JP6195648B2 - エアバッグモジュール装備シート - Google Patents
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特許文献1の発明によれば、力布をバックパッドの開口縁から空洞部の内側に夫々引き込み、空洞の内側でトリムコードの引掛けフックをモジュールカバーの掛止めピンに掛け止めるだけでよいため、力布をコンパクトにかつ簡単に組み付けられる。
また、特許文献1の発明では、引っ掛けフックを上下方向に位置決めする構造を有しないため、引っ掛けフックを掛け止めピンに掛け止める際、適切な位置に配置されたか否かを知る目安になるような合図がなく、組付の作業性の向上が望まれていた。
本発明の他の目的は、取付部材がシートバックフレームの適切な位置に配置されたことを組み付け時に即時に知ることができるガイドを備えることにより、力布のシートバックフレームへの組付の作業性が向上されたエアバッグモジュール装備シートを提供することにある。
また、前記取付部材は、前記シートの上方の端面から下方の端面まで、略同じ断面形状を備えると好ましい。
シートバックフレーム1は、図1,図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、不図示のヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレストS3が構成される。
サイドフレーム10には、エアバッグモジュール6が固定されている。
クッションパッド5には、図3に示すように、エアバッグモジュール6を格納するための空間7が形成されている。
一対のサイドフレーム10の間には、図2に示すように、ばね性を有するスチール線材から形成されたSばねからなる架設部材25,26が架け渡され、各架設部材25,26は、図2,図7に示すように、端部25e,26eが係止部15,16に係止されている。
なお、架設部材25,26としては、Sばねに限らず、板ばねなど、乗員を後方から支持可能な構造であれば、どのような部材を用いてもよい。
トリムカバー4には、前面マチ部41と側面マチ部42との土手部において膨出した頂点に、破断部40が形成されている。破断部40は、前面マチ部41と側面マチ部42の端部を、通常の使い勝手に耐えられる強度を保ちつつ、エアバッグの膨張による引張力で裂断可能なように、相互に縫製されている。
第一の力布31は、図4に示すように、引張力が掛かる方向に長くなった略矩形の布からなり、一端は、破断部40で、トリムカバー4の前面マチ部41と側面マチ部42の端部及び第二の力布32の一端と共縫いされている。第一の力布31の他端には、樹脂製からなり断面略J字状で長尺の係止部材33が縫い付けられている。
第二の力布32の破断部40側の辺34は、破断部40で、トリムカバー4の前面マチ部41と側面マチ部42の端部及び第一の力布31の一端と共縫いされている。第二の力布32逆側の辺35の取付部36には、それぞれ、図4に示すように、トリムプレート37が縫い付けられている。
トリムプレート37は、硬質樹脂製からなる矩形の板体である。
掛け止め部52には、幅広部51の前縁部12端部側に、取付部材50を前縁部12に掛け止めるための溝53が、幅広部51から連続して形成されている。溝53は、前縁部12の端部を挟持している。
係止部55の掛け止め部53逆側の壁は、第一の壁部59と第二の壁部60により形成されている。
取付部材50は、延出部54から第一の壁部59までが、断面略C字状の壁形状として形成され、延出部54から第一の壁部59に至る部分の途中から分岐した断面略逆C字状の壁形状からなる第二の壁部60が、一体として連結した形状からなる。第二の壁部60は、延出部54から第一の壁部59に至る部分の途中から分岐し断面逆C字状を描き、第一の壁部59の端部59eを覆い隠すよう、第一の壁部59よりも延出部54逆側まで伸びている。
第一の壁部59と第二の壁部60との間の隙間は、図5に示すように、第二の力布32の通路となり、第二の力布32は、第一の壁部59の外面に押し付けられるように密着して延びている。
受圧部材20は、後面衝突による衝撃から乗員の頭部や頸部を保護し頸部への衝撃を軽減するための部材であって、後面衝突時に後方へ移動し、乗員の上体をシートバックに深く入り込ませて、乗員の頭部とヘッドレストとの間の隙間を速やかに減少させる機能を有する。
受圧部材20は、上部ワイヤ75と下部連結部材70とにより、左右のサイドフレーム10´に連結されている。
下部ワイヤ74及び上部ワイヤ75は、図9に示すように、受圧部材20に形成された爪部20aにそれぞれ係止されている。上部ワイヤ75は、上部フレーム21のワイヤ係止孔21cに係止されている。
図11に示す取付部材50Aは、当接部61Aに、当接部61Aの外表面から起立する突起63Aが形成されている。突起63Aは、当接部61Aから先端に向かうにしたがって細くなるようにテーパ状に形成されている。
取付部材50Aをサイドフレーム10Aに取り付けるときには、取付部材50Aが前縁部12Aに向かって押し込まれ、突起63Aが孔14Aに係合したときに、作業者にクリック感を与えるように構成されている。
係止片65Bは、図13に示すように、凹部64Bの底面から垂直に起立する一対の脚部66Bと、脚部66Bの先端から垂直に屈曲して当接部61Bの表面に沿って伸びる一対の付勢部67Bと、付勢部67Bの脚部66B逆側の端部で一対の付勢部67Bを相互に連結する係止部68Bと、を備えている。係止部68Bは、付勢部67B逆側の端部が当接部61B表面から突出するように構成されている。
係止片65Bは、凹部64Bの底面から起立する側面視略L字形状からなる。係止片65Bは、付勢部67Bの一端のみが脚部66Bで凹部64Bの底面に固定され、他端の係止部67Bが自由端となっているので、係止部67Bは、当接部61Bの外表面に略垂直な方向に弾性を備えている。
取付部材50Bをサイドフレーム10Bに取り付けるときには、取付部材50Bが前縁部12Bに向かって押し込まれ、係止部68Bが孔14Bに係合したときに、作業者にクリック感を与えるように構成されている。
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
3 リクライニング機構
4 トリムカバー
5 クッションパッド
6 エアバッグモジュール
7 空間
10,10´,10A,10B,10C サイドフレーム
11,11B,11C 側板
12,12A,12B,12C 前縁部
12a 張り出し部
12b バネ係止孔
12d,63A 突起
14A,14B,16b,16c 孔
13 後縁部
15,16,55 係止部
16a 湾曲部
20 受圧部材
20a 爪部
21 上部フレーム
21c ワイヤ係止孔
22 下部フレーム
23 ピラー支持部
25,26 架設部材
25e,26e,59e,60e 端部
31 第一の力布
32 第二の力布
33 係止部材
34 破断部側の辺
35 破断部逆側の辺
36 取付部
37 トリムプレート
40 破断部
41 前面マチ部
42 側面マチ部
50,50A,50B 取付部材
50l 下端面
51 幅広部
52 掛け止め部
53 溝
54 延出部
55a,55b,59o,60i 面
59 第一の壁部
60 第二の壁部
61,61A,61B 当接部
62 起立部
64B 凹部
65B 係止片
66B 脚部
67B 付勢部
68B 係止部
70 下部連結部材
71 回動部材
72 ボルト
73 コイルバネ
74 下部ワイヤ
75 上部ワイヤ
Claims (8)
- エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、
該シートのサイド部に沿って延出するサイドフレームを有するシートバックフレームと、
前記サイドフレームに取り付けられる前記エアバッグモジュールと、
前記シートのトリムカバーと、
該トリムカバーに取り付けられ、板体が縫い付けられた力布と、
前記板体を保持して係止する係止部を備えて前記力布と前記サイドフレームとを連結する取付部材と、を有し、
前記サイドフレーム及び前記取付部材の少なくとも一方には、前記サイドフレームに対する前記取付部材の移動を規制する位置規制部が設けられており、
前記サイドフレームは、前縁部と後縁部を有し、
前記取付部材には、前記サイドフレームの一部に係止される溝が形成されており、
前記係止部は、前記取付部材が前記溝で前記サイドフレームの一部に係止したときに、前記前縁部の端部と前記後縁部の端部とを結ぶ仮想線よりも前記エアバッグモジュール側に配置されていることを特徴とするエアバッグモジュール装備シート。 - 前記サイドフレームは、左右に設けられ、
前記シートバックフレームは、左右のサイドフレームと、前記左右のサイドフレームを連結する上部フレーム及び下部フレームと、により枠状に構成されており、
前記左右のサイドフレームの間に、板状の樹脂からなり、後面衝突時に後方へ移動する受圧部材が配置されており、
該受圧部材は、ワイヤにより前記シートバックフレームに支持され、
前記ワイヤは、前記上部フレームに設けられた係止孔に係止され、
前記取付部材は、前記シートバックフレームの上下方向において、前記係止孔よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグモジュール装備シート。 - 前記取付部材は、前記力布の伸びる側へ延出する延出部を備え、
該延出部は、前記サイドフレームの外側の面に覆い被さるように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグモジュール装備シート。 - 前記延出部の端部は、前記取付部材が前記サイドフレームに取り付けられて前記板体が前記係止部に保持されていない状態において、前記サイドフレームに接していないことを特徴とする請求項3に記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記取付部材は、前記シートの上方の端面から下方の端面まで、略同じ断面形状を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記位置規制部は、前記取付部材に設けられた凸部であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記取付部材は、前記サイドフレームの端部に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記取付部材の前記係止部は、前記板体を内部に保持可能な溝状の空間からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のエアバッグモジュール装備シート。
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