JP4012341B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体集積回路装置に関し、特に電気的書き換えが可能な不揮発性半導体記憶装置の高集積化、高信頼化、低電圧動作を実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気的書き換えが可能な不揮発性半導体記憶装置のうち、一括消去が可能なものとしていわゆるフラッシュメモリが知られている。フラッシュメモリは携帯性、耐衝撃性に優れ、電気的に一括消去が可能なことから、近年、携帯型パーソーナルコンピュータやデジタルスチルカメラ等の小型携帯情報機器のファイル(記憶装置)として急速に需要が拡大している。その市場の拡大にはメモリセル面積の縮小によるビットコストの低減が重要な要素であり、たとえば、1996年11月10日、応用物理学会発行、「応用物理」第65巻11号、p1114〜p1124に記載されているように、これを実現する様々なメモリセル方式が提案されている。
【0003】
また、たとえば、特許第2694618号公報(文献1)には3層ポリシリコンゲートを用いた仮想接地型のメモリセルが記載されている。すなわち、このメモリセルは、半導体基板中のウェルに形成された半導体領域および3つのゲートから構成される。3つのゲートは、ウェル上に形成された浮遊ゲート、浮遊ゲート上に形成された制御ゲート、および隣り合う制御ゲート、浮遊ゲート間に形成された消去ゲートである。3つのゲートはポリシリコンからなり、各々絶縁膜で分離され、浮遊ゲートとウェルとの間も絶縁膜で分離されている。制御ゲートは行方向に接続されてワード線を構成している。ソースおよびドレイン拡散層は列方向に形成され、隣接するメモリセルと拡散層を共用する仮想接地型である。これにより行方向のピッチ縮小を図っている。消去ゲートはチャネルと平行で、かつ、ワード線(制御ゲート)の間にワード線と平行に配置される。
【0004】
この文献1記載のメモリセルへの書込みの際は、ワード線およびドレインにそれぞれ独立した正の電圧を印加し、ウェル、ソースおよび消去ゲートは0Vとする。これによりドレイン近傍のチャネル部でホットエレクトロンが発生し、浮遊ゲートに電子が注入され、メモリセルのしきい値が上昇する。消去の際は、消去ゲートに正の電圧を印加し、ワード線、ソース、ドレインおよびウェルは0Vとする。これにより浮遊ゲートから消去ゲートに電子が放出され、しきい値が低下する。
【0005】
また、たとえば特開平9−321157号公報(文献2)には、スプリットゲート型のメモリセルが開示され、拡散層と浮遊ゲートとのオーバーラップを大きくとり、拡散層の電位により浮遊ゲート電位を大とするとともに、ワード線に低い電圧を印加することにより、情報書き込みの際のホットエレクトロンの発生と注入効率を高める方法が提案されている。
【0006】
また、たとえばインターナショナル エレクトロン デバイシズ ミーティング テクニカル ダイジェスト1989、603頁から606頁 (International Electron Devices Meeting, 1989, pp. 603-606)(文献3)には、浮遊ゲート電位をワード線で制御するとともに、浮遊ゲートおよび制御ゲートとは異なる第3ゲートによりスプリットチャネルを制御する方法が論じられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記したメモリセルにおいては、高集積化を進めるといくつかの問題が生じることを本発明者らは認識した。なお、以下の問題点は、本発明者らによって検討されたものであり、特に公知にされたわけではない。
【0008】
第1に、メモリセルの微細化を図るためには、データ線が延在する方向に垂直な方向(データ線配置方向)の縮小とともにワード線が延在する方向に垂直な方向(ワード線配置方向)の縮小も必要である。ワード線配置方向の縮小には、ワード線幅およびワード線間隔の縮小が有効である。しかし、ワード線幅を縮小するとその抵抗値が増大し、書込みや読出しの際、ワード線電圧の立上りが遅延してしまう。このため、動作速度が低下するといった問題を生じる。これを防ぐため、ワード線の材料としてポリシリコン単層膜に代えて、ポリシリコン膜とその金属シリサイド膜との積層膜(いわゆるポリサイド膜)を用いる手段がある。ポリサイド膜によれば、同じ膜厚のポリシリコン単層膜よりも抵抗値の低い膜が得られ、ワード線抵抗の上昇を抑えることができる。また、今後微細化が進みワード線幅が更に縮小される場合には、ポリサイド膜に代えて、ポリシリコン膜と金属膜との積層膜(いわゆるポリメタル膜)を用いる手段がある。ポリメタル膜によれば、同一膜厚のポリサイド膜よりもさらに抵抗値が低くでき、さらなるワード線幅の縮小に対処できる。
【0009】
ところが、ワード線の材料としてポリサイド膜やポリメタル膜を用いると、以下のような問題を生じる。すなわち、前記文献に記載のメモリセルにあっては、データ線方向と垂直な方向に消去ゲートとワード線とが延在するように配置されている。このようなメモリセルにおいて、ワード線の間隔を最小加工寸法の2倍にまで縮小するためには、ワード線および浮遊ゲートを連続してパターニングした後、形成された浮遊ゲートの隙間に絶縁膜を形成し、この後、消去ゲートを形成する必要がある。ところが、浮遊ゲートと消去ゲートとの間の絶縁膜を形成する際の前工程としての洗浄工程で、ポリサイドあるいはポリメタル中の金属が洗浄液に溶出する。この溶出金属は浮遊ゲートの側壁に再付着し、その後の絶縁膜形成過程で金属が絶縁膜中に取り込まれる。この結果、絶縁膜の欠陥密度が増大し、信頼性を損なうという問題を生じる。
【0010】
第2に、前記文献記載のメモリセルにおいては、チャネル部の一部分に浮遊ゲートが存在しないスプリットチャネル型と呼ばれるメモリセル構造が採用されている。そして、前記メモリセルにおけるスプリットチャネルの制御は、そのスプリットチャネル上に存在する制御ゲート(ワード線)の電位を制御することにより行われる。従って、ワード線はスプリットゲートとしての機能も有することとなる。
【0011】
ところで、メモリセルへのデータの書込みの際には、ホットエレクトロンの発生および注入効率を増大する必要がある。このためには、浮遊ゲートの電位を大きくしてチャネル部の垂直方向の電界を大とするとともに、スプリットゲートの電位を低くしてチャネル水平方向の電界を増大することが効果的である。
【0012】
しかしながら前記文献1記載のメモリセルでは、スプリットゲートの電位はワード線電位によって制御されるから、浮遊ゲートとスプリットゲートの電位を独立に制御することはできない。すなわち、ワード線の電位によって浮遊ゲートおよびスプリットゲートの両電位を制御せざるを得ず、ホットエレクトロンの発生および注入効率を同時に増大できないという問題がある。このため、データの書込みの際に、注入電流に対し、非常に大きなチャネル電流が流れてしまい、複数のメモリセルを同時に書込めないという問題がある。さらに、高い書込み速度が得られないという問題も生じる。
【0013】
また、スプリットチャネル型のメモリセルであってホットエレクトロンの発生および注入効率を同時に増大する方法として、前記文献2記載の手段が考え得るが、この方法では、微細化に伴い、拡散層と浮遊ゲートのオーバーラップが取り難くなるという問題が生じる。
【0014】
さらに、前記文献3記載の技術により、浮遊ゲート電位をワード線で制御するとともに、浮遊ゲートおよび制御ゲートとは異なる第3ゲートによりスプリットチャネルを制御する方法が考え得るが、この技術においては微細化に関する検討、観点が欠落している。
【0015】
本発明の目的は、微細化に好適で、動作速度が速く、かつ欠陥密度の小さな半導体集積回路装置を提供することにある。
【0016】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明における半導体集積回路装置は、第1方向に延在する1つのワード線と、半導体基板上に形成され、かつ、前記ワード線と交差し、かつ、書き込み動作の際にホットエレクトロンを発生させる第1の機能と、前記半導体基板表面のチャネルをオフさせる第2の機能とを有する複数の補助ゲートとを有し、前記ワード線の下に設けられ、かつ、前記補助ゲートによって発生するホットエレクトロンによって電子注入が行なわれる浮遊ゲートとをそれぞれ有し、複数の前記浮遊ゲートへの電子注入の際に、前記ワード線に交差する前記補助ゲートのうち奇数番目の補助ゲートは前記第1の機能を有し、偶数番目の補助ゲートは第2の機能を有することを特徴とする。
【0018】
また、前記電子注入の際に、前記奇数番目の補助ゲートは前記第1の機能をし、前記偶数番目の補助ゲートは前記第2の機能をすることによって前記ワード線の下に設けられた複数の浮遊ゲートに書き込みを行なった後、前記奇数番目の補助ゲートは前記第2の機能をし、前記偶数番目の補助ゲートは前記第1の機能をすることによって前記ワード線の下に設けられた複数の浮遊ゲートに書き込みを行ない、前記ワード線に接続された書き込み、及び、消去可能なメモリセルのすべてに書き込みを行なうことを特徴とする。
【0019】
また、消去の際に、前記ワード線の下に設けられたすべての浮遊ゲートに対して消去が行なわれることを特徴とする。
【0020】
また、前記消去は、前記浮遊ゲートから前記半導体基板側へ電子を放出することにより行なわれることを特徴とする。
【0021】
また、前記ワード線、前記浮遊ゲート、及び、前記補助ゲートで構成されたメモリセルアレイは、仮想接地型メモリセルアレイであることを特徴とする。
【0022】
本発明における半導体集積回路装置は、第1方向に延在する1つのワード線と、前記ワード線に接続された書き込み、及び、消去可能な複数のメモリセルとを有し、前記メモリセルは、各々、半導体基板上に形成された、書き込み動作の際にホットエレクトロンを発生させる第1の機能と前記半導体基板表面のチャネルをオフさせる第2の機能とを有する補助ゲートと、前記補助ゲートによって発生するホットエレクトロンによって電子注入が行なわれる浮遊ゲートとを有し、奇数番目の前記補助ゲートは前記第1の機能を有し、偶数番目の前記補助ゲートは前記第2の機能を有する第1の状態で前記書き込み動作を行ない、奇数番目の前記補助ゲートは前記第2の機能を有し、偶数番目の前記補助ゲートは前記第1の機能を有する第2の状態で前記書き込み動作を行なうことによって前記メモリセルのすべてに書き込みを行なうことを特徴とする。
【0023】
また、消去は、前記浮遊ゲートから前記半導体基板側へ電子を放出することにより行なわれることを特徴とする。
【0024】
また、前記メモリセルで構成されたメモリセルアレイは、仮想接地型メモリセルアレイであることを特徴とする。
【0025】
本発明における半導体集積回路装置は、半導体基板上に形成された、複数の浮遊ゲートと、前記浮遊ゲート上に形成され、第1方向に延在する複数の制御ゲートと、前記半導体基板上に形成された、前記第1方向と交わる第2方向に延在する複数の補助ゲートとを有し、前記複数の補助ゲートのそれぞれは、前記複数の浮遊ゲートの隣接するものの隙間に埋め込んで形成され、前記補助ゲートは、スプリットチャネルを制御するためのゲートであることを特徴とする。
【0026】
また、前記浮遊ゲートが、前記補助ゲートに対して対称に、前記補助ゲートが、前記浮遊ゲートに対して対称に形成されていることを特徴とする。
【0027】
さらに、前記半導体基板内に、前記第2方向に延在する半導体領域を有することを特徴とする。
【0028】
また、前記半導体領域は、前記補助ゲートの前記第1方向と交わる2つの端面の一方のみとオーバーラップしていることを特徴とする。
【0029】
また、前記補助ゲートの上面が、前記浮遊ゲートの上面より低い位置に存在することを特徴とする。
【0030】
また、前記浮遊ゲートと前記制御ゲートとは絶縁膜を介して形成され、前記第2方向を含む断面において、前記浮遊ゲートの上面には、窪みが形成され、前記制御ゲートの一部は前記窪み内に形成されていることを特徴とする。
【0031】
さらに、前記浮遊ゲートと前記補助ゲートとの間に、窒素が添加された絶縁膜を有することを特徴とする。
【0032】
また、前記制御ゲートは、ポリシリコン膜と金属珪化物膜との積層膜であることを特徴とする。
【0033】
本発明における半導体集積回路装置は、半導体基板上に形成された、複数の浮遊ゲートと、前記浮遊ゲート上に形成された、第1方向に延在する複数の制御ゲートと、前記半導体基板上に形成された、前記第1方向と交わる第2方向に延在し、書き込み動作の際に、ホットエレクトロンを発生させる第1の機能と前記半導体基板表面のチャネルをオフさせる第2の機能とを有し、奇数番目と偶数番目とで前記第1の機能と前記第2の機能とを使い分けるように構成された複数の補助ゲートとを有し、前記補助ゲートのうち奇数番目の補助ゲートは互いに電気的に接続され、前記補助ゲートのうち偶数番目の補助ゲートは互いに電気的に接続されていることを特徴とする。
【0034】
また、前記奇数番目の補助ゲートは前記第1方向に延在する第1結束部により接続され、前記偶数番目の補助ゲートは前記第1方向に延在する第2結束部により接続されていることを特徴とする。
【0035】
さらに、前記半導体基板内に、前記第2方向に延在する半導体領域を有することを特徴とする。
【0036】
さらに、前記半導体領域の前記第2方向の両端にはソース線またはデータ線を選択する選択トランジスタを有し、前記第1結束部は一方の前記選択トランジスタと前記制御ゲートとの間に配置され、前記第2結束部は他方の前記選択トランジスタと前記制御ゲートとの間に配置されていることを特徴とする。
【0037】
さらに、前記制御ゲートと前記第1結束部との間、および、前記制御ゲートと前記第2結束部との間にそれぞれダミーパターンが配置されていることを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0039】
(参考の形態1)
図1は、本発明の参考の形態1である半導体集積回路装置の一例を示した一部平面図であり、図2(a)、(b)および(c)は、各々、図1におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。なお、図1の平面図において、図面を見やすくするため各部材にハッチングを施し、一部の部材は省略している。
【0040】
本参考の形態の半導体集積回路装置は、いわゆるフラッシュメモリのメモリセルを有し、このメモリセルは半導体基板100の主面に形成されたウェル101中のソース/ドレイン拡散層105、第1ゲート(浮遊ゲート)103b、第2ゲート(制御ゲート)111a、および第3ゲート107aを有する。各メモリセルの制御ゲート(第2ゲート)111aは行方向(x方向)に接続され、ワード線WLを形成している。
【0041】
浮遊ゲート(第1ゲート)103bとウェル101はゲート絶縁膜(第1絶縁膜)102に、浮遊ゲート103bと第3ゲート107aは絶縁膜(第3絶縁膜)106aに、浮遊ゲート103bとワード線(制御ゲート)111aは絶縁膜(第2絶縁膜)110aに、第3ゲート107aとワード線111aは絶縁膜108aにより、それぞれ分離されている。
【0042】
ソース/ドレイン拡散層105はワード線111aの延在方向(x方向)に垂直な方向(y方向)に延在して配置され、列方向(y方向)のメモリセルのソース/ドレインを接続するローカルソース線およびローカルデータ線として機能する。すなわち、本参考の形態の半導体集積回路装置は、メモリセル毎にコンタクト孔を持たない、いわゆるコンタクトレス型のアレイから構成される。この拡散層105に垂直な方向(x方向)にチャネルが形成される。
【0043】
第3ゲート107aの2つの端面は、前記浮遊ゲート103bの端面のうちワード線111aおよびチャネルとそれぞれ垂直な2つの端面と、それぞれ絶縁膜106aを介して対向して存在する。
【0044】
また、第3ゲート107aはワード線111aおよびチャネルと垂直な方向(y方向)に存在する浮遊ゲート103bの隙間に埋込まれて存在する。さらに、浮遊ゲート103bが第3ゲート107aに対し対称に、また前記第3ゲート107aが浮遊ゲート103bに対し対称に存在する。
【0045】
第3ゲート107aは拡散層105の上に配置され、拡散層105と同様、ワード線111aおよびチャネルに垂直に、すなわち列方向(y方向)に配置される。
【0046】
このような構造では、浮遊ゲート103aと制御ゲート111a以外の第3ゲート107aが存在する場合であっても、ワード線WL方向(x方向)、およびローカルデータ線方向(y方向)のピッチを最小加工寸法の2倍とすることができる。従って、メモリセル面積をクロスポイント型のアレイでは最小の4F(F:最小加工寸法)に縮小することが可能となる。
【0047】
次に、図3〜図5を用いて本メモリセルの製造方法を示す。図3〜図5は、参考の形態1の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【0048】
まず、半導体基板100にp型(第1導電型)のウェル101を形成し、ウェル101上にたとえば熱酸化法により12nm程度のゲート絶縁膜(第1絶縁膜)102を形成する(図3(a))。
【0049】
続いて浮遊ゲート103bとなるリン(P)をドーピングしたポリシリコン膜103とシリコン窒化膜104を順次堆積する(図3(b))。ポリシリコン膜103とシリコン窒化膜104の堆積には、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition )法を用いることができる。
【0050】
次にリソグラフィとドライエッチング技術により前記シリコン窒化膜104およびポリシリコン膜103をパターニングする。このパターニングによりシリコン窒化膜104およびポリシリコン膜103は、シリコン窒化膜104aおよびポリシリコン膜103aとなる(図3(c))。シリコン窒化膜104aおよびポリシリコン膜103aは、y方向に延在して形成されるようにストライプ状にパターニングされる。
【0051】
その後、イオン打込み法によりひ素(As)イオンを打込み、メモリセルのソース/ドレインとなる拡散層105を形成する(図3(d))。拡散層105は、メモリセルのソース線またはデータ線として機能する。このイオン注入の際にはシリコン窒化膜104aおよびポリシリコン膜103aがマスクとして機能し、拡散層105はポリシリコン膜103aに対して自己整合的に形成される。なお、シリコン窒化膜104aおよびポリシリコン膜103aがy方向に延在してストライプ状に形成されているため、拡散層105はy方向に延在して形成される。
【0052】
なお、本工程でエッチングされる部材(シリコン窒化膜104aおよびポリシリコン膜103a)には金属膜あるいは金属化合物が含まれていないため、このエッチング工程後の洗浄工程では金属が溶出しエッチングされた部材壁面に溶出金属が再付着することがない。このため、次工程で説明する絶縁膜106に金属(不純物)が含まれることが無く、絶縁膜106の欠陥を低く抑え、信頼性を高めることができる。
【0053】
次に、浮遊ゲート103bと第3ゲート107aを分離するための絶縁膜106を以下の方法により形成する(図3(e))。まず、減圧化学気相成長法(LPCVD:Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により10.5nm程度のシリコン酸化膜を堆積する。続いてこのシリコン酸化膜をアンモニア雰囲気中で熱処理し、前記シリコン酸化膜に窒素を導入する。その後、窒素が導入されたシリコン酸化膜にウェット酸化処理を行う。これは、アンモニア中での熱処理によりシリコン酸化膜中に導入された水素を除去するためである。
【0054】
以上の工程により形成した絶縁膜106は、膜中の電荷トラップ量が小さく、高い書換え耐性を有している。すなわち、仮に絶縁膜106中に電荷がトラップされるとトラップされた電子は放置状態で第3ゲートに移動し、この移動電子の量が多いとリテンション不良を引き起こす可能性が大きくなる。移動電子量はトラップ密度とともに増大するから、絶縁膜106中のトラップ量が多いとリテンション不良を引き起こす確率が高くなる。しかし、本参考の形態では、膜中の電荷トラップ量が抑制されるため、リテンション不良を抑制し、高い書換え耐性を実現できる。また、絶縁膜106に金属不純物が含まれないことは前記の通りである。
【0055】
その後、第3ゲート107aとなるリン(P)をドーピングしたポリシリコン膜107を浮遊ゲートパターン103aの隙間が完全に埋まるように堆積する(図4(a))。ポリシリコン膜107の形成にはたとえばCVD法を用いる。
【0056】
その後、たとえば異方性ドライエッチングを行い、ポリシリコン膜107をエッチバックする。これにより浮遊ゲートパターン103aの隙間に所定の厚さに残した第3ゲート107aを形成する(図4(b))。ここで、前記エッチバック後残存するポリシリコン膜(第3ゲート107a)の膜厚は、浮遊ゲートポリシリコン103aの膜厚に比べて小さいことが望ましい。このように第3ゲート107aの膜厚を浮遊ゲート103bの膜厚よりも小さくすることにより消去時の内部動作電圧を低減することができる。
【0057】
その後、シリコン酸化膜108を浮遊ゲートパターン103aの隙間が完全に埋まるように堆積する(図4(c))。シリコン酸化膜108の堆積には、たとえばCVD法を用いる。
【0058】
次に、シリコン酸化膜108をたとえば化学的機械研磨法(CMP法:Chemical Mechanical Polishing )によりシリコン窒化膜104aが露出するまで研磨する。(シリコン窒化膜104aおよびシリコン酸化膜106および108はそれぞれ104b、106aおよび108aとなる(図4(d))。
【0059】
その後、たとえば熱リン酸水溶液を用いてシリコン窒化膜104bを除去し、ポリシリコン103aの表面を露出させる(図5(a))。次に、リン(P)をドーピングしたポリシリコン膜109を堆積し(図5(b))、これを異方性ドライエッチングする(ポリシリコン膜109は109aとなる)(図5(c))。本ポリシリコン膜109aはポリシリコン103aと電気的に接続しており、この2層のポリシリコンで浮遊ゲートを形成する。ポリシリコン109aは浮遊ゲートの表面積を増大し、メモリセルのカップリング比を増大する効果がある。これにより書込み/消去時の内部動作電圧の低減が可能となる。
【0060】
次に、図3(e)で示した方法と同一の手法により、浮遊ゲートとワード線を分離する窒素を添加したシリコン酸化膜(膜厚10.5nm程度)110を形成する(図5(d))。
【0061】
その後、ポリシリコン膜、窒化タングステン膜、タングステン膜の積層膜、いわゆるポリメタル膜を堆積し、これをリソグラフィとドライエッチング技術によりパターニングしてワード線111aを形成する。このパターニングは、ワード線111aがx方向に延在するように、すなわち拡散層105、第3ゲート107aの延在方向(y方向)に垂直な方向(x方向)に延在するようにパターニングされる。
【0062】
さらにシリコン酸化膜110、ポリシリコン膜109a、103aをエッチングし、浮遊ゲートを完成した(これによりシリコン酸化膜110は110aに、ポリシリコン103a、109aはそれぞれ103bおよび109bとなる)(図5(e))。なお、このエッチング工程では、シリコン酸化膜110がエッチングされる段階ではシリコン酸化膜がエッチングできる条件でエッチングを行うが、ポリシリコン膜109a、103aがエッチングされる段階では、シリコンはエッチングされるがシリコン酸化膜はエッチングされない選択エッチングの条件でエッチングを行う。これにより、シリコン酸化膜である絶縁膜108aがエッチングストッパとして機能し、絶縁膜108a下部の第3ゲート107aがエッチングされることはない。すなわち、このエッチング工程により、第3ゲート107aはy方向に延在して形成されたストライプ状の形体を維持しつつ、浮遊ゲート103bは、x方向、y方向の両方向において分断され、島状の浮遊ゲートが形成される。
【0063】
その後、図には示していないが、層間絶縁膜を形成した後、ワード線111a、ソース/ドレイン拡散層105、ウェル101、第3ゲート107aに至るコンタクト孔を形成し、続いて金属膜を堆積してこれをパターニングして配線とし、メモリセルを完成できる。
【0064】
図6はメモリセルアレイの構成を示した回路図である。ソース/ドレインとなる拡散層105(…Dn-2 ,Dn-1 ,Dn ,Dn+1 ,Dn+2 …)はワード線WL(WL0 ,WL1 …WLm )の方向(x方向)と垂直な方向(y方向)に延在し、y方向に隣接するメモリセルを接続する配線の役割を有している。また、拡散層105は、x方向(ワード線WLの延在方向)に隣接するメモリセル間で共有される。この各拡散層配線Dnのy方向の両端にはソース線あるいはデータ線を選択する選択MOSトランジスタが配置されている。この選択MOSで囲まれた領域をアレイブロックと呼ぶ。第3ゲート(補助ゲート)AGはy方向に延在して配置され、アレイブロックの上下端(y方向の両端)で1つに結束される。
【0065】
図7〜図12は第3ゲート107aの取出し部分のレイアウトを示したものである。本参考の形態の半導体集積回路装置では、ローカルデータ線もしくはローカルソース線を選択する選択トランジスタのゲート113により囲まれた部分がメモリセルアレイブロックを構成している。いずれの方法であっても、第3ゲートパターン107aは浮遊ゲートポリシリコンパターン103a(103aはエッチングされて浮遊ゲート103bとなるものである)に対して自己整合的に形成される。
【0066】
図7〜図9に示す半導体集積回路装置にあっては、アレイブロックの両側で、列方向(y方向)に伸びた第3ゲート107aのすべてが1つに束ねられるよう、ポリシリコン103aがパターニングされている。これに対し、図10〜図12に示す半導体集積回路装置にあっては、列方向(y方向)に伸びた第3ゲート107aが1本おきにアレイブロックの片側(上側もしくは下側の各々)で、束ねられるよう、ポリシリコン103aがパターニングされる。いずれの場合であっても、第3ゲートの結束部114は、ブロック端のワード線111zと選択トランジスタのゲート113の間に配置される。なお、ワード線111zと第3ゲートの結束部114の間に、ワード線111aと同一材質のダミーパターン112を配置してもよい。
【0067】
前記した第3ゲート107aの結束部114に至るコンタクト孔115を形成し、これに金属配線116を接続することにより第3ゲート107aに給電を行う。コンタクト孔115および金属配線116の配置方法としては以下の様な方法がある。
【0068】
まず第1の方法は、図7および図10に示したように、第3ゲート107aの結束部114の端部に1個または複数個のコンタクト孔115を配置し、これを金属配線116によりメモリアレイの外部に引出す。本方法の利点は、メモリアレイ上の金属配線レイアウトが容易な点にある。
【0069】
第2の方法は、図8および図11に示したように、第3ゲート107aの結束部114のほぼ全域にわたって、コンタクト孔115を配置し、これを金属配線116により接続して引出す。本方法の利点は、第3ゲートの結束部114の抵抗による電圧降下を抑制できる点にある。
【0070】
第3の方法は、図9および図12に示したように、第2の方法と同様に第3ゲートの結束部114のほぼ全域にわたって、ある間隔でコンタクト孔115を配置するとともに、ダミーパターン112にもほぼ全域にわたって、ある間隔でコンタクト孔118を配置する。そして、コンタクト孔115と118を金属配線116により接続する。本方法にあっては、抵抗の低いポリメタル膜で各第3ゲート107aを接続していることとなるので、第2の方法と同様、第3ゲートの結束部114の抵抗に起因した電圧降下を抑制できる。また、コンタクト孔115と118の距離が近いため、金属配線116を短くすることができ、第1の方法と同様、メモリアレイ上の金属配線レイアウトが容易となる。つまり、第1の方法と第2の方法のそれぞれの利点を併せ持つという特徴を有する。半導体集積回路装置の目標とする仕様に応じて、図7から図12のいずれかの方法を選択することができる。
【0071】
次に、前記方法により形成したメモリセルの書込み時、消去時、および読出し時の電圧印加条件および動作方法を、図13〜図15を用いて説明する。図13は書き込み動作を、図14は消去動作を、図15は読み出し動作の例を各々示し、(a)は等価回路図を、(b)あるいは(c)はタイミングチャートを示す。図13〜図15の(a)において点線で囲まれたセルで選択的にそれぞれの動作が行われる。
【0072】
まず、書き込み動作を説明する。今選択されたメモリセルをセルMとする。図13(a)に示したように、選択セルMのワード線WLn(選択ワード線)にたとえば12V程度の正の電圧を印加し、選択セルMのドレインとなる拡散層Dnにたとえば5V程度の正の電圧を印加する。また、選択セルMのソースとなる拡散層Dn−1は0Vに保持する。このようにソース・ドレインおよびワード線を前記所定の電圧に維持することによりメモリセルMのチャネル領域にホットエレクトロンが生じ、これが浮遊ゲートに注入される。
【0073】
このとき、すべての第3ゲートAG、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vに保持され、拡散層Dn−2、Dn+1、Dn+2はそれぞれ0V、5V、フローティング状態とする。これにより、拡散層Dn−2および拡散層Dn−1が同電位(0V)に保たれ、また、拡散層Dnおよび拡散層Dn+1が同電位(5V)に保たれ、さらに、拡散層Dn+1および拡散層Dn+2間の電位差は拡散層Dn+2がフローティングゆえほとんど電位差を生じない。このため、メモリセルM−1、M+1、M+2のチャネルにはホットエレクトロンは発生せず、隣接するメモリセルM−1、M+1、M+2への誤書き込みを防止できる。これによりメモリセルMのみでホットエレクトロン注入が起こり、選択メモリセルMの浮遊ゲートに電子が蓄積されてメモリセルのしきい値が上昇し、書込みが行われる。このように、本参考の形態の半導体集積回路装置にあっては、隣接するメモリセル4個を1つの単位とし、その内の1セルを選択して書込みが行われる。従って、1つのワード線上のすべてのセルに書込みを行うためには、最低4回の書込み動作を実施する。
【0074】
図13(b)および(c)は、選択ワード線WLnおよび拡散層Dn、Dn+1への電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。図13(b)に示す一例、および同図(c)に示す他の例の二通りの例がある。
【0075】
図13(b)に示すように、時刻t0の時点で選択ワード線WLnに+12Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で拡散層Dn、Dn+1に+5Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t2−t1)だけ前記電圧を維持した後、時刻t2で拡散層Dn、Dn+1の電位を0Vに戻す。その後時刻t3(t2<t3)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。このようなタイミングで書き込みを行う場合、ドレイン電圧印加時間が短いため、ドレインディスターブを緩和できるという効果がある。
【0076】
あるいは、図13(c)に示すように、時刻t0の時点で拡散層Dn、Dn+1に+5Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で選択ワード線WLnに+12Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t2−t1)だけ前記電圧を維持した後、時刻t2で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。その後時刻t3(t2<t3)で拡散層Dn、Dn+1の電位を0Vに戻す。このようなタイミングで書き込みを行う場合、ワード線電圧印加時間が短いため、ワードディスターブを緩和できるという効果がある。
【0077】
次に、消去動作を説明する。図14(a)に示したように、選択ワード線WLnにたとえば−13.5Vの負の電圧を、また、すべての第3ゲートAGにたとえば3.3Vといった比較的小さな正の電圧を印加する。各拡散層Dn−2〜Dn+2、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vである。これにより、ワード線WLn上のすべてのメモリセルにおいて、浮遊ゲートから第3ゲートにファウラー−ノールドハイム型トンネリング現象により電子の放出が生じ、メモリセルのしきい値が低下して消去が行われる。
【0078】
なお、消去の際は、複数のワード線に同時に負の電圧、たとえば−13.5Vを印加し、すべての第3ゲートAGにたとえば3.3Vといった比較的小さな正の電圧、各拡散層D、ウェルを0Vとしてもよい。この場合、負の電圧が印加されたワード線上のセルで消去が行なわれる。
【0079】
また、すべての第3ゲートAGに比較的大きな電圧、たとえば17Vを印加し、すべてのワード線、各拡散層D、ウェルを0Vとしてもよい。この場合、ブロック内のすべてのメモリセルで消去が行なわれる。
【0080】
本参考の形態にあっては、消去速度は酸化膜電界に強く依存するのに対し、書込み速度は酸化膜電界にあまり依存しない。従って、メモリセルの製造方法の説明の際述べたように、浮遊ゲート103bと半導体基板100を分離するゲート絶縁膜102の膜厚が、浮遊ゲート103bと制御ゲート111aを分離するシリコン酸化膜110や、浮遊ゲート103bと第3ゲート107aを分離するシリコン酸化膜106の膜厚に比べ大となっている。
【0081】
なお、従来技術にあっては、浮遊ゲートと消去ゲート間の電子のトンネル膜として、浮遊ゲートポリシリコン膜を熱酸化して形成したシリコン酸化膜が用いられている場合があった。しかしながら、ポリシリコン上の熱酸化膜は多量のトラップを有し、書換え回数の増加とともに酸化膜中に電子が捕獲されるため、酸化膜に印加される電界が実効的に低下し、消去速度が低下するという問題があった。このため、書換え回数の増加とともに消去ゲートに印加する電圧を増大するという手法が提案されていた。本参考の形態の方法により形成したシリコン酸化膜は、膜中のトラップ量がウェル上の酸化膜と同等であり、書換えを繰り返しても消去速度の低下を生じない。
【0082】
図14(b)は、選択ワード線WLnおよび第3ゲートAGへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。
【0083】
図14(b)に示すように、時刻t0の時点で選択ワード線WLnに−13.5Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で第3ゲートAGに+3.3Vを印加する。所定の消去時間t(t=t2−t1)だけ前記電圧を維持した後、時刻t2で第3ゲートAGの電位を0Vに戻す。その後時刻t3(t2<t3)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。このような消去動作では、第3ゲートAGの電位によって消去時間が制御されることとなる。この場合、第3ゲートAGの電圧の方がワード線電圧に比べて切換える電圧幅が小さいため、切換え時間を短くできる。従って、第3ゲートAGで消去時間を直接制御する本消去動作は、消去時間の制御性に優れているという効果がある。また、第3ゲートAGによる、非選択メモリセルへのディスターブが低減できるという効果もある。
【0084】
次に、読み出し動作を説明する。図15(a)に示したように、選択セルMのワード線WLnにたとえば3.3Vといった正の電圧を、また、選択セルMのドレインとなる拡散層Dnにたとえば1Vの正の電圧を印加する。選択セルMのソースとなる拡散層Dn−1、すべての第3ゲートAG、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vに保持される。更に拡散層Dn−2、Dn+1、Dn+2はそれぞれ0V、1V、フローティング状態とし、書き込みの場合と同様に、誤読出しを防止する。このように、本半導体集積回路装置であっては、書込みと同様、隣接するメモリセル4個を1つの単位とし、その内の1セルを選択して読出しが行われる。従って、1つのワード線上のすべてのセルで読出しを行うためには、最低4回の読出し動作を実施する。
【0085】
図15(b)および(c)は、選択ワード線WLnおよび拡散層Dn、Dn+1への電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。同図(b)および(c)に示す二通りの例がある。
【0086】
図15(b)に示すように、時刻t0の時点で選択ワード線WLnに+3.3Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で拡散層Dn、Dn+1に+1Vを印加する。所定の読み出し時間t(t=t2−t1)だけ前記電圧を維持した後、時刻t2で拡散層Dn、Dn+1の電位を0Vに戻す。その後時刻t3(t2<t3)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。このようなタイミングで書き込みを行う場合、ドレイン電圧印加時間が短いため、ドレインディスターブを緩和できるという効果がある。
【0087】
あるいは、図15(c)に示すように、時刻t0の時点で拡散層Dn、Dn+1に+1Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で選択ワード線WLnに+3.3Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t2−t1)だけ前記電圧を維持した後、時刻t2で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。その後時刻t3(t2<t3)で拡散層Dn、Dn+1の電位を0Vに戻す。このようなタイミングで書き込みを行う場合、ワード線電圧印加時間が短いため、ワードディスターブを緩和できるという効果がある。
【0088】
本参考の形態の半導体集積回路装置によれば、メモリセルMは、浮遊ゲートおよび制御ゲート以外の第3ゲートを有するにもかかわらず、ローカルデータ線方向およびワード線方向の寸法を、それぞれ最小加工寸法Fの2倍とすることが可能である。このため、メモリセル面積を4Fに縮小することができる。また、ワード線としてポリメタル構造を用いたため、書込みおよび読出し動作時のワード線の立上りの遅延時間を縮小することが可能である。また、第3ゲート形成後、ポリメタル構造のワード線を形成したため、浮遊ゲート−第3ゲート間のシリコン酸化膜の欠陥密度を低減可能である。また、書込み/消去時の内部動作電圧の絶対値の最大値を13.5Vに低減することが可能である。
【0089】
なお、本参考の形態とは異なり、浮遊ゲートパターンを形成後、第3ゲートを、浮遊ゲートパターンによって形成される隙間に形成し、この後ワード線を浮遊ゲートパターンに対して垂直に形成し、これをマスクに浮遊ゲートを更にパターニングし、その後、ソース/ドレインとなる拡散層を形成する方法も考えられる。この場合には、チャネルとワード線は互いに直交し、第3ゲートは浮遊ゲート端面のうち、チャネルに平行な面で浮遊ゲートと対向することになる。しかしながら、この方法であっては、第3ゲートを形成後、拡散層のイオン打込みを行うこととなるため、第3ゲートの下部に拡散層を形成することが困難である。従って、拡散層を接続するためには、各メモリセル毎にコンタクト孔を配して導電体を接続する必要があり、本参考の形態に比べセル面積が増大するという問題を生じる。従って、メモリセル微細化と欠陥密度低減の両立を図るためには、第3ゲートの配置方向は、本参考の形態で述べたように、その2つの端面を、前記浮遊ゲートの端面のうちワード線およびチャネルとそれぞれ垂直な方向に存在する2つの端面と、それぞれ対向して存在することが必然である。
【0090】
(実施の形態1)
図16は、本発明の実施の形態1である半導体集積回路装置の一例を示した断面図である。本実施の形態の半導体集積回路装置の平面図は、参考の形態1の図1と同様であり、図16(a)、(b)および(c)は、各々、図1におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。
【0091】
本実施の形態の半導体集積回路装置は、参考の形態1の半導体集積回路装置と、ソース/ドレイン拡散層205において相違するのみであり、その他の部材の材料、構造、配置等は参考の形態1と同様である。従って、参考の形態1と相違する部分について説明し、その他の説明は省略する。
【0092】
ソース/ドレイン拡散層205はワード線111aに垂直に配置され、列方向(x方向)のメモリセルのソース/ドレインを接続するローカルソース線およびローカルデータ線として存在する。この点は参考の形態1と同様であり、メモリセル毎にコンタクト孔を持たない、いわゆるコンタクトレス型のアレイから構成され、メモリセルの形成密度が向上できる点は参考の形態1と同様である。よって、本実施の形態の半導体集積回路装置も、参考の形態1と同様、メモリセル面積を4F(F:最小加工寸法)に縮小できる。
【0093】
一方、本実施の形態のソース/ドレイン拡散層205は、参考の形態1とは異なり、ソース/ドレインを形成する1対の拡散層205が浮遊ゲートパターン103aに対し非対称の位置関係にあり、一方の拡散層が浮遊ゲートとオーバーラップしないオフセット構造となっている。また、参考の形態1にあっては消去ゲートとなる第3ゲートはその全面が拡散層105上に存在したが、本実施の形態では、第3ゲート107aと拡散層205はそれぞれの一部分がオーバーラップするように存在する。これにより、本実施の形態では第3ゲート107a下のウェル中にもチャネルが形成され、本実施の形態の第3ゲート107aは消去ゲートとしてばかりではなく、その下部に存在するチャネルを制御するゲートとしても機能する。これにより、書込み時のホットエレクトロンの発生および注入効率が増大し、チャネル電流の小さな領域での書込みが可能となる。従って、従来と同程度の電流供給能力をもつ内部電源で、キロバイトオーダー以上の多数個のメモリセルの並列書込みが可能となる。
【0094】
次に、本実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法を説明する。本実施の形態の製造方法は、参考の形態1における図3(c)に示す工程までは、参考の形態1と同様である。
【0095】
参考の形態1の図3(c)に示すように、シリコン窒化膜104aおよびポリシリコン膜103aを形成後、図17に示すように、斜めイオン打込み法によりひ素(As)イオンをウェル101に打込み、メモリセルのソース/ドレインとなる拡散層205を形成する。拡散層205は斜めイオン打込み法により形成されるため、照射イオンがシリコン窒化膜104aおよびポリシリコン膜103aで遮蔽され、ポリシリコン膜103a間の全領域には拡散層205は形成されない。また、斜め方向からイオンが照射されるため、ポリシリコン膜103a下部に一部にも拡散層205が形成される。これにより前記の通り第3ゲート107aと拡散層205とがそれぞれの一部分がオーバーラップするように形成され、第3ゲート107a下のウェル101中にもチャネルが形成されるようになる。
【0096】
その後、参考の形態1の図3(e)〜図5(e)に示す工程と同様の工程を施し、メモリセルを完成できる。
【0097】
図18は本実施の形態のメモリセルアレイの構成を示した回路図である。ソース/ドレインとなる拡散層105(…Dn-2 ,Dn-1 ,Dn ,Dn+1 ,Dn+2 …)、ワード線WL(WL0 ,WL1 …WLm )、ソース線あるいはデータ線を選択する選択MOSトランジスタ、アレイブロックについては参考の形態1と同様である。本実施の形態では、第3ゲート(AG)を、参考の形態1の図10〜12に示すと同様に、列方向(y方向)に伸びた第3ゲート107aが1本おきにアレイブロックの片側(上側もしくは下側の各々)で、束ねられるよう、ポリシリコン103aがパターニングされ、1本おきに束ねられた第3ゲート107a(AG)に別々の電位が印加できるようにしている。なお、第3ゲートの結束部114は、ブロック端のワード線111zと選択トランジスタのゲート113の間に配置できることは参考の形態1と同様である。また、第3ゲート107aの結束部114、コンタクト孔115、金属配線116についても参考の形態1と同様である。
【0098】
次に、前記方法により形成したメモリセルの書込み時、消去時、および読出し時の電圧印加条件および動作方法を、図19〜図21を用いて説明する。図19は書き込み動作を、図20は消去動作を、図21は読み出し動作の例を各々示し、(a)は等価回路図を、(b)〜(g)はタイミングチャートを示す。図19〜図21の(a)において点線で囲まれたセルで選択的にそれぞれの動作が行われる。
【0099】
書込みの際は、図19(a)に示したように、選択セルMのワード線WLnにたとえば12V程度の正の電圧を、また、選択セルMのドレインとなる拡散層Dnにたとえば5V程度の正の電圧を印加する。また、選択セルMおよびM+2の第3ゲートAGeには、第3ゲートによって構成されるMOSトランジスタのしきい値程度の電圧、たとえば2V程度を印加する。選択セルMのソースとなる拡散層Dn−1、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vに保持される。前記バイアス条件により、浮遊ゲートと第3ゲートの境界部下のチャネルに大きな横方法および縦方向の電界が形成される。これによりホットエレクトロンの発生および注入効率が増大し、チャネル電流が小さいにもかかわらず、高速の書込みが可能となる。これにより、1mA程度の電流供給能力を有する内部電源を用いても、キロバイト以上のメモリセルの並列書込みが可能となる。
【0100】
なお、選択セルMに隣接するメモリセルM−1、M+1では、第3ゲートAGoを0Vとする。これによりメモリセルMおよびM+2の少なくともいずれか1つが書込み状態にあっても、それに隣接するメモリセルM−1およびM+1においては第3ゲートAGoがスイッチの機能を果たし、チャネルがOFFとなってチャネルに電流が流れない。従ってホットエレクトロンが発生しないので書込みが起こらない。
【0101】
このように、本半導体集積回路装置にあっては、隣接するメモリセル2個を1つの単位とし、その内の1セルを選択して書込みが行われる。従って、1つのワード線上のすべてのセルに書込みを行うためには、参考の形態1より少ない最低2回の書込みで動作が完了する。
【0102】
以上の第3ゲートAG(AGe,AGo)によりもたらされる高効率のホットエレクトロン注入と隣接セルの誤書込み防止により書込み単位の増大が可能であり、大容量フラッシュメモリに不可欠な書込み速度の向上が図れる。
【0103】
図19(b)〜(g)は、選択ワード線WLnおよび拡散層Dn、第3ゲートAGeへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。図19(b)〜(g)に示すように、6通りの例がある。
【0104】
図19(b)に示すように、時刻t0の時点で選択ワード線WLnに+12Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で第3ゲートAGeに+2Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で拡散層Dnに+5Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で拡散層Dnの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。あるいは、図19(d)に示すように、時刻t0の時点で第3ゲートAGeに+2Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で選択ワード線WLnに+12Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で拡散層Dnに+5Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で拡散層Dnの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻す。これらのタイミングで書き込みを行う場合、ドレイン電圧印加時間が短いため、ドレインディスターブを緩和できるという効果がある。
【0105】
また、図19(c)に示すように、時刻t0の時点で選択ワード線WLnに+12Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で拡散層Dnに+5Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で第3ゲートAGeに+2Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で拡散層Dnの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。あるいは、図19(e)に示すように、時刻t0の時点で拡散層Dnに+5Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で選択ワード線WLnに+12Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で第3ゲートAGeに+2Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で拡散層Dnの電位を0Vに戻す。これらのタイミングで書き込みを行う場合、第3ゲートAGeの電位によって書き込み時間tが制御されることとなる。この場合、第3ゲートAGeの電圧の方がワード線電圧あるいは拡散層電圧に比べて切換える電圧幅が小さいため、切換え時間を短くできる。従って、第3ゲートAGeで書き込み時間tを直接制御する本動作は、書き込み時間の制御性に優れているという効果がある。
【0106】
また、図19(f)に示すように、時刻t0の時点で拡散層Dnに+5Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で第3ゲートAGeに+2Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で選択ワード線WLnに+12Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で拡散層Dnの電位を0Vに戻す。あるいは、図19(g)に示すように、時刻t0の時点で第3ゲートAGeに+2Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で拡散層Dnに+5Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で選択ワード線WLnに+12Vを印加する。所定の書き込み時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で拡散層Dnの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻す。これらのタイミングで書き込みを行う場合、ワード線電圧印加時間が短いため、ワードディスターブを緩和できるという効果がある。
【0107】
次に、消去動作を説明する。図20(a)に示したように、選択ワード線WLnにたとえば−13.5Vの負の電圧を、また、すべての第3ゲートAGe,AGoにたとえば3.3Vといった比較的小さな正の電圧を印加する。各拡散層Dn−2〜Dn+2、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vである。これにより、ワード線WLn上のすべてのメモリセルにおいて、浮遊ゲートから第3ゲートにファウラー−ノールドハイム型トンネリング現象により電子の放出が生じ、メモリセルのしきい値が低下して消去が行われる。
【0108】
なお、複数のワード線に同時に負の電圧、たとえば−13.5Vを印加し、すべての第3ゲートAGe,AGoにたとえば3.3Vといった比較的小さな正の電圧、各拡散層D、ウェルを0Vとしてもよいこと、また、すべての第3ゲートAGに比較的大きな電圧、たとえば17Vを印加し、すべてのワード線、各拡散層D、ウェルを0Vとしてもよいことは参考の形態1と同様である。
【0109】
また、ワード線WLnにたとえば−9Vの負の電圧を印加し、各拡散層Dにたとえば4Vの正の電圧を印加し、全ての第3ゲートAG、ウェル、非選択ワード線WLn+1を0Vとしても良い。これにより、ワード線WLn上の全てのメモリセルにおいて、浮遊ゲートから拡散層Dにファウラー−ノールドハイム型トンネリング現象により電子の放出が生じ、メモリセルのしきい値が低下して消去が行われる。
【0110】
図20(b)は、選択ワード線WLnおよび第3ゲートAGe,AGoへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。消去のタイミングは参考の形態1と同様であり、参考の形態1で説明した通りである。
【0111】
次に、読出しの際は、図21(a)に示したように、選択セルMのワード線WLnにたとえば3.3Vといった正の電圧を、また、選択セルMのドレインとなる拡散層Dnにたとえば1Vの正の電圧を印加する。また、選択セルMおよびセルM+2の第3ゲートAGeには、たとえば3.3V程度の電圧を印加し、第3ゲート下のチャネルを完全にオン状態とする。選択セルMのソースとなる拡散層Dn−1、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vに保持される。一方、選択セルMに隣接するメモリセルM−1、M+1では、第3ゲートAGoを0Vとする。これによりメモリセルMおよびM+2の少なくともいずれか1つが読出し状態にあっても、メモリセルM−1およびM+1ではチャネルが形成されることがなく、誤読出しが防止できる。
【0112】
このように、本メモリセルでは、書込みと同様、隣接するメモリセル2個を1つの単位とし、その内の1セルを選択して読出しが行われる。従って、1つのワード線上のすべてのセルで読出しを行うためには、参考の形態1よりも少ない2回の読出し動作を実施する。
【0113】
図21(b)〜(g)は、選択ワード線WLnおよび拡散層Dn、第3ゲートAGeへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。図21(b)〜(g)に示すように、6通りの例がある。
【0114】
図21(b)に示すように、時刻t0の時点で選択ワード線WLnに+3.3Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で第3ゲートAGeに+3.3Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で拡散層Dnに+1Vを印加する。所定の読み出し時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で拡散層Dnの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。あるいは、図21(d)に示すように、時刻t0の時点で第3ゲートAGeに+3.3Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で選択ワード線WLnに+3.3Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で拡散層Dnに+1Vを印加する。所定の読み出し時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で拡散層Dnの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻す。これらのタイミングで書き込みを行う場合、ドレイン電圧印加時間が短いため、ドレインディスターブを緩和できるという効果がある。
【0115】
また、図21(c)に示すように、時刻t0の時点で選択ワード線WLnに+3.3Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で拡散層Dnに+1Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で第3ゲートAGeに+3.3Vを印加する。所定の読み出し時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で拡散層Dnの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。あるいは、図21(e)に示すように、時刻t0の時点で拡散層Dnに+1Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で選択ワード線WLnに+3.3Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で第3ゲートAGeに+3.3Vを印加する。所定の読み出し時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で拡散層Dnの電位を0Vに戻す。
【0116】
また、図21(f)に示すように、時刻t0の時点で拡散層Dnに+1Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で第3ゲートAGeに+3.3Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で選択ワード線WLnに+3.3Vを印加する。所定の読み出し時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で拡散層Dnの電位を0Vに戻す。あるいは、図21(g)に示すように、時刻t0の時点で第3ゲートAGeに+3.3Vを印加した後、時刻t1(t0<t1)の時点で拡散層Dnに+1Vを印加する。その後、時刻t2(t1<t2)の時点で選択ワード線WLnに+3.3Vを印加する。所定の読み出し時間t(t=t3−t2)だけ前記電圧を維持した後、時刻t3で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻し、時刻t4(t3<t4)で拡散層Dnの電位を0Vに戻し、さらに時刻t5(t4<t5)で第3ゲートAGeの電位を0Vに戻す。これらのタイミングで書き込みを行う場合、ワード線電圧印加時間が短いため、ワードディスターブを緩和できるという効果がある。
【0117】
なお、前記したように本実施の形態では、書込みおよび読出しの際、第3ゲートに対して1本おきに同一の電圧が印加される。従って第3ゲートの取出し部のレイアウトとしては、前記の通り、アレイブロックの上下であって、列方向に伸びた第3ゲート(消去ゲート)107aが1本おきに束ねられるような構造である必要がある。
【0118】
本実施の形態によれば、参考の形態1で説明した効果に加え、書込み単位の増大が可能となり書込み速度の増大が図れる。すなわち、本実施の形態では、第3ゲート107a(AGe,AGo)を一本おきに配置し、各々別電圧を印加できるように構成しているため、書き込みおよび読み出しに必要な動作の回数を低減できる。また、第3ゲート107a下部の一部にもチャネル領域を形成するため、第3ゲート107aを消去ゲートとしてのみならず、チャネル制御を行う制御ゲートとしての機能をも持たせることができる。このため、第3ゲート107aにより制御ゲート111aとは独立にチャネル内の電界を制御でき、書き込み効率を向上できる。この結果、少ないチャネル電流での効率的、高速な書き込みを実現できる。
【0119】
(実施の形態2)
図22は、本発明の実施の形態2である半導体集積回路装置の一例を示した一部平面図であり、図23(a)、(b)および(c)は、各々、図22におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。なお、図22の平面図において、図面を見やすくするため各部材にハッチングを施し、一部の部材は省略している。図23(a)、(b)および(c)は、各々、図22におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。
【0120】
本実施の形態の半導体集積回路装置の構成は、浮遊ゲート103bと第3ゲート107aとの間の絶縁膜606aの膜厚を厚膜化した点を除き、実施の形態1の半導体集積回路装置とほぼ同様であり、その他の部材の材料、構造、配置等は実施の形態1と同様である。従って、実施の形態1と相違する部分について説明し、その他の説明は省略する。
【0121】
本実施の形態の絶縁膜606aは、その膜厚を約30nmと厚くしたものである。この結果、本実施の形態では、消去の際の電子放出を浮遊ゲート103bから基板(ウェル101)とするものである。このため、浮遊ゲート103bと基板(ウェル101)との間の絶縁膜102の膜厚を10nmとする。この点も実施の形態1と相違する。
【0122】
本実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法は、実施の形態1における図17の工程までは実施の形態1と同様である(図24(a))。ただし、実施の形態1で引用する参考の形態1の図3(a)に示すゲート絶縁膜102は前記の通り、その膜厚が10nm程度となるように形成する。その後、図24(b)に示すように、浮遊ゲートと第3ゲートを分離するための窒素を添加したシリコン酸化膜606を参考の形態1の図3(e)と同様の方法により形成する。本実施の形態では浮遊ゲートに蓄積した電子を半導体基板へ放出するため、シリコン酸化膜606の膜厚は比較的厚い30nmとする。なお、実施の形態1と同様、窒素を添加したシリコン酸化膜606を用いることにより、書込みの際、本シリコン酸化膜中に電子が注入/トラップされるのを抑制することが可能である。
【0123】
その後、実施の形態1と同様に、参考の形態1の図4(a)〜図5(e)に示す工程と同様の工程を施し、メモリセルを完成できる。なお、シリコン酸化膜606は、前記工程の途中でエッチングされ、シリコン酸化膜606aとなる。
【0124】
図25はメモリセルアレイの構成を示した図である。ソース/ドレインとなる拡散層Dn(Dn−2〜Dn+2)、ワード線WL(WL0〜WLm)および選択MOSトランジスタ、アレイブロックについては参考の形態1および実施の形態1と同様である。第3ゲートAGについては、実施の形態1と同様である。
【0125】
次に、前記方法により形成したメモリセルの書込み時、消去時、および読出し時の電圧印加条件および動作方法を説明する。図26は消去動作の例を示し、(a)は等価回路図を、(b)はタイミングチャートを示す。図26(a)において点線で囲まれたセルで選択的に消去動作が行われる。なお、書き込みおよび読み出し動作については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0126】
消去の際は図26(a)に示したように、選択ワード線WLnにたとえば−16Vの負の電圧を印加し、すべての第3ゲートAGe,AGo、各拡散層D、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vとする。これにより、ワード線WLn上のすべてのメモリセルで、浮遊ゲートからウェルにファウラー−ノールドハイム型トンネリング現象により電子の放出が生じ、メモリセルのしきい値が低下して消去が行われる。このように、消去動作はワード線を1つの単位とするセクタ毎に行われる。
【0127】
なお、消去の際は、複数のワード線に同時に負の電圧、たとえば−16Vを印加し、すべての第3ゲートAG、各拡散層D、ウェルを0Vとしてもよい。この場合、負の電圧が印加されたワード線上のすべてのセルで消去が行なわれる。
【0128】
また、消去の際には、ウェルに正の電圧、たとえば16Vを印加し、全ての第3ゲートAG、各拡散層Dを0Vとしてもよい。この際、選択ワード線0V、非選択ワード線を16Vとすれば、1本または複数のワード線上の全てのセルで消去が行われる。
【0129】
また、消去の際には、ワード線WLnにたとえば−9Vの負の電圧を印加し、各拡散層Dにたとえば4Vの正の電圧を印加し、全ての第3ゲートAG、ウェル、非選択ワード線WLn+1を0Vとしても良い。これにより、ワード線WLn上の全てのメモリセルにおいて、浮遊ゲートから拡散層Dにファウラー−ノールドハイム型トンネリング現象により電子の放出が生じ、メモリセルのしきい値が低下して消去が行われる。
【0130】
図26(b)は、選択ワード線WLnへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。本実施の形態では、第3ゲートAGは消去ゲートとしては機能しないので、選択ワード線WLnの操作のみで消去動作が行われる。図26(b)に示すように、時刻t0の時点で選択ワード線WLnに−16Vを印加した後、時刻t3(t0<t3)で選択ワード線WLnの電位を0Vに戻す。
【0131】
本実施の形態によれば、参考の形態1および実施の形態1で説明した効果と同様な効果が得られる。
【0132】
(実施の形態3)
図27は、本発明の実施の形態3である半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した一部断面図である。本実施の形態の半導体集積回路装置の構造、第3ゲートの取出し方法、アレイ構成、および動作方式は、実施の形態1と同様である。よって、ここでの説明を省略する。一方、本実施の形態の製造方法は、実施の形態1と相違する。以下、その相違する部分について図27を用いて工程順に説明する。
【0133】
まず、半導体基板100上にp型ウェル101を形成する(図27(a))。ウェル101の形成には不純物拡散法、イオン注入法等を用いることができる。
【0134】
続いて半導体基板100上にたとえばフォトレジスト膜(図示せず)をパターニングし、このフォトレジスト膜をマスクとしてひ素(As)イオンをイオン注入により打ち込む。このひ素イオンは半導体基板100に対し、概ね垂直に打ち込む。これによりメモリセルのソース/ドレインとなる拡散層205を形成する(図27(b))。
【0135】
次に、参考の形態1と同様に、たとえば熱酸化法により12nm程度のゲート絶縁膜102を形成し、続いて第1ゲートとなるリンをドーピングしたポリシリコン膜103とシリコン窒化膜104を順次堆積した(図27(c))。
【0136】
次に、参考の形態1と同様に、たとえばリソグラフィとドライエッチング技術により前記シリコン窒化膜104およびポリシリコン膜103をパターニングした(シリコン窒化膜およびポリシリコン膜はそれぞれ104a、103aとなる)(図27(d))。このパターニングは、ポリシリコン膜103aの一方の端面が拡散層205の中央付近に来るようにマスク合わせをして行う。つまり、ポリシリコン膜103aと後に形成される第3ゲートとの両方に跨って拡散層205が配置されるようにパターニングする。
【0137】
次に、浮遊ゲートと第3ゲートを分離するための窒素を添加したシリコン酸化膜106を参考の形態1の図3(e)と同様の方法により10.5nm形成する(図27(e))。
【0138】
その後の工程は実施の形態1と同様、参考の形態1の図3(e)〜図5(e)に示す工程と同様であるため、その説明を省略する。
【0139】
本実施の形態によれば、拡散層205を形成した後にゲート絶縁膜102を形成するため、ゲート絶縁膜102の信頼性を向上し、半導体集積回路装置の歩留りの向上が図れるという効果がある。さらに内部動作電圧の低減が図れるという効果がある。また、書込み速度が増大できるという効果がある。
【0140】
なお、ワード線WLnに比較的高い負の電圧、たとえば−17Vを印加し、全ての第3ゲートAG、各拡散層D、ウェル、非選択ワード線WLn+1を0Vとして消去動作を行っても良い。これにより、ワード線WLn上の全てのメモリセルにおいて、浮遊ゲートからウェルにファウラー−ノールドハイム型トンネリング現象により電子の放出が生じ、メモリセルのしきい値が低下して消去が行われる。
【0141】
(参考の形態2)
図28は、本発明の参考の形態2である半導体集積回路装置の一例を示した一部平面図であり、図29(a)、(b)および(c)は、各々、図28におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。なお、図29の平面図において、図面を見やすくするため各部材にハッチングを施し、一部の部材は省略している。
【0142】
図28および図29に示したように、本参考の形態のメモリセルはウェル301中のソース/ドレイン拡散層306、第1ゲート304bおよび310b(浮遊ゲート)、第2ゲート312a(制御ゲート)、および第3ゲート308aを有する。各メモリセルの制御ゲート312aは行方向(x方向)に接続され、ワード線を形成している。浮遊ゲート304bとウェル301はゲート絶縁膜303に、浮遊ゲート304bおよび310bと第3ゲート308aは絶縁膜307に、浮遊ゲート304bとワード線(制御ゲート)312aは絶縁膜311aに、第3ゲート308aとワード線312aは絶縁膜309aにより、それぞれ分離されている。
【0143】
ソース/ドレイン拡散層306はワード線312aに垂直に配置され、列方向(y方向)のメモリセルのソース/ドレインを接続するローカルソース線およびローカルデータ線として存在する。
【0144】
すなわち、本参考の形態の半導体集積回路装置は、メモリセル毎にコンタクト孔を持たない、いわゆるコンタクトレス型のアレイから構成される。この拡散層306に垂直な方向(x方向)にチャネルが形成される。
【0145】
第3ゲート308aの2つの端面は、前記浮遊ゲート304bの端面のうちワード線312aおよびチャネルとそれぞれ垂直な方向に存在する2つの端面と、それぞれ絶縁膜を介して対向して存在する。
【0146】
第3ゲート308aはワード線312aおよびチャネルと垂直な方向(y方向)に存在する浮遊ゲート304bの隙間に埋込まれて存在する。さらに、浮遊ゲート304bが第3ゲート308aに対し対称に、また前記第3ゲート308aが浮遊ゲート304bに対し対称に存在する。
【0147】
本参考の形態であっては、参考の形態1および実施の形態1とは異なり、ワード線方向に隣接するメモリセルの拡散層306はシリコン酸化膜からなる素子分離領域302により分離されている。第3ゲートはその全面が素子分離領域302および拡散層306にオーバーラップするように配置される。
【0148】
次に、図30〜図33を用いて本参考の形態のメモリセルの製造方法を示す。まず、半導体基板300上にp型ウェル301を形成した後、たとえばフォトリソグラフィおよびエッチング技術による溝形成と、CVD法によるたとえばシリコン酸化膜の堆積により前記溝を埋め込み、その後半導体基板300上の前記シリコン酸化膜をたとえばCMP法により除去する技術を用いて、たとえばシリコン酸化膜からなる素子分離領域302を形成する(図30(a))。
【0149】
次に、参考の形態1と同様に、熱酸化法によりゲート絶縁膜303を形成し、続いて浮遊ゲートとなるリンをドーピングしたポリシリコン膜304とシリコン窒化膜305を順次堆積する(図30(b))。
【0150】
次に、参考の形態1と同様に、前記シリコン窒化膜305およびポリシリコン膜304をパターニングする(シリコン窒化膜およびポリシリコン膜はそれぞれ305a、304aとなる)(図30(c))。
【0151】
その後、イオン打込み法によりひ素イオンを打込み、メモリセルのソース/ドレインとなる拡散層306を形成する(図31(a))。
【0152】
次に、浮遊ゲートと第3ゲートを分離するための絶縁膜307を参考の形態1の図3(e)に示したのと同様の方法により形成し(図31(b))、その後、第3ゲートとなるリンをドーピングしたポリシリコン膜308を浮遊ゲートパターン304aの隙間が完全に埋まるように堆積する(図31(c))。
【0153】
さらに、参考の形態1と同様に、ポリシリコン膜308をエッチバックして浮遊ゲートパターン304aの隙間に所定の厚さ残したポリシリコン308aを形成する(図32(a))。ここで、ポリシリコン膜308aの膜厚を浮遊ゲートポリシリコン304aの膜厚に比べて小さくし、消去時の内部動作電圧を低減することができる点は参考の形態1と同様である。その後、参考の形態1と同様に、シリコン酸化膜309を浮遊ゲートパターン304aの隙間が完全に埋まるように堆積し(図32(b))、これを化学的機械研磨法(CMP法)によりシリコン窒化膜305aが露出するまで研磨し(シリコン窒化膜305aおよびシリコン酸化膜309はそれぞれ305bおよび309aとなる(図32(c))、その後、熱リン酸水溶液を用いてシリコン窒化膜305bを除去してポリシリコン304aの表面を露出させる(図32(d))。
【0154】
さらに、参考の形態1と同様に、リンをドーピングしたポリシリコン膜310を堆積し(図33(a))、これをパターニングしてポリシリコン膜310aを形成する(図33(b))。本ポリシリコン膜310aはポリシリコン304aと電気的に接続しており、この2層のポリシリコンで浮遊ゲートを形成する。ポリシリコン310aは浮遊ゲートの表面積を増大し、メモリセルのカップリング比を増大する効果がある。これにより書込み/消去時の内部動作電圧の低減が可能である。
【0155】
次に、参考の形態1の図3(e)で示した方法と同一の手法により、浮遊ゲートとワード線を分離する窒素を添加したシリコン酸化膜311を形成し(図33(c))、その後、ポリシリコン膜、窒化タングステン膜、タングステン膜の積層膜、いわゆるポリメタル膜312を堆積する(図33(d))。さらに、参考の形態1と同様に、たとえばリソグラフィとドライエッチング技術によりポリメタル膜312をパターニングしてワード線を形成し(ポリメタル膜312は312aとなる)、その後、シリコン酸化膜311、ポリシリコン膜310a、304aをエッチングし、浮遊ゲートを完成する(これによりポリシリコン304a、310aはそれぞれ304bおよび310bとなる)。その後、図には示していないが、層間絶縁膜を形成した後、ワード線312a、ソース/ドレイン拡散層306、ウェル301、第3ゲート308aに至るコンタクト孔を形成し、続いて金属膜を堆積してこれをパターニングして配線とし、メモリセルを完成する。
【0156】
図34はメモリセルアレイの構成を示した図である。ソース/ドレインとなる拡散層SnおよびDnはワード線の延在方向(x方向)と垂直な方向(y方向)に延在し、x方向に隣接するメモリセルを接続する配線の役割を有している。本参考の形態においては、参考の形態1および実施の形態1〜3とは相違し、x方向に隣接するセル間には素子分離領域が形成されている。このため、y方向に隣接するセル間での拡散層の共有はなされず、ソース線とデータ線の機能は各々拡散層Sn(ソース線)および拡散層Dn(データ線)に固定される。すなわち仮想接地型ではない。この各拡散層配線SnおよびDnのy方向の両端にはソース線あるいはデータ線を選択する選択MOSトランジスタが配置されている。ソース線を選択する選択MOSは図において上側に配置され、データ線を選択する選択MOSは図において下側に配置される。このように、本参考の形態では、拡散層の上下両端に選択MOSが形成されず、各拡散層に一本おきに上下互い違いに配置されるため、選択MOSを形成するための面積が緩和される。この選択MOSで囲まれた領域をアレイブロックと呼ぶ。第3ゲート(補助ゲート)AGはy方向に延在して配置され、アレイブロックの上下端(y方向の両端)で1つに結束される。
【0157】
次に、前記方法により形成したメモリセルの書込み時、消去時、および読出し時の電圧印加条件および動作方法を図35〜図37を用いて説明する。図35は書き込み動作を、図36は消去動作を、図37は読み出し動作の例を各々示し、(a)は等価回路図を、(b)あるいは(c)はタイミングチャートを示す。図35〜図37の(a)において点線で囲まれたセルで選択的にそれぞれの動作が行われる。
【0158】
書込みの際は、図35(a)に示したように、選択セルMのワード線WLnにたとえば12V程度の正の電圧を、また、選択セルMのドレインとなる拡散層Dnにたとえば5V程度の正の電圧を印加し、選択セルMのソースとなる拡散層Snは0Vの電圧に保持する。このようにソース・ドレインおよびワード線を前記所定の電圧に維持することによりメモリセルMのチャネル領域にホットエレクトロンが生じ、これが浮遊ゲートに注入される。非選択セルのソース・ドレイン(拡散層Dn−1,Dn+1,Dn+2,Sn−1,Sn+1,Sn+2)、すべての第3ゲートAG、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vに保持される。これにより選択メモリセルMのみでホットエレクトロン注入が起こり、浮遊ゲートに電子が蓄積されてメモリセルのしきい値が上昇し、書込みが行われる。本半導体集積回路装置では、ワード線方向(x方向)に隣接するメモリセル間に素子分離領域302が存在するため、隣接メモリセル間で拡散層を共有しない。従って、ワード線方向に隣接するメモリセルを同時に書込むことが可能である。
【0159】
図35(b)および(c)は、選択ワード線WLnおよびドレイン拡散層Dnへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。同図(b)および(c)に示す二通りの例がある。図35(b)および(c)に示すタイミングは、参考の形態1における図13(b)、(c)のタイミングとほぼ同様である。ただし、本参考の形態のドレイン拡散層Dnへの電圧印加のタイミングは、図13(b)、(c)における拡散層Dn,Dn+1のタイミングを置き換えたものとする。従って、印加タイミングの説明および効果の説明は参考の形態1と同様であり、ここでの説明は省略する。
【0160】
次に、消去の際は、図36(a)に示したように、選択ワード線WLnにたとえば−13.5Vの負の電圧を、また、すべての第3ゲートAGにたとえば3.3Vといった比較的小さな正の電圧を印加する。また、各拡散層(Dn−1〜Dn+2、Sn−1〜Sn+2)、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vである。これにより、ワード線WLn上のすべてのメモリセルで、浮遊ゲートから第3ゲートにファウラー−ノールドハイム型トンネリング現象により電子の放出が生じ、メモリセルのしきい値が低下して消去が行われる。
【0161】
図36(b)は、選択ワード線WLnおよび第3ゲートAGへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。この印加タイミングは、参考の形態1における図14(b)の場合と同様であるため説明を省略する。
【0162】
なお、消去の際は、複数のワード線に同時に負の電圧、たとえば−13.5Vを印加し、すべての第3ゲートAGにたとえば3.3Vといった比較的小さな正の電圧、各拡散層D,S、ウェルを0Vとしてもよい。この場合、負の電圧が印加されたワード線上のセルで消去が行なわれる。
【0163】
また、すべての第3ゲートAGに比較的大きな電圧、たとえば17Vを印加し、すべてのワード線、各拡散層D、ウェルを0Vとしてもよい。この場合、ブロック内のすべてのメモリセルで消去が行なわれる。
【0164】
次に、読出しの際は、図37(a)に示したように、選択セルMのワード線WLnにたとえば3.3V程度の正の電圧を、また、選択セルMのドレインとなる拡散層Dnにたとえば1V程度の正の電圧を印加し、選択セルMのソースとなる拡散層Snは0Vの電圧に保持する。一方、非選択セルのソース・ドレイン(拡散層Dn−1,Dn+1,Dn+2,Sn−1,Sn+1,Sn+2)、すべての第3ゲートAG、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vに保持される。このような電圧に維持することにより、浮遊ゲート内の電子の有無によるチャネルのONまたはOFFを検出でき、情報を読み出すことができる。
【0165】
図37(b)および(c)は、選択ワード線WLnおよび拡散層Dnへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。同図(b)および(c)に示す二通りの例がある。図37(b)および(c)に示すタイミングは、参考の形態1における図15(b)、(c)のタイミングとほぼ同様である。ただし、本参考の形態のドレイン拡散層Dnへの電圧印加のタイミングは、図15(b)、(c)における拡散層Dn,Dn+1のタイミングを置き換えたものとする。よって、印加タイミングの説明および効果の説明は参考の形態1と同様であり、ここでの説明は省略する。
【0166】
本参考の形態によれば、前記方法により形成したメモリセルは、ワード線としてポリメタル構造を用いたため、書込みおよび読出し動作時のワード線の立上りの遅延時間を縮小することが可能である。また、第3ゲート形成後、ポリメタル構造のワード線を形成したため、浮遊ゲート−第3ゲート間のシリコン酸化膜の欠陥密度を低減可能である。また、書込み/消去時の内部動作電圧の絶対値の最大値を13.5Vに低減することが可能である。
【0167】
さらに、本参考の形態では、浮遊ゲートの一部にポリシリコン310bを有するため、浮遊ゲートと制御ゲートの対向面積が増加し、両ゲートのカップリングが増大する。このため、消去電圧のマージンが増加し、消去電圧の低減余裕が増す。
【0168】
(参考の形態3)
図38は、本発明の参考の形態3である半導体集積回路装置の一例を示した一部平面図であり、図39(a)、(b)および(c)は、各々、図38におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。なお、図38の平面図において、図面を見やすくするため各部材にハッチングを施し、一部の部材は省略している。
【0169】
図38および図39に示したように、本参考の形態のメモリセルはウェル401中のソース/ドレイン拡散層405、第1ゲート(浮遊ゲート)404a、第2ゲート(制御ゲート)409a、および第3ゲート407aを有する。各メモリセルの制御ゲート409aは行方向(x方向)に接続され、ワード線を形成している。浮遊ゲート404aとウェル401はゲート絶縁膜403に、浮遊ゲート404aと第3ゲート407aは絶縁膜406aに、浮遊ゲート404aとワード線(制御ゲート)409aは絶縁膜408により、それぞれ分離されている。
【0170】
ソース/ドレイン拡散層405はワード線409aに垂直に配置され、列方向(y方向)のメモリセルのソース/ドレインを接続するローカルソース線およびローカルデータ線として存在する。この拡散層405に垂直な方向にチャネルが形成される。
【0171】
第3ゲート407aは浮遊ゲートパターン404aの間に埋め込まれる形で、かつ、浮遊ゲート404aの端面のうち、ワード線409aおよびチャネルに平行な端面で絶縁膜406aを介して浮遊ゲートに接している。本参考の形態の第3ゲート407aはフィールド酸化膜402の上に配置され、参考の形態1,2および実施の形態1〜3とは異なり、ワード線409aおよびチャネルに平行に、すなわち行方向に配置される。
【0172】
次に、図40〜図42を用いて本参考の形態のメモリセルの製造方法を示す。まず、半導体基板400中にp型ウェル401を形成し、この上にたとえばLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法を用いて素子分離領域となるフィールド酸化膜402を形成する(図40(a))。
【0173】
次にたとえば熱酸化法によりゲート絶縁膜403を形成し(図40(b))、続いて浮遊ゲートとなるリンをドーピングしたポリシリコン膜404を堆積する(図40(c))。その後、たとえばリソグラフィとドライエッチング技術により前記ポリシリコン膜404をパターニングし、浮遊ゲート404aを形成する(図40(d))。その後、たとえばイオン打込み法によりひ素(As)イオンを打込み、メモリセルのソース/ドレインとなる拡散層405を形成する(図示せず)。
【0174】
次に、浮遊ゲートと第3ゲートを分離するための絶縁膜406を参考の形態1の図3(e)で示した方法により形成する(図41(a))。その後、第3ゲートとなるリンをドーピングしたポリシリコン膜407をたとえばCVD法により堆積する(図41(b))。その後、たとえばリソグラフィとドライエッチング技術によりポリシリコン膜407をパターニングして第3ゲートを加工する(ポリシリコン407は407aとなる)(図41(c))。
【0175】
その後、図3(e)で示した方法と同一の手法により、浮遊ゲートとワード線を分離する窒素を添加したシリコン酸化膜408を形成する(図42(a))。その後、ポリシリコン膜、窒化タングステン膜、タングステン膜の積層膜、いわゆるポリメタル膜409を堆積し(図42(b))、これをたとえばリソグラフィとドライエッチング技術によりパターニングしてワード線409aを形成する(図42(c))。
【0176】
その後、図には示していないが、層間絶縁膜を形成した後、ワード線409a、ソース/ドレイン拡散層405、ウェル401、消去ゲート407aに至るコンタクト孔を形成し、続いて金属膜を堆積してこれをパターニングして配線とし、メモリセルを完成できる。
【0177】
次に、前記方法により形成したメモリセルの書込み時、消去時、および読出し時の電圧印加条件および動作方法を図43〜図45を用いて説明する。図43は書き込み動作を、図44は消去動作を、図45は読み出し動作の例を各々示し、(a)は等価回路図を、(b)あるいは(c)はタイミングチャートを示す。図43〜図45の(a)において点線で囲まれたセルで選択的にそれぞれの動作が行われる。
【0178】
まず、書込みの際は、図43(a)に示したように、選択セルMのワード線WLnにたとえば12V程度の正の電圧を、また、選択セルMのドレインとなる拡散層Dnにたとえば5V程度の正の電圧を印加する。さらに選択セルMのソースとなる拡散層Dn−1は0Vに保持される。これにより参考の形態1と同様、誤書込みの防止ができる。これによりメモリセルMのみでホットエレクトロン注入が起こり、浮遊ゲートに電子が蓄積されてメモリセルのしきい値が上昇し、書込みが行われる。一方、すべての第3ゲートAG、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vに保持される。更に拡散層Dn−2、Dn+1、Dn+2はそれぞれ0V、5V、フローティング状態とする。これにより参考の形態1と同様、誤書込みの防止ができる。このように、本半導体集積回路装置では、隣接するメモリセル4個を1つの単位とし、その内の1セルを選択して書込みが行われる。従って、1つのワード線上のすべてのセルに書込みを行うためには、最低4回の書込み動作を実施する。
【0179】
図43(b)および(c)は、選択ワード線WLnおよび拡散層Dn,Dn+1への電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。同図(b)および(c)に示す二通りの例がある。同図(b)および(c)に示すタイミングは、参考の形態1における図13(b)、(c)のタイミングと同様である。
【0180】
次に、消去動作を説明する。図44(a)に示したように、第3ゲートAGn+1を選択し、これにたとえば16Vといった正の電圧を印加する。各拡散層D、ウェル、すべてのワード線は0Vに保持される。これにより、第3ゲートAGn+1に平行して隣接する2行のメモリセルM−1〜M+2、M−1’〜M+2’(点線で囲んだ部分)では、浮遊ゲートから第3ゲートにファウラー−ノールドハイム型トンネリング現象により電子の放出が生じ、メモリセルのしきい値が低下して消去が行われる。すなわち、本方法では2ワード線単位で消去が行われる。この際、選択する第3ゲートAGは複数本であってもよい。
【0181】
消去の別の方法としては、図44(b)に示したように、選択ワード線WLnにたとえば−13.5Vの負の電圧を、また、隣接する第3ゲートAGにたとえば3.3Vといった比較的小さな正の電圧を印加する。各拡散層D、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vである。これにより、ワード線WLn上のすべてのメモリセルで、浮遊ゲートから第3ゲートに電子の放出が生じ、消去が行われる。図44(c)は、選択ワード線WLnおよび第3ゲートAGへの電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。この印加タイミングは、参考の形態1における図14(b)の場合と同様であるため説明を省略する。
【0182】
更に、消去の別の方法としては、複数のワード線に同時に負の電圧、たとえば−13.5Vを印加し、すべての第3ゲートAGにたとえば3.3Vといった比較的小さな正の電圧、各拡散層D、ウェルを0Vとしてもよい。この場合、負の電圧が印加されたワード線上のセルで消去が行なわれる。
【0183】
次に、読出し動作を説明する。図45(a)に示したように、選択セルMのワード線WLnにたとえば3.3Vといった正の電圧を、また、選択セルMのドレインとなる拡散層Dnにたとえば1Vの正の電圧を印加する。選択セルMのソースとなる拡散層Dn−1、すべての第3ゲートAG、ウェル、非選択ワード線WLn+1は0Vに保持される。更に拡散層Dn−2、Dn+1、Dn+2はそれぞれ0V、1V、フローティング状態とし、参考の形態1と同様に誤読出しを防止する。このように、本半導体集積回路装置では、書込みと同様、隣接するメモリセル4個を1つの単位とし、その内の1セルを選択して読出しが行われる。従って、1つのワード線上のすべてのセルで読出しを行うためには、最低4回の読出し動作を実施する。
【0184】
図45(b)および(c)は、選択ワード線WLnおよび拡散層Dn,Dn+1への電圧印加のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。同図(b)および(c)に示す二通りの例がある。同図(b)および(c)に示すタイミングは、参考の形態1における図15(b)、(c)のタイミングと同様である。
【0185】
本参考の形態によれば、メモリセルは、ワード線としてポリメタル構造を用いたため、書込み、消去および読出し動作時のワード線の立上りの遅延時間を縮小することが可能である。また、第3ゲート形成後、ポリメタル構造のワード線を形成したため、浮遊ゲート−第3ゲート間のシリコン酸化膜の欠陥密度を低減可能である。また、書込み/消去時の内部動作電圧の絶対値の最大値を13.5Vに低減することが可能である。
【0186】
(実施の形態4)
図46は、本発明の実施の形態4である半導体集積回路装置の一例を概念的に示した回路図である。
【0187】
図46に示すように、メモリセル85がマトリックス状に配置されメモリセルアレイを構成する。図46においてはブロック分割された1つのメモリセルアレイを示している。メモリセル85には、参考の形態1,2および実施の形態1〜3で説明したメモリセルが適用できる。メモリセルアレイには各メモリセル85の列方向(y方向)を相互に接続する拡散層配線D00〜D04が形成され、拡散層配線D00にはソース線SSが接続され、拡散層配線D01〜D04の上下端には選択トランジスタ(選択MOS)70が1つずつ配置される。選択トランジスタ70のドレインは拡散層配線D11〜D04に接続され、選択トランジスタのソースはグローバルデータ線DLnあるいはソース線SSのいずれか一方に接続される。ただし、選択トランジスタ70のソースが拡散層配線Dn(D01〜D04)の上端でグローバルデータ線DLnに接続された場合には、下端の選択トランジスタ70のソースはソース線SSに接続さる。逆に、拡散層配線Dn(D01〜D04)の上端でソース線SSに接続された場合には、下端でグローバルデータ線DLnに接続される。これを拡散層配線Dnの1本毎に交互に繰り返す。このような配置により仮想接地型のメモリアレイが構成される。
【0188】
ワード線WLn(WL00〜WL0j)は、行方向(x方向)に配置され、x方向に隣接するメモリセル85の制御ゲートとして共有される。
【0189】
ワード線方向(x方向)に隣接する選択トランジスタ70のゲートには同一の信号が入力され、各ブロック毎に2本のゲート配線ST00,ST01が配置される。また、一本のグローバルデータ線DLnは、2本の拡散層配線Dnで共用される。
【0190】
このような選択トランジスタの構成では、ワード線方向へ隣接する選択トランジスタのゲート信号が、各ブロック毎に2本しか無いため、選択トランジスタ部の面積増加を阻止でき、チップ面積を最小限に抑えられるという利点がある。また、1本のグローバルデータ線が、2本の拡散層配線で共用されるため、グローバルデータ線及びそれに接続するセンス回路の配置が容易となる、すなわちグローバルデータ線及びセンス回路のピッチ緩和ができるという利点がある。さらに、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる、2回の動作で動作が完了するという利点がある。
【0191】
以下、さらに詳しい回路図と動作タイミングチャートを用いて、本実施の形態の半導体集積回路装置を説明する。図47は、実施の形態4のメモリセルアレイ、ブロックデコーダ、サブデコーダ等の配置を示した回路図である。図47においてメモリセルの構成は、第3ゲート107a(AG)がスプリットゲートのチャネルを制御する補助ゲートとしても機能する実施の形態1〜3のメモリセルを適用した場合を示している。また、図48〜50は、本実施の形態の選択トランジスタ構成を有する半導体集積回路装置における、書込み・消去・読出し動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図47では、説明を簡単にするために、2ブロック分のメモリセルアレイを示し、1ブロック内のワード線WLは2本、グローバルデータ線DLは2本とする。また、サブデコーダ60はインバータ構成とするが、インバータ構成に限定する必要はない。
【0192】
本実施の形態の半導体集積回路装置は、メモリセルアレイ80、補助ゲートデコーダ40、ブロックデコーダ50、サブデコーダ60、ゲートデコーダ20、選択トランジスタ70、およびセンス回路30を有する。ワードデコーダは、高速化を図るためにブロックデコーダ50、サブデコーダ60、ゲートデコーダ20というように階層化する。
【0193】
ここでは説明を簡単にするために、サブデコーダ60はメモリセルアレイ80の左側だけに配置しているが、実際にはメモリセルアレイ80を分割し、メモリセルアレイ80を挟むように配置する。これは、メモリ容量が大きくなりワード線WLの長さが延びることでワード線WLの負荷が増加した際に、メモリセルアレイ80を分割してワード線WLの長さを短縮し、ワード線WLの負荷を低減するためである。これにより、高速化が実現できる。
【0194】
また、サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の両側に配置することで、2つの効果がある。1つは、ワード線WLとサブデコーダ60(本図ではインバータ)の接続部において、ピッチ緩和ができる点である。サブデコーダ60は、必ずワード線1本毎に1つ必要となる。従って、サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の片側に配置した場合には、ワード線1本分のピッチに合わせてワード線WLとサブデコーダ60を接続する必要がある。これに対し、サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の両側に配置した場合、例えば偶数ワード線はメモリセルアレイ80の右側に配置するサブデコーダ60に接続し、奇数ワード線はメモリセルアレイ80の左側に配置するサブデコーダ60に接続する、というように、サブデコーダ60に接続されるワード線が、メモリセルアレイ80の左右に分かれて1本置きにサブデコーダ60に接続されれば良い。従って、ワード線WLとサブデコーダ60の接続部のレイアウト設計が容易となる。
【0195】
さらに別の効果は、サブデコーダ60配置のピッチ緩和ができる点である。上述したように、サブデコーダ60は必ずワード線1本毎に1つ必要となる。従って、サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の片側に配置した場合には、ワード線1本分の領域で1つのサブデコーダ60を配置する必要がある。これに対し、サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の両側に配置した場合には、ワード線2本分の領域を使って1つのサブデコーダ60を配置すれば良く、サブデコーダ60のレイアウト設計も容易となる。
【0196】
また、本実施の形態では、1本のグローバルデータ線DL(例えばDL0)を、2本の拡散層配線(例えばD01とD02)で共用し、データ線のピッチ緩和をしている。このため、グローバルデータ線DL及びそれに接続するセンス回路30は、ワード線WL方向に並ぶメモリセル2つ分の領域を使って1本のグロ一バルデータ線を配線、あるいはセンス回路30を配置すれば良い。
【0197】
また、本実施の形態では、ワード線WL方向へ並ぶ選択トランジスタ70のゲート信号は全て同一信号である。このため、1ブロックにおける選択トランジスタ70のゲート信号数は2本だけで構成される。従って、選択トランジスタ70部の面積増加を抑制し、チップ面積を最小限に抑えることができる。
【0198】
また、以下に詳しく述べるが、本実施の形態では1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる、2回の動作で動作が完了する。
【0199】
次に、書き込み動作を説明する。図48は、書込み動作のタイミングを示したタイミングチャートである。
【0200】
書込みの対象となるメモリセルは、M01とM03と仮定する。まず、全信号の初期電圧は0Vとする。次に、t0のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を12Vとし、全てのワード線WL00〜WL11を確実に0Vにする。
【0201】
次に、t1のタイミングで選択ブロックにおけるサブデコーダ60のPM0S電源B0Pを12Vにする。
【0202】
次に、t2のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を0Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は12V、非選択ワード線WL01は0V、非選択ブロック内のワード線WL10とWL11は0Vとなる。
【0203】
次に、t3のタイミングで、補助ゲートデコーダ40の出力信号AG01を2Vにし、書込みの対象となるメモリセルの補助ゲート(第3ゲートAG)に2Vを印加する。
【0204】
次に、t4のタイミングで、書込みたいデータによって、センス回路30からグローバルデータ線DL0とDL1に電圧を印加する。例えば、メモリセルM01に書込みデータを書込みたい場合にはグローバルデータ線DL0を5V、データを書き込まない場合には0Vにする。また、メモリセルM03に書込みデータを書込みたい場合にはグローバルデータ線DL1を5V、データを書き込まない場合には0Vにする。
【0205】
次に、t5のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00を8Vにする。これにより、書込みの対象となるメモリセルM01とM03のソースD01とD03には0Vが、ドレインD02とD04には書込みたいデータに応じた電圧が印加される。例えば、メモリセルM01に書込みデータを書込みたい場合にはドレインD02に5V、データを書き込まない場合には0Vが印加される。また、メモリセルM03に書込みデータを書込みたい場合にはドレインD04に5V、データを書き込まない場合には0Vが印加される。この状態で、書込みの対象となるメモリセルM01とM03に書込み電圧が印加され、任意のデータが書込まれる。
【0206】
書込み動作を終了する際には、まずt6のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00を0Vにする。これにより、書込みの対象となるメモリセルM01とM03のドレインD02とD04は0Vとなる。
【0207】
次に、t7のタイミングでグローバルデータ線DL0とDL1を0Vにする。
【0208】
次に、t8のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG01を0Vにし、書込みの対象となるメモリセルの補助ゲートを0Vにする。
【0209】
次に、t9のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を12Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は0Vとなる。
【0210】
次に、t10のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のPM0S電源B0Pを0Vにする。
【0211】
最後に、t11のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を0Vにして、書込み動作を終了する。
【0212】
本実施の形態の書き込み動作において、メモリセルM01とM03に対して書込みを行なう際には、選択トランジスタ70のゲート信号ST00が8Vとなるt5〜t6の間に書込み電圧が印加される。この選択トランジスタ70のゲート信号ST00は、メモリセルのドレイン電圧を制御するための信号である。従って、本実施の形態では、選択メモリセルに印加するワード線電圧、補助ゲート電圧、ドレイン電圧のうち、ドレイン電圧の印加時間が最も短くなることから、ドレインディスターブを緩和する際に最適な方式と言える。しかし、選択メモリセルに印加するワード線電圧、補助ゲート電圧、ドレイン電圧のタイミングに関しては、既に参考の形態1〜3および実施の形態1〜3で説明したように、様々なバリエーションが考えられ、それぞれに特徴がある。従って、本方式に限定する必要はない。
【0213】
また、メモリセルM00とM02に対しても書込みを行ない、1ワード線上のメモリセル全てを書込む場合には、上記した書込み動作をM00とM02に対して同じように繰返せば良い。このように、本方式では1本のワード線上に存在する全てのメモリセルに対して書込みを行なうためには、2回の動作で完了となる。従って、書込み動作を2回繰返すことで、書込み単位=消去単位=読出し単位を意識した、セクタ(1ワード線)動作が可能となる。また、書込み動作を繰返さず、書込み単位を1/2セクタ(1/2ワード線)としたページ動作も可能である。
【0214】
なお、本説明で使用した電圧値は一例であり、これに限定する必要はない。
【0215】
次に、消去動作を説明する。図49は、消去動作のタイミングを示したタイミングチャートである。
【0216】
消去の対象となるメモリセルは、ワード線WL00上に存在するM01〜M03と仮定する。まず、初期電圧は全て0Vとする。
【0217】
次に、t0のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を−13.5Vとし、全てのワード線WL00〜WL11を確実に0Vにする。
【0218】
次にt1のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00とST01を3.3Vとし、消去の対象となるメモリセルM0〜M03のドレイン/ソースD00〜D04を確実に0Vにする。
【0219】
次に、t2のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のNM0S電源B0Nを−13.5Vにする。
【0220】
次に、t3のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を3.3Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は−13.5V、非選択ワード線WL01は0V、非選択ブロック内のワード線WL10とWL11は0Vとなる。
【0221】
次に、t4のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG00とG01を3.3Vにし、消去の対象となるメモリセルの補助ゲートに3.3Vを印加する。この状態で、消去の対象となるメモリセルM01〜M03に消去電圧が印加され、データが消去される。
【0222】
消去動作を終了する際には、まずt5のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG00とAG01を0Vにし、消去の対象となるメモリセルの補助ゲートを0Vにする。
【0223】
次に、t6のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を−13.5Vにする。これにより、ワード線WL00〜WL11は全て0Vとなる。
【0224】
次に、t7のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のNM0S電源B0Nを0Vにする。
【0225】
次にt8のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00とST01を0Vにする。
【0226】
最後にt9のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を0Vにして、消去動作を終了する。
【0227】
本実施の形態において、メモリセルM0〜M03に対して消去を行なう際には、補助ゲート信号AG00とAG01が3.3Vとなるt4〜t5の間に消去電圧が印加される。本方式では、選択メモリセルに印加するワード線電圧と補助ゲート電圧のうち、補助ゲート電圧の印加時間の方が短くなることから、本方式は、補助ゲートによる、非選択ワード線に接続されたメモリセルに対するディスターブを緩和する際に最適な方式と言える。
【0228】
また、本実施の形態では、補助ゲート信号AG00とAG01が3.3Vとなるt4〜t5の間に消去電圧が印加されるため、消去時間は補助ゲート信号の電圧立上げ、立下げ時間で決まる。この補助ゲート信号の電圧切換え幅は3.3Vと小さいため、立上げ、立下げ時間が速い。従って、本方式は消去時間の制御性に優れた方式と言える。しかし、選択メモリセルに印加するワード線電圧と補助ゲート電圧のタイミングに関しては、既に参考の形態1〜3および実施の形態1〜3で説明したように、他のバリエーションも考えられ、それぞれに特徴がある。従って、本方式に限定する必要はない。
【0229】
また、本方式において、メモリセルM01〜M03に対して消去を行なう際には、選択トランジスタのゲート信号ST00とST01、及び補助ゲート信号AG00とAG01を、各々同時に動作させる。このため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルに対して消去を行なうためには、1回の動作で完了し、書込み単位=消去単位=読出し単位を意識した、セクタ(1ワード線)動作が可能となる。
【0230】
なお、本説明で使用した電圧値は一例であり、これに限定する必要はない。
【0231】
次に、読出し動作を説明する。図50は、読出し動作のタイミングを示したタイミングチャートである。
【0232】
読出しの対象となるメモリセルは、M01とM03と仮定する。まず、全信号の初期電圧は0Vとする。
【0233】
次に、t0のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を3.3Vとし、全てのワード線WL00〜WL11を確実に0Vにする。
【0234】
次に、t1のタイミングで選択ブロックにおけるサブデコーダ60のPM0S電源B0Pを3.3Vにする。
【0235】
次に、t2のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を0Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は3.3V、非選択ワード線WL01は0V、非選択ブロック内のワード線WL10とWL11は0Vとなる。
【0236】
次に、t3のタイミングで、補助ゲートデコーダ40の出力信号AG01を3.3Vにし、読出しの対象となるメモリセルの補助ゲートに3.3Vを印加する。
【0237】
次に、t4のタイミングで、センス回路30からグローバルデータ線DL0とDL1に1Vを印加する。
【0238】
次に、t5のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00を3.3Vにする。この状態で、読出しの対象となるメモリセルM01とM03に読出し電圧が印加され、データが読出される。すなわち、この時に読出しの対象となるメモリセルM01のしきい値が低い場合には、メモリセルM01がオン状態となり電流が流れる。その結果、メモリセルM01のドレイン電圧D02と、これに接続されたグローバルデータ線DL0が0Vとなる。また、読出しの対象となるメモリセルM01のしきい値が高い場合には、メモリセルM01はオフ状態となり電流は流れない。このため、メモリセルM01のドレイン電圧D02と、これに接統されたグローバルデータ線DL0は1Vのまま保持される。同様に、読出しの対象となるメモリセルM03においても、メモリセルのしきい値が低い場合には、メモリセルM03がオン状態となり電流が流れる。その結果、メモリセルM03のドレイン電圧D04と、これに接続されたグローバルデータ線DL1が0Vとなる。また、読出しの対象となるメモリセルM03のしきい値が高い場合には、メモリセルM03はオフ状態となり電流は流れない。このため、メモリセルM03のドレイン電圧D04と、これに接続されたグローバルデータ線DL1は1Vのまま保持される。このグローバルデータ線DLの電圧変化、あるいは電流変化をセンス回路30によって判別することで、読出しが行なわれる。
【0239】
読出し動作を終了する際には、まずt6のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00を0Vにする。これにより、読出しの対象となるメモリセルM01とM03のドレインD02とD04は、センス回路30から切離される。
【0240】
次に、t7のタイミングでグローバルデータ線DL0とDL1を0Vにする。
【0241】
次に、t8のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG01を0Vにし、読出しの対象となるメモリセルの補助ゲートを0Vにする。
【0242】
次に、t9のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を3.3Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は0Vとなる。
【0243】
次に、t10のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のPM0S電源B0Pを0Vにする。
【0244】
最後に、t11のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を0Vにして、読出し動作を終了する。
【0245】
本実施の形態において、メモリセルM01とM03に対して読出しを行なう際には、選択トランジスタ70のゲート信号ST00が3.3Vとなるt5−t6の間に読出し電圧が印加される。この選択トランジスタ70のゲート信号ST00は、メモリセルのドレイン電圧を制御するための信号である。従って、本方式では、選択メモリセルに印加するワード線WL電圧、補助ゲート電圧、ドレイン電圧のうち、ドレイン電圧の印加時間が最も短くなることから、ドレインディスターブを緩和する際に最適な方式と言える、しかし、選択メモリセルに印加するワード線電圧、補助ゲート電圧、ドレイン電圧のタイミングに関しては、既に参考の形態1〜3および実施の形態1〜3で説明したように、様々なバリエーションが考えられ、それぞれに特徴がある。従って、本方式に限定する必要はない。
【0246】
また、メモリセルM00とM02に対しても読出しを行ない、1ワード線WL上のメモリセル全てを読出す場合には、上記した読出し動作をM00とM02に対して同じように繰返せば良い。このように、本方式では1本のワード線上に存在する全てのメモリセルに対して読出しを行なうためには、2回の動作で完了となる。従って、読出し動作を2回繰返すことで、書込み単位=消去単位=読出し単位を意識した、セクタ(1ワード線)動作が可能となる。また、読出し動作を繰返さず、読出し単位を1/2セクタ(1/2ワード線)とした、ぺ一ジ動作も可能である。なお、本説明で使用した電圧値は仮一例であり、これに限定する必要はない。
【0247】
なお、図51を用いて、補助ゲート付き仮想接地型メモリセルアレイの利点を説明する。図51に示す半導体集積回路装置は、ワード線方向へ隣接するメモリセルのドレイン/ソースを共用した、仮想接地型メモリセルアレイを有し、拡散層配線の電圧を、ドレイン電圧VDnとソース電圧SSとに切換えるための選択トランジスタを有する。拡散層配線は、選択トランジスタを介してグローバルデータ線とソース線に接続され、1つのメモリセルのドレインにドレイン電圧が印加された際、ワード線方向へ隣接する他のメモリセルのソースに、ドレイン電圧が印加されないように制御する補助ゲートを有する。補助ゲートは、ワード線方向へ隣接するメモリセル1つ置きに、選択トランジスタで囲まれたブロックの上下で結束する。
【0248】
このような半導体集積回路装置では、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる、2回の動作で動作が完了することができる。
【0249】
この半導体集積回路装置の動作を以下に説明する。すなわち、仮想接地型メモリセルアレイでは、ワード線方向へ隣接するメモリセルのドレインとソースを共用しているため、書込みや読出し動作のようにドレインとソースに異電圧を印加して動作させる場合、スイッチ(選択トランジスタ)によって、ドレイン電圧VDとソース電圧SSとに切り換える必要がある。従って、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、最低2回の動作が必要となる。仮に、補助ゲート(AG00とAG01)が無いと仮定し、例えばD02にドレイン電圧を印加した場合、D02の左にあるメモリセルのドレインにドレイン電圧が印加されると同時に、右にあるメモリセルのソースにもドレイン電圧が印加される。このソースにドレイン電圧を印加されたメモリセルを非選択状態にするためには、ドレイン側(D03)にも同電圧を印加する必要がある。従って、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、4回以上の動作が必要となり高速化に不向きとなる。ところが、この半導体集積回路装置では補助ゲート(AG00とAG01)を有する。補助ゲート(AG00とAG01)は、例えばD02にドレイン電圧を印加した場合、D02の左にあるセルにのみドレイン電圧が印加されるよう、スイッチのような働きをする。すなわち、D02にドレイン電圧を印加した際、D02の右にあるセルの補助ゲート(AG00)をオフにして、D02の右にあるセルにはドレイン電圧が印加されないようにする。これにより、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる、2回の動作で動作が完了する。
【0250】
このような補助ゲートの機構は、本実施の形態の半導体集積回路装置にも適用されているものである。
【0251】
また、図52を用いて選択トランジスタの必要性について説明する。図52(a)には選択トランジスタを設けた場合を示し、図52(b)には選択トランジスタを設けない場合の回路図を示す。図52(a)に示す半導体集積回路装置では、メモリセルのドレイン/ソース(D00〜D11)は拡散層配線であり、同図(a)では、選択ブロックの拡散層配線と非選択ブロックの拡散層配線とを切離すための選択トランジスタを有する。このように選択トランジスタを有する場合(同図(a))には、拡散層配線の負荷を低減でき高速化が可能となり、非選択メモリセル(非選択ワード線に有るメモリセル)であるにも関わらず、ドレイン電圧が印加されるメモリセル数が少なくなるため、ドレインディスターブを低減できる効果がある。このように、本実施の形態(その他の実施の形態においても)では選択トランジスタを配置し、前記のような効果を得ている。なお、ここでは、ワード線方向へ隣接するメモリセルのドレイン/ソースを共用した仮想接地型メモリセルアレイで説明したが、他のアレイでも同じことが言えることはもちろんである。
【0252】
さらに、本実施の形態では、グローバルワード線のピッチ緩和が実現できるが、これによりセンス回路のピッチ緩和が実現できることは前記した通りである。この点を図53および図54を用いて説明する。
【0253】
すなわち、図53に示す半導体集積回路装置では、グローバルデータ線DLに接続するセンス回路30は、メモリセルアレイの片側だけではなく、グローバルデータ線1本置きにメモリセルアレイの上下へ交互に配置できる。これによりグローバルデータ線DLに接続するセンス回路30は、メモリセル4ビット分の領域で配置が可能となる。
【0254】
また、図54に示すように、半導体集積回路装置では、グローバルデータ線DLに接続するセンス回路30の間にスイッチMOSトランジスタYSを設け、1つのセンス回路を2本のグローバルデータ線で共用することができる。これにより、グローバルデータ線DLに接続するセンス回路30は、メモリセル4ビット分の領域で配置が可能となる。
【0255】
また、前記図54および図53の方式の組合せにより、グローバルデータ線DLに接続するセンス回路30は、メモリセル8ビット分の領域で配置が可能となる。
【0256】
(実施の形態5)
図55は、本発明の実施の形態5である半導体集積回路装置の一例を概念的に示した回路図である。
【0257】
本実施の形態の半導体集積回路装置は、選択トランジスタの配置および動作の点で実施の形態4と相違し、メモリセルについては実施の形態4と同様である。従って、メモリセル85、メモリセルアレイ80、メモリブロック、拡散層配線D00〜D04、ワード線WLnについては実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。選択トランジスタ(選択MOS)70が各拡散層配線D01〜D40の上下に1つずつ配置され、選択トランジスタ70のドレインは拡散層配線D11〜D04に接続されることは実施の形態4と同様である。しかし、選択トランジスタ70のソースが拡散層配線Dn(D01〜D04)の上端でグローバルデータ線DLnに接続された場合には、下端の選択トランジスタ70のソースはソース線SSに接続され、拡散層配線Dn(D01〜D04)の上端でソース線SSに接続された場合には、下端でグローバルデータ線DLnに接続され、これを実施の形態4のように拡散層配線Dnの1本毎に交互に繰り返すのではなく、ブロック内で統一する点が実施の形態4と相違する。
【0258】
ワード線方向(x方向)に隣接する選択トランジスタ70のゲートには拡散層配線1本おきに同一の信号が入力され隣接する拡散層配線間では異なる信号を印加する。各ブロック毎に4本のゲート配線ST00〜ST03が配置される。また、一本のグローバルデータ線DLnは、2本の拡散層配線Dnで共用される。
【0259】
このような選択トランジスタの構成では、選択トランジスタのゲート信号を各ブロック毎4本で構成することにより、ソース電圧印加のタイミングとドレイン電圧印加のタイミングを任意に設定できる。すなわち、ソース電圧が確実に0Vとなってからドレイン電圧を印加することができるため、安定した動作が可能となる。また、1本のグローバルデータ線が、2本の拡散層配線で共用されるため、グローバルデータ線及びそれに接続するセンス回路の配置が容易となる(ピッチ緩和ができる)。さらに、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる、2回の動作で動作が完了することができる。
【0260】
以下、さらに詳しい回路図と動作タイミングチャートを用いて、本実施の形態の半導体集積回路装置を説明する。図56は、実施の形態5のメモリセルアレイ、ブロックデコーダ、サブデコーダ等の配置を示した回路図である。図56においてメモリセルの構成は、第3ゲート107a(AG)が補助ゲートとしても機能する実施の形態1〜3のメモリセルを適用した場合を示している。また、図57〜59は、本実施の形態の選択トランジスタ構成を有する半導体集積回路装置における、書込み・消去・読出し動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図56では、説明を簡単にするために、2ブロック分のメモリセルアレイ80を示し、1ブロック内のワード線WLは2本、グローバルデータ線DLは2本とする。また、サブデコーダ60はインバータ構成とするが、インバータ構成に限定する必要はない。
【0261】
図56に示す本実施の形態の半導体集積回路装置において、メモリセルアレイ80、補助ゲートデコーダ40、ブロックデコーダ50、サブデコーダ60、ゲートデコーダ20、選択トランジスタ70、センス回路30、ワードデコーダについては実施の形態4と同様である。また、サブデコーダ60がメモリセルアレイ80を挟むように配置できること、およびそれによるワード線およびサブデコーダのピッチ緩和が可能となる点も実施の形態4と同様である。さらに、1本のグローバルデータ線DLを2本の拡散層配線で共用し、データ線のピッチ緩和が可能な点も実施の形態4と同様である。なお、図53,54で説明したような方法により、グローバルデータ線DLに接続するセンス回路30は、更にピッチ緩和をすることも可能である。
【0262】
本実施の形態における各ブロックの配置は、X軸(ワード線形成方向)に対して対称に配置する。これにより、1本のソース線SSを2ブロック間で共用でき、メモリセルアレイ80の形成面積を低減できる。
【0263】
また、本実施の形態では、ワード線方向に並ぶ選択トランジスタ70のゲート信号は、拡散層配線1本置きに異なる信号とし、各ブロック毎4本で構成する。このため、ソース電圧印加のタイミングとドレイン電圧印加のタイミングを任意に設定できる。従って、ソース電圧が確実に0Vとなってからドレイン電圧を印加することができるため、安定した動作が可能となる。また、動作説明の所で詳しく述べるが、本方式では1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイ80で最低限必要となる、2回の動作で動作が完了する。
【0264】
書込み動作のタイミングを図57に示し、書込み動作を説明する。書込みの対象となるメモリセルは、M01とM03と仮定する。まず、全信号の初期電圧は0Vとする。
【0265】
次に、t0のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を12Vとし、全てのワード線WL00〜WL11を確実に0Vにする。
【0266】
次に、t1のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のPM0S電源B0Pを12Vにする。
【0267】
次に、t2のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を0Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は12V、非選択ワード線WL01は0V、非選択ブロック内のワード線WL10とWL11は0Vとなる。
【0268】
次に、t3のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG01を2Vにし、書込みの対象となるメモリセルの補助ゲートに2Vを印加する。
【0269】
次に、t4のタイミングで書込みたいデータによって、センス回路30からグローバルデータ線DL0とDL1に電圧を印加する。例えば、メモリセルM01に書込みデータを書込みたい場合にはグローバルデータ線DL0を5V、データを書き込まない場合には0Vにする。また、メモリセルM03に書込みデータを書込みたい場合にはグローバルデータ線DL1を5V、データを書き込まない場合には0Vにする。
【0270】
次に、t5のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST02を8Vにし、書込みの対象となるメモリセルM01とM03のソースD01とD03を確実に0Vにする。
【0271】
次に、t6のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00を8Vにする。これにより、書込みの対象となるメモリセルM01とM03のドレインD02とD04には、書込みたいデータに応じた電圧が印加される。例えば、メモリセルM01に書込みデータを書込みたい場合にはドレインD02に5V、データを書き込まない場合には0Vが印加される。また、メモリセルM03に書込みデータを書込みたい場合にはドレインD04に5V、データを書き込まない場合には0Vが印加される。この状態で、書込みの対象となるメモリセルM01とM03に書込み電圧が印加され、任意のデータが書込まれる。
【0272】
書込み動作を終了する際には、まずt7のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00を0Vにする。これにより、書込みの対象となるメモリセルM01とM03のドレインD02とD04は0Vとなる。
【0273】
次に、t8のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST02を0Vにする。
【0274】
次に、t9のタイミングでグローバルデータ線DL0とDL1を0Vにする。
【0275】
次に、t10のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG01を0Vにし、書込みの対象となるメモリセルの補助ゲートを0Vにする。
【0276】
次に、t11のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を12Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は0Vとなる。
【0277】
次に、t12のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のPM0S電源B0Pを0Vにする。
【0278】
最後に、t13のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を0Vにして、書込み動作を終了する。
【0279】
本実施の形態では、メモリセルM01とM03に対して書込みを行なう際には、選択トランジスタ70のゲート信号ST02を立上げてからST00を立上げるため、メモリセルM01とM03のソース電圧が確実に0Vとなってからドレイン電圧が印加される。このため、安定した動作が可能となる。
【0280】
また、本実施の形態では、メモリセルM01とM03に対して書込みを行なう際には、選択トランジスタ70のゲート信号ST00が8Vとなるt6〜17の間に書込み電圧が印加される。この選択トランジスタ70のゲート信号ST00は、メモリセルのドレイン電圧を制御するための信号である。従って、本方式では、選択メモリセルに印加するワード線電圧、補助ゲート電圧、ドレイン電圧のうち、ドレイン電圧の印加時間が最も短くなることから、ドレインディスターブを緩和する際に最適な方式と言える。しかし、選択メモリセルに印加するワード線電圧、補助ゲート電圧、ドレイン電圧のタイミングに関しては、既に参考の形態1〜3および実施の形態1〜3で説明したように、様々なバリエーションが考えられ、それぞれに特徴がある。従って、本方式に限定する必要はない。
【0281】
また、メモリセルM00とM02に対しても書込みを行ない、1ワード線上のメモリセル全てを書込む場合には、上記した書込み動作をM00とM02に対して同じように繰返せば良い。このように、本実施の形態では1本のワード線WL上に存在する全てのメモリセルに対して書込みを行なうためには、2回の動作で完了となる。従って、書込み動作を2回繰返すことで、書込み単位=消去単位=読出し単位を意識した、セクタ(1ワード線)動作が可能となる。また、書込み動作を繰返さず、書込み単位を1/2セクタ(1/2ワード線)とした、ぺ一ジ動作も可能である。
【0282】
なお、本実施の形態で使用した電圧値は一例であり、これに限定する必要はない。
【0283】
次に、消去動作のタイミングを図58に示し、消去動作を説明する。消去の対象となるメモリセルは、ワード線WL00上に存在するM01〜M03と仮定する。まず、初期電圧は全て0Vとする。
【0284】
次に、t0のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を−13.5Vとし、全てのワード線WL00〜WL11を確実に0Vにする。
【0285】
次にt1のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00とST01を3.3Vとし、消去の対象となるメモリセルM01〜M03のドレイン/ソースD00〜D04を確実に0Vにする。
【0286】
次に、t2のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のNM0S電源B0Nを−13.5Vにする。
【0287】
次に、t3のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を3.3Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は−13.5V、非選択ワード線WL01は0V、非選択ブロック内のワード線WL10とWL11は0Vとなる。
【0288】
次に、t4のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG00とAG01を3.3Vにし、消去の対象となるメモリセルの補助ゲートに3.3Vを印加する。この状態で、消去の対象となるメモリセルM0〜M03に消去電圧が印加され、データが消去される。
【0289】
消去動作を終了する際には、まずt5のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG00とAG01を0Vにし、消去の対象となるメモリセルの補助ゲートを0Vにする。
【0290】
次に、t6のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を−13.5Vにする。これにより、ワード線WL00〜WL11は全て0Vとなる。
【0291】
次に、t7のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のNM0S電源B0Nを0Vにする。
【0292】
次に、t8のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00とST01を0Vにする。
【0293】
最後にt9のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を0Vにして、消去動作を終了する。
【0294】
本実施の形態において、メモリセルM01〜M03に対して消去を行なう際には、補助ゲート信号AG00とAG01が3.3Vとなるt4〜t5の間に消去電圧が印加される。本方式では、選択メモリセルに印加するワード線WL電圧と補助ゲート電圧のうち、補助ゲート電圧の印加時間の方が短くなることから、本方式は、補助ゲートによる、非選択ワード線に接続されたメモリセルに対するディスターブを緩和する際に最適な方式と言える。
【0295】
また、本実施の形態では、補助ゲート信号AG00とAG01が3.3Vとなるt4〜t5の間に消去電圧が印加されるため、消去時間は補助ゲート信号の電圧立上げ、立下げ時間で決まる。この補助ゲート信号の電圧切換え幅は3.3Vと小さいため、立上げ、立下げ時間が速い。従って、本方式は消去時間の制御性に優れた方式と言える。しかし、選択メモリセルに印加するワード線WL電圧と補助ゲート電圧のタイミングに関しては、参考の形態1〜3および実施の形態1〜3で説明したように、他のバリエーションも考えられ、それぞれに特徴がある。従って、本方式に限定する必要はない。
【0296】
また、本実施の形態において、メモリセルM0〜M03に対して消去を行なう際には、選択ブロック内における選択トランジスタ70のゲート信号ST00〜ST03、及び補助ゲート信号AG00〜AG01を、各々同時に動作させる。このため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルに対して消去を行なうためには、1回の動作で完了し、書込み単位=消去単位=読出し単位を意識した、セクタ(1ワード線)動作が可能となる。
【0297】
なお、本説明で使用した電圧値は一例であり、これに限定する必要はない。
【0298】
次に、読出し動作のタイミングを図59に示し、読出し動作を説明する。読出しの対象となるメモリセルは、M01とM03と仮定する。
【0299】
まず、全信号の初期電圧は0Vとする。次に、t0のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を3.3Vとし、全てのワード線WL00〜WL11を確実に0Vにする。
【0300】
次に、t1のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のPM0S電源B0Pを3.3Vにする。
【0301】
次に、t2のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を0Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は3.3V、非選択ワード線WL01は0V、非選択ブロック内のワード線WL10とWL11は0Vとなる。
【0302】
次に、t3のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG01を3.3Vにし、読出しの対象となるメモリセルの補助ゲートに3.3Vを印加する。
【0303】
次に、t4のタイミングで、センス回路30からグローバルデータ線DL0とDL1に1Vを印加する。
【0304】
次に、t5のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST02を3.3Vにし、読出しの対象となるメモリセルM01とM03のソースD01とD03を確実に0Vにする。
【0305】
次に、t6のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00を3.3Vにする。この状態で、読出しの対象となるメモリセルM01とM03に読出し電圧が印加され、データが読出される。すなわち、この時に読出しの対象となるメモリセルM01のしきい値が低い場合には、メモリセルM01がオン状態となり、電流が流れる。その結果、メモリセルM01のドレインD02と、これに接続されたグローバルデータ線DL0が0Vとなる。また、読出しの対象となるメモリセルM01のしきい値が高い場合には、メモリセルM01がオフ状態となり電流は流れない。このため、メモリセルM01のD02と、これに接続されたグローバルデータ線DL0は1Vのまま保持される。同様に、読出しの対象となるメモリセルM03においても、メモリセルのしきい値が低い場合には、メモリセルM03がオン状態となり、電流が流れる。その結果、メモリセルM03のドレインD04と、これに接統されたグローバルデータ線DL1が0Vと一なる。また、読出しの対象となるメモリセルM03のしきい値が高い場合には、メモリセルM03がオフ状態となり電流は流れない、このため、メモリセルM03のD04と、これに接続されたグローバルデータ線DL1は1Vのまま保持される。このグローバルデータ線DLの電圧変化、あるいは電流変化をセンス回路30によって判別することで、読出しが行なわれる。
【0306】
読出し動作を終了する際には、まずt7のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST00を0Vにする。これにより、読出しの対象となるメモリセルM01とM03のドレインD02とD04は、センス回路30から切離される。
【0307】
次に、t8のタイミングで選択トランジスタ70のゲート信号ST02を0Vにする。
【0308】
次に、t9のタイミングでグローバルデータ線DL0とDL1を0Vにする。
【0309】
次に、t10のタイミングで補助ゲートデコーダ40の出力信号AG01を0Vにし、読出しの対象となるメモリセルの補助ゲートを0Vにする。
【0310】
次に、t11のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0を3.3Vにする。これにより、選択ブロック内の選択ワード線WL00は0Vとなる。
【0311】
次に、t12のタイミングで、選択ブロックにおけるサブデコーダ60のPM0S電源B0Pを0Vにする。
【0312】
最後に、t13のタイミングでゲートデコーダ20の出力信号G0とG1を0Vにして、読出し動作を終了する。
【0313】
本実施の形態では、メモリセルM01とM03に対して読出しを行なう際には、選択トランジスタ70のゲート信号ST02を立上げてからST00を立上げるため、メモリセルM01とM03のソース電圧が確実に0Vとなってからドレイン電圧が印加される。このため、安定した動作が可能となる。
【0314】
また、本実施の形態では、メモリセルM01とM03に対して読出しを行なう際には、選択トランジスタ70のゲート信号ST00が3.3Vとなるt6〜t7の間に読出し電圧が印加される。この選択トランジスタ70のゲート信号ST00は、メモリセルのドレイン電圧を制御するための信号である。従って、本方式では、選択メモリセルに印加するワード線電圧、補助ゲート電圧、ドレイン電圧のうち、ドレイン電圧の印加時間が最も短くなることから、ドレインディスターブを緩和する際に最適な方式と言える。しかし、選択メモリセルに印加するワード線電圧、補助ゲート電圧、ドレイン電圧のタイミングに関しては、参考の形態1〜3および実施の形態1〜3で説明したように、様々なバリエーションが考えられ、それぞれに特徴がある。従って、本方式に限定する必要はない。
【0315】
また、メモリセルM00とM02に対しても読出しを行ない、1ワード線上のメモリセル全てを読出す場合には、上記した読出し動作をM00とM02に対して同じように繰返せば良い。
【0316】
このように、本実施の形態では1本のワード線上に存在する全てのメモリセルに対して読出しを行なうためには、2回の動作で完了となる。従って、読出し動作を2回繰返すことで、書込み単位=消去単位=読出し単位を意識した、セクタ(1ワード線)動作が可能となる。また、読出し動作を繰返さず、読出し単位を1/2セクタ(1/2ワード線)とした、ぺ一ジ動作も可能である。なお、本説明で使用した電圧値は一例であり、これに限定する必要はない。
【0317】
(実施の形態6)
図60は、本実施の形態6の半導体集積回路装置を示した回路図である。本実施の形態では、デコーダ配置の一例を説明する。なお、メモリセルアレイ80、補助ゲートデコーダ40、ブロックデコーダ50、サブデコーダ60、ゲートデコーダ20、選択トランジスタ70、およびセンス回路30については実施の形態4、5と同様である。これらの説明は省略する。
【0318】
本実施の形態では、ブロックデコーダ50と補助ゲートデコーダ40は、メモリセルアレイ80の片側に1つずつ配置する。1ブロック内の補助ゲート信号は2本のため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、2回の動作で動作を完了できる。
【0319】
説明を簡単にするため、図60において、2ブロック分の回路図を示す。本実施の形態の半導体集積回路装置では、1ブロック内のメモリセルアレイ80を2分割し、メモリセルアレイを挟むようにサブデコーダ60を配置する。メモリセルアレイ80の分割数は、2分割に限定する必要がないことはもちろんである。サブデコーダ60は、メモリセルアレイの両側に配置し、補助ゲートデコーダ40、ブロックデコーダ50、サブデコーダ60は、ワード線の延長方向へ配置する。
【0320】
1つのブロック内の補助ゲート信号は、AG00とAG01あるいはAG10とAG11の2本である。また、1ブロック内の選択トランジスタ70のゲート信号は、ST00とST01あるいはST10とST11の2本である。
【0321】
ブロックデコーダ50の出力信号となる、サブデコーダのPM0S電源信号B0PあるいはB1PとNM0S電源信号B0NあるいはB1Nは、ブロックを選択するためのアドレス選択信号ABDiを入力信号として発生する。
【0322】
選択トランジスタ70のゲート信号ST00とST01あるいはST10とST11は、ブロックを選択するためのアドレス選択信号ABDiと、ブロックを更に2分割するためのアドレス選択信号ABDSTあるいはABDSBを入力信号として発生する。
【0323】
補助ゲート信号AG00とAG01あるいはAG10とAG11は、ブロック選択信号BD 0あるいはBD1と、ブロックを更に2分割するためのアドレス選択信号ABDSTあるいはABDSBを入力信号として発生する。
【0324】
補助ゲートデコーダ40の入力信号には、ブロックデコーダ50内で発生するブロック選択信号BD0あるいはBD1を使用し、補助ゲートデコーダ40はブロックデコーダ50と隣接して配置される。
【0325】
補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50は、メモリセルアレイの左右どちらか一方(図60では左側)に配置するが、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50の位置関係は、逆にしても良い。
【0326】
なお、後述するように、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50の選択方法には、様々なバリエーションがあるため、各信号の流れはこれに限定する必要はない。
【0327】
本実施の形態によれば、1ブロック内のメモリセルアレイ80を2分割し、メモリセルアレイ80を挟むようにサブデコーダ60を配置することで、ワード線の長さを短くでき、ワード線の負荷が低減されるため、半導体集積回路装置の高速化が図れる。
【0328】
また、サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の両側に配置することで、サブデコーダ60に接続されるメモリセルアレイ80内のワード線は、メモリセルアレイ80の左右に分けて1本置きに取出せば良い。このため、ワード線とサブデコーダ60の接続部分のレイアウト設計が容易となる(ワード線のピッチ緩和ができる)。
【0329】
また、サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の両側に配置することで、ワード線2本分の領域でサブデコーダ素子を配置でき、サブデコーダ60のレイアウト設計が容易となる。
【0330】
また、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50は、1ブロックに対して1つずつしかないため、デコーダの面積を最小限に抑えられる。
【0331】
また、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50が隣接しているため、補助ゲートデコーダ40の入力となるブロックデコーダ50の出力信号BD0とBD1を遠方まで引回さずに済む。
【0332】
また、1ブロック内の補助ゲート信号が2本あるため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる2回の動作で動作を完了できる。
【0333】
なお、デコーダの配置は、前記したもののほか、図61または図62に示す構成もある。
【0334】
図61に示す半導体集積回路装置は、ブロックデコーダ50と補助ゲートデコーダ40は、メモリセルアレイ80を挟んで反対側に1つずつ配置するものであり、その他の構成は図60に示す半導体集積回路装置と同様である。
【0335】
このような半導体集積回路装置によれば、前記した効果に加えて以下の効果がある。すなわち、補助ゲートデコーダ40の出力信号(AG00〜AG11)はメモリセルアレイ80ヘ、ブロックデコーダの出力信号(ST00〜ST11)は選択トランジスタヘ配線する必要がある。しかし、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50をメモリセルアレイ80を挟んで反対側に配置するため、ブロックデコーダ50の出力信号(ST00〜ST11)を補助ゲートデコーダ40上に配線したり、補助ゲートデコーダ40の出力信号(AG00〜AG11)をブロックデコーダ50上に配線することがない。このため、補助ゲートデコーダ40あるいはブロックデコーダ50のレイアウトが容易となる。
【0336】
なお、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50の位置関係は、逆にしても良い。
【0337】
また、図62に示す半導体集積回路装置は、ブロックデコーダ50と補助ゲートデコーダ40が、メモリセルアレイ80の両側に1つずつ配置する構成を有する。その他の構成は図60に示す半導体集積回路装置と同様である。
【0338】
このような半導体集積回路装置の場合、前記した効果に加えて、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50を、メモリセルアレイ80の両側に配置することで、ブロックデコーダ50の出力信号(ST00〜ST11,B0P,B1P,B0N,B1N)や補助ゲートデコーダ40の出力信号(AG00〜AG11)の配線長が半分となり、負荷が低減して半導体集積回路装置の高速化が可能となる。
【0339】
(実施の形態7)
図63〜図65は、実施の形態6で説明した半導体集積回路装置に適用可能な補助ゲートとブロックの選択方式を示す回路ブロック図である。図63〜図65に各々示す3つの方式を例示できる。なお、図63〜図65では、説明を簡単にするため、1ブロックの信号を示す。
【0340】
まず第1に、図63に示す選択方式を説明する。補助ゲート信号(AG00,AG01)は、ブロック選択された信号BD0と、ブロックを更に2分割するための信号ABDST/ABDSBによって選択された信号を、AGij発生回路によって電圧変換して発生する。1ブロック内の補助ゲート信号は2本のため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、2回の動作で動作を完了できる。
【0341】
すなわち、補助ゲートデコーダ40の入力信号に、ブロックデコーダ50内で発生するブロック選択信号BD0を使用する。補助ゲート信号AG00とAG01は、ABDiによってブロック選択された信号BD0と、ブロックを更に2分割するための信号ABDST/ABDSBによって選択された信号を、AGij発生回路によって電圧変換して発生する。
【0342】
このような方式は、信号BD0と信号ABDST/ABDSBは電源電圧Vcc系の信号であるため、補助ゲート信号AG00とAG01に必要な電圧が、電源電圧Vccに近い場合に有効な方式となる。また、1ブロック内に補助ゲート信号が2本ある(AG00とAG01)ため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる、2回の動作で動作を完了できる。
【0343】
次に、図64に示す選択方式を説明する。補助ゲート信号(AG00、AG01)は、選択トランジスタのゲート信号(ST00,ST01)をAGij発生回路によって電圧変換して発生する。1ブロック内の補助ゲート信号は2本のため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、2回の動作で動作を完了できる。
【0344】
すなわち、補助ゲート信号AG00とAG01は、ABDiによってブロック選択された信号BD 0と、ブロックを更に2分割するための信号ABDST/ABDSBによって選択された信号をSTij発生回路によって電圧変換して発生したST00とST01(選択トランジスタのゲート信号)を、更にAGij発生回路によって電圧変換して発生する。
【0345】
このような方式では、補助ゲート信号AG00とAG01を発生するための基準となる電圧が、選択トランジスタのゲート信号ST00とST01になる。従って、補助ゲート信号AG00とAG01に必要な電圧が、選択トランジスタのゲート信号ST00とST01に近い場合に有効な方式となる。また、補助ゲート信号が2本あるため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる、2回の動作で動作を完了できる。
【0346】
次に、図65に示す選択方式について説明する。選択トランジスタのゲート信号(ST00、ST01)は、補助ゲート信号(AG00、AG01)をSTij発生回路によって電圧変換して発生する。1ブロック内の補助ゲート信号は2本のため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、2回の動作で動作を完了できる。
【0347】
すなわち、前記図64の場合の逆で、選択トランジスタのゲート信号ST00とST01は、ABDiによってブロック選択された信号BD0と、ブロックを更に2分割するための信号ABDST/ABDSBによって選択された信号をAGij発生回路によって電圧変換して発生したAG00とAG01(補助ゲート信号)を、更にSTij発生回路によって電圧変換して発生する。
【0348】
このような場合、選択トランジスタのゲート信号ST00とST01を発生するための基準となる電圧が、補助ゲート信号AG00とAG01になる。従って、選択トランジスタのゲート信号ST00とST01に必要な電圧が、補助ゲート信号AG00とAG01に近い場合に有効な方式となる。また、補助ゲート信号が2本あるため、1本のワード線上に存在する全てのメモリセルを書込む、あるいは読出す場合、仮想接地型メモリセルアレイで最低限必要となる、2回の動作で動作を完了できる。
【0349】
なお、本実施の形態で説明した3つの選択方式は、任意に実施の形態6に適用できる。
【0350】
(実施の形態8)
図66は、本実施の形態8の半導体集積回路装置を示した回路図である。本実施の形態では、デコーダ配置の他の例を説明する。なお、メモリセルアレイ80、補助ゲートデコーダ40、ブロックデコーダ50、サブデコーダ60、ゲートデコーダ20、選択トランジスタ70、およびセンス回路30については実施の形態4、5と同様である。これらの説明は省略する。
【0351】
ブロックデコーダ50と補助ゲートデコーダ40は、メモリセルアレイ80の片側に1つずつ配置する。1ブロック内の補助ゲート信号は1本のため、補助ゲートは消去ゲートとしてのみ使用する。
【0352】
説明を簡単にするため、図66では2ブロック分を示す。1ブロック内のメモリセルアレイ80を2分割し、メモリセルアレイ80を挟むようにサブデコーダ60を配置する。なお、メモリセルアレイ80の分割数は、2分割に限定する必要はない。
【0353】
サブデコーダ60は、メモリセルアレイ80の両側に配置し、補助ゲートデコーダ40、ブロックデコーダ50、サブデコーダ60は、ワード線の延長方向へ配置する。
【0354】
1ブロック内の補助ゲート信号は、AG00あるいはAG10の1本であるため、補助ゲートは消去ゲートとしてのみ使用する。
【0355】
1ブロック内の選択トランジスタのゲート信号は、ST00とST01あるいはST10とST11の2本であり、ブロックデコーダ50の出力信号となる。
【0356】
サブデコーダ60のPM0S電源信号B0PあるいはB1PとNM0S電源信号B0NあるいはB1Nは、ブロックを選択するためのアドレス選択信号ABDiを入力信号として発生する。
【0357】
選択トランジスタのゲート信号ST00とST01あるいはST10とST11は、ブロックを選択するためのアドレス選択信号ABDiと、ブロックを更に2分割するためのアドレス選択信号ABDSTあるいはABDSBを入力信号として発生する。
【0358】
補助ゲート信号AG00あるいはAG10は、ブロック選択信号BD0あるいはBD1を入力信号として発生する。
【0359】
補助ゲートデコーダ40の入力信号には、ブロックデコーダ50内で発生するブロック選択信号BD0あるいはBD1を使用し、補助ゲートデコーダ40はブロックデコーダ50と隣接して配置する。
【0360】
補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50は、メモリセルアレイ80の左右どちらか一方(図66では左側)に配置する。ただし、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50の位置関係は、逆にしても良い。
【0361】
なお、後述するように、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50の選択方法は、様々なバリエーションがあるため、各信号の流れはこれに限定する必要はない。
【0362】
このようなデコーダ配置によれば、以下のような効果がある。
【0363】
すなわち、1ブロック内のメモリセルアレイ80を2分割し、メモリセルアレイ80を挟むようにサブデコーダ60を配置することで、ワード線を短くでき負荷が低減されるため、半導体集積回路装置の高速化が図れる。
【0364】
サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の両側に配置することで、サブデコーダ60に接続されるメモリセルアレイ80内のワード線は、メモリセルアレイ80の左右に分けて1本置きに取出せば良い。このため、ワード線とサブデコーダ60の接続部分のレイアウト設計が容易となる(ワード線ピッチ緩和ができる)。
【0365】
サブデコーダ60をメモリセルアレイ80の両側に配置することで、ワード線2本分の領域でサブデコーダ素子を配置でき、サブデコーダ60のレイアウト設計が容易となる。
【0366】
補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50は、1ブロックに対して1つずつしかないため、デコーダの面積を最小限に抑えられる。
【0367】
補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50が隣接しているため、補助ゲートデコーダ40の入力となるブロックデコーダ50の出力信号BD0とBD1を遠方まで引回さずに済む。
【0368】
なお、デコーダの配置は、前記したもののほか、図67または図68に示す構成もある。
【0369】
図67に示す半導体集積回路装置は、ブロックデコーダ50と補助ゲートデコーダ40は、メモリセルアレイ80を挟んで反対側に1つずつ配置するものであり、その他の構成は図66に示す半導体集積回路装置と同様である。
【0370】
このような半導体集積回路装置によれば、前記した効果に加えて以下の効果がある。すなわち、補助ゲートデコーダ40の出力信号(AG00〜AG11)はメモリセルアレイ80ヘ、ブロックデコーダの出力信号(ST00〜ST11)は選択トランジスタヘ配線する必要がある。しかし、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50をメモリセルアレイ80を挟んで反対側に配置するため、ブロックデコーダ50の出力信号(ST00〜ST11)を補助ゲートデコーダ40上に配線したり、補助ゲートデコーダ40の出力信号(AG00〜AG11)をブロックデコーダ50上に配線することがない。このため、補助ゲートデコーダ40あるいはブロックデコーダ50のレイアウトが容易となる。
【0371】
なお、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50の位置関係は、逆にしても良い。
【0372】
また、図68に示す半導体集積回路装置は、ブロックデコーダ50と補助ゲートデコーダ40が、メモリセルアレイ80の両側に1つずつ配置する構成を有する。その他の構成は図66に示す半導体集積回路装置と同様である。
【0373】
このような半導体集積回路装置の場合、前記した効果に加えて、補助ゲートデコーダ40とブロックデコーダ50を、メモリセルアレイ80の両側に配置することで、ブロックデコーダ50の出力信号(ST00〜ST11,B0P,B1P,B0N,B1N)や補助ゲートデコーダ40の出力信号(AG00〜AG11)の配線長が半分となり、負荷が低減して半導体集積回路装置の高速化が可能となる。
【0374】
(実施の形態9)
図69および図70は、実施の形態8で説明した半導体集積回路装置に適用可能な補助ゲートとブロックの選択方式を示す回路ブロック図である。図69,70の各々示す2つの方式を例示できる。なお、図69,70では、説明を簡単にするため、1ブロックの信号を示す。
【0375】
まず第1に、図69に示す選択方式を説明する。補助ゲート信号(AG00)は、ブロック選択された信号BD0をAGij発生回路によって電圧変換して発生する。1ブロック内の補助ゲート信号は1本のため、補助ゲートは消去ゲートとしてのみ使用する。すなわち、補助ゲートデコーダ40の入力信号に、ブロックデコーダ50内で発生するブロック選択信号BD0を使用する。補助ゲート信号AG00は、ABDiによってブロック選択された信号BD0を、AGij発生回路によって電圧変換して発生する。
【0376】
このような選択方式によれば、信号BD0は電源電圧Vcc系の信号であるため、補助ゲート信号AG00に必要な電圧が、電源電圧Vccに近い場合に有効な方式となる。
【0377】
次に、図70に示す選択方式を説明する。補助ゲート信号は、サブデコーダ60のPM0S電源信号をAGij発生回路によって電圧変換して発生する。1ブロック内の補助ゲート信号は1本のため、補助ゲートは消去ゲートとしてのみ使用する。すなわち、補助ゲート信号AG00は、ABDiによってブロック選択された信号BD0によって選択された信号をBiP発生回路によって電圧変換して発生したB0P(サブデコーダ60のPM0S電源信号)を、更にAGij発生回路によって電圧変換して発生する。
【0378】
このような選択方式によれば、補助ゲート信号AG00を発生するための基準となる電圧が、サブデコーダ60のPM0S電源信号B0Pになる。従って、補助ゲート信号AG00に必要な電圧が、サブデコーダ60のPM0S電源信号B0Pに近い場合に有効な方式となる。
【0379】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0380】
たとえば、参考の形態1〜3および実施の形態1〜3では、ワード線WLの材料としてポリシリコン膜、窒化タングステン膜、タングステン膜の積層膜を用いたが、窒化タングステン膜に代えて他のバリアメタル膜、たとえばタングステン、チタン、タンタル等の遷移金属元素単体、あるいはその窒化物、もしくはその珪化物(シリサイド)やアルミニウム窒化物、コバルトシリサイド、モリブデンシリサイド、更にはチタンタングステン等の合金膜を用いても同等の効果が得られる。またポリシリコン膜と金属珪化物の積層膜、いわゆるポリサイド膜であっても同様の効果が得られる。
【0381】
また、参考の形態1〜3および実施の形態1〜3では、ワード線WLの材料としてポリシリコン膜、窒化タングステン膜、タングステン膜の積層膜を用いたが、これに代えてポリシリコン膜と金属珪化物の積層膜を用いても同様の効果が得られる。金属珪化物の代表例としてはタングステンシリサイド膜がある。
【0382】
また、参考の形態1〜3および実施の形態1〜3では、浮遊ゲートと第3ゲートを分離する絶縁膜として窒素を添加したシリコン酸化膜を用いたが、本半導体集積回路装置を書換え回数が少ない製品に応用するような場合には、従来の熱酸化法やCVD法により形成したシリコン酸化膜を用いてもよい。
【0383】
また、参考の形態1、2および実施の形態1〜3では、浮遊ゲートと制御ゲートを分離する絶縁膜に対しても窒素を添加したシリコン酸化膜を用いたが、書換え時の内部動作電圧や書換え速度があまり重要とならないような目的で使用される場合には、従来広く用いられているシリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の積層膜、いわゆるONO膜を用いてもよい。
【0384】
また、参考の形態1〜3および実施の形態1〜3では、p型のウェル中にn型の拡散層を形成したnチャネル型のメモリセルを例に説明したが、ウェルがn型であり、拡散層がp型となるpチャネル型のメモリセルであっても同様の効果が得られる。この場合、実施の形態1〜3では、書込みの際の制御ゲート、第3ゲート、およびドレインの電位はウェル電位に対し相対的に負の値となる。参考の形態1〜3では、書込みの際の制御ゲートおよびドレインの電位はウェル電位に対し相対的に負の値となる。これらの場合、ホットエレクトロンにより電子注入が生じる。
【0385】
また、参考の形態1〜3であっては、メモリセルがpチャネル型の場合、書込みの際、制御ゲート電位はウェル電位に対し、相対的に正の値、また、ドレイン電位はウェル電位に対し相対的に負の値とすることもできる。この場合はバンド間トンネル現象により浮遊ゲートに電子が注入される。
【0386】
また、いずれの実施の形態であっても、書込みの際、浮遊ゲートに蓄積される電子の状態は最低2状態必要であるが、4状態以上のレベルを形成し、1つのメモリセルに2ビット以上のデータを記憶するいわゆる多値記憶に適用してもよい。従来の多値記憶では、浮遊ゲートに蓄積される電子の量を高精度に制御して各レベルのしきい値分布を圧縮しても、2値記憶に比べ、いちばん低いしきい値状態といちばん高いしきい値状態の電圧差が大きくなるという問題があった。このためファウラー−ノールドハイム型の書換えでは、書換え速度が遅くなるか、書込み電圧が高くなるという問題が生じた。本発明によれば、書込みおよび消去をともに13.5V以下と低電圧化できる、言い換えれば書換えの高速化できるので、多値記憶に極めて有効である。
【0387】
また、消去の際、実施の形態1および3では第3ゲートに制御ゲート電位に対して正の電位を印加し、浮遊ゲートから第3ゲートへの電子放出を、また、実施の形態2では、第1導電型のウェルに対し制御ゲートに負の電位を印加し、第3ゲートの電位は0Vとして浮遊ゲートからウェルへの電子放出を行ったが、ソースまたはドレイン拡散層と浮遊ゲートのオーバーラップを比較的大きくとり、浮遊ゲートからソース・ドレインへの電子放出を行っても良い。
【0388】
また、本発明は、いわゆるフラッシュメモリのみを有する半導体集積回路装置に適用されるわけではなく、たとえば、不揮発性半導体記憶素子(フラッシュメモリ)を有するメモリセルアレイ80部を備えたワンチップマイクロコンピュータ(半導体装置)に適用してもよい。
【0389】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0390】
半導体集積回路装置のメモリセル面積を縮小することが可能である。
【0391】
半導体集積回路装置の動作速度の向上が図れる。
【0392】
半導体集積回路装置のメモリセル内の各ゲート間を分離する絶縁膜の欠陥密度が減少し、半導体集積回路装置の歩留り向上が図れる。
【0393】
半導体集積回路装置の内部動作電圧の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考の形態1である半導体集積回路装置の一例を示した一部平面図である。
【図2】 (a)、(b)および(c)は、各々、図1におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。
【図3】 (a)〜(e)は、参考の形態1の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図4】 (a)〜(d)は、参考の形態1の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図5】 (a)〜(e)は、参考の形態1の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図6】 参考の形態1のメモリセルアレイの構成を示した回路図である。
【図7】 第3ゲート電極の取出し部分のレイアウトを示した平面図である。
【図8】 第3ゲート電極の取出し部分のレイアウトを示した平面図である。
【図9】 第3ゲート電極の取出し部分のレイアウトを示した平面図である。
【図10】 第3ゲート電極の取出し部分のレイアウトを示した平面図である。
【図11】 第3ゲート電極の取出し部分のレイアウトを示した平面図である。
【図12】 第3ゲート電極の取出し部分のレイアウトを示した平面図である。
【図13】 参考の形態1の書き込み動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)および(c)はタイミングチャートを示す。
【図14】 参考の形態1の消去動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)はタイミングチャートを示す。
【図15】 参考の形態1の読み出し動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)および(c)はタイミングチャートを示す。
【図16】 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態1である半導体集積回路装置の一例を示した断面図である。
【図17】 実施の形態1の半導体集積回路装置の製造方法を示した断面図である。
【図18】 実施の形態1のメモリセルアレイの構成を示した回路図である。
【図19】 実施の形態1の書き込み動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)〜(g)はタイミングチャートを示す。
【図20】 実施の形態1の消去動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)はタイミングチャートを示す。
【図21】 実施の形態1の読み出し動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)〜(g)はタイミングチャートを示す。
【図22】 本発明の実施の形態2である半導体集積回路装置の一例を示した一部平面図である。
【図23】 (a)、(b)および(c)は、各々、図22におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。
【図24】 (a)、(b)は、実施の形態2の半導体集積回路装置の製造方法を工程順に示した断面図である。
【図25】 実施の形態2のメモリセルアレイの構成を示した図である。
【図26】 実施の形態2の消去動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)はタイミングチャートを示す。
【図27】 (a)〜(e)は、実施の形態3の半導体集積回路装置の製造方法を工程順に示した断面図である。
【図28】 本発明の参考の形態2である半導体集積回路装置の一例を示した一部平面図である。
【図29】 (a)、(b)および(c)は、各々、図28におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。
【図30】 (a)〜(c)は、参考の形態2の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図31】 (a)〜(c)は、参考の形態2の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図32】 (a)〜(d)は、参考の形態2の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図33】 (a)〜(d)は、参考の形態2の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図34】 参考の形態2のメモリセルアレイの構成を示した図である。
【図35】 参考の形態2の書き込み動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)および(c)はタイミングチャートを示す。
【図36】 参考の形態2の消去動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)はタイミングチャートを示す。
【図37】 参考の形態2の読み出し動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)および(c)はタイミングチャートを示す。
【図38】 本発明の参考の形態3である半導体集積回路装置の一例を示した一部平面図である。
【図39】 (a)、(b)および(c)は、各々、図38におけるA−A′、B−B′およびC−C′線断面図である。
【図40】 (a)〜(d)は、参考の形態3の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図41】 (a)〜(c)は、参考の形態3の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図42】 (a)〜(c)は、参考の形態3の半導体集積回路装置の製造方法の一例を示した断面図である。
【図43】 参考の形態3の書き込み動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)および(c)はタイミングチャートを示す。
【図44】 参考の形態3の消去動作を示し、(a)は等価回路図の一例を、(b)は等価回路の他の例を、(c)はタイミングチャートを示す。
【図45】 参考の形態3の読み出し動作を示し、(a)は等価回路図を、(b)および(c)はタイミングチャートを示す。
【図46】 本発明の実施の形態4である半導体集積回路装置の一例を概念的に示した回路図である。
【図47】 実施の形態4のメモリセルアレイ、ブロックデコーダ、サブデコーダ等の配置を示した回路図である。
【図48】 実施の形態4の選択トランジスタ構成を有する半導体集積回路装置における書込み動作のタイミングを示したタイミングチャートである。
【図49】 実施の形態4の選択トランジスタ構成を有する半導体集積回路装置における消去動作のタイミングを示したタイミングチャートである。
【図50】 実施の形態4の選択トランジスタ構成を有する半導体集積回路装置における読出し動作のタイミングを示したタイミングチャートである。
【図51】 補助ゲート付き仮想接地型メモリセルアレイの利点を説明する回路図である。
【図52】 (a)、(b)は、選択トランジスタの必要性について説明する回路図である。
【図53】 センス回路のピッチ緩和を説明する回路図である。
【図54】 センス回路のピッチ緩和を説明する回路図である。
【図55】 本発明の実施の形態5である半導体集積回路装置の一例を概念的に示した回路図である。
【図56】 実施の形態5のメモリセルアレイ、ブロックデコーダ、サブデコーダ等の配置を示した回路図である。
【図57】 実施の形態5の選択トランジスタ構成を有する半導体集積回路装置における書込み動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図58】 実施の形態5の選択トランジスタ構成を有する半導体集積回路装置における消去動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図59】 実施の形態5の選択トランジスタ構成を有する半導体集積回路装置における読出し動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図60】 実施の形態6の半導体集積回路装置を示した回路図である。
【図61】 実施の形態6の半導体集積回路装置の他の例を示した回路図である。
【図62】 実施の形態6の半導体集積回路装置のさらに他の例を示した回路図である。
【図63】 実施の形態7の半導体集積回路装置を示した回路図であり、実施の形態6で説明した半導体集積回路装置に適用可能な補助ゲートとブロックの選択方式を示す回路ブロック図である。
【図64】 実施の形態7の半導体集積回路装置の他の例を示した回路図であり、実施の形態6で説明した半導体集積回路装置に適用可能な補助ゲートとブロックの選択方式を示す回路ブロック図である。
【図65】 実施の形態7の半導体集積回路装置のさらに他の例を示した回路図であり、実施の形態9で説明した半導体集積回路装置に適用可能な補助ゲートとブロックの選択方式を示す回路ブロック図である。
【図66】 実施の形態8の半導体集積回路装置を示した回路図である。
【図67】 実施の形態8の半導体集積回路装置の他の例を示した回路図である。
【図68】 実施の形態8の半導体集積回路装置のさらに他の例を示した回路図である。
【図69】 実施の形態9の半導体集積回路装置を示した回路図であり、実施の形態8で説明した半導体集積回路装置に適用可能な補助ゲートとブロックの選択方式を示す回路ブロック図である。
【図70】 実施の形態9の半導体集積回路装置の他の例を示した回路図であり、実施の形態8で説明した半導体集積回路装置に適用可能な補助ゲートとブロックの選択方式を示す回路ブロック図である。
【符号の説明】
20 ゲートデコーダ
30 センス回路
40 補助ゲートデコーダ
50 ブロックデコーダ
60 サブデコーダ
70 選択トランジスタ
80 メモリセルアレイ
85 メモリセル
100 半導体基板
101 p型ウェル
102 ゲート絶縁膜
103 ポリシリコン膜
103a 浮遊ゲートパターン(浮遊ゲートポリシリコン)
103b 浮遊ゲート
104 シリコン窒化膜
104a シリコン窒化膜
104b シリコン窒化膜
105 ソース/ドレイン拡散層
106 絶縁膜(シリコン酸化膜)
106a 絶縁膜
107 ポリシリコン膜
107a 第3ゲート(消去ゲート)
108a 絶縁膜(シリコン酸化膜)
109 ポリシリコン膜
109a ポリシリコン膜
110 シリコン酸化膜
110a 絶縁膜
111a 制御ゲート(ワード線)
111z ワード線
112 ダミーパターン
113 ゲート
114 結束部
115 コンタクト孔
116 金属配線
118 コンタクト孔
205 ソース/ドレイン拡散層
300 半導体基板
301 p型ウェル
302 素子分離領域
303 ゲート絶縁膜
304 ポリシリコン膜
304a 浮遊ゲートパターン
304b 第1ゲート電極(浮遊ゲート)
305 シリコン窒化膜
305a シリコン窒化膜
305b シリコン窒化膜
306 ソース/ドレイン拡散層
307 絶縁膜
308 ポリシリコン膜
308a ポリシリコン膜
309 シリコン酸化膜
309a 絶縁膜
310 ポリシリコン膜
310a ポリシリコン
310b ポリシリコン
311 シリコン酸化膜
311a 絶縁膜
312 ポリメタル膜
312a ワード線(制御ゲート、第2ゲート)
400 半導体基板
401 p型ウェル
402 フィールド酸化膜
403 ゲート絶縁膜
404 ポリシリコン膜
404a 浮遊ゲート
405 ソース/ドレイン拡散層
406 絶縁膜
406a 絶縁膜
407 ポリシリコン膜
407a 消去ゲート(第3ゲート)
408 絶縁膜(シリコン酸化膜)
409 ポリメタル膜
409a ワード線(制御ゲート)
606 シリコン酸化膜
606a シリコン酸化膜
ABDST、ABDSB アドレス選択信号
ABDi アドレス選択信号
AG 第3ゲート電極
AG00〜AG01 補助ゲート信号
B0N NM0S電源信号
B0P PM0S電源信号
BD0 ブロック選択信号
D00〜D04 ドレイン/ソース
DL グローバルデータ線
Dn ドレイン拡散層
G0 出力信号
M メモリセル
SS ソース電圧
ST00〜ST03 ゲート信号
VD ドレイン電圧
Vcc 電源電圧
WL ワード線

Claims (21)

  1. 第1方向に延在する1つのワード線と、
    半導体基板上に形成され、かつ、前記ワード線と交差し、かつ、書き込み動作の際にホットエレクトロンを発生させる第1の機能と、前記半導体基板表面のチャネルをオフさせる第2の機能とを有する複数の補助ゲートとを有し、
    前記ワード線の下に設けられ、かつ、前記補助ゲートによって発生するホットエレクトロンによって電子注入が行なわれる浮遊ゲートとをそれぞれ有し、
    複数の前記浮遊ゲートへの電子注入の際に、前記ワード線に交差する前記補助ゲートのうち奇数番目の補助ゲートは前記第1の機能を有し、偶数番目の補助ゲートは第2の機能を有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記電子注入の際に、前記奇数番目の補助ゲートは前記第1の機能をし、前記偶数番目の補助ゲートは前記第2の機能をすることによって前記ワード線の下に設けられた複数の浮遊ゲートに書き込みを行なった後、前記奇数番目の補助ゲートは前記第2の機能をし、前記偶数番目の補助ゲートは前記第1の機能をすることによって前記ワード線の下に設けられた複数の浮遊ゲートに書き込みを行ない、前記ワード線に接続された書き込み、及び、消去可能なメモリセルのすべてに書き込みを行なうことを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    消去の際に、前記ワード線の下に設けられたすべての浮遊ゲートに対して消去が行なわれることを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 請求項3記載の半導体集積回路装置において、
    前記消去は、前記浮遊ゲートから前記半導体基板側へ電子を放出することにより行なわれることを特徴とする半導体集積回路装置。
  5. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記ワード線、前記浮遊ゲート、及び、前記補助ゲートで構成されたメモリセルアレイは、仮想接地型メモリセルアレイであることを特徴とする半導体集積回路装置。
  6. 第1方向に延在する1つのワード線と、
    前記ワード線に接続された書き込み、及び、消去可能な複数のメモリセルとを有し、
    前記メモリセルは、各々、半導体基板上に形成された、書き込み動作の際にホットエレクトロンを発生させる第1の機能と前記半導体基板表面のチャネルをオフさせる第2の機能とを有する補助ゲートと、前記補助ゲートによって発生するホットエレクトロンによって電子注入が行なわれる浮遊ゲートとを有し、
    奇数番目の前記補助ゲートは前記第1の機能を有し、偶数番目の前記補助ゲートは前記第2の機能を有する第1の状態で前記書き込み動作を行ない、奇数番目の前記補助ゲートは前記第2の機能を有し、偶数番目の前記補助ゲートは前記第1の機能を有する第2の状態で前記書き込み動作を行なうことによって前記メモリセルのすべてに書き込みを行なうことを特徴とする半導体集積回路装置。
  7. 請求項6記載の半導体集積回路装置において、
    消去は、前記浮遊ゲートから前記半導体基板側へ電子を放出することにより行なわれることを特徴とする半導体集積回路装置。
  8. 請求項6記載の半導体集積回路装置において、
    前記メモリセルで構成されたメモリセルアレイは、仮想接地型メモリセルアレイであることを特徴とする半導体集積回路装置。
  9. 半導体基板上に形成された、複数の浮遊ゲートと、
    前記浮遊ゲート上に形成され、第1方向に延在する複数の制御ゲートと、
    前記半導体基板上に形成された、前記第1方向と交わる第2方向に延在する複数の補助ゲートとを有し、
    前記複数の補助ゲートのそれぞれは、前記複数の浮遊ゲートの隣接するものの隙間に埋め込んで形成され、
    前記補助ゲートは、スプリットチャネルを制御するためのゲートであることを特徴とする半導体集積回路装置。
  10. 請求項9記載の半導体集積回路装置において、
    前記浮遊ゲートが、前記補助ゲートに対して対称に、前記補助ゲートが、前記浮遊ゲートに対して対称に形成されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  11. 請求項9記載の半導体集積回路装置において、
    さらに、前記半導体基板内に、前記第2方向に延在する半導体領域を有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  12. 請求項11記載の半導体集積回路装置において、
    前記半導体領域は、前記補助ゲートの前記第1方向と交わる2つの端面の一方のみとオーバーラップしていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  13. 請求項9記載の半導体集積回路装置において、
    前記補助ゲートの上面が、前記浮遊ゲートの上面より低い位置に存在することを特徴とする半導体集積回路装置。
  14. 請求項9記載の半導体集積回路装置において、
    前記浮遊ゲートと前記制御ゲートとは絶縁膜を介して形成され、前記第2方向を含む断面において、前記浮遊ゲートの上面には、窪みが形成され、前記制御ゲートの一部は前記窪み内に形成されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  15. 請求項9記載の半導体集積回路装置において、
    さらに、前記浮遊ゲートと前記補助ゲートとの間に、窒素が添加された絶縁膜を有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  16. 請求項9記載の半導体集積回路装置において、
    前記制御ゲートは、ポリシリコン膜と金属珪化物膜との積層膜であることを特徴とする半導体集積回路装置。
  17. 半導体基板上に形成された、複数の浮遊ゲートと、
    前記浮遊ゲート上に形成された、第1方向に延在する複数の制御ゲートと、
    前記半導体基板上に形成された、前記第1方向と交わる第2方向に延在し、書き込み動作の際に、ホットエレクトロンを発生させる第1の機能と前記半導体基板表面のチャネルをオフさせる第2の機能とを有し、奇数番目と偶数番目とで前記第1の機能と前記第2の機能とを使い分けるように構成された複数の補助ゲートとを有し、
    前記補助ゲートのうち奇数番目の補助ゲートは互いに電気的に接続され、前記補助ゲートのうち偶数番目の補助ゲートは互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  18. 請求項17記載の半導体集積回路装置において、
    前記奇数番目の補助ゲートは前記第1方向に延在する第1結束部により接続され、前記偶数番目の補助ゲートは前記第1方向に延在する第2結束部により接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  19. 請求項18記載の半導体集積回路装置において、
    さらに、前記半導体基板内に、前記第2方向に延在する半導体領域を有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  20. 請求項19記載の半導体集積回路装置において、
    さらに、前記半導体領域の前記第2方向の両端にはソース線またはデータ線を選択する選択トランジスタを有し、前記第1結束部は一方の前記選択トランジスタと前記制御ゲートとの間に配置され、前記第2結束部は他方の前記選択トランジスタと前記制御ゲートとの間に配置されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  21. 請求項20記載の半導体集積回路装置において、
    さらに、前記制御ゲートと前記第1結束部との間、および、前記制御ゲートと前記第2結束部との間にそれぞれダミーパターンが配置されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
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