JP5648879B1 - 回動支持機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】被支持物を回動させる際の動作制限範囲の切り替えを行うことができるようにする。【解決手段】ヒンジ機構30は、被支持物である操作パネル10を水平方向に回動可能なように支持する第1の支持部材と、操作パネル10を垂直方向に回動可能なように支持する第2の支持部材とを備えている。回転ストッパ34は、操作パネル10の水平方向の可動範囲を制限するための機能を有し、ヒンジ機構30本体から脱着可能な構成となっている。回転ストッパ34がヒンジ機構30本体より外された場合に、操作パネル10の水平方向の可動範囲はより広い範囲で制限される。【選択図】図8

Description

本発明は、回動支持機構に関する。
特許文献1には、支持部材の背側起立片の前側から後ろ側に貫通させたボルトを設け、このボルトでストッパーを固定位置にしたり移動可能位置に保持したりする構成にして、ストッパーを前方から操作可能としたヒンジ機構が開示されている。
特開2012−237323号公報
本発明の目的は、被支持物を回動させる際の動作制限範囲の切り替えを行うことが可能な回動支持機構を提供することである。
請求項1に係る本発明は、被支持物を保持するための固定部材と、
前記固定部材との間に形成されたチルト軸を介して、前記固定部材を垂直方向に回動可能に支持する内側筺体と、
前記内側筐体の外側を覆うように構成された外側筐体と、
前記内側筐体および前記外側筐体との間に形成されたスイベル軸を介して、前記内側筐体および前記外側筐体を水平方向に回動可能に支持する台座部材と、
前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を制限する脱着可能な第1の可動範囲制限手段と、
前記第1の可動範囲制限手段が外された場合に、前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を、前記第1の可動範囲制限手段により制限される可動範囲よりも広い範囲で制限する第2の可動範囲制限手段とを有する回動支持機構である。
請求項2に係る本発明は、被支持物を保持するための固定部材と、
前記固定部材との間に形成されたチルト軸を介して、前記固定部材を垂直方向に回動可能に支持する内側筺体と、
前記内側筐体の外側を覆うように構成された外側筐体と、
前記内側筐体および前記外側筐体との間に形成されたスイベル軸を介して、前記内側筐体および前記外側筐体を水平方向に回動可能に支持する台座部材と、
前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を制限する脱着可能な第1の可動範囲制限手段とを有し、
前記第1の可動範囲制限手段が、前記外側筐体に設けられた2つの突起部がそれぞれ当接することにより可動範囲を制限する回転制御板であり、ビスにより回動支持機構本体と脱着可能なように固定されている回動支持機構である。
請求項3に係る本発明は、被支持物を保持するための固定部材と、
前記固定部材との間に形成されたチルト軸を介して、前記固定部材を垂直方向に回動可能に支持する内側筺体と、
前記内側筐体の外側を覆うように構成された外側筐体と、
前記内側筐体および前記外側筐体との間に形成されたスイベル軸を介して、前記内側筐体および前記外側筐体を水平方向に回動可能に支持する台座部材と、
前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を制限する脱着可能な第1の可動範囲制限手段と、
前記第1の可動範囲制限手段が外された場合に、前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を、前記第1の可動範囲制限手段により制限される可動範囲よりも広い範囲で制限する第2の可動範囲制限手段とを有し、
前記第1の可動範囲制限手段が、前記外側筐体に設けられた2つの突起部がそれぞれ当接することにより可動範囲を制限する回転制御板であり、ビスにより回動支持機構本体と脱着可能なように固定されている回動支持機構である。
請求項1に係る本発明によれば、被支持物を回動させる際の動作制限範囲の切り替えを行うことが可能な回動支持機構を提供することができる。
請求項2に係る本発明によれば、被支持物を回動させる際の動作制限範囲の切り替えを容易に行うことが可能な回動支持機構を提供することができる。
請求項3に係る本発明によれば、被支持物を回動させる際の動作制限範囲の切り替えを容易に行うことが可能な回動支持機構を提供することができる。
本発明の一実施形態のヒンジ機構(回動支持機構)を用いて操作パネル(被支持物)10を回動可能なように支持している画像形成装置の外観図である。 図1に示した画像形成装置を背面側から見た外観図である。 操作パネル10の垂直方向に対する可動範囲を説明するため図である。 操作パネル10の水平方向に対する可動範囲を説明するため図である。 操作パネル10が水平方向と垂直方向の2軸で独立して回動可能なヒンジ機構により支持されていることにより可能となる可動位置の一例を説明するための図である。 操作パネル10を画像形成装置から取り外した場合の外観図である。 図6に示した外観図からヒンジ機構を覆っているカバーを取り外した場合の図である。 本発明の一実施形態のヒンジ機構30の詳細な構成を説明するための図である。 図8に示したヒンジ機構30の側面図である。 図8に示したヒンジ機構30の正面図である。 図8に示したヒンジ機構30の上面図である。 ハーネスガイド36の外観図である。 図8に示した本発明の一実施形態のヒンジ機構30の斜視図から、このハーネスガイド36を外した場合の斜視図である。 本発明の一実施形態のヒンジ機構30の分解図である。 回転ストッパ34がヒンジ機構30の本体に装着されたままの場合に可動範囲が制限される様子を説明するための図である。 回転ストッパ34がヒンジ機構30の本体に装着されたままの場合に可動範囲が制限される様子を説明するための図である。 回転ストッパ34がヒンジ機構30の本体から外された場合の様子を示す図である。 図17に示した状態で操作パネル10を反対側から見た場合の様子を示す図である。 外側筐体32の突起部32c、32dがストッパ部31aと当接している様子を示す図である。 回転ストッパ34が外された状態における操作パネル10の回動可能範囲を説明するための図である。 本発明の一実施形態のヒンジ機構30におけるスイベル軸40周辺の拡大図である。 操作パネル10と画像形成装置本体とを接続するためのワイヤーハーネス20の引き回しを説明するための側面図である。 図22に示したヒンジ気候30の上面図である。 本発明の一実施形態のヒンジ機構30におけるワイヤーハーネス20の引き回しをチルト軸37a、37bとの位置関係以外を省略して示した図である。 ワイヤーハーネス20をチルト軸37a、37bの後方を経由して引き回した場合の様子を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態のヒンジ機構(回動支持機構)を用いて操作パネル(被支持物)10を回動可能なように支持している画像形成装置の外観図である。図1に示された画像形成装置は、印刷(プリント)機能、スキャン機能、複写(コピー)機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。操作パネル10は、画像形成装置に対する各種操作を行ったり、画像形成装置の状態を使用者に表示するために設けられている。
図1(A)は、操作パネル10を含む画像形成装置の全体の外観を示す図であり、図1(B)は、図1(A)における操作パネル10周辺の拡大図である。
図1に示した画像形成装置を背面側から見た外観図を図2に示す。図2(A)は、操作パネル10を含む画像形成装置の全体を背面側から見た外観を示す図であり、図2(B)は、図2(A)における操作パネル10周辺の拡大図である。
本実施形態のヒンジ機構は、操作パネル10を水平方向と垂直方向(鉛直方向)の2軸でそれぞれ回転可能なように支持している。
具体的には、本実施形態における操作パネル10は、図3に示すように、垂直方向に対して最大60°(度)のチルト(傾動、垂直回転)動作が可能なように支持されている。また、図4に示すように操作パネル10は、正面位置から左方向に35°(度)の水平方向への回転が可能なように支持されている。
このように本実施形態では、操作パネル10が水平方向と垂直方向の2軸で独立して回動可能なヒンジ機構により支持されていることにより、例えば図5に示すような位置に操作パネル10を動かすことが可能となっている。
次に、操作パネル10を画像形成装置から取り外した場合の外観図を図6に示す。図6では、操作パネル10を画像形成装置本体と電気的に接続するためのワイヤーハーネス(配線束)20が途中で切断された状態で図示されている。
なお、図6では、操作パネル10を支持しているヒンジ機構はカバーにより覆われていてその外観を見ることができない。そのため、ヒンジ機構を覆っているカバーを取り外した場合の外観図を図7に示す。図7では、操作パネル10が、ヒンジ機構30により支持されている様子を見ることができる。
次に、本実施形態のヒンジ機構30の詳細な構成を図8を参照して説明する。なお、図8では、操作パネル10と画像形成装置本体とを接続するためのワイヤーハーネス20については省略して図示している。
本実施形態のヒンジ機構30は、図8に示されるように、台座部材31と、外側筐体32と、内側筐体33と、回転ストッパ34と、パネル固定部材35a、35bと、ハーネスガイド36と、チルト軸(傾動軸、垂直回転軸)37a、37bと、前板38とを備えている。なお、図8では、チルト軸37bおよび前板38は他の構成部品に隠されているため図示されていない。
次に、図8に示したヒンジ機構30の側面図、正面図、上面図をそれぞれ図9、図10、図11に示す。
本実施形態のヒンジ機構30は、被支持物である操作パネル10を水平方向(第1の方向)に回動可能なように支持する第1の支持部材と、操作パネル10を垂直方向(第1の方向と直交する第2の方向)に回動可能なように支持する第2の支持部材とを備えている。
本実施形態のヒンジ機構30では、台座部材31、外側筐体32、内側筐体33により第1の支持部材が構成されている。また、パネル固定部材35a、35b、チルト軸(傾動軸、垂直方向回転軸)37a、37b、前面板38により第2の支持部材が構成されている。
台座部材31は、ヒンジ機構30を画像形成装置に取り付けるための部品であり、操作パネル10を水平方向に回動させるためのスイベル軸(水平方向回転軸)40が設けられている。
そして、内側筐体33と、内側筐体33の外側を覆うように構成された外側筐体32とは、このスイベル軸40において回転可能なように台座部材において共締めされて固定されている。
回転ストッパ34は、操作パネル10の水平方向の可動範囲を制限するための機能を有し、ヒンジ機構30本体から脱着可能な構成となっている。なお、この回転ストッパ34を用いた可動範囲制限機能の詳細については後述する。
パネル固定部材35a、35bは操作パネル10を保持するための保持部材であり、前面板38を挟み込んで固定されるとともに操作パネル10とビス等により固定される。
内側筐体33には、2枚の平行な測板部が設けられており、この内側筐体33の一方の測板部の外側とパネル固定部材35aとの間にはチルト軸37aが形成され、このチルト軸37aは内側筐体33の一方の測板部とパネル固定部材35aとを回動可能なように接続している。
また、内側筐体33の他方の測板部の外側とパネル固定部材35bとの間にはチルト軸37bが形成され、このチルト軸37bは内側筐体33の他方の測板部とパネル固定部材35bとを回動可能なように接続している。なお、チルト軸37aとチルト軸37bとは、同一軸上に構成されている。
つまり、内側筐体33は、操作パネル10をチルトさせるためのチルト軸37a、37bを固定している。
そして、内側筐体33の2枚の平行な測板部の内側にはハーネスガイド36が設けられている。このハーネスガイド36は、操作パネル10を電気的に接続するためのワイヤーハーネス20が内側筐体33と直接当接しないように保護するための保護部材として機能する。
このハーネスガイド36の外観を図12に示す。このハーネスガイド36は、樹脂により構成され、ワイヤーハーネス20がチルト軸37a、37bと操作パネル10との間の位置を通過可能なようにワイヤーハーネス20を保護している。
なお、図8に示した本実施形態のヒンジ機構30の斜視図から、このハーネスガイド36を外した場合の斜視図を図13に示す。
また、本実施形態のヒンジ機構30の分解図を図14に示す。なお、この図14では、ハーネスガイド36および回転ストッパ34については省略して図示されている。
この図14を参照すると、チルト軸37aは、バネ39と回転軸42とがナット等によりパネル固定部材35aと内側筐体33との間に固定された構成となっており、チルト軸37bは、回転軸43がナット等によりパネル固定部材35bと内側筐体33との間に固定された構成となっているのが分かる。
[可動範囲制限機能]
次に、回転ストッパ34を用いた可動範囲制限機能について詳細に説明する。
本実施形態のヒンジ機構30は、画像形成装置の一般ユーザ(使用者)に対しては、図4に示したように操作パネル10の可動範囲を正面から左方向35°までに制限する。そして、ヒンジ機構30から回転ストッパ34が外された状態では、この可動範囲が94°まで拡大されるような構造になっている。このように操作パネル10の可動範囲制限を行うのは、操作パネル10が画像形成装置本体の他の部品等と干渉して傷ついたり、接触して故障する等の弊害を防止するためである。
本実施形態のヒンジ機構30における回転ストッパ34は、第1の支持部材を構成する外側筐体32に設けられた2つの突起部がそれぞれ当接することにより可動範囲を制限する回転制御板であり、ビスによりヒンジ機構30本体と脱着可能なように固定されている。
つまり、回転ストッパ34は、操作パネル10の水平方向の可動範囲を制限する第1の可動範囲制限手段として機能する。そして、この回転ストッパ34が外された場合には、第2の可動範囲制限手段による可動範囲の制限が行われるが、この第2の可動範囲制限手段の詳細については後述する。
まず、回転ストッパ34がヒンジ機構30の本体に装着されたままの場合に可動範囲が制限される様子を図15、図16を参照して説明する。
図15(A)では、回転ストッパ34が装着されたままの状態において操作パネル10が正面から右方向に回転しないように制限されている状態が示されており、図15(B)では、回転ストッパ34付近の拡大図が示されている。
図15(B)を参照すると、外側筐体32に設けられた突起部32aが回転ストッパ34と当接(当たって接触)することにより回転動作が制限されているのが分かる。
また、図16(A)では、回転ストッパ34が装着されたままの状態において操作パネル10が正面から左方向35°以上に回転しないように制限されている状態が示されており、図16(B)では、回転ストッパ34付近の拡大図が示されている。
図16(B)を参照すると、外側筐体32に設けられた別の突起部32bが回転ストッパ34と当接することにより回転動作が制限されているのが分かる。
次に、回転ストッパ34がヒンジ機構30の本体から外された場合に可動範囲が制限される様子を図17〜図19を参照して説明する。
図17は、回転ストッパ34がヒンジ機構30の本体から外された場合の様子を示している。この操作パネル10を反対側から見た場合の様子を図18(A)に示す。また、図18(A)において台座部材31と外側筐体32付近の拡大図を図18(B)に示す。
図18(B)を参照すると、台座部材31にはストッパ部31aが設けられ、外側筐体32には突起部32c、32dが設けられているのが分かる。なお、本実施形態では、突起部32cとしてねじの頭部を使用した場合を用いて説明している。
そして、このストッパ部31aと、突起部32c、32dは、第1の可動範囲制限手段である回転ストッパ34がヒンジ機構30本体より外された場合に、操作パネル10の水平方向の可動範囲をより広い範囲で制限する第2の可動範囲制限手段として機能する。
図19(A)は、外側筐体32の突起部32cがストッパ部31aと当接している様子を示しており、図19(B)は、外側筐体32の突起部32dがストッパ部31aと当接している様子を示している。
つまり、この突起部32c、32dが設けられている位置により操作パネル10の可動範囲は制限され、本実施形態においては、回転ストッパ34が外された状態では、図20に示すように、操作パネル10は、正面から左方向94°の範囲で回動可能なような可動範囲制限が行われる。
なお、第1の可動範囲制限手段である回転ストッパ34は、ヒンジ機構30が組み込まれた画像形成装置の一般ユーザには脱着が不可能であり、当該装置の保守点検を行うサービスマンのみが脱着可能なような場所に設けられている。
そのため、一般ユーザに対しては狭い範囲の可動制限を行う一方、画像形成装置の保守点検を行うサービスマンに対しては、回転ストッパ34を取り外すことにより、図20に示すように操作パネル10の裏側のビス等を取り外す際のドライバールートや作業エリアを確保することができるようにしている。
[スイベル軸40の剛性強化]
次に、本実施形態のヒンジ機構30におけるスイベル軸40の剛性強化について説明する。本実施形態のヒンジ機構30におけるスイベル軸40周辺の拡大図を図21に示す。
図21を参照すると、上述したように内側筐体33と、内側筐体33の外側を覆うように構成された外側筐体32とは、このスイベル軸40において回転可能なように台座部材において共締めされて固定されているのが分かる。
そして、外側筐体32には、内側筐体33との間の位置決めを行うためのボス(突起)が設けられ、内側筐体33の対応する位置にはこのボスに対応したボス孔33a、33bが設けられている。そして、内側筐体33と外側筐体32とは、このボスにより位置決めを行った状態でビス33c、33dにより仮止めすることが可能な構成となっている。つまり、内側筐体33は、チルト軸37a、37bに対して操作負荷を与えるためのバネ39を付勢した状態で外側筐体32と固定可能な構成となっている。
そのため、組み立てを行う際には、外側筐体32と内側筐体33をスイベル軸40に固定する前に、先ず外側筐体32と内側筐体33とを仮止めして、仮止めした状態の外側筐体32と内側筐体33をスイベル軸40に共締めすれば良い。そのため、内側筐体33と外側筐体32という2重構造にしたことにより組立性が悪化することが防止される。
このように本実施形態のヒンジ機構30では、スイベル軸40において内側筐体33と外側筐体32とが共締めされていて、底面が二重構造となっているため、一重構造の場合と比較して、スイベル軸40における剛性が高くなっている。この結果、操作パネル10を操作した際の揺れやぐらつきを低減させて良好な操作性が実現される。
また、外側筐体32と内側筐体33とを1つの筐体により実現して、その筐体の板厚を2倍として剛性を高めた場合と比較して、外側筐体32と内側筐体33とにより剛性を高めた本実施形態のような構成では、部品重量の増大ひいてはコストアップとなることを防ぐことができている。
そして、外側筐体32を側面から見た場合の開口部を内側筐体33が塞ぐような構造となっていることにより、ヒンジ機構30全体の強度が確保されるような構成となっている。
ここで、外側筐体32には、操作パネル10の水平方向の可動範囲を制限するための突起部が設けられている。また、外側筐体32には、ヒンジ機構30を覆うためのカバー(覆い部材)を固定するための構成としてビス孔等が設けられている。そして、内側筐体33は、操作パネル10をチルトさせるためのチルト軸37a、37bを固定している。
このように外側筐体32と内側筐体33とで機能分担を行っていることにより、例えば操作パネル10に想定外の外力が加わり外側筐体32に歪等が発生したとしても、内側筐体33が実現しているチルト機能に影響を与えることなくチルト動作を正常に行うことが可能となる。
[ワイヤーハーネスの引き回し]
次に、本実施形態のヒンジ機構30におけるワイヤーハーネス20の引き回しについて説明する。図22は、操作パネル10と画像形成装置本体とを接続するためのワイヤーハーネス20の引き回しを説明するための側面図である。また、図23は、図22に示したヒンジ機構30の上面図である。
ワイヤーハーネス20は、画像形成装置のフレームと固定点51において固定(クランプ)され、操作パネル10と固定点52において固定されている。そして、ワイヤーハーネス20は、ヒンジ機構30におけるハーネスガイド36により保護されてチルト軸37a、37bと操作パネル10との間を経由して、ヒンジ機構30内をまっすぐ下方に引き回された後に一定のたるみを持たせた状態で固定点51において画像形成装置本体に固定されている。
そして、このワイヤーハーネス20の前面には、前面カバー53が設けられており、ワイヤーハーネス20がユーザからは見えないような構造となっている。そして、ワイヤーハーネス20は、この前面カバー53内でたわまされた状態となっている。
そして、図22、図23に示されるように、チルト軸37a、37bは、スイベル軸40よりも前方に位置するよう構成されている。つまり、チルト軸37a、37bは、スイベル軸40と操作パネル10の保持位置との間に位置するよう構成されている。このような構成とすることによりワイヤーハーネス20をまっすぐ下方におろせるような経路が確保されている。
また、図示されていないが台座部材31は、水平方向の回転軌跡に合わせてカットされており、操作パネル10の水平回転に伴ってワイヤーハーネス20が移動する際の移動スペースを確保するとともにワイヤーハーネス20が台座部材31に接触して破断するような事態を防止するようにしている。
さらに、固定点51、52間の水平距離Xが、鉛直方向の距離Yよりも長くなるように設定することにより、前面カバー53内でたわませたワイヤーハーネス20のあそびの向きが鉛直下向きになる。そのため、操作パネル10がチルト動作を行ってワイヤーハーネス20のたわみ量が大きくなった場合でも、前面カバー53方向よりも鉛直下向き方向へのたわみ量の変位が大きくなる。その結果、操作パネル10がチルト動作を行った場合でも、ワイヤーハーネス20が前面カバー53にぶつかって傷ついたり破断する等の不具合が発生する可能性が低くなる。
また、本実施形態のヒンジ機構30におけるワイヤーハーネス20の引き回しをチルト軸37a、37bとの位置関係以外を省略して図24に示す。
図24を参照すると、本実施形態のヒンジ機構30では、ワイヤーハーネス20がチルト軸37a、37bと操作パネル10との間に設けられた経路を通っているのがわかる。そのため、ワイヤーハーネス20は、操作パネル10の固定点52からほぼまっすぐ下方に引き回されているのが分かる。
本実施形態のヒンジ機構30では、ワイヤーハーネス20がこのような引き回しになっているため、操作パネル10がチルト動作してワイヤーハーネス20のたわみ量が増加した場合でも、その増加した分による変位量は、下方の変位量Aのほうが前面方向の変位量Bよりも大きくなる。
ここで、ワイヤーハーネス20をチルト軸37a、37bの後方を経由して引き回した場合の様子を図25に示す。図25に示した図では、ワイヤーハーネス20をチルト軸37a、37bの後方を経由していることにより、前面カバー53方向へのたわみが強くなっていることが分かる。そのため、図25に示したような引き回しでは、操作パネル10がチルト動作してワイヤーハーネス20にたわみ量が増加した場合でも、その増加した分による変位量は、前面方向の変位量Bのほうが下方の変位量Aよりも大きくなってしまう。
そのため、操作パネル10がチルト動作した場合に、ワイヤーハーネス20が前面カバー53にぶつかる可能性が高くなる。
つまり、本実施形態のヒンジ機構30では、図24に示すように、ワイヤーハーネス20がヒンジ機構30内に設けられたハーネス経路を通ることにより、操作パネル10から直線的に引き回され操作パネル10がチルト動作した場合でも、ワイヤーハーネス20が前面カバー53と接触してしまうことを防ぐことが可能となる。
[変形例]
上記実施形態では、画像形成装置の操作パネル10を回動可能なように支持するために本実施形態のヒンジ機構を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の被支持物をヒンジ機構により回動可能なように支持する場合でも同様に本発明を適用することができるものである。
10 操作パネル
20 ワイヤーハーネス(配線束)
30 ヒンジ機構(回動支持機構)
31 台座部材
31a ストッパ部
32 外側筐体
32a〜32d 突起部
33 内側筐体
33a、33b ボス孔
33c、33d ビス
34 回転ストッパ
35a、35bパネル固定部材
36 ハーネスガイド
37a、37b チルト軸
38 前面板
39 バネ
40 スイベル軸
42、43 回転軸
51、52 固定点
53 前面カバー

Claims (3)

  1. 被支持物を保持するための固定部材と、
    前記固定部材との間に形成されたチルト軸を介して、前記固定部材を垂直方向に回動可能に支持する内側筺体と、
    前記内側筐体の外側を覆うように構成された外側筐体と、
    前記内側筐体および前記外側筐体との間に形成されたスイベル軸を介して、前記内側筐体および前記外側筐体を水平方向に回動可能に支持する台座部材と、
    前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を制限する脱着可能な第1の可動範囲制限手段と、
    前記第1の可動範囲制限手段が外された場合に、前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を、前記第1の可動範囲制限手段により制限される可動範囲よりも広い範囲で制限する第2の可動範囲制限手段と、
    を有する回動支持機構。
  2. 被支持物を保持するための固定部材と、
    前記固定部材との間に形成されたチルト軸を介して、前記固定部材を垂直方向に回動可能に支持する内側筺体と、
    前記内側筐体の外側を覆うように構成された外側筐体と、
    前記内側筐体および前記外側筐体との間に形成されたスイベル軸を介して、前記内側筐体および前記外側筐体を水平方向に回動可能に支持する台座部材と、
    前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を制限する脱着可能な第1の可動範囲制限手段とを有し、
    前記第1の可動範囲制限手段が、前記外側筐体に設けられた2つの突起部がそれぞれ当接することにより可動範囲を制限する回転制御板であり、ビスにより回動支持機構本体と脱着可能なように固定されている
    回動支持機構。
  3. 被支持物を保持するための固定部材と、
    前記固定部材との間に形成されたチルト軸を介して、前記固定部材を垂直方向に回動可能に支持する内側筺体と、
    前記内側筐体の外側を覆うように構成された外側筐体と、
    前記内側筐体および前記外側筐体との間に形成されたスイベル軸を介して、前記内側筐体および前記外側筐体を水平方向に回動可能に支持する台座部材と、
    前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を制限する脱着可能な第1の可動範囲制限手段と、
    前記第1の可動範囲制限手段が外された場合に、前記被支持物の前記水平方向の可動範囲を、前記第1の可動範囲制限手段により制限される可動範囲よりも広い範囲で制限する第2の可動範囲制限手段とを有し、
    前記第1の可動範囲制限手段が、前記外側筐体に設けられた2つの突起部がそれぞれ当接することにより可動範囲を制限する回転制御板であり、ビスにより回動支持機構本体と脱着可能なように固定されている
    回動支持機構。
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