JP5674222B2 - 積層型静電アクチュエータ - Google Patents

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本発明は静電アクチュエータに係り、特に第一および第二の電極を互いの間の間隔が可変な状態で交互に積層してなり、第一の電極と第二の電極との間に与えられる電位差によって両電極間に発生する静電引力により伸縮する積層型静電アクチュエータに関する。
従来のこの種の積層型静電アクチュエータとしては、特許文献1に開示されているものが知られている。この従来の積層型静電アクチュエータは、それぞれ銅等の金属層からなる導電部の上下にPET等のフィルム状の電気絶縁部を重ねたサンドイッチ構造を有する2本の帯状の電極フィルムを、それぞれジグザク状となるようにして、互いに対し直交するように交互に折り込んでなるものである。
特開2001−268948号公報
当然のことであるが、積層型静電アクチュエータにおいては、理想的には、第一の電極と第二の電極は互いに対して平行を維持したまま両者間の距離が変化するように相対運動するのが望ましい。
しかるに、特許文献1に開示されている積層型静電アクチュエータにおいては、第一の電極と第二の電極(各電極フィルムの導電部の一部が構成している)とが各電極フィルムの折曲部を回動中心として相対的に回動することにより、すなわち和鋏と同様の運動することにより、電極間の距離を変化するようになっていた。
このため、動作特性および形状安定性において問題があった。また、外力により各電極フィルムの折曲部を中心とする電極間の角度が一定以上増大されると、折曲部と反対側の第一および第二の電極間の間隔が大きく広がり、電極間に電位差を印加しても、収縮できなくなる等の問題もあった。
また、電極フィルムの折曲部を容易に変形できるようにするため、電極フィルムの導電部(電極部および配線部)並びに電気絶縁部を複雑な形状に加工しなければならないので、製造コストが高くなるという問題もあった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的の一つは、第一の電極と第二の電極が実質的に互いに対して平行を維持したまま両者間の距離が変化するように相対運動し、動作特性および形状安定性等が優れた積層型静電アクチュエータを提供することにある。
本発明の他の目的は、製造コストが安価な積層型静電アクチュエータを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
本発明による積層型静電アクチュエータは、
第一および第二の電極を互いの間の間隔が可変な状態で交互に積層してなり、前記第一の電極と前記第二の電極との間に与えられる電位差によって両電極間に発生する静電引力により伸縮する積層型静電アクチュエータにおいて、
それぞれ導電性およびゴム弾性を有する導電性エラストマーの層からなる前記第一および第二の電極と、
前記第一の電極と前記第二の電極との間に介在された、電気絶縁性およびゴム弾性を有するエラストマーからなる電気絶縁層とを有してなり、
前記第一の電極と前記第二の電極との間に電位差が印加され、前記第一の電極と前記第二の電極との間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用したとき、前記電気絶縁層が該電気絶縁層のゴム弾性に抗して圧縮されるようにしたものである。
本発明においては、第一の電極と第二の電極との間に電位差が印加されると、これらの電極を互いに近づけようとする静電引力が両電極間に作用し、電気絶縁層をそのゴム弾性に抗して圧縮するので、前記電位差に応じて電極間の間隔が小さくなり、アクチュエータ全体が収縮する。他方、電極間に対する電位差の印加が停止されれば、ゴム弾性により電気絶縁層が元の状態に復帰する。このため、電極間に印加される電位差に応じて電極間の間隔が変化し、アクチュエータが伸縮する。
ここにおいて、本発明では、各電極および電気絶縁層はエラストマーからなり、ゴム弾性を示し、金属およびPET等のプラスチックのような金属弾性またはプラスチック弾性および大きな変形抵抗は示さない。したがって、各電極を電気絶縁層とともに折り曲げたとしても、特許文献1に開示されている積層型静電アクチュエータの場合のように、第一の電極と第二の電極とが折曲部を回動中心として相対的に回動運動をするようなことはなく、第一の電極と第二の電極とが実質的に互いに対して平行を維持したまま両者間の距離が変化するように相対運動する。このため、動作特性および形状安定性等が非常に優れている。
また、電極および電気絶縁層を構成するエラストマーを複雑な形状とする必要がなく、これらの加工が容易であるので、製造コストを安価にできる。
なお、電気絶縁層が平板状をなしていると、電極間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用しても、電気絶縁層が電極間の間隔を縮小させる方向に変形しにくい。しかるに、電気絶縁層に凹凸を形成させ、該電気絶縁層がなす凸部間に空隙が形成されるようにしたり、電極間に電気絶縁層が存在しない部分を設け、該部分が空隙を形成するようにすれば、電極間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用したとき、電気絶縁層が横変形できる(前記空隙が電気絶縁層の横変形を受け入れるからである)ので、電気絶縁層が電極間の間隔を縮小させる方向に変形し易くなる。
本発明の積層型静電アクチュエータは、
(イ)第一の電極と第二の電極とが実質的に互いに対して平行を維持したまま両者間の距離が変化するように相対運動するので、動作特性および形状安定性等が非常に優れている、
(ロ)電極および電気絶縁層を構成するエラストマーを複雑な形状とする必要がなく、これらの加工が容易であるので、製造コストを安価にできる、
等の優れた効果を得られるものである。
本発明の積層型静電アクチュエータの実施例1を示す斜視図である。 前記実施例1を示す正面図である。 前記実施例1を示す側面図である。 前記実施例1を示す平面図である。 図4のV−V線における断面図である。 図4のVI−VI線における断面図である。 前記実施例1における第一および第二の電極を電気絶縁層を被覆されていない状態で示す拡大横断面図である。 前記実施例1における第一および第二の電極を電気絶縁層を被覆された状態で示す拡大横断面図である。 前記実施例1における第一の電気絶縁層を被覆された第一の電極および第二の電気絶縁層を被覆された第二の電極を互いに折り込む方法を示す斜視図である。 本発明の積層型静電アクチュエータの実施例4を示す断面図である。 図10の断面図と垂直な断面位置において前記実施例4を示す断面図である。 本発明の積層型静電アクチュエータの実施例5を示す断面図である。 前記実施例5における第一の電極を示す平面図である。 前記実施例5における第一の電極を示す底面図である。 前記実施例5における第二の電極(アクチュエータの一番上の第二の電極を除く)を示す平面図である。 前記実施例5における第二の電極を示す底面図である。
本発明において、第一および第二の電極を構成する導電性エラストマーとしては、次のようなもの使用可能である。
(A)導電性ゴム
イ)電子伝導性ゴム
ゴムに導電性フィラーを分散させたもの。ゴムとしては、あらゆる種類のゴムを使 用可能である。導電性フィラーとしては、例えば、カーボンブラック、カーボンファ イバー、グラファイト、金属粉、金属繊維、金属被覆された粒子等を使用できる。
上記のように本発明においては、広範囲の電子伝導性ゴムが使用可能であるが、好 ましい電子導電性ゴムは、EPDM(エチレンプロピレンゴム)またはシリコーンゴ ムにカーボンブラックを分散させたものである。
ロ)イオン伝導性ゴム
ゴムにイオン伝導剤を分散したもの。ゴムとしては、ウレタンゴム、アクリルゴム 等を使用できる。イオン伝導剤としては、例えば電解質溶液(ゲル)、過塩素リチウ ムの炭酸プロピレン溶液等を使用できる。
(B)導電性TPE(熱可塑性エラストマー)
イ)電子伝導性TPE
TPEに導電性フィラーを分散させたもの。TPEとしては、あらゆる種類のTP Eを使用可能である。導電性フィラーとしては、前記電子導電性ゴムの場合と同じも のを使用できる。
好ましい電子導電性TPEは、スチレン系またはオレフィン系TPEにカーボンブ ラックを分散させたものである。
ロ)イオン伝導性TPE
TPEにイオン伝導剤を分散したもの。TPEとしては、ウレタン系、アクリル系 、エステル系TPE等を使用できる。イオン伝導剤としては、前記イオン伝導性ゴム の場合と同じものを使用できる。
本発明において、電気絶縁層を構成するエラストマーとしては、導電性フィラーおよびイオン伝導剤を含まないあらゆる種類のゴムまたはTPEが使用可能である。なお、電極と電気絶縁層との親和性の観点からは、電極に使用する導電性エラストマーと電気絶縁層に使用するエラストマーとは、その成分中のゴムまたはTPEが同一であることが好ましいが、場合によっては、電極に使用する導電性エラストマーと電気絶縁層に使用するエラストマーとのゴムまたはTPEが異なるようにしてもよい。
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1〜9は本発明による積層型静電アクチュエータの実施例1を示している。このうち、図1〜6は、電位差を印加されていない状態における本実施例の積層型静電アクチュエータ1全体を示している。第一および第二の電極2,3は、それぞれ導電性およびゴム弾性を有する導電性エラストマーの層からなる。具体的には、EPDMにカーボンブラックを分散させた電子伝導性ゴムからなり、帯状をなしている。図7の横断面図によく示されるように、前記第一および第二の電極2,3は、その表裏両面に交互に該電極2,3の長さ方向に延びる凹条部2a,3aおよび凸条部2b,3bをそれぞれ形成されている。
前記第一の電極2はその表裏両面に第一の電気絶縁層4を被覆され、前記第二の電極3はその表裏両面に第二の電気絶縁層5を被覆されている。前記第一および第二の電気絶縁層4,5は、それぞれ電気絶縁性およびゴム弾性を有するエラストマーからなる。具体的には、導電性フィラーおよびイオン伝導剤を含まないスチレン系TPEからなる。前記第一および第二の電極2,3に対する第一および第二の電気絶縁層4,5の被覆は、それぞれ例えばディッピング処理や、スプレーイング処理によって行うことができる。
前記第一および第二の電気絶縁層4,5は全部分において均一な厚さとされている。図8の横断面図によく示されるように、第一および第二の電極2,3の表裏両面の凹条部2a,3aおよび凸条部2b,3bに対応して、第一および第二の電気絶縁層4,5も表裏両面において凹条部4a,5aおよび凸条部4b,5bを形成している。
前記第一の電気絶縁層4を被覆された第一の電極2および第二の電気絶縁層5を被覆された第二の電極3は、図9にその折り込み方法を示すように、それぞれジグザク状となるとともに互いに直交するように交互に折り込まれている。
隣り合う第一の電気絶縁層4と第二の電気絶縁層5とは、焼結成形法により焼結されて互いに固着されている(図2,3,5および6に見られる接触部でのみ固着されている)。これにより、隣り合う第一の電極2と第二の電極3とは電気絶縁層4,5を介して互いに固着されている。
この積層型静電アクチュエータ1においては、第一の電極2と第二の電極3との間に電位差が印加されると、これらの電極2,3を互いに近づけようとする静電引力が電極2,3間に作用し、第一および第二の電気絶縁層4,5をそのゴム弾性に抗して圧縮するので、前記電位差に応じて電極2,3間の間隔が小さくなり、アクチュエータ1全体が収縮する。他方、電極2,3間に対する電位差の印加が停止されれば、ゴム弾性により電気絶縁層4,5が元の状態に復帰する。このため、電極2,3間に印加される電位差に応じて電極2,3間の間隔が変化し、アクチュエータ1が伸縮する。なお、前記電位差の印加により、第一および第二の電気絶縁層4,5のみならず第一および第二の電極2,3もそのゴム弾性により全体として伸縮し、アクチュエータ1の収縮に寄与する。
ここにおいて、この積層型静電アクチュエータ1では、各電極2,3および電気絶縁層4,5はエラストマーからなり、ゴム弾性を示し、金属およびPET等のプラスチックのような金属弾性またはプラスチック弾性および大きな変形抵抗は示さない。したがって、特許文献1に開示されている積層型静電アクチュエータの場合のように、第一の電極と第二の電極とが折曲部を回動中心として相対的に回動運動をするようなことはなく、第一の電極2と第二の電極3とが実質的に互いに対して平行を維持したまま両者間の距離が変化するように相対運動する。このため、動作特性および形状安定性等が非常に優れている。
また、電極2,3および電気絶縁層4,5を構成するエラストマーを複雑な形状とする必要がなく、これらの加工が容易であるので、製造コストを安価にできる。
なお、電気絶縁層4,5が平板状をなしていると、電極2,3間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用しても、電気絶縁層4,5が電極2,3間の間隔を縮小させる方向に変形しにくい。しかるに、本実施例では、第一および第二の電気絶縁層4,5が凹条部4a,5aおよび凸条部4b,5bを形成しており、電極2,3間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用したとき、第一および第二の電気絶縁層4,5が横変形できる(この横変形が凸条部4bまたは5b間に形成される空隙6,7に受け入れられるからである)ので、電気絶縁層4,5が電極2,3間の間隔を縮小させる方向に圧縮変形しやすい。
また、隣り合う第一の電気絶縁層4と第二の電気絶縁層5とは互いに固着されており、これにより隣り合う第一の電極2と第二の電極3とが電気絶縁層4,5を介して互いに固着されているいるので、アクチュエータ1を伸ばそうとする大きな外力が作用しても、電極2,3間の間隔が過大に広がり、電位差を印加しても電極2,3間の間隔を縮小できなくなるような不都合が防止される。
第一および第二の電極2,3並びに第一および第二の電気絶縁層4,5の材料のみを実施例1から変更した。第一および第二の電極2,3は、それぞれスチレン系TPEにカーボンブラックを分散させた電子伝導性TPEからなり、第一および第二の電気絶縁層4,5は、それぞれ導電性フィラーおよびイオン伝導剤を含まないスチレン系TPEからなる。他の構成は実施例1と同様である。
本実施例においても、実施例1の場合と同様の作用効果を得ることができる。
第一および第二の電極2,3並びに第一および第二の電気絶縁層4,5の材料と、隣り合う第一の電気絶縁層4と第二の電気絶縁層5との固着方法のみを実施例1および2から変更した。
第一および第二の電極2,3は、それぞれEPDMにカーボンブラックを分散させた電子伝導性ゴムからなり、第一および第二の電気絶縁層4,5はそれぞれ導電性フィラーおよびイオン伝導剤を含まないEPDMからなる。隣り合う第一の電気絶縁層4と第二の電気絶縁層5とは、焼結ではなく、接着により互いに固着されている。他の構成は実施例1および2と同様である。
本実施例においても、実施例1および2の場合と同様の作用効果を得ることができる。
図10および11は、本発明による積層型静電アクチュエータの実施例4を示している。実施例1においては、圧縮力を作用されたとき、導電エラストマーがなるべく変形し易くなるようにするため、第一および第二の電極2,3並びに第一および第二の電気絶縁層4,5がなす凸条部2b,3b,4b,5bが横断面上で曲線状の山形をなしていたが、本実施例においては、第一および第二の電極2,3並びに第一および第二の電気絶縁層4,5がなす凸条部2b,3b,4b,5bが横断面上で台形状をなしている。これにより第一の電極2と第二の電極3との間の近接部分の対向面積が大きくなっている。他の構成は実施例1と同様である。
本実施例においては、第一の電極2と第二の電極3との間の近接部分の対向面積が大きくされていることにより、静電引力を大きくし、アクチュエータ1の出力を大きくすることが可能になる。その他は、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
図12〜16は本発明による積層型静電アクチュエータの実施例5を示している。このうち、図12は、電位差を印加されていない状態における本実施例の積層型静電アクチュエータ1全体を示している。第一および第二の電極2,3はそれぞれ互いに連続していない6枚ずつの矩形シ−ト状の電極片からなる。これらの第一および第二の電極2,3は、それぞれスチレン系TPEにカーボンブラックを分散させた電子伝導性TPEからなる。図13および14に示されるように、前記第一の電極2の上面には多数の円形の第一の電気絶縁層4が点状ないしは島状に分散して設けられている一方、第一の電極2の下面には電気絶縁層は設けられていない。他方、アクチュエータ1の一番上の第二の電極を除いて、図15および16に示されるように、第二の電極3の上面には多数の円形の第一の電気絶縁層5が点状ないしは島状に分散して設けられている一方、第二の電極3の下面には電気絶縁層は設けられていない。ただし、アクチュエータ1の一番上の第二の電極3のみは、上面および下面とも電気絶縁層を設けられていない。前記第一および第二の電気絶縁層4,5は、導電性フィラーおよびイオン伝導剤を含まないスチレン系TPEからなる。
前記第一の電極2と第二の電極3は交互に積層されており、これにより第一の電極2と第二の電極3との間には交互に第一の電気絶縁層4と第二の電気絶縁層5が介在されている。前記第一の電極2と前記第二の電極3との間の電気絶縁層が設けられていない部分には、空隙8,9が形成されている。隣り合う電極2,3と電気絶縁層4,5とは、焼結成形法により焼結されて互いに固着されている。これにより、隣り合う第一の電極2と第二の電極3とは電気絶縁層4,5を介して互いに固着されている。
各第一の電極2は一端部を導電性のピン10により結束されて互いに電気的に導通されている。各第二の電極3も一端部を導電性のピン11により結束されて互いに電気的に導通されている。
本実施例においても、第一の電極2と第二の電極3との間に電位差が印加されると、これらの電極2,3を互いに近づけようとする静電引力が電極2,3間に作用し、第一および第二の電気絶縁層4,5をそのゴム弾性に抗して圧縮するので、前記電位差に応じて電極2,3間の間隔が小さくなり、アクチュエータ1全体が収縮する。他方、電極2,3間に対する電位差の印加が停止されれば、ゴム弾性により電気絶縁層が元の状態に復帰する。このため、電極2,3間に印加される電位差に応じて電極2,3間の間隔が変化し、アクチュエータ1が伸縮する。なお、前記電位差の印加により、第一および第二の電気絶縁層4,5のみならず第一および第二の電極2,3もそのゴム弾性により全体として多少伸縮し、アクチュエータ1の収縮に寄与する。
また、第一の電極2と第二の電極3との間に電気絶縁層4,5が設けられている部分と設けられておらず空隙8,9が形成されている部分とが存在し、前記空隙8,9は第一の電極2と第二の電極3との間に電位差が印加され、第一の電極2と第二の電極3との間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用したとき、第一および第二の電気絶縁層4,5の横変形を受け入れるので、電気絶縁層4,5が電極2,3間の間隔を縮小させる方向に圧縮変形しやすい。
また、隣り合う電極2または3と電気絶縁層4または5とは固着されており、これにより隣り合う第一の電極2と第二の電極3とが電気絶縁層4,5を介して互いに固着されているので、アクチュエータ1を伸ばそうとする大きな外力が作用しても、電極2,3間の間隔が過大に広がり、電位差を印加しても電極2,3間の間隔を縮小できなくなるような不都合が防止される。
このようにして、本実施例においても前記各実施例と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明においては、第一および第二の電極の積層数は前記各実施例の数に限定されることはない。
また、前記各実施例においては、隣り合う電気絶縁層4,5の表面同士または隣り合う電気絶縁層4,5と電極2,3の表面同士を互いに固着することにより、隣り合う第一の電極2と第二の電極3とを電気絶縁層4,5を介して互いに固着しているが、本発明においては必ずしもそうしないでもよく、例えばストッパ手段により、第一および第二の電極間の間隔が所定の大きさを超えないように第一および第二の電極の相対的な移動可能範囲を制限してもよい。
また、本発明において、実施例1〜4のように、電気絶縁層の圧縮を容易にするために電極および電気絶縁層に凹凸を設ける場合、その形状は前記各実施例における形状に限定されることはない。
さらに、本発明において、実施例5のように、第一の電極と第二の電極との間に電気絶縁層が設けられている部分と設けられておらず空隙が形成される部分とが存在するようにする場合、電気絶縁層の分布パターンは実施例5のようなパターンに限られることはない。
以上のように本発明による積層型静電アクチュエータ1は、第一および第二の電極を互いの間の間隔が可変な状態で交互に積層してなり、第一の電極と第二の電極との間に与えられる電位差によって両電極間に発生する静電引力により伸縮する積層型静電アクチュエータとして有用である。
1 積層型静電アクチュエータ
2 第一の電極
2a 凹条部
2b 凸条部
3 第二の電極
3a 凹条部
3b 凸条部
4 第一の電気絶縁層
4a 凹条部
4b 凸条部
5 第二の電気絶縁層
5a 凹条部
5b 凸条部
6,7,8,9 空隙

Claims (5)

  1. 第一および第二の電極を互いの間の間隔が可変な状態で交互に積層してなり、前記第一の電極と前記第二の電極との間に与えられる電位差によって両電極間に発生する静電引力により伸縮する積層型静電アクチュエータにおいて、
    それぞれ導電性およびゴム弾性を有する導電性エラストマーの層からなる前記第一および第二の電極と、
    前記第一の電極と前記第二の電極との間に介在された、電気絶縁性およびゴム弾性を有するエラストマーからなる電気絶縁層とを有してなり、
    前記第一の電極と前記第二の電極との間に電位差が印加され、前記第一の電極と前記第二の電極との間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用したとき、前記電気絶縁層が該電気絶縁層のゴム弾性に抗して圧縮されるようにしており、
    前記電気絶縁層は前記第一の電極の表裏両面を被覆する第一の電気絶縁層と前記第二の電極の表裏両面を被覆する第二の電気絶縁層とを含み、前記第一の電極と前記第二の電極との間に前記第一および第二の電気絶縁層が介在されており、
    前記第一および第二の電極の表裏両面に凹凸が設けられていて、かつこれらの凹凸に対応して前記第一および第二の電気絶縁層も凹凸を形成しており、前記第一の電気絶縁層と前記第二の電気絶縁層とは互いに全面的には接触されておらず、これらの電気絶縁層がそれぞれなす凸部においてのみ接触されていて、前記第一および第二の電気絶縁層がなす前記凸部間にそれぞれ空隙が形成されており、
    前記空隙は、前記第一の電極と前記第二の電極との間に電位差が印加され、前記第一の電極と前記第二の電極との間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用したとき、前記第一および第二の電気絶縁層の横変形を受け入れ、前記第一および第二の電気絶縁層がそれぞれ容易に圧縮されるようになっている積層型静電アクチュエータ。
  2. 前記第一および第二の電極の表裏両面の前記凹凸はそれぞれ交互に一方向に延びる凹条部および凸条部であり、前記第一の電極の前記凹条部および前記凸条部と前記第二の電極の前記凹条部および前記凸条部とは互いに直交する方向に延びている請求項記載の積層型静電アクチュエータ。
  3. 前記第一および第二の電極はそれぞれ帯状なしており、前記第一および第二の電極の前記凹条部および前記凸条部は前記第一および第二の電極の長さ方向にそれぞれ延びており、
    前記第一の電気絶縁層を被覆された前記第一の電極および前記第二の電気絶縁層を被覆された前記第二の電極は、それぞれジグザク状となるとともに互いに直交するように交互に折り込まれている請求項記載の積層型静電アクチュエータ。
  4. 第一および第二の電極を互いの間の間隔が可変な状態で交互に積層してなり、前記第一の電極と前記第二の電極との間に与えられる電位差によって両電極間に発生する静電引力により伸縮する積層型静電アクチュエータにおいて、
    それぞれ導電性およびゴム弾性を有する導電性エラストマーの層からなる前記第一および第二の電極と、
    前記第一の電極と前記第二の電極との間に介在された、電気絶縁性およびゴム弾性を有するエラストマーからなる電気絶縁層とを有してなり、
    前記第一の電極と前記第二の電極との間に電位差が印加され、前記第一の電極と前記第二の電極との間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用したとき、前記電気絶縁層が該電気絶縁層のゴム弾性に抗して圧縮されるようにしており、
    前記第一の電極と前記第二の電極との間に前記電気絶縁層が設けられている部分と設けられておらず空隙が形成されている部分とが存在し、
    前記空隙は、前記第一の電極と前記第二の電極との間に電位差が印加され、前記第一の電極と前記第二の電極との間の間隔を小さくしようとする静電引力が作用したとき、前記第一および第二の電気絶縁層の横変形を受け入れ、前記第一および第二の電気絶縁層が容易に圧縮されるようになっている積層型静電アクチュエータ。
  5. 隣り合う前記電気絶縁層の表面同士または隣り合う前記電気絶縁層と前記電極の表面同士を互いに固着することにより、隣り合う前記第一の電極と前記第二の電極とが前記電気絶縁層を介して互いに固着されている請求項1乃至のいずれか1項に記載の積層型静電アクチュエータ。
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