JP4544089B2 - サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート - Google Patents

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本発明は、サイドエアバッグ装置を備えた車両用シートに関する。
シートバックのドア側サイド部にサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートは、サイドエアバッグ装置が作動してエアバッグ袋体が膨張を始めると、その膨張圧力によってシートバック表皮が縫合部から開裂してそこからエアバッグ袋体がシート外へ膨張展開するように構成されているのが一般的である。
シートバック表皮を縫合部から開裂させるための技術として、シートバック表皮よりも伸び難く構成された力布をシートバックのドア側サイド部内に配設し、結合縁をシートバックフレーム側に結合し、幅広の縫合縁をシートバック表皮の縫合部に共縫いするものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−341461号公報
近年は、エアバッグ袋体が展開したときに乗員の胸の高さだけでなく腰まで覆うことが可能なサイドエアバッグ装置が増えてきており、シートバック表皮の縫合部に沿って幅広の力布が用いられる場合があるが、上記した従来例ではエアバッグ袋体の展開方向のばらつきについては十分に考慮されていなかった。
本発明は、上記事実を考慮して、サイドエアバッグ装置の作動時におけるエアバッグ袋体の展開方向にばらつきがあっても、確実にシートバック表皮を開裂させることを目的とする。
請求項1の発明は、シートバックのドア側サイド部に内設されたサイドエアバッグ装置と、シートバックフレーム側に取り付けられる固定縁から、前記サイドエアバッグ装置におけるエアバッグ袋体の展開方向である前記ドア側サイド部のフロント表皮側及びサイド表皮側に夫々延びて、前記固定縁よりも幅広の縫合縁において前記フロント表皮と前記サイド表皮との縫合部に夫々共縫いされた第1力布と、前記縫合縁よりも幅狭に形成され、前記固定縁から前記ドア側サイド部のフロント表皮側及びサイド表皮側に、前記第1力布の外側に沿って夫々延びて、前記フロント表皮と前記サイド表皮との前記縫合部に夫々共縫いされた第2力布と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートでは、シートバックフレーム側に取り付けられる固定縁よりも幅広の縫合縁を有する第1力布の外側に、該縫合縁よりも幅狭の第2力布を設けているので、サイドエアバッグ装置が作動してエアバッグ袋体が膨張したときの展開方向が第1力布の範囲でばらついても、その膨張圧力を第2力布へ伝えることができ、確実にシートバック表皮の縫合部を開裂させることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、前記第1力布は、前記固定縁から前記縫合縁に向けて幅広となる先拡がり形状に形成されると共に、前記縫合縁が、前記サイドエアバッグ装置の作動時における前記縫合部の開裂起点を中心として該縫合部に沿って幅広に形成され、前記第2力布は、前記開裂起点を中心として前記縫合部に沿って幅狭に形成されていることを特徴としている。
請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートでは、第1力布が固定縁から縫合縁に向けて幅広となる先拡がり形状に形成され、その縫合縁がシートバック表皮の縫合部の開裂起点を中心として該縫合部に沿って幅広に形成され、第2力布が開裂起点を中心として縫合部に沿って幅狭に形成されているので、第1力布と第2力布の中心位置がシートバック表皮の縫合部における開裂起点に一致しており、サイドエアバッグ装置が作動してエアバッグ袋体が膨張したときには、第1力布から第2力布を通じて開裂起点にエアバッグ袋体の膨張圧力を集中させることができ、より確実かつ迅速にシートバック表皮の縫合部を開裂させることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、前記第2力布は、該第2力布の長手方向において前記第1力布よりも伸び難く構成されていることを特徴としている。
請求項3に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートでは、第2力布がその長手方向において第1力布よりも伸び難く構成されているので、第2力布が配置される部分のシートバック表皮がエアバッグ袋体の膨張時に伸びず、該エアバッグ袋体の膨張圧力を第2力布の部分により強く集中させることができる。このため、サイドエアバッグ装置の作動時に、シートバック表皮の縫合部を更に確実かつ迅速に開裂させることができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートによれば、第1力布の外側に、該第1力布の縫合縁よりも幅狭の第2力布を設けているので、サイドエアバッグ装置の作動時におけるエアバッグ袋体の展開方向にばらつきがあっても、確実にシートバック表皮を開裂させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートによれば、第1力布が固定縁から縫合縁に向けて先拡がりに形成されると共に、その縫合縁がシートバック表皮の縫合部の開裂起点を中心として該縫合部に沿って幅広に形成され、第2力布が開裂起点を中心として縫合部に沿って幅狭に形成されているので、エアバッグ袋体が膨張したときに第1力布から第2力布を通じて開裂起点にエアバッグ袋体の膨張圧力を集中させることができ、より確実かつ迅速にシートバック表皮の縫合部を開裂させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートによれば、第2力布がその長手方向において第1力布よりも伸び難く構成されているので、サイドエアバッグ装置の作動時に、シートバック表皮の縫合部を更に確実かつ迅速に開裂させることができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1において、本実施の形態に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート10は、乗員の背もたれとなるシートバック12のドア側サイド部12Aに、サイドエアバッグ装置14と、第1力布21と、第2力布22とを有すると共に、シートバック12内にウレタン等の樹脂を用いて所定の硬度に設定されたシートバックパッド16(図2参照)を含んで構成されている。
図2に示されるように、シートバック12の表面を覆うシートバック表皮18は、例えばシートバック12の中央部前面を覆うセンター表皮20と、該センター表皮20に縫合されシートバック12のドア側サイド部12Aの前面を覆うフロント表皮24と、シートバック12の中央部後面を覆うリヤ表皮26と、該リヤ表皮26に縫合されシートバック12のドア側サイド部12Aの後面から側面を覆うサイド表皮28とに分割され、フロント表皮24とサイド表皮28とは縫合部30において縫合され、該縫合部30には第1力布21及び第2力布22も共縫いされている。
図2に示されるように、サイドエアバッグ装置14には、ボルト32が立設されており、このボルト32とナット34によって、サイドエアバッグ装置14がシートバックフレーム36のサイド部36Aに装着されている。ここで、シートバックフレーム36は、シートバック12の骨格部材である。
サイドエアバッグ装置14のエアバッグケース38内には、折り畳んだエアバッグ袋体40が配設され、該エアバッグ袋体40内には、例えば円筒状のインフレータ42が配設されている。エアバッグケース38の少なくとも前側端から上下端には、例えばスリット38Aが形成され、エアバッグケース38における該スリット38Aよりもドア側部位は、リッド38Bとなっている。このリッド38Bは、インフレータ42から噴出したガスによりエアバッグ袋体40が展開した場合に、エアバッグケース38の後側端に形成されたヒンジ部(図示せず)を中心にしてドア側へ展開するようになっている(ドアは図示せず。)。インフレータ42としては、ガス発生剤封入タイプのものを用いてもよいし、高圧ガス封入タイプのものを用いてもよい。
インフレータ42の構成例について簡単に説明すると、前者のタイプの場合には、周面に複数のガス噴出口が形成された有底円筒形のハウジングと、このハウジング内に配設され燃焼することによりガスを発生するガス発生剤と、このガス発生剤の燃焼後の砕片を除去するフィルタと、ハウジングの開口側の端部に装着されてガス発生剤を燃焼させる電気着火式の点火装置と、を含んで構成されている。
一方、後者のタイプの場合には、有底円筒形のハウジングと、このハウジング内に配設された圧力隔壁と、この圧力隔壁及びハウジングによって隔成された室内に封入されたアルゴン・ヘリウム等の混合ガスと、圧力隔壁の近傍に移動可能に配置され移動することにより圧力隔壁を破断させる移動部材と、ハウジングの開口側の端部に装着されて移動部材を移動させる電気着火式の点火装置と、を含んで構成されている。なお、いずれのタイプのインフレータを用いたとしても、点火装置は側突状態検出用のセンサによって作動させられる。また、サイドエアバッグ装置14では、後述するエアバッグ袋体40が比較的小さくガス容量も少なくてよいことから、高圧ガス封入タイプのインフレータが用いられる場合が多い。
図1,図2に示されるように、第1力布21は、シートバックフレーム36側に取り付けられる固定縁21Aから、サイドエアバッグ装置14におけるエアバッグ袋体40の展開方向であるドア側サイド部12Aのフロント表皮24側及びサイド表皮28側に夫々延びて、固定縁21Aよりも幅広の縫合縁21Bにおいてフロント表皮24とサイド表皮28との縫合部30に夫々共縫いされている。
図3において、第1力布21の構成を展開した状態で説明すると、第1力布21の一対の固定縁21Aは、シートバックフレーム36(図2)への一対の固定金具44に夫々一旦通され折り返された上で該第1力布21自身に夫々縫い合わされることで、該固定金具44に夫々固定されており、第1力布21は、固定縁21Aから縫合縁21Bに向けて夫々幅広となる先拡がり形状に形成されている。
そして、図2に示されるように、縫合縁21Bは、サイドエアバッグ装置14の作動時におけるシートバック表皮18の縫合部30の開裂起点30Aを中心として、該縫合部30に沿って幅広に形成されている。ここで、開裂起点30Aは、サイドエアバッグ装置14が作動した場合にエアバッグ袋体40が乗員の高さだけでなく腰まで覆うように展開するのに適した位置に設定される。なお、第1力布21は、例えば脂肪族ポリアミド繊維を用いた織布であり、その織り目の方向は第2力布22の長手方向に対して傾き、該長手方向がバイアス方向、即ち伸びやすい方向となっている。
第2力布22は、縫合縁21Bよりも幅狭に形成され、第1力布21と共に固定金具44に固定された固定縁22Aからドア側サイド部12Aのフロント表皮24側及びサイド表皮28側に、第1力布21の外側に沿って夫々延びて、フロント表皮24とサイド表皮28との縫合部30に夫々共縫いされ、該縫合部30の開裂起点30Aを中心として該縫合部30に沿って幅狭に形成されている。第2力布22は、例えば脂肪族ポリアミド繊維を用いた等幅のベルト状の織布であり、その織り目の方向は該第2力布22の長手方向に対して平行及び直交する方向とされ、第2力布22がその長手方向に伸び難くなっている。このように、第2力布22は、第1力布21よりも第2力布22の長手方向に伸び難く構成されている。
なお、第2力布22を第1力布21よりも伸び難くする手段は、織り目の方向を変えるものに限られず、第2力布22の材質を、第1力布21よりも伸び難いものにしたり、繊維の太さを太くする等の手段を用いたりしてもよい。また、図3においては、第1力布21及び第2力布22が縫合縁21Bを中心として線対称に描かれ、固定縁21A,22Aから縫合縁21Bまでが同じ長さとなっているが、これに限られず、図2に示されるように、例えばフロント表皮24側に位置する第1力布21及び第2力布22の方が、サイド表皮28側に位置する第1力布21及び第2力布22よりも長くなっていてもよい。
図2に示されるように、固定金具44は、シートバックフレーム36に対し、ボルト46及びナット48を用いて、例えばシートバック12の幅方向に沿って、かつ一対の固定縁21A,22Aがボルト46を中心として互いに反対側に位置するように固定されている。なお、固定金具44の取付け状態や固定縁21A,22Aの位置は、図示のものに限られない。
(作用)
側面衝突により車両用シート10に内設されたサイドエアバッグ装置14が作動し、エアバッグ袋体40が膨張展開する場合に、シートバック表皮18を縫合部30において確実に開裂させるためには、シートバック表皮18の伸びを抑制して、該シートバック表皮18の縫合部30における所定の開裂起点30Aにエアバッグ袋体40の膨張圧力を集中させることが望ましい。エアバッグ袋体40が膨張する際の展開方向、即ち、縫合部30に対するエアバッグ袋体40の膨張圧力の作用の仕方には、ある程度ばらつきがあると考えられ、所定の開裂起点30Aに向かってエアバッグ袋体40が展開して行き、該開裂起点30Aに膨張圧力が強く作用する場合もあれば、開裂起点30Aから若干ずれた位置にエアバッグ袋体40が展開して行き、その部分に膨張圧力が強く作用してしまう場合もあり得る。
しかしながら、サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート10では、サイドエアバッグ装置14が作動してエアバッグ袋体40が膨張したときの展開方向にばらつきがあっても、第1力布21の範囲であれば、その膨張圧力を第2力布22へ伝えることができ、確実にシートバック表皮18の縫合部30を開裂させることが可能である。
そこで、まず、図4において、エアバッグ袋体40が縫合部30の開裂起点30Aよりも下側の第1力布21の領域に向かって展開して行こうとする場合の作用について説明すると、図4(A)に示されるように、インフレータ(図示せず)からのガスの放出により膨張し始めたエアバッグ袋体40が、その膨張圧力によりエアバッグケース38のリッド38Bを押し開き、更に開裂起点30Aよりも下側の第1力布21の領域に向かって展開して行った場合、その膨張圧力はまず第1力布21に作用するが、第1力布21は伸び難く構成されているので、エアバッグ袋体40の膨張圧力を一旦受け止める。このため、図4(B)に示されるように、エアバッグ袋体40は、本来の展開方向、即ち開裂起点30Aに配置された第2力布22に向かって膨張して行くことになる。
第2力布22は、第1力布21の外側にあるので、第1力布21の領域内に作用したエアバッグ袋体40の膨張圧力は、該第1力布21を通じて第2力布22に伝達される。第1力布21及び第2力布22は、何れもシートバック表皮18よりも伸び難いので、第1力布21と重なっている領域のシートバック表皮18はあまり伸びることがなく、エアバッグ袋体40の膨張圧力は第1力布21及び第2力布22に集中することになる。第2力布22は、第1力布21よりも伸び難く、かつ上記したように縫合部30の開裂起点30Aに幅狭のベルト状に配置されているので、結局該開裂起点30Aに膨張圧力が最も多く集中することになり、これによって縫合部30を縫い合わせていた糸(図示せず)のうち開裂起点30A付近の糸に応力集中が生じて該糸が破断する。すると、該縫合部30が開裂起点30Aから開裂し始め、エアバッグ袋体40の更なる展開に伴って更に上下方向に開裂して行く(図4(C))。第2力布22だけでなく、第1力布21の領域にもエアバッグ袋体40の膨張圧力が集中しているので、該第1力布21の領域は、開裂起点30Aでの開裂がきっかけとなって連鎖的に開裂する。この結果、図6及び図7に示されるように、縫合部30が広範囲で開裂するので、エアバッグ袋体40の展開に必要な開口が確保され、エアバッグ袋体40は、シートバック12のドア側サイド部12Aから乗員とドアとの間に正しく展開することが可能となる。
次に、図5において、エアバッグ袋体40が縫合部30の開裂起点30Aに向かって展開して行く場合の作用について説明すると、図5(A)に示されるように、インフレータ(図示せず)からのガスの放出により膨張し始めたエアバッグ袋体40が、その膨張圧力によりエアバッグケース38のリッド38Bを押し開き、更に開裂起点30Aに向かって展開して行った場合、その膨張圧力は第1力布21を介して該第1力布21の外側で開裂起点30Aに配置された第2力布22に直接的に作用する。第1力布21及び第2力布22は、何れもシートバック表皮18よりも伸び難いので、第1力布21と重なっている領域のシートバック表皮18はあまり伸びることがなく、エアバッグ袋体40の膨張圧力は第1力布21及び第2力布22に集中することになる。第2力布22は、第1力布21よりも伸び難く、かつ上記したように縫合部30の開裂起点30Aに幅狭のベルト状に配置されているので、結局該開裂起点30Aに膨張圧力が最も多く集中することになり、縫合部30は該開裂起点30Aから第1力布21の領域まで瞬時に、かつ確実に開裂し、エアバッグ袋体40の展開に伴って更に上下方向に開裂して行く(図5(B))。この結果、図6及び図7に示されるように、縫合部30が広範囲で開裂するので、エアバッグ袋体40は、シートバック12のドア側サイド部12Aから乗員とドアとの間に正しく展開することが可能となる。
このように、サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート10では、シートバックフレーム36側に固定される固定縁21Aよりも幅広の縫合縁21Bを有する第1力布21の外側に、該縫合縁21Bよりも幅狭の第2力布22を設けることで、エアバッグ袋体40の展開方向のばらつきに対する許容範囲が広くなっているので、サイドエアバッグ装置14が作動してエアバッグ袋体40が膨張したときの展開方向が第1力布21の範囲でばらついても、その膨張圧力を第2力布22へ伝えることができ、確実にシートバック表皮18の縫合部30を開裂させることができる。また、第1力布21全体で膨張圧力を受け止めることができるため、エアバッグ袋体40の展開方向のばらつきの有無にかかわらず、第1力布21から第2力布22に膨張圧力を伝達する伝達効率が高い。
また、第1力布21が固定縁21Aから縫合縁21Bに向けて幅広となる先拡がり形状に形成され、その縫合縁21Bがシートバック表皮18の縫合部30の開裂起点30Aを中心として該縫合部30に沿って幅広に形成され、第2力布22が開裂起点30Aを中心として縫合部30に沿って幅狭に形成されているので、第1力布21と第2力布22の中心位置がシートバック表皮18の縫合部30における開裂起点30Aに一致しており、サイドエアバッグ装置14が作動してエアバッグ袋体40が膨張したときには、第1力布21から第2力布22を通じて開裂起点30Aにエアバッグ袋体40の膨張圧力を集中させることができ、より確実かつ迅速にシートバック表皮18の縫合部30を開裂させることができる。
更に、第2力布22がその長手方向において第1力布21よりも伸び難く構成されているので、第2力布22が配置される部分のシートバック表皮18がエアバッグ袋体40の膨張時に伸びず、該エアバッグ袋体40の膨張圧力を第2力布22の部分により強く集中させることができる。このため、サイドエアバッグ装置14の作動時に、シートバック表皮18の縫合部30を更に確実かつ迅速に開裂させることができる。
なお、上記した第1力布21及び第2力布22は、サイドエアバッグ装置14が作動した際に、シートバック表皮18の縫合部30を所定の開裂起点30Aから開裂させることができるように、シートバック12のドア側サイド部12Aに設けられているが、これらの力布は、車両用シートの他の部分、例えばシートクッションやヘッドレスト、又は車両用シート以外の部位等における表皮の縫合部にも用いることができる。即ち、エアバッグ装置が、例えば車両用シートにおけるシートクッションやヘッドレスト、又は車両用シート以外の部位等に内設されている場合でも、これらの力布を表皮の縫合部に適宜配置することで、該縫合部における所定の開裂起点から該表皮を確実に開裂させることができる。
サイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおけるシートバックのドア側サイド部の内部構成を示す部分破断斜視図である。 サイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおけるシートバックのドア側サイド部の内部構成を示す断面図である。 第1力布及び第2力布の展開図である。 (A)はサイドエアバッグ装置の作動前の状態を示す斜視図、(B)はエアバッグ袋体が開裂起点よりも下側の第1力布の領域に向かって展開して行く状態を示す斜視図、(C)は縫合部が開裂してエアバッグ袋体がシートバックの外部へ展開して行く状態を示す斜視図である。 (A)はエアバッグ袋体が開裂起点に向かって展開して行く状態を示す斜視図、(B)は縫合部が開裂してエアバッグ袋体がシートバックの外部へ展開して行く状態を示す斜視図である。 エアバッグ袋体が展開した状態の車両用シートを示す斜視図である。 エアバッグ袋体が展開した状態の車両用シートを示す側面図である。
符号の説明
10 サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート
12 シートバック
12A ドア側サイド部
14 サイドエアバッグ装置
18 シートバック表皮
21 第1力布
21A 固定縁
21B 縫合縁
22 第2力布
22A 固定縁
24 フロント表皮
28 サイド表皮
30 縫合部
30A 開裂起点
36 シートバックフレーム
40 エアバッグ袋体

Claims (3)

  1. シートバックのドア側サイド部に内設されたサイドエアバッグ装置と、
    シートバックフレーム側に取り付けられる固定縁から、前記サイドエアバッグ装置におけるエアバッグ袋体の展開方向である前記ドア側サイド部のフロント表皮側及びサイド表皮側に夫々延びて、前記固定縁よりも幅広の縫合縁において前記フロント表皮と前記サイド表皮との縫合部に夫々共縫いされた第1力布と、
    前記縫合縁よりも幅狭に形成され、前記固定縁から前記ドア側サイド部のフロント表皮側及びサイド表皮側に、前記第1力布の外側に沿って夫々延びて、前記フロント表皮と前記サイド表皮との前記縫合部に夫々共縫いされた第2力布と、
    を有することを特徴とするサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
  2. 前記第1力布は、前記固定縁から前記縫合縁に向けて幅広となる先拡がり形状に形成されると共に、前記縫合縁が、前記サイドエアバッグ装置の作動時における前記縫合部の開裂起点を中心として該縫合部に沿って幅広に形成され、
    前記第2力布は、前記開裂起点を中心として前記縫合部に沿って幅狭に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
  3. 前記第2力布は、該第2力布の長手方向において前記第1力布よりも伸び難く構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
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