JP2728851B2 - 書類綴り具 - Google Patents

書類綴り具

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JP2728851B2
JP2728851B2 JP6030594A JP3059494A JP2728851B2 JP 2728851 B2 JP2728851 B2 JP 2728851B2 JP 6030594 A JP6030594 A JP 6030594A JP 3059494 A JP3059494 A JP 3059494A JP 2728851 B2 JP2728851 B2 JP 2728851B2
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珠子 牧
隆史 三井
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Kokuyo Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B42BOOKBINDING; ALBUMS; FILES; SPECIAL PRINTED MATTER
    • B42FSHEETS TEMPORARILY ATTACHED TOGETHER; FILING APPLIANCES; FILE CARDS; INDEXING
    • B42F13/00Filing appliances with means for engaging perforations or slots
    • B42F13/02Filing appliances with means for engaging perforations or slots with flexible or resilient means
    • B42F13/06Filing appliances with means for engaging perforations or slots with flexible or resilient means with strips or bands

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  • Sheet Holders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、書類等を綴り込むため
にファイルカバー等に付設される書類綴り具に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、図8に示すような書類等の綴り具
(実公平5−5022号公報)が知られている。この図
に示すように、綴り具10が適用されるファイルカバー
Fは、おもて表紙F1と、背表紙F2と、うら表紙F3
と、うら表紙F3の基端部が山状に折り込まれて形成さ
れた折込み部F4とから構成されている。このような折
込み部F4に左右一対の綴り足41の付設された綴り足
部材4が綴り足41を上方に突出させるようにして設け
られている。
【0003】一方、綴り具10は、細長い板状の押え板
110と、この押え板110の表面に長手方向に亘って
上方に膨出した膨出部120とから構成されている。膨
出部120の前方(図の右方)には長手方向に一対の横
長の綴り足41を引き出す引出し窓130が設けられて
おり、この引出し窓130は空洞部140を介して押え
板110の底面に穿設された綴り足41を引き入れるた
めの横長の引入れ孔150に上記空洞部140を介して
連通されている。
【0004】そして、一対の綴り足41を書類Dの基端
側に穿設された一対の綴じ孔D1に差し通し、さらに綴
り足41を綴り具10の引入れ孔150および空洞部1
40を介して引出し窓130から外部に突出させ、綴り
具10の押え板110で書類Dを押圧するようにしてか
ら綴り具10を右方に向かって摺動させることにより、
綴り足41は空洞部140内で図略の係止手段によって
係止され、二点鎖線で示すように、書類Dは綴り具10
によって綴られた状態になるように構成されている。
【0005】そして、書類Dを閲覧するときは、二点鎖
線で示す綴り具10を書類D上で左方に摺動させ、係止
手段による綴り足41の係止を解除させてから綴り具1
0を上方に引き上げ、一方の手で綴り具10を把持して
他方の手でそれぞれの綴り足41の先端部を左方に移動
させ、再度各綴り足41を空洞部140内の係止手段に
係止させることによって、実線で示すように綴り具10
は綴り足41の先端部に係止された状態になる。
【0006】このようにすれば、たとえ書類Dの量が多
くて分厚くても、書類Dの一部を綴り具10の下方に露
出した綴り足41に移行させることによって、容易に頁
めくりを行うことが可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
のような綴り具10においては、書類Dが綴り具10に
よってファイルカバーFに綴られた状態では、図8に二
点鎖線で示すように、綴り足41が膨出部120の引出
し窓130から書類Dの中央部に向けて突出しているた
め、たとえ書類Dの枚数が少なく、特に綴り具10を浮
き上がらせなくても頁をめくるのに不都合がない状態で
あっても、書類Dの方向に突出した綴り足41が邪魔を
して書類Dを見開いた状態にすることができないという
問題点が存在する。
【0008】従って、従来の綴り具10が用いられたフ
ァイルカバーFに書類Dが綴られている場合は、書類D
の頁数の多寡に拘らず綴り具10を摺動操作して綴り足
41と綴り具10との係止を一旦解除しそれを浮き上が
らせなければならず、書類Dを閲覧する度にそのような
操作を行うのは非常に面倒であった。
【0009】そして、綴り足41に沿って綴り具10を
浮き上がらせた後、綴り具10が綴り足41から抜け出
さないように再度係止しなければならない。この係止は
上記のように一方の手で綴り具10の中央部を把持し、
他方の手の指先で一対の綴り足41のそれぞれについて
片方づづ摘み、引出し窓130に沿って平行移動させな
けらばならず極めて面倒であった。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、綴り具が如何なる状態にあ
ってもワンタッチ操作で綴り足を綴り具に係止させるこ
とが可能な書類綴り具を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
書類綴り具は、複数の綴り足を通す挿通孔を有する細長
いレール部材と、このレール部材に対して長手方向にス
ライド可能に結合された綴り足係止部材とが備えられ、
上記綴り足係止部材には上記挿通孔に対応するように側
部から切り欠かれた綴り足を通す少なくとも2つの切欠
き窓が設けられ、各切欠き窓は、綴り足係止部材の長手
方向に対して傾斜した傾斜縁部を有していることを特徴
とするものである。
【0012】本発明の請求項2記載の書類綴り具は、請
求項1記載の書類綴り具において、上記レール部材の幅
方向両側部に一対の案内レールが長手方向に亘って突設
され、上記綴り足係止部材の下部両側部に上記案内レー
ルに対応した案内溝が形成され、この案内溝に上記案内
レールが嵌入されることによってレール部材に対し綴り
足係止部材がスライド可能に結合されていることを特徴
とするものである。
【0013】
【0014】本発明の請求項3記載の書類綴り具は、請
求項1または2記載の書類綴り具において、上記レール
部材の表面には、幅方向で上記挿通孔に対応した長手方
向に延びる係止突起が突設されているとともに、上記係
止突起を上記綴り足係止部材で覆った状態で上記綴り足
を収容する収容空間が形成され、上記収容空間に綴り足
を収容した状態で上記綴り足係止部材を長手方向にスラ
イドさせることにより上記係止突起と上記綴り足係止部
材とによって挾持された状態で綴り足が上記係止突起に
係止されるように構成されていることを特徴とするもの
である。
【0015】
【作用】上記請求項1記載の書類綴り具によれば、例え
ばファイルカバーに付設された綴り足を切欠き窓に挿通
することによって綴り具をファイルカバーに取り付ける
ことができる。そして綴り具がファイルカバーに取り付
けられた状態で、綴り足係止部材をレール部材に対して
長手方向にスライドさせることにより、綴り足は切欠き
窓の傾斜縁部に押圧されて折れ曲がり、その折れ曲がっ
た部分が切欠き窓から外部に突出してレール部材と綴り
足部材との間に挾持され係止される。この係止状態を解
除するには逆の方向に綴り足係止部材をスライドさせれ
ばよい。
【0016】従って、書類等が差し通された綴り足にレ
ール部材が書類等に当止するように綴り具を装着し、綴
り足係止部材をスライド操作することによって書類等は
確実にファイルカバーにファイルされた状態になる。
【0017】書類等を閲覧するに際しては、上記綴り足
係止部材による綴り足の係止を綴り足係止部材のスライ
ド操作によって解除し、書類等の表面から綴り具を浮か
せるようにしてから綴り足係止部材を再度スライド操作
することによって綴り足を綴り具に係止された状態に
し、綴り具と書類等の表面との間に存在する綴り足の露
出部分に書類等を移行させることによって書類等の頁め
くりが容易になるとともに、書類等の見開かれた状態が
安定する。
【0018】そして、綴り具はレール部材とその表面に
スライド可能に設けられた綴り足係止部材とで構成され
ているため、綴り具を書類等の表面から浮き上がらせた
状態で綴り具を片手で把持し、親指を綴り足係止部材の
表面に押し当ててスライドすることにより、ワンタッチ
操作で綴り具と綴り足との間の係止および係止解除を行
うことが可能になる。
【0019】上記請求項2記載の書類綴り具によれば、
レール部材および綴り足係止部材のいずれか一方の幅方
向両側部に一対の案内レールが長手方向に亘って突設さ
れ、他方に上記案内レールに対応した案内溝が形成され
ているため、案内溝に案内レールを嵌入することによっ
て綴り足係止部材とレール部材とを確実に相対スライド
可能に結合することができる。
【0020】
【0021】上記請求項3記載の書類綴り具によれば、
レール部材の表面には、幅方向で上記挿通孔に対応した
長手方向に延びる係止突起が突設され、上記収容空間に
綴り足の曲折部分を収容した状態で上記係止突起によっ
て綴り足が係止されるため、綴り足係止部材をレール部
材上でスライドさせれば切欠き窓の案内傾斜部に案内さ
れて折れ曲がった綴り足の折れ曲がり部分が上記係止突
起の上端部と綴り足係止部材の収容空間の天井部との間
に挟持された状態で綴り足係止部材は綴り具に確実に係
止される。
【0022】
【実施例】図1は、本発明に係る書類綴り具の一例を示
す一部切欠き斜視図であり、綴り足係止部材がレール部
材上をスライドした状態を例示している。また、図2
は、図1に示す綴り足係止部材がレール部材上に収納さ
れた状態を例示する一部切欠き斜視図である。また、図
3は、図2の拡大断面図であり、(イ)はA−A線断面
図、(ロ)はB−B線断面図、(ハ)はC−C線断面図
を示している。さらに図4は上記綴り足係止部材の底面
図である。
【0023】まず図1に示すように、本発明に係る綴り
具1は、細長のレール部材2と、このレール部材2に案
内されつつレール部材2上を摺動自在に移動する綴り足
係止部材3とから基本構成されている。この綴り具1
は、綴り足41を備えた綴り足部材4とセットで書類等
を綴る用に供される。なお、本発明の綴り具1は、書類
のみを綴る用に供されることに限定されるものではな
く、図面、アルバム用の台紙、新聞や雑誌の切り抜き、
植物標本の台紙、各種の伝票帳票類等シート状のものな
らどのようなものにでも適用可能である。
【0024】上記綴り足部材4は、基端側に細長い基板
42を有し、この基板42の表面の両側部に扁平な一対
の綴り足41が扁平面を同一平面上に位置させた状態で
植設されている。綴り足41の先端部は先細りとされ、
この先細りの部分に扁平面に対して膨出した上部抜け止
め43が設けられている。また、綴り足41の下部には
括れ部45が形成され、この括れ部45の上部には綴り
足41の両側部に膨出した下部抜け止め44が形成され
ている。
【0025】このような綴り足部材4は、おもて表紙F
1、背表紙F2、うら表紙F3およびうら表紙F3の基
端部が山折りされて形成された折込み部F4からなるフ
ァイルカバーFの折込み部F4に穿設された貫通孔に、
裏面から一対の綴り足41が貫装された状態でファイル
カバーFに固定されている。綴り足41が折込み部F4
の貫通孔に貫装された状態で、綴り足41の括れ部45
が貫通孔に位置し、その上部の下部抜け止め44によっ
て綴り足41が折込み部F4から抜け出るのを阻止して
いる。
【0026】そして本実施例においては、綴り足部材4
は合成樹脂製とされ、綴り足41および基板42は射出
成形法によって一体に成形されて製造されている。適用
される合成樹脂材料としてはポリビニルクロライド、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等が好適に使用されるが、
これらに限定されるものではなく可撓性を有する軟質の
ものであればどのようなものでも適用可能である。
【0027】また、本実施例においては綴り足部材4
は、綴り足41と基板42とから構成されているが、本
発明の綴り足部材4は、上記実施例に示されている綴り
足41と基板42とから構成される形状、構造に限定さ
れるものではなく、綴り足部材4全体を細長い帯状のも
のにしたり紐状にしてもよい。また、特に基板42を設
けず、綴り足41を直接折込み部F4に固定するように
してもよい。
【0028】上記レール部材2は、硬質の合成樹脂製の
細長い板状体で形成されている。このレール部材2の幅
方向の上部両側部には長手方向の全体に亘って外方に突
出した案内レール21が形成されている。また、レール
部材2の長手方向の両側部には左右一対の係止孔22が
穿設されている。一方(図では左側)の係止孔22は側
端部に設けられているとともに、他方(図では右側)の
係止孔22は若干中央部寄りに設けられている。なおこ
の係止孔22は、レール部材2を後述するようにファイ
ルカバーFの一部に固定する場合に適用されるものであ
り、レール部材2をファイルカバーFの一部に固定しな
いのであれば特に設ける必要はない。
【0029】そして、上記係止孔22の若干右側であっ
てレール部材2の長手方向に延びる中心線より背表紙F
2側に寄った部分には上記一対の綴り足41を挿通する
ための左右一対の挿通孔23が穿設されている。これら
一対の挿通孔23,23間の距離は一対の綴り足41,
41間の距離に等しくなるように寸法設定されている。
これらの挿通孔23に幅方向に対向して背表紙F2から
離れる方向に長手方向に延びる一対の係止突起24が突
設されている。この係止突起24の長さは挿通孔23の
径よりも若干長めに寸法設定されている。
【0030】一方、綴り足係止部材3は、幅方向の断面
視が下部に開口を有するC字形状を呈した合成樹脂製の
細長部材で形成されている。この綴り足係止部材3の底
面部には上記レール部材2の案内レール21に対応した
長手方向に延びる幅方向一対の案内溝31が凹設されて
おり、この案内溝31の下部には長手方向に延びる突条
31aが形成されている。これら案内溝31に案内レー
ル21が嵌合した状態で綴り足係止部材3はレール部材
2に対して長手方向に摺動自在になっている。
【0031】上記綴り足係止部材3の上面部には長手方
向一対の直角三角形状の切欠き窓32が設けられてお
り、その斜辺部分(傾斜縁部32a)は左方に位置する
とともにその底辺部分は綴られる書類の方向に向かった
開口部が形成されている。上記切欠き窓32は、上記レ
ール部材2の挿通孔23に対応して設けられ、図1に示
すように綴り足係止部材3がレール部材2に対して左方
にスライドされ、レール部材2から左方に若干引き出さ
れた状態で三角形状の切欠き窓32の頂点近傍がレール
部材2の挿通孔23に位置するように寸法設定されてい
る。
【0032】また、三角形状の切欠き窓32の底辺部分
には左方に向かって係止溝36が設けられており、この
係止溝36は、図2に示すように、綴り足係止部材3が
レール部材2に収納された状態で、レール部材2の幅方
向で挿通孔23に対応するように位置設定されている。
【0033】そして、綴り足係止部材3をレール部材2
に対して右方にスライドさせ、それをレール部材2に対
して収納状態にすると、図2に示すように、レール部材
2の挿通孔23は綴り足係止部材3の切欠き窓32より
左方の部分によって覆われるようになっている。
【0034】このような綴り足係止部材3の長手方向両
側部の天井面には、図3の(イ)に示すような上記レー
ル部材2の係止突起24に対応した抜け溝33が凹設さ
れており、レール部材2に対して綴り足係止部材3を図
1に示すようにスライドさせたとしても、綴り足係止部
材3の両側天井部と係止突起24とが互いに干渉し合わ
ないようになっている。
【0035】そして、切欠き窓32の下部には、図3の
(ロ)および図4に示すように、図1の綴り足係止部材
3の引き出し状態および図2の綴り足係止部材3の収納
状態の双方でレール部材2の挿通孔23および係止突起
24を覆うに足りる綴り足導入室(収容空間)34が形
成されている。左右の綴り足導入室34間には、図3の
(ハ)および図4に示すように、レール部材2の上面部
よりも若干天井高の空間部35が形成されている。この
空間部35には上記突条31aは設けられていない。
【0036】上記レール部材2および綴り足係止部材3
は硬質の合成樹脂材料を用い射出成形によって製造され
ている。硬質の合成樹脂材料としては、硬質ポリエチレ
ン、硬質ポリプロピレン、ポリビニルクロライド、ポリ
スチレン、アクリルニトリルスチレン、アクリルニトリ
ルブタジエンスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポ
リビニリデンクロライド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリブチレンテレフタレート等が好適に使用され、上記
以外でも硬質で適度の剛性を有しておればどのようなも
のでも適用可能である。
【0037】本発明の書類綴り具は以上のように構成さ
れているので、書類等を綴るに際しては、まず図1に示
すように、綴り足係止部材3をレール部材2に対してス
ライドさせ、レール部材2の挿通孔23を綴り足係止部
材3の切欠き窓32に対応させ、外部に露出状態にす
る。そして、書類等が装着された左右一対の綴り足41
をレール部材2の裏面から挿通孔23に挿通する。
【0038】その後、図2に示すように、レール部材2
に対して綴り足係止部材3を右方にスライドさせると、
綴り足41は切欠き窓32の斜辺の傾斜縁部32aに押
圧されて綴り具1の長手方向に対して直角に折れ曲が
り、切欠き窓32の傾斜縁部32aの右方への移動に誘
導されて書類の方向に倒れ、最後に係止溝36に引き入
れられた状態になる。
【0039】そして、綴り足係止部材3が完全にレール
部材2上に収納された状態では、綴り足41が抜け溝3
3内で係止突起24によって係止された状態で綴り足4
1は切欠き窓32の係止溝36からうら表紙F3の方向
に突出し、綴り具1を綴り足41から引き抜く方向に力
をくわえても容易に引き抜くことができない係止状態に
なる。なお、綴り足41のうら表紙F3に向いた面には
幅方向に延びる図略の滑り止め突起が長手方向に亘って
多数突設されており、綴り足41が係止溝36から突出
した状態でこの滑り止め突起の溝間に係止突起24が嵌
まり込み係止状態を確実なものにしている。
【0040】この状態を示したのが図5であり、ファイ
ルカバーFのうら表紙F3上に配置された書類Dは、折
込み部F4に固定された綴り足41によって綴られ、綴
り具1によって押圧係止された状態になっている。この
ような書類Dの係止状態において、綴り足41の先端部
は書類D側に突出している。
【0041】そして、ファイルカバーFに綴られた書類
Dの頁めくり、および、めくられた頁の見開き状態を安
定させるために、図5の矢印で示す方向に綴り足係止部
材3がスライドされる。そうすると、レール部材2の挿
通孔23が切欠き窓32を介して外部に露出された状態
になり、綴り足係止部材3による綴り足41の係止状態
が解除される。この状態で綴り具1を上方に引き上げ、
図6に示すように、綴り具1を書類Dから若干浮き上が
らせた状態にする。
【0042】その後、綴り足係止部材3を再度右方にス
ライドさせることによって綴り足41は先に説明したよ
うに綴り具1に係止されるため、綴り足41から抜け出
ることはない。この状態においては書類Dの頁めくりは
容易になるとともに、見開かれた状態が安定する。
【0043】そして、本発明の綴り具1においては、綴
り具1はレール部材2と、このレール部材2上に摺動自
在に結合された綴り足係止部材3とで構成されているた
め、綴り具1を書類Dから浮き上がらせた状態における
綴り足係止部材3のレール部材2に対するスライド操作
は、図7に示すように、片方の手の手指で綴り具1の中
央部を把持し、親指を綴り足係止部材3の右方に動かし
て綴り足係止部材3をスライドさせることによりワンタ
ッチで行うことできる。逆に綴り足係止部材3を親指で
左方にスライドさせることによって綴り足41の係止状
態がワンタッチで解除される。
【0044】なお、以上例示した綴り具1は、綴り足係
止部材3に左右一対の切欠き窓32が設けられ、綴り足
41が綴り具1に係止されていない状態では綴り足41
は切欠き窓32から外部に突出するように構成されてい
るが、綴り足係止部材3に上記のような切欠き窓32を
設けずに、上記綴り足係止部材3の中央部に設けられる
空間部35の天井高さを綴り条導入室34のそれよりも
高くし、レール部材2の挿通孔23を介して導入された
綴り足41をこの天井の高い空間部35内に導くように
することもできる。こうすることによって、背表紙F2
書類Dが綴られた状態で、綴り足係止部材3の表面には
綴り足41が突出せず、綴り具1が装着されたファイル
カバーFが見栄えのよいものになる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の書類綴り具
は、複数の綴り足を通す挿通孔を有する細長いレール部
材と、このレール部材に対して長手方向にスライド可能
に結合された綴り足係止部材とが備えられ、上記綴り足
係止部材には上記挿通孔に対応するように側部から切り
欠かれた綴り足を通す切欠き窓が設けられ、この切欠き
窓は、綴り足係止部材の長手方向に対して傾斜した傾斜
縁部を有していることを特徴とするものである。
【0046】従って、例えばファイルカバーに付設され
た綴り足を切欠き窓に挿通することによって綴り具をフ
ァイルカバーに取り付けることができる。そして綴り具
がファイルカバーに取り付けられた状態で、レール部材
の表面に設けられた綴り足係止部材を長手方向にスライ
ドさせることによって綴り足は切欠き窓の傾斜縁部に押
圧されて折れ曲がり、その折れ曲がった部分が切欠き窓
から外部に突出してレール部材と綴り足部材との間に挾
持され係止される。この係止状態を解除するには逆の方
向に綴り足係止部材をスライドさせればよい。
【0047】従って、書類等が差し通された綴り足にレ
ール部材が書類等に当止するように綴り具を装着し、綴
り足係止部材をスライド操作することによって書類等は
確実にファイルカバーにファイルされた状態になる。
【0048】書類等を閲覧するに際しては、上記綴り足
係止部材による綴り足の係止を綴り足係止部材のスライ
ド操作によって解除し、書類等の表面から綴り具を浮か
せるようにしてから綴り足係止部材を再度スライド操作
することによって綴り足を綴り具に係止された状態に
し、綴り具と書類等の表面との間に存在する綴り足の露
出部分に書類等を移行させることによって書類等の頁め
くりが容易になるとともに、書類等の見開かれた状態が
安定する。
【0049】そして、綴り具はレール部材とその表面に
スライド可能に設けられた綴り足係止部材とで構成され
ているため、綴り具を書類等の表面から浮き上がらせた
状態で綴り具を片手で把持し、親指を綴り足係止部材の
表面に押し当ててスライドすることにより、ワンタッチ
操作で綴り具と綴り足との間の係止および係止解除を行
うことが可能になる。
【0050】また、上記レール部材および綴り足係止部
材のいずれか一方の幅方向両側部に一対の案内レールを
長手方向に亘って突設し、他方に上記案内レールに対応
した案内溝を形成すれば、案内溝に案内レールを嵌入す
ることによって綴り足係止部材とレール部材とを確実に
相対スライド可能に結合することができ好都合である。
【0051】
【0052】加えて、レール部材の表面に、幅方向で上
記挿通孔に対応した長手方向に延びる係止突起を突設す
れば、上記収容空間に綴り足の曲折部分を収容した状態
で上記係止突起によって綴り足が係止されるため、綴り
足係止部材をレール部材上でスライドさせれば切欠き窓
の傾斜縁部に案内されて折れ曲がった綴り足の折れ曲が
り部分が上記係止突起の上端部と綴り足係止部材の収容
空間の天井部との間に挟持された状態で綴り足係止部材
は綴り具に確実に係止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る書類綴り具の一例を示す一部切欠
き斜視図であり、綴り足係止部材がレール部材上をスラ
イドした状態を例示している。
【図2】図1に示す綴り足係止部材がレール部材上に収
納された状態を例示する一部切欠き斜視図である。
【図3】図2の拡大断面図であり、(イ)はA−A線断
面図、(ロ)はB−B線断面図、(ハ)はC−C線断面
図である。
【図4】綴り足係止部材の底面図である。
【図5】書類がファイルに本発明に係る綴り具によって
ファイルカバーに綴られた状態を示す斜視図である。
【図6】図5の綴り具が綴り足に沿って上方に引き上げ
られた状態を例示する斜視図である。
【図7】図6の綴り具がワンタッチ操作されている状態
を例示する斜視図である。
【図8】従来の書類綴り具を例示する斜視図である。
【符号の説明】 1 綴り具 2 レール部材 21 案内レール 22 係止孔 23 挿通孔 24 係止突起 3 綴り足係止部材 31 案内溝 31a 突条 32 切欠き窓 33 抜け溝 34 綴り足導入室(収容空間) 4 綴り足部材 41 綴り足 42 基板 43 上部抜け止め 44 下部抜け止め 45 括れ部 F ファイルカバー F1 おもて表紙 F2 背表紙 F3 うら表紙 F4 折込み部 F5 第二折込み部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の綴り足を通す挿通孔を有する細長
    いレール部材と、このレール部材に対して長手方向にス
    ライド可能に結合された綴り足係止部材とが備えられ、
    上記綴り足係止部材には上記挿通孔に対応するように側
    部から切り欠かれた綴り足を通す少なくとも2つの切欠
    き窓が設けられ、切欠き窓は、綴り足係止部材の長手
    方向に対して傾斜した傾斜縁部を有していることを特徴
    とする書類綴り具。
  2. 【請求項2】 上記レール部材および綴り足係止部材の
    いずれか一方の幅方向両側部に一対の案内レールが長手
    方向に亘って突設され、他方に上記案内レールに対応し
    た案内溝が形成され、この案内溝に上記案内レールが嵌
    入されることによって上記レール部材と綴り足係止部材
    とが相対移動可能に結合されていることを特徴とする特
    徴とする請求項1記載の書類綴り具。
  3. 【請求項3】 上記レール部材の表面には、幅方向で上
    記挿通孔に対応した長手方向に延びる係止突起が突設さ
    ているとともに、上記係止突起を上記綴り足係止部材
    で覆った状態で上記綴り足を収容する収容空間が形成さ
    、上記収容空間に綴り足を収容した状態で上記綴り足
    係止部材を長手方向にスライドさせることにより上記係
    止突起と上記綴り足係止部材とによって挾持された状態
    綴り足が上記係止突起に係止されるように構成されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の書類綴り
    具。
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