JPH11279250A - 二液硬化型ウレタン組成物及びシーリング材 - Google Patents
二液硬化型ウレタン組成物及びシーリング材Info
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Abstract
更に高温施工時の発泡防止効果に優れる二液硬化型ウレ
タン組成物及びシーリング材にある。 【解決手段】 本発明は、イソシアネート基を末端に2
個以上有するウレタンプレポリマー(A)を主成分とす
る主剤成分と活性水素化合物(B)、脂肪酸のカルシウ
ム塩(C)及び硬化触媒として脂肪酸鉛塩(D)を含有
する硬化剤成分からなることを特徴とする常温硬化性の
二液硬化型ウレタン組成物及びシーリング材を提供する
ものである。
Description
性、高温施工時の非発泡性、硬化性に優れた二液硬化型
ウレタン組成物及びシーリング材を提供するものであ
る。
た柔軟性により、防水材、床材、シーリング材、弾性舗
装材などの幅広い建材用途に用いられている。このポリ
ウレタンエラストマーは、通常、イソシアネート基末端
ウレタンプレポリマーを主成分とする主剤成分と活性水
素化合物からなる硬化剤成分とからなる常温で硬化する
二液型組成物である。シーリング材材の用途においては
ポリオキシプロピレンポリオールとトリレンジイソシア
ネートとの反応により得られるイソシアネート基末端ポ
リウレタンプレポリマーを主剤成分とし、ポリオールを
主成分とし硬化触媒としてターペン溶液で希釈したオク
チル酸鉛溶液を含有する硬化剤成分からなる二液型が現
在でも主流である。
ているポリオールは主剤成分のイソシアネート基との反
応性が低いため常温での反応を完結させるためオクチル
酸鉛等有機金属塩等の触媒が不可欠になる。
含有量を24%に調整したオクチル酸鉛溶液が硬化剤中
の1.5%以下の領域では充填剤表面への吸着が起こる
ため硬化性が必ずしも短縮化されず、また、可使時間が
ばらつきやすい傾向がある。硬化剤中に1.5%を越え
て配合すると急速に可使時間と硬化時間の短縮化が起こ
り性能のバランスを保ちにくい傾向がある。二液硬化型
シーリング材の場合は硬化性が低いほど湿気の影響を受
けて発泡しやすい傾向があるが、夏用としてオクチル酸
鉛溶液を少ない目に配合して比較的可使時間を長く設定
したものは特に高温で発泡しやすいという欠点がある。
点について、鋭意研究した結果、本発明を完成するに至
ったものである。
レタンプレポリマー(A)を主成分とする主剤成分と活
性水素化合物(B)、脂肪酸カルシウム塩(C)及び脂
肪酸金属塩(D)を含有する硬化剤成分からなることを
特徴とする常温硬化性の二液型ウレタン組成物、好まし
くは脂肪酸のカルシウム塩(C)が、炭素数9以上の分
岐状の脂肪酸のカルシウム塩であること、好ましくは脂
肪酸のカルシウム塩(C)が、ネオデカン酸のカルシウ
ム塩であること及び本組成物を用いたシーリング材を提
供するものである。
アネート基を2個以上有するウレタンプレポリマー
(A)は、有機ポリイソシアネートとポリオールとをポ
リイソシアネートの過剰のもとで常法により調製される
ウレタンプレポリマーである。
−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、一部
をカルボジイミド化されたジフェニルメタンジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシア
ネート、フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネ
ート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロ
ヘキサンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネー
ト、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート
1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
ール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール及
びこれらの混合ポリオールである。例えば、複合金属シ
アン化合物錯体を触媒として製造されたポリオールも含
まれる。
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュー
クローズ等の多価アルコールの1種又は2種以上にプロ
ピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド、スチレンオキサイド等の1種又は2種以上を付
加して得られるポリオール及びポリオキシテトラメチレ
ンポリオール等が挙げられる。
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロ
ヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパンあるいはその他の低分子ポリオールの1種又は2
種以上とグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイ
マー酸、水添ダイマー酸あるいはその他の低分子ジカル
ボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以上との縮合重合
体及びプロピオラクトン、カプロラクトン、バレロラク
トン等の開環重合体等が挙げられる。
カーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、
水素添加されたポリブタジエンポリオール、アクリルポ
リオール等が挙げられる。又、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールグリセ
リン、トリメチロールプロパン、グルコース、ソルビト
ール、シュークローズ等の低分子ポリオールも挙げられ
る。
おいて反応性を高めるために、ポリオキシアルキレンポ
リオールがオキシエチレン基を含有していてもよい。し
かし、該ポリオール中のオキシエチレン基の割合が、2
0重量%を超えると得られた硬化塗膜の親水性が高くな
りすぎ、水に浸漬されると膨潤するので好ましくない。
より好ましくは10重量%以下である。
であることが好ましい。さらに好ましくは2越え3個以
下である。平均水酸基数が2個以下では硬化塗膜の高分
子量化が困難になるため、硬化物の機械強度が不充分と
なる。また、3個を越えると架橋密度が高くなりすぎ、
硬化物の伸び性能が悪化する。
物の伸びが著しく悪くなりシーリング材の用途には不適
となる。しかしポリオールの分子量が高すぎても得られ
るポリウレタンプレポリマーの粘度が高くなり、また硬
化物の機械強度が不充分となる恐れがあるのでポリオー
ルの水酸基当たりの分子量は200〜7, 000である
ことが好ましく、より好ましくは500〜5, 000で
ある。
ト基数は、2個以上で、より好ましくは2〜3個であ
る。更にイソシアネートとポリオールとのNCO/OH
比は、好ましくは1.3以上、更に好ましくは1.3〜
5.0である。ウレタンプレポリマー中の残存NCO重
量%は、好ましくは1.5〜5重量%である。5重量%
を超えると硬化が速くなりすぎ、得られる塗膜は硬くな
り、充分な伸び性能が発現しにくくなる。1.5重量%
未満では逆に硬化性が著しく悪くなり、塗膜の機械強度
もきわめて弱くなり、シーリング材として必要な性能が
発揮しにくくなる。
(B)、脂肪酸のカルシウム塩(C)及び脂肪酸金属塩
(D)を必須成分として使用する。
ジエチルトルエンジアミン、4,4’−メチレンビス
(2−クロロアニリン)等のアミノ基を2個以上有する
アミン化合物や前述のポリオール類を使用することがで
きる。その中でもポリオール中のオキシエチレン基の含
有量が10重量%以下で、ポリオ−ルの水酸基数が2〜
4個、ポリオールの水酸基当たりの数平均分子量が50
0〜7, 000のポリオキシアルキレンポリオールが好
ましく用いられる。
えば、オクチル酸、ネオデカン酸、ネオドデカン酸等の
カルシウム塩が挙げられる。その製法は、脂肪酸ナトリ
ウム塩を例えば塩化カルシウムと反応させ塩交換反応に
よる公知の方法で製造できる。この中で炭素数9以上の
分岐状の脂肪酸カルシウム塩が特に可使時間の安定性と
発泡防止効果に優れ好ましく、更に、ネオデカン酸のカ
ルシウム塩が好ましく用いられる。尚、脂肪酸のカルシ
ウム塩は、通常ターペン等の溶剤で希釈したものが用い
られる。
ターペン等溶剤で希釈してカルシウム含有量を5重量%
に調整した溶液を、硬化剤成分当たり0.1〜3.0重
量%添加することが好ましい。0.1重量%未満では効
果が発揮できにくいし、3.0重量%を越えて加えても
可使時間の安定性、高温施工時の発泡防止効果の向上が
みられない。尚、脂肪酸カルシウム塩だけでは硬化硬化
触媒としての効果は期待できないため必ず硬化触媒とし
て脂肪酸鉛塩と併用する必要がある。
チル酸鉛、ネオデカン酸鉛等のウレタン用硬化触媒とし
て公知の脂肪酸鉛塩を用いることができる。これらの脂
肪酸鉛塩は通常ターペン等溶剤で希釈した溶液として用
いる。
ペン等溶剤で希釈して鉛含有量を24重量%に調整した
ものを硬化剤中に0.01〜5.0重量%添加すること
が好ましい。0.01重量%未満では、硬化触媒として
の効果が発揮できないし、5.0重量%越えて加えても
目的とする硬化時間の短縮化が殆どみられない。
化剤とを混合する。その割合は、主剤中のNCO基と硬
化剤中の活性水素化合物(B)の活性水素との当量比が、
NCO/OH=0.7〜2.0が好ましい、より好まし
くは1.0〜1.5である。0.7未満では塗膜の機械
強度が不足すると共に耐久性が低くなるし、2.0を越
えると発泡を起こしやすくなる。
は、充填材、顔料、各種安定剤、可塑剤、溶剤等であ
る。充填材としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、
カオリン、クレー、シリカ、ゼオライト、硫酸アルミニ
ウム、カーボンなどが、顔料としては、酸化クロム、酸
化チタンなどの無機顔料およびフタロシアニン顔料など
の有機顔料が挙げられる。
ル、フタル酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、塩素化
パラフィン、および石油系可塑剤など挙げられ、溶剤と
しては、例えばターペン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素およびn−ヘプタン、n−デカンなどの脂
肪族炭化水素が挙げられる。この他、ポリウレタン樹脂
に一般的に使用される酸化防止剤、紫外線吸収剤、脱水
剤などの安定剤を配合できる。
硬化剤とを必須成分とするものであり、さらに前記した
の添加剤、例えば充填材、顔料、安定剤、可塑剤、溶剤
を硬化剤に加え、又、安定剤、可塑剤、溶剤、酸化防止
剤、紫外線防止剤等を主剤に加えて2液シーリング材と
するものである。該シーリング材を現場で使用する際
に、主剤と硬化剤とを好ましくは、主剤:硬化剤=1:
2〜3(重量比)で混合して、必要により顔料で着色調
整をして塗布、充填される。
用され、土木建築分野、自動車分野、電気電子分野にお
ける部品、材料のシーリング材として使用できる。
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。特に断りのない限り、「部」及び「%」は、重量
基準である。
ピレンエーテルジオール1500g(0.5モル)と数
平均分子量3000のポリプロピレンエーテルトリオー
ル500g(0.17モル)に2,4−トリレンジイソ
シアネート261g(1.5モル)を加え、窒素気流下
で80℃にて20時間反応し、NCO%が2.79%の
ウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
0のポリプロピレンエーテルジオール1000g(0.
5モル)と数平均分子量3000のポリプロピレンエー
テルトリオール300g(0.1モル)に2,4−トリ
レンジイソシアネート191.4g(1.1モル)を加
え、窒素気流下で80℃にて20時間反応し、NCO%
が2.54%のウレタンプレポリマー(A−2)を得
た。
サー中で下表に示す化合物を加え、均一に混合した後、
脱泡して硬化剤を得た。尚、混合する順序としては炭酸
カルシウム、活性水素化合物(B)、脂肪酸のカルシウ
ム塩(C)を十分に混合した後、脂肪酸鉛塩(D)及び
ジオクチルフタレート(DOP)を加えて更に均一に混
合した。
20℃×55%RH雰囲気下でJIS A−5758に
準じて押し出し性を評価し、押し出し時間が20秒にな
るまでの時間を可使時間とした。可使時間のばらつきの
問題を検討するためそれぞれの配合で3回ずつサンプル
を作製し、作製した個々のサンプルにつき可使時間を測
定した。
ったガラス板(30×30cm)上に厚さ6mmになる
ように試料を流し、25℃×50%RHの条件下で放置
し、一定時間毎に直径1.5cmで500gの重りを1
0秒間乗せた後、重りに塗膜が付着しなくなる時間を硬
化時間とした。
部、硬化剤300部を混合後、直ちに直径5cm、高さ
10cmで底のついた円筒状プラスチック容器に泡の入
らないように充填して50℃乾燥機内で硬化させた後、
硬化物が発泡して容器より盛り上がった高さを測定し
た。
た。
ある。 ポリオ−ルA: 数平均分子量3000のポリプロピレ
ンエーテルジオール ポリオールB: 数平均分子量4500のポリプロピレ
ンエーテルトリオールテ゛ィックネート Ca : ネオデカン酸カルシウム塩とターペン
混合物(不揮発分63%、Ca分は5%)大日本インキ化
学工業製 24%オクチル酸鉛 : 大日本インキ化学工業製 CCR−B : 炭酸カルシウム(白石工業製) オクチル酸Ca :オクチル酸カルシウム塩とターペン混
合物(不揮発分44%、Ca分は4%)大日本インキ化学
工業製
してネオデカン酸カルシウムを配合したもので可使時間
の安定性と非発泡性で良好な結果を示した。実施例6及
び実施例7は脂肪酸の代わりにオクチル酸カルシウムを
配合したもので実施例1〜5には及ばないものの良好な
結果を示した。
(C)を配合しない比較例1〜4、比較例6、比較例7
は24%オクチル酸鉛の配合量4部以下では24%オク
チル酸鉛を配合しても殆ど硬化性の短縮化が認められ
ず、4部を越えると急速に硬化性の短縮化が認められ
た。更に可使時間のばらつきが大きくまた発泡も大きか
った。硬化剤中に脂肪酸のカルシウム塩を配合して脂肪
酸鉛塩を配合しない比較例5は硬化性が極めて低く実用
に適さないものであった。
個以上有するウレタンプレポリマー(A)を主成分とす
る主剤成分と活性水素化合物(B)、脂肪酸のカルシウ
ム塩(C)及び硬化触媒として脂肪酸鉛塩(D)を含有
する硬化剤成分からなることを特徴とし、可使時間の安
定性、高温施工時の発泡防止効果に優れた二液硬化型ウ
レタン組成物及びシーリング材を提供するものである。
Claims (4)
- 【請求項1】イソシアネート基を末端に2個以上有する
ウレタンプレポリマー(A)を主成分とする主剤成分
と、活性水素化合物(B)、脂肪酸のカルシウム塩
(C)及び硬化触媒として脂肪酸鉛塩(D)を含有する
硬化剤成分とからなることを特徴とする常温硬化性の二
液型硬化型ウレタン組成物。 - 【請求項2】 脂肪酸のカルシウム塩(C)が、炭素数
9以上の分岐状の脂肪酸のカルシウム塩であることを特
徴とする請求項1記載の二液硬化型ウレタン組成物。 - 【請求項3】 脂肪酸のカルシウム塩(C)が、ネオデ
カン酸のカルシウム塩であることを特徴とする請求項1
記載の二液硬化型ウレタン組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の組成物から
なる二液硬化型ウレタンシーリング材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08001998A JP3780691B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 二液硬化型ウレタン組成物及びシーリング材 |
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JPH11279250A true JPH11279250A (ja) | 1999-10-12 |
JP3780691B2 JP3780691B2 (ja) | 2006-05-31 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002212541A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-31 | Konishi Co Ltd | 2成分形ポリウレタン系シーリング材 |
JP2008285580A (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 二液硬化型ポリウレタン系シーリング材組成物 |
JP2012502166A (ja) * | 2008-09-10 | 2012-01-26 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 反応性接着剤を基材に結合させるための改良されたプロセス |
JP2018162420A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 積層体とその製造方法 |
-
1998
- 1998-03-26 JP JP08001998A patent/JP3780691B2/ja not_active Expired - Fee Related
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