JP3348777B2 - 差動型圧電アクチュエータ - Google Patents

差動型圧電アクチュエータ

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JP3348777B2
JP3348777B2 JP14329399A JP14329399A JP3348777B2 JP 3348777 B2 JP3348777 B2 JP 3348777B2 JP 14329399 A JP14329399 A JP 14329399A JP 14329399 A JP14329399 A JP 14329399A JP 3348777 B2 JP3348777 B2 JP 3348777B2
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y15/00Nanotechnology for interacting, sensing or actuating, e.g. quantum dots as markers in protein assays or molecular motors
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • HELECTRICITY
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    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、差動型圧電アクチ
ュエータに係わり、特に、高精度で微小変位制御がで
き、実装が容易な高信頼性圧電アクチュエータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】昨今の技術革新により、磁気記録装置や
走査型トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡、半導体製造装
置に用いられるステッパなど、微少かつ正確に位置決め
をおこなう機構の要請が拡大している。圧電材料は電圧
を印加すると伸縮する特性をもち、この変位量は材質、
寸法と印加電圧で変えることができる。このような圧電
材料を応用したアクチュエータは、微少変位制御を、精
度が高くかつ容易におこなうことができるため注目を浴
びている。また、圧電アクチュエータは電磁式アクチュ
エータと比べ、コイルが不要で、電磁ノイズが少なく、
小型化が図れるなどの利点を有する。
【0003】従来の技術に差動型圧電素子を利用した磁
気ディスク装置の磁気ヘッドの位置決め機構がある(特
開平4−232678号公報等)。これはヘッドアーム
に固定された2つの圧電素子を支持部に接合し、圧電素
子の伸縮運動により発生した圧力を支持部に伝え、支持
部に接合された支持バネの先端の回転運動を利用し、位
置決め制御をおこなうものであった。
【0004】また、特開平3−283580号公報に
は、二つの圧電素子の発生変位を拡大する機構が開示さ
れ、特許第2529380号公報には、二つの圧電素子
を用いて支持バネをディスクの半径方向に揺動可能とす
るヘッド位置決め機構が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平4
−232678号に記載の機構における圧電素子は、素
子の大きく可動する両端に接合点があるため、この接合
点における圧力伝達損失が大きく、その損失分を補うた
め、圧電素子が大きくなり、また、伝達ロスにより、変
位のヒステリシスが発生し、高精度位置決め制御をおこ
なうことが困難であった。また、圧電素子を繰り返し駆
動することにより発生する応力から、接合部界面での破
壊が進行し、信頼性の観点から実用上問題があった。ま
た、2つの圧電素子の、両自由端を接合することから、
その寸法精度が厳密で、加工による寸法調整に多大な費
用が必要であった。
【0006】本発明の目的は、このような問題点を解決
し、従来の差動型圧電アクチュエータを更に改善し、高
精度で微小変位制御ができ、実装組立が容易な高信頼性
差動型アクチュエータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の差動型圧
電アクチュエータは、2つの圧電素子部と該圧電素子部
を構成する材料からなる台座部が一体化された駆動体
と、前記2つの圧電素子部の長さ方向の先端にある自由
端に接合した支持バネと、を有し、前記2つの圧電素子
部を各々伸縮運動させることにより得られる差動変位に
より、前記支持バネの先端部に回転運動を発生させるこ
とを特徴とするものである。
【0008】本発明の第2の差動型圧電アクチュエータ
は、上記本発明の第1の差動型圧電アクチュエータにお
いて、前記圧電素子部の自由端の角部に段差を設けたも
のである。
【0009】本発明の第3の差動型圧電アクチュエータ
は、上記本発明の第1又は第2の差動型アクチュエータ
において、前記2つの圧電素子部の自由端と接合される
側の前記支持バネの端部に、前記2つの圧電素子部の各
自由端と接合される2つの突起部を設けたものである。
【0010】本発明の第4の差動型圧電アクチュエータ
は、上記本発明の第1〜3のいずれかの差動型圧電アク
チュエータにおいて、前記圧電素子部の伸縮運動は、各
々の圧電素子部の厚み方向の両主面に設けられた電極に
電圧を印加したときの長さ方向の伸縮を利用するもので
ある。
【0011】本発明の第5の差動型圧電アクチュエータ
は、上記本発明の第1〜4のいずれかの差動型圧電アク
チュエータにおいて、各々の圧電素子部は厚み方向に、
導体層と圧電材料層が交互に積層され、前記圧電素子部
の伸縮運動は、前記導体層を介して電圧を印加したとき
に生ずる、長さ方向の伸縮を利用するものである。
【0012】本発明の第6の差動型圧電アクチュエータ
は、上記本発明の第1〜3のいずれかの差動型圧電アク
チュエータにおいて、各々の圧電素子部は、長さ方向の
先端部と底部に電極が設けられ、前記圧電素子部の伸縮
運動は、前記電極を介して長さ方向に電圧を印加したと
きに生ずる、長さ方向の伸縮を利用するものである。
【0013】本発明の第7の差動型圧電アクチュエータ
は、上記本発明の第1、2、3、6のいずれかの差動型
圧電アクチュエータにおいて、各々の圧電素子部は長さ
方向に導体層と圧電材料層が交互に積層され、前記圧電
素子部の伸縮運動は、前記導体層を介して厚み方向に電
圧を印加したときに生ずる、長さ方向の伸縮を利用する
ものである。
【0014】本発明の第8の差動型圧電アクチュエータ
は、上記本発明の第1〜3のいずれかの差動型圧電アク
チュエータにおいて、各々の圧電素子部は、幅方向の両
主面に電極が設けられ、前記圧電素子部の伸縮運動は、
該電極を介して幅方向に電圧を印加したときに生ずる、
長さ方向の伸縮を利用するものである。
【0015】本発明の第9の差動型圧電アクチュエータ
は、上記本発明の第1、2、3、8のいずれかの差動型
圧電アクチュエータにおいて、各々の圧電素子部は、幅
方向に導体層と圧電材料層とが交互に積層され、前記圧
電素子部の伸縮運動は、前記導体層を介して幅方向に電
圧を印加したときに生ずる、長さ方向の伸縮を利用する
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0017】図1(a)は本発明の代表的な実施形態の
一例を示す要部平面図、図1(b)は図1(a)のAB
線断面図、図1(c)は2つの圧電素子部と台座部が一
体化された駆動体を示す斜視図、図1(d)は圧電素子
部の電圧印加方法を示す説明図である。
【0018】図1に示されるように、2つの圧電素子部
111、112と、圧電素子部を構成する材料からなる
台座部113とが一体化されて、溝部114を有する
「コ」の字状に形成され、支持バネ116を駆動する駆
動体を構成する。台座部113はフレーム125の支持
部115に固定し、さらに各々の圧電素子部111、1
12の自由端を支持バネ116に接合し、2つの圧電素
子部111、112の伸縮運動により得られる差動変位
により支持バネの先端部126に回転運動が発生するよ
うにアクチュエータを構成する。支持バネ116はヒン
ジ部127を介し、フレーム125に固定されている。
【0019】上記差動型圧電アクチュエータでは、2つ
の圧電素子部111、112について独立した伸縮運動
をさせ、ヒンジ部127を撓ませて、長さ方向(図1
(c)に図示)の伸縮差による振動を支持バネ116に
伝えることで、支持バネ先端部126の回転運動を誘起
することができる。
【0020】また、圧電素子部111、112と一体化
された台座部113は、振動しないので、台座部113
を支持部115に固定することで、圧電素子部の振動を
阻害することなく、また、高い信頼性を有する接合が可
能になる。支持バネ116の底部の基準面117を基準
に圧電素子部111、112の先端119、120を接
合し、台座部113を支持部115に接合する位置を調
整することで、圧電素子部111、112の厳密な寸法
調整がいらず、製造コストの低減が図れる。
【0021】また、支持バネ116の底部基準面117
に2つの突起部118を設けることにより、圧電素子部
111、112の自由端119、120と支持バネ11
6を接合する際の位置合わせが容易になる。さらには、
圧電素子部111、112の自由端119、120の角
部に段差121、122を設けることで、圧電素子部1
11、112と支持バネ116を接合する際に用いる接
合材のはみ出しによる、圧電素子部の側面への接合材の
流れ防止ができ、良好な接合状態を得ることができる。
【0022】図1における圧電素子部111、112
は、幅方向の両主面に電極123、124を形成し、幅
方向(図1(c)に図示)に電界を加え、長さ方向に伸
縮させる構成であるが、厚さ方向(図1(c)に図示)
の両主面に電極を形成し、厚さ方向に電界を加え、長さ
方向に伸縮させても、長さ方向に電極を形成し、長さ方
向に電界を印加して、長さ方向に伸縮させてもよい。ま
た、圧電素子部は圧電材料と電極材料(導体材料)を交
互に積層することで、駆動電圧を低減できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。 (実施例1)図2(a)は本発明に係わる差動型アクチ
ュエータの一実施例を示す要部平面図、図2(b)は図
2(a)のAB線断面図、図2(c)は2つの圧電素子
部と台座部が一体化された駆動体を示す斜視図、図2
(d)は圧電素子部の電圧印加方法を示す説明図であ
る。なお、本実施例の構成および動作は図1の実施形態
の構成および動作と同じである。
【0024】支持バネ216はヒンジ部227を介し、
フレーム225に固定されている。これらはSUS材料
を用いて作製した。圧電素子部211、212および台
座部213からなる駆動体(図2(c))はグリーンシ
ート法により作製した。長さ10mmの支持バネ216
の底部にある基準面217に駆動体が接合される。駆動
体は、幅方向の両主面に銀系導体を用いた電極223、
224がそれぞれ形成された2つの圧電素子部211、
212と台座部213とが一体化され、溝部214を有
する「コ」の字状に構成される。駆動体は、電極22
3、224に電圧を印加することで、幅方向に分極され
(図2(d)のPの矢印は分極方向を示す)、圧電素子
部211、212の長さ方向に伸縮が生ずる。台座部2
13はフレーム225に設けられた支持部215と接合
された構成になっている。ここで、圧電素子部211、
212と支持バネ216との接合、および圧電素子部2
11、212と支持部215との接合はエポキシ系接着
材を用いておこなった。また、圧電素子部を含む駆動体
を構成する材料として、ジルコン酸チタン酸鉛系セラミ
ックスを用い、長さ2mm、幅1mm、厚さ0.2m
m、2つの圧電素子部の間隔を0.8mmとした。圧電
素子部の段差部221、222は長さ、幅ともに0.0
50mm、圧電素子部の突起部219,220は支持バ
ネ216の底部の2つの突起部218と同寸法にした。
【0025】支持バネ216の底部基準面217に2つ
の突起部218を設けることにより、圧電素子部21
1、212の自由端219、220と支持バネ216を
接合する際の位置合わせが容易になる。さらには、圧電
素子部211、212の自由端219、220の角部に
段差221、222を設けることで、圧電素子部21
1、212と支持バネ216を接合する際に用いる接合
材のはみ出しによる、圧電素子部の側面への接合材の流
れ防止ができ、良好な接合状態を得ることができる。
【0026】圧電素子部211、212にそれぞれ電極
223、224を介し、−125V〜+125の直流電
界を印加すると、電界の強さに応じて、圧電素子部の長
さ方向に伸縮がおこり、ヒンジ部227が撓んで、この
差動変位が支持バネ216に伝達され、支持バネの先端
部226に回転運動がおこった。電界を印加する前の支
持バネ先端部位置を基準としたとき、回転運動による支
持バネの先端の移動距離が−0.1〜+0.1μmの範
囲で高精度な制御が可能であった。 (実施例2)図3(a)は本発明に係わる差動型アクチ
ュエータの他の実施例を示す要部平面図、図3(b)は
2つの圧電素子部と台座部が一体化された駆動体を示す
斜視図、図3(c)は圧電素子部の電圧印加方法を示す
説明図である。図3において、図2に示した実施例の構
成と同一構成部材については同一符号を付する。
【0027】本実施例の構成が実施例1と異なる点は、
圧電素子部が積層構造になっていることである。
【0028】支持バネ216はヒンジ部227を介し、
フレーム225に固定されている。これらはSUS材料
を用いて作製した。圧電素子部311、312および台
座部313からなる駆動体(図3(b))はグリーンシ
ート法により作製した。長さ10mmの支持バネ216
の底部にある基準面217に駆動体が接合される。駆動
体の2つの圧電素子部311、312は各々、圧電素子
部の幅方向に圧電材料層329と銀パラジウム系電極層
323、圧電材料層329と銀パラジウム系電極層32
4が交互に接合され、電極層323、324がそれぞれ
結線330により電気的に並列に接続され、各圧電材料
層が幅方向に交互に分極される。ここで、圧電素子部3
11、312の圧電材料層329はそれぞれ5層とし
た。また、駆動体は、2つの圧電素子部311、312
と、圧電材料層と同一材料からなる台座部313が一体
化され、溝部314を有する「コ」の字状に構成され
る。台座部313はフレーム225に設けられた支持部
215と接合された構成になっている。ここで、圧電素
子部311、312と支持バネ216との接合、および
圧電素子部311、312と支持部215との接合はエ
ポキシ系接着材を用いておこなった。また、圧電素子部
を含む駆動体を構成する材料として、ジルコン酸チタン
酸鉛系セラミックスを用い、長さ2mm、幅1mm、厚
さ0.2mm、2つの圧電素子部の間隔を0.8mmと
した。また、圧電素子部の段差部321、322は長
さ、幅ともに0.050mm、圧電素子部の突起部31
9,320は支持バネ216の底部の2つの突起部21
8と同寸法にした。
【0029】圧電素子部311、312にそれぞれ電極
323、324を介し、−25V〜+25の直流電界を
印加すると、電界の強さに応じて、圧電素子部の長さ方
向に伸縮がおこり、ヒンジ部227が撓んで、この差動
変位が支持バネ216に伝達され、支持バネの先端部2
26に回転運動がおこった。電界を印加する前の支持バ
ネ先端部位置を基準としたとき、回転運動による支持バ
ネの先端の移動距離が−0.1〜+0.1μmの範囲で
高精度な制御が可能であった。また、実施例1の構成と
比べると1/5の電界で同等の変位が得られた。 (実施例3)図4(a)は本発明に係わる差動型アクチ
ュエータの他の実施例を示す要部平面図、図4(b)は
2つの圧電素子部と台座部が一体化された駆動体を示す
斜視図、図4(c)は圧電素子部の電圧印加方法を示す
説明図である。図4において、図2に示した実施例の構
成と同一構成部材については同一符号を付する。
【0030】本実施例の構成が他の実施例と異なる点
は、2つの圧電素子部の長さ方向に電界を印加し、長さ
方向に伸縮運動をすることである。
【0031】支持バネ216はヒンジ部227を介し、
フレーム225に固定されている。これらはSUS材料
を用いて作製した。圧電素子部411、412および台
座部413からなる駆動体(図4(b))はグリーンシ
ート法により作製した。長さ10mmの支持バネ216
の底部にある基準面217に駆動体が接合される。駆動
体の2つの圧電素子部411、412は各々、圧電素子
部の長さ方向に圧電材料層429と銀パラジウム系電極
層423、圧電材料層429と銀パラジウム系電極層4
24が交互に接合され、電極層423、424が結線4
30により電気的に並列に接続され、各圧電材料層が長
さ方向に交互に分極されている。ここで、圧電素子部4
11、412の圧電材料層429はそれぞれ10層とし
た。また、駆動体は、2つの圧電素子部411、412
と、圧電材料層と同一材料からなる台座部413が一体
化され、溝部414を有する「コ」の字状に構成され
る。台座部413はフレーム225に設けられた支持部
215と接合された構成になっている。ここで、圧電素
子部411、412と支持バネ216との接合、および
圧電素子部411、412と支持部215との接合はエ
ポキシ系接着材を用いておこなった。また、圧電素子部
を含む駆動体を構成する材料として、ジルコン酸チタン
酸鉛系セラミックスを用い、長さ2mm、幅1mm、厚
さ0.2mm、2つの圧電素子部の間隔を0.8mmと
した。また、圧電素子部の段差部421、422は長
さ、幅ともに0.050mm、圧電素子部の突起部41
9,420は支持バネ216の底部の2つの突起部21
8と同寸法にした。
【0032】圧電素子部411、412にそれぞれ電極
423、424を介し、−25V〜+25の直流電界を
印加すると、電界の強さに応じて、圧電素子部の長さ方
向に伸縮がおこり、ヒンジ部227が撓んで、この差動
変位が支持バネ216に伝達され、支持バネの先端部2
26に回転運動がおこった。電界を印加する前の支持バ
ネ先端部位置を基準としたとき、回転運動による支持バ
ネの先端の移動距離(変位)が−0.3〜+0.3μm
の範囲で高精度な制御が可能であった。また実施例2の
構成に比べ、同じ大きさの電界で3倍の大きな変位が得
られた。 (実施例4)図5(a)は本発明に係わる差動型アクチ
ュエータの他の実施例を示す要部平面図、図5(b)は
2つの圧電素子部と台座部が一体化された駆動体を示す
斜視図、図5(c)は圧電素子部の電圧印加方法を示す
説明図である。図5において、図2に示した実施例の構
成と同一構成部材については同一符号を付する。
【0033】本実施例の構成が他の実施例と異なる点
は、2つの圧電素子部の厚さ方向に電界を印加し、長さ
方向に伸縮運動をすることである。
【0034】支持バネ216はヒンジ部227を介し、
フレーム225に固定されている。これらはSUS材料
を用いて作製した。圧電素子部511、512および台
座部513からなる駆動体(図5(b))はグリーンシ
ート法により作製された。長さ10mmの支持バネ21
6の底部にある基準面217に駆動体が接合される。駆
動体の2つの圧電素子部511、512は各々、素子部
の厚さ方向に圧電材料層529と銀パラジウム系電極層
523、圧電材料層529と銀パラジウム系電極層52
4が交互に接合され、電極層523、524が結線53
0により電気的に並列に接続され、各圧電材料層が、圧
電素子部の厚さ方向に交互に分極されている。ここで
は、圧電素子部511、512の圧電材料層529は5
層とした。また、駆動体は、2つの圧電素子511、5
12と、圧電材料層と同一材料からなる台座部513が
一体化され、溝部514を有する「コ」の字状に構成さ
れる。台座部513はフレーム225に設けられた支持
部215と接合された構成になっている。ここで、圧電
素子部511、512と支持バネ216との接合、およ
び圧電素子部511、512と支持部215との接合は
エポキシ系接着材を用いておこなった。また、圧電素子
部を含む駆動体を構成する材料として、ジルコン酸チタ
ン酸鉛系セラミックスを用い、長さ2mm、幅1mm、
厚さ0.2mm、2つの圧電素子部の間隔を0.8mm
とした。また、圧電素子部の段差部521、522は長
さ、幅ともに0.050mm、圧電素子部の突起部51
9,520は支持バネ216の底部の2つの突起部21
8と同寸法にした。
【0035】圧電素子部511、512にそれぞれ電極
523、524を介し、−5V〜+5の直流電界を印加
すると、電界の強さに応じて、圧電素子部の長さ方向に
伸縮がおこり、ヒンジ部227が撓んで、この差動変位
が支持バネ216に伝達され、支持バネの先端部226
に回転運動がおこった。電界を印加する前の支持バネ先
端部位置を基準としたとき、回転運動による支持バネの
先端の移動距離が−0.1〜+0.1μmの範囲で高精
度な制御が可能であった。また、実施例2と比べ1/2
5の大きさの電界で同等変位が得られた。
【0036】本発明に係わる差動型アクチュエータは、
磁気ヘッド、光磁気ヘッド等の位置決め装置に好適に用
いることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高精度で微小変位制御ができ、実装が容易な高信頼性差
動型圧電アクチュエータが実現でき、本発明は新たな高
性能デバイスのキーコンポーネントと活躍することが期
待され、その工業的価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の差動型圧電アクチュエータの実施形態
に係わる要部平面図、断面図、および駆動体の斜視図、
圧電素子部への電圧印加方法を説明する図である。
【図2】本発明の差動型圧電アクチュエータの第1実施
例を示す要部平面図、断面図、および駆動体の斜視図、
圧電素子部への電圧印加方法を説明する図である。
【図3】本発明の差動型圧電アクチュエータの第2実施
例を示す要部平面図、駆動体の斜視図、圧電素子部への
電圧印加方法を説明する図である。
【図4】本発明の差動型圧電アクチュエータの第3実施
例を示す要部平面図、駆動体の斜視図、圧電素子部への
電圧印加方法を説明する図である。
【図5】本発明の差動型圧電アクチュエータの第4実施
例を示す要部平面図、駆動体の斜視図、圧電素子部への
電圧印加方法を説明する図である。
【符号の説明】
111,112 圧電素子部、 113 圧電素子台座
部、114 溝部、 115 圧電素子支持部、116
支持バネ、 117 支持バネ底部基準面、118
支持バネ底部突起部、 119,120 圧電素子先端
部、121,122 圧電素子段差部、 223,22
4 電極、125 フレーム、 126 支持バネ先端
部、127 ヒンジ部、211,212 圧電素子部、
213 圧電素子台座部 214 溝部、 215 圧電素子支持部、216 支
持バネ、 217 支持バネ底部基準面、218 支持
バネ底部突起部、 219,220 圧電素子先端部、
221,222 圧電素子段差部、 223,224
電極、225 フレーム、 226 支持バネ先端部、
227 ヒンジ部、 228 支持バネ基準位置、22
9 圧電材料層、311,312 圧電素子部、 31
3 圧電素子台座部、314 溝部、 319,320
圧電素子先端部、321,322 圧電素子段差部、
323,324 電極、328 支持バネ基準位置、
329 圧電材料層、 330 結線、411,41
2 圧電素子、 413 圧電素子台座部、414 溝
部、 419,420 圧電素子先端部、421,42
2 圧電素子段差部、 423,424 電極、428
支持バネ基準位置、 429 圧電材料層、 430
結線、511,512 圧電素子、 513 圧電素
子台座部、514 溝部、 519,520 圧電素子
先端部、521,522 圧電素子段差部、 523,
524 電極、528 支持バネ基準位置、 529
圧電材料層、 530 結線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−231553(JP,A) 特開 平2−263369(JP,A) 特開 平11−48477(JP,A) 特開 平3−159280(JP,A) 特開 平9−37571(JP,A) 特開 平4−232678(JP,A) 特開 平3−283580(JP,A) 特開 平2−227886(JP,A) 特開2000−182341(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/10 G11B 21/16 - 21/26 G11B 5/56 - 5/60

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの圧電素子部と該圧電素子部を構成
    する材料からなる台座部が一体化された駆動体と、 前記2つの圧電素子部の長さ方向の先端にある自由端に
    接合した支持バネと、を有し、 前記2つの圧電素子部を各々伸縮運動させることにより
    得られる差動変位により、前記支持バネの先端部に回転
    運動を発生させることを特徴とする差動型圧電アクチュ
    エータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の差動型圧電アクチュエ
    ータにおいて、 前記圧電素子部の自由端の角部に段差を設けたことを特
    徴とする差動型圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の差動型ア
    クチュエータにおいて、 前記2つの圧電素子部の自由端と接合される側の前記支
    持バネの端部に、前記2つの圧電素子部の各自由端と接
    合される2つの突起部を設けたことを特徴とする差動型
    圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの請求項に記載
    の差動型圧電アクチュエータにおいて、 前記圧電素子部の伸縮運動は、各々の圧電素子部の厚み
    方向の両主面に設けられた電極に電圧を印加したときの
    長さ方向の伸縮を利用することを特徴とする差動型圧電
    アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの請求項に記載
    の差動型圧電アクチュエータにおいて、 各々の圧電素子部は厚み方向に、導体層と圧電材料層が
    交互に積層され、 前記圧電素子部の伸縮運動は、前記導体層を介して電圧
    を印加したときに生ずる、長さ方向の伸縮を利用するこ
    とを特徴とする差動型圧電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかの請求項に記載
    の差動型圧電アクチュエータにおいて、 各々の圧電素子部は、長さ方向の先端部と底部に電極が
    設けられ、 前記圧電素子部の伸縮運動は、前記電極を介して長さ方
    向に電圧を印加したときに生ずる、長さ方向の伸縮を利
    用することを特徴とする差動型圧電アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、6のいずれかの請求
    項に記載の差動型圧電アクチュエータにおいて、 各々の圧電素子部は長さ方向に導体層と圧電材料層が交
    互に積層され、 前記圧電素子部の伸縮運動は、前記導体層を介して厚み
    方向に電圧を印加したときに生ずる、長さ方向の伸縮を
    利用することを特徴とする差動型圧電アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかの請求項に記載
    の差動型圧電アクチュエータにおいて、 各々の圧電素子部は、幅方向の両主面に電極が設けら
    れ、 前記圧電素子部の伸縮運動は、該電極を介して幅方向に
    電圧を印加したときに生ずる、長さ方向の伸縮を利用す
    ることを特徴とする差動型圧電アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、8のいずれかの請求
    項に記載の差動型圧電アクチュエータにおいて、 各々の圧電素子部は、幅方向に導体層と圧電材料層とが
    交互に積層され、 前記圧電素子部の伸縮運動は、前記導体層を介して幅方
    向に電圧を印加したときに生ずる、長さ方向の伸縮を利
    用することを特徴とする差動型圧電アクチュエータ。
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