JP2009203392A - 2液型ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

2液型ウレタン樹脂組成物 Download PDF

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堅大郎 鈴木
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Abstract

【課題】実用的な可使時間を有し、速やかに、且つ、高い反応率で硬化して、気泡の発生がなく、優れた強靱性を有する硬化物を得ることができる2液型ウレタン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】2液型ウレタン樹脂組成物は、化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)、及び化合物(D)からなる:(A)ポリイソシアネート化合物(B)下記式で表わされる、ケチミン化合物
Figure 2009203392

(C)ポリオール化合物(D)酸性リン酸エステル化合物、又は該酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩
【選択図】図1

Description

本発明は、実用的な可使時間を有するとともに、速やかに、且つ、高い反応率で硬化して、気泡の発生がなく、優れた強靱性を有する硬化物を得ることができる2液型ウレタン樹脂組成物に関する。この2液型ウレタン樹脂組成物は、各種処理剤(接着剤、コーティング剤等)として有用である。
従来、ウレタン樹脂組成物を速やかに硬化させる場合は、スズ系触媒などに代表される金属触媒を使用することが多かった(特許文献1参照)。このような触媒は、短時間で硬化物に所望の物性(例えば強靱性等)を発現させるためには、多量に使用する必要があった。しかしながら、多量に使用すると、経時的に硬化物の物性が著しく低下するために、長期耐久性に乏しく、使用できる量に限界があった。また、このように使用量が限定されるため、短時間で反応を完結させるのに必要な量の触媒を使用することができず、所望の物性が発現するまでに長時間を要することが問題であった。一方、触媒を十分量使用することによって経時的な物性の劣化を引き起こすことがない触媒として、アミン系触媒が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、アミン系触媒を使用すると、使用量に関係なく、硬化物中に多量の気泡が発生することが問題であった。
上記のような硬化物の物性の低下、及び気泡の発生を引き起こさない触媒として、カルボン酸が知られている(非特許文献1参照)。しかしながら、カルボン酸は触媒効果が低く、硬化剤として1級若しくは2級アミンなどに代表される塩基性化合物を添加する必要がある。そして、該塩基性化合物はカルボン酸と中和反応により塩構造を形成するため、硬化剤及び触媒双方の活性が低下し、反応率が低下して、得られた硬化物の強靱性が不足する問題がある。また、該塩基性化合物とカルボン酸が塩構造を形成することによる増粘効果が著しく、作業性に乏しい点も問題であった。
このように、従来より汎用される触媒を硬化触媒として使用すると、使用できる触媒量や原料に制限があり、所望の物性が得られにくく、特に、可使時間と硬化性(反応率)のバランスをとることが非常に困難であり、短時間で硬化反応を完結させようとすると、可使時間が短く、実用に供することが困難であった。一方、可使時間を引き延ばすことを優先すると、硬化速度が低下して所望する物性の発現に長時間を要することとなった。さらにその上、可使時間を引き延ばすことを優先すると、反応率が低下する傾向があり、所望する物性を得ることが困難であった。すなわち、速硬化性、可使時間、及び硬化物の物性のすべてに優れる2液型ウレタン樹脂組成物が見出されていないのが現状である。
特開平1−11179号公報 小西 伸ら著、「最新 ポリウレタンの設計・改質と高機能化技術全集」(技術情報協会)、2007年3月31日、p.74〜77
従って、本発明の目的は、実用的な可使時間を有しながら、速やかに、且つ、高い反応率で硬化して、気泡の発生がなく、優れた強靱性を発揮する硬化物を得ることができる2液型ウレタン樹脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、末端にイソシアネート基を有するウレタン化合物、通常は「湿気硬化型接着剤に対する潜在性硬化剤」として使用されるケチミン、及びポリオール化合物の混合物に、触媒として酸性リン酸エステル化合物、又は該酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩を混合すると、湿気の存在がなくとも硬化反応を促進することができること、及び、実用的な範囲に可使時間を引き延ばすことができ、その上、速やかに、且つ、高い反応率で硬化させて、気泡の発生が著しく少ない、強靱な硬化物を得ることができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づき、さらに研究を重ねて完成したものである。
すなわち、本発明は、化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)、及び化合物(D)からなる2液型ウレタン樹脂組成物を提供する。
(A)下記式(1)で表されるイソシアネート化合物
Figure 2009203392
(式中、R1は多価の有機基を示し、sは2以上の整数を示す)
(B)下記式(2)で表されるケチミン化合物
Figure 2009203392
(式中、R2は多価の有機基を示し、R3、R4は、同一又は異なって水素原子又は有機基を示し、R5は有機基を示し、tは2以上の整数を示す。R3、R4、R5のうち少なくとも2つの基は互いに結合して、隣接する1又は2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい)
(C)下記式(3)で表されるポリオール化合物
Figure 2009203392
(式中、R6は多価の有機基を示し、uは2以上の整数を示す)
(D)下記式(4)で表される酸性リン酸エステル化合物、又は該酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩
Figure 2009203392
(式中、R7は有機基を示し、vは1又は2を示す)
化合物(A)としては、下記式(5)
Figure 2009203392
(式中、Arは芳香族環式基を示す。sは上記に同じ)
で表される芳香族ポリイソシアネート化合物が好ましく、なかでも、下記式(6)
Figure 2009203392
(式中、R8は多価の有機基を示し、sは上記に同じ)
で表されるポリフェニルイソシアネート化合物が好ましく、なかでも、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応により得られる末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーが好ましい。
化合物(B)としては、アミンとジエチルケトンとを反応させて得られるケチミン化合物が好ましい。
化合物(C)としては、ポリプロピレングリコール骨格を有しないポリオール化合物が好ましい。
化合物(D)としては、酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物をモル比1:1〜1:0.2で反応させて得られる塩が好ましい。
本発明の2液型ウレタン樹脂組成物においては、イソシアネート化合物、ケチミン化合物、ポリオール化合物を含有し、触媒として酸性リン酸エステル化合物、又は該酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩を含有することを特徴とする。そのため、ケチミンが空気中に含まれる水分により加水分解されるより早く、イソシアネート化合物とケチミンの異性体であるエナミン化合物とのウレア結合、及びイソシアネート化合物とポリオール化合物とのウレタン結合とが主反応として促進される。すなわち、ケチミンが加水分解することなく、速やかに硬化することができる。
さらに、触媒として、従来の触媒、例えば、スズ系触媒を速硬化性を発現するのに十分な量を使用すると、経時的に耐久性の低下が起こるため使用できる量に限界があり、短時間で反応を完結させることができなかった。また、アミン系触媒を使用すると、添加量に関係なく硬化反応に伴い発泡するため、硬化物の物性を高めることが困難であった。さらにまた、カルボン酸を使用すると、ケチミンと塩を形成して触媒能及び反応に供するケチミン量を低下させる結果、反応率や物性の低下を引き起こし、その上、反応初期に急激に粘度が上昇してゲル化するため塗布作業が困難であった。それに対して、本発明においては、酸性リン酸エステル化合物、又は該酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩を触媒として使用するため、急激な粘度上昇の原因となるイソシアネート化合物とケチミン化合物の異性体であるエナミン化合物との反応には干渉することなく、イソシアネート化合物とポリオール化合物との反応を著しく促進することができ、初期の急激な粘度上昇を抑制して、可使時間を実用的な範囲に引き延ばしつつ、反応率の低下を引き起こすことがないため最終強度に達することができる。そのため、本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、作業性に優れている。そして、硬化物中に含有する気泡を著しく抑制することができ、強靱性に優れた硬化物を得ることができる。なお、本発明において最終強度とは、反応が完結した状態における硬化物の強度を意味する。
[化合物(A)]
本発明における化合物(A)は、上記式(1)で表されるイソシアネート化合物である。式中、R1は多価の有機基を示し、sは2以上の整数を示す。
1における多価の有機基には、多価の炭化水素基、多価の複素環式基、これらが連結基を介して又は介することなく2以上結合した基などが含まれる。R1における有機基の炭素数としては、例えば、1〜30、好ましくは6〜15である。また、前記連結基としては、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、アミン結合(−NR’−)、カルボニル結合(−C(=O)−)、エステル結合(−C(=O)−O−)、カーボネート結合、アミド結合、尿素結合、ウレタン結合等が挙げられる。R’はアルキル基を示す。
多価の炭化水素基としては、多価の脂肪族炭化水素基、多価の脂環式炭化水素基、多価の芳香族炭化水素基の他、これらの多価の炭化水素基が組み合わされた多価の基(「多価の複合炭化水素基」と称する場合がある)などが挙げられる。多価の脂肪族炭化水素基としては、アルキレン基などの2価の脂肪族炭化水素基を用いることができる。アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等の直鎖状のアルキレン基の他、分岐鎖又は置換基を有するアルキレン基(例えば、プロピレン基など)などが挙げられる。
多価の脂環式炭化水素基としては、単環式炭化水素環を有する多価の脂環式炭化水素基であってもよく、多環式炭化水素環を有する多価の脂環式炭化水素基であってもよい。前記単環式炭化水素環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環などの環を構成する炭素数が5〜10程度のシクロアルカン環が挙げられる。また、多環式炭化水素環としては、例えば、橋かけ環などが挙げられる。該橋かけ環としては、例えば、二環式炭化水素環(例えば、ピナン、ピネン、ボルナン、ノルボルナン、ノルボルネン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[4.3.2]ウンデカンなどにおける炭化水素環など)、三環式炭化水素環(例えば、アダマンタン、エキソトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、エンドトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンなどにおける炭化水素環など)、四環式炭化水素環(例えば、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカンなどにおける炭化水素環など)などが例示できる。
具体的には、シクロヘキサン環を有する2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロアルキレン基が挙げられる。また、ノルボルナン環を有する2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、ノルボルナン−2,3−ジイル、ノルボルナン−2,5−ジイル、ノルボルナン−2,6−ジイルなどのノルボルナン−ジイル基などが挙げられる。
多価の芳香族炭化水素基としては、アリレン基(arylene group)などの2価の芳香族炭化水素基を用いることができる。アリレン基としては、例えば、フェニレン基(例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基など)などのベンゼン環を有する2価の芳香族炭化水素基や、ナフチレン基などのナフタレン環を有する2価の芳香族炭化水素基などが挙げられる。なお、多価の芳香族炭化水素基における芳香族性環としては、ベンゼン環やナフタレン環の他、アズレン、インダセン、アントラセン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレンなどの2〜10個の4〜7員炭素環が縮合した縮合炭素環なども挙げられる。
さらにまた、これらの多価の炭化水素基が組み合わされた多価の基(多価の複合炭化水素基)としては、例えば、2価の脂肪族炭化水素基(アルキレン基など)、単環式炭化水素環又は多環式炭化水素環を有する2価の脂環式炭化水素基(シクロアルキレン基やノルボルナン−ジイル基など)、ベンゼン環又は縮合炭素環を有する2価の芳香族炭化水素基(フェニレン基やナフチレン基など)が適宜組み合わされた2価の基(2価の複合炭化水素基)を挙げることができる。2価の複合炭化水素基としては、例えば、アルキレン−フェニレン基、アルキレン−フェニレン−アルキレン基などの脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが組み合わされた2価の複合炭化水素基;アルキレン−シクロアルキレン基、アルキレン−シクロアルキレン−アルキレン基、アルキレン−ノルボルナン−ジイル基、アルキレン−ノルボルナン−ジイル−アルキレン基などの脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが組み合わされた2価の複合炭化水素基などが挙げられる。これらの多価の複合炭化水素基が組み合わされた基において、アルキレン部位、フェニレン部位、シクロアルキレン部位、ノルボルナン−ジイル部位としては、前記例示のアルキレン基、フェニレン基、シクロアルキレン基、ノルボルナン−ジイル基などを用いることができる。
具体的には、多価の複合炭化水素基としては、例えば、メチレン−1,3−フェニレン−メチレン(m−キシリレン)基、メチレン−1,3−シクロヘキシレン−メチレン基、メチレン−ノルボルナン−2,5−ジイル−メチレン基、メチレン−ノルボルナン−2,6−ジイル−メチレン基や、これらの基においてメチレン部位が他のアルキレン部位(例えば、エチレン部位、トリメチレン部位、プロピレン部位など)となっている基などが挙げられる。
多価の複素環式基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択された少なくとも1種のヘテロ原子を含む単環又は多環の芳香族性又は非芳香族性の複素環を有し、且つ式中に示される窒素原子との結合部位に炭素原子を有する多価の複素環式基が挙げられる。
上記の多価の炭化水素基や複素環式基は置換基(例えば、炭化水素基など)を有していてもよく、該置換基としては、エポキシ樹脂等のアミン反応性化合物との反応性を有していないことが重要である。
前記R1における多価の有機基としては、多価の炭化水素基が好ましく、特に、多価の香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが組み合わされた2価の複合炭化水素基が好ましい。
また、前記式(1)中のsは2以上の整数を示す。すなわち、化合物(A)は多価のイソシアネート化合物である。sとしては2以上の整数であれば特に制限されないが、例えば2〜10(好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4であり、特に好ましくは2)の整数から選択することができる。また、2個以上のイソシアネート基は、反応性が非対称であることが反応性を向上させることができる点で好ましい。
本発明における化合物(A)としては、上記式(5)で表される芳香族ポリイソシアネート化合物が、ケチミン化合物の異性体であるエナミン化合物及びポリオール化合物に対する反応性が高く、速硬化性を発揮することができ、高反応率で硬化することができる点で好ましい。式(5)中、Arは芳香族環式基を示す。sは上記に同じ。
Arにおける芳香族環式基を構成する芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環等の1〜10環程度の芳香族炭化水素環、又はこれらが連結基を介して、若しくは介することなく結合した基が挙げられる。これらの中でも、1〜5環の芳香族炭化水素環、特にベンゼン環及びナフタレン環が好ましい。また、Arは置換基を有していてもよく、Arが有する置換基としては、有機基(例えば、炭化水素基、複素環式基、これらが2以上結合した基など)が挙げられる。
置換基としての炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基などが挙げられる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ペンチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基等の炭素数1〜20程度のアルキル基などが挙げられる。アルキル基としては、炭素数が2以上(例えば、2〜6)のアルキル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数が2〜4のアルキル基である。
また、脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロヘキシル基などの環を構成する炭素数が5〜10程度のシクロアルキル基の他、多環式炭化水素環(例えば、ノルボルナンにおける炭化水素環等の橋かけ環など)を有する基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基やナフチル基などのアリール基などが挙げられる。なお、芳香族炭化水素基における芳香族性環としては、ベンゼン環や縮合炭素環(例えば、ナフタレン環等の2〜10個の4〜7員炭素環が縮合した縮合炭素環など)が挙げられる。
置換基としての複素環式基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択された少なくとも1種のヘテロ原子を含む単環又は多環の芳香族性又は非芳香族性の複素環を有し、且つ式中に示される窒素原子との結合部位に炭素原子を有する複素環式基が挙げられる。
上記の炭化水素基や複素環式基は置換基(例えば、炭化水素基など)を有していてもよく、該置換基としては、エポキシ樹脂等のアミン反応性化合物との反応性を有していないことが重要である。
式(5)で表される芳香族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、m−フェニレンジイソシアネ−ト、p−フェニレンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、ナフチレン−1,4−ジイソシアネ−ト、ナフチレン−1,5−ジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(MDI)、ポリメリックMDI、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−ト、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジイソシアネ−ト、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソシアネ−ト、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシネ−ト、4,4´−ジフェニルプロパンジイソシアネ−ト、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−ジイソシアネ−ト、1,3−キシリレンジイソシアネ−ト、1,4−キシリレンジイソシアネ−ト、ω,ω´−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン、等が挙げられる。
本発明における化合物(A)としては、なかでも、上記式(6)で表されるポリフェニルイソシアネート化合物が好ましい。式(6)中、R8は多価の有機基を示す。sは上記に同じ。R8における多価の有機基としては、上記R1と同様の例を挙げることができる。式(6)で表されるポリフェニルイソシアネート化合物としては、例えば、4,4´−ジフェニルジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(MDI)、ポリメリックMDI、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−ト、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジイソシアネ−ト、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソシアネ−ト、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシネ−ト、4,4´−ジフェニルプロパンジイソシアネ−ト、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−ジイソシアネ−ト等が挙げられる。
本発明における化合物(A)としては、特に、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物から得られる、末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーが好ましい。ウレタンプレポリマーの原料となるポリイソシアネート化合物としては、前記式(1)で表され、式中、R1が多価の脂肪族炭化水素基、多価の脂環式炭化水素基、多価の芳香族炭化水素基の他、多価の複合炭化水素基であるイソシアネート化合物を挙げることができ、なかでも、上記式(5)で表される芳香族ポリイソシアネート化合物が好ましく、特に、上記式(6)で表されるポリフェニルイソシアネート化合物が好ましい。化合物(A)として末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーを使用すると、化合物(A)と化合物(B)及び化合物(C)の配合割合の調整が容易であり、硬化速度の調整を容易に行うことができる。
ウレタンプレポリマーの原料となるポリイソシアネート化合物としては、上記例に挙げられたイソシアネ−ト化合物の二量体や三量体、反応生成物又は重合物(例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートの二量体や三量体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物など)なども使用することができる。
ウレタンプレポリマーの原料となるポリオール化合物としては、特に限定されることなく公知慣用のポリオール化合物を使用することができる。好ましいポリオール化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオレフィンポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群より選択された少なくとも1種のポリオール化合物が挙げられる。
ウレタンプレポリマーの原料となるポリオール化合物としては、なかでも、ポリプロピレングリコール骨格を有しないポリオール化合物が好ましい。ポリプロピレングリコールを合成する際には塩基触媒を使用するが、その塩基触媒がポリプロピレングリコール骨格を有するポリオール中に残存し、ポリプロピレングリコール骨格を有するポリオール化合物をウレタンプレポリマーの原料として使用すると、2液型ウレタン樹脂組成物を硬化して得られる硬化物中に気泡が発生し、硬化物の物性を低下させる傾向がある。
本発明におけるウレタンプレポリマーの原料となるポリオール化合物としては、ポリプロピレングリコール骨格を有しないポリオール化合物として、例えば、ヒマシ油系ポリオールを使用することができる。ヒマシ油系ポリオールとしては、ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸とポリオール(低分子ポリオール及び/又はポリエーテルポリオール)との線状または分岐状ポリエステル、例えば、ヒマシ油脂肪酸のジグリセライド、モノグリセライド、ヒマシ油脂肪酸とトリメチロールプロパンとのモノ、ジ、又はトリエステル等が挙げられる。
なお、上記低分子ポリオールとしては、2価のもの、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、水添ビスフェノールA、2価であり、且つカルボキシル基を有するもの、例えば、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロパン酸など、3価以上のもの(3〜8価のもの)例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
ポリオール化合物の重量平均分子量としては、たとえば、500〜10000、好ましくは、1000〜5000である。ポリオール化合物の重量平均分子量が500未満では、柔軟性を付与する効果が低くなり、粘度が高くなる傾向にある。また一方、10000を超えると、プレポリマー合成に多量の触媒を添加する必要が生じ、物性が低下する傾向にある。
ポリオール化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
ウレタンプレポリマーの原料となるポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応方法は特に限定されず、公知の方法を採用できる。例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを、溶媒下又は無溶媒下で混合することにより、分子鎖末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーを得ることができる。
反応に際しては、重合触媒を用いることができる。重合触媒としては、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させる際に用いられる公知慣用の重合触媒(硬化触媒)を用いることができる。より具体的には、重合触媒として、有機スズ化合物、金属錯体、アミン化合物などの塩基性化合物、有機酸、有機燐酸化合物などが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させる際の両成分のモル比は、例えば、NCO/OH(モル比)として、1.2以上、好ましくは1.5以上、さらに好ましくは2.0以上である。NCO/OH(モル比)が1.2未満の場合には、ウレタンプレポリマーの分子量が大きくなるため、ゲル化若しくは高粘度化し易くなる。反応温度は、例えば5〜100℃、好ましくは60〜85℃である。
ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基(NCO)含有量は、例えば、0.3〜50質量%、好ましくは0.3〜40質量%程度である。
[化合物(B)]
本発明における化合物(B)は、上記式(2)で表されるケチミン化合物である。式(
2)中、R2は多価の有機基を示し、R3、R4は、同一又は異なって水素原子又は有機基を示し、R5は有機基を示し、tは2以上の整数を示す。R3、R4、R5のうち少なくとも2つの基は互いに結合して、隣接する1又は2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい。R2における多価の有機基の炭素数としては、例えば、1〜1000、好ましくは6〜100である。R3、R4における有機基の炭素数としては、例えば、1〜6、好ましくは1〜3である。R5における有機基の炭素数としては、例えば、1〜6、好ましくは2〜3である。
本発明の化合物(B)は、下記式(7)
Figure 2009203392
(式中、R2、tは上記に同じ)
で表される1級アミン化合物と、下記式(8)
Figure 2009203392
(式中、R3、R4、R5は上記に同じ。R3、R4、R5のうち少なくとも2つの基は互いに結合して、隣接する1又は2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい)
で表されるケトン化合物とを反応させて得ることができ、前記1級アミン化合物のケチミン化率が80%以上であることが好ましい。ケチミン化率が80%を下回ると、ケチミン化合物の異性体であるエナミン化合物やポリオール化合物よりイソシアネート基に対する反応性が高い1級アミンが多く残存するため、可使時間が短くなり過ぎる傾向がある。
(1級アミン化合物)
式(6)で表される1級アミン化合物において、R2は有機基を示し、上記式(2)中のR2に相当する。R2における有機基としては、上記R1における多価の有機基と同様の例を挙げることができる。また、前記式(6)中のtは2以上の整数を示し、上記式(2)中のtに相当する。
1級アミン化合物には、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン、芳香脂肪族ポリアミン、複素環式ポリアミンなどが含まれる。脂肪族ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,3−ペンタメチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,2−ブチレンジアミン、2,3−ブチレンジアミン、1,3−ブチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンの他、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどが挙げられる。また、脂肪族ポリアミンとして、ポリオキシアルキレン骨格を有するジアミンなどのポリオキシアルキレン骨格を有するポリアミンを用いることもできる。
脂環式ポリアミンとしては、例えば、1,3−シクロペンタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1−アミノ−1−メチル−4−アミノメチルシクロヘキサン、1−アミノ−1−メチル−3−アミノメチルシクロヘキサン、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4´−メチレンビス(3−メチル−シクロヘキシルアミン)、メチル−2,3−シクロヘキサンジアミン、メチル−2,4−シクロヘキサンジアミン、メチル−2,6−シクロヘキサンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン{例えば、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンなど}等の脂環式ジアミンなどが挙げられる。
芳香族ポリアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、ナフチレン−1,4−ジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミン、4,4´−ジフェニルジアミン、4,4´−ジフェニルメタンジアミン、2,4´−ジフェニルメタンジアミン、4,4´−ジフェニルエ−テルジアミン、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジアミン、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジアミン、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジアミン、4,4´−ジフェニルプロパンジアミン、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−ジアミン等の芳香族ジアミンなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリアミンとしては、例えば、1,3−キシリレンジアミン、1,4−キシリレンジアミン、α,α,α´,α´−テトラメチル−1,3−キシリレンジアミン、α,α,α´,α´−テトラメチル−1,4−キシリレンジアミン、ω,ω´−ジアミノ−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ビス(1−アミノ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−アミノ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(α,α−ジメチルアミノメチル)ベンゼン等の芳香脂肪族ジアミンなどが挙げられる。
1級アミン化合物としては、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香脂肪族ポリアミンが好ましく、なかでも脂環式ポリアミンが特に好ましい。1級アミン化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
(ケトン化合物)
式(7)で表されるケトン化合物において、R3、R4、R5は、それぞれ有機基を示し、上記式(2)中のR3、R4、R5に相当する。R3、R4、R5のうち少なくとも2つの基は互いに結合して、隣接する1又は2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい。
3、R4における有機基としては、それぞれ、炭化水素基、複素環式基、これらが2以上結合した基などが含まれる。R5における有機基としては、炭化水素基、式中に示されるカルボニル基との結合部位に炭素原子を有する複素環式基、これらが2以上結合した基などが含まれる。
前記炭化水素基、複素環式基、これらが2以上結合した基の例としては、上記Arが有していてもよい置換基における例と同様の例を挙げることができる。
前記R3、R4、R5のうち少なくとも2つの基は互いに結合して、隣接する炭素原子とともに環を形成していてもよい。このような環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロデカン環、シクロドデカン環等の3〜15員程度のシクロアルカン環などが挙げられる。
−CH234、−R5としては、少なくとも一方が炭素数2以上(例えば2〜6)の炭化水素基(例えば、脂肪族炭化水素基、とりわけ、エチル基、イソブチル基等のアルキル基)であることが好ましく、この場合、他方は炭素数1〜6の炭化水素基(例えば、脂肪族炭化水素基、とりわけアルキル基)であるのが望ましい。特に、−CH234、−R5を、ともに炭素数2以上(例えば2〜6)の炭化水素基(特に、脂肪族炭化水素基、とりわけアルキル基)とすると、該ケトン化合物を反応させて得られるケチミン化合物の異性体であるエナミン化合物の、イソシアネート化合物(A)に対する反応性をより高めることができ、硬化速度をより速めることができるため、優れた速硬化性及び初期密着性を発揮することができる。
ケトン化合物の代表的な例として、例えば、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルt−ブチルケトン、メチルs−ブチルケトン、ジエチルケトン、エチルプロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチルブチルケトン、エチルイソブチルケトン、エチルt−ブチルケトン、エチルs−ブチルケトン、エチルペンチルケトン、エチルヘキシルケトン、エチルヘプチルケトン、エチルオクチルケトン、エチル2−エチルヘキシルケトン、ジプロピルケトン、プロピルイソプロピルケトン、プロピルブチルケトン、プロピルイソブチルケトン、プロピルt−ブチルケトン、プロピルs−ブチルケトン、プロピルペンチルケトン、プロピルヘキシルケトン、プロピルヘプチルケトン、プロピルオクチルケトン、プロピル2−エチルヘキシルケトン、ジイソプロピルケトン、ジブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジ−t−ブチルケトン、ジ−s−ブチルケトン、ジペンチルケトン、ジヘキシルケトン等の脂肪族ケトン(例えば、C1-20アルキル−C1-20アルキルケトン);シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトンなどが挙げられる。ケトン化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。本発明においては、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、特にジエチルケトンを好適に使用することができる。
1級アミン化合物とケトン化合物との反応は、特に限定されず、公知の方法を採用できる。例えば、1級アミン化合物とケトン化合物とを無溶剤下、または非極性溶剤(例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼンなど)の存在下で混合し、その後、加熱還流し、必要に応じて生成する水を共沸により除去することにより行うことができる。なお、反応速度を速くするため、必要に応じて、酸触媒などの触媒を用いてもよく、また系内に脱水剤を存在させてもよい。脱水剤は、ある程度反応が進行して反応速度が遅くなった時点で系内に添加するのが、経済的等の観点から好ましい。
前記脱水剤としては、反応を阻害しない脱水剤であれば特に限定されず、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン化合物;ビニルトリメトキシシラン等のビニル基含有アルコキシシラン化合物;テトラメトキシシランのオリゴマー等のシリコーン系オリゴマー;ヘキサメチルジシラザン等のシラザン化合物;テトラブトキシチタン等のアルコキシチタン化合物などが挙げられる。脱水剤としては、アミンに対して反応性を有しない、液状のものが好ましい。
この反応においては、1級アミン化合物及びケトン化合物のうちいずれか一方の成分(特に、ケトン化合物)が過剰に用いられていてもよい。反応温度は、用いる1級アミン化合物及びケトン化合物の種類によっても異なるが、通常、50〜200℃、好ましくは100〜160℃である。反応終了後、残存するケトン化合物、用いた溶媒、1級アミン化合物は蒸留等により除去することができる。
こうして得られる化合物(B)は、主生成物である式(2)で表されるアミノ基を有しないケチミン化合物とともに、未反応の1級アミノ基を有するケチミン化合物を含んでいてもよい。
1級アミン化合物のケチミン化率は、1級アミン化合物とケトン化合物の仕込みモル比、反応温度、反応時間、触媒や脱水剤の種類や添加量などにより制御できる。また、反応後の精製によりケチミン化率を調整してもよい。精製方法については従来公知の方法を採用できる。
本発明において、化合物(B)は、その原料である1級アミン化合物を基準とするケチミン化率が80%以上であることが好ましい。反応により前記ケチミン化率を80%以上としてもよいが、反応後に精製等によりケチミン化率を80%以上に調整することもできる。前記ケチミン化率は、好ましくは90〜95%である。ケチミン化率が80%未満であると、ゲル化若しくは高粘度化し易くなり、可使時間が短くなり過ぎる傾向がある。なお、ケチミン化率は後述の方法により求めることができる。
[化合物(C)]
本発明における化合物(C)は、上記式(3)で表されるポリオール化合物である。式(3)中、R6は多価の有機基を示し、uは2以上の整数を示す。
6における多価の有機基の炭素数としては、例えば、1〜800、好ましくは40〜400である。R6における多価の有機基はヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、イオウ原子などが挙げられる。前記多価の炭化水素基としては、飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐鎖状の多価の脂肪族炭化水素基(アルキレン基、アルケニレン基、アルカントリイル基、アルケントリイル基など)、多価の脂環式炭化水素基(1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロアルキレン基;シクロヘキシリデン基等のシクロアルキリデン基;ノルボルナン−2,3−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、ノルボルナン−2,6−ジイル基などの多価の橋かけ環式炭化水素基)、多価の芳香族炭化水素基(1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基等のフェニレン基などのアリレン基など)、これらが2以上結合した多価の炭化水素基が挙げられる。
前記uは2以上の整数であれば特に制限されないが、好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4であり、特に好ましくは2である。
化合物(C)としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオレフィンポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群より選択された少なくとも1種のポリオール化合物が好ましい。
本発明における化合物(C)としては、なかでも、ポリプロピレングリコール骨格を有しないポリオール化合物が好ましい。ポリプロピレングリコール骨格を合成する際には塩基触媒を使用するが、その塩基触媒がポリプロピレングリコール骨格を有するポリオール化合物中に残存し、ポリプロピレングリコール骨格を有するポリオール化合物を化合物(C)として使用すると、2液型ウレタン樹脂組成物を硬化して得られる硬化物中に気泡が発生し、硬化物の物性を低下させる傾向がある。
また、本発明においける化合物(C)としては、反応性が異なる水酸基を2個以上有するポリオール化合物が、より反応率を急激に上昇させることができ、より速やかに最終強度に達することができる点で好ましい。
本発明における化合物(C)としては、ヒマシ油系ポリオールが、水を吸収しにくく、発泡しにくい点で好ましい。ヒマシ油系ポリオールとしては、上記ウレタンプレポリマーの原料にとして挙げられたヒマシ油系ポリオールの例と同様の例を挙げることができる。
化合物(C)の重量平均分子量は、例えば、50〜10000、好ましくは、500〜5000である。この平均分子量が50未満では、硬化速度が速くなりすぎて、可使時間が短くなり過ぎる傾向がある。一方、重量平均分子量が10000を超えると、硬化速度が遅くなりすぎて、硬化に長時間を要する傾向がある。化合物(C)は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
[化合物D]
本発明における化合物(D)は、上記式(4)で表される酸性リン酸エステル化合物、又は、上記式(4)で表される酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩である。式(4)中、R7は有機基を示し、vは1又は2を示す。
7における有機基としては、上記Arが有していてもよい置換基における有機基の例と同様の例を挙げることができる。R7における有機基の炭素数としては、例えば、1〜30、好ましくは4〜20である。本発明のR7における有機基としては、炭素数が2以上(例えば、2〜6)のアルキル基、フェニル基を挙げることができ、炭素数が2〜4のアルキル基が好ましい。
本発明における酸性リン酸エステル化合物としては、例えば、メチルリン酸エステル、ジメチルリン酸エステル、エチルリン酸エステル、ジエチルリン酸エステル、イソプロピルリン酸エステル、ジイソプロピルリン酸エステル、ブチルリン酸エステル、ジブチルリン酸エステル、2−エチルヘキシルリン酸エステル、ジ(2−エチルヘキシル)リン酸エステル、イソデシルリン酸エステル、ジイソデシルリン酸エステル等を挙げることができる。これらは単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
また、本発明における化合物(D)は、前記酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩であってもよい。有機アミン化合物としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、塩基性含窒素複素環化合物などのアミン系化合物を好適に用いることができる。脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリs−ブチルアミン、トリt−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミンなどのトリアルキルアミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミンなどのジアルキルアミン;メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミンなどのモノアルキルアミン;トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリペンタノールアミン、トリイソペンタノールアミン、トリヘキサノールアミンなどのトリアルコールアミン;ジメタノールアミン、ジエタノールアミンなどのジアルコールアミン;メタノールアミン、エタノールアミンなどのモノアルコールアミンなどの他、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどが挙げられる。芳香族アミンには、例えば、N,N−ジメチルアニリンなどが含まれる。塩基性含窒素複素環化合物としては、例えば、モルホリン、ピペリジン、ピロリジンなどの環状アミンの他、ジアザビシクロウンデセン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene:DBU)、ジアザビシクロノネン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]nonec-7-ene:DBN)、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明では、有機アミン化合物としては、なかでも、トリアルキルアミンやトリアルコールアミンなどの脂肪族アミン(特に、トリエチルアミン)や、塩基性含窒素複素環化合物[特に、ジアザビシクロウンデセン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene:DBU)]等を好適に使用することができる。
酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩は、酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物とを反応させることにより得ることができる。酸性リン酸エステル化合物に対する有機アミン化合物の使用量としては、例えば、酸性リン酸エステル化合物1モルに対して、有機アミン化合物1〜0.2モル程度(好ましくは0.5〜0.2モル)である。
本発明における化合物(D)としては、なかでも、酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物を反応させて得られる塩が、硬化触媒としての作用に優れ、実用的な可使時間を有しつつ、より速やかに、高い反応率で反応して、より強靱性に優れた硬化物を形成することができる点で好ましい。
本発明における化合物(D)は、イソシアネート化合物(A)とポリオール化合物(C)とのウレタン結合反応においては、反応を強力に促進する作用を有するが、しかしながら、イソシアネート化合物(A)と、ケチミン化合物(B)の異性体であるエナミン化合物とのウレア結合反応には干渉しない点に特徴を有する。そのため、ケチミン化合物(B)と塩を形成することがなく、反応に供するケチミン化合物(B)を減少させることがなく、化合物(D)の触媒活性が低下することがない。その上、急激な増粘効果を有するイソシアネート化合物(A)と、ケチミン化合物(B)の異性体であるエナミン化合物とのウレア結合反応に干渉しないことは、可使時間を実用的な範囲に引き延ばすことができる点でも有利である。
本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、化合物(D)の上記特徴を利用することにより、該2液型ウレタン樹脂組成物を硬化させる際に、硬化反応の反応率低下を抑制しつつ可使時間を引き延ばすことができ、速やかに、且つ、高い反応率で硬化させることができる。それにより、得られる硬化物は優れた強靱性を発揮することができる。
[2液型ウレタン樹脂組成物]
本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、上記化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)、及び化合物(D)からなることを特徴とする。化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)の配合割合(モル比)としては、化合物(A)/{化合物(B)+化合物(C)}=0.5〜1.2程度、好ましくは0.8〜1.0程度である。上記値が0.5を下回ると、物性が低下する傾向があり、一方、上記値が1.2を上回ると、発泡しやすくなる傾向がある。
化合物(D)の配合量としては、化合物(A)100質量部に対して、例えば、0.01〜10質量部程度、好ましくは0.5〜5質量部程度である。化合物(D)の配合量が10質量部を上回ると、可塑効果が発現して物性が低下する傾向がある。
可使時間は、上記化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)の各化合物の平均分子量、配合割合、及び、化合物(D)の使用量等を適宜調整することにより、必要な範囲に引き延ばすことができる。
本発明の2液型ウレタン樹脂組成物は、例えば、前記の化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)、及び化合物(D)以外に、必要に応じて、脱水剤、硬化触媒、接着性付与剤を混合することにより調製できる。硬化触媒としては、例えば、有機酸(なかでも、水酸基を有するカルボン酸が好ましい)、スズ系触媒、アミン系触媒等を使用することができる。なお、ひまし油系ポリオールは、分子内に水酸基及びカルボキシル基を有するため、硬化触媒としてのカルボン酸として使用するとともに、ポリオール化合物(C)として使用することができる。また、接着性付与剤としては、例えば、エポキシ樹脂等(特に、固形エポキシ樹脂)を使用することができる。エポキシ樹脂を添加することにより、強靱性、耐熱性、耐光性等に優れた硬化物を得ることができる。
本発明の2液型ウレタン樹脂組成物には、上記以外にも、添加剤[例えば、充填剤(炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、シリカや珪砂など)、可塑剤、顔料(酸化チタン、カーボンブラックなど)、染料、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着付与剤、分散剤、揺変剤(又はチクソトロピー付与剤、例えば、ヒュームドシリカ、アマイドワックス、植物油誘導体、ヒィブリル化繊維など)、反応性希釈剤、増量剤、改質剤、ポリマー粉(例えば、アクリル系ポリマー粉など)など]の他、他の潜在性硬化剤(例えば、他のケチミン系化合物、アルジミン系化合物、オキサゾリジン系化合物など)や粘度調整剤(例えば、ケトン類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素等の溶剤など)などが含まれていてもよい。また、2液型ウレタン樹脂組成物には、接着性や付着性を損なわない範囲で、例えば、変性シリコーン、シリル基末端ウレタンポリマー、シリル基を有し且つ主鎖がポリオキシアルキレン骨格を有しているポリマー、カルボン酸ビニルエステル系化合物などが添加されていてもよい。また、これらの配合割合は、公知乃至慣用の割合の中から適宜選択することができる。
各成分の混合は、不活性ガス雰囲気下(例えば窒素雰囲気下)及び/又は減圧下で行うことが好ましい。また、添加剤等に含まれる水分を除去するため、加熱や減圧等により脱水を行いながら、混合してもよい。
本発明に係るウレタン樹脂組成物は2液型であることを特徴とし、化合物(A)と、その他の化合物[化合物(B)、化合物(C)及び化合物(D)]とが、それぞれ異なる容器に入れられている状態で販売され、使用する際にこれらを混合するものである。そして、本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、2液を混合することにより、すなわち化合物(A)と、その他の化合物[化合物(B)、化合物(C)及び化合物(D)]とを混合することにより、硬化反応が開始する。
そして、本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、イソシアネート化合物(A)、ケチミン化合物(B)、ポリオール化合物(C)、及び酸性リン酸エステル化合物、又は該酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩(D)を含有するため、本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物を混合すると、ケチミン化合物(B)が空気中の水分により加水分解して、イソシアネート化合物(A)に対して非常に高い反応性を有する1級アミンを生成するより早く、ケチミン化合物(B)の異性体であるエナミン化合物、及びポリオール化合物(C)がイソシアネート化合物(A)と反応する。それにより、可使時間を実用的な範囲に引き延ばしつつ、反応率を低下させることなく速やかに硬化して、最終強度を有する硬化物を形成することができる。
さらに、本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、アミン系硬化触媒を使用する必要がないため、アミン系触媒を原因とする気泡が硬化物中に発生することがない。
本発明の2液型ウレタン樹脂組成物は、接着剤[例えば、自動車内装用接着剤、各種車両用接着剤(例えば、電車等の車両に用いられる接着剤)、建築内装工事用接着剤、建材用接着剤、電気・電子部品用接着剤、家具用接着剤、家庭用接着剤など]、コーティング剤[例えば、塗料(例えば、コンクリート用塗料、金属用塗料、木材用塗料、タイル用塗料、プラスチック用塗料、重防食塗料など)、トップコート剤、フロアポリッシュなど]、アンダーコート剤(下塗り剤)の他、バインダ(例えば、インキ、顔料プリント、セラミック材料、不織布、繊維収束剤、ゴム、木粉等におけるバインダ)、シーリング材、封止材(シーラー)、ポッティング材、パテ材、プライマー材、ラミネート材、サイジング剤等として用いることができる。
本発明の2液型ウレタン樹脂組成物は、前述のように、幅広い用途で利用することができ、しかも、幅広い基材に対して密着性(付着性や接着性など)を発揮させることができるとともに、各種物性(強靱性、柔軟性、接着性、光沢性など)を向上させることができ、各種用途において優れた作業性で用いることができる。特に、優れた速硬化性を発揮することができ、例えば、接着剤として用いた場合、収まり性を良好にすることができるので、接着に際しての養生や仮押さえに要する時間が短く、被塗布体同士を接着させる作業性が良好であり、作業時間を大幅に短縮することができる。一方、コーティング剤として用いた場合、塗布層(塗膜)の形成に際しての養生に要する時間が短く、この場合も、被塗布体に塗布層を形成させる作業性が良好であり、作業時間を大幅に短縮することができる。
なお、2液型ウレタン樹脂組成物を接着剤として利用する場合は、被塗布体(適用基材)としては、両被塗布体はそれぞれ多孔質、非多孔質のいずれであってもよく、同一の素材からなる被塗布体同士であってもよく、異なる素材からなる被塗布体であってもよい。また、2液型ウレタン樹脂組成物をコーティング剤として利用する場合は、塗布層を形成させる被塗布体(適用基材)は、特に制限されず、多孔質、非多孔質のいずれであってもよい。
より具体的には、本発明の2液型ウレタン樹脂組成物は、無機材料(コンクリート等)や金属材料(アルミニウム、ステンレス等)の他、各種プラスチック材料などに対しても良好な密着性(付着性や接着性等)を発揮することができる。従って、本発明の2液型ウレタン樹脂組成物は、種々の用途(接着や塗膜形成など)において、例えば、無機材料(例えば、コンクリート、モルタル、タイル、石など)、金属材料(例えば、アルミニウム、銅、鉄、ステンレスなど)、木質材料(例えば、木材、チップボード、パーチクルボード、ハードボード、MDFなどの木質ボード、合板など)、紙質材料(例えば、段ボール紙、板紙、クラフト紙等の紙や、紙類似物質、防湿紙等の加工紙など)、繊維材料(例えば、不織布、織布など)、革材料、ガラス材料、磁器材料、各種プラスチック材料[例えば、ポリ塩化ビニル、ポリアミド(ナイロン)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、スチレン系樹脂(ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体等)、ポリウレタン、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等)、アクリル系樹脂(ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等)、ポリカーボネート系樹脂など]、ゴム材料[例えば、天然ゴム;オレフィン系ゴム(エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム等)、スチレン系ゴム(スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム等)、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、シリコンゴム等の合成ゴムなど]などの各種の基材に対して適用することができる。これらの基材の形状は、特に制限されず、フィルム又はシート状、板状、角柱状、円柱状などどのような形状であってもよい。また、基材が、プラスチック材料により形成されている場合は、発泡体等であってもよい。
なお、これら基材に適用する際には、刷毛やローラー等による塗布、噴霧、浸漬等の公知乃至慣用の方法を採用することができる。また、本発明の2液型ウレタン樹脂組成物を、基材(被塗布体や被塗布体など)に塗布した後は、各種乾燥条件(自然乾燥、強制乾燥等)で乾燥を行うことができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されることはない。
実施例及び比較例で用いた材料は下記の通りである。
[イソシアネート化合物]
(1)ポリフェニルイソシアネート(商品名「スミジュール44V20」、住化バイエルウレタン社製;「44V20」と称する場合がある)
(2)ウレタンプレポリマー(下記調製法により得られたウレタンプレポリマーを使用した。「ウレタンプレポリマーA」と称する場合がある)
[ケチミン化合物]
(1)ケチミン化合物1(下記調製法により得られたケチミン化合物を使用した。「1,3−DEK型ケチミン」と称する場合がある)
(2)ケチミン化合物2(下記調製法により得られたケチミン化合物を使用した。「1,3−MIBK型ケチミン」と称する場合がある)
[ポリオール化合物]
(1)ヒマシ油系ポリオール(商品名「TLM」、豊国製油社製、数平均分子量:約900、平均官能基数:2.7、水酸基価:168.3mg−KOH/g;「TLM」と称する場合がある)
(2)ポリプロピレングリコール(商品名「スミフェン3600」、住化バイエルウレタン社製、数平均分子量:2000、水酸基価:56.1mg−KOH/g;「スミフェン3600」と称する場合がある)
[酸性リン酸エステル化合物]
(1)ジエチルリン酸エステル(「Et−P−1」と称する場合がある)
(2)ジエチルリン酸エステル+エチルリン酸エステル(「Et−P−2」と称する場合がある)
(3)ジブチルリン酸エステル(「Bu−P」と称する場合がある)
(4)イソデシルリン酸エステル+ジイソデシルリン酸エステル(商品名「AP−10」、大八化学(株)製;「AP−10」と称する場合がある)
[塩基]
(1)トリエチルアミン(「TEA」と称する場合がある)
(2)ジアザビシクロウンデセン(「DBU」と称する場合がある)
[その他の添加物]
(1)スズ系触媒(商品名「スタンBL」、三共有機社製、;「スタンBL」と称する場合がある)
(2)安息香酸
調製例1(ウレタンプレポリマーAの調製)
TLM40gと、ポリイソシアネート(商品名「スミジュールG412」、住化バイエルウレタン社製)60gを室温(23℃)で混合し、50℃で3時間撹拌して、ウレタンプレポリマーA(Mw:800、NCO:15%)を得た。
調製例2(ケチミン化合物1の調製)
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(商品名「1,3−BAC」、三菱ガス化学(株)製)1モル、及び、ジエチルケトン(DEK)4モルをフラスコに入れ、生成する水をディーンスタークトラップで除去しながら、ジエチルケトン(DEK)が還流する温度(120〜150℃)で12時間還流して反応を行った後、ガスクロマトグラフィーで反応が終了していることを確認し、エバポレータを用いて減圧蒸留によりジエチルケトン(DEK)を除去して、ケチミン化合物1(1,3−DEK型ケチミン)を得た。1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを基準としたケチミン化率は95%以上であった。
調製例3(ケチミン化合物2の調製)
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(商品名「1,3−BAC」、三菱ガス化学(株)製)1モル、及び、メチルイソブチルケトンケトン(MIBK)4モルをフラスコに入れ、生成する水をディーンスタークトラップで除去しながら、メチルイソブチルケトンケトン(MIBK)が還流する温度(120〜150℃)で12時間還流して反応を行った後、ガスクロマトグラフィーで反応が終了していることを確認し、エバポレータを用いて減圧蒸留によりメチルイソブチルケトンケトン(MIBK)を除去して、ケチミン化合物1(1,3−MIBK型ケチミン)を得た。1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを基準としたケチミン化率は95%以上であった。
なお、ケチミン化率は下記方法により測定することができる。
ケチミン化合物を含む反応混合物を、トルエンに溶解させて、ガスクロマトグラフィー測定法により、1級アミノ基を有していないケチミン化合物のピーク面積と、原料となる1級アミン化合物の1級アミノ基n個のうちx個がケチミン化した化合物のピーク面積Aと、ピーク面積の総和を求め、1級アミン化合物のケチミン化率(質量%)を次の数式(1)を利用して算出する。
Figure 2009203392
ガスクロマトグラフィー測定における測定条件は下記の通りである。
(ガスクロマトグラフィーの測定条件)
測定方法:FID法
カラム温度:80℃で1分間の後、10℃/minの温度上昇比率で温度を280℃まで上昇させ、280℃で1分間の条件
温度:280℃(Injection)、280℃(Detector)
キャリアガス:ヘリウム(He)(流量:30ml/min)、水素(流量:30ml/min)、空気(流量:400ml/min)
実施例1〜14、比較例1〜9
表1〜3に示す各成分を混合し、ウレタン樹脂組成物を得た。
得られたウレタン樹脂組成物について、可使時間、反応率、及び発泡の有無について下記評価方法により評価した。なお、本発明に係るウレタン樹脂組成物は硬化反応が進むに従って増粘しながら発熱する。すなわち、発生する熱量(温度上昇)は、反応した分子の数(反応率)に対応すると考えられる。よって、断熱容器中でウレタン樹脂組成物を硬化させて、該断熱容器中の温度変化を観察することにより、間接的に反応率を観察することができる。また、硬化反応が完了すると、熱の発生がなくなり、温度が上昇しなくなる。すなわち、温度上昇曲線が横ばい状態になった時点(最高温度到達時)までに要する時間(最高温度到達時間)が長いほど、硬化反応が緩やかに進行していることを意味する。そして、2液型ウレタン樹脂組成物を混合してから、使用可能な粘度状態で存在する時間は、最高温度到達時間に比例すると考えられるため、最高温度到達時間を観察することにより間接的に可使時間を観察することができる。
[可使時間]
実施例及び比較例において得られたウレタン樹脂組成物(総量40g)について、23℃に温度調整した断熱容器中で混合し、その直後より、温度計で該断熱容器中の温度変化を測定し、混合してから最高温度に達するまでに要した時間(分)を可使時間とした。
[反応率]
実施例及び比較例において得られたウレタン樹脂組成物(総量40g)について、23℃に温度調整した断熱容器中で混合し、その直後より、温度計で該断熱容器中の温度変化を測定し、到達した最高温度(℃)の高低を比較することにより、硬化反応率を比較した。
[発泡の有無]
実施例及び比較例において得られたウレタン樹脂組成物(総量40g)を、厚さ1mmになるように合板上に塗布し、24時間、室温23℃、50%RHで静置して硬化物を得た。得られた硬化物を目視で観察し、発泡の有無を下記基準に従って評価した。
評価基準
発泡が全く見られなかった:○
発泡がわずかに見られた:△
発泡が多数見られた:×
Figure 2009203392
Figure 2009203392
Figure 2009203392
化合物(A)としてプレポリマーA、化合物(B)として1,3−DEK型ケチミン、化合物(C)としてTLMを使用した実施例及び比較例について、可使時間(分)を縦軸、最高温度(℃)を横軸として図1を作製した。
表1〜3より明らかなように、本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、硬化物中に気泡が発生することがなかった。また、図1より明らかなように、本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、硬化触媒として酸性リン酸エステル化合物、又は該酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩を使用するため、触媒としてスズ系触媒若しくはアミン系触媒を使用した場合に比べ、同じ可使時間を示したウレタン樹脂組成物で比較すると、常に最高温度が高くなっており、反応率がより高いことがわかる。また、同じ最高温度を示したウレタン樹脂組成物で比較すると、常に可使時間が長く、より実用的であることがわかる。以上より、本発明に係る2液型ウレタン樹脂組成物は、実用的な可使時間を有し、速やかに、且つ、高い反応率で硬化して、気泡の発生がなく、優れた強靱性を有する硬化物を得ることができることがわかる。
実施例及び比較例における可使時間と反応率の評価試験結果を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)、及び化合物(D)からなる2液型ウレタン樹脂組成物。
    (A)下記式(1)で表されるイソシアネート化合物
    Figure 2009203392
    (式中、R1は多価の有機基を示し、sは2以上の整数を示す)
    (B)下記式(2)で表されるケチミン化合物
    Figure 2009203392
    (式中、R2は多価の有機基を示し、R3、R4は、同一又は異なって水素原子又は有機基を示し、R5は有機基を示し、tは2以上の整数を示す。R3、R4、R5のうち少なくとも2つの基は互いに結合して、隣接する1又は2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい)
    (C)下記式(3)で表されるポリオール化合物
    Figure 2009203392
    (式中、R6は多価の有機基を示し、uは2以上の整数を示す)
    (D)下記式(4)で表される酸性リン酸エステル化合物、又は該酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物との塩
    Figure 2009203392
    (式中、R7は有機基を示し、vは1又は2を示す)
  2. 化合物(A)が、下記式(5)
    Figure 2009203392
    (式中、Arは芳香族環式基を示す。sは上記に同じ)
    で表される芳香族ポリイソシアネート化合物である請求項1に記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
  3. 化合物(A)が、下記式(6)
    Figure 2009203392
    (式中、R8は多価の有機基を示し、sは上記に同じ)
    で表されるポリフェニルイソシアネート化合物である請求項1又は2に記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
  4. 化合物(A)が、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応により得られる末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリマーである請求項1〜3の何れかの項に記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
  5. 化合物(B)が、アミンとジエチルケトンとを反応させて得られるケチミン化合物である請求項1〜4の何れかの項に記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
  6. 化合物(C)が、ポリプロピレングリコール骨格を有しないポリオール化合物である請求項1〜5の何れかの項に記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
  7. 化合物(D)が、酸性リン酸エステル化合物と有機アミン化合物をモル比1:1〜1:0.2で反応させて得られる塩である請求項1〜6の何れかの項に記載の2液型ウレタン樹脂組成物。
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