JP4006118B2 - 目地カバー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交状に隣接する構造物間の目地を覆う目地カバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に、目地sを介して直交状に隣接する構造物x,y間に適用される従来の目地カバー装置aを示す。この目地カバー装置aは、一方の構造物xの目地sの内外方向に沿う壁面bにホルダーcの一端をヒンジdを介して回動可能に枢結し、該ホルダーcの他端を他方の構造物yの壁面eに差し渡すとともに、引張バネfからなる付勢手段によって前記ホルダーcを目地内方に付勢することにより、ホルダーcの他端を構造物yの壁面eに弾接させるようにしており、該ホルダーcにカバー板gを被着することにより、目地sを被覆するようにしている。
【0003】
ところで、免震装置によって下部が支持された構造物にあっては、通常の構造物に比して、地震時における水平方向の揺れが大きく、また、図9に示すように、構造物yの壁面eに対してホルダーcの他端の重ね幅が少ししか取れないような施工場所に前記目地カバー装置aを施工しなければならない場合には、ホルダーcの枢結端側に裏面から当接するストッパーhを配設して、該ストッパーhによってホルダーcの目地内方への回動を規制し、目地外方にのみ回動させ得るようにしている。これにより、地震時に、図10イ,ロに示すように、構造物x,yが前後方向あるいは左右方向に相対変位して、ホルダーcの他端が構造物yの壁面eから離れても、該ホルダーcが目地内方に回動しないように位置保持し、地震終了時に構造物yが再び図9に示す定常状態に戻り得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のようなストッパーhを備えた従来の目地カバー装置aにあっては、地震時に、構造物x,yの相対変位によって、図11イ,ロに示すように、構造物yがホルダーcの他端より外方に相対変位して、ホルダーcが構造物yの背面側へ回り込むような位置関係になった場合、構造物yが矢印z方向に戻る時に、ホルダーcに衝当して目地カバー装置aを破損させる虞があった。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点を解消し得る目地カバー装置の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、直交状に隣接する第一構造物と第二構造物間の目地を覆うものであって、一方の第一構造物の目地の内外方向に沿う壁面に一端が回動可能に枢結され、他端が他方の第二構造物の壁面に差し渡されるホルダーを、付勢手段により目地内方に付勢して該ホルダーの他端を第二構造物の壁面に弾接させるとともに、該ホルダーを外方にのみ回動可能に設け、該ホルダーに目地を覆うカバー板を被着してなる目地カバー装置において、前記ホルダーの後部位置で隣接する両構造物間に差し渡され、両構造物の相対変位時に、前記ホルダーが第二構造物の背面側へ回り込まないように回動規制する伸縮性規制部材を備えてなることを特徴とする目地カバー装置である。
【0007】
かかる構成にあって、第二構造物がホルダーの他端より外方に相対変位した場合に、伸縮性規制部材がホルダーの他端を外方に押出して、第二構造物の背面側へ回り込まないように回動規制することにより、第二構造物が定常位置に復帰する時にホルダーと衝当せず、これにより目地カバー装置の破損を防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施例を、図1〜図6について説明する。
本発明に係る目地カバー装置1は、目地sを介して直交状に隣接する第一構造物xと第二構造物y間に配設される。ここで、一方の第一構造物xは目地sの内外方向に沿う壁面2を備えており、他方の第二構造物yは前記壁面2に直交する壁面3を備えている。また、第一構造物xは、図示しない免震装置によって下部が支持されており、免震構造となっている。これにより、地震時には、免震装置の振動吸収拡散作用によって第一構造物xが水平方向に大きく揺れることとなる。
【0009】
4は、目地カバー装置1を構成するホルダーであって、該ホルダー4は、左右両側部に配設された縦杆5,5間に、複数の横杆6を上下方向に所定間隔で横架して縦長矩形状に形成されている。そして、該ホルダー4の一端を、前記第一構造物xの壁面2に固定された取付フレーム7に複数のヒンジ8を介して枢結することにより、ホルダー4が回動可能となっている。さらに、ホルダー4の枢結端側に裏面から当接するストッパー23が取付フレーム7から突設されており、該ストッパー23によってホルダー4の目地内方への回動を規制し、目地外方にのみ回動し得るようになっている。
【0010】
また、ホルダー4の所定の横杆6の中間部にはバネ受片9が後方に夫々突設されており、各バネ受片9に一端を係止した複数の引張バネ10の他端が前記取付フレーム7に付設されたバネ受片11に夫々係止されている。そして、この引張バネ10の引張力によって、ホルダー4を目地内方に付勢することにより、第二構造物yに差し渡されたホルダー4の他端を壁面3に弾接し得るようになっている。これにより、ホルダー4の付勢手段が構成されている。
【0011】
前記ホルダー4の前面側には、目地sを覆うカバー板12が被着されている。該カバー板12は、ホルダー4と略同一寸法の縦長矩形状に形成されており、第二構造物y側の一端に、外側方に傾斜する傾斜縁13が設けられている。一方、該傾斜縁13が定常状態において弾接する第二構造物yの壁面3の内端には、前記傾斜縁13と同方向に傾斜する傾斜面を備えた案内受縁14が配設されており、該案内受縁14の傾斜面によって、両構造物x,yの近接方向の相対変位時に、ホルダー4の傾斜縁13を外側方に押出し得るようになっている。
【0012】
次に、本発明の要部について説明する。
前記ホルダー4の後部位置には、両構造物x,yの相対変位時に、前記ホルダー4が第二構造物yの背面側へ回り込まないように回動規制する伸縮性規制部材15が両構造物x,y間に差し渡されている。該伸縮性規制部材15は、基部が夫々構造物x,yに枢結された二本の側部アーム杆16a,16bと、両側部アーム杆16a,16bを繋ぐ連繋アーム杆16cとからなり、該連繋アーム杆16cの一端に、一方の側部アーム杆16aの端部が支軸17aを介して水平回動可能に枢結されており、また、連繋アーム杆16cの長手方向に沿って形成された長孔18に、他方の側部アーム杆16bの端部が支軸17bを介してスライド及び水平回動可能に連結されている。
【0013】
また、一方の側部アーム杆16aの基部は、第一構造物xの前記取付フレーム7に付設された支持ブラケット19aに支軸20aを介して水平回動可能に枢結されており、他方の側部アーム杆16bの基部は、第二構造物yの内側端に固定された支持ブラケット19bに支軸20bを介して水平回動可能に枢結されている。各アーム杆16a,16b,16cは、定常状態において、図1に示すように、平面視略コ字形を呈するように組み付けられており、両構造物x,yの相対変位に応じて伸縮変形し得るようになっている。尚、前記連繋アーム杆16cは、その後側縁から立上がるストッパー縁21を備えており、連繋アーム杆16cに対して側部アーム杆16a又は側部アーム杆16bが直線状に伸長した時、前記ストッパー縁21に当接してそれ以上の回動を阻止するようになっている。
【0014】
そして、かかる構成からなる複数の伸縮性規制部材15が、引張バネ10と干渉しないホルダー4の後部位置に、上下方向に所定間隔で配設されている。また、第一構造物xの壁面2には、前記連繋アーム杆16cの側方に対向する位置に保護プレート22が配設されており、該保護プレート22によって連繋アーム杆16cの衝当による壁面2の損傷を防止し得るようにしている。
【0015】
かかる構成にあって、地震時に、第二構造物yが、図1に示す定常状態のホルダー4の他端より外方に出る位置に相対変位する場合に、伸縮性規制部材15がホルダー4の他端を外方に押出して、第二構造物yの背面側へ回り込まないように回動規制する。即ち、図4イは、従来構成の図11イに対応する第二構造物yの変位状態を示し、また、図4ロは、従来構成の図11ロに対応する変位状態を示すものであるが、このように、第二構造物yが相対変位すると、その相対変位に伴なって伸縮性規制部材15が回動及び伸長して追従し、該伸縮性規制部材15の側部アーム杆16bが、ホルダー4の他端に当接して外方に押出すこととなる。これにより、ホルダー4の他端が第二構造物yの背面側へ回り込むことがなく、第二構造物yの定常位置への復帰時に、従来のようにホルダーcに衝当することがないため、目地カバー装置1の破損を確実に防止することができる。
【0016】
図5,図6は、第一構造物xと第二構造物yの他の方向の各相対変位に追従して伸縮する伸縮性規制部材15の作動状態を示し、図5イは、第二構造物yが図1の定常状態から図面上で左上に変位した時の作動状態、図5ロは、第二構造物yが定常状態から左に変位した時の作動状態、図5ハは、第二構造物yが定常状態から左下に変位した時の作動状態を夫々示し、また、図6イは、第二構造物yが定常状態から図面上で上に変位した時の作動状態、図6ロは、第二構造物yが定常状態から右上に変位した時の作動状態、図6ハは、第二構造物yが定常状態から右に変位した時の作動状態を夫々示すものである。このように伸縮性規制部材15は、第一構造物xと第二構造物yの各方向の相対変位に支障なく追従することができる。ここで、上記にあっては説明の便宜上、第二構造物yが変位するとして伸縮性規制部材15の作動を説明したが、実際には免震構造の第一構造物xが変位するものである。
【0017】
尚、上記実施例においては、側部アーム杆16a,16bと連繋アーム杆16cとからなる三本のアーム杆によって、伸縮性規制部材15を構成した場合について説明したが、他の実施例として、図7に示すように、連繋アーム杆16cを用いずに、若干長尺な二本の側部アーム杆16a’,16b’の端部を直接枢結して伸縮性規制部材15を構成することも可能である。この場合、図5イに対応する構造物x,yの相対変位時にその変位量が小さくなるものの、その他の方向の相対変位には支障なく追従し、また、図8イ,ロに示すように、第二構造物yが、図1に示す定常状態のホルダー4の他端より外方に出る位置に相対変位する場合に、伸縮性規制部材15の側部アーム杆16b’がホルダー4の他端を外方に押出し得るため、本発明の目的である第二構造物yの定常位置への復帰時における目地カバー装置1の破損を防止することができる。さらに、伸縮性規制部材15をアーム杆に代えて引張バネによって構成することも可能である。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、上述したように、目地sを介して直交状に隣接する第一構造物xと第二構造物yの、その一方の第一構造物xの壁面2にホルダー4の一端を回動可能に枢結し、該ホルダー4の他端を他方の第二構造物yの壁面3に差し渡して、付勢手段により第二構造物yの壁面3に弾接させるとともに、該ホルダー4を外方にのみ回動可能に設け、該ホルダー4に目地sを覆うカバー板12を被着してなる目地カバー装置1において、前記ホルダー4の後部位置で隣接する両構造物x,y間に伸縮性規制部材15を差し渡して、両構造物x,yの相対変位時に、前記ホルダー4が第二構造物yの背面側へ回り込まないように回動規制するようにしたから、第二構造物yの定常位置への復帰時に、該構造物yがホルダー4に衝当せず、これにより、目地カバー装置1の破損を確実に防止することができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる目地カバー装置の一実施例の横断平面図である。
【図2】同上の一部切欠正面図である。
【図3】同上の縦断側面図である。
【図4】作用状態の説明図である。
【図5】他の作用状態の説明図である。
【図6】他の作用状態の説明図である。
【図7】本発明にかかる目地カバー装置の他の実施例の横断平面図である。
【図8】同上の実施例の作用状態の説明図である。
【図9】従来構成の目地カバー装置の横断平面図である。
【図10】従来構成の目地カバー装置の作用説明図である。
【図11】従来構成の目地カバー装置の作用説明図である。
【符号の説明】
s 目地
x 第一構造物
y 第二構造物
1 目地カバー装置
2 壁面
3 壁面
4 ホルダー
10 引張バネ(付勢手段)
12 カバー板
15 伸縮性規制部材
Claims (1)
- 直交状に隣接する第一構造物と第二構造物間の目地を覆うものであって、一方の第一構造物の目地の内外方向に沿う壁面に一端が回動可能に枢結され、他端が他方の第二構造物の壁面に差し渡されるホルダーを、付勢手段により目地内方に付勢して該ホルダーの他端を第二構造物の壁面に弾接させるとともに、該ホルダーを外方にのみ回動可能に設け、該ホルダーに目地を覆うカバー板を被着してなる目地カバー装置において、
前記ホルダーの後部位置で隣接する両構造物間に差し渡され、両構造物の相対変位時に、前記ホルダーが第二構造物の背面側へ回り込まないように回動規制する伸縮性規制部材を備えてなることを特徴とする目地カバー装置。
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JP33556998A JP4006118B2 (ja) | 1998-11-26 | 1998-11-26 | 目地カバー装置 |
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JP33556998A Expired - Fee Related JP4006118B2 (ja) | 1998-11-26 | 1998-11-26 | 目地カバー装置 |
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1998
- 1998-11-26 JP JP33556998A patent/JP4006118B2/ja not_active Expired - Fee Related
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