JP3780414B2 - 積層型バラントランス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層型バラントランス、特に、無線通信機器用ICの平衡−不平衡信号変換器ないし位相変換器等として用いられる積層型バラントランスに関する。
【0002】
【従来の技術】
バラントランスとは、例えば、平衡伝送線路(バランス伝送線路)の平衡信号及び不平衡伝送線路(アンバランス伝送線路)の不平衡信号を相互に変換するためのものであり、バランとはバランス−アンバランスの略称である。平衡伝送線路は、対をなす2本の信号線を有し、信号(平衡信号)が2本の信号線間の電位差として伝搬するものをいう。平衡伝送線路では、外来ノイズが2本の信号線に等しく影響するため、外来ノイズが相殺されて、外来ノイズの影響を受けにくいという利点がある。また、アナログICの内部の回路は差動増幅器で構成されるため、アナログICの信号用の入出力端子も、信号を二つの端子間の電位差として入力あるいは出力するバランス型であることが多い。これに対して、不平衡伝送線路は、信号(不平衡信号)がグランド電位(ゼロ電位)に対する一本の信号線の電位として伝搬するものをいう。例えば、同軸線路や基板上のマイクロストリップラインがこれに相当する。
【0003】
従来、高周波回路における伝送線路の平衡−不平衡変換器として、図7に示す積層型バラントランス1が提案されている。このバラントランス1は、引出し電極3を表面に設けた誘電体シート2bと、1/4波長ストリップライン4,5,8,9をそれぞれ設けた誘電体シート2c,2d,2f,2gと、シールド用電極12,13,14をそれぞれ表面に設けた誘電体シート2a,2e,2h等で構成されている。ストリップライン4と9は中継端子Nを介して電気的に直列に接続され、一つの不平衡伝送線路を構成している。ストリップライン5と8は、それぞれ平衡伝送線路を構成している。そして、ストリップライン5はシート2cを挟んでストリップライン4に対向するように形成されている。従って、ストリップライン4と5は電磁結合して結合器を構成する。ストリップライン9はシート2fを挟んでストリップライン8に対向するように形成されている。従って、ストリップライン8と9は電磁結合して結合器を構成する。なお、図7において、符号18はビアホールを表示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯電話などの移動体通信機や無線LANに用いられるバラントランス1に対して、平衡伝送線路のみにバイアスを印加して、平衡信号を増幅させることが求められることがある。ところが、従来のバラントランス1は、平衡伝送線路を構成しているストリップライン5と8のそれぞれの一端が、シールド用電極13を介してシールド用端子Gに電気的に接続しているため、平衡伝送線路のみにバイアス電圧を印加することができなかった。従って、従来のバラントランス1の構造では、平衡信号を増幅させることができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、伝送線路のみにバイアス電圧を印加することができる積層型バラントランスを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る積層型バラントランスは、
(a)一対の平衡伝送線路と、前記一対の平衡伝送線路に電磁結合する一つの不平衡伝送線路と、前記平衡伝送線路及び前記不平衡伝送線路の少なくともいずれか一方の伝送線路に対向しているシールド用電極と、複数の誘電体層とを少なくとも積み重ねて構成した積層体と、
(b)前記積層体の表面に設けられ、前記平衡伝送線路に電気的に接続されたグランド用端子と、
(c)前記積層体の表面に設けられ、前記シールド用電極に電気的に接続されたシールド用端子とを備え、
(d)前記グランド用端子とシールド用端子が電気的に独立していること、
を特徴とする。
【0007】
以上の構成により、シールド用端子から電気的に独立したグランド用端子を設けているため、例えば、バイアス電圧をグランド用端子のみに印加できる。
【0008】
また、本発明に係る積層型バラントランスは、
(e)一対の平衡伝送線路と、
(f)前記一対の平衡伝送線路に電磁結合する一つの不平衡伝送線路と、
(g)前記不平衡伝送線路の一端に電気的に接続された不平衡信号端子と、
(h)前記一対の平衡伝送線路の一端に電気的にそれぞれ接続された二つの平衡信号端子と、
(i)前記一対の平衡伝送線路のそれぞれの他端に電気的に接続されたバイアス用コンデンサとを備え、
(j)前記バイアス用コンデンサの容量は、前記平衡伝送線路及び前記不平衡伝送線路の少なくともいずれか一方の伝送線路に対向しているシールド用電極と、前記シールド用電極と互いに対向して配置されたバイアス用コンデンサ電極とにより形成されていること、
を特徴とする
【0009】
さらに、本発明に係る積層型バラントランスは、
(k)一対の平衡伝送線路と、前記一対の平衡伝送線路に電磁結合する一つの不平衡伝送線路と、前記平衡伝送線路及び前記不平衡伝送線路の少なくともいずれか一方の伝送線路に対向しているシールド用電極と、一対のバイアス用コンデンサパターンと、複数の誘電体層とを少なくとも積み重ねて構成した積層体と、
(l)前記積層体の表面に設けられ、前記平衡伝送線路及び前記一対のバイアス用コンデンサパターンの一方のコンデンサパターンに電気的に接続された共通バイアス端子と、
(m)前記積層体の表面に設けられ、前記シールド用電極及び他方のコンデンサパターンに電気的に接続されたシールド用端子とを備え、
(n)前記共通バイアス端子とシールド用端子が電気的に独立していること、
を特徴とする。
【0010】
以上の構成により、共通バイアス端子にバイアス電圧を印加すると、バイアス用コンデンサを介して平衡伝送線路のみにバイアス電圧が印加され、平衡信号を安定して増幅させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る積層型バラントランスの実施の形態について添付の図面を参照して説明する。各実施形態において、同一部品及び同一部分には同じ符号を付した。
【0012】
[第1実施形態、図1〜図4]
図1に示すように、積層型バラントランス21は、引出し電極23,26,29をそれぞれ表面に設けた誘電体シート22b,22e,22iと、1/4波長に相当する電気長を有している線路部24,25,27,28をそれぞれ表面に設けた誘電体シート22c,22d,22g,22hと、シールド用電極30,31,32をそれぞれ表面に設けた誘電体シート22a,22f,22j等で構成されている。誘電体シート22a〜22jの材料としては、エポキシ等の樹脂あるいはセラミック誘電体等が用いられる。第1実施形態では、誘電体シート22a〜22jの材料として、誘電体セラミック粉末を結合剤等と共に混練した後、シート状にしたものを用いた。各誘電体シート22a〜22jのシート厚は所定の寸法に設定されている。
【0013】
引出し電極23は、一方の端部23aがシート22bの手前側の辺の中央に露出し、他方の端部23bがシート22bの中央部に位置している。線路部24は渦巻状の形状をしており、一方の端部24aがシート22cの奥側の辺の中央に露出し、他方の端部24bがシート22cの中央部に位置している。線路部24の端部24bは、シート22bに設けたビアホール35を介して、引出し電極23の端部23bに電気的に接続される。
【0014】
線路部25は渦巻状の形状をしており、一方の端部25aがシート22dの奥側の辺の左側に露出し、他方の端部25bがシート22dの中央部に位置している。引出し電極26は、一方の端部26aがシート22eの手前側の辺の左側に露出し、他方の端部26bがシート22eの中央部に位置している。引出し電極26の端部26bは、シート22dに設けたビアホール35を介して、線路部25の端部25bに電気的に接続される。
【0015】
線路部27は渦巻状の形状をしており、一方の端部27aがシート22gの奥側の辺の中央に位置し、他方の端部27bがシート22gの中央部に位置している。
【0016】
線路部28は渦巻状の形状をしており、一方の端部28aがシート22hの奥側の辺の右側に露出し、他方の端部28bがシート22hの中央部に位置している。引出し電極29は、一方の端部29aがシート22iの手前側の辺の左側に露出し、他方の端部29bがシート22iの中央部に位置している。引出し電極29の端部29bは、シート22hに設けたビアホール35を介して、線路部28の端部28bに電気的に接続される。
【0017】
シールド用電極30〜32は、それぞれシート22a,22f,22jの略全面に設けられ、その引出し部30a〜32aはシート22a,22f,22jの手前側の辺の右側に露出している。これらのシールド用電極30〜32はバラントランス21の特性を考慮して、線路部24,25,27,28から所定の距離だけ離れた位置に配置されることが好ましい。引出し電極23,26,29、線路部24,25,27,28及びシールド用電極30〜32は、スパッタリング法、蒸着法、印刷法等の方法により形成され、Ag−Pd,Ag,Pd,Cu等の材料からなる。
【0018】
各シート22a〜22jは積み重ねられ、一体的に焼成されることにより、図2に示すように積層体40とされる。積層体40の手前側の側面には、グランド用端子G1、不平衡信号端子41及びシールド用端子G2が形成されている。積層体40の奥側の側面には、平衡信号端子42a,42b及び中継端子43が形成されている。端子41〜43,G1,G2はスパッタリング法、蒸着法、塗布法等の方法によって形成され,Ag−Pd,Ag,Pd,Cu,Cu合金等の材料からなる。
【0019】
不平衡信号端子41は引出し電極23の端部23aに電気的に接続し、平衡信号端子42aは線路部25の端部25aに電気的に接続し、平衡信号端子42bは線路部28の端部28aに電気的に接続し、中継端子43は線路部24,27の端部24a,27aに電気的に接続している。グランド用端子G1は引出し電極26,29の端部26a,29aに電気的に接続し、シールド用端子G2はシールド用電極30〜32の引出し部30a〜32aに電気的に接続している。図3は積層型バラントランス21の電気等価回路図である。
【0020】
以上の構成からなるバラントランス21において、線路部24,25はシールド用電極30,31の間に配置され、ストリップライン構造をしている。線路部27,28も、シールド用電極31,32の間に配置され、ストリップライン構造をしている。そして、線路部24と27は、中継端子43を介して直列に接続され、不平衡伝送線路38を構成している。線路部25と28は、それぞれ平衡伝送線路39,39を構成している。線路部24と25並びに線路部27と28は、それぞれシート22c,22gを挟んで対向するように形成されている。従って、線路部24の渦巻状パターンと線路部25の渦巻状パターンとは平面視で略重なっており、対向している部分で電磁結合(ライン結合)して結合器を構成する。同様に、線路部27の渦巻状パターンと線路部28の渦巻状パターンとは平面視で略重なっており、対向している部分で電磁結合(ライン結合)して結合器を構成する。なお、不平衡伝送線路38の一端(具体的には線路部27の端部27a)は開放端となっているが、接地端としてもよい。
【0021】
バラントランス21の電気特性を調整する場合、誘電体シート22c,22gの厚みや線路部24,25,27,28のライン幅を変えることにより、線路部24と25の間の電磁結合、あるいは、線路部27と28の間の電磁結合を調整する。
【0022】
また、平衡伝送線路39,39に電気的に接続されたグランド用端子G1は、シールド用端子G2から電気的に独立しているので、グランド端子として使用するだけでなく、バイアス端子等としても使用することができる。例えば、携帯電話などの移動体通信機にバラントランス21を組み込み、従来はグランドに接続していたグランド用端子G1にバイアス電圧を印加して、平衡伝送線路39,39を伝搬する平衡信号を増幅させることができる。図4は、移動体通信機に組み込まれたバラントランス21の要部電気回路図である。バラントランス21はフィルタ回路と低ノイズ増幅器Ampとの間に接続されている。フィルタ回路から入力された不平衡信号S1はバラントランス21によって平衡信号S2に変換され、この平衡信号S2は平衡信号端子42a,42bから低ノイズ増幅器Ampに出力される。
【0023】
ここで、バラントランス21のグランド用端子G1には、バイアス電圧が印加される。これにより、バイアス電圧は、平衡伝送線路39,39を介して低ノイズ増幅器Ampの電源電圧として低ノイズ増幅器Ampに印加される。この結果、電気回路が簡素になり、移動体通信機の小型化が可能となる。
【0024】
また、バラントランス21は、上面にシールド用電極30が形成されているのでシールド効果を有する。なお、シールド用電極30が上面に露出しているが、このシールド用電極30を他の誘電体シートで一体的に覆うようにしてもよいことは言うまでもない。
【0025】
また、このバラントランス21を平衡−不平衡信号変換器として用いた場合を、図3を参照して説明する。不平衡信号端子41に不平衡信号S1が入力されると、不平衡信号S1は不平衡伝送線路38(引出し電極23−線路部24−中継端子43−線路部27)を伝搬する。そして、線路部24においては線路部25と電磁結合し、線路部27においては線路部28と電磁結合することによって、不平衡信号S1は平衡信号S2に変換され、この平衡信号S2は平衡信号端子42a,42bから出力される。逆に、平衡信号端子42a,42bに平衡信号S2が入力されると、平衡信号S2は平衡伝送線路39,39を伝搬し、不平衡伝送線路38にて不平衡信号S1に変換された後、不平衡信号端子41から出力される。
【0026】
[第2実施形態、図5及び図6]
前記第1実施形態のバラントランス21は、グランド用端子G1をバイアス端子として使用したとき、特性が劣化する場合がある。そこで、この特性劣化を防止するため、第2実施形態のバラントランスは、バイアス用コンデンサを設けている。
【0027】
第2実施形態のバラントランスは、前記第1実施形態のバラントランス21において、誘電体シート22aと22bの間に、バイアス用コンデンサパターンを表面に設けた誘電体シートを挿入したものである。すなわち、図5に示すように、誘電体シート22kは誘電体シート22aと22bの間に配設され、その表面にはバイアス用コンデンサパターン33が形成されている。バイアス用コンデンサパターン33の引出し部33aはシート22kの手前側の辺の左側に露出している。そして、このバイアス用コンデンサパターン33とシールド用コンデンサパターン30にて、例えば30pF程度のバイアス用コンデンサCが形成される。つまり、シールド用コンデンサパターン30は、バイアス用コンデンサパターンとしても機能している。コンデンサパターン30,33の形状は任意であるが、コンデンサパターン30はシールド効果が要求されるため、広面積に設定することが好ましい。
【0028】
各シート22a〜22kは積み重ねられ、一体的に焼成されることにより、図2に示すような積層体とされる。積層体の手前側の側面には、共通バイアス端子G1、不平衡信号端子41及びシールド用端子G2が形成される。積層体の奥側の側面には、平衡信号端子42a,42b及び中継端子43が形成される。図6は積層型バラントランス51の電気等価回路図である。共通バイアス端子G1は、バイアス用コンデンサCを介して平衡伝送線路39,39のそれぞれの一端に電気的に接続されている。以上の構成により、バイアス用コンデンサCを内蔵した積層型バラントランス51を得ることができる。
【0029】
[他の実施形態]
なお、本発明に係る積層型バラントランスは前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。線路部24,25,27,28の形状は任意であり、渦巻状の他に、蛇行状、直線状であってもよい。また、線路部は、必ずしも1/4波長の長さに設定する必要はなく、ライン幅も全ての線路部が等しい寸法に設定される必要もない。
【0030】
また、線路部は、二つのシールド用電極の間に配置されたストリップライン構造に限るものではなく、誘電体基板(裏面にシールド用電極を設けている)の表面に、線路部が配置された、いわゆるマイクロストリップライン構造であってもよい。
【0031】
また、前記実施形態の積層型バラントランスは、線路部24,25からなる結合器と線路部27,28からなる結合器を、誘電体シート22a〜22kを積み重ねてなる積層体の上下に配置している。しかし、これら結合器を誘電体シートの左右に配置してもよいことは言うまでもない。
【0032】
さらに、線路部が電磁結合して構成する結合器は二つに限る必要はなく、三つ以上であってもよい。例えば、一対の平衡電送線路と、この一対の平衡電送線路に電磁結合する二つの不平衡電送線路とからなる、いわゆるデュアルバラントランスであってもよい。あるいは、一つの不平衡電送線路と、この不平衡電送線路に電磁結合する二対の平衡電送線路とからなるバラントランスであってもよい。
【0033】
さらに、平衡伝送線路と不平衡伝送線路の電磁結合はライン結合に限るものではなく、コイル結合であってもよい。また、前記実施形態は、平衡伝送線路39,39のみにバイアス電圧が印加されている例について説明したが、不平衡伝送線路38の一端(線路部27の端部27a)を接地端にした場合には、不平衡伝送線路38に電気的に接続するグランド用端子を新たに設け、該グランド用端子にバイアス電圧を印加してもよい。
【0034】
また、前記実施形態は個産品の場合を例にして説明したが、量産時の場合には複数個分のバラントランスを備えたマザー基板を製作し、所望のサイズに切り出して製品とすることができる。さらに、前記実施形態は、導体が形成された誘電体シートを積み重ねた後、一体的に焼成するものであるが、必ずしもこれに限定されない。シートは予め焼成されたものを用いてもよい。また、以下に説明する製法によってバラントランスを製作してもよい。印刷等の手段によりペースト状の誘電体材料を塗布して誘電体層を形成した後、その誘電体層の表面にペースト状の導電体材料を塗布して任意の導体を形成する。次に、ペースト状の誘電体材料を前記導体の上から塗布する。こうして順に重ね塗りすることによって積層構造を有するバラントランスが得られる。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、シールド用端子から電気的に独立したグランド用端子を設けているため、例えば、このグランド用端子をバイアス端子として使用することもできる。つまり、平衡伝送線路に接続されたグランド用端子のみにバイアス電圧を印加すれば、平衡伝送線路を伝搬する平衡信号を増幅させることができる。また、バイアス用コンデンサを内蔵することにより、このバイアス用コンデンサを介してバイアス電圧を印加することができるので、平衡信号の増幅を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型バラントランスの第1実施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示したバラントランスの外観を示す斜視図。
【図3】図2に示したバラントランスの電気等価回路図。
【図4】図2に示したバラントランスの作用効果を説明するための電気回路図。
【図5】本発明に係る積層型バラントランスの第2実施形態を示す分解斜視図。
【図6】図5に示したバラントランスの電気等価回路図。
【図7】従来の積層型バラントランスを示す分解斜視図。
【符号の説明】
21,51…積層型バラントランス
22a〜22k…誘電体シート
24,25,27,28…線路部
38…不平衡伝送線路
39…平衡伝送線路
30〜32…シールド用電極
33…バイアス用コンデンサパターン
41…不平衡信号端子
42a,42b…平衡信号端子
G1…グランド用端子(共通バイアス端子)
G2…シールド用端子
C…バイアス用コンデンサ
Claims (3)
- 一対の平衡伝送線路と、前記一対の平衡伝送線路に電磁結合する一つの不平衡伝送線路と、前記平衡伝送線路及び前記不平衡伝送線路の少なくともいずれか一方の伝送線路に対向しているシールド用電極と、複数の誘電体層とを少なくとも積み重ねて構成した積層体と、
前記積層体の表面に設けられ、前記平衡伝送線路に電気的に接続されたグランド用端子と、
前記積層体の表面に設けられ、前記シールド用電極に電気的に接続されたシールド用端子とを備え、
前記グランド用端子とシールド用端子が電気的に独立していること、
を特徴とする積層型バラントランス。 - 一対の平衡伝送線路と、
前記一対の平衡伝送線路に電磁結合する一つの不平衡伝送線路と、
前記不平衡伝送線路の一端に電気的に接続された不平衡信号端子と、
前記一対の平衡伝送線路の一端に電気的にそれぞれ接続された二つの平衡信号端子と、
前記一対の平衡伝送線路のそれぞれの他端に電気的に接続されたバイアス用コンデンサとを備え、
前記バイアス用コンデンサの容量は、前記平衡伝送線路及び前記不平衡伝送線路の少なくともいずれか一方の伝送線路に対向しているシールド用電極と、前記シールド用電極と互いに対向して配置されたバイアス用コンデンサ電極とにより形成されていること、
を特徴とする積層型バラントランス。 - 一対の平衡伝送線路と、前記一対の平衡伝送線路に電磁結合する一つの不平衡伝送線路と、前記平衡伝送線路及び前記不平衡伝送線路の少なくともいずれか一方の伝送線路に対向しているシールド用電極と、一対のバイアス用コンデンサパターンと、複数の誘電体層とを少なくとも積み重ねて構成した積層体と、
前記積層体の表面に設けられ、前記平衡伝送線路及び前記一対のバイアス用コンデンサパターンの一方のコンデンサパターンに電気的に接続された共通バイアス端子と、
前記積層体の表面に設けられ、前記シールド用電極及び他方のコンデンサパターンに電気的に接続されたシールド用端子とを備え、
前記共通バイアス端子とシールド用端子が電気的に独立していること、
を特徴とする積層型バラントランス。
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