JP5310211B2 - 超音波モータ - Google Patents
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Description
そして、近年の超音波モータには、更なる小型化のほか、正方向および逆方向への移動子の容易な切り替え駆動が要求されている。
特許文献1に記載のモータでは、厚さ方向に分極された円板状の圧電振動子の一方の主面を4等分して電極A,B,C,Dが配置されている(特許文献1の図1を参照)。圧電振動子の他方の主面には、電極A,B,C,Dにそれぞれ対向する位置に、電極a,b,c,dを形成し、電極Aとc、Bとd、Cとa、およびDとbを電気的に接続して、電極A,B,c,dを等電位とし、また電極a,b,C,Dを等電位としている。そして、電極A,B,c,dの組と、電極a,b,C,Dの組に対して、電圧の極性を正逆に反転した交番電圧をそれぞれ印加することにより、回転子を回転駆動する。すなわち、特許文献1のモータでは、圧電セラミック板の面積の半分の領域と、他の半分の領域の電界の向きが異なっている。
また、同文献に記載のモータでは、コモン端子に接続された2回路4接点スイッチを切り替えることにより、同一電位とする電極の組み合わせを変更し、回転子の回転方向を反転させている。
前記領域に個別に形成されて交番電圧が印加される、第一および第二選択駆動電極ならびに共通駆動電極と、
前記圧電振動子の他方の主面に形成されたアース電極と、
前記圧電振動子の外周に設けられた付勢部と、を備え、
前記第一または第二選択駆動電極より選択された一方および前記共通駆動電極と前記アース電極との間に前記交番電圧を印加し、前記第二または第一選択駆動電極を開放することにより、前記圧電振動子が平面方向に共振して、前記付勢部が前記圧電振動子の周方向および径方向に、前記周方向よりも前記径方向に大きな変位量にて振動し、かつ、
前記第一または第二選択駆動電極の選択を切り替えることにより、前記付勢部の前記周方向の振動と前記径方向の振動の位相が反転して、前記付勢部に付勢される移動子の送り方向が正方向または逆方向に切り替えられることを特徴とする。
円形の前記主面の一つの直径を対称軸として、
前記第一選択駆動電極と前記第二選択駆動電極とが対称位置に配置され、かつ、
前記共通駆動電極が対称形状をなし、
前記付勢部が前記対称軸上に設けられていてもよい。
前記付勢部が、前記対称軸上であって前記中心を挟む両側に対向して設けられていてもよい。
そして、本発明では、付勢部が圧電振動子の周方向および径方向に振動するとともに、周方向よりも径方向に大きな変位量にて振動するため、付勢部から移動子に対して圧電振動子の周方向のみならず径方向にも十分な付勢力が与えられ、移動子の駆動力を安定して得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる超音波モータ10の構造を示す概略図である。
はじめに、本実施形態の超音波モータ10の概要について説明する。
圧電セラミック板101は板状をなし、厚さ方向に分極され、一方の主面(主面30)は複数の領域A、B、C、Dに区画されている。
第一および第二選択駆動電極41c、41dならびに共通駆動電極41a,41bは、領域A、B、C、Dに個別に形成されて交番電圧が印加される電極である。
アース電極(共通アース電極102)は、圧電セラミック板101の他方の主面(主面31)に形成されている。
付勢部103は、圧電セラミック板101の外周に設けられている。
超音波モータ10では、第一または第二選択駆動電極41c、41dより選択された一方と共通駆動電極41a,41bとに交番電圧を印加し、第二または第一選択駆動電極41d、41cを開放することにより、圧電セラミック板101が平面方向に共振して、付勢部103が圧電セラミック板101の周方向および径方向に、周方向よりも径方向に大きな変位量にて振動する。
そして、本実施形態の超音波モータ10では、第一または第二選択駆動電極41c、41dの選択を切り替えることにより、付勢部103の周方向の振動と径方向の振動の位相が反転して、付勢部103に付勢される移動子107の送り方向が正方向または逆方向に切り替えられる。
本実施形態の圧電セラミック板101は円板状をなし、中央には厚み方向に貫通した所定径の円孔42(図2を参照)が穿設されている。すなわち、本実施形態の圧電セラミック板101は円環板状をなしている。
より具体的には、本実施形態の領域A、B、C、Dは、円環状の主面30を二本の互いに直交する直径で4分割してなる略扇状であり、各領域の中心角はそれぞれ90度である。
本実施形態の超音波モータ10では、略扇状の各領域のほぼ全面に対してそれぞれ電極41a〜41dが形成されている。領域AとCに形成された電極41aと41cは互いに接続されており、領域BとDにそれぞれ形成された電極41b、41dとは電気的に分離している。
すなわち、本実施形態の超音波モータ10では、共通駆動電極41a,41bは領域A、B、C、Dのうちの二つに形成され、かつ、第一および第二選択駆動電極41c、41dは、領域A、B、C、Dのうちの他の一つにそれぞれ形成されている。より具体的には、本実施形態の共通駆動電極41a,41bは、対向する二つの領域AおよびCに形成され、第一および第二選択駆動電極41c、41dは、他の二つの領域BとDに形成されている。
また、本実施形態の共通アース電極102は、主面31のほぼ全面に形成されている。
そして、本実施形態では、第一選択駆動電極41cまたは第二選択駆動電極41dより選択された一方および共通駆動電極41a,41bと、共通アース電極102と、の間に所定の共振周波数の交番電圧が印加される。これにより、圧電セラミック板101は平面方向(図1における上下および左右方向)に共振する。
同様に、付勢部103が対称軸AX上に設けられているとは、付勢部103の平面視の一部を対称軸AXが通過する場合のほか、付勢部103の振動方向の反転により移動子107の送り方向を実用的に切り替え可能である限りにおいて、付勢部103が対称軸AXの近傍に位置していることを含む。
付勢部103による移動子107の送り方向は特に限定されないが、本実施形態では圧電セラミック板101の周方向を送り方向としている。
付勢部103の材料は特に限定されないが、アルミナなどのセラミック材料を一例として挙げることができる。または、圧電セラミック板101の外周面を粗面化処理して付勢部103としてもよい。すなわち、付勢部103は、圧電セラミック板101とは別部材として作製してもよく、圧電セラミック板101自体を加工して形成してもよい。
より具体的には、本実施形態の付勢部103は、アルミナ製のパッド状の摩擦要素を、円環板状の圧電セラミック板101の外周面上の一部に装着して設けられている。
圧電セラミック板101に対向する移動子107の表面は、付勢部103と摩擦的に係合するよう粗面化されている。
図1に示す本実施形態の圧電セラミック板101には、その下端にあたる領域Cの外周縁の中央近傍に付勢部103が設けられている。そして、圧電セラミック板101の共振による付勢部103の送り方向を圧電セラミック板101の周方向とすることにより、摺動機構108により許容される移動子107の移動方向は、図1における左右方向となる。
支持具105は、少なくとも圧電セラミック板101と接触する外表面が、圧電セラミック板101よりもヤング率の低い硬質ゴムなどの樹脂材料によって形成されている。これにより、交番電圧が印加されて圧電セラミック板101が弾性的に共振する際に主面30の中央の円孔42の内径が拡大または縮小したとしても、振動を抑制することなく安定して圧電セラミック板101を支持することができる。
これにより、付勢部103と移動子107とが常時接触した状態で圧電セラミック板101は共振する。
さらに、第一または第二選択駆動電極41c、41dの選択を切り替えると、付勢部103の周方向の振動と径方向の振動の位相が反転する。これにより、移動子107に対する垂直抗力を所定に維持しつつ、移動子107の送り方向が正方向(図1における左方)または逆方向(同、右方)に切り替えられる。
また、端子S1は第一選択駆動電極41cと接続され、端子S2は第二選択駆動電極41dと接続されている。
図1に示すように、スイッチSW1を端子S1側に倒すと、駆動電圧は共通駆動電極41aおよび41b、ならびに第一選択駆動電極41cに印加される。
一方、スイッチSW1を端子S2側に倒すと、駆動電圧は共通駆動電極41aおよび41b、ならびに第二選択駆動電極41dに印加される。
以下、本実施形態の圧電セラミック板101に正弦波電圧を印加した場合に生じる共振モードと、圧電セラミック板101の外周の変位について詳説する。
同図(b)に矢印で示すように、円環板状の圧電セラミック板101は厚さ方向に分極され、主面30の中央には円孔42が穿設されている。なお、以下の説明は円孔42の内径の大小によらない。すなわち、圧電セラミック板101の円環の太さは任意であり、また圧電セラミック板101が中実の円板状であっても同様の動作原理が説明される。
また、図2(a)には、圧電セラミック板101の外周部の変形量を説明するため、電極41a〜41d同士の境界部および電極41a〜41dの外周円弧の中央部における、圧電セラミック板101の外周を8等分する点の位置に、便宜上の記号a〜hを付している。
そして、4個の分割電極のうちの3個を駆動電極とし、残る1個の分割電極を開放電極として、共通アース電極102との間に所定の周波数の交流電圧を印加する。
図4(a)は圧電セラミック板101の収縮変形時、同図(b)は膨張変形時を示している。なお、図4各図に示す変位モード図では、変位量の大きい部位を濃色で示し、変位量の少ない部位を淡色で示している。
同図(a)および(b)より、圧電セラミック板101の共振変形は、対称軸AXに関して左右非対称になっており、特に開放状態の電極41dが形成された領域Dの変形量が小さいことがわかる。
同図(a)および(b)より、圧電セラミック板101の共振変形は、対称軸AXに関して左右非対称になっており、特に開放している電極41bの形成領域(領域B)の変形量が小さいことがわかる。
これは、付勢部103により移動子107に駆動力を一定方向に連続的に付与するためには、付勢部103から移動子107に与えられる付勢力が圧電セラミック板101の共振周期にしたがって周期的に変動することが好ましいためである。したがって、圧電セラミック板101の振動モードとしては、付勢部103の近傍が、移動子107の送り方向とともに、移動子107に対する接近および退避方向にも振動することが好ましい。このため、付勢部103の変形方向は圧電セラミック板101の接線方向に対して略45度で交差することが好適である。
このため、図1に示す本実施形態の超音波モータ10では、円環板状の圧電セラミック板101の一つの直径を対称軸AXとして選択駆動電極41c,41dと共通駆動電極41a,41bのそれぞれを対称に配置し、かつ付勢部103を対称軸AX上に設けている。かかる構成により、選択駆動電極41c,41dへの印加と開放を切り替えた際に付勢部103に生じる変形が対称軸AXに関して対称となり、移動子107の移動速度が正方向と逆方向とで均等化している。
各点a〜hに示す線分の延在方向は圧電セラミック板101の共振時における当該各点a〜hの変形方向を表し、各線分の長さは当該各点a〜hの変形の大きさを示している。
以下、図6各図に示す圧電セラミック板101を第一態様という。
図8(a)、(b)は、圧電セラミック板101の点aに付勢部103(図8では図示省略)を設けて移動子107をこれに圧接した状態を示す模式図である。
図7(a)および図8(a)では、領域B,C,Dに駆動電圧を印加し、図7(b)および図8(b)では、領域A,B,Cに駆動電圧を印加している。
一方、領域A,B,Cに駆動電圧を印加する図7(b)では、圧電セラミック板101の点eは、径方向内側右方から、径方向外側左方に向かって振動する。このため、移動子107の回転方向は、同図における反時計回りとなる。
具体的には、領域B,C,Dに駆動電圧を印加する図8(a)では、圧電セラミック板101の点aは、径方向内側左方から、径方向外側右方に向かって振動する。このため、移動子107の回転方向は、同図における反時計回りとなる。
一方、領域A,B,Cに駆動電圧を印加する図8(b)では、圧電セラミック板101の点aは、径方向内側右方から、径方向外側左方に向かって振動する。このため、移動子107の回転方向は、同図における時計回りとなる。
すなわち、図6各図に示す圧電セラミック板101とは異なり、図9の圧電セラミック板101では対向する領域に選択駆動電極41c,41dが形成されている。
以下、図9各図に示す圧電セラミック板101の態様を第二態様という。
図11(a)、(b)は、圧電セラミック板101の点bに付勢部103(図11では図示省略)を設けて移動子107をこれに圧接した状態を示す模式図である。
図10(a)および図11(a)では、領域A,C,Dに駆動電圧を印加し、図10(b)および図11(b)では、領域A,B,Cに駆動電圧を印加している。
図11に関しても同様であり、領域A,C,Dに駆動電圧を印加した場合、点bに設けられた付勢部103(同図では図示省略)は、移動子107を図中右方に直線駆動する。一方、領域A,B,Cに駆動電圧を印加した場合、点bに設けられた付勢部103は、移動子107を図中左方に直線駆動する。
また、図12(a)および(b)に示す圧電セラミック板101における点cの変形を用いて移動子を駆動する態様を、第二比較態様というものとする。
まず、第一比較態様の場合、駆動点に相当する点bにおける変形量(0.34:表3)は、本実施形態の第一態様における付勢部103の位置(点aまたは点e)における変形量(0.63または0.75:表1)、ならびに第二態様における付勢部103の位置(点bまたは点f)における変形量(0.73:表2)の約半分の値である。このため、第一比較態様のモータでは、移動子の駆動速度を、本実施形態の第一または第二態様にかかる超音波モータ10と同等に得ることはできない。
また、表3に示す点bにおける変形方向と圧電セラミック板101の接線方向とのなす角度は45度未満(19度)であるため、かかる点bに付勢部および移動子を配置した場合には、付勢部から移動子に向かう接近方向成分を付勢部が十分に得ることができない。
図13は、本発明の超音波モータの他の実施形態の構成を示す概略図である。
本実施形態の超音波モータ10は、図7(a)、(b)に示す第一態様に係る圧電セラミック板101を用いて移動子107を駆動するものである。
そして、付勢部103は、共通駆動電極41a,41bの形成された二つの領域B,C同士の境界線と圧電セラミック板101の外周との交点近傍に設けられている。
ベース109に載置された移動子107、支持具105、弾性部材106および摺動機構108は、図1に示す第一実施形態と共通である。
なお、選択駆動電極41cと41dは、互いに絶縁されている。
端子S11は、第二選択駆動電極41dとアース端子115との間に接続された抵抗R11、R12の中間に設けられている。端子S12は、第一選択駆動電極41cとアース端子116との間に接続された抵抗R21、R22の中間に設けられている。
帰還発振器112の発振周波数は、周波数frに設定されている。
つまり、スイッチSW2を切り替えるだけで、移動子107を左右方向に選択的に移動させることができる。
これにより、機械的負荷状態の変化や周囲温度の変化により共振周波数が変化した場合でも自動的にその共振周波数を追尾するため、安定な駆動回路を構成することができる。
図14は、本発明の超音波モータの他の実施形態の構成を示す概略図である。
本実施形態の超音波モータ10は、圧電セラミック板101に生ずる2カ所の変形を利用して構成したリニアガイド型の構造を備えるものである。同図では、圧電セラミック板101に駆動電圧を印加するための駆動回路は図示を省略している。
また、移動子107には、対向する立板122、123の内側に、弾性板124と、さらにその内側に摩擦板125が被着されている。摩擦板125同士の対向間隔は、付勢部103の外縁同士の距離よりもわずかに小さい。
すなわち、圧電セラミック板101は、対向する摩擦板125によって所定の押圧力にて挟持される。
孔126の短径方向の内径は、支持具105の軸径よりもわずかに大きい。
圧電セラミック板101の支持具105の下端は、凹溝131の底面132に固定されている。
ここで、移動子107に装着された弾性板124は、摩擦板125を圧電セラミック板101に常に押し付ける構成となっているため、圧電セラミック板101の領域AとCの部分円弧の中央部に設けられた付勢部103とは所定の摩擦力にて係合している。
そして、駆動電圧の印加によって生じた付勢部103の弾性変形によって、移動子107は長手方向に摩擦力をうけてベースガイド130上を駆動される。
また、駆動電圧を印加する第一または第二選択駆動電極41c、41dの選択を切り替えることにより、付勢部103の振動方向は長手方向に反転し、移動子107の送り方向が正逆に切り替えられる。
上記実施形態では、圧電セラミック板101を円板状とし、これを二本の直径で4つの領域A〜Dに区画しているが、本発明はこれに限られない。
また、付勢部103は圧電セラミック板101の共振周期において、圧電セラミック板101の拡径時に移動子107を付勢してもよく、または圧電セラミック板101の縮径時に移動子107を付勢してもよい。
(1)厚さ方向に分極され、一方の主面が複数の領域に区画された板状の圧電振動子と、前記領域に個別に形成されて交番電圧が印加される、第一および第二選択駆動電極ならびに共通駆動電極と、前記圧電振動子の他方の主面に形成されたアース電極と、前記圧電振動子の外周に設けられた付勢部と、を備え、前記第一または第二選択駆動電極より選択された一方および前記共通駆動電極と前記アース電極との間に前記交番電圧を印加し、前記第二または第一選択駆動電極を開放することにより、前記圧電振動子が平面方向に共振して、前記付勢部が前記圧電振動子の周方向および径方向に、前記周方向よりも前記径方向に大きな変位量にて振動し、かつ、前記第一または第二選択駆動電極の選択を切り替えることにより、前記付勢部の前記周方向の振動と前記径方向の振動の位相が反転して、前記付勢部に付勢される移動子の送り方向が正方向または逆方向に切り替えられることを特徴とする超音波モータ;
(2)前記圧電振動子が円板状をなし、円形の前記主面の一つの直径を対称軸として、前記第一選択駆動電極と前記第二選択駆動電極とが対称位置に配置され、かつ、前記共通駆動電極が対称形状をなし、前記付勢部が前記対称軸上に設けられていることを特徴とする上記の超音波モータ;
(3)前記第一選択駆動電極と前記第二選択駆動電極とが、前記主面の中心に関して点対称位置に配置され、前記付勢部が、前記対称軸上であって前記中心を挟む両側に対向して設けられていることを特徴とする上記の超音波モータ;
(4)前記付勢部が前記移動子に対して摩擦力により駆動力を付与するとともに、前記移動子の送り方向が前記圧電振動子の前記周方向である上記いずれかの超音波モータ;
(5)前記第一選択駆動電極と前記共通駆動電極との合計面積、および前記第二選択駆動電極と前記共通駆動電極との合計面積が、ともに前記主面の面積の二分の一よりも大きいことを特徴とする上記いずれかの超音波モータ;
(6)前記圧電振動子が円板状をなし、前記領域が、円形の前記主面を複数の半径で区画してなる扇状をなしている上記いずれかの超音波モータ;
(7)前記圧電振動子が円板状をなし、前記領域が、円形の前記主面を二本の互いに直交する直径で4分割してなる扇状をなし、前記領域の二つに前記共通駆動電極が形成され、かつ、前記領域の各一つに前記第一および第二選択駆動電極が形成されている上記いずれかの超音波モータ;
(8)前記圧電振動子が円環板状をなし、前記領域が、円環状の前記主面を二本の互いに直交する直径で4分割してなる略扇状をなし、隣接する二つの前記領域に前記共通駆動電極が形成され、他の二つの前記領域に、前記第一および第二選択駆動電極がそれぞれ形成され、前記アース電極が、前記圧電振動子の前記他の主面において4つの前記領域にまたがって設けられた共通アース電極であり、前記付勢部が、前記共通駆動電極の形成された二つの前記領域同士の境界線と前記圧電振動子の外周との交点近傍に設けられ、前記第一または第二選択駆動電極より選択された一方および前記共通駆動電極と、前記共通アース電極と、の間に前記交番電圧が印加されることを特徴とする上記いずれかの超音波モータ;
(9)前記圧電振動子が円環板状をなし、前記領域が、円環状の前記主面を二本の互いに直交する直径で4分割してなる略扇状をなし、対向する二つの前記領域に前記共通駆動電極が形成され、他の二つの前記領域に、前記第一および第二選択駆動電極がそれぞれ形成され、前記アース電極が、前記圧電振動子の前記他の主面において4つの前記領域にまたがって設けられた共通アース電極であり、前記付勢部が、前記共通駆動電極の形成された前記領域の二等分線と前記圧電振動子の外周との交点近傍に設けられ、前記第一または第二選択駆動電極より選択された一方および前記共通駆動電極と、前記共通アース電極と、の間に前記交番電圧が印加されることを特徴とする上記いずれかの超音波モータ。
30,31 主面
41a,41b,41e 共通駆動電極
41c,41f 第一選択駆動電極
41d,41g 第二選択駆動電極
42 円孔
101 圧電セラミック板
102 共通アース電極
103 付勢部
105 支持具
106 弾性部材
107 移動子
108 摺動機構
109 ベース
110 発振器
111,113 出力端子
112 帰還発振器(アンプ)
114 入力端子
115,116 アース端子
121 基板
122、123 立板
124 弾性板
125 摩擦板
126 孔
130 ベースガイド
131 凹溝
132 底面
A〜D,E〜G 領域
AX 対称軸
CP 中心
SW1,SW2 スイッチ
Claims (3)
- 厚さ方向に分極され、一方の主面が複数の領域に区画された板状の圧電振動子と、
前記領域に個別に形成されて交番電圧が印加される、第一および第二選択駆動電極ならびに共通駆動電極と、
前記圧電振動子の他方の主面に形成されたアース電極と、
前記圧電振動子の外周に設けられた付勢部と、を備え、
前記第一または第二選択駆動電極より選択された一方および前記共通駆動電極と前記アース電極との間に前記交番電圧を印加し、前記第二または第一選択駆動電極を開放することにより、前記圧電振動子が平面方向に共振して、前記付勢部が前記圧電振動子の周方向および径方向に、前記周方向よりも前記径方向に大きな変位量にて振動し、かつ、
前記第一または第二選択駆動電極の選択を切り替えることにより、前記付勢部の前記周方向の振動と前記径方向の振動の位相が反転して、前記付勢部に付勢される移動子の送り方向が正方向または逆方向に切り替えられることを特徴とする超音波モータ。 - 前記圧電振動子が円板状をなし、
円形の前記主面の一つの直径を対称軸として、
前記第一選択駆動電極と前記第二選択駆動電極とが対称位置に配置され、かつ、
前記共通駆動電極が対称形状をなし、
前記付勢部が前記対称軸上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。 - 前記第一選択駆動電極と前記第二選択駆動電極とが、前記主面の中心に関して点対称位置に配置され、
前記付勢部が、前記対称軸上であって前記中心を挟む両側に対向して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の超音波モータ。
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