JP2009023354A - 平版印刷用合紙 - Google Patents

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Keiichi Tsuchikawa
圭一 土川
Katsuhiko Hidaka
克彦 日高
Masao Akamatsu
雅夫 赤松
Kenji Kaneda
健志 金田
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Abstract

【課題】密着性、剥離性、エージング特性に優れ、更に、排出性、収納性にも優れた平版印刷版用合紙を提供する。
【解決手段】平版印刷版を保護する合紙であって、
平版印刷版の画像形成面と接触する面同士の静摩擦係数が0.35以下、
表面と裏面との静摩擦係数が0.32以下、
平版印刷版の画像形成面と接触する面同士の動摩擦係数が0.32以下、又は
平版印刷版の画像形成面と該合紙が接触する面の動摩擦係数が0.27以下であって、
且つ、
平版印刷版の画像形成面と接触する側の該合紙の表面強度が15以上
であることを特徴とする平版印刷版用合紙。
【選択図】図1

Description

本発明は、平版印刷版用合紙に関するものである。詳しくは本発明は、アルミニウム板等のような支持体上に形成され、レーザー光、紫外線、赤外線等の露光により画像が形成される画像形成面を保護するための合紙、この合紙の製造方法、この合紙を使用した平版印刷版、及びその積層体に関する。
従来、PS版のような平版板印刷版は、一般にシート状あるいは、コイル条のアルミニウム板等の支持体に、砂目立て、陽極酸化、シリケート処理、その他化成処理等の表面処理を単独又は、適宜組み合わせて行い、次いで、その表面に画像形成層を塗布、乾燥処理を行った後に画像形成面を保護するために、合紙と呼ばれる紙を接触させコイル条に巻き取ったり、所望のサイズに切断し、堆積したりしていた。この合紙を平版印刷版の画像形成面に密着させる工程において、合紙を帯電させる方法が一般的に用いられている。
合紙を帯電させるための帯電量は、自動給版装置を含むプレートセッター等において、合紙の排紙特性を良好にするために適正な値が要求される。例えば帯電量が小さすぎると平板印刷版の製造工程において画像形成面に対し、ずれや剥がれが生ずるというトラブルが発生することがある。また帯電量が大きすぎると、合紙と画像形成面との密着力が高くなりすぎるため、前記のような自動給版装置を含むプレートセッターでの合紙の剥離と排紙工程においてトラブルの発生となる。
図1は、平版印刷版の製造工程の概略図である。図1の(a)は、合紙を貼着し切断する工程図、(b)は切断後堆積した平版印刷版の積層体を模式的に拡大した図である。図1中、(1)は合紙、(2)は平版印刷版の画像形成面、(3)は平版印刷版の支持体面、(4)は合紙の表面、(5)は帯電装置、(5’)は帯電ローラー、(6)はロータリーカッター、(7)は搬送ベルトコンベア、(8)は平版印刷版と合紙の積層体、(9)は樹脂パレット、(10)は平版印刷版を示す。
図2は、平版印刷版の自動給版装置の概略図である。図2中、(11)は平版印刷版用吸引部材、(12)は平版印刷版の支持体裏面、(13)は合紙排出用吸引部材、(14)は合紙排出用ロール、(15)は合紙排出収納箱、(16)は収納された合紙を示し、その他図1と同番号のものは同一のものを示す。
これらの問題に対する対策として、特開平10−197992号公報には体積抵抗値をある値に調整した合紙を使用することで防ぐことが開示されている。しかしながら、製造工程のライン速度や雰囲気が変動した場合、その帯電量を一定にコントロールすることは困難であり不十分であった。また、特開2001−22511号公報には合紙の含有水分を前処理でコントロールしたり、合紙の表面電位を測定して帯電量を一定にコントロールする方法が開示されているが、製造設備が複雑になりコストが高くなるなどの問題点があった。
また、最近のPS版のような平版印刷版における製版方法においては、従来のようなフィルムを用いて密着露光する製版方法から、情報の高度なデジタル化、それを記録する高出力のレーザーの開発とそれに付随した増感剤の開発が並行して進み、その結果コンピューターで作成した版下をフィルム原稿を通さずに直接平板印刷版に露光、現像を行うというCTP(Computer to Plate)化が急速に進み、製版作業の構造改革が行われている。このような技術的進歩に伴って製版作業の効率化を目的として製版工程の自動化も急速に進められてきた。このようなCTP化した平版印刷版、特に画像形成面にレーザー対応の感熱層を伴う平版印刷版においては、水溶性酸素遮断層が形成され、その表面が柔らかく、また水分などで表面が軟化しやすいために製造工程中で積層枚数を増やすと、画像形成面と合紙の間でブロッキング現象が生じ、貼り付きやすくなるという問題が生じた。
さらにこのような感熱層を伴う平版印刷版においては、特開平10−324734号公報や特表2001−520953号公報で開示されているように、支持体に画像形成塗料を塗布乾燥した後、熱処理(エージング)を実施することがあり、この際、熱処理の温度によって画像形成面が軟化し、画像形成面と合紙の表面が貼り付き、これを剥離する際に画像形成面の表面を壊すことがあった。この問題に対し、平版印刷版の画像形成面に接触する合紙の表面にポリエチレンをラミネートした離型性の良い合紙が使用されているが、このポリエチレン層はその表面において帯電しやすく、さらに一度帯電すると減衰しにくい性質があり、前記したような自動給版装置を含むプレートセッターなどにおける合紙の剥離に問題が生じた。更にプロッターで排出された該合紙は廃棄用の箱に一旦収納されるが、この合紙廃棄用の箱に対する収納性に関して、効率よく収納するために該合紙が綺麗に折りたたまれながら箱に収納されることが要望されていた。
特開平10−197992号公報 特開2001−22511号公報 特開平10−324734号公報 特表2001−520953号公報
本発明は、特にレーザー露光により画像が形成される平版印刷版において、以下のような問題点を解決することを課題とする。
(1)画像形成面と合紙とが平版印刷版の製造工程において、適度に帯電することで密着すること。
(2)画像形成面と密着した合紙が平版印刷版の積層時に容易に剥離すること。
(3)合紙が画像形成面の熱処理(エージング)に効果のあること。
また、本発明は、上記に加えて、以下のような問題点を解決することをも課題とする。
(4)プロッターからの合紙の排出が容易であること。
(5)合紙が廃棄用収納箱内にきちんと収納できること。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のパラメーターを有する新規な合紙を使用することにより密着性、剥離性、エージング特性、更に、排出性、収納性等をバランスよく解決できることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明の請求項1に係る発明は、平版印刷版を保護する合紙であって、該合紙が、平版印刷版の画像形成面と接触する面同士の静摩擦係数が0.35以下、表面と裏面との静摩擦係数が0.32以下、平版印刷版の画像形成面と接触する面同士の動摩擦係数が0.32以下、又は、平版印刷版の画像形成面と該合紙が接触する面の動摩擦係数が0.27以下であって、且つ、平版印刷版の画像形成面と接触する側の該合紙の表面強度が15以上であることを特徴とする平版印刷版用合紙に存する。ここに、摩擦係数の測定方法は、JIS−P8147の水平法に基づき、紙の流れ方向同士で測定したものである。また、表面強度の測定方法は、日本TAPPI規格、紙パルプ試験方法、No.1に記載あるA法に基づき測定したものである。また、本発明の請求項2に係る発明は、平版印刷版を保護する、上記の特性を備えた合紙であって、該合紙のクラークこわさが20〜50であることを特徴とする平版印刷版用合紙に存する。ここに、クラークこわさの測定方法は、JIS−P8143に基づき、試験片の幅を15mmとして測定したものである。
また、本発明の請求項9に係る発明は、上記本発明の合紙により保護された平版印刷版に存する。また、本発明の請求項12に係る発明は、上記本発明の平版印刷版を交互に積層してなる平版印刷版の積層体に存する。
画像形成面と合紙とが平版印刷版の製造工程において、適度に帯電することで密着し、積層後には、速やかに帯電が減衰し、自動給版装置において剥離性、排出性、収納性が良好である。また熱処理時にも合紙と画像形成面の貼り付きも同時に防止可能となる。レーザー露光により画像が形成されるヒートモード方式及びフォトンモード方式の平版印刷版に特に有効である。
以下、本発明を詳細に説明する。初めに、I:合紙の諸特性(特定パラメーター)を説明し、次いで、II:平版印刷版の製造全般に及ぶ。

I:合紙の諸特性(特定パラメーター)

(1)合紙の摩擦係数
合紙が平版印刷版の画像形成面と接触する面を「合紙の表面」、画像形成面と接触しない面を「合紙の裏面」と称する。本発明の合紙は、合紙の表面同士の静摩擦係数が0.35以下、好ましくは0.30以下、更に好ましくは0.27以下である。静摩擦係数の下限値は特に臨界的ではないが、0.10程度である。合紙の表面同士の静摩擦係数が0.35以下であることに加えて、合紙の表面同士の動摩擦係数が0.32以下のものが更に好ましい。上記の範囲外では、平版印刷版の画像形成層と合紙との間の適正な密着性と剥離性の特性を両立できない場合がある。平版印刷版の画像形成面と合紙の表面が接触する面の動摩擦係数は0.27以下、好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.23以下である。動摩擦係数の下限値は特に臨界的ではないが、0.10程度である。上記の範囲外では、平版印刷版の画像形成層と合紙との間の適正な密着性と剥離性の特性を両立できない場合がある。合紙の裏面は平版印刷版の画像形成面とは接触せず、支持体と接触することとなる。合紙付きの平版印刷版を積層体として貯蔵・保管する場合にはこの裏面の摩擦係数が問題となる。そして、合紙の表面と裏面との静摩擦係数が0.32以下が好ましく、更に好ましくは0.30以下である。
摩擦係数を所望の範囲に調節する方法としては、使用される繊維の剛直性、固有繊維長等を考慮した、パルプ繊維材料の選択、繊維長に影響を与えるリファイナー等による叩解度の調整等、また該合紙に内添あるいは塗布される薬品、填料の種類や使用量、使用方法等、また該合紙自体の水分、平滑度、表面粗さ等の調整が挙げられる。なお、摩擦係数は、JIS−P8147(1994年)の水平法に基づき、紙の流れ方向(抄紙製造ラインの流れ方向を意味し、タテ方向とも呼ばれる)同士で測定したものである。測定に際しては、JIS−P8111(1998年)により、試料を23℃、相対湿度50%で4hr以上前処理して用いた。
(2)合紙の表面強度
合紙の表面強度は15以上、好ましくは16以上、更に好ましくは18以上である。上限は臨界的ではないが、26程度である。合紙の表面強度が上記未満では平版印刷版と合紙との積層体を熱処理(エージング)する際に、平版印刷版の画像形成層と合紙とのブロッキングによる貼り付きが生じる。
合紙の表面強度を所望の範囲に調節する方法としては、ワックス、表面処理剤、剥離剤等を、サイズプレスロール、スムーザーロール、ロールコーター、グラビアコーター、ゲートロールコーター等を使用して紙の表面に塗布したり、抄紙に際して紙原料中にワックス等を内添する方法が挙げられる。内添法で製造した紙に更に塗布することもできる。塗布は1段又は多段階で実施できる。塗布後一旦乾燥し、その後同一又は異なる表面処理剤等を再度塗布する多段階法は好ましい。その理由は、合紙の表面により高濃度でこれらの表面処理剤が存在することで効果が上昇するためであると考えられる。なお、表面強度は、日本TAPPI規格、紙パルプ試験方法、No.1(2000年)に記載あるA法に基づき測定したものである。測定に際しては、JIS−P8111(1998年)により、試料を23℃、相対湿度50%で4hr以上前処理して用いた。
(3)合紙のクラークこわさ
平版印刷版の画像形成面と接触する該合紙のクラークこわさは20〜50が好ましく、より好ましくは21〜35である。上記の範囲未満では自動給版装置での合紙の排出に難が生じることがあり、一方その範囲を超えると排出された合紙の収納性に問題が生じる。クラークこわさを所望の範囲に調節する方法としては、厚さ、重さ、密度の設定が挙げられ、これに加え、更に該合紙の水分、パルプ繊維の種類の選択、叩解条件、使用される薬品の種類、使用量、使用方法等の調整が挙げられる。なお、クラークこわさは、JIS−P8143(1996年)に基づき、クラークこわさ測定機を用いて、試験片の幅を15mmとして3点平均で測定したものである。測定に際しては、JIS−P8111(1998年)により、試料を23℃、相対湿度50%で4hr以上前処理して用いた。
(4)合紙の表面抵抗
平版印刷版の画像形成面と接触する側の該合紙の表面抵抗値は1.0×10〜1.0×1012Ωが好ましく、より好ましくは1.0×10〜8.0×1011Ωである。上記の範囲未満では、平版印刷版の製造工程において帯電装置による合紙と感光層の密着性が低下し、一方その範囲を超えると自動給版での合紙の剥離性に難が生じるおそれがある。表面抵抗値を所望の範囲に調節する方法としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、塩化ナトリウムや芒硝のような無機電解質、電子導電性導電剤、イオン導電性導電剤等の使用が挙げられるが、最も安価で効果的な方法としては水分調整、保水性材料の使用が挙げられる。保水性材料は上記の界面活性剤や導電剤等と必要に応じて適宜組み合わせて使用できる。なお、表面抵抗値は、JIS−K6911(1979年)に基づき3点平均で測定したものである。測定に際しては、JIS−P8111(1998年)により、試料を23℃、相対湿度50%で4hr以上前処理して用いた。
(5)合紙のベック平滑度
平版印刷版の画像形成面と接触する側の該合紙のベック平滑度は、表面強度と同様に、ポジ型感光性平版印刷版の熱処理(エージング)時の合紙と感光層とのブロッキングに関するパラメーターであり、平版印刷版と合紙との積層体を熱処理(エージング)する際に、合紙の表面の凹凸が、平版印刷版の画像形成層に局部的に貼り付く現象を改善するという点で、30秒以上、好ましくは60秒以上、更に好ましくは90秒以上とするのが好ましい。30秒未満では表面の凹凸が大きくなりこの凹凸の、平版印刷版の画像形成層への貼り付きが生じる傾向がある。また、一方ベック平滑度は、自動給版装置において、積層体(8)中の平板印刷版(10)を、裏面から平版印刷版用吸引部材(11)で吸引して持ち上げる際に、合紙と共に、更に余分な平版印刷版が重ね取りされることを防止するための重ね取り防止特性に関連するパラメーターでもある。この重ね取りを防止するという観点では、ベック平滑度は20秒以上60秒未満が好ましく、更には25〜45秒がよい。実際のベック平滑度は、上記のブロッキング特性(合紙の表面の凹凸の、平版印刷版の画像形成層への貼り付き)と重ね取り特性の両方の要求特性のバランスを考慮しながら適切な値を設定するのがよい。ベック平滑度を所望の範囲に調節する方法としては、原材料としての繊維材料の種類と叩解条件、内添や塗布の際の填料の選択、使用される薬品の種類と使用量、使用方法のように材料面と製造条件からの調整が挙げられる。また抄紙工程におけるオンマシンキャレンダーやオフマシンのスーパーキャレンダー等の使用による表面処理によって簡便に表面状体を改善してベック平滑度を調整することが可能であり、必要に応じて適宜使用される。なお、ベック平滑度は、JIS−8119(1998年)に基づき測定したものである。測定に際しては、JIS−P8111(1998年)により、試料を23℃、相対湿度50%で4hr以上前処理して用いた。
(6)合紙の水分
合紙の水分は1〜10重量%、好ましくは2〜7重量%である。上記の範囲未満では静電気が発生しやすくなり、また熱処理を必要とするポジ型感光層の場合、熱処理時に水分の補給が不足し、その結果、耐アルカリ性層の形成に難を生じる。即ち、熱処理による熟成効果が充分に発揮されない。一方その範囲を超えると感光層の保存性等に問題が生じる。水分を所望の範囲に調節する方法としては、抄紙工程における乾燥ドライヤー条件と抄紙機の抄速、厚さ、坪量等の調整により、あるいはシーズニングマシンを使用して、後から加湿して水分を調整することもできる。なお、水分は、JIS−P8127(1998年)に基づく乾燥器による方法で測定したものである。
(7)合紙の坪量
合紙の坪量は20〜120g/m、好ましくは40〜60g/mである。上記の範囲未満では合紙が薄くなり過ぎて機械的強度が保てず、120g/mを超えると厚すぎて経済的に不利であると共に、平版印刷版と合紙の積層体の厚さが厚くなりすぎ、作業性が不利になるからである。また更に自動給版装置においては、給版用カセットにおける収納量が確保できない問題も生じる。
II:平版印刷版の製造全般

以下、本発明の平版印刷版の製造全般について詳細に説明する。先に、従来の技術の項で説明した図1(a)は、平版印刷版の製造工程の一例を示す模式図であり、本発明においてもそのまま適用することができる。以下、図面の番号を引用して製造工程(特に合紙の貼付工程)を述べる。
レーザー露光等により画像形成させることのできる画像形成塗料を支持体上に塗布乾燥後、画像形成面(2)に合紙(1)を接触させ、該合紙(1)の表面を帯電装置(5)を通すことで帯電させ、帯電ロール(5’)で押圧しつつ、画像形成面(2)と静電気を利用して密着させる。平版印刷版(10)とこれと密着させた合紙(1)とをロータリーカッター(6)やシャーにより規定のサイズに断裁した後、ベルトコンベア(7)等で搬送させ、合紙と平版印刷版とが交互になるように積層させる。得られた積層体(8)は樹脂パレット(9)上に保管され、エージング等の次工程に運搬される。図1(b)は、積層体(8)の部分拡大図である。
感光層の種類によっては、積層体(8)を一定時間加熱してエージングすることで画像形成面(2)を安定化させたり、性能を向上させたりする。エージング時の温度は、40〜80℃、好ましくは50〜60℃に昇温し、エージング時間は、8〜40時間、好ましくは16〜39時間保持する。尚、該加熱方法はドライヤー等の熱風によるもの、あるいは温度制御された雰囲気での加熱、例えば遠赤外線加熱装置、マイクロ波加熱装置等が一般的に使用される。後に詳述するレーザー露光によるヒートモード方式及びフォトンモード方式の画像形成層にあっては、このエージングは特に有効である。
合紙(1)を帯電させる帯電装置については、コロナ放電方式の装置が一般的に使用される。コロナ放電を行うための電極と、コロナ放電を受ける合紙(1)との距離は3〜70cm、その際の印加電圧は−5〜−50kV程度が望ましい。また平版印刷版と合紙との積層体(8)においては、その堆積枚数は100〜2000枚程度が望ましい。
本発明における合紙は、画像形成層との密着性の確保と自動給版装置における剥離性確保の両方の性質を併せ持つために、合紙の表面抵抗値を1.0×10〜1.0×1012Ω、好ましくは1.0×10〜8.0×1011Ωにすることが有利である。しかし、表面抵抗値をこの範囲内に調整しても製造工程中の雰囲気、合紙の含有水分値の変動、画像形成層の帯電特性の違い、さらには輸送の際、画像形成部と合紙との擦れや自動給版機における同様の擦れによる再帯電等の問題から上記したような画像形成層と合紙との間の適正な密着性と剥離性の特性を両立できない場合がある。本発明者等はこの様な問題に対し鋭意検討した結果、合紙の表面同士の静摩擦係数を0.35以下、好ましくは0.30以下にし、さらには平版印刷版の画像形成面と合紙の表面が接触する面の動摩擦係数を0.27以下、好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.23以下にすることで平版印刷版の画像形成層と合紙との離型性を安定化させ、たとえ合紙における帯電量が所定の範囲内から逸脱しても自動給版機等で、平版印刷版の画像形成層と合紙とが安定して剥離することを見出した。
また、平版印刷版と合紙との積層体を熱処理してエージングする際に、平版印刷版の画像形成層と合紙とのブロッキングによる貼り付きを防止するために、合紙の表面強度を15以上、好ましくは16以上、更に好ましくは18以上とし、さらにはベック平滑度が30秒以上、好ましくは60秒以上、さらに好ましくは90秒以上にすることで、その効果を高めることができる。
次に自動給版装置における合紙の排紙及び収納箱への収納特性について説明する。図2はプレートセッターに用いられる一般的な自動給版装置の概略図を示したものである。積層体(8)中の平版印刷版(10)は、裏面から平版印刷版用吸引部材(11)で吸引して持ち上げられるが、この時に平版印刷版の画像形成層(2)から合紙(1)が容易に剥離することが必要になる。合紙を剥離された平版印刷版は製版工程(図示せず)に搬出される。
次いで平版印刷版(10)から剥離された合紙(1)を、合紙排出用吸引部材(13)によって吸引し、合紙排出用ロール(14)により搬送する。この際に合紙(1)の腰が弱すぎると、合紙排出用ロール(14)において合紙(1)の端部が折れ曲がり、合紙排出ロール(14)に入って行かなくなる。また、腰が強すぎると合紙排出収納箱(15)に排出された合紙が収納された際、図2の(16)ように折り畳まれて収納できないためにその収納量が減少してしまう。これを防ぐために、クラークこわさで20〜50、好ましくは25〜30にすることで合紙(1)の排出特性と合紙排出収納箱(15)における合紙の収納性の向上が可能となる。
本発明に使用する合紙は、水分を保持含有できる性質を有するシート状物であればいずれも利用可能である。具体的には、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒しサルファイトパルプ(NBSP)のような木材パルプ、麻、亜麻、楮、三椏、竹、藁、ケナフ、エスパルト、コットンラグ、リンターのような非木材繊維を単独であるいは適宜組み合わせた紙、あるいはポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、テトロンのような合成繊維または半合成繊維と天然パルプとの混抄紙、あるいは合成紙、多孔質に加工されたスポンジ状の合成樹脂シート、合成ゴムや天然ゴムの発泡体シートあるいはこれらを2種類以上適宜組み合わせたラミネート構造の合紙等が適用できる。
また、本発明における平版印刷版の画像形成層は、特に限定されるものではないが、種類によっては、画像形成層に熱処理(エージング)を行なう場合がある。この熱処理の際に、画像形成層の表面が軟化して、合紙とブロッキングしやすくなる。このために無理に剥離すると画像形成面を破壊することがある。この防止のためには前記したように合紙の表面抵抗値、帯電量、クラークこわさ、平滑度、表面強度をコントロールし、結果として画像形成層と合紙との剥離強度を規制することが必要となる。本発明者等は合紙の中に画像形成層と合紙とのブロッキングを防止するために表面処理剤を使用したりすることでコントロールできることを見出した。この表面処理剤は合紙の製造の際に内添したり、あるいはサイズプレスロール、スムーザーロール、ロールコーター、グラビアコーター、ゲートロールコーター等を使用して表面塗布したり、またはその両方を使用することができる。表面処理剤としては、ワックス、金属石鹸のような界面活性剤、シリコン系やフッ素系の化合物等が単独で、あるいは適宜組み合わせて使用できるが、画像形成面における画像性に影響を及ぼすものや印刷性能に悪影響を及ぼすものは好ましくない。
本発明者等が検討した結果では、アルケニルジカルボン酸またはその誘導体、特にケン化物を使用することで、目的とする画像形成面と合紙とのブロッキング防止に著しい効果が認められた。また、このアルケニルジカルボン酸またはこの誘導体とアクリル系重合体(以下アクリル樹脂という)との混合物は、アルケニルジカルボン酸またはこの誘導体によるブロッキング防止効果と、アクリル樹脂による表面強度の向上の両方に効果が見出された。アルケニルジカルボン酸の誘導体としては、アルケニルジカルボン酸無水物及びそのケン化物があげられる。例えば、炭素数3〜20のアルケニル基を有する無水コハク酸のアルカリケン化物は有効である。また、アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸アミドの重合体又は共重合体が使用できる。アクリル樹脂を使用した場合は、樹脂による表面強度の上昇効果とも合わせてこの効果が上昇すると考えられる。また、上述した表面処理剤の他に、スチレンメタアクリル酸エステル−シリコン共重合体等のカルボン酸エステルとシリコンとの共重合体や、カチオン性ポリエチレンエマルジョン等のカチオン性のポリマーからなるエマルジョンを使用した場合でも、画像形成面と合紙とのブロッキング防止効果が認められ、且つ、自動給版装置から合紙を取り出す際の排出性が良好であるため、これらも好ましい表面処理剤である。
先に述べたように、合紙の水分は、1〜10重量%、好ましくは2〜7重量%であり、また、坪量は20〜120g/m、好ましくは40〜60g/mである。これらの特性パラメーター及びこれらの数値範囲は、それ自体公知の事項であるが、他の特性との結合において重要な技術的意義を有するものである。
本発明における平版印刷版の画像形成層(感光層、感熱層を含む)は、特に限定されない。例えば、下記(1)〜(11)の態様が挙げられる。
(1) 感光層が赤外線吸収剤、熱によって酸を発生する化合物、および酸によって架橋する化合物を含有する態様。
(2) 感光層が赤外線吸収剤、および熱によってアルカリ溶解性となる化合物を含有する態様。
(3) 感光層が、レーザー光照射によってラジカルを発生する化合物、アルカリに可溶のバインダー、および多官能性のモノマーあるいはプレポリマーを含有する層と、酸素遮断層との2層を含む態様。
(4) 感光層が、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との2層からなる態様。
(5) 感光層が、多官能性モノマーおよび多官能性バインダーとを含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤を含有する層と、酸素遮断層との3層を含む態様。
(6) 感光層が、ノボラック樹脂およびナフトキノンジアジドを含有する層と、ハロゲン化銀を含有する層との2層を含む態様。
(7) 感光層が、有機光導電体を含む態様。
(8) 感光層が、レーザー光照射によって除去されるレーザー光吸収層と、親油性層および/または親水性層とからなる2〜3層を含む態様。
(9) 感光層が、エネルギーを吸収して酸を発生する化合物、酸によってスルホン酸またはカルボン酸を発生する官能基を側鎖に有する高分子化合物、および可視光を吸収することで酸発生剤にエネルギーを与える化合物を含有する態様。
(10) 感光層が、キノンジアジド化合物と、ノボラック樹脂とを含有する態様。
(11) 感光層が、光または紫外線により分解して自己もしくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物とアルカリに可溶のバインダーとを含有する態様。
本発明は最も好ましくは、ヒートモード方式及びフォトンモード方式のレーザー対応の平版印刷版に適用される。画像形成層における感光層と感熱層中の成分は必要に応じて選択することが可能である。例えば、次の(i)〜(iv)は好ましい態様である。
(i)感光層にレーザー光を照射することによってラジカルが発生するような化合物、アルカリに可溶のバインダー、及び多官能性モノマー、あるいはプレポリマーを含有する層と酸素遮断層の2層を含む態様。
(ii)感光層が少なくとも波長域600〜1300nmに吸収域のある光増感色素、エチレン性二重結合を含むモノマー及び光重合開始剤を含有するフォトポリマー型感光層を含む態様。
(iii)感光層が少なくとも波長域600〜1300nmに吸収域のある光熱変換物質とアルカリ可溶性樹脂とを含有するポジ型感光層を含む態様。
(iv)上記ポジ型感光層がその製造工程において、熱処理を要する態様。
本発明のポジ型感光性組成物に用いられる第1成分である、波長域600〜1300nmに吸収域のある光熱変換物質(a)(以下、単に光熱変換物質と称す)について説明する。本発明に用いられる光熱変換物質は、650〜1300nmの波長域の光を効率よく吸収する一方、紫外領域の光は、ほとんど吸収しないか、吸収しても実質的に感応せず、白色灯に含まれるような弱い紫外線によっては、感光性組成物を変成させる作用のない化合物である。好ましい光熱変換物質(増感色素)として、シアニン色素、ポリメチン色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素が好ましい。中でも、シアニン色素、ポリメチン色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素、N,N−ジアリールイミニウムの骨格を有する色素がより好ましい。これらの光熱変換物質のポジ型感光性組成物中における使用割合は、重量比で好ましくは0.1〜30%、より好ましくは1〜20%である。
次に、本発明に用いられる第2成分であるアルカリ可溶性樹脂(b)について説明する。アルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アクリル酸誘導体の共重合体等が挙げられるが、更に、ノボラック樹脂またはポリビニルフェノール樹脂が好ましい。ノボラック樹脂としては、フェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、レゾルシン、ピロガロール、ビスフェノール、ビスフェノール−A、トリスフェノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール等の芳香族炭化水素類の少なくとも1種を酸性触媒下、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類及び、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類から選ばれた少なくとも1種のアルデヒド類又はケトン類と重縮合させたものが挙げられる。
ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの代わりに、それぞれパラホルムアルデヒド及びパラアルデヒドを使用してもよい。ノボラック樹脂のゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略す)測定によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、GPC測定による重量平均分子量をMwと略す)が好ましくは1,000〜15,000、特に好ましくは1,500〜10,000のものが用いられる。
ノボラック樹脂の芳香族炭化水素類としては、より好ましくは、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、及び3,5−キシレノール、レゾルシンから選ばれる少なくとも1種のフェノール類をホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類の中から選ばれる少なくとも1種と重縮合したノボラック樹脂が挙げられる。
中でも、m−クレゾール:p−クレゾール:2,5−キシレノール:3,5−キシレノール:レゾルシンの混合割合がモル比で70〜100:0〜30:0〜20:0〜20:0〜20のフェノール類または、フェノール:m−クレゾール:p−クレゾールの混合割合がモル比で10〜100:0〜60:0〜40のフェノール類とアルデヒド類との重縮合物であるノボラック樹脂が好ましい。アルデヒド類の中でも、特にホルムアルデヒドが好ましい。
ポリビニルフェノール樹脂としては、o−ヒドロキシスチレン、2−(p−ヒドロキシフェニル)プロピレン等のヒドロキシスチレン類の単独または2種以上の重合体が挙げられる。また、t−ブトキシカルボニル基、ピラニル基、フラニル基等でポリビニルフェノール類の一部のOH基を保護した樹脂でもよい。ポリビニルフェノール樹脂のMwは、好ましくは1,000〜100,000、特に好ましくは1,500〜50,000のものが用いられる。
上述の樹脂のうち、特に、ノボラック樹脂が好ましい。本発明で用いられるポジ型感光性組成物中におけるこれら樹脂の使用割合は、重量比で、好ましくは40%〜95%であり、特に好ましくは60%〜90%である。次に本発明の第3の成分である、前記増感色素(a)と、前記アルカリ可溶性樹脂(b)から成る配合物のアルカリ性現像液に対する溶解速度を低減し得る溶解抑止剤(c)(以下、単に溶解抑止剤と称す)等を添加してもよい。
本発明に用いられる有効な溶解抑止剤としては、スルホン酸エステル、リン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル、芳香族ジスルホン、カルボン酸無水物、芳香族ケトン、芳香族アルデヒド、芳香族アミン及び芳香族エーテル化合物を挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上混合して使用できる。
本発明に使用する感光性組成物は、通常、上記各成分を適当な溶媒に溶解して用いられる。溶媒としては、使用成分に対して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与える溶媒であれば特に制限はないが、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのプロピレングリコール系溶媒、乳酸メチルなどのエステル系溶媒、シクロヘキサノン等の高極性溶媒、あるいはこれらの混合溶媒、さらにはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が挙げられる。溶媒の使用割合は、感光性組成物の総量に対して、通常重量比として1〜20倍程度の範囲である。
なお、本発明の感光性組成物は、その性能を損なわない範囲で種々の添加剤、例えば染料、顔料、塗布性改良剤、現像改良剤、密着性改良剤、感度改良剤、感脂化剤等を含有することも可能である。本発明に使用する感光性組成物を支持体表面に設ける際に用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ダイコーター、ブレード塗布及びカーテン塗布等を用いることが可能である。塗布量は用途により異なるが、例えば、固形分として0.1〜10.0g/m2 が好ましい。また乾燥温度としては、例えば20〜100℃、好ましくは40〜80℃が採用される。
本発明に使用する感光性組成物を用いた感光層を設ける支持体としては、アルミニウム、亜鉛、鋼、銅等の金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄等がメッキまたは蒸着された金属板、紙、プラスチックフィルム及びガラス板、樹脂が塗布された紙、アルミニウム等の金属箔が張られた紙、親水化処理したプラスチックフィルム等が挙げられる。このうち好ましいのはアルミニウム板である。本発明の感光性平版印刷版の支持体としては、塩酸または硝酸溶液中での電解エッチングまたはブラシ研磨による砂目立て処理、硫酸溶媒中での陽極酸化処理および必要に応じて封孔処理等の表面処理が施されているアルミニウム板を用いることがより好ましい。
本発明の感光性平版印刷版を画像露光する光源としては600〜1300nm、特に650〜1200nmの近赤外レーザー等の光線を発生する光源が好ましく、例えばルビーレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、LED等を挙げることが出来、特に小型で長寿命な半導体レーザーやYAGレーザーが好ましい。これらのレーザー光源により、通常、走査露光後、現像液にて現像することで画像が形成された平版印刷版を得ることができる。
上記現像液としては特にアルカリ現像液が好ましい。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、等のアルカリ金属塩の水溶液が挙げられる。アルカリ金属塩の濃度は0.1〜20重量%が好ましい。又、該現像液中に必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等やアルコール等の有機溶媒を加えることができる。
本ポジ型感光性組成物は、水分を含有する合紙を上記方法で形成した感光層面に接触させて積層し、次いで加熱処理を実施することができる。この処理方法では、該感光性平版印刷版と合紙との積層体が昇温した際に、水分を含有した合紙より水蒸気が発生し、この水蒸気が該感光層表面のバインダー成分に拡散されることで水素結合や配向化が起こり、表層のみに耐アルカリ性層が形成される。これにより感度が良く、しかも耐薬性、耐刷性、保存性に優れた感光性平版印刷版を得ることが可能となる。このように該処理方法を用いれば、合紙は、一般的に感光性平版印刷版に作業性や運搬時における感光層への保護材として使用されており、また堆積、コイル条で処理ができるため、作業スペース、作業工程、コストを増やすことなく、高い性能を達成できる。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれら実施例によって制約を受けるものではない。なお、以下の実施例において、合紙の物性測定は請求項記載の方法に従った。また、合紙の「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」は下記の基準に従った。
「製造工程評価試験1」・・・(帯電による密着性評価)

コロナ放電方式帯電装置(商品名「PD型電極 PD−1470」春日電機(株)製造)を用い、合紙を、ラインスピード32m/分、印加電圧−28kVで帯電させて平版印刷版の画像形成面に貼り付けた後、ロータリーカッターにて1000×800mmの長さにカットした。この際、合紙が画像形成面に密着した状態がベルトコンベア搬送中の13秒間維持されるか否かを目視評価した。

(評価基準)
○:剥離した合紙の枚数が100枚中0枚
△:剥離した合紙の枚数が100枚中1〜2枚
×:剥離した合紙の枚数が100枚中3枚以上
「製造工程評価試験2」・・・(帯電減衰特性評価)

製造工程評価試験1を実施して1時間放置し、合紙が平版印刷版の画像形成面と密着している状態のものについて、合紙と画像形成面との剥離強さをバネ秤(秤量2kg)を使用して測定した。

(評価基準)
○:剥離強さが10g以下
△:剥離強さが11g〜500g
×:剥離強さが501g以上
「製造工程評価試験3」・・・(熱処理時の貼り付き評価)

平版印刷版1000枚を堆積した積層体を熱処理後、2日間放置し、最下部を1枚取り出して現像機(商品名「MT850X」三菱化学(株)製造)、現像液(商品名「DR6」三菱化学(株)製造)を使用して液温度30℃、搬送速度90cm/分にて現像処理した。この際、平板印刷版の画像形成面の全面に発生する合紙のブロッキングによる転写(欠陥)を目視評価した。

(評価基準)
○:転写が0個
○△:転写が1〜3個
△:転写が4〜20個
×:転写が21個以上
「製造工程評価試験4」・・・(熱処理時の貼り付き評価)

製造工程評価試験1を実施して、合紙が平版印刷版の画像形成面と密着している状態のものを40mm角に切断した後30枚を積層し、温度70℃で1トンの荷重を30分間掛けた。この際、合紙に平板印刷版の画像形成面が転写していないか否かを目視評価した。

(評価基準)
○:転写が全く確認されない。
○△:目視では転写がほとんど確認されないが、ルーペでは確認できる。
△:目視でうすく見える。
×:目視で容易に確認できる。
「自動給版評価試験1」・・・(剥離性評価)

プレートセッター(商品名「MA−L8000」大日本スクリーン製造(株)製造)にて1000×800mmのサイズで100枚積層した平板印刷版積層体について自動給版を行い、自動給版機構の吸引部材(11)により平板印刷版支持体(3)を持ち上げ、この状態で平板印刷版支持体(3)と該平版印刷版の画像形成面(2)に密着した合紙から該平板印刷版を持ち上げる際に、合紙が平版印刷版と容易に剥離するか否かを目視観察した。

(評価基準)
○:剥離しなかった合紙の枚数が100枚中0枚
△:剥離しなかった合紙の枚数が100枚中1〜2枚
×:剥離しなかった合紙の枚数が100枚中3枚以上
「自動給版評価試験2」・・・(排出性評価)

プレートセッター(商品名「MA−L8000」大日本スクリーン製造(株)製造)にて1000×800mmのサイズで100枚積層した平板印刷版積層体について自動給版評価試験1と同様に自動給版を行い、自動給版機構の吸引部材(11)が残存している合紙を吸着し、平板印刷版支持体(3)から剥離した後、合紙排出用吸引部材(13)で合紙の先端を上下に密着された合紙排出用ロール(14)間に搬送し、該自動給版装置の外に排出できるか否かを目視評価した。

(評価基準)
○:排出しなかった合紙の枚数が100枚中0枚
△:排出しなかった合紙の枚数が100枚中1〜2枚
△×:排出しなかった合紙の枚数が100枚中3枚
×:排出しなかった合紙の枚数が100枚中4枚以上
「自動給版評価試験3」・・・(収納性評価)

自動給版装置(商品名「LOTEM800V」Creo Inc.製造)にて排出された合紙排出収納箱(15)内に収納できる合紙の枚数を測定した。

(評価基準)
○:40枚以上
△:39〜30枚
×:29枚以下
「自動給版評価試験4」・・・(重ね取り防止特性評価)

プレートセッター(商品名「Lotem800 Quantum、Creo Inc.製造」を用いた以外は、「自動給版評価試験1」と同様に実施した。吸引部材(11)により支持体面(3)を持ち上げた状態で印刷版をしならせた後、エアブロー処理を行う前までに密着していた合紙と余分な印刷版の組合せ枚数を目視観察した。
「平版印刷版の作製」

1.アルミニウム板(支持体)の作製

厚さ0.24mm、巾1000mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を、5重量%の水酸化ナトリウム水溶液中で60℃の温度で1分間脱脂処理を行った後、0.5モル/リットルの濃度の硝酸水溶液中で、温度25℃、電流密度60A/dm、処理時間30秒の条件で電解エッチング処理を行った。次いで5重量%水酸化ナトリウム水溶液中で温度60℃、電流密度3A/dm、処理時間1分の条件で陽極酸化処理を行った。さらにこれを80℃の熱水で20秒間熱水封孔処理を行い、平版印刷版用支持体のアルミニウム板を作製した。
2.感光液の調製

下記の成分からなる感光液を調製した。

〔感光液の組成〕
増感色素;NK4432((株)林原生物化学研究所製) 0.04g
アルカリ可溶性樹脂;m−クレゾール/p−クレゾール/フェノールノボラック樹脂(モル比3:2:5) 1.0g
溶解抑止剤1;クリスタルバイオラクトン 0.1g
溶解抑止剤2:ノボラック樹脂と5−ヒドロキシ−6−ジアセチルメチリデン ヒドラジノーナフタレンスルホン酸とのエステル縮合物 0.1g
添加剤1:サイメル300(三井サイテック(株)製) 0.01g
添加剤2:シクロヘキサノン−1,2−ジカルボン酸 0.05g
添加剤3:テトラオレイン酸ポリオキシレンエチレンソルビット 0.04g
溶媒;メチルセロソルブ 7.2g、エチルセロソルブ 1.8g
3.感光液の塗布

上記の平版印刷版用支持体として作製したアルミニウム板の表面に上記の調製した感光液をロールコーターで塗布し、第一乾燥炉で温度50℃、乾燥時間30秒で乾燥し、次いで第二乾燥炉で温度90℃、乾燥時間30秒で乾燥させて膜厚20mg/dmの感光層(画像形成層)を設けた。
4.合紙の貼付とエージング

コロナ放電式帯電装置にて印加電圧−28kvにて帯電させた平版印刷版用合紙(1)を画像形成面(2)の表面に密着させ、ロータリーカッター(6)にて800mmの長さに断裁して上部に断熱材を敷いた樹脂パレットに1000枚積層し平版印刷版の積層体(8)を得た。次いで、上記の平版印刷版の積層体(8)を、紙と表面にアルミ蒸着したポリエチレンを貼り合わせた厚さ100μmのポリエチレンシートで側面を被い、空気が入らないように密着し、密閉した。次いでこの平版印刷版の積層体(8)の上部も断熱材にて断熱し、該積層体を温度60℃の熱処理室に入れて32時間処理しエージングして平版印刷版を得た。
「合紙の作製」

[実施例1]
針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)と広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)とを重量比3:7に配合し、叩解度が390ml C.S.F.になるように叩解してパルプスラリーを調成した。このパルプスラリーに湿潤紙力増強剤(商品名「WS−547」日本ピー・エム・シー(株)製造)をパルプ100重量部に対して0.2重量部、乾燥紙力増強剤(商品名「ポリアクロンST−13」星光化学工業(株)製造)を同じく0.4重量部、サイズ剤(商品名「サイズパインE」荒川化学工業(株)製造)を同じく0.2重量部、液体硫酸アルミニウムを同じく3.5重量部配合して抄紙用原料を調整した。これを常法により長網抄紙機を使用して抄紙する際に、抄紙機にサイズプレスを2セット設置した。それぞれのサイズプレスを使用して1段目のサイズプレスで下記処方Aの表面処理剤水溶液をその表面に塗布し、2段目のサイズプレスで処方Bの表面処理剤水溶液をその表面に塗布し、カレンダーロールで厚さ調整を行って、坪量45.2g/m2、厚さ0.052mmの平版印刷版用合紙を作製した。

サイズプレスに使用される表面処理剤水溶液の処方

処方A:
表面紙力増強剤(商品名「ポリマセット305」荒川化学工業(株)製造)3.0重量%
表面処理剤(アルケニルジカルボン酸のケン化物)0.4重量%

処方B:
表面紙力増強剤(同上) 3.0重量%
表面処理剤(同上) 3.0重量%

得られた合紙を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表1に示した。
[実施例2]
長網抄紙機に設置してあるサイズプレスを1段目のみ使用し、その他は実施例1と同様の方法で、坪量44.9g/m、厚さ0.054mmの平版印刷版用合紙を作製した。得られた合紙を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表1に示した。
[実施例3]
長網抄紙機に設置してあるサイズプレスを1段目のみ使用し、そこで使用される表面処理剤水溶液の処方を下記処方Cの表面処理剤水溶液とし、その表面に塗布した他は実施例1と同様の方法で、坪量55.8g/m、厚さ0.068mmの平版印刷版用合紙を作製した。尚、帯電防止剤としては硫酸ナトリウムを使用した。得られた合紙を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表1に示した。

処方C:
表面紙力増強剤(同上) 3.0重量%
表面処理剤(同上) 0.8重量%
帯電防止剤 2.0重量%
[実施例4]
実施例2と同様の方法で、坪量35.1g/m、厚さ0.042mmの平版印刷版用合紙を作製した。得られた合紙を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表1に示した。
[実施例5]
長網抄紙機に設置してあるサイズプレスを1段目のみ使用し、下記処方Dの表面処理剤水溶液とした他は実施例1と同様の方法で、坪量 39.9g/m、厚さ0.050mmの平版印刷版用合紙を作製した。

処方D:
表面紙力増強剤(同上) 6.0重量%
表面処理剤(スチレンメタアクリル酸エステル−シリコン共重合体(商品名「ポリゾールROY−6312」昭和高分子(株)製造) 3.4重量%

得られた合紙を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表1に示した。
[実施例6]
長網抄紙機に設置してあるサイズプレスを1段目のみ使用し、下記処方Eの表面処理剤水溶液とした他は実施例1と同様の方法で、坪量 40.0g/m、厚さ0.049mmの平版印刷版用合紙を作製した。

処方E:
表面紙力増強剤(同上) 6.0重量%
表面処理剤(カチオン性ポリエチレンエマルション(商品名「カチオニック PZ−5」(株)日新化学研究所製造) 3.4重量%

得られた合紙を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表1に示した。
[実施例7]
実施例1において、2段階のサイズプレスで表面処理剤水溶液を塗布した後、カレンダーロールの圧力を小さくしたこと以外は同様にして、平版印刷版用合紙を作製した。得られた合紙を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行った。結果を表1(自動給版評価試験4以外)に示した。また、「自動給版評価試験4」を実施した結果、100枚の印刷版を吸引してテストしたところ、吸引部材で吸引した印刷版に密着した合紙及び余分な印刷版は観測されなかった。
[比較例1]
平版印刷版用合紙の市販品(A社製)を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表2に示した。
[比較例2]
平版印刷版用合紙の市販品(B社製、TIM、ポリエチレン15%、天然パルプ85%混抄合紙)を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表2に示した。
[比較例3]
クラフトパルプを原料としたパルプスラリーにロジン系サイズ剤を内添し、坪量30.1g/mになるよう抄紙した平版印刷版用合紙の市販品(C社製)を上記の平版印刷版に適用し、「製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表2に示した。
[比較例4]
クラフトパルプを原料としたパルプスラリーに、坪量33.0g/mになるよう長網抄紙機により抄紙し、次いで高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)からなる10μmのフィルムをラミネートした。このラミネート層を平版印刷版の画像形成面に接触する面(合紙の表面)として使用し、製造工程評価試験」及び「自動給版評価試験」を行なった。結果を表2に示した。
Figure 2009023354
Figure 2009023354
平版印刷版の製造工程の概略図である。図1の(a)は、合紙を貼着し切断する工程図、(b)は切断後堆積した平版印刷版の積層体を模式的に拡大した図である。 平版印刷版の自動給版装置の概略図である。
符号の説明
(1)は合紙、(2)は平版印刷版の画像形成面、(3)は平版印刷版の支持体面、(4)は合紙の表面、(5)は帯電装置、(5’)は帯電ローラー、(6)はロータリーカッター、(7)は搬送ベルトコンベア、(8)は平版印刷版と合紙の積層体、(9)は樹脂パレット、(10)は平版印刷版、(11)は平版印刷版用吸引部材、(12)は平版印刷版の支持体裏面、(13)は合紙排出用吸引部材、(14)は合紙排出用ロール、(15)は合紙排出収納箱、(16)は収納された合紙を示す。

Claims (12)

  1. 平版印刷版を保護する合紙であって、
    平版印刷版の画像形成面と接触する面同士の静摩擦係数が0.35以下、
    表面と裏面との静摩擦係数が0.32以下、
    平版印刷版の画像形成面と接触する面同士の動摩擦係数が0.32以下、又は、
    平版印刷版の画像形成面と該合紙が接触する面の動摩擦係数が0.27以下であって、
    且つ、
    平版印刷版の画像形成面と接触する側の該合紙の表面強度が15以上
    であることを特徴とする平版印刷版用合紙。
    (摩擦係数の測定方法)JIS−P8147(1994年)の水平法に基づき、紙の流れ方向同士で測定。
    (表面強度の測定方法)日本TAPPI規格、紙パルプ試験方法、No.1(2000年)に記載あるA法に基づき測定。
  2. クラークこわさが20〜50であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版用合紙。
    (クラークこわさの測定方法)JIS−P8143(1996年)に基づき、試験片の幅を15mm、として測定。
  3. 平版印刷版の画像形成面と接触する側の該合紙の表面抵抗値が1.0×10〜1.0×1012Ωであることを特徴とする請求項1又は2記載の平版印刷版用合紙。
    (表面抵抗の測定方法)JIS−K6911(1979年)に基づき測定。
  4. 平版印刷版の画像形成面と接触する側の該合紙のベック平滑度が30秒以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の平版印刷版用合紙。
    (ベック平滑度の測定方法)JIS−P8119(1998年)に基づき測定。
  5. 平版印刷版の画像形成面と接触する側の該合紙のベック平滑度が20秒以上60秒未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の平版印刷版用合紙。
    (ベック平滑度の測定方法)JIS−P8119(1998年)に基づき測定。
  6. 水分が1〜10重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の平版印刷版用合紙。
    (水分の測定方法)JIS−P8127(1998年)に基づく乾燥器による方法で測定。
  7. 坪量が20〜120g/mであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の平版印刷版用合紙。
  8. 平版印刷版を保護する合紙であって、
    前記合紙のクラークこわさが20〜50であり、
    前記平版印刷版の画像形成面と接触する側の前記合紙のベック平滑度が20秒以上60秒未満であり、
    前記合紙の水分が1〜10重量%であり、及び、
    前記合紙の坪量が20〜120g/mである
    ことを特徴とする平版印刷版用合紙。
    (クラークこわさの測定方法)JIS−P8143(1996年)に基づき、試験片の幅を15mm、として測定。
    (ベック平滑度の測定方法)JIS−P8119(1998年)に基づき測定。
    (水分の測定方法)JIS−P8127(1998年)に基づく乾燥器による方法で測定。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の合紙により保護されたことを特徴とする平版印刷版。
  10. 平版印刷版の画像形成面にレーザー露光用感光層が設けられていることを特徴とする請求項9記載の平版印刷版。
  11. レーザー露光用感光層が、波長域600〜1300nmに吸収域のある光熱変換物質とアルカリ可溶性樹脂とを含有するポジ型感光層であることを特徴とする請求項10記載の平版印刷版。
  12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の合紙と平版印刷版を交互に積層してなる平版印刷版の積層体。
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