JP2968857B2 - 電子写真平版印刷版 - Google Patents
電子写真平版印刷版Info
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- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Description
版に関するものであり、特に感光体として酸化亜鉛を結
着剤である樹脂中に分散し、導電性支持体に塗布して得
られる酸化亜鉛平版印刷版に関するものである。
エレクトロファックス方式として電子写真感光層が導電
性支持体に塗布されており、この感光物を帯電、露光、
現像、定着という工程を経て複写物を得る方式である。
このような方式をオフセット印刷版に応用したのが電子
写真平版印刷版である。この電子写真平版印刷版は現
像、定着後、不感脂化液(エッチ液)で、非画像部を親
水化することにより、オフセット印刷機にかけて印刷物
を得ることができるが、印刷物には汚れを生じないこと
が必要である。
不感脂化が不充分であること以外に、平版印刷版の感光
層の表面に局部的なキズを生じ、このキズの部分が不感
脂化不足となり印刷物の汚れとなることがある。このよ
うな感光層のキズはいわゆるかぶりと言われるもので、
特に従来の電子写真平版印刷版は他の印刷版に比べかぶ
りが発生しやすく、安心して使用できる平版材料とは言
い難いところがあった。
多種多様であるが、他の印刷版と比べ、より目立ちやす
いかぶりは擦れかぶりとか圧力かぶりと呼ばれるいわゆ
る機械的ストレスによるかぶりである。このようなかぶ
りは印刷版の取り扱い者が誤って印刷版を他の物に打ち
当てたり、床に落下させるなどすれば強いかぶりが発生
するが、印刷版の製造工程すなわち電子写真感光液の塗
布・乾燥、巻き取り、裁断、仕上げ等の各工程でも種々
の機械的ストレスが印加され、これが擦れ痕、圧力痕を
残し、かぶりを発生させることがあり、時には製品中に
このようなかぶりを生じたものが混入するようなことが
あった。製造工程では装着面または作業面からこれらの
かぶりを発生させないように対策をとっているが、完全
にかぶりをなくすことは難しい。このようなかぶりをな
くすために生産効率が低下したり、また歩留りの低下を
招いたりすることがあった。
酸化亜鉛表面を改良する方法として特開昭57−185
441号、特開昭57−186756号、特開昭60−
250362号公報や、裏塗層の素材を規定する方法と
して特開昭59−170860号、特公昭62−468
54号公報などが提案されてはいるが、必ずしもかぶり
の発生を完全に防ぐには満足するものではなかった。
解決することを目的とし、電子写真平版印刷版としてそ
の酸化亜鉛感光層の表面にかぶりを生ずることが少ない
方法を提供することにある。即ち、本発明の目的は酸化
亜鉛平版印刷版として印刷時の汚れの発生の少ない方法
を提供することにある。
達成するために鋭意検討した結果、下記のような方法を
見い出し本発明を完成するに至った。即ち、本発明は酸
化亜鉛平版印刷版の裏塗層の表面平滑度がベック平滑度
(JIS−P8119)で300秒から600秒の範囲
に入ることを特徴とするものである。本発明者が裏塗層
の表面平滑度に着目した理由は、酸化亜鉛平版印刷版の
感光層が塗布され、巻き取られ、仕上げられ、輸送さ
れ、保存され、そして使用されるまで裏塗層と面を接し
ており、感光層に機械的ストレスが印加されるときは殆
んどが裏塗層を介しており、最も影響を与える塗層と考
えたからである。
酸化亜鉛平版印刷版の感光層を一定とし裏塗層の表面平
滑度の異なる酸化亜鉛平版印刷版を何種類も準備し、そ
れぞれ2枚づつ重ね、感光層面と裏塗層面が接する状態
にして、二枚を擦り合せたり、上から叩いたりして機械
的ストレスを印加した後、製版・印刷してかぶりの発生
程度を比較するという実験をしてみた。すると擦れかぶ
り、圧力かぶりへの裏塗層の表面平滑度の影響は予想し
ていた以上に大きいことが判明した。本発明はこれらの
実験で発見した事実に基いて成されたものである。
層の表面平滑度はベック平滑度で300秒から600秒
の範囲に入ることが必要であるが、ベック平滑度が30
0秒より少なくなると裏塗層の表面が粗くなることによ
り酸化亜鉛感光層の表面に斑点状の細かな圧力かぶりを
生じさせてしまい好ましくない。一方、ベック平滑度が
600秒より多くなると塗布され、巻き取られ、仕上げ
られる工程中にすべりやすくなることによる擦れかぶり
を発生しやすくなり好ましくない。
としてはカレンダー掛けという工程の中で行なわれるの
が一般的である。紙などの支持体に裏塗層や下塗層が塗
布された酸化亜鉛平版印刷版の原版は表面の平滑性の付
与や厚みの調整という目的で、スーパーカレンダー、マ
シンカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダーを
通すことになるが、このときのカレンダーのニップ圧、
通し段数、通し速度等を変えることにより裏塗層の表面
平滑度を調整することができる。
剤ラテックス、水溶性高分子、耐水化剤、導電剤等より
成る。顔料としては、カオリンクレー、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、プラスチックピ
グメント等及びこれらの混合物が使用されるが、特に好
ましいのは特公昭62−46854号公報に記載のセリ
サイト(絹雲母)及びセリサイト成分を30%以上を含
有する顔料である。これはセリサイトの特性である六角
板状の形状や「潤滑性」のため酸化亜鉛感光層に局部的
なバインダー過剰部分が出来ない、または親油性物質で
ある裏塗層の顔料以外の組成物が酸化亜鉛感光層のかぶ
り部分に転写し付着することが少なくなるためである。
但し、このようなセリサイト顔料を裏塗層に使用する場
合、上記のセリサイトの特性を充分に生かすには、前述
したように裏塗層の平滑度がベック平滑度で300秒か
ら600秒の範囲に入ることが必要である。ベック平滑
度が300秒より少ないと、酸化亜鉛感光層の表面を六
角板状の形状で粗らしてしまう恐れがあり、600秒よ
り多くなると「潤滑性」のためよりすべりやすく、擦れ
かぶりを発生させる恐れがある。
ジエンラテックス、(メタ)アクリル酸エステル−ブタ
ジエンラテックス、ポリ酢酸ビニルラテックス、ポリ塩
化ビニリデンラテックス、酢ビ−アクリル共重合ラテッ
クス、アクリルニトリル−ブタジエン共重合ラテック
ス、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合ラテックス、エチレ
ン酢酸ビニルラテックス等が使用される。水溶性高分子
としては各種でんぷん、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、セルロース誘導体等が使用され、耐水化剤としては
メラミンホルマリン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポリア
ミド樹脂、エポキシ樹脂等が使用され、導電剤としては
4級塩型高分子化合物、高分子電解質、無機塩類等が使
用される。これらの素材を水溶液中でよく混合、分散さ
せた後に、紙などの支持体上にエアナイフ、ブレード、
メタバーなどの塗布装置により塗布、乾燥されて裏塗層
が形成される。
面平滑性に特徴を有するものであり、他の支持体、下塗
層、酸化亜鉛感光層は従来の公知のものが使用できる。
例えば本発明の裏塗層を塗布する支持体としては、紙、
アルミを貼り合わせた紙、合成紙、プラスチックでラミ
ネートされた紙、プラスチックシート、アルミ板などが
良く、各々用途に応じて使用される。下塗層は前述した
ような裏塗層と同じ素材を使用することが出来る。また
酸化亜鉛感光層は光導電性酸化亜鉛のほかに樹脂、増感
色素、各種添加剤などよりなり、樹脂はアクリル樹脂、
シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩
化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂などが用いられ、増感色
素はローズベンガル、フルオレッセイン、ブロムフェノ
ールブルー、ローダミン、メチレンブルー、シアニン系
色素などが用いられ、各種添加剤としては酸無水物、p
−クロロアニル、p−ベンゾキノン、ヨウ素等が用いら
れる。尚、本発明の酸化亜鉛平版印刷版は下塗層と酸化
亜鉛層との間や支持体と下塗層との間に中間層を設けた
ものでも良い。
る。
0重量部、スチレン−ブタジエン樹脂100重量部、ポ
バール15重量部、スルファミン酸ナトリウム5重量
部、メラミンホルマリン樹脂1重量部からなる下塗層塗
液を塗布量10g/m2 (固型分)となるように塗布し
た。次に裏面にセリサイト150重量部、スチレン−ブ
タジエン樹脂100重量部、ポバール15重量部、メラ
ミンホルマリン樹脂1重量部、ポリビニルベンジトリメ
チルアンモニウムクロリド10重量部からなる裏塗層塗
液を塗布量15g/m2 (固型分)となるように塗布し
た。これにスーパーカレンダー掛けを行ない裏面の表面
平滑度がベック平滑度で300秒、400秒となるよう
にサンプルを2種類作成した。更に前記下塗層の上に光
導電性酸化亜鉛100重量部、アクリル樹脂20重量
部、ローズベンガル0.1重量部、無水フタル酸0.0
1重量部をトルエン溶剤液中によく混合、分散した後、
塗布量25g/m2 (固型分)となるように塗布し、酸
化亜鉛平版印刷版を作成した。
塗面と接するように二枚重ねにし、一定荷重を印加しな
がら擦り合ったり、加圧機で押圧した後、裏塗面と接し
た感光面をもつ酸化亜鉛平版印刷版を電子写真製版機ダ
イヤファックスEP−31V(三菱製紙製)で製版し、
電子写真オフセットマスター用エッチ液ダイヤファック
スLOM−OH(三菱製紙製)で不感脂化処理を施し、
印刷機リョービ3200MCD(リョービ製)で印刷し
たところ、擦り合ったり、押出した部分にはかぶりは殆
んど見られなかった。また製版画質、耐刷性も良好であ
った。
量部をジークライト(セリサイト含有量35%、ジーク
ライト製)顔料にかえただけで他は実施例1と同じ要領
で酸化亜鉛平版印刷版を2種類作成した。これにスーパ
ーカレンダー掛けを行ない裏塗層の表面平滑度をベック
平滑度で450秒、600秒にした。また実施例1と同
じ要領で機械的ストレスを印加した後、製版印刷してみ
たところ、かぶりの発生は殆んど見られなかった。また
製版画質、耐刷性も良好であった。
箔を貼り合わせた紙の表面及び裏面に実施例1と同じ下
塗層塗液及び裏塗層塗液を塗布し、これをマシンカレン
ダー掛けを行ない裏面の表面平滑度がベック平滑度で5
00秒と600秒になるようにした。さらに実施例1と
同じ要領で下塗層の上に酸化亜鉛感光層を設けて酸化亜
鉛平版印刷版を作成した。これを実施例1と同じ要領で
機械的ストレスを印加した後、製版印刷してみたとこ
ろ、かぶりの発生は殆んど見られなかった。また製版画
質、耐刷性も良好であった。
100秒と250秒としたほかは同様の要領で平版印刷
版を作成し、実施例1と同様な機械的ストレスを印加し
た後、製版印刷したところ、擦り合ったり押圧した部分
にかぶりの発生が見られた。
650秒と800秒としたほかは同様の試験をしたとこ
ろ、擦り合ったり押圧した部分にかぶりの発生が見られ
た。以下にこれらの結果を表1にまとめて示す。
載されているように、裏塗層の表面平滑度を一定範囲の
値に規定することにより、感光層表面のかぶりを発生し
にくくし、印刷時の汚れが少ない酸化亜鉛平版印刷版を
提供することが出来る。
Claims (2)
- 【請求項1】 導電性支持体上に酸化亜鉛感光層を設
け、その反対面に裏塗層を設けてなる電子写真平版印刷
版において、該裏塗層表面の平滑度がベック平滑度(J
IS−P8119)で300秒から600秒の範囲であ
る電子写真平版印刷版。 - 【請求項2】 裏塗層にセリサイト成分を含む顔料を使
用することを特徴とする請求項1記載の電子写真平版印
刷版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11544991A JP2968857B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 電子写真平版印刷版 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11544991A JP2968857B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 電子写真平版印刷版 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04319962A JPH04319962A (ja) | 1992-11-10 |
JP2968857B2 true JP2968857B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14662830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11544991A Expired - Lifetime JP2968857B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 電子写真平版印刷版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2968857B2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-18 JP JP11544991A patent/JP2968857B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04319962A (ja) | 1992-11-10 |
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