JP3978741B2 - エアーバッグモジュール装備シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアーバッグをインフレータより発生する出力圧で外方に向けて膨張展開可能にエアーバッグケースで収容したケース収容型のエアーバッグモジュールをシートバックのサイド部に備えるエアーバッグモジュール装備シートの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアーバッグモジュール装備シートとしては、トリムカバーの一般部を通常用いられる強度の縫い糸から縫い合わせる以外に、エアーバッグモジュールの装備側を被包するトリムカバーの前面マチ部と側面マチ部とを相対的に強度の弱い縫い糸で縫い合わせ、その強度の弱い縫い糸による縫い合わせ目をインフレータの出力によるエアーバッグの膨張圧で切開する破断部として形成するものが提案されている(特開平8−216820号)。
【0003】
そのエアーバッグモジュール装備シートでは、トリムカバーの破断部を形成するに、トリムカバーや縫い糸等の材質に依存するところが大きいため、仕様が限定されてしまう。
【0004】
それに対し、図10で示すようにエアーバッグをエアーバッグケースで収容したケース収容型のエアーバッグモジュール1をインフレータより発生する出力圧で膨張展開可能に備え、エアーバッグモジュール1の装備側を被包するトリムカバー2の前面マチ部2aと側面マチ部2bとの縫い合わせ目からトリムカバー2の破断部2cを形成し、更に、片端末をトリムカバー2の破断部2cと共縫いする伸びの少ない力布3,4をトリムカバー2の内側に備え、エアーバッグモジュール1を力布3,4で包み込んでシートバックBのサイド部に装備するものが提案されている(例えば、特開2000−313302号)。
【0005】
その力布3,4としては、トリムカバーの破断部と共縫いする片端末からシートバックのサイドフレームに引張止着する他端末まで帯状に連続するもの、或いは、図11で示すように短い端末側をトリムカバーの破断部と共縫いし、長い端末側をシートバックのサイドフレーム5に引張止着するものが備え付けられている(特開平9−314344号)。
【0006】
その力布3,4を備えると、エアーバッグケースがエアーバッグの膨張圧で開放するに伴って、エアーバッグの膨張圧がエアーバッグケースのリッドから力布3,4に作用し、力布3,4がエアーバッグケースのリッドで押圧されて引っ張られ、この引張り力が力布3,4よりトリムカバーの破断部に作用するため、トリムカバーの破断部をエアーバッグの膨張圧で切開させられる。
【0007】
そのエアーバッグモジュール装備シートでは、力布3,4をエアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分一個所でトリムカバーと縫い合せるものであり、引張り力が力布3,4よりトリムカバーの破断部に作用すると、図12で示すようにエアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央位置から切開を開始すると共に、この中央位置から上下方向に波及させて破断部の全長を切開することになるため、破断部を全長に亘って切開するに時間を要する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、力布を備えてトリムカバーや縫い糸の材質等の制約を受けずにトリムカバーの破断部をエアーバッグの膨張圧で瞬時に切開させられるエアーバッグモジュール装備シートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、エアーバッグをインフレータより発生する出力圧で外方に向けて膨張展開可能にエアーバッグケースで収容したケース収容型のエアーバッグモジュールをシートバックのサイドフレームに取り付け、エアーバッグモジュールの装備側を被包するトリムカバーの縫い合わせ目からトリムカバーの破断部をリッドによるエアーバッグケースの開放側と相応させて形成し、片端末をトリムカバーの破断部と共縫いすると共に、他端末をシートバックのサイドフレームに引張止着する伸びの少ない力布をトリムカバーの内側に備えてエアーバッグモジュールを包み込み、エアーバッグの膨張圧による引張り力を力布からトリムカバーの破断部に作用するもので、
片端末をエアーバッグケースの開放口と相応する破断部の上下寄り二個所で共縫いした力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えることにより構成されている。
【0010】
本願の請求項2に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えることにより構成されている。
【0011】
本願の請求項3に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えると共に、片端末の全長をエアーバッグケースの開放口と相応する破断部と共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド非被包側に備えることにより構成されている。
【0012】
本願の請求項4に係るエアーバッグモジュール装備シートにおいては、エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えると共に、エアーバッグケースの開放口と相応する範囲を超える破断部と片端末の全長を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド非被包側に備えることにより構成されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照して説明すると、図1はエアーバッグモジュール10を車の前部側から見てシートバックBの右側部縦方向に装備する仕様のアシスタントシートを示す。このシートバックBでは、エアーバッグの膨張展開に伴うトリムカバー11の破断部11aがエアーバッグモジュール1の装備側を被包する前面マチ部11b(バケットシートの場合、土手部を被包するカバー部)と側面マチ部11cとの縫い合わせ目から形成されている。
【0014】
エアーバッグモジュール10は、特に図示しないインフレータ,エアーバッグを備え、インフレータを車体側に装備する衝撃センサーで作動させてエアーバッグを膨張展開可能に構成されている。そのエアーバッグモジュール10は、図2で示すようにエアーバッグをインフレータより発生する出力圧で外方に向けて膨張展開可能にエアーバッグケース10aで収容し、リッド10bをフック10cで掛止め封止し、リッド10bをエアーバッグの膨張圧で開放可能に組み立てたケース収容型のものが装備されている。
【0015】
そのエアーバッグモジュール10は、リッド10bによるエアバッグケース10aの開放側をトリムカバー11の破断部11aと相応させてバックパッド12aの側部に設けた空洞部12bの内部に組み付け、エアーバッグケース10aをシートバックフレーム13aのサイドプレート13bにボルト締め固定すると共に、トリムカバー11の破断部11aと片端末で共縫いした二枚の力布14,15により包み込んでトリムカバー11の側面マチ部11cで覆うことによりシートバックBの側部に装備されている。
【0016】
その力布14,15は、図3で示すように折り返した各端末をトリムカバー11の前面マチ部11bと側面マチ部11cの端末重ね部分に外側から当て、この四者を力布14,15の折返し部近くで縫い糸16aにより共縫いすることから、トリムカバー11の破断部11aを切開可能に縫い付けられている。また、前面マチ部11bと力布14並びに側面マチ部11cと力布15を折返し端末の先端寄りで縫い糸16b,16cで縫い合わせて破断部11aの切開後にも離れないよう縫い付けられている。
【0017】
トリムカバー11は、全体が通常の使い勝手に耐えられる番手数8番程度の糸を上下の縫い糸としてミシン掛けにより背抜き袋状に縫製されている。そのトリムカバー11の一般部は番手数8番程度の糸を上下の縫い糸として縫製するに対し、トリムカバー11の破断部11aは番手数8番程度の糸と番手数20番程度の糸とを上下の縫い糸として縫い付けることから通常の使い勝手に耐えられる強度を保って切開し易く縫製できる。
【0018】
力布14,15としては、ポリエステル不織布や綿布等のエアーバッグの膨張圧を受けても伸びの少ない材質のものが備え付けられている。その力布14,15を備えては、トリムカバー11の破断部11aに対する引張り力の作用点がエアーバッグケース10aの開放側と相応する破断部11aの上下寄り二個所に設定されている。
【0019】
図示実施の形態では、図4で示すように引張りの作用点がエアーバッグケース10aの開放口と相応する破断部11aの中央部分15aを所定長さ除く上下部分15b,15cをトリムカバーの破断部と共縫いする一枚ものの力布15により、エアーバッグケース1 0aの開放口と相応する破断部11aの上下寄り二個所に設定されている。片方の力布15は、エアーバッグケース10aの片側部からリッド10bを被包する側に配置されている。他方の力布14は、全長をトリムカバーの破断部と共縫いする一枚ものとしてエアーバッグケース10aの他側部からリッド10bを被包しない側に配置されている。
【0020】
その引張り力の作用点は、上下二枚に裁断した布材を組み合わせて力布14,15を形成し、各布材の片端末を互いに位置合わせさせてトリムカバー11の破断部11aと共縫いすることでも設定できる。
【0021】
力布14,15は、図5で示すような硬鋼線,ピアノ線等の剛直な線材で形成した引張りワイヤ17,18をトリムカバーの破断部と縫い付ける側と反対側の他端末に備え、当端末側をバックパッド12aの空洞部12bに引き込み(図2参照)、サイドプレート13bの背後側でシートバックフレーム13aの軸線方向に掛渡し固定した掛止めバー19に絡げ止める引張りワイヤ17,18により引張止着されている。
【0022】
各引張りワイヤ17,18は、力布14,15の端部幅に相当する長さの支持軸部17a,18aと、支持軸部17a,18aの両側から平行に折れ曲がるアーム部17b,17c、18b,18cと、各アーム部17b,17c、18b,18cの軸端から折り曲げたフック部17d,17e、18d,18eと、各フック部17d,17e、18d,18eの軸端から折り曲げたロック部17f,17g、18f,18gとを備えて形成されている。
【0023】
その構成中で、ロック部17f,17g、18f,18gは片側17f,17gをフック部17d,17eより横方向に折り曲げ、他方18f,18gをフック部18d,18eより外方の縦方向に折り曲げることにより互いに絡み合わせられるよう形成されている。支持バー19は、引張りワイヤ17,18の平行するアーム部17b,17c、18b,18cの間隔よりも長い軸線を有し、引張りワイヤ17,18をフック部17d,17e、18d,18eで掛け止められるV字状の谷曲げ部19a,19bを軸線上に備えて形成されている。
【0024】
その各構成部を備えては、トリムカバー11をバックパッド12aに被せるに先立って、エアーバッグモジュール10をサイドプレート13bの板面に取付け固定する。次いで、トリムカバー11に備えられた片方の力布14をエアーバッグケース10aの片側部からバックパッド12aの空洞部12bに引き込み、他方の力布15をエアーバックケース10aのリッド10bより他側部に巻き込んでバックパッド12aの空洞部12bに引き込むことからエアーバックモジュール10を力布14,15で包み込む。
【0025】
その後に、引張りワイヤ17,18をサイドプレート13bの背後でバックパッド12aの内側から互いに絡め止める。この引張りワイヤ17,18は、各フック部17d,17e、18d,18eを支持バー19の軸線上に引っ掛けて支持バー19の谷曲げ部19a,19bに寄せ合わせれば、ロック部17f,17g、18f,18gが互いに係合することにより絡め止められる。
【0026】
その引張りワイヤ17,18では、各フック部17d,17e、18d,18eを支持バー19の軸線に引っ掛け、また、ロック部17f,17g、18f,18gが互い係合することから支持バー19から外れないよう安定よく確実に絡め止めできると共に、力布14,15をエアーバックの膨張圧に対抗できるよう引張支持できる。この力布5,6の組付け後に、通常通り、エアーバッグモジュール10を含むバックパッド12aの全面を被包するようトリムカバー11を被せればよい。
【0027】
このように構成するエアーバッグモジュール装備シートでは、いずれも一枚ものの力布14,15をトリムカバー11の破断部11aに縫い付けて備え、その力布14,15によりエアーバッグモジュール10の全体を包み込んで力布14,15を引張りワイヤ17,18で引張支持することにより組み立てられるから、力布14,15を備えても、エアーバックモジュール10をシートバックBのサイド部に簡単に組付け装備できる。
【0028】
そのエアーバッグモジュール装備シートでは、エアーバッグケース10aのリッド10bがエアーバッグの膨張圧で開放すると、エアーバッグの膨張圧がエアーバッグケース10aのリッド10bから力布14,15に作用し、力布14,15がエアーバッグケース10aのリッド10bで押圧されて引っ張られることにより、引張り力を力布14,15でトリムカバー11の破断部11aに作用できる。
【0029】
その引張り力は、エアーバッグケース10aのリッド10bで押圧される力布15により、エアーバッグケース10aの開放口と相応するトリムカバー11の破断部11aと共縫いされた上下部分15b,15cの所定長さに作用するため、図6で示すようにトリムカバー11の破断部11aがエアーバッグケース10aの開放側と相応する破断部11aの上下二個所より切開を開始すると共に、上下個所より全長方向に各々波及させることから破断部11aの全長を短い時間に切開させられる。
【0030】
その引張り力は、上下部分15b,15cの所定長さに亘ってトリムカバー11の破断部11aに縫い付けた力布15がエアーバッグケース10aのリッド10bで押圧されることから生ずるものであるため、このエアーバッグケース10aのリッド10bで直に押圧される力布15によりエアーバッグケース10aの開放側と相応する破断部11aの上下寄り二個所に集中作用させられる。
【0031】
その際に、力布14は力布15で引っ張られるようになるが、この力布14の全長がトリムカバー11の破断部11aと共縫いされているため、力布15からの引張り力を縫い合された力布14の全長で受けて破断部11aの全長を開く方向に突っ張るから、力布15からの引張り力を破断部11aの全長に作用できることにより二個所の切開開始位置から夫々上下に効率よく波及させられる。
【0032】
その力布14,15の引張り作用により、インフレータによるエアーバッグ10dの膨張圧を低く設定しても、トリムカバー11の破断部11aを短い時間に切開させられる。このため、図7で示すようにエアーバッグ10dをインフレータより発生する出力圧でエアーバッグケース10aから外方に向けて速やかに膨張展開させられる。また、トリムカバー11の破断部11aが切開しても、トリムカバー11の前面マチ部11aと側面マチ部11bとは端末間が縫い合された力布14,15で連続させたまま保てるからシートバックBの前後方向に捲れ出るのを防げる。
【0033】
その力布14,15のうち、力布15はエアーバッグケース10aの開放口と相応する範囲で共縫いさせて備えるに対し、力布14としては、図8で示すようにエアーバッグケース10aの開放口と相応する範囲を超えてトリムカバーの破断部と共縫いする布部分14a,14b(斜線参照)を有するものを備えるようにできる。これによると、力布15からの引張り力を受けることによる前面マチ部11aの端末側が解れ乃至は千切れ出すのを防げて縫い糸の引切れを促せるため、破断部の全長を確実に切開させられる。
【0034】
そのエアーバッグケース10aの開放口と相応する範囲を超える力布14の布部分14a,14bに関し、図1で示すような破断部11aの上端寄りから側面マチ部11c上部側に亘る縫製ライン11dを設けるタイプのものにおいては、この縫製ライン11dにより前面マチ部11bの端末側が解れ乃至は千切れ出すのを防げるため、図9で示すように当該部分を超える力布14の布部分14aを設けなくてもよい。
【0035】
上述した実施の形態では、トリムカバー11の破断部11aをエアーバッグモジュール1の装備側を被包する前面マチ部11bと側面マチ部11cとの縫い合わせ目から形成する場合に基づいて説明したが、そのトリムカバー11の破断部11aをエアーバッグケース10aのリッド10bの開放位置に近付けて側面マチ部11cの面積内に設ける場合にも適用できる。
【0036】
【発明の効果】
以上の如く、本願の請求項1に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、片端末をエアーバッグケースの開放口と相応する破断部の上下寄り二個所で共縫いした力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えるため、力布がエアーバッグの膨張圧による引張り力を受けてトリムカバーの破断部に作用すると、エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の上下二個所より切開を開始すると共に、各上下個所より全長方向に各々波及させることから、トリムカバーや縫い糸の材質等の制約を受けず、また、インフレータによるエアーバッグの膨張圧を低く設定しても、トリムカバーの破断部を全長に亘ってエアーバッグの膨張圧で瞬時に切開させられる。
【0037】
本願の請求項2に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えるため、エアーバッグの膨張圧による引張り力の作用点を簡単な構造で設定できる。
【0038】
本願の請求項3に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えると共に、片端末の全長をエアーバッグケースの開放口と相応する破断部と共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド非被包側に備えるため、エアーバッグの膨張圧による引張り力をエアーバッグケースのリッドで直に押圧される力布によりトリムカバーの破断部に集中作用させられることから、トリムカバーの破断部をエアーバッグの膨張圧で瞬時に切開させられる。
【0039】
本願の請求項4に係るエアーバッグモジュール装備シートに依れば、エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えると共に、エアーバッグケースの開放口と相応する範囲を超える破断部と片端末の全長を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド非被包側に備えるため、前面マチ部の端末側が解れ乃至は千切れ出すのを防げてトリムカバーの破断部をエアーバッグの膨張圧で確実に切開させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエアーバッグモジュール装備シートを示す斜視図である。
【図2】 図1のシートバックをA−A線で示す部分断面図である。
【図3】 図1のシートバックに被されるトリムカバーと力布との端末縫着構造を示す説明図である。
【図4】 図1のエアーバッグモジュール装備シートに備えられる力布の取付構造を示す説明図である。
【図5】 図2の力布を引張止着するワイヤの組付け構造を示す説明図である。
【図6】 図4の力布によるトリムカバーの破断開始状態を示す説明図である。
【図7】 図4の力布によるトリムカバーの破断並びにエアーバッグの膨張展開状態を示す説明図である。
【図8】 図4と別の形態に係る力布の取付構造を示す説明図である。
【図9】 図4並びに図8と別の形態に係る力布の取付構造を示す説明図である。
【図10】 従来例に係るエアーバッグモジュール装備シートを示す斜視図である。
【図11】 図10のエアーバッグモジュール装備シートに備えられる力布の取付構造を示す説明図である。
【図12】 図11の力布によるトリムカバーの破断開始状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 エアーバッグモジュール
10a エアーバッグケース
10b エアーバッグケースのリッド
11 トリムカバー
11a トリムカバーの破断部
11b トリムカバーの前面マチ部
11c トリムカバーの側面マチ部
12a バックパッド
12b バックパッドの空洞部
13a,13b サイドフレーム
14,15 力布
15a 力布の中央部分
15b,15c 力布の上下部分
Claims (4)
- エアーバッグをインフレータより発生する出力圧で外方に向けて膨張展開可能にエアーバッグケースで収容したケース収容型のエアーバッグモジュールをシートバックのサイドフレームに取り付け、エアーバッグモジュールの装備側を被包するトリムカバーの縫い合わせ目からトリムカバーの破断部をリッドによるエアーバッグケースの開放側と相応させて形成し、片端末をトリムカバーの破断部と共縫いすると共に、他端末をシートバックのサイドフレームに引張止着する伸びの少ない力布をトリムカバーの内側に備えてエアーバッグモジュールを包み込み、エアーバッグの膨張圧による引張り力を力布からトリムカバーの破断部に作用するエアーバッグモジュール装備シートにおいて、
片端末をエアーバッグケースの開放口と相応する破断部の上下寄り二個所で共縫いした力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えてなることを特徴とするエアーバッグモジュール装備シート。 - エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えてなることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグモジュール装備シート。
- エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えると共に、片端末の全長をエアーバッグケースの開放口と相応する破断部と共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド非被包側に備えてなることを特徴とする請求項2に記載のエアーバッグモジュール装備シート。
- エアーバッグケースの開放口と相応する破断部の中央部分を所定長さ除く上下寄り二個所で片端末を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド被包側に備えると共に、エアーバッグケースの開放口と相応する範囲を超える破断部と片端末の全長を共縫いした一枚ものの力布をエアーバッグケースのリッド非被包側に備えてなることを特徴とする請求項2に記載のエアーバッグモジュール装備シート。
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