JP4110966B2 - 蒸着装置および蒸着方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高性能で信頼性の高い有機EL素子の実現に向けた有機材料の薄膜作製方法、より詳細には、少なくとも2枚の遮蔽板を備えた蒸着用るつぼ、ならびにそのような蒸着用るつぼを使用する蒸着装置および蒸着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信の高速化とその応用範囲の拡大が急速に進んでいる。情報通信に関する様々な技術が開発されている中、表示デバイスに向けられた携帯性や動画表示機能などの要求に対して、低消費電力、高速応答性、および高精細表示を可能とする高性能な表示デバイスが考案されている。
【0003】
表示デバイスに適用される発光素子の一例として、有機化合物の薄膜積層構造を有する有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と称する)が知られている。有機EL素子については、1987年、イーストマンコダック社のC.W.Tangらによって、高効率の発光を実現する2層積層構造の有機EL素子が発表され(非特許文献1参照)、それ以来、現在に至るまで、様々な有機EL素子が開発されている。そして、今日ではそれらを適用した高性能な表示デバイスが一部実用化され始めている。
【0004】
有機EL素子に代表される、有機材料の薄膜を有する素子の薄膜作製方法としては、一般に加熱蒸着方法が採用されている。加熱蒸着方法では、通常、るつぼなどの容器に蒸着用有機材料を収容し、その容器を外側からヒーターなどで加熱し、有機材料を気化または昇華させる間接加熱方法が取られている。このような間接加熱方法に用いられる従来型のるつぼの概略的構造を図1に示す。図中、参照符号10はるつぼを示し、20は蒸着材料を示す。このような従来型のるつぼでは、るつぼを介して加熱され気化または昇華された有機材料が被蒸着基板まで直接飛来し、被蒸着基板の表面に付着した有機材料によって薄膜が形成される。
【0005】
有機EL素子に使用される有機材料としては、近年、有機EL素子の耐熱性を向上させる目的で、ガラス転移温度を80℃あるいはそれ以上に向上させた有機化合物が各材料メーカーによって開発されている。このような有機化合物の蒸着時における材料特性としては、殆どが昇華性であると言われている。
【0006】
昇華性有機材料を使用して薄膜を作製する場合、材料は固体から液体状態を経ずに蒸気へと変化するため、材料の一部が固相のまま飛散する、いわゆるスプラッシングまたはスピッティング現象を生ずることがある。また、昇華性有機材料の蒸着においては、その材料の蒸発特性に起因して薄膜表面にクラスター形状の蒸着不純物が付着する可能性がある。このような膜特性の低下は、有機EL素子自体の信頼性を大きく損なう陽極−陰極間の短絡を引き起こす原因となることがあるため望ましくない。
【0007】
また、昇華性有機材料の蒸着においては、作製された薄膜の膜厚分布が有機材料の形状および特性、ならびにるつぼの形状などに依存して変化し、蒸着時に有機材料が消費されるのに伴って膜厚の再現性が低下することが知られている。したがって、従来型のるつぼを使用し、加熱蒸着方法によって昇華性有機材料の薄膜を作製することは困難であるとされている。
【0008】
このような状況に鑑み、製膜効率を高めた、昇華性有機材料の蒸着方法が報告されている。例えば、るつぼなどの容器内にセラミックス、金属などの粉体または粉砕体と混合して有機材料を収容し、容器を加熱することにより、容器内の熱伝達を向上させ、材料の消費に伴う蒸着速度の低下や昇華効率の低下を改善する蒸着方法が報告されている(特許文献1参照)。また、穴が設けられた蓋を備えた容器に有機材料を収容し、そのような容器を電子線によって加熱することによる蒸着方法が報告されている(特許文献2参照)。
【0009】
しかし、上述のいずれの蒸着方法を用いた場合であっても、蒸着の進行に伴う容器内部の有機材料量の減少、および粉体や粉砕品である有機材料の形状の崩れなどによって、材料の蒸気流の密度分布が変化し、さらには基板上に形成される有機薄膜の膜厚分布に影響を及ぼす可能性がある。
【0010】
さらに、近年では、昇華性材料の蒸発速度の制御を可能とする、連通孔が設けられた仕切板と、小孔が設けられた蓋とを備えたボートタイプの蒸着源が報告されている(非特許文献2参照)。しかし、ボートタイプの蒸着源は、るつぼタイプの蒸着源と比較して材料を収容する容器の底が浅い(縦方向の断面が横長となる)ため、材料の充填量を増やすためにはボートの面積を大きくしなければならない。その結果、るつぼタイプの蒸着源と比較してボート内部に収容された材料に温度勾配が生じやすくなる。温度勾配は、材料の蒸気流密度に影響を及ぼし、温度勾配が大きいほど面内における蒸気流の密度分布が生じやすくなるため、過剰な加熱が必要となるだけでなく、不純物のない均一な膜厚を得ることが困難である。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−323367号公報
【0012】
【特許文献2】
特開平6−223970号公報
【0013】
【非特許文献1】
C.W.Tang, S.A.VanSlyke, Appl.Phys.Lett.51,913(1987)
【0014】
【非特許文献2】
応用物理学会有機バイオエレクトロニクス分科会第6回講習会「有機EL素子の基礎から実用化技術まで」(1997年)の講演要旨集、第63頁〜73頁。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、有機材料の蒸着に関する様々な検討がなされているが、高性能で信頼性の高い有機EL素子の実現に向けて、均一な膜質分布を有し、不純物の付着がない良好な有機薄膜を、容易かつ効率的に作製可能とする技術に対する要望が未だ存在する。したがって、本発明の課題は、昇華性または溶融性である有機材料の形態に依存することなく、良好な有機薄膜を効率的に作製し得る、再現性に優れた蒸着方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明者らは、蒸着材料の蒸着方法について鋭意検討した結果、蒸着材料の加熱および蒸発に使用する蒸着用るつぼに少なくとも2枚の遮蔽板を設けることによって蒸気流密度をより均一に分布させ、そのことにより、均一な膜厚分布を有する良好な薄膜を作製することが可能となることを見出した。
【0017】
本発明にもとづく蒸着用るつぼは、蒸着材料を加熱および蒸発させるものであって、上記るつぼは、蒸着材料の蒸気流を制御するための第1および第2の遮蔽板を少なくとも有し、上記第1の遮蔽板は上記るつぼの内部であってかつ上記るつぼの底部に収容される蒸着材料の蒸発面よりも上に設けられ、上記第2の遮蔽板は上記第1の遮蔽板よりも上に設けられることを特徴とする。
【0018】
ここで、上記蒸着用るつぼにおいて、上記第1の遮蔽板は上記るつぼの内壁との間に少なくとも1つの空隙を形成する形状を有し、および前記第2の遮蔽板は少なくとも1つの開口が設けられた蓋体であることが好ましい。
【0019】
上記蒸着用るつぼは、セラミックおよび金属からなる群から選択される材料から構成されることが好ましい。上記セラミックは、金属酸化物、金属窒化物、炭化物、炭素からなる群から選択されることが好ましく、上記金属は、モリブデン、タンタル、タングステンからなる群から選択されることが好ましい。上記セラミックまたは金属は、上記蒸着材料の融点および熱伝導性よりも高いそれらの値を有することが好ましい。
【0020】
上記蒸着材料は、有機化合物であることが好ましい。
【0021】
本発明にもとづく蒸着装置は、蒸着材料を加熱および蒸発させて被蒸着基板に蒸着させるためのものであって、蒸着材料を収容するるつぼと、上記るつぼを加熱する加熱手段と、被蒸着基板を支持する手段とを少なくとも備え、上記るつぼが、先に説明した本発明にもとづく蒸着用るつぼであることを特徴とする。
【0022】
ここで、上記加熱手段は、上記るつぼの底部から上記第1の遮蔽板までを加熱する第1のフィラメントと、上記第1の遮蔽板から上記第2の遮蔽板までを加熱する第2のフィラメントとを少なくとも備えることが好ましい。
【0023】
本発明にもとづく蒸着方法は、蒸着材料を加熱および蒸発させて被蒸着基板に蒸着させるためのものであり、
(a)先に説明した本発明にもとづく蒸着用るつぼの底部に蒸着材料を収容すること、
(b)上記蒸着用るつぼを加熱し、蒸着材料の蒸気流を発生させること、
(c)上記蒸気流の一部を前記第1の遮蔽板によって遮蔽し、その残部を上方に上昇させること、
(d)上記上昇させた蒸気流の一部を前記第2の遮蔽板によって遮断し、その残部を上方に上昇させること、
(e)蒸着用るつぼから最終的に噴出される蒸気流を、上記被蒸着基板に蒸着させることによって蒸着材料からなる薄膜を形成すること、
を含み、上記蒸着用るつぼの加熱によって発生する上記蒸着材料の蒸気流を、少なくとも2枚の遮蔽板によって制御することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明にもとづく第1の態様は、蒸着用るつぼに関する。すなわち、本発明のるつぼは、蒸着材料を加熱および蒸発させて被蒸着基板に蒸着させる蒸着装置において使用されるものであって、上記るつぼは、蒸着材料の蒸気流を制御するための第1および第2の遮蔽板を少なくとも有し、上記第1の遮蔽板は上記るつぼの内部であってかつ上記るつぼの底部に収容される蒸着材料の蒸発面よりも上に設けられ、上記第2の遮蔽板は上記第1の遮蔽板よりも上に設けられることを特徴とする。なお、るつぼに設置される遮蔽板の枚数は、2枚以上であれば特に限定されるものではない。しかし、遮蔽板の枚数が多くなると加熱温度を制御することが難しくなるため、実質的には遮蔽板は2枚とすることが好ましい。
【0025】
ここで、「遮蔽板」とは、蒸着材料が加熱され蒸発する際に発生する蒸気流を制御するためのものであって、蒸気流の一連の流れを確保し、最終的に蒸気流をるつぼから被蒸着基板に向けて噴出させることができるように、るつぼを密閉しない形状を有する。例えば、第1および第2の遮蔽板は、各遮蔽板の外壁とるつぼの内壁との間に空隙が形成されるような形状を有するか、遮蔽板自体にそれぞれ少なくとも1つの開口を有するか、またはそのような形状と開口との組み合わせを有する。本発明の好ましい実施態様では、第1の遮蔽板はるつぼの内壁との間に少なくとも1つの空隙を形成する形状を有し、および第2の遮蔽板はるつぼの開口部を覆う蓋体であって、少なくとも1つの開口を有する。
【0026】
るつぼの内壁との間に空隙が形成されるような遮蔽板の形状としては、例えば横断面が円または楕円となるるつぼの場合、るつぼの内径よりも小さい円形あるいは楕円形、またはるつぼの形状に合わせた多角形(例えば六角形)とすることが可能である。また、遮蔽板自体に設けられる開口の形状は、例えば円形または楕円形である。遮蔽板自体に開口が存在する場合は、遮蔽板はるつぼの内径と同じ寸法を有してもよい。遮蔽板の形状および遮蔽板自体に設けられる開口の形状は、るつぼを密閉しない範囲において特に限定されるものではない。但し、るつぼ内の蒸気圧分布として、蒸着材料が収容される下層部での蒸気圧が、その上に形成される上層部での蒸気圧よりも大きくなるように遮蔽板の形状および開口を設定することが好ましい。より具体的には、第2の遮蔽板による開口および空隙の面積が、第1の遮蔽板による開口および空隙の面積と同程度またはそれ以上となるように設定することが好ましい。このようにそれぞれの空隙および開口を適宜設定することによって、蒸気流の密度分布を均一に制御することおよび蒸気流の上昇速度を適切に制御することが可能となる。
【0027】
るつぼ容器への遮蔽板の固定方法は、それらの機能を妨げない範囲において、任意に選択することが可能である。固定方法としては、例えば、支持棒による固定、またはねじ止めなどが挙げられる。なお、遮蔽板の設置位置は、上述のようにるつぼ内の蒸気圧分布が下層部の方で大きくなるように考慮されることが望ましい。
【0028】
るつぼを構成する材料は、るつぼに収容される蒸着材料よりも熱伝導率が高く、および蒸着材料が蒸発する温度で、蒸発または分解しない程度に高い融点を有する必要がある。るつぼの材料は、セラミック、金属およびそれらの組み合わせ(例えば、セラミックを金属で被覆したもの)から選択される、熱伝導性に優れた材料から構成されることが好ましい。るつぼの材料として使用可能なセラミックの一例としては、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、炭素(例えば、活性炭、カーボンブラック、グラファイトなど)のような、金属酸化物、金属窒化物、炭化物、炭素が挙げられる。るつぼの材料として使用可能な金属の一例としては、モリブデン、タンタル、タングステンが挙げられる。特に限定されるものではないが、るつぼ材料としては熱伝導率の高い、窒化アルミニウムまたはモリブデンが好ましい。なお、本発明のるつぼは、市販の蒸着用るつぼ容器に、上述の材料からなる遮蔽板を設置することによって構成することも可能である。
【0029】
るつぼの底部に収容される蒸着材料は、特に限定されるものではなく、無機材料であっても有機材料であってもよい。さらに、有機材料としては、加熱によって直ぐに蒸発する昇華性材料であっても、加熱によって溶解した後に蒸発する溶融性材料であってもよい。本発明のるつぼでは、昇華性または溶融性といった材料の形態に依存することなく、従来型のるつぼの場合と比較して良好な薄膜を得ることが可能となる。
【0030】
本発明のるつぼでは、有機EL素子を構成する昇華性有機材料、すなわち、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、および電子輸送層の材料、ならびに発光材料およびドープ材料を良好に使用することが可能である。その結果、上述の昇華性有機材料を使用した場合であっても蒸着を良好に実施することが可能となり、高品質で信頼性の高い有機EL素子を作製することが可能となる。
【0031】
本発明の蒸着用るつぼの構成を図2〜4に沿ってより詳細に説明する。図2は、本発明の蒸着用るつぼの一例を示す縦方向断面図である。図3は、本発明の蒸着用るつぼの一例を示す横方向断面図である。図4は、本発明の蒸着用るつぼの一例を示す上面図である(第2の遮蔽板として設置された蓋体の上面図に相当する)。なお、図2〜4は本発明の例示であり、本発明の態様はこれらの図面に限定されるものではない。
【0032】
図2から分かるように、本発明のるつぼ10は、少なくともるつぼ容器10a内に配置される第1の遮蔽板10bおよび第2の遮蔽板10cを備えることにより、蒸着材料20を収容する下層部と、被蒸着基板へ蒸気流を噴出させる部分を有する上層部との少なくとも2層構造を有する。
【0033】
また、図3から分かるように、第1の遮蔽板10bの外壁と上記るつぼ容器10aの内壁との間には、少なくとも1つの空隙30が存在する。加熱によって発生する蒸着材料の蒸気流の一部は遮蔽板によって遮蔽され、その残部が空隙30からるつぼの上層部へと上昇することになる。
【0034】
さらに、図4から分かるように、るつぼ容器10の開口部を覆うように設けられた第2の遮蔽板(蓋体)10cは、少なくとも1つの開口40を有する。
【0035】
以上、図2〜4から分かるように、本発明のるつぼでは、るつぼに少なくとも2枚の遮蔽板が存在することによって、るつぼの加熱によって発生する蒸着材料の蒸気流が被蒸着基板に直接到着しない、すなわち、被蒸着基板から蒸着材料を直視することができない構造となっている。また、本発明のるつぼでは、横断面積が小さくても容器の深さ方向に材料を充填できるため、ボートタイプと比較して十分な量の材料をより効率的に充填させることが可能である。
【0036】
次に、るつぼ内の蒸気流の流れを図2に沿って詳細に説明する。先ず、るつぼ10が加熱されると、るつぼ10の底部に収容された蒸着材料20から蒸気流が発生する。この蒸気流は、るつぼ内に設置された第1の遮蔽板10bによって遮られ、その一部が空隙(図3を参照)を通って上層部に上昇し、遮られた蒸気流は第1の遮蔽板10bの裏面に付着する。その後、第1の遮蔽板10bの裏面に付着した蒸着材料は、遮蔽板10bの温度が上昇するのに従って再蒸発する。上層部に上昇した蒸気流は、第2の遮蔽板10cの開口(図4を参照)からるつぼの外部へと噴出される。噴出された蒸気流は被蒸着基板へと付着し、薄膜を形成することになる。
【0037】
以上説明したように、るつぼの底部で発生した蒸気流が、少なくとも2枚の遮蔽板で形成される空間(バッファー)を介して、るつぼ外部へ噴出されるため、蒸着材料の形状に依存することなく安定した蒸気流を確保することが可能となる。また、蒸着材料からの蒸気流中に存在するクラスター化した材料が被蒸着基板へ付着し、膜表面の凹凸を促進することを抑制することが可能となる。したがって、蒸着材料として昇華性または溶融性のいずれの有機化合物を使用した場合であっても、蒸着材料の形状の変化に伴う蒸気流密度の変化、および薄膜表面への不純物の付着といった問題を著しく改善することが可能となる。
【0038】
以上説明したように、本発明の蒸着用るつぼを使用することによって、膜厚分布に優れ、より純度の高い薄膜を作製することが可能となる。特に、高品質の薄膜が要求される有機EL素子の作製では、製膜時の蒸気流の偏りおよび不純物の混入に起因する、素子に於ける陽極−陰極間の短絡という不具合の発生率が著しく減少され、大きな歩留まり向上を達成することが可能となる。
【0039】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様である蒸着用るつぼを備えた蒸着装置に関する。すなわち、本発明の蒸着装置は、蒸着材料を加熱および蒸発させて被蒸着基板に蒸着させる蒸着装置であって、蒸着材料を収容するるつぼと、上記るつぼを加熱する加熱手段と、被蒸着基板を支持する手段とを少なくとも備え、上記るつぼが、本発明の第1の態様として先に説明した蒸着用るつぼであることを特徴とする。
【0040】
上述のように、少なくとも2枚の遮蔽板で下層部と上層部とに分離され、かつ開口部を狭くした本発明のるつぼでは、縦方向の温度分布が重要となる。その理由は、底部の広い面積から蒸発した材料が、上部遮蔽板に設けられた狭い面積の開口部から外部に飛び出す時に、局部的に温度の低い箇所が存在すると、その箇所に蒸発した材料の一部が付着し、次いで析出する恐れがあるためである。このように、一旦、有機材料のような熱導電率の低い材料が析出すると、連鎖的に材料の堆積が始まり、そしてそのような析出物が開口部を塞ぐ可能性がある。したがって、このような不具合を防ぐためにも、上部開口部の温度制御は非常に重要である。
【0041】
るつぼ内での材料の堆積を効果的に防止するためには、上層部の温度は、少なくとも材料温度と同等もしくはそれ以上である必要がある。したがって、本発明の蒸着装置は、加熱手段として、上記るつぼの底部から上記第1の遮蔽板までを加熱する第1のフィラメントと、上記第1の遮蔽板から上記第2の遮蔽板までを加熱する第2のフィラメントとを少なくとも備え、それぞれ上下で個別に温度制御を実施することが好ましい。
【0042】
図5は、本発明の蒸着装置の一例を示す模式的概略図である。蒸着装置50は、蒸着容器51の内部に装備される、蒸着材料を収容する蒸着用るつぼ10、るつぼ10を収容する加熱用蒸発源52、被蒸着基板53を支持する支持部材(基板ホルダー)54、蒸着材料が蒸着容器51の壁を汚染することを防ぐための防着板55、および蒸着容器51の外部に装備される、真空ポンプ56、加熱用電源57a,57bを備えている。なお、蒸着容器51の内部は、蒸着を実施する際、真空ポンプ56によって真空に保たれる。るつぼ10の外周部には、加熱用電源57a,57bに接続された加熱用フィラメント(電熱線)58a,58bが巻かれていて、加熱用フィラメント58a,58bは通電されると発熱し、るつぼ10を加熱する。この場合、加熱手段となるフィラメント58a,58bは、図示したように少なくとも蒸着用るつぼの底部から第1の遮蔽板までを加熱する第1のフィラメント58aと、第1の遮蔽板よりも上方を加熱する第2のフィラメント58bとに分けて、るつぼの上下で温度制御を個別に実施することが好ましい。なお、るつぼは、蒸着材料をるつぼの底部に収容した後で、蒸着装置内の蒸着源に設置される。
【0043】
本発明の蒸着装置を用いて、蒸着材料を被蒸着基板に蒸着させるためには、先ず、最初に、真空ポンプ56を稼動して蒸着装置50の内部を真空に保ち、加熱用フィラメント58a,58bを通電させ、るつぼ10を加熱する。るつぼの加熱によって、るつぼ内では蒸着材料の蒸気流が発生する。蒸気流の流れは先に説明した通りである。すなわち、図2を参照すると、るつぼ10が加熱され、るつぼの内壁部から熱が伝搬すると、るつぼの底部に収容された蒸着材料20が加熱される。蒸着材料20が一定温度に達すると、蒸着材料20は昇華(気化)し、その一部の蒸気は遮蔽板10bを介して、るつぼの上層部を満たす。その他の蒸気は遮蔽板10bの裏面に付着するが、遮蔽板10bの温度の上昇とともに再蒸発する。これらの過程が繰り返し生じて、最終的にるつぼの開口から蒸着流が噴出し、被蒸着基板に付着し、蒸着材料の薄膜が形成される。
【0044】
以上のように、本実施形態では、少なくとも2枚の遮蔽板を有する本発明に特有の蒸着用るつぼに蒸着材料を収容しているため、蒸着材料の形状に影響されることなく、蒸気流の密度分布を制御することができ、膜厚の再現性を向上させることが可能となる。また、蒸着材料の蒸発面から基板へと直接に蒸気流が到達しないので、昇華性材料の蒸着時に観察されるような不均一なクラスターの基板への到達を抑制することが可能となる。したがって、蒸着材料として昇華性の有機材料を使用した場合であっても、被製膜基板へのクラスターの付着がない良好な薄膜を得ることが可能となる。さらに、るつぼの加熱を複数のフィラメントに分けて実施するため、るつぼを適切に加熱することができ、その結果、るつぼ内の蒸気流の密度分布を厳密に制御することが可能となる。また、本発明の蒸着装置に適用されるるつぼは、容器の底が深い円筒形(縦方向の断面が縦長となる)であるため、容器の底が浅い(縦方向の断面が横長となる)ボートタイプの場合と比較して温度勾配が生じにくく、蒸気流の密度分布をより精密に制御することができ、より均一な膜厚を有する薄膜を得ることが可能となる。
【0045】
本発明の第3の態様は、蒸着材料の蒸着方法に関し、先に説明した本発明の蒸着用るつぼを使用することを特徴とする。すなわち、本発明の蒸着方法は、蒸着材料を加熱および蒸発させて被蒸着基板に蒸着させる蒸着方法であって、(a)本発明の蒸着用るつぼの底部に蒸着材料を収容すること、(b)上記るつぼを加熱し、蒸着材料の蒸気流を発生させること、(c)上記蒸気流の一部を上記第1の遮蔽板によって遮蔽し、その残部を上方に上昇させること、(d)上記上昇させた蒸気流の一部を上記第2の遮蔽板によって遮断し、その残部を上方に上昇させること、(e)るつぼから最終的に噴出される蒸気流を、上記被蒸着基板に蒸着させることによって蒸着材料からなる薄膜を形成すること、を含み、上記るつぼの加熱によって発生する上記蒸着材料の蒸気流を、少なくとも2枚の遮蔽板によって制御することを特徴とする。なお、上述の蒸着方法では、本発明に特有の構造を有する蒸着用るつぼを使用することを特徴としているため、蒸着材料の形状に依存することなく、均一な膜厚分布を有し、クラスター付着物などの不純物のない良好な薄膜を再現性良く得ることが可能となる。また、このような蒸着方法は、昇華性有機化合物の蒸着にも良好に適用できるため、高性能かつ信頼性の高い有機EL素子を再現性良く作製することが可能となる。
【0046】
【実施例】
以下、本発明について実施例にしたがってさらに詳細に説明する。しかし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0047】
(実施例1)
真空蒸着装置において、本発明のるつぼ(図2を参照、材料はモリブデンである)を備える蒸着源を使用して、ガラス基板上に有機材料の薄膜を作製した。
【0048】
薄膜を構成する有機材料としては、有機EL素子の代表的な電子輸送性材料であり、下式で示されるアルミキレート(Alq)体を使用した。このAlqは、約200℃から昇華が始まり、約310℃で分解が始まるため、蒸着時の真空容器内温度は約200℃から約310℃の範囲に制御する必要がある。
【0049】
【化1】
Figure 0004110966
【0050】
Alqの製膜は、真空容器内温度250℃、蒸着速度0.1nm/sec、真空容器内圧力2.0×10-5Paで実施し、膜厚100nmの有機薄膜を得た。なお、被蒸着基板として使用したガラス基板の厚さは50mmであった。また、るつぼを加熱するフィラメントの設定温度は、下部フィラメントを280℃、および上部フィラメントを300℃とした。
【0051】
上述のようにして得られた有機薄膜の表面形状について、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope,AFM)を用いて観察し、平均表面粗さ、Peak to Valleyピークについて検討した。なお、「Peak to Valley」とは、薄膜の最大高低差を示すものであり、一般的にRmaxで定義され、薄膜の均一性を示す1つの尺度となる。これらの結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004110966
【0053】
表1から明らかなように、Rmaxで10数nmレベルという、非常に凹凸の少ない薄膜を形成できることが分かった。
【0054】
さらに、本発明による蒸発源を用いて、各製膜時に得られた薄膜の膜厚を検討することによって、製膜回数に伴う膜厚の再現性についても検討を行った。その結果、20回までの連続製膜回数で、高い膜厚再現性を有することが分かった。
【0055】
(比較例1)
遮蔽板を持たない従来型のるつぼ(図1を参照、材料はモリブデンである)を備えた蒸着源を使用することを除き、実施例1と同様にして、ガラス基板上に有機材料の薄膜を形成した。
【0056】
Alqの製膜条件は、実施例1と同様に、真空容器内温度250℃、蒸着速度0.1nm/sec、真空容器内圧力2.0×10-5Paであり、得られた有機薄膜の膜厚は100nmであった。なお、被蒸着基板として用いられたガラス基板の厚さは50mmであった。また、るつぼを加熱するフィラメントの設定温度は280℃とした。
【0057】
上述のようにして得られた有機薄膜の表面形状を、実施例1と同様にAFMによって観察した。その結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
Figure 0004110966
【0059】
表2から明らかなように、本発明による蒸発源を使用した場合(実施例1)と比較して、Rmaxレベルが著しく大きくなることが分かった。これらの結果より、従来の蒸発源による薄膜は、かなり凹凸の激しい表面を有することが分かった。
【0060】
さらに、従来型のるつぼを使用する蒸発源を用いて、製膜回数による膜厚再現性についても検討を行った。その結果、連続製膜回数で5回程度までしか高い膜厚再現性が得られないことが分かった。
【0061】
【発明の効果】
本発明によると、蒸着材料の形状に依存することなく膜厚分布に優れ、クラスター付着物の不純物がない良好な薄膜を再現性よく作製することが可能となる。特に、蒸着材料として昇華性または溶融性有機材料を使用した場合であっても、良好な有機薄膜を再現性よく得ることができ、その結果として有機EL素子の特性再現性の向上を図ることが可能となる。また、有機EL素子における陽極−陰極間の短絡という不具合の発生確率を減少させることができ、有機EL素子の作製において大きな歩留まり向上を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来型の蒸着用るつぼの一例を示す縦方向断面図である。
【図2】本発明の蒸着用るつぼの一例を示す縦方向断面図である。
【図3】本発明の蒸着用るつぼの一例を示す横方向断面図である。
【図4】本発明の蒸着用るつぼの一例を示す上面図である。
【図5】本発明の蒸着装置の一例を示す模式的概略図である。
【符号の説明】
10 るつぼ
10a るつぼ容器
10b 第1の遮蔽板
10c 第2の遮蔽板
20 蒸着材料
30 空隙
40 開口
50 蒸着装置
51 蒸着容器
52 加熱用蒸発源
53 被蒸着基板
54 支持部材(基板ホルダー)
55 防着板
56 真空ポンプ
57a,57b 加熱用電源
58a,58b 加熱用フィラメント

Claims (2)

  1. 蒸着材料を加熱および蒸発させて被蒸着基板に蒸着させる蒸着装置であって、
    被蒸着基板の支持手段、有機化合物蒸着材料を収容する蒸着用るつぼを設置する蒸着源および排気手段を少なくとも備えた蒸着容器と前記蒸着用るつぼの加熱手段に接続される加熱用電源とを少なくとも備え、
    前記蒸着用るつぼは、蒸着材料の蒸気流を制御するための第1および第2の遮蔽板と、るつぼを加熱する加熱手段とを有し、
    前記第1の遮蔽板は前記るつぼの内部であってかつ前記るつぼの底部に収容される蒸発材料の蒸発面よりも上に設けられ、るつぼの内壁との間に少なくとも1つの空隙を形成し、前記第2の遮蔽板は前記第1の遮蔽板よりも上に設けられ、少なくとも1つの開口を設けた蓋体からなり、
    前記第1および第2の遮蔽板が空間(バッファー)を形成しており、
    前記加熱手段は、前記るつぼの底部から前記第1の遮蔽板までを加熱する第1のフィラメントと、前記第1および第2の2枚の遮蔽板で形成される空間(バッファー)を加熱する第2のフィラメントとからなり、
    前記第1および第2のフィラメントは、それぞれの加熱温度を個別に制御する前記加熱用電源に接続され、前記第2のフィラメントの加熱温度が、前記第1のフィラメントの加熱温度よりも高く設定されていることを特徴とする蒸着装置。
  2. 有機化合物蒸着材料を加熱および蒸発させて被蒸着基板に蒸着させる方法であって、
    (a) 請求項1の記載の蒸着装置の被蒸着基板の支持手段に被蒸着基板を装着し、蒸着用るつぼに有機化合物蒸着材料を収容して蒸着源に設置する工程、および
    (b) 蒸着装置の第1および第2のフィラメントのそれぞれを異なる設定温度に加熱し、るつぼの底部で発生させた前記有機化合物蒸着材料の蒸気流の一部を第1の遮蔽板によって遮断し、その残部を第1の遮蔽板の上方に上昇させ、上昇してきた有機化合物蒸着材料の蒸気流の一部を第2の遮蔽板によってさらに遮断し、その残部を第2の遮蔽板の上方に上昇させて蒸着室内に噴出させ、被蒸着基板面に接触させて有機化合物蒸着材料からなる薄膜を形成する工程、
    を含み、前記第2のフィラメントの加熱温度を、前記第1のフィラメントの加熱温度よりも高く設定することを特徴とする蒸着方法。
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