JP4146917B2 - 感光性平版印刷版包装体及び感光性平版印刷版 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性平版印刷版のズレを防止できるようにした感光性平版印刷版包装体及び感光性平版印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光性平版印刷版の包装体に関して各種の技術が提案されており、例えば、感光性平版印刷版の切断を容易にするためや感光性平版印刷版の感光層面を傷つきにくくするために、感光性平版印刷版と保護紙を交互に重ねて包装する技術が提案されている。
【0003】
一般に、アルミニウム、鉄、亜鉛等の金属を支持体とした平版用又は凸版用感光性印刷版を包装する場合、感光性印刷版を数枚から数十枚積み重ねて1単位の包装にする方法が行われている。この場合、積み重ねられた感光性印刷版が相互に摩擦して感光層表面を損傷することがある。また、数十枚の感光性印刷版をギロチンで一定寸法に裁断する場合、金属を支持体とした感光性印刷版のみ(すなわち、保護紙を使用しない場合)では、ほとんど裁断できず、ギロチン刃が損傷し、感光性平版印刷版の切断面が鏡面状態にならず、凹凸のギザギザ状態になりギロチン刃を頻繁に交換しなければならない。
【0004】
そこで、摩擦損傷から感光層を保護するとともに、ギロチン刃の損傷を抑えて裁断回数をのばすために、感光性印刷版の間に保護紙と呼ばれる感光層より柔らかな材質のシートを挟み込み、感光性印刷版と保護紙とを交互に重ねて包装するものである。また、保護紙には、上述したような感光層の保護及び裁断性の向上の他、感光性印刷版との密着性は良いが剥離が簡単であること、剥離摩擦帯電が小さいこと等が要求されている。
【0005】
このような保護紙としては、特開昭55−118041号公報、特公昭61−19025号公報、特開昭57−99647号公報に開示されたものがあり、これらの保護紙は、裁断性、密着性、剥離性を改善することを目的としたものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、感光性平版印刷版と保護紙とを交互に積層した束は、輸送時等においてずれる場合があるが、上述した従来の技術においては全く考慮されておらず、また、このようなズレと感光層の傷つきにくさの両立に関しても考慮されておらず、有効な防止策が無いものであった。
【0007】
本発明は、以上の課題を解決し、感光性平版印刷版と保護紙とを多数枚積層したものであっても、感光性平版印刷版と保護紙とのズレが生じにくく、かつ、感光層表面に傷がつきにくくした感光性平版印刷版包装体及び感光性平版印刷版を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の感光性平版印刷版包装体は、感光性平版印刷版と保護紙とを重ねあわせたものであって、感光性平版印刷版の感光層面と保護紙の接触面との間の静摩擦係数が0.3以上であるとともに、感光性平版印刷版の感光層と反対側の面と保護紙の接触面との静摩擦係数が0.3以上であり、前記感光層表面と接触する保護紙の接触面の平滑度が5秒以上で、かつ前記感光層に平均高さ2μmの凸部が100個/cm 2 以上形成されるとともに、感光層と反対側の面の平均表面粗さが0.15以上であり、感光性平版印刷版のズレを防止できるようにしたことを特徴として構成されている。
【0009】
本発明の感光性平版印刷版包装体によれば、感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙の接触面(以下、感光層接触面という)との間の静摩擦係数が0.3以上であることにより、感光層表面と感光層接触面とが滑るのを防止し、感光性平版印刷版の束がずれるのを防止している。
【0011】
本発明の感光性平版印刷版包装体によれば、感光性平版印刷版の感光層と反対側の面(以下、反感光層面という)と保護紙の接触面(以下、反感光層接触面という)との間の静摩擦係数が0.3以上であることにより、反感光層面と反感光層接触面とが滑るのを防止し、感光性平版印刷版の束がずれるのを防止している。
【0013】
本発明の感光性平版印刷版包装体によれば、感光層表面と接触する保護紙の接触面の平滑度が5秒以上であることにより、感光層に傷がつくのを防止することができる。
【0015】
本発明の感光性平版印刷版包装体によれば、感光層に平均高さ2μm以上の凸部を100個/cm2以上形成することにより、感光層表面の摩擦を大きくし、また、反感光層面の平均表面粗さを0.15以上とすることにより、反感光層面の摩擦を大きくし、感光性平版印刷版の束がずれるのを防止している。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の感光性平版印刷版包装体においては、感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙の感光層接触面との間の静摩擦係数が0.3以上であり、好ましくは0.5以上である。また、感光性平版印刷版の反感光層面と保護紙の反感光層接触面との間の静摩擦係数が0.3以上であり、好ましくは0.5以上である。
【0017】
感光層表面と保護紙の感光層接触面との間の静摩擦係数及び反感光層面と反感光層接触面との間の静摩擦係数を調整するには、例えば、マット層を形成したり、表面粗さを調整したり、感光層への添加物の選択又は添加量の調整を行なう。
【0018】
マット層を形成して静摩擦係数を調整する際、静摩擦係数はマット層に形成された凸部の径、高さ及び密度に影響される度合いが大きい。
【0019】
本発明の感光性平版印刷版包装体において、感光性平版印刷版の感光層に形成されたマット層の凸部は、平均径が200μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましい。凸部の平均径が200μmを越えると、感光性平版印刷版を重ねて保存する場合、感光層と保護紙の接触面積が大きくなって摩擦係数が増大し、感光層上での保護紙の滑りが低下し、保護紙を重ねあわせる際に保護紙にしわがよりやすくなるものである。
【0020】
また、マット層の凸部の平均高さは、2〜10μmが好ましく、より好ましくは2〜8μmである。凸部の平均高さが2μm未満では、真空密着性が不十分で焼きぼけが生じる。また、凸部の平均高さが10μmを越えると、細線が付きにくく、ハイライトドットも点減りし、調子再現上好ましくない。
【0021】
マット層の凸部の密度は、100個/cm2以上が好ましく、700個/cm2以上がより好ましい。凸部の密度が100個/cm2 未満であると、摩擦が小さくなり滑り易くなる。
【0022】
また、平均高さ2μm以上の凸部を100個/cm2 以上形成することにより、感光層表面と保護紙の感光層接触面との間の静摩擦係数を0.3以上にすることができる。
【0023】
また、反感光層面の平均粗さを0.15以上にすることが好ましく、0.25以上にすることがより好ましい。反感光層面の平均粗さを0.15以上にすることにより、保護紙との静摩擦係数を0.3以上とすることができる。
【0024】
また、マット層は、真空焼き枠を用いた密着露光の際の真空引きの時間を短縮したり、焼きぼけを防ぐ効果も有している。
【0025】
マット層を設ける方法としては、特開昭50−125805号、特公昭57−6582号、特公昭61−28986号の各公報に記載されているようなマット層を設ける方法、特公昭62−62337号公報に記載されているような固体粉末を熱融着させる方法などがある。
【0026】
マット層を形成するマット塗布装置について、図1を参照して説明する。
【0027】
図1において、1は温度調整室、2は湿潤装置、3は静電塗装装置、4は湿潤装置、5は乾燥室であり、アルミニウムウェブ6がこれらを順次通過できるように走行路を構成するローラー7が配置されている。
【0028】
本発明の感光性平版印刷版包装体においては、感光層表面と接触する保護紙の接触面の平滑度が5秒以上であることが好ましく、20秒以上であることがより好ましい。この感光層接触面の平滑度が5秒未満であると、感光層に傷がつくのを防止することができない。
【0029】
本発明の感光性平版印刷版に使用できる支持体としては、金属(アルミニウム、鋼、トタン、ブリキ、ステンレス等)、プラスチック、紙の単独又は複合体よりなるものが好ましい。
【0030】
感光性平版印刷版の支持体となるアルミニウム板は、純アルミニウム板、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板及びアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムの中から選ばれる。このアルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は10重量%以下である。好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。感光性平版印刷版に使用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のもの、例えばJIS A 1050、JIS A 1100、JIS A 3103、JIS A 3005などを適宜利用することが出来る。本発明に用いられるアルミニウム板の厚みは、0.1mm〜0.6mm程度が好ましい。
【0031】
感光性平版印刷版は砂目立てがなされているが、この砂目立て方法は、塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学的砂目立て法と、アルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法等の機械的砂目立て法とがあるが、これらを単独又は組み合わせて用いることができる。
【0032】
このように砂目立て処理された感光性平版印刷版は、酸またはアルカリにより化学的にエッチングされる。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用するに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤として用いることにより改善できる。
【0033】
好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を用い、濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃であり、アルミニウムの溶解量が5〜20g/m3 となるような条件が好ましい。
【0034】
エッチングのあと表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗いが行われる。酸としては、硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が用いられる。特に、電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理には、特開昭53−12739号公報に記載されているような50〜90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させる方法、特公昭48−28123号公報に記載されているアルカリエッチングする方法等を用いることが好ましい。
【0035】
以上のようにして処理されたアルミニウム板は平版印刷版用支持体として使用することができるが、必要に応じてさらに陽極酸化処理、化成処理などの処理を施すことができる。
【0036】
陽極酸化処理はこの分野で従来より行われている方法で行うことができる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わせて水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流または交流を流すとアルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することができる。
【0037】
陽極酸化処理の条件は使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当である。
【0038】
これらの陽極酸化皮膜処理のうちでも、特に英国特許第1,412,768号明細書に記載されている発明で使用されている、硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法、米国特許第3,511,661号明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。
【0039】
陽極酸化処理を施された後、アルミニウム板表面は必要により親水化処理が施される。親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、第3,181,461号、第3,280,734号および第3,902,734号明細書に開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えば、ケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液中で浸漬処理されるかまたは電解処理される。
【0040】
その他に、特公昭36−22063号公報に開示されている弗化ジルコン酸カリウムおよび米国特許第3,276,868号、第4,153,461号および第4,689,272号明細書に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられる。
【0041】
また、砂目立て処理及び陽極酸化後、封孔処理を施したものも好ましい。かかる封孔処理は、熱水及び無機塩または有機塩を含む熱水溶液への浸漬ならびに水蒸気浴などによって行われる。
【0042】
アルミニウム板は、感光層を塗設する前に必要に応じて有機下塗層が設けられる。この有機下塗層に用いられる有機化合物としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩などから選ばれるが、二種以上混合して用いてもよい。
【0043】
このような有機下塗層は次のような方法で設けることが出来る。すなわち、水またはメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に、上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法、水またはメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に、上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記有機化合物を吸着させ、その後、水などによって洗浄、乾燥して有機下塗層を設ける方法で設けることができる。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、塗布方法としては、特公昭58−4589号公報、特開昭59−123568号公報等に記載されているコーティングロッドを用いる方法、特開平4−244265号公報等に記載されているエクストルージョン型コーターを用いる方法、特公平1−57629号公報、特願平8−288656号公報等に記載されているスライドビードコーターを用いる方法等を用いることができる。なお、後述する感光性組成物の塗布方法において説明する塗布方法を用いることができる。
【0044】
また、後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。
【0045】
これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1〜12の範囲で使用することもできる。また、感光性平版印刷版の調子再現性改良のために黄色染料を添加することもできる。
【0046】
有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/m2 が好ましく、より好ましくは5〜100mg/m2である。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと十分な耐刷が得られない。また、200mg/m2 より大きくても同様である。
【0047】
このようにして得られた親水性表面を有するアルミニウム板上に、公知の感光性組成物よりなる感光層を設けて、感光性平版印刷版を得る。
【0048】
感光層に使用される感光性組成物としては、o−キノンジアジド化合物を主成分とするポジ型のもの、ジアゾニウム塩、アルカリ可溶性ジアゾニウム塩、不飽和二重結合含有モノマーを主成分とする光重合性化合物および桂皮酸やジメチルマレイミド基を含む光架橋性化合物などを感光物とするネガ型のものが用いられる。
【0049】
また、特公昭37−17172号、同38−6961号公報、特開昭56−107246号、同60−254142号公報、特公昭59−36259号、同59−25217号公報、特開昭56−146145号、同62−194257号、同57−147656号、同58−100862号、同57−161863号公報等に記載の電子写真感光層も使用することができる。
【0050】
上記感光物のうち不飽和二重結合含有モノマーを主成分とする光重合性化合物としては、例えば、米国特許第2,760,863号、同第3,060,023号明細書および特開昭59−53836号公報に記載の2個またはそれ以上の末端エチレン基を有する付加重合性不飽和化合物と光重合開始剤よりなる組成物が使用できる。
【0051】
また、ジメチルマレイミド基を含む光架橋性化合物を含むネガ型感光物としては、例えば、特開昭52−988号、欧州特許0410654号、特開平3−288853号および特開平4−25845号各公報に記載の感光物をあげることができる。
【0052】
ポジ型の感光性組成物として用いられるo−ナフトキノンジアジド化合物としては、特公昭43−28403号公報に記載されている1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸とピロガロール・アセトン樹脂とのエステルが好ましい。その他の好適なオルトキノンジアジド化合物としては、例えば、米国特許第3,046,120号および同第3,188,210号明細書に記載されている1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホン酸とフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルがあり、特開平2−96163号公報、特開平2−96165号公報および特開平2−96761号公報に記載されている1,2−ジアゾナフトキノン−1−スルホン酸とフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルがある。その他の有用なo−ナフトキノンジアジド化合物としては、数多くの特許等で公知のものが挙げられる。例えば、特開昭47−5303号、同48−63802号、同48−63803号、同48−96575号、同49−38701号、同48−13854号公報、特公昭37−18015号、同41−11222号、同45−9610号、同49−17481号公報、米国特許第2,797,213号、同第3,453,400号、同第3,544,323号、同第3,573,917号、同第3,674,495号、同第3,785,825号、英国特許第1,227,602号、同第1,251,345号、同第1,267,005号、同1,329,888号、同第1,330,932号、ドイツ特許第854,890号などの各明細書中に記載されているものを挙げることができる。
【0053】
特に好ましいo−ナフトキノンジアジド化合物は、分子量1,000以下のポリヒドロキシ化合物と1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸との反応により得られる化合物である。このような化合物の具体例は、特開昭51−139402号、同58−150948号、同58−203434号、同59−165053号、同60−121445号、同60−134235号、同60−163043号、同61−118744号、同62−10645号、同62−10646号、同62−153950号、同62−178562号、同64−76047号、米国特許第3,102,809号、同第3,126,281号、同第3,130,047号、同第3,148,983号、同第3,184,310号、同第3,188,210号、同第4,639,406号などの各公報または明細書に記載されているものを挙げることができる。
【0054】
これらのo−ナフトキノンジアジド化合物を合成する際に、ポリヒドロキシ化合物のヒドロキシル基に対して1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロリドを0.2〜1.2当量反応させることが好ましく、0.3〜1.0当量反応させることが更に好ましい。1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロリドとしては、1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホン酸クロリドまたは、1,2−ジアゾナフトキノン−4−スルホン酸クロリドを用いることができる。
【0055】
また、得られるo−ナフトキノンジアジド化合物は、1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル基の位置および導入量の種々異なるものの混合物となるが、ヒドロキシル基の全てが1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル化された化合物が、この混合物中に占める割合(完全にエステル化された化合物の含有率)は5モル%以上であることが好ましく、更に好ましくは20〜99モル%である。
【0056】
感光性組成物中に占めるこれらのポジ型に作用する感光性化合物(上記のような組合せを含む)の量は10〜50重量%が好ましく、より好ましくは15〜40重量%である。
【0057】
o−キノンジアジド化合物は単独でも感光層を構成することができるが、アルカリ水に可溶な樹脂を結合剤(バインダー)として併用することが好ましい。この様なアルカリ水に可溶な樹脂としては、ノボラック型の樹脂があり、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、o−、m−およびp−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(o−、m−、p−、m/p−およびo/m−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。
【0058】
また、フェノール変性キシレン樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリハロゲン化ヒドロキシスチレン、特開昭51−34711号公報に開示されているようなフェノール性水酸基を含有するアクリル系樹脂も用いることができる。
【0059】
その他の好適なバインダーとして、以下(1)〜(13)に示すモノマーをその構成単位とする通常1万〜20万の分子量を持つ共重合体を挙げることができる。
【0060】
(1) 芳香族水酸基を有するアクリルアミド類、メタクリルアミド類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類およびヒドロキシスチレン類、例えばN−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミドまたはN−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−、m−およびp−ヒドロキシスチレン、o−、m−およびp−ヒドロキシフェニルアクリレートまたはメタクリレート、
【0061】
(2) 脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
【0062】
(3) アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、メタコン酸などの不飽和カルボン酸、
【0063】
(4) アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレートなどの(置換)アクリル酸エステル、
【0064】
(5) メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレートなどの(置換)メタクリル酸エステル、
【0065】
(6) アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクりルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミドおよびN−エチル−N−フェニルメタクリルアミドなどのアクリルアミドもしくはメタクリルアミド、
【0066】
(7) エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、
【0067】
(8) ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニルなどのビニルエステル類、
【0068】
(9) スチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレンなどのスチレン類
【0069】
(10) メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトンなどのビニルケトン類、
【0070】
(11) エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレンなどのオレフィン類、
【0071】
(12) N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど、
【0072】
(13) N−(o−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド、N−[1−(3−アミノスルホニル)ナフチル]アクリルアミド、N−(2−アミノスルホニルエチル)アクリルアミドなどのアクリルアミド類、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−[1−(3−アミノスルホニル)ナフチル]メタクリルアミド、N−(2−アミノスルホニルエチル)メタクリルアミドなどのメタクリルアミド類、また、o−アミノスルホニルフェニルアクリレート、m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、p−アミノスルホニルフェニルアクリレート、1−(3−アミノスルホニルフェニルナフチル)アクリレートなどのアクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド、o−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、p−アハノスルホニルフェニルメタクリレート、1−(3−アミノスルホニルフェニルナフチル)メタクリレートなどのメタクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド、
【0073】
さらに、上記モノマーと共重合し得るモノマーを共重合させてもよい。また、上記モノマーの共重合によって得られる共重合体を、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどによって修飾したものも含まれるがこれらに限られるものではない。
【0074】
上記共重合体には(3)に掲げた不飽和カルボン酸を含有することが好ましく、その共重合体の好ましい酸価は0〜10meq/g、より好ましくは0.2〜5.0meq/gである。
【0075】
上記共重合体の好ましい分子量は1万〜10万である。
【0076】
また、上記共重合体には必要に応じて、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂およびエポキシ樹脂を添加してもよい。
【0077】
このようなアルカリ可溶性の高分子化合物は1種類あるいは2種類以上組み合わせることができ、全感光性組成物の80重量%以下の添加量で用いられる。
【0078】
さらに、米国特許第4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの縮合物を併用することは画像の感脂性を向上させる上で好ましい。
【0079】
感光性組成物中には、感度を高めるために環状酸無水物類、フェノール類、有機酸類を添加することが好ましい。
【0080】
環状酸無水物としては米国特許第4,115,128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4−テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。
【0081】
フェノール類としては、ビスフェノールA、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4',4”−トリヒドロキシ−トリフェニルメタン、4,4',3”,4”−テトラヒドロキシ−3,5,3',5’−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。
【0082】
さらに、有機酸類としては、特開昭60−88942号公報、特開平2−96755号公報などに記載されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類およびカルボン酸類などがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキセン−2,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
【0083】
上記の環状酸無水物類、フェノール類および有機酸類の感光性組成物中に占める割合は、0.05〜15重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0084】
また、感光性組成物中には、現像条件に対する処理の安定性(いわゆる現像ラチチュード)を広げるため、特開昭62−251740号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加することができる。
【0085】
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンゾルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどが挙げられる。
【0086】
両性界面活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名アモーゲンK、第一工業(株)製)およびアルキルイミダゾリン系(例えば、商品名レボン15、三洋化成(株)製)などが挙げられる。
【0087】
上記非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の感光性組成物中に占める割合は、0.05〜15重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0088】
感光性組成物中には、露光後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
【0089】
焼き出し剤としては、露光によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組合せを代表として挙げることができる。具体的には、特開昭50−36209号、同53−8128号の各公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223号、同54−74728号、同60−3626号、同61−143748号、同61−151644号および同63−58440号の各公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の組合せを挙げることができる。かかるトリハロメチル化合物としては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与える。
【0090】
画像の着色剤としては、前述の塩形成性有機染料以外に他の染料を用いることができる。塩形成性有機染料も含めて、好適な染料として油溶性染料と塩基性染料を挙げることができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上、オリエント化学工業 (株) 製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)などを挙げることができる。また、特開昭62−293247号公報に記載されている染料は特に好ましい。
【0091】
感光性組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かして支持体のアルミニウム板上に塗布乾燥される。
【0092】
感光性組成物の塗布方法としては、特公昭58−4589号公報、特開昭59−123568号公報等に記載されているコーティングロッドを用いる方法や特開平4−244265号公報等に記載されているエクストルージョン型コーターを用いる方法、あるいは特公平1−57629号公報、特願平8−288656号明細書等に記載されているスライドビードコーターを用いる方法等を用いることができる。
【0093】
コーティングロッドを用いる塗布方法について図2を参照して説明する。
【0094】
図2において、11はワイヤーバー又は溝切りバーで、連続的に走行せしめられているウェブ12と同方向もしくは逆方向に回転せしめられている。13はバー支持部材でバー11の全長にわたり設けられ、バー11にたわみが生ずるのを防止すると共にバー11へ塗布液14を供給する給液器としての機能を備えている。すなわち塗布液14はバー支持部材13に設けられた給液口15より堰部材16との間に形成された給液案内溝17内に供給され、回転するバー11によってピックアップされウェブ12に塗布されるが、この際、ウェブ12とバー11との接触部において塗布液14の計量がおこなわれて所望の塗布量のみがウェブ12に塗布され、他は流下して新たに供給された塗布液14と共に液だまり18が形成される。
【0095】
この方法において、塗布量はコーティングバー表面の溝の大きさ、すなわちロッドにワイヤーを巻いてあるワイヤーバーではワイヤーのサイズにより制御する。塗布量の制御範囲ははっきりした制約はないが、3〜100cc/m2 が通常用いられる。
【0096】
コーティングバーの径も特に制約はないが、3〜20mmが通常用いられる。コーティングバーの回転はウェブと同方向、逆方向どちらでもよく、塗布スピードは10〜150m/分の領域で用いることができる。また、液物性としては、粘度は0.7〜500cpが好ましく、より好ましくは0.7〜100cp、表面張力は20〜70dyne/cmが好ましく、より好ましくは25〜50dyne/cm、比重は0.8〜1.5の領域で塗布可能である。
【0097】
また、別の塗布方法として、エクストルージョン型注液器より、塗布液を吐出させ、バックアップローラに巻回されて走行するアルミニウムウェブ上に塗布液架橋を形成させ、塗布液架橋の背部を減圧もしくは前部を加圧して塗布する方法を用いることができる。
【0098】
このエクストルージョン型注液器としては、例えば、図3に示すようなものがある。この図において、21はエクストルージョンコーター、22は減圧室、23は排気管、24はアルミニウムウェブ、25はバックアップローラー、26は塗布液である。
【0099】
この方式ではアルミニウムウェブと注液器先端のクリアランスに依存するが10〜500cc/m2 くらいの塗布量の液を塗布することができる。
【0100】
塗布液の条件として、粘度は0.7〜1000cp、より好ましくは0.7〜100cp、表面張力は20〜70dyne/cm、より好ましくは25〜50dyne/cm、比重は0.8〜1.5の領域が好ましい。
【0101】
また、アルミニウムウェブと注液器のクリアランスは0.1〜0.5mm位が通常用いられる。
【0102】
次に乾燥方式、条件について説明する。
【0103】
乾燥方式としては、特願平4−242520号公報に記載がある乾燥装置内にパスロールを配置し、ロールにウェブをラップさせて搬送するアーチ型ドライヤー方式、ウェブの上下面からノズルによりエアーを供給し、ウェブを浮上させながら乾燥する方式、熱風を用いず高温に種々の媒体を用いて加熱し、その輻射熱により乾燥する方式、ロールを種々媒体を用いて加熱しそのロールとウェブの接触による伝導伝熱により乾燥する方式等がある。
【0104】
熱風を用いる乾燥方式について図4を参照して説明する。
【0105】
図3において、案内ロール31に案内され連続的に走行するアルミウェブ32は、塗布部33により溶媒を含有する塗布液を塗布され第1ステップ乾燥ゾーン34に導入される。第1ステップ乾燥ゾーン34には給気口35及び排気口36が設けられている。給気口35から40〜130℃、露点−5〜15℃で供給される熱風は、整流板37により整流されて、アルミウェブ32に前記塗布により形成された塗布皮膜表面に風速0.5〜4m/sで接触し、該塗布膜を乾燥させ排気口36から排出される。第1ステップ乾燥ゾーン34の出口付近に達したアルミウェブ32の該塗布皮膜は、軟膜状態を呈する。引き続き案内ロール31に案内され連続的に走行する長尺アルミウェブ32は、第2ステップ乾燥ゾーン38に導入される。第2ステップ乾燥ゾーン38には給気口39及び排気口40が設けられている。給気口39から供給された60〜150℃、露点5〜20℃の熱風はスリット型ノズル41より吹き出し風速5〜15m/sで噴出されアルミウェブ32の塗布皮膜面に激しく接触する。これにより塗布皮膜の溶媒が蒸発し、塗布皮膜が硬化する。塗布皮膜と接触した後の気体は排気口40から排出される。
【0106】
スリット型ノズルは、先端のノズルクリアランスが0.2〜8mm、ピッチ30〜300mm、ノズル〜ウェブ間距離5〜200mmの条件で通常用いられる。
【0107】
ここで使用される溶媒としては、特開昭62−251739号公報に記載されているような有機溶剤が単独あるいは混合して用いられる。
【0108】
感光性組成物は、2〜50重量%の固形分濃度で溶解、分散され、支持体上に塗布・乾燥される。
【0109】
支持体上に塗設される感光層の塗布量は用途により異なるが、一般的には、乾燥後の重量にして0.3〜4.0g/m2が好ましい。塗布量が小さくなるにつれて画像を得るための露光量は小さくて済むが、膜強度は低下する。塗布量が大きくなるにつれ、露光量を必要とするが感光膜は強くなり、例えば、印刷版として用いた場合、印刷可能枚数の高い(高耐刷の)印刷版が得られる。
【0110】
感光性組成物中には、塗布面質を向上するための界面活性剤、例えば、特開昭62−170950号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、全感光性組成物の0.001〜1.0重量%であり、より好ましくは0.005〜0.5重量%である。
【0111】
また、ネガ型の感光性平版印刷版の感光性組成物としては、感光性ジアゾ化合物を含む感光層、光重合性感光層、光架橋性感光層などを有するものが挙げられるが、このうち感光性ジアゾ化合物からなる光硬化性感光性複写材料について例を挙げて詳しく説明する。
【0112】
感光性ジアゾ化合物としては、芳香族ジアゾニウム塩と反応性カルボニル基含有有機縮合剤、特にホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類またはアセタール類とを酸性媒体中で縮合したジアゾ樹脂が好適に用いられる。その最も代表的なものにP−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物がある。これらのジアゾ樹脂の合成法は、例えば、米国特許第2,678,498号、同第3,050,502号、同第3,311,605号および同第3,277,074号の各明細書に記載されている。
【0113】
さらに、感光性ジアゾ化合物としては、特公昭49−48001号公報記載の芳香族ジアゾニウム塩とジアゾニウム基を含まない置換芳香族化合物との共縮合ジアゾ化合物が好適に用いられ、中でもカルボキシル基を水酸基のようなアルカリ可溶基で置換された芳香族化合物との共縮合ジアゾ化合物が好ましい。
【0114】
さらには、特開平4−18559号公報、特開平4−190361号および特開平4−172353号公報記載のアルカリ可溶性基を持つ反応性カルボニル化合物で芳香族ジアゾニウム塩を縮合した感光性ジアゾ化合物も好適に用いられる。
【0115】
これらのジアゾニウム塩の対アニオンとして塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸などの鉱酸または塩化亜鉛との複塩などの無機アニオンを用いたジアゾ樹脂があるが、実質的に水不溶性で有機溶剤可溶性のジアゾ樹脂の方が特に好ましい。かかる好ましいジアゾ樹脂は特公昭47−1167号公報、米国特許第3,300,309号明細書に詳しく記載されている。
【0116】
さらには、特開昭54−98613号、同56−121031号公報に記載されているようなテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸などのハロゲン化ルイス酸および過塩素酸、過ヨウ素酸などの過ハロゲン酸を対アニオンとしたジアゾ樹脂が好適に用いられる。
【0117】
また、特開昭58−209733号、同62−175731号、同63−262643号公報に記載されている長鎖のアルキル基を有するスルホン酸を対アニオンとしたジアゾ樹脂も好適に用いられる。
【0118】
感光性ジアゾ化合物は感光層中に5〜50重量%、好ましくは8〜20重量%の範囲で含有させられる。
【0119】
感光性ジアゾ化合物は、アルカリ水に可溶性もしくは膨潤性の親油性高分子化合物を結合剤(バインダー)として併用することが好ましい。この様な親油性高分子化合物としては、先に述べたポジ型感光性組成物で用いたのと同様の前記(1)〜(13)に示すモノマーをその構成単位とする通常1万〜20万の分子量を持つ共重合体を挙げることができるが、さらに以下(14)、(15)に示したモノマーを構成単位として共重合した高分子化合物も使用できる。
【0120】
(14) マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルアクリルアミド、N−プロピオニルアクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)アクリルアミド、N−アセチルアクリルアミド、N−アクリロイルメタクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミドなどの不飽和イミド、
【0121】
(15) N−[2−(アクリロイルオキシ)−エチル]−2,3−ジメチルマレイミド、N−[6−(メタクリロイルオキシ)−ヘキシル]−2,3−ジメチルマレイミド、ビニルシンナメートなどの側鎖に架橋性基を有する不飽和モノマー。
【0122】
さらに、上記モノマーと共重合し得るモノマーを共重合させてもよい。また、上記モノマーの共重合によって得られる共重合体を、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどによって修飾したものも含まれるがこれらに限られるものではない。
【0123】
上記共重合体には(3)に掲げた不飽和カルボン酸を含有することが好ましく、その共重合体の好ましい酸価は0〜10meq/g、より好ましくは0.2〜5.0meq/gである。
【0124】
上記共重合体の好ましい分子量は1万〜10万である。
【0125】
また、上記共重合体には必要に応じて、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂およびエポキシ樹脂を添加してもよい。また、ノボラック型の樹脂、フェノール変性キシレン樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリハロゲン化ヒドロキシスチレン、特開昭51−43711号公報に開示されているようなフェノール性水酸基を含有するアルカリ可溶性樹脂も用いることができる。
【0126】
このようなアルカリ可溶性の高分子化合物は、1種類あるいは2種類以上組み合わせることができ、全感光性組成物の固形分中に通常40〜95重量%の範囲で含有させられる。
【0127】
感光性組成物中には、画像の感脂性を向上させるための感脂化剤(例えば、特開昭55−527号公報記載のスチレン−無水マレイン酸共重合体のアルコールによるハーフエステル化物、ノボラック樹脂、p−ヒドロキシスチレンの50%脂肪酸エステルなど)が加えられる。
【0128】
さらには、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するための可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸またはメタクリル酸のオリゴマーおよびポリマーが挙げられ、この中で特にリン酸トリクレジルが好ましい。
【0129】
また、感光性組成物中には、経時の安定性を広げるため、例えば、リン酸、亜リン酸、クエン酸、蓚酸、ジピコリン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、酒石酸などが加えられる。
【0130】
また、感光性組成物中には、露光後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料などの色素を加えることができる。
【0131】
このような色素としては、フリーラジカルまたは酸と反応して色調を変えるものが好ましく用いられる。例えば、ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学製)、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルレッド、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上、オリエント化学工業 (株) 製)、パテントピュアブルー(住友三国化学社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)、ブリリアントブルー、メチルグリーン、エリスリシンB、ベーシックフクシン、m−クレゾールパープル、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミナフトキノン、シアノ−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリドなどに代表されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系またはアントラキノン系の色素が有色から無色あるいは異なる有色の色調へ変化する例として挙げられる。
【0132】
一方、無色から有色に変化する変色剤としては、ロイコ色素および、例えば、トリフェニルアミン、ジフェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフェニルメタン、p,p’−ビス−ジメチルアミノジフェニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p',p”−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタン、p,p’−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチルイミン、p,p',p”−トリアミノ−o−メチルトリフェニルメタン、p,p’−ビス−ジメチルアミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタン、p,p',p”−トリアミノトリフェニルメタンに代表される第1級または第2級アリールアミン系色素が挙げられる。
【0133】
特に好ましくはトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系色素であり、更に好ましくはトリフェニルメタン系色素であり、特にビクトリアピュアブルーBOHである。
【0134】
上記色素は、感光性組成物中に通常約0.5〜10重量%、より好ましくは約1〜5重量%含有される。
【0135】
感光性組成物中には、現像性を高めるために環状酸無水物類、フェノール類、有機酸類および高級アルコールを添加することができる。
【0136】
感光性組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かして支持体のアルミニウム板上に塗布される。ここで使用される溶媒としては、特開昭62−251739号公報に記載されているような有機溶剤が単独あるいは混合して用いられる。
【0137】
感光性組成物は、2〜50重量%の固形分濃度で溶解、分散され、支持体上に光のポジ型感光性組成物と同様にして塗布・乾燥される。
【0138】
支持体上に塗設される感光層の塗布量は用途により異なるが、一般的には、乾燥後の重量にして0.3〜4.0g/m2が好ましい。塗布量が小さくなるにつれて画像を得るための露光量は小さくて済むが、膜強度は低下する。塗布量が大きくなるにつれ、露光量を必要とするが感光膜は強くなり、例えば、印刷版として用いた場合、印刷可能枚数の高い(高耐刷の)印刷版が得られる。
【0139】
感光性組成物中には、先に示したポジ型感光性組成物と同様に、塗布面質を向上するための界面活性剤を添加することができる。
【0140】
本発明の感光性平版印刷版の感光層と反対の面には、重ねた場合の感光層の傷付きを防ぐために、有機高分子化合物からなる被覆層(以下、バックコート層という)を必要に応じて設けることができる。
【0141】
このバックコート層の主成分としては、ガラス転移点20℃以上の、飽和共重合ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセターリ樹脂及び塩化ビニリデン共重合樹脂の群から選ばれる少なくとも一種の樹脂が用いられる。
【0142】
飽和共重合ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸ユニットとジオールユニットからなる。ポリエステルのジカルボン酸ユニットとしては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラブロムフタル酸、テトラクロルフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、コハク酸、蓚酸、スベリン酸、セバチン酸、マロン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。
【0143】
バックコート層には、着色のための染料や顔料、アルミニウム支持体との密着性向上のためのシランカップリング剤、ジアゾニウム塩からなるジアゾ樹脂、有機ホスホン酸、有機リン酸およびカチオン性ポリマー等、更には滑り剤として通常用いられるワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、ジメチルシロキサンよりなるシリコーン化合物、変性ジメチルシロキサン、ポリエチレン粉末等が適宜加えられる。
【0144】
バックコート層の厚さは、基本的には保護紙がなくとも感光層を傷付けにくい厚みがあれば良く、0.01〜8μmの範囲が好ましい。厚さ0.01μm以下では感光性平版印刷版を重ねて取り扱った場合の感光層の擦れ傷を防ぐことができない。厚さが8μmを越えると印刷中、印刷版周辺で用いられる薬品によってバックコート層が膨潤して厚みが変動し、印圧が変化して印刷特性を劣化させることがある。
【0145】
バックコート層をアルミニウム板の裏面に被覆するには種々の方法が適用できる。例えば、適当な溶媒に溶液にして、または乳化分散液にして塗布、乾燥する方法、例えば予めフィルム状に成形したものを接着剤や熱でアルミニウム板に貼り合わせる方法、溶融押し出し機で溶融皮膜を形成し、アルミニウム板に貼り合わせる方法等が挙げられるが、上記の塗布量を確保する上で最も好ましいのは溶液にして塗布、乾燥する方法である。ここで使用される溶媒としては、特開昭62−251739号公報に記載されているような有機溶剤が単独あるいは混合して用いられる。
【0146】
感光性平版印刷版の製造に当たっては、バックコート層と感光層のどちらが先にアルミニウム板上に塗布されても良く、また両者が同時に塗布されても良い。
【0147】
【実施例】
[実施例1]
〈感光性平版印刷版〉
厚さ0.24mmのJIS A 1050のアルミニウム板を用いて、パミストンと水の懸濁液をアルミニウム板表面に供給しながら毛径0.57〜0.72mmのナイロンブラシの押圧を変えてブラシグレイニング処理した。
【0148】
ブラシグレイニングにひき続きよく水洗した後、10%水酸化ナトリウム水溶液中に60℃で25秒間浸漬してエッチングし、さらに流水で水洗後、20%硝酸で中和洗浄、水洗した。これらを、正弦波の交番波形電流を用いて、1%硝酸水溶液中で100〜600クーロン/dm2 の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。引続いて、1%水酸化ナトリウム水溶液中に40℃、30秒間浸漬後、30%硫酸水溶液中に浸漬し、60℃で40秒間デスマット処理した後、20%硫酸水溶液中、電流密度5A/dm2において、1.6g/m2の酸化皮膜重量になるように直流で陽極酸化し、基板を作製した。
【0149】
このように作製された基板の表面に、下記に示した組成の下塗り液(粘度1.1cp、表面張力45dyne/cm)を、バーコーターでWet塗布量9.5cc/m2 、50m/分で塗布し、80℃、30秒間乾燥した。乾燥後の被覆量は30mg/m2 であった。
【0150】
(下塗り液)
アミノエチルホスホン酸 0.10g
フェニルホスホン酸 0.15g
β−アラニン 0.10g
メタノール 40g
純水 60g
【0151】
このように下塗り処理された基板上に、下記に示した組成の感光液(粘度2.3cp、表面張力36dyne/cm)を、バーコーターでWet塗布量25cc/m2 、50m/分で塗布し、110℃で1分間乾燥して塗布量が約2.0g/m2 の感光層を形成した。
【0152】
(感光液)
1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホニルクロリドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化物;
(米国特許第3,635,709号明細書の実施例1に記載されているもの)0.45g
クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂;
(メタ、パラ比;6対4、重量平均分子量3,000、数平均分子量1,100、未反応のクレゾールを0.7%含有)1.1g
m−クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂;
(重量平均分子量1,700、数平均分子量600、未反応のクレゾールを1%含有)0.3g
ポリ[N−(P−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド−コ−ノルマルブチルアクリレート−コ−ジエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート];
(各モノマーのモル比は順に40:40:20、重量平均分子量40,000、数平均分子量20,000)0.2g
P−ノルマルオクチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂;
(米国特許第4,123,279号明細書に記載されているもの)0.02g
ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロライド;0.01g
テトラヒドロ無水フタル酸; 0.1g
安息香酸; 0.02g
4−[p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン;0.01g
4−[P−N−(P−ヒドロキシベンゾイル)アミノフェニル]−2,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン;0.02g
2−トリクロロメチル−5−(4−ヒドロキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール;0.01g
ビクトリアピュアブルーBOHの対アニオンを1−ナフタレンスルホン酸にした染料;0.02g
モディパ−F−200;
(日本油脂(株)製 フッ素系界面活性剤、30重量%のメチルエチルケトンとメチルイソブチルケトン混合溶剤溶液)0.06g
メガファックF177;
(大日本インキ化学工業(株)製 フッ素系界面活性剤、20重量%のメチルイソブチルケトン溶液)0.02g
メチルエチルケトン; 15g
1−メトキシ−2−プロパノール; 10g
【0153】
このようにして塗布した感光層の上に、特公昭61−28986号公報実施例1に記載の方法にもとづいて、(メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸ソーダ=68/20/12)で粘度4.0cp、表面張力43dyne/cmの共重合体水溶液を、送液量を変えて静電スプレーすることにより、マット層を設けた。
【0154】
マット層の凸部は、密度1000個/cm2、高さ4.0μmであった。また、感光層と反対側の面の表面粗さは、0.25であった。
【0155】
(保護紙)
漂白クラフトパルプを叩解し、4%の濃度に希釈した紙料に硫酸アルミニウムをpHが5.0になるまで加えた。この紙料から、密度0.75g/cm3、ツヤ面の平滑度60秒、水分5.5%の35g/m2の感光性印刷版材用保護紙を抄紙した。
【0156】
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.60、感光層と反対側の面(以下、反感光層面という)と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0157】
[実施例2]
感光性平版印刷版は、マット層の凸部が、密度150個/cm2 である他は実施例1と同一である。
保護紙は、実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.40、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0158】
[実施例3]
感光性平版印刷版は、実施例1と同一である。
保護紙は、片面にポリエチレンをラミネート(ラミネート方法については、特公昭57−23259号公報に詳しく記載されている方法を用いた)した他は実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.70、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0159】
[実施例4]
感光性平版印刷版は、マット層の凸部が、密度10000個/cm2 である他は実施例1と同一である。
保護紙は、実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.76、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0160】
[実施例5]
感光性平版印刷版は、マット層の凸部が、高さ6.0μmである他は実施例1と同一である。
保護紙は、実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.74、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0161】
[実施例6]
感光性平版印刷版は、実施例1と同一である。
保護紙は、平滑度が10秒である他は実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.65、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.66であった。
【0162】
[実施例7]
感光性平版印刷版は、実施例1と同一である。
保護紙は、平滑度が6秒である他は実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.64、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.67であった。
【0163】
[比較例1]
感光性平版印刷版は、マット層の凸部が、密度60個/cm2 である他は実施例1と同一である。
保護紙は、実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.28、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0164】
[比較例2]
感光性平版印刷版は、マット層の凸部が、密度150個/cm2 、高さ1.5μmである他は実施例1と同一である。
保護紙は、実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.23、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0165】
[比較例3]
感光性平版印刷版は、マット層の凸部が、密度150個/cm2 である他は実施例1と同一である。
保護紙は、ツヤ面の表面にポリエチレンエマルジョンを0.3g/m2塗布した他は実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.26、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0166】
[比較例4]
感光性平版印刷版は、マット層の凸部が、密度150個/cm2、感光層の反対側の面(前記感光液を、0.1g/m2塗布した)の表面粗さが0.12である他は実施例1と同一である。
保護紙は、実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.40、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.28であった。
【0167】
[比較例5]
感光性平版印刷版は、実施例1と同一である。
保護紙は、ツヤ面の表面にポリエチレンエマルジョンを0.3g/m2塗布した他は実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.26、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.64であった。
【0168】
[比較例6]
感光性平版印刷版は、マット層の凸部が、密度150個/cm2 、感光層の反対側の面(前記感光液を、0.2g/m2塗布した)の表面粗さが0.09である他は実施例1と同一である。
保護紙は、実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.40、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.23であった。
【0169】
[比較例7]
感光性平版印刷版は、実施例1と同一である。
保護紙は、平滑度が4である他は実施例1と同一である。
感光性平版印刷版の感光層表面と保護紙との静摩擦係数は0.66、反感光層面と保護紙との静摩擦係数は0.68であった。
なお、各特性の測定は下記に示す方法により行った。
【0170】
[裏面表面粗さ]
測定は、JIS B 0601に規定されている中心線平均粗さRaによる(単位は、μm)。
【0171】
[平滑度試験]
保護紙を50mm×50mmのシートに切断し、ベック平滑度試験機によって10mlの空気が10cm2 の光学的平面仕上げのガラス標準面と紙表面との間を通るのにかかる秒数をストップウォッチで測定した。平滑度の測定方法については、JIS P 8119に詳しく記載されている。
【0172】
[静摩擦係数]
感光性平版印刷版を150mm×300mmのシートに切断し、感光性平版印刷版の感光層を上にして200mm×350mmの平滑な板の上に水平に固定した。また、保護紙を100mm×100mmのシートに切断し、ツヤ面を外側にして90mm×90mmの平滑な面を持つ200gの重りの平滑面に保護紙と重りの中央を合わせて固定した。重りに固定した保護紙のツヤ面を前述の感光性印刷版材の塗布面の中央に接触させて載せた。この状態で平滑な板の短辺の片方を持ち上げて傾斜させ、重りに固定した保護紙のツヤ面と感光性印刷版材の感光層表面との間で滑りが生じ始めた時の平滑な板の傾斜角度θ°を測定した。静摩擦係数μは、μ=tanθの関係式より算出した。
【0173】
なお、反感光層面と保護紙との静摩擦係数を測定する場合は、感光層及びツヤ面を反対にして行った。
【0174】
以上の実施例及び比較例について、搬送ずれ試験及び感光層表面キズ試験を行った。結果を表1に示す。
【0175】
【表1】
【0176】
[搬送ずれ試験]
感光性平版印刷版と保護紙を−8kvのコロナ放電により密着させた。なお、実施例3においては、ポリエチレンラミネート面側を感光性平版印刷版の感光層に密着させ、比較例3及び5においては、ポリエチレンエマルジョン塗布面を感光性印刷版材の感光層に密着させた。
【0177】
次に、1030mm×800mmのシートに切断し、保護紙と感光性印刷版材を交互に各50枚を積み重ね、その上下に当てボールを入れた束を作成した。この束を、28℃,50%RHの環境下で自動切断機及び自動包装機のコンベア上で搬送し、搬送開始から終了までの間に前記の束の中で搬送ずれが生じるかを目視にて観察した。
【0178】
[感光層表面キズ]
肉眼による官能検査で直径約0.1mm以上のキズの有無を判定した。
【0179】
以上の結果より、感光層表面と保護紙の接触面との静摩擦係数を0.3以上、反感光層側面と保護紙の接触面との静摩擦係数を0.3以上とすると、搬送ズレが生じないことがわかる。また、感光層上に平均高さ2μm以上の凸部が100ヶ/cm2以上あり、かつ反感光層面の平均表面粗さが0.15以上であると、搬送ズレが生じないことがわかる。さらに、感光層表面と接触する感光層接触面の平滑度が5sec以上であると、感光層に傷がつかないことがわかる。
【0180】
【発明の効果】
本発明は、感光性平版印刷版と保護紙とを重ねた束を輸送等により動かした場合であっても、束がずれないようにでき、かつ、感光層に傷がつくのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の感光性平版印刷版の感光層にマットを形成するマット塗布装置の一例の側面断面図である。
【図2】 本発明の感光性平版印刷版に感光層を塗布する塗布装置の一例の側面断面図である。
【図3】 本発明の感光性平版印刷版の感光層を塗布する塗布装置の他の例の側面断面図である。
【図4】 本発明の感光性平版印刷版の感光層を乾燥させる乾燥装置の一例の側面断面図である。
【符号の説明】
1 温度調整室
2 湿潤装置
3 静電塗装装置
4 湿潤装置
5 乾燥室
6 アルミニウムウェブ
11 コーティングバー
12 アルミニウムウェブ
14 塗布液
21 エクストルージョンコーター
24 アルミニウムウェブ
32 アルミニウムウェブ
33 塗布部
34 第1ステップ乾燥ゾーン
38 第2ステップ乾燥ゾーン
Claims (1)
- 感光性平版印刷版と保護紙とを重ねあわせたものであって、感光性平版印刷版の感光層面と保護紙の接触面との間の静摩擦係数が0.3以上であるとともに、感光性平版印刷版の感光層と反対側の面と保護紙の接触面との静摩擦係数が0.3以上であり、前記感光層表面と接触する保護紙の接触面の平滑度が5秒以上で、かつ前記感光層に平均高さ2μmの凸部が100個/cm 2 以上形成されるとともに、感光層と反対側の面の平均表面粗さが0.15以上であり、感光性平版印刷版のズレを防止できるようにしたことを特徴とする感光性平版印刷版包装体。
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