JP4028884B1 - コイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、プリント回路基板やハイブリッドIC(HIC)上に実装される実装面を備えた表面実装型のコイル部品に関し、直流抵抗の抵抗値が低く、低コストのコイル部品を提供することを目的とする。
【解決手段】コモンモードフィルタ1は、一端部がリード線29の一端部に接続され他端部がコイル導体33の内周側端部に接続されたブリッジ導体73と、一端部がリード線39の一端部に接続され他端部がコイル導体35の内周側端部に接続されたブリッジ導体75とを備え、コイル導体層83、85間にコイル導体層83、85と絶縁膜7b、7cを介して形成されたブリッジ導体層84を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリント回路基板やハイブリッドIC(HIC)上に実装される実装面を備えた表面実装型のコイル部品に関する。
パーソナルコンピュータや携帯電話機等の電子機器の内部回路に実装されるコイル部品には、フェライトコアに銅線を巻回した巻線型や、フェライト等の磁性体シート表面にコイル導体パターンを形成して当該磁性体シートを積層した積層型や、薄膜形成技術を用いて絶縁膜と金属薄膜のコイル導体とを交互に形成した薄膜型が知られている。積層型、薄膜型のコイル部品は、小型化が容易である。
コイル部品として、平衡伝送方式における電磁妨害の原因となるコモンモード電流を抑制するコモンモードフィルタが知られている。特許文献1には、磁性体基板の表面に第1絶縁体層、2つの引出し電極、第2絶縁体層、第1コイル導体、第3絶縁体層、第2コイル導体、第4絶縁体層がこの順に積層されたコモンモードチョークコイル(コモンモードフィルタ)が開示されている。2つの引出し電極の一方は、第2絶縁体層に設けたビアホールを介して第1コイル導体に電気的に接続され、他方は第2および第3絶縁体層に設けたビアホールを介して第2コイル導体に電気的に接続されている。
コモンモードフィルタの直流抵抗を下げたり、インピーダンス特性やディファレンシャルモードの伝送特性等の電気的特性を向上させたりするためには、コイル導体の幅を広く形成する必要がある。しかしながら、コイル導体の幅を広く形成すると、2つのコイル導体間に生じる静電容量(浮遊容量)が増加する。ディファレンシャルモードの場合、静電容量はコイル導体のインダクタンスに並列に寄生する。このため、比較的大きな静電容量が生じると、高周波帯域でのコモンモードフィルタのインピーダンスにおいて静電容量が支配的になってしまう。
コイル導体の幅を広く形成しつつ静電容量の増加を抑制するためには、2つのコイル導体間の距離を長く(例えば20μm以上に)する必要がある。2つのコイル導体間の距離を長くするためには、2つのコイル導体間の絶縁体層を厚くする必要がある。特許文献1に開示されたコモンモードフィルタでは、2つのコイル導体間の絶縁体層を厚くする場合、2つのコイル導体間の絶縁体層は、引出し電極および第1コイル導体間の絶縁体層と比較して厚く形成される必要がある。
しかしながら、2つのコイル導体間の絶縁体層を厚くするためには、例えば絶縁体層を複数回連続して形成する必要がある。絶縁体層を複数回連続して形成すると、製造工程数が増加し、製造時間が増加する。また、2つのコイル導体間の絶縁体層を一回で形成するためには、例えば2つのコイル導体間の絶縁体層の形成材料を引出し電極と第1コイル導体間の絶縁体層の形成材料と異ならせる必要がある。両絶縁体層の形成材料を異ならせると、例えば2つのコイル導体間の絶縁体層と引出し電極および第1コイル導体間の絶縁体層とで形成装置を変更する必要がある。従って、2つのコイル導体間の距離を長くすると、コモンモードフィルタの製造コストが高くなるという問題がある。
特許文献2には、絶縁磁性体基板上に第1の絶縁体層、下部リード導体、第2の絶縁体層、下部コイル導体、第3の絶縁体層、上部コイル導体、第4の絶縁体層、上部リード導体、第5の絶縁体層がこの順に積層された薄膜コモンモードフィルタが開示されている。上述の問題は、特許文献2に開示された薄膜コモンモードフィルタでも生じる。
また、コモンモードフィルタは、今後直流抵抗をさらに低減することが求められている。低周波帯域でのコモンモードインピーダンスは、直流抵抗が支配的となる。コモンモードフィルタでは、低周波帯域でのコモンモードインピーダンスが低いことが望ましい。従って、コモンモードフィルタの直流抵抗は低いことが望ましい。また、携帯電話機等では消費電力の低下が求められている。直流抵抗の低いコモンモードフィルタは、コモンモードフィルタを用いた電子機器の消費電力を減少させることができる。従って、この点からもコモンモードフィルタの直流抵抗は低いことが望ましい。
特許3601619号公報 特開2005−159223号公報
本発明の目的は、直流抵抗の抵抗値が低く、低コストのコイル部品を提供することにある。
上記目的は、第1及び第2電極端子と、一端部が前記第1電極端子に接続された第1引き出し導体と、外周側端部が前記第2電極端子に接続された第1コイル導体とを備えた第1コイル導体層と、第3及び第4電極端子と、一端部が前記第3電極端子に接続された第2引き出し導体と、外周側端部が前記第4電極端子に接続された第2コイル導体とを備え、前記第1コイル導体層に対向配置された第2コイル導体層と、一端部が前記第1引き出し導体の他端部に接続されて他端部が前記第1コイル導体の内周側端部に接続された第1ブリッジ導体と、一端部が前記第2引き出し導体の他端部に接続されて他端部が前記第2コイル導体の内周側端部に接続された第2ブリッジ導体とを備え、前記第1及び第2コイル導体層間に前記第1及び第2コイル導体層と絶縁膜を介して形成されたブリッジ導体層とを有することを特徴とするコイル部品によって達成される。
上記本発明のコイル部品であって、前記第1及び第2引き出し導体の厚さは、前記第1及び第2ブリッジ導体の厚さよりも厚いことを特徴とする。
上記本発明のコイル部品であって、前記第1及び第2ブリッジ導体は、前記絶縁膜の側面に露出していないことを特徴とする。
本発明によれば、低コストで直流抵抗の抵抗値が低いコイル部品が実現できる。
本発明の一実施の形態によるコイル部品について図1乃至図6を用いて説明する。本実施の形態では、コイル部品として、平衡伝送方式における電磁妨害の原因となるコモンモード電流を抑制するコモンモードフィルタを例にとって説明する。図1は、コモンモードフィルタ1を示す斜視図である。図1では、隠れ線を破線で示している。
図1に示すように、コモンモードフィルタ1は、対向配置された薄板直方体状の2つの磁性基板3、5間に薄膜を積層して形成した直方体状の外形を有している。磁性基板3、5間には、絶縁層7及び接着層11が薄膜形成技術を用いて順次形成されている。絶縁層7の側面部近傍には、内部電極端子21、23、25、27が絶縁層7の側面に露出して形成されている。内部電極端子21、23は同一側面に露出し、内部電極端子25、27は当該一側面に対向する対向側面に露出している。内部電極端子21は内部電極端子25と対向し、内部電極端子23は内部電極端子27と対向して配置されている。
外部電極13は、内部電極端子21の露出する側面部上と、磁性基板3、5のそれぞれの実装面上とに形成されている。外部電極15、17、19も外部電極13と同様の形状に形成されている。外部電極13、15、17、19は、側面部に露出した内部電極端子21、23、25、27と電気的にそれぞれ接続されている。
図2は、コモンモードフィルタ1の積層構造を分解して斜めから視た状態を示している。図2では、外部電極13、15、17、19を省略して図示している。図2に示すように、磁性基板3、5間には、絶縁膜7a、コイル導体層(第1コイル導体層)83、絶縁膜7b、ブリッジ導体層84、絶縁膜7c、コイル導体層(第2コイル導体層)85、絶縁膜7d及び接着層11がこの順に積層されている。絶縁層7は、絶縁膜7a、7b、7c、7dで構成されている。コイル導体層85は、絶縁膜7b、ブリッジ導体層84、絶縁膜7cを介して、コイル導体層83に対向配置されている。ブリッジ導体層84は、コイル導体層83、85間に、コイル導体層83と絶縁膜7bを介し、コイル導体層85と絶縁膜7cを介して形成されている。
コイル導体層83は、内部電極端子21a、23a、25a、27a、リード線(第1引き出し導体)29およびコイル導体(第1コイル導体)33を有している。リード線29の一端部は、内部電極端子(第1電極端子)21aに接続されている。コイル導体33はスパイラル状に形成されている。コイル導体33の外周側端部は内部電極端子(第2電極端子)25aに接続されている。リード線29の他端部は、絶縁膜7bに形成されたスルーホール31bに露出している。コイル導体33の内周側端部は、絶縁膜7bに形成されたスルーホール31aに露出している。
ブリッジ導体層84は、内部電極端子21b、23b、25b、27b、ブリッジ導体(第1ブリッジ導体)73およびブリッジ導体(第2ブリッジ導体)75を有している。ブリッジ導体73の一端部は、スルーホール31bに露出したリード線29の他端部に接続されている。ブリッジ導体73の他端部は、スルーホール31aに露出したコイル導体33の内周側端部に接続されている。基板面法線方向に見て、ブリッジ導体73はコイル導体33に絶縁膜7bを介して交差している。従って、コイル導体33は、ブリッジ導体層84に形成されたブリッジ導体73および同層のコイル導体層83に形成されたリード線29を介して、同層の内部電極端子21aに電気的に接続されている。ブリッジ導体75の両端部は、絶縁膜7cに形成されたスルーホール37a、37bにそれぞれ露出している。リード線29およびブリッジ導体73は、絶縁層7(絶縁膜7a、7b、7c、7d)の側面に露出していない。
コイル導体層85は、内部電極端子21c、23c、25c、27c、リード線(第2引き出し導体)39およびコイル導体(第2コイル導体)35を有している。リード線39の一端部は、内部電極端子(第3電極端子)23cに接続されている。コイル導体35は、コイル導体33とほぼ同様のスパイラル状に形成され、絶縁膜7b、ブリッジ導体層84および絶縁膜7cを挟んでコイル導体33と対面している。コイル導体33の外周側端部は内部電極端子(第4電極端子)27cに接続されている。
リード線39の他端部は、スルーホール37bを介して、ブリッジ導体75の一端部に接続されている。コイル導体35の内周側端部は、スルーホール37aを介して、ブリッジ導体75の他端部に接続されている。基板面法線方向に見て、ブリッジ導体75はコイル導体35に絶縁膜7cを介して交差している。従って、コイル導体35は、ブリッジ導体層84に形成されたブリッジ導体75および同層のコイル導体層85に形成されたリード線39を介して、同層の内部電極端子23cに電気的に接続されている。リード線39およびブリッジ導体75は、絶縁層7(絶縁膜7a、7b、7c、7d)の側面に露出していない。
図1に示す内部電極端子21は、内部電極端子21a、21b、21cがこの順に積層されて形成されている。内部電極端子23は、内部電極端子23a、23b、23cがこの順に積層されて形成されている。内部電極端子25は、内部電極端子25a、25b、25cがこの順に積層されて形成されている。内部電極端子27は、内部電極端子27a、27b、27cがこの順に積層されて形成されている。
コイル導体33、35、リード線29、39およびブリッジ導体73、75は、絶縁層7中に埋め込まれて1つのチョークコイルを構成している。図1に示す外部電極13は、内部電極端子21、リード線29、ブリッジ導体73、コイル導体33及び内部電極端子25を介して外部電極17に電気的に接続されている。外部電極15は、内部電極端子23、リード線39、ブリッジ導体75、コイル導体35及び内部電極端子27を介して外部電極19に電気的に接続されている。
磁性基板3、5は焼結フェライト、複合フェライト等の磁性材料で形成されている。絶縁膜7a、7b、7c、7dはそれぞれポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性に優れ加工性のよい材料を塗布して所定形状にパターンニングして形成されている。コイル導体33、35、ブリッジ導体73、75、リード線29、39及び内部電極端子21、23、25、27は、電気伝導性及び加工性に優れたCu、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等を成膜して所定形状にパターンニングして形成されている。絶縁膜7a、7b、7c、7dの膜厚およびブリッジ導体層84の厚さは、例えば7〜8μmである。従って、コイル導体33、35間の距離は、例えば21〜24μmになる。コイル導体層83、85の厚さは、例えば18〜20μmである。
コイル導体33とコイル導体35との相互間の磁気結合度を改善すると共にコモンモードインピーダンスを増加させてインピーダンス特性を向上させるために、コイル導体33、35の内周側の絶縁層7を除去して開口部を形成し、当該開口部を埋め込んで磁性層が形成されていてもよい。また、同様の理由により、絶縁層7の角部4箇所を除去してそれぞれに開口部を形成し、当該開口部を埋め込んで磁性層が形成されていてもよい。磁性層は、例えば樹脂にフェライトの磁粉を混入した複合フェライトで形成される。
図3は、内部電極端子23a、23b、23cで構成された内部電極端子23およびリード線39を通る仮想直線と当該直線に垂直でブリッジ導体75を通る仮想直線とで構成される仮想線A−O−A(図2参照)で切断した断面を示している。図4は、ブリッジ導体73を通る仮想直線と当該直線に垂直で内部電極端子21a、21b、21cで構成された内部電極端子21およびリード線29を通る仮想直線とで構成される仮想線B−O−B(図2参照)で切断した断面を示している。
図3に示すように、コイル導体35の内周側端部と内部電極端子23とを接続する導体は、リード線39と、ブリッジ導体75とで構成されている。当該導体は、3つの領域A1、A2、A3に分割して示されている。領域A1は、コイル導体35およびリード線39とのそれぞれの接続部を除いたブリッジ導体75の領域を表わしている。領域A2は、リード線39とブリッジ導体75との接続部の領域を表わしている。領域A3は、ブリッジ導体75との接続部を除いたリード線39の領域を表わしている。リード線39の厚さはt1である。ブリッジ導体75の厚さはt2である。従って、領域A1での導体の厚さはt2であり、領域A3での導体の厚さはt1である。領域A2での導体の厚さは、リード線39の厚さt1とブリッジ導体75の厚さt2との和t1+t2にほぼ等しくなる。コイル導体35の厚さは、リード線39の厚さt1とほぼ同じである。リード線39の厚さt1は、ブリッジ導体75の厚さt2よりも厚い。
図4に示すように、コイル導体33の内周側端部と内部電極端子21とを接続する導体は、リード線29と、ブリッジ導体73とで構成されている。当該導体は、3つの領域A1、A2、A3に分割して示されている。領域A1は、コイル導体33およびリード線29とのそれぞれの接続部を除いたブリッジ導体73の領域を表わしている。領域A2は、リード線29とブリッジ導体73との接続部の領域を表わしている。領域A3は、ブリッジ導体73との接続部を除いたリード線29の領域を表わしている。リード線29の厚さは、リード線39の厚さt1と等しい。ブリッジ導体73の厚さは、ブリッジ導体75の厚さt2と等しい。従って、領域A1での導体の厚さはt2であり、領域A3での導体の厚さはt1である。領域A2での導体の厚さは、リード線29の厚さt1とブリッジ導体73の厚さt2との和t1+t2にほぼ等しくなる。コイル導体33の厚さは、リード線29の厚さt1とほぼ同じである。リード線29の厚さt1は、ブリッジ導体73の厚さt2よりも厚い。
図5は、本実施の形態によるコモンモードフィルタ1に対する比較例としての従来のコモンモードフィルタ101の積層構造を分解して斜めから視た状態を示している。図5、図6において、図1乃至図4に示した構成要素と同一の機能、作用を奏する構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、磁性基板3、5間には、絶縁膜7a、コイル導体層83、絶縁膜7b、リード線層184、絶縁膜7c、コイル導体層85、絶縁膜7d及び接着層11がこの順に積層されている。リード線層184は、内部電極端子21b、23b、25b、27bおよびリード線129、139を有している。コモンモードフィルタ101は、コモンモードフィルタ1に対して、リード線29およびブリッジ導体73の代わりにリード線129が形成され、リード線39およびブリッジ導体75の代わりにリード線139が形成されている。
基板面法線方向から見て、リード線129はL字状に形成されている。リード線129の一端部は、内部電極端子21bに接続されている。リード線129の他端部は、スルーホール31aに露出したコイル導体33の内周側端部に接続されている。基板面法線方向に見て、リード線129はコイル導体33に絶縁膜7bを介して交差している。従って、コイル導体33は、リード線層184に形成されたリード線129を介して、別の層の内部電極端子21bに電気的に接続されている。
基板面法線方向から見て、リード線139は逆L字状に形成されている。リード線139の一端部は、内部電極端子23bに接続されている。リード線139の他端部は、スルーホール37aに露出し、スルーホール37aを介してコイル導体35の内周側端部に接続されている。基板面法線方向に見て、リード線139はコイル導体35に絶縁膜7cを介して交差している。従って、コイル導体35は、リード線層184に形成されたリード線139を介して、別の層の内部電極端子23bに電気的に接続されている。
図6は、内部電極端子23a、23b、23cで構成された内部電極端子23およびリード線139に沿った仮想線A−O−A(図5参照)で切断した断面を示している。図6では、ほぼ同一形状の2つのリード線129、139のうちリード線139だけを示しているが、以下の説明におけるリード線139の形状等はリード線129にも同様に適用される。
図6に示すように、コイル導体35の内周側端部と内部電極端子23とを接続する導体は、リード線139で全て構成されている。当該導体は、3つの領域A1、A2、A3に分割して示されている。領域A2は、リード線139の屈曲する屈曲部のリード線139の領域を表わし、図3に示す領域A2に対応する。領域A1は、コイル導体35との接続部と当該屈曲部との間のリード線139の領域を表わし、図3に示す領域A1に対応する。領域A3は、当該屈曲部と内部電極端子23との間のリード線139の領域を表わし、図3に示す領域A3に対応する。
リード線139の厚さは、ブリッジ導体73、75の厚さと等しいt2である。従って、領域A1、A2、A3での導体の厚さは、全てt2である。リード線139の幅は、例えばリード線29、39およびブリッジ導体73、75の幅に等しい。図6に示す領域A1、A2、A3での導体の長さおよび幅は、図3に示す領域A1、A2、A3での導体の長さおよび幅とそれぞれ同じである。
本発明者達は、コモンモードフィルタ1、101の伝送路の直流抵抗値を比較するために、コモンモードフィルタ1、101のそれぞれの伝送路の直流抵抗値をシミュレーション分析した。コモンモードフィルタ1、101はコイル導体33を含む伝送路とコイル導体35を含む伝送路との2つの伝送路を有するが、シミュレーション分析では、コイル導体35を含む伝送路の直流抵抗値についてシミュレーション分析をした。図1および図2に示すように、コモンモードフィルタ1では、コイル導体35を含む伝送路は、内部電極端子23、リード線39、ブリッジ導体75、コイル導体35および内部電極端子27で構成される。図5に示すように、コモンモードフィルタ101では、コイル導体35を含む伝送路は、内部電極端子23、リード線139、コイル導体35および内部電極端子27で構成される。コイル導体33を含む伝送路の直流抵抗値は、コイル導体35を含む伝送路の直流抵抗値とほぼ等しい。
シミュレーション分析に用いられた設計値は以下の通りである。リード線39、139およびブリッジ導体75の幅wは、16μmである。リード線39の厚さt1は18μmである。ブリッジ導体75およびリード線139の厚さt2は7μmである。領域A1での導体の長さL1は250μmである。領域A2での導体の長さL2は40μmである。領域A3での導体の長さL3は224μmである。リード線39、139およびブリッジ導体75の電気抵抗率ρは1.67×10−8(Ω・m)である。領域A1、A2、A3を除く伝送路の直流抵抗値は0.42(Ω)である。
Figure 0004028884
表1は、直流抵抗値のシミュレーション分析結果をコモンモードフィルタ101とコモンモードフィルタ1とを比較して示している。領域Ak(k=1、2、3)の導体の厚さをLk、幅をwk、厚さをt’kとすると、領域Akの直流抵抗値Rkは、Rk=ρ(Lk/(wk・t’k))で求められる。領域A1、A2、A3での各導体は直列に接続されているので、コイル導体35の内周側端部と内部電極端子23とを接続する導体の直流抵抗値(領域A1、A2、A3の直流抵抗値)Rは、R=R1+R2+R3で求められる。
表1に示すように、コモンモードフィルタ101では、コイル導体35の内周側端部と内部電極端子23とを接続する導体の厚さt’kは、全ての領域A1、A2、A3でt2(=7μm)である。当該導体の直流抵抗値(領域A1、A2、A3の直流抵抗値)Rは、7.66×10−2(Ω)である。
一方、コモンモードフィルタ1では、コイル導体35の内周側端部と内部電極端子23とを接続する導体の厚さt’kは、領域A1でt2(=7μm)、領域A2でt1+t2(=18+7μm)、領域A3でt1(=18μm)である。当該導体の直流抵抗値(領域A1、A2、A3の直流抵抗値)Rは、5.19×10−2(Ω)である。
従って、コモンモードフィルタ1では、コモンモードフィルタ101と比較して、コイル導体35の内周側端部と内部電極端子23とを接続する導体の直流抵抗値Rが32.2%減少する。伝送路の直流抵抗値は、領域A1、A2、A3の直流抵抗値と領域A1、A2、A3を除く伝送路の直流抵抗値との和で求められる。領域A1、A2、A3を除く伝送路の直流抵抗値は、コモンモードフィルタ1とコモンモードフィルタ101とで同じで、0.42(Ω)である。従って、コモンモードフィルタ101の伝送路の直流抵抗値は、4.97×10−1(Ω)である。一方、コモンモードフィルタ1の伝送路の直流抵抗値は、4.72×10−1(Ω)である。従って、コモンモードフィルタ1では、コモンモードフィルタ101と比較して、伝送路の直流抵抗値が5.0%減少する。
リード線129、139の厚さを厚くすることによって、コモンモードフィルタ101の伝送路の直流抵抗値を低くすることも考えられる。リード線129、139の厚さを厚くするためには、リード線層184を厚く形成する必要がある。しかし、直流抵抗値を低減するためにリード線層184を厚くすれば、上層に形成するコイル導体35のパターンの平坦性に影響を与えることで、コイル導体33と35の距離が部分的に大きな差が発生し、信号伝送に悪影響を与える恐れがある。また、絶縁膜7b、7cを薄く形成すると、コイル導体33とリード線129、139との短絡やコイル導体35とリード線129、139との短絡が生じる可能性があり、コモンモードフィルタ101の信頼性が低下する。従って、所望の電気的特性を有するコモンモードフィルタ101を得るために、2つのコイル導体33、35間の距離や絶縁層7b、7cの厚みは所定の値である必要がある。
以上説明したように、本実施の形態によるコモンモードフィルタ1では、コイル導体33の内周側端部と内部電極端子21とを接続する導体は、同層のコイル導体層83に形成されたリード線29と、ブリッジ導体層84に形成されたブリッジ導体73とで構成されている。同様に、コイル導体35の内周側端部と内部電極端子23とを接続する導体は、同層のコイル導体層85に形成されたリード線39と、ブリッジ導体層84に形成されたブリッジ導体75とで構成されている。リード線29、39の厚さt1は、コイル導体33、35と同じになる。リード線29、39の厚さt1は、ブリッジ導体73、75の厚さt2よりも厚い。従って、本実施の形態によるコモンモードフィルタ1は、コイル導体の内周側端部と内部電極端子とを接続する導体が全てコイル導体と別の層(リード線層184)に形成されているコモンモードフィルタ101と比較して、直流抵抗を低減することができる。従って、本実施の形態によれば、直流抵抗の抵抗値が低いコモンモードフィルタ1が実現できる。
次に、本実施の形態によるコイル部品の製造方法についてコモンモードフィルタ1を例にとって図2を用いて説明する。コモンモードフィルタ1はウェハ上に同時に多数形成されるが、図2は、1個のコモンモードフィルタ1の積層構造を分解して斜めから視た状態を示している。
まず、図2に示すように、磁性基板3上にポリイミド樹脂を塗布して膜厚7〜8μmの絶縁膜7aを形成する。絶縁膜7aはスピンコート法、ディップ法、スプレー法又は印刷法等により形成される。次に、絶縁膜7aを硬化する(キュア)。後程説明する各絶縁膜7b、7c、7dは絶縁膜7aと同様の方法で形成される。
次に、真空成膜法(蒸着、スパッタリング等)又はめっき法により全面にCu等の金属層(不図示)を形成する。電極膜は導電性のある材料であればよいが、後程説明するメッキ膜の形成材料と同一材料を用いることが望ましい。絶縁膜7aと電極膜との密着性を向上させるためのバッファ膜として、電極膜の下層に例えばCr(クロム)膜やTi(チタン)膜等の接着層を形成してもよい。
次に、全面にレジストを塗布してレジスト層を形成し、必要に応じてレジスト層のプリベーク処理を行う。次に、内部電極端子21a、23a、25a、27a、リード線29およびコイル導体33のパターンが描画されたマスクを介してレジスト層に露光光を照射して、レジスト層を露光する。次に、必要に応じて熱処理を行った後に、アルカリ現像液でレジスト層を現像する。アルカリ現像液としては、例えば、所定濃度のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)が用いられる。
次に、現像工程から洗浄工程に移る。レジスト層中の現像液を洗浄液で洗浄し、レジスト層の現像溶解反応を停止させる。これにより、レジスト層が所定形状にパターニングされたレジストフレームが形成される。洗浄液としては、例えば純水が用いられる。洗浄が終了したら、洗浄液を振り切って乾燥させる。必要であれば磁性基板3を加熱して洗浄液を乾燥させてもよい。
次に、磁性基板3をメッキ槽中のメッキ液に浸漬して、レジストフレームを型にしてメッキ処理を行い、レジストフレーム間にCu等のメッキ膜を形成する。次に、必要に応じて磁性基板3を水洗し乾燥させてから、有機溶剤を用いてレジストフレームを絶縁膜7aから剥離する。次に、メッキ膜をマスクにして、レジスト層の除去により露出した電極膜をドライエッチング(イオンミリングや反応性イオンエッチング(RIE)等)やウエットエッチングにより除去する。
これにより、電極膜およびメッキ膜が積層された内部電極端子21a、23a、25a、27a、リード線29およびコイル導体33が形成される。以上の工程によって、内部電極端子21a、23a、25a、27a、リード線29およびコイル導体33で構成されるコイル導体層83が形成される。コイル導体層83は、例えば18〜20μmの厚さに形成される。後程説明するブリッジ導体層84およびコイル導体層85は、コイル導体層83と同様の方法で形成される。
次に、全面にポリイミド樹脂を塗布して膜厚7〜8μmの絶縁膜7bを形成する。次に、絶縁膜7bを露光、現像し、パターニングする。これにより、コイル導体33の内周側端部を露出するスルーホール31a、リード線29の一端部を露出するスルーホール31bおよび電極端子21a、23a、25a、27aを露出する開口部が絶縁膜7bに形成される。次に、絶縁膜7bを硬化する。
次に、真空成膜法(蒸着、スパッタリング等)又はめっき法により全面にCu等の金属層(不図示)を形成する。次に、全面にレジストを塗布してレジスト層を形成し、必要に応じてレジスト層のプリベーク処理を行う。次に、内部電極端子21b、23b、25b、27bおよびブリッジ導体73、75のパターンが描画されたマスクを介してレジスト層に露光光を照射して、レジスト層を露光する。次に、必要に応じて熱処理を行った後に、アルカリ現像液でレジスト層を現像する。次に、コイル導体層83の形成工程と同様の洗浄工程を行う。これにより、レジスト層が所定形状にパターニングされたレジストフレームが形成される。
次に、磁性基板3をメッキ槽中のメッキ液に浸漬して、レジストフレームを型にしてメッキ処理を行い、レジストフレーム間にCu等のメッキ膜を形成する。次に、必要に応じて磁性基板3を水洗し乾燥させてから、有機溶剤を用いてレジストフレームを絶縁膜7bから剥離する。次に、メッキ膜をマスクにして、レジスト層の除去により露出した電極膜をドライエッチング(イオンミリングや反応性イオンエッチング(RIE)等)やウエットエッチングにより除去する。
これにより、電極膜およびメッキ膜が積層された内部電極端子21b、23b、25b、27bおよびブリッジ導体73、75が形成される。内部電極端子21b、23b、25b、27bは、それぞれ電極端子21a、23a、25a、27a上に形成される。ブリッジ導体73の一端部は、スルーホール31bを介してリード線29の一端部に接続され、他端部はスルーホール31aを介してコイル導体33の内周側端部に接続される。以上の工程によって、内部電極端子21b、23b、25b、27bおよびブリッジ導体73、75で構成されるブリッジ導体層84が形成される。ブリッジ導体層84は、例えば7〜8μmの厚さに形成される。
次に、全面にポリイミド樹脂を塗布して膜厚7〜8μmの絶縁膜7cを形成する。次に、絶縁膜7cを露光、現像し、パターニングする。これによりブリッジ導体75の両端部をそれぞれ露出するスルーホール37a、37bおよび電極端子21b、23b、25b、27bを露出する開口部が絶縁膜7cに形成される。次に、絶縁膜7cを硬化する。
次に、真空成膜法(蒸着、スパッタリング等)又はめっき法により全面にCu等の金属層(不図示)を形成する。次に、全面にレジストを塗布してレジスト層を形成し、必要に応じてレジスト層のプリベーク処理を行う。次に、内部電極端子21c、23c、25c、27c、リード線39およびコイル導体35のパターンが描画されたマスクを介してレジスト層に露光光を照射して、レジスト層を露光する。次に、必要に応じて熱処理を行った後に、アルカリ現像液でレジスト層を現像する。次に、コイル導体層83の形成工程と同様の洗浄工程を行う。これにより、レジスト層が所定形状にパターニングされたレジストフレームが形成される。
次に、磁性基板3をメッキ槽中のメッキ液に浸漬して、レジストフレームを型にしてメッキ処理を行い、レジストフレーム間にCu等のメッキ膜を形成する。次に、必要に応じて磁性基板3を水洗し乾燥させてから、有機溶剤を用いてレジストフレームを絶縁膜7cから剥離する。次に、メッキ膜をマスクにして、レジスト層の除去により露出した電極膜をドライエッチング(イオンミリングや反応性イオンエッチング(RIE)等)やウエットエッチングにより除去する。
これにより、電極膜およびメッキ膜が積層された内部電極端子21c、23c、25c、27c、リード線39およびコイル導体35が形成される。内部電極端子21c、23c、25c、27cは、それぞれ内部電極端子21b、23b、25b、27b上に形成される。リード線39の一端部は、スルーホール37bを介してブリッジ導体75の一端部に接続される。コイル導体35の内周側端部は、スルーホール37aを介してブリッジ導体75の他端部に接続される。以上の工程によって、内部電極端子21c、23c、25c、27c、リード線39およびコイル導体35で構成されるコイル導体層85が形成される。コイル導体層85は、例えば18〜20μmの厚さに形成される。また、以上の工程によって、内部電極端子21、23、25、27が形成される。
次に、全面にポリイミド樹脂を塗布して膜厚7〜8μmの絶縁膜7dを形成する。次に、絶縁膜7dを硬化する。次に、絶縁膜7d上に接着剤を塗布して接着層11を形成する。次いで、磁性基板5を接着層11に固着する。
次に、ウェハを切断してチップ状の個々のコモンモードフィルタ1に切断分離する。これにより、コモンモードフィルタ1の切断面には、内部電極端子21、23、25、27が露出する。次に、コモンモードフィルタ1を研磨して角部の面取りを行う。
次に、図示は省略するが、コモンモードフィルタ1の内部電極端子21、23、25、27上に外部電極13、15、17、19と同形状の下地金属膜を形成する。下地金属膜はマスクスパッタ法によりクロム(Cr)/Cu膜又はチタン(Ti)/Cu膜を連続成膜して形成される。
次に、電気めっきで下地金属膜表面にニッケル(Ni)と錫(Sn)との2層構造の外部電極13、15、17、19を形成して、図1に示すコモンモードフィルタ1が完成する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、コイル導体33、35の内周側端部と内部電極端子21、23とを接続するためのブリッジ導体73、75が形成されたブリッジ導体層84が、コイル導体層83とコイル導体層85との間に形成される。従って、コイル導体層83とコイル導体層85との間には、絶縁膜7b、ブリッジ導体層84および絶縁膜7cの3つの層が形成される。従って、コモンモードフィルタ1では、コイル導体層83とコイル導体層85との間に絶縁膜のみが形成されるコモンモードフィルタと比較して、絶縁膜を複数回連続して形成することによって製造工程数を増加させたり、コイル導体層83、85間の絶縁膜の形成材料を他の絶縁膜と異ならせるために形成装置を変更したりせずに、容易にコイル導体層83、85間の距離を長く(例えば20μm以上に)することができる。従って、本実施の形態によれば、コイル導体層83、85間の距離が長いコモンモードフィルタ1を低コストで製造でき、低コストのコモンモードフィルタ1が実現できる。
また、本実施の形態によるコモンモードフィルタ1の製造方法では、特許文献2に開示されたコモンモードフィルタと比較して、導体層を形成する工程が1つ少なくなり、絶縁膜を形成する工程が1つ少なくなる。従って、コモンモードフィルタ1は、特許文献2に開示されたコモンモードフィルタと比較して低コストで製造できる。
本実施の形態によるコモンモードフィルタ1は、コイル導体層83、85間の距離が長い場合に、より好適である。例えば、コモンモードフィルタ1は、特許文献2に開示された薄膜コモンモードフィルタであって、「2つのコイル導体間の距離>リード導体およびコイル導体間の距離×2+2つのリード導体のうち薄い方の厚さ」の関係が成立する薄膜コモンモードフィルタと比較して、低コストで製造できる。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施の形態では、対向配置された1組のコイル導体33、35を有するコモンモードフィルタ1を例に説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、コイル導体33、35のそれぞれに1つのコイル導体が並設された、2組のコイル導体を有するコモンモードフィルタアレイにも適用できる。また、例えば、並設された2組のコイル導体の間に1又は2以上のコイル導体をさらに追加して並設してもよい。これらのコモンモードフィルタアレイは、上記実施の形態と同様の効果を得られる。
本発明の一実施の形態によるコモンモードフィルタ1の斜視図である。 本発明の一実施の形態によるコモンモードフィルタ1の分解斜視図である。 本発明の一実施の形態によるコモンモードフィルタ1の断面図(その1)である。 本発明の一実施の形態によるコモンモードフィルタ1の断面図(その2)である。 本発明の一実施の形態の比較例によるコモンモードフィルタ101の分解斜視図である。 本発明の一実施の形態の比較例によるコモンモードフィルタ101の断面図である。
符号の説明
1、101 コモンモードフィルタ
3、5 磁性基板
7 絶縁層
7a、7b、7c、7d 絶縁膜
11 接着層
13、15、17、19 外部電極
21、23、25、27、21a、23a、25a、27a、21b、23b、25b、27b、21c、23c、25c、27c 内部電極端子
29、39、129、139 リード線
31a、31b、37a、37b スルーホール
33、35 コイル導体
73、75 ブリッジ導体
83 コイル導体層
84 ブリッジ導体層
85 コイル導体層
184 リード線層
A1、A2、A3 領域

Claims (3)

  1. 第1及び第2電極端子と、一端部が前記第1電極端子に接続された第1引き出し導体と、外周側端部が前記第2電極端子に接続された第1コイル導体とを同層に備えた第1コイル導体層と、
    第3及び第4電極端子と、一端部が前記第3電極端子に接続された第2引き出し導体と、外周側端部が前記第4電極端子に接続された第2コイル導体とを同層に備え、前記第1コイル導体層に対向配置された第2コイル導体層と、
    一端部が前記第1引き出し導体の他端部に接続されて他端部が前記第1コイル導体の内周側端部に接続された第1ブリッジ導体と、一端部が前記第2引き出し導体の他端部に接続されて他端部が前記第2コイル導体の内周側端部に接続された第2ブリッジ導体とを同層に備え、前記第1及び第2コイル導体層間に前記第1及び第2コイル導体層と絶縁膜を介して形成されたブリッジ導体層と
    を有することを特徴とするコイル部品。
  2. 請求項1記載のコイル部品であって、
    前記第1及び第2引き出し導体の厚さは、前記第1及び第2ブリッジ導体の厚さよりも厚いこと
    を特徴とするコイル部品。
  3. 請求項1又は2に記載のコイル部品であって、
    前記第1及び第2ブリッジ導体は、前記絶縁膜の側面に露出していないこと
    を特徴とするコイル部品。
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