JPH11111866A - 半導体記憶装置およびその書き込み・消去方法 - Google Patents

半導体記憶装置およびその書き込み・消去方法

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JPH11111866A
JPH11111866A JP26649397A JP26649397A JPH11111866A JP H11111866 A JPH11111866 A JP H11111866A JP 26649397 A JP26649397 A JP 26649397A JP 26649397 A JP26649397 A JP 26649397A JP H11111866 A JPH11111866 A JP H11111866A
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JP
Japan
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gate electrode
insulating film
floating gate
electrons
region
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Application number
JP26649397A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sato
和夫 佐藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一電源動作が可能で、書き込み速度を速く
することのできる消去ゲート電極を備えたフローティン
グゲート型半導体記憶装置、およびその書き込み、消去
方法を実現する。 【構成】 フローティングゲート電極5と半導体基板1
との間、およびフローティングゲート電極5と消去ゲー
ト電極10との間の両方に、トンネリング媒体となりう
る絶縁膜4(薄い酸化シリコン膜)および11(ポリシ
リコン酸化膜)を備え、半導体基板1にOVを印加し、
コントロールゲート電極7に正の電圧(12V)印加
し、半導体基板1側から電子14をトンネリングさせ、
フローティングゲート電極5に電子を蓄積させ、また半
導体基板1に0Vを印加し、消去ゲート電極10に正の
電圧(20V)を印加し、トンネリング現象により、フ
ローティングゲート電極5に蓄積された電子15を消去
ゲート電極10側に引き抜く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的に書き込み
・消去可能な消去ゲート電極を備えたフローティングゲ
ート型の半導体記憶装置およびその書き込み・消去方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気的に書き込み可能な不揮発性メモリ
として、フローティングゲート構造のEPROM(Elec
trically Programable Read Only Memory)がよく知ら
れてている。このEPROMは半導体基板上に形成され
たソース領域とドレイン領域にはさまれたチャネル領域
上に第1の絶縁膜を介してフローティングゲート電極が
形成され、さらにフローティングゲート電極上に第2の
絶縁膜を介してコントロールゲート電極が形成された構
造を有している。
【0003】このEPROMの書き込み方法は、ドレイ
ン領域とコントロールゲート電極に高電圧を印加し、半
導体基板のドレイン近傍のチャネル領域でホットエレク
トロンを発生させ、このホットエレクトロンをフローテ
ィングゲート電極へ加速注入することにより行なわれ
る。
【0004】一方、EPROMの消去方法は、従来紫外
線を照射することにより行なっていたが、近年、上記第
1の絶縁膜を10nm程度まで薄膜化することにより、
この薄い絶縁膜を介してフローテイングゲート電極から
ソース領域、またはドレイン領域、またはチャネル領域
にトンネリング現象を利用して、電子を放出させること
により消去を行なう方法が考案されている。
【0005】さらに近年、上述の基板側に電子を放出を
させて消去させる代わりに、独立した消去用のゲート電
極を用いて消去を行なうメモリセル構造が提案されてい
る。(例えば、特開平4−340767)この消去ゲー
ト電極を用いたメモリセル構造では、消去ゲート電極と
フローティングゲート電極との間にトンネリング絶縁膜
を形成し、消去ゲート電極に消去電圧を印加して、電子
をフローティングゲート電極から消去ゲート電極にトン
ネリングさせることにより、消去を行なう。通常、この
ような消去ゲート電極を用いた半導体記憶装置は、全メ
モリセルまたはブロック単位のメモリセル群が同時に消
去されることから、一般にフラッシュメモリと言われて
いる。
【0006】この消去ゲート電極を備えた従来のフロー
ティングゲート型半導体記憶装置の平面図および断面図
を図15、図16に示す。図16(a)は図15のA−
A’断面図、図16(b)は図15のB−B’断面図で
ある。図15および図16において、101は半導体基
板、102はソース領域、103はドレイン領域、10
4は30nm程度の厚いゲート絶縁膜、105はフロー
ティングゲート電極、106は層間絶縁膜、107はコ
ントロールゲート電極、108および109は素子分離
に用いる酸化シリコン膜、110は消去ゲート電極、1
11はトンネル絶縁膜となるポリシリコン酸化膜、11
2および113は消去ゲート電極110とフローティン
グゲート電極105を電気的に絶縁する酸化シリコン膜
である。
【0007】この従来の消去ゲート電極を備えたフロー
ティングゲート型の半導体記憶装置の書き込み方法は、
ドレイン領域103に7Vと、コントロールゲート電極
107に12V程度の高電圧を同時に印加して、ドレイ
ン領域103近傍のチャネル領域でホットエレクトロン
を発生させ、このホットエレクトロンをチャネル側から
ゲート絶縁膜104を通過させて、フローティングゲー
ト電極105に加速注入し、フローティングゲート電極
105に電子を蓄積することにより行なわれる。このよ
うなホットエレクトロンを用いた書き込みには、ゲート
絶縁膜104を電子のトンネリングが起こらないように
厚くする必要があり、通常20−40nmの厚さの酸化
シリコン膜が用いられる。
【0008】また、読み出し方法は、ソース領域102
とドレイン領域103との間に1.5V、コントロール
ゲート電極107に5V程度の動作電圧を印加し、ソー
ス領域102とドレイン領域103との間に流れる電流
のレベルを検出することにより行なわれる。
【0009】一方、消去方法は、消去ゲート電極110
に20V、半導体基板101に0Vを印加し、フローテ
ィングゲート電極105に蓄積された電子を、ポリシリ
コン酸化膜よりなるトンネリング絶縁膜111をトンネ
リング通過させ、フローティングゲート電極105から
消去ゲート電極110に電子を引き抜くことにより、消
去を行なう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のごと
き従来の消去ゲート電極を備えたフローティングゲート
型半導体記憶装置の構造および書き込み・消去方法にお
いては、書き込み時にコンロールゲート電極107に1
2V、ドレイン領域103に7V程度の高電圧を同時に
印加して、ドレイン領域103近傍のチャネル領域でホ
ットエレクトロンを発生させ、このホットエレクトロン
をチャネル側から厚い酸化シリコン膜104を通過させ
て、フローティングゲート電極105に注入させる方法
を用いるが、この方法だと、チャネル領域で発生したホ
ットエレクトロンのフローティングゲート電極105へ
の注入効率は非常に低く(1/10000〜1/100
000)、そのほとんどはドレイン領域103に流れて
しまい、書き込み時に大量の電流(mAオーダ)を消費
する。従って、この従来の構造、書き込み方式では、チ
ップ内部の昇圧回路(昇圧回路は電流容量があまりとれ
ない)で高電圧を発生させる単一電源化動作が困難であ
るといった問題点を有していた。
【0011】さらに、上述したように従来の構造、書き
込み方法ではビット当りの書き込み時の電流がmAオー
ダと非常に多いため、同時に書き込むビット数に制限が
あり、通常1バイト程度と小さく、ビット当りの書き込
み速度を速くできないといった問題点を有していた。
【0012】本発明は、上記の従来の課題を解決するも
ので、消去ゲート電極を備えたフローティングゲート構
造の半導体記憶装置において、単一電源動作が可能で、
書き込み速度を速くすることのできる新しい構造、およ
びその書き込み・消去方法を提供することを目的とする
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、フローティングゲート電極と半導体基板と
の間、およびフローティングゲート電極と消去ゲート電
極との間の両方にトンネリング媒体となりうる絶縁膜を
備えていることを特徴とし、さら書き込み・消去を行な
う際に、共にトンネリング現象を利用することを特徴と
する。
【0014】具体的には、請求項1記載の発明は、一導
電型の半導体基板内にソース領域およびドレイン領域を
備え前記半導体基板上の所定の領域にトンネリング媒体
となりうる第1の絶縁膜を備え、前記第1の絶縁膜上に
フローティングゲート電極を備え、前記フローティング
ゲート電極上に第2の絶縁膜を介してコントロールゲー
ト電極を備え、前記フローティングゲート電極とトンネ
リング媒体となりうる第3の絶縁膜を介して接すると共
に、前記コントロールゲート電極と第4の絶縁膜を介し
て接する消去ゲート電極を少なくとも備えていることを
特徴とする。
【0015】また、請求項2記載の発明は、一導電型の
半導体基板内に設けられた前記半導体基板と反対導電型
のウエル領域を備え、前記ウエル領域内にソース領域お
よびドレイン領域を備え、前記ウエル領域の表面上の所
定の領域にトンネリング媒体となりうる第1の絶縁膜を
備え、前記第1の絶縁膜上にフローティングゲート電極
を備え、前記フローティングゲート電極上に第2の絶縁
膜を介してコントロールゲート電極を備え、前記フロー
ティングゲート電極とトンネリング媒体となりうる第3
の絶縁膜を介して接すると共に、前記コントロールゲー
ト電極と第4の絶縁膜を介して接する消去ゲート電極を
少なくとも備えていることを特徴とする。
【0016】更に、請求項3記載の発明は、前記トンネ
リング媒体となりうる第1の絶縁膜の厚みが5nmから
15nmの範囲内であることを特徴とする。
【0017】加えて、請求項4記載の発明は、前記トン
ネリング媒体となりうる第3の絶縁膜が、ポリシリコン
酸化膜であることを特徴とする。
【0018】また、請求項5記載の発明は、一導電型の
半導体基板内にソース領域およびドレイン領域を備え前
記半導体基板上の所定の領域にトンネリング媒体となり
うる第1の絶縁膜を備え、前記第1の絶縁膜上にフロー
ティングゲート電極を備え、前記フローティングゲート
電極上に第2の絶縁膜を介してコントロールゲート電極
を備え、前記フローティングゲート電極とトンネリング
媒体となりうる第3の絶縁膜を介して接すると共に、前
記コントロールゲート電極と第4の絶縁膜を介して接す
る消去ゲート電極を備えた半導体記憶装置の書き込み・
消去方法であって、前記コントロールゲート電極に正の
電圧を印加するとともに前記半導体基板に前記コントロ
ールゲート電極に印加するより低い電圧を印加し、発生
した電子をトンネル現象により前記第1の絶縁膜を通過
させ、前記フローティングゲート電極に電子を蓄積する
一方、前記消去ゲート電極に正の電圧を印加するととも
に前記半導体基板に前記消去ゲート電極に印加するより
低い電圧を印加し、前記フローティングゲート電極に蓄
積された電子を、トンネル現象により前記第3の絶縁膜
を通過させ、前記フローティングゲート電極から消去ゲ
ート電極に電子を引き抜くことを特徴とする。
【0019】更に、請求項6記載の発明は、一導電型の
半導体基板内に設けられた前記半導体基板と反対導電型
のウエル領域を備え、前記ウエル領域内にソース領域お
よびドレイン領域を備え、前記ウエル領域の表面上の所
定の領域にトンネリング媒体となりうる第1の絶縁膜を
備え、前記第1の絶縁膜上にフローティングゲート電極
を備え、前記フローティングゲート電極上に第2の絶縁
膜を介してコントロールゲート電極を備え、前記フロー
ティングゲート電極とトンネリング媒体となりうる第3
の絶縁膜を介して接すると共に、前記コントロールゲー
ト電極と第4の絶縁膜を介して接する消去ゲート電極を
備えた半導体記憶装置の書き込み・消去方法であって、
前記コントロールゲート電極に正の電圧を印加するとと
もに前記ウエル領域に前記コントロールゲート電極に印
加するより低い電圧を印加し、発生した電子をトンネル
現象により前記第1の絶縁膜を通過させ、前記フローテ
ィングゲート電極に電子を蓄積する一方、前記消去ゲー
ト電極に正の電圧を印加するとともに前記ウエル領域に
前記消去ゲート電極に印加するより低い電圧を印加し、
前記フローティングゲート電極に蓄積された電子を、ト
ンネル現象により前記第3の絶縁膜を通過させ、前記フ
ローティングゲート電極から消去ゲート電極に電子を引
き抜くことを特徴とする。
【0020】加えて、請求項7記載の発明は、一導電型
の半導体基板内にソース領域およびドレイン領域を備え
前記半導体基板上の所定の領域にトンネリング媒体とな
りうる第1の絶縁膜を備え、前記第1の絶縁膜上にフロ
ーティングゲート電極を備え、前記フローティングゲー
ト電極上に第2の絶縁膜を介してコントロールゲート電
極を備え、前記フローティングゲート電極とトンネリン
グ媒体となりうる第3の絶縁膜を介して接すると共に、
前記コントロールゲート電極と第4の絶縁膜を介して接
する消去ゲート電極を備えた半導体記憶装置の書き込み
・消去方法であって、前記消去ゲート電極に負の電圧を
印加するとともに前記半導体基板に前記消去ゲート電極
に印加するより高い電圧を印加し、電子をトンネル現象
により前記第3の絶縁膜を通過させ、前記フローティン
グゲート電極に電子を蓄積する一方、前記コントロール
ゲート電極に接地電圧もしくは負の電圧を印加するとと
もに前記ドレイン領域または前記ソース領域に正の電圧
を印加し、前記フローティングゲート電極に蓄積された
電子を、トンネル現象により前記第3の絶縁膜を通過さ
せ、前記フローティングゲート電極から前記ドレイン領
域または前記ソース領域に電子を引き抜くことを特徴と
する。
【0021】加えて更に、請求項8記載の発明は、一導
電型の半導体基板内に設けられた前記半導体基板と反対
導電型のウエル領域を備え、前記ウエル領域内にソース
領域およびドレイン領域を備え、前記ウエル領域の表面
上の所定の領域にトンネリング媒体となりうる第1の絶
縁膜を備え、前記第1の絶縁膜上にフローティングゲー
ト電極を備え、前記フローティングゲート電極上に第2
の絶縁膜を介してコントロールゲート電極を備え、前記
フローティングゲート電極とトンネリング媒体となりう
る第3の絶縁膜を介して接すると共に、前記コントロー
ルゲート電極と第4の絶縁膜を介して接する消去ゲート
電極を備えた半導体記憶装置の書き込み・消去方法であ
って、前記消去ゲート電極に負の電圧を印加するととも
に前記ウエル領域に前記消去ゲート電極に印加するより
高い電圧を印加し、電子をトンネル現象により前記第3
の絶縁膜を通過させ前記フローティングゲート電極に電
子を蓄積する一方、前記コントロールゲート電極に接地
電圧もしくは負の電圧を印加するとともに前記ドレイン
領域または前記ソース領域に正の電圧を印加し、前記フ
ローティングゲート電極に蓄積された電子を、トンネル
現象により前記第3の絶縁膜を通過させ、前記フローテ
ィングゲート電極から前記ドレイン領域または前記ソー
ス領域に電子を引き抜くことを特徴とする。
【0022】以上の方法により、請求項1、請求項2、
請求項3、および請求項4の発明の半導体記憶装置で
は、フローテイングゲート電極下の半導体基板上または
半導体基板内に形成されたウエル表面上、およびフロー
ティングゲート電極と消去ゲート電極との間の両方にト
ンネリング媒体となりうる絶縁膜を備えているため、書
き込み・消去を行なう際に、共にトンネリング現象を利
用することが可能となる。絶縁膜のトンネリング電流
は、通常数μA以下であり、従来のホットエレクトロン
注入方式(1バイト当り数十mAオーダ必要)に比べ、
1/10000以下と非常に小さくでき、消去ゲート電
極を備えたフローティングゲート型半導体記憶装置の単
一電源化が可能となる。さらに、本発明の構造だと、ホ
ットエレクトロン注入方式を用いなくても書き込み・消
去が可能なため、書き込み時の電流が非常に少なく、同
時に書き込むビット数を増加させることが可能となり、
従来のホツトエレクトロン方式(通常1バイトを同時に
書き込む)に比べ、100−1000倍の容量を同時に
書き込むことが可能となり、バイト当りの書き込み速度
が非常に速くなる。また、請求項2のごとき半導体基板
内にウエル領域を用いると、分離した各々のウエル領域
に別々に電圧を印加することが可能となり、選択的書き
込み・消去が可能となる。
【0023】請求項5および請求項6の発明の半導体記
憶装置の書き込み・消去方法では、半導体基板側からト
ンネリング現象を利用してフローティングゲート電極に
電子を蓄積して書き込み、一方フローティングゲート電
極に蓄積した電子をトンネリング現象を利用して、消去
ゲートに放出させて消去(書き込み・消去の定義は反対
でもよい)するため、書き込み・消去時に流れる電流
は、数μA以下と非常に少なく、従来のホットエレクト
ロン注入方式(1バイト当り数十mAオーダ必要)に比
べ、1/10000以下であり、チップ内部に電流容量
のあまりとれない昇圧回路を内蔵することが容易とな
り、消去ゲート電極を備えたフローティングゲート型半
導体記憶装置の単一電源化が可能となる。さらに、書き
込み・消去時の電流が非常に少ないため、同時に書き込
むビット数を増加させることが可能となり、従来のホツ
トエレクトロン方式(通常1バイトを同時に書き込む)
に比べ、100−1000倍の容量を同時に書き込むこ
とが可能となり、バイト当りの書き込み速度が非常に速
くなる。
【0024】請求項7および請求項8の発明の半導体記
憶装置の書き込み・消去方法では、フローティングゲー
ト電極側からトンネリング現象を利用してフローティン
グゲート電極に蓄積された電子を、ドレイン領域または
ソース領域側に放出して書き込み、一方消去ゲート電極
側からトンネリング現象を利用して、フローティングゲ
ート電極に電子を蓄積して消去するため、請求項5,6
と同様に、書き込み・消去時の電流が少なく、消去ゲー
ト電極を備えたフローティングゲート型半導体記憶装置
の単一電源化が可能となると同時に、ビット当りの書き
込み速度も速くなる。さらに、ドレイン領域(またはソ
ース領域)に電子を放出させるため、各々のドレイン領
域(またはソース領域)に別々に電圧を印加することが
可能となり、選択的書き込み・消去が可能となる。
【0025】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。
【0026】(実施の形態1)図1および図2は、本発
明の第1の実施の形態である半導体記憶装置の平面図お
よび断面図である。図2(a)は図1のA−A’断面
図、図2(b)は図1のB−B’断面図である。
【0027】図2に示すように、P型シリコン基板1の
表面部には、N型拡散層からなるソース領域2、ドレイ
ン領域3および酸化シリコン膜8、9よりなる素子分離
絶縁膜が形成されている。ソース領域2、ドレイン領域
3にはさまれたチャネル領域の上に薄い酸化シリコン膜
4よりなるトンネル絶縁膜およびポリシリコン膜よりな
るフローティングゲート電極5が形成されている。薄い
酸化シリコン膜4は、トンネリング効果を有効に発揮す
るには、5−15nm程度と薄くする必要があり、本実
施の形態では、8.5nmとした。次いで、フローティ
ングゲート電極5上に約30nmの酸化シリコン膜より
なる層間絶縁膜6が形成され、その上に約400nmの
ポリシリコン膜よりなるコントロールゲート電極7が形
成されている。また、フローティングゲート電極5の側
壁面と上面の一部を酸化して形成した約35nmのポリ
シリコン酸化膜11よりなるトンネリング絶縁膜が形成
されている。さらに、約400nmのポリシリコン膜よ
りなる消去ゲート電極10が、ポリシリコン酸化膜11
(トンネリング絶縁膜)、酸化シリコン膜12(約20
0nmのスペーサ膜)、および酸化シリコン膜13(約
300nm)を覆うように形成されている。
【0028】上記実施の形態では、シリコン基板上のト
ンネリング絶縁膜として、酸化シリコン膜の例を示した
が、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜−窒化シリコン膜
の2層膜、酸化シリコン膜−窒化シリコン膜−酸化シリ
コン膜の3層膜、オキシナイトライド膜および高誘電体
膜等トンネリング媒体となりうる絶縁膜であればどんな
絶縁膜でもよい。
【0029】また、上記実施の形態では、消去ゲート電
極とフローティングゲート電極間のトンネリング絶縁膜
が、フローティングゲート電極5の側壁面と上面の一部
に形成された場合を示したが、フローティングゲート電
極5の側壁面のみ、また上部のみでもよい。
【0030】さらに、上記実施の形態では、フローティ
ングゲート電極と消去ゲート電極間のトンネリング絶縁
膜として、フローティングゲート電極であるポリシリコ
ン膜を酸化して形成したポリシリコン酸化膜の例を示し
たが、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜−窒化シリコン
膜の2層膜酸化シリコン膜−窒化シリコン膜−酸化シリ
コン膜の3層膜、オキシナイトライド膜および高誘電体
膜等トンネリング媒体となりうる絶縁膜であればどんな
絶縁膜でもよい。
【0031】また、上記実施の形態では、消去ゲート電
極が両端のフローティングゲート電極の両方にトンネリ
ング絶縁膜を介して接している例を示したが、消去ゲー
ト電極がそれぞれ一方のみのフローティングゲート電極
に接するような構造であってもよい。
【0032】さらに、上記実施の形態では ソース領域
2、ドレイン領域3にはさまれたチャネル領域上の全面
にトンネリング絶縁膜、フローティングゲート電極を形
成したスタックゲート構造の例を示したが、図13、図
14に示すごとく、ソース領域2、ドレイン領域3には
さまれたチャネル領域の一部のみにトンネリング絶縁膜
4、フローティングゲート電極5を形成したスプリット
ゲート構造でも同様であることは言うまでもない。
【0033】次に、図2に示すごとき消去ゲート電極を
備えたフローティングゲート型半導体記憶装置の書き込
み・消去方法について説明する。
【0034】まず、フローティングゲート電極5に電子
を蓄積する場合(本実施例では書き込み状態と定義する
が、回路構成によっては消去状態として使用することも
できる)には、半導体基板1に0Vを印加し、薄い酸化
シリコン膜4を電子がトンネリングできる程度の正の電
圧(本例では+12V)をコントロールゲート電極7に
印加する。この時、ソース領域2は0V、ドレイン領域
3はフローティング状態とする。このような状態を1m
s程度保持することにより、発生した電子14がトンネ
リング現象により、半導体基板側1から薄い酸化シリコ
ン膜4を通過してフローティングゲート電極5に蓄積さ
れ、書き込みが終了する。この時の書き込み電流はμA
オーダーであり、非常に小さい。
【0035】次に、フローティングゲート電極5から電
子を引き抜く場合(本実施例では消去状態と定義する
が、回路構成によっては書き込み状態として使用するこ
ともできる)には、消去ゲート電極10に正の電圧(本
例では20V)を印加するとともに、半導体基板に0V
を印加する。この時、ソース領域2、ドレイン領域3お
よびコントロールゲート電極7も0Vとする。このよう
な状態を1ms程度保持することにより、フローティン
グゲート電極5に蓄積された電子15がトンネリング現
象により、ポリシリコン酸化膜11を通過し、フローテ
ィングゲート電極5から電子15が引き抜かれ、消去が
終了する。この時の消去電流はμAオーダーであり、非
常に小さい。
【0036】読み出し動作は、従来の方法と同じであ
り、ソース領域2とドレイン領域3との間に1.5V、
コントロールゲート電極7に5V程度の電圧を印加し、
ソース領域2とドレイン領域3との間に流れる電流のレ
ベルを検出することにより行なう。
【0037】次に、上述したごとき書き込み・消去方法
を用いた場合のメモリアレイ構成と、選択的書き込み・
消去動作の例を図3、図4を用いて説明する。図3は選
択的書き込み動作を示す図であり、図4は選択的消去動
作を示す図である。
【0038】まず、図3において、まず半導体基板、ソ
ース線S1、S2を0Vに保っておき、ワード線W1に
12V、ワード線W2に0Vを印加し、ビット線B1、
B2および消去ゲート線EG1、EG2をフローティン
グ状態に保つ。この時、メモリトランジスタM1、M2
は、フローティングゲート電極に半導体基板から電子が
トンネリング注入されて書き込み状態となる。一方、メ
モリトランジスタM3、M4は、半導体基板上のトンネ
リング酸化膜にトンネル電流が流れる程の電界が印加さ
れないため書き込みは起こらない。(但し、本例ではメ
モリトランジスタM1とメモリトランジスタM2とは同
時に書き込まれてしまい、メモリトランジスタM1のみ
の選択書き込みはできない。) 次に、図4において、まず半導体基板を0Vに保ってお
き、消去ゲートEG1、に20V、消去ゲートEG2に
0Vを印加し、さらに、ビット線B1、B2およびソー
ス線S1、S2を0Vを印加する。この時、メモリトラ
ンジスタM1、M2は、フローティングゲート電極から
消去ゲート電極に電子ががトンネリング放出入されて消
去状態となる。一方、メモリトランジスタM3、M4
は、消去ゲート電極とフローティングゲート電極間のト
ンネリング酸化膜にトンネル電流が流れる程の電界が印
加されないため消去は起こらない。(但し、本例ではメ
モリトランジスタM1とメモリトランジスタM2とは同
時に消去されてしまい、メモリトランジスタM1のみの
選択消去はできない。) 以上の説明から明かなように、この実施の形態1では、
フローテイングゲート電極下の半導体基板上、およびフ
ローティングゲート電極と消去ゲート電極との間の両方
にトンネリング媒体となりうる絶縁膜を備え、書き込み
・消去共にトンネリング現象を利用するため、書き込み
・消去に必要な電流をμAオーダと従来に比べ1/10
000以下と非常に小さな値に設定でき、チップ内部で
発生させる昇圧回路の設計を極めて容易に行い得、消去
ゲート電極を備えたフローティングゲート型半導体記憶
装置の単一電源化が可能となる。
【0039】さらに、本実施の形態1では、従来のホッ
トエレクトロン注入方式を用いなくても書き込み・消去
が可能なため、書き込み時の電流が非常に少なく、同時
に書き込むビット数を増加させることが可能となり、従
来のホツトエレクトロン方式(通常1バイトを同時に書
き込む)に比べ、100−1000倍の容量を同時に書
き込むことが可能となり、バイト当りの書き込み速度の
高速化を達成することができる。
【0040】(実施の形態2)図5および図6は、本発
明の第2の実施の形態である半導体記憶装置の平面図お
よび断面図である。図6(a)は図5のA−A’断面
図、図6(b)は図5のB−B’断面図である。
【0041】図5に示すように、N型シリコン基板16
内にP型のウエル領域17が形成されている。このウエ
ル領域17の表面部には、N型拡散層からなるソース領
域2、ドレイン領域3および酸化シリコン膜8、9より
なる素子分離絶縁膜が形成されている。ソース領域2、
ドレイン領域3にはさまれたウエル領域17上に薄い酸
化シリコン膜4よりなるトンネル絶縁膜およびポリシリ
コン膜よりなるフローティングゲート電極5が形成され
ている。薄い酸化シリコン膜4は、トンネリング効果を
有効に発揮するには、5−15nm程度と薄くする必要
があり、本実施の形態では、8.5nmとした。次い
で、フローティングゲート電極上に約30nmの酸化シ
リコン膜よりなる層間絶縁膜6が形成され、その上に約
400nmのポリシリコン膜よりなるコントロールゲー
ト電極7が形成されている。また、フローティングゲー
ト電極5の側壁面と上面の一部を酸化して形成した約3
5nmのポリシリコン酸化膜11よりなるトンネリング
絶縁膜が形成されている。さらに、約400nmのポリ
シリコン膜よりなる消去ゲート電極10がポリシリコン
酸化膜11(トンネリング絶縁膜)、酸化シリコン膜1
2(約200nmのスペーサ膜)、および酸化シリコン
膜13(約300nm)を覆うように形成されている。
【0042】上記実施の形態では、ウエル領域上のトン
ネリング絶縁膜として、酸化シリコン膜の例を示した
が、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜−窒化シリコン膜
の2層膜、酸化シリコン膜−窒化シリコン膜−酸化シリ
コン膜の3層膜、オキシナイトライド膜および高誘電体
膜等トンネリング媒体となりうる絶縁膜であればどんな
絶縁膜でもよい。
【0043】また、上記実施の形態では、消去ゲート電
極とフローティングゲート電極間のトンネリング絶縁膜
が、フローティングゲート電極5の側壁面と上面の一部
に形成された場合を示したが、フローティングゲート電
極5の側壁面のみ、また上部のみでもよい。
【0044】さらに、上記実施の形態では、フローティ
ングゲート電極と消去ゲート電極間のトンネリング絶縁
膜として、フローティングゲート電極であるポリシリコ
ン膜を酸化して形成したポリシリコン酸化膜の例を示し
たが、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜−窒化シリコン
膜の2層膜酸化シリコン膜−窒化シリコン膜−酸化シリ
コン膜の3層膜、オキシナイトライド膜および高誘電体
膜等トンネリング媒体となりうる絶縁膜であればどんな
絶縁膜でもよい。
【0045】また、上記実施の形態では、消去ゲート電
極が両端のフローティングゲート電極の両方にトンネリ
ング絶縁膜を介して接している例を示したが、消去ゲー
ト電極がそれぞれ一方のみのフローティングゲート電極
に接するような構造であってもよい。
【0046】さらに、上記実施の形態では ウエル領域
内に形成されたソース領域2、ドレイン領域3にはさま
れたチャネル領域の上の全面にトンネリング絶縁膜、フ
ローティングゲート電極を形成したスタックゲート構造
の例を示したが、ソース領域2、ドレイン領域3にはさ
まれたチャネル領域の一部にトンネリング絶縁膜、フロ
ーティングゲート電極を形成したスプリットゲート構造
でも同様であることは言うまでもない。
【0047】次に、図6に示すごときウエル領域内に形
成された消去ゲート電極を備えたフローティングゲート
型半導体記憶装置の書き込み・消去方法について説明す
る。
【0048】まず、フローティングゲート電極5に電子
を蓄積する場合(本実施例では書き込み状態と定義する
が、回路構成によっては消去状態として使用することも
できる)には、P型ウエル領域17に0Vを印加し、薄
い酸化シリコン膜4を電子がトンネリングできる程度の
正の電圧(本例では+12V)をコントロールゲート電
極7に印加する。この時、ソース領域は0V、ドレイン
領域はフローティング状態とする。このような状態を1
ms程度保持することにより、発生した電子14がトン
ネリング現象により、ウエル領域17側から薄い酸化シ
リコン膜4を通過してフローティングゲート電極5に蓄
積され、書き込みが終了する。この時の書き込み電流は
μAオーダーであり、非常に小さい。
【0049】次に、フローティングゲート電極5から電
子を引き抜く場合(本実施例では消去状態と定義する
が、回路構成によっては書き込み状態として使用するこ
ともできる)には、消去ゲート電極10に正の電圧(本
例では20V)を印加するとともに、P型ウエル領域1
7に0Vを印加する。この時、ソース領域2、ドレイン
領域3およびコントロールゲート電極7も0Vとする。
このような状態を1ms程度保持することにより、フロ
ーティングゲート電極5に蓄積された電子15がトンネ
リング現象により、ポリシリコン酸化膜11を通過し、
フローティングゲート電極5から電子15が引き抜か
れ、消去が終了する。この時の消去電流はμAオーダー
であり、非常に小さい。
【0050】読み出し動作は、従来の方法と同じであ
り、ソース領域2とドレイン領域3との間に1.5V、
コントロールゲート電極7に5V程度の電圧を印加し、
ソース領域2とドレイン領域3との間に流れる電流のレ
ベルを検出することにより行なう。
【0051】次に、上述したごとき書き込み・消去方法
を用いた場合のメモリアレイ構成と選択的書き込み・消
去動作の例を図7、図8を用いて説明する。図7は選択
的書き込み動作を示す図であり、図8は選択的消去動作
を示す図である。
【0052】まず、図7において、まずウエルP1に−
6V、ウエルP2に0V、ソース線S1、S2を0Vに
印加しておき、ワード線W1に6V、ワード線W2に0
Vを印加し、ビット線B1、B2および消去ゲート線E
G1、EG2をフローティング状態に保つ。この時、メ
モリトランジスタM1は、フローティングゲート電極に
ウエル領域側から電子がトンネリング注入されて書き込
み状態となる。一方、メモリトランジスタM2、M3、
M4は、ウエル領域上のトンネリング酸化膜にトンネル
電流が流れる程の電界が印加されないため書き込みは起
こらない。
【0053】次に、図8において、まずウエルP1に−
10V、ウエルP2に0Vを印加しておき、消去ゲート
EG1に10V、消去ゲートEG2に0Vを印加し、さ
らに、ビット線B1、B2およびソース線S1、S2に
0Vを印加する。この時、メモリトランジスタM1は、
フローティングゲート電極から消去ゲート電極に電子が
がトンネリング放出入されて消去状態となる。一方、メ
モリトランジスタM2、M3、M4は、消去ゲート電極
とフローティングゲート電極間のトンネリング酸化膜に
トンネル電流が流れる程の電界が印加されないため消去
は起こらない。
【0054】以上の説明から明かなように、この実施の
形態2では、実施の形態1と同様に単一電源動作、およ
びバイト当りの書き込み速度の高速化といった作用効果
を奏することができるものである。さらに、実施の形態
2では、半導体基板内にウエル領域を用いるため、分離
した各々のウエル領域に別々に電圧を印加することが可
能となり、実施の形態1に比べ、ビット単位の選択的書
き込み・消去が可能となる。
【0055】(実施の形態3)フローティングゲート電
極下の半導体基板上、およびフローティングゲート電極
と消去ゲート電極間の両方にトンネリング絶縁膜を備え
たフローティングゲート型半導体記憶装置の書き込み・
消去方法において、第3の実施の形態について図9、図
10を用いて説明する。図10(a)は図9のA−A’
断面図、図10(b)は図9のB−B’断面図である。
【0056】まず、フローティングゲート電極5から電
子を放出する場合(本例では書き込み状態と定義する
が、回路構成によっては消去状態として使用することも
できる)には、コントロールゲート電極5に0Vを印加
し、薄い酸化シリコン膜4を電子がトンネリングできる
程度の正の電圧(本例では+12V)をドレイン領域3
に印加する。この時、消去ゲート電極10は0V、ソー
ス領域2はフローティング状態とする。このような状態
を1ms程度保持することにより、電子15がトンネリ
ング現象により、フローティングゲート電極5側から薄
い酸化シリコン膜4を通過してドレイン領域3側に放出
され、書き込みが終了する。この時の書き込み電流はμ
Aオーダーであり、非常に小さい。
【0057】次に、フローティングゲート電極5に電子
を蓄積する場合(本実施例では消去状態と定義するが、
回路構成によっては書き込み状態として使用することも
できる)には、消去ゲート電極10に負の電圧(本例で
は−20V)を印加するとともに、半導体基板1に0V
を印加する。この時、ソース領域2、ドレイン領域3お
よびコントロールゲート電極7も0Vとする。このよう
な状態を1ms程度保持することにより、電子18がト
ンネリング現象により、消去ゲート電極10側から、ポ
リシリコン酸化膜11を通過し、フローティングゲート
電極5に蓄積され、消去が終了する。この時の消去電流
はμAオーダーであり、非常に小さい。
【0058】読み出し動作は、従来の方法と同じであ
り、ソース領域2とドレイン領域3との間に1.5V、
コントロールゲート電極7に5V程度の電圧を印加し、
ソース領域2とドレイン領域3との間に流れる電流のレ
ベルを検出することにより行なう。
【0059】次に、上述したごとき書き込み・消去方法
を用いた場合のメモリアレイ構成と選択的書き込み・消
去動作の例を図11、図12を用いて説明する。図11
は選択的書き込み動作を示す図であり、図12は選択的
消去動作を示す図である。
【0060】まず、図11において、まず半導体基板を
0Vに保っておき、ワード線W1に0V、ワード線W2
に6Vを印加し、ビット線B1に12V、ビット線B2
に0Vを印加し、さらに消去ゲート線EG1、EG2を
0V、ソース線S1、S2をフローティング状態に保
つ。この時、メモリトランジスタM1は、フローティン
グゲート電極側から半導体基板側に電子がトンネリング
放出されて書き込み状態となる。一方、メモリトランジ
スタM2、M3、M4は、半導体基板上のトンネリング
酸化膜にトンネル電流が流れる程の電界が印加されない
ため書き込みは起こらない。
【0061】次に、図12において、まず半導体基板に
0Vを印加しておき、消去ゲートEG1に−20V、消
去ゲートEG2に0Vを印加し、さらにビット線B1、
B2およびソース線S1、S2に0Vを印加する。この
時、メモリトランジスタM1、M2は、消去ゲート電極
側からフローティングゲート電極に電子がトンネリング
注入されて消去状態となる。一方、メモリトランジスタ
M3、M4は、消去ゲート電極とフローティングゲート
電極間のトンネリング酸化膜にトンネル電流が流れる程
の電界が印加されないため消去は起こらない。
【0062】以上の説明から明かなように、この実施の
形態3では、実施の形態1と同様に書き込み・消去共に
トンネリング現象を利用するため、単一電源動作、およ
びバイト当りの書き込み速度の高速化といった作用効果
を奏することができるものである。さらに、実施の形態
3では、書き込み時にドレイン領域に電圧印加するた
め、分離した各々のドレイン領域に別々に電圧を印加す
ることが可能となり、実施の形態1に比べ、ビット単位
の選択的書き込みが可能となる。
【0063】上記実施の形態では、書き込み時にドレイ
ン領域に正の電圧を印加する例を示したが、ドレイン領
域をフローティング状態とし、ソース領域に正の電圧を
印加して書き込みを行なってもよい。
【0064】また,上記実施の形態では、半導体基板内
に形成された消去ゲート電極を備えたフローティングゲ
ート型半導体記憶装置での書き込み・消去方法を説明し
たが、ウエル領域内に形成された消去ゲート電極を備え
たフローティングゲート型半導体記憶装置の書き込み・
消去方法でも同様である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
書き込み・消去共にトンネリング現象を利用するため、
書き込み・消去に必要な電流を従来に比べ非常に小さく
でき、消去ゲート電極を備えたフローティングゲート型
半導体記憶装置の単一電源化動作および書き込み速度の
高速化を達成することができ、消去ゲート電極を備えた
フローテイングゲート型半導体記憶装置の低電圧化、高
性能化に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の消去ゲート電極を備え
た半導体記憶装置およびその書き込み・消去方法を説明
するための平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の消去ゲート電極を備え
た半導体記憶装置およびその書き込み・消去方法を説明
するための断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1において、選択的書き込
み方法を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1において、選択的消去方
法を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2の消去ゲート電極を備え
た半導体記憶装置およびその書き込み・消去方法を説明
するための平面図である。
【図6】本発明の実施の形態2の消去ゲート電極を備え
た半導体記憶装置およびその書き込み・消去方法を説明
するための断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2において、選択的書き込
み方法を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図8】本発明の実施の形態2において、選択的消去方
法を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る書き込み・消去方
法を説明するための消去ゲート電極を備えた半導体記憶
装置の平面図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る書き込み・消去
方法を説明するための消去ゲート電極を備えた半導体記
憶装置の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3において、選択的書き
込み方法を説明するためのメモリアレイの構成図であ
る。
【図12】本発明の実施の形態3において、選択的消去
方法を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図13】本発明の実施の形態1において、消去ゲート
電極を備えたスプリットゲート構造の半導体記憶装置の
平面図である。
【図14】本発明の実施の形態1において、消去ゲート
電極を備えたスプリットゲート構造の半導体記憶装置の
断面図である。
【図15】従来の消去ゲート電極を備えた半導体記憶装
置およびその書き込み・消去方法を説明するための平面
【図16】従来の消去ゲート電極を備えた半導体記憶装
置およびその書き込み・消去方法を説明するための断面
【符号の説明】
1 P型シリコン基板(半導体基板) 2 ソース領域(N型拡散層) 3 ドレイン領域(N型拡散層) 4 薄い酸化シリコン膜(トンネリング絶縁膜) 5 ポリシリコン膜(フローティングゲート電極) 6 酸化シリコン膜 7 ポリシリコン膜(コントロールゲート電極) 8 酸化シリコン膜(素子分離絶縁膜) 9 酸化シリコン膜(素子分離絶縁膜) 10 ポリシリコン膜(消去ゲート電極) 11 ポリシリコン酸化膜(トンネリング絶縁膜) 12 酸化シリコン膜 13 酸化シリコン膜 14、15、18 電子 16 N型シリコン基板 17 P型ウエル領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一導電型の半導体基板内に設けられたソー
    ス領域およびドレイン領域と、前記半導体基板上の所定
    の領域に設けられた、トンネリング媒体となりうる第1
    の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に設けられたフローテ
    ィングゲート電極と、前記フローティングゲート電極上
    に第2の絶縁膜を介して設けられたコントロールゲート
    電極と、前記フローティングゲート電極とトンネリング
    媒体となりうる第3の絶縁膜を介して接すると共に、前
    記コントロールゲート電極と第4の絶縁膜を介して接す
    る消去ゲート電極とを備えたことを特徴とする半導体記
    憶装置。
  2. 【請求項2】一導電型の半導体基板内に設けられた、前
    記半導体基板と反対導電型のウエル領域と、前記ウエル
    領域内に設けられたソース領域およびドレイン領域と、
    前記ウエル領域の表面上の所定の領域に設けられた、ト
    ンネリング媒体となりうる第1の絶縁膜と、前記第1の
    絶縁膜上に設けられたフローティングゲート電極と、前
    記フローティングゲート電極上に第2の絶縁膜を介して
    設けられたコントロールゲート電極と、前記フローティ
    ングゲート電極とトンネリング媒体となりうる第3の絶
    縁膜を介して接すると共に、前記コントロールゲート電
    極と第4の絶縁膜を介して接する消去ゲート電極とを備
    えたことを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】前記トンネリング媒体となりうる第1の絶
    縁膜の厚みが5nmから15nmの範囲内であることを
    特徴とする請求項1または2記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】前記トンネリング媒体となりうる第3の絶
    縁膜が、ポリシリコン酸化膜であることを特徴とする請
    求項1または2記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】一導電型の半導体基板内に設けられたソー
    ス領域およびドレイン領域と、前記半導体基板上の所定
    の領域に設けられた、トンネリング媒体となりうる第1
    の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に設けられたフローテ
    ィングゲート電極と、前記フローティングゲート電極上
    に第2の絶縁膜を介して設けられたコントロールゲート
    電極と、前記フローティングゲート電極とトンネリング
    媒体となりうる第3の絶縁膜を介して接すると共に、前
    記コントロールゲート電極と第4の絶縁膜を介して接す
    る消去ゲート電極とを備えた半導体記憶装置への書き込
    み・消去方法であって、前記コントロールゲート電極に
    正の電圧を印加するとともに前記半導体基板に前記コン
    トロールゲート電極に印加するより低い電圧を印加し、
    発生した電子をトンネル現象により前記第1の絶縁膜を
    通過させ、前記フローティングゲート電極に電子を蓄積
    する一方、前記消去ゲート電極に正の電圧を印加すると
    ともに前記半導体基板に前記消去ゲート電極に印加する
    より低い電圧を印加し、前記フローティングゲート電極
    に蓄積された電子を、トンネル現象により前記第3の絶
    縁膜を通過させ、前記フローティングゲート電極から消
    去ゲート電極に電子を引き抜くことを特徴とする半導体
    記憶装置の書き込み・消去方法。
  6. 【請求項6】一導電型の半導体基板内に設けられた前記
    半導体基板と反対導電型のウエル領域と、前記ウエル領
    域内に設けられたソース領域およびドレイン領域と、前
    記ウエル領域の表面上の所定の領域に設けられた、トン
    ネリング媒体となりうる第1の絶縁膜と、前記第1の絶
    縁膜上に設けられたフローティングゲート電極と、前記
    フローティングゲート電極上に第2の絶縁膜を介して設
    けられたコントロールゲート電極と、前記フローティン
    グゲート電極とトンネリング媒体となりうる第3の絶縁
    膜を介して接すると共に、前記コントロールゲート電極
    と第4の絶縁膜を介して接する消去ゲート電極とを備え
    た半導体記憶装置への書き込み・消去方法であって、前
    記コントロールゲート電極に正の電圧を印加するととも
    に前記ウエル領域に前記コントロールゲート電極に印加
    するより低い電圧を印加し、発生した電子をトンネル現
    象により前記第1の絶縁膜を通過させ、前記フローティ
    ングゲート電極に電子を蓄積する一方、前記消去ゲート
    電極に正の電圧を印加するとともに前記ウエル領域に前
    記消去ゲート電極に印加するより低い電圧を印加し、前
    記フローティングゲート電極に蓄積された電子を、トン
    ネル現象により前記第3の絶縁膜を通過させ、前記フロ
    ーティングゲート電極から消去ゲート電極に電子を引き
    抜くことを特徴とする半導体記憶装置の書き込み・消去
    方法。
  7. 【請求項7】一導電型の半導体基板内に設けられたソー
    ス領域およびドレイン領域と、前記半導体基板上の所定
    の領域に設けられた、トンネリング媒体となりうる第1
    の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に設けられたフローテ
    ィングゲート電極と、前記フローティングゲート電極上
    に第2の絶縁膜を介して設けられたコントロールゲート
    電極と、前記フローティングゲート電極とトンネリング
    媒体となりうる第3の絶縁膜を介して接すると共に、前
    記コントロールゲート電極と第4の絶縁膜を介して接す
    る消去ゲート電極とを備えた半導体記憶装置への書き込
    み・消去方法であって、前記消去ゲート電極に負の電圧
    を印加するとともに前記半導体基板に前記消去ゲート電
    極に印加するより高い電圧を印加し、電子をトンネル現
    象により前記第3の絶縁膜を通過させ、前記フローティ
    ングゲート電極に電子を蓄積する一方、前記コントロー
    ルゲート電極に接地電圧もしくは負の電圧を印加すると
    ともに前記ドレイン領域または前記ソース領域に正の電
    圧を印加し、前記フローティングゲート電極に蓄積され
    た電子を、トンネル現象により前記第3の絶縁膜を通過
    させ、前記フローティングゲート電極から前記ドレイン
    領域または前記ソース領域に電子を引き抜くことを特徴
    とする半導体記憶装置の書き込み・消去方法。
  8. 【請求項8】一導電型の半導体基板内に設けられた前記
    半導体基板と反対導電型のウエル領域と、前記ウエル領
    域内に設けられたソース領域およびドレイン領域と、前
    記ウエル領域の表面上の所定の領域に設けられた、トン
    ネリング媒体となりうる第1の絶縁膜と、前記第1の絶
    縁膜上に設けられたフローティングゲート電極と、前記
    フローティングゲート電極上に第2の絶縁膜を介して設
    けられたコントロールゲート電極と、前記フローティン
    グゲート電極とトンネリング媒体となりうる第3の絶縁
    膜を介して接すると共に、前記コントロールゲート電極
    と第4の絶縁膜を介して接する消去ゲート電極とを備え
    た半導体記憶装置への書き込み・消去方法であって、前
    記消去ゲート電極に負の電圧を印加するとともに前記ウ
    エル領域に前記消去ゲート電極に印加するより高い電圧
    を印加し、電子をトンネル現象により前記第3の絶縁膜
    を通過させ、前記フローティングゲート電極に電子を蓄
    積する一方、前記コントロールゲート電極に接地電圧も
    しくは負の電圧を印加するとともに前記ドレイン領域ま
    たは前記ソース領域に正の電圧を印加し、前記フローテ
    ィングゲート電極に蓄積された電子を、トンネル現象に
    より前記第3の絶縁膜を通過させ、前記フローティング
    ゲート電極から前記ドレイン領域または前記ソース領域
    に電子を引き抜くことを特徴とする半導体記憶装置の書
    き込み・消去方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7053443B2 (en) 2003-01-11 2006-05-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Cell structure of EPROM device and method for fabricating the same
CN100369253C (zh) * 1999-07-14 2008-02-13 株式会社日立制作所 半导体集成电路装置

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