JP4058261B2 - カートン自動開封システム - Google Patents

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七郎 熊田
茂 宇野
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雅春 藤野
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、容器の口部を閉鎖する多数のキャップのような多数の小物品を包装物として収容した内袋が収容されたカートンを開封して、更に内袋から包装物を取り出すカートン自動開封システムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、ボトル型容器に飲料等の内容物を充填して包装する充填ラインを備えた工場では、容器の口部を封鎖するため、充填されて搬送されてくる容器の数に合わせてキャップを順次供給することが行われている。そうしたキャップの供給のため、充填ラインに数万個の収容能力があるキャップフィーダを用意しておき、キャップフィーダから順次、充填ラインにキャップを供給している。個々のキャップの重さは非常に軽いけれども、キャップフィーダの底部ではキャップに作用する圧力が相当に高くなり、キャップが変形する可能性がある。従って、キャップフィーダの収容能力を増強するのにも限界がある。
【0003】
また、最近では充填ラインの高速化が進み、1分間に600個以上(600bpm以上)のボトルに内容物を充填し・キャップ締めすることができるラインが増えてきている。この処理速度では、キャップフィーダに満杯状態にまで収容したキャップもあっても、数十分で使用し尽くされる。従って、1充填ラインに付き、ライン稼働時間によっても変化するが、毎日、十〜数百個のカートンを開封してキャップフィーダに投入する作業を行う必要がある。しかしながら、このカートンの開封から内袋の取出し、キャップの取出し及び使用済みの内袋と空きカートンの処分までの一連の作業を自動的に行う機械は未だ開発されておらず、依然として人手によってカートンの定期的な解梱作業が行われており、カートンの開封から始まる一連の作業がオペレータの負担になっているのが現状である。
【0004】
また、一般に、ボトル封鎖用のキャップに限らず、プラスチック部品のように、比較的軽量であるが大量に使用される物品(以下、この説明では小物品と称する)も、小物品を袋詰めした内袋をカートンに収容し、カートンをパレタイズして流通される。カートンを解梱して小物品を製造ライン等に供給するときにも、同様の定期的な解梱作業が強いられるという問題が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、人手の作業に頼ることなく、可能な限り、省スペースで簡単な構造を有し、且つカートン内に収容された内袋をカートンから分離し、内袋から包装物を効果的に取り出して、要求される製造ラインに供給することを可能にするカートン開封システムが望まれている。
【0006】
この発明の目的は、カートン内に収容された内袋内に包装された包装物を、可能な限り、省スペースで簡単な構造を有する装置によって自動的に開封し、オペレータの解梱作業負担を軽減することができるカートン開封システムを提供することである。
【0007】
上記課題を達成するため、請求項1の発明によるカートン開封システムは、包装物を内袋に包装し且つ少なくとも底部フラップがシールされたカートンが搬入される搬入ステーション、前記搬入ステーションから移送された前記カートンの前記底部フラップを開封する底部開封ステーション、前記底部開封ステーションから移送された前記カートンの開封された前記底部を通じて前記内袋を前記カートンから分離する分離ステーション、及び前記分離ステーションで前記カートンから分離された前記内袋から前記包装物を受け取る包装物受取りステーションを備え、且つ前記各ステーションは、作業ロボットの周りに配置されており、前記作業ロボットは前記カートンを把持して前記各ステーション内及び前記各ステーション間での前記カートンの移動を行うようにしてなり、
前記カートンの前記底部フラップは、一方の対を構成する内側フラップと、他方の対を構成し前記両内側フラップに重ねられてシールが施された外側フラップとから成り、
前記底部開封ステーションは、前記シールを開封する底部シールオープナーを備え、且つ前記カートンの前記外側フラップの外面に吸着して前記外側フラップを前記内側フラップから離す方向に付勢可能な付勢具を備えており、
前記底部シールオープナーは、前記両外側フラップの前記シールを開封するため、前記外側フラップが前記付勢具によって付勢された状態にあるときに、前記外側フラップと前記内側フラップとの間に侵入することから成り、
前記シールは、前記外側フラップと前記内側フラップとの対向面に適用された接着剤によるシール、又は前記両外側フラップの合わせ目に跨がって貼着されるとともに、両端部が前記カートンの側板部に跨がって貼着されたテープによるシールであり、
前記底部シールオープナーは1個設けられており、前記カートンを前記作業ロボットによってその姿勢を反転させ、その前後において前記底部シールオープナーによって前記カートンの各端部から分担して前記シールを開封するようにしてなり、
前記分離ステーションは、前記カートンから分離された内袋を把持する袋把持具を有する仮ホッパを備え、前記内袋が前記袋把持具で把持された状態で前記仮ホッパを前記分離ステーションから前記包装物受取りステーションに向かって前記作業ロボットにより反転駆動することにより、前記内袋から前記包装物を受取りステーションに取り出されることからなることを特徴とするものである。
【0008】
このカートン開封システムによれば、包装物を内袋に包装し且つ少なくとも底部フラップがシールされたカートンが搬入ステーションに搬入されると、カートンは、搬入ステーションから底部開封ステーションに移送され、底部開封ステーションにおいてカートンの底部フラップが開封される。次に、底部が開封されたカートンは底部開封ステーションから分離ステーションに移送され、分離ステーションにおいて、内袋は既に開封されている底部を通じてカートンから分離される。分離ステーションでカートンから分離された内袋からは、包装物受取りステーションに包装物が受け取られる。このように、カートンの搬入から包装物の受取りまで、各ステーションにてカートンの解梱作業が、人手によることなく順次進行する。
【0009】
このカートン開封システムにおいて、前記カートンの前記底部フラップは、一方の対を構成する内側フラップと、他方の対を構成し前記両内側フラップに重ねられてシールが施された外側フラップとから成り、前記底部開封ステーションは、前記シールを開封する底部シールオープナーを備えることができる。カートンの底部フラップは、通常と同様、一方の対を構成する内側フラップと、他方の対を構成し両内側フラップに重ねられてシールが施された外側フラップとから成っている。底部開封ステーションに備わる底部シールオープナーは、外側フラップとの内側フラップとのシールを開封して、外側フラップを内側フラップから分離させることが可能である。
【0010】
このカートン自動開封システムにおいて、前記底部開封ステーションは、前記カートンの前記外側フラップの外面に吸着して前記外側フラップを前記内側フラップから離す方向に付勢可能な付勢具を備えており、前記底部シールオープナーは、前記両外側フラップの前記シールを開封するため、前記外側フラップが前記付勢具によって付勢された状態にあるときに、前記外側フラップと前記内側フラップとの間に侵入するという構成とすることができる。付勢具は、外側フラップの外面に吸着して外側フラップを拡げる方向に付勢された吸引具とすることができる。吸引具が外側フラップの外面に吸着し、その吸引具を外側フラップを内側フラップから離して拡げる方向に付勢することによって、カートンの外側フラップを内側フラップから浮き離すことが可能となる。カートンの外側フラップが付勢具によって内側フラップから離れる方向に付勢されて内側フラップから浮き離れたところで、底部シールオープナーが外側フラップと内側フラップとの間に侵入し、底部シールオープナーが相対的に更に進むことによって、両外側フラップは、シールが開封されて内側フラップから分離する。
【0011】
このカートン自動開封システムにおいて、前記シールは、前記外側フラップと前記内側フラップとの対向面に適用されたホットメルト等の接着剤によるシールとすることができる。外側フラップを閉じるときに内側フラップとの対向面にホットメルト等の接着剤を適用することで、両フラップのシールが得られる。
【0012】
このカートン自動開封システムにおいて、前記シールは、前記両外側フラップの合わせ目に跨がって貼着されるとともに、両端部が前記カートンの側板部に跨がって貼着されたテープによるシールとすることができる。このシールの態様は、両外側フラップの合わせ目に跨がってテープを貼着することによって両外側フラップの拡開が防止される。
【0013】
両外側フラップをテープでシールしたカートンの自動開封システムにおいて、前記底部シールオープナーは、前記両外側フラップの合わせ目に跨がって貼着された前記テープによる前記シールの開封に先行して、前記両外側フラップと前記カートンの前記側板部とに跨がって貼着された前記テープを前記両外側フラップの側縁と前記側板部との境界に対応する部分において切断するカッタを備えていることが好ましい。外側フラップ同士をその合わせ目に跨がってテープによってシールした場合、通常、テープの端部はカートンの側板部にも跨がって貼着される。従って、この場合には、両外側フラップの合わせ目に跨がって貼着されたテープで行われているシールの開封に先行して、側板部にも跨がって貼着されたテープを両外側フラップの側縁と前記側板部との境界に対応する部分においてカッタで切断することが、以後の外側フラップ同士の合わせ目に跨がって施されたテープを切断する上で望ましい。
【0014】
この底部シールオープナーを備えたカートンの自動開封システムにおいて、前記底部シールオープナーは、前記カートンの前記内側フラップと前記外側フラップとの間に侵入し且つ前記接着剤による前記シールを開封する内外フラップ分離爪、及び/又は前記フラップ分離爪に交差し且つ前記両外側フラップの合わせ目に侵入する左右フラップ分離爪を備えていることが好ましい。内側フラップと外側フラップとのシールが接着剤によって行われている場合、底部シールオープナーがカートンに対して相対移動するとき、内外フラップ分離爪がカートンの内側フラップと外側フラップとの間に侵入して、そのシールを開封する。このとき、左右フラップ分離爪は両外側フラップの合わせ目に侵入して、底部シールオープナーのカートンに対する相対移動を案内する。
【0015】
両外側フラップがテープでシールされているカートンの場合、底部シールオープナーがカートンに対して相対移動するとき、左右フラップ分離爪がカートンの両外側フラップの合わせ目に侵入して、テープを切断してテープによるシールを開封する。このとき、内外フラップ分離爪は内側フラップと外側フラップとの間に侵入して、底部シールオープナーのカートンに対する相対移動を案内する。
【0016】
上記の底部シールオープナーにおいて、前記内外フラップ分離爪はその侵入端縁部が中央側から末端側に向かうに従って後方に傾斜していると共に前記侵入端縁部から後方に向かうに従って次第に厚くなる肉厚を有しており、前記左右フラップ分離爪はその侵入端縁部が前記内外フラップ分離爪との交差部分から末端側に向かうに従って後方に傾斜している構造とすることができる。内外フラップ分離爪を、その侵入端縁部が中央側から末端側に向かうに従って後方に傾斜させると共に侵入端縁部から後方に向かうに従って次第に厚くなる肉厚を有するラッセル構造とすることで、接着剤によるシールの開封が低抵抗となり安定した開封が可能であり、上記の肉厚を持たせることで内外フラップ間に内外フラップを分離させる方向の剥がし力を作用させることができる。同様に、左右フラップ分離爪を、その侵入端縁部が前記内外フラップ分離爪との交差部分から末端側に向かうに従って後方に傾斜させることで、テープの切断が低抵抗となる。
【0017】
上記の底部シールオープナーを有するカートン自動開封システムにおいて、前記底部シールオープナーを1個設け、前記カートンをその姿勢の反転前後において前記カートンの各端部から分担して前記シールを開封することができる。内外フラップ分離爪は、内側フラップと外側フラップとの間においては、各側で内側フラップが側板部から連続的に延びているので、外側からは侵入しやすいが、内側からは内外フラップ分離爪の先端が内側フラップの端縁に衝突し易い。従って、内外フラップ分離爪をカートンの一方の側から他方の側へと通り抜けるように通過させるのは困難である。そこで、底部シールオープナーを1個設ける場合には、カートンをその姿勢の反転前後において、カートンの各端部から、例えば、半分ずつ分担してシールを開封することが好ましい。
【0018】
このカートン自動開封システムにおいて、前記底部開封ステーションには、前記底部フラップを開封するときに生じるダストを吸引して排出する吸引ダクトを配設することができる。
【0019】
包装物を例えばキャップのような小物品とする場合には、底部フラップを開封するときに生じる紙粉、切り屑等のダストは、包装物に付着したままキャップが装着されるボトル等の容器に混入するおそれがある。したがって、ダスト発生の可能性がある底部フラップの開封の際には、吸引ダクトによってダストを吸引して配設することが好ましい。
【0020】
このカートン自動開封システムにおいて、前記底部開封ステーションと前記分離ステーションとの間には、前記底部フラップが開封された前記カートンの底部を支持する支持台を、前記分離ステーションに向かってスライド可能に設けることができる。底部開封ステーションにおいて底部フラップが開封されたカートンは、底部フラップを支えなければ、その時点で底部フラップが開放されて内袋が底部を通してカートンの外に出ようとする。従って、カートンを支持する支持台を分離ステーションに向かってスライド可能に設けることにより、カートンを底部フラップを開放することなく分離ステーションまで移送することができる。
【0021】
このカートン自動開封システムにおいて、前記分離ステーションにおいて、前記底部フラップが開封された前記カートンからの前記内袋の分離は、前記底部フラップが開封された前記カートンの底部を通じて前記内袋がその自重によって落下することにより行うことができる。カートンの底部の支持がなくなると、内袋は底部フラップが開放されたカートンから自重によって自ら降下するので、カートンからの内袋の取出しのために特別の駆動源を要しない。従って、内袋の分離のための機構が簡単化され、カートンの底部を通してカートンから内袋を容易に分離させることが可能になる。
【0022】
このカートン自動開封システムにおいて、前記分離ステーションは、落下した前記内袋を支持する仮ホッパを備えることができる。分離ステーションでは、カートンから分離された内袋は仮ホッパで受け止めて支持される。仮ホッパでは、包装物を収容したままの内袋が受け止められるのみであり、包装物はこの段階では取り出されない。
【0023】
このカートン自動開封システムにおいて、前記仮ホッパは、閉じ状態で前記カートンから分離された前記内袋を支持し、開き状態で前記包装物が前記内袋から前記包装物受取りステーションに取り出された後の空袋を前記仮ホッパから排出可能とする開閉可能な底板を備えることができる。分離ステーションに移送されたカートンは、底部フラップのシールが開封されているので、支えが無くなると直ちに底部が開放される。カートンから底部を通じて分離された内袋は、仮ホッパにおいて閉じ状態にある底板に小さい衝撃にて移し替ることができ、カートンから分離された内袋は、閉じ状態にある底板によって受け止められてその状態で支持される。その後、内袋から包装物が取り出された後の空袋は、開き状態にある底板を通して仮ホッパから排出可能となる。また、このカートン自動開封システムにおいて、前記仮ホッパは、前記閉じ状態にある前記底板によって支持された前記内袋を把持する袋把持具を備えることができる。カートンから分離された内袋を袋把持具によって仮ホッパに把持することにより、内袋の操作を袋把持具によって内袋を把持する仮ホッパと共に行うことで、内袋内の包装物の取出し等の取扱いが容易になる。
【0024】
このカートン自動開封システムにおいて、前記包装物は、前記内袋が前記袋把持具で把持された状態で前記仮ホッパを前記包装物受取りステーションに向かって反転駆動することによって前記内袋から前記包装物受取りステーションに取り出すことができる。袋は包装物を収容していても剛性が低いので一般には取り扱いが難しいが、仮ホッパで内袋を把持した状態で仮ホッパごと反転駆動することで、包装物を内袋から容易に包装物受取りステーションに取り出すことが可能になる。
【0025】
このカートン自動開封システムにおいて、前記分離ステーションで分離され且つ前記内容物が取り出された空袋を回収するため、前記分離ステーションからバキュームダクトを通じて前記空袋を吸引して回収する空袋回収ステーションを配設することができる。内容物が取り出された後に残る空袋の取り扱いも一般には面倒であるが、分離ステーションからバキュームダクトを通じて空袋を吸引して回収することにより、空袋の回収が容易になる。
【0026】
このカートン自動開封システムにおいて、前記分離ステーションで前記内袋と分離された空きカートンの天部フラップを開封する天部開封ステーション、及び前記天部フラップが開封された後平坦に潰された前記空きカートンを回収する空きカートン回収ステーションを配設することが好ましい。分離ステーションで内袋と分離された空きカートンは、そのままでは嵩張るので、天部開封ステーションにおいて空きカートンの天部フラップを開封し、天部フラップが開封されて筒状になった空きカートンを平坦に潰し、平坦になった空きカートンを空きカートン回収ステーションにおいて回収することが好ましい。
【0027】
このカートン自動開封システムにおいて、前記各ステーションを作業ロボットの周りに配置し、前記作業ロボットが、前記カートンを把持して前記各ステーション内及び前記各ステーション間での前記カートンの移動を行わせるのが好ましい。各ステーションを作業ロボットの周りに配置することによって、カートン自動開封システム全体は、作業ロボットを中心としたコンパクトな配置に組み立てられる。作業ロボットと各ステーションとの間の距離は殆ど等距離であるので、各ステーション内及び前記各ステーション間でのカートンの必要な移動は、すべて作業ロボットが行うことができる。
【0028】
このカートン自動開封システムにおいて、前記底部開封ステーション、分離ステーション及び前記包装物受取りステーションを、この順に前記作業ロボットの周りに配置することが好ましい。作業ロボットの周りにおけるこれらステーションの配置をそれらの作業順とすることにより、各ステーションでの作業ロボットの作業と隣接するステーション間でのカートンの移動を最小限にすることができる。その結果、カートンを移動させる距離と時間が短くて済み、作業ロボットの作業能率が向上する。
【0029】
このカートン自動開封システムにおいて、前記作業ロボットは、前記カートンの天部フラップを吸着する吸着体を備えたカートン把持ハンド、或いは前記吸着体と前記カートンの側板部を挟むクランプとを備えたカートン把持ハンドを装着可能なアームを備えている。作業ロボットのアームにカートン把持ハンドを装着することにより、カートン把持ハンドの吸着体でカートンの天部フラップを吸着し且つクランプでカートンの側板部を挟むことができ、カートンのアームへの保持と位置決めとを確実に行うことができる。
【0030】
このカートン自動開封システムにおいて、前記作業ロボットの前記アームには、前記内袋が取り出された後の空きカートンを把持する空きカートン回収ハンドが前記カートン把持ハンドと交換する態様で装着可能である。作業ロボットのアームに装着するハンドを、カートン把持ハンドから空きカートン回収ハンドに変えることで、空きカートンの移動と平坦に潰し変形をさせることが可能である。
【0031】
のカートン自動開封システムにおいて、前記包装物は、容器の口部を閉鎖するのに用いられる多数のキャップ等のバラ状物品とすることができる。このカートン自動開封システムは、キャップのような個々の物品がプラスチックやアルミニウム製で軽量であるが、多数個をまとめて包装されているものの自動的な取り出しに好適である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明によるカートン自動開封システムの実施例を説明する。図1はこの発明によるカートン自動開封システムの一実施例を示す平面概略図、図2はこの発明によるカートン自動開封システムにおいて開封の対象となるカートンの斜視図、図3は図1に示すカートン自動開封システムに用いられる作業ロボットの側面図、図4は図1に示すカートン自動開封システムに用いられるカートン把持ハンドの一例を示す図であって、(a)はカートン把持ハンドの平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。また、図5は図1に示すカートン自動開封システムに用いられる空きカートン回収ハンドの一例を示す図であって、(a)はカートン把持ハンドの平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。
【0033】
図1に示すように、カートン自動開封システム1は、中心位置に作業ロボット2を配置し、作業ロボット2の周囲にカートン10を開封するために必要な作業を行う複数のステーションを配置して構成されている。カートン10は、包装物として、ボトルのキャップCのような軽量な小物品を内袋にバラ状に包装した箱である。作業スペース全体は、外部と遮断され且つ空調が管理されたクリーンルーム内にセットするのが好ましいが、周囲の環境はキャップCに異物が混入しない程度に清浄であればよく、クリーンルーム内には限らない。
【0034】
カートン自動開封システムの詳細を説明する前に、カートンの構造の一例を図2に基づいて説明する。図2は、この発明によるカートン自動開封システムにおいて開封の対象となるカートンを斜め下方から見た斜視図である。カートン10は、四角筒状の胴状の側板部11と、側板部11の下端に沿って形成された折り目に従って折曲げ可能に形成された底部フラップ12と、側板部11の上端に沿って形成された折り目に従って折曲げ可能に形成された天部フラップ13とから構成されており、構造自体は従来の構造のものと変わるところがない。底部フラップ12は、一方の対を構成しカートン10の内側に先に折り曲げられた内側フラップ14,14と、他方の対を構成し両内側フラップ14,14に重ねられてシールが施された外側フラップ15,15とから成っている。内側フラップ14,14と外側フラップ15,15とのシールは、図示の例ではテープ18によって行われている。テープ18による底部フラップ12のシールだけでは包装物の荷重によって底部フラップ12のシールが破られる虞がある場合には、各外側フラップ15の側端部15aと側板部11とに渡ってテープ18aを貼って、テープ18とテープ18aとを合わせて全体としてH型にシールを施すことにより、カートン10の底部フラップ12のシール力が補強されている。内外両フラップのシールは、テープ18,18aに代えてホットメルト等の接着剤19による接着によって形成してもよい。天部フラップ13も、底部フラップ12の構造と同様、内側フラップ16,16と、内側フラップ16,16に重ねられてテープ88によってシールが施される外側フラップ17,17とから成っている。天部フラップ13のシール性を向上するため、各外側フラップ17の側端部17aと側板部11とに渡ってテープ88aを貼って、テープ88とテープ88aとを合わせて全体としてH型にシールが施されている。
【0035】
図1に示すカートン自動開封システム1では、カートン10は、複数個がパレットに積み重ねられてパレタイズされた状態で搬入ステーション3に搬入される。搬入ステーション3に搬入されたカートン10は、作業ロボット2によって搬入ステーション3から予備開封ステーション4a又は直接に底部開封ステーション4に移送され、カートン10の底部フラップ12シールが開封される。底部フラップ12のシールが開封されたカートン10は、次に、分離ステーション5に移送され、分離ステーション5において、既に開封されている底部フラップ12を通じて内袋B(図11参照)がカートン10から分離される。分離ステーション5でカートン10から分離された内袋Bからは、包装物受取りステーション6に包装物であるキャップCが受け取られる。底部開封ステーション4、分離ステーション5及び包装物受取りステーション6は、作業ロボット2の周りにおいて作業順に並べて配置されている。こうした作業順の配置により、各ステーション4〜6での作業ロボット2の各作業とステーション4,5間、及びステーション5,6間でのカートン10の移動量を最小限にすることができる。その結果、カートン10の移動距離及び移動時間が短くて済み、作業ロボット2の作業能率が向上する。
【0036】
カートン自動開封システム1において、分離ステーション5で分離され且つ内容物が取り出された空袋B’(図11参照)を回収するため、分離ステーション5からバキュームダクト79を通じて空袋B’を吸引して回収する空袋回収ステーション7を配設することができる。分離ステーション5からバキュームダクト79を通じて空袋B’を吸引して回収することにより、空袋B’の回収を容易に行うことができる。また、カートン自動開封システム1には、分離ステーション5で内袋Bと分離された空きカートン10’の天部フラップ13のシールを開封する天部開封ステーション8、天部開封ステーション8で天部フラップ13のシールが開封され且つ平坦に潰された空きカートン10’を回収する空きカートン回収ステーション9が配設されている。分離ステーション5で内袋Bと分離された空きカートン10’は、そのままでは嵩張るので、天部開封ステーション8において空きカートン10’の天部フラップ13のシールを開封し、天部フラップ13のシールが開封されて筒状になった空きカートン10’を平坦に潰して減容し、減容された空きカートン10’を空きカートン回収ステーション9において回収することが好ましい。安全のため作業ロボット2の作業範囲2a内には、作業員の立ち入りが禁止されている。従って、パレット3aは、フォークリフト等の搬送手段によって作業範囲2aの外に一旦荷下ろしされ、その後レール3b上を移動させることによって搬入ステーション3へ搬入される。搬入後、空きパレット3aは作業範囲2aの外に出される。同様に、空きカートン回収ステーション9は、車輪付きの小型搬送車9aをレール9b上に載せた状態で出入り可能に構成されており、例えば、作業ロボット2が小型搬送車9aを押し出すことにより、作業員は作業範囲2a外で空きカートン10’を回収することができる。更に、空袋回収ステーション7は、作業員が直接に空袋B’を取り出すことができるように、作業範囲2aの外においてパレット3aや小型搬送車9aと並んで作業員がアクセス可能な方向に配置されている。なお、空袋回収ステーション7の位置は、作業範囲2a外に配置されればよく、図1に示す位置に限らない。
【0037】
カートン自動開封システム1における作業ロボット2の概要を、図3に示す作業ロボットの側面図に基づいて説明する。作業ロボット2は、設置台20、設置台20上に旋回可能に置かれたロボット本体21、及びロボット本体21から延び且つ先端部25の位置を制御可能なアーム22とを備えている。アーム22は、関節24a、24b,24cによって連結された第1アーム23a,第2アーム23b,第3アーム23cから構成されており、第1アーム23a,第2アーム23b,第3アーム23cは、それぞれ隣合うアームとの相対回動量が制御可能である。また、ロボット本体21は設置台20の上で縦軸回りに回動量が制御可能である。アーム22の先端部25には、作業内容に応じてハンド26,27が交換可能に装着される。アーム22の先端部25の位置は、作業ロボット2の全周囲において届く範囲で3次元的に制御可能である。従って、アーム22の先端部25に取り付けられる後述するハンド26,27の細かな制御も可能である。図3においては、側面図においてハンド26,27の届く範囲の輪郭がループ28で示されている。
【0038】
作業ロボット2において、アーム22の先端部25に装着することができるハンドの一つは、カートン把持ハンド26である。カートン把持ハンド26の一例が、図4に示されている。図4(a)はカートン把持ハンドの平面図、同(b)はその正面図、同(c)はその側面図である。カートン把持ハンド26は、第3アーム23cの先端部25にチャックによって装着可能なハンド本体30と、ハンド本体30の下方に向かって取り付けられ且つカートン10の天部フラップ13を吸着可能な吸着体31と、カートン10の側板部11を挟むことができるクランプ32とを有している。吸着体31は、天部フラップ13を均等に吸着可能になるように四つ吸着パッド33を備えている。各吸着パッド33は、天部フラップ13を略均等に分散した位置で吸着し、この吸着によってカートン10を把持することができる。クランプ32は、揺動軸34の回りに揺動可能であって、側板部11の互いに反対側に位置する面に対して挟み込むことができる一対のクランプ板35,35と、クランプ板35,35を駆動するためアーム本体30に設けられたエアアクチュエータ及びリンク機構から成る駆動機構36,36とから構成されている。アーム22に装着したカートン把持ハンド26によって、吸着体31でカートン10を吸着しクランプ32で挟み込むことにより、カートン10のアーム22への保持と位置決めとを確実に行うことができる。なお、クランプ32は、側板部11の上側部分を挟み込むが、クランプ32による挟み付けは、カートン10の位置規制又は補助的な把持に止まるものである。
【0039】
アーム22の先端部25に装着することができる他のハンドは、空きカートン回収ハンド27である。空きカートン回収ハンド27の一例が、図5に示されている。図5(a)は空きカートン回収ハンドの平面図、同(b)はその正面図、同(c)はその側面図である。図5に示す空きカートン回収ハンド27は、第3アーム23cの先端部25にチャックによって装着可能なハンド本体40と、空きカートン10’の側板部11の互いに隣合う部分11a,11bをそれぞれ吸着可能な一対の吸着体41,41と、吸着体41,41をそれぞれ開閉させる対を構成する駆動機構42,42とを備えている。各吸着体41は、四つの吸着パッド43と、吸着パッド43を支持する支持板44とから成っており、各吸着パッド43は、側板部11a,11bを分散した位置で吸着し、この吸着によって空きカートン10’を把持することができる。各駆動機構42は、ハンド本体40に設けられたエアアクチュエータ45、及びその出力側と支持板44とを連結するリンク機構46から成っている。両支持板44は駆動機構42,42によって90°に開いた状態と閉じた状態との間で駆動され、空きカートン回収ハンド27は、両支持板44が90°に開いたとき吸着体41,41によって空きカートン10’の側板部11の互いに隣合う部分11a,11bをそれぞれ吸着することで空きカートン10’を把持し、吸着体41,41が閉じることにより、空きカートン10’を平坦に潰して減容させることができる。
【0040】
空きカートン回収ハンド27は、内袋Bが分離された後の空きカートン10’を把持した状態で平たく閉じてカートン10’を減容し、減容したカートン10’を空きカートン回収ステーション9に運ぶためのハンドである。カートン把持ハンド26と空きカートン回収ハンド27との交換・装着は、カートン自動開封システム1の作業ロボット2のアーム22が届くハンド仮置き台29(図1参照)において行われる。一時的に使用しない一方又は両方のハンド26,27は、ハンド仮置き台29に置かれる。
【0041】
カートン自動開封システム1では、図1に示すように、各ステーション3〜9及びハンド仮置き台29は、作業ロボット2の周りに殆ど同じ距離のところに集中配置されている。その結果、作業ロボット2は、アーム22の操作によって、各ハンド26,27の装着・交換やカートン開封作業のための各ステーション内及び各ステーション間でのカートン10の必要なすべての移動を行うことができる。また、こうした作業ロボット2の周りに配置することによって、カートン自動開封システム1の全体は、作業ロボット2を中心とした矩形又は円形等のコンパクトな配置に組み立てられており、必要なスペースが最小限に抑えられて省スペースに構成されている。なお、各ステーション3〜9配置は、図1に示す順序に限ることはなく、ステーション4〜6をこの順に配置すること及び作業ロボット2を中心としてその周囲に集中配置する以外は、適宜変更可能である。
【0042】
底部開封ステーション4には、図6及び図7に示すような、底部シールオープナー50が備わっている。図6は、カートン自動開封システムの底部開封ステーションの概略を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底部開封ステーションの別の形態を示す平面概略図である。また、図7は、底部シールオープナー50に用いられるラッセルガイド55に関する図であり、(a)はその拡大斜視図、(b)はラッセルガイドによるカートンの開封の様子を示す斜めから見上げた斜視図である。カートン10は、図6(b)に示すように作業ロボット2によって、カートン把持ハンド26で把持された状態で底部開封ステーション4に搬入される。底部開封ステーション4の作業台54上には、底部シールオープナー50が配設されており、底部シールオープナー50は、底部フラップ12のシールの開封に先立って、カートン10の底部フラップ12を構成する外側フラップ15を内側フラップ14から離れる方向に付勢する付勢具51と、隙間の開いた外側フラップ15と内側フラップ14との間に侵入可能なラッセルガイド55とを備えている。付勢具51は、吸引具としての吸着パッド52と、負圧源(図示せず)からの負圧を吸着パッド52に供給する吸引ダクト53とを備えている。吸引ダクト53を通じて供給された負圧を吸着パッド52によって底部フラップ12に作用させて、外側フラップ15の下面に吸着して外側フラップ15を下方に拡げる方向に引き込み、内側フラップ14から離れる方向に付勢することによって、外側フラップ15と内側フラップ14との間にラッセルガイド55が侵入するのを支援している。付勢具51は、シールが接着剤19によって得られている場合に特に有効である。
【0043】
底部シールオープナー50に用いられるラッセルガイド55は、図7(a)に示すように、カートン10の内側フラップ14と外側フラップ15との間に侵入し且つ接着剤19によるシールを開封する内外フラップ分離爪56,56と、両フラップ分離爪56,56に交差し且つ両外側フラップ15,15の合わせ目15bに侵入する左右フラップ分離爪57とを有している。内外フラップ分離爪56,56については、その侵入端縁部56a,56aが中央側から末端側に向かうに従って後方に傾斜しており、先端58aは内外フラップ間に侵入し易いように楔状に尖った構造とされている。ラッセルガイド55の側端縁部56b,56bは、進行方向にストレートに延びている。左右フラップ分離爪57の侵入端縁部57aは、テープ18を切断可能なカッタ刃となっており、内外フラップ分離爪56,56との交差部分58bから末端側に向かうに従って後方に傾斜している。また、内外フラップ分離爪56,56は、上下の面が滑らかな表面となっており、断面で見ても、侵入端縁部56aから後方に向かうに従って次第に厚くなる肉厚t1を有しているが、充分後方では中央側から側端縁部56bまで同じ肉厚t2となっている。
【0044】
上記の構造を有するラッセルガイド55は、図6に示すように、カートン10の移動経路において開封ステーション4に固定して設けられている。実線の位置もたらされたカートン10の底部フラップ12の外側フラップ15が付勢具51によって下方に付勢されて、内側フラップ14との間に隙間が形成される。隙間が形成された状態のカートン10がカートン把持ハンド26によってラッセルガイド55に向かって移動されることにより、ラッセルガイド55は、外側フラップ15と内側フラップ14との間に侵入し、更に相対的に進むことによって底部フラップ12のシールを開封し、内外両側のフラップ14,15の相互の拘束を解いて両外側フラップ15を内側フラップ14から分離することが可能となる。
【0045】
底部フラップ12のシールを、外側フラップ15と内側フラップ14との対向面に適用されたホットメルト等の接着剤19によるシールとした場合、次のようにして、そのシールが開封される。ラッセルガイド55がカートン10に対して相対移動するとき、内外フラップ分離爪56,56がカートン10の内側フラップ14と外側フラップ15との間に侵入する。内外フラップ分離爪56,56の侵入端縁部56a,56aは、先端58aが楔状に尖っていて且つ中央側から末端側に向かうに従って後方に傾斜しているので、先端58aから侵入端縁部56a,56aへと次第に横方向に広がりながら、内側フラップ14と外側フラップ15との間に侵入していく。内外フラップ分離爪56,56の肉厚は前縁側となる侵入端縁部56a,56a側が薄くなっており、上下の面も滑らかな表面を持っているので、侵入時及びその後の開封時の抵抗が少なくなり、開封がスムーズに進行する。
【0046】
内外フラップ分離爪56,56の肉厚は後方に至るほど厚くなっているので、内側フラップ14と外側フラップ15との接着は、ラッセルガイド55の進行に伴って、肉厚が増大する内外フラップ分離爪56,56によって順次強制的に剥がされ、接着剤19によるシールが開封される。このとき、左右フラップ分離爪57は両外側フラップ15,15の合わせ目15bに侵入して、ラッセルガイド55のカートン10に対する相対移動を案内する。左右フラップ分離爪57の侵入端縁部57aは、内外フラップ分離爪56,56との交差部分58bから垂直に伸び、また末端側に向かうに従って後方に傾斜してもいるので、内外フラップ分離爪56,56と協働して、最も弱い部分である両外側フラップ15,15の合わせ目15bへ侵入することが容易になる。
【0047】
カートン10の底部フラップ12のシールを、H形に貼られたテープによるシール、即ち、図2に示すように両外側フラップ15,15の合わせ目15bに跨がって貼着されるとともに、両端部がカートン10の側板部11,11に跨がって貼着されたテープ18と、両外側フラップ15,15の側端部15a,15aとカートン10の側板部11,11とに跨がって貼着されたテープ18aとによるシールとした場合のシールの開封について説明する。この場合、カートン自動開封システム1においては、底部開封ステーション4は、ラッセルガイド55によるテープ18の開封に先行してテープ18,18aを切断するサイドカッタ60を備えた、図8に示すような予備開封ステーション4aを含むことができる。図8は、サイドカッタ60を備えた予備開封ステーション4aを概略図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。予備開封ステーション4aでは、サイドカッタ60,60は、カートン10を搬送する両側の固定ガイド61,61の中央において回転軸を傾斜させて配置され、エアリュータで丸刃62を回転させる形式のものである。作業ロボット2のカートン把持ハンド26でカートン10を把持して、カートン10を開封予備ステーション4aに搬入し、作業ロボット2がカートン10を把持したまま固定ガイド61,61上を搬送させるとき、各サイドカッタ60は、各外側フラップ15の側板部11との境界に対応する側端部15aにおいて、テープ18aについてはその長手方向に沿って、テープ18については対応する端部を横断方向に切断する。両サイドカッタ61,61及び下面には、紙粉対策として、生じた紙粉等のダストを吸引排除するバキュームダクト63,63,64が取り付けられている。
【0048】
各側端部15aにおいてテープ18,18aが切断されたカートン10は、以後、底部開封ステーション4において、既に図7(b)に示した底部シールオープナー50のラッセルガイド55によって、外側フラップ15,15の合わせ目15bに貼着されたテープ18が切断されて、シールが開封される。即ち、ラッセルガイド55の内外フラップ分離爪56,56は、カートン10の内側フラップ14と外側フラップ15との間に内袋Bの重みによって既に形成されている隙間に侵入する。また、左右フラップ分離爪57は、両外側フラップ15,15の合わせ目15bに侵入してテープ18を切断可能である。従って、カートン把持ハンド26によってカートン10を把持してラッセルガイド55に対して相対移動させるとき、内外フラップ分離爪56,56は内側フラップ14と外側フラップ15との間に侵入し、左右フラップ分離爪57は、内外フラップ分離爪56,56とT字状に繋がっている形状によって、カートン10の両外側フラップ15,15の最も脆弱な合わせ目15bに侵入し、その後の引き続く進行により、カッタ刃となっている侵入端縁部57aが、合わせ目15bに沿ってテープ18を切断してテープ18によるシールを開封する。左右フラップ分離爪57の侵入端縁部57aは末端側に向かうに従って後方に傾斜させることで、テープ18の切断時に生じる抵抗が低抵抗となり、テープ18の切断をスムーズに行うことができる。
【0049】
底部開封ステーション4には、図1の実線で示すように、また図6(a)(b)に示すように、底部シールオープナー50を1個だけ設け、カートン10をカートン把持ハンド26によって姿勢を反転し、その前後においてカートン10の各端部から底部シールオープナー50を通すことによって、分担してシールを開封することができる。カートン10において、各内側フラップ14は側板部11から折り曲げられて連続的に延びているので、内外フラップ分離爪56,56は、カートン10の外側からは内側フラップ14と外側フラップ15との間へと侵入しやすいが、カートン10の内側からはラッセルガイド55の先端58aが内側フラップ14の端縁に衝突し易い。従って、内外フラップ分離爪56,56をカートン10の一方の側から他方の側へと通り抜けるように通過させるのは困難である。そこで、底部シールオープナー50を1個設ける場合には、カートン把持ハンド26によってカートン10の姿勢を反転させることにより、その前後において、カートン10の各端部から、例えば、半分ずつ分担してシールを開封することが好ましい。
【0050】
カートン自動開封システム1において、上記のとおり、内外フラップ分離爪56,56をカートン10の一方の側から他方の側へと通り抜けるように通過させるのは困難である。図1の底部開封ステーション4で想像線で示す部分を含む底部開封ステーションの場合、即ち図6(c)に示す形態の底部開封ステーションにおいては、底部シールオープナー50と同じ構造の底部シールオープナーが、付勢具51a,51bと共にカートン10を間に置いて移動方向に隔置して2個(50a,50b)配設されている。二つの底部シールオープナー50a,50b間に置いたカートン10をカートン把持ハンド26で把持しつつ移動させるとき、カートン10の姿勢を変更することなくその移動方向のみを反転することで、カートン10の各端部から例えば、テープ18による底部フラップ12のシールを半分ずつ分担して開封することができる。
【0051】
カートン自動開封システム1において、底部開封ステーション4には、底部フラップ12のシールを開封するときに生じるダストを吸引して排出する吸引ダクト59を配設することができる。底部フラップ12のシールを開封するときに生じるテープ18や接着剤19の粉、或いは紙粉、切り屑等のダストは、包装物であるキャップに付着したままボトル等の容器に混入する虞がある。従って、ダスト発生の可能性がある底部フラップ12のシールの開封の際には、切断や剥離による開封作業に近いところでダストを集塵する受け皿59aを設け、集塵したダストを受け皿59aに開口する吸引ダクト59によって吸引して排出することが好ましい。
【0052】
図9には、底部開封ステーションからのカートンの搬送機構と分離ステーションとが示されている。図9(a)はその平面図、図9(b)は側面図である。カートン自動開封システム1において、底部開封ステーション4と分離ステーション5との間には、底部フラップ12のシールが開封されたカートン10の底部を支持する支持台65が、分離ステーション5に向かってスライド可能に設けられている。即ち、底部開封ステーション4から分離ステーション5に向かって滑らかに伸縮可能な入れ子式のスライド段67a〜67cから成る搬送機構66が設けられており、基端側のスライド段67aは底部開封ステーション4に支持されており、中間のスライド段67bを介して、最先端のスライド段67cに載置されている支持台65が底部開封ステーション4から分離ステーション5まで往復動可能である。カートン把持ハンド26(図9では省略、図6(b)参照)は、底部開封ステーション4においてカートン10を把持していた状態のまま継続して、カートン10を支持台65に載置し、更にカートン10を僅かに支持台65に押し付ける状態で、カートン把持ハンド26を分離ステーション5に向けて移動させる。各スライド段67a〜67cはカートン把持ハンド26からの搬送力によって伸びる方向にスライドし、搬送機構66は開封された底部フラップ12を閉じたままの状態でカートン10を分離ステーション5まで移送することができる。伸びきった搬送機構66を底部開封ステーション4にまで戻すため、スライド段67aとスライド段66cとの間には復帰手段68が配設されている。復帰手段68は、搬送時のカートン把持ハンド26の移動に合わせて自ら駆動するアクチュエータとすることもできる。
【0053】
図9に加えて、図10にも分離ステーション5の概略が示されている。図10(a)は分離ステーション5の平面図、同(b)はその側面図である。カートン自動開封システム1の分離ステーション5においては、底部フラップ12のシールが開封されたカートン10からの内袋Bの分離を、包装物を収容した内袋Bの自重で行うことができる。搬送機構66によって分離ステーション5の上方まで搬送されたカートン10はカートン把持ハンド26で把持された状態のままであるが、復帰手段68の作動によって底部フラップ12の支える支持台65が搬送機構66と共に後退するので、カートン10の底部フラップ12が内袋Bの荷重によって直ちに開放され、内袋Bは開放された底部フラップ12を通して落下し、カートン10から分離ステーション5に設けられている仮ホッパ70内に投入される。内袋Bの自重を利用することで、内袋Bの分離ステーション5への投入には特別の駆動源が必要とされない。その結果、内袋Bの分離のための機構が簡単化され、容易にカートン10の底側から内袋Bを分離させることができる。
【0054】
分離ステーション5には、底部開封ステーション4の作業台54に並んで作業台74が配置されており、仮ホッパ70は吸引ボックス73を間に挟んで作業台74上に設けられている。仮ホッパ70の底部にはアクチュエータ72によって開閉可能な底板71が設けられており、仮ホッパ70に投入された内袋Bは、仮ホッパ70において閉じ状態の底板71上に支持される。後述するように、仮ホッパ70の反転時に内袋Bが仮ホッパ70から落下しないように、仮ホッパ70には、径方向に対向した位置に、内袋Bを把持するための袋把持具75と吸引具76とが設けられている。吸引具76は底板71上に支持された内袋Bの両底耳部を吸引し、吸引具76で引っ張られた状態の内袋Bの側部が袋把持具75によって挟まれた状態に把持される。
【0055】
作業ロボット2は、カートン把持ハンド26で空きカートン10’を把持した状態のまま、空きカートン10’を後述する天部開封ステーション8に移載投入する。その後、作業ロボット2は、カートン把持ハンド26を、既に置かれている空きカートン回収ハンド27と共にハンド仮置き台29に置き、アーム22に何らのハンドを装着することなくアーム22のみの状態で分離ステーション5に戻り、仮ホッパ70に接近する。キャップCを内袋Bから取り出すために、仮ホッパ70には、仮ホッパ70を把持してそのまま内袋Bと共に仮ホッパ70の反転駆動を行うための把持チャック77が予め装着されている。作業ロボット2は、仮ホッパ70用の把持チャック77をアーム22に装着し、その状態で把持チャック77を介して仮ホッパ70を反転操作することができる。
【0056】
図11は、分離ステーションにおいて、仮ホッパを反転作動させることによる包装物を取出し操作を説明する側面図である。作業ロボット2は、図11に示すように、アーム22を把持チャック77に係合させて、内袋Bが袋把持具75で把持された状態のまま、仮ホッパ70を包装物受取りステーション6に向かって反転駆動する。キャップCは、内袋B内から包装物受取りステーション6に取り出される。この際、内袋Bは袋把持具75によって仮ホッパ70に拘束されているので、内袋Bは仮ホッパ70から落下することがない。内袋BはキャップCを収容していても剛性が低いので一般には取り扱いが難しいが、仮ホッパ70で内袋Bを袋把持具75によって把持した状態で、仮ホッパ70ごと反転駆動することで、キャップCを内袋Bから容易に包装物受取りステーション6に取り出すことができる。キャップCの取出し完了後、作業ロボット2の復帰作動によって、仮ホッパ70は、キャップCが取り出された空袋B’と共に分離ステーション5に戻る。
【0057】
仮ホッパ70が分離ステーション5に戻ると、仮ホッパ70に把持されている袋把持具75による空袋B’の把持が解放され、アクチュエータ72を作動させることにより底板71が開き状態となり、仮ホッパ70からその下方の吸引ボックス73に通じる孔78が開放される。吸引ボックス73には、空袋回収ステーション7(図1参照)に通じているバキュームダクト79が接続されているので、空袋B’は、孔78から吸引ボックス73、及びバキュームダクト79を通じて空袋回収ステーション7に回収することができる。
【0058】
図12は、天部開封ステーション8の概略を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図、(c)はその開封の様子を示す斜視図である。空袋B’が除去された空きカートン10’は、嵩張るので、平坦に潰して減容処理することが好ましい。天部開封ステーション8には、作業台81の上に自走走行ユニット82を備えており、自走走行ユニット82には、角錐台状の頂部83aを有し底部フラップ12が開いた状態の空きカートン10’が被すことができる規制ガイド83が立設されている。分離ステーション5において内袋Bを分離したカートン10’は、作業ロボット2のカートン把持ハンド26で把持されたまま天部開封ステーション8において、規制ガイド83に被せるようにして移載投入される。作業ロボット2は、その後、カートン把持ハンド26をハンド仮置き台29に置き、上記したように、アーム22にどのハンドも装着することなく分離ステーション5に戻って仮ホッパ70の反転動作を行い、更にその後、ハンド仮置き台29に戻ってアーム22に空きカートン回収ハンド27を装着し、更に天部開封ステーション8に戻る。
【0059】
規制ガイド83に被された空きカートン10’は、自走走行ユニット82によって前進位置(図12(a)及び(b)において左側位置)と後退位置とを往復するとき、予備開封ステーション4aの場合と同様に、天部シールオープナー80によってシールが開封される。即ち、先ず、自走走行ユニット82が後退位置から前進位置へと進むときに、天部フラップ13の外側フラップ17の合わせ目17bに沿って施され且つ外側フラップ17と側板部11とに跨がって貼られたテープ88及び外側フラップ17の側端部17aに沿って側板部11とに跨がって貼られたテープ88aが一対のサイドカッタ84,84によってカットされる。前進位置において、空きカートン10’が90°水平回転され、切断すべきテープ88の向きがラッセルガイド85に合わせられる。吸着パッド86が下降して、天部フラップ13の外側フラップ17を吸着して引き上げ、内側フラップ16との間に隙間が形成される。次に、自走走行ユニット82が前進位置から後退位置へと戻るとき、ラッセルガイド85は、外側フラップ17,17に施されていたテープ88を合わせ目17bに沿って切断する。
【0060】
天部開封ステーション8に戻った作業ロボット2は、アーム22に空きカートン回収ハンド27を装着しているので、後退位置において、空きカートン回収ハンド27によって空きカートン10’の側板部11を吸着把持し、その状態で空きカートン回収ハンド27と規制ガイド83とが上下方向に相対移動することで、天部フラップ13のフラップが45°程度開かれる。空きカートン10’は、更に、空きカートン回収ハンド27によって吸着把持されたまま規制ガイド83から垂直上方に引き上げられる。空きカートン10’は、規制ガイド83から引き上げられたとき、空きカートン回収ハンド27の支持板44,44の閉じ動作によって平坦に畳まれ、空きカートン回収ステーション9において回収される。サイドカッタ84及びラッセルガイド85は、それぞれ、基本的に、底部開封ステーション4におけるサイドカッタ60、ラッセルガイド55と同じ構造を有し、且つ機能的にも同等であるので、再度の詳細な説明を省略する。
【0061】
図13は、ホッパから客先ホッパへの包装物の搬送を説明する概略図である。即ち、図13(a)は、包装物の搬送機構の平面図、図13(b)はその側面図である。包装物受取りステーション6は、作業台96の上にホッパ90と振動作動型のメッシュベルトコンベヤ91とを備えた構造となっている。包装物受取りステーション6に受け取られた包装物としての多数のキャップCは、包装物受取りステーション6のホッパ90から、傾斜板93に案内されて、メッシュベルトコンベヤ91に落とされ、振動によって既設の客先ホッパやボトル製造ラインに至るコンベヤ92に搬送される。メッシュベルトコンベヤ91の下方には集塵受け皿94が配設されており、キャップCと共に搬送されるダストは、メッシュベルトコンベヤ91のメッシュから篩い落されて、集塵受け皿94に落下し、更にダクト95を通じて集塵装置に回収される。なお、このカートン自動開封システム1においては、包装物はキャップCとしたが、ホコリを嫌う小物品であれば、どのようなものでも適用可能である。
【0062】
【発明の効果】
この発明によるカートン開封システムは、包装物を内袋に包装し且つ少なくとも底部フラップがシールされたカートンが搬入される搬入ステーション、前記搬入ステーションから移送された前記カートンの前記底部フラップを開封する底部開封ステーション、前記底部開封ステーションから移送された前記カートンの開封された前記底部を通じて前記内袋を前記カートンから分離する分離ステーション、及び前記分離ステーションで前記カートンから分離された前記内袋から前記包装物を受け取る包装物受取りステーションを備えているので、搬入ステーションから移送されたカートンは、底部開封ステーションにおいてカートンの底部フラップが開封され、次に、分離ステーションにおいて、既に開封されている底部を通じて内袋がカートンから分離され、カートンから分離された内袋からの包装物を包装物受取りステーションに自動的に受け取ることができる。従って、可及的に省スペースで簡単な構造を有する開封システムによって、カートン内に収容された内袋をカートンから分離し、カートン内に収容された内袋内に包装されている包装物を要求される製造ラインや客先に自動的に供給することができ、オペレータの解梱作業負担を軽減することができる。包装物を、ボトル封鎖用のキャップとしたときには、カートンの開封から内袋の取出し、キャップの取出し及び使用済みの内袋と空きカートンの処分までの一連の作業を自動的に行うことができ、作業員の負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるカートン自動開封システムの一実施例の概略を示す平面図である。
【図2】この発明によるカートン自動開封システムにおいて開封の対象となるカートンの斜視図である。
【図3】 図1に示すカートン自動開封システムに用いられる作業ロボットの側面図である。
【図4】 図1に示すカートン自動開封システムに用いられるカートン把持ハンドの一例を示す図であって、(a)はカートン把持ハンドの平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。
【図5】 図1に示すカートン自動開封システムに用いられる空きカートン回収ハンドの一例を示す図であって、(a)は空きカートン回収ハンドの平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。
【図6】 図1に示すカートン自動開封システムに設けられる底部開封ステーションの概略を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は別の形態の底部開封ステーションの概要を示す平面概略図である。
【図7】 図6に示す底部開封ステーションにおける底部シールオープナーに関する図であり、(a)は底部シールオープナーに用いられるラッセルガイドの一例を示す斜視図、(b)は底部シールオープナーによる開封の様子を示す斜視図である。
【図8】 図1に示すカートン自動開封システムに設けられるサイドカッタを備えた予備開封ステーションの概略を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。
【図9】 図1に示すカートン自動開封システムに設けられる底部開封ステーションと分離ステーションとを示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図10】 図1に示すカートン自動開封システムに設けられる分離ステーションを示す図であり、(a)はその平面図、同(b)はその側面図である。
【図11】 分離ステーションにおいて、仮ホッパを反転作動させることによる包装物を取出し操作を説明する側面図である。
【図12】 図1に示すカートン自動開封システムに設けられる天部開封ステーションの概略を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図、(c)はその開封の様子を示す斜視図である。
【図13】 図1に示すカートン自動開封システムにおいて、ホッパから客先ホッパへの包装物の投入を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 カートン自動開封システム 2 作業ロボット
3 搬入ステーション 4 底部開封ステーション
4a 予備開封ステーション 5 分離ステーション
6 包装物受取りステーション 7 空袋回収ステーション
8 天部開封ステーション 9 空きカートン回収ステーション
10 カートン 10’ 空きカートン
11 側板部 12 底部フラップ
13 天部フラップ 14 内側フラップ
15 外側フラップ 16 内側フラップ
17 外側フラップ
18,18a,88,88a テープ 19 接着剤
21 ロボット本体 22 アーム
25 先端部
26 カートン把持ハンド 27 空きカートン回収ハンド
29 ハンド仮置き台
30 ハンド本体 31 吸着体
32 クランプ 33 吸着パッド
40 ハンド本体 41 吸着体
43 吸着パッド 44 支持板
50 底部シールオープナー 51 付勢具
52 吸着パッド 53 吸引ダクト
55 ラッセルガイド
60 サイドカッタ 62 丸刃
65 支持台 66 スライド機構
70 仮ホッパ 71 底板
73 吸引ボックス 75 袋把持具
76 吸引具 77 把持チャック
78 孔 79 バキュームダクト
80 天部シールオープナー 82 自走走行ユニット
83 規制ガイド 85 ラッセルガイド
84 サイドカッタ 88 テープ
90 ホッパ 91 メッシュベルトコンベヤ
B 内袋 B’ 空袋
C キャップ(包装物)

Claims (3)

  1. 包装物を内袋に包装し且つ少なくとも底部フラップがシールされたカートンが搬入される搬入ステーション、前記搬入ステーションから移送された前記カートンの前記底部フラップを開封する底部開封ステーション、前記底部開封ステーションから移送された前記カートンの開封された前記底部を通じて前記内袋を前記カートンから分離する分離ステーション、及び前記分離ステーションで前記カートンから分離された前記内袋から前記包装物を受け取る包装物受取りステーションを備え、且つ前記各ステーションは、作業ロボットの周りに配置されており、前記作業ロボットは前記カートンを把持して前記各ステーション内及び前記各ステーション間での前記カートンの移動を行うようにしてなり、
    前記カートンの前記底部フラップは、一方の対を構成する内側フラップと、他方の対を構成し前記両内側フラップに重ねられてシールが施された外側フラップとから成り、
    前記底部開封ステーションは、前記シールを開封する底部シールオープナーを備え、且つ前記カートンの前記外側フラップの外面に吸着して前記外側フラップを前記内側フラップから離す方向に付勢可能な付勢具を備えており、
    前記底部シールオープナーは、前記両外側フラップの前記シールを開封するため、前記外側フラップが前記付勢具によって付勢された状態にあるときに、前記外側フラップと前記内側フラップとの間に侵入することから成り、
    前記シールは、前記外側フラップと前記内側フラップとの対向面に適用された接着剤によるシール、又は前記両外側フラップの合わせ目に跨がって貼着されるとともに、両端部が前記カートンの側板部に跨がって貼着されたテープによるシールであり、
    前記底部シールオープナーは1個設けられており、前記カートンを前記作業ロボットによってその姿勢を反転させ、その前後において前記底部シールオープナーによって前記カートンの各端部から分担して前記シールを開封するようにしてなり、
    前記分離ステーションは、前記カートンから分離された内袋を把持する袋把持具を有する仮ホッパを備え、前記内袋が前記袋把持具で把持された状態で前記仮ホッパを前記分離ステーションから前記包装物受取りステーションに向かって前記作業ロボットにより反転駆動することにより、前記内袋から前記包装物を受取りステーションに取り出されることからなることを特徴とするカートン自動開封システム。
  2. 前記底部シールオープナーは、前記カートンの前記内側フラップと前記外側フラップとの間に侵入し且つ前記接着剤によるシールを開封する内外フラップ分離爪、及び/又は前記フラップ分離爪に交差し且つ前記両外側フラップの合わせ目に侵入する左右フラップ分離爪を備え、前記内外フラップ分離爪はその侵入端縁部が中央側から末端側に向かうに従って後方に傾斜していると共に前記侵入端縁部から後方に向かうに従って次第に厚くなる肉厚を有しており、前記左右フラップ分離爪はその侵入端縁部が前記内外フラップ分離爪との交差部分から末端側に向かうに従って後方に傾斜していることから成る請求項1に記載のカートン自動開封システム。
  3. 前記底部開封ステーションには、前記底部フラップを開封するときに生じるダストを吸引して排出する吸引ダクトが配設されていることから成る請求項1又は2に記載のカートン自動開封システム。
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