JP3608136B2 - 建築物の制振構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の架構において、地震動を始めとした振動を吸収するための建築物の制振構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、建築物を始めとする構造物には、従来にも増して安全性・信頼性が求められており、そのため、これらの構造物において生じる地震動を始めとした振動を吸収・制御する制振構造については、種々の提案が行われている。
【0003】
これらの制振構造のうち、特に、構造物内にダンパーを設置して、構造物内に生じる振動エネルギーを吸収しようとしたものが広く知られている。
これらのダンパーは、構造物を構成する壁、柱や梁の一部、あるいは屋上や基礎部分に設置されるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなダンパーは、その振動吸収特性が優れたものほど望ましく、なるべく効率よく振動を吸収できるようなダンパーを利用した制振構造が望まれていた。さらに、近年においては、このようなダンパーの構成材料として、新しい材料が数多く開発されつつあることから、将来、より効果的な材料が開発された場合を想定して、ダンパーを新しいものと容易に交換可能であるような建築物の制振構造が求められていた。
【0005】
一方、上記のようなダンパーは、その設置目的上、振動を効率よく吸収するように設置してやる必要があり、そのため、その設置箇所が限定されたり、あるいは他の装置を用いて、振動を効率よく吸収できるように設置してやる必要があった。さらに、このことにより、建築物の構造計画、建築計画に支障をきたすことがあることから、従来一般の架構と同様な外観および形態で容易に建築物内部に設置できる制振構造が望まれていた。
【0006】
また、上記のようなダンパーとしてオイルダンパーを使用した場合には、定期点検が必要であり、鋼材ダンパー等の履歴ダンパーを使用した場合には、ダンパー部分が変形した際には、摩耗や残留変形のためダンパー部分を取り替えることが必要であることから、メインテナンスのより容易なダンパーを使用した建築物の制振構造が望まれていた。
【0007】
さらに、建築物において発生する振動は、大規模な地震を原因とするものだけでなく、中小地震や風等による振動も考えられ、これらは、架構そのものの健全性にまで影響を及ぼさずとも、建築物内部の居住性に悪影響を及ぼすため、これらの振動を効率よく吸収するような建築物の制振構造が求められていた。
【0008】
本発明は、上記のような事情に鑑み行われたもので、その目的は、制振性能に優れ、また、従来一般の架構と同様な外観および形態で設置可能であり、さらに、ダンパー材料が容易に交換可能であるとともに、メインテナンスが容易であり、大地震から微少振動までの建築物に生じる振動を効果的に吸収できるような建築物の制振構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の建築物の制振構造は、柱と梁からなる建築物の架構内の左右の柱と上下の梁で囲まれた開口部内に、ブレースが設置されてなり、
該ブレースは、柱または梁からなる構造材の一方の側に固定された、断面十字形の鋼材からなる一方のブレース構成材と、同、該一方のブレース構成材の外面に対向して配置されたL形鋼からなる他方のブレース構成材と、これら各ブレース構成材間に介装された粘弾性体とを備えて構成されていることを特徴とする。
【0010】
この建築物の制振構造は、上記のような構成とされているために、地震等により建築物を構成する架構に振動が加わった場合に、この振動によって、架構に固定された第一、第二のブレース構成材が変位し、その結果、粘弾性体においてせん断変形が生じる。このことにより、粘弾性体が架構の振動エネルギーを吸収することが可能となる。
特に、この粘弾性体をブレースの中間に介装したことにより、外観上は、従来の一般の構造物に使用されるブレースと全く変わりのないものとすることができる。
【0014】
請求項2記載の建築物の制振構造は、請求項1に記載された建築物の制振構造であって、前記一方のブレース構成材と前記他方のブレース構成材とのオーバーラップ領域の端部には、該一方のブレース構成材および該他方のブレース構成材間に、該一方のブレース構成材および該他方のブレース構成材の軸方向の相対変位を許容し、該軸方向に交差する方向の相対変位を規制するガイドシューが設けられていることを特徴とする。
【0015】
この建築物の制振構造は、上記のような構成とされているため、架構に振動が加わった場合に、第一、第二のブレース構成材および粘弾性体からなるダンパー部分の曲げ変形が防止され、そのかわりに、第一、第二のブレース構成材が軸方向に相対変位することとなる。このことにより、粘弾性体にせん断変形が加えられ、粘弾性体が良好に架構の振動エネルギーを吸収することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面に基づいて説明する。
図5は、本発明の一実施の形態を模式的に示す図面である。図中、符号1は、建築物を構成する架構であり、架構1における柱2および梁3によって囲まれた開口部4にはブレース5が設置されている。
ブレース5は、架構1に固定されたH形鋼からなる一対の端部構成材6、およびそれらの中間に架設されたダンパー部7から構成されている。
【0017】
図1は、ダンパー部7の主要部の詳細を拡大して示した断面図である。図中に示すようにダンパー部7は、ブレース構成材8、9を備えた構成とされる。
ブレース構成材8は、断面矩形の第一の鋼製管状体10からなるものであり、その一方の端部が、図5に示したようにスプライスプレート11および高力ボルト12によって端部構成材6に接合されたものである。
また、ブレース構成材9は、端部材13と断面矩形の第二の鋼製管状体14とを接合してなるものである。端部材13は断面H形の鋼製部材であり、その一端は、図5に示したようにスプライスプレート11および高力ボルト12によって端部構成材6に接合され、またその他端は、図1に示すように、第二の鋼製管状体14と接合されている。このとき、端部材13は、そのウェブ13aが、第二の鋼製管状体14の内部にまで伸びた状態で、第二の鋼製管状体14と接合される。さらに、この接合を補強するためにリブ15が設けられている。
【0018】
第一、第二の鋼製管状体10、14は、第一の鋼製管状体10の内側に第二の鋼製管状体14が挿入された状態で配置される。また、このように配置が行われることによって、第一、第二の鋼製管状体10、14によってオーバーラップ領域16が形成されることとなる。
【0019】
オーバーラップ領域16における、第一の鋼製管状体10の外面および第二の鋼製管状体11の内面との間には、ゴムアスファルトからなる粘弾性体17が介装され、また、粘弾性体17の端部には、ガイドシュー18が設けられている。
【0020】
図2は、図1におけるA−A断面の形状を示した図であり、粘弾性体17は、この図に示すように、角形鋼管からなる第一、第二の鋼製管状体10、14の間に、充填される。これらを成形するにあたっては、第一、第二の鋼製管状体10、14の間をセパレータやベアリングなどで離間させ、この間に加熱し液状化させた粘弾性体17を流し込み成形するようにすればよい。
また、図3は、図1におけるB−B断面の形状を示した図であり、ガイドシュー18は、図3に示すように、第一、第二の鋼製管状体10、14の間に配置される。
【0021】
図1におけるガイドシュー18およびその近傍の状態を拡大して図示したのが、図4である。図4に示すようにガイドシュー18は、第一の鋼製管状体10に鋼板19を介して設置されたテフロン系材料からなる滑り材20と、第二の鋼製管状体14に設置されたSUS304材によって構成されるステンレスプレート21を有してなるものであり、滑り材20とステンレスプレート21とは互いに固定されず単に当接されるのみとされるため、これらの間に滑りが発生することが可能となっている。図から明らかなように、ガイドシュー18は、第一、第二の鋼製管状体10、14の軸方向の相対変位を許容するとともに、これらの軸方向に交差する方向の相対変位を規制する構成とされている。
【0022】
以上が本実施の形態の主要な構成であるが、次に、本実施の形態の機能について説明する。
建築物を構成する架構1に、地震や風等の理由により振動が発生した場合、架構1に固定された端部構成材6を介して、ダンパー部7にも振動が発生することになる。このとき、ダンパー部7には、軸力とともに曲げモーメントも作用するが、ガイドシュー18によって、ブレース構成材8、9の軸方向以外の相対変位が規制されているため、ブレース構成材8、9は、曲げ変形することなく、軸方向に相対変位しながら振動する。
【0023】
ブレース構成材8、9が軸方向に振動することにより、第一、第二の鋼製管状体10、14の間に介装された粘弾性体17は、せん断変形しながらその振動エネルギーを吸収する。これにより、ブレース構成材8、9と端部構成材6を介して連結された架構1における振動エネルギーが、粘弾性体17によって吸収されることとなる。
【0024】
以上説明したように、本実施の形態においては、建築物の架構1中に設けられたブレース5に粘弾性体が介装されることによって、制振構造が得られる。したがって、その外観上の形態は、接合部を含めて一般の鉄骨構造において見られるブレースの場合と同じである。このため、従来の制振構造と比較しても、設置箇所が特別に限定されたり、また、振動を効率よく吸収するために他の装置・構造を用いたりする必要がなく、容易に設置を行うことができる。また、このようなことから、これを建築物内部に設置するにあたっては、構造計画、建築計画上の特別な制約がないばかりでなく、従来の耐震設計と同様の設計作業で、本実施の形態の建築物の制振構造を、計画内に盛り込むことができる。
【0025】
また、本実施の形態の建築物の制振構造は、ブレース5として建築物内部に設置され、また、端部構成材6の中間に、ダンパー部7がスプライスプレート11および高力ボルト12によって固定・架設された構成とされていることから、このダンパー部7を容易に交換することが可能である。したがって、将来より効果的なダンパー材料が開発された場合には、新しいダンパーと交換することができるだけでなく、ダンパー部7を、他の部材と交換することによって、建築物全体の振動減衰特性および水平耐力の調整を行うことが可能である。例えば、建築物の水平耐力を増加させたい場合には、ダンパー部7を一般の鋼材と交換すればよく、また、ダンパー部7を、極軟鋼(極低降伏点鋼)によって構成した部材と交換することによって、履歴減衰に期待した鋼材ダンパーとすることもできる。
また、本実施の形態の建築物の制振構造は、ブレース5として建築物内部に設置されるため、既存建築物の耐震補強を行う際にも容易に利用することが可能である。
【0026】
さらに、本実施の形態においては、ダンパーとして粘弾性体17が用いられていることから、オイルダンパーのように定期点検が要らず、また、鋼材ダンパーなどのように、建築物に振動が作用することによって、変形して交換が必要となるということもない。このため、本実施の形態の建築物の制振構造は、基本的にメンテナンスフリーとすることができる。さらに、ダンパーとして粘弾性体17が使用されているために、中小地震や風荷重などにも有効な制振構造とすることができ、建築物における居住性の向上を図ることができる。
【0027】
また、粘弾性体17は、粘性とともに弾性剛性を有しているため、地震等により架構1に振動が生じた場合にも、架構1に対して復元力を与えることができ、したがって、地震後にも、架構1に残留変形が残りにくい。このため、本実施の形態を建築物に適用することによって、建築物にとって有害な地震後の残留変形を防止し、地震後も建築物の機能を維持するようにすることができる。
【0028】
また、本実施の形態においては、ダンパー部7以外にピン等の可動部がなく、エネルギーロスのほとんどない単純な機構が採用されているために、架構1における振動が効率よく粘弾性体17に伝達され、したがって良好な振動減衰効果が発揮可能である。
【0029】
さらに、本実施の形態においては、ダンパー部7が上記のような構成とされているため、この部分を工場において一体化して製作、運搬することが可能であり、現地におけるダンパー取付作業を必要としない。したがって、他の制振構造に比較して工程的に有利であるとともに、通常の鉄骨を利用したブレース構造と比較しても、工期や、仮設工事に関して全くデメリットのないものとすることができる。
【0030】
また、本実施の形態においては、ブレース構成材8、9のオーバーラップ領域16の端部にガイドシュー18が設けられており、これらによって、粘弾性体17に圧縮、引張、ねじり変形等が加わらず、せん断変形のみを生じさせることが可能であり、このことにより、粘弾性体17が有効にその機能を発揮することが可能とされる。
【0031】
このように、本実施の形態の建築物の制振構造は、建築物における振動を効果的に減衰させることが可能である。したがって、通常の鉄骨構造と比較して、構造材の断面を縮小化することも可能であり、その結果として建築物のコストダウンに貢献することも可能である。
【0032】
以上において、本発明の実施の形態の一例を示したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、要求される制振機能や建築物の形状などに対応して、その材料、形状あるいは設置形態等の変更が可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、粘弾性体17の材質としてゴムアスファルトが用いられているが、その代わりに、高減衰ゴムなどを用いるようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施の形態における第一、第二の鋼製管状体10、14の形状を図6のように変更してもよい。図6(a)は、図2に示したダンパー部7の断面形状を変更したもので、第一の鋼製管状体10は、一対の鋼板22と一対の溝形鋼23を高力ボルト24を用いて締結することにより形成される。また、ダンパー部7の成形にあたっては、図6(b)に示すように、角形鋼管からなる第二の鋼製管状体14を、粘弾性体シート25上に配置し、次いで、この第二の鋼製管状体14を、粘弾性体シート25上で矢印で示すような方向に転がすことによって、第二の鋼製管状体14外面に粘弾性体シート25を巻き付け、その上で溝形鋼23を側面から押しつけ、さらに鋼板22を配置し、これら溝形鋼23および鋼板22を高力ボルト24によって接合し一体化するようにすればよい。
【0034】
また、ブレース構成材8、9自体の形状を図7のように変形することも可能である。図7は、図6(a)と同様に、ダンパー部7の形状を、上記実施の形態から変更した場合の例を示したものであり、この場合、ブレース構成材8は、その少なくとも一部が断面十字形の鋼材26によって形成され、ブレース構成材9は、その少なくとも一部が四組のL形鋼からなる鋼板27によって形成される。また、粘弾性体17はこれらの間に配置されている。図7に示したようなダンパー部7を形成するためには、鋼材26の外面に粘弾性体17を張り付け、そのさらに外側から鋼板27をあて、これらを固定するために、タイプレート28を用いて鋼板27の端部同士を相互に連結するようにすればよい。
【0035】
以上、上記実施の形態における粘弾性体17の材質およびダンパー部7の形状の変形例を示したが、本発明の建築物の制振構造は、図5のように設置されるだけでなく、建築物の形状や要求される制振機能等に応じて図8のように建築物内部の柱2および梁3によって形成された開口部4に設置するようにしてもよい。図8において(a)は、図5において示したブレース5の設置形態(K型)と同様の設置形態であるが、その他にも(b)(ノ型)や、(c)(偏心ノ型)、(d)(偏心K型)のようにブレース5を設置するようにしてもよい。
また、(e)は、ブレース5をトラス構造29のラチス材として使用した場合の例を示したものであり、このようにすることによって大スパン構造の振動を抑制することも可能である。
【0036】
また、ガイドシュー18の構造は、必ずしも図4に示したようなものである必要はなく、図9に示したように、ベアリングシュー30を用いるようにしてもよい。この場合、ベアリングシュー30は、ブレース構成材9に溶接され、ブレース構成材8には加工を加える必要はない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る建築物の制振構造は、粘弾性体が介装されたブレースを建築物内部に配置する構造とされているため、従来一般の建築物と同様の外観および形態で施工することができる。そのため構造計画、建築計画上の特別な制約がなく、従来の制振構造と比較しても、設置箇所が限定されたり、また、振動を効率よく吸収するために他の装置・構造を用いたりする必要がなく、容易に設置を行うことができる。また、従来の耐震設計と同様の設計作業で、本発明の建築物の制振構造を、計画内に盛り込むことも可能とされる。また、既存建築物の耐震補強を行う際にも、本発明を容易に利用することが可能である。
また、この建築物の制振構造は、架構に対して固定されたブレース構成材間に粘弾性体が介装される構成とされていることから、将来より効果的なダンパー材料が開発された場合に、これらを新しい材料を利用したものと容易に交換することが可能である。
さらに、ダンパーとして粘弾性体が用いられていることから、基本的にメンテナンスフリーとすることができ、また、中小地震や風荷重に対しても有効であり、このため、建築物における居住性の向上を図ることができる。
また、粘弾性体は、粘性とともに弾性剛性を有しているため、地震等により架構に振動が生じた場合にも、架構に対して復元力を与えることができ、このため、本発明を建築物に適用することによって、建築物にとって有害な地震後の残留変形を防止し、地震後も建築物の機能を維持するようにすることができる。
【0038】
加えて、請求項1に係る建築物の制振構造によれば、粘弾性体およびブレース構成材の接合部以外にエネルギーロスのほとんどない単純な機構が採用されているために、架構における振動が効率よく粘弾性体に伝達される。
さらに、この発明においては、粘弾性体およびブレース構成材の部分を工場において一体化して製作、運搬することが可能であり、現地におけるダンパー取付作業が必要とされず、他の制振構造に比較して工程的に有利であるとともに、通常の鉄骨を利用したブレース構造と比較しても、工期や、仮設工事に関して全くデメリットのないものとすることができる。
【0039】
請求項2に係る建築物の制振構造によれば、ブレース構成材のオーバーラップ領域の端部にガイドシューが設けられることから、粘弾性体に圧縮、引張、ねじり変形等が加わらず、せん断変形のみを生じさせることが可能であり、このことにより、請求項1に係る発明が有効にその機能を発揮することが可能とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を模式的に示す、ブレース構成材の主要部および粘弾性体の側断面図である。
【図2】図1に示したブレース構成材および粘弾性体の軸方向の断面図である。
【図3】図1に示したブレース構成材および粘弾性体の軸方向の断面図である。
【図4】図1に示したブレース構成材間に設置されるガイドシューおよびその近傍の状況を拡大して示した側断面図である。
【図5】本発明の建築物の制振構造の外観を示す図である。
【図6】本発明におけるブレース構成材および粘弾性体の、図1および図2に示したものとは別の実施の形態を示す図であり、(a)は、その断面図、(b)は、その製作方法を示す図である。
【図7】本発明におけるブレース構成材および粘弾性体において、図1および図2ならびに図6に示したものとは別の実施の形態を示す断面図である。
【図8】本発明の建築物の制振構造の設置形態の例を示す図である。
【図9】本発明におけるガイドシューの、図4に示したものとは別の実施の形態を示した図である。
【符号の説明】
1 架構
2 柱
3 梁
4 開口部
5 ブレース
8、9 ブレース構成材
10 第一の鋼製管状体
14 第二の鋼製管状体
17 粘弾性体
18 ガイドシュー
26 鋼材
27 鋼板
Claims (2)
- 柱と梁からなる建築物の架構内の左右の柱と上下の梁で囲まれた開口部内に、ブレースが設置されてなり、
該ブレースは、柱または梁からなる構造材の一方の側に固定された、断面十字形の鋼材からなる一方のブレース構成材と、同、該一方のブレース構成材の外面に対向して配置されたL形鋼からなる他方のブレース構成材と、これら各ブレース構成材間に介装された粘弾性体とを備えて構成されていることを特徴とする建築物の制振構造。 - 請求項1に記載された建築物の制振構造であって、
前記一方のブレース構成材と前記他方のブレース構成材とのオーバーラップ領域の端部には、該一方のブレース構成材および該他方のブレース構成材間に、該一方のブレース構成材および該他方のブレース構成材の軸方向の相対変位を許容し、該軸方向に交差する方向の相対変位を規制するガイドシューが設けられていることを特徴とする建築物の制振構造。
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JP3986217B2 (ja) | 中低層建物の制振構造及びその施工方法 |
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