JP4132901B2 - ファイル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使い勝手に優れ、要素部品の組立も簡単に行うことができるようにしたファイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のファイルとしては、例えば、紙葉類をその間に綴じ込むための一対の綴じ片と、基端を何れか一方の綴じ片に支持させ先端側を他方の綴じ片に貫通させた綴じ足と、この綴じ足の先端側を引き続きその一部に貫通させるとともに当該貫通部において綴じ足を折り曲げた状態に係止する綴じ足係止部とを具備しているものが挙げられる。
【0003】
綴じ足係止部は、開放操作部及び閉止操作部を有する一対のスライダを備え、両閉止操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を開放し得る方向に相対移動させることができるものである。
【0004】
このような構成の綴じ足係止部は、係止、開放、何れの操作においても、指先で摘んでワンタッチ感覚で行うことができ、片手で簡便に操作できる利便性を有する点で極めて有用となるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる綴じ足係止部は、2部品である一対のスライダが全体として相対移動することによって綴じ片の係止、開放を行うものである。このため、この綴じ足係止部は綴じ片とは分離独立しており、紙葉類の加除を行った後、綴じ足を紙葉類及び綴じ片の貫通孔に挿し通し、更にスライダに挿し通して、スライダにより係止できる状態にしなければならない。このように、綴じ足を2度挿し通す操作が不可欠なものであるため、折角スライダによる開閉時のワンタッチ操作を実現しても、全体として取り扱いの便に今ひとつ不具合の残るものである。
【0006】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、ワンタッチ感覚の操作性を損うことなく、紙葉類の加除をより簡便に行えるようにしたファイルを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するために、綴じ足係止部を、開放操作部及び閉止操作部を有する一対のスライダによって少なくとも構成する点において従来と同様であるものの、これらのスライダを綴じ片とは分離独立したものにするのではなく、他方の綴じ片に脱落せずかつスライドし得るように付帯させる点で異なる。そして、その状態で、両閉止操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を開放し得る方向に相対移動させ得るように構成することとしている。
【0008】
ここで、「紙葉類」とは、紙だけではなく、クリアーファイル等を含む概念である。
【0009】
このように構成すれば、紙葉類の加除を行った後、綴じ足を綴じ片及びスライダに一挙に挿し通すことによって、スライダにより綴じ足を係止可能な状態にすることができる。しかも、スライダによる係止、解除操作は、指先で摘んでワンタッチ感覚で行うことができるため、片手で操作できる利便性も有効に確保することができる。
【0010】
綴じ足係止部を2部品で構成することが要求される場合等には、各スライダにスライド方向に延びる溝又は長孔を形成し、その溝又は長孔を介して当該スライダを止め具により綴じ片にスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けておけばよい。
【0011】
具体的な態様としては、止め具の先端側に設けた頭部を溝又は長孔のスライド方向に沿った縁部に係わり合わせ、基端を溝又は長孔を通過し且つ綴じ片を貫通した位置において当該綴じ片に固定しているものが挙げられる。
【0012】
2部品で綴じ足の係止、解除を行うための構成としては、開放操作部若しくは閉止操作部の何れか一方が各スライダの端部に形成してあるとともに、この操作部によって開閉される位置関係となるように相手方のスライダに綴じ足引出し開口を設け、その綴じ足引出し開口の開閉に伴って綴じ足の係止若しくはその解除を行い得るようにしたものが挙げられる。
【0013】
2部品の動作を円滑にし、取り扱いの便も確保するためには、開放操作部若しくは閉止操作部の少なくとも何れか一方を、相手方のスライダの一部を抱くように係わり合わせておくことが望ましい。
【0014】
綴じ足係止部を3部品で構成することが許容される場合等には、綴じ足係止部を、両スライダをスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けるベースを具備してなるものにし、このベースを綴じ片に固定するようにすればよい。
【0015】
3部品で綴じ足の係止、解除を行うための構成としては、開放操作部若しくは閉止操作部の何れか一方が各スライダの端部に形成してあるとともに、この操作部によって開閉される位置関係となるようにベースに綴じ足引出し開口を設け、その綴じ足引出し開口の開閉に伴って綴じ足の係止若しくはその解除を行い得るようにしたものが挙げられる。
【0016】
この場合も、3部品の動作を円滑にし、取り扱いの便も確保するためには、開放操作部及び閉止操作部を、ベースの一部を抱くように係わり合わせておくことが望ましい。
【0017】
ファイルの主体をなす表紙体の態様としては、表表紙と裏表紙の間が分離し、綴じ片がそれらの表紙の綴じ元側の縁部を利用したものであるものや、表表紙と裏表紙の間が背表紙で繋がっており、少なくとも他方の綴じ片が表表紙若しくは背表紙の内面より内側に折り込んだ位置に形成されているもの、更には、表表紙若しくは裏表紙の一方を綴じ元側に開口する袋状にするとともに、他方の綴じ元側に前記開口内に挿入可能な延出部を設け、この延出部を開口内に挿入した状態で、表表紙と裏表紙の間に表出する延出部を背表紙とするものであって、両綴じ片が表表紙及び裏表紙の内面より内側に折り込んだ位置に形成されているものが挙げられる。
このようなファイルを構成する綴じ足係止部としては、綴じ足の先端側を一部に挿し通すとともに当該挿通部において綴じ足を折り曲げた状態に係止するものであって、開放操作部及び閉止操作部を有する一対のスライダによって少なくとも構成し、両閉止操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を開放し得る方向に相対移動させ得るように構成し、各スライダにスライド方向に延びる溝又は長孔を形成し、その溝又は長孔を介して当該スライダを止め具によりファイルの綴じ片にスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けたものが好適である。
また、本発明の綴じ足係止部は、綴じ足の先端側を一部に挿し通すとともに当該挿通部において綴じ足を折り曲げた状態に係止するものであって、開放操作部及び閉止操作部を有する一対のスライダによって少なくとも構成し、両閉止操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を開放し得る方向に相対移動させ得るように構成し、開放操作部若しくは閉止操作部の少なくとも何れか一方を、相手方のスライダの一部を抱くように係わり合わせていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
この実施形態のファイルは、図1に全体斜視図、図2にその分解図を示すように、表表紙11、裏表紙12及び背表紙13からなる表紙体1と、紙葉類Pをその間に綴じ込むために前記表紙体1に設けた一対の綴じ片2と、基端31が一方の綴じ片2に支持され先端側32が他方の綴じ片2に挿し通される綴じ足3と、この綴じ足3の先端側32を引き続きその一部に挿し通すとともに当該挿通部33において綴じ足3を折り曲げた状態に係止する綴じ足係止部4とを具備してなる。
【0019】
一方の綴じ片2は、表紙体1を構成する裏表紙12の綴じ元側の縁部内面より内側に折り込んだ位置に形成され、他方の綴じ片2は、表紙体1を構成する表表紙11の綴じ元側の縁部内面より内側に折り込んだ位置に形成されているもので、裏表紙12は綴じ元側に開口する袋状をなし、表表紙11は綴じ元側の縁部11aに連続する位置に前記開口内に挿入可能であって挿入方向と直交する方向に複数の襞を有する延出部21を形成している。両綴じ片2は、表表紙11の延出部21を裏表紙12の開口内に挿入した状態で、その挿入量に応じてその間に所要量の紙葉類Pを挟み込める距離を保って対面配置されるものであり、表表紙11と裏表紙12の間に表出する延出部21が背表紙13としての役割を果たすものである。そして、各々の長手方向へ離間した対応2箇所に綴じ足3を挿通するための挿通孔22を設けている。
【0020】
綴じ足3は、樹脂等により成形されたもので、長手方向に沿って所定ピッチで線状のリブ33を有している。そして、裏表紙12の綴じ片2に設けた挿通孔22にこの綴じ足3を先端側32から挿通して、前記挿通孔22よりも拡開した基端部31側を綴じ片2に支持させ得るようにしている。
【0021】
綴じ足係止部4は、図3に分解斜視図、図4に平面図、図5に側面図を示すように、開放操作部たる開放摘み51及び閉止操作部たる閉止摘み52を有する一対のスライダ5を主体として構成されるもので、これらのスライダ5を表表紙11の綴じ片2に当てがうようにしている。
【0022】
スライダ5は、巾方向両縁にレール部53を形成した基部領域5x及びこの基部領域5xの端部より一側縁よりに偏位した位置に延長する半巾の操作領域5yからなる板状部54と、この板状部54の操作領域5yの両端に肉厚方向へ突出させて一体的に設けた前記開放摘み51及び閉止摘み52とを備えている。両摘み51、52は基部領域5xよりも若干幅広で、開放摘み51は相手方の基部領域5xを両側から抱きかかえるようにしてそのレール部53に係わり合う係合爪51aを有し、閉止摘み52は相手方の操作領域5yを片側から抱きかかえるようにしてその外側の縁部55に係わり合う係合爪52aを有している。そして、両スライダ5を、その操作領域5yの内縁同士が密接に擦れ合うように(すなわち、操作領域5yが見掛け上基部領域5xに略同巾で連続するように)隣接させて、各摘み51、52を対応するレール部53及び縁部55に係わり合わせ、長手方向に相対移動可能かつ分離し得ないように組み付けている。このようにして、両スライダ5は、両開放摘み51を相寄る方向に引き寄せて各々が相手方の閉止摘み52に衝き当たるか若しくは近接する位置にまで離反方向へ相対移動させた図6(a)の開放状態と、両閉止摘み52を相寄る方向に引き寄せて互いが衝き当たるか若しくは近接する位置にまで重合方向へ相対移動させた図6(b)の閉止状態とを選択的にとり得るものである。そして、各々の板状部54の基部領域5xにおいて、前記開放摘み51によって開閉される位置に綴じ足引出し開口56を設け、この開口56より綴じ片2側に挿し通した綴じ足3を引き出した際に、閉止状態でスライダ5の開放摘み51と綴じ足引出し開口56の開口縁56aとによって綴じ足3を折り曲げて係止し、開放状態でスライダ5の開放摘み51を綴じ足引出し開口56から退避させて綴じ足3を開放し得るようにしている。図中符号59で示すものは綴じ足収納凹溝である。
【0023】
このような構成に加えて、本実施形態は、これらのスライダ5を表表紙11側の綴じ片2に脱落せず且つスライドし得るように付帯させている。具体的には、各スライダ5の基部領域5xに平面視矩形状の長孔57を形成し、先端部に頭部を有する樹脂製の止め具58を作成して、止め具58の基端側をその長孔57に通過させ、かつ綴じ片2を貫通させて、頭部を長孔57のスライド方向に沿って若干の段差を有する縁部に係わり合わせ、頭部の上面が基部領域5xと面一となる位置で止め具58の基端を綴じ片2に脱落し得ないように取り付けている(図示省略)。すなわち、止め具58が綴じ片2に固定であるのに対して、両スライダ5は上述のように相対移動するものであり、その相対移動距離の半分の距離だけ少なくとも各々のスライダ5が移動し得るように、止め具58に対する長孔57の開口寸法を規定している。
【0024】
このように構成したファイルを利用するには、まず、裏表紙12側の綴じ片2に設けた挿通孔22に綴じ足3を挿し通し、この綴じ足3に綴じ孔P1を重合させて所要の紙葉類Pを挿し通す。次いで、綴じ足3を表表紙11側の綴じ片2に設けた挿通孔22及びスライダ5の閉じ足引出し開口56に挿通させる。その後、綴じ片2が紙葉類Pに触れるまで延出部21の開口への挿入深さ、すなわち背表紙13の幅を調整する。そして、綴じ足係止部4の閉止摘み52を指で摘んで相寄る方向に引き寄せる。この結果、綴じ足係止部4の開放摘み52同士が離間し、綴じ足2が一方のスライダ5の開放摘み51と他方のスライダ5の綴じ足引出し開口56の縁部56aとに挟まれて折り曲げられ、固定される。紙葉類Pの加除が必要になった場合は、上記と逆の操作を行えばよい。
【0025】
以上のように、本実施形態のファイルは、綴じ足係止部4を構成する一対のスライダ5を綴じ片2と分離独立したものにするのではなく、他方の綴じ片2に脱落せずかつスライドし得るように付帯させており、その状態で、両閉止摘み52を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダ5を綴じ足3を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放摘み51を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダ5を綴じ足3を開放し得る方向に相対移動させ得るようにしている。
【0026】
このため、紙葉類Pの加除を行った後、綴じ足3を綴じ片2及びスライダ5に一挙に挿し通すことによって、スライダ5により綴じ足3を係止可能な状態にすることができ、しかも、スライダ5による係止、解除操作を指先で摘んでワンタッチ感覚で行う機能を損なわずに片手で操作できる利便性も有効に確保することができるため、全体としてファイルの取り扱いの便を従来に比べて確実に向上させることが可能となる。
【0027】
また、綴じ足係止部4を本実施形態のように2部品である一対のスライダ5のみによって構成しても、各スライダ5にスライド方向に延びる長孔57を形成し、その長孔57を介して当該スライダ5を止め具58により綴じ片2にスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けているため、両スライダ5の綴じ片2に対するスライド動作を許容しつつ、綴じ片2に分離せずに付帯させた状態を有効に実現することができる。
【0028】
その際、止め具58の先端側に設けた頭部を長孔57のスライド方向に沿った縁部に係わり合わせ、基端を長孔57を通過し且つ綴じ片2を貫通した位置において当該綴じ片2に固定しているため、取付構造の簡素さも確保することができる。
【0029】
また、開放摘み51が各スライダ5の端部に形成してあり、この摘み51によって開閉される位置関係となるように相手方のスライダ5に綴じ足引出し開口56を設け、その綴じ足引出し開口56の開閉に伴って綴じ足3の係止若しくはその解除を行い得るようにしているため、2部品であっても綴じ足3の係止、解除を有効に行うことができる。
【0030】
その際、開放摘み51や閉止摘み52を、相手方のスライダ5の一部を抱くように係わり合わせているため、互いのスライダ5がガイドし合って、両スライダ5の動作を円滑にし、綴じ足係止部4として一体的に取り扱うことも可能になる。
【0031】
なお、上記の長孔57に代えて、四方の閉じていない溝(図示省略)によっても、基本的に同様の効果を得ることができる。
<第2実施形態>
この実施形態のファイルは、前記実施形態と同様の表紙体1、綴じ片2及び綴じ足3を有し、前記実施形態と異なる綴じ足係止部104によって綴じ足3を係止するようにしている。
【0032】
綴じ足係止部104は、図7に分解斜視図、図8に平面図、図9に側面図を示すように、開放操作部たる開放摘み1051及び閉止操作部たる閉止摘み1052を有する一対のスライダ105と、両スライダ105をスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けるベース106を具備し、ベース106を表表紙11の綴じ片2に当てがうようにしている。
【0033】
ベース106は、長手方向両端近傍において巾方向両縁にレール部1061を形成した基部領域106xと、両基部領域106xの中間位置にあってスライダ105の開放摘み1051及び閉止摘み1052が配置される操作領域106yとからなる板状のものである。
【0034】
スライダ105は、開放摘み1051と閉止摘み1052の間を連結板1053で連結したもので、連結板1053に対してこれらの摘み1051、1052は肉厚方向へ突出させて一体的に設けてある。両摘み1051、1052はベース106の基部領域106xよりも若干幅広で、開放摘み1051はベース106の基部領域106xを両側から抱きかかえるようにしてそのレール部1061に係わり合う係合爪1051aを有し、閉止摘み1052は相手方の連結板1053を片側から抱きかかえるようにしてその外側の縁部1054に係わり合う係合爪1052aを有している。そして、両スライダ105を、その連結板1053の内縁同士が密接に擦れ合うように(すなわち、操作領域が見掛け上基部領域に略同巾で連続するように)隣接させて、各摘み1051、1052を対応するレール部1061及び縁部1054に係わり合わせ、長手方向に相対移動可能かつ分離し得ないように組み付けている。このようにして、両スライダ105は、両開放摘み1051を相寄る方向に引き寄せて各々が相手方の閉止摘み1052に衝き当たるか若しくは近接する位置にまで離反方向へ相対移動させた図10(a)の開放状態と、両閉止摘み1052を相寄る方向に引き寄せて互いが衝き当たるか若しくは近接する位置にまで重合方向へ相対移動させた図10(b)の閉止状態とを選択的にとり得るものである。そして、各々のベース106の基部領域106xにおいて、前記開放摘み1051によって開閉される位置に綴じ足引出し開口1062を設け、この開口1062より綴じ片2側に挿し通した綴じ足3を引き出した際に、閉止状態でスライダ105の開放摘み1051と綴じ足引出し開口1062の開口縁1062aとによって綴じ足3を折り曲げて係止し、開放状態でスライダ105の開放摘み1051を綴じ足引出し開口1062から退避させて綴じ足3を開放し得るようにしている。図中符号1064で示すものは綴じ足収納凹溝である。
【0035】
このように構成される本実施形態の綴じ足係止部104は、ベース106に丸孔1063を設け、この丸孔1063に止め具1058を挿し通すことによって、ベース106を表表紙11側の綴じ片2に直接取り付け、両スライダ105を綴じ片2に脱落せず且つスライドし得るように付帯させるようにしている。すなわち、両スライダ105がベース106を足場に相対移動するだけで、ベース106は綴じ片2に対して移動しないため、このベース106を綴じ片2に直接取り付けても、綴じ足係止部104としての機能を確保することができる。また、このようなベース106が存在すると、綴じ足収納凹溝1064を十分に確保することができるので、図に示すようにその溝底の綴じ足3のリブ33に係合する係合リブ1064aを設ける等して、綴じ込み状態の確実性を高めるためにも有効となる。
【0036】
以上のように、綴じ足係止部104を一対のスライダ105及びベース106からなる3部品で構成することが許容される場合等に、綴じ足係止部104を、両スライダ105をスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けるベース106を具備してなるものにし、このベース106を綴じ片2に固定するようにすれば、綴じ足係止部104の固定及びスライダ105の動作をより確実なものにすることができる。
【0037】
その際、開放摘み1051が各スライダ105の端部に形成してあり、この摘み1051によって開閉される位置関係となるようにベース106に綴じ足引出し開口1062を設け、その綴じ足引出し開口1062の開閉に伴って綴じ足3の係止若しくはその解除を行い得るようにしているため、3部品によって綴じ足3の係止、解除を的確に行うことができる。
【0038】
特に、開放摘み1051及び閉止摘み1052を、ベース106の一部を抱くように係わり合わせているため、3部品の相互の動作を円滑にし、綴じ足係止部104として一体的に取り扱うことも可能になる。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、以上に詳述した構成であるから、ワンタッチ感覚の操作性を損うことなく、紙葉類の加除をより簡便に行えるようにした有用なファイルを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す全体斜視図。
【図2】図1の分解図。
【図3】同実施形態の綴じ足係止部を示す分解斜視図。
【図4】同平面図。
【図5】同側面図。
【図6】図4に対応した作用説明図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る綴じ足係止部を示す分解斜視図。
【図8】同平面図。
【図9】同側面図。
【図10】図8に対応した作用説明図。
【符号の説明】
11…表表紙
12…裏表紙
13…背表紙
2…綴じ片
21…延出部
3…綴じ足
4、104…綴じ足係止部
5、105…スライダ
51、1051…開放摘み(開放操作部)
52、1052…閉止摘み(閉止操作部)
56、1062…綴じ足引出し開口
57…長孔
58、1058…止め具
106…ベース
P…紙葉類
Claims (12)
- 紙葉類をその間に綴じ込むための一対の綴じ片と、基端が何れか一方の綴じ片に支持され先端側が他方の綴じ片に挿し通される綴じ足と、この綴じ足の先端側を引き続きその一部に挿し通すとともに当該挿通部において綴じ足を折り曲げた状態に係止する綴じ足係止部とを具備してなるものにおいて、前記綴じ足係止部を、開放操作部及び閉止操作部を有する一対のスライダによって少なくとも構成し、これらのスライダを他方の綴じ片に脱落せず且つスライドし得るように付帯させて、両閉止操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を開放し得る方向に相対移動させ得るように構成し、
各スライダにスライド方向に延びる溝又は長孔を形成し、その溝又は長孔を介して当該スライダを止め具により綴じ片にスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けていることを特徴とするファイル。 - 止め具の先端側に設けた頭部を溝又は長孔のスライド方向に沿った縁部に係わり合わせ、基端を溝又は長孔を通過し且つ綴じ片を挿通した位置において当該綴じ片に固定している請求項1記載のファイル。
- 開放操作部若しくは閉止操作部の何れか一方が各スライダの端部に形成してあるとともに、この操作部によって開閉される位置関係となるように相手方のスライダに綴じ足引出し開口を設け、その綴じ足引出し開口の開閉に伴って綴じ足の係止若しくはその解除を行い得るようにしている請求項1又は2記載のファイル。
- 紙葉類をその間に綴じ込むための一対の綴じ片と、基端が何れか一方の綴じ片に支持され先端側が他方の綴じ片に挿し通される綴じ足と、この綴じ足の先端側を引き続きその一部に挿し通すとともに当該挿通部において綴じ足を折り曲げた状態に係止する綴じ足係止部とを具備してなるものにおいて、前記綴じ足係止部を、開放操作部及び閉止操作部を有する一対のスライダによって少なくとも構成し、これらのスライダを他方の綴じ片に脱落せず且つスライドし得るように付帯させて、両閉止操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を開放し得る方向に相対移動させ得るように構成し、
開放操作部若しくは閉止操作部の少なくとも何れか一方を、相手方のスライダの一部を抱くように係わり合わせていることを特徴とするファイル。 - 綴じ足係止部を、両スライダをスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けるベースを具備してなるものにし、このベースを綴じ片に固定するようにしている請求項4記載のファイル。
- 開放操作部若しくは閉止操作部の何れか一方が各スライダの端部に形成してあるとともに、この操作部によって開閉される位置関係となるようにベースに綴じ足引出し開口を設け、その綴じ足引出し開口の開閉に伴って綴じ足の係止若しくはその解除を行い得るようにしている請求項5記載のファイル。
- 開放操作部及び閉止操作部を、ベースの一部を抱くように係わり合わせている請求項5又は6記載のファイル。
- 表表紙と裏表紙の間が分離したものであり、綴じ片がそれらの表紙の綴じ元側の縁部を利用したものである請求項1〜7何れか記載のファイル。
- 表表紙と裏表紙の間が背表紙で繋がったものであり、少なくとも他方の綴じ片が表表紙若しくは背表紙の内面より内側に折り込んだ位置に形成されている請求項1〜7何れか記載のファイル。
- 表表紙若しくは裏表紙の一方を綴じ元側に開口する袋状にするとともに、他方の綴じ元側に前記開口内に挿入可能な延出部を設け、この延出部を開口内に挿入した状態で、表表紙と裏表紙の間に表出する延出部を背表紙とするものであって、両綴じ片が表表紙及び裏表紙の内面より内側に折り込んだ位置に形成されている請求項1〜7何れか記載のファイル。
- 綴じ足の先端側を一部に挿し通すとともに当該挿通部において綴じ足を折り曲げた状態に係止するものであって、開放操作部及び閉止操作部を有する一対のスライダによって少なくとも構成し、両閉止操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を開放し得る方向に相対移動させ得るように構成し、
各スライダにスライド方向に延びる溝又は長孔を形成し、その溝又は長孔を介して当該スライダを止め具によりファイルの綴じ片にスライド可能かつ脱落し得ないように取り付けたことを特徴とする綴じ足係止部。 - 綴じ足の先端側を一部に挿し通すとともに当該挿通部において綴じ足を折り曲げた状態に係止するものであって、開放操作部及び閉止操作部を有する一対のスライダによって少なくとも構成し、両閉止操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を折り曲げて係止し得る方向に相対移動させ、両開放操作部を相寄る方向に引き寄せることによって両スライダを綴じ足を開放し得る方向に相対移動させ得るように構成し、
開放操作部若しくは閉止操作部の少なくとも何れか一方を、相手方のスライダの一部を抱くように係わり合わせていることを特徴とする綴じ足係止部。
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