JP4034006B2 - 張力構造用振動エネルギー吸収装置及びその施工方法 - Google Patents

張力構造用振動エネルギー吸収装置及びその施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物その他の構造物において、地震力、風力等の外力に対し、減衰効果を与える張力材用の振動エネルギー吸収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術としては、例えば図6、図7、図23及び図24に示すものがある。図6に示す例は、軸35が中心孔に挿入されてなる2つの向き合った第1と第2のカバー体31、32の間にバネ33を嵌挿し、且つその側面間に粘弾性体34を挿入して圧縮力が作用する下での振動エネルギー吸収装置(PCT国際公開WO97/21046)が示されている。図7に示す例は、バネを含まず粘弾性体シートと鋼板を積層状に圧着した高層建物用の粘弾性筋交い(特許2583801号)を示し次のように構成されている。すなわち図7(イ)、(ロ)に示されるように鉄骨柱36及び鉄骨梁37からなる多階層建造物の骨組38における鉄骨梁37の中央上部に、連結用透孔39を有する鋼製中央取付板40が溶接により固着され、かつ鉄骨梁37の端部下面と鉄骨柱36との間の上隅部に、連結用透孔41を有する鋼製隅部取付板42が溶接により固着され、振動抑制筋かい材43における連結板44、および内側筋かい構成材45の基端部は、中央取付板40および隅部取付板42に当接されてボルト46により固定されている。
【0003】
振動抑制筋かい材43は、筋かい長手方向に延長する一対の溝形鋼47におけるウェブが間隔において平行に配置され、かつ各溝形鋼47のフランジの外面にわたって帯状鋼板48が当接されてボルト49により固定され、各溝形鋼47におけるウェブの基端部の間に、連結用透孔50を有する鋼製連結板44および鋼製スペーサ51が介在されボルト52により固定されて、鋼製外側筋かい構成材53が構成されている。
【0004】
筋かい長手方向に延長する帯状鋼板からなる内側筋かい構成材45の基端部に連結用透孔54が設けられ、その内側筋かい構成材45における基端部を除く部分は、前記外側筋交い構成材53における保持孔55内に配置され、前記内側筋かい構成材45における保持孔55内に配置された部分の全周面と、その保持孔55の内周面との間に粘弾性材料56が介在されて一体に固着され、前記外側筋かい構成材53内の奥部と前記内側筋かい構成材45の先端部との間に伸縮許容間隙57が設けられている。
【0005】
図7(ハ)は、同図(イ)、(ロ)の変形例で、内側筋かい構成材45の外側に粘弾性材料56が被覆され、その外側にセメント系硬化材58が充填され、さらにその外側に管体60が嵌装された例が示されている。
図23に示す例では、ケーブル長の中間にケーブルにクランプ99を固着して設け、一方、橋桁の前記クランプの下方位置に粘弾性ゴム100からなるダンパーを設け、該ダンパーと前記クランプとの間をワイヤーロープ101で連結したことを特徴とする斜張橋におけるケーブルCと橋桁Gとの間に設ける制振装置(特開平10−37127号)が示されている。
【0006】
図24に示す例では、ケーブルCに二つ割のクランプ102を締め付けボルト103で固定し、一方、橋桁G上に円筒部材107、蓋体108、円筒部材107の中に収納されたばね受け筒体109、ばね110、該筒体109の底部中心に一端を固着し、他端を前記蓋体108を貫通して設けられた連結杆106および円筒部材107内に注入された粘性流体からなるダンパー112が前記連結杆106が直立するように取付けられており、筒体109の底板にオリフィス111が開けられ、筒体109の外周壁と円筒部材107内壁の間には微小隙間gが設けられ、前記クランプ102の締め付けボルト103と連結杆106の間をワイヤーロープ104で連結し、ワイヤーロープ104の上端にアイスプライス105を形成したことを特徴とする斜張橋におけるケーブルCと橋桁Gとの間に設ける制振装置(特開平5−59703号)が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
競技場施設、産業施設など、大きな空間を覆う構造物においては、地震、風等により鉛直方向の振動が構造体に大きな影響を与える可能性がある。このときの振動性状はスパン中央部に大きな振幅を持つ変形を伴うため、従来の柱支持点における水平、あるいは鉛直方向の振動を制御する支承型のエネルギー吸収装置ではこれらの振動を制御できない問題点があった。
これを解決するためには構造体の屋根中央部と床などの固定面とを初期張力を伴う張力材で接合し、この間に減衰装置を設置するのが最も効果的である。しかしながら従来の鉛直変位用エネルギー吸収装置では引張力を伝達できない問題点があった。
【0008】
例えば図6の装置(PCT国際公開WO97/21046)に引張力を作用させるとバネ33が各カバー体31、32より離間してしまい、粘弾性体34はせん断力に耐えられないため引張力を伝達できない。また、曲げ変形振動に対しては、これを吸収するような機能はなく、十分に対応できるものではない。さらに、高層建物用の粘弾性筋交い(特許第2583801号)は、初期張力のような静的荷重に対し、変形が進行してしまい、張力を維持できない問題点があった。
また、例えば図23の制振装置(特開平10−37127号)においても張力がワイヤーロープ101に生じると、粘弾性ゴム100が張力を維持することができず、この張力により変形してしまう。さらに、本制振装置においても、ケーブル・橋桁面外の曲げ変形振動に対しては対応することができない問題点があった。
【0009】
さらに、図24の制振装置(特開平5−59703号)は、粘性流体を使用しているため、ダンパー112の取り替え及び使用時に液漏れが生じる可能性があり、かかる場合は、周囲を汚染したり、液補充しなければならないという問題がある。
さらに、ケーブルの振動は、ダンパーの連結てこを押し引きするような軸変形振動だけでなく、曲げ変形振動を伴うのが通常である。たとえワイヤロープが垂直であっても風力などによりワイヤロープは水平方向に振動しはじめる。曲げ変形振動が連結てこに作用すると、この振動を吸収する機構が設けられておらず、振動が大きい場合にはダンパーの崩壊を招きかねないという問題もある。
【0010】
本発明は、競技場施設、産業施設などの大きな空間を覆う構造物の鉛直方向の変形を軽減させ、速やかに振動を減衰させることができると共に、曲げ変形によっても装置に無理な負荷を与えることがなく円滑にエネルギー吸収でき、且つメンテナンスフリーである装置を提供することを目的とする。また、予め導入された初期張力を取り付け時までの間保持する装置、初期張力導入方法及び施工方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、下記のように構成される。
【0012】
本発明の張力構造用振動エネルギー吸収装置は、第1張力材の端部の周囲に間隙を有して心材を配設すると共に、前記第1張力材を前記心材に回動機構を介して係合し、前記心材の側面に固着した粘弾性体シートとその周囲の外側鋼板とを直接または、鋼板を介して単層、複層のいずれかで固着し、前記外側鋼板の一方の端部に前記第1張力材の側面を間隙を有して包囲する蓋を固着し、前記心材と前記蓋との間に、前記第1張力材の周囲に間隙を有してバネを挿入し、前記外側鋼板の他方の端部を定着部に直接または第2張力材を介して連結して構成される。
また、前記張力構造用振動エネルギー吸収装置の前記回動機構は、前記心材の下部に前記第1張力材の端部の周囲に間隙を有して設けた球座と、前記球座の下面に前記第1張力材の端部に螺着され且つ球面接触部を介して係合する球座ナットから構成されている。
前記心材の下部に設けた球座と、この球座を間隙を有して挿通する前記第1張力材に螺着してあり、前記球座の下面に球面接触部を介して係合する球座ナットから構成されている。
また、前記蓋は前記外側鋼板に溶接にて固着され又は、当該蓋と当該外側鋼板に開設のネジ挿通部に挿通する固定ネジを介して固着され、蓋の上面に第1張力材に導入された初期張力を保持できるように設ける。
また、前記第1張力材及び/または前記第2張力材に、鋼棒を用いるとよい。
また、前記心材に箱形断面鋼材、外側鋼板に前記心材の各側面に平行な平板を用いる。
また、前記心材を円形鋼管で構成し又は、円弧状に曲げた鋼板で構成する。
また、前記心材を、前記第1張力材の外周に間隙を有して配設する内鋼管と、内鋼管の外方に配設の外鋼管との間を連結鋼板で連結して構成することができる。
また、前記第1張力材に螺着された球座ナット側端部に前記初期張力保持用ナットと反対方向へ第1張力材軸力を作用させ、前記心材と前記蓋との間に挿入された前記バネにバネ圧縮力により圧縮変形を生じさせた状態で前記球座ナットを前記球座に締め付けることにより前記第1張力材に初期張力を導入し、製作工場より設置個所に搬入し、各張力材組み立て後、前記初期張力保持用ナットを開放することにより施工してもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明を図示の例によって詳細に説明する。
図1に(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)は本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置4の適用例を示す図であって、各図においてエネルギー吸収装置4の両端から第1張力材2と第2張力材3が導出され、又は前記エネルギー吸収装置4の一方の端部から第1張力材2が導出されていて、この第1と第2の張力材2、3の端部が、あるいは前記エネルギー吸収装置が直接に競技場施設、産業施設など、大きな空間を覆う構造物1に図示の配置で固定されている。
図1において、(イ)は水平振動、(ロ)は上下振動、(ハ)は円筒屋根の上下振動、(ニ)は、鉄塔の水平振動、(ホ)は競技場スタンド屋根の上下振動に対する適用例を示す図である。
【0014】
【第1実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第1実施形態を図2を参照しつつ説明する。
【0015】
第1実施形態による張力構造用振動エネルギー吸収装置4は、図2の第1張力材2の端部の周囲に心材5を配設し、前記心材5の側面に粘弾性体シート7と、鋼板ストッパー9により固定した鋼板6を交互に積層固着して振動エネルギー吸収部8を構成し、図2(ロ)、(ハ)、(ニ)に同図(イ)のA−A線に沿って切断した3つの変形例として示すように鋼板6の周囲を断面が矩形または円形の拘束材(以下外側鋼板という)10で固着し、前記外側鋼板10の一方の端部に前記第1張力材2の側面を包囲する蓋12を固着し、前記心材5と前記蓋12との間に皿状のバネ11を複数枚挿入し、前記外側鋼板10の他方の端部に第2張力材3を連結材13により固着したものである。
【0016】
心材5は、図2(イ)に示すように第1張力材2を挿入するための筒孔83を空け、第1張力材2と心材5との間に、所定の間隙Sを有して配置し、心材5の下端に球座79を固着し、第1張力材2の先端に刻設したネジ80に球座ナット81を螺着し、球座79と球座ナット81の球面接触部82を回動中心部として、前記間隙Sおよびその上方の各部材と第1張力材2との間隙を介して、第1張力材2の上部が所定のθ角度横方向に回動可能に係止し、さらに、鋼板6は図2(ロ)、(ハ)、(ニ)に示すように心材5と外側鋼板10の形状に合わせた曲面または平面状の鋼片であり、心材5の外周面と鋼板6の内周面で粘弾性体シート7を圧着により貼り付けて振動エネルギー吸収部8を構成する。鋼板6は外側鋼板10に取り付けられた鋼板ストッパー9と連結材13により外側鋼板10に固着されている。鋼板ストッパー9は、鋼板6を固着するために設けるとともに、外側鋼板10の中でのバネ11の位置を固定する役目を併せ持つ。
【0017】
心材5は、これに第1張力材2を回動可能に係止させ、且つバネ11によって外側鋼板10と弾性的に連結させている。第2張力材3は、連結材13により外側鋼板10と固着させ、これにより第1張力材2または第2張力材3から伝達される振動エネルギーの張力構造用振動エネルギー吸収装置4への入力を可能としている。第1張力材2のバネ11との挿通部および第1張力材2と蓋12との挿通部には、所定の間隙S1,S2 が形成されている。
【0018】
心材5と外側鋼板10の断面形状は、目的、設置場所等の条件により、各種の形状のものを設計及び実施することができる。また、粘弾性体シート7と鋼板6も心材5と外側鋼板10に付随して各種の断面形状のものを設計及び実施することができる。ここでは、図2(ロ)は心材5が矩形で外側鋼板10が円形、図2(ハ)は心材5と外側鋼板10とも矩形、図2(ニ)は心材5と外側鋼板10とも円形の断面形状のものを例として示す。第1張力材2及び/または第2張力材3に鋼棒を用いることにより、振動エネルギーをより効果的に吸収することができる。第1張力材2及び/または第2張力材3に構造物からの引張力による振動エネルギーが入力されるとバネ11が弾性的に振動するとともに、心材5の外周面と鋼板6の内周面に積層固着された粘弾性体シート7は心材5及び/または鋼板6からの振動エネルギーをせん断変形により吸収するように作用する。これにより第1張力材2及び第2張力材3の振動は急激に減衰し、優れた制振効果を発揮することができる。
【0019】
また、既述のように第1張力材2の振動は、当該第1張力材2を押し引きするような軸変形振動だけでなく、曲げ変形振動を伴うのが通常であり、たとえ第1張力材2が垂直であっても風力などの外力により第1張力材2は水平方向に振動しはじめ、曲げ変形振動が当該第1張力材2に作用するる。この曲げ変形振動に対しては、第1張力材2は、球座79と球座ナット81との球面接触部82をスライドによる回動中心部とし、上方の間隙S,S1,S2,を介して横方向に回動できるので、内蔵のバネ11および粘弾性体シート7側へ横方向振動は伝達されず、軸変形振動のみ伝達され、振動エネルギー吸収装置4への無理な負荷による破壊が回避される。
【0020】
【第2実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第2実施形態を図3を参照しつつ説明する。
【0021】
振動エネルギー吸収装置4は、第1付加鋼板14を第1付加鋼板固定材19により鋼板6に固着し、第2付加鋼板15を第2付加鋼板固定材18により心材5に固着した点、粘弾性体シート7を心材5の外周面と第1付加鋼板14の内周面で圧着し、第1付加粘弾性体シート16を第1付加鋼板14の外周面と第2付加鋼板15の内周面で圧着し、第2付加粘弾性体シート17を第2付加鋼板15の外周面と鋼板6の内周面で圧着した点が、図2に示す第1実施形態の張力構造用振動エネルギー吸収装置4とは異なっている。
つまり、図2の振動エネルギー吸収部8は、粘弾性体シート7と鋼板6の組が1層構造あるのに対して、図3において、振動エネルギー吸収部8には、粘弾性体シート7と第1付加鋼板14の組、第1付加粘弾性体シート16と第2付加鋼板15の組、及び第2付加粘弾性体シート17と鋼板6の組、の3層構造としている。
【0022】
こうした構造はもちろん3層だけでなく、付加鋼板と付加粘弾性体シートを組み合わせてさらに層を増やして設けるようにしてもよい。鋼板6は連結材13と鋼板ストッパー9で固着されている。また、心材5、第2付加鋼板固定材18及び第2付加鋼板15はバネ11により弾性的に拘束材である外側鋼板10に連結されている。
このように付加鋼板と付加粘弾性体シートを積層化した構造で、矢印方向の張力による振動に対して、並列に設けられた粘弾性体シートのせん断変形により振動エネルギーを吸収することができる張力構造用振動エネルギー吸収装置4を形成することができ、また、減衰効果を第1実施形態よりさらに効果的に得ることができる。さらに、第1張力材2と心材5との球座79と球座ナット81による連結構造および、これによる第1張力材2の曲げ変形振動の吸収作用は第1実施形態と同じである。
【0023】
【第3実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第3実施形態を図4を参照しつつ説明する。
【0024】
第1張力材2の側面を包囲して拘束材である外側鋼板10の一方の端部に固着させた蓋12の上面に、前記第1張力材2に導入された初期張力を保持することができる初期張力保持用ナット20を設けた点が図2に示す第1実施形態の張力構造用振動エネルギー吸収装置4とは異なっている。初期張力保持用ナット20は、蓋12の上面の位置で第1張力材2にネジ等で固着させ、これを調整することで、第1張力材2に初期張力を導入し、バネ11に初期変位を与えた状態で構造物1に取り付けるまでの間、自己釣り合い状態にすることができる。
【0025】
従って、初期張力が導入された張力構造用振動エネルギー吸収装置4を構造物1に取り付けた後、初期張力保持用ナット20を解放することによって、自動的に所定の初期張力を導入することが可能である。これにより、構造物1に取り付けた後、初期張力を導入する場合に比べて、粘弾性体シート7の初期せん断変形を抑制することができ、第1張力材2及び/または第2張力材3からの振動に対し、粘弾性体シートの変形性能をより有効に利用することができる。また、第1張力材2と心材5との球座79と球座ナット81による連結構造および、これによる第1張力材2の曲げ変形振動の吸収作用は第1,2実施形態と同じである。
【0026】
【第4実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第4実施形態を図5を参照しつつ説明する。
【0027】
第1張力材2の側面を包囲して外側鋼板10の一方の端部に固着させた蓋12の上面に、前記第1張力材2に導入された初期張力を保持することができる初期張力保持用ナット20を設けた点が、図3に示す第2実施形態の張力構造用振動エネルギー吸収装置4とは異なっている。
第3実施形態と同様に初期張力保持用ナット20は、蓋12の上面の位置で第1張力材2にネジ等で固着させ、これを調整することで、第1張力材2に初期張力を導入し、バネ11に初期変位を与えた状態で構造物1に取り付けるまでの間、自己釣り合い状態にすることができる。
【0028】
従って、初期張力が導入された張力構造用振動エネルギー吸収装置4を構造物1に取り付けた後、初期張力保持用ナット20を解放することによって、自動的に所定の初期張力を導入することが可能である。これにより、構造物1に取り付けた後、初期張力を導入する場合に比べて、粘弾性体シート7、第1付加粘弾性体シート16及び第2付加粘弾性体シート17の初期せん断変形を抑制することができ、第1張力材2及び/または第2張力材3からの振動に対し、粘弾性体シートの変形性能をより有効に利用することができる。また、第1張力材2と心材5との球座79と球座ナット81による連結構造および、これによる第1張力材2の曲げ変形振動の吸収作用は第1〜第3実施形態と同じである。
【0029】
【第5実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第5実施形態を図8を参照しつつ説明する。
【0030】
第5実施形態による張力構造用振動エネルギー吸収装置4は、図8の第1張力材2の端部に心材5を固着し、心材5の側面に粘弾性体シート7と外側鋼板10を交互に積層固着して振動エネルギー吸収部8を構成し、図8(ハ)、(ニ)に同図(イ)、(ロ)のA−A線に沿って切断した2つの変形例として示すように断面が矩形または円形に構成された拘束材である外側鋼板10を補剛材62で連結し、外側鋼板10の一方の端部に第1張力材2の側面を包囲する蓋12を固着し、心材5と蓋12との間にバネ11を挿入し、外側鋼板10の他方の端部に第2張力材3を固着したものである。外側鋼板10は図8(ハ)、(ニ)に示すように心材5の形状に合わせた曲面または平面状の鋼片であり、心材5の外周面と外側鋼板10の内周面で粘弾性体シート7を圧着により貼り付けて振動エネルギー吸収部8を構成する。心材5は第1張力材2に固着させ、且つバネ11によって外側鋼板10と弾性的に連結されている。第2張力材3は、外側鋼板10と固着させ、これにより第1張力材2または第2張力材3から伝達される振動エネルギーの張力構造用振動エネルギー吸収装置4への入力を可能としている。
【0031】
心材5と外側鋼板10の断面形状は、目的、設置場所等の条件により、各種の形状のものを設計及び実施することができる。また、粘弾性体シート7も心材5と外側鋼板10に付随して各種の断面形状のものに実施することができる。第1張力材2又は第2張力材3に鋼棒を用いることにより第1張力材2又は第2張力材3の軸剛性が高くなり、振動エネルギーをより効果的に吸収することができる。
張力構造用振動エネルギー吸収装置4は、図8(ロ)に示すように蓋12の上面に、第1張力材2に導入された初期張力を保持するための初期張力保持用ナット20を設けてもよい。
【0032】
第1張力材2及び/または第2張力材3に構造物からの引張力による振動エネルギーが入力されるとバネ11が弾性的に振動するとともに、心材5の外周面と外側鋼板10の内周面に積層固着された粘弾性体シート7は心材5及び/または外側鋼板10からの振動エネルギーをせん断変形により吸収するように作用する。これにより第1張力材2及び第2張力材3の振動は急激に減衰し、優れた制振効果を発揮することができる。なお、第1張力材2と心材5との球座79と球座ナット81による連結構造および、これによる第1張力材2の曲げ変形振動の吸収作用は第1〜第4実施形態と同じである。
【0033】
【第6実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第6実施形態を図9を参照しつつ説明する。
【0034】
第6実施形態による張力構造用振動エネルギー吸収装置4は、図9の拘束材であつ外側鋼板10の側面にシアースタッド63を取り付け、直接定着部と固着させた点が図8に示す第5実施形態の張力構造用振動エネルギー吸収装置4とは異なる。
張力構造用振動エネルギー吸収装置4を定着部へ埋め込むことで、シアースタッド63は外側鋼板10の軸力をせん断抵抗力で直接定着部へ伝達するように作用する。これにより張力構造用振動エネルギー吸収装置4が外部より見えにくくすることが可能となり、建築意匠上効果的である。また、第1張力材2と心材5との球座79と球座ナット81による連結構造および、これによる第1張力材2の曲げ変形振動の吸収作用は第1〜第5実施形態と同じである。
【0035】
【第7実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第7実施形態を図10を参照しつつ説明する。
【0036】
第7実施形態による張力構造用振動エネルギー吸収装置4は、図10の拘束材である外側鋼板10の側面にブラケット64を取り付け、直接定着部と固着させた点が図8に示す第5実施形態の張力構造用振動エネルギー吸収装置4とは異なる。
張力構造用振動エネルギー吸収装置4を定着位置に挿入し、ブラケットを定着部に固着させることで、ブラケット64は外側鋼板10の軸力をせん断抵抗力で直接定着部へ伝達するように作用する。これにより張力構造用振動エネルギー吸収装置4が外部より見えにくくすることで建築意匠上効果的であり、第6実施形態の図9に示すシアースタッド63の埋め込み長さが確保できないような場合に有効に利用することができる。また、第1張力材2と心材5との球座79と球座ナット81による連結構造および、これによる第1張力材2の曲げ変形振動の吸収作用は第1〜第6実施形態と同じである。
【0037】
【第8実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第8実施形態を図11を参照しつつ説明する。
【0038】
図11の振動エネルギー吸収部8は、第1付加鋼板14を外側鋼板10に固着し、第2付加鋼板15を心材5に固着した点、粘弾性体シート7を心材5の外周面と第1付加鋼板14の内周面で圧着し、第1付加粘弾性体シート16を第1付加鋼板14の外周面と第2付加鋼板15の内周面で圧着し、第2付加粘弾性体シート17を第2付加鋼板15の外周面と拘束材である外側鋼板10の内周面で圧着した点が、図8に示す第5実施形態の張力構造用振動エネルギー吸収装置4とは異なっている。つまり、図8の振動エネルギー吸収部8は、粘弾性体シート7と外側鋼板10の組が1層構造あるのに対して、図11に示す振動エネルギー吸収部8には、粘弾性体シート7と第1付加鋼板14の組、第1付加粘弾性体シート16と第2付加鋼板15の組、及び第2付加粘弾性体シート17と外側鋼板10の組、の3層構造としている。こうした構造はもちろん3層だけでなく、付加鋼板と付加粘弾性体シートを組み合わせてさらに層を増やして設けるようにしてもよい。また、図9の第6実施形態及び図10の第7実施形態に示したシアースタッド63又はブラケット64を用いて直接定着部と固着してもよい。
【0039】
このように付加鋼板と付加粘弾性体シートを積層化した構造で、矢印方向の張力による振動に対して、並列に設けられた粘弾性体シートのせん断変形により振動エネルギーを吸収することができる張力構造用振動エネルギー吸収装置4を形成することができ、減衰効果を第5実施形態よりさらに効果的に得ることができる。また、第1張力材2と心材5との球座79と球座ナット81による連結構造および、これによる第1張力材2の曲げ変形振動の吸収作用は第1〜第7実施形態と同じである。
【0040】
【第9実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第9実施形態を図12を参照しつつ説明する。
【0041】
図12の心材5は第1張力材2の端部に弾性バネ11を包囲する側へ向けて固着した点が、図8に示す第5実施形態の張力構造用振動エネルギー吸収装置4とは異なっている。また、図9の第6実施形態及び図10の第7実施形態に示したシアースタッド63又はブラケット64を用いて直接定着部と固着してもよい。さらに図13に示すように張力構造用振動エネルギー吸収装置4を固定金物65を用いて定着部に固着してもよい。振動エネルギー吸収効果をより発揮させることを目的として、図14に示すように振動エネルギー吸収部8を複層にすることもでき、さらに、図15のように心材5を伸ばして単層又は複層で構成される振動エネルギー吸収部8を拡長することができる。
【0042】
心材5を第1張力材2に弾性バネ11の側へ向けて固着することで、振動エネルギー吸収装置8を弾性バネ11の外側側面上に形成することができ、張力構造用振動エネルギー吸収装置4の全長を短くすることが可能となる。これにより張力構造用振動エネルギー吸収装置4を設置する空間が狭い場合に、効果的に利用することができる。また、第1張力材2と心材5との球座79と球座ナット81による連結構造および、これによる第1張力材2の曲げ変形振動の吸収作用は第1〜第8実施形態と同じである。
【0043】
【第10実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の施工方法である第10実施形態を図16、図17及び図18を参照しつつ説明する。
【0044】
第10実施形態による張力構造用振動エネルギー吸収装置4の施工方法は、まず初期張力導入方法の1例として図16(イ)に示すように第1張力材2に定着部又は第2張力材3と反対方向へ第1張力材軸力66を作用させ、心材5と蓋12との間に挿入されたバネ11はバネ圧縮力67により圧縮変形68を生じ、図16(ロ)に示すように拘束材である外側鋼板10の一方の端部を蓋12と固着し、図16(ハ)に示すように初期張力保持用ナット20を蓋12に締め付けることにより実施される。
【0045】
第1張力材軸力66を作用させた後に、外側鋼板10を蓋12と固着させ、初期張力保持用ナット20を締め付けることで、図16(ハ)のように張力構造用振動エネルギー吸収装置4には、バネ圧縮力67に釣合い、第1張力材軸力66相当の初期張力が導入でき、且つ初期張力により粘弾性体シート7がほとんどせん断変形することがないため、外部から入力された振動エネルギーを効果的に吸収することができる。
【0046】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置4を製作工場より競技場施設、産業施設などの大きな空間を覆う構造物1に設置する個所に搬入し、例えば、以下のような手順で施工が実施される。
(1),設置個所に搬入された張力構造用振動エネルギー吸収装置4は、図17(イ)では定着部71の上に設置された仮設固定治具72により支持され、図17(ロ)では定着部71に埋め込まれることにより支持され、図17(ハ)では下から挿入してアンカーボルト73で定着部71に固定することによりに支持され、図17(ニ)では固定金物65と定着部71をアンカーボルト73で固定することで支持される。この時、初期張力を導入済みである張力構造用振動エネルギー吸収装置4には、第1張力材2及び第2張力材3にピンブロック70及びカプラー69を取り付ける。
(2),図18(イ)より、オープンソケット74を取り付けた第1張力材2を構造物1より吊り下げる。
(3),図18(ロ)より、仮設加力治具75を設置し、これに取り付けられたオイルジャッキ76により第1張力材2を下向きに引き込み、初期張力保持用ナット20,球座ナット81を操作して第1張力材2に張力構造用振動エネルギー吸収装置4と同程度の初期張力を導入する。
(4),図18(ハ)より、第1張力材2に張力導入状態でカプラー69を回転させることでピンブロック70を上下に調整し、オープンソケット74とピン77で連結する。
(5),図18(ニ)より、オイルジャッキ76の張力を除去し、初期張力保持用ナット20が浮き上がったことを確認してから仮設加力治具75を撤去し、初期張力保持用ナット20をカプラー69側へ寄せる。
(6)、図18(ホ)より、張力構造用振動エネルギー吸収装置4周りに防水カバーなどの防水工事78を行う。
この施工方法により、張力構造用振動エネルギー吸収装置4を構造物1に有効に設置するすることができる。
【0047】
【第11実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第11実施形態を、図19及び図20を参照しつつ説明する。
【0048】
第11実施形態による張力構造用振動エネルギー吸収装置4は、図19のカプラー69によって上部張力材であるタイロッド88が連結された第1張力材2の端部に所定の間隙Sを設けて内鋼管84を配設し、内鋼管84の外方に横断面四角形の外鋼管85を配設し、内鋼管84の外面と外鋼管85の内面4隅部との間を4枚の連結鋼板86で溶接87により連結して心材5を構成し、連結鋼板86の下端に、内鋼管84と同心で下面に球面凹部を有する球座79を溶接し、第1張力材2の端部のネジ80に螺合した球座ナット81の球面凸部を前記球面凹部にスライド自在に圧接して球面接触部82を設け、矩形の外鋼管85の4側面に粘弾性体シート7を固着して振動エネルギー吸収体8を構成する。図20(イ)に図19のC−C線に沿って切断して示すように、拘束材として外鋼管85の4側面に4枚の外側鋼板10を配設して粘弾性体シート7を固着し、前記外側鋼板10の角部をアングル材89を用いて溶接してなる矩形の外側鋼板10を配設し、連結鋼板86の上端にバネ座90を配設し、外側鋼板10の上端に上下動可能に4角形の蓋12を嵌合し、バネ座90と蓋12との間にコイル状のバネ11を挿入し、プレストレス導入時、バネ11の弾発力に抗して蓋12を押し下げ、蓋12の端面に設けたボルト穴92と外側鋼板10に設けたボルト挿入孔93を合致させたうえ、各孔を通して高力ボルト98を螺合し、初期張力保持用ナット20を締結する。
図19の張力構造用振動エネルギー吸収装置4では、外側鋼板10と定着部(図示せず)への取り付けブラケット94は一体成形され、あるいは外側鋼板10に溶接接合してあり、また、外側鋼板10の下端には底蓋95をボルト接合してある。また、第1張力材2のバネ座90との挿通部、バネ11との挿通部、蓋12との挿通部には、所定の間隙S3 ,S1 ,S2 が形成されている。
【0049】
第11実施形態において、第1張力材2に構造物からの引張力による振動エネルギーが入力されるとバネ11が弾性的に振動するとともに、外鋼管85の外周面と拘束材である外側鋼板10の内周面に固着された粘弾性体シート7は、外鋼管85及び/または外側鋼板10からの振動エネルギーをせん断変形により吸収するように作用する。これにより第1張力材2の振動は急激に減衰し、優れた制振効果を発揮することができる。
【0050】
また、第1張力材2の振動は、当該第1張力材2を押し引きするような軸変形振動だけでなく、曲げ変形振動を伴うのが通常であり、たとえ第1張力材2が垂直であっても風力などの外力により第1張力材2は水平方向に振動しはじめ、曲げ変形振動が当該第1張力材2(振動エネルギー吸収装置4)に作用する。この曲げ変形振動に対しては、第1張力材2は、球座79と球座ナット81の球面接触部82をスライドによる回動中心部とし、上方の間隙S,S1 ,S2 ,S3 を介して横方向に回動できるので、内蔵のバネ11および粘弾性体シート7側へ横方向振動は伝達されず、振動エネルギー吸収装置4へは軸変形振動のみ伝達される。
【0051】
【第12実施形態】
本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の施工方法である第12実施形態を図21及び図22を参照しつつ説明する。
図19及び図20に示す張力構造用振動エネルギー吸収装置4を製作工場より競技場施設、産業施設などの大きな空間を覆う構造物1の設置する個所に搬入し、例えば以下のような手順で施工が実施される。
【0052】
第11実施形態による張力構造用振動エネルギー吸収装置4を製作工場より競技場施設、産業施設などの大きな空間を覆う構造物1に設置する個所に搬入し、例えば、以下のような手順で施工が実施される。
(1),設置個所に搬入された張力構造用振動エネルギー吸収装置4は、図21(イ)では、受け梁96と高力ボルト97を付設後、振動エネルギー吸収装置4を下部より吊り込み前記高力ボルト97で受け梁96に固定する。
(2),図21(ロ)より、屋根より吊り下げられた上部のタイロッド88と下部の第1張力材2をカプラー69で結合する。
(3),図21(ハ)より、仮設加力治具75を受け梁96に取り付け、仮設加力治具75に取り付けられたオイルジャッキ76により、球座79を球座押さえ113で下動しないように固定しながら第1張力材2の先端を下向きに引き込む。このとき図21(ニ)より、初期張力保持用ナット20に固定された蓋12が下動して図19に示すボルト穴92とボルト挿通孔93が合致し、各孔に高力ボルト98を挿入し、球座ナット81を締め付ける。予め導入されるべき初期張力とバネ11のバネ定数からボルト穴92とボルト挿通孔93が合致するまでの距離を設定するため、ボルト穴92とボルト挿通孔93が合致したときには、バネ11が圧縮変形し、第1張力材2に所定の初期張力が導入されることになる。
(4),図22(イ)より、オイルジャッキ76の張力を除去し、初期張力保持用ナット20が浮き上がったことを確認してから仮設加力治具75を撤去し、初期張力保持用ナット20をカプラー69側へ寄せる。初期張力保持用ナット20が蓋12と密着している場合には、(3)の作業を繰り返して行なう。
(5),図22(ロ)より、張力構造用振動エネルギー吸収装置4周りに防水カバーなどの防水工事78を行なう。
この施工方法により、張力構造用振動エネルギー吸収装置4を構造物1に有効に設置することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明においては、第1張力材の端部の周囲に間隙を有して心材を配設すると共に、前記第1張力材を前記心材に回動機構を介して係合し、前記心材の側面に粘弾性体シートと固着し、前記粘弾性体シートとその周囲の拘束材である外側鋼板とを直接または、鋼板を介して単層、複層のいずれかで固着し、前記外側鋼板の一方の端部に前記第1張力材の側面を間隙を有して包囲する蓋を固着し、前記心材と前記蓋との間に、前記第1張力材の周囲に間隙を有してバネを挿入し、前記外側鋼板の他方の端部を定着部に直接または第2張力材を介して連結することにより、引張力による振動エネルギーが第1張力材及び/または第2張力材に入力される場合には粘弾性体シートのせん断変形により振動エネルギーを吸収し減衰させる。これにより競技場施設、産業施設などの大きな空間を覆う構造物の鉛直方向の変形を軽減させ、速やかに振動を減衰させることができる。また、心材、鋼板及び粘弾性体シートからなる振動エネルギー吸収部は、粘弾性体シートを心材の外周面と鋼板の内周面で圧着して構成することができる。
さらに、第1張力材の振動は、当該第1張力材を押し引きするような軸変形振動だけでなく、曲げ変形振動を伴うのが通常であるが、本発明ではエネルギー吸収装置の外部から伝達されるこの曲げ変形振動に対しては、第1張力材と心材との連結部における回動機構で吸収されるので、当該エネルギー吸収装置の破壊を回避すると共に、円滑なエネルギー吸収を実現できる効果がある。
【0054】
本発明の張力構造用振動エネルギー吸収装置は、かかる構成によるものであり、従来の技術の場合には定常的な引張力が作用する部位ではこの引張力を維持することができず、変形が生じ、引張力作用下でのエネルギー吸収装置としては有効に作用せず、またシート状の粘弾性体の装着は挿入する方法しかなく圧着できなかったという問題点を解決し、また本発明の張力構造用振動エネルギー吸収装置はメンテナンスフリーであり粘性流体を使った制振装置における液漏れ、液補充の問題を解決し、さらに初期張力保持用ナットを使って予め導入された初期張力を取り付け時までの間保持する機構を有するという点、またこれにより高い初期張力を導入することができるようになった点で、新規の発明となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の適用例を示す概要図であって、(イ)は水平振動、(ロ)は上下振動、(ハ)は円筒屋根の水平振動、(ニ)は鉄塔の水平振動、(ホ)は競技場スタンド屋根の上下振動に対する適用例を示す図である。
【図2】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第1実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図、(ロ)は同図(イ)のA−A断面図(心材5は矩形、外側鋼板10は円形)の一例、(ハ)は同じくA−A断面図、(心材5、外側鋼板10とも矩形)の別の例、(ニ)は同じくA−A断面図(心材5、外側鋼板10とも円形)のもう一つ別の例である。
【図3】本発明による張力構造用振動エネルギー吸収装置の第2実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図、(ロ)は同図(イ)のB−B断面図(心材5は矩形、外側鋼板10は円形)の一例、(ハ)は同じくB−B断面図(心材5、外側鋼板10とも矩形)の別の例、(ニ)は同じくB−B断面図(心材5、外側鋼板10とも円形)のもう一つ別の例である。
【図4】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第3実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図、(ロ)は同図(イ)のC−C断面図(心材5は矩形、外側鋼板10は円形)の一例、(ハ)は同じくC−C断面図、(心材5、外側鋼板10とも矩形)の別の例、(ニ)は同じくC−C断面図(心材5、外側鋼板10とも円形)のもう一つ別の例である。
【図5】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第4実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図、(ロ)は同図(イ)のD−D断面図(心材5は矩形、外側鋼板10は円形)の一例、(ハ)は同じくD−D断面図(心材5、外側鋼板10とも矩形)の別の例、(ニ)は同じくD−D断面図(心材5、外側鋼板10とも円形)のもう一つ別の例である。
【図6】従来の技術を示す図であって、振動エネルギー吸収装置の一部縦断面側面図である。
【図7】従来の技術を示す図であって、(イ)は建造物の振動抑制装置の概念図、(ロ)は断面図、(ハ)は(ロ)の変形例の一部断面である。
【図8】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第5実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図の一例、(ロ)は同じく同図(イ)に初期張力保持用ナット20を付加した縦断面図の別の例、(ハ)は同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の一例、(ニ)は同じく同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の別の例である。
【図9】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第6実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図の一例、(ロ)は同じく同図(イ)に初期張力保持用ナット20を付加した縦断面図の別の例、(ハ)は同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の一例、(ニ)は同じく同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の別の例である。
【図10】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第7実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図の一例、(ロ)は同じく同図(イ)に初期張力保持用ナット20を付加した縦断面図の別の例、(ハ)は同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の一例、(ニ)は同じく同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の別の例である。
【図11】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第8実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図の一例、(ロ)は同じく同図(イ)に初期張力保持用ナット20を付加した縦断面図の別の例、(ハ)は同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の一例、(ニ)は同じく同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の別の例である。
【図12】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第9実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図の一例、(ロ)は同じく同図(イ)に初期張力保持用ナット20を付加した縦断面図の別の例、(ハ)は同図(イ)及び(ロ)のA-A断面図の一例、(ニ)は同じく同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の別の例である。
【図13】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第9実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図の一例、(ロ)は同じく同図(イ)に初期張力保持用ナット20を付加した縦断面図の別の例、(ハ)は同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の一例、(ニ)は同じく同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の別の例である。
【図14】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第9実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図の一例、(ロ)は同じく同図(イ)に初期張力保持用ナット20を付加した縦断面図の別の例、(ハ)は同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の一例、(ニ)は同じく同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の別の例である。
【図15】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第9実施形態を示す図であって、(イ)は縦断面図の一例、(ロ)は同じく同図(イ)に初期張力保持用ナット20を付加した縦断面図の別の例、(ハ)は同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の一例、(ニ)は同じく同図(イ)及び(ロ)のA−A断面図の別の例である。
【図16】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の施工方法の第10実施形態を示す図であって、(イ)は初期張力導入過程における縦断面図の一例、(ロ)は同じく初期張力導入過程における縦断面図の別の例、(ハ)は同じく初期張力導入過程における縦断面図のもう一つ別の例である。
【図17】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の施工方法の第10実施形態を示す図であって、(イ)は定着状況の側面図の一例、(ロ)は定着状況の側面図の別の例、(ハ)は定着状況の側面図のもう一つ別の例、(ニ)は定着状況の側面図のさらにもう一つ別の例である。
【図18】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の施工方法の第10実施形態を示す図であって、(イ)は施工過程における側面図の一例、(ロ)は施工過程における側面図の別の例、(ハ)は施工過程における側面図の一つ別の例、(ニ)は施工過程における側面図のもう一つ別の例、(ホ)は施工過程における側面図のさらにもう一つ別の例である。
【図19】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第11実施形態の断面図である。
【図20】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の第11実施形態を示す図であって、(イ)は図19のA−A断面図,(ロ)は同じくB−B断面図,(ハ)は同じくC−C断面図である。
【図21】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の施工方法の第12実施形態を示す図であって、(イ)は定着状況の側面図の一例、(ロ)は定着状況の側面図の別の例、(ハ)は定着状況の側面図のもう一つ別の例、(ニ)は定着状況の側面図のさらにもう一つ別の例である。
【図22】本発明における張力構造用振動エネルギー吸収装置の施工方法の第12実施形態を示す図であって、(イ)は定着状況のさらにもう一つ別の例、(ロ)は定着状況のさらにもう一つ別の例である。
【図23】従来の技術を示す図であって、制振装置の一部縦断面側面図である。
【図24】従来の技術を示す図であって、制振装置の一部縦断面側面図である。
【符号の説明】
1 競技場施設、産業施設など、大きな空間を覆う構造物
2 第1張力材
3 第2張力材
4 張力構造用振動エネルギー吸収装置
5 心材
6 鋼板
7 粘弾性体シート
8 振動エネルギー吸収部
9 鋼板ストッパー
10 外側鋼板
11 バネ
12 蓋
13 連結材
14 第1付加鋼板
15 第2付加鋼板
16 第1付加粘弾性体シート
17 第2付加粘弾性体シート
18 第2付加鋼板固定材
19 第1付加鋼板固定材
20 初期張力保持用ナット
31 第1カバー体
32 第2カバー体
33 バネ
34 粘弾性材
35 軸
36 鉄骨柱
37 鉄骨梁
38 骨組
39 連結用透孔
40 鋼製中央取付板
41 連結用透孔
42 鋼製隅部取付板
43 振動抑制筋かい材
44 連結板
45 内側筋かい構成材
46 ボルト
47 溝型鋼
48 帯状鋼板
49 ボルト
50 連結用透孔
51 鋼製スペーサ
52 ボルト
53 鋼製外側筋かい構成材
54 連結用透孔
55 保持孔
56 粘弾性材層
57 伸縮許容間隙
58 セメント系硬化材
60 管体
62 補剛材
63 シアースタッド
64 ブラケット
65 固定金物
66 第1張力材軸力
67 バネ圧縮力
68 圧縮変形
69 カプラー
70 ピンブロック
71 定着部
72 仮設固定治具
73 アンカーボルト
74 オープンソケット
75 仮設加力治具
76 オイルジャッキ
77 ピン
78 防水工事
79 球座
80 ネジ
81 球座ナット
82 球面接触部
83 筒孔
84 内鋼管
85 外鋼管
86 連結鋼管
87 溶接
88 タイロッド
89 アングル材
90 バネ座
92 ボルト穴
93 ボルト挿通孔
94 取り付けブラケット
95 底蓋
96 受け梁
97 高力ボルト
98 高力ボルト
99 クランプ
100 粘弾性ゴム
101 ワイヤーロープ
102 クランプ
103 ボルト
104 ワイヤーロープ
105 アイスプライス
106 連結杆
107 円筒部材
108 蓋体
109 筒体
110 ばね
111 オリフィス
112 ダンパー
113 球座押さえ
S 間隙
S1 間隙
S2 間隙
S3 間隙

Claims (8)

  1. 第1張力材の端部の周囲に間隙を有して心材を配設すると共に、前記第1張力材を前記心材に回動機構を介して係合し、前記心材の側面に固着した粘弾性体シートとその周囲の外側鋼板とを直接または、鋼板を介して単層、複層のいずれかで固着し、前記外側鋼板の一方の端部に前記第1張力材の側面を間隙を有して包囲する蓋を固着し、前記心材と前記蓋との間に、前記第1張力材の周囲に間隙を有してバネを挿入し、前記外側鋼板の他方の端部を定着部に直接または第2張力材を介して連結している張力構造用振動エネルギー吸収装置。
  2. 前記回動機構は前記心材の下部に前記第1張力材の端部の周囲に間隙を有して設けた球座と、前記球座の下面に前記第1張力材の端部に螺着され且つ球面接触部を介して係合する球座ナットから構成されている請求項1記載の張力構造用振動エネルギー吸収装置。
  3. 前記蓋は前記外側鋼板に溶接にて固着され又は、当該蓋と当該外側鋼板に開設のネジ挿通部に挿通する固定ネジを介して固着され、蓋の上面に第1張力材に導入された初期張力を保持することができる初期張力保持用ナットを設けた請求項1又は2記載の張力構造用振動エネルギー吸収装置。
  4. 前記第1張力材及び/または前記第2張力材に、鋼棒を用いた請求項1〜3のいずれかに記載の張力構造用振動エネルギー吸収装置。
  5. 前記心材に箱形断面鋼材、外側鋼板に前記心材の各側面に平行な平板を用いることを特徴とした請求項1〜4のいずれかに記載の張力構造用振動エネルギー吸収装置。
  6. 前記心材を円形鋼管で構成し又は、円弧状に曲げた鋼板で構成することを特徴とした請求項1〜4のいずれかに記載の張力構造用振動エネルギー吸収装置。
  7. 前記心材を、前記第1張力材の外周に間隙を有して配設する内鋼管と、内鋼管の外方に配設の外鋼管との間を連結鋼板で連結して構成することを特徴とした請求項1〜6のいずれかに記載の張力構造用振動エネルギー吸収装置。
  8. 前記第1張力材に螺着された球座ナット側端部に前記蓋に締め付けた前記初期張力保持用ナットと反対方向へ第1張力材軸力を作用させ、前記心材と前記蓋との間に挿入された前記バネにバネ圧縮力により圧縮変形を生じさせた状態で前記球座ナットを前記球座に締め付けることにより前記第1張力材に初期張力を導入し、製作工場より設置個所に搬入し、各張力材組み立て後、前記初期張力保持用ナットを開放する請求項2〜7のいずれかに記載の張力構造用振動エネルギー吸収装置の施工方法。
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