JP6188587B2 - ウェーハの分割方法 - Google Patents

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本発明は、ウェーハを複数のチップへと分割する分割方法に関する。
表面にIC等のデバイスが形成された半導体ウェーハは、例えば、切削装置(ダイシング装置)やレーザー加工装置で加工されて、各デバイスに対応する複数のチップへと分割される。
上述した切削装置を用いる分割方法では、回転する切削ブレードでウェーハを粉砕しながら切断するので、チップに欠け(チッピング)等の破損が発生し易く、抗折強度も不足しがちである。また、ウェーハの一部を切削ブレードで機械的に削り取るため、分割の完了までに長い時間を要してしまう。
これに対し、レーザー加工装置を用いる分割方法は、ウェーハを削り取ることなく切断するので、加工時の欠け等を抑制し、抗折強度を高め、また、加工幅(切り代)を狭くできる。しかし、この分割方法では、隣接するチップの間隔が狭くなるので、搬送等の際にチップ同士が接触し、欠け等の破損を発生させてしまうことがあった。
近年では、プラズマエッチングを利用してウェーハを分割する分割方法も提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。この分割方法では、プラズマエッチングで全面を一度に加工するので、ウェーハの径が大きくなっても加工時間は延びずに済む。また、ウェーハを機械的に削り取るわけではないないので、加工時の欠け等を抑制し、抗折強度を高めることも可能である。
特開2006−114825号公報 特開2009−187975号公報
ところで、上述した分割方法に用いられるプラズマエッチングでは、ポリマー系(高分子系)の樹脂膜を加工することができない。そのため、このような樹脂膜が分割予定ライン(ストリート)に形成されたウェーハを分割する際には、切削装置やレーザー加工装置を用いて分割予定ラインの樹脂膜を除去する必要があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、樹脂膜が形成されたウェーハを、切削装置やレーザー加工装置を用いることなく分割できるウェーハの分割方法を提供することである。
本発明によれば、基板の表面に有機高分子系の樹脂膜及び複数のデバイスが形成されたウェーハを、該複数のデバイスを区画する分割予定ラインに沿って分割するウェーハの分割方法であって、ウェーハの表面に保護部材を配設する表面保護ステップと、該表面保護ステップを実施した後に、裏面を研削してウェーハを所定の厚みに加工する研削ステップと、ウェーハの裏面の該デバイスに対応する領域にレジスト膜を被覆するレジスト被覆ステップと、該レジスト被覆ステップを実施したウェーハに、フッ素系ガスを用いたプラズマエッチングを実施して、該分割予定ラインに沿って該樹脂膜が露出する溝をウェーハに形成する基板エッチングステップと、該基板エッチングステップを実施したウェーハに、オゾンを用いたプラズマエッチングを実施して、該溝の底に露出する該樹脂膜の一部を除去する樹脂膜エッチングステップと、該樹脂膜エッチングステップを実施した後に、ウェーハの裏面にエキスパンドテープを貼着する貼着ステップと、該貼着ステップを実施した後に、ウェーハの表面から該保護部材を除去する保護部材除去ステップと、該保護部材除去ステップを実施した後に、ウェーハが貼着された該エキスパンドテープを拡張して、分割予定ラインに沿って該樹脂膜を破断する破断ステップと、を有し、該破断ステップでは、該樹脂膜エッチングステップで除去された部分が該樹脂膜の破断起点となることを特徴とするウェーハの分割方法が提供される。
また、本発明において、前記貼着ステップでは、ウェーハの裏面と前記エキスパンドテープとの間にダイボンディング用の接着フィルムが配設され、前記破断ステップでは、前記樹脂膜と該接着フィルムとが前記分割予定ラインに沿って破断されることが好ましい。
また、本発明において、前記破断ステップでは、前記接着フィルムを冷却し、伸縮性を低下させてから、前記エキスパンドテープを拡張することが好ましい。
本発明のウェーハの分割方法は、フッ素系ガスを用いるプラズマエッチングで溝を形成する基板エッチングステップと、オゾンを用いたプラズマエッチングで溝の底に露出した樹脂膜の一部を除去する樹脂膜エッチングステップと、エキスパンドテープを拡張して樹脂膜を破断する破断ステップと、を有するので、樹脂膜エッチングステップで除去された部分を起点に破断ステップで樹脂膜を破断し、ウェーハを分割できる。
すなわち、本発明によれば、樹脂膜エッチングステップと破断ステップとで樹脂膜を破断するので、樹脂膜が形成されたウェーハを、切削装置やレーザー加工装置を用いることなく分割できる。
図1(A)は、本実施の形態に係るウェーハの分割方法で分割されるウェーハの構成例を模式的に示す斜視図であり、図1(B)は、表面保護ステップを模式的に示す斜視図である。 研削ステップを模式的に示す斜視図である。 レジスト被覆ステップを模式的に示す斜視図である。 図4(A)は、レジスト被覆ステップを模式的に示す断面図であり、図4(B)は、基板エッチングステップを模式的に示す断面図であり、図4(C)は、樹脂膜エッチングステップを模式的に示す断面図である。 プラズマエッチング装置の構成例を模式的に示す縦断面模式図である。 図6(A)は、貼着ステップ及び保護部材除去ステップを模式的に示す断面図であり、図6(B)は、破断ステップを模式的に示す断面図である。 図7(A)は、変形例に係る貼着ステップを模式的に示す断面図であり、図7(B)は、変形例に係る破断ステップを模式的に示す断面図である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態のウェーハの分割方法は、表面保護ステップ(図1(B))、研削ステップ(図2)、レジスト被覆ステップ(図3、図4(A))、基板エッチングステップ(図4(B))、樹脂膜エッチングステップ(図4(C))、貼着ステップ(図6(A))、保護部材除去ステップ(図6(A))、破断ステップ(図6(B))を含む。
表面保護ステップでは、ウェーハの表面側に保護部材を配設する。研削ステップでは、ウェーハの裏面側を研削して所定の厚みに加工する。レジスト被覆ステップでは、ウェーハの裏面側において、少なくとも表面側のデバイスに対応する領域にレジスト膜を形成する。
基板エッチングステップでは、フッ素系ガスを用いたプラズマエッチングでウェーハの裏面側に溝を形成し樹脂膜を露出させる。樹脂膜エッチングステップでは、オゾンを用いたプラズマエッチングで露出した樹脂膜の一部を除去する。
貼着ステップでは、ウェーハの裏面側にエキスパンドテープを貼着する。保護部材除去ステップでは、ウェーハの表面側に配設された保護部材を除去する。破断ステップでは、エキスパンドテープを拡張して樹脂膜を破断する。以下、本実施の形態に係るウェーハの分割方法について詳述する。
図1(A)は、本実施の形態に係るウェーハの分割方法で分割されるウェーハの構成例を模式的に示す斜視図である。図1(A)に示すように、分割対象のウェーハ11は、円盤状の基板13を含み、表面11aは、中央のデバイス領域と、デバイス領域を囲む外周余剰領域とに分けられている。基板13は、例えば、シリコン等の材料でなる半導体ウェーハである。
ウェーハ11のデバイス領域は、格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)15でさらに複数の領域に区画されており、各領域にはIC等のデバイス17aが形成されている。一方、分割予定ライン15には、デバイス17aの特性評価等に用いられる素子(TEG:Test Elements Group)17b(図4等参照)が配置されている。
ウェーハ11の表面11a側には、デバイス17aや素子17bを絶縁する有機高分子系の樹脂膜(機能層)19(図4等参照)が形成されている。この樹脂膜19は、例えば、低誘電率の絶縁膜(いわゆるLow−k膜)を含む。デバイス17a等の配線間をこのLow−k膜で絶縁すれば、プロセスの微細化で配線の間隔が狭くなっても、配線間の静電容量を小さく抑えてデバイス17a等の処理能力を高く維持できる。
本実施の形態のウェーハの分割方法では、まず、上述したウェーハ11の表面11a側に保護部材を配設する表面保護ステップを実施する。図1(B)は、表面保護ステップを模式的に示す斜視図である。
図1(B)に示すように、保護部材21は、ウェーハ11と略同形に形成されており、平坦な表面21a及び裏面21bを有している。この保護部材21としては、例えば、後述するプラズマエッチングに耐性のある半導体ウェーハ、ガラス基板、金属基板、樹脂基板、粘着テープ等を用いることができる。
表面保護ステップでは、ウェーハ11の表面11a側を、保護部材21の表面21a側に対面させて、ウェーハ11と保護部材21とを重ね合せる。この時、ウェーハ11の表面11a側と保護部材21の表面21a側との間には、粘着力のある接着剤等を介在させておく。これにより、保護部材21は、接着剤等を介してウェーハ11の表面11a側に固定される。
表面保護ステップの後には、ウェーハ11の裏面11b側を研削して所定の厚みに加工する研削ステップを実施する。図2は、研削ステップを模式的に示す斜視図である。図2に示すように、研削ステップで使用される研削装置1は、ウェーハ11を吸引保持する保持テーブル3を備えている。保持テーブル3の下方には、回転機構(不図示)が設けられており、保持テーブル3は、この回転機構により鉛直方向に伸びる回転軸の周りに回転する。
保持テーブル3の表面(上面)は、ウェーハ11を吸引保持する保持面となっている。この保持面には、保持テーブル3の内部に形成された吸引路(不図示)を通じて吸引源(不図示)の負圧が作用し、ウェーハ11を吸引する吸引力が発生する。
保持テーブル3の上方には研削機構が配置されている。研削機構は、鉛直方向に伸びる回転軸の周りに回転するスピンドル5を備えている。スピンドル5は、昇降機構(不図示)で昇降される。
スピンドル5の下端側には、円盤状のホイールマウント7が固定されており、このホイールマウント7には、研削ホイール9が装着されている。研削ホイール9は、アルミニウム、ステンレス等の金属材料で形成されたホイール基台9aを備えている。ホイール基台9aの円環状の下面には、全周にわたって複数の研削砥石9bが固定されている。
研削ステップでは、まず、ウェーハ11に配設された保護部材21の裏面21b側を保持テーブル3の保持面に接触させて、吸引源の負圧を作用させる。これにより、ウェーハ11は、保護部材21を介して保持テーブル3に吸引保持される。すなわち、この状態では、ウェーハ11の裏面11b側が上方に位置付けられる。
次に、保持テーブル3とスピンドル5とを、それぞれ所定の方向に回転させつつ、スピンドル5を下降させ、図2に示すように、ウェーハ11の裏面11b側に研削砥石9bを接触させる。スピンドル5は、ウェーハ11の研削に適した送り速度で下降させる。ウェーハ11が所定の厚みまで研削されると、研削ステップは終了する。
ここで、ウェーハ11の厚みは、後述する基板エッチングステップでウェーハ11の基板13を十分に加工できる程度(例えば、200μm以下)に設定すると良い。なお、ウェーハ11の厚みは、厚み測定装置(不図示)でリアルタイムに測定される。
研削ステップの後には、ウェーハ11の裏面11b側にレジスト膜を形成するレジスト被覆ステップを実施する。なお、本実施の形態では、ウェーハ11の裏面11b側において分割予定ライン15に対応する領域を除く全ての領域にレジスト膜を形成するが、レジスト被覆ステップでは、少なくともデバイス17aに対応する領域にレジスト膜が形成されれば良い。
図3は、レジスト被覆ステップを模式的に示す斜視図であり、図4(A)は、レジスト被覆ステップを模式的に示す断面図である。レジスト被覆ステップでは、まず、ウェーハ11の裏面11b側に、図3に示すようなマスク31を載置する。マスク31は、ウェーハ11のデバイス17a等に対応する複数の開口33を有している。複数の開口33は、マスク31を表面31a側から裏面31b側まで貫通するように形成されている。
このマスク31は、ウェーハ11と同等の材質で形成されることが好ましい。例えば、ウェーハ11がシリコンでなる基板13を含む場合、マスク31もシリコンで形成する。このように、ウェーハ11の材質とマスク31の材質とを合わせることで、各種処理に起因するマスク31のずれ等を抑制して、良好なレジスト膜を形成できる。
上述したマスク31は、裏面31b側をウェーハ11の裏面11b側に対面させて、ウェーハ11に重ねられる。この時、マスク31の開口33がウェーハ11のデバイス17aと対応する領域に重なるように、マスク31とウェーハ11との位置を合せておく。その結果、後のステップにおいてエッチングされるべき分割予定ライン15に対応する領域がマスク31で覆われ、デバイス17aに対応する領域は露出する。
ウェーハ11の裏面11b側にマスク31を載置した後には、ウェーハ11の裏面11bにおいて分割予定ライン15に対応する領域を被覆するレジスト膜を形成する。具体的には、例えば、塗布装置(不図示)のノズルからマスク31の開口33に向けて、後述するプラズマエッチングに耐性のある樹脂等を含むレジスト材を滴下する。
その後、乾燥処理・加熱処理等を実施してレジスト材を硬化させ、ウェーハ11の裏面11b側からマスク31を除去する。加熱温度・処理時間等の条件は、レジスト材の種類等に応じて設定される。以上により、分割予定ライン15に対応する領域を除く領域を覆うレジスト膜41を形成できる。なお、マスク31の開口33にフッ素樹脂等をコーティングして、レジスト膜41の離型性を高めておいても良い。
レジスト被覆ステップの後には、フッ素系ガスを用いたプラズマエッチングでウェーハ11の裏面11b側に溝を形成する基板エッチングステップを実施する。図5は、本実施の形態で使用されるプラズマエッチング装置の構成例を模式的に示す縦断面模式図である。
図5に示すように、プラズマエッチング装置6は、処理空間8を形成する真空チャンバ10を備えている。真空チャンバ10は、底壁10aと、上壁10bと、第1側壁10cと、第2側壁10dと、第3側壁10eと、第4側壁(不図示)とを含む直方体状に形成されており、第2側壁10dには、ウェーハ11を搬入搬出するための開口12が設けられている。
開口12の外側には、開口12を開閉するゲート14が設けられている。このゲート14は、開閉機構16によって上下に移動する。開閉機構16は、エアシリンダ18と、ピストンロッド20とを含んでいる。エアシリンダ18はブラケット22を介して真空チャンバ10の底壁10aに固定されており、ピストンロッド20の先端はゲート14の下部に連結されている。
開閉機構16でゲート14を開くことにより、開口12を通じてウェーハ11を真空チャンバ10の処理空間8に搬入し、又は、ウェーハ11を真空チャンバ10の処理空間8から搬出できる。真空チャンバ10の底壁10aには排気口24が形成されている。この排気口24は、真空ポンプ等の排気機構26と接続されている。
真空チャンバ10の処理空間8には、下部電極28と上部電極30とが対向するように配置されている。下部電極28は、導電性の材料で形成されており、円盤状の保持部32と、保持部32の下面中央から下方に突出する円柱状の支持部34とを含む。
支持部34は、真空チャンバ10の底壁10aに形成された開口36に挿通されている。開口36内において、底壁10aと支持部34との間には環状の絶縁部材38が配置されており、真空チャンバ10と下部電極28とは絶縁されている。下部電極28は、真空チャンバ10の外部において高周波電源40と接続されている。
保持部32の上面には、凹部が形成されており、この凹部には、ウェーハ11を載置するテーブル42が設けられている。テーブル42には、吸引路(不図示)が形成されており、この吸引路は、下部電極28の内部に形成された流路44を通じて吸引源46と接続されている。
また、保持部32の内部には、冷却流路48が形成されている。冷却流路48の一端は、支持部34に形成された冷媒導入路50を通じて冷媒循環機構52と接続されており、冷却流路48の他端は、支持部34に形成された冷媒排出路54を通じて冷媒循環機構52と接続されている。この冷媒循環機構52を作動させると、冷媒は、冷媒導入路50、冷却流路48、冷媒排出路54の順に流れ、下部電極28を冷却する。
上部電極30は、導電性の材料で形成されており、円盤状のガス噴出部56と、ガス噴出部56の上面中央から上方に突出する円柱状の支持部58とを含む。支持部58は、真空チャンバ10の上壁10bに形成された開口60に挿通されている。開口60内において、上壁10bと支持部58との間には環状の絶縁部材62が配置されており、真空チャンバ10と上部電極30とは絶縁されている。
上部電極30は、真空チャンバ10の外部において高周波電源64と接続されている。また、支持部56の上端部には、昇降機構66と連結された支持アーム68が取り付けられており、この昇降機構66及び支持アーム68によって、上部電極30は上下に移動する。
ガス噴出部56の下面には、複数の噴出口70が設けられている。この噴出口70は、ガス噴出部56に形成された流路72及び支持部58に形成された流路74を通じて、SF供給源76、C供給源78、及びO供給源80に接続されている。このSF供給源76、C供給源78、O供給源80、流路72,74、及び噴出口70によって、真空チャンバ10内にガスを導入するガス導入部が構成される。
開閉機構16、排気機構26、高周波電源40、吸引源46、冷媒循環機構52、高周波電源64、昇降機構66、SF供給源76、C供給源78、O供給源80等は、制御装置82に接続されている。
制御装置82には、排気機構26から、処理空間8の圧力に関する情報が通知される。また、制御装置82には、冷媒循環機構52から、冷媒の温度に関する情報(すなわち、下部電極28の温度に関する情報)が通知される。
さらに、制御装置82には、SF供給源76、C供給源78、O供給源80から、各ガスの流量に関する情報が通知される。制御装置82は、これらの情報や、ユーザから入力される他の情報等に基づいて、上述した各構成を制御する制御信号を出力する。
基板エッチングステップでは、まず、開閉機構16でゲート14を下降させる。次に、開口12を通じてウェーハ11を真空チャンバ10の処理空間8に搬入し、下部電極28のテーブル42に載置する。この基板エッチングステップでは、裏面11b側を上方に位置付けるようにウェーハ11をテーブル42上に載置する。なお、ウェーハ11の搬入時には、昇降機構66で上部電極30を上昇させておく。
その後、吸引源46の負圧を作用させて、ウェーハ11をテーブル42上に固定する。また、開閉機構16でゲート14を上昇させて、処理空間8を密閉する。さらに、上部電極30と下部電極28とがプラズマエッチングに適した所定の位置関係となるように、昇降機構66で上部電極30を下降させる。また、排気機構26を作動させて、処理空間8を真空(低圧)とする。
この状態で、エッチング用のガスを所定の流量で供給しつつ、下部電極28及び上部電極30に所定の高周波電力を供給すると、下部電極28及び上部電極30との間にラジカルやイオンを含むプラズマが発生し、ウェーハ11の裏面11b側がエッチング(プラズマエッチング)される。
図4(B)は、基板エッチングステップを模式的に示す断面図である。本実施の形態の基板エッチングステップでは、エッチング、保護膜形成、クリーニング、の3つの工程を繰り返し行い、図4(B)に示すように、ウェーハ11の裏面11bから樹脂膜19まで至る深さの溝11cを形成する。
エッチングの工程では、例えば、SF供給源76からSFを所定の流量(例えば、1000sccm)で供給しつつ、下部電極28及び上部電極30に所定の高周波電力(例えば、下部電極28に100W、上部電極30に2600W)を付与する。処理空間8の圧力は、一定(例えば、180mTorr)に保たれるようにする。
これにより、SFを原料とするラジカルやイオン等のプラズマを発生させて、レジスト膜41に覆われていないウェーハ11の裏面11b側(基板13)をエッチングできる。なお、エッチングの処理時間は、溝11cの側壁のエッチングが進行しない程度にする。ここでは、例えば、6.0秒程度にすると良い。
保護膜形成の工程では、C供給源78からCを所定の流量(例えば、700sccm)で供給しつつ、下部電極28及び上部電極30に所定の高周波電力(例えば、下部電極28に50W、上部電極30に2600W)を付与する。この時、処理空間8の圧力は、一定(例えば、60mTorr)に保たれるようにする。
これにより、溝11cにフッ素系の材料を堆積させて保護膜を形成できる。このフッ素系の材料でなる保護膜は、SF等を用いるプラズマエッチングに対してある程度の耐性を備えている。なお、堆積時間は任意だが、保護膜を厚くし過ぎると、溝11cの底に形成された保護膜をクリーニングの工程で除去しきれなくなる。よって、堆積時間は、例えば、2.0秒程度にすると良い。
クリーニングの工程では、SF供給源76からSFを所定の流量(例えば、1000sccm)で供給しつつ、下部電極28及び上部電極30に所定の高周波電力(例えば、下部電極28に250W、上部電極30に2600W)を付与する。処理空間8の圧力は、一定(例えば、180mTorr)に保たれるようにする。
下部電極28に供給される電力を大きくすると、プラズマエッチングの異方性は高められる。これにより、SFを原料とするラジカルやイオン等のプラズマで、溝11cの底に形成された保護膜を除去し、側壁のみに保護膜を残存させることができる。その結果、エッチングの工程において溝11cを深さ方向に加工できる。なお、クリーニングの処理時間は、保護膜の厚み等に応じて任意に設定されるが、ここでは、例えば、1.5秒程度にすると良い。
溝11cによってウェーハ11の基板13が分断され、溝11cの底部に樹脂膜19が露出すると、基板エッチングステップは終了する。この基板エッチングステップでは、SF等のフッ素系ガスを用いてプラズマを発生させているので、樹脂膜19は殆ど加工されない。
そこで、基板エッチングステップの後には、オゾンを用いたプラズマエッチングで溝11cの底部に露出した樹脂膜19の一部を除去する樹脂膜エッチングステップを実施する。図4(C)は、樹脂膜エッチングステップを模式的に示す断面図である。
樹脂膜エッチングステップでは、O供給源70からOを所定の流量(例えば、200sccm)で供給しつつ、下部電極28及び上部電極30に所定の高周波電力(例えば、下部電極28に0W、上部電極30に3500W)を付与する。処理空間8の圧力は、一定(例えば、5mTorr)に保たれるようにする。
これにより、オゾン(O)を含むプラズマを発生させて、溝11cの底部に露出する樹脂膜19の一部を除去し、凹部19aを形成できる。この凹部19aは、後述する破断ステップで樹脂膜19を適切に破断できる程度の深さに形成される。また、樹脂膜エッチングステップの終了後には、アッシング等の方法でレジスト膜41を除去する。
樹脂膜エッチングステップの後には、ウェーハ11の裏面11b側にエキスパンドテープを貼着する貼着ステップ、及びウェーハ11の表面11a側に配設された保護部材21を除去する保護部材除去ステップを実施する。図6(A)は、貼着ステップ及び保護部材除去ステップを模式的に示す断面図である。
図6(A)に示すように、貼着ステップでは、ウェーハ11の裏面11b側にウェーハ11より大径のエキスパンドテープ23を貼着する。なお、エキスパンドテープ23の外周部分には、環状のフレームを固定しておくと良い。その後、保護部材除去ステップにおいて、ウェーハ11の表面11a側に配設された保護部材21を剥離除去する。
保護部材除去ステップの後には、エキスパンドテープ23を拡張して樹脂膜19を破断する破断ステップを実施する。図6(B)は、破断ステップを模式的に示す断面図である。この破断ステップでは、エキスパンドテープ23を拡張して、樹脂膜19にウェーハ11の径方向の力を加える。
上述のように、本実施の形態に係るウェーハの分割方法では、樹脂膜エッチングステップにおいて樹脂膜19に凹部19aを形成している。この凹部19aが形成された領域において、樹脂膜19は他の領域と比較して薄いので、エキスパンドテープ23を拡張して樹脂膜19に径方向の力を加えると、樹脂膜19は凹部19aを起点に破断する。すなわち、樹脂膜19は、分割予定ライン15に沿って破断される。これにより、ウェーハ11を分割予定ライン15に沿って分割できる。
以上のように、本実施の形態に係るウェーハの分割方法は、フッ素系ガスを用いるプラズマエッチングで溝11cを形成する基板エッチングステップと、オゾンを用いたプラズマエッチングで溝11cの底に露出した樹脂膜19の一部を除去して凹部19aを形成する樹脂膜エッチングステップと、エキスパンドテープを拡張して樹脂膜19を破断する破断ステップと、を有するので、樹脂膜エッチングステップで形成された凹部19aを起点に破断ステップで樹脂膜19を破断し、ウェーハ11を分割できる。
すなわち、本実施の形態に係るウェーハの分割方法によれば、樹脂膜エッチングステップと破断ステップとで樹脂膜19を破断するので、樹脂膜19が形成されたウェーハ11を、切削装置やレーザー加工装置を用いることなく分割できる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、ウェーハ11の裏面11b側にダイボンディング用の接着フィルム(DAF:Die Attach Film)を設ける場合にも、本発明に係るウェーハの分割方法でウェーハ11を分割できる。図7(A)は、変形例に係る貼着ステップを模式的に示す断面図であり、図7(B)は、変形例に係る破断ステップを模式的に示す断面図である。
図7(A)に示すように、変形例に係る貼着ステップでは、ウェーハ11の裏面11b側に接着フィルム25を介してエキスパンドテープ23を貼着する。なお、表面保護ステップから樹脂膜エッチングステップまでの各ステップは、上記実施の形態に係るウェーハの分割方法の各ステップと同じで良い。貼着ステップの後には、保護部材除去ステップを実施して、ウェーハ11の表面11a側に配設された保護部材21を除去する。
保護部材除去ステップを実施した後には、エキスパンドテープ23を拡張する破断ステップを実施する。エキスパンドテープ23を拡張し、樹脂膜19及び接着フィルム25に径方向の力を加えることで、樹脂膜19及び接着フィルム25を分割予定ライン15に沿って破断できる。
なお、この破断ステップでは、接着フィルム25を冷却して伸縮性を低下させておくことが好ましい。接着フィルム25の伸縮性を低下させておけば、分割予定ライン15に相当する領域で接着フィルム25を適切に破断できる。例えば、エキスパンドテープ23を拡張するエキスパンド装置のチャンバ内を冷却しておくことで、接着フィルム25を冷却することができる。また、冷却用の流体を接着フィルム25に吹き付けても良い。
その他、上記実施の形態に係る構成、方法などは、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 ウェーハ
11a 表面
11b 裏面
11c 溝
15 分割予定ライン(ストリート)
17a デバイス
17b 素子
19 樹脂膜(機能層)
19a 凹部
21 保護部材
21a 表面
21b 裏面
23 エキスパンドテープ
25 接着フィルム
31 マスク
31a 表面
31b 裏面
33 開口
41 レジスト膜
6 プラズマエッチング装置
8 処理空間
10 真空チャンバ
10a 底壁
10b 上壁
10c 第1側壁
10d 第2側壁
10e 第3側壁
12 開口
14 ゲート
16 開閉機構
18 エアシリンダ
20 ピストンロッド
22 ブラケット
24 排気口
26 排気機構
28 下部電極
30 上部電極
32 保持部
34 支持部
36 開口
38 絶縁部材
40 高周波電源
42 テーブル
44 流路
46 吸引源
48 冷却流路
50 冷媒導入路
52 冷媒循環機構
54 冷媒排出路
56 ガス噴出部
58 支持部
60 開口
62 絶縁部材
64 高周波電源
66 昇降機構
68 支持アーム
70 噴出口
72 流路
74 流路
76 SF供給源
78 C供給源
80 O供給源
82 制御装置

Claims (3)

  1. 基板の表面に有機高分子系の樹脂膜及び複数のデバイスが形成されたウェーハを、該複数のデバイスを区画する分割予定ラインに沿って分割するウェーハの分割方法であって、
    ウェーハの表面に保護部材を配設する表面保護ステップと、
    該表面保護ステップを実施した後に、裏面を研削してウェーハを所定の厚みに加工する研削ステップと、
    ウェーハの裏面の該デバイスに対応する領域にレジスト膜を被覆するレジスト被覆ステップと、
    該レジスト被覆ステップを実施したウェーハに、フッ素系ガスを用いたプラズマエッチングを実施して、該分割予定ラインに沿って該樹脂膜が露出する溝をウェーハに形成する基板エッチングステップと、
    該基板エッチングステップを実施したウェーハに、オゾンを用いたプラズマエッチングを実施して、該溝の底に露出する該樹脂膜の一部を除去する樹脂膜エッチングステップと、
    該樹脂膜エッチングステップを実施した後に、ウェーハの裏面にエキスパンドテープを貼着する貼着ステップと、
    該貼着ステップを実施した後に、ウェーハの表面から該保護部材を除去する保護部材除去ステップと、
    該保護部材除去ステップを実施した後に、ウェーハが貼着された該エキスパンドテープを拡張して、分割予定ラインに沿って該樹脂膜を破断する破断ステップと、を有し、
    該破断ステップでは、該樹脂膜エッチングステップで除去された部分が該樹脂膜の破断起点となることを特徴とするウェーハの分割方法。
  2. 前記貼着ステップでは、ウェーハの裏面と前記エキスパンドテープとの間にダイボンディング用の接着フィルムが配設され、
    前記破断ステップでは、前記樹脂膜と該接着フィルムとが前記分割予定ラインに沿って破断されることを特徴とする請求項1記載のウェーハの分割方法。
  3. 前記破断ステップでは、前記接着フィルムを冷却し、伸縮性を低下させてから、前記エキスパンドテープを拡張することを特徴とする請求項2記載のウェーハの分割方法。
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