JP4146813B2 - 静電モータ - Google Patents

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Description

本発明は、静電気力を駆動源とする静電モータに関する。
静電モータは、固定子用電極体と移動子用電極体に、それぞれ細かい周期の導電体で構成された駆動電極パターンを設け、それぞれの駆動電極パターンに周期的な電圧を印加することによって、固定子用電極体と移動子用電極体の対応する固定子用電極と移動子用電極同士の静電引力と隣の電極への静電斥力を利用して移動子用電極体を駆動固定子用電極体に対して相対移動させるよう駆動するものである。
この静電モータには、直動型と回転型があり、直動型は固定子用電極体に対して移動子用電極体を直線状に相対移動させるものであり、回転型は固定子用電極体に対して移動子用電極体を相対的に回転させるものである。いずれの型においても、効果的に静電モータを働かせるために、微小な間隔をおいて固定子用電極体と移動子用電極体を対向させて配置し、且つ両者間の機械的摩擦による抵抗を減らすために微小な直径を持つビーズ状の球体又は円筒体をこの両者間に介在させる方法が用いられている。
さらに、静電モータを実用的に利用するには高い電界を与えることが重要であるため、固定子用電極体と移動子用電極体のそれぞれの駆動電極パターン間、およびそれらの相互の間隙を満たす媒体が気体ではコロナ放電などが発生するために絶縁維持が困難なため、絶縁性液体又は真空を必要としていた(非特許文献1参照)。
図12は、従来の固定子用電極体1a又は移動子用電極体1bを構成する電極体1の断面説明図である。固定子用電極体1aと移動子用電極体1bは、概略同一に構成され、絶縁体で構成されたベースフィルム3(樹脂フィルム)に接着剤、エッチング処理等で銅箔等の導電体で構成された駆動電極パターン2が形成されており、該この駆動電極パターン2が設けられベースフィルム3の両面には絶縁体のカバーフィルム4(樹脂フィルム)で覆って絶縁層を形成している。さらに、電極体1には駆動電極に電源とを接続するための穴が設けられている。
図13は、従来の直動型静電モータの説明図で、図13(a)は、直動型静電モータを構成する電極体1の斜視図であり、該電極体1の一方の面側には3相の駆動電極パターン2が設けられ、この駆動電極パターン2は、3相の各相通電用の穴と各相電極とが導電通路で接続されている。但し、3相の1つの相の各電極への導電通路は、電極体1の他方の面側に設けられ、該導電通路が他の相の電極等と接続されることを防止している。なお、カバーフィルム4はこの両面に設けた電極や導電通路の上を覆うように接着され絶縁層を形成しているものである。
図13(b)は、この電極体1上に固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間の間隙を維持するためにビーズ10を散布した状態を示している。又、図13(c)は、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bを対向させて1対の固定子用電極体1aと移動子用電極体1bで静電モータを形成するときの説明図であり、各電極体1a,1bの駆動電極パターン2が設けられている側が対向するように固定子用電極体1aと移動子用電極体1bは配置されるものである。又、図13(d)は、この1対の固定子用電極体1aと移動子用電極体1bで形成された静電モータの断面説明図である。固定子用電極体1aと移動子用電極体1bとの一方の間隙から絶縁性液体等と共に固定子用電極体1aと移動子用電極体1bとの間隙に導入されたビーズ10は、他方の間隙から流出し、絶縁性液体等と共に循環することになり、このビーズ10によって固定子用電極体1aと移動子用電極体1bとの間の間隙が保持される。
"Development of An Electrostatic Actuator Exceeding 10N Propulsive Force"IEEE MEMS’92,Travemunde(Germany),Feb.4-7,1992 Toshiki NIINO et.al..
固定子用電極体と移動子用電極体との間の間隙を保持し、摩擦抵抗を減らすためのビーズや円筒体は固定されておらず、フリーの状態で固定子用電極体と移動子用電極体との間隙に位置するものであり、間隙を満たす媒体が絶縁性液体であるときには、該絶縁性液体に混入されているビーズが、間隙から排出された後、再び間隙内に導入されるには、困難である。固定子用電極体と移動子用電極体との間隙は、数十μm程度で非常に狭い間隙であることから、再度ビーズがこの間隙に侵入することは困難であり、結果的にこの間隙に存在するビーズ等は減少していき、固定子用電極体と移動子用電極体が直接接触して摩擦抵抗が上昇すると共に、長期的には固定子用電極体と移動子用電極体は、それぞれ摩耗による損傷が発生し、電気的漏電、ショートが生じて寿命を低下させていた。
そこで、本発明の目的は、固定子用電極体、移動子用電極体の寿命を延ばすことのできる静電モータを提供することにある。
本発明は、固定子用電極体と移動子用電極体が互いに接触しつつ相対運動する静電モータであって、請求項1に係わる発明は、駆動用電極パターンが設けられたベース部材と該ベース部材を覆う絶縁カバーで固定子用電極体および移動子用電極体を構成し、前記駆動用電極パターン側の面側に接着された絶縁カバーは、表面に微細な凸部が該絶縁カバーと一体成形で多数形成されており、固定子用電極体と移動子用電極体の前記凸部同士の接触により固定子用電極体と移動子用電極体の間隔を保持するようにしたものである。又、請求項2に係わる発明は、駆動用電極パターンが設けられたベース部材と該ベース部材を覆う絶縁カバーで固定子用電極体および移動子用電極体を構成し、前記駆動用電極パターン側の面側に接着された絶縁カバーの前記固定子用電極体又は移動子用電極体のいずれか一方は、表面に微細な凸部が該絶縁カバーと一体成形で多数形成され、他方は平坦な面で形成されており、前記凸部と他方の面との接触により固定子用電極体と移動子用電極体の間隔を保持するようにしたものである。
又、請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記微細な凸部の代わりに、畝状凸部が設けられ、畝状凸部同士の互いの接触により間隔を保持するように構成し、畝状凸部の上端は平面若しくは僅かに丸みをもって形成され、固定子用電極体の畝状凸部と移動子用電極体の畝状凸部は一方の畝状凸部が他方の畝状凸部間の谷に嵌合することがないように波状または嵌合しないように傾いた直線にし、畝状凸部同士の角度をスキューさせて形成されているものである。請求項4に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記微細な凸部の代わりに、畝状凸部が設けられ、該畝状凸部の上端は平面若しくは僅かに丸みをもって形成され、該畝状凸部によって固定子用電極体と移動子用電極体の間隔を保持するようにしたものである。
本発明は、固定子用電極体と移動子用電極体のどちらか一方又は両方の接触面に凸部形状が設けられ、この凸部形状が他方の接触面(凸部形状)と接触することにより、固定子用電極体と移動子用電極体を保持することから、固定子用電極体と移動子用電極体の寿命を延ばすことができる。
以下、本発明のいくつかの実施形態について図面と共に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における一対の固定子用電極体1aと移動子用電極体1bで形成された静電モータの要部断面図である。
この第1の実施形態の固定子用電極体1a、移動子用電極体1bと従来の固定子用電極体、移動子用電極体の相違する点は、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの対向面にそれぞれ凸部5が固定されている点である。他は、図12,図13で説明した従来の固定子用電極体と移動子用電極体と同一である。この固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの対向面に設けられた凸部5同士接触して固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙を保持するようにしたものである。この凸部5は、一定のパターンで配置しても、又は、ランダムに配置してもよい。但し、固定子用電極体1aに対して移動子用電極体1bが相対移動するものであるから、各移動位置に応じて接触している凸部5の数と接触凸部5の間隔が大きく変化しないように、配置することがのぞましい。
この凸部5を電極体1の表面に固定する方法としては、固定子用駆動電極パターン2a、移動子用駆動電極パターン2bを覆うカバーフィルム4の上に摩擦係数の小さい樹脂等の材料で構成された凸部5を接着剤で接着することによって、又は、超音波摩擦溶接などの溶接技術を用いたり、又は液状化させた突条部材を付着させたのち固化させることによって形成する。
又、この凸部5の形状は、球体の一部、楕球体の一部等で構成される凸部5の先端を滑らかな突状面とし接触圧を低減し摩擦抵抗の少ない形状とする。
実際の寸法例としては、凸部5同士が接触するまでの凸部5の水平方向平均距離を40μm、凸部5の半径を5μm程度であると、各電極体1の厚みを100μm以上とする。このとき、充分な凸部5を設け、凸部5同士の間隔を狭くし、固定子用電極体1a、移動子用電極体1bは凸部5以外の平坦部のたわみは僅かで、又凸部5以外の部分で接触することがないようにする。また、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙に介在し絶縁を維持するために絶縁性液体を用いるときは、ジメチルポリシロキサンやフルオロカーボン等を用いる。この絶縁性液体を用いることにより、凸部の接触による摩擦抵抗を小さくすることができる。
図2は、この第1の実施形態における動作状態の説明図である。固定子用電極体1aに対して移動子用電極体1bが図中右から左に移動するように駆動されているものであり、図中黒く表示している凸部5が互いに接触し、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隔を保持しているものであり、白く表現した凸部5は互いに接触していないものである。この図に示すように、固定子用電極体1aに対して移動子用電極体1bが相対移動しても、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bとの対向面の全体に亘って平均して凸部5同士が接触して固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隔を保持するものである。
図3は、本発明の第2の実施形態における一対の固定子用電極体1aと移動子用電極体1bで形成された静電モータの要部断面図である。
この第2の実施形態では、凸部5とカバーフィルム4(樹脂フィルム)を一体的に成形するものである。球体、楕球体の一部をなす凸部5を表面に形成するようカバーフィルム4を成形し、このカバーフィルム4を固定子用駆動電極パターン2a、移動子用駆動電極パターン2bが設けられたベースフィルム3の駆動電極パターン2側の面に接着して、固定子用駆動電極パターン2a、移動子用駆動電極パターン2bを覆い固定子用電極体1aおよび移動子用電極体1bを形成する。そしてこの固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの凸部5が設けられた側を互いに対向させて配置し、静電モータを構成する。この第2の実施形態においても、ジメチルポリシロキサンやフルオロカーボン等の絶縁性液体を固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙に介在させるようにする。
図4は、本発明の第3の実施形態における一対の固定子用電極体1aと移動子用電極体1bで形成された静電モータの要部断面図である。
この第3の実施形態は、駆動電極パターン2の部材を空中に支持した状態で絶縁材料6でモールドして固定子用電極体1a又は移動子用電極体1bを形成するものである。このモールドする金型に成形品の凸部5に対応する形状を設けておき、一体的に凸部5も形成するものである。モールドする間、固定子用駆動電極パターン2a、移動子用駆動電極パターン2bの部材を支持するための絶縁性補助部材を設ける場合、この支持するための絶縁性補助部材をモールドする絶縁材料と密着性がよいように、この絶縁材料と同種の材料で設けることが好ましい。
このモールドする材料は、化学反応により固化する材料、例えばエポキシ樹脂を用い、必要に応じて絶縁性フィラーを混入して強度、剛性、寸法安定性を向上させるようにする。又材料として可塑性樹脂、例えばポリエステル樹脂を用い成形したり、溶融したガラス材料を用いて成形してもよい。さらに粉体、例えばアルミナ、ジルコニアなどを用いてこれを焼結成形してもよい。こうして得られた固定子用電極体1a、移動子用電極体1bで静電モータを構成する。この第3の実施形態においても、第1,第2の実施形態と同様に絶縁性液体を固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙に介在させるようにしてもよい。
図5は、本発明の第4の実施形態の説明図である。この第4の実施形態は直動型静電モータの例で、第1〜第3の実施形態において球体又は楕球体の一部で形成された凸部5の代わりに畝状の凸部5’を固定子用電極体1a又は移動子用電極体1bの対向面に設けたものである。なお、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bを積層して静電モータを構成するときは、両面にこの畝状凸部5’を設けてもよい。
図5(a)は、固定子用電極体1a又は移動子用電極体1bを構成する電極体1のそれぞれの駆動電極パターン2a,2bが設けられた側を上面とした電極体1の斜視図である。電極体1のそれぞれの駆動電極パターン2a,2bが設けられた側のカバーフィルム4の表面には、畝状凸部5’が設けられている。この図5(a)で示す畝状凸部5’は、波状に形成され、所定間隔をもって平行に配置されている。又、この畝状凸部5’の上端は平面若しくは、僅かに丸みをもって形成されている。さらに固定子用電極体1aに設ける畝状凸部5’と移動子用電極体1bに設ける畝状凸部5’はスキューさせて形成されている。
図5(b)は、この固定子用電極体1aと移動子用電極体1bに設けた畝状凸部5’を180度スキューさせて形成したものの説明図である。畝状凸部5’が波状に形成されていることから、一方の畝状凸部5’が他方の畝状凸部5’間の谷に嵌合することはなく、畝状凸部5’の上面同士が接触して移動子用電極体1bは固定子用電極体1aに対して相対移動するものである。このように畝状凸部5’をスキューさせた固定子用電極体1aと移動子用電極体1bを、図5(c)に示すように、畝状凸部5’を有する面を対向させて配置して静電モータを形成する。
畝状凸部5’のスキューは、図5(b)示すように180度スキューさせなくても、畝状凸部5’が他方の畝状凸部5’間の谷に嵌合しないようにある程度の傾きがあればよいものである。又、畝状凸部5’も、図5に示すように波状に形成しなくても、直線状の畝状凸部5’であってもよく、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bとを対向させて配置したとき、固定子用電極体1aの畝状凸部5’と移動子用電極体1bの畝状凸部5’の線が交差するようにスキュー(傾き)を与えておけばよいものである。
図6は、この第4の実施形態の固定子用電極体1a、移動子用電極体1bを構成する電極体1の構成を説明する説明図である。図6(a)はこの電極体1の分解説明図であり、図6(b)は、図6(a)のAの部分の断面図である。
駆動電極パターン2が設けられたポリイミドからなるベースフィルム3にはその両面にポリイミドで構成されたカバーフィルム4がエポキシ接着剤等で接着される。そして、駆動電極パターン2が設けられた側に接着されるカバーフィルム4の表面には、畝状凸部5が形成されているものを用いる。なお、図6(b)中符号8は接着剤の層である。この第4の実施形態においても、上述した各実施形態と同様に絶縁性液体を固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙に介在させるようにしてもよい。
図7は、本発明の第5の実施形態における一対の固定子用電極体1aと移動子用電極体1bで形成された静電モータの要部断面図である。
この第5の実施形態は、固定子用電極体1a又は移動子用電極体1bのどちらか一方に凸部5を固着し他方は凸部5を設けないものである。一方の電極体にはポリイミド製の凸部5を固着したカバーフィルム4を有する電極体とし、他方は表面が平坦なポリイミド製のカバーフィルム4を有する電極体とする。そして、凸部5と平坦なフィルム面が互いに接して摺動する際の摩耗、固着を防ぐため、一方にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン(四ふっ化エチレン))などの表面エネルギーが低い材料をスバッタし、他方は互いの反応性を低減させるために無機材料を付着させるようにする。この第5の実施形態においても、上述した各の実施形態と同様に絶縁性液体を固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙に介在させるようにしてもよい。
図8は、本発明の第6の実施形態における一対の固定子用電極体1aと移動子用電極体1bで形成された静電モータの要部断面図である。
この第6の実施形態は、固定子用電極体1a又は移動子用電極体1bのどちらか一方に凸部5が一体的に形成されたカバーフィルム4を設けるか、又は、図4に示した第3の実施形態と同様に、モールド成形によって凸部5も一体的に形成する。なお、両者共にモールド成形してもよい。そして他方の電極体は、平坦なカバーフィルム4または、モールドによって平坦な面を形成したものとしたものである。図8に示す例では、固定子用電極体1aは、平坦なカバーフィルム4を、駆動電極パターン2を有するベースフィルム3に接着し、移動子用電極体1bをモールドで形成して、この固定子用電極体1aとの対向面に凸部5を一体的に形成した例を示している。この実施形態では、平坦なカバーフィルム4はポリエチレンで構成し、凸部5を有するモールド材料やカバーフィルム4はポイミドで構成し、互いに接して摺動する際の摩耗、固着を防ぐため、第5の実施形態と同様に、一方にPTEFなどの表面エネルギーが低い材料をスバッタし、他方は互いの反応性を低減させるために無機材料を付着させるようにする。又は、カバーフィルム4等の材料自体に同様な効果のあるものを使用する。この第6の実施形態においても、上述した各の実施形態と同様に絶縁性液体を固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙に介在させるようにしてもよい。
図9は、本発明の第7の実施形態の説明図である。この第7の実施形態は、回転型の静電モータの例であり、且つ固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの組みを複数積層して構成した静電モータの例を示している。
図9に示す例では、固定子用電極体1aは駆動電極パターン2a側が上方を向くように配置され、移動子用電極体1bの駆動電極パターン2b側が下方を向くように配置されるもので、この移動子用電極体1bの駆動電極パターン側には畝状凸部5’が形成され、固定子用電極体1aの移動子用電極体1bとの対向面には、畝状凸部5を意図的には形成していない。
回転型静電モータの固定子用電極体1aおよび移動子用電極体1bの駆動電極パターンは、図9に示すように回転中心を中心として放射状に駆動電極パターン2a,2bが配設される。そして、この駆動電極パターン2a,2bはプリント配線板の製作技術を用いて作成する。そのため、駆動電極パターンの導電部がベースフィルム3より突出することになる。そして、この駆動電極パターン2a,2bが設けられた側をカバーフィルム4の接着等で覆うと、駆動電極パターン2a,2bの形状がカバーフィルム4の表面に生じる。すなわち放射状の畝状凸部5が結果的に生じる。
そこで、固定子用電極体1a又は移動子用電極体1bのどちらか一方、この実施形態では、移動子用電極体1bを作成するときは、移動子用駆動電極パターン2bの導電部間には接着層を厚くして、移動子用駆動電極パターン2bとの段差をなくしてカバーフィルム4を接着する。そして、カバーフィルム4は、移動子用駆動電極パターン2bの放射状導電部の方向に対してスキューさせた畝状凸部5’を形成したものとする。これによって、固定子用電極体1aには、固定子用駆動電極パターン2aに起因して結果的に形成された固定子用駆動電極パターン2aと同じパターンの畝状凸部と、移動子用電極体1bに形成された畝状凸部5’が対向し接触するが、この畝状凸部5’はスキューしていることから、畝状凸部5’が相手方の畝状凸部間の谷部に嵌合するようなことはない。この第7の実施形態においても、ジメチルポリシロキサンやフルオロカーボン等の絶縁性液体の中にこの積層された固定子用電極体1aと移動子用電極体1bを入れて固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙に絶縁性液体を介在させるようにしてもよい。
図10は、本発明の第8の実施形態の固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの組みを複数積層して大きなトルクを発生させるようにした静電モータの断面図である。固定子用電極体1a、移動子用電極体1bは、それぞれ固定子筐体20、移動子固定部材30に固定されている。固定子用電極体1aと移動子用電極体1bが交互に重ねられて静電モータを構成していることから、固定子用電極体1a又は移動子用電極体1bの一方のみに、その両面に凸部5を形成し、他方には平坦な面として構成したものである。図10に示す例では、固定子用電極体1aの両面に凸部5を形成し、移動子用電極体1bの両面は平坦な面としている。但し、積層した電極体1の最外面の対向する電極体1がない面には、凸部5を設ける必要はない。図10において、最下層の固定子用電極体1aの下面にも凸部5が設けられているが、この面の凸部5は必ずしも設ける必要はないものである。
図11は、本発明の第9の実施形態も、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの組みを複数積層して大きなトルクを発生させるようにした静電モータの断面図である。この第9の実施形態は、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの一方の面にのみ凸部5を設け、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bを交互に重ねて固定子筐体20、移動子筐体30にそれぞれ固定し、静電モータを形成したものである。図11に示す例では、固定子用電極体1aは固定子用駆動電極パターン2aが形成された側の面に凸部5を設け、移動子用電極体1bは、移動子用駆動電極パターン2bが形成された側とは反対側の面に凸部5が設けられており、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bを交互に重ねることによって、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間がこれら凸部5でその間隔が保持されるもので、移動子用電極体1bはこの凸部5と平坦な面の接触し摺動しながら固定子用電極体1aに対して相対移動するものである。又、この第8、第9実施形態においても、第7の実施形態にと同様に絶縁性液体の中にこの積層された固定子用電極体1aと移動子用電極体1bを入れて固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの間隙に絶縁性液体を介在させるようにしてもよいものである。
上述した各実施形態において、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bの対向面間の間隙には、絶縁性ガスを満たすように構成してもよく、又絶縁性液体を満たすようにしてもよい。絶縁性液体としては、ジメチルポリシロキサン又はフルオロカーボン等を用いる。また、固定子用電極体1aと移動子用電極体1bが接触する部分、すなわち、凸部5および該凸部5と接触する面(カバーフィルム4)を構成する部材は、摺動性に優れたポリイミドやフッ素樹脂で構成する。
本発明の第1の実施形態における一対の固定子用電極体と移動子用電極体で形成された静電モータの要部断面図である。 同第1の実施形態における動作状態の説明図である。 本発明の第2の実施形態における一対の固定子用電極体と移動子用電極体で形成された静電モータの要部断面図である。 本発明の第3の実施形態における一対の固定子用電極体と移動子用電極体で形成された静電モータの要部断面図である。 本発明の第4の実施形態の説明図である。 同第4の実施形態の電極体の構成を説明する説明図である。 本発明の第5の実施形態における一対の固定子用電極体と移動子用電極体で形成された静電モータの要部断面図である。 本発明の第6の実施形態における一対の固定子用電極体と移動子用電極体で形成された静電モータの要部断面図である。 本発明の第7の実施形態の説明図である。 本発明の第8の実施形態の静電モータの断面図である。 本発明の第9の実施形態の静電モータの断面図である。 従来の固定子用電極体又は移動子用電極体を構成する電極体の断面説明図である。 従来の直動型静電モータの説明図である。
符号の説明
1 電極体
1a 固定子用電極体
1b 移動子用電極体
2 駆動電極パターン
2a 固定子用駆動電極パターン
2b 移動子用駆動電極パターン
3 ベースフィルム
4 カバーフィルム
5 凸部
5’ 畝状凸部
6 絶縁材料
8 接着剤
9 通電用の穴
10 ビーズ

Claims (4)

  1. 固定子用電極体と移動子用電極体が互いに接触しつつ相対運動する静電モータであって、駆動用電極パターンが設けられたベース部材と該ベース部材を覆う絶縁カバーで固定子用電極体および移動子用電極体を構成し、前記駆動用電極パターン側の面側に接着された絶縁カバーは、表面に微細な凸部が該絶縁カバーと一体成形で多数形成されており、固定子用電極体と移動子用電極体の前記凸部同士の接触により固定子用電極体と移動子用電極体の間隔を保持するように構成されていることを特徴とする静電モータ。
  2. 固定子用電極体と移動子用電極体が互いに接触しつつ相対運動する静電モータであって、駆動用電極パターンが設けられたベース部材と該ベース部材を覆う絶縁カバーで固定子用電極体および移動子用電極体を構成し、前記駆動用電極パターン側の面側に接着された絶縁カバーの前記固定子用電極体又は移動子用電極体のいずれか一方は、表面に微細な凸部が該絶縁カバーと一体成形で多数形成され、他方は平坦な面で形成されており、前記凸部と他方の面との接触により固定子用電極体と移動子用電極体の間隔を保持するように構成されていることを特徴とする静電モータ。
  3. 前記微細な凸部の代わりに、畝状凸部が設けられ、畝状凸部同士の互いの接触により間隔を保持するように構成し、畝状凸部の上端は平面若しくは僅かに丸みをもって形成され、固定子用電極体の畝状凸部と移動子用電極体の畝状凸部は一方の畝状凸部が他方の畝状凸部間の谷に嵌合することがないように波状または嵌合しないように傾いた直線にし、畝状凸部同士の角度をスキューさせて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の静電モータ。
  4. 前記微細な凸部の代わりに、畝状凸部が設けられ、該畝状凸部の上端は平面若しくは僅かに丸みをもって形成され、該畝状凸部によって固定子用電極体と移動子用電極体の間隔を保持するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の静電モータ。
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