JP2007168065A - 垂直コーム電極の構造ならびにこれを備えたマイクロ光スキャナー、マイクロアクチュエータ、及び静電センサー - Google Patents
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Abstract
【課題】線形性を有する大きな変位の動作が可能な垂直コーム電極の構造を提供する。
【解決手段】表面に対して垂直に形成された複数の固定コーム電極22を備える第1基板21と、第1基板21の表面に積層されたものであって、第1基板21に対して垂直に形成された複数の駆動コーム電極27を備える第2基板24と、を備え、固定コーム電極22と駆動コーム電極27との間に垂直方向の間隙が存在しないように、固定コーム電極22が、駆動コーム電極27に向って所定距離だけ垂直方向に移動変位している。
【選択図】図10
【解決手段】表面に対して垂直に形成された複数の固定コーム電極22を備える第1基板21と、第1基板21の表面に積層されたものであって、第1基板21に対して垂直に形成された複数の駆動コーム電極27を備える第2基板24と、を備え、固定コーム電極22と駆動コーム電極27との間に垂直方向の間隙が存在しないように、固定コーム電極22が、駆動コーム電極27に向って所定距離だけ垂直方向に移動変位している。
【選択図】図10
Description
本発明は、MEMS(Micro−Electro−Mechanical System)技術により提供される垂直コーム電極の構造ならびにこれを備えたマイクロ光スキャナー、マイクロアクチュエータ、及び静電センサーに係り、さらに詳細には、線形性を有する大きな変位の動作が可能な垂直コーム電極の構造ならびにこれを備えたマイクロ光スキャナー、マイクロアクチュエータ、及び静電センサーに関する。
SOI(Silicon on Insulator)基板の上下層にコーム状(櫛歯状)の駆動コーム電極(または、ローター)及び固定コーム電極(または、ステータ)がそれぞれ形成された垂直コーム電極の構造は、静電センサー、マイクロ光スキャナー、またはマイクロアクチュエータ等に一般的に利用されている。
図1は、一般的な垂直コーム電極の構造を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、一般的な垂直コーム電極の構造10は、固定コーム電極12が形成された下部シリコン基板11上に、駆動コーム電極17が形成された上部シリコン基板14を積層した構造である。上部および下部シリコン基板11,14の間には、酸化物層のような絶縁層13が設けられている。駆動コーム電極17は、バネ16を通じて上部シリコン基板14と連結される駆動板15の両側に垂直に形成されている。一方、固定コーム電極12は、駆動コーム電極17と交差する位置で、下部シリコン基板11内に形成されている。このような構造で、駆動コーム電極17及び固定コーム電極12に電圧を印加すれば、駆動コーム電極17と固定コーム電極12との間に作用する静電気力により、駆動板15が揺動または垂直方向に変位する。
ところが、一般的な垂直コーム電極の構造の場合、大きな変位の動作を得るためには、非線形性の動作(非線形挙動)が発生し、線形な動作を得るためには、変位が小さくなるという問題がある。
図2Aは、比較的大きな変位を得ることができる2層垂直コーム電極の構造を示す断面図である。図2Aに示すように、駆動コーム電極17は、上部シリコン基板14に形成されており、固定コーム電極12は、下部シリコン基板11に形成されているため、駆動コーム電極17と固定コーム電極12との間には、絶縁層13ほど垂直方向の間隙TBOXが存在する。図2Bは、このような駆動コーム電極17と固定コーム電極12との間の相対的な位置を示している。駆動コーム電極17が上下運動を行う場合、駆動コーム電極17が固定コーム電極12の間に重なり、その結果、固定コーム電極12と駆動コーム電極17との間にキャパシタンスの変化が発生する。したがって、図2Cに示すように、垂直コーム電極の構造の等価回路は、可変キャパシタが並列に連結された回路とみなされる。ここで、C1は、図面において右側の固定コーム電極12と駆動コーム電極17との間のキャパシタンスであり、C2は、図面において左側の固定コーム電極12と駆動コーム電極17との間のキャパシタンスである。
固定コーム電極12と駆動コーム電極17とが重なり合う面積が大きいほど、キャパシタンスも大きくなるため、駆動板15が垂直方向に変位する場合、キャパシタンスの大きさは、図3Aのグラフのように変化する。すなわち、固定コーム電極12と駆動コーム電極17とが重なり合う瞬間から、キャパシタンスは線形的に大きくなり始める。また、固定コーム電極12と駆動コーム電極17との間に作用する静電気力Feは、印加電圧が一定である場合、キャパシタンスの変化率に比例するので、図3Bのグラフのように、固定コーム電極12と駆動コーム電極17とが重なり合う瞬間(z=−TBOX)、急激に変化した後に一定の値を維持する。一方、静電気力Feは、印加電圧Vの2乗にも比例するので、印加電圧を調節して駆動板15の変位を調節できる。ところで、静電気力Feが、z=−TBOXで不連続性を有するため、図3Cのグラフのように、駆動板15の変位は、印加電圧が閾値以上になるまで変化しない。印加電圧が閾値以上になれば、駆動板15は、z=−TBOXの位置まで急激に移動した後に線形的な運動を行う。したがって、図2Aに示す2層垂直コーム電極の構造は、比較的に大きな変位を得ることができるが、閾値以下の印加電圧で線形性を有する動作が不可能である。
図4Aは、線形性を有する動作を得るための一般的な垂直コーム電極の構造を示している。図4Aに示す一般的な垂直コーム電極の構造の場合、固定コーム電極12及び駆動コーム電極17を同一平面上に形成して互いに重ねた後、上部カバー18で固定コーム電極12を下方にTDほど移動させた形態をしている。図4Bは、このような駆動コーム電極17と固定コーム電極12との間の相対的な位置を示している。
このような構造で、駆動板15の変位によるキャパシタンスの変化は、図5Aのグラフのようである。すなわち、駆動コーム電極17がTDほど変位して固定コーム電極12と完全に重なり合うとき、キャパシタンスが最大になる。図2Aに示す垂直コーム電極の構造とは異なり、図4Aに示す垂直コーム電極の構造の場合には、固定コーム電極12と駆動コーム電極17との間に初期間隙がないため、非線形な動作が発生しない。しかし、図5Bのグラフのように、駆動板15がTD以上に移動すれば、静電気力Feの方向が反転されるので、図5Cのグラフのように、駆動板15は、TD以上に移動できない。したがって、図4Aに示す垂直コーム電極の構造の場合、大きな変位が得られないという問題がある。
本発明の目的は、構造が簡単で、かつ大きな変位の動作及び線形動作が何れも得られる垂直コーム電極の構造を提供することである。
また、本発明の他の目的は、前述の垂直コーム電極の構造を利用した静電センサー、マイクロアクチュエータ、及びマイクロ光スキャナーを提供することである。
本発明の垂直コーム電極の構造は、表面に対して垂直に形成された複数の固定コーム電極を備える第1基板と、前記第1基板の表面に積層されたものであって、前記第1基板に対して垂直に形成された複数の駆動コーム電極を備える第2基板と、を備え、前記固定コーム電極と前記駆動コーム電極との間に垂直方向の間隙が存在しないように、前記固定コーム電極が前記駆動コーム電極に向って所定距離だけ垂直方向に変位していることを特徴とする。
前記垂直コーム電極の構造は、前記第1基板の裏面に配置されたベース基板をさらに備える。また、前記ベース基板の表面には、前記固定コーム電極が前記駆動コーム電極と少なくとも部分的に重なるように、前記駆動コーム電極に向って前記固定コーム電極を垂直方向に加圧する突出部が形成されうる。
前記垂直コーム電極の構造は、前記第1基板と第2基板との間に絶縁層がさらに介在されていることを特徴とする。
また、前記ベース基板の表面に形成された突出部の高さは、少なくとも前記絶縁層の高さよりも高いことが望ましい。
本発明の望ましい実施形態によれば、前記第1基板と前記固定コーム電極とは、同一平面上に一体的に形成され、前記固定コーム電極が前記第1基板に対して垂直方向に変位するように、前記第1基板と前記固定コーム電極との間にバネが一体的に形成されうる。
また、前記第2基板は、同一平面上に一体的に形成された駆動板をさらに備え、前記駆動板が前記第2基板に対して揺動または垂直方向に変位することができるように、前記第2基板と前記駆動板との間にバネが一体的に形成されうる。
前記複数の駆動コーム電極は、前記駆動板の側面に垂直にかつ相互に平行に形成されることが望ましい。
本発明のマイクロ光スキャナーは、前述の垂直コーム電極の構造を備えることを特徴とする。
本発明のマイクロアクチュエータは、前述の垂直コーム電極の構造を備えることを特徴とする。
本発明の静電センサーは、前述の垂直コーム電極の構造を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ベース基板の突出部を利用して、固定コーム電極を駆動コーム電極と重ねることによって、簡単かつ安価で大きな変位の動作及び線形動作がいずれも可能な垂直コーム電極の構造を提供できる。
以下、添付された図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。
図6Aは、本発明の一実施形態に係る垂直方向に変位する垂直コーム電極の構造を概略的に示す断面図である。図6Aに示すように、本実施形態に係る垂直コーム電極の構造は、下部シリコン基板21及び上部シリコン基板24からなるSOI基板がベース基板30上に接合された構造を有している。接合方法としては、例えば、陽極接合、シリコン直接接合(Silicon Direct Bonding:SDB)、共融接合方法などがある。一般的な技術と同様に、下部シリコン基板21と上部シリコン基板24との間には、酸化物層と同じ絶縁層23が設けられており、下部シリコン基板21と上部シリコン基板24とが相互に電気的に短絡されることを防止する。下部シリコン基板21は、同一平面上に一体的に形成された複数の垂直な固定コーム電極22を備える。また、上部シリコン基板24は、同一平面上に一体的に形成された駆動板26及び複数の垂直な駆動コーム電極27を備える。図6Aに示すように、複数の駆動コーム電極27は、駆動板26の両側面に垂直にかつ互いに平行に形成される。
一方、ベース基板30において固定コーム電極22と対応する表面には、駆動コーム電極27に向かって固定コーム電極22を加圧する突出部31が形成されている。本実施形態によれば、ベース基板30の表面に形成された突出部31の高さは、少なくとも絶縁層23の高さ(厚さ)よりも高いことが望ましい。したがって、図6Aに示すように、固定コーム電極22が駆動コーム電極27に向って垂直方向に移動して、駆動コーム電極27と少なくとも部分的に重なり合う。
図6Bは、図6Aに示す固定コーム電極22及び駆動コーム電極27を図面に直交する方向に切り取った断面図であって、突出部31により下部シリコン基板21に対して垂直方向に移動した複数の固定コーム電極22と駆動コーム電極27との間の相対的な位置を示している。図6Bに示すように、本実施形態に係る垂直コーム電極の構造で、固定コーム電極22及び駆動コーム電極27は、垂直方向に所定の間隔T(T≧0)ほど重なり合っている。
したがって、駆動コーム電極27が、図6Bの矢印で表示されたように、下部シリコン基板21の表面に対して垂直方向に変位するときには、固定コーム電極22と駆動コーム電極27との間に発生するキャパシタンスの大きさは、図7Aのグラフのように変化する。すなわち、駆動コーム電極27の上下運動方向(すなわち、下部シリコン基板21に対して垂直方向)をz軸と定義し、駆動コーム電極27の下端部をz軸の原点とするとき、キャパシタンスは、駆動コーム電極27がz=+Tから−z方向に移動する間に線形的に大きくなる。また、キャパシタンスの変化により発生する静電気力(Fe)は、印加電圧が一定であるとするとき、図7Bに示すように、駆動コーム電極27がz=+Tから−z方向に移動する間に一定に維持される。したがって、本実施形態に係る垂直コーム電極の構造の場合、駆動コーム電極27の初期位置(z=0)が固定コーム電極22と間隔Tほど重なり合った状態にあるので、駆動コーム電極27は、線形駆動が可能になる。すなわち、図7Cに示すように、駆動コーム電極27は、印加電圧の2乗に線形的に比例して駆動されうる。ここで、駆動コーム電極27の変位範囲を大きくするためには、Tの値が小さい方が良い。特に、固定コーム電極22の上端部と駆動コーム電極27の下端部とが完全に一致する場合(すなわち、T=0)にも、駆動コーム電極27の線形性は維持されうる。
このような本発明に係る垂直コーム電極の構造は、図2Aに示す一般的な技術と比較すれば、線形駆動が可能である。また、図4Aに示す一般的な技術と比較すれば、より大きな変位が得られるという長所がある。
図8は、本発明の他の実施形態に係る揺動(シーソー運動)する垂直コーム電極の構造を概略的に示している。図6Aに示す垂直コーム電極の構造の場合、矢印で表示されたように、駆動板26が全体的に下部シリコン基板21の表面に対して垂直方向に変位(並進運動)している。一方、図8に示す垂直コーム電極の構造の場合、矢印で表示されたように、駆動板26が回転軸を中心に揺動(揺動運動)している。このような並進運動及び揺動運動は、同じ構造の垂直コーム電極の構造で、電圧の印加方式によって選択されうる。例えば、図6Aのように並進運動を行うためには、固定コーム電極22の両側と駆動コーム電極27の両側とにそれぞれ同じ電圧を印加する。一方、図8のように揺動運動を行うためには、固定コーム電極22の両側に相異なる電圧を印加するか、または固定コーム電極22の両側に交互に電圧を印加する。
図8のように駆動板26が揺動する場合、固定コーム電極22と駆動コーム電極27との間に発生するキャパシタンスは、図9Aのグラフのように変化する。前記グラフで、C1は、図面で右側の固定コーム電極と駆動コーム電極との間のキャパシタンスであり、C2は、図面で左側の固定コーム電極と駆動コーム電極との間のキャパシタンスである。また、駆動板26が水平状態を維持するときの角度θを0°とし、駆動板26が時計回り方向に回転するときには、θ>0、反時計回り方向に回転するときには、θ<0と定義する。例えば、図面で右側の固定コーム電極と駆動コーム電極との間のキャパシタンスC1は、駆動板26が時計回り方向に回転するとき(すなわち、θが大きくなるとき)に線形的に大きくなる。一方、図面で左側の固定コーム電極と駆動コーム電極との間のキャパシタンスC2は、駆動板26が反時計回り方向に回転するとき(すなわち、θが小さくなるとき)に線形的に大きくなる。初期的に固定コーム電極22と駆動コーム電極27とが重なり合っているため、図9Aに示すように、C1は、0°より小さい角度から大きくなり始め、C2は、0°より大きな角度から大きくなり始める。
これにより、キャパシタンスの変化により発生する静電気的なトルクτeの場合にも、図9Bのグラフのように変化する。例えば、時計回り方向に作用するトルクτe1は、θ>0である領域で常に一定の値を維持し、反時計回り方向に作用するトルクτe2は、θ<0である領域で常に一定の値を維持できる。その結果、図9Cに示すように、時計回り方向または反時計回り方向への駆動角度は、印加電圧の2乗に比例して線形的に変化しうる。
図10は、本発明に係る垂直コーム電極の構造を製造するための例示的な構成を示す分解斜視図である。図10に示すように、固定コーム電極22を備える下部シリコン基板21がベース基板30上に積層され、下部シリコン基板21上には、駆動コーム電極27を備える上部シリコン基板24が積層される。図10には示されていないが、下部シリコン基板21と上部シリコン基板24との間には、絶縁のための酸化物層が積層されている。
前述のように、下部シリコン基板21及び固定コーム電極22は、同一平面上に形成されており、例えば、一つのシリコン基板をエッチングして一体的に形成されうる。図10に示すように、固定コーム電極22と対応するベース基板30の上面には、突出部31が形成されているため、下部シリコン基板21を積層する過程で、固定コーム電極22は、突出部31の高さだけ上方に移動する。ここで、固定コーム電極22が下部シリコン基板21に対して変位することができるように、図10の拡大した円で詳細に示したように、下部シリコン基板21と固定コーム電極22とは、板バネ25を介して連結されることが望ましい。このような板バネ25も、エッチング工程を通じて下部シリコン基板21及び固定コーム電極22と共に一体的に形成されうる。
また、上部シリコン基板24は、当該上部シリコン基板24に対して垂直方向に変位または当該上部シリコン基板24に対して揺動する駆動板26を備え、複数の駆動コーム電極27は、駆動板26の両側面に垂直にかつ相互に平行に形成されている。駆動板26は、上部シリコン基板24に対して垂直方向に変位または上部シリコン基板24に対して揺動することができるように、図10に示すように、トーションバネ29を通じて上部シリコン基板24と連結される。下部シリコン基板21の場合と同様に、上部シリコン基板24、駆動板26、駆動コーム電極27、及びトーションバネ29は、一つのシリコン基板をエッチングして同一平面上に一体的に形成されうる。
前述のように、本発明に係る垂直コーム電極の構造は、大きな変位の動作及び線形動作をいずれも得ることができる。したがって、本発明に係る垂直コーム電極の構造は、目的によってマイクロ光スキャナー、マイクロアクチュエータ、または静電センサーなどに適切に利用されうる。例えば、レーザTVなどで映像の高速走査に使用されるマイクロ光スキャナーに垂直コーム電極の構造が利用される場合、駆動板26の表面にはミラーが形成され、前記ミラーが形成された駆動板26が高速に揺動するように、固定コーム電極22及び駆動コーム電極27に電圧が印加される。また、他の用途のマイクロアクチュエータとして使用される場合、駆動板26が垂直方向に変位するように、固定コーム電極22及び駆動コーム電極27に電圧が印加されうる。また、固定コーム電極22及び駆動コーム電極27に電圧を印加して駆動板26を駆動させる代わりに、駆動板26の振動による固定コーム電極22と駆動コーム電極27との間のキャパシタンスを測定して、慣性などを感知する静電センサーとして利用されてもよい。
本発明は、MEMS技術により提供されるマイクロアクチュエータ、マイクロ光スキャナー、静電センサーなどの製造に利用できる。
21 下部シリコン基板、
22 固定コーム電極、
24 上部シリコン基板、
25 板バネ、
26 駆動板、
27 駆動コーム電極、
29 トーションバネ、
30 ベース基板、
31 突出部。
22 固定コーム電極、
24 上部シリコン基板、
25 板バネ、
26 駆動板、
27 駆動コーム電極、
29 トーションバネ、
30 ベース基板、
31 突出部。
Claims (15)
- 表面に対して垂直に形成された複数の固定コーム電極を備える第1基板と、
前記第1基板の表面に積層されたものであって、前記第1基板に対して垂直に形成された複数の駆動コーム電極を備える第2基板と、を備え、
前記固定コーム電極と前記駆動コーム電極との間に垂直方向の間隙が存在しないように、前記固定コーム電極が前記駆動コーム電極に向かって所定距離だけ垂直方向に変位していることを特徴とする垂直コーム電極の構造。 - 前記第1基板の裏面に配置されるベース基板をさらに備え、
前記固定コーム電極が前記駆動コーム電極と少なくとも部分的に重なり合うように、前記駆動コーム電極に向かって前記固定コーム電極を垂直方向に加圧する突出部が前記ベース基板の表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の垂直コーム電極の構造。 - 前記第1基板と前記第2基板との間に絶縁層が介在されていることを特徴とする請求項2に記載の垂直コーム電極の構造。
- 前記ベース基板の表面に形成された突出部の高さは、少なくとも前記絶縁層の高さよりも高いことを特徴とする請求項3に記載の垂直コーム電極の構造。
- 前記第1基板と前記固定コーム電極とは、同一平面上に一体的に形成されており、
前記固定コーム電極が前記第1基板に対して垂直方向に変位するように、前記第1基板と前記固定コーム電極との間にバネが一体的に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の垂直コーム電極の構造。 - 前記第2基板は、同一平面上に一体的に形成された駆動板をさらに備え、
前記駆動板が前記第2基板に対して揺動または垂直方向に変位することができるように、前記第2基板と前記駆動板との間にバネが一体的に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の垂直コーム電極の構造。 - 前記複数の駆動コーム電極は、前記駆動板の側面に対して垂直にかつ相互に平行に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の垂直コーム電極の構造。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の垂直コーム電極の構造を備えることを特徴とするマイクロ光スキャナー。
- 前記第1基板と前記固定コーム電極とは、同一平面上に一体的に形成されており、
前記固定コーム電極が前記第1基板に対して垂直方向に変位するように、前記第1基板と前記固定コーム電極との間にバネが一体的に形成されていることを特徴とする請求項8に記載のマイクロ光スキャナー。 - 前記第2基板は、同一平面上に一体的に形成された駆動ミラーをさらに備え、
前記駆動ミラーが前記第2基板に対して揺動することができるように、前記第2基板と前記駆動ミラーとの間にバネが一体的に形成されていることを特徴とする請求項9に記載のマイクロ光スキャナー。 - 前記複数の駆動コーム電極は、前記駆動ミラーの側面に対して垂直にかつ相互に平行に形成されていることを特徴とする請求項10に記載のマイクロ光スキャナー。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の垂直コーム電極の構造を備えることを特徴とするマイクロアクチュエータ。
- 前記第1基板と前記固定コーム電極とは、同一平面上に一体的に形成されており、
前記固定コーム電極が前記第1基板に対して垂直方向に変位するように、前記第1基板と前記固定コーム電極との間にバネが一体的に形成されていることを特徴とする請求項12に記載のマイクロアクチュエータ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の垂直コーム電極の構造を備えることを特徴とする静電センサー。
- 前記第1基板と前記固定コーム電極とは、同一平面上に一体的に形成されており、
前記固定コーム電極が前記第1基板に対して垂直方向に変位するように、前記第1基板と前記固定コーム電極との間にバネが一体的に形成されていることを特徴とする請求項14に記載の静電センサー。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR1020050125454A KR100723416B1 (ko) | 2005-12-19 | 2005-12-19 | 선형 대변위 거동이 가능한 수직 콤전극 구조 |
Publications (1)
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