JP3991872B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の半導体素子が形成された半導体ウェハを半導体素子の個片毎に分割して半導体装置を得る半導体装置の製造方法およびこの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の基板などに実装される半導体装置は、ウェハ状態で回路パターン形成が行われた半導体素子にリードフレームのピンや金属バンプなどを接続するとともに樹脂などで封止するパッケージング工程を経て製造されている。最近の電子機器の小型化に伴って半導体装置の小型化も進み、中でも半導体素子を薄くする取り組みが活発に行われている。
【0003】
薄化された半導体素子は外力に対する強度が弱く、特にウェハ状態の半導体素子を素子毎に分離するダイシング工程においては、切断時にダメージを受けやすく、加工歩留まりの低下が避けられないという問題点がある。このような薄化された半導体素子を切断する方法として、機械的な切断方法に替えてプラズマのエッチング作用によって切断溝を形成することにより半導体ウェハを切断する方法(プラズマダイシング)が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−93752号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術に示すプラズマダイシングにおいては、プラズマのエッチング作用の不均一さに起因して、以下のような課題が解決されないままであった。プラズマエッチングにおいては、予め切断線以外の領域をレジスト層で覆うマスキングが行われる。そしてマスキング後の半導体ウェハはプラズマ処理装置の処理室内に収容され、処理室内で切断線の範囲のみをプラズマに曝露させて、この部分のシリコンをエッチングにより除去する。
【0006】
ところでプラズマによるエッチング作用の度合いを示すエッチングレートは必ずしも均一ではなく、エッチングレートの分布は処理室内においてばらつきを示す。このため、処理室内に載置された半導体ウェハの切断線のうち、エッチングレートが高い範囲に位置する切断線はプラズマダイシングにおいて他の部分よりも短時間でシリコンが除去され切断を完了する。
【0007】
そしてこの範囲の切断線は、エッチングレートが低い範囲に位置する切断線でのシリコン除去が完了するまで引き続きプラズマに曝露される。したがってエッチングレートが高い範囲においては、シリコンが完全に除去されることによって半導体ウェハ下面側の保護シートがプラズマに直接曝されることとなる。
【0008】
そしてこの状態でプラズマ処理が継続されると、保護シートにプラズマの熱が直接作用する結果、保護シートが過度に加熱されて焼損や変形などの不具合を生じるおそれがある。このように、従来のプラズマダイシングにおいては、プラズマのエッチング作用の不均一さに起因する保護シートの熱ダメージを有効に防止することができなかった。
【0009】
そこで本発明は、プラズマエッチングによる半導体ウェハの切断において、保護シートへの熱ダメージを防止することができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項記載の半導体装置の製造方法は、シリコンを主材質とし複数の半導体素子が第1の面に形成された半導体ウェハをプラズマダイシングによって切断して半導体素子の個片毎に分割された半導体装置を得る半導体装置の製造方法であって、前記第1の面側であって半導体ウェハを前記個片に区分して設定された切断線に相当する位置に、フッ素系のガスを含んだ混合ガスである第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるエッチングレートが前記第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるシリコンを対象としたエッチングレートよりも低い材質を含んだエッチングストップ層を形成する工程と、前記第1の面に剥離可能な保護シートを貼付け、前記第1の面の反対側の第2の面に前記切断線を定めるマスクを形成する工程と、前記第2の面側より前記第1のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてシリコンをエッチングする第1のプラズマダイシング工程と、前記第1のプラズマダイシング工程により露呈した前記エッチングストップ層を前記第1のプラズマ発生用ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてエッチングする第2のプラズマダイシング工程とを含み、また前記エッチングストップ層が少なくともSiO であり、前記第2のプラズマ発生用ガスがCHFまたはCF+Hを含んだ混合ガスを含む。
【0016】
請求項記載の半導体装置の製造方法は、シリコンを主材質とし複数の半導体素子が第1の面に形成された半導体ウェハをプラズマダイシングによって切断して半導体素子の個片毎に分割された半導体装置を得る半導体装置の製造方法であって、前記第1の面側であって半導体ウェハを前記個片に区分して設定された切断線に相当する位置に、フッ素系のガスを含んだ混合ガスである第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるエッチングレートが前記第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるシリコンを対象としたエッチングレートよりも低い材質を含んだエッチングストップ層を形成する工程と、前記第1の面に剥離可能な保護シートを貼付け、前記第1の面の反対側の第2の面に前記切断線を定めるマスクを形成する工程と、前記第2の面側より前記第1のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてシリコンをエッチングする第1のプラズマダイシング工程と、前記第1のプラズマダイシング工程により露呈した前記エッチングストップ層を前記第1のプラズマ発生用ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてエッチングする第2のプラズマダイシング工程とを含み、前記エッチングストップ層が少なくとも有機物であり、前記第2のプラズマ発生用ガスが少なくとも酸素を含む。
【0020】
本発明によれば、半導体ウェハの切断線に相当する位置に第1のプラズマ発生用ガスのプラズマによるエッチングレートが、シリコンを対象とした第1のプラズマ発生用ガスのプラズマによるエッチングレートよりも低い材質を含んだエッチングストップ層を形成しておき、第1のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてシリコンをエッチングする第1のプラズマダイシング工程の後に、この第1のプラズマダイシング工程により露呈したエッチングストップ層を第1のプラズマ発生用ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてエッチングする第2のプラズマダイシング工程を行うことにより、プラズマエッチングによる半導体ウェハの切断において、保護シートへの熱ダメージを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の側断面図、図2は本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の下部電極の部分断面図、図3は本発明の実施の形態1の半導体ウェハの斜視図、図4は本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の断面図、図5は本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の制御系の構成を示すブロック図、図6は本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方法の工程説明図、図7は本発明の実施の形態1のプラズマ処理方法のフロー図、図8は本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方法におけるプラズマダイシングの工程説明図である。
【0022】
まず図1〜図3を参照してプラズマ処理装置について説明する。このプラズマ処理装置は、複数の半導体素子が回路形成面(第1の面)に形成された半導体ウェハを半導体素子の個片毎に分割して、薄化された半導体装置を得る半導体装置の製造過程において使用されるものであり、半導体ウェハを切断する半導体ウェハの切断装置として用いられる。
【0023】
この半導体装置の製造過程においては、まず半導体ウェハの回路形成面に保護シートが貼り付けられ、回路形成面の反対側の裏面には、半導体ウェハを半導体素子の個片毎に分割するための切断線を定めるマスクが形成される。そしてこの状態の半導体ウェハを対象として本プラズマ処理装置によって、プラズマダイシングが行われる。
【0024】
図1において、真空チャンバ1の内部は上述の半導体ウェハを対象としたプラズマ処理を行う処理室2となっており、減圧下でプラズマを発生させるための密閉空間が形成可能となっている。処理室2内部の下方には下部電極3が配置されており、下部電極3の上方には上部電極4が下部電極3に対して対向配置されている。下部電極3および上部電極4はそれぞれ円筒形状であり、処理室2内において同心配置となっている。
【0025】
下部電極3はアルミニウムなどの導電体によって製作されており、円盤状の電極部3aから下方に支持部3bを延出させた形状となっている。そして支持部3bを絶縁部材5を介して真空チャンバ1に保持させることにより、電気的に絶縁された状態で装着されている。上部電極4は下部電極3と同様にアルミニウムなどの導電体で製作されており、円盤状の電極部4aから上方に支持部4bを延出させた形状となっている。
【0026】
支持部4bは真空チャンバ1と電気的に導通しており、電極昇降機構(図示省略)によって昇降可能となっている。上部電極4が下降した状態では、上部電極4と下部電極3との間には、プラズマ処理のためのプラズマ放電を発生させる放電空間が形成される。電極昇降機構は電極間距離変更手段として機能し、上部電極4を昇降させることにより、下部電極3と上部電極4との間の電極間距離を変更することができる。
【0027】
次に、下部電極3の構造および処理対象の半導体ウェハについて説明する。下部電極3の電極部3aの上面は、半導体ウェハを載置する平面状の保持面(平面)となっており、保持面の外縁部には絶縁被覆層3fが設けられている。絶縁被覆層3fはアルミナなどのセラミックによって形成されており、これにより、下部電極3の外縁部は放電空間内に発生したプラズマから絶縁され、異常放電の発生が防止される。
【0028】
図2は、プラズマダイシングが開始される前の半導体ウェハ6を下部電極3に載置した状態を示している。半導体ウェハ6の表面側(図2において下面側)には保護シート30が貼着されている。半導体ウェハ6を下部電極3上に載置した状態では、保護シート30は電極部3aの上面の保持面3gに密着する。保護シート30は、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレートなどの絶縁体の樹脂を100μm程度の厚みの膜に形成した樹脂シートであり、保護シート30を半導体ウェハ6に貼り付けた状態において、保護シート30は、後述するように半導体ウェハ6を電極部3aの保持面3gによって静電吸着する際の誘電体として機能する。
【0029】
回路形成面の反対側(図2において上側)の裏面2b(第2の面)には、後述するプラズマダイシングにおける切断線を定めるマスクが形成されている。このマスクは、後述するように裏面を機械加工によって研削した後に、レジスト膜でパターニングすることにより形成され、これによりプラズマエッチングの対象となる切断線31bの部分を除く領域がレジスト膜31aで覆われる。レジスト膜31aを区分する切断線31bは、図3に示すダイシングライン44の位置に対応して形成される。
【0030】
ここで図3を参照して、半導体ウェハ6の構成について説明する。半導体ウェハ6はシリコンを材質とするウェハ基部層40を主体としており、半導体ウェハ6の回路形成面6a(第1の面)には、個片の半導体素子の回路を構成する活性層41が格子状配置で形成されている。この格子状配置において、各活性層相互を隔てる間隔は、プラズマダイシングにおける切断幅に対応した大きさとなっている。
【0031】
活性層41の上面には、回路形成面6aの全面を覆ってSiO2 層42および保護層(パッシべーション層)43が重ねて形成されている。保護層43としては、SiNなどのセラミック層やポリイミドなどの有機物層が用いられる。保護層43の上面に示す格子状のダイシングライン44は、半導体ウェハ6を各活性層41に対応した半導体素子の個片に区分するものであり、各活性層相互を隔てる位置に対応して設定される。
【0032】
本実施の形態においては、SiO2 層42および保護層43を、本来の機能のほかに、半導体ウェハ6をプラズマエッチングによって切断するプラズマダイシングにおいて、エッチングストップ層として機能させるようにしている。エッチングストップ層は、以下に説明するように、処理室2内部におけるエッチングレート分布のばらつきに起因する不具合を防止する機能を有するものである。
【0033】
本実施の形態に示すプラズマダイシングにおいては、半導体ウェハ6の全面をプラズマエッチングの対象とすることにより、半導体ウェハ6を一括して半導体素子の個片毎に分割するようにしている。このプラズマダイシングの過程において、エッチングレート分布の不均一によりエッチングは必ずしも半導体ウェハ6の全面にわたって均一には進行せず、半導体ウェハ6上における位置によってばらつきを生じる。
【0034】
そしてエッチングレートが高い範囲においては、半導体ウェハ6のウェハ基部層40のエッチングが完了した後にも、他の範囲において同様にエッチングが完了するまで継続してプラズマの作用を受けることから、半導体ウェハ6に貼り付けられた保護シート30にまでプラズマの作用が及ぶことによる不具合が生じる。エッチングストップ層は、このようなエッチングの進行のばらつきを吸収するバッファ層としての機能を有するものである。
【0035】
すなわち、プラズマダイシングおいて切断の主対象となるシリコンのウェハ基部層40と保護シート30との間に、シリコンをエッチング対象として使用されるプラズマ発生用ガスを用いたプラズマエッチングの進行を遅滞させる層(エッチングストップ層)を介在させることにより、保護シート30へのダメージを極小に抑えるようにしている。そして本実施の形態では、このエッチングストップ層として、半導体ウェハ6が本来有するSiO2 層42や保護層43を用いるようにしている。
【0036】
図2に示すように、下部電極3には保持面3gに開口する吸着孔3eが複数設けられており、吸着孔3eは下部電極3の内部に設けられた吸引孔3cに連通している。吸引孔3cは図1に示すように、ガスライン切換バルブ11を介して真空吸着ポンプ12に接続されており、ガスライン切換バルブ11はチッソガスを供給するN2 ガス供給部13に接続されている。ガスライン切換バルブ11を切り換えることにより、吸引孔3cを真空吸着ポンプ12,N2 ガス供給部13に選択的に接続させることができる。
【0037】
吸引孔3cが真空吸着ポンプ12と連通した状態で真空吸着ポンプ12を駆動することにより、吸着孔3eから真空吸引して下部電極3に載置された半導体ウェハ6を真空吸着して保持する。したがって吸着孔3e、吸引孔3c、真空吸着ポンプ12は下部電極3の保持面3gに開口した吸着孔3eから真空吸引することにより、保護シート30を電極部3aの保持面3gに密着させた状態で、半導体ウェハ6を真空吸着により保持する吸着保持手段となっている。
【0038】
また吸引孔3cをN2 ガス供給部13に接続させることにより、吸着孔3eから保護シート30の下面に対してチッソガスを噴出させることができるようになっている。後述するようにこのチッソガスは、保護シート30を保持面3gから強制的に離脱させる目的のブロー用ガスである。
【0039】
下部電極3には冷却用の冷媒流路3dが設けられており、冷媒流路3dは冷却機構10と接続されている。冷却機構10を駆動することにより、冷媒流路3d内を冷却水などの冷媒が循環し、これによりプラズマ処理時に発生した熱によって昇温した下部電極3や下部電極3上の保護テープ30が冷却される。冷媒流路3dおよび冷却機構10は、下部電極3を冷却する冷却手段となっている。
【0040】
処理室2に連通して設けられた排気ポート1aには、排気切換バルブ7を介して真空ポンプ8が接続されている。排気切換バルブ7を排気側に切り換えて真空ポンプ8を駆動することにより、真空チャンバ1の処理室2内部が真空排気され、処理空2内が減圧される。処理室2は圧力センサ(図示省略)を備えており、この圧力センサの圧力計測結果に基づいて真空ポンプ8を制御することにより、処理室2内を所望の圧力に減圧することができる。真空ポンプ8は、処理室2内を所望の圧力に減圧する減圧手段となっている。排気切換バルブ7を大気開放側に切り換えることにより、処理空2内には大気が導入され、処理室2内部の圧力が大気圧に復帰する。
【0041】
次に上部電極4の詳細構造について説明する。上部電極4は、中央の電極部4aと電極部4aを囲んで外周部に張り出して設けられた絶縁体からなる張出部4fを備えた構成となっている。張出部4fの外形は下部電極3よりも大きく、下部電極3よりも外側に広がった形状で配置されている。上部電極4の下面中央部には、ガス吹出部4eが設けられている。
【0042】
ガス吹出部4eは、上部電極4と下部電極3の間の放電空間においてプラズマ放電を発生させるためのプラズマ発生用ガスを供給する。ガス吹出部4eは、内部に多数の微細孔を有する多孔質材料を円形の板状に加工した部材であり、ガス滞留空間4g内に供給されたプラズマ発生用ガスを、これらの微細孔を介して放電空間内に満遍なく吹き出させて均一な状態で供給する。支持部4b内には、ガス滞留空間4gに連通するガス供給孔4cが設けられており、ガス供給孔4cはガス流量調整部19を介して、以下に説明するプラズマ発生用ガス供給部に接続されている。
【0043】
プラズマ発生用ガス供給部は、ガス切換バルブ20、ウェハ基部層エッチング用ガス供給部21,SiO2 層エッチング用ガス供給部22,保護層エッチング用ガス供給部23より構成され、プラズマダイシングにおいて使用される複数種類のプラズマ発生用ガスのいずれかを、ガス選択手段であるガス切換バルブ20によって選択的に切り換えて放電空間内に供給する。
【0044】
上述のプラズマ発生用ガスの供給において、ガス流量調整部19を後述する制御部33からの指令に従って制御することにより、放電空間内に供給されるガスの流量を任意に調整できるようになっている。これにより、プラズマ発生用ガス供給状態における処理室2内の圧力が、予め設定されたプラズマ処理条件および圧力センサによる処理室2内の圧力に基づいて制御される。したがって、ガス流量調整部19は、処理室2内の圧力を制御する圧力制御手段となっている。
【0045】
ウェハ基部層エッチングガス供給部21は、シリコンを材質とするウェハ基部層をエッチング対象とする場合に、六フッ化硫黄(SF6 )や四フッ化炭素(CF4 )とヘリウムガスの混合ガスなど、フッ素系のガス含んだ混合ガスをプラズマ発生用ガスとして供給する。ウェハ基部層エッチングガス供給部21は、フッ素系のガス含んだ混合ガスである第1のプラズマ発生用ガスを供給する第1のプラズマ発生用ガス供給手段となっている。
【0046】
SiO2 層エッチング用ガス供給部22は、SiO2 層をエッチング対象とする場合に、水素結合を有するフッ素系ガス(例えばCHF3 ),またはフッ素系ガスと水素を含んだ混合ガス(例えばCF4 +H2 )をプラズマ発生用ガスとして供給する。また保護層エッチング用ガス供給部23は、ポリイミドなどの有機物層をエッチング対象とする場合に、酸素を含んだ混合ガスをプラズマ発生用ガスとして供給する。また、保護層43としてSiN層を用いる場合には、フッ素系ガスと酸素を含んだ混合ガス(例えばCF4 +O2 )をプラズマ発生用ガスとして供給する。これらのガスは、いずれも対象とする材質を高効率でエッチングできる特性を備えたガスである。
【0047】
ここで、エッチングレート比について説明する。上述のようにエッチングストップ層が機能するためには、シリコンをエッチングの対象として用いられるフッ素系のガスを含む混合ガス(第1のプラズマ発生用ガス)のプラズマを用いた場合のエッチングレートが低いことが求められる。このため、ここではエッチングストップ層として機能を果たすために適当な材質であるか否かを判定するため、材質適否判定のためのエッチングレート比を定義している。
【0048】
すなわち、基準材質としてのシリコンを対象として前述の第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるエッチングレートrO に対する、エッチングストップ層を対象とした第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるエッチングレートrの比(r/rO )でエッチングレート比Rを定義する。換言すれば、エッチングレート比Rは基準材質としてのシリコンをエッチング対象とした場合のエッチングレートを1としたときの、同一のプラズマ発生用ガスを用いて当該材質をプラズマエッチングしたときのエッチングレートを示すものであり、シリコンと比較してエッチングされやすい材質であるか否かを示す指標値である。
【0049】
例えば、エッチングレート比Rが1であれば、第1のプラズマ発生用ガスを用いてプラズマエッチングした場合に、シリコンと同一のエッチング効果が得られることを示しており、エッチングレート比Rが0.1であれば、シリコンの0.1倍しかエッチングされないことを示している。そしてここでは、エッチングレート比Rが0.6以下であれば、エッチングストップ層として使用可能であると判定する。
【0050】
本実施の形態に示す実際の材質例では、SiO2 、SiN、ポリイミドのエッチングレート比R(実測結果より)は、それぞれ0.1,0.05,0.6である。すなわちこれらの材質はいずれも、第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマではエッチングされにくい材質であり、半導体ウェハ6のSiO2 層42,保護層43(SiNまたはポリイミド)は、いずれもエッチングストップ層として適切であると判定されている。
【0051】
このように、エッチングストップ層を設定する場合には、フッ素系の混合ガスを含む第1のプラズマ発生用ガスのプラズマによってエッチングされにくい材質が選定されるが、プラズマダイシングにおいては、ウェハ基部層40のみならず、エッチングストップ層も含めて半導体ウェハ6全体を効率よく切断する必要がある。このため、本実施の形態に示すプラズマ処理装置では、上述のようにエッチングストップ層をエッチングするのに適切な種類のガスを第2のプラズマ発生用ガスとして選定し、プラズマダイシング過程において第1のプラズマ発生用ガスと切り換えて使用するようにしている。
【0052】
すなわち、SiO2 層エッチング用ガス供給部22によって供給される水素結合を有するフッ素系ガス(例えばCHF3 )やフッ素系ガスと水素を含んだ混合ガス(例えばCF4 +H2 ),保護層エッチング用ガス供給部23によって供給される酸素を含んだ混合ガスやフッ素系ガスと酸素を含んだ混合ガス(例えばCF4 +O2 )は、エッチングストップ層を第1のプラズマ発生用ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスであり、SiO2 層エッチング用ガス供給部22および保護層エッチング用ガス供給部23は、第2のプラズマ発生用ガス供給手段となっている。
【0053】
ここでエッチングストップ層の適正厚みについて説明する。エッチングストップ層の適正厚みは、エッチングレート分布の不均一に起因するエッチング進行度合いのばらつきを吸収するバッファ機能を果たすのに最小限必要とされる必要厚みXに基づいて決定される。必要厚みXは、半導体ウェハ6のウェハ基部層40の厚みY、エッチングレート分布のばらつきZ(%)およびエッチングレート比Rの各数値を用いて、
X=Y×2Z/100×R・・・・(式1)
の計算式を用いて求められる。ここでエッチングレート分布のばらつきZは、半導体ウェハ6をプラズマエッチングする際の、半導体ウェハ6上におけるエッチングレートのばらつきの度合いを示す指標である。例えば、ばらつきZが±10%であれば、半導体ウェハ6の部分によってエッチング進行度合いに最大で20%の差が生じることを示している。
【0054】
(式1)によって求められたXは、エッチング完了時点におけるばらつきZに起因するエッチング進行度合いの差を吸収できるようなエッチングストップ層の厚みに相当し、エッチングレートが最も低い位置においてウェハ基部層40のエッチングが完了した時点に、エッチングレートが最も高い位置においてエッチングストップ層のエッチングが完了するような厚みに相当する。
【0055】
例えば、エッチング分布が±10%、ウェハ厚みYが50μm、エッチングレート比が0.1のSiO2 層を単層でエッチングストップ層として用いる場合には、必要なエッチングストップ層の厚みXは(式1)により、1μmで与えられる。すなわち、この厚みのエッチングストップ層を設けることにより、エッチングレートが最も低い位置でウェハ基部層のエッチングが完了したタイミングにおいて、最もエッチングレートが高い位置ではウェハ基部層に加えてエッチングストップ層のエッチングが完了することになる。
【0056】
図1において、下部電極3は、マッチング回路16を介して高周波電源部17に電気的に接続されている。高周波電源部17を駆動することにより、接地部9に接地された真空チャンバ1と導通した上部電極4と下部電極3の間には高周波電圧が印加される。これにより、処理室2内部では上部電極4と下部電極3との間の放電空間においてプラズマ放電が発生し、処理室2内に供給されたプラズマ発生用ガスがプラズマ状態に移行する。マッチング回路16は、このプラズマ発生時において処理室2内のプラズマ放電回路と高周波電源部17のインピーダンスを整合させる。
【0057】
また下部電極3には、RFフィルタ15を介して静電吸着用DC電源部18が接続されている。静電吸着用DC電源部18を駆動することにより、図4(a)に示すように下部電極3の表面には、負電荷が蓄積される。そしてこの状態で図4(b)に示すように高周波電源部17を駆動して処理室2内にプラズマを発生させると(図中付点部29参照)、保持面3g上に保護シート30を介して載置された半導体ウェハ6と接地部9とを接続する直流印加回路32が処理室2内のプラズマを介して形成される。これにより、下部電極3,RFフィルタ15,静電吸着用DC電源部18,接地部9,プラズマ、半導体ウェハ6を順次結ぶ閉じた回路が形成され、半導体ウェハ6には正電荷が蓄積される。
【0058】
そして導電体より成る下部電極3の保持面3gに蓄積された負電荷と、半導体ウェハ6に蓄積された正電荷との間には、誘電体としての絶縁層を含む保護シート30を介してクーロン力が作用し、このクーロン力によって半導体ウェハ6は下部電極3に保持される。このとき、RFフィルタ15は、高周波電源部17の高周波電圧が、静電吸着用DC電源部18に直接印加されることを防止する。なお、静電吸着用DC電源部18の極性は正負逆でもよい。
【0059】
上記構成において、静電吸着用DC電源部18は、下部電極3に直流電圧を印加することにより、保護シート30で隔てられた半導体ウェハ6と下部電極3の保持面3gとの間に作用するクーロン力を利用して、半導体ウェハ6を静電吸着する直流電圧印加手段となっている。すなわち、下部電極3に半導体ウェハ6を保持させる保持手段は、保持面3gに開口する複数の吸着孔3eを介して保護シート30を真空吸着する真空吸着手段と、上述の直流電圧印加手段との2種類を使い分けできるようになっている。
【0060】
処理室2の側面には、処理対象物の出し入れ用の開口部(図示省略)が開閉自在に設けられている。半導体ウェハ6の搬入・搬出に際しては、電極昇降機構により上部電極4を上昇させて下部電極3上に搬送用のスペースを確保した状態で、ウェハ搬送機構によって開口部を介して半導体ウェハ6の出し入れが行われる。
【0061】
次に図5を参照して、プラズマ処理装置の制御系の構成について説明する。図5において、制御部33には各種のデータや処理プログラムを記憶する記憶部34が接続されており、記憶部34はプラズマ処理条件34aや、プラズマ処理の動作プログラム34bを記憶する。操作・入力部35はキーボードなどの入力手段であり、プラズマ処理条件などのデータ入力や操作コマンドの入力を行う。表示部36はディスプレイ装置であり、操作入力時の案内画面などの表示を行う。
【0062】
動作プログラム34bに基づいて実行されるプラズマ処理動作においては、制御部33が、ガス切換バルブ22,ガス流量調整部19,ガスライン切換バルブ11、高周波電源部17,静電吸着用DC電源部18,排気切換バルブ18,真空ポンプ8.真空吸着ポンプ12,扉開閉機構26,電極昇降機構24の各部を制御する。このとき、圧力センサ28の圧力検出結果および上述のプラズマ処理条件34aに基づいて、制御部33がガス切換バルブ22,ガス流量調整部19を制御することにより、プラズマ処理条件にしたがってガスの種類・圧力が設定される。
【0063】
このプラズマ処理装置は上記のように構成されており、以下このプラズマ処理装置を用いて行われる半導体装置の製造方法およびこの製造方法の過程において行われるプラズマダイシングについて、図6に沿って各図を参照しながら説明する。
【0064】
まず図6(a)において、6は複数の半導体素子が形成され機械加工によって薄化された状態の半導体ウェハを示しており、前工程の薄化工程において100μm以下の厚みまで薄化されている。半導体ウェハ6の回路形成面6aには薄化工程に先立って、予め図3に示すSiO2 層42および保護層43がエッチングストップ層として形成されており、半導体ウェハ6を個片ごとに区分して設定された切断線に相当する位置を含めて半導体ウェハ6の全面を覆って形成されている。SiO2 層42および保護層43は、第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるエッチングレートが、第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるシリコンを対象としたエッチングレートよりも低い材質を含んだものとなっている。
【0065】
図6(a)に示すように、半導体ウェハ6には薄化工程に先立って回路形成面(第1の面)6aには保護シート30が貼付けられる。このとき、このとき保護シート30は、回路形成面6aの全面を覆い且つ半導体ウェハ6から外側にはみ出すことのないよう、半導体ウェハ6の外形形状と同じ形状に整形したものが用いられる。これにより、後工程のプラズマ処理において保護シート30がプラズマに対して露呈することがなく、プラズマによる保護シート30のダメージを防止することができる。
【0066】
薄化工程後の半導体ウェハ6の回路形成面6aの裏面6b(第2の面)には、レジスト膜31が半導体ウェハ6の全面を覆って形成される。このレジスト膜31は、半導体ウェハ6を半導体素子の個片毎に分割する切断線を定めるマスクを形成するためのものであり、レジスト膜31をフォトリソグラフィによってパターニングして、切断線31bに相当する部分のみを除去する。これにより、図6(b)に示すように、半導体ウェハ6の裏面には切断線31bの部分を除く領域がレジスト膜31aによって覆われたマスクが形成され、この状態のマスク付きの半導体ウェハ6が、プラズマ処理の対象となる。
【0067】
以下、このマスク付きの半導体ウェハ6を対象としたプラズマ処理方法について、図7のフローに沿って図8を参照して説明する。まずマスク付きの半導体ウェハ6が処理室2内に搬入される(ST1)。次いで、真空吸着ポンプ12を駆動して吸着孔3eから真空吸引し、半導体ウェハ6の真空吸着をON状態にするとともに、静電吸着用DC電源部18をON状態にする(ST2)。この真空吸着により、処理室内2において保護シート30を下部電極3の保持面3gに密着させた状態で、半導体ウェハ6を下部電極3によって保持する。図8(a)は、この状態における半導体ウェハ6を示しており、保護シート30は半導体ウェハ6の回路形成面6a側の保護層43の表面に貼り付けられている。
【0068】
この後、処理室2の扉が閉じられ、上部電極4が下降する(ST3)。これにより、上部電極4と下部電極3との間の電極間距離は、プラズマ処理条件に示す電極間距離に設定される。次いで真空ポンプ8を作動させ、処理室2内の減圧を開始する(ST4)。処理室2内が所定の真空度に到達したならば、第1のプラズマ発生用ガス供給部21から六フッ化硫黄とヘリウムの混合ガスより成る半導体ウェハ基部層エッチング用ガスを供給する(ST5)。
【0069】
そして処理室2内の圧力がプラズマ処理条件に示すガス圧力に到達したならば、高周波電源部18を駆動して上部電極4と下部電極3との間に高周波電圧を印加し、プラズマ放電を開始する(ST6)。これにより、上部電極4と下部電極3との間の放電空間において、六フッ化硫黄などのフッ素系のガスを含むウェハ基部層用ガスをプラズマ状態に移行させる。
【0070】
このプラズマ発生により、フッ素系ガスのプラズマが第2の面側(裏面側)から半導体ウェハ6に照射される。このプラズマの照射により、半導体ウェハ6の主材質であるシリコンのうち、レジスト膜31aに覆われていない切断線31bの部分が、フッ素系ガスのプラズマによってプラズマエッチングされる。そしてこのプラズマエッチングが進行することにより、図8(b)に示すようにウェハ基部層40には切断線31bの部分のみに切断溝6dが形成される。
【0071】
これとともに、プラズマによって上部電極4と下部電極3との間の放電空間には直流印加回路が形成される(図3参照)。これにより、下部電極3と半導体ウェハ6との間には静電吸着力が発生し、半導体ウェハ6は下部電極3に静電吸着力により保持される。このため保護シート30は下部電極3の保持面3gに良好に密着し、半導体ウェハ6はプラズマ処理過程において安定して保持されるとともに、下部電極3に備えられた冷却機能によって保護シート30が良好に冷却され、プラズマ放電によって発生する熱による熱ダメージが防止される。
【0072】
このようにしてプラズマダイシングが開始されてプラズマに露呈された切断線31bの部分がプラズマエッチングされることにより、切断溝6dが半導体ウェハ6の内部に向かって形成される。図8(b)は、プラズマ処理時間が経過して切断溝6dの形成が進行した状態を示している。このとき処理室2内におけるエッチングレート分布の不均一に起因して、切断溝31bによってプラズマエッチングの進行にばらつきが生じる。
【0073】
例えば、図8(b)においては、エッチングレートが高い範囲にある右側の切断線31bの位置では切断溝6dは既にウェハ基部層40の全厚みを切断してさらに下方まで形成され、さらにSiO2 層42にもプラズマエッチングが進行している。これに対し、エッチングレートが低い範囲にある左側の切断線31bの位置では切断溝6dは未だウェハ基部層40の下面まで到達しておらず、切断が未完了の状態にある。
【0074】
図8(b)の状態において2つの切断線31bに対してプラズマエッチングが継続して行われると、ここでフッ素系ガスであるウェハ基部層用ガスのプラズマのSiO2 層42に対するエッチングレートは低いため、右側の切断線31bでの切断溝6dのSiO2 層42内での進行は、左側の切断線31bでの切断溝6dのウェハ基部層40内での進行と比較して遅い。したがって、エッチングレートが低い範囲にある切断線31bでウェハ基部層40が完全に切断される以前に、エッチングレートが高い位置でSiO2 層42が先に切断されてしまう事態が発生しない。このようにしてウェハ基部層40のプラズマダイシングが完了したならば、プラズマ放電を停止する(ST7)。
【0075】
そしてSiO2 層エッチング用ガスを供給し(ST8)、次いでプラズマ放電を開始して(ST9)、SiO2 層42のプラズマエッチングを行う。これにより図6(c)に示すように、左右2つの切断線31bにおいて切断溝6dがSiO2 層42を貫通して保護層43との境界線にまで到達する。SIO2 層42のプラズマダイシングが完了したならば、プラズマ放電を停止する(ST7)。
【0076】
そして保護層エッチング用ガスを供給し(ST8)、次いでプラズマ放電を開始して(ST9)、保護層43のプラズマエッチングを行う。そして保護層43のプラズマエッチングが終了したならば、プラズマ放電を停止する(ST13)。そして図8(d)に示すように、切断溝6dがウェハ基部層40,SiO2 層42および保護層43を貫通して半導体ウェハ6の全厚みに到達することにより、半導体ウェハ6は半導体素子6cの個片毎に分割される(図6(c)参照)。
【0077】
すなわち、上記プラズマダイシングは、第2の面側より第1のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてシリコンをエッチングする第1のプラズマダイシング工程と、第1のプラズマダイシング工程により露呈したエッチングストップ層を第1のプラズマ発生用ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてエッチングする第2のプラズマダイシング工程とを含む形態となっている。
【0078】
このプラズマダイシングの進行過程では、ウェハ基部層40と保護シート30との間には、エッチングストップ層としてのSiO2 層42および保護層43が介在していることから、以下のような効果を得る。
【0079】
まずウェハ基部層40のシリコンを対象とする第1のプラズマダイシング工程においては、エッチングレートの低い範囲でのシリコンのエッチングが完了するまで、エッチングレートの高い範囲においてはエッチングストップ層がプラズマエッチングの進行を抑制し、エッチングレートの低い範囲においてシリコンのエッチングが完了するまで、保護シート30にプラズマの作用が直接及ぶことがない。
【0080】
そしてエッチングストップ層を対象とする第2のプラズマエッチング工程においては、エッチングストップ層が本来薄い層であり、しかも高いエッチングレートを実現可能なプラズマ発生用ガスをエッチングストップ層の組成に応じて選定して用いることから、エッチングは短時間で速やかに完了する。このため、エッチングレートが高い範囲においてエッチングストップ層が完全に除去された後に、エッチングレートが低い範囲で引き続いてエッチングが行われる結果保護シート30がプラズマに直接露呈される状態は極めて短時間しか発生しない。
【0081】
したがって、エッチングレートの不均一さに起因して生じる前述の不具合、すなわち保護シート30がプラズマエッチングの過程においてプラズマに直接曝されて過度に加熱されることによる不具合を生じることなく、良好なプラズマダイシングを行うことができる。
【0082】
この後、真空ポンプ8の作動を停止し(ST14)、排気切換バルブ7を切り換えて大気開放を行う(ST15)。これにより、処理室2内の圧力が大気圧に復帰する。そして真空吸着をOFF状態にするとともに、静電吸着用DC電源部18をOFFにする(ST16)。これにより、半導体素子6cの個片毎に分割され保護テープ30に保持された状態の半導体ウェハ6の吸着保持が解除される。
【0083】
そしてその後、プラズマ処理後の半導体ウェハ6の搬出が行われる(ST17)。すなわち、吸着孔3eからチッソガスをブローしながら、吸着ヘッド27によって半導体ウェハ6を吸着保持して処理室2の外へ搬出する。プラズマダイシングにおいては、保護シート30は前述のように半導体ウェハ6によって全面を覆われており、プラズマに露呈されることによる熱変形などのダメージが発生しない。従って、保護シート30は保持面3gおよび半導体ウェハ6に常に良好に密着し、保護シートとしての機能を良好に果たすことができる。
【0084】
そして、保護シート30とともに搬出された半導体ウェハ6は、マスク除去工程に送られ、図6(d)に示すように、個片の半導体素子6cからレジスト膜31aが除去される。その後半導体ウェハ6はシート剥離工程に送られ、半導体素子6cの個片毎に分割して得られた半導体装置の回路形成面6aから、保護シート30を剥離する(シート剥離工程)。このシート剥離は、図6(e)に示すように、保持用の粘着シート37を半導体素子6cの裏面に貼り付けて各半導体素子6cを粘着シート37に保持させた後に行われる。
【0085】
上記説明したように、本実施の形態に示す半導体ウェハ6のプラズマダイシングにおいては、回路形成面に重ねて形成されるSiO2 層42および保護層43をエッチングの進行を抑制するエッチングストップ層として利用するようにしている。これにより、ウェハ基部層40のシリコンを対象とする第1のプラズマダイシング工程においては、エッチングストップ層がエッチングレート分布のばらつきに起因するエッチング進行度合いの差を緩和するバッファ層として機能する。
【0086】
そしてエッチングストップ層としてのSiO2 層42および保護層43を対象とする第2のプラズマエッチング工程においては、SiO2 層42および保護層43をが本来薄い層であり、しかも高いエッチングレートを実現可能なプラズマ発生用ガスを選定して用いることから、エッチングは短時間で速やかに完了し、保護シート30がプラズマに直接露呈される状態は極めて短時間しか発生しない。
【0087】
これにより、従来のプラズマダイシングにおいて未解決の課題であったエッチングレートの不均一に起因する保護シートへの熱ダメージ、すなわちエッチングレートが高い範囲において、半導体ウェハのシリコンがエッチングされた後においてもエッチングが継続して行われる結果、半導体ウェハ下面側の保護シートがプラズマに直接曝されることによる熱ダメージを極小に抑制することができる。
【0088】
(実施の形態2)
図9は本発明の実施の形態2の半導体ウェハの斜視図である。実施の形態1では、SiO2 層42および保護層43の2層をエッチングストップ層として用いる例を示したが、本実施の形態2では、エッチングストップ層として、SiO2 層42または保護層43を単独で用いる例、さらには半導体素子の活性層形成工程において使用する導電体をエッチングストップ層として利用する例を示している。
【0089】
図9(a)において、半導体ウェハ61は 半導体ウェハ6と同様にシリコンを材質とするウェハ基部層40を主体としており、半導体ウェハ61の回路形成面61a(第1の面)には、個片の半導体素子の回路を構成する活性層41が格子状配置で形成されている。活性層41の上面には、各活性層41を個別に覆って、個別SiO2 層42aが形成され、各個別SiO2 層42aの間は、ダイシングラインに相当する位置に形成された溝状隙間42bとなっている。
【0090】
回路形成面61aの前面には、個別SiO2 層42aおよび溝状隙間42bを覆って保護層43が形成されている。保護層43は実施の形態1と同様組成であり、個別SiO2 層42aを隔てる溝状隙間42bの部分では、保護層43は溝状隙間42b内に凹入し、保護膜43の上面にはダイシングラインに相当する線に沿って線状凹部43bが形成されている。
【0091】
この半導体ウェハ61を対象としたプラズマダイシングの進行過程について、図10を参照して説明する。図10(a)は、プラズマダイシング開始前の状態における半導体ウェハ6を示している。マスクの切断線31bの位置に対応した溝状隙間42b内には保護層43が凹入しており、この凹入部分は線状凹部43bとなっている。また保護シート30は半導体ウェハ61の回路形成面61a側の保護層43の表面に貼り付けられている。
【0092】
プラズマダイシングが開始され、ウェハ基部層用ガスのプラズマによるプラズマエッチングが開始されると、フッ素系ガスのプラズマがマスク側(レジスト膜31a側)から半導体ウェハ6に照射され、実施の形態1と同様にウェハ基部層40には図10(b)に示すように切断線31bの部分のみに切断溝61dが形成される。図10(b)は、プラズマエッチングが開始された後、プラズマ処理時間が経過して切断溝61dの形成が進行した状態を示している。
【0093】
このとき実施の形態1と同様に処理室2内におけるエッチングレート分布の不均一に起因して、切断溝31bによってプラズマエッチングの進行にばらつきが生じる。図10(b)に示すように、エッチングレートが高い範囲にある右側の切断線31bの位置で切断溝61dが既にウェハ基部層40の全厚みを切断して下端部が溝状隙間42b内の保護膜43に到達する位置まで形成されている。この時点において、エッチングレートが低い範囲にある左側の切断線31bの位置では切断溝61dは未だウェハ基部層40の下面まで到達しておらず、切断が未完了の状態にある。
【0094】
この後ウェハ基部層40の切断が完了すると、プラズマの作用が溝状隙間42b内の保護膜43におよび、切断溝61dは保護膜43へ進入を開始する。図10(c)は、エッチングレートが低い範囲にある左側の切断線31bの位置において、切断溝61dがウェハ基部層40の全厚みを貫通して、下端部が溝状隙間42b内の保護膜43に到達している。
【0095】
この状態で、プラズマ発生用ガスの切換が行われ、保護層エッチング用ガスがプラズマ発生用ガスとして供給される。これにより、有機物よりなる保護層43は、酸素を含むガスのプラズマによって速やかにプラズマエッチングされ、図10(d)に示すように、切断溝61dがウェハ基部層40,SiO2 層42および保護層43を貫通して半導体ウェハ61の全厚みに到達することにより、半導体ウェハ61は半導体素子61cの個片毎に分割される。
【0096】
次に図9(b)に示す半導体ウェハ62について説明する。図9(b)において、半導体ウェハ62は 半導体ウェハ6と同様にシリコンを材質とする基部層40を主体としており、半導体ウェハ62の回路形成面62a(第1の面)には、個片の半導体素子の回路を構成する活性層41が格子状配置で形成されている。活性層41の上面には、回路形成面61aの全面を覆ってSiO2 層42が形成されており、SiO2 層42の上面には各活性層41を個別に覆う配置で、個別保護層43aが重ねて形成されている。各個別保護層43aの間は、ダイシングラインに相当する位置に形成された溝部43cとなっている。
【0097】
この半導体ウェハ62を対象としたプラズマダイシングの進行過程について、図11を参照して説明する。図11(a)は、プラズマダイシング開始前の状態における半導体ウェハ62を示しており、マスクの切断線31bの位置に対応して、個別保護層43aの間には溝部43cが設けられている。また保護シート30は半導体ウェハ62の回路形成面62a側の個別保護層43aの表面に貼り付けられている。
【0098】
プラズマダイシングが開始され、ウェハ基部層用ガスのプラズマによるプラズマエッチングが開始されると、フッ素系ガスのプラズマがマスク側(レジスト膜31a側)から半導体ウェハ6に照射され、実施の形態1と同様にウェハ基部層40には図11(b)に示すように切断線31bの部分のみに切断溝61dが形成される。図11(b)は、プラズマエッチングが開始された後、プラズマ処理時間が経過して切断溝61dの形成が進行した状態を示している。
【0099】
このとき実施の形態1と同様に処理室2内におけるエッチングレート分布の不均一に起因して、切断溝31bによってプラズマエッチングの進行にばらつきが生じる。図11(b)に示すように、エッチングレートが高い範囲にある右側の切断線31bの位置で切断溝62dが既にウェハ基部層40の全厚みをほぼ切断して下端部がSiO2 層42に到達する位置まで形成されている。これに対し、エッチングレートが低い範囲にある左側の切断線31bの位置では切断溝62dは未だウェハ基部層40の下面まで到達しておらず、切断が未完了の状態にある。
【0100】
そしてウェハ基部層40の切断が完了すると、プラズマの作用がSiO2 層42に及ぶようになる。図11(c)は、エッチングレートが低い範囲にある左側の切断線31bの位置において切断溝62dがウェハ基部層40の全厚みを貫通して下端部がSiO2 層に到達した状態を示している。この状態では、右側の切断溝62dは既にSiO2 層42に進入している。
【0101】
この状態で、プラズマ発生用ガスの切換が行われ、SiO2 層エッチング用ガスが第2のプラズマ発生用ガスとして供給される。これにより、SiO2 層42は水素結合を有するフッ素系ガスのプラズマによって速やかにプラズマエッチングされ、図11(d)に示すように、切断溝62dがウェハ基部層40,SiO2 層42を貫通して予め形成された溝部43cとつながることにより、半導体ウェハ62は半導体素子62cの個片毎に分割される。
【0102】
次に図9(c)に示す半導体ウェハ63について説明する。図9(c)において、半導体ウェハ63は 半導体ウェハ6と同様にシリコンを材質とする基部層40を主体としており、半導体ウェハ63の回路形成面63a(第1の面)には、個片の半導体素子の回路を構成する活性層41が格子状配置で形成されている。各活性層41の間には、導体層41aが形成されている。
【0103】
この導体層41aは活性層41の配線のための回路形成工程において同時に形成されるものであり、アルミニウム(Al)、アルミニウム−シリコン合金(Al−Si)、アルミニウム−シリコン−銅合金(Al−Si−Cu)などの導電体のいずれか1つを含んだ組成となっている。この導体層41aをエッチングストップ層として利用することにより、新たに別途工程を付加することなくエッチングストップ層形成が行えるという利点がある。
【0104】
各活性層41の上面には、各活性層41を個別に覆って、個別SiO2 層42a、個別保護層43aが重ねて形成されている。各個別SiO2 層42a、個別保護層43aのそれぞれの間は、ダイシングラインに相当する位置に形成された溝部42c、43cとなっている。
【0105】
この半導体ウェハ63を対象としたプラズマダイシングの進行過程について、図12を参照して説明する。図12(a)は、プラズマダイシング開始前の状態における半導体ウェハ63を示しており、マスクの切断線31bの位置に対応して、導体層41a、溝部42c、43cが設けられている。また保護シート30は半導体ウェハ63の回路形成面63a側の個別保護層43aの表面に貼り付けられている。
【0106】
プラズマダイシングが開始され、ウェハ基部層用ガスのプラズマによるプラズマエッチングが開始されると、フッ素系ガスのプラズマがマスク側から半導体ウェハ63に照射され、実施の形態1と同様にウェハ基部層40には図12(b)に示すように切断線31bの部分のみに切断溝63dが形成される。図12(b)は、プラズマエッチングが開始された後、プラズマ処理時間が経過して切断溝63dの形成が進行した状態を示している。
【0107】
このとき実施の形態1と同様に処理室2内におけるエッチングレート分布の不均一に起因して、切断溝31bによってプラズマエッチングの進行にばらつきが生じ、図12(b)に示すように、エッチングレートが高い範囲にある右側の切断線31bの位置で切断溝63dが既に導体層41aに到達する位置まで形成された時点において、エッチングレートが低い範囲にある左側の切断線31bの位置では、切断溝63dは未だウェハ基部層40の途中までしか到達していない。
【0108】
この後ウェハ基部層40の切断が完了すると、切断溝63dは導体層41aに到達するが、第1のプラズマ発生用ガスによる導体層41aのエッチングレートは低いため、図12(c)に示すように、左側の切断溝63dが導体層41aに到達した時点においても、右側の切断溝63dは導体層41a内にほとんど進入していない。
【0109】
そしてこの状態で、プラズマ発生用ガスの切換が行われ、塩素または塩素系のガス(例えばBcl3 )を含む混合ガスが第2のプラズマ発生用ガスとして供給される。これにより、導体層41aは塩素系ガスのプラズマによって速やかにプラズマエッチングされ、図12(d)に示すように、切断溝63dが予め形成された溝部42b、43bとつながることにより、半導体ウェハ63は半導体素子63cの個片毎に分割される。
【0110】
上記説明したように、本実施の形態2の各実施例に示す半導体ウェハ6のプラズマダイシングにおいては、回路形成面に重ねて形成されるSiO2 層42、保護層43および導体層41aのいずれかをエッチングの進行を抑制するエッチングストップ層として利用するようにしている。これにより、ウェハ基部層40のシリコンを対象とする第1のプラズマダイシング工程においては、実施の形態1と同様にエッチングストップ層がエッチングレート分布のばらつきに起因するエッチング進行度合いの差を緩和するバッファ層として機能する。
【0111】
そしてエッチングストップ層としてのSiO2 層42、保護層43および導体層41aのいずれかを対象とする第2のプラズマエッチング工程においては、これらの層がいずれも本来薄い層であり、しかも高いエッチングレートを実現可能なプラズマ発生用ガスを選定して用いることから、エッチングは短時間で速やかに完了し、保護シート30がプラズマに直接露呈される状態は極めて短時間しか発生しない。
【0112】
これにより、従来のプラズマダイシングにおいて未解決の課題であったエッチングレートの不均一に起因する保護シートへの熱ダメージ、すなわちエッチングレートが高い範囲において、半導体ウェハのシリコンがエッチングされた後においてもエッチングが継続して行われる結果、半導体ウェハ下面側の保護シートがプラズマに直接曝されることによる熱ダメージを極小に抑制することができる。
【0113】
上記説明したように、各実施の形態に示す半導体装置の製造方法においては、半導体ウェハのダイシングラインに相当する位置に、フッ素系ガスのプラズマによるエッチングレートが、シリコンを対象としたエッチングレートよりも低い材質を含んだエッチングストップ層を形成しておき、第1のプラズマ発生用ガスであるフッ素系ガスを含む混合ガス用いてシリコンよりなるウェハ基部層をエッチングする第1のプラズマダイシング工程の後に、この第1のプラズマダイシング工程により露呈したSiO2 層や保護層などのエッチングストップ層を、フッ素系ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてエッチングする第2のプラズマダイシング工程を行うようにしたものである。
【0114】
これにより、ウェハ基部層をエッチングする過程においてエッチングレート分布の不均一に起因して発生するエッチング進行度合いのばらつきを、エッチングストップ層のバッファ機能によって吸収することができる。そしてエッチングストップ層を対象としたエッチングにおいては、エッチングストップ層の組成に応じて高いエッチングレートが実現可能なプラズマ発生用ガスを選定して用いることにより、短時間で速やかにエッチングを完了することができる。したがって、半導体ウェハのエッチング完了後もなお保護シートへプラズマの作用が及ぶことによる保護シートへの熱ダメージを防止することができる。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体ウェハの切断線に相当する位置に第1のプラズマ発生用ガスのプラズマによるエッチングレートが、シリコンを対象とした第1のプラズマ発生用ガスのプラズマによるエッチングレートよりも低い材質を含んだエッチングストップ層を形成しておき、第1のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてシリコンをエッチングする第1のプラズマダイシング工程の後に、この第1のプラズマダイシング工程により露呈したエッチングストップ層を第1のプラズマ発生用ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてエッチングする第2のプラズマダイシング工程を行うようにしたので、プラズマエッチングによる半導体ウェハの切断において、保護シートへの熱ダメージを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の側断面図
【図2】本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の下部電極の部分断面図
【図3】本発明の実施の形態1の半導体ウェハの斜視図
【図4】本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の断面図
【図5】本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方法の工程説明図
【図7】本発明の実施の形態1のプラズマ処理方法のフロー図
【図8】本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方法におけるプラズマダイシングの工程説明図
【図9】本発明の実施の形態2の半導体ウェハの斜視図
【図10】本発明の実施の形態2の半導体装置の製造方法におけるプラズマダイシングの工程説明図
【図11】本発明の実施の形態2の半導体装置の製造方法におけるプラズマダイシングの工程説明図
【図12】本発明の実施の形態2の半導体装置の製造方法におけるプラズマダイシングの工程説明図
【符号の説明】
2 処理室
3 下部電極
4 上部電極
6、61、62、63 半導体ウェハ
6a、61a、62a、63a 回路形成面
6c、61c、62c、63c 半導体素子
6d、61d、62d、63d 切断溝
21 ウェハ基部層用エッチングガス供給部
22 SiO2 層用エッチングガス供給部
23 保護層用エッチングガス供給部
30 保護シート
31 レジスト膜
31b 切断線
41 活性層
42 SiO2
43 保護層

Claims (2)

  1. シリコンを主材質とし複数の半導体素子が第1の面に形成された半導体ウェハをプラズマダイシングによって切断して半導体素子の個片毎に分割された半導体装置を得る半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の面側であって半導体ウェハを前記個片に区分して設定された切断線に相当する位置に、フッ素系のガスを含んだ混合ガスである第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるエッチングレートが前記第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるシリコンを対象としたエッチングレートよりも低い材質を含んだエッチングストップ層を形成する工程と、前記第1の面に剥離可能な保護シートを貼付け、前記第1の面の反対側の第2の面に前記切断線を定めるマスクを形成する工程と、前記第2の面側より前記第1のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてシリコンをエッチングする第1のプラズマダイシング工程と、前記第1のプラズマダイシング工程により露呈した前記エッチングストップ層を前記第1のプラズマ発生用ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてエッチングする第2のプラズマダイシング工程とを含み、また前記エッチングストップ層が少なくともSiO であり、前記第2のプラズマ発生用ガスがCHFまたはCF+Hを含んだ混合ガスを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. シリコンを主材質とし複数の半導体素子が第1の面に形成された半導体ウェハをプラズマダイシングによって切断して半導体素子の個片毎に分割された半導体装置を得る半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の面側であって半導体ウェハを前記個片に区分して設定された切断線に相当する位置に、フッ素系のガスを含んだ混合ガスである第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるエッチングレートが前記第1のプラズマ発生用ガスを用いたプラズマによるシリコンを対象としたエッチングレートよりも低い材質を含んだエッチングストップ層を形成する工程と、前記第1の面に剥離可能な保護シートを貼付け、前記第1の面の反対側の第2の面に前記切断線を定めるマスクを形成する工程と、前記第2の面側より前記第1のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてシリコンをエッチングする第1のプラズマダイシング工程と、前記第1のプラズマダイシング工程により露呈した前記エッチングストップ層を前記第1のプラズマ発生用ガスのプラズマよりも高いエッチングレートでエッチング可能な第2のプラズマ発生用ガスのプラズマを用いてエッチングする第2のプラズマダイシング工程とを含み、前記エッチングストップ層が少なくとも有機物であり、前記第2のプラズマ発生用ガスが少なくとも酸素を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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