JP2003069314A - 方向性結合器 - Google Patents

方向性結合器

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JP2003069314A
JP2003069314A JP2001254977A JP2001254977A JP2003069314A JP 2003069314 A JP2003069314 A JP 2003069314A JP 2001254977 A JP2001254977 A JP 2001254977A JP 2001254977 A JP2001254977 A JP 2001254977A JP 2003069314 A JP2003069314 A JP 2003069314A
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JP2001254977A
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English (en)
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Noriaki Tsukada
憲彰 塚田
Hiroshi Masuda
博志 増田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インピーダンス特性やアイソレーション特性
などの電気特性が安定している方向性結合器を提供す
る。 【解決手段】 主線路7は、直線状の結合線路部7a
と、結合線路部7aの両端にそれぞれ接続された引出し
部7bとを有している。二つの引出し部7bは、結合線
路部7aに鋭角状に接続し、シート4の短辺に対して傾
斜している。引出し部7bの先端部7cはそれぞれシー
ト4の一方の辺に露出している。同様に、副線路8は、
直線状の結合線路部8aと、結合線路部8aの両端にそ
れぞれ接続された引出し部8bとを有している。二つの
引出し部8bは、結合線路部8aに鋭角状に接続し、シ
ート4の短辺に対して傾斜している。引出し部8bの先
端部8cはそれぞれシート4の他方の辺に露出してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、方向性結合器、特
に、携帯電話などの無線通信機器などに使用される方向
性結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】1/4波長に相当する電気長を有する伝
送線路を用いた方向性結合器は、高周波機器に従来から
用いられている。また、積層型方向性結合器も、小型で
あるという利点から携帯電話などの小型無線通信機器に
広く用いられている。
【0003】この種の方向性結合器として、図7に示す
主線路57と副線路58を表面に設けた誘電体シート5
4や、グランド電極を表面に設けた誘電体シートなどを
積層したものが知られている。主線路57は、結合線路
部57aと、結合線路部57aの両端にそれぞれ接続さ
れた引出し部57bとを有している。副線路58も、結
合線路部58aと、結合線路部58aの両端にそれぞれ
接続された引出し部58bとを有している。それぞれ1
/4波長に相当する電気長に設定されている結合線路部
57aと58aは対向し、電磁結合して結合器を構成し
ている。主線路57の二つの引出し部57bは結合線路
部57aに対して直交し、シート54の短辺に平行に延
設されている。副線路58の二つの引出し部58bは、
結合線路部58aに対して直交し、シート54の短辺に
平行に延設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
主線路57および副線路58のパターンでは、結合線路
部57aと引出し部58b、結合線路部58aと引出し
部57b、並びに、引出し部57bと58bが電磁結合
することがあり、結合線路部57aと58aのライン間
ギャップ、言い換えると電気長が実質的に一定しないと
いう不具合があった。また、外部電極と接続される引出
し部57b,58bの先端部57c,58cは、製造
上、インピーダンスや直流抵抗が大きくなり易く、挿入
損失がばらつくという不具合もあった。このため、従来
の方向性結合器のインピーダンス特性やアイソレーショ
ン特性などの電気的特性は不安定であった。
【0005】そこで、本発明の目的は、インピーダンス
特性やアイソレーション特性などの電気的特性が安定し
ている方向性結合器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用】前記目的を達成す
るため、本発明に係る方向性結合器は、(a)結合線路
部と該結合線路部の両端にそれぞれ接続された引出し部
とを有する一つ以上の主線路と、(b)前記主線路の結
合線路部に電磁気的に結合する結合線路部と該結合線路
部の両端にそれぞれ接続された引出し部とを有する一つ
以上の副線路とを備え、(c)前記主線路および前記副
線路の少なくともいずれか一方の線路の結合線路部の長
さが、該線路の一方の引出し部の先端部から他方の引出
し部の先端部までの直線距離より長いこと、を特徴とす
る。主線路や副線路の二つの引出し部相互は非平行であ
る。
【0007】以上の構成により、結合線路部の長さを引
出し部の先端部同士の直線距離より長く設定しているた
め、結合線路部のライン間ギャップが実質的に一定にな
る。
【0008】また、本発明に係る方向性結合器は、主線
路および副線路の少なくともいずれか一方の線路の引出
し部の先端部のパターン幅が、該線路の結合線路部のパ
ターン幅より太いことを特徴とする。引出し部の先端部
のパターン幅は、結合線路部のパターン幅の1.2〜
4.1倍であることが好ましい。
【0009】以上の構成により、引出し部の先端部のパ
ターン幅を結合線路部のパターン幅よりも太くしている
ため、先端部のインピーダンスや直流抵抗は小さくな
り、挿入損失のばらつきも抑えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る方向性結合器
の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
各実施形態において、同一部品および同一部分には同じ
符号を付した。
【0011】[第1実施形態、図1〜図3]図1に示す
ように、積層型方向性結合器1は、主線路7と副線路8
を設けた誘電体シート4と、グランド電極9,10をそ
れぞれ表面に設けた誘電体シート3,6等で構成されて
いる。誘電体シート2〜6の材料としては、エポキシ等
の樹脂あるいはセラミック誘電体等が用いられる。第1
実施形態では、誘電体シート2〜6の材料として、誘電
体セラミック粉末を結合剤と共に混練した後、シート状
にしたものを用いた。各誘電体シート2〜6のシート厚
は所定の寸法に設定されている。つまり、シート3,5
は、他のシート2,4,6より厚く設定されている。こ
のとき、シート3,5の厚さは、他のシート2等と同じ
シート厚のものを複数枚積み重ねて確保してもよいし、
1枚の厚いシートを用いて確保してもよい。
【0012】図2に示すように、主線路7は、直線状の
結合線路部7aと、結合線路部7aの両端にそれぞれ接
続された引出し部7bとを有している。二つの引出し部
7bは、結合線路部7aに鋭角状に接続し、シート4の
短辺に対して傾斜している。引出し部7bの先端部7c
はそれぞれシート4の一方の辺に露出している。同様
に、副線路8は、直線状の結合線路部8aと、結合線路
部8aの両端にそれぞれ接続された引出し部8bとを有
している。二つの引出し部8bは、結合線路部8aに鋭
角状に接続し、シート4の短辺に対して傾斜している。
引出し部8bの先端部8cはそれぞれシート4の他方の
辺に露出している。
【0013】結合線路部7a,8aは、それぞれ使用中
心周波数の1/4波長に相当する電気長L1を有してい
る。ただし、結合線路部7a,8aは必ずしも1/4波
長の長さに設定する必要はない。結合線路部7aと8a
は対向して電磁結合(サイドエッジライン結合)して結
合器を構成している。電気長L1は、一方の引出し部7
b,8bの先端部7c,8cから他方の引出し部7b,
8bの先端部7c,8cまでの直線距離L2より長く設
定されている。
【0014】グランド電極9,10は、それぞれシート
3,6の略全面に設けられている。これらのグランド電
極9,10は方向性結合器の特性を考慮して、主線路7
や副線路8から所定の距離だけ離れた位置に配置される
ことが好ましい。ただし、グランド電極9,10は、片
方が設けられていなくてもよい。主線路7、副線路8お
よびグランド電極9,10は、スパッタリング法、蒸着
法、印刷法、フォトリソグラフィ法などの方法により形
成され、Ag−Pd,Ag,Pd,Cu等の材料からな
る。
【0015】各シート2〜6は積み重ねられ、一体的に
焼成されることにより、図3に示すように、矩形体状の
積層体10とされる。積層体10には6個の外部電極1
1〜14,G1,G2が形成されている。これらの外部
電極11〜14,G1,G2はスパッタリング法、蒸着
法、塗布法、印刷法などの方法によって形成され、Ag
−Pd,Ag,Pd,Cu,Cu合金などの材料からな
る。
【0016】積層体10の手前側の側面に形成された外
部電極11,12はそれぞれ、主線路7の先端部7cに
電気的に接続しており、主線路7の外部電極として機能
する。積層体10の奥側の側面に形成された外部電極1
3,14はそれぞれ、副線路8の先端部8cに電気的に
接続しており、副線路8の外部電極として機能する。外
部電極G1,G2は、グランド電極9,10に電気的に
接続し、グランド電極として機能する。
【0017】以上の構成からなる方向性結合器1におい
て、主線路7や副線路8の結合線路部7a,8aの長さ
(電気長)L1を、引出し部7bのそれぞれの先端部7
c−7cの距離L2や引出し部8bのそれぞれの先端部
8c−8cの距離L2より長く設定している。つまり、
副線路8から見て、主線路7の引出し部7bは、結合線
路部7aの後ろに回り込んで位置しており、結合線路部
7aによって遮蔽されている構造になっている。同様
に、主線路7から見て、副線路8の引出し部8bは、結
合線路部8aの後ろに回り込んで位置しており、結合線
路部8aによって遮蔽されている構造になっている。従
って、結合線路部7aと引出し部8b、結合線路部8a
と引出し部7b、並びに、引出し部7bと8bの電磁気
的な結合を抑えることができ、結合線路部7aと8aの
ライン間ギャップ(言い換えると、電気長)を一定レベ
ルに保つことができる。この結果、インピーダンス特性
や結合線路部7aと8aの電磁気的結合特性などの電気
特性が安定している方向性結合器1を得ることができ
る。
【0018】[第2実施形態、図4および図5]図4に
示すように、第2実施形態の積層型方向性結合器21
は、前記第1実施形態の方向性結合器1の主線路7およ
び副線路8の代わりに、主線路27および副線路28を
用いたものと同様のものである。
【0019】図5に示すように、主線路27は、直線状
の結合線路部27aと、結合線路部27aの両端にそれ
ぞれ接続された引出し部27bとを有している。二つの
引出し部27bは、結合線路部27aに直角に接続し、
シート4の短辺に対して平行に延設されている。引出し
部27bの先端部27cはそれぞれシート4の一方の辺
に露出している。同様に、副線路28は、直線状の結合
線路部28aと、結合線路部28aの両端にそれぞれ接
続された引出し部28bとを有している。二つの引出し
部28bは、結合線路部28aに直角に接続し、シート
4の短辺に対して平行に延設されている。引出し部28
bの先端部28cはそれぞれシート4の他方の辺に露出
している。
【0020】結合線路部27a,28aは、それぞれ使
用中心周波数の1/4波長に相当する電気長を有してい
る。ただし、結合線路部27a,28aは必ずしも1/
4波長の長さに設定する必要はない。結合線路部27a
と28aは対向して電磁結合(サイドエッジライン結
合)して結合器を構成している。主線路27や副線路2
8の引出し部27b,28bの先端部27c,28cの
パターン幅yは、結合線路部27a,28aのパターン
幅xより太く設定されている。これにより、先端部27
c,28cと外部電極11〜14(図3参照)との電気
的な接続が安定し、先端部27c,28cでのインピー
ダンスや直流抵抗を小さくすることができる。
【0021】ここに、引出し部27b,28bの先端部
のパターン幅yは、結合線路部27a,28aのパター
ン幅xの1.2〜4.1倍の範囲内にあることが好まし
い。なぜなら、先端部27c,28cのパターン幅yを
結合線路部27a,28aのパターン幅xの4.1倍よ
り大きくすると、結合線路部27a,28aのパターン
幅と先端部27c,27cのパターン幅との間のミスマ
ッチングが大きくなり、挿入損失が急増するからであ
る。
【0022】以上の結果、電気特性、つまり、インピー
ダンス特性、挿入損失特性、アイソレーション特性、並
びに、結合線路部27aと28aの電磁気的結合度が安
定している方向性結合器21を得ることができる。な
お、引出し部27b,28bのパターン幅zは、前記方
向性結合器21の効果に殆ど影響を与えない。
【0023】[他の実施形態]なお、本発明に係る方向
性結合器は前記実施形態に限定するものではなく、その
要旨の範囲内で種々に変更することができる。例えば、
二つ以上の主線路と該二つ以上の主線路にそれぞれ電磁
気的に結合する一つの副線路にて構成された方向性結合
器であってもよい。あるいは、二つ以上の副線路と該二
つ以上の副線路にそれぞれ電磁気的に結合する一つの主
線路にて構成された方向性結合器であってもよい。
【0024】また、主線路および副線路は、二つのグラ
ンド電極の間に配置されたストリップライン構造に限る
ものではなく、いずれか一方のグランド電極を省略し
た、いわゆるマイクロストリップライン構造であっても
よい。
【0025】また、前記実施形態は、主線路と副線路を
同一の誘電体シートの表面に並置しているが、必ずしも
これに限るものではない。例えば、主線路と副線路を誘
電体シートを間にして積層し、それぞれの結合線路部が
前記誘電体シートを挟んで互いに対向するようにしても
よい。あるいは、主線路と副線路を誘電体基板の表面に
形成し、グランド電極を裏面に形成した両面基板タイプ
の方向性結合器であってもよい。
【0026】また、図6に示すように、前記第1実施形
態において、主線路7および副線路8の引出し部7b,
8bの先端部7c,8cのパターン幅を拡張させたもの
であってもよい。さらに、前記第1および第2実施形態
において、主線路7,27又は副線路8,28のいずれ
か一方の線路が、図7に示した従来の線路のように結合
線路部と引出し部が直交しているタイプのものであって
もよい。
【0027】さらに、前記実施形態は、それぞれ導体パ
ターンが形成された誘電体シートを積み重ねた後、一体
的に焼成するものであるが、必ずしもこれに限定されな
い。誘電体シートは予め焼成されたものを用いてもよ
い。また、以下に説明する製法によって方向性結合器を
製造してもよい。印刷等の方法によりペースト状の誘電
体材料にて誘電体層を形成した後、その誘電体層の表面
にペースト状の導電性材料を塗布して導体パターンを形
成する。次にペースト状の誘電体材料を上から塗布して
誘電体層とする。同様にして、順に重ね塗りすることに
より積層構造を有する方向性結合器が得られる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、主線路や副線路の結合線路部の長さを、該線
路の一方の引出し部の先端部から他方の引出し部の先端
部までの直線距離より長く設定したので、結合線路部と
引出し部、並びに、引出し部同士の電磁気的な結合を抑
えることができ、結合線路部のライン間ギャップ(言い
換えると、電気長)を一定レベルに保つことができる。
【0029】また、主線路や副線路の引出し部の先端部
のパターン幅を、該線路の結合線路部のパターン幅より
太く設定したので、先端のインピーダンスや直流抵抗を
小さくすることができる。この結果、電気特性、つま
り、インピーダンス特性、挿入損失特性、アイソレーシ
ョン特性、並びに、結合線路部の電磁気的結合度が安定
している方向性結合器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方向性結合器の第1実施形態を示
す分解斜視図。
【図2】図1に示されている主線路および副線路を示す
平面図。
【図3】図1に示されている方向性結合器の外観を示す
斜視図。
【図4】本発明に係る方向性結合器の第2実施形態を示
す分解斜視図。
【図5】図4に示されている主線路および副線路を示す
平面図。
【図6】他の実施形態を示す平面図。
【図7】従来例を示す平面図。
【符号の説明】
1,21…方向性結合器 2〜6…誘電体シート 7,27…主線路 8,28…副線路 7a,8a,27a,28a…結合線路部 7b,8b,27b,28b…引出し部 7c,8c,27c,28c…先端部 L1…結合線路部の長さ(電気長) L2…先端部の直線距離 x…結合線路部のパターン幅 y…先端部のパターン幅

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合線路部と該結合線路部の両端にそれ
    ぞれ接続された引出し部とを有する一つ以上の主線路
    と、 前記主線路の結合線路部に電磁気的に結合する結合線路
    部と該結合線路部の両端にそれぞれ接続された引出し部
    とを有する一つ以上の副線路とを備え、 前記主線路および前記副線路の少なくともいずれか一方
    の線路の結合線路部の長さが、該線路の一方の引出し部
    の先端部から他方の引出し部の先端部までの直線距離よ
    り長いこと、 を特徴とする方向性結合器。
  2. 【請求項2】 前記主線路および前記副線路の少なくと
    もいずれか一方の線路の二つの引出し部相互が非平行で
    あることを特徴とする請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 【請求項3】 結合線路部と該結合線路部の両端にそれ
    ぞれ接続された引出し部とを有する一つ以上の主線路
    と、 前記主線路の結合線路部に電磁気的に結合する結合線路
    部と該結合線路部の両端にそれぞれ接続された引出し部
    とを有する一つ以上の副線路とを備え、 前記主線路および前記副線路の少なくともいずれか一方
    の線路の引出し部の先端部のパターン幅が、該線路の結
    合線路部のパターン幅より太いこと、 を特徴とする方向性結合器。
  4. 【請求項4】 前記主線路および前記副線路の少なくと
    もいずれか一方の線路の引出し部の先端部のパターン幅
    が、該線路の結合線路部のパターン幅の1.2〜4.1
    倍であることを特徴とする請求項3に記載の方向性結合
    器。
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