付の図面において説明される。開示される主題は、列挙される請求項と併せて記載しているが、これらは、開示される主題がそれら請求項に限定されることを意図するものではないことが理解されよう。むしろ、開示される主題は、特許請求の範囲によって定義されるように、本開示の主題の範囲内に包含されうるすべての代替物、変形、および等価物を網羅することが意図される。
本明細書において、「1つの態様」、「ある態様」、「例示的態様」などについての言及は、記載される態様が特定の特徴、構造または特性を包含することができるが、すべての態様が必ずしも特定の特徴、構造または特性を包含する必要がないことを意味する。また、そのような語句は、必ずしも同じ態様を言及する必要はない。さらに、特定の特徴、構造または特性がある態様と併せて記載される場合、例示的に記載されているか否かにかかわらず、他の態様と関連して、そのような特徴、構造または特性に影響が及ぶことは、当業者の知識の範囲内であると考えられる。
本書類において、特に指定のない限り、「1つ(a)」または「1つ(an)」という用語は、1つまたは2つ以上を含むように使用され、「または(or)」という用語は、非排他的な「または(or)」を指すように使用される。加えて、本明細書において用いられる表現または専門用語は、特に規定しない限り、単に説明を目的としたものであり限定するものではないことを理解すべきである。さらに、本明細書において言及されるすべての刊行物、特許および特許文献は、あたかもそれらが参照により個別に組み入れられるかのように、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。本書類と参照によりそのように組み入れられた文献の間で使用法が矛盾する場合には、組み入れられた参考文献における使用法は、本明細書の使用法に対して補足されるものと考慮されるべきであり;相容れない矛盾に対しては、本書類における用法が支配する。
本明細書に記載の製造方法において、工程は、時間または操作上の順序が明確に記載される場合を除き、本発明の原理から逸脱することなく、任意の順番で実施することができる。最初に、1つの工程が実施され、次に、いくつかの他の工程が続いて実施される効果についての請求項における記述は、第一の工程が他の工程のいずれかの前に実施されるが、他の工程内で順序がさらに記述されていなければ、他の工程を任意の適切な順序で実施することができるという意味を有するものとする。例えば、「工程A、工程B、工程C、工程Dおよび工程E」と記述される請求項の要素は、工程Aが最初に実施され、工程Eが最後に実施され、かつ、工程B、CおよびDが、工程A〜E間で任意の順序で実施することができるという意味で解釈されるものとし、かつ、その順序も特許請求されるプロセスの文言上の範囲内にある。所与の工程または工程のサブセットは、繰り返すこともでき、他の工程と同時に実施することもできる。別の例では、「工程A、工程B、工程C、工程Dおよび工程E」と記述される請求項の要素は、工程Aが最初に実施され、工程Bが次に実施され、工程Cが次に実施され、工程Dが次に実施され、かつ、工程Eが最後に実施されるということを意味するように解釈することができる。
さらに、別々に実施されることを特許請求の文言で明確に記述していなければ、特定の工程を同時に実施することができる。例えば、特許請求されるXを行う工程および特許請求されるYを行う工程は、単一の操作内で同時に実施することができ、その結果のプロセスは、特許請求されるプロセスの文言上の範囲内に入りうる。
定義
単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈が明確に他のことを示していない限り、複数形の指示対象を含むことができる。
本明細書において使用される場合、いくつかの例において、「第一の」、「第二の」、「第三の」などの用語は、「母液」、「結晶」、「溶融混合物」、「混合物」、「すすぎ溶液」、「溶融シリコン」などの他の用語に適用される場合、単に工程間で区別する一般用語として使用され、かつ、明確に他のことを示していない限り、それ自体が工程の優先度および工程の順番を示すものではない。例えば、いくつかの例において、「第三の母液」は、一つの要素でありうるが、一方で、第一または第二の母液がその例の要素でない場合もありうる。他の例では、第一、第二および第三の母液は、すべて1つの例の要素でありうる。
「約」という用語は、値または範囲における変動の程度、例えば、表示した値のまたは表示した範囲の限度の10%以内、5%以内または1%以内を考慮に入れることができる。連続した値の範囲またはリストが与えられる場合、特に指定のない限り、その範囲内の任意の値または与えられた連続した値の間の任意の値も開示される。
本明細書において使用される「溶媒」という用語は、固体、液体または気体を溶解することができる液体を指す。溶媒の非限定的な例は、溶融金属、シリコーン(silicone)、有機化合物、水、アルコール、イオン性液体および超臨界流体である。
本明細書において使用される「〜から独立して選択される」という用語は、文脈が明確に他のことを示していない限り、言及される群が同じであること、異なること、またはそれらの混合物であることを指す。したがって、この定義のもとでは、「X1、X2、およびX3は、希ガスから独立して選択される」という語句は、例えば、X1、X2、およびX3がすべて同じである場合、X1、X2、およびX3がすべて異なる場合、X1およびX2が同じであるがX3が異なる場合、ならびに他の類似した並べ換えのシナリオを含みうる。
本明細書において使用される「空気」という用語は、概して地表の大気から採取された気体の天然の組成とほぼ同一の組成を有する気体の混合物を指す。いくつかの例において、空気は、周辺環境から採取される。空気は、およそ78%の窒素、21%の酸素、1%のアルゴンおよび0.04%の二酸化炭素、ならびに少量の他の気体を含む組成を有する。
本明細書において使用される「室温」という用語は、例えば、約15℃〜約28℃でありうる周囲温度を指す。
本明細書において使用される場合、「混合物」は、相互に物理的に接触している2つまたはそれ以上の物質の組み合わせを指す。例えば、混合物の成分は、化学的な反応によるのではなく物理的に混ぜ合わされうる。
本明細書において使用される場合、「溶融」は、物質が十分な熱に曝露された場合に、固体から液体に変化することを指す。
本明細書において使用される場合、「精製する」は、異物または混入物質から対象の化学物質を物理的または化学的に分離することを指す。
本明細書において使用される場合、「接触させる」は、物質を、触れさせるか、接触をさせるか、または密接させる、作用を指す。
本明細書において使用される「結晶化する」は、溶液から物質の結晶(結晶性物質)を形成するプロセスを含む。このプロセスは、結晶が形成されるように、液体供給流を冷却することにより、または所望の生成物の溶解性を低下させる沈殿剤を添加することにより、多くの場合は非常に純度の高い形態で、液体供給流から生成物を分離する。その後、純粋な固体結晶を、デカンテーション、濾過、遠心分離、または他の手段により残留液から分離する。
本明細書において使用される場合、「結晶性」は、固体中の原子の規則的で幾何学的な配置を含む。
本明細書において使用される場合、「分離する」は、ある物質を別のものから取り除く(例えば、混合物から固体または液体を取り除く)プロセスを指す。このプロセスは、当業者に公知の任意の適切な技術、例えば、混合物をデカントすること、混合物から1つまたは複数の液体をすくい取ること(skimming)、混合物を遠心分離すること、混合物から固体を濾過すること、またはそれらの組み合わせを用いることができる。
本明細書において使用される場合、「母液(mother liquor)」または「母液(mother liquid)」は、固体が液体に溶けている溶液の混合物から、固体(例えば、結晶)が取り除かれた後に得られる固体または液体を指す。除去が完全であるかに応じて、母液には、これらの固体が微量に含まれうる。
本明細書において使用される場合、「シリコン」は、記号Siおよび原子番号14を有する化学元素を指す。本明細書において使用される場合、「冶金グレードシリコン」または「MGシリコン」または「MG Si」は、比較的純粋な(例えば、少なくとも約96.0重量%)シリコンを指す。
本明細書において使用される場合、「溶融物」は、溶融された物質を指し、溶融とは、固体物質が液体に変わる点(融点と呼ばれる)まで固体物質を加熱するプロセスのことである。
本明細書において使用される場合、「溶媒金属」は、加熱することにより、効果的にシリコンを溶解させ、溶融液を生じることができる、1つもしくは複数の金属またはその合金を指す。適切な溶媒金属の例には、例えば、銅、スズ、亜鉛、アンチモン、銀、ビスマス、アルミニウム、カドミウム、ガリウム、インジウム、マグネシウム、鉛、その合金、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書において使用される場合、「合金」は、2つまたはそれ以上の元素の均一混合物を指し、その少なくとも1つは金属であり、かつ、得られる物質は金属特性を有する。得られた金属物質は、通常、その成分のものとは異なる(場合によっては、大きく異なる)特性を有する。
本明細書において使用される場合、「液相線」は、それを超えてでは所与の物質が液相で安定である相図上の線を指す。通常、この線は、遷移温度を表す。液相線は、物質に応じて直線であってもまたは曲線であってもよい。液相線は、最も頻繁に、金属合金を含む、固溶体などの二成分系に適用される。液相線は固相線と対比されうる。液相線および固相線は、必ずしも1列に並び、かつ重なっている必要はなく;液相線と固相線の間に間隙が存在する場合、その間隙内では、物質は、液体または固体のいずれであっても安定ではない。
本明細書において使用される場合、「固相線」は、それ未満では所与の物質が固相で安定である相図上の線を指す。通常、この線は、遷移温度を表す。固相線は、物質に応じて直線であってもまたは曲線であってもよい。固相線は、最も頻繁に、金属合金を含む、固溶体などの二成分系に適用される。固相線は液相線と対比されうる。固相線および液相線は、必ずしも1列に並び、かつ重なっている必要はない。固相線と液相線の間に間隙が存在する場合、その間隙内では、物質は、液体または固体のいずれであっても単独で安定ではなく;そのことは、例えば、かんらん石(苦土かんらん石−鉄かんらん石)系にも当てはまる。
本明細書において使用される場合、「ドロス]は、溶融金属浴に浮遊している固体不純物の塊を指す。ドロスは、通常、スズ、鉛、亜鉛またはアルミニウムなどの低融点金属または合金の溶融において、またはこれらの金属を酸化することにより生じる。ドロスは、例えば、表面からすくい取ることにより除去することができる。スズおよび鉛では、ドロスは、酸化物を溶解させてスラグを形成する水酸化ナトリウムペレットを添加することによっても除去することができる。他の金属では、塩フラックスを添加してドロスを分離することができる。ドロスは、固体であるという点で、合金上に浮遊する(粘性の)液体であるスラグとは区別される。
本明細書において使用される場合、「スラグ」は、金属を精製するための精錬用の鉱石の副生成物を指す。スラグは、金属酸化物の混合物であると考えることができるが;しかしながら、これらは、金属硫化物および元素形態の金属原子を含有することができる。スラグは、概して、金属製錬において廃棄物の除去機構として用いられる。自然界においては、鉄、銅、鉛、アルミニウムおよび他の金属などの金属鉱石は、純粋でない状態で見出され、しばしば酸化され、かつ他の金属のケイ酸塩と混合される。精錬中、鉱石が高温に曝されると、これらの不純物が溶融金属から分離されて、除去することができる。除去された化合物の集積物がスラグである。スラグはまた、例えば、金属の精製を向上させるため設計により創成された、種々の酸化物と他の物質の配合物でありうる。
本明細書において使用される場合、「不活性ガス」は、通常の状況下において反応性のない任意のガスまたはガスの組み合わせを指す。不活性ガスは、必ずしも元素である必要はなく、分子ガスであることが多い。希ガスと同様に、非反応性の傾向は価電子に起因するものであり、すべての不活性ガスにおいてその最外電子殻は完全に満たされている。不活性ガスは、必ずしもその必要はないが、希ガスでありうる。不活性ガスの例には、例えば、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)および窒素(N2)が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「指向的に凝固させる」は、凝固されている部位に供給金属が連続的に使用可能となるような、溶融金属の凝固を指す。
本明細書において使用される場合、「多結晶性シリコン(polycrystalline silicon)」または「ポリ−Si」または「多結晶シリコン(multicrystalline silicon)」は、複数の単結晶シリコン結晶を含む物質を指す。
本明細書において使用される場合、「単結晶シリコン」は、欠陥または不純物をほとんど含まない単一および連続した結晶格子構造を有するシリコンを指す。
本明細書において使用される場合、「インゴット」は、鋳造された材料の塊を指す。いくつかの例では、その材料の形状によって、インゴットを比較的容易に運搬することが可能となる。例えば、融点を超えて加熱され、棒またはブロックに成形された金属をインゴットと呼ぶ。
本明細書において使用される場合、「ブール」は、合成により生成された単結晶インゴットを指す。例えば、Czochralskiまたは「CZ」プロセスにおいては、種晶を使用して、大きな結晶またはインゴットを生成する。この種晶は、純粋な溶融シリコンに浸漬し、ゆっくり抽出される。溶融シリコンは、結晶様式で、種晶上で成長する。種晶が抽出されるにつれて、結晶が成長し、最終的に大きな円形ブールが生成する。
本明細書において使用される場合、「任意の」は、ある物事が、行われるか、もしくは存在するか、または行われないか、もしくは存在しないかのいずれかを指す。例えば、任意の工程は、実施されるか、または実施されないかのいずれかの工程である。別の例では、任意の成分は、存在するかまたは存在しないかのいずれかの成分である。
本明細書において使用される場合、「酸溶液」は、任意の濃度の酸を含有する溶液を指す。
本明細書において使用される場合、「三塩化アルミニウム」は、AlCl3を指す。
本明細書において使用される場合、「バッチ」は、非連続的な生産または使用;すなわち、単一操作で製造または使用されるものを指す。
本明細書において使用される場合、「瓶」は、材料を収容、移送、保存または使用するための容器を指す。瓶は、切れ目のない固形体を有する必要はなく、すなわち、瓶は、穿孔(perforation)または穴(hole)を有することができる。
本明細書において使用される場合、「連続的」は、非バッチ式の生産または使用、すなわち、中断のない製造または使用を指す。連続プロセスは、無限に連続的である必要はないが、このプロセスを有する方法が実施されている間は、実質的に連続的であるべきである。
本明細書において使用される場合、「結晶」は、高度に規則的な構造を有する固体を指す。結晶は、元素または分子の凝固によって形成することができる。
本明細書において使用される場合、「第一の複合体」、「第二の複合体」、および「第三の複合体」は、2つ以上のもの、特に、材料、化合物または化学元素の組み合わせを指す。複合体は、巨視的でありうるが、例えば、これらの用語は、分子または原子スケールの化学元素の組み合わせを必要とするものではなく、またこれを禁止するものでもない。複合体は、一貫性のない分布の複合体でありうる。複合体は、合金であってよいか、あるいは合金を含有してもよい。
本明細書において使用される場合、「溶解性化学物質」は、少なくとも1つの溶解性化学物質を指し、かつ、2つ以上の溶解性化学物質を指すことができる。溶解性化学物質は、少なくとも1つの不純物と反応するか、少なくとも1つの不純物を溶解するか、またはそれらの組み合わせである、化学物質を指すことができる。
本明細書において使用される場合、「乾燥」は、水の少なくとも部分的な除去を指し、かつ、そこから水の実質的大部分が除去されたものを指すことができる。
本明細書において使用される場合、「押し出された」は、例えば、重力によって、重力により生じた液体圧力によって、穴から搾り出されるまたは押し出されることを指し、これには、固体が重力によって生成された液体圧によってまたは他の手段によって穴から押し出されることを含む。
本明細書において使用される場合、「新鮮な水」は、精製される物質から不純物または化学物質を洗浄するための、まだ使用されていない水を指す。
本明細書において使用される場合、「ヘッドスペース」は、あるものの上にある空気の体積を指すが、概して、必ずしも閉鎖環境である必要はない。
本明細書において使用される場合、「加熱器」は、何か他のものに熱を付与することができる機器を指す。
本明細書において使用される場合、「精製される物質」は、少なくとも1つの物質でありうるが、数種類の物質であってもよく、かつ、その数種類の物質は組み合わせることで、合金、化合物、結晶またはそれらの組み合わせにすることができる。
本明細書において使用される場合、「混合物」は、2つまたはそれ以上のものが組み合わされていることを指す。その組み合わせは、その2つのものの間で密接な接触が存在するような組み合わせである。
本明細書において使用される場合、「溶融物」は、液体、特に、室温で固体である物質の液体相を指す。
本明細書において使用される場合、「過酸化物」は、酸素−酸素単結合を有する化合物を指し、過酸化水素を含む。
本明細書において使用される場合、「pH」は、溶液の酸性度または塩基性度の尺度を指す。pHは、溶解した水素イオン、例えば、H+のモル濃度の10を底とする負の対数で概算される。
本明細書において使用される場合、「ポリ塩化アルミニウム」は、PACとしても略され、式AlnCl(3n-m)(OH)mで表される化合物を指す。これはまた、クロロヒドロキシアルミニウムと呼ぶこともできる。
本明細書において使用される場合、「反応させる」は、化学反応を有すること、または酸溶液もしくは溶解性溶液および純粋でないシリコンの文脈においては、溶解することを指す。
本明細書において使用される場合、「センサー」は、何か他のものの特徴または特性を検出することができる機器を指す。
本明細書において使用される場合、「分離」または「分離する」は、あるものを別のものから少なくとも部分的に除去することを指す。
本明細書において使用される場合、「沈降タンク」は、固体物質を底部に沈降させるように設計されたタンクを指し、それによって、液体がタンクに入れられた場合にその液体が含有していた固体よりも少ない固体と共に液体をそのタンクから除去することができる。いくつかの例において、沈降タンクは、円錐状であることができ、固体の放出を可能にするためのバルブを底部に有することができる。
本明細書において使用される場合、「比重」は、水の密度に対する物質の密度を指す。比重は、測定される物質の密度を、およそ3.98℃および1気圧で測定された水の密度で割ったものを指すことができる。
本明細書において使用される場合、「蒸気」は、気体状の水または水蒸気を指す。
本明細書において使用される場合、「タンク」は、容器を指し、その上部は開いていてもよいが、必ずしも開いている必要はない。
本明細書において使用される場合、「バルブ」は、あるものが何か他のものを通過して流れることを可能にするかまたは停止するための機器を指す。
本明細書において使用される場合、「ブロック」は、任意の形状でありうるインゴットの塊を指す。概して、ブロックは、方形である。
本明細書において使用される場合、「側部ブロック」は、一方の側部をインゴットの外周と共有するブロックを指す。
本明細書において使用される場合、「中央ブロック」は、1つの側部をインゴットの外周と共有しないブロックを指す。
本明細書において使用される場合、「コーナーブロック」は、2つの側部をインゴットの外周と共有するブロックを指す。
本明細書において使用される場合、「コーティング」は、別の材料の少なくとも一部を覆う1つの材料の層を指し、層は、その層を覆う材料と同様の厚さにすること、その材料よりも厚くすること、またはその材料よりも薄くすることができる。
本明細書において使用される場合、「皿穴加工した(counter-sunk)」は、ネジ、ボルト、または類似の金属製品を取り付けるやり方を指し、より広い縁の第二の円錐状または半円錐状の穴を、材料における特定の縁の第一の円筒状の穴のほぼ上の材料の表面により近づけることで、第二の穴がなかった場合よりも、金属製品が取り付けられている表面上にその金属製品が突き出ないように、または金属製品が取り付けられている表面上にその金属製品が少し突き出るようになっている。
本明細書において使用される場合、「座ぐり穴加工した(counter-bored)」は、ネジ、ボルト、または類似の金属製品を取り付けるやり方を指し、より広い縁の第二の円筒状の穴を、材料における特定の縁の第一の円筒状の穴のほぼ上の材料の表面により近づけることで、第二の穴がなかった場合よりも、金属製品が取り付けられている表面上にその金属製品が突き出ないように、または金属製品が取り付けられている表面上にその金属製品が少し突き出るようになっている。
本明細書において使用される場合、「るつぼ」は、溶融物質を収容することができる容器、材料が溶融して溶融物となる際に材料を収容することができる容器、および、溶融物質が凝固もしくは結晶化する際に溶融物質を収容することができる容器、またはそれらの組み合わせのための容器を指す。
本明細書において使用される場合、「曲面」は、ほぼ湾曲している表面またはほぼ円弧形状に従う表面を指し、これは、完全に湾曲している必要はない。表面が湾曲しているかどうかを概算する際に、その平均が考慮されるが、この場合、いくつかの部分(1つの部分を含む)、複数の部分において、またはすべての部分において、1つの直線または複数の直線に従う表面は、その表面全体がほぼ円弧に従う場合には、湾曲した表面でありうる。
本明細書において使用される場合、「格子」は、少なくとも2つのブロックを指し、そのブロックの端部のパターンは、概して、規則正しい間隔で配置された水平線および垂直線のパターンを形成する。
本明細書において使用される場合、「内角」は、2つの表面の間に形成された角度で、その2つの角度のうちのより小さい角度を指す。
本明細書において使用される場合、「平坦面」は、ほぼ直線であり、全体的に最小限に湾曲しており、かつ、完全に平坦である必要はない側部を指す。直線度を概算する際に、その平均が考慮されるが、この場合、わずかに数回前後して湾曲している側部は、その側部全体がほぼ直線に従う場合には、平坦面でありうる。
本明細書において使用される場合、「加熱炉」は、材料を加熱するための区画を有する、機械、機器、装置、または他の構造物を指す。
本明細書において使用される場合、「加熱炉容量」は、加熱炉の区画の体積を指す。
本明細書において使用される場合、「外周」は、物体または形状の外縁部を指す。
本明細書において使用される場合、「丸い」は、とがったコーナーをもたない形状、例えば、90度のコーナーをもたない形状を指す。丸い形状は、円形または楕円でありうる。丸い形状は、丸い端部を有する方形を含むことができる。
本明細書において使用される場合、「導管」は、材料を貫通する管形状の穴を指し、この場合、その材料は、必ずしも管形状である必要はない。例えば、一塊の材料を貫通する穴は、導管である。その穴は、直径よりも大きい長さの穴でありうる。導管は、管(パイプを含む)を材料中に内包することによって形成することができる。
本明細書において使用される場合、「方向性凝固」は、ほぼ一つの位置で開始し、ほぼ直線方向(例えば、表面に対して垂直に、水平に、または直角に)で進行し、かつ、ほぼ別の位置で終了する、物質の結晶化を指す。この定義において使用される場合、位置は、点、面、または環状または鉢状を含む湾曲した面でありうる。
本明細書において使用される場合、「送風機」は、空気を動かすことができる任意の機器または装置を指す。
本明細書において使用される場合、「加熱要素」は、熱を生成する1つの材料を指す。いくつかの態様において、加熱要素は、電気がその材料を通って流れることができる場合に熱を生成することができる。
本明細書において使用される場合、「誘導加熱器」は、材料中での電流の誘発を介して材料に熱を加える加熱器を指す。概して、そのような電流は、加熱される材料に近接した金属のコイルに交流電流を流すことによって生成される。
本明細書において使用される場合、「溶融」は、固体から液体への、すなわち、溶融物質への相転移を起こすことを指す。
本明細書において使用される場合、「油」は、周囲温度で液体であり、疎水性であり、かつ300℃超の沸点を有する物質を指す。油の例としては、植物油および石油が挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される場合、「耐熱性材料」は、高温で化学的および物理的に安定な材料を指す。耐熱性材料の例としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される場合、「加熱面(hot face)耐熱物」は、耐熱性材料を指す。
本明細書において使用される場合、「伝導性耐熱物」は、熱を伝導することができる耐熱性材料を指す。
本明細書において使用される場合、「側部(side)」または「側部(sides)」は、1つまたは複数の側部を指すことができ、かつ、特にことわりがない限り、物体の1つまたは複数の上部または底部と対比して、物体の1つの側部または複数の側部を指す。
本明細書において使用される場合、「シリコン」は、元素Siを指し、かつ、これは、任意の純度のSiを指すことができるが、概して、少なくとも50重量%純粋、好ましくは75重量%純粋、より好ましくは85%純粋、より好ましくは90重量%純粋、より好ましくは95重量%純粋、さらにより好ましくは99重量%純粋であるシリコンを指す。
本明細書において使用される場合、「滑り面耐熱物」は、固体シリコンと方向性凝固鋳型の間の摩擦を低下させ、かつ、付着を低下させる耐熱性材料を指す。
本明細書において使用される場合、「管」は、空洞のパイプ状の材料を指す。管は、概して、その外部形状とほぼ一致する内部形状を有する。管の内部形状は、円形、方形、または任意の数の側部を有し非対称形状を含む形状を含む、任意の適切な形状でありうる。
本明細書において使用される場合、「再結晶化」は、不純物質を溶媒に溶解し、その物質を溶媒から再び結晶化させるプロセスを指し、それによって、溶媒から再び結晶化された物質は、溶媒に溶解していた不純物質より高い純度を有する。
シリコンを精製するための方法
本発明は、シリコンの精製に関する。本発明は、シリコンを精製するための方法を提供する。図1を参照すると、本発明のシリコン精製の方法の一般的な概略を説明するブロック流れ図5が示される。本方法は、アルミニウムを含む溶融溶媒から出発物質シリコン10を再結晶化して15、最終再結晶化シリコン結晶20を供給する工程を含む。本方法はまた、最終再結晶化シリコン結晶20を酸性水溶液で洗浄して25、最終酸洗浄シリコン30を供給する工程を含む。本方法はまた、最終酸洗浄シリコン30を指向的に凝固させて35、最終方向性凝固シリコン結晶40を供給する工程を含む。
再結晶化
シリコンを精製する方法は、アルミニウムを含む溶融溶媒から出発物質シリコンを再結晶化して、最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程を含む。再結晶化は、任意の適切な再結晶化プロセスでありうるが、再結晶化溶媒は、アルミニウムを含み、出発物質シリコンよりも純粋な最終再結晶化シリコン結晶を供給する。いくつかの態様において、再結晶化を1回実施して、出発物質シリコンを最終再結晶化シリコン結晶に変換することができる。他の態様において、出発物質シリコンを複数回再結晶化した後に最終再結晶化シリコン結晶を供給することができる。いくつかの態様において、アルミニウム溶媒は、純粋であってもよいか、または不純物を含んでいてもよい。アルミニウム中の不純物は、シリコンであってもよいか、または他の不純物であってもよい。複数回の再結晶化を伴う態様において、再結晶化は、カスケードプロセスでありうるが、第一の再結晶化が少なくとも純粋なアルミニウムを再結晶化溶媒として使用し、かつ、最後の再結晶化が最も純粋なアルミニウムを再結晶化溶媒として使用するように、プロセスを通して逆向きにアルミニウム溶媒をリサイクルすることができる。シリコン結晶は、カスケードプロセスを順方向に進むので、これらはより純粋な溶媒金属から再結晶化される。アルミニウム溶媒をリサイクルすることによって、廃棄物が最小限に抑えられる。溶媒中および再結晶される物質中の不純物の量は、生成物の純度に悪影響を及ぼしうるので、最後の再結晶化に最も純粋なアルミニウム溶媒を使用することは、最終再結晶化シリコン結晶の純度を最大限に高めることに役立つ。適切な再結晶化のいくつかの例は、米国特許出願第12/729,561号に見出すことができ、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
図2Aを参照すると、いくつかの態様により、シリコンを再結晶化する方法のブロック流れ図60が示される。出発物質シリコンの再結晶化は、出発物質シリコン102と、アルミニウム126を含む溶媒金属とを接触させる工程106を含むことができる。接触させる工程は、第一の混合物108を供給するのに十分でありうる。この方法は、第一の混合物を溶融する工程110を含むことができる。溶融する工程110は、第一の溶融混合物112を供給するのに十分でありうる。この方法は、第一の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却する工程は、最終再結晶化シリコン結晶132および母液126を形成するのに十分でありうる。この方法は、最終再結晶化シリコン結晶132と母液126とを分離する工程114を含むことができる。分離する工程は、最終再結晶化シリコン結晶132を供給することができる。
図2Bを参照すると、いくつかの態様により、シリコンを再結晶化する方法のブロック流れ図70が示される。出発物質シリコンの再結晶化は、出発物質シリコン102と第一の母液122とを接触させる工程106を含むことができる。接触させる工程106は、第一の混合物108を供給するのに十分でありうる。この方法は、第一の混合物を溶融する工程110を含むことができる。溶融する工程は、第一の溶融混合物112を供給するのに十分でありうる。この方法は、第一の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却する工程は、第一のシリコン結晶120および第二の母液104を形成するのに十分でありうる。この方法は、第一のシリコン結晶120と第二の母液104とを分離する工程114を含むことができる。分離する工程は、第一のシリコン結晶120を供給することができる。この方法は、第一のシリコン結晶120とアルミニウムを含む第一の溶媒金属126とを接触させる工程106を含むことができる。接触させる工程106は、第二の混合物138を供給するのに十分でありうる。この方法は、第二の混合物138を溶融する工程110を含むことができる。溶融する工程110は、第二の溶融混合物140を供給するのに十分でありうる。この方法は、第二の溶融混合物を冷却する工程を含むことができる。冷却する工程は、最終再結晶化シリコン結晶132および第一の母液122を形成するのに十分でありうる。この方法はまた、最終再結晶化シリコン結晶132と第一の母液122とを分離する工程114を含み、最終再結晶化シリコン結晶を供給する。3パスまたはより大きな再結晶化カスケードおよびそれらの変形例に関する本明細書中のすべての考察が、図2Bにおいて説明されるように、2パス再結晶化カスケードの態様にも適用され;適用可能な場合、3パスまたはより大きな再結晶化カスケードおよびそれらの変形例に関する本明細書中のすべての考察が、図2Aにおいて説明されるように、1パス再結晶化の態様にも適用されることを理解すべきである。
1つの態様において、出発物質シリコンの再結晶化は、出発物質シリコンと第二の母液とを接触させる工程を含むことができる。接触は、第一の混合物を供給するのに十分でありうる。この方法は、第一の混合物を溶融する工程を含むことができる。溶融する工程は、第一の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。この方法は、第一の溶融混合物を冷却して、第一のシリコン結晶および第三の母液を形成する工程を含むことができる。この方法は、第一のシリコン結晶と第三の母液とを分離する工程を含むことができる。分離する工程は、第一のシリコン結晶を供給することができる。この方法は、第一のシリコン結晶と第一の母液とを接触させる工程を含むことができる。接触させる工程は、第二の混合物を供給するのに十分でありうる。この方法は、第二の混合物を溶融する工程を含むことができる。この方法は、第二の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。この方法は、第二の溶融混合物を冷却して、第二のシリコン結晶および第二の母液を形成する工程を含むことができる。この方法は、第二のシリコン結晶と第二の母液とを分離する工程を含むことができる。分離する工程は、第二のシリコン結晶を供給することができる。この方法は、第二のシリコン結晶と、アルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させる工程を含むことができる。接触させる工程は、第三の混合物を供給するのに十分でありうる。この方法は、第三の混合物を溶融する工程を含むことができる。溶融する工程は、第三の溶融混合物を供給するのに十分でありうる。この方法は、第三の溶融混合物を冷却して、最終再結晶化シリコン結晶および第一の母液を形成する工程を含むことができる。この方法は、最終再結晶化シリコン結晶と第一の母液とを分離して、最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程を含むことができる。
図3、6、および7を参照すると、いくつかの態様により、カスケードプロセスを利用するシリコンを再結晶する方法のブロック流れ図100が示される。出発物質シリコン102(例えば、第一のシリコン)を、アルミニウムを含む溶媒金属、例えば、第二の母液104と接触させて106、第一の混合物108を形成することができる。第一の混合物108を溶融して110、第一の溶融混合物112を形成することができる。次に、第一の溶融混合物112を冷却および分離して114、第一のシリコン結晶120および母液、例えば、第三の母液116にすることができる。次に、第三の母液116を、プロセスから取り出して、他の産業において使用するために売却する118ことができるか、またはそのすべてもしくは一部をリサイクルして144第二の母液104に戻すことができる。第三の母液116が有用でありうる産業の一例として、アルミニウム鋳造工業が挙げられ、鋳造用のアルミニウムシリコン合金に使用されうる。
いくつかの態様において、原料または冶金グレードシリコン(例えば、出発物質シリコン)は、例えば、ホウ素を約15ppmw未満、ホウ素を約10ppmw未満、またはホウ素を約6ppmw未満含むことができる。溶媒金属は、アルミニウムであることができる。アルミニウムは、P1020アルミニウムであってよく、約1.0ppmw未満、約0.6ppmw未満、または約0.4ppmw未満のホウ素レベルを含む。
母液または溶媒金属へのシリコンまたはシリコン結晶の接触は、当業者に公知の任意の適切なやり方で行うことができる。接触させるやり方は、シリコンまたはシリコン結晶を母液に添加することを含むことができ、また、母液をシリコンまたはシリコン結晶に添加することも含むことができる。物質が飛び散るのを避けるまたは物質の損失を避ける添加方法は、想定される接触の仕方に包含される。接触は、かき混ぜ(stirring)もしくは撹拌(agitation)を伴って、または伴わずに実施することができる。接触は、撹拌を起こしうる。接触は、撹拌を起こすように設計することができる。接触は、熱を伴ってまたは伴わずに行うことができる。接触は、発熱的であっても、吸熱的であっても、または熱の発生がないかもしくは熱が失われてもよい。
任意のかき混ぜまたは撹拌は、当業者に公知の任意の適切なやり方で実施することができる。かき混ぜは、パドルまたは他の撹拌器具による機械的なかき混ぜを含むことができる。撹拌は、ガスの注入およびバブリングによる撹拌を含むことができ、また、回転または振とうなどの、容器の物理的撹拌を含むこともできる。ある物質の別の物質への添加は、撹拌を起こしうるが、例えば、撹拌が起こるように添加の仕方を設計することができる。ある液体の別の液体への注入もまた、撹拌を起こしうる。
母液または溶媒金属中のシリコンまたはシリコン結晶の混合物の溶融は、当業者に公知の任意の適切なやり方で行うことができる。溶融するやり方は、任意の適切な方法により混合物を加熱して、シリコンまたはシリコン結晶の所望の溶融を起こすことを含むことができる。加熱は、溶融混合物が得られた後も続けることができる。溶融するやり方は、撹拌を伴って、または伴わずに実施することができる。溶融するやり方はまた、十分に高い温度、例えば、シリコンまたはシリコン結晶の融点温度またはそれを超える温度で、母液または溶媒金属に曝したことによる、シリコンまたはシリコン結晶の溶融も含むことができ;このようにして、シリコンまたはシリコン結晶を母液または溶媒金属に接触させて混合物を生成することを、シリコンまたはシリコン結晶の混合物を溶融する工程と組み合わせることで、溶融混合物を得ることができる。混合物の溶融温度は、一貫性がなくても、または可変であってもよく、溶融物質の組成が変化するにつれて変化する。
混合物を加熱する方法は、当業者に公知の任意の適切な方法を含む。これらの方法は、例えば、加熱炉での加熱、または混合物に熱したガスを注入することによる加熱、または燃焼ガスから生じた炎による加熱が含まれる。誘導加熱を使用することができる。加熱する方法は、放射加熱であってよい。加熱する方法は、加熱する物質に電気を通すことによる方法であってよい。また、プラズマを使用して加熱すること、発熱化学反応を使用して加熱すること、または地熱エネルギーを使用して加熱することも含まれる。シリコンまたはシリコン結晶と母液または溶媒金属との混合は、シリコンの不純物および母液の内容物に依存して、発熱または吸熱であってもよく、いくつかの態様において、加熱源を対応するように調整することが有益となりうる。
任意で、冷却する前に、塩素ガス、他のハロゲンガスもしくはハロゲン化物含有ガスまたは任意の適切なガスを含むガスを、溶融混合物に注入することができる。溶融混合物の冷却は、当業者に公知の任意の適切なやり方で実施することができる。室温または溶融混合物の温度より低い温度に曝すことによる冷却を含む、熱源を除去することによる冷却が含まれる。非加熱炉容器に注ぎ込むことによる冷却および加熱炉温度未満に放冷する冷却が含まれる。いくつかの態様において、冷却は急速であってもよいが、他の態様において、冷却は緩徐に行うことができ、したがって、冷却する溶融混合物を、現在の溶融混合物の温度よりもわずかに低い冷却源に曝すことが有利となりうる。冷却源の温度は、溶融混合物が冷却されるにつれ、徐々に低下しうるが、いくつかの場合、これは、冷却に伴って溶融混合物の温度の高感度または一般的なモニタリングを行うことによって達成することができる。得られた結晶化シリコンの純度は、混合物をできるだけゆっくりと冷却することにより向上させることができ、したがって、すべての適切な緩徐冷却の方法が、本発明に包含されると想定される。また、冷凍装置などを用いたより急速な冷却方法も含まれる。溶融物質を収容する容器を、より冷たい物質、例えば、水などの溶融混合物よりも冷たい液体、または別の溶融金属など、または外気もしくは冷却された空気を含むガスなどに曝すことが含まれる。溶融混合物へのより冷たい物質の添加には、例えば、別のより冷たい母液の添加、またはより冷たい溶媒金属の添加、または後で混合物から除去することができるか、あるいは、混合物中に残留させることができる別のより冷たい物質の添加が含まれる。
溶融混合物の冷却、その後のシリコン結晶と母液の分離から得られる母液は、プロセスの任意の前の工程に任意でリサイクルされることが想定される。概して、母液からシリコンの結晶化が起こった時点で、少なくともある程度の量のシリコンが、母液中に溶解してとどまることが望まれる不純物と共に、母液中に溶解して残留しうる。シリコンのすべてまたは多くが結晶である点まで溶融混合物を冷却することは、いくつかの場合では不可能であるか、または、得られるシリコン結晶の純度に負の影響をもたらしうるか、または非効率的でありうる。いくつかの態様において、シリコンの全量よりも少ない量または過半数量よりも少ない量を溶融混合物から結晶化することによってのみ生成されたシリコン結晶の純度は、著しくまたは少なくとも部分的に改善することができる。溶媒金属を加熱および溶融するのにエネルギーを必要とすることは、熱い母液を先の工程で母液と混ぜ合わせることと比較して、または熱い母液を再利用することと比較して経済効率が悪くなりうる。ある程度のシリコン結晶収量を達成するために、溶融混合物をある温度まで冷却するのにエネルギーを必要とすることは、その後母液をリサイクルするとしても、母液をそのような低い温度まで冷却せず、シリコン結晶が低収量であることを許容することと比較して効率が悪くなりうる。
所望の物質および非所望の物質を母液中に残す利点は、本発明のいくつかの態様に包含されることが想定され;したがって、いくつかの態様において、同一の結晶化工程または先の結晶化工程において再度使用される母液をリサイクルすることは、有用な局面である場合がある。母液をリサイクルすることによって、母液を単に廃棄するかまたは母液を副生成物として売却する場合よりも、母液の混合物中に残留しているシリコンが保存され、無駄が少なくなる。いくつかの態様において、リサイクルされた母液を使用して、またはある程度リサイクルされた母液を含む母液を使用することによって、母液がリサイクルされた母液を含まない場合よりも、またはさらに結晶化が起こった溶媒が純粋な溶媒金属であった場合よりも、同じまたはほぼ同じ純度のシリコン結晶を得ることができる。したがって、母液のリサイクルの程度および変形例のすべてが、本発明の範囲内に包含される。
シリコン固体からの母液の分離は、当業者に公知の任意の適切な方法により実施することができる。液体溶媒を所望の固体から排出させるかまたは吸い出す任意の変形例が、本明細書に記載される方法の態様の範囲内に包含される。これらの方法には、デカンテーション、すなわち、所望の固体から母液を流し出すことが含まれる。デカンテーションでは、重力により、所望の固体自体の接着もしくは容器の側壁に接着させることにより、選択的に固体を保持する火格子またはメッシュ様仕切りの使用により、または固体に物理的圧力をかけてこれらを所定の位置に保持することにより、所望の固体を所定の位置で保持することができる。分離方法には遠心分離が含まれる。また、任意の濾過媒体を使用して、真空を用いるかまたは用いずに、かつ圧力を用いるかまたは用いずに実施する、濾過も含まれる。また、化学的手段、例えば、酸または塩基を使用することを含む、溶解または溶媒の化学変換も含まれる。
図3および7を参照すると、次に、第一のシリコン結晶120を、任意で、第一の母液122と接触106させて、第二の混合物138を形成することができる。第二の混合物138を、任意で溶融し、第二の溶融混合物140を形成することができる。第二の溶融混合物を、任意で、冷却および分離114して、第二のシリコン結晶124および第二の母液104にすることができる。次に、第二の母液104をプロセスに戻して136、出発物質シリコン102と接触させることができるか、または第二の母液104のすべてもしくは一部をリサイクル142して、第一の母液122に戻すことができる。第一のシリコン結晶を接触させる工程から第二のシリコン結晶を得る工程までの工程は任意であり、これらは省略することもでき、またこれらの工程を数回(例えば、1、2、3、4回など)実施してもよい。これらの工程を実施しない121場合には、再結晶化は、2パスプロセスであってよく、次に、第一のシリコン結晶120を、第一の溶媒金属126と続けて接触させる。
別の態様において、第一のシリコン結晶を接触させる工程から第二のシリコン結晶を得る工程までの工程が実施される。これらの態様において、工程121は実施しない。したがって、第一の溶融混合物112を冷却および分離して114、第一のシリコン結晶120および第三の母液116にした後に、第一のシリコン結晶120を第一の母液122と接触106させて、第二の混合物138を形成することができる。第二の混合物138を溶融して、第二の溶融混合物140を形成することができる。第二の溶融混合物を冷却および分離114して、第二のシリコン結晶124および第二の母液104にすることができる。次に、第二の母液104をプロセスに戻して136、出発物質シリコン102と接触させることができるか、または第二の母液104のすべてもしくは一部をリサイクル142して、第一の母液122に戻すことができる。
別の態様において、第一のシリコン結晶を接触させる工程から第二のシリコン結晶を得る工程までの工程は、独立に実施するか、または実施しない。したがって、第一の溶融混合物112を冷却し、かつ第一のシリコン結晶120および第三の母液116に分離114した後に、第一のシリコン結晶120を、任意で、第一の母液122と接触106させて、第二の混合物138を形成することができるか、あるいは代替的に、第一のシリコン結晶120を、第一の母液122と接触106させて、第二の混合物138を形成することもできる。第二の混合物138を、任意で溶融して、第二の溶融混合物140を形成することができるか、あるいは代替的に、第二の混合物138を溶融して、第二の溶融混合物140を形成することもできる。第二の溶融混合物を、任意で、冷却し、かつ第二のシリコン結晶124および第二の母液104に分離114することができるか、あるいは代替的に、第二の溶融混合物を冷却し、かつ第二のシリコン結晶124および第二の母液104に分離114することもできる。次に、第二の母液104をプロセスに戻して136、出発物質シリコン102と接触させることができるか、または第二の母液104のすべてもしくは一部をリサイクル142して、第一の母液122に戻すことができる。
第二のシリコン結晶124を、第一の溶媒金属126と接触させて106、第三の混合物128を形成することができる。第三の混合物128を溶融して110、第三の溶融混合物130を形成することができる。次に、第三の溶融混合物130を冷却し、かつ最終再結晶化シリコン結晶(例えば、第三のシリコン結晶)132および第一の母液122に分離する114ことができる。次に、第一の母液122のすべてまたは一部をプロセスに戻して134、第一のシリコン結晶120と接触させることができる。第一の母液122のすべてまたは一部をリサイクルして123、第一の溶媒金属126に戻すことができる。本発明のいくつかの態様において、第一の溶媒金属126に戻す、母液122のすべてまたは一部のバッチまたは連続リサイクル123は、母液で希釈されるため、要素126は完全に純粋ではない溶媒金属を含みうる。母液をリサイクルする工程のすべての変形例が、本発明の範囲内に含まれる。第一の母液のすべてまたは一部を、代替的または追加的にリサイクルして135、第二の母液に戻すことができる。
いくつかの態様において、第一のシリコン結晶を接触させる工程から第二のシリコン結晶を得る工程までの工程は実施しない。したがって、第一の溶融混合物112を冷却し、かつ第一のシリコン結晶120および第三の母液116に分離した114後に、第一のシリコン結晶120を、第一の溶媒金属126と接触106させて121、第三の混合物128を形成することができる。第三の混合物128を溶融して110、第三の溶融混合物130を形成することができる。次に、第三の溶融混合物130を冷却し、かつ最終再結晶化シリコン結晶132および第一の母液122に分離する114ことができる。次に、第一の母液122をプロセスに戻して134、第一のシリコン結晶120と接触させることができる。第一の母液122のすべてまたは一部をリサイクルして123、第一の母液に戻すことができる。
第一のシリコン結晶120を作製することを、第一のパスと呼ぶことができる。第二のシリコン結晶124を形成することを、第二のパスと呼ぶことができる。同様に、最終再結晶化シリコン結晶132を形成する方法の部分を、第三のパスと呼ぶことができる。本発明の方法の範囲内で想定されるパスの回数は限定されない。
母液をより効率的に使用するために、母液から達成される結晶化の回数を増加させることによって、母液から回収されるシリコンの量を増加させることによって、またはプロセスの次のパスに入る前にシリコン結晶の収量を増加させることによって、繰り返しパスを実施することができるが、本発明の方法の範囲内で想定されるパスの繰り返し回数は限定されない。繰り返しパスが実施される場合、それぞれの母液を、そのパスの繰り返しのすべてまたは一部において再利用することができる。繰り返しパスは、連続的にまたは並行して実施することができる。繰り返しパスが連続的に実施される場合、一つの単一容器内で実施しうるし、数個の容器で順に実施してもよい。繰り返しパスが並行して実施される場合、数個の容器を使用することができ、数回の結晶化を並行して行うことが可能になる。「連続」および「並行」という用語は、行われる工程が1つずつまたはほぼ同時に行うようにおおまかに記載しても、工程が実施される順番を厳密に制限することを意図するものではない。
繰り返しパス、例えば、第一、第二、第三または任意のパスの繰り返しは、パスにおいて母液のすべてもしくは一部を再利用することなどにより、いくつかの純度の低い母液をより効率的に活用することができる。存在する母液をより純粋にするために、一つの方法として、追加の溶媒金属(母液よりも純粋である)を母液に添加することができる。例えば、プロセスにおける後続の結晶化工程から得られるような別のより純粋な母液を母液に添加することは、その純度を向上させる別の方法でありうる。また、特定のパスにおいて使用された母液の一部またはすべてを、廃棄することができるか、またはより以前のパスで使用することができるか、または同じパスのより以前の繰り返しで使用することができる。
パスの繰り返しおよび対応する母液の再利用を行うための考えられる理由の1つは、カスケーディング工程の物質収支を、全プロセスの一部またはすべてにおいて一定にすることでありうる。適切な純度のシリコンを、カスケードの任意の段階に添加することができ、またこれらを、先のパスからのシリコンと共にまたは単独で添加することができるが、工程の繰り返しと同様に、これを行うための考えられる理由の1つは、カスケーディング工程の物質収支を一部または全体で一定にすることでありうる。
繰り返しパスにおいて、母液の純度を高めることなく、母液を完全に再利用することができる。あるいは、繰り返しパスにおいて、より純粋な溶媒金属または後続の工程からの母液を使用して、純度を高めた母液を部分的に再利用して、母液の純度を高めることができる。例えば、第一のパスを、2つの異なる容器を使用して並行して繰り返すことができ、この場合、母液がパスの第一インスタンスからパスの第一の繰り返しへプロセスの開始に向かって流れ、シリコンが、パスの第一インスタンスとパスの繰り返しインスタンスの両方に添加され、かつ、シリコンが、後続のパスで実施されるパスの第一インスタンスとパスの繰り返しの両方から取り出される。別の例では、第一のパスを、2つの異なる容器を使用して並行して繰り返すことができ、この場合、母液の一部がパスの第一インスタンスからパスの第一の繰り返しへプロセスの開始に向かって流れ、かつ、母液の別の一部がパスの繰り返しにおいて再利用されることなく、先の工程へプロセスの開始に向かって流れ、シリコンが、パスの第一インスタンスとパスの繰り返しインスタンスの両方に添加され、かつ、シリコンが、後続のパスで実施されるパスの第一インスタンスとパスの繰り返しの両方から取り出される。
また、第一のパスを、1つの容器を使用して連続して繰り返すことができ、この場合、第一の結晶化および分離の後に、そのパスからの使用された母液の一部が再利用のために保持され、後続のパスからのいくつかの母液が添加され、かつ、繰り返しパスにおいて、追加のシリコンと共に別の結晶化が実施される。繰り返しを行った後、母液を完全に別の以前の工程に移動させることができる。あるいは、繰り返しを行った後、母液の一部だけを別の以前の工程に移動させ、残りの母液は再利用のためにパス中に保持することもできる。母液の少なくとも一部は、最終的に先の工程に移動させることができるが、そうでなければ、その母液の不純物レベルが過度に高まる恐れがあり、また、カスケードの物質収支を維持することが困難になりうる。別の例では、第一のパスを、1つの容器を使用して連続的に繰り返すことができ、この場合、第一の結晶化および分離の後に、そのパスからの使用された母液のすべてが再利用のために繰り返しパス中に保持され、かつ、繰り返しパスにおいて、追加のシリコンと共に別の結晶化が実施される。
後続のパスを、同一もしくは異なる容器で、または先のパスと同様に実施することができる。例えば、第一のパスを、第二のパスと同じ容器で行うことができる。または、第一のパスを、第二のパスと異なる容器で行うことができる。パスを同じ容器で繰り返すことができる。例えば、第一のパスの第一インスタンスを特定の容器で行うことができ、次に、第一のパスの第一の繰り返しを同じ容器で行うことができる。大規模の処理の経済性から、複数の連続または同時パスのために同じ容器を再利用することは、いくつかの態様において、有利となりうる。いくつかの態様において、固体を移動させるよりも、液体を容器から容器に移動させることが経済的に有益でありうるため、本発明の態様は、容器を再利用するすべての変形例および異なる容器を使用するすべての変形例を包含する。したがって、後続のパスは、先のパスと異なる容器で実施することができる。繰り返しパスは、そのパスのより以前の性能と同じ容器で実施することができる。
母液の不純物は、プロセスの開始に向かって移動するにつれて濃度がより高くなり、ホウ素および他の不純物を含む。母液を、結晶化(結晶の形成)のそれぞれの工程において必要に応じて再利用して、プロセス全体の質量を一定にすることができる。再利用の回数は、利用するシリコン比、所望のケミストリー、および系の所望のスループットに対する溶媒金属(例えば、アルミニウム)の関数でありうる。
以下でさらに詳しく記載するように、最終再結晶化シリコン結晶を供給した後に、残留溶媒金属を酸、塩基、もしくは他の化学物質を使用することによって溶解させることができるか、またはそうでなければ残留溶媒金属を結晶から除去することができる。任意の粉末、残留溶媒金属または異物混入物を、同様に機械的手段により除去することができる。塩酸(HCl)を使用して、カスケードフレークまたは結晶から溶媒金属を溶解し除去することができる。使用済みHClを、特に、廃水または飲用水を処理するために、ポリ塩化アルミニウム(PAC)または塩化アルミニウムとして売却することができる。フレークからアルミニウムを溶解し除去するために、フレークを清浄なものから不純にかつ酸を清浄なものから使用済みに相反する方向に移動させる対向流系を複数のタンクと共に使用することができる。バグハウスを使用して、フレークから遊離した粉末を押出すことができ、かつ、V溝付きスロットおよび振とうを使用して、酸浸出の後にフレークから粉末の球、異物混入物、または溶解しないアルミニウムを分離することができる。
本明細書に開示される方法の間の任意の時点で、シリコン結晶またはフレークを溶融することができる。ガスまたはスラグを、溶融シリコンと接触させることができる。約0.5〜50重量%のスラグを、シリコンに添加することができる。例えば、SiO2をある程度含有するスラグを利用することができる。フレークを、スラグ添加を行うことができる加熱炉で溶融することができ、かつ、スラグ添加は、フレーク溶融前または後に行うことができる。スラグ添加を用いて、フレークを溶融することができる。フレークは、真空下、不活性雰囲気下または標準大気圧下で溶融することができる。加熱炉にアルゴンをポンプ注入して、アルゴンブランケットを生成してもよいか、または真空炉を使用してもよい。フレークは、約1410℃超まで溶融することができる。溶融シリコンは、約1450℃〜約1700℃で維持することができる。加熱炉内にシリコン溶融を保持しながらスラッギング中に、またはガス注入中に、スラグまたはドロスを浴の表面から取り除くことができる。いくつかの例では、次に、溶融シリコンを方向性凝固用の鋳型に注ぐことができる。溶融シリコンは、最初にセラミックフィルターで濾過することができる。
プロセスの任意の段階で、母液をセラミック発泡体フィルターで濾過してもよいか、またはガス注入してもよい。ホウ素またはリンなどの混入物が少ないセラミック材料は、溶融シリコンを保持および溶融するために使用することができる材料の例である。例えば、ガスは、酸素、アルゴン、水、水素、窒素、塩素であってよいか、または、これらの化合物を含有する他のガス、もしくはそれらの組み合わせが使用されてもよい。ランス、回転脱気装置または多孔質プラグにより、溶融シリコンにガスを注入することができる。溶融シリコンに100%酸素ガスを注入することができる。ガスは、約30分間〜約12時間注入することができる。ガスは、スラッギング前、スラッギング後、またはスラッギング中に注入することができる。ガスは、溶融シリコンに、30〜40L/分で4時間、ランスにより注入される100%酸素であってよい。
図4および5を参照すると、いくつかの態様による、3重パスカスケードを利用する第一の物質を再結晶化する方法の図200が示される。具体的な態様において、第一の物質はシリコンであり、溶媒金属はアルミニウムである。出発物質シリコン216を、第一のパス204再結晶化プロセスの開始に供給することができる。シリコン216を第一のパス202プロセスの第一の繰り返しに連続してまたは同時に供給することができる。第一のパス202および204を同じ加熱炉で連続的に実施することができ、この場合、ある程度の割合の母液224が同じ加熱炉に戻されるかまたは残留し、かつある程度の割合の母液214が取り出される。あるいは、第一のパス202および204を、異なる加熱炉で実施することができる。一重パスから得られたフレークを202および204の各々から取り出して合わせて218にすることができるか、または、プロセス202から得られたフレークをプロセス204に供給することができ、かつ、プロセス204から得られたフレークはフレーク218になる。得られた一重パスフレーク218を、第二のパス208および206プロセスに供給して、第二のパスフレーク220を得ることができる。第二のパス206および208を同じ加熱炉で実施することができる。連続して、ある程度の割合の母液224を加熱炉で再溶融することができ、かつある程度の割合の母液224を一重パス204に送ることができる。第二のパス206および208を、異なる加熱炉で実施することができる。図4および5は、第二のパス208の第一インスタンスおよび第二のパス206の第一の繰り返しに同時に入るフレーク218、ならびに、プロセスの工程202および204の両方を残して第三のパス210に入る第二のパスフレーク220を示す。しかしながら、この工程は連続して行うことができる。次に、第二のパスフレーク220を、第三のパス210再結晶化プロセスに供給し、第三のパスフレーク222(例えば、最終再結晶化シリコン)を生成することができる。新たな溶媒金属212が第三のパス210でプロセスを開始し、シリコンとは反対方向にプロセスを通って母液224に供給され、有用な副生成物として売却することができる共晶または母液214が得られる。このような方法で、母液224中の溶媒金属は、純度が低下しておりかつシリコン218、220、222とは反対の方向に系を通過し、シリコン218、220、222の純度は向上する。
酸洗浄
シリコンを精製する方法は、最終再結晶化シリコン結晶を酸性水溶液で洗浄して、最終酸洗浄シリコンを供給する工程を含む。洗浄工程において、酸性水溶液での任意の適切な洗浄を使用して、最終酸洗浄シリコンを供給することができる。いくつかの態様において、溶解および洗浄プロセスのカスケードが使用される。溶解および洗浄プロセスを含む、洗浄工程は、1つまたは複数の段階を含有することができる。水および溶解性化学物質は、プロセスを通ってリサイクルされて、プロセスの開始に向かうことができる。再結晶化工程の最終再結晶化シリコン結晶から最終酸洗浄シリコンを生成するために、酸洗浄、水洗浄および乾燥を含む一連の工程を以下の実施態様に記載しているが、最終酸洗浄シリコンを与えるための、最終再結晶化シリコンからアルミニウムまたは他の望ましくない不純物を溶解する任意の適切なプロセスが、本発明の方法の酸洗浄工程のある態様の一例として包含されることを理解すべきである。適切な酸洗浄工程のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許出願第12/760,222号に見出すことができる。
図9を参照すると、最終結晶化シリコンを出発物質と見なし、かつ、最終酸洗浄シリコンを生成物として生成する、本発明の洗浄工程の具体的態様の一般的な流れ図2100が示される。不純物質2102(最終再結晶化シリコン結晶として出発する)は、プロセスを順方向に進むことができるが、一方で、水2128および溶解性化学物質2134は、プロセスを通って反対方向、すなわち、逆方向に移動することができる。不純物質2102は、溶解フェーズ2106を開始することによって酸洗浄プロセス2104に入ることができる。溶解フェーズ2106は、溶解段階1の2108および溶解段階2の2110を含む複数のカスケード溶解段階を含むことができる。溶解フェーズ2106は選択的に、精製される物質中の1つの不純物または複数の不純物を溶解することができるか、または該不純物と反応することができる。次に、精製される物質は、溶解フェーズ2106から出て2112、洗浄フェーズ2114に入ることができる。洗浄フェーズ2114は、第一の洗浄段階2116および第二の洗浄段階2118を含む複数のカスケード段階を含むことができる。次に、洗浄した物質は洗浄フェーズを出て2120、乾燥フェーズ2122に入る2120。乾燥した後、物質は、乾燥フェーズ2122から出て2124、乾燥した精製物質2126(例えば、最終酸洗浄シリコン)を供給することができる。
上述したように、溶解フェーズは複数のカスケード段階を含むことができるが、溶解フェーズは、代替的に、1つの溶解段階を含むことができる。洗浄フェーズからのすすぎ水および水性酸は、所望の濃度の水性酸が形成されるように、単一の溶解段階に入ることができる。単一の溶解段階のpH、体積、濃度または比重を維持するために、酸溶液は、単一の溶解段階および溶解フェーズの外に完全にまたは部分的に移すことができる。プロセスを開始する不純物質は、単一の溶解段階に直接入ることができる。さらに、3つ以上の溶解段階を、代替的に溶解フェーズに含めることができる。溶解フェーズの最後の段階は、概して、洗浄フェーズからのすすぎ水およびバルク溶解性化学物質を添加して強酸溶液を形成しうるフェーズであることができる。
上述したように、洗浄フェーズは、複数のカスケード段階を含むことができるが、洗浄フェーズは、代替的に、1つの洗浄段階を含むことができる。新鮮な水は、単一の溶解段階に入ることができ、溶解フェーズからの洗浄される物質は、単一の洗浄段階に直接入ることができる。単一の溶解段階において物質とすすぎ水とを分離した後、すすぎ水は、溶解フェーズに直接入ることができる。さらに、3つ以上の洗浄段階を、代替的に洗浄フェーズに含めることができる。溶解フェーズの最後の段階は、概して、新鮮な水を添加することができるフェーズでありうる。
溶解フェーズは、精製される物質が溶解フェーズを通過するにつれて、複数の不純物を選択的に溶解するかまたはそれと反応させることができる。あるいは、溶解フェーズは、精製される物質が溶解フェーズを通過するにつれて、1つの不純物を選択的に溶解するかまたはそれと反応させることができる。
乾燥は、当業者に公知の任意の適切な方法によって行うことができる。乾燥は、物質上に空気を送風すること、真空などによって物質上で空気を吸引すること、加熱、遠心力の使用、水と混和性の有機溶媒中へのディッピング(dipping)もしくは浸漬(immersing)、振盪、ドリップドライさせること、またはそれらの組み合わせによる、乾燥を含むことができる。任意の適切な数の乾燥フェーズが本発明の態様に包含される。
図9をさらに参照すると、精製される物質がプロセスを順方向に進むにつれて、水2128は、洗浄フェーズ2114の終点に入る2130ことができる。水は、洗浄フェーズ2114を通過し、精製される物質から酸をおよび溶解または反応した不純物を除去することができ;したがって、水は、酸および溶解または反応した不純物を含有する洗浄段階2114から出る2132ことができる。水は、溶解フェーズ2106の終点に入る2132ことができる。溶解フェーズ2106において、水は、バルク酸2134と所望の濃度の溶解性溶液を生成するのに十分な量で混ぜ合わせることができる。溶解性溶液は、溶解フェーズ2106を通過し、精製される物質中の不純物を溶解およびそれと反応するにつれて、強酸溶液が徐々に少なくなりうる。酸溶液は、溶解フェーズ2106から出て2136、溶解および/または反応した不純物を含有する酸溶液2138を供給することができる。
酸は、当業者に公知の任意の適切な酸であってよい。酸は、任意の適切な溶媒中の任意の適切な濃度の酸を含むことができる。酸は、HCl、H2PO4、H2SO4、HF、HNO3、HBr、H3PO2、H3PO3、H3PO4、H3PO5、H4P2O6、H4P2O7、H5P3O10、またはそれらの組み合わせを含むことができる。酸溶液の少なくとも1つは、H2O2などの過酸化物化合物を含むことができる。
不純物は、酸溶液に溶解できるだけで、反応させることはできない。あるいは、不純物は、酸溶液によって反応できるだけで、溶解させることができない。あるいは、不純物は、酸溶液に溶解させることもそれと反応させることの両方ができる。また、不純物は、不純物が溶解の前に酸とはっきりと感知できるほどに反応しないように、最初に酸溶液に溶解させて、次に酸溶液と反応させることができる。また、不純物は、不純物が酸と反応する前にはっきりと感知できるほどに溶解しないように、最初に酸溶液と反応させて、次に酸溶液に溶解させることができる。酸溶液との反応は、異なる化合物または異なる元素もしくは化合物の組み合わせへの変換を含むことができる。したがって、不純物が溶解の前に最初に反応する状況においては、恐らく、溶解の前に不純物が化学変換するために、溶解は不純物以外の化合物を溶解すると特徴付けることができる。
不純物質2102が溶解フェーズ2106に入った2104後、物質は、第一の溶解段階2108に入る2140ことができ、これを、より弱い酸溶液と混ぜ合わせて、混合物を得ることができる。不純物質および酸溶液は、酸溶液と不純物との少なくとも部分的な溶解または反応を可能にするのに十分な時間および十分な温度で混合することが可能である。次に、混ぜ合わせたものは、溶解または反応した不純物を含有する酸溶液が、第一の溶解段階2108中にとどまることができるか、またはその段階から部分的にまたは完全に出る2144ことができ、かつ、反応または溶解除去されるその不純物の少なくとも一部を有する物質が第一の溶解段階2108から出る2146ことができるように、分離することができる。洗浄フェーズからの水は、第二の溶解段階2110に一部または完全に添加する2148ことができ、かつ、酸の一部2134は、溶解フェーズに添加する2149ことができ、これは、第二の溶解段階2110において所望の濃度の溶解性溶液を生成するのに十分に、第二の溶解段階2110に入る2150ことができる。精製される物質は、第二の溶解段階2110に入る2146ことができ、かつ、より強い溶解性溶液と混ぜ合わせて、混合物を得ることができる。不純物質および酸溶液は、酸溶液と不純物との少なくとも部分的な溶解または反応を可能にするのに十分な時間および十分な温度で混合することが可能である。次に、混ぜ合わせたものは、溶解または反応した不純物を含有する酸溶液が、第二の溶解段階2110中にとどまることができるか、またはその段階から部分的にまたは完全に出る2142ことができ、かつ、反応または溶解除去されるその不純物の少なくとも一部を有する物質が、第二の溶解段階2110から出る2152ことができ、その後、これが溶解フェーズ2106から出る2112ことができるように、分離することができる。
上述したような十分な時間または十分な温度は、当業者に公知であるような任意の適切な時間または温度を含むことができる。時間が十分であるかどうかは、混ぜ合わせの物理的プロセスならびに反応または溶解時間の限界によって決定することができる。溶解性溶液による不純物の反応または溶解は、発熱反応または溶解として熱を生成することができる。あるいは、溶解性溶液による不純物の溶解の反応は、吸熱反応または溶解として熱を減少させることができる。溶解または反応によって生成または運ばれた熱を、ある態様において、反応の十分な温度の制御に役立てるために使用することができる。他の態様において、溶解または反応によって生成または運ばれた熱を、十分な温度を達成するために、加熱または冷却または他の熱を制御する手段によって中和することができる。その十分な時間は、場合によっては、本方法に悪影響を与えることがなければ超過してよい。同様に、完全に、ほとんど、または少なくとも部分的よりも多く不純物を溶解または不純物と反応させるための適切な時間よりも短い時間も依然として本発明における十分な時間でありうる。溶解または反応の温度は、十分な時間の量に影響を与えうる。同様に、使用される時間の量は、十分であると見なされる温度に影響を与えうる。
物質が洗浄フェーズ2114に入った2112後、物質は、第一の洗浄段階2116に入る2154ことができ、かつ、これは、いくつかの酸および溶解または反応した不純物を含有するすすぎ溶液と混ぜ合わせることができる。物質およびすすぎ溶液は、少なくとも一部の溶解または反応した不純物または溶解性化学物質がすすぎ溶液に入ることを可能にするのに十分な時間および十分な温度で混合することが可能である。次に、混ぜ合わせたものは、溶解または反応した不純物または酸を含有するすすぎ溶液が、第一の洗浄段階2116中にとどまることができるか、または第一の洗浄段階2116から部分的にまたは完全に出る2158ことができ、その後、これが洗浄フェーズ2114から部分的にまたは完全に出ていくことができるように、分離することができる。洗浄除去される反応または溶解した不純物または酸の一部を有する物質は、第一の洗浄段階2116から出る2160ことができ、かつ、これは、第二の洗浄段階2118に入る2160ことができ、そこで、これは、洗浄フェーズ2114に水が入り2130、その後、第二の洗浄段階2118に入る2162ことによって供給されうる2162第二のすすぎ溶液と混ぜ合わせることができる。物質およびすすぎ溶液は、少なくとも一部の溶解または反応した不純物または酸がすすぎ溶液に入ることを可能にするのに十分な時間および十分な温度で混合することが可能である。次に、混ぜ合わせたものは、溶解または反応した不純物または酸を含有するすすぎ溶液が、第二の洗浄段階2118中にとどまることができるか、または第二の洗浄段階2118から部分的にまたは完全に出る2156ことができ、かつ、洗浄除去される反応または溶解した不純物または酸の一部を有する物質が、第二の洗浄段階2118から出る2164ことができ、その後、これが、溶解フェーズ2114から出る2120ことができるように、分離することができる。
本発明の態様において、混合物を形成するための混ぜ合わせは、当業者に公知の任意の適切な手段によって行うことができる。混ぜ合わせは、注入、ディッピング、浸漬、2種のストリームを一緒に注ぐこと、配合または任意の他の適切な手段を含む。本発明の態様において、混合は、撹拌、かき混ぜ、かき混ぜを起こすための液体へのガスの注入、ディッピング、袋詰め(tea-bagging)、袋詰めの繰り返しによるか、または単に混ぜ合わせた物質をいかなる撹拌も行わずまたは極めて軽度の撹拌を行って一緒に置くことによるか、またはそれらの任意の組み合わせによることを含む、任意の適切な手段による混合を含むことができる。撹拌は、混ぜ合わせ手段と同時に行うことができる。
本発明の態様において、混ぜ合わせたものは、デカント、濾過、または液体含有タンクから固体を含有する穴のあいた籠または瓶を取り出し、液体の少なくとも一部をタンクに流し戻すこと、またはそれらの組み合わせを含む、当業者に公知の任意の適切な手段によって分離することができる。
本発明の態様において、本プロセスの任意の段階の温度は、加熱器または冷却器によって影響されうる。
図10を参照すると、本発明の具体的態様におけるシリコンを酸洗浄するための方法の流れ図2200が示される。第一のシリコン−アルミニウム複合体2202(例えば、最終再結晶化シリコン)と弱酸溶液2206とを混ぜ合わせて2204および2208、第一の混合物2210を得ることができる。第一の混合物2210は、第一の複合体2202が弱酸溶液2206と少なくとも部分的に反応するように、十分な時間および十分な温度で存在させることができ、反応は、溶解を含むことができる。次に、第一の混合物2210を分離して2212および2214、第二のシリコン−アルミニウム複合体2216および弱酸溶液2206を得ることができる。次に、第二のシリコン−アルミニウム複合体2216と中程度酸溶液2218とを混ぜ合わせて2220および2222、第二の混合物2224を得ることができる。第二の混合物2224は、第二の複合体2216が中程度酸溶液2218と少なくとも部分的に反応するように、十分な時間および十分な温度で存在させることができ、反応は、溶解を含むことができる。次に、第二の混合物2224を分離して2226および2228、第三のシリコン−アルミニウム複合体2230および中程度酸溶液2218を得ることができる。次に、第三のシリコン−アルミニウム複合体2230と強酸溶液2232とを混ぜ合わせて2234および2236、第三の混合物2238を得ることができる。第三の混合物2238を、第三の複合体2230が強酸溶液2232と少なくとも部分的に反応するように、十分な時間および十分な温度で存在させることができ、反応は溶解を含むことができる。次に、第三の混合物2238を分離して2240および2242、第一のシリコン2244および強酸溶液2232を得ることができる。次に、第一のシリコン2244と第一のすすぎ溶液2246とを混ぜ合わせて2248および2250、第四の混合物2252を得ることができる。第四の混合物2252は、第一のシリコン2244の一部でありうる少なくとも一部の溶解または反応した不純物または酸溶液が第一のすすぎ溶液2246に入るように、十分な時間および十分な温度で存在させることができる。次に、第四の混合物2252を分離して2254および2256、第二のシリコン2258および第一のすすぎ溶液2246を得ることができる。次に、第二のシリコン2258と第二のすすぎ溶液2260とを混ぜ合わせて2262および2264、第五の混合物2266を得ることができる。第五の混合物2266は、第二のシリコン2258の一部でありうる少なくとも一部の溶解または反応した不純物または酸溶液が第二のすすぎ溶液2260に入るように、十分な時間および十分な温度で存在させることができる。次に、第五の混合物2266を分離して2268および2270、湿潤性の精製シリコン2272および第二のすすぎ溶液2260を得ることができる。次に、湿潤性の精製シリコンを、精製シリコン2278を得る2276のに十分に乾燥させる2274ことができる。
当業者であれば、1つまたは複数の段階、複数または単一の不純物、乾燥方法、任意の順番の溶解または反応、十分な時間および温度、ならびに分離に関することを含む前述の図9の考察が、図10に記述される態様に等しく適用されることが認識されよう。
上述した態様は、溶解フェーズにおいて3つの溶解段階を有するが、本発明の態様はまた、1つだけのまたは任意の適切な数の溶解段階を有する溶解フェーズを包含する。また、上述した態様は、洗浄フェーズにおいて2つの洗浄段階を有するが、本発明の態様はまた、1つだけのまたは任意の適切な数の洗浄段階を有する洗浄フェーズを包含する。同様に、上述した態様は、1つの乾燥フェーズを有するが、本発明の態様はまた、任意の適切な数の乾燥フェーズを包含する。
シリコン−アルミニウム複合体(例えば、最終再結晶化シリコン、または本発明の態様における任意のシリコン−アルミニウム複合体)は、シリコン結晶およびシリコンとアルミニウムの合金を含むことができる。混合物を得るための混ぜ合わせる工程および次の分離する工程の一連の工程のうちの少なくとも1つは、その一連の工程に入ったシリコンまたはシリコン−アルミニウム複合体よりも純粋なシリコンまたはシリコン−アルミニウム複合体を供給することができる。混合物を得るための酸溶液と混ぜ合わせる工程および次の分離する工程の一連の工程のうちの少なくとも1つは、その一連の工程に入ったシリコン−アルミニウム複合体よりもアルミニウムが少ないシリコンを供給することができる。
図10に示される具体的態様をさらに参照すると、新鮮な水2280を第二のすすぎ溶液2260に添加して2282、第二のすすぎ溶液2260の体積を維持することができる。第二のすすぎ溶液2260の一部を第一のすすぎ溶液2246に移して2284、第一のすすぎ溶液2246の体積を維持することができる。第一のすすぎ溶液2246の一部を強酸溶液2232に移して2286、強酸溶液2232のpHを維持すること、強酸溶液2232の体積を維持すること、強酸溶液2232の比重を維持すること、またはそれらを組み合わせることができる。バルク酸溶液2288の一部を強酸溶液2232に添加して2290、強酸溶液2232のpHを維持すること、強酸溶液2232の体積を維持すること、強酸溶液2232の比重を維持すること、またはそれらを組み合わせることができる。バルク酸溶液は、例えば、HClであってよい。バルク酸溶液は、32% HClであってよい。バルク酸溶液は、任意の適切な濃度の酸であってよい。強酸溶液2232は、例えば、およそ−0.5〜0.0のpHおよびおよそ1.01〜1.15の比重を有することができる。強酸溶液2232の一部を中程度酸溶液2218に移して2292、中程度酸溶液2218のpHを維持すること、中程度酸溶液2218の体積を維持すること、中程度酸溶液2218の比重を維持すること、またはそれらを組み合わせることができる。中程度酸溶液は、例えば、およそ0.0〜3.0のpHおよびおよそ1.05〜1.3の比重を有することができる。中程度酸溶液2218の一部を弱酸溶液2206に移して2294、弱酸溶液2206のpHを維持すること、弱酸溶液2206の体積を維持すること、弱酸溶液2206の比重を維持すること、またはそれらを組み合わせることができる。弱酸溶液2206の一部を除去して2296、弱酸溶液2206のpHおよび比重を維持することができる。弱酸溶液2206は、例えば、およそ1.0〜3.0のpHおよびおよそ1.2〜1.4の比重を有することができる。除去した弱酸溶液2206の一部をポリ塩化アルミニウムタンク2297に移す2296ことができる。ポリ塩化アルミニウムタンク2297は、例えば、およそ1.5〜2.5のpHおよびおよそ1.3の比重を有することができる。PACタンク2297はまた、例えば、およそ1.2〜1.4の比重を有することができる。水素(H2)、蒸気、および例えばHClガスなどの酸性ガスを含みうる弱酸溶液の上からのガスを洗浄器2299に移して2298、不純物を除去した後、環境中に放出することができる。弱酸溶液のヘッドスペースから除去されるガスが、弱酸溶液および中程度酸溶液、強酸溶液または第一もしくは第二のすすぎ溶液の少なくとも1つから生じた蒸気またはガスを含むように、中程度酸溶液、強酸溶液またはすすぎ溶液の少なくとも1つの上にあるヘッドスペースを弱酸溶液上のヘッドスペースに接続することができる。
本発明の態様は、任意で、新鮮な水または任意のすすぎ段階からのすすぎ水の一部を任意の溶液に移して、その溶液のpH、体積または比重を維持または調製する工程を包含する。3段階の酸洗浄における3つの酸タンクのpHおよび比重について、ならびに、PACタンクについて、本明細書において具体例が与えられているが、pHおよび比重の範囲および値はこれらの例から大きく変えることができ、かつ、これが依然として本発明のある態様として包含されることを理解すべきである。同様に、「強」、「中程度」および「弱」という標示は、任意の特定の酸溶液が特定の値または範囲のpHまたは比重に限定されるのではなく、酸溶液間の濃度強度(strength)の関係を示すことを意図する。したがって、酸溶液が「弱」および「強」と標示されている、2つの酸洗浄段階を伴うある態様において、両方の酸溶液は、強酸溶液と特徴付けられうるが、その酸溶液間の関係は、一方の酸溶液(「強」)が他方の酸溶液(「弱」)よりも強いという関係である。同様に、酸溶液が「弱」および「強」と標示されている、2つの酸洗浄段階を伴うある態様において、両方の酸溶液は、弱い濃度強度または中程度の濃度強度の酸溶液と特徴付けられうるが、その酸溶液間の関係は、一方の酸溶液(「弱」)が他方の酸溶液(「強」)よりも弱いという関係である。
いくつかの態様において、シリコンおよびすすぎ溶液を、分離工程の前におよそ24時間混合させることができる。いくつかの態様において、シリコンおよびすすぎ溶液を、分離工程の前におよそ1時間混合させることができる。いくつかの態様において、乾燥工程は、少なくとも3時間実施することができる。本発明の工程の時間は、任意の適切な時間を含むことができる。
酸溶液、混合物およびすすぎ溶液の少なくとも1つは、タンク内にあることができる。シリコン−アルミニウム複合体、第一および第二のシリコン、ならびに湿潤性のおよび乾燥した精製シリコンを、瓶の内部または外部に流体を出し入れ可能な穴を有する温度抵抗性および耐薬品性の瓶を使用して、タンクから移すことができる。瓶は、分離の間に排水させてよい。少なくとも1つの酸溶液タンクは、2つの瓶を収容することができる。一連の混ぜ合わせる工程および分離する工程を行う少なくとも1つのタンクは、内容物がある高さに達した場合、これらが先の一連の混ぜ合わせる工程および分離する工程を行うタンク内へ溢れ出るように位置付けることができる。オーバーフロー排出口と流入口の両方を含むタンクは、そのオーバーフロー排出口および流入口をタンクの両側に位置付けて有することができる。酸溶液、混合物およびすすぎ溶液の少なくとも1つは、沈降タンク内にありうる。固体は、沈降タンクから取り出すことができる。固体の取り出しは、タンクの底部のバルブを開けて、固体をタンクの底部から押し出すことを含むことができる。固体の取り出しは、タンクから液体を排出し、タンクの底部から固体を手動または機械的に取り出す工程を含むことができる。
1つのカスケード工程あたり1つのタンクを使用することを包含するだけでなく、本発明の態様は、プロセス全体に単一のタンクを使用すること、およびカスケードにおける工程よりも少ないタンクを使用することを包含する。例えば、1つのタンクを複数の酸溶解工程に使用してよく、次に、1つのタンクをすすぎ工程に使用してよい。例えば、2つのタンクを複数の酸溶解工程に使用してよく、かつ、2つのタンクをすすぎ工程に使用してよい。別の例としては、1つまたは複数の酸溶解工程に1つのタンクを使用すること、および1つまたは複数のすすぎ工程に同じタンクを使用することが挙げられる。酸溶液およびすすぎ溶液は、すすぎのためにシリコン−アルミニウム複合体またはシリコンを収容するタンクに添加することができる。酸溶解またはすすぎ工程が終了したら、その溶液を、タンクから取り出して、貯蔵場所に移動させること、または廃棄することができ、かつ、次のカスケード工程を開始するために次の溶液をタンクに添加することができる。フレークを収容する1つまたは複数のタンクは、沈降タンクであってよい。溶液のpH、比重および体積の維持は、フレークを収容する1つまたは複数のタンク内で、各特定の溶液用の貯蔵場所において、またはその両方において行うことができる。シリコン−アルミニウム複合体、第一および第二のシリコン、ならびに湿潤性のおよび乾燥した精製シリコンは、1つまたは複数の特定のタンク内にて、瓶の内部または外部に流体を出し入れ可能な穴を有する温度抵抗性および耐薬品性の瓶を使用することを含む、任意の適切な方法で収容することができる。瓶は、分離の間に、タンクの内部から溶液が移動するのを待つか、または瓶をタンクの外に持ち上げて瓶の内部の溶液をタンクに戻すかのいずれかによって排水させることができる。タンクは、2つの瓶を収容することができるか、または1つの瓶を含む任意の適切な数の瓶を収容することができる。酸溶液、混合物、またはすすぎ溶液の少なくとも1つについての貯蔵場所は、沈降タンクであってよい。固体は、沈降タンクから取り出すことができる。固体の取り出しは、タンクの底部のバルブを開けて、固体をタンクの底部から押し出す工程を含むことができる。固体の取り出しは、タンクから液体を排出し、タンクの底部から固体を手動または機械的に取り出すことを含むことができる。
混合物を得るためのすすぎ溶液と混ぜ合わせる工程および次の分離する工程の一連の工程のうちの少なくとも1つは、その一連の工程に入ったシリコンよりも、酸溶液とアルミニウムの反応の生成物が少ないシリコンを得ることができる。
乾燥した精製シリコンは、およそ1000〜3000ppmw(parts per million weight)のアルミニウムを有することができる。第一、第二もしくは第三のシリコン−アルミニウム複合体、第一もしくは第二のシリコン、湿潤性のシリコン、または乾燥した精製シリコンの少なくとも1つは、独立して、およそ400〜1000kgでありうる。第一、第二もしくは第三のシリコン−アルミニウム複合体、第一もしくは第二のシリコン、湿潤性のシリコン、または乾燥した精製シリコンの少なくとも1つは、独立して、およそ600〜800kgでありうる。第一、第二もしくは第三のシリコン−アルミニウム複合体、第一もしくは第二のシリコン、湿潤性のシリコン、または乾燥した精製シリコンの少なくとも1つは、独立して、およそ650〜750kgでありうる。
上述したpHおよび比重の具体的な範囲は、本発明の1つまたは複数の具体的な態様である。本発明の態様は、本方法の種々の段階について任意の適切な範囲のpHまたは比重を包含する。例えば、3工程の酸溶解では、強酸溶液は、およそ−0.5〜4のpHを有することができ、中程度酸溶液は、およそ0.0〜4のpHを有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ0.0〜5のpHを有することができる。別の例では、強酸溶液は、およそ−0.5〜1のpHを有することができ、中程度酸溶液は、およそ0.0〜3のpHを有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.0〜4.0のpHを有することができる。別の例では、強酸溶液は、およそ−0.5〜0.0のpHを有することができ、中程度酸溶液は、およそ0.0〜2.5のpHを有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.5〜3.0のpHを有することができる。別の例では、2段階の酸溶解では、強酸溶液は、およそ−0.5〜4のpHを有することができ、かつ、弱酸は、およそ0.0〜5のpHを有することができる。別の例では、2段階の酸溶解では、強酸溶液は、およそ−0.5〜3のpHを有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ0.0〜4のpHを有することができる。別の例では、2段階の酸溶解では、強酸溶液は、およそ−0.5〜1.0のpHを有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.0〜3.0のpHを有することができる。より強い溶液とより弱い溶液間の関係を維持するpHのすべての適切な変形例は、本発明の態様に包含されることが想定される。
同様に、例えば、3工程の酸洗浄では、強酸溶液は、およそ1.01〜1.4の比重を有することができ、中程度酸溶液は、およそ1.01〜1.4の比重を有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.01〜1.4の比重を有することができる。別の例では、強酸溶液は、およそ1.01〜1.3の比重を有することができ、中程度酸溶液は、およそ1.01〜1.2の比重を有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.1〜1.4の比重を有することができる。別の例では、強酸溶液は、およそ1.01〜1.10の比重を有することができ、中程度酸溶液は、およそ1.05〜1.15の比重を有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.2〜1.4の比重を有することができる。別の例では、強酸溶液は、およそ1.05の比重を有することができ、中程度酸溶液は、およそ1.09の比重を有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.3の比重を有することができる。別の例では、2段階の酸溶解では、強酸溶液は、およそ1.01〜1.4の比重を有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.01〜1.4の比重を有することができる。別の例では、2段階の酸溶解では、強酸溶液は、およそ1.01〜1.3の比重を有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.01〜1.4の比重を有することができる。別の例では、2段階の酸溶解では、強酸溶液は、およそ1.01〜1.2の比重を有することができ、かつ、弱酸溶液は、およそ1.1〜1.4の比重を有することができる。比重のすべての適切な変形例は、本発明の態様に包含されることが想定される。
任意の工程のpH、体積、比重またはそれらの組み合わせを個別に維持するための一部の除去は、バッチプロセスとしてまたは連続プロセスとして実施することができる。センサーを使用して、液体の高さ、pH、比重、流量、温度の少なくとも1つ、またはそれらの組み合わせを検出することができる。本発明の方法によって、溶液の特性の調整を可能にするのに適切な、溶液の任意の特徴を検出するために有用な任意の適切なセンサー機器が、本発明の態様の範囲内に含まれる。連続プロセスでの使用に適するセンサーは、バッチプロセスでの使用に適するセンサーと異なることができる。
「一部/部分」という語の使用は、いかなる場合にも、本発明の態様の範囲をバッチプロセスに限定することを意図しない。さらに、連続プロセスにおいて、無限に小さい部分は連続的に除去されうる。したがって、「一部」という語は、本発明をバッチプロセスに限定しない。
除去される弱酸の一部は、ポリ塩化アルミニウムを含むことができる。除去される弱酸の一部は、三塩化アルミニウムを含むことができる。除去される弱酸溶液の一部は、アルミニウムとHCl、水、またはそれらの組み合わせとの反応の生成物を含むことができる。第一のポリ塩化アルミニウムタンクは、沈降タンクを含むことができる。ポリ塩化アルミニウムタンクの内容物の一部をタンクの上部から別のポリ塩化アルミニウムタンクの中央に移すことができ、次のポリ塩化アルミニウムタンクは、沈降タンクを含む。液体を沈降タンクの上部から別の沈降タンクの中央に移す工程は、一連の沈降タンクの最後の沈降タンクからの液体が固体物質をほとんど含有しなくなるまで、一連の沈降タンクを使用して繰り返すことができる。液体を沈降タンクの上部から別の沈降タンクの中央に移す工程は、一連の沈降タンク中の最後の沈降タンクからの液体が水精製プロセスにおいて使用される固体物質をほとんど含有しなくなるまで、一連の沈降タンクを使用して繰り返すことができる。
図11を参照すると、決定木2300は、本発明の具体的態様における弱酸溶液の一部をいつ除去すべきかを記載する。弱酸の一部をポリ塩化アルミニウムタンクにいつ移すべきかを照会することができる。最初に、弱酸タンクが1.5より大きいpHを有するか否かの照会2304に対する回答が否定であれば2306、アルミニウムの溶解または反応を弱酸タンク内で続けることができ2308;その回答が肯定であれば2310、弱酸タンクの比重の値が照会される2312。弱酸タンクが1.3より大きいpHを有するか否かの照会2312に対する回答が肯定であれば2314、PACタンク中の残りの空間が照会される2316。PAC貯蔵タンク内に適切な空間があるか否かの照会2316に対する回答が否定であれば2318、1000LをPAC貯蔵タンクから代わりのPAC貯蔵タンク2320に移すことができ、次に、PACタンク中の残りの空間を再照会することができる2316。PAC貯蔵タンク内に適切な空間があるか否かの照会2316に対する回答が肯定であれば2322、500Lの弱酸をPAC貯蔵タンクに移すことができる2324。弱酸タンクが1.3より大きいpHを有するか否かの照会2312に対する回答が否定であれば2326、弱酸タンクのpHを照会することができる2328。弱酸タンクのpHが1.8以下であるか否かの照会2328に対する回答が肯定であれば2330、アルミニウムの溶解または反応を弱酸タンク内で続けることができ2308;その回答が否定であれば2332、弱酸タンク中の残りの空間を照会することができる2334。弱酸タンク内に液体を添加するための空間が十分にあるか否かの照会2334に対する回答が肯定であれば2336、中程度の酸の一部を弱酸に添加して、pHを1.8まで低下させることができ、かつ、弱酸タンクのpHが再照会される2328。弱酸タンク内に液体を添加するための空間が十分にあるか否かの照会2334に対する回答が否定であれば2340、500Lの弱酸を弱酸タンクからPAC貯蔵タンクに移すことができ342、かつ、弱酸タンクのpHを再照会することができる2328。アルミニウム消化を続けることを可能にする決定2308に至った後、または500Lの弱酸をPAC貯蔵タンクに移す決定2324に至った後、照会2302で決定木が再び開始する。概して、決定木において、500Lの弱酸を弱酸タンクからPAC貯蔵タンクに移す行為2342に至った場合、PAC溶液の品質は低下しうる。概して、決定木において、500Lの弱酸をPAC貯蔵タンクに移す行為2324に至った場合、PAC溶液の品質は改善しうる。しかしながら、本発明の態様は、より低い品質のPAC溶液ならびに高品質のPAC溶液を生成する方法を包含する。本発明のある態様において、2つの酸洗浄工程では、決定箱2338は、強酸溶液を弱酸タンクに添加して、pHを1.8まで低下させることを指示しうることを理解すべきである。
当業者であれば、図11において説明される決定木に示す一連の工程がこの図に例示されるような特定のpHレベルまたは移される体積に限定されないことを認識するであろう。決定を行うために使用されるpHレベルまたは移されるそれぞれの体積は、与えられた具体例から大きく変えることができ、かつ、これが依然として本発明の態様に包含される。例えば、決定箱2304は、弱酸タンクのpHがおよそ1.0を超えるか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2304は、弱酸タンクのpHがおよそ1.3を超えるか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2304は、弱酸タンクのpHがおよそ1.8を超えるか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2312は、弱酸タンクの比重がおよそ1.1より大きいか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2312は、弱酸タンクの比重がおよそ1.2より大きいか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2312は、弱酸タンクの比重がおよそ1.4より大きいか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2328は、弱酸タンクがおよそ1.6未満のpHを有するか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2328は、弱酸タンクのpHがおよそ1.7未満のpHを有するか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2328は、弱酸タンクのpHがおよそ2.0未満のpHを有するか否かを照会することができる。別の例では、決定箱2338は、弱酸溶液のpHがおよそ1.6に達するまで溶液を添加することができる。別の例では、決定箱2338は、弱酸溶液のpHがおよそ1.7に達するまで溶液を添加することができる。別の例では、決定箱2338は、弱酸溶液のpHがおよそ2.0に達するまで溶液を添加することができる。別の例では、決定箱2342または2324における移される体積は、およそ250Lでありうる。別の例では、決定箱2342または2324における移される体積は、およそ750Lでありうる。別の例では、決定箱2342または2324における移される体積は、およそ1000Lでありうる。別の例では、決定箱2320における移される体積は、およそ750Lでありうる。別の例では、決定箱2320における移される体積は、およそ1250Lでありうる。pHおよび移される体積のすべての適切な変形例は、本発明の態様に包含されることが想定される。
上述したポリ塩化アルミニウムタンクは、任意の適切な物質を含有することができ、これはポリ塩化アルミニウム溶液だけに限定されない。
図12を参照すると、本発明の具体的態様におけるシリコンの酸洗浄のための方法の流れ図2400が示される。第一のシリコン−アルミニウム複合体2402(例えば、最終再結晶化シリコン)と弱酸溶液2406とを混ぜ合わせて2404および2408、第一の混合物2410を得ることができる。第一の混合物2410は、第一の複合体2402が弱酸溶液2406と少なくとも部分的に反応するように、十分な時間および十分な温度で存在させることができ、反応は、溶解を含むことができる。次に、第一の混合物2410を分離して2412および2414(混ぜ合わせる工程および分離する工程を挿入することができる)、第三のシリコン−アルミニウム複合体2430および弱酸溶液2406を得ることができる。次に、第三のシリコン−アルミニウム複合体2430と強酸溶液2432とを混ぜ合わせて2434および2436、第三の混合物2438を得ることができる。第三の混合物2438は、第三の複合体2430が強酸溶液2432と少なくとも部分的に反応するように、十分な時間および十分な温度で存在させることができ、反応は、溶解を含むことができる。次に、第三の混合物2438を分離して2440および2442、第一のシリコン2444および強酸溶液2432を得ることができる。次に、第一のシリコン2444と第一のすすぎ溶液2446とを混ぜ合わせて2448および2450、第四の混合物2452を得ることができる。第四の混合物2452は、第一のシリコン2444の一部でありうる少なくとも一部の溶解または反応した不純物または酸溶液が第一のすすぎ溶液2446に入るように、十分な時間および十分な温度で存在させることができる。次に、第四の混合物2452を分離して2454および2456(混ぜ合わせる工程および分離する工程を挿入することができる)、湿潤性の精製シリコン2472および第一のすすぎ溶液2460を得ることができる。次に、精製シリコン2478(例えば、最終酸洗浄シリコン)を供給する2476のに十分に、湿潤性の精製シリコンを乾燥させる2474ことができる。
当業者であれば、1つまたは複数の段階、複数または単一の不純物、乾燥方法、任意の順番の溶解または反応、十分な時間および温度、ならびに分離に関することを含む前述の図9の考察が図12に示される態様に等しく適用されることが認識されよう。
上述した態様は溶解フェーズにおいて2つの溶解段階を有するが、本発明の態様はまた、1つだけのまたは任意の適切な数の溶解段階、例えば、1、2、3、4、または5つの溶解段階を有する溶解フェーズを包含する。また、上述した態様は洗浄フェーズにおいて1つの洗浄段階を有するが、本発明の態様はまた、任意の適切な数の洗浄段階、例えば、1、2、3、4、または5つのすすぎ段階を有する洗浄フェーズを包含する。同様に、上述した態様は1つの乾燥フェーズを有するが、本発明の態様はまた、任意の適切な数の乾燥フェーズを包含する。
図12に記述される具体的態様をさらに参照すると、新鮮な水2480を第一のすすぎ溶液2460に添加して2482、第一のすすぎ溶液2460の体積を維持することができる。第一のすすぎ溶液の一部2446を強酸溶液2432に移して2486、強酸溶液2432のpHを維持すること、強酸溶液2432の体積を維持すること、強酸溶液2432の比重を維持すること、またはそれらを組み合わせることができる。バルク酸溶液2488の一部を強酸溶液2432に添加して2490、強酸溶液2432のpHを維持すること、強酸溶液2432の体積を維持すること、強酸溶液2432の比重を維持すること、またはそれらを組み合わせることができる。バルク酸溶液は、例えば、HClであることができる。バルク酸溶液は、32%HClであることができる。バルク酸溶液は、任意の適切な濃度の酸であることができる。強酸溶液2432の一部を弱酸溶液2406に移して2492、弱酸溶液2406のpHを維持すること、弱酸溶液2406の体積を維持すること、弱酸溶液2406の比重を維持すること、またはそれらを組み合わせることができる。弱酸溶液2406の一部を除去して2496、弱酸溶液2406のpHおよび比重を維持することができる。除去した弱酸溶液2406の一部をポリ塩化アルミニウムタンク2497に移す2496ことができる。ポリ塩化アルミニウムタンク2497は、例えば、およそ1.5〜2.5のpHおよびおよそ1.3の比重を有することができる。PACタンク2497はまた、例えば、およそ1.2〜1.4の比重を有することができる。水素(H2)、蒸気、および例えばHClガスなどの酸性ガスを含みうる弱酸溶液の上からのガスを洗浄器2499に移して2498、不純物を除去した後、環境中に放出することができる。弱酸溶液のヘッドスペースから除去されるガスが、弱酸溶液および中程度酸溶液、強酸溶液または第一もしくは第二のすすぎ溶液の少なくとも1つから生じた蒸気またはガスを含むように、中程度酸溶液、強酸溶液またはすすぎ溶液の少なくとも1つの上にあるヘッドスペースを弱酸溶液上のヘッドスペースに接続することができる。
3つの段階の酸溶解プロセスに関する上記の可変部の考察全体はまた、2つの段階の酸溶解プロセスに、または任意の数の溶解またはすすぎ段階を伴うプロセスにも等しく適用される。したがって、1つもしくは2つまたはそれ以上の溶解段階および1つもしくは2つまたはそれ以上の洗浄段階を伴う本発明の態様は、任意で、新鮮な水または任意のすすぎ段階からのすすぎ水の一部を任意の溶液に移して、その溶液のpH、体積または比重を維持または調整する工程を包含する。「強」および「弱」の指示子は、pHの特定の範囲を制限するものであるよりもむしろ相対的な指標である。このプロセスは、1つを含む任意の数のタンクを用いて実施することができる。液体の移送は、バッチまたは連続様式で行うことができる。これらの段階の任意の適切なpHまたは比重の値は、本発明の態様に包含される。
方向性凝固
シリコンを精製するための方法はまた、最終酸洗浄シリコンを指向的に凝固させて、最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程を含む。方向性凝固は、シリコンの精製によって最終方向性凝固シリコン結晶を供給することが可能である、任意の適切な方向性凝固であることができる。方向性凝固は、方向性凝固装置で行うことができ、装置は、本明細書に記載される装置および標準的な公知の方向性凝固装置を含む、任意の方向性凝固装置を含むことができる。方向性凝固のための適切なるつぼ、装置および方法のいくつかの例は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる米国特許出願第12/716,889号および同第12/947,936号に見出すことができる。
シリコンが方向性凝固の間に凝固するにつれて、不純物は、凝固フェーズで結晶化するのではなく、溶融フェーズ中にとどまることを好む傾向がある。インゴットは、シリコンに対して温度勾配を適用することによって、またはシリコン中で温度勾配を誘導することによって、シリコンが凝固(例えば、凝結)するにつれて、指向的に凝固させることができる。シリコンは、インゴットの底部から上部に指向的に凝固させることができる。例えば、インゴットの上部を加熱して温度勾配を形成するかまたはその形成を助けてもよく、インゴットの底部を冷却して温度勾配を形成するかまたはその形成を助けてもよい。いくつかの例において、シリコンは、多量のトン、例えば、約1〜3トンのインゴットに指向的に凝固させることができる。
方向性凝固の間、不純物が溶融フェーズ中にとどまる傾向があるので、凝固させるための溶融フェーズの最後の部分は、概して、方向性凝固シリコンの残りの部分と比較した場合に最高濃度の不純物を含む。したがって、方向性凝固の後、「最終凝結」シリコンの一部分を除去することができる。「最終凝結」シリコンは、試料インゴットまたはブールにおいて最後に凝固し、かつ最も多くの不純物を含有するシリコンを指すことができ;そのため、シリコンのこの部分の除去は、全体的により純粋なシリコンを生成するのに役立ちうる(例えば、トリミングしたシリコンの平均純度は、トリミングする前のシリコンの平均純度よりも高い)。いくつかの例において、最終凝結シリコンの約5〜約30%を除去することができる。
方向性凝固プロセスは、底部から上部に指向的に凝固させ、かつ、例えば、形成された各シリコンインゴットの上部の約5%〜約30%を除去することによって、1回または複数回繰り返すことができる。インゴットの上部は、それが凝結する前に、例えば、注入またはサイフォンで吸い上げることによってこれを除去することができる。最終凝結部位は切り取ることもでき、破壊することもできる。最終凝結シリコンは、任意のパスでこのプロセスにリサイクルして戻すことができる。指向的に凝固したインゴットの側部および底部は切り取って、このプロセスにリサイクルして戻すことができる。固体シリコンの表面は、媒体でブラスト処理、例えば、サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理するか、あるいは任意の工程間でエッチングすることができる。例えば、各元素の析出係数が異なるために、各追加の方向性凝固工程は、さらにシリコンを精製することができる。上記の工程のいずれかは、1回または複数回繰り返すことができる。
加熱炉容量の効率的利用を提供するるつぼ
いくつかの態様において、シリコンの溶融もしくはシリコンの方向性凝固のいずれかまたはその両方は、加熱炉容量の効率的利用を提供するように設計されたるつぼ内で実施することができる。いくつかの態様において、るつぼは、溶融シリコンが調製される加熱炉の内部形状とほぼ一致することができる。
図13を参照すると、本発明のるつぼのある態様である、るつぼ3100の上面図が示される。るつぼ3100は、インゴットの生成のための内部3102を含む。図14を参照すると、るつぼ3100内のインゴット3200の上面図が示される。インゴット3200は、溶融物質が凝固、結晶化、またはそれらの組み合わせを経由した後にトリミングで除かれる外周3201の部分を含むことができる。インゴット3200は、多様なブロック3202を含む。ブロック3202は、切断機器を使用してインゴット3200から形成することができる。インゴットは、シリコンを含むことができる。溶融物質は、溶融シリコンを含むことができる。ブロック3202は、格子中のインゴット3200内に配置される。るつぼ3100の外部形状は、インゴットが生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致し、加熱炉は、ほぼ円形の内部区画を有する加熱炉であることができる。加熱炉の内部形状とほぼ一致することによって、るつぼ3100は、加熱炉内で、より多くの量の溶融物質に適合させることができ、したがって、加熱炉の容量をより効率的に利用することができる。ほぼ円形の加熱炉の内部形状とほぼ一致することによって、るつぼ3100は、方形のるつぼを使用して加熱炉から生成されうるブロックの数よりも多いブロック3202を与えるインゴット3200を生成することができる。方形のるつぼからのインゴット中の格子と比較した場合、インゴット3200において、コーナーブロックの割合に対して側部または中央のブロックの割合がより大きくなり、中央ブロックの割合に対して側部ブロックの割合は増加しうる。表2を参照されたい。方形のるつぼと比較した場合、るつぼ3100からのインゴット3200中のコーナーブロックの割合は減少している。
(表1)
Figure 0006159344
本発明のるつぼのいくつかの態様は、ブロックを含むインゴットを含む。ブロックは、るつぼから生じるインゴット中で一緒に連結している。これらは、鋳造プロセスが完了した後に互いに切り離すことによって別個のブロックになる。ブロックは、格子パターンで切断することができる。切断は、当業者に公知の任意の適切な切断機器によって行うことができる。適切な切断機器の一例は、連続して回転するベルトに取り付けられたダイヤモンドなどの研磨材または切歯を使用する鋸である。切断は、刃の過熱を防止するために水による冷却を含んでよい。適切な切断機器の別の例は、冷却液およびSiC砥粒と共に鋼線を使用するか、またはダイヤモンド砥粒でコーティングした鋼線および冷却液を使用する、線鋸である。
低品質のインゴットの原因としては、いくつかの例において、凝固または結晶化した物質がるつぼの壁に近接していることを挙げることができる。るつぼは、物質がるつぼに付着するのを防止する材料でコーティングすることまたはそれらを含むことができ、それによって固体を容易に除去可能になる。付着を防止するのに有用であるが、るつぼのコーティングまたは構成成分は、溶融物質中に拡散し、るつぼの壁に最も近い固体物質の純度に影響を及ぼしうる。そのため、るつぼの壁と接触しているインゴットが少なければ、るつぼの構成成分またはコーティングからの拡散によって汚染される物質はより少ない。さらに、コーナーのるつぼ内のシリコンの上面は、最後に凝固させることができ、結晶化における最終凝結物質は、最高レベルの不純物を含有することができる。最終凝結したインゴットの一部を、例えばインゴットの使用前に切断機器で、使用前に除去することができる。るつぼの壁と接触しているインゴットが少なければ、使用前にインゴットからトリミングする必要がある廃棄される物質はより少ない。本発明は、インゴットがるつぼの外周と二端を共有するより少ないブロックを含むように、より少ないコーナーを有するインゴットを含む。したがって、本発明は、より低い品質の生成物をより小さい割合で生成することができ、かつ、結果として、廃棄物がより少なくなりうるかまたはリサイクルされるシリコンがより少なくなりうる。
図13を再度参照すると、るつぼ3100は、8つの側部3104および3106を含む外周を含む。8つの側部は、ほぼ等しい長さであるほぼ対向する第一の側部3104の2セットを含む。8つの側部はまた、ほぼ等しい長さであるほぼ対向する第二の側部3106の2セットを含む。るつぼ3100の8つの側部は、るつぼ3100から形成されるインゴット3200の、第一の側部3204および第二の側部3206を含む8つの側部に対応する。第一の側部3104および第二の側部3106は、ほぼ平坦である。第一の側部3104は、第二の側部3106よりも長い。第一の側部3104は、第二の側部3106と交互に並んでいる。具体的態様において、るつぼ100の高さは、他のるつぼよりも2〜20cm高くてよく、それによって、例えば、36ブロックの750kgの方形るつぼと同じ量のシリコンを収容できる。概して、本発明において、例えば、より低い密度のシリコンなどのより低い密度の物質を経済的に使用することができるように、るつぼの高さはより高くすることができ、それによって、より多くの物質をるつぼ内に装填できることになる。
具体的態様において、第一の側部3204は、例えば、約5〜40インチ、または約10〜30インチ、または約24インチであってよい。第二の側部3206は、およそ5〜15インチ、例えば、11.14インチであってよい。ブロック3202の寸法は、約6インチ×約6インチであってよい。るつぼの側部の厚さは、例えば、約0.25〜約2インチ、または約0.5〜約1インチ、または約0.67インチであってよい。インゴット200の側部から除去される物質の厚さは、例えば、約0.5〜4インチ、または約1〜2インチ、または約1.88インチであってよい。
図15を参照すると、具体的態様におけるるつぼ3100の側面図が示される。るつぼ3308の幅は、例えば、約20〜60インチ、または約35〜45インチ、または約41インチであってよい。るつぼ3306の高さは、例えば、約5〜40インチ、または約15〜25インチ、または約18.00インチであってよい。側部3302は、例えば、約0.25〜約4インチ厚、または約0.5〜1インチ厚、または約0.67インチ厚であってよい。るつぼは、底部3304を有することができる。
いくつかの態様において、るつぼは、ほぼ同じ長さである第一の側部および第二の側部を含むことができる。るつぼは、湾曲しているかまたは曲面を含む、第一の側部を含むことができ、かつ、るつぼは独立して、湾曲しているかまたは曲面を含む、第二の側部を含むことができる。そのため、るつぼは、湾曲している第一の側部およびほぼ直線である第二の側部を含むことができ;るつぼはまた、湾曲している第二の側部およびほぼ直線である第一の側部を含むことができる。側部の曲面は、一緒になって円弧形状を形成するかまたは2つ以上の円弧を形成する、複数のほぼ平坦な表面を含むことができる。側部の曲面は、1つの単一の曲面を含むことができる。側部の曲面は、一緒になって円弧形状を形成するかまたは2つ以上の円弧を形成する、複数の湾曲した表面を含むことができる。
いくつかの態様において、設計全体は、4つのるつぼを内部に有する加熱炉を含むことができ、かつ、各るつぼ内の1つのコーナーだけが面積が減少している。
いくつかの態様において、るつぼは、例えば、シリカ、SiC、石英、グラファイト、Si3N4もしくはそれらの組み合わせから作製されることまたはそれらを含むことができる。構成成分またはコーティングの選択は、例えば、耐熱性だけでなく非付着性も含むことができる。るつぼは、るつぼを部分的に、完全に、またはその間の任意の程度にコーティングすることができる、Si3N4、グラファイトまたはSiO2を含有するコーティングを含むことができる。るつぼは、その外周に含まれる側部の間に、およそ110〜160°の内角を含むことができる。るつぼは、その外周に含まれる側部の間に、およそ125〜145°の内角を含むことができる。るつぼはまた、外部のコーナーまたは内部のコーナーおよび湾曲している端部を含むことができる。
本発明は、上述したようなるつぼを含む、インゴットの生成のための内部形状を有するるつぼを使用する方法を提供し、るつぼの外部形状は、インゴットを生成する溶融物質が生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致する。加熱炉の内部形状は、ほぼ円状であってよい。加熱炉の内部形状は、るつぼに適合するように改変することができる。
1つの具体的態様において、るつぼの寸法は、本方法によって、およそ450kgの容量を備え、かつ標準的な方形るつぼを使用して約156mm×約156mmの寸法を有する約25個のブロックを作製できるように設計されている加熱炉から、約156mm×約156mmの寸法の約32個を作製することができるような寸法である。別の態様において、これらの寸法は、本方法によって、およそ450kgの容量を備え、かつ標準的な方形るつぼを使用して約25個のブロックを作製できるように設計されている加熱炉から、約180mm×約180mmの寸法のブロックを有する約21個のブロックを作製することができるような寸法である。
本発明は、高品質の材料の処理能力を改善するための方法を提供することができる。本発明は、得られたインゴットの効率的で費用対効果の高い品質管理のための方法を提供することができる。図14に示される具体的態様を参照すると、余分な4つの半ブロック3203を、ウェハー製造の処理能力時間の有効性および迅速化を改善するための破壊および非破壊試験のために使用することができる。すべてのブロック3202ではなくむしろ4つのコーナーブロック3203だけを測定することは、測定時間の節約、測定を実施した後のブロック清浄に必要な時間の節約および測定後のブロック切断前のブロック清浄に必要な時間の節約を含む、時間および関連する費用を節約することができる。これは、必要な材料品質を維持しながらより高い処理能力を達成することに役立つことができる。
以下の測定は、生成された材料の品質を管理するのに役立てるために実施することができる測定に含まれる:(a)(b)によって補完される、ブロック上の軸(底部〜上部)抵抗率プロファイルの測定、(b)再結合寿命のマッピング(底部〜上部)、ならびに高炭素原料の場合または鋳造用具の低い炭素制御では、追加の工程(c)シリコンカーバイド粒子(底部〜上部)の赤外線(IR)走査。これらの測定を実施するための4つのコーナーブロックを有することは、有益な成果を有することができる。測定(a)は、個々の鋳造用具の具体的な成長特徴が公知である場合には(これは、鋳造用具ごとに決定することができる)、すべてのインゴットの成長面についての信頼性のある情報を提供することができる。その後のウェハー作製は、その成長面についての情報に基づくことができる。測定(b)は、るつぼ壁からの距離に応じて寿命を測定することを可能にし、これはウェハーレベルでの材料の品質改善について開始される潜在的測定に関する指針をいくらか提供することができる。測定(c)は、インゴットについての配向情報を提供することができる。
るつぼに適合させるための加熱炉の改変は、当業者に公知の任意の適切な改変であることができる。改変は、セラミックるつぼを保持するかまたは取り囲む箱のボルト、ワッシャー、またはプレートをより薄くすることを含むことができる。るつぼを収容する箱は、グラファイトプレートから製造することができる。改変はまた、グラファイトプレートに箱の一部であるナットを皿穴加工もしくは座ぐり穴加工すること、またはそうでなければ箱を一緒に保持する金属製品の断面を減少させることを含むことができる。グラファイトプレート間の結合に、大入れ継ぎすること、ほぞ接ぎすること、または蟻継ぎすることができる。るつぼを保持する底部のグラファイトプレートを拡大することができる。可動要素を保持するためのステンレス鋼製ケージは、そのコーナーに対角線が加えられた八角形にすることができるか、または対角のサイズは拡大することができる。ケージの断熱体は、より薄くすることができる。加熱要素は、加熱炉または加熱器ケージの壁に接近させることができる。加熱要素を一緒に保持するグラファイトナットは、皿穴加工または座ぐり穴加工することができる。曲がったグラファイトワッシャーを対角支持プレート上で使用して、平坦な表面を維持することができるか、または特注形状を使用して、グラファイトプレートを一緒に留めるための平坦な部分を維持することができる。加熱要素のコーナー片にコーナーの拡張を加えて、加熱要素をすべての側部の外に移動させることができ、加熱要素をすべての側部の3"外に移動させることを含むことができる。ケージの底部を封止するための縁は、より小さくすることができる。改変はまた、より高いるつぼを可能にするために、るつぼを保持する台をより低くすることを含むことができる。るつぼ台を支持する脚は、別の脚を加えることによって、脚をさらに離すことによって、またはより厚い冷却プレートに螺入することによって、過重量に耐えるように改良することができる。その断面をより薄くすることができるように、断熱鋼製ケージ用に硬いグラファイトフェルト以外の他の断熱材料を使用することができる。2つの断熱材料を使用することができ、一方の材料は2層設計の高温面から離れて使用される。第二の断熱材料は、ケージにより薄い断面を使用することができるようにより良好な断熱特性を有しうる。
方向性凝固アセンブリ
いくつかの態様において、シリコンを溶融するか、もしくはシリコンの方向性凝固のいずれかまたは両方は、方向性凝固アセンブリで実施することができる。アセンブリは、任意の適切な方向性凝固アセンブリを含むことができる。いくつかの態様において、方向性凝固アセンブリは、上述したるつぼを含むことができ、そのるつぼの形状は、加熱炉容量の効率的利用を可能にする。他の態様において、方向性凝固アセンブリは、加熱炉に入れるように設計されたるつぼを含まず、代わりにシリコンの溶融は、異なるるつぼ内、たとえば、加熱炉の内部形状とほぼ一致するように設計されたるつぼまたは他のるつぼ内で行われ、次に、方向性凝固装置に移される。このセクションで記載された方向性凝固アセンブリの底部鋳型部分の任意の特徴は、上述した効率的な加熱炉容量利用のために設計されたるつぼの態様に含めることができる。
方向性凝固装置−底部鋳型
図16は、方向性凝固装置のある態様を示す。装置4100の断面側面図が示される。装置4100は、少なくとも1つの耐熱性材料を含む方向性凝固鋳型4110を備える。少なくとも1つの耐熱性材料は、鋳型内でシリコンの方向性凝固が可能なように構成されている。装置4100はまた、外側ジャケット4130を備える。さらに、装置4100は、方向性凝固鋳型4110と外側ジャケット4130の間において少なくとも部分的に配置された断熱層4120を備える。シリコンの方向性凝固に装置4100を2回以上使用することができる。
方向性凝固装置のある態様の全体の三次元形状は、円形状を有する厚肉の大きい鉢と類似していてよい。あるいは、全体の形状は、方形、または六角形、八角形、五角形、または任意の適切な数の端部を備えた任意の適切な形状を有する大きい鉢と類似していてよい。他の態様において、装置の全体の形状は、シリコンの方向性凝固のための任意の適切な形状であってよい。1つの態様において、底部鋳型は、約1メートルトンまたはそれ以上のシリコンを収容することができる。1つの態様において、底部鋳型は、約1.4メートルトンまたはそれ以上のシリコンを収容することができる。別の態様において、底部鋳型は、約2.1メートルトンまたはそれ以上のシリコンを収容することができる。別の態様において、底部鋳型は、およそ1.2、1.6、1.8、2.0、2.5、3、3.5、4、4.5または5メートルトンまたはそれ以上のシリコンを収容することができる。
方向性凝固装置の好ましい態様において、装置は、中心垂直軸に関してほぼ対称である。装置に含まれる材料または装置の形状が中心軸に関して忠実な対称から外れるある態様は、依然として1つの好ましい態様として含まれ;対称の選好は、当業者によって容易に理解されるように概算である。いくつかの態様において、装置は、中心垂直軸に関して対称ではない。他の態様において、装置は、中心垂直軸に関して部分的にほぼ対称および中心垂直軸に関して部分的に非対称である。非対称の特徴を含む態様において、全体でまたは部分で中心軸に関してほぼ対称である態様の一部であると記載される特徴を含め、本明細書に記載される任意の適切な特徴を含むことができる。
図16に示すように、方向性凝固鋳型4110は、方向性凝固鋳型の底部と方向性凝固鋳型の側部の間の内角が90°より大きく、これを本明細書において抜き勾配とも呼ぶ。抜き勾配は、鋳型内で凝固したシリコンの塊をシリコンまたは方向性凝固鋳型を壊すことなく取り出すことが可能である。好ましい態様において、方向性凝固鋳型は、図16に示すように、記載したような鋳型からのシリコンの取り出しを可能にするのに十分な抜き勾配を有する。しかしながら、代替の態様において、方向性凝固は、抜き勾配を有しないか、または逆抜き勾配を有する。抜き勾配を有さない代替の態様において、装置は、好ましくは、固体シリコンの取り出しのために容易に二等分することを可能にする中央を通る切断部を有しうる。次に、その二等分されたものは再結合して再び全体を形成し、装置は再利用することができる。しかしながら、二等分に壊すことができる態様は、抜き勾配を欠くこれらの態様に限定されない。本明細書において考察されるすべての態様は、固体シリコンの容易な取り出しのために半分に分離される能力を含んでもよいが、含まなくてもよい。
図16に示される方向性凝固鋳型4110の態様は、耐熱性材料を含む。耐熱性材料は、任意の適切な耐熱性材料であることができる。耐熱性材料は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせであることができる。方向性凝固鋳型は、1つの耐熱性材料を含むことができる。方向性凝固鋳型は、2つ以上の耐熱性材料を含むことができる。方向性凝固鋳型に含まれる1つの耐熱性材料または複数の耐熱性材料は混合することができるか、またはこれらは方向性凝固鋳型の別々の部分に位置することができるか、またはそれらの組み合わせであってよい。1つまたは複数の耐熱性材料は、層中に配置することができる。方向性凝固鋳型は、1つまたは複数の耐熱性材料の2つ以上の層を含むことができる。方向性凝固鋳型は、1つまたは複数の耐熱性材料の1つの層を含むことができる。耐熱物の側部は、耐熱物の底部と異なる材料であってよい。方向性凝固鋳型の底部と比較すると方向性凝固鋳型の側部は、異なる厚さであってよいか、異なる組成の材料を含んでよいか、異なる量の材料を含んでよいか、またはそれらの組み合わせであってよい。1つの態様において、方向性凝固鋳型の側部は、加熱面耐熱物を含み、かつ、方向性凝固鋳型の底部は、伝導性耐熱物を含む。方向性凝固鋳型の側部は、酸化アルミニウムを含むことができる。方向性凝固鋳型の底部は、例えば、シリコンカーバイド、グラファイト、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、銅またはそれらの組み合わせなどの熱伝導性材料を含むことができる。
いくつかの態様において、方向性凝固鋳型の側部に含まれる1つの材料または複数の材料は、方向性凝固鋳型の外底部の高さから上方に延びることができ、かつ、方向性凝固鋳型の底部に含まれる1つの材料または複数の材料は、方向性凝固鋳型の片側の内側に対応する垂直位置から、底部を横断して、反対側の内側に対応する垂直位置まで垂直に延びることができる。別の態様において、方向性凝固鋳型の側部に含まれる1つの材料または複数の材料は、方向性凝固鋳型の内底部の高さから上方に延びることができるが、方向性凝固鋳型の底部に含まれる1つの材料または複数の材料は、方向性凝固鋳型の片側の外側に対応する垂直位置から、方向性凝固鋳型の底部を横断して、方向性凝固鋳型の反対側の外側に対応する垂直位置まで垂直に延びることができる。別の例では、方向性凝固鋳型の側部に含まれる1つの材料または複数の材料は、方向性凝固鋳型の底部の高さより上に上方に延びることができるが、方向性凝固鋳型の底部に含まれる1つの材料または複数の材料は、方向性凝固鋳型の底部を横断して、方向性凝固鋳型の一方の外側に対応する垂直位置から方向性凝固鋳型の他方の外側に対応する垂直位置まで垂直に延びることができ、かつまた、方向性凝固鋳型の底部の高さより高い側部まで延びることができる。別の例では、方向性凝固鋳型の側部に含まれる1つの材料または複数の材料は、方向性凝固鋳型の内底部の高さから上方に延びることができるが、方向性凝固鋳型の底部に含まれる1つの材料または複数の材料は、外側ジャケットの片側の内側から、外側ジャケットの内底部を横断して、外側ジャケットの反対側の内側まで垂直に延びることができるか、または方向性凝固鋳型の底部に含まれる1つの材料または材料または複数の材料は、外側ジャケットの片側の内側と方向性凝固鋳型の外側に対応する垂直位置の間から、方向性凝固鋳型の底部を横断して、外側ジャケットの反対の内側と方向性凝固鋳型の反対側の外側に対応する垂直位置の間まで垂直に延びることができる。
図16に示される装置4100の断熱層4120は、断熱材料を含むことができる。断熱材料は、任意の適切な材料であることができる。例えば、断熱材料は、断熱れんが、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの組み合わせであることができる。断熱板は、高温セラミック基板を含むことができる。断熱層は、2つ以上の断熱材料を含むことができる。断熱層4120に含まれる1つの断熱材料または複数の断熱材料は、配合し、混合することができるか、または、これらは、断熱層の別々の部分に位置することができるか、またはそれらの組み合わせであってよい。1つまたは複数の断熱材料は、層中に配置することができる。一例として、断熱層は、1つまたは複数の断熱材料の2つ以上の層を含むことができる。別の例では、断熱層は、1つまたは複数の断熱材料の1つの層を含むことができる。断熱層の側部は、断熱層の底部と異なる材料であってよい。例えば、断熱層の底部と比較すると断熱層の側部は、異なる厚さであってよいか、異なる組成の材料を含んでよいか、またはそれらの組み合わせであってよい。1つの態様において、断熱層は、方向性凝固鋳型の底部と外側ジャケットの間に配置される。好ましい態様において、図16に示されるように、断熱層は、方向性凝固鋳型の側部と外側ジャケットの側部の間において少なくとも部分的に配置され、かつ、断熱層は、方向性凝固鋳型の底部と外側ジャケットの底部の間には配置されない。
図16に示される装置4100の断熱層4120は、装置の外側ジャケットの側部と装置の方向性凝固鋳型の側部の間に配置される。図示されるように、断熱層の側部は、外側ジャケットの底部の内側に対応する高さから上方に延びている。方向性凝固装置の態様はまた、断熱層が方向性凝固鋳型の内部の底部に対応する高さから上方に延びている断熱層4120の構成を含むことができる。別の例では、断熱層は、外側ジャケットの底部の内側と外側ジャケットの底部の内側の高さの間から上方に延びている。別の態様において、断熱層は、方向性凝固鋳型の内部の底部に対応する高さより上に上方に延びている。
図16に示される装置4100の外側ジャケット4130は、断熱層および方向性凝固鋳型を取り囲むための任意の適切な材料を含むことができる。外側ジャケットは、1つまたは複数の材料を含むことができる。1つの態様において、外側ジャケットは、鋼を含む。別の態様において、外側ジャケットは、鋼、ステンレス鋼、銅、鋳鉄、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、またはそれらの組み合わせを含む。外側ジャケットの異なる部分は、異なる材料、異なる厚さの材料、異なる組成の材料、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
いくつかの態様において、外側ジャケットは、構造部材を含むことができる。構造部材は、装置に強度および剛性を加えることができ、これは、任意の適切な材料を含むことができる。例えば、構造部材は、鋼、ステンレス鋼、銅、鋳鉄、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。一例として、外側ジャケットは、装置の中心から離れる方向に外側ジャケットの外側から延びており、かつ装置の周囲または外周の周りに水平に延びている、1つまたは複数の構造部材を含むことができる。1つまたは複数の水平構造部材は、例えば、外側ジャケットの外側の上端に、外側ジャケットの外側の下端に、外側ジャケットの外側の上端と下端の間の任意の位置に位置することができる。一例として、装置は、3つの水平構造部材を備え、1つは外側ジャケットの上端に位置し、1つは外側ジャケットの下端に位置し、かつ、1つは外側ジャケットの上端と下端の間に位置する。外側ジャケットは、外側ジャケットの外側に、装置の中心から離れる方向に外側ジャケットの外側から延びており、かつ外側ジャケットの外側の底部から外側ジャケットの外側の上部に垂直に延びている、1つまたは複数の構造部材を含むことができる。一例として、外側ジャケットは、8つの垂直構造部材を含むことができる。垂直構造部材は、外側ジャケットの周囲または外周の周りに等間隔に並べられていてよい。別の例では、外側ジャケットは、垂直構造部材と水平構造部材の両方を含む。外側ジャケットは、外側ジャケットの底部を横断して延びている構造部材を含むことができる。底部上の構造部材は、外側ジャケットの底部の1つの外縁部から外側ジャケットの底部の別の端部に延びることができる。底部上の構造部材はまた、外側ジャケットの底部を部分的に横断して延びることができる。構造部材は、帯状、棒状、管状、または装置に構造支柱を加えるための任意の適切な構造であってよい。構造部材は、溶接、ろう付けまたは任意の他の適切な方法によって外側ジャケットに取り付けることができる。構造部材は、装置の移送および物理的操作を容易にするように適合させることができる。例えば、外側ジャケットの外側の底部上の構造部材は、特定のフォークリフトまたは他のリフト機が装置をリフトまたは移動させるかあるいはそうでなければ物理的に操作することができるように、十分なサイズ、強度、配向、空間、またはそれらの組み合わせを有している管であってよい。別の態様において、外側ジャケットの外側に位置しているような上述した構造部材は、代替的にまたは追加的に外側ジャケットの内側に位置することができる。
外側ジャケット4130は、断熱層4120の上部にわたって延びており、かつ方向性凝固鋳型4110の上部を部分的に覆っているように図16に示される。しかしながら、方向性凝固装置の態様はまた、断熱層4120および方向性凝固鋳型4110に関して、外側ジャケット4130の広範な種々の構造的構成を包含する。態様は、方向性凝固鋳型4110の上部の内側リムに完全に延びている外側ジャケット4130、断熱層4120の上部を横断するように一部分だけ延びている外側ジャケット4130、または断熱層4120のいずれの部分も横断して延びていない外側ジャケット4130を含むことができる。また、外側ジャケット4130が断熱層の外側の側部まで完全に延びていない構成も含まれる。外側ジャケットが方向性凝固鋳型または断熱層の上部の任意の部分にわたって延びているある態様において、上部にわたって延びている外側ジャケットの部分は、外側ジャケットの側部および底部よりも高い断熱特性を有する材料を含むことができる。いくつかの態様において、そのような材料の選択は、装置において所望の温度勾配の形成を促進することができる。
図16に示される装置4100の上端は、ほぼ同等の高さの方向性凝固鋳型4110および断熱層4120、ならびに断熱層の上部にわたってかつ方向性凝固層の上部にわたって部分的に延びている外側ジャケットの上部で示される。上記で考察したように、外側ジャケットの上部、断熱層の上部および方向性凝固鋳型の上部の他の構成は、すべての適切な配置を含む方向性凝固装置の態様として包含される。例えば、断熱層は、方向性凝固鋳型の上端より高い高さまで垂直に延びることができる。あるいは、方向性凝固鋳型は、方向性凝固鋳型の上端より高い高さまで垂直に延びることができる。断熱層は、方向性凝固鋳型の上端にわたって部分的にまたは完全に延びることができる。または、方向性凝固鋳型は、断熱層の上端にわたって部分的にまたは完全に延びることができる。
図16に示される装置4100は、特定の相対的厚さの方向性凝固鋳型4110、断熱層4120および外側ジャケット4130で示される。しかしながら、方向性凝固装置の態様は、任意の適切な相対的厚さの鋳型4110、断熱体4120および外側ジャケット4130を包含する。
図16中の装置4100は、シリコンを指向的に凝固させるために2回以上使用することができる。2回以上使用することができる場合、装置は、使用の間に修復することなくまたは使用の間に最小限の修復で、方向性凝固に再利用することができる。最小限の修復は、滑り面耐熱性コーティングを含む、方向性凝固鋳型の内側の一部であるコーティングを全体的に補修または再適用すること、例えば、上層を修復することを含むことができる。方向性凝固装置の態様はまた、シリコンの方向性凝固に2回超使用することができる装置を含む。また、シリコンの方向性凝固に、3回、4回、5回、6回、12回、またはそれ以上の回数より多く使用することができる装置も含まれる。
いくつかの態様において、装置は、底部鋳型のみを備える。他の態様において、方向性凝固装置は、底部鋳型と上部加熱器の両方を備える。
図17は、方向性凝固装置のある態様を示す。装置4200の断面側面図が示される。装置4200は、少なくとも1つの耐熱性材料を含む方向性凝固鋳型4201を備える。少なくとも1つの耐熱性材料は、鋳型内でシリコンの方向性凝固が可能なように構成される。装置4200はまた、外側ジャケット4203を備える。さらに、装置は、方向性凝固鋳型4201と外側ジャケット4203の間において少なくとも部分的に配置された断熱層4202を備える。装置4100は、シリコンの方向性凝固に2回以上使用することができる。
図17に示される方向性凝固鋳型4201は、1つまたは複数の耐熱性材料を含む。方向性凝固鋳型の側部は、加熱面耐熱物4220を含む。図17において、方向性凝固鋳型の加熱面耐熱物4220は、外側ジャケットの底部の内側から上方に延びており;上記で考察したように、方向性凝固鋳型の側部の種々の構成は、方向性凝固装置の態様として包含される。加熱面耐熱物4220は、任意の適切な耐熱性材料であることができる。例えば、加熱面耐熱物4220は、酸化アルミニウムであってよい。
方向性凝固装置の底部鋳型装置の態様を構築する際に、湿潤セメントを適用するのと同様のやり方で耐熱性材料を適用することができる。型枠を含む、トロールまたは他の適切な器具を使用して、湿潤性の耐熱物を所望の形状に操作し、続いて、耐熱性材料を乾燥および設置することを可能にする。
図17に示される方向性凝固鋳型4201の底部は、伝導性耐熱物4230を含む。図17において、方向性凝固鋳型の伝導性耐熱物4230は、方向性凝固鋳型の側部の外側に対応する垂直位置と方向性凝固鋳型の側部の内側に対応する垂直位置の間で、方向性凝固鋳型の底部を横断して、方向性凝固鋳型の反対側の外側に対応する垂直位置と方向性凝固鋳型の反対側の外側に対応する垂直位置の間まで垂直に延びており;上記で考察したように、方向性凝固鋳型の側部の種々の構成は、方向性凝固装置の態様として包含される。伝導性耐熱物4230は、任意の適切な材料であることができる。例えば、伝導性耐熱物は、シリコンカーバイドを含有することができる。装置の底部上に導電性材料を置くことによって、方向性凝固鋳型内にある溶融シリコンの底部の冷却が促進される。鋳型の底部の簡易冷却は、方向性凝固鋳型の底部と上部の間の温度勾配の形成および制御を援助し、それによって、鋳型内で所望の方向性凝固が底部で開始して上部で終了するように行われることを可能にする。
代替の態様において、方向性凝固鋳型の底部は、シリコンカーバイド、グラファイト、銅、鋼、ステンレス鋼、グラファイト、鋳鉄またはそれらの組み合わせを含む、要素4230のための任意の適切な熱導電性材料を含むことができる。図17に示される態様と同様に、そのようなある態様は、上層4210を含むことができる。あるいは、そのようなある態様は、上層4210を含まない。
付属部材4231をその外縁部に有する伝導性耐熱物4230が図17に示される。伝導性耐熱物4230の付属部材4231は、伝導性耐熱物を加熱面耐熱物4220内に位置している受容スロット4232に固定する。加熱面耐熱物を伝導性耐熱物に固定することで、伝導性耐熱物が装置から緩んで外れることを防止する。1つの態様において、付属物4231および受容スロット4232が含まれる。別の態様において、これらは含まれない。他の態様において、伝導性耐熱物を固定する代替手段が含まれる。
図17に示される方向性凝固鋳型4201はまた、上層4210を含む。上層は、少なくとも1つの滑り面耐熱性材料を含む。滑り面耐熱性材料は、任意の適切な耐熱性材料を含むことができる。滑り面耐熱性材料は、溶融二酸化ケイ素、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む。上層4210は、方向性凝固シリコンを鋳型から取り出す場合の損傷から方向性凝固鋳型の残部を保護するものである。例えば、方向性凝固鋳型4201の残部は、図17において、加熱面耐熱物4220および伝導性耐熱物4230である。上層4210は、図17に示すように、全体的にほぼ一貫した厚さおよび組成の層であることができる。他の態様において、上層は、可変の厚さまたは組成を有することができる。あるいは、上層のいくつかの部分は、ほぼ一貫した厚さおよび組成の層であってよく、かつ、上層の他の部分は、可変の厚さまたは組成を有することができる。固体シリコンを取り出す場合の損傷から方向性凝固鋳型の残部を保護する際に、かつ、固体シリコンの取り出しを促進する際に、上層はシリコンを取り出す場合に部分的にまたは完全に損傷を受けうる。上層は、装置の1つまたは複数の使用の間に交換または修復することができる。上層は、任意の適切な方法で適用することができる。上層は、噴霧として、またははけで塗ることで適用することができる。別の例では、上層は、トロールを使用して適用し、湿潤セメントのように塗ることができる。適用後、上層は、乾燥および固定することができる。いくつかの態様において、滑り面耐熱物噴霧用を含む上層用の結合剤としてコロイドシリカを使用することができる。上層は、それを乾燥させるためにおよび使用のためにそれを調製するために、使用される前に加熱することができる。
図17に示される装置4200の断熱層4202は、方向性凝固鋳型4201の側部と外側ジャケット4203の間において少なくとも部分的に配置される。図17に示すように、具体的態様の断熱層は、外側ジャケットの底部の内側から上方に延びている。上記で考察したように、断熱層の種々の構成は、方向性凝固装置の態様として包含される。図17に示される断熱層4202は、内層4240および外層4250の2つの層を含む。層4240および4250は、任意の適切な断熱材料を含むことができる。1つの態様において、外側の断熱層4250は、セラミックペーパーおよび高温セラミック基板を含む。1つの態様において、外側の断熱層4250は、セラミックペーパー、高温ウール、高温セラミック基板、またはそれらの組み合わせを含む。1つの態様において、内側の断熱層4240は、断熱れんがまたは耐熱性材料を含み、耐熱性材料は、不定形耐熱性材料を含むことができる。
図17に示される装置4200の外側ジャケット4203は、任意の適切な材料を含む。例えば、外側ジャケット4203は、鋼またはステンレス鋼を含む。図17において、外側ジャケットは、外層4250の上部にわたってかつ内層4240の上部にわたって部分的に延びていることが示され;上記で考察したように、断熱層の種々の構成は、方向性凝固装置の態様として包含される。
図17に示される装置4200は、アンカー4260を含む。アンカーは、装置内で耐熱性層を固定して、それらが緩むことを防止することができる。例えば、図17において、アンカー4260は、加熱面耐熱物4220を内層4240に固定し、これは、装置を固定することに役立ちうる。他の態様において、アンカーは、外側ジャケット内に固定することができ、それらを固定するために任意の数の層を通って延びることができる。他の態様において、アンカーは、任意の適切な層で開始および終了することができる。アンカーは、任意の適切な材料を含むことができる。例えば、アンカーは、鋼、ステンレス鋼または鋳鉄を含むことができる。アンカーは、任意の適切な形状および任意の適切な配向であってよい。アンカー4260で、付属物4231およびスロット4232で、それらの組み合わせで、または代替の固定手段で装置を固定することによって、装置は、より長い寿命を有することができ、かつ、最小限の損傷でより多様な処理に耐えることができる。さらに、アンカー4260で、付属物4231およびスロット4232で、それらの組み合わせで、または代替の固定手段で装置を固定することで、装置を反転した場合に層が装置から落下するのを防止することに役立ちうる。
方向性凝固装置−上部加熱器
1つの態様において、方向性凝固装置はまた、上部加熱器を備える。上部加熱器は、底部鋳型の上部に位置付けることができる。上部加熱器の底部の形状は、底部鋳型の上部の形状とほぼ一致する。上部加熱器は、底部鋳型の上部に熱を加えて、その中のシリコンを加熱することができる。底部鋳型に熱を加えることによって、底部鋳型内でシリコンの溶融を引き起こすことができる。さらに、底部鋳型に熱を加えることによって、底部鋳型内でシリコンの温度の制御を可能にする。また、上部加熱器は、加熱を伴うことなく底部鋳型の上部に位置付けることができ、底部鋳型の上部からの熱の放出を制御するための断熱体として機能する。底部鋳型の上部の温度または熱の放出を制御することによって、所望の温度勾配がより容易に達成され、より高度に制御された方向性凝固を可能にする。最終的に、温度勾配の制御は、より効果的な方向性凝固を可能にし、結果として得られるシリコンの純度が最大になる。1つの態様において、B型熱電対を使用して、加熱炉チャンバー内部の温度をモニタリングすることができる。
図18は、上部加熱器4300を示す。上部加熱器は、1つまたは複数の加熱部材4310を備えることができる。1つまたは複数の加熱部材の各々は、独立して、任意の適切な材料を含むことができる。例えば、1つまたは複数の加熱部材の各々は、独立して、加熱要素を含むことができ、加熱要素は、シリコンカーバイド、二ケイ化モリブデン、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含むことができ;かつ、1つまたは複数の加熱部材の各々は、代替的に、独立して誘導加熱器を含むことができる。1つの態様において、1つまたは複数の加熱部材は、ほぼ同じ高さに位置付けられる。別の態様において、1つまたは複数の加熱部材は、異なる高さに位置付けられる。
一例として、加熱要素は、ある種の利点を有するシリコンカーバイドを含む。例えば、シリコンカーバイド加熱要素は、酸素の存在下、高温で腐食しない。腐食性材料を含む加熱要素に対する酸素腐食は、真空チャンバーを使用することによって減少させることができるが、シリコンカーバイド加熱要素は、真空チャンバーなしで腐食を回避することができる。さらに、シリコンカーバイド加熱要素は、水冷リード線なしで使用することができる。1つの態様において、加熱要素は、真空チャンバー内で使用するか、水冷リード線と共に使用するか、またはその両方と使用される。別の態様において、加熱要素は、真空チャンバーを用いずに、水冷リード線を用いずに、またはその両方とも用いずに使用される。
1つの態様において、1つまたは複数の加熱部材は、誘導加熱器である。誘導加熱器は、1つまたは複数の耐熱性材料に鋳造することができる。次に、1つの誘導加熱コイルまたは複数の誘導加熱コイルを含有する耐熱性材料を底部鋳型上に位置付けることができる。耐熱性材料は、任意の適切な材料であることができる。例えば、耐熱性材料は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含むことができる。別の態様において、誘導加熱器は、1つまたは複数の耐熱性材料に鋳造されない。
1つの態様において、1つまたは複数の加熱部材は、少なくとも1つの加熱部材が機能しなくなっても、任意の残りの機能性加熱部材が電力を受け取って熱を生成し続けるような、電気システムを有する。1つの態様において、各加熱部材は、独自の回路を有する。
上部加熱器は、断熱体を備えることができ、例えば、図18に示される上部加熱器4300は、断熱体4320を備える。断熱体は、任意の適切な断熱材料を含むことができる。断熱体は、1つまたは複数の断熱材料を含むことができる。例えば、断熱体は、断熱れんが、耐熱物、耐熱物の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの混合物を含むことができる。断熱板は、高温セラミック基板を含むことができる。図18に示すように、断熱材料の下端と1つまたは複数の加熱部材4310は、ほぼ同じ高さである。1つまたは複数の加熱部材および断熱体の他の構成は、方向性凝固装置の態様として包含される。例えば、1つまたは複数の加熱部材は、誘導加熱器を含むことができ、断熱体は、耐熱性材料を含むことができ、かつ、1つまたは複数の加熱部材は、耐熱性材料中に内包されていてよい。そのようなある態様において、追加の断熱材料も任意で含むことができ、追加の断熱体は、耐熱性材料であってよいか、あるいは、追加の断熱体は、別の適切な断熱材料であってもよい。別の例では、1つまたは複数の加熱部材は、誘導加熱器を含むことができ、かつ、加熱部材は、加熱部材が図18に示されるように位置付けることができるか、または別の構成においては、耐熱性材料中に同様に内包されていない。別の例では、1つまたは複数の加熱部材は、断熱体の下端の高さより上に位置付けることができる。別の例では、断熱体の下端は、1つまたは複数の加熱部材の高さより上に位置付けることができる。1つまたは複数の加熱部材が異なる高さに位置付けられるある態様において、断熱体の端部は、加熱部材の高さの間にあってよいか、または上述したように任意の他の構成であってよい。
上部加熱器は、外側ジャケットを備えることができ、例えば、図18に示される上部加熱器300は、外側ジャケット4330を備える。外側ジャケットは、任意の適切な材料を含むことができる。例えば、外側ジャケットは、鋼またはステンレス鋼を含むことができる。別の態様において、外側ジャケットは、鋼、ステンレス鋼、銅、鋳鉄、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、またはそれらの組み合わせを含む。断熱体4320は、1つまたは複数の加熱部材と外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置される。図18において、外側ジャケット4330の下端は、断熱体の下端および1つまたは複数の加熱部材とほぼ同じ高さであることが示される。しかしながら、1つまたは複数の加熱部材および断熱体に関して上記で考察したように、外側ジャケット、断熱体および1つまたは複数の加熱部材の種々の構成は、方向性凝固装置の態様として包含される。例えば、外側ジャケットの端部は、断熱体の端部および1つまたは複数の加熱部材の下まで延びることができる。別の例では、外側ジャケットの端部は、断熱体の端部の下まで、1つまたは複数の加熱部材の下まで、またはそれらの組み合わせまで延びることができる。一例として、外側ジャケットは、断熱体の下端の下まで延びることができ、かつ、断熱体の下端を完全にまたは部分的に覆うように続いていてよい。いくつかの態様において、断熱体の端部を覆う外側ジャケットの部分は、比較的低い伝導率の材料、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせなどの適切な耐熱物を含むことができる。別の例では、外側ジャケットは、断熱体の下端または1つもしくは複数の加熱部材の高さの下まで延びていない。別の態様において、外側ジャケットは、1つまたは複数の加熱部材の高さの下まで延びているが、依然として断熱体の下端の上にある。1つまたは複数の加熱部材が異なる高さに位置付けられるある態様において、外側ジャケットは、加熱要素の高さの間である高さまで延びることができるか、または上述したように任意の他の構成であってよい。
いくつかの態様において、上部加熱器外側ジャケットは、構造部材を含むことができる。構造部材は、上部加熱器に強度および剛性を加えることができる。構造部材は、鋼、ステンレス鋼、銅、鋳鉄、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。一例として、上部加熱器外側ジャケットトは、上部加熱器の中心から離れる方向に上部加熱器外側ジャケットの外側から延びており、かつ上部加熱器の周囲または外周の周りに水平に延びている、1つまたは複数の構造部材を含むことができる。1つまたは複数の水平構造部材は、例えば、上部加熱器外側ジャケットの外側の下端に、上部加熱器外側ジャケットの外側の上端に、上部加熱器外側ジャケットの外側の下端と上端の間の任意の位置に位置することができる。一例として、上部加熱器は、3つの水平構造部材を含み、1つは上部加熱器外側ジャケットの下端に位置し、1つは上部加熱器外側ジャケットの上端に位置し、かつ、1つは上部加熱器外側ジャケットの下端と上端の間に位置する。上部加熱器外側ジャケットは、上部加熱器外側ジャケットの外側に、上部加熱器の中心から離れる方向に上部加熱器外側ジャケットの外側から延びており、かつ上部加熱器外側ジャケットの外側の底部から上部加熱器外側ジャケットの外側の上部に垂直に延びている、1つまたは複数の構造部材を含むことができる。一例として、上部加熱器外側ジャケットは、8つの垂直構造部材を含むことができる。垂直構造部材は、上部加熱器の周囲または外周の周りに等間隔に並べられていてよい。別の例では、上部加熱器外側ジャケットは、垂直構造部材と水平構造部材の両方を含む。上部加熱器外側ジャケットは、上部加熱器外側ジャケットの上部を横断して延びている構造部材を含むことができる。上部の構造部材は、上部加熱器外側ジャケットの上部の1つの外縁部から上部加熱器外側ジャケットの上部の別の端部に延びることができる。上部の構造部材はまた、部分的に外側ジャケットの上部を横断して延びることができる。構造部材は、帯状、棒状、管状、または上部加熱器に構造支柱を加えるための任意の適切な構造であってよい。構造部材は、溶接、ろう付けまたは他の適切な方法によって上部加熱器外側ジャケットに取り付けることができる。構造部材は、装置の移送および物理的操作を容易にするように適合させることができる。例えば、上部加熱器外側ジャケットの外側の上部の構造部材は、特定のフォークリフトまたは他のリフト機が上部加熱器をリフトまたは移動させるかそうでなければ物理的に操作することができるように、十分なサイズ、強度、配向、空間またはそれらの組み合わせを持つ管であってよい。別の態様において、上部加熱器外側ジャケットの外側に位置しているような上述した構造部材は、代替的にまたは追加的に上部加熱器外側ジャケットの内側に位置することができる。別の態様において、クレーンまたは他のリフト機を使用して、上部加熱器に連結し、上部加熱器の構造部材に連結している鎖または上部加熱器の非構造部材に連結している鎖を含む、鎖を使用して、上部加熱器は、移動させることができる。例えば、4本の鎖を上部加熱器外側ジャケットの上端に連結させて、クレーン用の添えロープを形成し、上部加熱器をリフトして、別の方法で移動させることができる。
方向性凝固装置−冷却
上記で考察したように、装置内の温度勾配を制御することによって、高度に制御された方向性凝固を達成することができる。温度勾配に対する高度な制御および対応する方向性結晶化は、より効果的な方向性凝固を可能にし、高純度のシリコンを供給する。方向性凝固装置の種々の態様において、方向性結晶化は、おおむね底部から上部に進行し、したがって、所望の温度勾配は、底部でより低い温度を有し、上部でより高い温度を有する。上部加熱器に関する態様において、上部加熱器は、方向性凝固鋳型の上部からの熱の流入または損失を制御する1つの方法である。方向性凝固装置のいくつかの態様は、方向性凝固鋳型内に、装置の底部からの熱の損失を誘導するための伝導性耐熱性材料を含み、一方でいくつかの態様はまた、方向性凝固鋳型の側部に、そこからの熱の損失を防ぐための、ならびに垂直温度勾配の形成の促進および水平温度勾配の形成の妨害の両方のための断熱材料を含む。方向性凝固装置を使用するいくつかの方法において、送風機で装置の底部にわたって、例えば、外側ジャケットの底部にわたって送風し、装置の底部からの熱の損失を制御することができる。方向性凝固装置を使用するいくつかの方法において、送風機を使用せずに周囲空気の循環を使用して、装置の底部を含む装置を冷却する。
方向性凝固装置のいくつかの態様において、1つまたは複数の伝熱送風機を外側ジャケットの底部に取り付けて、装置の空冷を促進することができる。送風機は、外側ジャケットの底部にわたって送風することによって、冷却送風機の冷却効果を高めることができる。任意の適切な数の送風機を使用することができる。1つまたは複数の送風機は、装置の底部からの熱を吸収することができ、かつ、空冷による熱の除去を可能し、送風機の表面積によって促進される。例えば、送風機は、銅、鋳鉄、鋼またはステンレス鋼製であってよい。
方向性凝固装置のいくつかの態様において、少なくとも1つの液体導管が含まれる。少なくとも1つの液体導管は、冷却液体が導管を通過できるように構成されており、それによって、熱が方向性凝固鋳型から離れて移動する。冷却液体は、任意の適切な冷却液体であってよい。冷却液体は、1種の液体であってよい。冷却液体は、2種以上の液体の混合物であってよい。冷却液体は、水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、油、油の混合物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
いくつかの態様において、少なくとも1つの液体導管は、管を含む。管は、任意の適切な材料を含むことができる。例えば、管は、銅、鋳鉄、鋼、ステンレス鋼、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。少なくとも1つの液体導管は、材料を貫通する導管を含むことができる。導管は、任意の適切な材料を貫通することができる。例えば、導管は、銅、シリコンカーバイド、グラファイト、鋳鉄、鋼、ステンレス鋼、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物またはそれらの組み合わせを含む材料を貫通することができる。少なくとも1つの液体導管は、管と材料を貫通する導管の組み合わせであってよい。いくつかの態様において、少なくとも1つの液体導管は、装置の底部に隣接して位置することができる。少なくとも1つの液体導管は、装置の底部内に位置することができる。少なくとも1つの液体導管の位置は、装置の底部に隣接する位置と装置の底部内にある位置の組み合わせを含むことができる。
方向性凝固装置のいくつかの態様に含まれる液体導管は、冷却液体によって熱を方向性凝固鋳型から移動させることが可能な様々な構成を包含する。冷却液体を移動させるためにポンプを使用することができる。冷却液体から熱を除去するために冷却システムを使用することができる。例えば、パイプを含む1つまたは複数の管を使用することができる。1つまたは複数の管は、丸い形、方形または平坦を含む、任意の適切な形状であってよい。管は、巻かれていてよい。管は、外側ジャケットの外側に隣接することができる。好ましい態様において、管は、外側ジャケットの外側の底部に隣接することができる。管は、装置から冷却液体への効率的な熱の移動が可能となるための十分な表面積の接触が起こるように、外側ジャケットと接触することができる。管は、管の端部に沿うなどの任意の適切な様式で外側ジャケットと接触することができる。管は、外側ジャケットの外側に、溶接、ろう付け、はんだ付けされていても、または任意の適切な方法によって付けられていてもよい。管は、外側ジャケットの外側に対して平坦にして、熱移動の効率を高めることができる。いくつかの態様において、少なくとも1つの液体導管は、底部鋳型の底部を貫通する1つまたは複数の導管である。底部鋳型の底部を貫通する導管は、方向性凝固鋳型に含まれる耐熱物中に内包されている管であってよい。管は、外側ジャケットの一部分に入り、方向性凝固鋳型の底部で耐熱性材料もしくは伝導性材料またはそれらの組み合わせを貫通して、かつ、外側ジャケットの別の部分から出ていくことができる。方向性凝固鋳型の底部耐熱物または底部伝導性材料中に内包されている管は、巻かれていてよいか、または装置の底部から出ていく前に1回もしくは複数回後方および前方に移動することを含む、任意の適切な形状で配置されていてもよい。
別の態様において、少なくとも1つの液体導管は、耐熱性材料、熱伝導性材料またはそれらの組み合わせ中に内包されている管を含み、材料は、その上に装置を置くのに十分に大きい材料のブロックである。導管は、任意の適切な材料を貫通することができる。例えば、導管は、銅、シリコンカーバイド、グラファイト、鋳鉄、鋼、ステンレス鋼、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物またはそれらの組み合わせを含む材料を貫通することができる。冷却液体は、底部鋳型が載っている耐熱性材料から熱を除去することができ、それによって、装置の底部から熱が除去される。
方向性凝固装置−概略
図19は、底部鋳型4420の上部に位置付けられた上部加熱器部を備える、シリコンの方向性凝固のための装置4400の具体的態様を示す。上部加熱器は、垂直構造部材4403の穴4402を介して上部加熱器4410に連結している鎖4401を備える。鎖4401は、上部加熱器をクレーンの使用によって移動させることが可能な添えロープを形成する。装置はまた、例えば、装置の底部半分上に上部加熱器を残しながら、装置の底部半分をシザーリフト上に置くことによって移動させることができる。装置は、任意の適切な様式で移動させることができる。垂直構造部材4403は、上部加熱器4410の外側ジャケットの下端から上部加熱器4410のステンレス鋼外側ジャケットの上端に垂直に延びている。垂直構造部材は、上部加熱器外側ジャケットの外側に位置しており、かつ、上部加熱器の中心から離れる方向と並行にジャケットから延びている。上部加熱器はまた、上部加熱器外側ジャケットの外側に位置し、かつ上部加熱器の中心から離れる方向と並行である方向にジャケットから延びている、水平構造部材4404を備える。上部加熱器はまた、上部加熱器の外側ジャケットの一部である縁4405を備える。縁は、上部加熱器の外側ジャケットから離れて突き出ている。縁は、上部加熱器の断熱体を任意の適切な程度まで覆うように、上部加熱器の中心軸に対して内側に延びることができる。あるいは、縁は、上部加熱器の外側ジャケットの下端を覆うためだけに内側に延びることができる。遮蔽箱4406は、上部加熱器の外側ジャケットから突き出ている加熱部材の端部を取り囲み、これらの部材の端部にまたはその近傍に存在しうる熱および電気から使用者を保護する。
図19に示される具体的態様において、底部鋳型4420からの断熱体4411は、上部加熱器4410と底部鋳型4420の間にある。底部鋳型についての1つまたは複数の断熱層の少なくとも一部分は、底部鋳型の外側ジャケットの高さより上に延びている。底部鋳型は、垂直構造部材4412を含む。垂直構造部材4412は、底部鋳型の外側ジャケットの外面上にあり、底部鋳型の中心から離れる方向と並行に外側ジャケットから離れて延びている。垂直構造部材4412は、外側ジャケットの下端から外側ジャケットの上端に垂直に延びている。底部鋳型はまた、水平構造部材4413を含む。水平構造部材4413は、底部鋳型の外側ジャケットの外面上にあり、底部鋳型の中心から離れる方向と並行に外側ジャケットから離れて延びている。水平構造部材4413は、底部鋳型の周囲の周りに水平に延びている。底部鋳型はまた、底部構造部材4414および4415を含む。底部構造部材4414および4415は、底部鋳型の中心から離れる方向と並行に外側ジャケットから離れて延びている。底部構造部材は、底部鋳型の底部を横断して延びている。底部構造部材4415のいくつかは、これらによって、フォークリフトまたは他の機械で装置をリフトするかそうでなければ物理的に操作することができるように形作られる。
図20は、シリコンの方向性凝固用の装置のある態様の部分である、上部加熱器4500の底部の外観を示す。この具体的態様において、外側ジャケットは、上部加熱器の下端で断熱層4520の部分にわたって延びている。加熱部材4530は高さが等しく、かつ、上部加熱器の外側ジャケット4510および断熱体4520の下端は、加熱要素の高さより低い。
図21は、シリコンの方向性凝固のための装置4600のある態様の方向性凝固鋳型の内側の外観を示す。この具体的態様において、外側ジャケット4610の端部は、断熱層4620の端部にわたって延びていない。むしろ、断熱層4620は、方向性凝固鋳型4630の上端にわたって延びている。方向性凝固鋳型の上端は、断熱体4620および外側ジャケット4610の上端の高さより低い。この態様の3次元形状全体は、厚肉の大きい鉢の形状と類似している。
図22は、方向性凝固装置を使用して本発明の方法の態様によって生成されたシリコンインゴット4700を示す。インゴットは、インゴットの底部4701を上にして、インゴットの上部4702を下にして示す。方向性凝固装置のある態様において方向性結晶化によって生成された後、インゴット4700は、最終凝結部分、すなわち、インゴットの上部4702に最大量の不純物を有する。したがって、いくつかの態様において、例えば、帯鋸を使用してインゴットの上部4702を除去して、インゴット4700の全体の純度を高める。
方向性凝固装置−使用方法
本発明は、本明細書に記載される方向性凝固装置を使用して、シリコンを精製する方法を含むことができ、装置は、この装置の任意の態様であってよい。本発明の方向性凝固工程は、任意の方法を使用して、任意の適切な装置で実施することができ、かつ、方向性凝固装置の特定の態様をある一定の方法で使用する本明細書に与えられる例は、方向性凝固工程を実施する1つの例にすぎない。本明細書に記載される方向性凝固装置の使用方法は、任意の適切な方法であってよい。1つの態様において、この方法は、第一のシリコンを供給または受け入れる工程を含むことができる。第一のシリコンは、任意の適切なグレードの純度のシリコンを含むことができる。この方法は、第一のシリコンを少なくとも部分的に溶融する工程を含むことができる。この方法は、第一のシリコンを完全に溶融する工程を含むことができる。第一のシリコンを少なくとも部分的に溶融する工程は、第一のシリコンを完全に溶融する工程、第一のシリコンをほとんど完全に溶融する工程(約99%、95%、90%、85%または80重量%超が溶融する)、または第一のシリコンを部分的に溶融する工程(約80重量%未満またはそれ以下が溶融する)を含むことができる。第一のシリコンを溶融する工程は、第一の溶融シリコンを供給することができる。この方法は、方向性凝固装置を供給または受け入れる工程を含むことができる。方向性凝固装置は、上述したものと実質的に類似していてよい。この方法は、第一のシリコンを指向的に凝固させて、第一の溶融シリコンを供給する工程を含むことができる。いくつかの態様において、シリコンの方向性凝固は、方向性凝固鋳型の底部でほぼ開始し、かつ、方向性凝固鋳型の上部でほぼ終了する。方向性凝固は、第二のシリコンを供給することができる。第二のシリコンの最終凝結部分は、第一のシリコンよりも高い濃度の不純物を含む。最終凝結部分以外の第二のシリコンの部分は、第一のシリコンよりも低い濃度の不純物を含むことができる。
いくつかの態様において、第二のシリコンは、シリコンインゴットであることができる。シリコンインゴットは、太陽電池製造用のソーラーウェハーへと切断するのに適切でありうる。シリコンインゴットは、例えば、帯鋸、線鋸または任意の適切な切断機器を使用してソーラーウェハーへと切断することができる。
いくつかの態様において、この方法は、真空中、不活性雰囲気中または周囲空気中で実施される。この方法を真空中または不活性雰囲気中で実施するために、大気圧未満にすることが可能であるチャンバー内に、または周囲空気よりも不活性ガスの濃度が高い大気を充填することが可能であるチャンバー内に装置を置くことができる。いくつかの態様において、アルゴンを装置内にまたは装置を収容しているチャンバー内に注入して、装置から酸素を排気することができる。
いくつかの態様において、この方法は、上述した上部加熱器を方向性凝固鋳型上に位置付ける工程を含む。方向性凝固鋳型を含む底部鋳型は、溶融シリコンを添加する前に予熱することができる。上部加熱器を使用して、底部鋳型を予熱することができる。底部鋳型を予熱することは、鋳型の壁上でのシリコンの過度の急速凝固を防止することに役立ちうる。上部加熱器を使用して、第一のシリコンを溶融することができる。上部加熱器を使用して、シリコンが溶融した後に熱をシリコンに移すことができる。上部加熱器は、シリコンを方向性凝固鋳型内で溶融する場合、シリコンが溶融した後に、熱をシリコンに移すことができる。上部加熱器を使用して、シリコンの上部の熱を制御することができる。上部加熱器を断熱体として使用して、底部鋳型の上部の熱の損失量を制御することができる。第一のシリコンは、加熱炉内などの装置の外側で溶融して、次に、装置に添加することができる。いくつかの態様において、装置の外側で溶融したシリコンは、装置に添加した後に上部加熱器を使用して所望の温度までさらに加熱することができる。
誘導加熱器を備える上部加熱器を備える方向性凝固装置において、シリコンは底部鋳型に添加される前に溶融することができる。あるいは、上部加熱器は、誘導加熱器だけでなく加熱要素も備えることができる。誘導加熱は、溶融シリコンにおいてより効果的でありうる。誘導は、溶融シリコンの混合を引き起こしうる。いくつかの態様において、過剰な混合は不純物の析出を改善することができるが、例えば、多すぎる小さい気泡が溶融シリコンに導入される場合に最終シリコンインゴットにおいて望ましくない多孔性も生じうるので、その電力は混合する量を最適化するために十分に調整されうる。
方向性凝固は、方向性凝固装置の底部から熱を除去する工程を含むことができる。熱の除去は、任意の適切な様式で行うことができる。例えば、熱の除去は、方向性凝固装置の底部にわたって送風機で送風する工程を含むことができる。熱の除去は、送風機を使用せずに周囲空気によって装置の底部を冷却する工程を含むことができる。熱の除去は、装置の底部に隣接している管を通って、装置の底部を貫通している管を通って、装置が載っている材料を貫通する管を通って、またはそれらを組み合わせて、冷却液体を流す工程を含むことができる。装置の底部からの熱のを除去は、装置内で温度勾配を確立することを可能にし、その中でほぼ方向性凝固鋳型の底部から鋳型の上部に溶融シリコンの方向性凝固を引き起こす。
装置の底部からの熱の除去は、方向性凝固の継続期間全体にわたって実施することができる。複数の冷却方法を使用することができる。例えば、装置の底部を液体で冷却し、かつ送風機で冷却することができる。方向性凝固のある部分に対する送風機冷却および別の部分に対する液体冷却は、その2つの冷却方法間で任意の適切な量でそれらを重複または欠如しながら行うことができる。方向性凝固のある部分に対する液体による冷却および別の部分に対する周囲空冷単独は、その2つの冷却方法の間で任意の適切な量でそれらを重複または欠如しながら行うことができる。冷却した材料のブロック上に装置を置くことによる冷却もまた、方向性凝固の任意の適切な継続期間にわたって行うことができ、これは任意の適切な量の重複を伴って他の冷却方法との任意の適切な組み合わせを含む。底部の冷却は、熱が上部に加えられている間;例えば、上部の温度を上昇させるために、上部の温度を維持するために、または上部の特定の冷却速度を可能にするために熱が上部に加えられている間に実施することができる。装置の上部を加熱する、底部を冷却する、およびそれらを組み合わせた、すべての適切な構成および方法は、それらの任意の適切な量の時間的な重複または欠如を伴いながら、方向性凝固工程を実施するための方向性凝固装置を使用する方法の態様として包含される。
方向性凝固は、上部加熱器を使用してシリコンを少なくとも約1450℃まで加熱する工程、およびシリコンの上部の温度をおよそ10〜16時間かけておよそ1450から1410℃にゆっくり冷却する工程を含むことができる。方向性凝固は、上部加熱器を使用して、シリコンを少なくとも約1450℃まで加熱する工程、およびシリコンの上部の温度を約10〜20時間またはおよそ14時間、およそ1425〜1460℃にほぼ一定に維持する工程を含むことができる。方向性凝固は、上部加熱器を止め、シリコンをおよそ4〜12時間冷却させ、次に、方向性凝固鋳型から上部加熱器を取り外す工程を含むことができる。
1つの態様において、方向性凝固は、上部加熱器を使用して、シリコンを少なくとも約1450℃まで加熱する工程、およびシリコンの上部の温度をおよそ1425〜1460℃の間でほぼ一定におよそ14時間維持する工程を含む。この態様は、上部加熱器を止め、シリコンをおよそ4〜12時間冷却させ、次に、方向性凝固鋳型から上部加熱器を取り外す工程を含むことができる。
別の態様において、方向性凝固は、上部加熱器を使用して、シリコンを少なくとも約1450℃に加熱する工程、およびシリコンの上部の温度をおよそ10〜16時間かけて、およそ1450から1410℃にゆっくり冷却する工程を含む。この態様は、上部加熱器を止め、シリコンをおよそ4〜12時間冷却させ、次に、方向性凝固鋳型から上部加熱器を取り外す工程を含む。
方法は、方向性凝固装置から第二のシリコンを取り出す工程を含むことができる。シリコンは、任意の適切な方法で取り出すことができる。例えば、シリコンは、装置を反転させて、第二のシリコンを方向性凝固鋳型から脱落させることによって取り出すことができる。別の例では、方向性凝固装置は、2つの半体を形成するように中央から分割することで、第二のシリコンを鋳型から容易に取り出すことが可能となる。
方法は、指向的に凝固した第二のシリコンから任意の適切な部位を除去する工程を含むことができる。好ましくは、適切な部位の除去は、シリコンインゴットの全体の純度の増加につながる。例えば、方法は、指向的に凝固した第二のシリコンから最終凝結部位の少なくとも一部分を除去する工程を含むことができる。好ましくは、方向性凝固シリコンの最終凝結部位は、底部から上部への方向性凝固の間に方向付けられるので、インゴットの上部である。最も高い不純物濃度は、概して、凝固したシリコンの最終凝結部位において生じる。したがって、最終凝結部位を除去する工程は、凝固したシリコンから不純物を除去することができ、結果として、トリミングした第二のシリコンは、第一のシリコンよりも低い濃度の不純物を有する。シリコンのある部位の除去は、帯鋸で固体シリコンを切断する工程を含むことができる。シリコンのある部位の除去は、ショットブラスティングまたはエッチングを含むことができる。ショットブラスティングまたはエッチングはまた、概して、最終凝結部分だけでなく第二のシリコンの任意の外面を清浄または除去するために使用することができる。指向的に凝固した部位から適切な部位を除去する工程はまた、後述するようにブラスティングを使用して、シリコンの表面から不純物を除去する工程を含むことができる。
本発明の方法は、ブラスト処理する工程を任意で含むことができ、適切な媒体が固体シリコンの表面にブラスト処理され、そこから不純物が除去される。ブラスト工程は、任意の適切な媒体で実施することができる。媒体の表面に対して媒体をブラスト処理する速度を高速まで加速する方法は、任意の適切な加速方法であってよい。いくつかの態様において、この媒体は、シリコン表面から表面不純物を除去するのに十分である、シリコン表面の摩耗を引き起こす。いくつかの態様において、摩耗はまた、固体シリコンからいくらかのシリコンを除去しうるが、シリコンから表面不純物を除去して、それによって、ブラスト処理されるシリコンの全体積の平均純度を高めることによっても、シリコンの損失はわずかであり許容される。任意の適切な体積の媒体をブラスティングに使用することができる。ブラスティングは、任意の適切な速度で行うことができる。ブラスティングは、任意の適切な期間行うことができる。いくつかの態様において、ブラスティングは、適切なチャンバー内で実施することで、ブラスティングが行われる環境周辺に媒体が拡散するのを防止することに役立ちうる。
1つの態様において、ブラスティングのための適切な媒体は、砂を含むことができる。砂は、任意の適切な砂であってよい。別の態様において、ブラスティングのための適切な媒体は、ドライアイスとも呼ばれる、固体の二酸化炭素を含む。ドライアイスは、任意の適切なサイズに砕くことができる。ドライアイスは、ドライアイスが気相まで昇華した後、残留物が極めて微量かまたはまったく残らないので有利でありうる。いくつかの態様において、ドライアイスブラスティングをサンドブラスティングの後に使用して、サンドブラスティング後に残留しうる特定の物質を取り除くことができる。
種々の態様において、媒体の表面に対して媒体をブラスト処理する速度を高速まで加速する方法は、圧縮空気の使用を含むことができる。圧縮空気はオリフィスから高速で漏れ出ることができ、シリコンに向けて適切な媒体を高速で運ぶために使用することができ、それによって、媒体でシリコンをブラスト処理することが可能となる。
精製シリコン
本明細書に記載される方法によって精製されたシリコンは、本シリコンが太陽電池の形成に適するように十分に純粋でありうる。本明細書に記載される方法によって精製されたシリコンは、太陽電池デバイスでの使用に適しており、ppmwで、ホウ素がリンよりも少なく含有されうる。いくつかの態様において、UMGとSiemensプロセスからのポリシリコンとの配合ならびにより高い収量およびセル効率の達成を可能にするために、ホウ素レベルが十分に低い場合、UMGにおいて、ホウ素レベルがリンレベルよりも高いことが有利である。Siemensプロセスからのポリシリコンは概して、ホウ素およびリンレベルが約0.1ppmw未満である。UMGとUMGよりも低いホウ素およびリンレベルを有するポリシリコンとを配合すると、配合したUMG/ポリシリコン中のリンおよびホウ素レベルの平均が低下する。したがって、リンレベルよりも高いホウ素レベルを有するUMGシリコンから得られる多結晶インゴットは、リンレベルよりも低いホウ素レベルを有するUMGシリコンから得られる多結晶インゴットよりも、多結晶インゴットの表面により近いP/N接合を有することができる。ホウ素レベルが十分に低く、リンレベルがホウ素レベルよりも低い場合は、全くP/N接合を有することはできない。ホウ素レベルよりも高いリンレベルを有するUMGシリコンは、多結晶インゴットの表面からより深く、かつより離れたP/N接合を有する傾向があり、これによりインゴットからの有用な物質の生成が制限される。いくつかの態様において、より高い極小抵抗率が、UMGまたは配合したUMGから成長した多結晶インゴットの底部およびその近くにおいて得ることができるという理由から、ホウ素含有量が約0.7ppmw未満である場合が有利でありうる。0.7ppmwよりも高いホウ素および/またはリンレベルを有するUMGシリコンは、通常、ウェハーの抵抗率を増加させるために補填され、セル効率が向上する。0.3ppmwよりも高いホウ素および/またはリンレベルを有するUMGシリコンは、ウェハーの抵抗率を増加させるために補填され、セル効率を向上させることができる。補填は平均セル効率を向上させるが、キャリア移動度の低下およびオージェ再結合などの機構を介する再結合の増加に起因して、UMGがSiemensプロセスからのポリシリコンと同程度のセル効率を有することを妨げる傾向がある。ホウ素レベルよりも低いリンレベルを有する精製シリコンはまた、ポリシリコンと配合することなく、太陽電池に加工処理することができる。いくつかの態様において、任意のドーパント、すなわち、ホウ素またはリンのいずれかを、本プロセスの態様から得られた太陽電池シリコンと共に添加しないことも可能である。ppmwで、リンよりも少ないホウ素、0.7ppmw未満のホウ素、および1ppmw未満の他の金属不純物を有する冶金プロセスから得られた精製UMGシリコンを、太陽電池を製造するために使用することができる。
いくつかの例において、約0.2ppmwのリンレベルおよび約0.5ppmwのホウ素レベルを有し、他の不純物が1ppmw未満である、冶金プロセスから得られた精製UMGシリコンは、15.0〜15.5%の平均セル効率を生成することができる。現在の標準電池プロセスでは、約0.40ppmwのリンレベルおよび約0.45ppmwのホウ素レベルを有し、他の不純物が0.2ppmw未満である、冶金プロセスから得られた精製UMGシリコンは、最適化された電池構造で、15.5〜16.3%の平均セル効率を生成することができる。2.5ppmwのリンレベルおよび1.0ppmwのホウ素レベルを有し、かつ他の金属がグロー放電質量分析器(GDMS)で検出限界以下であるUMGシリコン、すなわち、UMGに特別な処理を行わない標準電池系からは、14.3〜15.0%の効率の電池を製造することができる。したがって、良好な平均セル効率を得るための許容可能な抵抗率および十分に高いキャリア移動度が得られることから、リンレベルがホウ素レベルよりも低いことは有益でありうる。
本発明は、例示目的で与えられる以下の実施例を参照することによってさらによく理解することができる。本発明は、本明細書に与えられる実施例に限定されない。
実施例1
一重パスの母液Aを、MG-Siまたは他のシリコン供給原料と混合した。溶融混合物SP(一重パス)Bを冷却して、シリコン結晶「SPフレークB」を成長させ、SP母液Bを得た。SP母液BとSPフレークBとを分離した。SP母液Bを、副生成物としてアルミニウム鋳造、ダイキャスト鋳造および二次製錬工業に売却した。混合物は、約40%シリコンおよび60%アルミニウムであった。混合物を、ほぼ液相温度に溶融した。混合物を、約950℃以上に加熱した。混合物を、約720℃に冷却した。混合物から約32重量%のフレークが得られた。冷却を、約15時間にわたって行った。約2,200kg以上をバッチサイズとして使用した。
2重パス(DP)の母液Bを、MG-Siまたは他のシリコン源と混合した。溶融混合物SP Aを冷却して、シリコン結晶SPフレークAを成長させ、SP母液Aを得た。SP母液AとSPフレークAとを分離した。
SP Aフレークおよび/またはSP BフレークとDP母液Aを混合した。溶融混合物3「DP B」を冷却して、シリコン結晶DPフレークBを成長させ、DP母液Bを得た。DP母液BとDPフレークBとを分離した。
SP Aフレークおよび/またはSP Bフレークと母液TPを混合した。溶融混合物4「DP A」を冷却して、シリコン結晶DPフレークAを成長させ、DP母液Aを得た。DP母液AとDPフレークAとを混合した。
DP Aフレークおよび/またはDP Bフレークとアルミニウムを混合した。溶融混合物5「TP」の温度をゆっくりと下げて、シリコン結晶TPフレークAを成長させ、TP母液を得た。TP母液とTPフレークとを分離した。
HClを使用して、TPフレークからアルミニウムを溶解して除去し、そのフレークを水およびHClと共にプラスチックバスケットに入れて、かつ、より強いHClと徐々に反応させて、アルミニウムを溶解させ、ポリ塩化アルミニウムにした。ポリ塩化アルミニウムを、副生成物として廃棄物処理または飲用水処理用に売却した。反応は、HClとアルミニウムとの発熱反応からの熱を使用して50〜90℃の間で行った。HCl反応の後に、フレークを水ですすいだ。フレークを乾燥させて、微量のすすぎ水を除去した。
任意の粉末または任意の残留アルミニウムおよび/または異物混入物を機械的に除去した。フレークを篩または火格子上で振動させ、バグハウスを使用してシリコン粉末をフレークから押し出した。一連の火格子を使用して、フレークを粉末の球、難溶性混入物または他の異物から分離した。粉末シリコンを副生成物として売却した。
フレークをスラグと共に溶融して、溶融シリコンにした。スラグは、7重量%のシリコンのNaCO3+CaO+SiO2混合物であった。鋳込みの前にスラグを浴の表面からすくい取ることができる。シリコンを、セラミック発泡体フィルターを通して注ぐことができる。
1.5トンのインゴットを、底部から上部に向けて指向的に凝固させた。鋳型上に使用される側部断熱体よりも熱伝導性の高い底部を有する上部加熱器を使用した。送風機を使用して鋳型の底部を冷却した。上部を、刃がダイヤモンドコーティングされた帯鋸または丸鋸で切り取ることができる。上部は、それが液体である間に除去することができる。上部または最終凝結シリコンを、機械的衝撃により塊にしてまたは熱クエンチングにより粉砕することができる。インゴットにAl2O3媒体をブラスト処理し、表面を清浄することができる。最終凝結シリコンの上部を切り取った。方向性凝固および最終凝結の除去プロセスを2回繰り返した。
1つの態様において、本プロセスは、ホウ素レベルが0.75未満、アルミニウムレベルが1.0未満、リンレベルが0.8未満、かつ他の金属元素レベルが合計1ppmw未満である、精製シリコンを生成することができる。別の態様において、本プロセスは、ホウ素レベルが0.5未満、アルミニウムレベルが0.5未満、リンレベルが0.5未満、金属レベルが0.25ppmw未満、かつ、他の元素レベルが合計1ppmw未満である、精製シリコンを生成することができる。リンまたは他のN型ドーパントを添加して、シリコンの抵抗率を0.30ohm/cmまたは0.30ohm/cm超に増加させることができる。本プロセスを使用して、1か月あたり20トン超を生成することができる。他の金属不純物は、1つまたは複数のマグネシウム、チタン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、モリブデン、カドミウム、スズ、タングステン、鉛およびウランを含むことができる。
本プロセスからのシリコン、例えば、最終凝結シリコン、薄片またはスクラップを、当本プロセスにおいて、同じ工程またはより以前の工程で本プロセスに戻すことによりリサイクルすることができる。
本プロセスから生成されたシリコンを、SIMS(二次イオン質量分析)でテストした結果、Ca<0.0001、Al<0.01、P 0.172、B 0.623、C 5.205およびO 3.771pppmwであった。シリコンをGDMSでテストした結果、B 0.77、Al 0.22、P 0.26ppmwであり、その他のテストした元素は、すべて検出限界以下であった。精製シリコンにおけるリンレベルは、ppmwで、ホウ素レベルよりも低い。
実施例2
SP母液Aを、MG-Siまたは他のシリコン源と混合した。溶融混合物「SP B」の温度を下げて、シリコン結晶「SPフレークB」を成長させ、SP母液Bを得た。SP母液BとSPフレークBとを分離した。
DP母液を、MG-Siまたは他のシリコン源と混合した。溶融混合物「SP A」を冷却して、シリコン結晶「SPフレークA」を成長させ、SP母液Aを得た。SP母液AとSPフレークAとを分離した。
SP Aフレークおよび/またはSP Bフレークを、アルミニウムと混合した。溶融混合物「DP」の温度をゆっくりと下げて、シリコン結晶「DPフレークA」を成長させ、DP母液を得た。DP母液とDPフレークとを分離した。
HClを使用して、DPフレークからアルミニウムを溶解し除去した。粉末および任意の残留アルミニウムおよび/または混入物を機械的に除去した。フレークをスラグと共に溶融し、酸素を含むガスを溶融シリコンに注入した。
シリコンを指向的に凝固させた。最終凝結シリコンの上部を切り取った。方向性凝固および最終凝結シリコンの除去を2回繰り返した。1つの態様において、本プロセスは、SIMS測定により、P 0.29、B 1.2およびAlが0.01ppmw未満である、精製シリコンを生成した。別の態様において、本プロセスは、SIMS測定により、P 0.40、B 0.88およびAlが0.01ppmw未満である、精製シリコンを生成した。
2回の方向性凝固を用いた本プロセスは、SIMS測定により、P 0.40、B 0.40およびAl 0.86ppmwである、精製シリコンを生成した。本プロセスは、わずか2回の方向性凝固で、アルミニウムレベルをGDMSの検出限界以下まで低下させることができる。
実施例3
図8は、4重パスカスケードとしての本発明のある態様を示しており、これは4つの加熱炉で実施して、ホウ素が0.52ppmw未満の4重パスシリコンフレーク722を生成する。一重パスの加熱炉は、10,000kgの収容量を有する。第一のパス704では、2,200kgの60%アルミニウムおよび40%シリコン溶融物(第二のパスから850kgの母液724、第一のパスの第一の繰り返し702から850kgの再利用母液703、および500kgのシリコン716)を、およそ16時間冷却可能な、溶融混合物を収容することができる容器に注ぎ、これにより約704kgのシリコンの第一のパスフレーク718が生成する。任意の塩素含有ガスを、冷却前に溶融混合物に添加することができる。液体の母液741の約50%は大型の鋳型に除去し、副生成物としてアルミニウム鋳造合金製造用に売却される。母液724の他の50%(第一のパス704から)、すなわち、850kgは、第一のパスの第一の繰り返し702用に同一の一重パス加熱炉に、液体の形態で注ぎ戻すか、または固体種(solid sows)として添加し戻す。また、液体または固体の850kgの第二のパス母液742を、500kgのシリコン716と共に、第一のパスの第一の繰り返し702用に一重パス加熱炉に添加する。溶融浴が冷却され、フレークが成長した場合、これから、およそ704kgの一重パスシリコンフレーク718が生成する。2,200kgバッチにつき、500kgの冶金グレードシリコンまたはスクラップシリコン716を加熱炉に添加する。スクラップシリコン、別のプロセスから精製されたシリコンまたは冶金シリコンは、およそ5ppmw未満のホウ素レベルを有しうる。この工程は、プロセスにおいて母液とフレークの量が一定となるように、全サイクルの各々において2回行う(例えば、第一のパス704および第一のパスの第一の繰り返し702)。
次に、10,000kgの収容量を有する2重パス加熱炉において、第二のパス708では、704kgの一重パスフレーク718を、1,496kgの母液、すなわち、50%が2重パス加熱からの母液(約748kg、724、第二のパス708から)および50%が3重パス加熱炉で2回使用された3重パス加熱からの母液(約748kg、743)と共に溶融する。これから、704kgの2重パスフレーク720が生成する。母液を、液体または固体の形態で加熱炉に添加することができる。1496kgの母液の半分を、第二のパスの第一の繰り返し706用に使用(第二のパス708から)し724、母液742の他の半分を、第一のパスの第一の繰り返し702において、母液の純度を高めるために使用する。第二のパスの繰り返し706の後、母液の半分707を第二のパス708において再利用し、他の半分724(第二のパスの繰り返し706から)を第一のパス704において使用する。スクラップシリコンを、一重パスフレーク718の代わりに加熱炉に添加することができ、これは、2.1ppmw未満のホウ素レベルを有しうる。第一のパスと同様に、この工程は、全サイクルの各々において2回行うが(例えば、第二のパス708および第二のパスの第一の繰り返し706)、1回または複数回行って、物質収支および母液が使用される回数を調整することができる。
次に、2,200kgの収容量を有する3重パス加熱炉を使用する。第三のパス712では、704kgの2重パスフレーク720を、1,496kgの4重パス母液724と共に溶融する。これから、704kgの3重パスフレーク730および1回使用された1,496kgの3重パス母液724が生成する。3重パス母液724(第三のパス712から)は、704kgの2重パスフレーク720と共に、第三のパスの第一の繰り返し710用に、同じ加熱炉で完全に再利用される。これから、704kgの3重パスフレーク730および2回使用された1,496kgの3重パス母液(724(第三のパスの第一の繰り返し710から)および743)が生成する。2重パスフレーク720を使用する代わりに、ホウ素レベルが1.3ppmw未満のスクラップシリコンを使用することができる。
次に、2,200kgの収容量を有する4重パス加熱炉を使用する。1,210kgの3重パスフレーク730を、0.80ppmw未満のホウ素を含有する990kgのアルミニウム712と共に溶融する。これから、4重パス母液724および4重パスフレーク722が生成する。この工程では、3重パスフレークの代わりに、ホウ素が0.80ppmw未満のスクラップシリコンを使用することができる。
各々の工程は、母液またはある程度の割合の母液を1回または複数回再利用することによって行うことができる。当業者であれば、工程の繰り返しの回数を調整すること、母液のリサイクル量を調整すること、ならびに各々の工程に添加されるシリコンの量および原料を調整することによって、最終的に、カスケード700の物質収支を一定に保つことができることは明白であろう。母液を1つの工程において1度も使用せずに、後続の工程を省略することもできる。スクラップシリコン、冶金シリコンまたは他の方法によって精製されたシリコンを、シリコンユニット用フレークの代わりに本プロセスの任意の工程に添加することができる。フレーク生成工程は2回以上行うことができ、この実施例では、サイクルにおいて4回のパスと7回の結晶化を示している。本プロセスは、異なるサイズの加熱炉で、異なるバッチサイズで行うことができる。シリコンとアルミニウムの比は、工程ごとに20〜70%に調整することができる。
4重パスフレーク722をHClおよび水で処理すると、アルミニウムレベルは1000〜3500ppmwあたりまで低下する。生成したポリ塩化アルミニウムは、水を精製するために副生成物として売却することができる。次に、4重パスフレークを加熱炉中で溶融し、そこでスラグと反応させる。任意で、溶融シリコンを濾過してもよいか、または方向性凝固の前にガスを注入してもよい。任意で、溶融アルミニウム−シリコン混合物または母液を濾過することができる。
次に、溶融シリコンを指向的に凝固させ、最後に凝結した部位を除去する。次に、シリコンを再度指向的に凝固させ、最終凝結シリコンの一部を除去する。塩素含有のガスまたは化合物を、結晶を成長させる前にこのパスのいずれかに添加することができる。このプロセスからは、結果として、Bが0.45ppmw未満、Pが0.60ppmw未満およびAlが0.50ppmw未満である、精製シリコンが生成する。このシリコンを使用して、15.5%超の高効率の光電池製造用のインゴットおよびウェハーを作製することができる。このシリコンを、他のスクラップシリコンまたは他の方法を用いて精製したシリコンと配合して、太陽電池用インゴット、ウェハーおよびセルを作製する原料を製造することができる。この実施例のやり方で精製したシリコンの純度の例を、以下の表に示す。
(表2)Si中のBのバルク分析
検出限界<0.001ppmw
Figure 0006159344
(表3)Si中のPのバルク分析
検出限界<0.003ppmw
Figure 0006159344
(表4)Si中のAlのバルク分析
Figure 0006159344
実施例4
シリコンカーバイド抵抗素子を、高温ウール断熱剤および鋼シェルで断熱した上部加熱器内で使用した。溶融シリコン(1.4トン)を、装置の耐熱物で内張した予熱された底部部位に注いだ。装置は、シリコンを冷却後に取り出すことが可能な抜き勾配を含む、酸化アルミニウム耐熱物壁を有していた。耐熱物の壁を、酸化アルミニウム耐熱物の薄い滑り面で、次に、Si3N4粉末の第二層でコーティングした。方向性凝固鋳型の底部はシリコンカーバイド耐熱物から作り、鋼シェルの外側は送風機で外部シェルの底部に空気を送風することで冷却した。加熱器は、1450℃で14時間に設定し、次に、これらの要素の電源を切った。6時間後、上部加熱器部分を取り外し、シリコンを室温まで放冷した。鋳型をひっくり返した。1.4トンのインゴットを半分に切断し、インゴットの上部25%を切り取って不純物を除去した。粒子は、幅が約1〜2cmで高さが3〜10cmであり、Bridgemanプロセスからの標準インゴットと同様に垂直方向でカラムを形成した。
実施例5
シリコンカーバイド抵抗素子を、高温ウール断熱剤および鋼シェルで断熱した上部加熱器内で使用した。溶融シリコン(0.7トン)を、装置の耐熱物で内張した予熱された底部部位に注いだ。装置は、シリコンインゴットを取り出すための中間分割線を含む、酸化アルミニウム耐熱物壁を有していた。耐熱物の壁を、SiO2耐熱物の薄い滑り面でコーティングした。方向性凝固鋳型の底部はグラファイトで作り、鋼シェルの外側は送風機で外部シェルの底部に空気を送風することで冷却した。加熱器は、1450℃で12時間に設定し、次に、これらの要素の電源を切った。6時間後、上部加熱器部分を取り外し、シリコンを室温まで放冷した。鋳型を分割線で開いた。0.7トンのインゴットを半分に切断し、インゴットの上部15%を切り取って不純物を除去した。粒子は幅が約1cmで高さが3〜10cmであり、Bridgemanプロセスからの標準インゴットと同様に垂直方向でカラムを形成した。
用いられている用語および表現は、限定するものではなく説明のための用語として使用されるものであり、かつ、そのような用語および表現の使用において、示されかつ記載される特徴またはそれらの部分のいかなる等価物も排除する意図はなく、特許請求される本発明の範囲内で種々の改変が可能であることが認識される。したがって、本発明が、好ましい態様および任意の特徴によって具体的に開示されているが、本明細書に開示される概念の改変および変更が当業者によって講じられうること、ならびに、そのような修飾および変更が、添付の特許請求の範囲によって規定されるように本発明の範囲内にあると見なされることが理解されるべきである。
追加の態様
本発明は、以下の例示的な態様を提供するが、その番号付けが重要性のレベルを指定するものと解釈されるべきではない。
態様1は、アルミニウムを含む溶融溶媒から出発物質シリコンを再結晶化して、最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程;該最終再結晶化シリコン結晶を酸性水溶液で洗浄して、最終酸洗浄シリコンを供給する工程;および該最終酸洗浄シリコンを指向的に凝固させて、最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程を含む、シリコンを精製するための方法を提供する。
態様2は、前記最終方向性凝固シリコン結晶をサンドブラスト処理またはアイスブラスト処理して、サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理した最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程をさらに含み、該サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理した最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度が、該最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度より高い、態様1に記載の方法を提供する。
態様3は、前記最終方向性凝固シリコン結晶の一部を除去して、トリミングした最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程をさらに含み、該トリミングした最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度が、該最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度より高い、態様1または2に記載の方法を提供する。
態様4は、出発物質シリコンの前記再結晶化が、第一の混合物を供給するのに十分に、該出発物質シリコンと前記アルミニウムを含む溶媒金属とを接触させる工程;第一の溶融混合物を供給するのに十分に、該第一の混合物を溶融する工程;前記最終再結晶化シリコン結晶および母液を形成するのに十分に、第一の溶融混合物を冷却する工程;ならびに該最終再結晶化シリコン結晶と該母液とを分離して、該最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程を含む、態様1〜3のいずれかに記載の方法を提供する。
態様5は、出発物質シリコンの前記再結晶化が、第一の混合物を供給するのに十分に、該出発物質シリコンと第一の母液とを接触させる工程;第一の溶融混合物を供給するのに十分に、該第一の混合物を溶融する工程;第一のシリコン結晶および第二の母液を形成するのに十分に、該第一の溶融混合物を冷却する工程;該第一のシリコン結晶と該第二の母液とを分離して、該第一のシリコン結晶を供給する工程;第二の混合物を供給するのに十分に、該第一のシリコン結晶と前記アルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させる工程;第二の溶融混合物を供給するのに十分に、該第二の混合物を溶融する工程;前記最終再結晶化シリコン結晶および該第一の母液を形成するのに十分に、該第二の溶融混合物を冷却する工程;ならびに該最終再結晶化シリコン結晶と該第一の母液とを分離して、該最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程を含む、態様1〜4のいずれかに記載の方法を提供する。
態様6は、出発物質シリコンの前記再結晶化が、第一の混合物を供給するのに十分に、該出発物質シリコンと第二の母液とを接触させる工程;第一の溶融混合物を供給するのに十分に、該第一の混合物を溶融する工程;該第一の溶融混合物を冷却して、第一のシリコン結晶および第三の母液を形成する工程;該第一のシリコン結晶と該第三の母液とを分離して、該第一のシリコン結晶を供給する工程;第二の混合物を供給するのに十分に、該第一のシリコン結晶と第一の母液とを接触させる工程;第二の溶融混合物を供給するのに十分に、該第二の混合物を溶融する工程;該第二の溶融混合物を冷却して、第二のシリコン結晶および該第二の母液を形成する工程;該第二のシリコン結晶と該第二の母液とを分離して、該第二のシリコン結晶を供給する工程;第三の混合物を供給するのに十分に、該第二のシリコン結晶と前記アルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させる工程;第三の溶融混合物を供給するのに十分に、該第三の混合物を溶融する工程;該第三の溶融混合物を冷却して、前記最終再結晶化シリコン結晶および該第一の母液を形成する工程;ならびに該最終再結晶化シリコン結晶と該第一の母液とを分離して、該最終再結晶化シリコン結晶を供給する工程を含む、態様1〜5のいずれかに記載の方法を提供する。
態様7は、前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、該最終再結晶化シリコンが酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該酸溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;および該第一の混合物を分離して、前記最終酸洗浄シリコンを供給する工程を含む、態様1〜6のいずれかに記載の方法を提供する。
態様8は、前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、該最終再結晶化シリコンが酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該酸溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;該第一の混合物を分離して、酸洗浄シリコンおよび該酸溶液を供給する工程;該酸洗浄シリコンとすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第四の混合物を供給する工程;該第四の混合物を分離して、湿潤性の精製シリコンおよび該すすぎ溶液を供給する工程;ならびに前記最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分に、該湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程を含む、態様1〜7のいずれかに記載の方法を提供する。
態様9は、前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、第一の複合体が弱酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該弱酸溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;該第一の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および該弱酸溶液を供給する工程;該第三の複合体が強酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第三のシリコン−アルミニウム複合体と該強酸溶液とを混ぜ合わせて、第三の混合物を供給する工程;該第三の混合物を分離して、第一のシリコンおよび該強酸溶液を供給する工程;該第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第四の混合物を供給する工程;該第四の混合物を分離して、湿潤性の精製シリコンおよび該第一のすすぎ溶液を供給する工程;ならびに前記最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分に、該湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程を含む、態様1〜8のいずれかに記載の方法を提供する。
態様10は、前記第一の混合物を分離して、第二のシリコン−アルミニウム複合体および前記弱酸溶液を供給する工程;該第二の複合体が中程度酸溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第二のシリコン−アルミニウム複合体と該中程度酸溶液とを混ぜ合わせて、第二の混合物を供給する工程;ならびに該第二の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および該中程度酸溶液を供給する工程をさらに含む、態様9に記載の方法を提供する。
態様11は、前記第四の混合物を分離して、第二のシリコンおよび前記第一のすすぎ溶液を供給する工程;該第二のシリコンと第二のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第五の混合物を供給する工程;ならびに該第五の混合物を分離して、前記湿潤性のシリコンおよび該第二のすすぎ溶液を供給する工程をさらに含む、態様9または10に記載の方法を提供する。
態様12は、前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、前記第一の複合体が弱HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該弱HCl溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;該第一の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および該弱HCl溶液を供給する工程;該第三の複合体が強HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第三のシリコン−アルミニウム複合体と該強HCl溶液とを混ぜ合わせて、第三の混合物を供給する工程;該第三の混合物を分離して、第一のシリコンおよび該強HCl溶液を供給する工程;該第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第四の混合物を供給する工程;該第四の混合物を分離して、湿潤性の精製シリコンおよび該第一のすすぎ溶液を供給する工程;前記最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分に、該湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程;該弱HCl溶液から該弱HCl溶液の一部を除去して、該弱HCl溶液のpHおよび比重を維持する工程;強HCl溶液の一部を該弱HCl溶液に移して、該弱HCl溶液のpH、該弱HCl溶液の体積、前記中程度HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;バルクHCl溶液の一部を該強HCl溶液に添加して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;該第一のすすぎ溶液の一部を該強HCl溶液に移して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;新鮮な水を前記第二のすすぎ溶液に添加して、該第二のすすぎ溶液の体積を維持する工程を含む、態様1〜11のいずれかに記載の方法を提供する。
態様13は、前記最終再結晶化シリコンの前記洗浄が、前記第一の複合体が弱HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該最終再結晶化シリコンと該弱HCl溶液とを混ぜ合わせて、第一の混合物を供給する工程;該第一の混合物を分離して、第二のシリコン−アルミニウム複合体および弱HCl溶液を供給する工程;該第二の複合体が中程度HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第二のシリコン−アルミニウム複合体と該中程度HCl溶液とを混ぜ合わせて、第二の混合物を供給する工程;該第二の混合物を分離して、第三のシリコン−アルミニウム複合体および中程度HCl溶液を供給する工程;前記第三の複合体が強HCl溶液と少なくとも部分的に反応することを可能にするのに十分に該第三のシリコン−アルミニウム複合体と該強HCl溶液とを混ぜ合わせて、第三の混合物を供給する工程;該第三の混合物を分離して、第一のシリコンおよび強HCl溶液を供給する工程;該第一のシリコンと第一のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第四の混合物を供給する工程;該第四の混合物を分離して、第二のシリコンおよび第一のすすぎ溶液を供給する工程;該第二のシリコンと第二のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第五の混合物を供給する工程;該第五の混合物を分離して、湿潤性の精製シリコンおよび第二のすすぎ溶液を供給する工程;前記最終酸洗浄シリコンを供給するのに十分に、該湿潤性の精製シリコンを乾燥する工程;該弱HCl溶液から該弱HCl溶液の一部を除去して、該弱HCl溶液のpHおよび比重を維持する工程;中程度HCl溶液の一部を該弱HCl溶液に移して、該弱HCl溶液のpH、該弱HCl溶液の体積、該弱HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;強HCl溶液の一部を該中程度HCl溶液に移して、該中程度HCl溶液のpH、該中程度HCl溶液の体積、該中程度HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;バルクHCl溶液の一部を該強HCl溶液に添加して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;該第一のすすぎ溶液の一部を該強HCl溶液に移して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;該第二のすすぎ溶液の一部を該第一のすすぎ溶液に移して、該第一のすすぎ溶液の体積を維持する工程;新鮮な水を該第二のすすぎ溶液に添加して、該第二のすすぎ溶液の体積を維持する工程を含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法を提供する。
態様14は、前記最終酸洗浄シリコンの方向性凝固が、前記最終方向性凝固シリコン結晶を供給するための2つの連続した方向性凝固を含む、態様1〜13のいずれかに記載の方法を提供する。
態様15は、前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、るつぼ内で該最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該るつぼが、インゴットを生成するための内部であって、該インゴットが、多様なブロックを含む、内部;および凝固して該インゴットを形成する溶融物質が生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致する、外部形状を含む、態様1〜14のいずれかに記載の方法を提供する。
態様16は、前記ブロックが格子を含み、方形のるつぼ内の格子と比較するとコーナーブロックの割合に対して側部または中央のブロックの割合が増加している、態様15に記載のるつぼを提供する。
態様17は、前記るつぼの外周が、およそ8個の主な側部を含み、該8個の側部が、ほぼ等しい長さのほぼ対向する第一の側部の2セット、および、ほぼ等しい長さのほぼ対向する第二の側部の2セットを含み、該第一の側部が該第二の側部と交互に並んでいる、態様15または16に記載のるつぼを提供する。
態様18は、前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、るつぼを使用して該最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該るつぼが、インゴットの生成のための内部、凝固して該インゴットを形成する溶融物質が生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致する、外部形状を含み;該インゴットが、多様なブロックを含み;該多様なブロックが格子を含み;該加熱炉の内部形状と一致する該外部形状によって、方形のるつぼを使用して該加熱炉から作製することができるブロックの数よりも多い数のブロックを作製することが可能であり;該加熱炉の該内部形状が、ほぼ円形を含み;かつ該るつぼの外周が、およそ8個の主な側部を含み、該8個の側部が、ほぼ等しい長さのほぼ対向するより長い側部の2セット、および、ほぼ等しい長さのほぼ対向するより短い側部の2セットを含み、該より長い側部が該より短い側部と交互に並んでいる、態様1〜17のいずれかに記載の方法を提供する。
態様19は、前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、装置内で該最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該装置が、少なくとも1つの耐熱性材料を含む、方向性凝固鋳型;外側ジャケット;および該方向性凝固鋳型と該外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置された、断熱層を備える、態様1〜18のいずれかに記載の方法を提供する。
態様20は、前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、少なくとも1つの耐熱性材料を含む、方向性凝固鋳型、外側ジャケット、および該方向性凝固鋳型と該外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置された、断熱層を備える方向性凝固装置を供給する工程;該最終酸洗浄シリコンを少なくとも部分的に溶融して、第一の溶融シリコンを供給する工程;ならびに該第一の溶融シリコンを該方向性凝固鋳型内で指向的に凝固させて、第二のシリコンを供給する工程を含む、態様1〜19のいずれかに記載の方法を提供する。
態様21は、前記方向性凝固鋳型上に加熱器を位置付ける工程をさらに含み、位置付ける工程が、加熱要素および誘導加熱器から選択される1つまたは複数の加熱部材を該方向性凝固鋳型上に位置付ける工程を含む、態様20に記載の方法を提供する。
態様22は、前記最終酸洗浄シリコンの前記方向性凝固が、装置を使用して該最終酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該装置が、耐熱性材料、滑り面耐熱物を含み、方向性凝固シリコンを前記方向性凝固鋳型から取り出す際の損傷から該鋳型の残部を保護するように配置されている、上層、鋼を含む、外側ジャケット、断熱れんが、耐熱性材料、耐熱性材料の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの混合物を含み、該方向性凝固鋳型の側壁の1つまたは複数と該外側ジャケットの側壁の1つまたは複数の間において少なくとも部分的に配置されている、断熱層を含む方向性凝固鋳型であって、該方向性凝固鋳型の側壁の1つまたは複数が酸化アルミニウムを含み、該方向性凝固鋳型の底部が、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む、方向性凝固鋳型;ならびに加熱部材の各々が加熱要素または誘導加熱器を含み、該加熱要素が、シリコンカーバイド、二ケイ化モリブデン、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む、1つまたは複数の該加熱部材、断熱れんが、耐熱物、耐熱物の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの組み合わせを含む、断熱体、およびステンレス鋼を含む、外側ジャケットを備える上部加熱器であって、該断熱体が、該1つまたは複数の加熱部材と上部加熱器外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置されている、上部加熱器を備え、該装置が、シリコンの該方向性凝固に2回超使用されるように構成されている、態様1〜21のいずれかに記載の方法を提供する。
態様23は、列挙されるすべての要素または選択肢が用いられるかまたはそれらから選択されるために使用可能であるように構成されていてもよい、態様1〜22のいずれかまたは任意の組み合わせの装置または方法を提供する。

Claims (21)

  1. アルミニウムを含む溶融溶媒から出発物質シリコンを再結晶化して、再結晶化シリコン結晶を供給する工程;
    該再結晶化シリコンが酸溶液と少なくとも部分的に反応することが可能なように再結晶化シリコン結晶を酸性水溶液と混ぜ合わせて第一の混合物を供給する工程;
    該第一の混合物を分離して、酸洗浄シリコンを供給する工程;および
    酸洗浄シリコンを指向的に凝固させて、最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程
    を含む、シリコンを精製するための方法。
  2. 前記最終方向性凝固シリコン結晶をサンドブラスト処理またはアイスブラスト処理して、サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理した最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程をさらに含み、該サンドブラスト処理またはアイスブラスト処理した最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度が、該最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度より高い、請求項1に記載の方法。
  3. 前記最終方向性凝固シリコン結晶の一部を除去して、トリミングした最終方向性凝固シリコン結晶を供給する工程をさらに含み、該トリミングした最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度が、該最終方向性凝固シリコン結晶の平均純度より高い、請求項1または2に記載の方法。
  4. 出発物質シリコンの前記再結晶化が、
    該出発物質シリコンと前記アルミニウムを含む溶媒金属とを接触させて、第一の混合物を供給する工程;
    該第一の混合物を溶融して、第一の溶融混合物を供給する工程;
    第一の溶融混合物を冷却して、前記再結晶化シリコン結晶および母液を形成する工程;ならびに
    再結晶化シリコン結晶と該母液とを分離して、該再結晶化シリコン結晶を供給する工程
    を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 出発物質シリコンの前記再結晶化が、
    該出発物質シリコンと第一の母液とを接触させて、第一の混合物を供給する工程;
    該第一の混合物を溶融して、第一の溶融混合物を供給する工程;
    該第一の溶融混合物を冷却して、第一のシリコン結晶および第二の母液を形成する工程;
    該第一のシリコン結晶と該第二の母液とを分離して、該第一のシリコン結晶を供給する工程;
    該第一のシリコン結晶と前記アルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させて、第二の混合物を供給する工程;
    該第二の混合物を溶融して、第二の溶融混合物を供給する工程;
    該第二の溶融混合物を冷却して、前記再結晶化シリコン結晶および該第一の母液を形成する工程;ならびに
    再結晶化シリコン結晶と該第一の母液とを分離して、該再結晶化シリコン結晶を供給する工程
    を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 出発物質シリコンの前記再結晶化が、
    該出発物質シリコンと第二の母液とを接触させて、第一の混合物を供給する工程;
    該第一の混合物を溶融して、第一の溶融混合物を供給する工程;
    該第一の溶融混合物を冷却して、第一のシリコン結晶および第三の母液を形成する工程;
    該第一のシリコン結晶と該第三の母液とを分離して、該第一のシリコン結晶を供給する工程;
    該第一のシリコン結晶と第一の母液とを接触させて、第二の混合物を供給する工程;
    該第二の混合物を溶融して、第二の溶融混合物を供給する工程;
    該第二の溶融混合物を冷却して、第二のシリコン結晶および該第二の母液を形成する工程;
    該第二のシリコン結晶と該第二の母液とを分離して、該第二のシリコン結晶を供給する工程;
    該第二のシリコン結晶と前記アルミニウムを含む第一の溶媒金属とを接触させて、第三の混合物を供給する工程;
    該第三の混合物を溶融して、第三の溶融混合物を供給する工程;
    該第三の溶融混合物を冷却して、前記再結晶化シリコン結晶および該第一の母液を形成する工程;ならびに
    再結晶化シリコン結晶と該第一の母液とを分離して、該再結晶化シリコン結晶を供給する工程
    を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記再結晶化シリコンの前記洗浄が
    該酸洗浄シリコンを指向的に凝固させる前に、分離した酸洗浄シリコンとすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、すすぎ混合物を供給する工程;ならびに
    すすぎ混合物から該酸洗浄シリコンを分離して、すすいだ酸洗浄シリコンを供給する工程
    をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法であって、
    該指向的に凝固させる工程が、該すすいだ酸洗浄シリコンを指向的に凝固させて、該最終方向性凝固シリコン結晶を供給することを含む、
    方法
  8. 前記再結晶化シリコンを酸性水溶液と混ぜ合わせる工程が、
    該再結晶化シリコンが弱酸溶液と少なくとも部分的に反応して第一のシリコン−アルミニウム複合体を形成すること可能なように、再結晶化シリコンと該弱酸溶液とを混ぜ合わせて、第一の洗浄混合物を供給する工程;
    該第一の洗浄混合物から該第一のシリコン−アルミニウム複合体を分離する工程;
    第一のシリコン−アルミニウム複合体が強酸溶液と少なくとも部分的に反応して第一のシリコンを形成すること可能なように、分離した第一のシリコン−アルミニウム複合体と該強酸溶液とを混ぜ合わせて、第二洗浄混合物を供給する工程;ならびに
    第二洗浄混合物から該第一のシリコンを分離して、酸洗浄シリコンを供給する工程
    含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記再結晶化シリコンを酸性水溶液と混ぜ合わせる工程が、
    該第一のシリコン−アルミニウム複合体が中程度酸溶液と少なくとも部分的に反応して第二のシリコン−アルミニウム複合体を形成すること可能なように、該分離した第一のシリコン−アルミニウム複合体を該強酸溶液と混ぜ合わせる前に、分離した第一のシリコン−アルミニウム複合体と該中程度酸溶液とを混ぜ合わせて、第三洗浄混合物を形成する工程;ならびに
    第三の洗浄混合物から該第二のシリコン−アルミニウム複合体を分離する工程
    をさらに含む、請求項8に記載の方法であって、
    該分離した第二のシリコン−アルミニウム複合体が該強酸溶液と混ぜ合わされて、該第二の洗浄混合物を形成する、
    方法
  10. 該酸洗浄シリコンを指向的に凝固させる前に、該すすぎ溶液から分離した該酸洗浄シリコンと第二のすすぎ溶液とを混ぜ合わせて、第二すすぎ混合物を供給する工程;ならびに
    第二すすぎ混合物から該酸洗浄シリコンを分離して、該すすいだ酸洗浄シリコンを供給する工程
    をさらに含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 弱酸溶液が弱HCl溶液を含み、かつ該強酸溶液が、強HCl溶液を含み;ならびに
    該洗浄工程が、
    該弱HCl溶液の一部を除去して、該弱HCl溶液のpHおよび比重を維持する工程;
    強HCl溶液の一部を該弱HCl溶液に移して、該弱HCl溶液のpH、該弱HCl溶液の体積、該弱HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
    バルクHCl溶液の一部を該強HCl溶液に添加して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
    該すすぎ溶液の一部を該強HCl溶液に移して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
    新鮮な水を前記すすぎ溶液に添加して、該すすぎ溶液の体積を維持する工程
    さらに含む、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 該弱酸溶液が、弱HCl溶液を含み、該中程度酸溶液が、中程度HCl溶液を含み、かつ該強酸溶液が、強HCl溶液を含み;ならびに
    該弱HCl溶液の一部を除去して、該弱HCl溶液のpHおよび比重を維持する工程;
    中程度HCl溶液の一部を該弱HCl溶液に移して、該弱HCl溶液のpH、該弱HCl溶液の体積、該弱HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
    強HCl溶液の一部を該中程度HCl溶液に移して、該中程度HCl溶液のpH、該中程度HCl溶液の体積、該中程度HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
    バルクHCl溶液の一部を該強HCl溶液に添加して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
    該すすぎ溶液の一部を該強HCl溶液に移して、該強HCl溶液のpH、該強HCl溶液の体積、該強HCl溶液の比重、またはそれらの組み合わせを維持する工程;
    該第二のすすぎ溶液の一部を該すすぎ溶液に移して、該すすぎ溶液の体積を維持する工程;
    新鮮な水を該第二のすすぎ溶液に添加して、該第二のすすぎ溶液の体積を維持する工程
    を含む、請求項10記載の方法。
  13. 前記酸洗浄シリコンを指向的に凝固させる工程が、前記最終方向性凝固シリコン結晶を供給するための2つの連続した方向性凝固を実施する工程を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記酸洗浄シリコンを指向的に凝固させる工程が、るつぼ内で該酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該るつぼが、
    インゴットを生成するための内部であって、該インゴットが、多様なブロックを含む、内部;および
    凝固して該インゴットを形成する溶融物質が生成される加熱炉の内部形状とほぼ一致する、外部形状
    を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記ブロックが格子を含み、方形のるつぼ内の格子と比較するとコーナーブロックの割合に対して側部または中央のブロックの割合が増加している、請求項14に記載の方法。
  16. 前記るつぼの外周が、およそ8個の主な側部を含み、該8個の主な側部が、ほぼ等しい長さのほぼ対向する第一の側部の2セット、および、ほぼ等しい長さのほぼ対向する第二の側部の2セットを含み、該第一の側部が該第二の側部と交互に並んでいる、請求項14または15に記載の方法。
  17. 該加熱炉の該内部形状が、ほぼ円形を含む、
    請求項16に記載の方法。
  18. 前記酸洗浄シリコンを指向的に凝固させる工程が、装置内で該酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該装置が、
    少なくとも1つの耐熱性材料を含む、方向性凝固鋳型;
    外側ジャケット;および
    該方向性凝固鋳型と該外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置された、断熱層
    を備える、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記酸洗浄シリコンを指向的に凝固させる工程
    酸洗浄シリコンを少なくとも部分的に溶融して、第一の溶融シリコンを供給する工程;ならびに
    該第一の溶融シリコンを該方向性凝固鋳型内で指向的に凝固させて、第二のシリコンを供給する工程
    さらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記方向性凝固鋳型上に加熱器を位置付ける工程をさらに含み、位置付ける工程が、加熱要素および誘導加熱器から選択される1つまたは複数の加熱部材を該方向性凝固鋳型上に位置付ける工程を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記酸洗浄シリコンを指向的に凝固させる工程が、装置を使用して該酸洗浄シリコンの方向性凝固を実施する工程を含み、該装置が、
    耐熱性材料、
    滑り面耐熱物を含み、方向性凝固シリコンを前記方向性凝固鋳型から取り出す際の損傷から該鋳型の残部を保護するように配置されている、上層、
    鋼を含む、外側ジャケット、および
    断熱れんが、1つまたは複数の耐熱性材料の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの組み合わせを含み、該方向性凝固鋳型の側壁の1つまたは複数と該外側ジャケットの側壁の1つまたは複数の間において少なくとも部分的に配置されている、断熱層
    を含む方向性凝固鋳型であって、
    該方向性凝固鋳型の側壁の1つまたは複数が酸化アルミニウムを含み、
    該方向性凝固鋳型の底部が、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む、方向性凝固鋳型;ならびに
    加熱部材の各々が加熱要素または誘導加熱器を含み、該加熱要素が、シリコンカーバイド、二ケイ化モリブデン、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む、1つまたは複数の該加熱部材、
    断熱れんが、1つまたは複数の耐熱物の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウール、またはそれらの組み合わせを含む、断熱体、および
    ステンレス鋼を含む、外側ジャケット
    を備える上部加熱器であって、
    該断熱体が、該1つまたは複数の加熱部材と上部加熱器外側ジャケットの間において少なくとも部分的に配置されている、上部加熱器
    を備え、
    該装置が、該酸洗浄シリコンの該方向性凝固に2回超使用されるように構成されている、
    請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
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