JP3712178B2 - 耐震架構構造及びその設計方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐震性が要求される耐震架構構造及びその設計方法、特に道路、鉄道等に供される高架橋の下部構造に適用される耐震架構構造及びその設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路、鉄道等の橋梁には、河川、海峡等を横断する狭義の橋梁のほかに市街地において連続的に建設される、いわゆる高架橋がある。かかる高架橋は、効率的な土地利用の観点から、道路上、鉄道上あるいは河川上の空間に連続して建設されるものであり、道路と道路あるいは道路と鉄道とが平面で交差する場合にそれらのいずれかを高架橋とすることにより、交通渋滞を解消することも可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる高架橋を構築するにあたり、従来は、RCラーメン架構からなる橋脚で下部構造を構築するのが一般的であったが、最近では、該RCラーメン架構にダンパーブレースを組み合わせた下部構造が研究開発されている。
【0004】
この下部構造は、RCラーメン架構の構面内にダンパーブレースを配置してなるものであり、耐震性を向上させることができるという点で今後多いに期待されているものである。
【0005】
しかしながら、ダンパーブレースを構成するダンパーを例えば鋼製ダンパーで構成する場合、材料特性上、その許容変形量をあまり大きくとることができず、大地震時においては、かかる鋼製ダンパーが先に破断し、RCラーメン架構の靭性能を十分に活かすことができないという問題を生じていた。
【0006】
また、ダンパーが比較的小さな変形で破断してしまう場合には、ダンパーやRCラーメン架構の耐力を増加せざるを得ないが、その場合には、当然ながら基礎や杭にも耐力増加が要求されることとなり、結局、全体として大断面の構造となり、コスト面で問題を生じていた。
【0007】
また、比較的高さの高い高架橋では、強度あるいは剛性確保の関係上、中間高さ位置に梁を架け渡す必要があるが、かかる中間梁は、橋軸及びその直交方向に配置されるため、配筋が複雑となってコストを押し上げる原因となるという問題を生じていた。
【0008】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、ダンパーやRCラーメン架構を大断面とせずとも、またコストのかかる中間梁を配置せずとも耐震性を向上させることが可能な耐震架構構造及びその設計方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る耐震架構構造は請求項1に記載したように、互いに対向する位置にて立設された一対の柱と該柱の頂部に架け渡された梁とからなるRCラーメン架構と、該RCラーメン架構の構面内に配置されたダンパーブレース機構とからなるとともに、該ダンパーブレース機構を鉛直変位ダンパーと該鉛直変位ダンパーを挟むようにしてその両側方に頂点にてそれぞれ接合された一対の横V字状ブレースとから構成し、該各横V字状ブレースの2つの他端を前記各柱の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合し、大地震時において前記柱の上下端に塑性ヒンジが生じるように前記RCラーメン架構を構成し、前記梁の長さをB、前記柱の高さをHとしたときの前記RCラーメン架構の縦横比B/Hを1未満としたものである。
【0010】
また、本発明に係る耐震架構構造は、前記鉛直変位ダンパーを、水平方向の強制変形を吸収可能なダンパーとしたものである。
【0011】
また、本発明に係る耐震架構構造の設計方法は請求項3に記載したように、互いに対向する位置にて立設された一対の柱と該柱の頂部に架け渡された梁とからなるRCラーメン架構と、該RCラーメン架構の構面内に配置されたダンパーブレース機構とからなるとともに、該ダンパーブレース機構を鉛直変位ダンパーと該鉛直変位ダンパーを挟むようにしてその両側方に頂点にてそれぞれ接合された一対の横V字状ブレースとから構成し、該各横V字状ブレースの2つの他端を前記各柱の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合してなる耐震架構構造の設計方法であって、該耐震架構構造を、前記RCラーメン架構の剛接点を回転バネに置換したRC解析モデルと、前記柱及び前記梁をそれぞれ仮想剛体柱、仮想剛体梁に置換して互いにピン接合するとともに前記ダンパーブレース機構を前記各横V字状ブレースの2つの他端が前記各仮想剛体柱の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合してなるダンパーブレース解析モデルとに分解した状態で個別にモデル化し、
【0012】
前記耐震架構構造に作用させる設計外力Pのうち、前記ダンパーブレース解析モデルの負担分Pdbを、Hを前記仮想剛体柱の高さ、Bを前記仮想剛体梁の長さ、Qをダンパーの荷重変位特性として
【0013】
Pdb=(B/H)Q
【0014】
とするとともに、前記RC解析モデルの負担分Prcを、
【0015】
Prc=P―Pdb
【0016】
とし、前記ダンパーブレース解析モデルにPdbを、前記RC解析モデルにPrcをそれぞれ作用させて弾塑性解析を個別に行い、前記耐震架構構造の断面設計を行うものである。
【0017】
本発明に係る耐震架構構造においては、大地震時において柱の上下端に塑性ヒンジを生じるようにしておけば、各柱は、その上下端でのみ曲率が生じ、中間位置近傍ではほぼ直線状に傾斜する変形状態となる。
【0018】
そして、鉛直変位ダンパーは、かかる直線傾斜状態の柱から強制変形を受けることになるため、該ダンパーに生じる相対鉛直変形量は、梁の長さをB、柱の高さをHとしたときのRCラーメン架構の縦横比B/Hの大きさに応じてRCラーメン架構に生じる水平変形量ΔHよりも低減され、(B/H)ΔHとなる。例えば、縦横比B/Hが二分の1の細長いRCラーメン架構であれば、鉛直変位ダンパーに生じる相対鉛直変形量は、RCラーメン架構に生じる水平変形量ΔHのほぼ二分の一となる。
【0019】
したがって、この場合について言えば、RCラーメン架構が従来よりも二倍の変形量まで変形することが可能となり、RCラーメン架構の靭性は十分に活用される。
【0020】
なお、各横V字状ブレースは、直線傾斜状態となった柱から傾斜方向の強制変形を受け、該強制変形によってそれらの頂点で鉛直変位ダンパーから鉛直方向の反力を受けるだけなので、各横V字状ブレースは、三角トラスに似た構造となり、曲げモーメントがほとんど発生しない。したがって、横V字状ブレースは、それらの端部をピン接合とせずとも実質的にはトラス構造として設計することが可能となる。
【0021】
上述した本発明に係る耐震架構構造を設計するには、まず、耐震架構構造をRC解析モデルとダンパーブレース解析モデルの2つに分解した状態でモデル化する。これは、RCラーメン架構とダンパーブレース機構とが混在した全体系で考えた場合にそのモデル化が煩雑かつ困難になったり、解析時間が長くなったりして実用化に適さないことに鑑みたものである。
【0022】
ここで、RC解析モデルは、RCラーメン架構をその柱の上下端で塑性化させることを前提とし、RCラーメン架構の剛接点(柱頭及び柱脚)を回転バネに置換したものと考えてモデル化する。
【0023】
一方、ダンパーブレース解析モデルは、上述の柱及び梁をそれぞれ仮想剛体柱、仮想剛体梁に置換して互いにピン接合するとともに、上述のダンパーブレース機構を各横V字状ブレースの2つの他端が各仮想剛体柱の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合してなるものと考えてモデル化する。
【0024】
これは、RCラーメン架構をその柱の上下端で塑性化させることを前提とした場合、柱は、その上下端でのみ曲率を持ち、中間位置では、直線状に傾いた状態となるとともに、鉛直変位ダンパーにはかかる変形状態のRCラーメン架構から強制変形が作用することとなるため、結局、RCラーメン架構の全体変形のうち、上述した縦横比B/Hに応じた比率分が鉛直変位ダンパーに強制変形として入り、その結果として、鉛直変位ダンパーが相対変形を生ずる。
【0025】
したがって、柱及び梁をそれぞれ仮想剛体柱、仮想剛体梁に置換して互いにピン接合し、該仮想剛体柱にダンパーブレース機構の各横V字状ブレースを上述したように接合されてなるものと考えてモデル化を行うことは、工学的に十分な妥当性を持つ。
【0026】
このようにRC解析モデルとダンパーブレース解析モデルのモデル化が終了したならば、耐震架構構造に作用させるべき設計外力Pを、RC解析モデルとダンパーブレース解析モデルのそれぞれに分配する、すなわち、ダンパーブレース解析モデルにはPdbを、RC解析モデルにはPrcをそれぞれ作用させて弾塑性解析を個別に行い、しかる後にそれぞれの解析結果にしたがって耐震架構構造の断面設計を行う。
【0027】
ここで、ダンパーブレース解析モデルの負担分Pdbは、Hを仮想剛体柱の高さ、Bを仮想剛体梁の長さ、Qをダンパーの荷重変位特性としたならば、
【0028】
Pdb=(B/H)Q
【0029】
と表すことができるとともに、RC解析モデルの負担分Prcについては、
【0030】
Prc=P―Pdb
【0031】
と表すことができる。
【0032】
この式からわかるように、ダンパーブレース解析モデルの負担分Pdbは、(B/H)が決まれば、後はダンパーの荷重変位特性Qによって一義的に決定されることとなり、本来であれば、RCラーメン架構とダンパーブレース機構とが混在した複雑な構造モデルとして解析しなければならないものが、RCラーメン架構とダンパーブレース機構とを独立させて個別に解析できるようになり、設計実務上、きわまえて有効な簡略設計方法となる。
【0033】
本発明で言うところの耐震架構構造がどの部位に適用されるかは任意であり、例えば建築物の耐震壁に適用してもよいし、高架橋の下部構造である橋脚に適用してもよい。なお、高架橋は、鉄道用高架橋、道路用高架橋などを含む概念であり、その用途が任意であることは言うまでもない。
【0034】
横V字状ブレースは、主として鉄骨ブレース材を採用することが可能である。
【0035】
鉛直変位ダンパーは、典型的には、極軟鋼やスリット入り薄鋼板等で構成した履歴減衰型せん断ダンパーが考えられるが、相対鉛直変形によって減衰力を発揮できるものであればいかなる原理、構造のダンパーでもよく、履歴減衰型曲げダンパーなども採用可能である。
【0036】
なお、本発明でいう「中間位置近傍」とは、柱の脚部及び頭部を除いた適宜位置という意味であって、それらの間であればいかなる場所でもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る耐震架構構造及びその設計方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0038】
図1は、本実施形態に係る耐震架構構造としての高架橋の下部構造を橋軸方向から見た正面図である。同図でわかるように、本実施形態に係る高架橋の下部構造1は、互いに対向する位置にて立設された橋脚状の一対の柱2、2と該柱の頂部に架け渡された梁3とからなるRCラーメン架構4と、該RCラーメン架構の構面内に配置されたダンパーブレース機構5とから概ね構成してあり、柱2は、杭7を打ち込んだ上でその上に設けられたフーチング8に立設してある。
【0039】
ダンパーブレース機構5は、鉛直変位ダンパーとしての履歴減衰型せん断ダンパー6と、該鉛直変位ダンパーを挟むようにしてその両側方に頂点にてそれぞれ接合された一対の横V字状ブレース9、9とから構成してあり、該各横V字状ブレースの2つの他端を柱2、2の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合してある。
【0040】
履歴減衰型せん断ダンパー6は、地震時の振動エネルギーを履歴減衰によって吸収し、橋軸に直交する方向の高架橋の揺れを速やかに収斂させるようになっている。
【0041】
かかる履歴減衰型せん断ダンパー6は、通常の薄鋼板にスリットを多数入れて構成したり、極軟鋼で形成されたもので構成することが可能であり、必要に応じて補剛リブを設け、局部座屈を防止するのが望ましい。かかる履歴減衰型せん断ダンパー6は、メンテナンス時に交換できるよう、横V字状ブレース9、9の間に着脱自在に取り付けておくのがよい。
【0042】
横V字状ブレース9は、例えば鉄骨材で構成することが可能であり、互いに90゜の角度で配置されているのが望ましい。
【0043】
本実施形態に係る耐震架構構造としての高架橋の下部構造1においては、まず、大地震時において柱の上下端に塑性ヒンジを生じるようにしておくことを前提とする。このようにすれば、各柱2は、その上下端でのみ曲率が生じ、中間位置近傍ではほぼ直線状に傾斜する変形状態となる。
【0044】
そして、履歴減衰型せん断ダンパー6は、かかる直線傾斜状態の柱2から強制変形を受けることになるため、該履歴減衰型せん断ダンパーに生じる相対鉛直変形量δdは、図2に示すように、梁の長さをB、柱の高さをHとしたときのRCラーメン架構4の縦横比B/Hの大きさに応じてRCラーメン架構4に生じる水平変形量ΔHよりも低減され、(B/H)ΔHとなる。
【0045】
すなわち、RCラーメン架構4のせん断変形角をθとすると、
【0046】
δd=2・tanθ・B/2、tanθ=ΔH/H
【0047】
であるので、δdは(B/H)ΔHとなる。
【0048】
例えば、縦横比B/Hが二分の1の細長いRCラーメン架構であれば、鉛直変位ダンパーに生じる相対鉛直変形量δdは、RCラーメン架構4に生じる水平変形量ΔHのほぼ二分の一となる。
【0049】
したがって、この場合について言えば、履歴減衰型せん断ダンパー6が先行破断することなく、RCラーメン架構4が従来よりも二倍の変形量まで変形することが可能となり、RCラーメン架構4の靭性は十分に活用される。
【0050】
なお、各横V字状ブレース9、9は、直線傾斜状態となった柱2、2から傾斜方向の強制変形を受け、該強制変形によってそれらの頂点で履歴減衰型せん断ダンパー6から鉛直方向の反力を受けるだけなので、各横V字状ブレース9、9は、三角トラスに似た構造となり、曲げモーメントがほとんど発生しない。したがって、横V字状ブレース9、9は、それらの端部を柱2、2にピン接合とせずとも実質的にはトラス構造として設計することが可能となる。
【0051】
次に、本発明に係る耐震架構構造としての高架橋の下部構造1を設計するには、まず、耐震架構構造である高架橋の下部構造1を、図3に示すようにRC解析モデル11と、ダンパーブレース解析モデル12の2つに分解した状態でモデル化する。これは、RCラーメン架構4とダンパーブレース機構5とが混在した全体系で考えた場合にそのモデル化が煩雑かつ困難になったり、解析時間が長くなったりして実用化に適さないことに鑑みたものである。
【0052】
ここで、RC解析モデル11は、RCラーメン架構4をその柱2の上下端で塑性化させることを前提とし、RCラーメン架構の剛接点(柱頭及び柱脚)を同図に示すように回転バネ21に置換したものと考えてモデル化する。
【0053】
なお、回転バネ21は、変位(回転量)に関して非線形のバネであって、回転量が小さい領域、つまり弾性領域では、剛接に相当する大きな剛性を持つが、変形が進むにつれて塑性化し、大変形領域では、剛性が小さな塑性ヒンジとなるような特性として付与されるものである。
【0054】
一方、ダンパーブレース解析モデル12は、上述の柱2及び梁3をそれぞれ仮想剛体柱22、仮想剛体梁23に置換して互いにピン接合するとともに、上述のダンパーブレース機構5を各横V字状ブレース9、9の2つの他端が各仮想剛体柱22、22の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合してなるものと考えてモデル化する。
【0055】
これは、RCラーメン架構4をその柱2の上下端で塑性化させることを前提とした場合、柱2は、その上下端でのみ曲率を持ち、中間位置では、直線状に傾いた状態となるとともに、履歴減衰型せん断ダンパー6にはかかる変形状態のRCラーメン架構4から強制変形が作用することとなるため、結局、RCラーメン架構4の全体変形ΔHのうち、上述した縦横比B/Hに応じた比率分が履歴減衰型せん断ダンパー6に強制変形として入り、その結果として、履歴減衰型せん断ダンパー6に生ずる相対変形δdは、(B/H)ΔHとなる。
【0056】
したがって、柱2及び梁3をそれぞれ仮想剛体柱22、仮想剛体梁23に置換して互いにピン接合し、該仮想剛体柱にダンパーブレース機構5の各横V字状ブレース9、9を上述したように接合されてなるものと考えてモデル化を行うことは、工学的に十分な妥当性を持つ。
【0057】
このようにRC解析モデル11とダンパーブレース解析モデル12のモデル化が終了したならば、耐震架構構造である高架橋の下部構造1に作用させるべき設計外力Pを、RC解析モデル11とダンパーブレース解析モデル12のそれぞれに分配する、すなわち、ダンパーブレース解析モデル12にはPdbを、RC解析モデル11にはPrc(Prc=P―Pdb)をそれぞれ作用させて弾塑性解析を個別に行い、しかる後にそれぞれの解析結果にしたがって耐震架構構造の断面設計を行うとともに、高架橋の下部構造1の全体性能については、それぞれの解析結果を重ね合わせたものとして評価する。
【0058】
ここで、履歴減衰型せん断ダンパー6の荷重変位特性(相対変形量ΔHに対する荷重)をQと定義したならば、該ダンパーに強制的な相対変形(B/H)ΔHが入るのであるから、ダンパーブレース解析モデル12の負担分Pdbは、その強制変形から自ずと定まり、(B/H)Qと表すことができる。
【0059】
この式からわかるように、ダンパーブレース解析モデル12の負担分Pdbは、(B/H)が決まれば、後はダンパーの荷重変位特性Qによって一義的に決定されることとなる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る高架橋の下部構造1によれば、履歴減衰型せん断ダンパー6は、直線傾斜状態の柱2から強制変形を受けることになるため、該履歴減衰型せん断ダンパーに生じる相対鉛直変形量δdは、RCラーメン架構4の縦横比B/Hの大きさに応じてRCラーメン架構4に生じる水平変形量ΔHよりも低減され、(B/H)ΔHとなる。
【0061】
したがって、例えばB/H=1/2となるような場合には、RCラーメン架構4を従来よりも二倍の変形量まで変形させてその靭性を十分に活用することが可能となり、履歴減衰型せん断ダンパー6の履歴減衰による振動エネルギー吸収作用と相まって、大断面設計とせずとも、より合理的な断面設計で大地震に十分な耐震性を確保することが可能となる。ここで、従来のような中間梁を省略することができることは言うまでもない。
【0062】
また、本実施形態に係る高架橋の下部構造1によれば、各横V字状ブレース9、9は、直線傾斜状態となった柱2から傾斜方向の強制変形を受け、該強制変形によってそれらの頂点で履歴減衰型せん断ダンパー6から鉛直方向の反力を受けるだけなので、各横V字状ブレース9、9は、三角トラスに似た構造となり、曲げモーメントがほとんど発生しない。
【0063】
したがって、横V字状ブレース9、9は、それらの端部をピン接合とせずとも実質的にはトラス構造として設計することが可能となり、比較的小さな断面の鉄骨材で構成することができるとともに、柱2との接合箇所を剛接合としても該箇所にて曲げ破壊する懸念もなくなる。
【0064】
なお、本実施形態に係る高架橋の下部構造1によれば、RCラーメン架構4の構面内に横V字状ブレース9、9を配置してあるため、基礎梁を設置せずとも、橋軸に直交する水平方向の剛性を十分に確保することが可能となる。
【0065】
また、本実施形態に係る耐震架構構造の設計方法によれば、本来であれば、RCラーメン架構4とダンパーブレース機構5とが混在した複雑な構造モデルとして解析しなければならないものが、RCラーメン架構4とダンパーブレース機構5とを独立させて個別に解析できるようになり、設計実務上、きわまえて有効な簡略設計方法となる。
【0066】
本実施形態では、鉛直変位ダンパーとして履歴減衰型せん断ダンパー6を採用したが、鉛直相対変位に対して減衰力を発揮するものであればどのようなダンパーでもよく、例えば履歴減衰型曲げダンパーを使用することも可能である。
【0067】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、水平方向の強制変形を吸収可能なダンパーを採用すれば、該ダンパーに軸力が発生しないため、上述した作用効果に加えて、大変形時における軸力の影響を取り除くことができるという作用効果も奏する。
【0068】
図4乃至図9は、このような水平変位吸収型ダンパーを示したものである。なお、これらはすべて履歴減衰型曲げダンパーで構成してあるが、せん断ダンパーでも同様に構成可能であることは言うまでもない。
【0069】
まず、図4に示した水平変位吸収型ダンパー24は、横V字状ブレース9、9の頂部にそれぞれダンパ部材25a、25bを対向配置し、それらの先端を、横V字状ブレース9、9の鉛直相対変位に対しては曲げ変形が生じるようにかつ水平相対変位(同図矢印方向)に対してはこれを許容できるように相互に連結してある。
【0070】
すなわち、ダンパ部材25a、ダンパ部材25bの先端にはそれぞれ凹部26、凸部27を形成してあり、凹部26内に凸部27を進退自在に嵌め込むことによって、横V字状ブレース9、9の水平相対変位を吸収しつつ、鉛直力を相互に伝達可能な構造となっている。
【0071】
次に、図5に示した水平変位吸収型ダンパー30は、横V字状ブレース9、9の頂部に円筒状凹部31が形成されたダンパ部材32と、円筒状凸部33が形成されたダンパ部材34をそれぞれ設け、ダンパ部材32の円筒状凹部31にダンパ部材34の円筒状凸部33を進退自在に挿入してなる。
【0072】
本変形例の作用効果については、上述した変形例とほぼ同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0073】
次に、図6に示した水平変位吸収型ダンパー40は、一方の横V字状ブレース9の頂部に水平に突設された一対のダンパ部材42、42で他方の横V字状ブレース9の頂部に水平に突設されたダンパ部材41を挟み込んでなる。かかる構造は、基本的には、図4に示したものと同じであり、その作用効果については繰り返し説明することは省略するが、図4の変形例とは異なり、鉛直方向の繰り返し強制変形によってダンパ部材42、42の間隔が拡がり、ダンパ部材41との接触が維持できなくなる懸念がある。
【0074】
そのため、ダンパ部材42、42に設けられた丸孔45及びダンパ部材41に形成された長孔43にボルト44を通し、これらダンパ部材の曲げ変形が拘束されない程度になおかつ横V字状ブレース9、9同士の水平相対変位の吸収が妨げられることがない程度にナット46で緩く締め付けてある。したがって、鉛直方向の繰り返し強制変形によってダンパ部材42、42の間隔が拡がる懸念がないのであれば、ボルト44及びナット46による締結を省略してもよい。
【0075】
次に、図7に示した水平変位吸収型ダンパー47は、図6で用いたダンパ部材42、ダンパ部材41を交互に配置して櫛状構造としてある。かかる構成における作用効果は、図6の変形例とほぼ同様であるのでその内容については省略するが、ダンパ部材41やダンパ部材42の配置組数を変更することによって、エネルギー減衰量や曲げ剛性を適宜設定することが可能となるという作用効果も奏する。
【0076】
次に、図8に示した水平変位吸収型ダンパー50は、図6や図7のようにダンパ部材41とダンパ部材42とを直接接触させて鉛直力を伝達させるのではなく、ダンパ部材41とダンパ部材42との間にボルト51及びナット52を介在させ、該ボルトのせん断力を介してダンパ部材41とダンパ部材42で鉛直力を伝達させるようになっている。ちなみに、本変形例は、図6に示す構造を水平軸線廻りに直角に回転させたものに相当する。
【0077】
次に、図9(a)に示した水平変位吸収型ダンパー60は、一方の横V字状ブレース9の頂部に取り付けられた基部61と該基部から突設されたダンパ本体62aとからなるダンパ部材63aと、他方の横V字状ブレース9の頂部に取り付けられた基部61と該基部から突設されたダンパ本体62bとからなるダンパ部材63bとからなるとともに、ダンパ部材63a及びダンパ部材63bをそれらの先端にて互いに嵌合して構成してあり、基部61は、ダンパ本体62a、62bよりも拡幅形成してある。
【0078】
かかる構成によれば、基部61において曲げモーメントが最大となるものの、該基部での引張応力が低減されるため、接合箇所での破断を未然に防止することが可能となる。
【0079】
また、同図(b)に示す水平変位吸収型ダンパー70のように、基部断面を徐々に拡幅してテーパ状としたダンパ部材71a、ダンパ部材71bを使用すれば、引張応力が同じ領域、ひいては曲げ降伏域が拡がり、エネルギー吸収性能を向上させることも可能となる。
【0080】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る耐震架構構造によれば、RCラーメン架構を従来よりも変形させてその靭性を十分に活用することが可能となり、ダンパーの減衰による振動エネルギー吸収作用と相まって、大断面設計とせずとも、より合理的な断面設計で大地震に十分な耐震性を確保することが可能となる。
【0081】
また、本発明に係る耐震架構構造の設計方法によれば、本来であれば、RCラーメン架構とダンパーブレース機構とが混在した複雑な構造モデルとして解析しなければならないものが、RCラーメン架構とダンパーブレース機構とを独立させて個別に解析できるようになり、設計実務上、きわまえて有効な簡略設計方法となる。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る耐震架構構造としての高架橋の下部構造を橋軸方向から見た正面図。
【図2】本実施形態に係る耐震架構構造としての高架橋の下部構造の作用を示した概念図。
【図3】本実施形態に係る耐震架構構造の設計方法の基本的な考え方を示した概念図。
【図4】変形例に係る鉛直変位ダンパーの詳細図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線に沿う鉛直断面図。
【図5】変形例に係る鉛直変位ダンパーの詳細図。
【図6】変形例に係る鉛直変位ダンパーの詳細図であり、(a)は正面図、(b)は平面図。
【図7】変形例に係る鉛直変位ダンパーの詳細図。
【図8】変形例に係る鉛直変位ダンパーの詳細図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線に沿う鉛直断面図。
【図9】変形例に係る鉛直変位ダンパーの詳細図。
【符号の説明】
1 高架橋の下部構造(耐震架構構造)
2 柱
3 梁
4 RCラーメン架構
5 ダンパーブレース機構
6 履歴減衰型せん断ダンパー(鉛直変位ダンパー)
9 横V字状ブレース
11 RC解析モデル
12 ダンパーブレース解析モデル
21 回転バネ
22 仮想剛体柱
23 仮想剛体梁
24、30、40、47、50、60、70
水平変位吸収型ダンパー

Claims (3)

  1. 互いに対向する位置にて立設された一対の柱と該柱の頂部に架け渡された梁とからなるRCラーメン架構と、該RCラーメン架構の構面内に配置されたダンパーブレース機構とからなるとともに、該ダンパーブレース機構を鉛直変位ダンパーと該鉛直変位ダンパーを挟むようにしてその両側方に頂点にてそれぞれ接合された一対の横V字状ブレースとから構成し、該各横V字状ブレースの2つの他端を前記各柱の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合し、大地震時において前記柱の上下端に塑性ヒンジが生じるように前記RCラーメン架構を構成し、前記梁の長さをB、前記柱の高さをHとしたときの前記RCラーメン架構の縦横比B/Hを1未満としたことを特徴とする耐震架構構造。
  2. 前記鉛直変位ダンパーを、水平方向の強制変形を吸収可能なダンパーとした請求項1記載の耐震架構構造。
  3. 互いに対向する位置にて立設された一対の柱と該柱の頂部に架け渡された梁とからなるRCラーメン架構と、該RCラーメン架構の構面内に配置されたダンパーブレース機構とからなるとともに、該ダンパーブレース機構を鉛直変位ダンパーと該鉛直変位ダンパーを挟むようにしてその両側方に頂点にてそれぞれ接合された一対の横V字状ブレースとから構成し、該各横V字状ブレースの2つの他端を前記各柱の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合してなる耐震架構構造の設計方法であって、該耐震架構構造を、前記RCラーメン架構の剛接点を回転バネに置換したRC解析モデルと、前記柱及び前記梁をそれぞれ仮想剛体柱、仮想剛体梁に置換して互いにピン接合するとともに前記ダンパーブレース機構を前記各横V字状ブレースの2つの他端が前記各仮想剛体柱の中間位置近傍であって互いに上下に離間した位置にそれぞれ接合してなるダンパーブレース解析モデルとに分解した状態で個別にモデル化し、
    前記耐震架構構造に作用させる設計外力Pのうち、前記ダンパーブレース解析モデルの負担分Pdbを、Hを前記仮想剛体柱の高さ、Bを前記仮想剛体梁の長さ、Qをダンパーの荷重変位特性として
    Pdb=(B/H)Q
    とするとともに、前記RC解析モデルの負担分Prcを、
    Prc=P―Pdb
    とし、前記ダンパーブレース解析モデルにPdbを、前記RC解析モデルにPrcをそれぞれ作用させて弾塑性解析を個別に行い、前記耐震架構構造の断面設計を行うことを特徴とする耐震架構構造の設計方法。
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