JP4019446B2 - コーティング材用二液硬化型ウレタン組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、主剤、硬化剤混合後の作業時間が長いにもかかわらず硬化に要する時間が短く、且つ高温施工時においても塗膜が発泡しにくいコーティング材用二液硬化型ウレタン組成物関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタン組成物はイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを主成分とする主剤とポリオール、アミン等活性水素化合物を主成分とする硬化剤を混合し、硬化させる二液硬化型ウレタンとイソシアネート末端ウレタンプレポリマーが、空気中の水分又は水分によって解離、発生したアミン化合物と反応硬化する一液反応型ウレタンに大きく分類することができる。
【0003】
このうち二液硬化型ウレタンは、主剤と硬化剤を計量、混合する手間があるものの一液型に比べて低価格である、塗膜厚みによる硬化時間の差が少ない等の理由でコーティング材、シーリング材、接着剤等の分野で依然幅広く使われている。この二液硬化型ウレタンの問題点として以前より指摘されているのが、作業時間と硬化時間のバランスが取りにくいことである。つまり十分に長い作業時間を確保しようとすると塗膜の硬化時間が長くなり次工程作業に移るまでの時間を要し、触媒等の調整で硬化時間を短縮すると作業時間が短くなる欠点を有することである。また、硬化時間が温度により左右されるために使用温度に適した触媒量を添加することはメーカー叉は作業者の負担が大きく好ましくない。
【0004】
このような点に鑑み特開平8−34829号公報、特開平8−41156号公報、特開平8−143826号公報では、硬化剤としてジエチルトルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミンと4、4’ーメチレンービス(2ークロロアニリン)(以下MBOCAと略)、ジエチルトルエンジアミンとメチルビス(メチルチオ)ベンゼンジアミンを用いる方法が提案されており、従来のMBOCAを主成分とする硬化剤を用いる場合に比べて硬化時間の短縮化は可能なものの、やはり十分な作業時間が確保できず、特に夏場では特に短時間で作業を終了する必要に迫られる。また、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーとアミンを機械により衝突混合し、スプレー塗布するシステムも導入されているが塗膜が泡を含み材料強度が低下するほか、材料の飛散による汚染を防止するための事前のマスキング作業等の手間があり大規模物件等限られた用途にしか使用できないのが現実である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、主剤、硬化剤混合後の作業時間が長いにもかかわらず硬化に要する時間が短く(硬化性)かつ接着強度に優れ、高温施工時においても塗膜が発泡しにくい二液硬化型ウレタン組成物及びそれを用いたコーティング材、シーリング材、接着剤にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、二液硬化型ウレタンの上記の課題を解決するために鋭意研究の結果、(A)末端に2個以上のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの主剤と、特定の(B)潜在性架橋剤及び(C)活性水素化合物を主成分とする硬化剤を用いることで、これらの課題を解決しうることを見い出し本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(A)をからなる主剤と、とN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)または/及び末端にイソシアネート基を2個以上有し、オキシエチレン鎖を含有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる末端にオキサゾリジン基を有するウレタンオキサゾリジンプレポリマー(b3)からなる潜在性架橋剤(B)及びポリオール及び/又はアミン化合物から選ばれる活性水素化合物(C)を含む硬化剤からなり、前記(B)と前記(C)との含有比は活性水素当量の比が80:20〜5〜95ことを特徴とするコーティング材用二液硬化型ウレタン組成物を提供するものである。
【0008】
以下に本発明を更に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(A)及びウレタンプレポリマー(b1)は、いずれもイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーであり、有機ポリイソシアネートとポリオールとをポリイソシアネートの過剰のもとで常法により調製されるウレタンプレポリマーである。
【0010】
有機ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、一部をカルボジイミド化されたジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
【0011】
又、ポリオールとは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール及びこれらの混合ポリオールである。例えば、複合金属シアン化合物錯体を触媒として製造されたポリオールも含まれる。
【0012】
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュークローズ等の多価アルコールの1種又は2種以上にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等の1種又は2種以上を付加して得られるポリオール及びポリオキシテトラメチレンポリオール等が挙げられる。
【0013】
ポリエステルポリオールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパンあるいはその他の低分子ポリオールの1種又は2種以上とグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸あるいはその他の低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以上との縮合重合体及びプロピオラクトン、カプロラクトン、バレロラクトン等の開環重合体等が挙げられる。
【0014】
その他のポリオールとしては、例えばポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加されたポリブタジエンポリオール、アクリルポリオール等が挙げられる。又、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールグリセリン、トリメチロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュークローズ等の低分子ポリオールも挙げられる。
【0015】
(A)成分のポリオールは、好ましくは数平均分子量300〜16000で、好ましくはオキシエチレン鎖を含まないポリエーテルポリオールである。さらに好ましくは、ポリエーテルジオール及び/又はポリエーテルトリオールである。ウレタンプレポリマー(b1)ではポリオールとしてオキシエチレン鎖を含有するものが好ましい。
【0016】
ウレタンプレポリマー(A)の末端イソシアネート基数は、好ましくは2以上、より好ましくは2〜3である。更にイソシアネートとポリオールとのNCO/OH比は好ましくは1.3以上、更に好ましくは1.3〜5.0である。残存NCO%は、好ましくは1〜20重量%である。
【0017】
本発明の潜在性架橋剤(B)とは、活性水素化合物の活性水素を種々の手法でマスクし、吸湿により加水分解を伴って活性水素が生成するオキサゾリジン型の化合物が単体、または混合系で使用される。水分により第1級または第2級アミノ基を生成するブロックアミン化合物であり、オキサゾリジン化合物が挙げられる。さらに、少なくとも1個の第1級または第2級アミノ基を有し、かつ第1級または第2級アミノ基、ヒドロキシル基などの活性水素を有する化合物とアルデヒド類もしくはケトン類との縮合物、この縮合物と前述の有機ポリイソシアネートまたは末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーを反応させて得られる末端にオキサゾリジン基を有する化合物が挙げられる。
【0018】
前述の少なくとも1個の第1級または第2級アミノ基を有し、かつ第1級または第2級アミノ基、ヒドロキシル基などの活性水素を有する化合物としては、第1級アミノ基とヒドロキシル基とを有する化合物、第2級アミノ基とヒドロキシル基とを有する化合物、第1級アミノ基と第2級アミノ基とを有する化合物、第1級アミノ基・第2級アミノ基およびヒドロキシル基を有する化合物、2個の第1級アミノ基を有する化合物、2個の第2級アミノ基を有する化合物、第2級アミノ基と2個のヒドロキシル基とを有する化合物等を挙げることができ具体的には、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ヘキサノールアミン、ジエチレントリアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、ω−ヒドロキシヘキシルアミン、N−メチル−1,6−ヘキサンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、3−アミノエチルピペリジン、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,6−トリメチルシクロヘキサン、N−(メチルアミノエチル)ピペラジン、アニリン、トルイジン、キシリジン、イソホロンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミン、ジアミノベンゼン、ジアミノメチルノルボナン、ジアミノメチルビシクロヘプタン等を挙げることができる。
【0019】
また、ケトン類、アルデヒド類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルヘプテノン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセトフェノン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、バレロアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド等を挙げることができる。アルジミン、ケチミン、エナミン、オキサゾリジン等ブロックアミン化合物(B)の合成は公知の反応方法で行うことができる。
【0020】
この中で好ましく用いられるものはブロックアミン化合物(B)が、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)または/及び末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる末端にオキサゾリジン基を有するウレタンオキサゾリジンプレポリマー(b3)である。
【0021】
このN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)は、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類と例えばジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のジヒドロキシアルキルアミン類との公知の縮合反応により得られる化合物である。
【0022】
ウレタンプレポリマー(b1)とN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)との反応比は、NCO/0H=1.2以下が好ましく、更にNCO/0H=1.1以下が好ましい。NCO/0H=1.2を越えると残存イソシアネート基と硬化剤成分中の活性水素化合物(C)との反応により粘度上昇が大きくなる。
【0023】
ウレタンオキサゾリジンプレポリマー(b3)の末端オキサゾリジン基の数は好ましくは1〜3である。3を越えると硬化後の伸張性が低下し、好ましくない。尚、ウレタンオキサゾリジンプレポリマー(b3)の末端にオキサゾリジン基は1個以上あれば、その他の末端がイソシアネート基であってもよいことは言うまでもない。
【0024】
活性水素化合物(C)としては、ポリオール又は/及びアミン化合物を用いることができる。ポリオールとしては、先に述べたポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール及びこれらの混合ポリオールを用いることができ、アミン化合物としてはメチレンビスオルソクロロアニリン(以下MBOCAと略す)をはじめとしてジエチルトルエンジアミン、メチルビス(メチルチオ)ベンゼンジアミン、4、4’ービスー(セカンダリーブチルアミノ)ジフェニルメタン、4、4’ービスー(メチルアミノ)ジフェニルメタン等公知の一級叉は二級の芳香族アミン化合物を用いることができる。
【0025】
硬化剤成分中の水分により第1級または第2級アミノ基を生成するブロックアミン化合物(潜在性架橋剤)(B)と活性水素化合物(C)の含有比は活性水素当量の比が80:20〜5:95の範囲であり、60:40〜15:85の範囲が好ましい。80:20を越えると硬化速度が空気中の水分量の影響を強く受けたり、厚塗り時に塗膜内部の硬化速度が低下する傾向が特に強くなるし、5:95未満では本発明の効果が充分に発揮できない。
【0026】
主剤と硬化剤の配合比はイソシアネート基と活性水素基の比が0.5:1.0〜1.5:1.0の範囲が好ましい。イソシアネート基と活性水素基の比が0.5:1.0未満であると機械特性、耐久性が低下するし、1.5:1.0を越えると厚塗り時に硬化が遅くなったり、場合によっては発泡し好ましくない。
【0027】
本発明の組成物の用途は、コーテイング材やシーリング材、接着剤等に使用することができる。具体的にはコーテイング材としては塗料、建築物の屋根防水材、壁面防水材、競技場の表面舗装材等に利用でき、シーリング材としてはコンクリート、サイジングボード、金属等土木用建築用のシーリング材に利用でき、接着剤としてはプラスチック床材等建築物内装材の接着剤、屋上防水シートの接着剤、タイル、シートの接着剤等に利用できる。
【0028】
本発明の組成物は、これらの用途で使用する際に主剤または/及び硬化剤中に必要に応じて酸、溶剤、無機充填剤、小量のプロセスオイル、可塑剤、揺変剤、体質顔料、耐侯性の維持向上のための紫外線防止剤、安定剤等各種添加剤、触媒などを含んでいてもよい。
【0029】
本発明の硬化性を促進する目的で酸、公知のウレタン用触媒を添加することが出来る。酸は主剤、硬化剤のいずれか叉は両方に配合することが可能であり、好ましくは無機酸、有機酸およびそれらの無水物、エステル、酸性塩類の群から選ばれる1種又は2種以上が使用される。例えば、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸、珪酸、アルミン酸、オクチル酸、過塩素酸、蟻酸、酢酸、クロロ酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フタル酸、安息香酸、サリチル酸酸性燐酸エステルなど、またはそれらの無水物、エステル類、酸性塩類などが挙げられる。また三級アミン、有機金属化合物等公知のウレタン用触媒は硬化剤に配合することが望ましい。
【0030】
溶剤類としては、トルエン、キシレン、ターペン、酢酸エチル等の通常のウレタン用溶剤が使用できる。
【0031】
揺変剤は、表面処理炭酸カルシウム、ポリ塩化ビニルパウダー、微粉末シリカ、ベントナイト等があげられる。このほか本発明の組成物には石油系高沸点芳香族系留分,石油樹脂等を混合しても良い。
【0032】
可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジオクチルセバケート等のエステル系可塑剤やトリオクチルホスヘート、トリフェニルホスヘート等の燐酸エステル系可塑剤等公知の公知のウレタン用可塑剤を用いることができる。
【0033】
安定剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、酸化カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、カオリン、ゼオライト、硅そう土、ガラスバルーン等の無機化合物の粉粒体が挙げられる。
【0034】
【実施例】
次に、本発明を、実施例、比較例により詳細に説明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において部および%は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものとする。
【0035】
<(A)成分の合成>
(ウレタンプレポリマーの作製例1)
数平均分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール1000g(0.5モル)に2,4−トリレンジイソシアネート194.9g(1.12モル)、すなわちNCO/OHの当量比2.24にて窒素気流下で80℃にて25時間フラスコ中で攪拌しながら反応させNCO%が4.35%のウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
【0036】
(ウレタンプレポリマーの作製例2)
数平均分子量3000のポリプロピレンエーテルジオール600g(0.2モル)に2,4−トリレンジイソシアネート63.5g(0.365モル)、すなわちNCO/OHの当量比1.825にて窒素気流下で80℃にて25時間フラスコ中で攪拌しながら反応させNCO%が2.09%のウレタンプレポリマー(A−2)を得た。
【0037】
<B成分の合成>
(ブロックアミン化合物の作製例1)
数平均分子量4800、オキシエチレン鎖の含有量15%のポリエチレンプロピレンエーテルトリオール500g(0.104モル)と数平均分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール500g(0.25モル)を混合してオキシエチレン鎖の平均含有量7.5%、平均官能基数2.29、数平均分子量2820のポリオールを得た。さらにヘキサメチレンジイソシアネート143.3g(0.853モル)、即ちNCO/OHの当量比2.1にて窒素気流下で80℃にて48時間フラスコ中で攪拌しながら反応させNCO%が3.29%、1分子当たりの末端NCO基数2.29のウレタンプレポリマー(b1−1)を得た。
【0038】
ウレタンプレポリマー(b1−1)140.8gと2ーイソプロピル3(2ヒドロキシエチル)1,3オキサゾリジン(以下H−OXZと略)15.9g、すなわちNCO/OHの当量比1.1にて窒素気流下で60℃にて48時間フラスコ中で攪拌しながら反応させ、ウレタンオキサゾリジンプレポリマー(OXZ−1)を得た。本組成物のGPCを測定した結果、残存しているH−OXZの含有率は1%以下であることを確認した。
【0039】
(ブロックアミン化合物の作製例2)
ウレタンオキサゾリジンプレポリマーの作製例1において 数平均分子量4800、オキシエチレン鎖の含有量15%のポリエチレンプロピレンエーテルトリオール500g(0.104モル)の代わりに数平均分子量4800のポリプロピレンエーテルトリオール500g(0.104モル)を用いたこと以外は同様の方法でウレタンオキサゾリジンプレポリマー(OXZ−2)を得た。本組成物のGPCを測定した結果、残存しているH−OXZの含有率は1%以下であることを確認した。
【0041】
<硬化剤の配合>
密閉型プラネタリーミキサー中で下表に示す化合物を加え、均一に混合した後、脱泡して硬化剤を得た。尚、炭酸カルシウムは120℃で5時間減圧乾燥し、水分を0・05%以下に調整したものを用い、MBOCAは予めジオクチルフタレート(以下DOPと略)と混合した後、80℃で溶解したものを用いた。尚、実施例1〜3、比較例1〜3及び5は防水材用途として作製し、実施例4及び比較例4はシーリング材兼接着剤用途として作製した。
【0042】
[試験方法]
(混合粘度)
主剤、硬化剤を所定割合で混合後、直ちにプラスチック容器に100g採取し、25℃雰囲気下で混合5分後の粘度を測定した。尚、実施例1〜3比較例1〜3及び5についてはBM型回転粘度計で測定し、実施例4及び比較例4についてはBH型回転粘度計で測定した。
【0043】
(可使時間)
実施例1〜3及び5、比較例1〜3及び5については主剤、硬化剤を所定割合で混合後、直ちにプラスチック容器に100g採取し、25℃×50%RH雰囲気下でBM型回転粘度計を用いて粘度を測定し、10万cpsに達するまでの時間を可使時間とした。一方、実施例4及び比較例4については主剤、硬化剤を所定割合で混合後、20℃×55%RH雰囲気下でJIS A−5758に準じて押し出し性を評価し、押し出し時間が20秒になるまでの時間を可使時間とした。
【0044】
実施例1〜3比較例1〜3、5については四方を枠で囲い離型紙を貼ったガラス板(10×10cm)上に厚さ6mmになるように試料を流し、25℃×35%RH及び25℃×80%RHの条件下で放置し、一定時間毎にJIS A硬度計で硬度を測定した。25℃×80%RHの条件下で14日間養生後の硬度を最終硬度として、最終硬度の50%の硬度に達するまでの時間を硬化時間とした。
【0045】
(接着発現性試験)
実施例4及び比較例4についてはコンクリート舗道板(30cm×30cm×7cm)の表面にクシ目ゴテでサンプルを0.5kg/cm2の割合で塗布した後、25℃×35%及び25℃×80%RHの条件下で10分放置後、塩ビ製防水シート(2.5×30cm、DPルーフシート:大日本インキ化学工業製)を貼り付け2g/cm2の荷重を掛けたまま同条件で放置し、一定時間毎に引張速度200mm/minの条件で剥離強度を測定した。尚、同条件で14日間放置後の剥離強度を最終強度として最終強度の50%の強度に達するまでの時間を接着発現時間とした。
【0046】
(引張物性試験)
引張物性は四方を枠で囲い離型紙を貼ったガラス板(30cm×30cm)上に厚さ1.0mmの割合で試料を流し、25℃×50%の条件下で14日間放置し硬化させた後、JIS A−6021に準じて引張試験機を用い引張速度500mm/minの条件で常態の引張強度(kg/cm2)、標線間の破断伸度(%)を測定した。
【0047】
(非発泡性試験)
非発泡性は四方を枠で囲ったスレート板(30cm×30cm)上に厚さ2mmの割合で試料を流し、赤外線照射機で塗膜表面温度が80℃になるように調整して赤外線を照射し硬化させた後、塗膜表面のフクレ、ピンホールの有無を観察した。フクレ、ピンホールが全く認められないものは○、微少なフクレ、ピンホールが認められるものは△、1cm以上のクレーター状の膨れが認められるものは×とした。
【0048】
表1〜3に配合条件及び試験結果を示した。
[配合条件及び試験結果]
【0049】
【表1】
Figure 0004019446
DETDA :ジエチルトルエンジアミン
炭カル NS-200 :日東粉化製 重質炭酸カルシウム
炭カル CCR :白石カルシウム製 脂肪酸表面処理炭酸カルシウム
PPG3000 :平均分子量3000のポリプロピレンエーテルジオール
【0051】
【表3】
Figure 0004019446
TG600 :平均分子量600のポリプロピレンエーテルトリオール
【0052】
【表4】
Figure 0004019446
【0053】
硬化剤中に潜在性架橋剤(ブロックアミン化合物)を含有しない比較例1及び比較例3は、硬化性については実施例同等レベルであるものの可使時間が短く実施例より劣るものであった。同じく硬化剤中に潜在架橋剤(ブロックアミン化合物)を含有しない比較例2及び比較例4は可使時間については実施例同等レベルであるものの硬化時間が長く実施例より劣るものであった。また、比較例1〜4は非発泡性試験でも実施例より劣るものであった。一方、硬化剤中にアミン、ポリオール等の活性水素化合物を含有せず、潜在性架橋剤(ブロックアミン化合物)を含有する比較例5は湿度による硬化性の影響が大きく、実施例より劣るものであった。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、末端に2個以上のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)を主成分とする主剤と潜在性架橋剤としての水分により第1級または第2級アミノ基を生成するブロックアミン化合物及びポリオール、アミン等の活性水素化合物を主成分とする硬化剤からなることで、主剤、硬化剤混合後の可使時間が長いにもかかわらず硬化に要する時間が短く(硬化性に優れる)、高温施工時においても塗膜が発泡しにくい優れた二液硬化型ウレタン組成物及びこれを用いたコーティング材、シーリング材、接着剤を提供するものである。

Claims (1)

  1. 末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(A)らなる主剤と、−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)または/及び末端にイソシアネート基を2個以上有し、オキシエチレン鎖を含有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる末端にオキサゾリジン基を有するウレタンオキサゾリジンプレポリマー(b3)からなる潜在性架橋剤(B)及びポリオール及び/又はアミン化合物から選ばれる活性水素化合物(C)を含む硬化剤とからなり、前記(B)の吸湿により加水分解を伴って生成する活性水素と前記(C)の活性水素との含有比は活性水素当量の比が80:20〜5:95であることを特徴とするコーティング材用二液硬化型ウレタン組成物。
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