JP4051862B2 - 湿気硬化性ウレタン組成物 - Google Patents

湿気硬化性ウレタン組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化時に炭酸ガスによる発泡がなく、硬化性、貯蔵安定性に優れ、更に充填剤の沈降がなく、壁面材、シーリング材、接着剤に好適な湿気硬化性ウレタン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の湿気硬化型ウレタン組成物としては、特開昭57−94056号公報が知られているが、硬化時に水分とイソシアネート基が反応する際に発生する炭酸ガスのためにしばしば塗膜の膨れが発生する問題がある。膨れの原因となる炭酸ガスの発生を抑えるためにケチミン、エナミン等の湿気解離型の架橋剤が提案されており、その中でも特開平6−293821号公報、特開平7−33852号公報、特開平7−10949号公報等で提案されるオキサゾリジン化合物を用いた組成物は炭酸ガスの発生がなく比較的性能バランスのとれた材料である。
【0003】
その中でも特許2837346号、特許2881091号ではオキサゾリジンを含有する組成物中に特定の表面処理剤で表面処理した無機充填剤を配合することで沈降がない組成物が提案されている。しかしながら、表面処理した無機充填剤を用いた場合、表面処理剤の影響で貯蔵後の粘度上昇が大きく、時として塗膜表面に表面処理剤がブリードし、表面性不良や接着性不良を起こすことがある等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、硬化時に炭酸ガスによる発泡がなく、硬化性、貯蔵安定性に優れ、更に充填剤の沈降がない湿気硬化性ウレタン組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー、(B)(b1)末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーと(b2)N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンとを反応させて得られる末端にオキサゾリジン基を有するウレタン化合物及び(C)ベット比表面積5m /g以上であり、表面が有機物により処理されていない炭酸カルシウムを含有することを特徴とする湿気硬化性ウレタン組成物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の湿気硬化性ウレタン組成物は、(A)末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー、(B)(b1)末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーと(b2)N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンとを反応させて得られる末端にオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(以下、オキサゾリジン基含有ウレタン化合物という)及び(C)ベット比表面積5m /g以上であり、表面が有機物により処理されていない炭酸カルシウムを含有するものである。上記末端にオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)は、(b1)末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーと(b2)N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンとを反応させて得られるものである。本発明に使用される末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー(A)は、有機ポリイソシアネートとポリオールとをポリイソシアネートの過剰のもとで常法により調製される、イソシアネート基を2個以上有するプレポリマーである。
【0007】
有機ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、一部をカルボジイミド化されたジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
【0008】
本発明に使用されるポリオールとは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール及びこれらの混合ポリオールである。例えば、複合金属シアン化合物錯体を触媒として製造されたポリオールも含まれる。
【0009】
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュークローズ等の多価アルコールの1種又は2種以上にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等の1種又は2種以上を付加して得られるポリオール及びポリオキシテトラメチレンポリオール等が挙げられる。
【0010】
ポリエステルポリオールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパンあるいはその他の低分子ポリオールの1種又は2種以上とグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸あるいはその他の低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以上との縮合重合体及びプロピオラクトン、カプロラクトン、バレロラクトン等の開環重合体等が挙げられる。
【0011】
その他のポリオールとしては、例えばポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加されたポリブタジエンポリオール、アクリルポリオール等が挙げられる。又、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールグリセリン、トリメチロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュークローズ等の低分子ポリオールも挙げられる。
【0012】
(A)成分のポリオールは、好ましくは数平均分子量500〜16000で、好ましくはオキシエチレン鎖を含まないポリエーテルポリオールである。さらに好ましくは、ポリエーテルジオール及び/又はポリエーテルトリオールである。
(A)成分にオキシエチレン鎖を含むポリオールを使用する場合、(B)成分のオキシエチレン鎖量を計算して、組成物のオキシエチレン鎖の含有量が(A)成分と(B)成分の合計量に対して6重量%未満であることが好ましい。
【0013】
ウレタンプレポリマー(A)の末端イソシアネート基数は、好ましくは2以上、より好ましくは2〜3である。更にイソシアネートとポリオールとのNCO/OH比は好ましくは1.4以上、更に好ましくは1.4〜5.0である。残存NCO%は、好ましくは1〜20重量%である。
【0014】
一方、オキサゾリジン基含有ウレタン化合物(B)を製造するのに用いられ得るウレタンプレポリマー(b1)を構成するポリオールは、オキシエチレン鎖を有することが好ましい。但し、オキシエチレン鎖を有さないポリオールとオキシエチレン鎖を有するポリオールとを混合したポリオールであっても(b1)成分として使用することが出来る。また、好ましくはオキシアルキレン鎖中のオキシエチレン鎖の平均含有量が1〜30重量%のものである。かかるオキシエチレン鎖の含有量であれば、硬化速度が高く、硬化性や耐水性がより優れる。ただし、(A)成分、(B)成分のオキシエチレン鎖量を計算して合計し、そのオキシエチレン鎖の含有量が(A)成分と(B)成分の合計量に対して6重量%未満であることが好ましい。この範囲であれば耐水性が優れたものとなる。
【0015】
ウレタンプレポリマー(b1)は、好ましくは数平均分子量が500〜8000のものである。この分子量範囲であると、下地追従性や硬化速度が優れる。また、ウレタンプレポリマー(b1)の末端の平均NCO基数は2.0〜2.6が好ましい。この範囲であれば、同様に硬化性や下地追従性が良好である。更にイソシアネートとポリオールとのNCO/OH比は好ましくは1.6以上、更に好ましくは1.8〜4.0である。残存NCO%は、好ましくは1〜15重量%である。
【0016】
又、ウレタンプレポリマー(b1)とN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)との反応比は、NCO/0H=0.95〜3.0が好ましい。この反応比率であれば、貯蔵安定性が良好であり、硬化速度の低下や粘度の上昇をよりよく抑えることができる。
【0017】
オキサゾリジン基含有ウレタン化合物(B)の合成に用いられるN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)は、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類と例えばジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のジヒドロキシアルキルアミン類との公知の縮合反応により得られる化合物である。
【0018】
オキサゾリジン基含有ウレタン化合物(B)の末端オキサゾリジン基の数は好ましくは1〜3である。基の数がこの範囲であると、硬化後の伸張性に優れる。尚、該ウレタン化合物(B)の末端にオキサゾリジン基は1個以上あれば、その他の末端がイソシアネート基であってもよいことは言うまでもない。
【0019】
プレポリマー(A)とオキサゾリジン基含有ウレタン化合物(B)の配合比は、プレポリマー(A)のNCO基とプレポリマー(B)が水で開環して発生する活性水素基との比が、0.4〜4.0の範囲が好ましい。この範囲であれば、炭酸ガスの発生による塗膜の膨れが発生しにくくなり、貯蔵安定性が優れる。よりよい(A)と(B)の混合比は重量比で60:1〜1:30の範囲がである。
【0020】
(C)で示されるベット比表面積5m /g以上であり、表面が有機物等により処理されていない無機充填剤としては、公知の技術で作製されるクレー、タルク、炭酸カルシウム等である。かかる無機充填剤の中でも炭酸カルシウムが好ましく用いられ、例えば神島化学製のカルシーズ(ベット比表面積18m /g)、カルシーズX−25(ベット比表面積7m /g)等が好ましく使用される。ベット比表面積5m /g以上の無処理の無機充填剤の含有量は1〜80重量%が好ましく用いられる。かかる量では、充填剤の沈降防止効果が大である。セルフレベリング性を要する用途には1〜20重量%が好ましく用いられ、耐スランプ性を要する用途には20〜80重量%が好ましい。
【0021】
本発明の組成物は、これらの用途で使用する際に必要に応じて酸、溶剤、ベット比表面積5m2/g未満の無機充填剤、小量のプロセスオイル、可塑剤、揺変剤、体質顔料、耐侯性の維持向上のための紫外線防止剤、安定剤等各種添加剤などを含んでいてもよい。これら混合物が均一に混合でき、且つ保存性が確保できるのに十分なる混合、混練装置により製造する事ができる。
【0022】
溶剤類としては、トルエン、キシレン、ターペン、酢酸エチル等の通常のウレタン用溶剤が使用できる。
【0023】
揺変剤は、表面処理炭酸カルシウム、ポリ塩化ビニルパウダー、微粉末シリカ、ベントナイト等があげられる。このほか本発明の組成物には石油系高沸点芳香族系留分,石油樹脂等を混合しても良い。
【0024】
可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジオクチルセバケート等のエステル系可塑剤やトリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等の燐酸エステル系可塑剤が挙げられる。
【0025】
安定剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、酸化カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、カオリン、ゼオライト、硅そう土、ガラスバルーン等の無機化合物の粉粒体が挙げられる。その添加量は、組成物中好ましくは1〜70、より好ましくは30〜60重量%である。
【0026】
本発明の組成物は、代表される用途としてコーテイング材、シーリング材、接着剤に使用することができる。コーテイング材としては、塗料、建築物の屋根防水材、壁面防水材、駐車場防水材、競技場の表面舗装材等に利用できる。又、シーリング材としてはコンクリート、サイジングボード、金属等土木用建築用のシーリング材に利用できる。更に、接着剤としてはプラスチック床材等建築物内装材の接着剤、屋上防水シートの接着剤、タイル、シートの接着剤、;自然石、セラミック、ゴム、木等の粒状物、繊維状物のバインダーに利用できる。
【0027】
本発明の組成物は、硬化時に炭酸ガスによる発泡がなく、硬化性、貯蔵安定性に優れ、更に充填剤の沈降がなく、各種用途に有用である。特に、ベット比表面積5m2/g以上である無処理の無機充填剤の含有量を調整することにより垂直面等に塗布してもスランプの発生しないため、とりわけ塗料、傾斜部の屋根防水材、壁面材等のコーティング材、シーリング材、接着剤に適用することが可能である。
【0028】
【実施例】
次に、本発明を、実施例、比較例により詳細に説明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において部および%は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものとする。
【0029】
<(A)成分の合成>
(ウレタンプレポリマーの作製例1)
数平均分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール700g(0.35モル)、数平均分子量3000のポリプロピレンエーテルトリオール300g(0.1モル)に2,4−トリレンジイソシアネート191.4g(1.1モル)、すなわちNCO/OHの当量比2.2にて窒素気流下で80℃にて20時間フラスコ中で撹拌しながら反応させNCO%が4.24%のウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
【0030】
(ウレタンプレポリマーの作製例2)
ウレタンプレポリマーの作成例1において数平均分子量3000のポリプロピレンエーテルトリオール300g(0.1モル)の代わりに数平均分子量3000、オキシエチレン鎖の含有量10%のポリエチレンプロピレンエーテルトリオール300g(0.1モル)を用いたこと以外は同様の方法で合成し、NCO%が4.22%のウレタンプレポリマー(A−2)を得た。
【0031】
<B成分の合成>
(オキサゾリジン基含有ウレタン化合物の作製例1)
数平均分子量4800、オキシエチレン鎖の含有量15%のポリエチレンプロピレンエーテルトリオール500g(0.104モル)と数平均分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール500g(0.25モル)を混合してオキシエチレン鎖の平均含有量7.5%、平均官能基数2.29、数平均分子量2820のポリオールを得た。さらにヘキサメチレンジイソシアネート143.3g(0.853モル)、すなわちNCO/OHの当量比2.1にて窒素気流下で80℃にて48時間フラスコ中で撹拌しながら反応させNCO%が3.29%、1分子当たりの末端NCO基数2.29のウレタンプレポリマー(b1−1)を得た。
【0032】
ウレタンプレポリマー(b1−1)140.8gと2−イソプロピル−3(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジン15.9g、すなわちNCO/OHの当量比1.1にて窒素気流下で60℃にて48時間フラスコ中で撹拌しながら反応させ、オキサゾリジン基含有ウレタン化合物(OXZ−1)を得た。本組成物のGPCを測定した結果、残存している2−イソプロピル−3(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジンの含有率は1%以下であることを確認した。
【0033】
(オキサゾリジン基含有ウレタン化合物の作製例2)
数平均分子量600、オキシエチレン鎖の含有量30%のポリエチレンプロピレンエーテルトリオール20g(0.033モル)と数平均分子量600のポリプロピレンエーテルジオール270g(0.45モル)を混合してオキシエチレン鎖の平均含有量2.1%、平均官能基数2.07、数平均分子量600のポリオールを得た。さらに2,4−トリレンジイソシアネート174g(1.0モル)、すなわちNCO/OHの当量比2.0にて窒素気流下で60℃にて48時間フラスコ中で撹拌しながら反応させNCO%が9.07%、1分子当たりの末端NCO基数2.07のウレタンプレポリマー(b1−2)を得た。
【0034】
ウレタンプレポリマー(b1−2)48.7gと2−イソプロピル−3(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジン15.9g、すなわちNCO/OHの当量比1.05にて窒素気流下で60℃にて48時間フラスコ中で撹拌しながら反応させ、ウレタンオキサゾリジンプレポリマー(OXZ−2)を得た。本組成物のGPCを測定した結果、残存している2−イソプロピル−3(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジンの含有率は1%以下であることを確認した。
【0035】
(実施例1〜4、比較例1〜3)
<コンパウンドの配合>
次に密閉型プラネタリーミキサー中に120℃で5時間減圧乾燥し、水分を0.05%以下に調整した平均粒子径1.85ミクロンの無処理の炭酸カルシウム(日東粉化製NS−200)200部、キシレン80部、ジオクチルフタレート(以下DOPと略)90部、サリチル酸0.3部、下表に示すウレタンプレポリマー(A)、オキサゾリジン基含有ウレタン化合物(B)、化合物(C)及び必要に応じてその他の成分をそれぞれ所定量加え均一に混合した後、60トールの減圧下で脱泡して湿気硬化型ウレタンコンパウンドを得た。
【0036】
[試験方法]
(硬化性試験)
硬化性は四方を枠で囲い離型紙を貼ったガラス板(30×30cm)上に厚さ1.5mmの割合で試料を流し、25℃×50%(RH)の条件下で放置し、指で触り塗膜の動きが無くなるまでの時間を測定した。
【0037】
(非発泡性試験)
非発泡性は四方を枠で囲ったスレート板(30×30cm)上に厚さ2mmの割合で試料を流し、50℃×90%の条件下で硬化させた後、塗膜表面のフクレ、ピンホールの有無を観察した。フクレ、ピンホールの無いものは○、フクレ、ピンホールが有るものは×とした。
【0038】
(貯蔵安定性試験)
予め25℃雰囲気下で15時間以上放置し、温度計で攪拌し25℃であることを確認した後、回転粘度計で粘度を測定した試料を500CC容器に充填、密閉し、50℃乾燥機中に7日間放置後、25℃雰囲気下で15時間以上放置した。充填剤等の沈降有無を評価した後、温度計で攪拌し、回転粘度計で粘度を測定した。初期粘度に比べて50℃貯蔵後の粘度の変化率(%)を測定した。また、粘度変化率の測定は(貯蔵後粘度)÷(貯蔵前粘度)×100で求めた。
【0039】
(接着性試験)
四方を枠で囲ったスレート板(30×30cm)上に厚さ2mmの割合で試料を流し、25℃雰囲気下で7日間、更に50℃*50%RH雰囲気下で7日間放置した後、塗膜の上に同じ試料を厚さ2mmの割合で塗布し、同様の条件で硬化させた。このサンプルを60℃水中に14日間浸漬した後、2.5cm幅に切断し、試料層間の90°剥離試験を行い、接着強度(kg/inch)を求めると共に破壊状態を観察した。
【0040】
【表1】
Figure 0004051862
【0041】
【表2】
Figure 0004051862
【0042】
(C)成分を含まない組成物(比較例1)は貯蔵後に充填剤の沈降が発生した。(C)成分の代わりに表面処理炭酸カルシウムを用いた比較例2は貯蔵後の充填剤の沈降はないものの粘度変化率が高く、更に接着性に劣るものであった。
オキサゾリジン化合物を用いない組成である比較例3においては発泡をおこし、硬化も遅い結果となった。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、硬化時に炭酸ガスによる発泡がなく、硬化性、貯蔵安定性に優れ、更に充填剤の沈降がない湿気硬化性ウレタン組成物を提供することができる。

Claims (1)

  1. (A)末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー、(B)(b1)末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーと(b2)N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンとを反応させて得られる末端にオキサゾリジン基を有するウレタン化合物及び(C)ベット比表面積5m /g以上であり、表面が有機物により処理されていない炭酸カルシウムを含有することを特徴とする湿気硬化性ウレタン組成物。
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