JP4156974B2 - 変形可能なアームレストを有する簡易寝台に変形可能な座席 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変形可能なアームレストを有する簡易寝台に変更可能な座席に関し、特には、航空機のような乗物用のそのような座席に関する。そのような座席は、座面構造体及びバックレスト構造体を有し、バックレスト構造体は座面構造体に対して起立位置と延長位置との間を回動可能に取り付けられる。座席は、前支柱及び支持部材を備えた変形可能なアームレスト構造体を有する。前支柱は、その一端が座席の前部に、他端が支持部材の前部に回動可能に接続されるため、バックレスト構造体が起立位置にあるときは、変形可能な構造体がアームレストを形成し、バックレスト構造体が延長位置にあるときは、前支柱及び支持部材が座面構造体及びバックレスト構造体の高さにおいて互いに一直線になる。
【０００２】
【従来の技術】
そのような座席は、例えばＥＰ−Ａ０９８２２２６号の書面により既知である。
【０００３】
この既知の座席においては、支持部材の後部はバックレスト構造体に枢設される。
【０００４】
バックレストが起立位置にあるときは、支持部材は高位置にあり、支持部材の前端部は前支柱によって保持され、支持部材の後端部はバックレストにより保持される。前支柱の他端は座面構造体に接続される。
【０００５】
バックレストが延長位置にあるときは、支持部材は低位置にあり、故に座席の座面及びバックレストにより構成された簡易寝台を部分的に広げる。
【０００６】
【特許文献１】
欧州特許出願公開第０９８２２２６号明細書
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこの配置においては、支持部材、支柱、座面構造体及びバックレスト構造体が変形可能な平行四辺形を構成する。
【０００８】
このことは、座席の利用者の快適さに関し、特に起立位置と延長位置との間の中間位置において、いくつかの欠点を有する。
【０００９】
本発明は、これらの欠点を克服することを目的とする。
【００１０】
より詳細には、本発明の目的は、バックレストが延長位置にあるときは座席のアームレストにより睡眠用表面が広がるが、バックレストが起立位置又は中間位置にあるときは利用者に最高の快適さを与える、簡易寝台に変更可能な座席を提供することである。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
この目的のために、本発明は、航空機のような乗物のための、簡易寝台に変更可能な座席であって、座面構造体と、バックレスト構造体と、支柱及び支持部材を備えた変形可能な構造体とを有し、バックレスト構造体は座面構造体に対して起立位置と延長位置との間を回動可能に取り付けられ、支柱はその一端が座面構造体の前部に、他端が支持部材の前部に回動可能に接続され、バックレスト構造体が起立位置にあるときは変形可能な構造体がアームレストを形成し、バックレスト構造体が延長位置にあるときは支柱及び支持部材が座面構造体及びバックレスト構造体の高さにおいて互いに一直線になる、座席において、一端が座面構造体に、他端がスライドに回動可能に接続されるリンクと、スライドを受容するための、バックレスト構造体に取り付けられたランナーとを有し、支持部材の後部がスライドに回動可能に接続される、座席を提供する。
【００１２】
従って、バックレスト構造体が略垂直な起立位置にあるときは、支持部材の後部が枢設されたスライドは、座面構造体に最も近いランナーの下方部にある。
【００１３】
バックレスト構造体が延長位置に向けて徐々に動かされているときは、リンクが座面構造体に対して下方に回動し、同時にスライドがランナー内をその他端の方向に移動する。
【００１４】
バックレスト構造体が延長位置にあるときは、スライドは、座面構造体から最も離れたランナーの他端に位置する。
【００１５】
従って、支持部材の後部はバックレスト構造体に強固に接続されなくなるが、座面構造体に対するバックレスト構造体の移動により、支柱及び支持部材によって構成された構造体の変形が制御される。
【００１６】
支持部材、支柱、座面構造体及びバックレスト構造体が変形可能な平行四辺形を構成する必要はない。
【００１７】
従って支持部材の長さを長くする一方で、アームレストの必要な全体領域を限定することができる。
【００１８】
さらに、本発明に係る配置によれば、バックレスト構造体が実質的鉛直又は僅かに傾斜した位置にあるときに、支持部材と座面との間の高さ変化を制限することが可能である。
【００１９】
従って支持部材とバックレスト構造体との間のランナー／回動接続部により、支持部材の発泡カバーとバックレスト構造体の発泡カバーとの間の接合を改善することができる。
【００２０】
ある特定の実施形態においては、ランナーはバックレスト構造体の長手方向に略平行に延びる。
【００２１】
長手方向とは、座面構造体に最も近いバックレスト構造体の部分から、座面構造体に最も遠い、通常はヘッドレストが配置されるバックレスト構造体の部分に向かう方向を意味する。
【００２２】
またある特定の実施形態においては、ランナーは実質的に直線状である。
【００２３】
またある特定の実施形態においては、ランナーはバックレスト構造体の側部に取り付けられる。
【００２４】
本発明の特定の実施形態を、非限定的実施例を用いて添付の概要図を参照しながら以下に説明する。
【００２５】
【発明の実施の形態】
簡易寝台に変更可能な座席は、
− 座面構造体１と、
− バックレスト構造体２と、
− 変形可能な構造体３とを有する。
【００２６】
バックレスト構造体２は、図１及び図５に示す起立離陸位置と座席が図３及び図４に示す簡易寝台を形成する延長位置との間を、座面構造体１に対して回動可能に取り付けられる。
【００２７】
変形可能な構造体３は、支柱４及び支持部材５を有する。
【００２８】
座面構造体１及び支持部材５のそれぞれの前部１ａ及び５ａは、バックレスト構造体２と反対側の部分として定義される。座面構造体１及び支持部材５のそれぞれの後部１ｂ及び５ｂは、バックレスト構造体２の側に位置する。
【００２９】
図示された実施形態において、座面構造体１は、座面支持体１５に接続された座面１４を有する。
【００３０】
バックレスト構造体２は、座面支持体１５に回動可能に取り付けられる。
【００３１】
座面支持体１５は、固定支持体１６上を移動可能に取り付けられる。
【００３２】
この取り付けは、例えばランナー装置（図示せず）によって行われる。このランナー装置は、固定支持体１６及び座面支持体１５のそれぞれの上の実質的水平面内であって、鉛直位置にあるバックレスト構造体２の面に実質的に垂直な方向に配置される。
【００３３】
座面１４は、座面支持体１５に対して、特にバックレストが傾斜位置（図２）にあるときに、傾斜可能である。
【００３４】
この傾斜は、例えば座面支持体１５と座面１４の前部との間に配置されたシリンダー１７によって行われる。
【００３５】
座面１４の前端には、レッグレスト１８が枢設される。
【００３６】
変形可能な構造体であるアームレスト３を以下に詳細に説明する。
【００３７】
支柱４の一端は回動接続部６によって座面構造体１の前部１ａに接続され、他端は回動接続部７によって支持部材５の前部５ａに接続される。
【００３８】
従って、支柱４は下方アームレストを形成し、支持部材５は上方アームレストを形成する。
【００３９】
座席はさらに、一端が回動接続部９によって座面構造体１に、他端が回動接続部１１によってスライド１０に接続されるリンク８を有する。
【００４０】
回動接続部９は、座面構造体１の底部に配置され、座面構造体１の中間に向けて長手方向に延びる。従ってリンク８は、接続部９から上部後方の接続部１１の方向に概ね向かう。
【００４１】
スライド１０を受容するためにランナー１２が用意される。ランナー１２はバックレスト構造体２に取り付けられ、支持部材５の後部５ｂは回動接続部１１によってスライド１０に接続される（図５）。
【００４２】
従って変形可能な構造体３は、バックレスト構造体２が起立位置にあるとき（図１及び図５）はアームレストを形成する。支柱４及び支持部材５は、バックレスト構造体２が延長位置にあるとき（図３及び図４）は、座面構造体１及びバックレスト構造体２の高さにおいて互いに一直線になり、簡易寝台の幅が広がる。
【００４３】
座席構造体が起立位置にあるときは、バックレストはほぼ鉛直であり、支持部材５の後部５ｂが枢結されるスライド１０は、座面構造体１の近くで、ランナーの底部１２ａに配置される（図１及び図５）。
【００４４】
バックレスト構造体２が起立位置から延長位置に向けて徐々に動かされているときは、リンク８が座面構造体１に対して下部後方に回動し、同時にスライド１０がランナー１２内をその他端１２ｂの方向に移動する（図２）。
【００４５】
バックレスト構造体２が延長位置にあるときは、スライド１０は、座面構造体１からある距離離れたランナーの他端１２ｂに位置する。
【００４６】
図示された実施形態においては、ランナー１２はバックレスト構造体２の長手方向Ｌに平行に延びる。
【００４７】
長手方向Ｌは図５に矢印で示される。
【００４８】
この実施形態においては、ランナー１２は実質的に直線状であり、バックレスト構造体２の側部１３に取り付けられる。
【００４９】
図示された実施形態において、支柱４及び支持部材５は、座席が延長位置にあるときに実質的水平である平坦な支持面２８及び２９をそれぞれ有する。座席が延長位置にあるときは、支持面２８及び２９は座面１４と一直線になる。
【００５０】
バックレストが起立位置にあるとき、平坦な支持面２９は実質的水平である。
【００５１】
各支持面２８及び２９は、支持面２８及び２９の面に実質的垂直方向に延びる、例えばプレート形状の実質的平坦要素３０ａ及び３０ｂに固定される。これらの要素３０ａ及び３０ｂは、変形可能な構造体３のカバーを支持するようになっている（図６）。
【００５２】
要素３０ａ及び３０ｂは、実質的鉛直面に配置されるとともに互いに平行であるか又は僅かなオフセットを有する。従ってバックレスト構造体２が起立位置にある（図６）ときは、支柱４に固定された要素３０ａは支持部材５に固定された要素３０ｂに重ね合わされる。またバックレスト構造体２が延長位置にあるときは、支柱４に固定された要素３０ａは、要素３０ｂと一直線になる。従って要素３０ａ及び３０ｂは、ファンの要領で互いに摺動する。
【００５３】
支持部材５に固定された要素３０ｂは例えば実質的矩形であり、支柱４に固定された要素３０ａは四半分のディスク形状である。四半分ディスクの半径は、要素３０ｂの高さに実質的に等しい。
【００５４】
図５及び図６に示される実施形態においてはシリンダー２７が用意され、シリンダー２７の一端は回動接続部によってリンク８に接続され、他端は変形可能な構造体３に接続される。シリンダー２７の目的は、バックレストが延長位置から起立位置に動かされるときに、バックレスト及び支持部材の少なくとも一方の移動を容易にすることである。
【００５５】
図６に示される実施形態においては、シリンダー２７の一端は回動接続部３１によってリンク８に接続され、他端は回動接続部３２によって支柱４に接続される。
【００５６】
回動接続部３１は、実質的にリンク８の中間に配置される。回動接続部３２は、支柱４の要素３０ａに配置される。
【００５７】
図５に示される実施形態においては、シリンダー２７の一端は支持部材５と反対側に配置された回動接続部３３によってリンク８に接続され、他端は回動接続部３５によってスライド３４に接続される。
【００５８】
回動接続部３３は、回動接続部９の近くで、リンク８の下方部分に配置される。
【００５９】
スライド３２を受容するためのランナー３６が用意される。ランナー３６は、支持面２９の反対側にある支持部材５の内側面５ｃの上に取り付けられる。ランナー３６はハウジング内に配置可能である。
【００６０】
実質的に直線状であるランナー３６は、支持部材５の長手方向に平行に延びる。
【００６１】
バックレスト構造体２が起立位置にあるときは、スライド３４は実質的にランナー３６の中間に位置する。
【００６２】
バックレスト構造体２が延長位置にあるときは、スライド３４は支柱４の近くに位置するランナー３６の端部に当接する。
【００６３】
バックレスト構造体２が延長位置から起立位置に移動しているときは、スライド３４は支柱４の近くに位置するランナー３６の端部に当接し続ける。従ってシリンダー２７の起動は、支持部材５の起立を容易にする。
【００６４】
支持部材５とシリンダー２７との間のこのようなランナー／回動接続部は、バックレスト構造体２が起立位置にあるときにシリンダーにかかる力の低減を可能にする。
【００６５】
従って、本発明に係る構成の支持部材５及び支柱４は変形可能な構造体を形成する。このことにより、従来技術の平行四辺形構成と比較して、バックレストが実質的鉛直又は僅かに傾斜した位置にあるときに支持部材と座面との間の高さ変化を制限することが可能である。
【００６６】
バックレスト構造体が傾斜位置に近い位置から延長位置に動かされたときは、本発明に係る構成によって支持部材と座面構造体との間の高さが速やかに低くなり、乗客の快適さを高める。
【００６７】
このことは、支持部材５と座面構造体１との間の高さＨの変化を鉛直面とバックレスト構造体２との間の角度θの関数として示す図７によって説明される。図７の曲線Ａは本発明に相当し、曲線Ｂは従来技術の平行四辺形構成の座面と支持部材との間の高さＨの変化を示す。
【００６８】
支持部材とバックレスト構造体との間の従来技術の回動接続部は、支持部材及びバックレスト構造体の互いに面する端部のカバーのために丸みを備えた形状を有する必要がある。これらの端部は摩擦を防ぐために互いに十分に離れており、故に図１０（ａ）〜（ｃ）に示されるようなギャップが形成される。
【００６９】
これに対して、本発明に係るランナー／回動接続部により、互いに面する端部のカバーは、バックレスト構造体が延長位置にあるときに互いに完全に適合する平坦な面を有することができる。故にカバーの複数の端部材の間のギャップは存在せず、乗客により多くの快適さを提供する（図１１（ａ）〜（ｃ））。
【００７０】
さらに、バックレスト構造体は、回動できるように座面構造体に直接取り付けられる必要はない。特に、バックレスト構造体と座面構造体との間には、互いに面する端部のカバー部材が座席位置に関係なく互いに完全に適合するための接続部が提供される。この種の接続部は、例えば、制御装置により制御される種々のアクチュエーターによって実現可能である。
【００７１】
最後に、アームレストの必要な全体領域を制限しつつ支持部材の長さを長くすることが可能である。図８及び図９は、それぞれ従来技術の平行四辺形構成及び本発明の構成を示す。長さが長くなった本発明に係る支持部材において、必要な領域は実質的に同一である。
【００７２】
ある実施形態によれば、図１２、図１３及び図１４に示されるように、変形可能な構造体３はテーブル３７を有する。
【００７３】
テーブル３７は、２つの位置の間、すなわち、テーブル３７が座面構造体１に平行にその上方に配置される使用位置（図１２）と、テーブル３７が変形可能な構造体３により形成された平行四辺形の内側の面に配置される収納位置（図１４）との間を移動可能である。
【００７４】
これら２つの位置の間において、テーブル３７は、変形可能な構造体３の上方に持ち上げられる中間位置（図１３）に位置する。
【００７５】
テーブル３７は、角が丸みを有する矩形形状のトレー３８を具備し、トレー３８の長さは座面構造体１の幅よりも僅かに短い。トレー３８はプレート３９に固定され、プレート３９はアーム４０の第１端部に回動可能に取り付けられるための突部を有する。その回動軸は支持部材５の回動軸に一致する。
【００７６】
アーム４０は、支柱４の上部に部分的に配置される。
【００７７】
アーム４０は、その第２端部において支柱４に対して回動可能に取り付けられる。
【００７８】
回動接続部７の領域において、テーブル３７が収納位置にない限りは座席が延長位置に動かないことを可能にする手段が用意される。
【００７９】
この実施形態においては、図１４に示されるように、支持部材５にはその全長にわたって、座席の外側エッジに沿う回動部分４１が設けられ、それによりテーブル３７の開口部を乗客に見せることが可能になる。
【００８０】
従ってテーブル３７は、収納位置と中間位置との間で、回動接続部７の軸の回りを回動可能である。
【００８１】
テーブル３７が中間位置にあるときは、テーブルを使用位置に配置するためにはトレー３８をアーム４０の回りで回動させるだけでよい。
【００８２】
テーブル３７が使用位置にあるときは、座席を僅かに傾斜した位置から延長位置に動かすことができない。座席の駆動装置に接続された接触装置が、その駆動装置を作動しないようにする。
【００８３】
テーブル３７の収納により、駆動装置が作動可能になり、座席を延長位置及び上述した位置に動かすことが可能になる。
【００８４】
本発明に係る変形可能なアームレスト構造体は、座席の両側又は一方の側のみに配置可能であり、後者の場合、他方の側には例えば固定されたアームレストが設けられる。
【００８５】
変形可能なアームレスト構造体は、図４に示すようにバックレスト及びレッグレストと一直線になるように配置可能であり、それにより簡易寝台位置において座席はその実質的全長にわたって同じ幅を有することができる。
【００８６】
他の実施形態においては、図示されていないが、アームレスト構造体は座席の側方エッジと一直線にならず、そのエッジから突出する。
【００８７】
座席が有する種々のシリンダー及びアクチュエーターを制御するために、制御手段が用意される。
【図面の簡単な説明】
【図１】起立離陸位置における変形可能な座席の概略側面図である。
【図２】僅かに傾斜した安楽位置における図１の座席の概略側面図である。
【図３】延長位置における図１の座席の概略側面図である。
【図４】延長位置における座席の斜視図である。
【図５】僅かに傾斜した位置における座席の模式図である。
【図６】僅かに傾斜した位置における座席の変形例の模式図である。
【図７】支持部材と座面構造体との間の高さＨの変化を、バックレスト構造体の傾斜の関数として示す図である。
【図８】変形可能な平行四辺形を構成する従来技術の支持部材、支柱、座面構造体及びバックレスト構造体の概略配置図である。
【図９】変形可能な平行四辺形を構成する本発明の支持部材、支柱、座面構造体及びバックレスト構造体の概略配置図である。
【図１０】（ａ）従来技術の平行四辺形構造体を有する座席の支持部材及びバックレスト構造体の端部の概略図であり、
（ｂ）従来技術の平行四辺形構造体を有する座席の支持部材及びバックレスト構造体の端部の概略図であり、
（ｃ）従来技術の平行四辺形構造体を有する座席の支持部材及びバックレスト構造体の端部の概略図である。
【図１１】（ａ）本発明に係る座席の支持部材及びバックレスト構造体の端部の概略図であり、
（ｂ）本発明に係る座席の支持部材及びバックレスト構造体の端部の概略図であり、
（ｃ）本発明に係る座席の支持部材及びバックレスト構造体の端部の概略図である。
【図１２】ある実施形態に係る、変形可能な構造体に組み込まれたテーブルを有する座席の斜視図であって、テーブルが座面構造体の上方の使用位置にあるときの図である。
【図１３】テーブルが使用位置と収納位置との間の中間位置にあるときの座席の斜視図である。
【図１４】テーブルが変形可能な構造体内の収納位置にあるときの座席の斜視図である。
【符号の説明】
１…座面構造体
２…バックレスト構造体
３…アームレスト
４…支柱
５…支持部材
８…リンク
１０、３４…スライド
１２、３６…ランナー
２７…シリンダー
３７…テーブル

Claims (13)

1. 座面構造体（１）と、バックレスト構造体（２）と、支柱（４）及び支持部材（５）を備えた変形可能な構造体（３）とを有し、該バックレスト構造体（２）は前記座面構造体（１）に対して起立位置と延長位置との間を回動可能に取り付けられ、該支柱（４）はその一端が前記座面構造体（１）の前部（１ａ）に、他端が前記支持部材（５）の前部（５ａ）に回動可能に接続され、前記バックレスト構造体（２）が前記起立位置にあるときは前記変形可能な構造体（３）がアームレストを形成し、前記バックレスト構造体（２）が前記延長位置にあるときは前記支柱（４）及び前記支持部材（５）が前記座面構造体（１）及び前記バックレスト構造体（２）の高さにおいて互いに一直線になる、航空機のような乗物のための簡易寝台に変更可能な座席において、
   一端が前記座面構造体（１）に、他端がスライド（１０）に回動可能に接続されるリンク（８）と、前記スライド（１０）を受容するための、前記バックレスト構造体（２）に取り付けられたランナー（１２）とを有し、前記支持部材（５）の後部（５ｂ）が前記スライド（１０）に回動可能に接続されることを特徴とする座席。
2. 前記ランナー（１２）が、前記バックレスト構造体（２）の長手方向に略平行に延びることを特徴とする請求項１に記載の座席。
3. 前記ランナー（１２）が実質的に直線状であることを特徴とする請求項１又は２に記載の座席。
4. 前記ランナー（１２）が前記バックレスト構造体（２）の側部に取り付けられることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の座席。
5. 前記座面構造体（１）は座面支持体（１５）に接続された座面（１４）を有し、該座面（１４）は前記座面支持体（１５）に対して傾斜可能であり、前記リンク（８）の端部は前記座面構造体（１）の前記支持体（１５）に回動可能に接続されることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載の座席。
6. 前記座面構造体（１５）は固定支持体（１６）上を移動可能に取り付けられ、前記バックレスト構造体（２）は前記座面支持体（１５）に回動可能に取り付けられることを特徴とする請求項５に記載の座席。
7. シリンダー（２７）を有し、該シリンダー（２７）の一端は前記リンク（８）に接続され、他端は前記変形可能な構造体（３）に接続されることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載の座席。
8. 前記シリンダー（２７）の一端は実質的に前記リンク（８）の中間に配置された回動接続部（３１）によって前記リンク（８）に接続され、他端は回動接続部（３２）によって前記支柱（４）に接続されることを特徴とする請求項７に記載の座席。
9. 前記シリンダー（２７）の一端は前記支持体（５）の反対側の前記リンク（８）の部分に配置された回動接続部（３３）によって前記リンク（８）に接続され、他端は回動接続部（３５）によってスライド（３４）に接続され、前記スライド（３４）を受容するためのランナー（３６）が前記支持部材（５）に取り付けられることを特徴とする請求項７に記載の座席。
10. 前記支柱（４）及び前記支持部材（５）は、前記座席が前記延長位置にあるときに実質的水平である平坦な支持面（２８）及び（２９）をそれぞれ有し、該支持面（２８）及び（２９）の各々は、該支持面（２８）及び（２９）の面に実質的垂直方向に延びる実質的平坦な要素（３０ａ）及び（３０ｂ）に固定され、該要素（３０ｂ）は前記バックレスト構造体（２）が前記起立位置にあるときに前記支持部材（５）に固定され、前記要素（３０ａ）は前記バックレスト構造体（２）が前記延長位置にあるときに前記支柱（４）に固定されて、前記支持部材（５）に固定された前記要素（３０ｂ）と一直線になることを特徴とする請求項１〜９のいずれか１項に記載の座席。
11. テーブル（３７）を有し、該テーブル（３７）は、該テーブル（３７）が前記座面構造体（１）に平行にその上方に配置される使用位置と、前記テーブル（３７）が前記変形可能な構造体（３）により形成された平行四辺形の内側に配置される収納位置との間を移動可能であることを特徴とする請求項１〜１０のいずれか１項に記載の座席。
12. 前記テーブル（３７）は、前記支柱（４）と前記支持部材（５）との間の回動接続部の軸に一致する回動軸と、該回動軸に垂直かつ前記支持部材（５）に平行な回動軸との回りを移動可能であることを特徴とする請求項１１に記載の座席。
13. 前記テーブルは、該テーブルが収納位置にあるときにのみ前記座席が前記延長位置に移動可能になるように、該座席を固定する手段を有することを特徴とする請求項１１又は１２に記載の座席。

Images